JP2010065206A - 低誘電率及び低損失特性を有するノルボルネン系重合体、これを用いた絶縁材、印刷回路基板、機能性素子 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、低誘電率を有する低損失絶縁材として有用である新規なノルボルネン系重合体及びこれを用いた絶縁材、印刷回路基板、及び機能性素子に関する。より詳細には、下記一般式(1)で表されるノルボルネン系重合体及びその製造方法に関する。
(式中、R1〜R4の少なくとも一つは独立に置換または非置換のC4〜C31の線状または分枝状のアラルキル基であり、残りのR1〜R4はそれぞれ独立に水素あるいは置換または非置換のC1〜C3の線状または分枝状のアルキル基であり、nは250〜400の整数を示す。)
近年、集積回路(Integrated Circuit、IC)の発展により回路の小型化が可能となり、さらに高集積化による多機能化、高性能化が可能となった。これにより、このような高集積回路を実装して他の素子との電気的接続を目的とするインターポーザ、パッケージ、印刷回路基板などにも高集積化が要求されている。従来多層基板は、基板上層部に全ての部品を実装したが、最近には多数または一部部品を多層基板内部に内蔵することにより、集積度をさらに高め、小型化・高性能化を達成できるエンベデッド基板の開発が強く求められている。エンベデッド基板(embedded PCB)とは、部品を3次元実装(内蔵)することにより実装密度を増加させ、サイズの減少や高周波における電気的性能を向上させることができる基板及びパッケージのことである。
エンベデッド回路基板は、半導体及び受動部品を内蔵する多層基板であって、高密度化、高機能化、及び高周波特性を目的とする。機器の小型化、軽量化により、関連高密度集積回路(LSI)の小型化も進行されていて、ICの微細化などからLSIの小型化が可能になったが、高い消費電力や、チップ部品の実装が難しいことから、受動部品の採用方法及び基板内層に受動素子を直接加工する方法を採用するエンベデッド基板に進化している。低損失誘電体(Low Loss Dielectrics、LLD)は、RF(radio frequency)エンベデッド基板に絶縁材または機能性素子(フィルタなど)として使用できる基板材料である。電子部品の小型化・高周波化により、低クロストーク、低伝送損失が要求されており、このような高周波パッケージ及びモジュールなどに使用可能な低誘電率及び低損失の新たな絶縁材の開発が求められている。フィルタなどをパッケージ内部にエンベッディングするための高いQ値を有する材料も、小型化のために必要である。低損失絶縁材は、エンベデッド基板において、配線間または機能性素子間の絶縁材の役割をしながらパッケージの剛性を維持する構造材として機能する。LSIの動作周波数が高くなり、微細配線を使用することから、パッケージにおいてもさらに高い配線密度が要求される。しかし、このような高い配線密度では配線間のノイズの発生が高くなる。したがって、用いられる絶縁材の誘電率を低下させて寄生キャパシタンスを低減し、絶縁損失を低減するために材料の誘電損失を低下させなければならない。
既存のベンゾシクロブテン(benzocyclobutene、BCB)材料は、優れた特性にもかかわらず、高いコストのため、印刷回路基板(Printed Circuit Board、PCB)への適用が困難であり、また、液晶ポリマー(liquid crystalline polymer、LCP)は、特性は優れているが、熱可塑性樹脂の特性のため、印刷回路基板の工程性に問題があった。このために、絶縁特性や工程性を具備した新たな材料の開発が望まれている。
このような従来技術の問題点を解決するために、本発明は、エンベデッド基板の基板材料(例えば、絶縁材または機能性素子)として用いることができる低誘電率及び工程性を具備した新規な低損失絶縁材の材料としてのノルボルネン系重合体、及びこれを用いた絶縁材、印刷回路基板、機能性素子を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明者らは多様なノルボルネン誘導体を重合してノルボルネン系重合体を製造し、その重合体の誘電定数、誘電損失係数、熱分解開始温度、及びガラス転移温度を実験した結果、低誘電率及び工程性を具備した新規な低損失絶縁材用材料を開発することに至った。
本発明において、「ノルボルネン系」は、下記の構造Aによる一つ以上のノルボルネン部分を含む単量体物質あるいはこれら単量体で形成された重合体物質、及び下記の構造Bによる一つ以上の繰り返し単位を有する重合体物質を意味する。
