JP2010065717A - 作動油タンクおよびそれを備えた建設機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的簡易な構成でありながら、作動油を効率良く冷却できる作動油タンクを提供する。
【解決手段】作動油タンク40は、油圧ポンプから吐出される圧油により駆動する油圧アクチュエータから戻された作動油を貯留するように構成され、上下両端に開口する貯留中空部42が上下に延びて形成され、且つ外周面に立設して上下に延びた冷却フィン45が形成された中間部材41と、中間部材41に取り付けられて貯留中空部42の上端を閉止する蓋部材50と、中間部材41に取り付けられて貯留中空部42の下端を閉止する底部材60とを備えて構成される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、油圧アクチュエータから戻された作動油が貯留される作動油タンク、およびその作動油タンクを備えた建設機械に関する。
従来、パワーショベル車等の建設機械は、駆動装置として例えばディーゼルエンジンを備え、このエンジンにより油圧ポンプを回転駆動し、油圧ポンプから吐出される作動油(圧油)を、制御バルブを介して油圧アクチュエータに伝達して、所要の作業を行わせるように構成されている。油圧アクチュエータを駆動させた後の低圧となった作動油は、制御バルブを経て作動油タンクに戻されて一旦貯留され、その後再び油圧ポンプに吸い込まれて圧油の状態となり、制御バルブを介して油圧アクチュエータに伝達される。このように作動油は、油圧ポンプ、制御バルブ、油圧アクチュエータおよび作動油タンクを主体に構成される油圧回路を循環しながら、油圧アクチュエータに所要の作業を行わせるようになっている。なお、最近では、エンジンから排出される排気ガスの周囲に与える影響等を考慮して、駆動装置として電動モータを用いて構成された建設機械もあり、例えば特許文献1には、バッテリ22bを駆動源として電動モータ23を駆動させる構成が開示されている。
上記建設機械に用いられる作動油は、上述のようにして油圧回路を繰り返して循環している間に、例えば油圧ポンプや油圧アクチュエータにおける摺動摩擦による発熱等により、高温となる場合がある。このように、高温となった作動油を循環させて作業を継続すると、例えば油圧回路の接合部や嵌合部における樹脂材料からなるシール部材が、短期間のうちに劣化して油漏れを起こすことがある。また、作動油が長時間にわたって高温の状態にさらされると、作動油の潤滑性能が低下しやすく、油圧アクチュエータにおける回転部分が焼きついたりすることもある。このような事態を未然に防止するため、建設機械の仕様に応じて作動油を冷却するためのオイルクーラを設けた構成が知られており、例えば特許文献2の図1には、油圧ポンプ20に接続された供給管路aにオイルクーラ29を、戻り管路bにオイルクーラ28をそれぞれ設けた構成が開示されている。
特開平9−158247号公報 特開2007−51454号公報
ところで、建設機械に搭載される作動油タンクは、上記特許文献2の作動油タンク27のように、作動油を貯留することを目的として単に箱状に形成されたものが多く、油圧アクチュエータから戻された高温の作動油が貯留されることで、熱がこもりやすく作動油タンク自体が高温になりやすい。そのため、上記特許文献2の構成では、オイルクーラ28,29により、ある程度作動油の温度を下げて冷却できる一方で、作動油タンク27においてその冷却効果を減少させる(作動油の温度を上昇させる)虞があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、比較的簡易な構成でありながら作動油を効率良く冷却できる作動油タンク、およびその作動油タンクを備えた建設機械を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために本発明に係る作動油タンクは、油圧ポンプから吐出される圧油により駆動する油圧アクチュエータから戻された作動油を貯留するように構成され、上下両端に開口する貯留中空部が上下に延びて形成され、且つ外周面に立設して上下に延びた冷却フィンが形成された中間部材と、前記中間部材に取り付けられて前記貯留中空部の上端を閉止する蓋部材と、前記中間部材に取り付けられて前記貯留中空部の下端を閉止する底部材とを備えて構成される。
なお、前記中間部材は、引き抜き成形もしくは押し出し成形により形成されたことが好ましい。
