JP2013133055A - シートベルトリトラクタのプリテンショナ装置 - Google Patents

シートベルトリトラクタのプリテンショナ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】車両の側面衝突時において、ガスジェネレータによって発生したガスのシリンダ外部への放出を抑制する。
【解決手段】プリテンショナ装置40が適用されたシートベルトリトラクタ10では、シール部材62は、ピストン50とは別部材で構成されると共に、車両の側面衝突時にピストン50に対して相対移動可能に当接されている。これにより、車両の側面衝突時にシリンダ44に対してピストン50が変位する場合には、ピストン50が、球体部54の中心を支点として、シール部材62に対して相対的に揺動(移動)するため、シリンダ44に対するシール部材62の変位(ずれ)を抑制できる。したがって、車両の側面衝突において、ガスジェネレータ46によって発生したガスに対するシール部材62のシール性を維持できる。以上により、車両の側面衝突時において、ガスジェネレータ46によって発生したガスのシリンダ44の外部への放出を抑制できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスジェネレータで発生したガスの圧力によってシリンダ内を移動してスプールを巻取方向へ回転させるピストンを備えたシートベルトリトラクタのプリテンショナ装置に関する。
下記特許文献1に記載されたプリテンショナでは、シリンダの端部にガスジェネレータが嵌挿されると共に、シリンダ内には、ピストンが挿入されている。ピストンの上端部は略円柱状に形成されており、この上端部には、例えばXリング等が一体的に設けられている。これにより、プリテンショナが作動する際には、ガスジェネレータによって発生したガスがピストンの上端部でシールされて、当該ガスの圧力によってピストンが押圧されてシリンダ内を摺動する。
特開2010−58686号公報
しかしながら、上記のプリテンショナでは、例えば、車両の側面衝突時にシリンダの軸方向に対して交差する方向の外力がウェビング巻取装置(シートベルトリトラクタ)に作用すると、シリンダに対してピストンが変位する(ずれる)場合がある。この状態でプリテンショナが作動すると、ガスジェネレータによって発生したガスがシリンダとピストンとの間からシリンダの外部へ放出されることが考えられる。
本発明は、上記事実を考慮し、車両の側面衝突時において、ガスジェネレータによって発生したガスのシリンダ外部への放出を抑制できるプリテンショナ装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載のシートベルトリトラクタのプリテンショナ装置は、スプールに同軸上に設けられ、前記スプールと共に回転されるピニオンギヤと、シリンダ内に設けられ、作動することでガスを発生させるガスジェネレータと、前記シリンダ内にその軸方向に沿って移動可能に設けられ、前記ガスジェネレータとは反対側の一端部にラックバーが形成されると共に、前記ガスジェネレータで発生したガスの圧力によって前記シリンダ内を移動して前記ピニオンギヤを巻取方向へ回転させるピストンと、前記ガスジェネレータと前記ピストンとの間に設けられ、前記ガスジェネレータによって発生したガスをシールすると共に当該ガスの圧力よって前記シリンダ内を摺動し、前記ピストンとは別部材で構成されかつ車両の側面衝突時に前記ピストンに対して相対移動可能に当接されたシール部材と、を備えている。
請求項1に記載のシートベルトリトラクタのプリテンショナ装置では、シリンダ内に、ガスジェネレータ及びピストンが設けられている。また、ガスジェネレータとピストンとの間には、シール部材が設けられており、シール部材は、ガスジェネレータによって発生したガスをシールする。
プリテンショナが作動される際には、ガスジェネレータで発生したガスの圧力によってシール部材が押圧されて、シール部材及びピストンがシリンダ内を移動する。そして、ピストンに形成されたラックバーが、ピニオンギヤに噛合して、ピニオンギヤが巻取方向へ回転される。これにより、ピニオンギヤと共にスプールが巻取方向へ回転されて、ウェビングがスプールに巻取られる。したがって、ウェビングによる乗員に対する拘束力が増加される。
