JP2013144962A - 燃料タンクの水抜き装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料タンクの底に凍結した水を効率良く解凍することができる燃料タンクの水抜き装置の提供。
【解決手段】本発明は、エンジン10に供給される燃料30を蓄える燃料タンク16を有する油圧ショベルに設けられ、燃料タンク16に、この燃料タンク16に溜まった不純物を含む水31を排出させる水抜きバルブ32を備えた燃料タンク16の水抜き装置において、燃料タンク16の底部16aの下側に、燃料タンク16内で凍結した水31を解凍することが可能な温度を有する高温流体を収容する流体収容部、例えば高温のエンジン冷却水を収容するエンジン冷却水収容部34を設けた構成にしてある。
【選択図】図4

Description

本発明は、油圧ショベル等の建設機械に設けられ、燃料タンク内に溜まった不純物を含む水を排出する水抜きバルブを備えた燃料タンクの水抜き装置に関する。
この種の従来技術として特許文献1に示されるものがある。この特許文献1には、燃料タンクの底部付近に、燃料タンクに溜まった水を排出する水抜きバルブを有する燃料タンクの水抜き装置が開示されている。
一般に、燃料タンク内の燃料は、水に比べて比重が軽く、したがって燃料タンク内の底に水、すなわち不純物を含む水が溜まりやすい。このような水は、燃料タンクが含まれる回路全体にサビを生じさせる原因となる。また、このような水によってエンジンの出力の低下を招いたり、水に含まれる不純物によるフィルタの目詰まりを生じやすい。このようなことから建設機械にあっては通常、稼働前に水抜きバルブを開いて燃料タンク内の底に溜まった不純物を含む水を排出することが行われている。
ところで、建設機械が低温の作業環境において使用される場合、この建設機械の稼働前の状態にあって、燃料タンク内の不純物を含む水が凍結してしまっていることがある。上述した特許文献1に示される従来技術は、このような燃料タンク内の水が凍結した場合の水抜き処理に関する技術については考慮がなされていなかった。
本発明とは対象が異なるが、従来、特許文献2に、尿素水タンク内の尿素水溶液の温度低下による凝固を防止するために、尿素水タンクの周側面を囲むように、温められた作動油を導く作業装置用配管を設けた構成が開示されている。
特開2000−345935号公報 国際公開第2009/001587号パンフレット
燃料タンク内に溜まった不純物を含む水が凍結することを考慮して、特許文献1に示される構成において、特許文献2に示される構成を採用して、燃料タンクの周側面を囲むように温められた作動油を導く作業装置用配管を設け、作動油の熱を利用して燃料タンク内の凍結した水を解凍することが考えられる。しかし、燃料タンクにあっては、上述したように比重の関係から燃料タンク内の底に不純物を含む水が溜まる傾向となる。すなわち、燃料タンクの底において水が凍結する傾向となる。したがって、特許文献2に示されるように燃料タンクの周側面を温めるようにしても、燃料タンク内の底に凍結した水を解凍するには効率が悪く、燃料タンクを温めることを始めてから、燃料タンクに設けた水抜きバルブを開いて燃料タンク内の水の略全部を排出させるまでに時間がかかってしまうことになる。これに伴って、この燃料タンクが備えられる建設機械で実施される低温環境における作業の能率が低下する懸念がある。
本発明は、上述した従来技術における実状からなされたもので、その目的は、燃料タンクの底に凍結した水を効率良く解凍することができる燃料タンクの水抜き装置を提供することにある。
この目的を達成するために、本発明は、エンジンに供給される燃料を蓄える燃料タンクを有する建設機械に設けられ、上記燃料タンクに、上記燃料タンク内に溜まった不純物を含む水を排出させる水抜きバルブを備えた燃料タンクの水抜き装置において、上記燃料タンクの上記底部の下側に、上記燃料タンク内で凍結した上記水を解凍可能な温度を有する高温流体を収容する流体収容部を設けたことを特徴としている。
