JP2010059380A - 開環共重合体水素化物及びこれを含有する樹脂組成物 - Google Patents

開環共重合体水素化物及びこれを含有する樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の課題は、耐熱性、防湿性などの特性を大きく損なうことなく、柔軟性が改善された開環共重合体水素化物および樹脂組成物の提供である。
【解決手段】2−ノルボルネンと置換基含有ノルボルネン系単量体とを開環重合して得られるノルボルネン系開環共重合体を水素化することにより得られるノルボルネン系開環共重合体水素化物であって、2−ノルボルネン由来の構造単位(A)の全構造単位に対する存在割合が80〜95重量%、置換基含有ノルボルネン系モノマー由来の構造単位(B)の全構造単位に対する存在割合が5〜20重量%(但し、構造単位(A)+構造単位(B)の合計量は100%である。)であり、示差走査熱量分析計(DSC)にて測定した融解ピーク温度が55〜95℃であり、かつ、異性化率が20〜60%の範囲であることを特徴とするノルボルネン系開環共重合体水素化物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、近年の食品包装分野、医薬品包装分野、医療用器材などにおいて要求される水蒸気バリア性、柔軟性、耐熱性等に優れるノルボルネン系開環共重合体水素化物及びこれを含有する樹脂組成物に関する。
熱可塑性ノルボルネン系樹脂の光学的特性、耐候特性、電気特性などの特性は優れており、熱可塑性ノルボルネン系樹脂は光学材料をはじめ種々の分野で使用されている。一方、熱可塑性ノルボルネン系樹脂の透明性、水蒸気バリア性(以下防湿性という場合がある)、耐熱性、耐薬品、低溶出性、低吸着性等の特性も優れており、熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる医療用器材が検討された(例えば、特許文献1参照)。また、金属等の不純物が少なく、低有機物放出性の特性にも優れており、熱可塑性樹脂からなる半導体容器が検討されていた(例えば、特許文献2参照)。
しかし、技術の急速な進歩に従い、従来の熱可塑性ノルボルネン系樹脂製のシート、フィルムまたはチューブの柔軟性が不十分な場合があり、適度な防湿性および耐熱性を有し、かつ柔軟性に富んだ熱可塑性ノルボルネン系樹脂組成物が求められるようになった。
そこで、2−ノルボルネン由来の構造単位90〜99重量%と置換基含有ノルボルネン由来の構造単位1〜10重量%からなる開環重合体水素化物が検討された(例えば、特許文献3参照)。当該開環重合体水素化物は、耐熱性、防湿性に優れているが、柔軟性に劣るという問題を有している。
更に、熱可塑性炭化水素重合体と液体炭化水素ポリマーを含有する熱可塑性炭化水素重合体組成物が検討された(例えば、特許文献4参照)。当該樹脂組成物は、柔軟性に優れるが、防湿性が劣るという問題を有している。
特開平5−317411号公報 特開平11−074337号公報 国際公開第2008/026733号パンフレット 特開平11−172080号公報
本発明の課題は、耐熱性、防湿性などの特性を大きく損なうことなく、柔軟性を改善する開環共重合体水素化物およびこれを含有する樹脂組成物の提供である。
本発明者らは鋭意研究の結果、2−ノルボルネンと置換基含有ノルボルネン系単量体とを開環重合して得られるノルボルネン系開環共重合体を水素化することにより得られるノルボルネン系開環共重合体水素化物であって、2−ノルボルネン由来の構造単位(A)の全構造単位に対する存在割合が80〜95重量%、置換基含有ノルボルネン系モノマー由来の構造単位(B)の全構造単位に対する存在割合が5〜20重量%(但し、構造単位(A)+構造単位(B)の合計量は100%である。)であり、示差走査熱量分析計(DSC)にて測定した融解ピーク温度が55〜95℃であり、かつ、13C−NMRにより測定した33.0ppmピーク積分値/(31.8ppmピーク積分値+33.0ppmピーク積分値)×100から算出した、2−ノルボルネン由来の1,3−シクロペンタン単位の異性化率が20〜60%の範囲であることを特徴とするノルボルネン系開環共重合体水素化物が適度な耐熱性および防湿性を有し、かつ優れた柔軟性を有することを見出した。
更に、本発明は、上記ノルボルネン系開環共重合体水素化物を含む樹脂組成物を提供する。
本発明のノルボルネン系開環共重合体水素化物は、近年の食品分野、医療分野、土木分野等の分野で要求される、水蒸気バリア性、柔軟性、耐熱性、耐油性、機械的特性、加工性等の性能が更に向上された樹脂材料である。そして、樹脂フィルム又はシート、チューブ、容器等の成形体が、本発明のノルボルネン系開環共重合体水素化物の成形により提供される。
本発明のノルボルネン系開環共重合体水素化物は、2−ノルボルネンと置換基含有ノルボルネン系単量体とを開環重合して得られるノルボルネン系開環共重合体を水素化することにより得られるノルボルネン系開環共重合体水素化物であって、2−ノルボルネン由来の構造単位(A)の全構造単位に対する存在割合が80〜95重量%、置換基含有ノルボルネン系モノマー由来の構造単位(B)の全構造単位に対する存在割合が5〜20重量%(但し、構造単位(A)+構造単位(B)の合計量は100%である。)であり、示差走査熱量分析計(DSC)にて測定した融解ピーク温度が55〜95℃であり、かつ、13C−NMRにより測定した33.0ppmピーク積分値/(31.8ppmピーク積分値+33.0ppmピーク積分値)×100から算出した、2−ノルボルネン由来の1,3−シクロペンタン単位の異性化率が20〜60%の範囲であることを特徴とする。
1)ノルボルネン系開環共重合体
本発明で用いられるノルボルネン系開環共重合体は、2−ノルボルネンと置換基含有ノルボルネン系単量体とを開環重合することによって得られる。
2−ノルボルネン及び置換基含有ノルボルネン系単量体からなる単量体混合物の組成は、2−ノルボルネンが、通常80〜95重量%、好ましくは85〜95重量%であり、置換基含有ノルボルネン系単量体は、好ましくは5〜20重量%、より好ましくは5〜15重量%である。
置換基含有ノルボルネン系単量体の量が多いと耐熱性および防湿性が低下し、置換基含有ノルボルネン系単量体の量が少ないと柔軟性が低下する。
2−ノルボルネン
本発明の開環共重合体水素化物の原料である2−ノルボルネンは公知化合物である。2−ノルボルネンは、例えば、シクロペンタジエンとエチレンの反応により得られる。
置換基含有ノルボルネン系単量体
本発明の開環共重合体水素化物の原料である置換基含有ノルボルネン系単量体は、分子内にノルボルネン骨格を有する化合物である(ただし、2−ノルボルネンを除く)。置換基を有する2−ノルボルネン系誘導体のほか、縮合した環を有するノルボルネン化合物も、本発明の開環共重合体水素化物の原料である「置換基含有ノルボルネン系単量体」に含まれる。
置換基含有ノルボルネン系単量体としては、分子内にノルボルネン環と縮合する環を有しないノルボルネン系単量体、及び3環以上の多環式ノルボルネン系単量体等が挙げられる。
前記分子内にノルボルネン環と縮合する環を有しないノルボルネン系単量体の具体例としては、5−メチルノルボルネン、5−エチルノルボルネン、5−ブチルノルボルネン、5−ヘキシルノルボルネン、5−デシルノルボルネン、5−シクロヘキシルノルボルネン、5−シクロペンチルノルボルネン等のアルキル基を有するノルボルネン類;5−エチリデンノルボルネン、5−ビニルノルボルネン、5−プロペニルノルボルネン、5−シクロヘキセニルノルボルネン、5−シクロペンテニルノルボルネン等のアルケニル基を有するノルボルネン類;5−フェニルノルボルネン等の芳香環を有するノルボルネン類;5−メトキシカルボニルノルボルネン、5−エトキシカルボニルノルボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボニルノルボルネン、5−メチル−5−エトキシカルボニルノルボルネン、ノルボルネニル−2−メチルプロピオネイト、ノルボルネニル−2−メチルオクタネイト、5−ヒドロキシメチルノルボルネン、5,6−ジ(ヒドロキシメチル)ノルボルネン、5,5−ジ(ヒドロキシメチル)ノルボルネン、5−ヒドロキシイソプロピルノルボルネン、5,6−ジカルボキシノルボルネン、5−メトキシカルボニル−6−カルボキシノルボルネン等の酸素原子を含む極性基を有するノルボルネン類;5−シアノノルボルネン等の窒素原子を含む極性基を有するノルボルネン類;等が挙げられる。
3環以上の多環式ノルボルネン系単量体は、分子内にノルボルネン環と、該ノルボルネン環と縮合している1つ以上の環とを有するノルボルネン系単量体である。その具体例としては、下記に示す式(1)及び式(2)で示される単量体が挙げられる。