ここで、シール部材は、ピストンとは別部材で構成されると共に、車両の側面衝突時にピストンに対して相対移動可能に当接されている。これにより、車両の側面衝突時にシリンダの軸方向に対して交差する方向の外力がシートベルトリトラクタに作用して、ピストンがシリンダに対して変位する場合には、ピストンがシール部材に対して相対移動するため、シリンダに対するシール部材の変位(ずれ)が抑制される。したがって、車両の側面衝突時においても、ガスジェネレータによって発生したガスに対するシール部材のシール性を維持できる。
請求項2に記載のシートベルトリトラクタのプリテンショナ装置は、請求項1において、前記ピストンと前記シール部材とが球面嵌合にて当接されている。
請求項2に記載のシートベルトリトラクタのプリテンショナ装置では、ピストンとシール部材とが球面嵌合にて当接されているため、ピストンとシール部材との嵌合部分を中心に、ピストンをシール部材に対して相対的に揺動(移動)させることができる。すなわち、ピストンとシール部材との当接部分における位置関係を変更することなく、ピストンをシール部材に対して相対的に移動させることができる。これにより、シール部材に対してピストンが相対移動しても、シール部材がピストンを確実に押圧できる。
請求項3に記載のシートベルトリトラクタのプリテンショナ装置は、請求項2において、前記シリンダは円筒状に形成され、前記ピストンの他端部には、凸球面を有する被嵌合部が設けられ、前記シール部材は、円柱状に形成されると共に凹球面を有する嵌合部が設けられた本体部と、前記本体部の外周面と前記シリンダの内周面との間をシールするシール部と、を含んで構成され、前記被嵌合部と前記嵌合部とが球面嵌合される。
請求項3に記載のシートベルトリトラクタのプリテンショナ装置では、ピストンの他端部に被嵌合部が設けられており、被嵌合部は凸球面を有している。また、シール部材は、円柱状に形成された本体部とシール部とを含んで構成されており、本体部の外周面とシリンダの内周面との間が、シール部によってシールされている。これにより、例えば、従来のXリング等を利用して本体部の外周面とシリンダの内周面との間をシールできる。さらに、本体部には、凹球面を有する嵌合部が設けられており、被嵌合部と嵌合部とが球面嵌合されている。これにより、例えば、本体部を金属等で製作することで、ガスジェネレータによって発生したガスの圧力をシール部材からピストンへ効率よく伝達して、ピストンを押圧できる。
請求項4に記載のシートベルトリトラクタのプリテンショナ装置は、請求項2において、前記シリンダは円筒状に形成され、前記ピストンの他端部には、凹球面を有する被嵌合部が設けられ、前記シール部材は、球状に形成された本体部と、前記本体部と当接されると共に前記ガスジェネレータによって発生したガスをシールするシール部と、を含んで構成され、前記被嵌合部と前記本体部とが球面嵌合されている。
請求項4に記載のシートベルトリトラクタのプリテンショナ装置では、ピストンの他端部に被嵌合部が設けられており、被嵌合部は凹球面を有している。また、シール部材は、シール部を含んで構成されており、シール部がガスジェネレータによって発生したガスをシールする。これにより、例えば、シール部を、円柱状に形成すると共に、密着性のよいシリコン等で製作できる。さらに、シール部材は、球状に形成された本体部を含んで構成されており、被嵌合部と本体部とが球面嵌合にて当接されている。これにより、例えば、本体部を鋼球で構成でき、ガスジェネレータによって発生したガスの圧力をシール部材からピストンへ効率よく伝達して、ピストンを押圧できる。
請求項1に記載のシートベルトリトラクタのプリテンショナ装置によれば、車両の側面衝突時において、ガスジェネレータによって発生したガスのシリンダ外部への放出を抑制できる。
請求項2に記載のシートベルトリトラクタのプリテンショナ装置によれば、シール部材に対してピストンが相対移動しても、シール部材がピストンを確実に押圧できる。
請求項3に記載のシートベルトリトラクタのプリテンショナ装置によれば、例えば、シール部材にXリング等を利用できると共に、シール部材がピストンを効率よく押圧できる。
請求項4に記載のシートベルトリトラクタのプリテンショナ装置によれば、例えば、シール部材に鋼球を利用できると共に、シール部材がピストンを効率よく押圧できる。