このように構成した本発明は、燃料タンク内の底に水が凍結したときには、燃料タンクの底部の下側に設けた流体収容部に高温流体を収容させればよい。この場合、高温流体として、エンジンの冷却に用いられた後の高温のエンジン冷却水とか、高温の作動油とか、きわめて高温となるエンジンの排気ガス等を選択することができる。このように流体収容部に高温流体を収容すれば、高温流体の保有する熱が流体収容部から燃料タンクの底部に伝えられ、この熱により燃料タンク内の底に凍結した水を温めることができる。すなわち、燃料タンク内の底に凍結した水を効率良く解凍することができる。したがって、流体収容部に高温流体を収容させてから、比較的短時間のうちに水抜きバルブを介して略全部の水を排出させることができる。
また本発明は、上記発明において、上記高温流体を作る熱源と、この熱源で作られた上記高温流体を上記流体収容部に導く流体導入手段と、上記流体収容部から排出された上記高温流体を上記熱源に導く流体排出手段とを備えたことを特徴としている。
このように構成した本発明は、燃料タンク内の底に溜まった水が凍結したときには、熱源で作られた高温流体が流体導入手段を介して流体収容部に導かれ、燃料タンク内の底に凍結した水を解凍することに活用される。解凍された水は水抜きバルブから排出される。温度が低下した高温流体は流体排出手段を介して熱源に導かれ、この熱源において再び温められる。このように本発明は、燃料タンク内の底に凍結した水を解凍させる加熱サイクルを形成できる。
また本発明は、上記発明において、上記流体導入手段は、上記流体収容部に接続された流体導入回路と、この流体導入回路を開閉する導入側開閉弁とを含み、上記流体排出手段は、上記流体収容部に接続された流体排出回路と、この流体排出回路を開閉する排出側開閉弁とを含み、上記導入側開閉弁及び上記排出側開閉弁のそれぞれは、電磁開閉弁から成り、上記燃料タンクに蓄えられた燃料の温度を検出する温度センサと、上記温度センサで検出される燃料の温度に応じて上記電磁開閉弁のそれぞれを開閉制御するコントローラとを備えたことを特徴としている。
このように構成した本発明は、燃料タンク内の底に水が凍結したときには、導入側開閉弁、及び排出側開閉弁をそれぞれ開いて、熱源で作られた高温流体を流体導入回路を介して流体収容部に導き、導かれた高温流体によって凍結した水を加熱する。解凍された水は水抜きバルブから排出される。加熱に伴って温度が低下した高温流体は、流体排出回路を介して熱源に戻され、再び温められる。
また、燃料タンク内の底に凍結した水が、例えば略全部解凍され、水抜きバルブから排出されたときには、導入側開閉弁を形成する電磁開閉弁、及び排出側開閉弁を形成する電磁開閉弁のそれぞれが閉じられる。これにより高温流体が流体収容部に導かれなくなり、燃料タンク内の燃料に対する必要以上の加熱が抑えられる。
また、温度センサによって検出される燃料タンク内の燃料の温度が所定温度よりも低いときには、温度センサの検出信号に応じて、コントローラは導入側開閉弁を形成する電磁開閉弁、及び排出側開閉弁を形成する電磁開閉弁のそれぞれを開とする制御処理を行う。したがって、燃料タンク内の底に水が凍結したときには、高温流体を流体収容部に導き、凍結した水を解凍することができる。
また、上述のように燃料タンク内の底に凍結した水を解凍する作業の実施中に、温度センサによって検出される燃料タンク内の燃料の温度が所定温度以上となったときには、温度センサの検出信号に応じてコントローラは、導入側開閉弁を形成する電磁開閉弁、及び排出側開閉弁を形成する電磁開閉弁のそれぞれを閉とする制御処理を行う。これにより、高温流体が流体収容部に導かれなくなり、燃料タンク内の燃料に対する必要以上の加熱が抑えられる。
なお、上述した所定温度は、経験的に、あるいは実験的に設定されるもので、燃料タンクの底に凍結した水の略全部を解凍することができたときの燃料の温度に相当する。このように本発明にあっては、凍結した水の解凍停止操作を自動的に行うことができる。
また本発明は、上記発明において、上記流体収容部は、上記燃料タンクの上記底部を構成要素の一部として形成される箱状体、及び上記燃料タンクの上記底部を構成要素の一部として形成され、上記水抜きバルブの周りに次第に拡開する渦巻き状通路の少なくとも一方から成ることを特徴としている。
このように構成した本発明は、流体収容部を箱状体とした場合には、流体収容部の構造が簡単であり、製作が容易である。また、流体収容部を渦巻き状通路とした場合には、高温流体の熱を水抜きバルブの近傍位置において凍結している水の部分に与えやすくなり、凍結した水の排水効率を向上させることができる。