本発明において、「ノルボルネン誘導体の付加重合」は、上記構造Aによるノルボルネン部分を含むノルボルネン誘導体単量体に含まれている二重結合により、2,3−結合を通して互いに結合する繰り返し単位を含む重合体を生成する添加重合反応を意味する。このような重合体は、PCT国際公開WO97/20871号(1997年6月12日公開)に説明されているように、単一または多重成分(VIII)族の転移金属触媒システムの存在下で適切に作用するノルボルネン系単量体から重合できるということが開示されており、上記公開内容の全てが本発明にて参照、統合される。
本発明において、「低損失絶縁材」は、多様な電子部品における絶縁材として使用できるものであって、高周波帯域でも送信損失が低くて、優れた高周波転送特性を有する電気絶縁材を意味する。
上述した技術的な課題を解決するために、本発明の一実施形態では、下記一般式(1)で表されるノルボルネン系重合体が提供される。
(式中、R1〜R4の少なくとも一つは独立に置換または非置換のC4〜C31の線状または分枝状のアラルキル基であり、残りのR1〜R4はそれぞれ独立に水素あるいは置換または非置換のC1〜C3の線状または分枝状のアルキル基であり、nは250〜400の整数を示す。)
一実施例によれば、上記アラルキル基は一般式(2)で表すことができる。
(式中、Lは置換または非置換のC1〜C7の線状または分枝状のアルキレン基であり、Arは置換または非置換のC3〜C24のアリール基、ポリアリール基、及びヘテロアリール基からなる群より選択される。)
一実施例によれば、上記ノルボルネン重合体は、次の一般式(3)で表すことができる。
(式中、R3及びR4の一つは置換または非置換のC4〜C31のアラルキル基であり、nは250〜400の整数を示す。)
一実施例によれば、上記アラルキル基は、例えば、下記の具体的なアラルキル基から選択することができる。
一実施例によれば、上記ノルボルネン重合体は、次の一般式(4)で表されることができる。
(式中、Arは置換または非置換のC3〜C24のアリール基、ポリアリール基、及びヘテロアリール基からなる群より選択され、nは250〜400の整数を示す。上記波線は、二つの立体異性質体であるエキソ及びエンド異性質体を両方とも含むことができることを示す。)
また、本発明の一つの具体例では、上記アリール基は、フェニル基、または、下記の具体的なポリアリール基あるいはヘテロアリール基から選択されることができる。
上述したフェニル基、ポリアリール基及びヘテロアリール基は、非置換または置換されることができる。
一実施例によれば、上記ノルボルネン系重合体は、下記一般式(5)で表されるノルボルネン系重合体であることができる。
(式中、nは250〜400の整数を示す。)
上記一般式(5)の化合物は、多様な合成過程により合成でき、具体的には、例えば、下記のような反応式(A)の過程により繰り返し単位の単量体を合成した後、これを重合してノルボルネン系重合体を合成することができる。
一実施例によれば、上記ノルボルネン系重合体は、下記一般式(6)で表されるノルボルネン系重合体であることができる。
(式中、nは250〜400の整数を示す。)
上記一般式(7)の化合物は、多様な合成過程により合成でき、具体的には、例えば、下記反応式(B)の過程により繰り返し単位の単量体を合成した後、これを重合してノルボルネン系重合体を合成することができる。
上述した本発明のノルボルネン系重合体は、誘電率が1GHzで2.48〜1GHzで2.58の範囲であり、誘電損失係数(tanδ)が1GHzで0.0003〜1GHzで0.0005の範囲である。また、熱分解開始温度(Td5(℃))は350℃〜355℃の範囲であり、ガラス転移温度は160℃〜170℃である。このように、本発明のノルボルネン系重合体は、ポリノルボルネンの低誘電性質をそのまま保持しながら、アルキル基のために一定間隔で結合されたアリール基により優れた加工性が得られる特性が有する。
後述する実施例から分かるように、本発明の一実施例による重合体で製造されたフィルムは、350℃以上で熱分解が始まり、ガラス転移温度が240℃以上であって、熱的・機械的に安定している。また、フィルムに製作した場合、透明で、柔軟で、スピンコーティング時の接着力も優れる。
上記のように、本発明の一実施例によるノルボルネン系重合体は低損失絶縁材として用いることができる。
本発明の他の実施形態では、上記ノルボルネン系重合体を用いて製造した絶縁材が提供される。好ましくは、上記絶縁材をエンベデッド印刷回路基板または機能性素子に用いることができる。上記絶縁材の誘電率は、1GHzで2.48〜1GHzで2.58の範囲であることが好ましい。また、上記絶縁材の誘電損失係数は1GHzで0.0003〜1GHzで0.0005の範囲であることが好ましい。
有機ベースの基板技術は焼結過程がないために、工程の簡素化が可能であるという利点がある。