Figure 2010059380
(式中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子;ハロゲン原子;置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基;又はケイ素原子、酸素原子もしくは窒素原子を含む置換基;を表し、互いに結合して環を形成していてもよい。Rは置換基を有していてもよい炭素数1〜20の二価の炭化水素基である。)
Figure 2010059380
(式中、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子;ハロゲン原子;置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基;又はケイ素原子、酸素原子もしくは窒素原子を含む置換基;を表し、RとRは互いに結合して環を形成していてもよい。mは1又は2である。)
式(1)で示される単量体としては、具体的には、ジシクロペンタジエン、メチルジシクロペンタジエン、ジメチルジシクロペンタジエン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン等を挙げることができる。
更に、式(1)で示される単量体として、テトラシクロ[9.2.1.02,10.03,8]テトラデカ−3,5,7,12−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロ−9H−フルオレンともいう)、テトラシクロ[10.2.1.02,11.04,9]ペンタデカ−4,6,8,13−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,9,9a,10−ヘキサヒドロアントラセンともいう)、等の芳香環を有するノルボルネン誘導体も挙げることができる。
式(2)で示される単量体としては、mが1であるテトラシクロドデセン類、mが2であるヘキサシクロヘプタデセン類が挙げられる。
テトラシクロドデセン類の具体例としては、テトラシクロドデセン、8−メチルテトラシクロドデセン、8−エチルテトラシクロドデセン、8−シクロヘキシルテトラシクロドデセン、8−シクロペンチルテトラシクロドデセン等の無置換又はアルキル基を有するテトラシクロドデセン類;8−メチリデンテトラシクロドデセン、8−エチリデンテトラシクロドデセン、8−ビニルテトラシクロドデセン、8−プロペニルテトラシクロドデセン、8−シクロヘキセニルテトラシクロドデセン、8−シクロペンテニルテトラシクロドデセン等の環外に二重結合を有するテトラシクロドデセン類;8−フェニルテトラシクロドデセン等の芳香環を有するテトラシクロドデセン類;8−メトキシカルボニルテトラシクロドデセン、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロドデセン、8−ヒドロキシメチルテトラシクロドデセン、8−カルボキシテトラシクロドデセン、テトラシクロドデセン−8,9−ジカルボン酸、テトラシクロドデセン−8,9−ジカルボン酸無水物等の酸素原子を含む置換基を有するテトラシクロドデセン類;8−シアノテトラシクロドデセン、テトラシクロドデセン−8,9−ジカルボン酸イミド等の窒素原子を含む置換基を有するテトラシクロドデセン類;8−クロロテトラシクロドデセン等のハロゲン原子を含む置換基を有するテトラシクロドデセン類;8−トリメトキシシリルテトラシクロドデセン等のケイ素原子を含む置換基を有するテトラシクロドデセン類等が挙げられる。
ヘキサシクロヘプタデセン類の具体例としては、ヘキサシクロヘプタデセン、12−メチルヘキサシクロヘプタデセン、12−エチルヘキサシクロヘプタデセン、12−シクロヘキシルヘキサシクロヘプタデセン、12−シクロペンチルヘキサシクロヘプタデセン等の無置換又はアルキル基を有するヘキサシクロヘプタデセン類;12−メチリデンヘキサシクロヘプタデセン、12−エチリデンヘキサシクロヘプタデセン、12−ビニルヘキサシクロヘプタデセン、12−プロペニルヘキサシクロヘプタデセン、12−シクロヘキセニルヘキサシクロヘプタデセン、12−シクロペンテニルヘキサシクロヘプタデセン等の環外に二重結合を有するヘキサシクロヘプタデセン類;12−フェニルヘキサシクロヘプタデセン等の芳香環を有するヘキサシクロヘプタデセン類;12−メトキシカルボニルヘキサシクロヘプタデセン、12−メチル−12−メトキシカルボニルヘキサシクロヘプタデセン、12−ヒドロキシメチルヘキサシクロヘプタデセン、12−カルボキシヘキサシクロヘプタデセン、ヘキサシクロヘプタデセン12,13−ジカルボン酸、ヘキサシクロヘプタデセン12,13−ジカルボン酸無水物等の酸素原子を含む置換基を有するヘキサシクロヘプタデセン類;12−シアノヘキサシクロヘプタデセン、ヘキサシクロヘプタデセン12,13−ジカルボン酸イミド等の窒素原子を含む置換基を有するヘキサシクロヘプタデセン類;12−クロロヘキサシクロヘプタデセン等のハロゲン原子を含む置換基を有するヘキサシクロヘプタデセン類;12−トリメトキシシリルヘキサシクロヘプタデセン等のケイ素原子を含む置換基を有するヘキサシクロヘプタデセン類等が挙げられる。これらのノルボルネン系単量体は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
開環重合
ノルボルネン系単量体の開環重合は、無溶媒又は適当な溶媒中で、メタセシス重合触媒の存在下に実施することができる。
用いるメタセシス重合触媒としては、例えば、特公昭41−20111号公報、特開昭46−14910号公報、特公昭57−17883号公報、特公昭57−61044号公報、特開昭54−86600号公報、特開昭58−127728号公報、特開平1−240517号公報等に記載された、本質的に(a)遷移金属化合物触媒成分と(b)金属化合物助触媒成分からなる一般のメタセシス重合触媒;シュロック型重合触媒(特開平7−179575号公報、Schrock et al.,J.Am.Chem.Soc.,1990年,第112巻,3875頁〜等)や、グラブス型重合触媒(Fu et al.,J.Am.Chem.Soc.,1993年,第115巻,9856頁〜;Nguyen et al.,J.Am.Chem.Soc.,1992年,第114巻,3974頁〜;Grubbs et al.,国際公開第98/21214号パンフレット等)等のリビング開環メタセシス触媒;等が挙げられる。
これらの中でも、得られる重合体の分子量分布を考慮すると、(a)遷移金属化合物触媒成分と(b)金属化合物助触媒成分からなるメタセシス重合触媒が好ましい。
前記(a)遷移金属化合物触媒成分は、周期律表第4、5、6、7、又は8族の遷移金属の化合物である。例えば、これらの遷移金属のハロゲン化物、オキシハロゲン化物、アルコキシハロゲン化物、アルコキシド、カルボン酸塩、(オキシ)アセチルアセトネート、カルボニル錯体、アセトニトリル錯体、ヒドリド錯体、これらの誘導体、これら又はこれらの誘導体のP(C等の錯化剤による錯化物が挙げられる。
具体例としては、TiCl、TiBr、VOCl、WBr、WCl、WOCl、MoCl、MoOCl、WO、HWO等が挙げられる。なかでも、重合活性等の点から、W、Mo、Ti、又はVの化合物が好ましく、特にこれらのハロゲン化物、オキシハロゲン化物、又はアルコキシハロゲン化物が好ましい。
前記(b)金属化合物助触媒成分は、周期律表第1、2、12、13、又は14族の金属元素を含有する化合物で少なくとも一つの金属元素−炭素結合、又は金属元素−水素結合を有するものである。例えば、Al、Sn、Li、Na、Mg、Zn、Cd、B等の有機化合物等が挙げられる。
具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロリド、メチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムジクロリド等の有機アルミニウム化合物;テトラメチルスズ、ジエチルジメチルスズ、テトラブチルスズ、テトラフェニルスズ等の有機スズ化合物;n−ブチルリチウム等の有機リチウム化合物;n−ペンチルナトリウム等の有機ナトリウム化合物;メチルマグネシウムイオジド等の有機マグネシウム化合物;ジエチル亜鉛等の有機亜鉛化合物;ジエチルカドミウム等の有機カドミウム化合物;トリメチルホウ素等の有機ホウ素化合物;等が挙げられる。これらの中で、13族金属の化合物が好ましく、特にAlの有機化合物が好ましい。
また、前記(a)成分、(b)成分の他に第三成分を加えて、メタセシス重合活性を高めることができる。用いる第三成分としては、脂肪族第三級アミン、芳香族第三級アミン、分子状酸素、アルコール、エーテル、過酸化物、カルボン酸、酸無水物、酸クロリド、エステル、ケトン、含窒素化合物、含ハロゲン化合物、その他のルイス酸等が挙げられる。