本発明は、建設機械に備えられる燃料タンクの底部の下側に、燃料タンク内で凍結した水を解凍可能な温度を有する高温流体を収容する流体収容部を設けた構成にしてある。この構成に伴って本発明は、燃料タンク内の底に不純物を含む水が凍結したときには、流体収容部に高温流体を収容させることにより、凍結した水を効率良く解凍することができる。したがって本発明は、凍結した水を解凍して水抜きバルブから略全部を排出させるに要する時間を、従来技術から考えられるものに比べて短くすることができ、燃料タンク内の水が凍結するような低温の作業環境において、比較的短時間のうちに当該建設機械による作業が可能な状態にすることができ、当該建設機械による作業の能率を向上させることができる。
本発明に係る燃料タンクの水抜き装置が備えられる建設機械の一例として挙げた油圧ショベルを示す側面図である。 図1に示す油圧ショベルの旋回体部分を示す平面図である。 本発明に係る燃料タンクの水抜き装置の第1実施形態の全体構成を示す回路図である。 第1実施形態の要部を示す正面図である。 図4の底面図である。 本発明の第2実施形態の要部を示す底面図である。 本発明の第3実施形態の要部を示す底面図である。 本発明の第4実施形態の要部を示す正面図である。
以下、本発明に係る燃料タンクの水抜き装置の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明に係る燃料タンクの水抜き装置が備えられる建設機械の一例として挙げた油圧ショベルを示す側面図、図2は図1に示す油圧ショベルの旋回体部分を示す平面図である。
図1に示すように、油圧ショベルは、走行体1と、この走行体1上に配置される旋回体2と、この旋回体2に取り付けられるフロント作業機3とを備えている。フロント作業機3は、旋回体2に上下方向の回動可能に取り付けられるブーム4と、このブーム4の先端に上下方向の回動可能に取り付けられるアーム5と、このアーム5の先端に上下方向の回動可能に取り付けられるバケット6とを含んでいる。旋回体1の旋回フレーム2aの前側位置には運転室7が設けられ、後側位置には重量バランスを確保するカウンタウエイト8が設けられ、運転室7とカウンタウエイト8の間にはエンジンルーム9が設けられている。
図2に示すように旋回体2のエンジンルーム9内には、エンジン10と、このエンジン10を冷却させる風を生起させる冷却ファン11と、ラジエータ13やオイルクーラ14等の熱交換器が配置されている。また、このエンジンルーム9内には、エンジン10によって駆動され、走行体1、旋回体2、あるいはフロント作業機3を駆動する圧油を吐出する油圧ポンプ12が配置されている。エンジンルーム9の前側にあって、運転室7とは反対側の位置には、油圧ポンプ12から吐出される圧油を蓄える作動油タンク15と、エンジン10の燃料を蓄える燃料タンク16が配置されている。
図3は本発明に係る燃料タンクの水抜き装置の第1実施形態の全体構成を示す回路図、図4は第1実施形態の要部を示す正面図、図5は図4の底面図である。
図3に示すように、前述したラジエータ13とエンジン10とは、エンジン冷却水供給回路17と、エンジン冷却水戻し回路18とによって接続されている。また、エンジン10と、燃料タンク16とは、燃料ポンプ23の駆動によって燃料タンク16の燃料が吸い込まれるサクション回路21、及びサクション回路21に吸い込まれた燃料30をエンジン10に供給する燃料供給回路22と、エンジン10における余剰の燃料30を燃料タンク16に戻す燃料戻し回路24とによって接続されている。燃料戻し回路24には、燃料タンク16に戻される燃料30を冷却する燃料クーラ25を設けてある。
この第1実施形態に係る燃料タンクの水抜き装置は、図4,5に示すように、水抜きバルブ32を有するとともに、燃料タンク16の底部16aの下側に、燃料タンク16内で凍結した不純物を含む水31を解凍することが可能な温度を有する高温流体、例えばエンジン10の冷却に用いた後のエンジン冷却水戻し回路18を流れる高温のエンジン冷却水を収容する流体収容部、すなわちエンジン冷却水収容部34を設けた構成にしてある。