また、このような絶縁材は基板の樹脂に使用でき、上記絶縁材を基板の樹脂に用いると、パターン間のノイズ発生の可能性が低減し、絶縁損失も低減するという利点がある。上述した絶縁材は、基板のフィラー、基板の絶縁層、及びガラス繊維などの低誘電特性を必要とする構造には、制限なしに使用することができる。
さらに、多数または一部の部品を基板内部に内蔵するエンベデッド基板または機能性素子の絶縁材として使用することもできる。
本発明のまた他の実施形態では、上述した絶縁材を含むエンベデッド印刷回路基板または機能性素子が提供される。
本発明のまた他の実施形態によれば、上述したノルボルネン系重合体の製造方法が提供される。その製造方法は、Pd(II)ベースの触媒の合成ステップと、単量体の合成ステップと、上記Pd(II)ベースの触媒を用いて上記単量体の重合体を合成するステップと、を含む。
一実施例によれば、上記製造方法の上記Pd(II)ベースの触媒は、(6−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−エンド−5σ,2π)−パラジウム(II)ヘキサフルオロアンチモネートであってもよい。
本発明の実施の形態によるノルボルネン系重合体は、低誘電率、低損失特性、及び優れた工程性を有するため、エンベデッド基板または機能性素子の低損失絶縁材として多様な応用が可能である。
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全ての組み合わせを列挙したものではない。また、これらの特徴のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
以下、実施例を通じて本発明を詳細に説明するが、以下の実施例は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施例の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
[実施例]
[実施例]
(1)触媒の合成過程
「(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,5−ジエン)ジクロロパラジウム(II)」
塩化パラジウム(II)(1.97g、11.1mmol)を大気中の50℃で、5mLの濃縮HCl溶液に溶解した。1時間後、室温に冷却し、100mLのエタノールで希釈して濾過し、50mLエタノールで洗浄した。これにノルボルナジエン(Norbornadiene)(2.7mL、25mmol)を激しく撹拌しながらゆっくり添加した。黄色の固体が沈殿した。10分間の激しい撹拌の後、沈殿物を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄した。黄色の粉末を真空乾燥して(ビシクロ[2.2.1]ヘブタ−2,5−ジエン)ジクロロパラジウム(II)を得た。
「(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,5−ジエン)ジクロロパラジウム(II)」
塩化パラジウム(II)(1.97g、11.1mmol)を大気中の50℃で、5mLの濃縮HCl溶液に溶解した。1時間後、室温に冷却し、100mLのエタノールで希釈して濾過し、50mLエタノールで洗浄した。これにノルボルナジエン(Norbornadiene)(2.7mL、25mmol)を激しく撹拌しながらゆっくり添加した。黄色の固体が沈殿した。10分間の激しい撹拌の後、沈殿物を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄した。黄色の粉末を真空乾燥して(ビシクロ[2.2.1]ヘブタ−2,5−ジエン)ジクロロパラジウム(II)を得た。
収率:2.85g(95.3%)
mp:192〜198℃(分解された)
1H NMR(DMSO−d6):δ=6.76(t,4H)、3.55(quin,2H)、1.87(t,2H)
13C NMR(DMSO−d6):δ=143.1,74.8,50.4
「ジ−μ−クロロ−ビス−(6−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−エンド−5σ,2π)−パラジウム(II)」
得られた(ビシクロ[2.2.1]ヘブタ−2,5−ジエン)ジクロロパラジウム(II)(0.545g、2.02mmol)をAr下で、−60℃〜−40℃の温度で、8mLの乾燥メタノール中で撹拌した。ソジウムメトキシド溶液(5.0mL(0.5M)、2.5mmol)をゆっくり添加した。45分後、乳白色の溶液を濾過し、冷たいメタノールで洗浄した後、真空乾燥してジ−μ−クロロ−ビス−(6−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−エンド−5σ,2π)−パラジウム(II)を得た。