また、上記作動油タンクにおいて、前記貯留中空部が上下に延びた円柱状に形成され、前記底部材には前記貯留中空部と連通する吸入孔が形成されるとともに、前記底部材の上面には前記吸入孔を囲むように円筒状の濾過部材が取り付けられて構成され、前記アクチュエータから戻された作動油が、接線方向成分を有した方向に向けられて前記中間部材もしくは前記蓋部材に設けられた流入孔から前記貯留中空部に流入して貯留されるように構成され、前記流入孔から前記貯留中空部に流入する作動油が、前記中間部材の内周面に沿うように流入されて回転しながら降下し、前記濾過部材を径方向外方から径方向内方へと通過して前記吸入孔に導かれるように構成されたことが好ましい。
さらに、上記作動油タンクにおいて、前記中間部材が、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とするアルミニウム合金からなる構成が好ましい。
本発明に係る建設機械(例えば、実施形態におけるパワーショベル車1)は、駆動装置(例えば、実施形態における電動モータ11)と、前記駆動装置により駆動される油圧ポンプと、前記油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動する油圧アクチュエータとを有して構成され、前記油圧アクチュエータから戻された作動油を貯留する上述の作動油タンクを備えて構成される。
本発明に係る作動油タンクは、上下両端に開口する貯留中空部が内部に形成されるとともに外周面に冷却フィンが形成された中間部材と、貯留中空部の上端を閉止する蓋部材と、貯留中空部の下端を閉止する底部材とを備え、アクチュエータから戻された高温の作動油を貯留するように構成される。この構成から、貯留中空部に貯留された作動油の熱を、中間部材に形成された冷却フィンを介して大気に放出させることが可能となる。そのため、従来のように箱状に形成された作動油タンクを用いて構成された場合と比較して、作動油タンクの外周面の面積(大気と接する面積)を大きくすることができるので、作動油の熱を効率良く大気に放出させて作動油の温度を下げることができ、作動油の冷却性能を向上させることが可能となる。また、真っ直ぐ上下に延びた中間部材の貯留中空部を、蓋部材および底部材により閉止する構成となっており、例えば金属板を曲げたり等の複雑な加工が必要なく、作動油タンクを簡易に構成することができて製造コストを低減することが可能となる。
なお、中間部材は、引き抜き成形もしくは押し出し成形により形成されたことが好ましい。このような成形法により形成された場合、中間部材を連続的に且つ簡易に製作することができ、作動油タンクの製造コストをより一層低減することが可能となる。また、搭載する油圧駆動機械の仕様に応じて作動油タンクの容量(貯留中空部の容積)を変更する必要があるが、引き抜き成形もしくは押し出し成形により中間部材を製作することにより、例えば引き抜きもしくは押し出しの長さを変更することで、種々の仕様の油圧駆動機械に対応した中間部材を製作可能となる。
また、底部材の上面に、貯留中空部と連通した吸入孔を囲むように円筒状の濾過部材が取り付けられ、アクチュエータから戻された作動油が、接線方向成分を有した方向に設けられた流入孔から貯留中空部に流入されるように構成されたことが好ましい。このように構成された場合、貯留中空部に流入する作動油を、中間部材の内周面に沿って回転させながら降下させ、濾過部材を径方向外方から径方向内方へと通過させて濾過した後、例えば油圧ポンプと繋がった吸入孔に導くことができる。よって、円筒状の濾過部材を追加して設け、作動油を螺旋状に回転させるという簡易な構成でありながら、例えばアクチュエータから戻された作動油に混在するごみ等を確実に除去し、清潔な作動油を吸入孔から油圧ポンプへと供給することが可能となる。そのため、油圧ポンプおよび油圧アクチュエータにおいて、例えば作動油にごみ等が混在することにより発生する故障を減少させることができる。
さらに、中間部材が、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とするアルミニウム合金から形成された構成が好ましい。このように、熱伝導性の高い材質で中間部材を構成した場合、作動油の熱が効率良く中間部材に伝達されるとともに、その熱を、中間部材に形成された冷却フィンの表面から大気に放出させることができる。よって、作動油の冷却性能を一層向上させることが可能となる。また、アルミニウムまたはアルミニウム合金は比較的軟らかい金属なので、例えば引き抜き成形もしくは押し出し成形による形成が容易となる。