本発明の第1の実施の形態に係るプリテンショナ装置が適用されたシートベルトリトラクタを示す一部破断した概略的な側面図である。 図1に示すシートベルトリトラクタを示す一部破断した概略的な正面図である。 図1に示されるプリテンショナ装置に用いられるピストンが初期位置に配置された状態を拡大して示す一部破断した拡大側面図である。 図3に示されるプリテンショナ装置が作動されてピストンが初期位置から移動した状態を示す一部破断した拡大側面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るプリテンショナ装置が適用されたシートベルトリトラクタを示す一部破断した概略的な側面図である。 図5に示されるプリテンショナ装置に用いられるピストンが初期位置に配置された状態を拡大して示す一部破断した拡大側面図である。 図6に示されるプリテンショナ装置が作動されてピストンが初期位置から移動した状態を示す一部破断した拡大側面図である。
(第1の実施の形態)
図1には、本発明の第1の実施の形態に係るプリテンショナ装置40が適用されたシートベルトリトラクタ10が車両前方から見た一部破断した概略的な側面図にて示されており、図2には、シートベルトリトラクタ10が車幅方向外側から見た一部破断した概略的な正面図にて示されている。なお、図面では、車幅方向外側(車幅方向一側)を矢印OUTで示し、車両前方(車両前後方向一側)を矢印FRで示し、上方を矢印UPで示す。
これらの図に示すように、シートベルトリトラクタ10は、リトラクタ本体部12と、ロック機構30と、プリテンショナ装置40と、を含んで構成されている。
リトラクタ本体部12には、フレーム14が設けられており、フレーム14は、平面視において、車幅方向外側へ開放された略U字形板状に形成されている。このフレーム14は、背板14Aを有しており、背板14Aは車幅方向に直交する方向に沿って配置されている。図2に示すように、フレーム14には、脚板14B及び脚板14Cが設けられており、脚板14B及び脚板14Cは、背板14Aの車両前後方向の端部からそれぞれ車幅方向外側へ延設されて、車両前後方向に対向して配置されている。そして、フレーム14は、背板14Aにおいて、車両に固定されており、これにより、リトラクタ本体部12(シートベルトリトラクタ10)が車両に設置されている。
脚板14Bには、円形状の貫通孔16が形成されると共に、脚板14Cには、図示しない貫通孔が形成されており、貫通孔16と脚板14Cに設けられた貫通孔とは、互いに対向して配置されている。
フレーム14の脚板14B(貫通孔16)と脚板14C(貫通孔)との間には、略円筒形状のスプール18が回転可能に支持されている。このスプール18には、長尺帯状のウェビング20(シートベルト)の基端部が係止されており、ウェビング20は基端側からスプール18に巻取られている。また、ウェビング20は、スプール18から上方へ延出されて、車両のシート(図示省略)に着座した乗員に装着可能にされている。そして、スプール18が巻取方向(図1の矢印Aの方向)へ回転されることで、ウェビング20がスプール18に巻取られると共に、ウェビング20がスプール18から引出されることで、スプール18が引出方向(図1の矢印Bの方向)へ回転される。
スプール18内には、略シャフト状のトーションバー22(広義には、「エネルギー吸収部材」として把握される要素である)が同軸上に挿入されている。このトーションバー22の脚板14B側(車両前方)の一端22Aは、スプール18の脚板14B側の端部から車両前方へ突出されて、脚板14Bに取付けられた支持プレート26に回転可能に支持されている。一方、トーションバー22の脚板14C側(車両後方)の他端22Bは、スプール18内において相対回転不能に固定されており、これにより、トーションバー22がスプール18と一体に回転可能に構成されている。
フレーム14の脚板14Cのスプール18とは反対側には、付勢手段としての付勢機構24が設けられており、付勢機構24は、スプール18の脚板14C側の端部に連結されて、スプール18に巻取方向への付勢力を付与している。
図1にも示すように、ロック機構30は、ロックギヤ32とパウル34(広義には、「規制部材」として把握される要素である)とを含んで構成されている。
ロックギヤ32は、略円板状に形成されて、スプール18の脚板14B側に設けられている。このロックギヤ32にはトーションバー22が同軸上に貫通されると共に、トーションバー22がロックギヤ32に相対回転不能に固定されている。これにより、ロックギヤ32とトーションバー22とが、一体に回転可能に構成されている。また、ロックギヤ32の外周部の全体には、複数のラチェット歯32A(外歯)が形成されている。