これらの成分の配合比は、(a)成分:(b)成分が金属元素のモル比で 1:1〜1:100、好ましくは1:2〜1:10の範囲である。また、(a)成分:第三成分がモル比で 1:0.005〜1:50、好ましくは1:1〜1:10の範囲である。
ノルボルネン系単量体に対する重合触媒の使用割合は、(重合触媒中の遷移金属):(ノルボルネン系単量体)のモル比で、通常、1:100〜1:2,000,000、好ましくは1:1,000〜1:20,000、より好ましくは1:5,000〜1:8,000である。触媒量が多すぎると重合反応後の触媒除去が困難となり、分子量分布が広がるおそれがあり、少なすぎると十分な重合活性が得られない。
開環重合は無溶媒で行うこともできるが、適当な溶媒中で行うことが好ましい。有機溶媒は、共重合体及び共重合体水素化物が所定の条件で溶解もしくは分散し、かつ、重合及び水素化反応に影響しないものであれば特に限定されず、工業的に汎用されている溶媒が好ましい。
このような有機溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、トリメチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジエチルシクロヘキサン、デカヒドロナフタレン、ビシクロヘプタン、トリシクロデカン、ヘキサヒドロインデンシクロヘキサン、シクロオクタン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系脂肪族炭化水素;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン系芳香族炭化水素;ニトロメタン、ニトロベンゼン、アセトニトリル等の含窒素炭化水素;ジエチルエ−テル、テトラヒドロフラン等のエ−テル類等の溶媒を使用することができる。これらの有機溶媒は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの中でも、工業的に汎用されている芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素、エーテル類が好ましい。
重合を有機溶媒中で行う場合、溶液中のノルボルネン系単量体の濃度は、1〜50重量%が好ましく、2〜45重量%がより好ましく、3〜40重量%が特に好ましい。ノルボルネン系単量体の濃度が1重量%より小さいと生産性が低くなるおそれがあり、50重量%より大きいと重合後の溶液粘度が高すぎて、その後の水素化反応が困難となるおそれがある。
開環重合においては、反応系に分子量調節剤を添加することが好ましい。分子量調節剤を添加することで、得られる開環共重合体の分子量を調整することができる。
用いる分子量調節剤としては特に限定されず、従来公知のものが使用でき、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等のα−オレフィン類;スチレン、ビニルトルエン等のスチレン類;エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、アリルグリシジルエーテル等のエーテル類;アリルクロライド等のハロゲン含有ビニル化合物;グリシジルメタクリレート等酸素含有ビニル化合物;アクリルアミド等の窒素含有ビニル化合物;1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、2−メチル−1,4−ペンタジエン、2,5−ジメチル−1,5−ヘキサジエン等の非共役ジエン、又は1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等の共役ジエン等を挙げることができる。これらの中で、分子量調節のし易さから、α−オレフィン類が好ましい。
分子量調節剤の添加量は、所望の分子量を持つ共重合体を得るに足る量であればよく、(分子量調節剤):(ノルボルネン系単量体)のモル比で、通常、1:50〜1:1,000,000、好ましくは1:100〜1:5,000、より好ましくは1:300〜1:3,000である。
重合反応は、ノルボルネン系単量体と重合触媒を混合することにより開始される。重合温度は、特に限定されないが、通常、−20〜+100℃、好ましくは、10〜80℃、さらに好ましくは、30〜60℃である。重合温度が低すぎると反応速度が低下し、重合温度が高すぎると副反応により、分子量分布が広がるおそれがある。
重合時間は、特に制限されないが、通常、1分間〜100時間である。
圧力条件も特に限定されないが、通常、0〜1MPaの加圧下で重合を行う。
反応終了後においては、通常の後処理操作により目的とするノルボルネン系開環共重合体を単離することができる。
ノルボルネン系開環共重合体の重量平均分子量(Mw)は、トルエンを溶離液とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算で、通常20,000〜200,000、好ましくは、30,000〜150,000、より好ましくは、40,000〜100,000である。
2)ノルボルネン系開環共重合体水素化物
本発明のノルボルネン系開環共重合体水素化物(以下、単に「開環共重合体水素化物」という場合がある)は、前記のノルボルネン系開環共重合体の炭素−炭素の二重結合を水素化することによって得られる。
水素化触媒および水素化反応
ノルボルネン系開環共重合体の水素化反応は、ノルボルネン系開環共重合体の主鎖に存在する炭素−炭素二重結合に水素添加する反応である。この水素化反応は、ノルボルネン系開環共重合体の不活性溶媒溶液に水素化触媒を添加し、反応系内に水素を供給して行う。
用いる水素化触媒としては、オレフィン化合物の水素化に際して一般に使用されているものであれば、均一系触媒、不均一系触媒のいずれも使用することができる。得られる共重合体中の残留金属の除去等を考慮すると、不均一系触媒が好ましい。
均一系触媒としては、例えば、酢酸コバルト/トリエチルアルミニウム、ニッケルアセチルアセトナート/トリイソブチルアルミニウム、チタノセンジクロリド/n−ブチルリチウム、ジルコノセンジクロリド/sec−ブチルリチウム、テトラブトキシチタネート/ジメチルマグネシウム等の組み合わせ等の遷移金属化合物とアルカリ金属化合物の組み合わせからなる触媒系;ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、クロロヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム等の貴金属錯体触媒;等が挙げられる。
不均一触媒としては、例えば、ニッケル/シリカ、ニッケル/ケイソウ土、ニッケル/アルミナ、パラジウム/カーボン、パラジウム/シリカ、パラジウム/ケイソウ土、パラジウム/アルミナ等の、ニッケル、パラジウム、白金、ロジウム、ルテニウム、又はこれらの金属をカーボン、シリカ、ケイソウ土、アルミナ、酸化チタン等の担体に担持させた固体触媒系が挙げられる。
使用する触媒使用量としては、ノルボルネン系開環共重合体100重量部に対し、通常0.05〜30重量部である。
水素化反応に用いる不活性有機溶媒としては、前述したノルボルネン系単量体の開環重合において用いることができる有機溶媒として例示したものと同様の、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン系芳香族炭化水素、含窒素炭化水素、エーテル類等が挙げられる。
水素化反応の温度は、使用する水素化触媒系によって適する条件範囲が異なるが、水素化温度は、通常、−20℃〜+300℃、好ましくは0℃〜+250℃、より好ましくは100℃〜220℃である。水素化温度が低すぎると反応速度が遅くなるおそれがあり、高すぎると副反応が起こる可能性がある。
本発明のノルボルネン系開環共重合体水素化物(以下、「本発明の開環共重合体水素化物」ということがある)は、ノルボルネン系開環共重合体中の主鎖二重結合の水素添加率が通常80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、さらに好ましくは99%以上、特に好ましくは99.9%以上である。水素添加率が高いと、耐熱性および防湿性に優れ、成形する際に樹脂焼けが起こり難く、特にフィルム成形する際には、ダイラインの発生を抑制することができ、好ましい。
開環共重合体水素化物の水素添加率は、溶媒に重クロロホルムを用い、1H−NMRにより測定して求めることができる。
水素化反応終了後は、反応溶液から水素添加触媒等を濾別し、濾別後の共重合体溶液から溶媒等の揮発成分を除去することにより、目的とする本発明の開環共重合体水素化物を得ることができる。