本発明に係る建設機械は、油圧アクチュエータから戻された作動油を貯留する上述の作動油タンクを備えて構成される。この構成から、油圧アクチュエータからの高温の作動油を、作動油タンクに戻して貯留するとともに、作動油タンクにおいて作動油を効率良く冷却することが可能となる。よって、油圧アクチュエータの接合部や嵌合部におけるシール部材等が、短期間のうちに劣化して油漏れを起こすことを防止できる。また、作動油タンクを構成する中間部材は、真っ直ぐ上下に延びた形状に形成されているので、製作時に複雑な加工が必要なく、作動油タンクを簡易に構成することができ、建設機械の製造コストを低減することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。まず、図1および図2を参照しながら、本発明を適用した建設機械の一例としてクローラ型パワーショベル車1(以降、「パワーショベル車1」と称する)の全体構成について説明する。図1にパワーショベル車1の側面図を、図2にパワーショベル車1に備えられた油圧回路の概略図をそれぞれ示す。
パワーショベル車1は、図1に示すように、左右一対のクローラ走行機構を有した走行装置3と、走行装置3の上に旋回機構5により水平旋回可能に設けられた車両本体2と、車両本体2の前部に水平旋回(水平揺動)可能に取り付けられたパワーショベル機構4とから構成される。
走行装置3は、それぞれ駆動スプロケット3a、従動スプロケット3b、および、これらのスプロケット3a,3bに掛け回された履帯3cから構成されるクローラ機構を走行フレーム3dの左右に設けて構成される。右側に設けられた駆動スプロケット3aは、右走行油圧モータ9Rにより駆動され、左側に設けられた駆動スプロケット3aは、左走行油圧モータ9Lにより駆動されるように構成されている。そして、この走行フレーム3dの中央上部に旋回機構5が設けられており、旋回油圧モータ19により旋回機構5が旋回駆動されるようになっている。この旋回機構5により水平旋回可能に支持される車両本体2は、車体フレーム6の上に、運転キャビン7、電動モータ11等が搭載されたユニット室10等を配設して構成され、車体フレーム6の前端に前方に突出して本体枢結部8が形成されている。
パワーショベル機構4は、本体枢結部8に垂直軸Nを中心として水平旋回若しくは揺動自在に枢結されたスイング側枢結部12と、このスイング側枢結部12に垂直面内で上下に揺動可能に枢結されたブーム13と、ブーム13の先端に同一垂直面内で上下に揺動可能に枢結されたアーム14と、アーム14の先端に同一垂直面内で上下に揺動可能に枢結されたバケット15とから構成される。車体フレーム6には、その前端から前方に突出して揺動シリンダ12aが設けられ、この揺動シリンダ12aは、車体フレーム6とスイング側枢結部12とを繋いで配設されており、揺動シリンダ12aを伸縮させることで、本体枢結部8に対してスイング側枢結部12を揺動させることができるようになっている。さらに、ブーム13を上下に揺動させるブームシリンダ13aがスイング側枢結部12とブーム13とを繋いで配設され、アーム14を上下に揺動させるアームシリンダ14aがブーム13とアーム14とを繋いで配設され、バケット15を上下に揺動させるバケットシリンダ15aおよびリンク15bが、アーム14とバケット15とを繋いで配設される。
ユニット室10の内部には、電動モータ11、油圧ポンプ20、制御バルブ類30(図2に示す制御バルブ31〜37)および作動油タンク40等が配設され、運転キャビン7内に搭乗した作業者が運転キャビン7内に設けられている操作装置を操作すると、この操作に応じて制御バルブ類30の作動制御がなされ、油圧ポンプ20から吐出される作動油(圧油)をブームシリンダ13a、アームシリンダ14a、および、バケットシリンダ15a等に供給する制御が行われる。これにより作業者の操作に応じて、車両本体2に対してブーム13やアーム14などを揺動等させる作動を制御して、掘削作業を行うことができる。
また、油圧ポンプ20から供給される圧油は、右走行油圧モータ9R、左走行油圧モータ9L、揺動シリンダ12a、旋回油圧モータ19にも供給され、作業者の操作に応じて走行装置3の駆動制御、スイング側枢結部12の揺動制御および、旋回機構5による車両本体2の水平旋回制御も行うことができる。なお、油圧ポンプ20から圧油が供給されて駆動する上述の右走行油圧モータ9R、左走行油圧モータ9L、揺動シリンダ12a、ブームシリンダ13a、アームシリンダ14a、バケットシリンダ15aおよび旋回油圧モータ19を、以降の説明では油圧アクチュエータ18と総称する。
