JP2010058686A - プリテンショナ及びプリテンショナ製造方法 - Google Patents

プリテンショナ及びプリテンショナ製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シリンダに装着されるガス発生手段を位置決めするための規制部の形成を含めて安価なコストでシリンダを形成できるプリテンショナ及びこのようなプリテンショナを製造するためのプリテンショナ製造方法を得る。
【解決手段】本プリテンショナ10では、シリンダ72を鍛造により成形しているため、その成形材料をステンレスのパイプ材に比べて安価にできる。しかも、シリンダ72全体を成形するための鍛造成形において位置決め部86の成形もできるので、この意味でもコストを安価にできる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両急減速状態等に車両のシートベルト装置を構成するウエビングベルトの張力を増加させるプリテンショナ及びこのようなプリテンショナを製造するためのプリテンショナ製造方法に関する。
下記特許文献1に開示されたシートベルト装置では、プリテショナを構成する筒状のシリンダ(特許文献1では「パイプ」と称している)の一端に加圧ガス発生装置が装着されており、加圧ガス発生装置が作動することでシリンダの内圧が上昇すると、この上昇した内圧によりシリンダ内で一列に並んだ状態で収容された複数の転動体が順番にパイプの他端から押し出される。押し出された転動体は線状又は帯状の引っ張り媒体を押圧する。
これにより、引っ張り媒体が巻き回されたクラッチのプーリが巻取方向に回転させられると、クラッチがリトラクタシャフト(スプール)に連結され、リトラクタシャフトが巻取方向に回転する。このようにしてリトラクタシャフトが巻取方向に回転することでウェビング(ウエビングベルト)がリトラクタシャフトに巻き取られると、ウェビングの張力が増加し、ウェビングにより乗員の身体を強く拘束できる。
特開2000−313313の公報
ところで、上記特許文献1に開示されたような構成のプリテンショナにおいて、加圧ガス発生装置やガスジェネレータ等と称されるガス発生手段が装着され、更に、このガス発生手段にて発生したガスの圧力で移動する転動体やピストンを収容するシリンダ(特許文献1では上記のように「パイプ」と称している)には、一般的にステンレス鋼管等のパイプ材が用いられている。
上記のように、シリンダにはガス発生手段が装着されることから、シリンダにおいてガス発生手段を位置決めするためにシリンダを変形させている。
しかしながら、このようなシリンダに用いられるパイプ材は、材料として比較的高価であるうえ、上記のような位置決め用にパイプ材を変形させることで更にコスト高になっている。
本発明は、上記事実を考慮して、シリンダに装着されるガス発生手段を位置決めするための規制部の形成を含めて安価なコストでシリンダを形成できるプリテンショナ及びこのようなプリテンショナを製造するためのプリテンショナ製造方法を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係るプリテンショナは、作動することでガスを発生させるガス発生手段と、鍛造成形によって両端が開口した筒形状に形成されて、一方の開口端から前記ガス発生手段が嵌挿され、前記ガス発生手段にて発生したガスが内部に供給されて内圧が上昇させられるシリンダと、前記ガス供給手段のガス圧により前記シリンダ内を移動し、この移動によりシートベルト装置を構成するウエビングベルトの張力を増加させる張力付与手段と、を備え、更に、前記シリンダの内側で前記シリンダに嵌挿された前記ガス発生手段に干渉し、前記シリンダに対する前記ガス発生手段を相対的な変位を規制する規制部を、前記鍛造成形によって前記シリンダの内周部に形成している。
請求項1に記載の本発明に係るプリテンショナでは、シリンダの一方の開口端からシリンダに嵌挿されたガス発生手段が作動すると、ガス発生手段にてガスが発生し、このガスがシリンダ内に供給される。このように、シリンダ内にガスが供給されることでシリンダの内圧が上昇すると、張力付与手段がシートベルト装置を構成するウエビングベルトの張力を増加させる。これにより、ウエビングベルトを装着した乗員の身体が、ウエビングベルトにより更に強く拘束される。
一方、上記のように、シリンダの一方の開口端からシリンダに嵌挿されたガス発生手段は、シリンダの内周部に形成された規制部に干渉される。これにより、シリンダに対するガス発生手段の相対的な変位が規制され、シリンダに対するガス発生手段の位置決めが成される。
ここで、本発明に係るプリテンショナでは、シリンダが鍛造により成形されるが、上記の規制部はシリンダを鍛造成形する際に形成されるので、加工工数を比較的少なくできる。しかも、鍛造成形によって規制部を含めたシリンダを成形するので、シリンダの材料コストを安価にできる。