溶媒等の揮発成分を除去する方法としては、凝固法や直接乾燥法等公知の方法を採用することができる。
凝固法は、共重合体溶液を共重合体の貧溶媒と混合することにより、共重合体を析出させる方法である。用いる貧溶媒としては、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;等の極性溶媒が挙げられる。
凝固して得られた粒子状の成分は、たとえば真空中又は窒素中若しくは空気中で加熱して乾燥させて粒子状にするか、さらに必要に応じて溶融押出機から押し出してペレット状にすることができる。
直接乾燥法は、共重合体溶液を減圧下加熱して溶媒を除去する方法である。この方法には、遠心薄膜連続蒸発乾燥機、掻面熱交換型連続反応器型乾燥機、高粘度リアクタ装置等の公知の装置を用いて行うことができる。真空度や温度はその装置によって適宜選択され、限定されない。
本発明の開環共重合体水素化物は2−ノルボルネン由来の構造単位(A)の全構造単位に対する存在割合が80〜95重量%、置換基含有ノルボルネン系モノマー由来の構造単位(B)の全構造単位に対する存在割合が5〜20重量%(但し、構造単位(A)+構造単位(B)の合計量は100%である。)である。
置換基含有ノルボルネン系単量体由来の構造単位の量が多いと耐熱性および防湿性が低下し、置換基含有ノルボルネン系単量体の量が少ないと柔軟性が低下する。
本発明の開環共重合体水素化物は、その重量平均分子量(Mw)が、1,2,4−トリクロロベンゼンを溶離液とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算で、通常20,000〜200,000、好ましくは、30,000〜150,000、より好ましくは、40,000〜100,000である。
Mwがこの範囲にあると、ノルボルネン系開環共重合体水素化物の溶剤への溶解性が良好であるためポリマーの生産性に優れ、ポリマーの精製も容易であり、かつ、成形も容易であり、成形体の機械的特性や耐熱性が良好となる。すなわち、Mwが高すぎると、溶液粘度が高くなりすぎ、ろ過性が低下するため、生産性が悪化するおそれがあり、また、当該樹脂をフィルム成形する際には、フィルムの膜厚精度を高めるため樹脂温度を高くする必要が生じ、樹脂焼けに起因するダイラインが発生するおそれがある。また、Mwが低すぎると、成形品の機械的特性や耐熱性が低下するおそれや、当該共重合体水素化物が結晶性であるため、溶液に溶解し難くなり、ポリマーの生産性の悪化やポリマーの精製が困難になるおそれがある。
本発明の開環共重合体水素化物は、その分子量分布(Mw/Mn)が、通常1.5〜6.0、好ましくは、2.0〜5.0、より好ましくは、2.5〜4.0、特に好ましくは、2.5〜3.5である。Mw/Mnが狭すぎると、該共重合体の温度に対する溶融粘度が敏感に変化し易くなるため、フィルム、シート等の成形品の加工性が悪化するおそれがある。また、Mw/Mnが広すぎると、成形品の機械的特性が低下するおそれがある。
本発明のノルボルネン系開環共重合体水素化物は結晶性、即ち融解ピーク温度(以下、「Tm」ということがある)を有する。本発明のノルボルネン系開環共重合体水素化物の融解ピーク温度は55〜95℃である。 融解ピーク温度が高すぎると柔軟性が低下し、低すぎると耐熱性および防湿性が低下する。ノルボルネン系開環共重合体水素化物の融解ピーク温度は、公知の示差走査熱量分析計を用いて、JIS K7121に基づく方法により測定できる。
なお、ノルボルネン開環共重合体水素化物の融解ピーク温度は、ノルボルネン開環共重合体水素化物の組成、分子量、分子量分布、水素添加率、2−ノルボルネン由来の1,3−シクロペンタン単位の異性化率(以下、単に「異性化率」ということがある)、使用するモノマーの純度等により調節する。
異性化反応
本発明でいう異性化反応とは、化3に示すような2−ノルボルネン構造由来の1,3−シクロペンタン構造がシス体のみからなるノルボルネン系開環共重合体が、水素化反応中に2−ノルボルネン構造由来の1,3−シクロペンタン構造が変化し、トランス体の1,3−シクロペンタン構造生成することを指す。
その結果ノルボルネン系開環共重合体水素化物は、化4に示すように2−ノルボルネン構造由来の1,3−シクロペンタン構造がシス体およびトランス体の混合物となる。
Figure 2010059380
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異性化率
本発明の開環共重合体水素化物の異性化率とは、前記の異性化反応の進行度合いであり、2−ノルボルネン由来の1,3−シクロペンタン単位のトランス体の割合を示す。
具体的には溶媒に重クロロホルムを用い、13C−NMRにより測定した33.0ppmピーク積分値/(31.8ppmピーク積分値+33.0ppmピーク積分値)×100から算出することができる。
なお、31.8ppmピークは、該共重合体中の2−ノルボルネン由来の構造単位のシス体由来のもの、33.0ppmピークは、該共重合体中の2−ノルボルネン由来の構造単位のトランス体由来のものである。
本発明の開環共重合体水素化物の異性化率20〜60%である。異性化率が高いと耐熱性および防湿性が低下する恐れがあり、異性化率が低いと柔軟性が低下する恐れがある。
異性化率を上記範囲にするためには、水素化反応において水素化温度および水素化触媒量を適宜に調整する必要がある。反応温度としては好ましくは、100〜240℃、より好ましくは、150〜230℃、特に好ましくは、170〜220℃である。水素化触媒量としては、ノルボルネン系開環共重合体100重量部に対し、通常0.5〜30重量部、好ましくは2〜25重量部、より好ましくは5〜20重量部である。
反応温度が高すぎると異性化率の割合が高くなり耐熱性及び防湿性が低下する恐れがあり、反応温度が低すぎると異性化率の割合が低くなり柔軟性が低下する恐れがある。
また、水素化触媒量が多すぎると異性化率の割合が高くなり耐熱性及び防湿性が低下する恐れがあり、水素化触媒量が少なすぎると異性化率が低くなり柔軟性が低下する恐れがある。
本発明の開環共重合体水素化物の融解エンタルピーは、通常10〜50J/g、好ましくは20〜40J/g以下、より好ましくは25〜35J/gである。融解エンタルピーが高すぎると、成形体の結晶化度が高くなって柔軟性が低下する恐れがある。一方、融解エンタルピーが低いと、成形体の結晶化度が低くなって防湿性が低下する恐れがある。
融解エンタルピーは前記の2−ノルボルネン由来の構造単位(A)及び置換基含有ノルボルネン系単量体由来の構造単位(B)の含有量、異性化率及び水添率により適宜調整される。2−ノルボルネン由来の構造単位が多いと融解エンタルピーは高くなり、2−ノルボルネン由来の構造単位が少ないと融解エンタルピーは低くなる。また、異性化率が高いと融解エンタルピーが低くなり、水素添加率が低いと融解エンタルピーが低くなる。
本発明の開環共重合体水素化物の損失正接(tanδ)のピーク温度は、通常50℃以下、好ましくは40℃以下、より好ましくは35℃以下である。損失正接のピーク温度が高いと非結晶化部分の弾性率が高くなり、柔軟性が低下する恐れがある。
損失正接(tanδ)のピーク温度は前記の2−ノルボルネン由来の構造単位(A)及び置換基含有ノルボルネン系単量体由来の構造単位(B)の含有量、置換基含有ノルボルネン系単量体の種類、異性化率及び水添率により適宜調整される。2−ノルボルネン由来の構造単位が多いとピーク温度は低くなり、2−ノルボルネン由来の構造単位が少ないとピーク温度が高くなる。また、用いた置換基含有ノルボルネン系単量体の分子量が大きいほどピーク温度が高くなり、用いた置換基含有ノルボルネン系単量体の分子量が小さいほどピーク温度は低くなる。
なお、このピーク温度は一つだけ存在することが好ましく、ピーク温度の下限は好ましくは0℃である
本発明の開環共重合体水素化物は有機溶媒に対する溶解性に優れるので、開環共重合体を水素化した後において、触媒残渣の除去等のポリマー精製を十分に行うことができる。
以上のような特性を有する本発明の開環共重合体水素化物は、近年の情報分野、食品分野、医療分野、土木分野等における、水蒸気バリア性、柔軟性、耐熱性、耐油性、機械的特性、加工性等のより優れた性能の要求を満たす樹脂材料として好適である。
3)樹脂組成物
本発明の樹脂組成物は、本発明の開環共重合体水素化物を含有することを特徴とする。
本発明の樹脂組成物には酸化防止剤を含有することが好ましい。用いる酸化防止剤としては、特に制限されないが、その分子量が700以上であるものが好ましい。酸化防止剤の分子量が低すぎると、成形品から酸化防止剤が溶出するおそれがある。