収率:0.37g(69.0%)
mp:192〜198℃(分解された)
1H NMR(DMSO−d6):δ=6.76(t,4H)、3.55(quin,2H)、1.87(t,2H)
13C NMR(DMSO−d6):δ=143.1,74.8,50.4
「ジ−μ−クロロ−ビス−(6−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−エンド−5σ,2π)−パラジウム(II)」
得られた(ビシクロ[2.2.1]ヘブタ−2,5−ジエン)ジクロロパラジウム(II)(0.545g、2.02mmol)をAr下で、−60℃〜−40℃の温度で、8mLの乾燥メタノール中で撹拌した。ソジウムメトキシド溶液(5.0mL(0.5M)、2.5mmol)をゆっくり添加した。45分後、乳白色の溶液を濾過し、冷たいメタノールで洗浄した後、真空乾燥してジ−μ−クロロ−ビス−(6−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−エンド−5σ,2π)−パラジウム(II)を得た。
収率:0.37g(69.0%)
「(6−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−エンド−5σ,2π)−パラジウム(II)ヘキサフルオロアンチモネート(触媒I)」
等モル量のジ−μ−クロロ−ビス−(6−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−エンド−5σ,2π)−パラジウム(II)とAgSbF6とをそれぞれクロロベンゼンに溶解した。AgSbF6溶液をジ−μ−クロロ−ビス−(6−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−エンド−5σ,2π)−パラジウム(II)溶液に添加した。活性の(6−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−エンド−5σ、2π)−パラジウム(II)ヘキサフルオロアンチモネート(触媒I)溶液がその場(in situ)で製造された。注射器フィルタを用いてAgClを濾過、除去して(6−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−エンド−5σ、2π)−パラジウム(II)ヘキサフルオロアンチモネート(触媒I)を製造した。
等モル量のジ−μ−クロロ−ビス−(6−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−エンド−5σ,2π)−パラジウム(II)とAgSbF6とをそれぞれクロロベンゼンに溶解した。AgSbF6溶液をジ−μ−クロロ−ビス−(6−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−エンド−5σ,2π)−パラジウム(II)溶液に添加した。活性の(6−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−エンド−5σ、2π)−パラジウム(II)ヘキサフルオロアンチモネート(触媒I)溶液がその場(in situ)で製造された。注射器フィルタを用いてAgClを濾過、除去して(6−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−エンド−5σ、2π)−パラジウム(II)ヘキサフルオロアンチモネート(触媒I)を製造した。
(2)単量体の合成過程
「6−フェニル−1−ヘキセン」
1−ブロモ−3−フェニルプロパン(126g、0.63mol)溶液を、250mLのジエチルエーテル中のマグネシウム(19g、0.78mol)及びヨード活性化剤溶液に滴下方式で添加した後、その溶液を窒素下で、室温で、1時間撹拌して、グリニャール試薬を作った。ジエチルエーテル中のアリルブロマイド(106g、0.88mol)溶液を窒素下で滴下方式で添加した後、その溶液を2.5時間還流した。200gの氷を用いて反応を中止させ、その有機層を水で洗浄し分離した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した後、減圧下で濃縮した。その粗生成物を真空蒸留し精製して6−フェニル−1−ヘキセンを得た。
「6−フェニル−1−ヘキセン」
1−ブロモ−3−フェニルプロパン(126g、0.63mol)溶液を、250mLのジエチルエーテル中のマグネシウム(19g、0.78mol)及びヨード活性化剤溶液に滴下方式で添加した後、その溶液を窒素下で、室温で、1時間撹拌して、グリニャール試薬を作った。ジエチルエーテル中のアリルブロマイド(106g、0.88mol)溶液を窒素下で滴下方式で添加した後、その溶液を2.5時間還流した。200gの氷を用いて反応を中止させ、その有機層を水で洗浄し分離した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した後、減圧下で濃縮した。その粗生成物を真空蒸留し精製して6−フェニル−1−ヘキセンを得た。