また、この第1実施形態は、前述の高温のエンジン冷却水を作る熱源、すなわちエンジン10と、このエンジン10で加熱された高温のエンジン冷却水をエンジン冷却水収容部34に導く流体導入手段と、エンジン冷却水収容部34から排出された高温のエンジン冷却水をエンジン10に導く流体排出手段とを備えている。
前述した流体導入手段は、図3に示すように、一端がエンジン冷却水戻し管路18に接続され、他端が燃料タンク16の底部16aの下側に設けたエンジン冷却水収容部34に接続された流体導入回路、すなわちエンジン冷却水導入回路35と、このエンジン冷却水導入回路35を開閉する導入側開閉弁、例えば手動による操作が可能な手動開閉弁36とを含んでいる。また、前述した流体排出手段は、一端がエンジン冷却水収容部34に接続され、他端がエンジン冷却水戻し回路18に接続された流体排出回路、すなわちエンジン冷却水排出回路37と、このエンジン冷却水排出回路37を開閉する排出側開閉弁、例えば手動による操作が可能な手動開閉弁38とを含んでいる。
なお、エンジン冷却水戻し回路18とエンジン冷却水導入回路35との接続点と、エンジン冷却水戻し回路18とエンジン冷却水排出回路37との接続点との間に位置するエンジン冷却水戻し回路18部分には、例えば手動による操作が可能な手動開閉弁39を設けてある。
前述したエンジン冷却水収容部34は、図4,5に示すように、例えば燃料タンク16の底部16aを構成要素の一部として形成され板体を組み合わせて設けた箱状体から成っている。また例えば、水抜きバルブ32と、サクション回路21の端部を形成するサクションパイプ21aとが嵌入される程度の比較的小さい形状寸法に設定してある。同図4,5の符号33で示すものは、水抜きバルブ32の開操作に伴って、燃料タンク16の底に溜まった不純物を含む水31を排出させるドレン管路である。
この第1実施形態に係る燃料タンクの水抜き装置が備えられる油圧ショベルは、図3に示す燃料ポンプ23の駆動により、サクション回路21及び燃料供給回路22を介して燃料タンク16に蓄えられた燃料30がエンジン10に供給され、エンジン10が駆動する。このエンジン10の駆動によって油圧ポンプ12が駆動し、この油圧ポンプ12から吐出される圧油によって、走行体1、旋回体2、あるいはフロント作業機3が駆動し、土砂の掘削作業等の所望の作業が行われる。
エンジン10で燃焼されなかった余剰の燃料30は、燃料クーラ25を介して燃料タンク16に戻される。
また、エンジン10の駆動に伴って作動する図2に示す冷却ファン11によって冷却風が生起され、熱交換器例えばラジエータ13でエンジン冷却水が冷却され、エンジン冷却水供給回路17を介してエンジン10に供給され、これによってエンジン10が冷やされる。エンジン10の冷却に伴って高温となったエンジン冷却水は、手動開閉弁36,38が閉に、また手動開閉弁39が開に操作されているときには、エンジン冷却水戻し回路18を介して再びラジエータ13に供給され、このラジエータ13で冷却される。すなわち、エンジン冷却水戻し回路18を流れる高温のエンジン冷却水は、前述したように高温流体を形成している。
燃料タンク16の底に溜まった不純物を含む水31は、水抜きバルブ32を開くことによって、ドレン管路33から排出される。通常、油圧ショベルの稼働前に、このような水抜きバルブ32の開操作による水抜き処理が行われる。
ところで、油圧ショベルの作業環境がきわめて低温である場合、油圧ショベルによって実施される作業前に、燃料タンク16の底に溜まった不純物を含む水31が凍結することがある。この第1実施形態は、このように燃料タンク16の底の不純物を含む水31が凍結している場合に有効である。
この第1実施形態においては、油圧ショベルによる作業の実施前にあって、燃料タンク16の底に不純物を含む水31が凍結しているときには、燃料タンク16の底部16aの下側に設けた流体収容部、すなわちエンジン冷却水収容部34に、高温のエンジン冷却水を収容させることが行われる。このようにエンジン冷却水収容部34に高温のエンジン冷却水を収容すれば、その高温のエンジン冷却水の保有する熱がエンジン冷却水収容部34から燃料タンク16の底部16aに伝えられ、この熱により燃料タンク16内の底に凍結した水31を温めることができる。すなわち、燃料タンク16内の底に凍結した水31を効率良く解凍することができる。したがって、エンジン冷却水収容部34に高温の冷却水を収容させてから、比較的短時間のうちに水抜きバルブ34の開操作によってドレン管路33を介して略全部の水31を排出させることができる。