用いる酸化防止剤の具体例としては、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕等のフェノール系酸化防止剤;トリフェニルホスファイト、トリス(シクロヘキシルフェニル)ホスファイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン等リン系酸化防止剤;ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス(β−ラウリル−チオプロピオネート)等のイオウ系酸化防止剤;等が挙げられる。これらの酸化防止剤は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、フェノール系酸化防止剤が好ましい。
酸化防止剤の配合量は、本発明の開環共重合体水素化物100重量部に対し 通常0.01〜1重量部、好ましくは 0.05〜0.5重量部である。酸化防止剤の添加量が少なすぎると、成形品にやけが生じるおそれがある。一方、添加量が多すぎると、成形品が白濁したり、成形品から酸化防止剤が溶出するおそれがある。
本発明の樹脂組成物には、本発明の開環共重合体水素化物、及び酸化防止剤に加えて、本発明の目的を阻害しない範囲で、合成樹脂に一般的に用いられる各種配合剤を添加してもよい。
かかる配合剤としては、ゴム質重合体、その他の樹脂、紫外線吸収剤、帯電防止剤、スリップ剤、防曇剤、染料、顔料、着色剤、天然油、合成油、可塑剤、有機又は無機の充填剤、抗菌剤、消臭剤、脱臭剤等が挙げられる。
ゴム質重合体は、ガラス転移温度が40℃以下の重合体である。ゴム質重合体にはゴムや熱可塑性エラストマーが含まれる。ブロック共重合体のごとくガラス転移温度が2点以上ある場合は、最も低いガラス転移温度が40℃以下であればゴム質重合体として用いることができる。ゴム質重合体のムーニー粘度(ML1+4,100℃)は、使用目的に応じて適宜選択されるが、通常、5〜300である。
ゴム質重合体としては、例えば、エチレン−α−オレフィン系ゴム;エチレン−α−オレフィン−ポリエン共重合体ゴム;エチレン−メチルメタクリレート、エチレン−ブチルアクリレート等のエチレンと不飽和カルボン酸エステルとの共重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエチレンと脂肪酸ビニルとの共重合体;アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル等のアクリル酸アルキルエステルの重合体;ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレンとブタジエン又はイソプレンとのランダム共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ブタジエン−イソプレン共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル−アクリロニトリル−スチレン共重合体等のジエン系ゴム;ブチレン−イソプレン共重合体;スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素化スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素化スチレン−ブタジエンランダム共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、水素化スチレン−イソプレンブロック共重合体等の芳香族ビニル−共役ジエン系ブロック共重合体、低結晶性ポリブタジエン樹脂、エチレン−プロピレンエラストマー、スチレングラフトエチレン−プロピレンエラストマー、熱可塑性ポリエステルエラストマー、エチレン系アイオノマー樹脂等が挙げられる。
ゴム質重合体の量は、使用目的に応じて適宜選択される。耐衝撃性や柔軟性が要求される場合にはゴム質重合体の量は、本発明の開環重合体水素化物100重量部に対して、通常0.01〜100重量部、好ましくは0.1〜70重量部、より好ましくは1〜50重量部の範囲である。
その他の樹脂としては、例えば、非晶性ノルボルネン系開環重合体、非晶性ノルボルネン系開環重合体水素化物、非晶性ノルボルネン系付加型重合体、結晶性ノルボルネン系開環重合体、本発明の開環重合体水素化物以外の結晶性ノルボルネン系開環重合体水素化物、結晶性ノルボルネン系付型加重合体、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、水素化ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンエーテル、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、セルローストリアセテート、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン等が挙げられる。
これらのその他の樹脂は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合割合は、本発明の目的を損なわない範囲で適宜選択することができる。
紫外線吸収剤及び耐候安定剤としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネート、4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−1−{2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル}−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等のヒンダードアミン系化合物;2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系化合物;2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベゾエート系化合物等が挙げられる。
これらの紫外線吸収剤及び耐候安定剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
紫外線吸収剤及び耐候安定剤の量は、本発明の開環共重合体水素化物100重量部に対して通常0.001〜5重量部、好ましくは0.01〜2重量部の範囲である。
帯電防止剤としては、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の長鎖アルキルアルコール;アルキルスルホン酸ナトリウム塩及び/又はアルキルスルホン酸ホスホニウム塩;ステアリン酸のグリセリンエステル等の脂肪酸エステル;ヒドロキシアミン系化合物;無定形炭素、酸化スズ粉、アンチモン含有酸化スズ粉等を例示することができる。帯電防止剤の量は、本発明の開環共重合体水素化物100重量部に対して、通常0.001〜5重量部の範囲である。
本発明の樹脂組成物を調製する方法としては、例えば、ノルボルネン系開環共重合体水素化物を、酸化防止剤及び必要に応じて他の配合剤と共に、例えば二軸混練機等により、200〜400℃程度の温度にて溶融混練した後、ペレット状物や顆粒状物、粉末状物とする方法が挙げられる。
以上のようにして得られる本発明の樹脂組成物は加工性に優れる。本発明の開環共重合体水素化物又は樹脂組成物(ペレット状物)を、公知のTダイ式フィルム溶融押出成形機を使用してTダイ成形を行い、単層フィルムを製膜した際の、膜厚変動は、通常10μm以下、好ましくは7μm以下であり、かつ、連続製膜時にダイラインが長時間発生することが無く、ダイラインが発生するまでの時間は通常10時間以上、好ましくは15時間以上である。
ここで、「ダイライン」とは、ダイの特定の位置に対応する成形物の位置に樹脂の押出方向に沿って連続的に発生する肉眼で観察可能な縞を意味する。具体的には、成形物における表面凹凸の高さが約0.3μm〜100μm(これ以下の凹凸では肉眼での観察不可能)である成形物に形成される縞をいう。
成形体
本発明の樹脂組成物を周知の成形方法で成形して、各種成形体を製造することができる。
成形方法としては、熱可塑性樹脂の一般的な成形方法、例えば、射出成形、押し出し成形、熱プレス成形、溶剤キャスト成形、インフレーションなどによってシートまたはフィルムに成形することができるが、成形が可能な限り特定の成形方法に限定されない。特開平4−276253号公報に記載されているように、他の樹脂との多層成形や二重壁成形を行うことにより、ガスバリア性や耐候性などをさらに高めることが可能である。