さらには、シリンダ全体を鍛造で成形するので、鍛造成形の際の加工硬化でパイプ材の適宜部位に曲げ加工を施すことでシリンダを形成する場合に比べてシリンダ全体の強度増加が見込める。このため、シリンダの薄肉化等が可能になり、材料コストの更なる低減及びシリンダの軽量化を図ることができる。
なお、プリテンショナには、ウエビングベルトを巻き取るウエビング巻取装置のスプールを、上記のガスの圧力で強制的に回転させてウエビングベルトをスプールに巻き取らせることでウエビングベルトの張力を増加させる構成や、ウエビングベルトに設けられたタングが装着されるバックルや、ウエビングベルトの先端部が係止されたアンカを上記のガスの圧力で所定の向きに移動させることでウエビングベルトの張力を増加させる構成等、様々な構成があるが、本発明は両端が開口した筒状にシリンダが形成されて、このシリンダの一端にガス発生手段が装着される態様であれば、プリテンショナの設置位置等の具体的な構成に限定されることなく適用が可能である。
請求項2に記載の本発明に係るプリテンショナは、請求項1に記載の本発明において、前記シリンダの貫通方向を軸方向とする軸周りの前記シリンダに対する前記ガス発生手段の相対回転を前記規制部が規制する。
請求項2に記載の本発明に係るプリテンショナでは、シリンダの貫通方向(すなわち、シリンダの一端から他端への向き)を軸方向とする軸周りのシリンダに対するガス発生手段の相対回転が規制部によって規制される。このため、例えば、ガス発生手段と、このガス発生手段を制御する制御手段等とを接続するための接続手段を、シリンダに取り付けたガス発生手段に繋げる際に接続手段の向き等を安定させることができ、このような接続手段を接続するための作業の作業性を向上できる。
請求項3に記載の本発明に係るプリテンショナ製造方法は、両端が開口した筒形状に形成されたシリンダの一方の開口端から前記シリンダに装着されたガス発生手段が作動すること上昇した前記シリンダの内圧により、シートベルト装置を構成するウエビングベルトの張力を増加させるプリテンショナを製造するためのプリテンショナ製造方法であって、金属塊の成形材料を鍛造することで両端が開口し、更に、一端側と他端側とを隔てる節部を有する筒状体を形成すると共に、前記節部に内周形状が前記筒状体の内周形状よりも小さな非円形の貫通孔を形成することで前記ガス発生手段に当接して開口方向を軸方向とする軸周りの前記ガス発生手段の変位を規制する規制部を形成する鍛造工程を含めて構成されて前記シリンダを形成するシリンダ製造工程を有する。
請求項3に記載の本発明に係るプリテンショナ製造方法では、両端が開口した筒形状で、その一方の開口端にガス発生手段が装着されるシリンダが、金属塊の成形材料を鍛造工程(鍛造成形)することで形成される。
しかも、このシリンダは両端間が貫通した筒形状であるが、その成形途中では、金属塊の成形材料の両端間に節部(換言すると、両端間を隔てる中底部)が形成される。鍛造工程においてこの節部にシリンダの内周形状よりも小さく、しかも、非円形の貫通孔が形成されることでシリンダがその両端間が繋がると共に、シリンダの内周部から、その貫通方向に対して交差した向きに延出された規制部が形成される。
シリンダの一端からシリンダにガス発生手段が装着されると、ガス発生手段は上記の規制部によりシリンダに対する変位が規制され、シリンダに対するガス発生手段の位置決めが成される。
ここで、本発明に係るプリテンショナ製造方法では、シリンダが鍛造により成形されるが、上記の規制部はシリンダを鍛造成形する際に形成されるので、加工工数を比較的少なくできる。しかも、鍛造成形によって規制部を含めたシリンダを成形するので、シリンダの材料コストを安価にできる。
さらには、シリンダ全体を鍛造で成形するので、鍛造成形の際の加工硬化でパイプ材の適宜部位に曲げ加工を施すことでシリンダを形成する場合に比べてシリンダ全体の強度増加が見込める。このため、シリンダの薄肉化等が可能になり、材料コストの更なる低減及びシリンダの軽量化を図ることができる。
なお、プリテンショナには、ウエビングベルトを巻き取るウエビング巻取装置のスプールを、上記のガスの圧力で強制的に回転させてウエビングベルトをスプールに巻き取らせることでウエビングベルトの張力を増加させる構成や、ウエビングベルトに設けられたタングが装着されるバックルや、ウエビングベルトの先端部が係止されたアンカを上記のガスの圧力で所定の向きに移動させることでウエビングベルトの張力を増加させる構成等、様々な構成があるが、本発明は両端が開口した筒状にシリンダが形成されて、このシリンダの一端にガス発生手段が装着される態様であれば、プリテンショナの設置位置等の具体的な構成に限定されることなくシリンダの製造、ひいては、プリテンショナの製造に本発明の適用が可能である。