以上ここまでは、パワーショベル車1の全体構成について説明したが、以下において、パワーショベル車1の油圧回路構成について説明する。
パワーショベル車1の油圧回路は、図2に示すように、油圧アクチュエータ18、油圧ポンプ20、制御バルブ類30および作動油タンク40を主体に構成される。油圧ポンプ20は、例えば斜板式の可変容量形油圧ポンプが用いられ、入力軸(ポンプ軸)が電動モータ11の出力軸に連結されており、電動モータ11の駆動力が伝達されて駆動されるように構成されている。なお、電動モータ11は、例えばユニット室10内に搭載されたバッテリ(図示せず)を動力源として駆動するようになっている。制御バルブ類30(制御バルブ31〜37)は、油圧アクチュエータ18のそれぞれに対応して設けられている。具体的には、右走行油圧モータ9Rに対して制御バルブ31、左走行油圧モータ9Lに対して制御バルブ32、揺動シリンダ12aに対して制御バルブ33、ブームシリンダ13aに対して制御バルブ34、アームシリンダ14aに対して制御バルブ35、バケットシリンダ15aに対して制御バルブ36、旋回油圧モータ19に対して制御バルブ37が、それぞれ接続されている。なお、制御バルブ31〜37として方向切換弁等を用いることが可能であり、ここではその詳細な説明を省略する。
作動油タンク40の構成について、図3および図4を追加参照して説明する。図3は作動油タンク40の断面図を、図4は図3中のIV−IV部分の断面図をそれぞれ示している。
作動油タンク40は、図3および図4に示すように、中間部材41、蓋部材50、底部材60および濾過部材70を主体に構成される。中間部材41は、例えばアルミニウムや、アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金を材料として用いて略直方体に形成されており、その内部には上下に延びて上下両端部で開口した円柱状の貯留中空部42が、外周面には外方に向けて立設して上下に延びる複数の冷却フィン45が、それぞれ形成されている。また、中間部材41の上端近傍には、流入孔43が貫通して形成されており、この流入孔43は、内周面に接する方向で且つ内側先端が若干下方に向けられて形成されている。この流入孔43には、制御バルブ31〜37と接続された戻りライン44が接続されている。なお、上記流入孔は、図4に示す流入孔43´のように、略直方体に形成された中間部材41の外周面に対して略垂直方向で、且つ内周面に接する方向に向けて形成されても良い。この場合には、流入孔43´が形成された部分の外周面に、冷却フィン45が存在していないので、中間部材41に対する流入孔43´の加工を容易に行うことができるとともに、戻りライン44(図3参照)の着脱作業が容易となる。
このように、中間部材41は上下に真っ直ぐ延びた形状となっているために、押し出し成形もしくは引き抜き成形により比較的容易に製作することができ、作動油タンク40(パワーショベル車1)の製造コストを低減することができる。なお、本実施形態においては、中間部材41として、内部に円柱状の中空部が形成され且つ外周面に冷却フィンが立設された電動モータのケーシング部品を流用し、このケーシング部品に対して上記流入孔43等を追加工して形成したものを用いている。そのため、中間部材41を、専用部品として押し出し成形もしくは引き抜き成形により形成する場合と比較して、より一層製造コストが低減できる。
蓋部材50は、矩形平板状となっており、中間部材41の上端面との間にシールド部材49を挟んだ状態で、貯留中空部42の上端を閉止するように中間部材41の上部に取り付けられ、締結ボルト48が締結されて中間部材41に固定される。底部材60は、矩形平板状となっており、その中央近傍に吸入孔61が上下に貫通して形成され、この吸入孔61には、油圧ポンプ20と繋がれた吸込みライン62が接続されている。また、底部材60は、中間部材41の下端面との間にシールド部材49を挟んだ状態で、貯留中空部42の下端を閉止するように中間部材41の下部に取り付けられ、締結ボルト48が締結されて中間部材41に固定される。濾過部材70は、上下両端部が開口した円筒状に形成されるとともに、吸入孔61を囲むように配設されて、その下端部が底部材60の上面に固定されている。
以上、パワーショベル車1の油圧回路構成について説明したが、以下において、この油圧回路における作動油の循環について説明する。