収率:96.1g(95%)
bp:64℃、0.9mbar
1H NMR(CDCl3):δ=7.02−7.27(m,5H),5.64−5.79(m,1H、J=9Hz,J=6Hz,J=3Hz),4.82−4.96(m,2H,J=3Hz),2.52(t,2H,J=6Hz),1.94−2.06(m,2H,J=6Hz,J=9Hz),1.55(qui,2H,J=6Hz),1.35(t,2H,J=6Hz,J=9Hz)
13C NMR(CDCl3):δ=142.6,138.8,128.4,128.2,125.6,114.4,35.8,33.6,30.9,28.5
bp:64℃、0.9mbar
1H NMR(CDCl3):δ=7.02−7.27(m,5H),5.64−5.79(m,1H、J=9Hz,J=6Hz,J=3Hz),4.82−4.96(m,2H,J=3Hz),2.52(t,2H,J=6Hz),1.94−2.06(m,2H,J=6Hz,J=9Hz),1.55(qui,2H,J=6Hz),1.35(t,2H,J=6Hz,J=9Hz)
13C NMR(CDCl3):δ=142.6,138.8,128.4,128.2,125.6,114.4,35.8,33.6,30.9,28.5
「2−(4−フェニルブチル)−5−ノルボルネン」
150mLのスチール圧力容器にアルゴン雰囲気下で、ジシクロペンタジエン(46.65g、0.35mol)及び6−フェニル−1−ヘキセン(113g、0.71mol)を充填した。上記反応混合物を1時間撹拌し、12時間240℃で加熱した。上記反応混合物を冷却した後、6−フェニル−1−ヘキセンを蒸留し除去した。その生成物を真空下で、分別蒸留により分離して、2−(4−フェニルブチル)−5−ノルボルネンを得た。このように、2−(4−フェニルブチル)−5−ノルボルネンのエキソ/エンド混合物がジシクロペンタジエンと6−フェニル−1−ヘキセンとのディールス・アルダー反応により生成された。これを100℃以上に加熱すると、ジシクロペンタジエンは、レトロ・ディールス・アルダー反応により、その場で6−フェニル−1−ヘキセンと反応するシクロペンタジエンを得ることができ、シクロペンタジエンとエチレン誘導体とのディールス・アルダー縮合により、二つのノルボルネン誘導体、すなわち、エキソ及びエンド異性質体を作ることができ、大部分の場合は、アルダーの法則によりエンド異性質体が優勢になる。
150mLのスチール圧力容器にアルゴン雰囲気下で、ジシクロペンタジエン(46.65g、0.35mol)及び6−フェニル−1−ヘキセン(113g、0.71mol)を充填した。上記反応混合物を1時間撹拌し、12時間240℃で加熱した。上記反応混合物を冷却した後、6−フェニル−1−ヘキセンを蒸留し除去した。その生成物を真空下で、分別蒸留により分離して、2−(4−フェニルブチル)−5−ノルボルネンを得た。このように、2−(4−フェニルブチル)−5−ノルボルネンのエキソ/エンド混合物がジシクロペンタジエンと6−フェニル−1−ヘキセンとのディールス・アルダー反応により生成された。これを100℃以上に加熱すると、ジシクロペンタジエンは、レトロ・ディールス・アルダー反応により、その場で6−フェニル−1−ヘキセンと反応するシクロペンタジエンを得ることができ、シクロペンタジエンとエチレン誘導体とのディールス・アルダー縮合により、二つのノルボルネン誘導体、すなわち、エキソ及びエンド異性質体を作ることができ、大部分の場合は、アルダーの法則によりエンド異性質体が優勢になる。
収率:52g(33%)
bp:130℃、0.9mbar
1H NMR(CDCl3):δ=7.12−7.33(m,5H),6.07−6.19(m,2H,J=2.7Hz,J=2.9Hz),6.01−6.06(m,1H,J=2.7Hz,J=2.9),5.89−5.98(m,1H,J=2.9Hz,J=2.7Hz),2.73−2.88(m,4H),2.55−2.68(m,2H,J=7.6Hz),1.94−2.08(m,1H,J=3.7Hz,J=3.9Hz),1.80−1.93(m,1H,J=3.7Hz,J=3.9Hz),1.61(qui,3H,J=7.6Hz),1.27−1.50(m,5H),1.19−1.27(m,1H),1.06−1.20(m,2H,J=2.9Hz),0.46−0.57(m,1H,J=2.7Hz,J=2.9Hz)
13C NMR(CDCl3):δ=142.7,136.5,135.8,132.0,130.0,127.9,125.2,49.2,45.2,44.9,42.3,38.5,38.4,36.1,35.6,34.3,32.8,32.1,31.6,28.3,28.0