以上説明したように、本発明に係るプリテンショナ及びプリテンショナ製造方法は、ガス発生手段の位置決めをする規制部の形成を含めて安価なコストでシリンダを形成できる。
<本実施の形態の構成>
図3には本発明の一実施の形態に係るプリテンショナ10を採用したシートベルト装置のウエビング巻取装置12の構成の概略が正面断面図によって示されている。
この図に示されるように、ウエビング巻取装置12は車体の骨格部材やこのような骨格部材を補強する補強部材にボルト等の締結手段により固定されたフレーム14を備えている。フレーム14は、例えば、車両の前後方向に互いに対向した一対の脚板16、18を備えている。この脚板16と脚板18との間にはスプール20が設けられている。スプール20は軸方向が脚板16と脚板18との対向方向に沿った筒形状とされており、その軸方向中間部には長尺帯状のウエビングベルト22の基端部が係止されている。スプール20はその軸周りの一方である巻取方向へ回転することでウエビングベルト22の基端側から層状に巻き取って収納する。
一方、スプール20はその中心軸線に沿って中空とされており、その内側にはエネルギー吸収手段としてのトーションシャフト24がスプール20に対して同軸的に収容されている。トーションシャフト24は長手方向(軸方向)がスプール20はその中心軸線に沿った棒形状とされており、その脚板18側の端部にはスプール側結合部26が形成されている。トーションシャフト24の軸方向に沿ってみたスプール側結合部26の外周形状は、多角形や星形等の非円形とされている。
このスプール側結合部26に対応してスプール20の脚板18の側の開口端からはアダプタ28がスプール20に対して同軸的に挿し込まれている。アダプタ28はスプール20の軸方向に沿って脚板16の側へ向けて開口した有底筒形状に形成されており、その内周形状はスプール側結合部26を挿し込み可能な非円形とされている。このため、アダプタ28にスプール側結合部26が挿し込まれた状態では、トーションシャフト24の中心軸線周りのアダプタ28に対するトーションシャフト24の相対回転ができないようになっている。
また、アダプタ28の外周形状は多角形や星形等の非円形とされており、このアダプタ28が挿し込まれるスプール20の脚板18の側での開口形状(内周形状)はアダプタ28の外周形状に対応した非円形とされている。このため、スプール20の中心軸線周りのスプール20に対するアダプタ28の相対回転ができず、ひいては、スプール20に対するトーションシャフト24の相対回転ができないようになっている。上記のアダプタ28からは軸部30がスプール20に対して同軸的に脚板16とは反対側へ向けて延出されている。軸部30は脚板18を貫通して、脚板18の外側(脚板18の脚板16とは反対側)で脚板18に取り付けられたスプリングケース32に入り込んでおり、スプリングケース32に回転自在に支持されている。
このスプリングケース32の内部にはスプール付勢手段としての渦巻きばね34が収容されている。渦巻きばね34はその渦巻き方向外側の端部がスプリングケース32に係止されていると共に、渦巻き方向内側の端部が軸部30に係止されている。軸部30が引出方向に回転すると、渦巻きばね34は巻き締められ、これにより生じた渦巻きばね34の付勢力が軸部30を巻取方向へ付勢する。上記のように、アダプタ28はスプール20に対する相対回転ができないので、スプール20からウエビングベルト22を引き出すことでスプール20が引出方向へ回転すると、渦巻きばね34にて生じた付勢力がスプール20を巻取方向へ付勢し、この付勢力でウエビングベルト22をスプール20に巻き取らせることができる。
一方、スプール20の軸方向に沿った脚板16の側にはロック機構40を構成するロックベース42が設けられている。ロックベース42は嵌挿部44が形成されており、スプール20の脚板16の側の開口端から嵌挿部44がスプール20に挿し込まれている。スプール20の軸方向に沿ってみた嵌挿部44の外周形状は円形とされ、このスプール20の脚板16側の開口端から嵌挿部44が同軸的に挿し込まれるため、スプール20の中心軸線周りに嵌挿部44(すなわち、ロックベース42)は相対回転できる。また、嵌挿部44にはスプール20の中心軸線に沿った向きに開口した筒状に形成されている。少なくともスプール20の軸方向に沿った嵌挿部44の中間部よりも脚板18の側での開口端までの嵌挿部44の内周形状は多角形や星形等の非円形とされている。
これに対し、トーションシャフト24のスプール側結合部26とは反対側の端部にはロックベース側結合部46が形成されている。ロックベース側結合部46の外周形状はロックベース42の内側へ挿し込み可能な非円形とされている。このため、嵌挿部44にロックベース側結合部46が挿し込まれた状態では、トーションシャフト24の中心軸線周りの嵌挿部44(すなわち、ロックベース42)に対するトーションシャフト24の相対回転ができない。