パウル34は、車両前方から見て略楔形状に形成されており、パウル34の一端部には、ロック歯34Aが設けられている。また、パウル34の他端部は、フレーム14の脚板14Bの貫通孔16の近傍において、脚板14Bに回動可能に支持されている。さらに、パウル34は、ロック機構を構成する規制手段(図示省略)に連結されており、ウェビング20がスプール18から急激に引出される時や車両が急減速された時には、この規制手段が作動することで、パウル34が回動されて、パウル34のロック歯34Aがロックギヤ32のラチェット歯32Aに噛合(係合)されるように構成されている。これにより、ロックギヤ32の引出方向への回転が規制(ロック)されて、スプール18の引出方向への回転が規制される(スプール18の巻取方向への回転は許容される)ようになっている。
次に本発明の要部であるプリテンショナ装置40について説明する。このプリテンショナ装置40は、ラック&ピニオン方式にされて、フレーム14の脚板14Bのスプール18とは反対側に設けられている。また、図1に示すように、プリテンショナ装置40は、ピニオンギヤ42と、シリンダ44と、ガスジェネレータ46と、ピストン50と、シール部材62と、を含んで構成されている。
図1及び図2に示すように、ピニオンギヤ42は、ロックギヤ32のスプール18とは反対側において、トーションバー22の一端22Aに同軸上かつ相対回転不能に固定されている。これにより、ピニオンギヤ42は、スプール18に同軸上に配置されると共に、スプール18と共に回転可能に構成されている。そして、ピニオンギヤ42の外周部の全体には、複数のピニオン歯42Aが形成されている。
シリンダ44は、略長尺円筒状に形成されている。また、シリンダ44は、フレーム14の脚板14Bのスプール18とは反対側かつピニオンギヤ42の上側において、図示しないブラケットによって脚板14Bに固定されると共に、車両前方から見て上方へ向かうに従い車幅方向内側へ傾斜して配置されている。
図1、図3、及び図4に示すように、ガスジェネレータ46は、略円柱状に形成されると共に、シリンダ44の上端において、シリンダ44内に嵌入かつ固定されており、これにより、シリンダ44の上端が、ガスジェネレータ46によって閉塞されている。このガスジェネレータ46は、車両の制御装置(図示省略)に電気的に接続されている。そして、車両の衝突時(車両の衝突が検出された際)には、制御装置の制御によって、ガスジェネレータ46が作動されることで、ガスジェネレータ46によって高圧のガスが瞬時に発生されて、シリンダ44内へ当該ガスが供給されるように構成されている。
ピストン50は、金属により製作されると共に、シリンダ44内に延設されている。また、ピストン50は、図1及び図3に示す初期位置に配置されており、プリテンショナ装置40(ガスジェネレータ46)が作動されることで、ピストン50が初期位置から下方(図1に示す矢印C方向)へ移動するように構成されている。
ピストン50には、下端(一端)側の部分において、略矩形柱状のラックバー52が設けられており、ラックバー52には、複数のラック歯52Aが形成されている。ラックバー52は、シリンダ44の下端から突出されると共に、ラックバー52の先端がピニオンギヤ42のピニオン歯42Aの近傍に配置されている。そして、ピストン50が初期位置から下方(図1の矢印C方向)へ移動することで、ラックバー52のラック歯52Aがピニオンギヤ42のピニオン歯42Aに噛合されるように構成されている。
また、ピストン50には、上端部(他端部)において、「被嵌合部」としての球体部54が一体に形成されており、球体部54は球状に形成されている。これにより、球体部54の外周面は凸球面状に形成されている。
さらに、ピストン50は、略円筒形状のホルダ56(広義には、「保持部材」として把握される要素である)を有している。このホルダ56のガスジェネレータ46側の端面には、凹部58が形成されている。凹部58は、球体部54に対応して略半球状に窪んで形成されて、球体部54側へ開放されており、凹部58内に球体部54の下側部分が収容されている。また、ホルダ56の軸心部には、挿通孔60が軸方向に貫通形成されており、挿通孔60は凹部58と連通されている。そして、挿通孔60の断面は、円形に形成されて、下方(ラックバー52側)へ向かうに従い拡径に設定されており、挿通孔60内には、ラックバー52が挿入されている。これにより、ピストン50が球体部54の中心を支点にして揺動しても挿通孔60の内周面にラックバー52が干渉しないように構成されている。さらに、ホルダ56は、シリンダ44の内周面上を摺動可能に構成されると共に、初期位置において、ピストン50をシリンダ44内に保持する程度に、ホルダ56とシリンダ44とが嵌合されている。