bp:130℃、0.9mbar
1H NMR(CDCl3):δ=7.12−7.33(m,5H),6.07−6.19(m,2H,J=2.7Hz,J=2.9Hz),6.01−6.06(m,1H,J=2.7Hz,J=2.9),5.89−5.98(m,1H,J=2.9Hz,J=2.7Hz),2.73−2.88(m,4H),2.55−2.68(m,2H,J=7.6Hz),1.94−2.08(m,1H,J=3.7Hz,J=3.9Hz),1.80−1.93(m,1H,J=3.7Hz,J=3.9Hz),1.61(qui,3H,J=7.6Hz),1.27−1.50(m,5H),1.19−1.27(m,1H),1.06−1.20(m,2H,J=2.9Hz),0.46−0.57(m,1H,J=2.7Hz,J=2.9Hz)
13C NMR(CDCl3):δ=142.7,136.5,135.8,132.0,130.0,127.9,125.2,49.2,45.2,44.9,42.3,38.5,38.4,36.1,35.6,34.3,32.8,32.1,31.6,28.3,28.0
(3)重合体の合成過程
「ポリ(2−(4−フェニルブチル)−5−ノルボルネン)」
2−(4−フェニルブチル)−5−ノルボルネン(単量体)(1.0g、4.42mmol)をアルゴン(Ar)下でクロロベンゼン中に溶解した。AgSbF6及びジ−μ−クロロ−ビス−(6−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−エンド−5σ,2π)−パラジウム(II)をそれぞれクロロベンゼンに溶解した。等モル量のAgSbF6溶液をジ−μ−クロロ−ビス−(6−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−エンド−5σ、2π)−パラジウム(II)溶液に添加して触媒を活性化させた。活性触媒I溶液(単量体/Pd(II)=300、1Mtotal)を、AgClを除去するために注射器フィルタ(穴サイズ0.45μm)を介して単量体溶液に添加した。上記溶液をAr下で、室温で撹拌した。24時間後、上記溶液をメタノールに注いで重合体を沈殿させた。上記重合体を濾過し、60℃で真空中で乾燥した。
「ポリ(2−(4−フェニルブチル)−5−ノルボルネン)」
2−(4−フェニルブチル)−5−ノルボルネン(単量体)(1.0g、4.42mmol)をアルゴン(Ar)下でクロロベンゼン中に溶解した。AgSbF6及びジ−μ−クロロ−ビス−(6−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−エンド−5σ,2π)−パラジウム(II)をそれぞれクロロベンゼンに溶解した。等モル量のAgSbF6溶液をジ−μ−クロロ−ビス−(6−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−エンド−5σ、2π)−パラジウム(II)溶液に添加して触媒を活性化させた。活性触媒I溶液(単量体/Pd(II)=300、1Mtotal)を、AgClを除去するために注射器フィルタ(穴サイズ0.45μm)を介して単量体溶液に添加した。上記溶液をAr下で、室温で撹拌した。24時間後、上記溶液をメタノールに注いで重合体を沈殿させた。上記重合体を濾過し、60℃で真空中で乾燥した。
触媒を除去するために、上記重合体をテトラヒドロフラン(Tetrahydrofuran、THF)中に溶解した後、その溶液をOkoroanyanwuが開示した方法により6時間H2バルーンで撹拌した。その暗色の溶液が凝集した触媒残留物を生成させ、これをCelite 521により濾過した。その濾過液を濃縮し、重合体をメタノールに沈殿させた。60℃の真空下で乾燥して、重合体生成物を得た。
収率:0.81g(81%)
収率:0.81g(81%)
(4)重合体の物性
a)分子量:Mn:54,100、PDI:1.5、Mw:80,300
b)重合程度:250〜400単量体単位
c)Tg:160〜170℃
d)熱安定性:
Td1(℃):316〜323℃(d1=1%重量損失)
Td5(℃):350〜355℃(d5=5%重量損失)
e)屈折率:1.54
f)1GHzでの誘電定数:Dk:2.48〜2.58
g)Tanδ:0.0003〜0.0005
a)分子量:Mn:54,100、PDI:1.5、Mw:80,300
b)重合程度:250〜400単量体単位
c)Tg:160〜170℃
d)熱安定性:
Td1(℃):316〜323℃(d1=1%重量損失)
Td5(℃):350〜355℃(d5=5%重量損失)
e)屈折率:1.54
f)1GHzでの誘電定数:Dk:2.48〜2.58