また、スプール20の脚板16側の開口端よりもスプール20の外側では、ロックベース42にラチェット部48が設けられている。本実施の形態においてラチェット部48は外歯のラチェットホイールとされ、嵌挿部44に対して同軸的且つ一体的に形成されている。ロックベース42の回転半径方向に沿ったラチェット部48の側方にはロックパウル50が設けられている。
スプール20の軸方向に沿ってロックパウル50の脚板18側はシャフト52等により、脚板16、18やその他の部材にスプール20の軸方向と同じ方向を軸方向とする軸周りに脚板18に回転自在に支持されている。ロックパウル50は回動することでその先端がラチェット部48(ロックパウル50)の外周部に対して接離し、ラチェット部48(ロックパウル50)の外周部に接近する向きにロックパウル50が回動すると、ロックパウル50の先端がラチェット部48の外周部に形成されたラチェット歯に噛み合う。このように、ラチェット部48の外周部に形成されたラチェット歯にロックパウル50の先端が噛み合った状態では、ラチェット部48(ロックパウル50)の引出方向の回転が規制される。
また、脚板16の外側(脚板16の脚板18とは反対側)では、ロック機構40のハウジング54が脚板16に取り付けられている。ハウジング54の内部には、スプール20が急激に引出方向に回転した場合や、車両が急減速状態になった場合にラチェット部48をスプール20の回転半径方向外方へ移動させるための各種部材(すなわち、ロック機構40を構成する各種部材)が収容されており、これらの部材が連動することで、スプール20が急激に引出方向に回転した場合や、車両が急減速状態になった場合にロックベース42の引出方向への回転、ひいては、スプール20の引出方向への回転を規制できる。
一方、ハウジング54の内側にはプリテンショナ10のカバープレート62が設けられている。カバープレート62は厚さ方向が脚板16の厚さ方向に沿った壁部64を有しており、カバープレート62は壁部64の壁面が脚板16から離れた状態でねじやボルト等により脚板16に固定されている。このカバープレート62の壁部64と脚板16との間には、プリテンショナ10を構成するシリンダ72が設けられている。図1に示されるように、シリンダ72は軸方向がスプール20の軸方向に対して直交する向きに沿った円筒形状とされている。
シリンダ72の軸方向一端側にはガス発生手段としてのガスジェネレータ74が設けられている。ガスジェネレータ74は外周形状がシリンダ72の内周形状に対応した円形のジェネレータ本体76を備えている。ジェネレータ本体76は中空とされ、その内部には燃焼することで瞬時にガスを発生させるガス発生剤やガス発生剤を着火するための着火剤、更には、この着火剤を点火するための点火装置等が収容されている。
シリンダ72の軸方向一端部の側でのジェネレータ本体76の端部にはフランジ部78が形成されている。フランジ部78は外径寸法がシリンダ72の内径寸法以上でシリンダ72の外径寸法以下の円板状とされ、ジェネレータ本体76に対して同軸的に形成されている。図1に示されるように、ガスジェネレータ74はジェネレータ本体76がシリンダ72の軸方向一端からシリンダ72に挿し込まれる。このようにシリンダ72にジェネレータ本体76が挿し込まれると、フランジ部78がシリンダ72の軸方向一端部に当接する。
このフランジ部78のジェネレータ本体76とは反対側には接続部80が形成されている。接続部80の外周形状は、外径寸法がジェネレータ本体76の外径寸法よりも充分に小さな円形とされている。この接続部80にはジェネレータ本体76内に収容された点火装置に電気的に接続されたコネクタが設けられており、このコネクタに一端が接続されたケーブルを介してECU等の制御手段に直接又は間接的に接続されている。制御手段は車両の加速度を検出する加速度センサ等の車両急減速検出手段に電気的に接続されており、車両急減速状態を検出した車両急減速検出手段からの電気信号が制御手段に入力されると、制御手段は点火信号を出力する。ジェネレータ本体76内に収容された点火装置は制御手段からの点火信号が入力されると着火剤を点火する。点火された着火剤はガス発生剤を着火し、これにより、ガス発生剤が燃焼すると、瞬時にガスが発生する。
一方、ジェネレータ本体76のフランジ部78とは反対側にはガス噴出部82が形成されている。図4に示されるように、ガス噴出部82は、外周形状が小判形状(より詳細には、円形の中心を介した両側を平行に切除した形状)とされている。ガス噴出部82にはジェネレータ本体76とは反対方向へ向けて開口した放射状のガス噴出孔84が形成されており、ガス噴出孔84を介してガス噴出部82の内側とガス噴出部82の外部(ジェネレータ本体76がシリンダ72に挿し込まれた状態ではシリンダ72の内部)とが繋がっている。ガス噴出部82の内部はジェネレータ本体76の内部に繋がっており、このため、ジェネレータ本体76内のガス発生剤が燃焼することで生成されたガスは、ガス噴出部82の内部及びガス噴出孔84を通過してガスジェネレータ74の外部(ジェネレータ本体76がシリンダ72に挿し込まれた状態ではシリンダ72の内部)に放出されるようになっている。