シール部材62は、シリンダ44内のピストン50とガスジェネレータ46との間の位置に設けられると共に、ピストン50とは別部材で構成されている。また、シール部材62は、本体部64とシール部70とを含んで構成されている。
本体部64は、金属により製作されて、略円柱状に形成されると共に、シリンダ44内に摺動可能に挿入されている。本体部64の一端面(ピストン50側の端面)には、「嵌合部」としての嵌合凹部66が設けられており、嵌合凹部66は、ピストン50の球体部54に対応して略半球状に窪んで形成されて、ピストン50側へ開放されている。これにより、嵌合凹部66の内周面が凹球面状に形成されており、ピストン50の球体部54と嵌合凹部66とが球面嵌合にて当接されている。したがって、ピストン50の球体部54は、本体部64とホルダ56とで狭持されており、ピストン50が、球体部54の中心を支点として揺動可能に構成されている。つまり、ピストン50が揺動する際には、ピストン50の球体部54が本体部64の嵌合凹部66上を摺接して、ピストン50が本体部64(シール部材62)に対して相対移動するように構成されている。
また、本体部64の他端部(ガスジェネレータ46側の端部)には、取付部68が一体に設けられている。この取付部68は、本体部64に比して小径の円柱状に形成されて、本体部64からガスジェネレータ46側へ突出されている。
シール部70は、ゴムにより製作されると共に、円環状に形成されており、シール部70の断面が略X字形状に形成されている。つまり、シール部70は、所謂Xリングとして構成されている。このシール部70は、弾性変形された状態で、本体部64の取付部68の外周面に一体的に取付けられると共に、シリンダ44の内周面に接触されている。このため、シール部材62とシリンダ44の内周面との間が、シール部70によって塞がれて、ガスジェネレータ46とシリンダ44とシール部材62との間の空間が密閉されている。これにより、ガスジェネレータ46によって発生したガスが、シール部材62によってシールされように構成されている。
次に第1の実施の形態の作用及び効果について説明する。
以上の構成のシートベルトリトラクタ10では、車両のシートに着座した乗員にウェビング20が装着された際に、付勢機構24による巻取方向への付勢力がスプール18に作用することで、ウェビング20の緩みが除去される。
そして、ウェビング20がスプール18から急激に引出される時や車両が急減速された時には、ロック機構の規制手段が作動される。これにより、パウル34がロックギヤ32側へ回動されて、パウル34のロック歯34Aがロックギヤ32のラチェット歯32Aと噛合する。このため、ロックギヤ32の引出方向への回転が規制されて、スプール18の引出方向への回転が規制されることで、ウェビング20のスプール18からの引出しが規制される。したがって、車両前方へ移動する乗員の身体をウェビング20が拘束する。
さらに、車両の衝突時には、制御装置の制御によって、プリテンショナ装置40が作動されることで、ガスジェネレータ46が高圧のガスを瞬時に発生して、当該ガスがシリンダ44内に供給される。そして、ガスジェネレータ46とシリンダ44とシール部材62との間の空間は、シール部材62により密閉されているため、当該ガスの圧力によってシール部材62が押圧されて下方(図1の矢印C方向)へ移動する。さらに、シール部材62の本体部64とピストン50の球体部54とが当接しているため、ピストン50が本体部64によって押圧されて、ピストン50及びホルダ56が下方へ移動する。これにより、ピストン50のラックバー52のラック歯52Aがピニオンギヤ42のピニオン歯42Aに噛合して、ピニオンギヤ42が巻取方向へ回転される。
そして、ピニオンギヤ42はトーションバー22を介してスプール18と連結されているため、ピニオンギヤ42が巻取方向へ回転されると、スプール18が巻取方向へ回転される。これにより、スプール18にウェビング20が巻取られて、ウェビング20による乗員に対する拘束力が増加される。