より具体的には、油圧ショベルによる作業の実施前にあって、燃料タンク16の底に水31が凍結しているときには、エンジン10を駆動するとともに、エンジン冷却水戻し回路18に設けた手動開閉弁39を閉じ、エンジン冷却水導入回路35に設けた手動開閉弁36、及びエンジン冷却水排出回路37に設けた手動開閉弁38を開くことが行われる。エンジン10の駆動に伴って、エンジン冷却水戻し回路18に戻されるエンジン冷却水は高温となる。
この高温のエンジン冷却水が、エンジン冷却水戻し回路18からエンジン冷却水導入回路35、開状態にある手動開閉弁36を介して、燃料タンク16の底部16aの下側に設けられたエンジン冷却水収容部34に導かれる。このエンジン冷却水収容部34に導かれた高温のエンジン冷却水によって燃料タンク16の底の凍結した水31が加熱され、この加熱によって解凍した水31は水抜きバルブ32の開操作によってドレン管路33を介して排出される。加熱に伴って温度が低下したエンジン冷却水は、エンジン冷却水排出回路37、開状態にある手動開閉弁38を介してエンジン冷却水戻し回路18に導かれ、さらにラジエータ13で冷却され、エンジン冷却水供給回路17を介してエンジン10に与えられる。すなわち、エンジン10とエンジン冷却水収容部34との間でエンジン冷却水が循環しながら凍結した水31の解凍が行われる。
また、燃料タンク16の底に凍結した水31が、例えば略全部解凍され、水抜きバルブ34から排出され、燃料タンク16内の燃料がわずかでも漏出する状態となったときには、手動開閉弁36,38が閉じられ、手動開閉弁39が開かれる。これにより、エンジン冷却水は、エンジン冷却水供給回路17とエンジン冷却水戻し回路18を介して、エンジン10とラジエータ13との間を循環して流れるものの、高温のエンジン冷却水がエンジン冷却水収容部34に導かれなくなる。
このように構成した第1実施形態によれば、前述したように、燃料タンク16の底部16aの下側に設けたエンジン冷却水収容部34に収容させた高温のエンジン冷却水の熱により、燃料タンク16内の底に凍結した水31を温めることができる。すなわち、燃料タンク16内の底に凍結した水31を効率良く解凍することができる。したがって、エンジン冷却水収容部34に高温のエンジン冷却水を収容させてから、比較的短時間のうちに水抜きバルブ32を介して略全部の水31を排出させることができる。したがって、燃料タンク16内の水31が凍結するような低温の作業環境において、比較的短時間のうちに、当該油圧ショベルによる作業が可能な状態にすることができ、当該油圧ショベルによる作業の能率を向上させることができる。
また、この第1実施形態は、前述したように、燃料タンク16の底に溜まった水31が凍結したときには、エンジン10で加熱された高温のエンジン冷却水が流体導入手段を介してエンジン冷却水収容部34に導かれ、燃料タンク16内の底に凍結した水31を解凍することに活用される。解凍された水31は、水抜きバルブ34から排出される。温度が低下したエンジン冷却水は、流体排出手段を介してエンジン10に導かれ、このエンジン10において再び温められる。このように、第1実施形態によれば、燃料タンク16内の底に凍結した水31を解凍させる加熱サイクルを形成できる。
また、この第1実施形態は、燃料タンク16内の底に凍結した水31が、例えば略全部解凍され、水抜きバルブ32から排出されたときには、前述したように手動開閉弁36,38が閉じられ、手動開閉弁39が開かれる。これにより高温のエンジン冷却水がエンジン冷却水収容部34に導かれなくなり、燃料タンク16内の燃料30に対する必要以上の加熱が抑えられる。
また、エンジン冷却水収容部34は、箱状体から成るので構造が簡単であり、製作が容易である。