上記のガス噴出部82に対応してシリンダ72の内周部には、規制部又は高強度部としての位置決め部86が形成されている。位置決め部86は厚さ方向が概ねシリンダ72の軸方向に沿った板状とされており、シリンダ72の内周部からシリンダ72の軸心側へ向けて延出されている。シリンダ72は基本的に厚さが均一の円筒形状であるが、位置決め部86が形成された部分では、シリンダ72の外周部からシリンダ72の軸心側での位置決め部86の端部までの厚さを有しており、シリンダ72の他の部分(位置決め部86が形成されていない部分)よりもシリンダ72が厚くなっている。
位置決め部86には嵌め込み孔88が形成されている。嵌め込み孔88は位置決め部86よりもシリンダ72の一端側と他端側とを連通するように嵌め込み孔88を貫通した孔で、その内周形状はガスジェネレータ74に形成されたガス噴出部82の外周形状と同じ形状(厳密には、ガス噴出部82の外周形状よりも僅かに大きな略相似形状)とされている。図1に示されるように、シリンダ72の中心軸線周りにガス噴出部82と嵌め込み孔88が同位相の状態でフランジ部78がシリンダ72の一端に当接するまでジェネレータ本体76がシリンダ72に挿し込まれるとガス噴出部82が嵌め込み孔88に入り込む。
上記のように、ガス噴出部82は非円形であり、嵌め込み孔88の内周形状はガス噴出部82の外周形状と同じ形状であるので、嵌め込み孔88がガス噴出部82に入り込んだ状態でガスジェネレータ74をシリンダ72の中心軸線周りに回転させようとすると、嵌め込み孔88の内周部がガス噴出部82の外周部に干渉する。このため、嵌め込み孔88がガス噴出部82に入り込んだ状態ではガスジェネレータ74を回転させることができない。
一方、シリンダ72の一端部にはキャップ90が設けられている。キャップ90はシリンダ72の軸方向他端側へ向けて開口した有底円筒形状に形成されている。キャップ90の内周部にはシリンダ72の一端部近傍でシリンダ72の外周部に形成された雄ねじ(図示省略)に螺合可能な雌ねじ(図示省略)が形成されており、キャップ90の内周部の雌ねじをシリンダ72の雄ねじに螺合させることでシリンダ72の他端部にキャップ90が取り付けられる。
キャップ90の底部には内径寸法が接続部80の外径寸法よりも大きく、フランジ部78の外径寸法よりも小さな円孔92が形成されている。シリンダ72の一端にガスジェネレータ74を装着した状態でキャップ90をシリンダ72に取り付けると、接続部80が円孔92を貫通してキャップ90の底部を介してシリンダ72とは反対側へ接続部80が突出すると共に、シリンダ72の一端部とキャップ90の底部とでフランジ部78を挟み付け、これにより、シリンダ72にガスジェネレータ74を固定している。
一方、位置決め部86よりもシリンダ72の他端側では、シリンダ72の内部にピストン102がシリンダ72の中心軸線に沿って摺動可能に収容されている。ピストン102の嵌め込み孔88とは反対側の端部には、張力付与手段としてのラックバー112が形成されている。ラックバー112は長手方向がシリンダ72の中心軸線方向に沿い厚さ方向がスプール20の軸方向に沿った細幅板状に形成されており、その長手方向基端部にてピストン102に一体的に繋がっている。ラックバー112の幅方向一方の端部には、ラック歯114が形成されている。
初期状態(すなわち、プリテンショナ10の作動前)におけるラックバー112の先端部の側方にはピニオンギヤ122が設けられている。ピニオンギヤ122はラチェット部48の嵌挿部44とは反対側の端面から、ラチェット部48に対して同軸的(すなわち、スプール20に対して同軸的)に延出された軸部124に同軸的且つ一体的に取り付けられている。
図1に示されるように、プリテンショナ10の初期状態では、ラックバー112はラック歯114がピニオンギヤ122に噛み合っておらず、ピニオンギヤ122が引出方向、巻取方向の何れの向きに回転してもラック歯114に噛み合うことがない。ピストン102がシリンダ72の軸方向他端側(すなわち、ガスジェネレータ74が設けられた側とは反対側)へ摺動すると、ラックバー112のラック歯114がピニオンギヤ122に噛み合いピニオンギヤ122を巻取方向へ回転させる。
なお、本実施の形態では、ピニオンギヤ122を軸部124に対して同軸的且つ一体的に取り付けた構成であるが、軸部124に対してピニオンギヤ122を同軸的に相対回転可能に取り付けると共に、ピニオンギヤ122が巻取方向に回転した場合にのみピニオンギヤ122を軸部124に一体的に連結するクラッチ手段を設ける構成としてもよい。このような構成とした場合には、プリテンショナ10の初期状態でラック歯114をピニオンギヤ122に噛み合わせておいてもよい。