電動モータ11が回転駆動されることにより油圧ポンプ20が駆動され、作動油タンク40に貯留された作動油が、吸入孔61および吸込みライン62を経由して油圧ポンプ20に吸込まれる。油圧ポンプ20は、吸込んだ作動油を圧送するように構成されており、この圧送された作動油(圧油)が制御バルブ31〜37に供給される。制御バルブ31〜37は、運転キャビン7内に設けられた操作装置の操作に応じて、対応する油圧アクチュエータ18に圧油を供給し、油圧アクチュエータ18を駆動させる。油圧アクチュエータ18に供給されて、油圧アクチュエータ18を駆動させた後の低圧となった作動油は、制御バルブ31〜37に戻された後、戻りライン44を経由して流入孔43から作動油タンク40の貯留中空部42に流入して貯留される。このようにして、貯留中空部42に貯留された作動油は、油圧ポンプ20が駆動されることにより、再び油圧ポンプ20に吸込まれて上記油圧回路を循環するようになっている。
上記の、作動油が流入孔43から貯留中空部42に流入するとき、ある程度の勢いを有した状態で流入孔43の向きに沿って流入する。ここで、流入孔43は上述のように、中間部材41の内周面に接する方向で且つ内側先端が若干下方に向けられて形成されているので、作動油は作動油タンク40の内周面に沿うように流入される。流入された作動油は、図3および図4に示す流入ラインSのように、作動油タンク40の内周面に沿って回転しながら徐々に降下して(螺旋状に回転して)、貯留中空部42の下端部近傍に達する。そして、下端部近傍した作動油を、濾過部材70を外側から内側へと通過させた後、吸入孔61に導くことができる。例えば戻りライン44を経由して貯留中空部42に戻された作動油にごみ等が混在している場合、濾過部材70を通過する際にその外周面でごみ等が濾過されて捕集されるので、ごみ等が除去された清潔な作動油を吸入孔61に導くことができる。この構成から、作動油は、油圧回路を循環する毎に濾過部材70において濾過されるので、ごみ等が除去された清潔な作動油を、油圧ポンプ20、制御バルブ類30および油圧アクチュエータ18に供給できて、これらの装置の故障を低減させることが可能である。
ところで、パワーショベル車1を長時間にわたって連続稼動させて掘削作業を行い、作動油が上記循環を繰り返している間に、例えば油圧ポンプ20や油圧アクチュエータ18における摺動摩擦による発熱等により、作動油の温度が上昇する場合がある。高温の作動油を循環させて掘削作業を継続すると、例えば油圧回路の接合部や嵌合部に用いられた樹脂材料からなるシール部材が劣化しやすく、劣化が進むと油漏れを引き起こすことがある。また、作動油が長時間にわたって高温の状態にさらされると、作動油の潤滑性能が低下してしまい、例えば油圧アクチュエータ18における摺接部分や回転部分が、いわゆる「焼き付き」を起こす場合もある。このように、油圧ポンプ20や油圧アクチュエータ18において高温の状態となった作動油が、戻りライン44を経由して貯留中空部42に流入されて貯留されることで、当然のことながら作動油タンク40自体も高温となる。
そこで、本発明に係るパワーショベル車1では、中間部材41の外周面に複数の冷却フィン45が形成された作動油タンク40を用いて構成されているので、貯留中空部42に貯留された作動油の熱を、この冷却フィン45を介して大気に放出させることができる。ここで、従来のように、例えば箱状に形成された作動油タンクを用いて構成された場合と比較して、作動油タンク40の外周面の面積(大気と接する面積)を大きく形成することができるので、作動油の熱を冷却フィン45を介して効率良く大気に放出させて、作動油の温度を下げることができる。また、中間部材41は、熱を効率良く伝達可能なアルミニウムまたはアルミニウム合金を用いて形成されているので、作動油の熱が効率良く冷却フィン45に伝達され、結果として作動油の温度を効率良く下げることができる。そのため、本発明に係るパワーショベル車1においては、油圧回路に用いられたシール部材の劣化を抑えることができ、また、作動油の潤滑性能を維持することができるので、上記の油漏れや「焼き付き」を防止して、長期間にわたって故障を生じさせることなく、パワーショベル車1を稼動させることが可能である。
上述の実施形態においては、作動油が、中間部材41に設けられた流入孔43から貯留中空部42に流入して貯留される構成を例示したが、この構成に限定されない。例えば、図5に示すように、側面に流入孔43が設けてられていない中間部材41´の上部に、上述のように作動油を螺旋状に回転させて流入させる流入孔43を設けた蓋部材50´が取り付けられた作動油タンク40´のように構成しても良い。また、作動油を、中間部材41の内周面に沿って螺旋状に回転させて流入させることができれば、中間部材41に対する流入孔43(流入孔43´)の形成位置および向きは、上述の形態に限定されない。