g)Tanδ:0.0003〜0.0005
*物性測定方法
「1H NMR及び13C NMR」
CDCl3中で、プローブ温度で、Bruker DPX−300分光計を用いてNMRスペクトルを得た。化学的移動を、内部標準としてテトラメチルシランからの百万分率単位で測定し、カップリング定数をHz単位で測定した。
「1H NMR及び13C NMR」
CDCl3中で、プローブ温度で、Bruker DPX−300分光計を用いてNMRスペクトルを得た。化学的移動を、内部標準としてテトラメチルシランからの百万分率単位で測定し、カップリング定数をHz単位で測定した。
「熱重量分析(Thermal gravimetric analysis、TGA)」
TGA2050(TA Instruments社)を用いてTGA実験を行った。約10mgの重合体サンプルの重さを測定し、窒素下で、10℃/分の加熱速度で700℃まで加熱した。
TGA2050(TA Instruments社)を用いてTGA実験を行った。約10mgの重合体サンプルの重さを測定し、窒素下で、10℃/分の加熱速度で700℃まで加熱した。
「示差走査熱量測定(Differential scanning calorimetry、DSC)」
TA Instruments社のDSC2010及びDSC2910を用いてDSC実験を行った。サンプルの質量は約5mgであった。全ての重合体サンプルを10℃/分の速度で300℃まで加熱した後、10℃/分の速度で30℃まで冷却した。このような第1加熱/冷却スキャンの後に、各サンプルに対する第2スキャンを、同様な方法で繰り返した。
TA Instruments社のDSC2010及びDSC2910を用いてDSC実験を行った。サンプルの質量は約5mgであった。全ての重合体サンプルを10℃/分の速度で300℃まで加熱した後、10℃/分の速度で30℃まで冷却した。このような第1加熱/冷却スキャンの後に、各サンプルに対する第2スキャンを、同様な方法で繰り返した。
「動的機械分析(Dynamic mechanical analysis、DMA)」
DMA2980(TA Instruments社)を用いてDMA実験を行った。サンプルを、テトラヒドロフラン(THF)中に溶解し、ガラス繊維上にコーティングした後、真空中で乾燥し製造した。上記ガラス繊維上のサンプルを2℃/分の加熱速度で300℃まで加熱し、窒素下のデュアル・カンチレバーモードで、1Hz周波数にてデータを得た。
DMA2980(TA Instruments社)を用いてDMA実験を行った。サンプルを、テトラヒドロフラン(THF)中に溶解し、ガラス繊維上にコーティングした後、真空中で乾燥し製造した。上記ガラス繊維上のサンプルを2℃/分の加熱速度で300℃まで加熱し、窒素下のデュアル・カンチレバーモードで、1Hz周波数にてデータを得た。
「分子量測定(Molecular weight measurement)」
重合体の分子量及び多分散性指数をAlltech426HPLCポンプ及びウォーターズ2410(Waters 2410)屈折率検出器)が装着されたジョルディゲルDVBミックスベットカラム(Jordi gel DVB mixed bed column、Alltech Associates、Inc社製)を用いたゲル透過クロマトグラフィ(gel permeation chromatography、GPC)で測定した。溶離液としてテトラヒドロフラン(THF)を1mL/分の流速で使用した。校正のために分子量1,000〜1,000,000範囲のポリスチレン基準を使用した。
重合体の分子量及び多分散性指数をAlltech426HPLCポンプ及びウォーターズ2410(Waters 2410)屈折率検出器)が装着されたジョルディゲルDVBミックスベットカラム(Jordi gel DVB mixed bed column、Alltech Associates、Inc社製)を用いたゲル透過クロマトグラフィ(gel permeation chromatography、GPC)で測定した。溶離液としてテトラヒドロフラン(THF)を1mL/分の流速で使用した。校正のために分子量1,000〜1,000,000範囲のポリスチレン基準を使用した。
「屈折率及びフィルム厚さ」
632.8nm波長で薄膜分析機Filmetrics F20(Filmetrics、Inc社製)を用いて屈折率を測定した。サンプルを測定する前に、Si−ウェハ基準サンプル上のSiO2(厚さ=7254.7Å)をテストした。重合体をシクロヘキサノン中に溶解して12重量%溶液を製造し、Si−ウェハ上に30秒間3000rpmでスピンコーティングした後、そのサンプルを1日間60℃で真空乾燥した。Si−ウェハ上の均一で、同質のフィルムを得た。