<シリンダ72の製造方法に関する説明>
次に、本プリテンショナ10を構成するシリンダ72の製造方法の概略について説明する。
シリンダ72の製造工程は鍛造工程を備えている。この鍛造工程は図5に示される筒状体形成工程を備えている。筒状体形成工程では、図5の(A)に示されるダイ132及びパンチ134が用いられる。ダイ132は内周形状が円形で一端が開口した有底形状に形成されている。ダイ132の底部中央からは円柱形状のコア136がダイ132の開口端側へ向けて立設されている。一方、パンチ134は外径寸法がコア136の外径寸法に略等しい円柱形状とされており、金属塊の成形材料138がダイ132に収容された状態で、ダイ132及びコア136に対して同軸的に配置されたパンチ134により成形材料138が鍛造成形される。図5の(B)に示されるように、この鍛造成形により、成形材料138は軸方向中間部に上記の位置決め部86の素となる板状の隔壁140(節部)が形成された円筒状に形成される。
次いで、図6に示されるトリム工程では、図6の(A)に示されるように、ダイ142及びトリムパンチ144が用いられる。トリムパンチ144は外周形状がダイ132及びパンチ134により円筒状に成形された成形材料138の内径寸法に略等しい円柱形状に形成されているが、その先端には抜き部148が形成されている。抜き部148は、外周形状が上記の嵌め込み孔88の内周形状に略等しく、トリムパンチ144の先端からの突出寸法が隔壁140の厚さ寸法以上とされている。
一方、ダイ142は内周形状が、内径寸法がダイ132及びパンチ134により円筒状に成形された成形材料138の外径寸法に略等しい円形に形成され、更に、ダイ142の底部には、外径寸法がコア136により成形された円筒形状のダイ142の内周部の内径寸法に略等しいコア150がダイ142の内周部に対して同軸的に形成されている。さらに、コア150にはコア150の先端にて開口した有底孔形状の収容部152が形成されている。収容部152は、内周形状が上記の嵌め込み孔88の内周形状に略等しく、その深さは隔壁140の厚さ寸法以上とされている。
トリム工程では、上記の筒状体形成工程にて鍛造成形された成形材料138がダイ142に収容され、この状態で、トリムパンチ144による成形が成される。図6の(B)に示されるように、このトリムパンチ144による成形では、トリムパンチ144の先端に形成された抜き部148により隔壁140の一部が抜かれて貫通孔が形成される。これにより、隔壁140は嵌め込み孔88を有する位置決め部86となる。
以上の工程を含む鍛造成形の工程を経た成形材料138は、その一端部近傍の外周部に雄ねじが形成され、これにより、シリンダ72が形成される。
<本実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
本プリテンショナ10を適用したウエビング巻取装置12では、車両の座席に着座した乗員が身体にウエビングベルト22を装着した状態で、車両が急減速状態なり、又は、車両が急減速した際の慣性で車両前方側へ移動しようとする乗員の身体がウエビングベルト22を急激に引っ張ることで、スプール20が急激に引出方向へ回転すると、ハウジング54内に収容されたロック機構40の構成部品が連動し、ロックパウル50の先端部をラチェット部48の外周部へ接近させる方向へロックパウル50を回動させる。これにより、図1の仮想線(二点鎖線)で示されるように、ロックパウル50の先端部がラチェット部48のラチェット歯に噛み合うと、ラチェット部48(すなわち、ロックベース42)の引出方向への回転が規制される。
ロックベース42の嵌挿部44は、スプール20に対して相対回転可能にスプール20に嵌挿されているが、トーションシャフト24のロックベース側結合部46に対しては相対回転が不能となっている。しかも、トーションシャフト24のスプール側結合部26はアダプタ28に対して相対回転が不能で、更には、アダプタ28はスプール20に対して相対回転不能であるため、ロックベース42は基本的にスプール20に対して相対回転できない。このように、ロックベース42の引出方向への回転が規制されることで、スプール20の引出方向への回転が規制されるため、スプール20からウエビングベルト22を引き出すことができない。これにより、車両が急減速した際の慣性で車両前方側へ移動しようとする乗員の身体をウエビングベルト22で保持できる。