図6は本発明の第2実施形態の要部を示す底面図である。この図6に示す第2実施形態は、流体収容部を形成するエンジン冷却水収容部40を第1実施形態に比べて大きく設定してある。すなわち、燃料タンク16の底部16aの外形寸法と同等の外形寸法を有するようにエンジン冷却水収容部40を形成してある。その他の構成は、前述した第1実施形態と同等である。このように構成したものは、第1実施形態と同等の作用効果が得られる他、燃料タンク16の底部16aの全面を高温のエンジン冷却水で温めることができ、良好な解凍効率を確保できる。
図7は本発明の第3実施形態の要部を示す底面図である。この図7に示す第3実施形態は、流体収容部を形成するエンジン冷却水収容部を、燃料タンク16の底部16aを構成要素の一部として形成するものの、水抜きバルブ32及びサクションパイプ21aの周りに次第に拡開する渦巻き状通路から成っている。この渦巻き状通路は、C型鋼あるいはリップ溝型鋼を組み合わせて形成することができる。高温のエンジン冷却水が導かれるエンジン冷却水導入回路35は、渦巻きの始端を形成する導入口41aに接続してあり、エンジン冷却水排出回路37は渦巻きの終端を形成する排出口41bに接続してある。その他の構成は、前述した第1実施形態と同等である。このように構成したものは、第1実施形態と同等の作用効果が得られる他、高温のエンジン冷却水の熱を水抜きバルブ32の近傍位置において凍結している水31の部分に与えやすくなり、凍結した水31の排水効率を向上させることができる。
図8は本発明の第4実施形態の要部を示す正面図である。この図8に示す第4実施形態は、第1実施形態に備えられる導入側開閉弁、すなわち手動開閉弁36に代えて電磁開閉弁を設け、第1実施形態に備えられる排出側開閉弁、すなわち手動開閉弁38に代えて電磁開閉弁を設け、第1実施形態に備えられるエンジン冷却水戻し回路18に配置された手動開閉弁39に代えて電磁開閉弁を設けた構成にしてある。また燃料タンク16に蓄えられた燃料30の温度を検出する温度センサ50と、この温度センサ50で検出される燃料30の温度に応じて、前述した3つの電磁開閉弁のそれぞれを開閉制御するコントローラ51とを備えた構成にしてある。その他の構成は前述した第1実施形態と同等である。
このように構成した第4実施形態は、例えば燃料タンク16内の水31が凍結しない作業環境にあって、当該油圧ショベルによる作業の実施前には、図3に示すエンジン冷却水導入回路35に設けた電磁開閉弁を開、エンジン冷却水排出回路37に設けた電磁開閉弁を開、エンジン冷却水戻し回路18に設けた電磁開閉弁を閉とする制御がなされる。したがって、水抜きバルブ32を開操作することにより、ドレン管路33を介して燃料タンク16内の水31の略全部を排出させることができる。水31の排出後は、エンジン冷却水導入回路35に設けた電磁開閉弁を閉、エンジン冷却水排出回路37に設けた電磁開閉弁を閉、エンジン冷却水戻し回路18に設けた電磁開閉弁を開とする処理が行われる。
また、燃料タンク16内の水31が凍結し、水抜きバルブ32を開操作しても水31を排出できない低温の作業環境にあっては、当該油圧ショベルの作業が実施される前に、温度センサ50によって燃料タンク16内の燃料30の温度が所定温度よりも低いことが検出される。ここで前述の所定温度は、経験的に、あるいは実験的に予め設定されるもので、燃料タンク16の底に凍結した水31の略全部を解凍することができたときの燃料30の温度に相当する。
前述のように所定温度よりも低い温度を検出した温度センサ50の検出信号に応じて、コントローラ51は、図3に示すエンジン冷却水導入回路35に設けた電磁開閉弁を開、エンジン冷却水排出回路37に設けた電磁開閉弁を開、エンジン冷却水戻し回路18に設けた電磁開閉弁を閉とする制御処理を実行する。これにより、高温のエンジン冷却水がエンジン冷却水収容部34に導かれ、凍結した水31を解凍することができる。したがって前述したように、水抜きバルブ32を開操作することにより、ドレン管路33を介して燃料タンク16内の水31を排出させることができる。