本発明のノルボルネン系開環共重合体水素化物は、融解ピーク温度を有する重合体、すなわち結晶構造を形成する重合体であるので、本発明のノルボルネン系開環共重合体水素化物を含有する樹脂組成物を成形したフィルム及びシートは内部に結晶部を有し、これと非晶部とが相俟って成形品の引張り破断伸び等の機械的特性が向上し、それでいて、結晶が大きくないので、本発明のノルボルネン系開環共重合体水素化物を含有する樹脂組成物を成形したフィルム及びシートの透明性は高い。
フィルム及びシートの機械的強度や水蒸気バリア性を増大すべく、結晶化度を高めるために延伸を施しても良い。延伸とは、成形されたフィルム及びシートを、続いて1.1〜10倍程度伸張して塑性変形を与えることである。この塑性変形は、内部の摩擦で、結晶鎖は勿論、非晶鎖も引き伸ばして配向させる効果を有する。
本発明のノルボルネン系開環共重合体水素化物を含有する樹脂組成物を成形した樹脂フィルム等は、ノルボルネン系開環共重合体水素化物を含有する樹脂組成物層と、その他の重合体を含有する層とを有する積層体であってもよい。
本発明のノルボルネン系開環共重合体水素化物を含有する樹脂組成物を成形した樹脂フィルム等は、水蒸気バリア性、柔軟性、耐熱性、耐油性に優れ、かつ、引張り破断伸び等の機械的特性に優れる。更に、本発明のノルボルネン系開環共重合体水素化物の熱分解温度が高いので、本発明のノルボルネン系開環共重合体水素化物を含有する樹脂組成物の加工温度範囲は広い。
本発明のノルボルネン系開環共重合体水素化物を含有する樹脂組成物を成形した樹脂フィルム等は柔軟性に優れ、引張弾性率が低く、引張破断伸びが大きい。本発明のノルボルネン系開環共重合体水素化物を含有する樹脂組成物を成形した樹脂フィルム等のISO 527に基づいて測定される引張破断伸びは、通常100%以上、好ましくは200%以上である。
本発明のノルボルネン系開環共重合体水素化物を含有する樹脂組成物を成形した樹脂フィルム等は水蒸気バリア性に優れる。本発明の厚さ100μmの樹脂フィルム又はシートのJIS K7129(A法)に基づいて測定される透湿度〔g/(m・24Hr)〕は、通常1.2〔g/(m・24Hr)〕以下、好ましくは0.9〔g/(m・24Hr)〕以下である。
また、本発明のノルボルネン系開環共重合体水素化物を含有する樹脂組成物を成形した樹脂フィルム等は耐油性に優れる。本発明の樹脂組成物を熱プレス成形して10mm×100mm×1mm試験片とし、該試験片の表面にサラダ油を塗布後、長径200mm、短径80mmの楕円形面を有する高さ10mmの楕円柱を同形に4分割した大きさのアルミ製治具の曲面に該試験片を一時間固定した場合であっても、試験片にはクラックが発生することがない。
本発明の開環共重合体水素化物からなる成形体は、防湿性、ガスバリア性、透明性、耐湿性、機械的強度、耐蒸気滅菌性、耐薬品性、低有機物放出性等に優れており、医療用器材をはじめとする包装部材や半導体・エネルギー分野において有用である。
医療用器材としては、例えば、ボトル、ボトルキャップ、バイアル、アンプル、プレフィルドシリンジ、輸液用バッグ、密封薬袋、プレス・スルー・パッケージ、点眼薬容器等の液体、粉体、または固体の薬品容器;血液検査用のサンプリング用試験管、採血管、検査セル、検体容器等のサンプル容器;シリンジ、シリンジ用ロッド等の医療用具;メス、鉗子、ガーゼ、コンタクトレンズ等の医療機具等の滅菌容器;ビーカー、シャーレ、フラスコ、試験管、遠心管等の実験・分析器具;医療検査用プラスチックレンズ等の医療用光学部品;医量用輸液チューブ、カテーテル、配管、継ぎ手、バルブ、フィルター等の配管材料;義歯床、義歯、人工心臓、人造歯根、人工骨、人工関節等の人工臓器やその部品;等が例示される。特に、薬品容器やプレフィルドシリンジ、シリンジ類等においては、従来の樹脂製のものに比べて、防湿性、柔軟性、透明性、耐薬品性等のほかに、耐衝撃性、機械強度、耐蒸気滅菌性に優れているという特性が活かされる。
半導体・エネルギー分野としては、有機EL、太陽電池、燃料電池、半導体容器などの封止材、電線被膜、搬送フィルム、保護フィルム、繊維、不織布などがあげられる。
以下、本発明について、実施例及び比較例を挙げて、より具体的に説明する。ただし本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。以下の実施例及び比較例において、部又は%は、特に断りがない限り、重量基準である。
以下の実施例及び比較例において、各種物性の測定法は次のとおりである。
(1)開環共重合体の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、トルエンを溶離液とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算値として測定した。
測定装置として、GPC−8020シリーズ(DP8020、SD8022、AS8020、CO8020、RI8020、東ソー社製)を用いた。
標準ポリスチレンとしては、東ソー社製標準ポリスチレン(Mwが500、2630、10200、37900、96400、427000、1090000、5480000のものの計8点)を用いた。
サンプルは、サンプル濃度1mg/mlになるように、測定試料をトルエンに溶解後、カートリッジフィルター(ポリテトラフルオロエチレン製、孔径0.5μm)で濾過して調製した。
測定は、カラムに、TSKgel GMHHR・H(東ソー社製)を2本直列に繋いで用い、流速1.0ml/分、サンプル注入量100μl、カラム温度40℃の条件で行った。
(2)開環共重合体水素化物の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、1,2,4−トリクロロベンゼンを溶離液とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算値として測定した。
測定装置として、HLC8121GPC/HT(東ソー社製)を用いた。
標準ポリスチレンとしては、東ソー社製標準ポリスチレン(Mwが988、2580、5910、9010、18000、37700、95900、186000、351000、889000、1050000、2770000、5110000、7790000、20000000のものの計16点)を用いた。
サンプルは、サンプル濃度1mg/mlになるように、140℃にて測定試料を1,2,4−トリクロロベンゼンに加熱溶解させて調製した。
測定は、カラムに、TSKgel GMHHR・H(20)HT(東ソー社製)を3本直列に繋いで用い、流速1.0ml/min、サンプル注入量300μl、カラム温度140℃の条件で行った。
(3)開環共重合体水素化物の水素化率は、NMRスペクトロメーター(JMN−GSX400、JEOL社製)で、溶媒に重クロロホルムを用い、55℃で測定した1H−NMRにより測定して求めた。
(4)開環共重合体水素化物の異性化率は、NMRスペクトロメーター(JMN−GSX400、JEOL社製)で、溶媒として重クロロホルムおよび内標としてテトラメチルシランを1wt%加え、55℃で測定した13C−NMRスペクトルの33.0ppmピーク積分値/(31.8ppmピーク積分値+33.0ppmピーク積分値)×100から算出して求めた。
なお、31.8ppmピークは、該共重合体中の2−ノルボルネン由来の構造単位のシス体由来のもの、33.0ppmピークは、該共重合体中の2−ノルボルネン由来の構造単位のトランス体由来のものである。
(5)融解ピーク温度および融解エンタルピーは、示差走査熱量分析計(DSC6220、SIIナノテクノロジー社製)を用いて、JIS K 7121およびJIS K 7122に基づき、試料を融解ピーク温度より30℃以上に加熱した後、冷却速度−10℃/分で室温まで冷却し、その後、昇温速度10℃/分で測定した。
(6)損失正接(tanδ)ピーク温度は、動的粘弾性測定装置(ARES、ティー・エイ・インスツルメント社製)を用いて、プレス成形で作成した短冊状試料(10mm×45mm×1mm)を角速度周波数1rad/s、歪み振幅0.1の条件で、-50℃から融解ピーク温度まで昇温速度5℃/minで測定したときのtanδのピーク極大値とした。
(7)透湿度は、100μm厚のシートを用いて、JIS K 7129 (A法)に基づいて温度:40℃、湿度:90%RHの条件下で、水蒸気透過度テスター(L80−5000型、LYSSY社製)で測定した。
(8)引張弾性率および引張伸びは、ISO 527に基づき、シートから作成した形状1B型の試験片を、引張速度200mm/minの条件でオートグラフ(AGS-5kNH、島津製作所製)により測定した。
実施例1
開環重合
窒素雰囲気下、脱水したシクロヘキサン500部に、1−ヘキセン0.55部、ジイソプロピルエーテル1.78部、トリイソブチルアルミニウム0.39部、及びイソブチルアルコール0.15部を室温で反応器に入れ混合した。そこへ、2−ノルボルネン(以下、「NB」ということがある。)233部、テトラシクロドデセン(以下、「TCD」ということがある。)17部及び六塩化タングステン1.0%トルエン溶液30部を、65℃に保ちながら、2時間かけて連続的に添加し、重合を行った。