次いで、この状態から更に車両が急減速したこと(例えば、車両が急停止したこと)を車両に搭載された加速度センサ等の車両急減速検出手段が検出し、このときに、車両急減速検知手段から出力された検出信号がプリテンショナ10を制御するECU等の制御手段に入力されると、制御手段は点火信号を出力する。制御手段から出力された点火信号は、ジェネレータ本体76内に収容された点火装置に入力され、点火信号が入力された点火装置は着火剤を点火する。点火された着火剤はガス発生剤を着火し、これにより、ガス発生剤が燃焼させられて急激にガスが発生させられる。
ガス発生剤が燃焼することで発生したガスは、ジェネレータ本体76内及びガス噴出部82内を通過して、ガス噴出部82に形成されたガス噴出孔84から外部、すなわち、シリンダ72の内部に放出される。このようにしてシリンダ72の内部にガスが放出されると、瞬時にシリンダ72の内圧が上昇し、これにより、ピストン102がシリンダ72の他端側、すなわち、ガスジェネレータ74が設けられた側とは反対側へ向けてシリンダ72を摺動する。
このように、ピストン102が摺動すると、ピストン102と一体のラックバー112がシリンダ72の他端部からシリンダ72の外部へ延び出る。これにより、図2に示されるように、ラックバー112のラック歯114がピニオンギヤ122に噛み合い、ピニオンギヤ122を巻取方向へ強制的に回転させる。ピニオンギヤ122は、軸部124、ロックベース42、トーションシャフト24、及びアダプタ28を介してスプール20に対して相対回転不能に連結されているので、ピニオンギヤ122が巻取方向へ強制的に回転させられることで、スプール20が強制的に巻取方向へ回転させられ、これにより、スプール20にウエビングベルト22が長手方向基端側から巻き取られる。
これにより、乗員の身体を更に強く保持され、更なる車両急減速状態となっても、乗員の身体が車両前方側へ慣性移動することを防止又は効果的に抑制できる。
ところで、プリテンショナ10が作動した場合には、上記のようにジェネレータ本体76内で発生したガスがガス噴出部82のガス噴出孔84から放出される。ここで、プリテンショナ10の初期状態では、作動開始後の状態よりもピストン102がシリンダ72の一端側に位置しているため、ピストン102とガス噴出部82との間のシリンダ72の容積が最小の状態になっている。この状態で、ピストン102とガス噴出部82との間に急激に放出されたガスは、ピストン102をシリンダ72の他端側へ押圧すると共に、シリンダ72の貫通方向に対して直交する向きに放射状にシリンダ72の内周部を外方へ強く押圧する。
ここで、本プリテンショナ10では、シリンダ72の内周部のうち、プリテンショナ10の作動開始後のガス圧が作用する部位の一部に位置決め部86が形成されており、この位置決め部86が形成された部位では、シリンダ72の他の部位よりもシリンダ72の肉厚が厚い。このため、プリテンショナ10の作動開始直後に強いガス圧に対して充分な強度を確保できる。
しかも、上記のガス圧でピストン102が摺動すると、ピストン102とガス噴出部82との間でのシリンダ72の容積が大きくなるので、ピストン102が摺動した後のガス圧はプリテンショナ10の作動開始直後のガス圧よりも漸次小さくなる。このため、プリテンショナ10の初期状態でのピストン102の位置よりもシリンダ72の他端側では、プリテンショナ10の作動開始後のガス圧が作用する部位に比べて機械的強度が小さくてもよい。
ここで、本プリテンショナ10では、上記のようにシリンダ72を鍛造により成形しており、シリンダ72の位置決め部86が形成された部位に比べて、シリンダ72の位置決め部86が形成された部位よりも他端側でシリンダ72の肉厚を薄くできる。このため、シリンダ72の位置決め部86が形成された部位よりも他端側のシリンダ72の肉厚を、上記のようにプリテンショナ10の作動開始直後よりも小さくなったガス圧に耐え得る程度の肉厚に設定することで、シリンダ72の軽量化、ひいては、プリテンショナ10、更には、ウエビング巻取装置12の軽量化を図ることができる。
さらに、上記のように、シリンダ72を鍛造により成形していることで、シリンダ72の外径寸法を変えずにシリンダ72の内径寸法や位置決め部86の厚さを変えることができる。このため、例えば、車種により、発生するガスの量やガス圧が異なるガスジェネレータ74を用いるとしても、シリンダ72の外径寸法を変えずにシリンダ72の肉厚や位置決め部86の厚さを変化させることで、ガス圧に耐え得る強度を確保できる。
しかも、シリンダ72を鍛造により成形しているので、鍛造成形の際の加工硬化でシリンダ72全体の強度増加が見込める。このため、シリンダ72の薄肉化等が可能になり、材料コストの更なる低減及びシリンダ72の軽量化を図ることができる。
さらに、上記のように、シリンダ72の外径寸法を変えなくてもよいということは、ガスジェネレータ74の仕様に変化があってもウエビング巻取装置12に対するシリンダ72の取り付けや、シリンダ72とウエビング巻取装置12を構成するシリンダ72以外の他の部材との相対的な位置関係が変わらない。このため、ガスジェネレータ74の仕様に関わらず、同一構成のウエビング巻取装置12を適用できるのでコストも安価になる。