本発明は、上述の実施形態に限定して解釈されるものではない。また、上述した作動油タンク40の構成において、例えば中間部材41の形状や材質等は一例を示したものであって、この構成に限定されず適宜改良可能である。
上述の実施形態では、油圧ポンプ20を駆動させる駆動装置として、電動モータ11を用いた構成を例示したが、この構成に限定されない。例えば、駆動装置としてエンジン(ディーゼルエンジン)を搭載したパワーショベル車等にも本発明を適用することができる。
また、上述の実施形態において、中間部材41として、電動モータのケーシング部品を一部追加工したものを流用した構成を例示したが、この構成に限定されない。例えば、電動モータのケーシング部品を流用せず、中間部材41を作動油タンク40用の専用部品として、押し出し成形もしくは引き抜き成形により形成する構成でも良い。さらに、中間部材41の成形方法は、押し出し成形もしくは引き抜き成形に限定されず、例えば鋳造により形成する方法でも良い。
これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、上述の実施形態では、建設機械の一例としてクローラ型のパワーショベル車を用いて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、ショベルローダ、油圧クレーン等の他の建設機械であってもよい。
本発明に係るパワーショベル車を示す側面図である。 上記パワーショベル車の油圧回路を示す概略図である。 作動油タンクの断面図である。 図3中のIV−IV部分の断面図である。 別の構成例に係る作動油タンクの断面図である。
符号の説明
1 パワーショベル車(建設機械)
11 電動モータ(駆動装置)
18 油圧アクチュエータ(右走行油圧モータ9R、左走行油圧モータ9L、揺動シリンダ12a、ブームシリンダ13a、アームシリンダ14a、バケットシリンダ15a、旋回油圧モータ19)
20 油圧ポンプ
40 作動油タンク
41 中間部材
42 貯留中空部
43 流入孔
45 冷却フィン
50 蓋部材
60 底部材
61 吸入孔
70 濾過部材

Claims (5)

  1. 油圧ポンプから吐出される圧油により駆動する油圧アクチュエータから戻された作動油を貯留する作動油タンクにおいて、
    上下両端に開口する貯留中空部が上下に延びて形成され、且つ外周面に立設して上下に延びた冷却フィンが形成された中間部材と、
    前記中間部材に取り付けられて前記貯留中空部の上端を閉止する蓋部材と、
    前記中間部材に取り付けられて前記貯留中空部の下端を閉止する底部材とを備えたことを特徴とする作動油タンク。
  2. 前記中間部材が、引き抜き成形もしくは押し出し成形により形成されたことを特徴とする請求項1に記載の作動油タンク。
  3. 前記貯留中空部が上下に延びた円柱状に形成され、
    前記底部材には前記貯留中空部と連通する吸入孔が形成されるとともに、前記底部材の上面には前記吸入孔を囲むように円筒状の濾過部材が取り付けられて構成され、
    前記油圧アクチュエータから戻された作動油が、接線方向成分を有した方向に向けられて前記中間部材もしくは前記蓋部材に設けられた流入孔から前記貯留中空部に流入して貯留されるように構成され、
    前記流入孔から前記貯留中空部に流入する作動油が、前記中間部材の内周面に沿うように流入されて回転しながら降下し、前記濾過部材を径方向外方から径方向内方へと通過して前記吸入孔に導かれるように構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の作動油タンク。
  4. 前記中間部材が、アルミニウムまたはアルミニウムを主成分とするアルミニウム合金からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の作動油タンク。
  5. 駆動装置と、前記駆動装置により駆動される油圧ポンプと、前記油圧ポンプから吐出される圧油によって駆動する油圧アクチュエータとを有した建設機械において、
    前記油圧アクチュエータから戻された作動油を貯留する請求項1〜4のいずれかに記載の作動油タンクを備えたことを特徴とする建設機械。
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