得られた開環共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)は、64,100、分子量分布(Mw/Mn)は1.4であった。重合転化率は、ほぼ100%であった。
水素化反応
上記で得た重合反応液を耐圧の水素化反応器に移送し、そこへ、ケイソウ土担持ニッケル触媒(T8400、ニッケル担持率58%、日産ズードヘミー社製)50部を加え、200℃、水素圧4.5MPaで6時間反応させた。この溶液を、ラジオライト#500(昭和化学社製)を濾過床として、加圧濾過器(フンダフィルター、石川島播磨重工社製)を使用し、圧力0.25MPaで加圧濾過して、開環共重合体水素化物(A)の無色透明な溶液を得た。
共重合体物性
得られた開環共重合体水素化物(A)の水素化率は99.9%、重量平均分子量(Mw)は、62,900、分子量分布(Mw/Mn)は2.4、異性化率は41%、融解ピーク温度は94℃、融解エンタルピーは35J/g、tanδピーク温度は22℃であった。
樹脂組成物の調製
得られた反応溶液を3000部のイソプロピルアルコール中に撹拌下に注ぎ、析出物を濾取した。アセトン500部で洗浄した後、共重合体固形分100部当り、酸化防止剤(テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、イルガノックス1010、チバガイギー社製)0.1部を加え、0.13×10Pa以下、50℃に設定した減圧乾燥器中で48時間乾燥し、開環共重合体水素化物(A)を190重量部得た。
樹脂シートの作製
開環共重合体水素化物(A)を、片面を鏡面加工した熱さ1mm×長さ200mm×幅100mmの金型を用いて、真空加熱プレス装置(井元製作所社製)にて、プレス圧8Mpa、型温度180℃で5分の条件でプレス後、冷却速度0.5℃/分で室温まで冷却して、樹脂シート(A)を作製した。得られたシートの透湿度、引張弾性率、引張伸びの評価を行った。結果を表1に示す。
実施例2
開環重合・水素化反応
実施例1において、用いる単量体を2−ノルボルネン220部、テトラシクロドデセン30部とした以外は同様にして開環共重合を行った。
得られた開環共重合体(B)の重量平均分子量(Mw)は、65,500、分子量分布(Mw/Mn)は1.5であった。重合転化率は、ほぼ100%であった。実施例1と同様にして、水素化反応を行い、開環共重合体水素化物(B)の溶液を得た。
共重合体物性
得られた開環共重合体水素化物(B)の水素化率は99.9%、重量平均分子量(Mw)は、64,300、分子量分布(Mw/Mn)は2.5、異性化率は45%、融解ピーク温度は61℃、融解エンタルピーは23J/g、tanδピーク温度は28℃であった。
樹脂組成物の調製
実施例1と同様にして、開環共重合体水素化物(B)を190部得た。
樹脂シートの作製
実施例1と同様にして、樹脂シート(B)を作製した。得られたシートの透湿度、引張弾性率、引張伸びの評価を行った。結果を表1に示す。
実施例3
開環重合・水素化反応
実施例1において、用いる単量体を2−ノルボルネン223部、テトラシクロドデセンに代えてジシクロペンタジエン(以下、「DCP」ということがある。)27部とし、1−ヘキセン0.40部にした以外は同様にして開環共重合を行った。
得られた開環共重合体(C)の重量平均分子量(Mw)は、82,100、分子量分布(Mw/Mn)は2.0であった。重合転化率は、ほぼ100%であった。その後、実施例1においてケイソウ土担持ニッケル触媒を25部にした以外は同様にして、水素化反応を行い、開環共重合体水素化物(C)の溶液を得た。
共重合体物性
得られた開環共重合体水素化物(C)の水素化率は99.9%、重量平均分子量(Mw)は、80,400、分子量分布(Mw/Mn)は3.0、異性化率は21%、融解ピーク温度は77℃、融解エンタルピーは27J/g、tanδピーク温度は20℃であった。
樹脂組成物の調製
実施例1と同様にして、開環共重合体水素化物(C)を190部得た。
樹脂シートの作製
実施例1と同様にして、樹脂シート(C)を作製した。得られたシートの透湿度、引張弾性率、引張伸びの評価を行った。結果を表1に示す。
実施例4
開環重合・水素化反応
実施例3と同様にして開環共重合を行い、その後、実施例3においてケイソウ土担持ニッケル触媒を50部にした以外は同様にして、水素化反応を行い、開環共重合体水素化物(D)の溶液を得た。
共重合体物性
得られた開環共重合体水素化物(D)の水素化率は99.9%、重量平均分子量(Mw)は、81,100、分子量分布(Mw/Mn)は3.0、異性化率は46%、融解ピーク温度は65℃、融解エンタルピーは25J/g、tanδピーク温度は19℃であった。
樹脂組成物の調製
実施例1と同様にして、開環共重合体水素化物(D)を190部得た。
樹脂シートの作製
実施例1と同様にして、樹脂シート(D)を作製した。得られたシートの透湿度、引張弾性率、引張伸びの評価を行った。結果を表1に示す。
実施例5
開環重合・水素化反応
実施例1において、用いる単量体を2−ノルボルネン208部、テトラシクロドデセンに代えてジシクロペンタジエン42部とし、1−ヘキセン0.40部にした以外は同様にして開環共重合を行った。
得られた開環共重合体(E)の重量平均分子量(Mw)は、85,600、分子量分布(Mw/Mn)は2.1であった。重合転化率は、ほぼ100%であった。その後、実施例1においてケイソウ土担持ニッケル触媒を25部にした以外は同様にして、水素化反応を行い、開環共重合体水素化物(E)の溶液を得た。
共重合体物性
得られた開環共重合体水素化物(E)の水素化率は99.9%、重量平均分子量(Mw)は、85,500、分子量分布(Mw/Mn)は2.9、異性化率は21%、融解ピーク温度は60℃、融解エンタルピーは33J/g、tanδピーク温度は20℃であった。
樹脂組成物の調製
実施例1と同様にして、開環共重合体水素化物(E)を190部得た。
樹脂シートの作製
実施例1と同様にして、樹脂シート(E)を作製した。得られたシートの透湿度、引張弾性率、引張伸びの評価を行った。結果を表1に示す。
実施例6
開環重合・水素化反応
実施例1において、用いる単量体を2−ノルボルネン200部、テトラシクロドデセンに代えて5−メチルノルボルネン(以下、「MeNB」ということがある。)50部とし、1−ヘキセン0.45部にした以外は同様にして開環共重合を行った。
得られた開環共重合体(F)の重量平均分子量(Mw)は、76,000、分子量分布(Mw/Mn)は1.9であった。重合転化率は、ほぼ100%であった。その後、実施例1においてケイソウ土担持ニッケル触媒を40部にした以外は同様にして、水素化反応を行い、開環共重合体水素化物(F)の溶液を得た。
共重合体物性
得られた開環共重合体水素化物(F)の水素化率は99.9%、重量平均分子量(Mw)は、74,500、分子量分布(Mw/Mn)は2.9、異性化率は35%、融解ピーク温度は65℃、融解エンタルピーは24J/g、tanδピーク温度は9℃であった。
樹脂組成物の調製
実施例1と同様にして、開環共重合体水素化物(F)を190部得た。
樹脂シートの作製
実施例1と同様にして、樹脂シート(F)を作製した。得られたシートの透湿度、引張弾性率、引張伸びの評価を行った。結果を表1に示す。
実施例7
開環重合・水素化反応
実施例1において、用いる単量体を2−ノルボルネン213部、テトラシクロドデセンに代えてエチリデンノルボルネン(以下、「EdNB」ということがある。)37部とし、1−ヘキセン0.65部にした以外は同様にして開環共重合を行った。
得られた開環共重合体(G)の重量平均分子量(Mw)は、58,700、分子量分布(Mw/Mn)は1.5であった。重合転化率は、ほぼ100%であった。その後、実施例1においてケイソウ土担持ニッケル触媒を25部にした以外は同様にして、水素化反応を行い、開環共重合体水素化物(G)の溶液を得た。
共重合体物性
得られた開環共重合体水素化物(G)の水素化率は99.9%、重量平均分子量(Mw)は、57,600、分子量分布(Mw/Mn)は2.5、異性化率は22%、融解ピーク温度は66℃、融解エンタルピーは34J/g、tanδピーク温度は16℃であった。
樹脂組成物の調製
実施例1と同様にして、開環共重合体水素化物(G)を190部得た。
樹脂シートの作製
実施例1と同様にして、樹脂シート(G)を作製した。得られたシートの透湿度、引張弾性率、引張伸びの評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1
開環重合・水素化反応