632.8nm波長で薄膜分析機Filmetrics F20(Filmetrics、Inc社製)を用いて屈折率を測定した。サンプルを測定する前に、Si−ウェハ基準サンプル上のSiO2(厚さ=7254.7Å)をテストした。重合体をシクロヘキサノン中に溶解して12重量%溶液を製造し、Si−ウェハ上に30秒間3000rpmでスピンコーティングした後、そのサンプルを1日間60℃で真空乾燥した。Si−ウェハ上の均一で、同質のフィルムを得た。
「誘電定数及び誘電正接」
金属−絶縁体−金属平行板容量法により誘電定数を測定した。重合体フィルムを次の過程により製造した。重合体粉末をテプロンからなった二つの半部を有する鋳型に注入した。その後、その鋳型を二つのステンレススチールからなったプラテンで加圧し、4時間真空オーブンで160℃で加熱した。水で冷却した後、上記鋳型の二つの半部を両方から引っ張って分離して、フリースタンディングフィルムを得た。誘電定数及び誘電正接を1MHz〜1GHzの周波数スイープで、RFインピーダンス/物質分析機Agilent E4991Aで測定した。フリースタンディングフィルムをテストヘッド及び治具Agilent 16453Aに載せた。
金属−絶縁体−金属平行板容量法により誘電定数を測定した。重合体フィルムを次の過程により製造した。重合体粉末をテプロンからなった二つの半部を有する鋳型に注入した。その後、その鋳型を二つのステンレススチールからなったプラテンで加圧し、4時間真空オーブンで160℃で加熱した。水で冷却した後、上記鋳型の二つの半部を両方から引っ張って分離して、フリースタンディングフィルムを得た。誘電定数及び誘電正接を1MHz〜1GHzの周波数スイープで、RFインピーダンス/物質分析機Agilent E4991Aで測定した。フリースタンディングフィルムをテストヘッド及び治具Agilent 16453Aに載せた。
上記実施例1と同様な方式で次の反応を行うことにより、他の単量体を合成した。
このように合成された単量体を実施例1と同様な方式で重合した。合成された重合体は、実施例1に記載した重合体とほぼ同様な物性及び電気的特性を示すことが確認できた。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示したシステムおよび方法における動作、手順、ステップ、および工程等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「先ず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
Claims (13)
- 請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載のノルボルネン系重合体を用いて形成される、絶縁材。
- 前記絶縁材が、エンベデッド印刷回路基板または機能性素子に用いられる、請求項7に記載の絶縁材。
- 前記絶縁材の誘電率が、1GHzで2.48〜1GHzで2.58である、請求項7または8に記載の絶縁材。
- 請求項7に記載の絶縁材を含むエンベデッド印刷回路基板。
- 請求項7に記載の絶縁材を含む、機能性素子。
- Pd(II)ベースの触媒の合成ステップと、
単量体の合成ステップと、
前記Pd(II)ベースの触媒を用いて前記単量体の重合体を合成するステップと、
を含む、請求項1乃至請求項6項の何れか一項に記載のノルボルネン系重合体の製造方法。 - 前記Pd(II)ベースの触媒が、(6−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−エンド−5σ,2π)−パラジウム(II)ヘキサフルオロアンチモネートである、請求項12に記載のノルボルネン系重合体の製造方法。
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Publication Number | Publication Date |
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- 2008-09-11 KR KR1020080089758A patent/KR101046430B1/ko not_active IP Right Cessation
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2009
- 2009-02-19 US US12/389,086 patent/US20100063226A1/en not_active Abandoned
- 2009-04-01 JP JP2009088988A patent/JP2010065206A/ja active Pending
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