さらに、シリンダ72を鍛造で成形している。鍛造の成形材料138は、ステンレスのパイプ材に比べて安価であるため、材料コストを安価にできる。しかも、シリンダ72全体を成形するための鍛造成形において位置決め部86の成形もできるので、この意味でもコストを安価にできる。
また、シリンダ72の外径寸法や位置決め部86よりも他端側でのシリンダ72の内径寸法を変えずに位置決め部86よりも一端側でのシリンダ72の内径寸法を変えることができる。このため、上記のように、ガスジェネレータ74の仕様が異なることでジェネレータ本体76の外径寸法が変わっても、シリンダ72の外径寸法を変えなくてもよいので、やはりガスジェネレータ74の仕様に関わらず、同一構成のウエビング巻取装置12を適用できるのでコストも安価になる。
さらに、シリンダ72を鍛造で成形しているので、シリンダ72の外径寸法や位置決め部86よりも他端側でのシリンダ72の内径寸法を変えずに位置決め部86よりも一端側でのシリンダ72の内径寸法を変えることができる。このため、上記のように、ガスジェネレータ74の仕様が異なることでジェネレータ本体76の外径寸法が変わっても、シリンダ72の外径寸法を変えなくてもよいので、やはりガスジェネレータ74の仕様に関わらず、同一構成のウエビング巻取装置12を適用できるのでコストも安価になる。
しかも、上記のように位置決め部86よりも他端側でのシリンダ72の内径寸法を変えなくてもよいので、ガスジェネレータ74に仕様に関係なくピストン102を共通化できるので、更にコストを安価にできる。
また、上記のように、シリンダ72に位置決め部86を形成しても、シリンダ72の外径寸法に変化が生じない。しかも、シリンダ72を鍛造成形する際に生じた余肉で形成される隔壁140から位置決め部86が形成されるので、シリンダ72の外周形状を変えることなく、位置決め部86の形成位置や、シリンダ72からの位置決め部86の延出寸法、更には、シリンダ72の貫通方向に沿った位置決め部86の厚さ等、位置決め部86の仕様を異ならせることができる。これにより、位置決め部86の仕様が異なるシリンダ72に対しても、シリンダ72が組み付けられるフレーム14や、カバープレート62の仕様を共通化できるので、汎用性が高く、この意味でもコストを安価にできる。
本発明の一実施の形態に係るプリテンショナを適用したウエビング巻取装置の概略的な側面図である。 プリテンショナが作動した状態を示す図1に対応した側面図である。 本発明の一実施の形態に係るプリテンショナを適用したウエビング巻取装置の概略的な正面断面図である。 シリンダの断面図である。 シリンダの鍛造成形工程を概略的に示す図である。 規制部を形成する工程を概略的に示す図である。
符号の説明
10 プリテンショナ
72 シリンダ
74 ガスジェネレータ(ガス発生手段)
86 位置決め部(規制部)
112 ラックバー(張力付与手段)
138 成形材料
140 隔壁(節部)

Claims (3)

  1. 作動することでガスを発生させるガス発生手段と、
    鍛造成形によって両端が開口した筒形状に形成されて、一方の開口端から前記ガス発生手段が嵌挿され、前記ガス発生手段にて発生したガスが内部に供給されて内圧が上昇させられるシリンダと、
    前記ガス供給手段のガス圧により前記シリンダ内を移動し、この移動によりシートベルト装置を構成するウエビングベルトの張力を増加させる張力付与手段と、
    を備え、更に、前記シリンダの内側で前記シリンダに嵌挿された前記ガス発生手段に干渉し、前記シリンダに対する前記ガス発生手段を相対的な変位を規制する規制部を、前記鍛造成形によって前記シリンダの内周部に形成したプリテンショナ。
  2. 前記シリンダの貫通方向を軸方向とする軸周りの前記シリンダに対する前記ガス発生手段の相対回転を前記規制部が規制する請求項1に記載のプリテンショナ。
  3. 両端が開口した筒形状に形成されたシリンダの一方の開口端から前記シリンダに装着されたガス発生手段が作動すること上昇した前記シリンダの内圧により、シートベルト装置を構成するウエビングベルトの張力を増加させるプリテンショナを製造するためのプリテンショナ製造方法であって、
    金属塊の成形材料を鍛造することで両端が開口し、更に、一端側と他端側とを隔てる節部を有する筒状体を形成すると共に、前記節部に内周形状が前記筒状体の内周形状よりも小さな非円形の貫通孔を形成することで前記ガス発生手段に当接して開口方向を軸方向とする軸周りの前記ガス発生手段の変位を規制する規制部を形成する鍛造工程を含めて構成されて前記シリンダを形成するシリンダ製造工程を有するプリテンショナ製造方法。
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