実施例1と同様にして開環共重合を行い、その後、実施例1においてケイソウ土担持ニッケル触媒を2.5部にした以外は同様にして、水素化反応を行い、開環共重合体水素化物(H)の溶液を得た。
共重合体物性
得られた開環共重合体水素化物(H)の水素化率は99.9%、重量平均分子量(Mw)は、62,500、分子量分布(Mw/Mn)は2.4、異性化率は5%、融解ピーク温度は115℃、融解エンタルピーは43J/g、tanδピーク温度は13℃であった。
樹脂組成物の調製
実施例1と同様にして、開環共重合体水素化物(H)を190部得た。
樹脂シートの作製
実施例1と同様にして、樹脂シート(H)を作製した。得られたシートの透湿度、引張弾性率、引張伸びの評価を行った。結果を表1に示す。
比較例2
開環重合
実施例3において、用いる単量体を2−ノルボルネン238部、ジシクロペンタジエン12部とし、1−ヘキセン0.53部にした以外は同様にして開環共重合を行った。
得られた開環共重合体(I)の重量平均分子量(Mw)は、72,700、分子量分布(Mw/Mn)は1.9であった。重合転化率は、ほぼ100%であった。その後、比較例1と同様にして、水素化反応を行い、開環共重合体水素化物(I)の溶液を得た。
共重合体物性
得られた開環共重合体水素化物(I)の水素化率は99.9%、重量平均分子量(Mw)は、71,300、分子量分布(Mw/Mn)は2.9、異性化率は6%、融解ピーク温度は131℃、融解エンタルピーは50J/g、tanδピーク温度は15℃であった。
樹脂組成物の調製
実施例1と同様にして、開環共重合体水素化物(I)を190部得た。
樹脂シートの作製
実施例1と同様にして、樹脂シート(I)を作製した。得られたシートの透湿度、引張弾性率、引張伸びの評価を行った。結果を表1に示す。
比較例3
開環重合・水素化反応
比較例2と同様にして開環共重合を行い、その後、比較例2においてケイソウ土担持ニッケル触媒を50部にした以外は同様にして、水素化反応を行い、開環共重合体水素化物(J)の溶液を得た。
共重合体物性
得られた開環共重合体水素化物(J)の水素化率は99.9%、重量平均分子量(Mw)は、71,900、分子量分布(Mw/Mn)は2.9、異性化率は47%、融解ピーク温度は105℃、融解エンタルピーは49J/g、tanδピーク温度は13℃であった。
樹脂組成物の調製
実施例1と同様にして、開環共重合体水素化物(J)を190部得た。
樹脂シートの作製
実施例1と同様にして、樹脂シート(J)を作製した。得られたシートの透湿度、引張弾性率、引張伸びの評価を行った。結果を表1に示す。
比較例4
開環重合
比較例2において、用いる単量体を2−ノルボルネン233部、ジシクロペンタジエン17部とし、1−ヘキセン0.40部にした以外は同様にして開環共重合を行った。
得られた開環共重合体(K)の重量平均分子量(Mw)は、80,600、分子量分布(Mw/Mn)は2.2であった。重合転化率は、ほぼ100%であった。その後、比較例3と同様にして、水素化反応を行い、開環共重合体水素化物(K)の溶液を得た。
共重合体物性
得られた開環共重合体水素化物(K)の水素化率は99.9%、重量平均分子量(Mw)は、79,000、分子量分布(Mw/Mn)は3.2、異性化率は48%、融解ピーク温度は110℃、融解エンタルピーは54J/g、tanδピーク温度は11℃であった。
樹脂組成物の調製
実施例1と同様にして、開環共重合体水素化物(K)を190部得た。
樹脂シートの作製
実施例1と同様にして、樹脂シート(K)を作製した。得られたシートの透湿度、引張弾性率、引張伸びの評価を行った。結果を表1に示す。
比較例5
開環重合
実施例5と同様にして開環共重合を行い、その後、実施例5においてケイソウ土担持ニッケル触媒を40部にした以外は同様にして、水素化反応を行い、開環共重合体水素化物(L)の溶液を得た。
共重合体物性
得られた開環共重合体水素化物(L)の水素化率は99.9%、重量平均分子量(Mw)は、83,800、分子量分布(Mw/Mn)は3.1、異性化率は35%、融解ピーク温度は50℃、融解エンタルピーは16J/g、tanδピーク温度は37℃であった。
樹脂組成物の調製
実施例1と同様にして、開環共重合体水素化物(L)を190部得た。
樹脂シートの作製
実施例1と同様にして、樹脂シート(L)を作製した。得られたシートの透湿度、引張弾性率、引張伸びの評価を行った。結果を表1に示す。
比較例6
開環重合
実施例5と同様にして開環共重合を行い、その後、実施例5において水素化反応温度を250℃にした以外は同様にして、水素化反応を行い、開環共重合体水素化物(M)の溶液を得た。
共重合体物性
得られた開環共重合体水素化物(M)の水素化率は99.9%、重量平均分子量(Mw)は、83,300、分子量分布(Mw/Mn)は3.1、異性化率は30%、融解ピーク温度は53℃、融解エンタルピーは15J/g、tanδピーク温度は40℃であった。
樹脂組成物の調製
実施例1と同様にして、開環共重合体水素化物(M)を190部得た。
樹脂シートの作製
実施例1と同様にして、樹脂シート(M)を作製した。得られたシートの透湿度、引張弾性率、引張伸びの評価を行った。結果を表1に示す。
比較例7
開環重合
比較例1において、用いる単量体を2−ノルボルネン195部、テトラシクロドデセン55部とした以外は同様にして開環共重合を行った。
得られた開環共重合体(N)の重量平均分子量(Mw)は、63,700、分子量分布(Mw/Mn)は1.4であった。重合転化率は、ほぼ100%であった。その後、比較例1においてケイソウ土担持ニッケル触媒を25部にした以外は同様にして、水素化反応を行い、開環共重合体水素化物(N)の溶液を得た。
共重合体物性
得られた開環共重合体水素化物(N)の水素化率は99.9%、重量平均分子量(Mw)は、62,500、分子量分布(Mw/Mn)は2.4、異性化率は22%、融解ピーク温度は53℃、融解エンタルピーは20J/g、tanδピーク温度は43℃であった。
樹脂組成物の調製
実施例1と同様にして、開環共重合体水素化物(N)を190部得た。
樹脂シートの作製
実施例1と同様にして、樹脂シート(N)を作製した。得られたシートの透湿度、引張弾性率、引張伸びの評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2010059380
実施例1〜7の樹脂シートは、水蒸気バリア性及び柔軟性に優れており、低い引張弾性率および大きい引張伸びを示した。
一方、比較例1〜4の樹脂シートは、水蒸気バリア性に優れているものの、融解エンタルピーが高く結晶化度が高いため、引張弾性率が高く、かつ引張伸びは小さく、柔軟性に劣っていた。比較例5〜7の樹脂シートは、引張伸びに優れているものの、融解エンタルピーが低く結晶化度が低いために、水蒸気バリア性に劣っている。
また、実施例1と比較例1、実施例3と実施例4、比較例2と比較例3、および実施例5と比較例5は、同一単量体組成及び同一分子量の開環共重合体を、水素化触媒量を変えて水素化反応をおこなったものであるが、水素化触媒量が多いと異性化率が高くなり、水素化触媒量が少ないと異性化率が低くなることがわかる。
さらに、実施例5と比較例6は同一単量体組成及び同一水素化触媒量で、水素化反応温度を変えたものであるが、水素化反応温度が高いと異性化率が高くなることがわかる。

Claims (4)

  1. 2−ノルボルネンと置換基含有ノルボルネン系単量体とを開環重合して得られるノルボルネン系開環共重合体を水素化することにより得られるノルボルネン系開環共重合体水素化物であって、2−ノルボルネン由来の構造単位(A)の全構造単位に対する存在割合が80〜95重量%、置換基含有ノルボルネン系モノマー由来の構造単位(B)の全構造単位に対する存在割合が5〜20重量%(但し、構造単位(A)+構造単位(B)の合計量は100%である。)であり、示差走査熱量分析計(DSC)にて測定した融解ピーク温度が55〜95℃であり、かつ、13C−NMRにより測定した33.0ppmピーク積分値/(31.8ppmピーク積分値+33.0ppmピーク積分値)×100から算出した、2−ノルボルネン由来の1,3−シクロペンタン単位の異性化率が20〜60%の範囲であることを特徴とするノルボルネン系開環共重合体水素化物。
  2. 融解エンタルピーが20〜40J/gの範囲である、請求項1に記載のノルボルネン系開環共重合体水素化物。
  3. 動的粘弾性の温度依存性から得られる損失正接(tanδ)のピーク温度が40℃以下の温度域に1つだけ存在する、請求項1または2に記載のノルボルネン系開環共重合体水素化物。
  4. 請求項1〜3のいずれか記載のノルボルネン系開環共重合体水素化物を含有する樹脂組成物。
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