また、前述のように燃料タンク16内の底に凍結した水31を解凍し、水抜きバルブ32を開操作して水31を排出する作業の実施中に、温度センサ50によって検出される燃料タンク16内の燃料30の温度が所定温度以上となり、燃料タンク16の底の水31の略全部が解凍したと見做される状態となったときには、温度センサ50の検出信号に応じてコントローラ51は、図3に示すエンジン冷却水導入回路35に設けた電磁開閉弁を閉、エンジン冷却水排出回路37に設けた電磁開閉弁を閉、エンジン冷却水戻し回路18に設けた電磁開閉弁を開とする制御処理を実行する。これにより高温のエンジン冷却水がエンジン冷却水収容部34に導かれなくなる。したがって、燃料タンク16内の燃料30に対する必要以上の加熱が抑えられる。このようにこの第4実施形態にあっては、凍結した水31の解凍停止操作を自動的に行うことができる。
なお、前述した第1,第2,第4実施形態では、箱状体から成るエンジン冷却水収容部34,40を設け、第3実施形態では渦巻き状通路から成るエンジン冷却水収容部41を設けてあるが、流体収容部を、箱状体と渦巻き状態とが組み合わされたものから成る構成にしてもよい。
また前述では、高温流体として、エンジン10で加熱された高温のエンジン冷却水を採用したが、この高温流体として、温められた作動油あるいはエンジン10の高温の排気ガスを採用するようにしてもよい。この場合の装置構成は、第1〜第4実施形態の構成に準じた構成にすればよい。
また本発明は、油圧ショベル等の建設機械の外部に別途設けられた熱源で生成された温水等をエンジン冷却水導入回路35と同様の流体導入回路、エンジン冷却水排出回路37と同様の流体排出回路に接続して供給する構成にしてもよい。
1 走行体
2 旋回体
2a 旋回フレーム
3 フロント作業機
9 エンジンルーム
10 エンジン(熱源)
12 油圧ポンプ
13 ラジエータ
15 作動油タンク
16 燃料タンク
16a 底部
17 エンジン冷却水供給回路
18 エンジン冷却水戻し回路
21 サクション回路
21a サクションパイプ
22 燃料供給回路
23 燃料ポンプ
30 燃料
31 不純物を含む水
32 水抜きバルブ
33 ドレン管路
34 エンジン冷却水収容部(流体収容部)
35 エンジン冷却水導入回路(流体導入回路)
36 手動開閉弁(導入側開閉弁)
37 エンジン冷却水排出回路(流体排出回路)
38 手動開閉弁(排出側開閉弁)
39 手動開閉弁
40 エンジン冷却水収容部(流体収容部)
41 エンジン冷却水収容部(流体収容部)
41a 導入口
41b 排出口
50 温度センサ
51 コントローラ

Claims (4)

  1. エンジンに供給される燃料を蓄える燃料タンクを有する建設機械に設けられ、上記燃料タンクに、上記燃料タンク内に溜まった不純物を含む水を排出させる水抜きバルブを備えた燃料タンクの水抜き装置において、
    上記燃料タンクの上記底部の下側に、上記燃料タンク内で凍結した上記水を解凍可能な温度を有する高温流体を収容する流体収容部を設けたことを特徴とする燃料タンクの水抜き装置。
  2. 請求項1に記載の燃料タンクの水抜き装置において、
    上記高温流体を作る熱源と、この熱源で作られた上記高温流体を上記流体収容部に導く流体導入手段と、上記流体収容部から排出された上記高温流体を上記熱源に導く流体排出手段とを備えたことを特徴とする燃料タンクの水抜き装置。
  3. 請求項2に記載の燃料タンクの水抜き装置において、
    上記流体導入手段は、上記流体収容部に接続された流体導入回路と、この流体導入回路を開閉する導入側開閉弁とを含み、上記流体排出手段は、上記流体収容部に接続された流体排出回路と、この流体排出回路を開閉する排出側開閉弁とを含み、
    上記導入側開閉弁及び上記排出側開閉弁のそれぞれは、電磁開閉弁から成り、上記燃料タンクに蓄えられた燃料の温度を検出する温度センサと、上記温度センサで検出される燃料の温度に応じて上記電磁開閉弁のそれぞれを開閉制御するコントローラとを備えたことを特徴とする燃料タンクの水抜き装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料タンクの水抜き装置において、
    上記流体収容部は、上記燃料タンクの上記底部を構成要素の一部として形成される箱状体、及び上記燃料タンクの上記底部を構成要素の一部として形成され、上記水抜きバルブの周りに次第に拡開する渦巻き状通路の少なくとも一方から成ることを特徴とする燃料タンクの水抜き装置。
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