ところで、車両の側面衝突時等には、シリンダ44の軸方向に対して交差する方向の外力がシートベルトリトラクタ10に作用して、シリンダ44に対してピストン50が変位する(ずれる)場合がある。
ここで、シール部材62は、ピストン50とは別部材で構成されると共に、車両の側面衝突時にピストン50に対して相対移動可能に当接されている。これにより、車両の側面衝突時にシリンダ44に対してピストン50が変位する場合には、ピストン50が、球体部54の中心を支点として、シール部材62に対して相対的に揺動(移動)するため、シリンダ44に対するシール部材62の変位(ずれ)を抑制できる。したがって、車両の側面衝突においても、ガスジェネレータ46によって発生したガスに対するシール部材62のシール性を維持できる。以上により、車両の側面衝突時において、ガスジェネレータ46によって発生したガスのシリンダ44の外部への放出を抑制できる。
また、ピストン50の他端部には、球状の球体部54が設けられており、本体部64のピストン50側の端面には、略半球状に窪んだ嵌合凹部66が設けられている。そして、球体部54と嵌合凹部66とが球面嵌合にて当接されている。これにより、上述したように、シリンダ44に対してピストン50が変位する場合には、球体部54が嵌合凹部66上を摺接して、ピストン50がシール部材62に対して相対的に揺動(移動)する。つまり、球体部54と嵌合凹部66との間の位置関係を変更させることなく、ピストン50をシール部材62に対して相対的に揺動(移動)させることができる。したがって、シール部材62に対してピストン50が相対移動しても、シール部材62がピストン50を確実に押圧できる。
さらに、シール部70は円環状に形成されており、シール部70の断面がX字形状に形成されている。これにより、シール部70を所謂Xリングで構成して、シール部材62とシリンダ44の内周面との間をシール部70によってシールできる。
また、ピストン50の他端部には、凸球面を有した球体部54が形成されており、シール部材62の本体部64には、凹球面を有した嵌合凹部66が形成されている。そして、ピストン50及び本体部64が金属により製作されており、球体部54と嵌合凹部66とが球面嵌合にて当接されている。これにより、ガスジェネレータ46によって発生したガスの圧力をシール部材62からピストン50へ効率よく伝達して、ピストン50を押圧できる。
(第2の実施の形態)
図5には、本発明の第2の実施の形態に係るプリテンショナ装置110の適用されたシートベルトリトラクタ100の全体が車両前方から見た一部破断した概略的な側面図にて示されている。また、図6には、プリテンショナ装置110のピストン50が初期位置に配置された状態が一部破断した断面図にて示されており、図7には、プリテンショナ装置110が作動されてピストン50が初期位置から移動した状態が一部破断した側面図にて示されている。
第2の実施の形態に係るプリテンショナ装置110は、第1の実施の形態に係るプリテンショナ装置40と略同様の構成であるが、以下の点において異なる。
これらの図に示すように、シリンダ44は、フレーム14の脚板14Bのスプール18とは反対側かつピニオンギヤ42の下側において、車両前方から見て上方へ向かうに従い車幅方向内側へ傾斜して配置されている。換言すると、第2の実施の形態におけるシリンダ44は、第1の実施の形態におけるシリンダ44とピニオンを基準にして点対称の位置に配置されている。これにより、ガスジェネレータ46が作動されることで、ピストン50は初期位置から上方(図5の矢印D方向)へ移動するように構成されている。
シール部材62のシール部70は、円柱状に形成されると共に、シリコンにより製作されている。そして、シール部70の外周面とシリンダ44の内周面とが密着されている。これにより、ガスジェネレータ46とシリンダ44とシール部70との間の空間が、シール部材62(シール部70)によって密閉されている。また、シール部70は、シリンダ44との密着状態を維持しつつ、シリンダ44内を摺動可能に構成されている。
本体部64は、金属により製作されると共に、球状に形成されており、これにより、本体部64の外周面が、凸球面状に形成されている。そして、本体部64は、シール部70と当接されている。
ピストン50の他端部は、略円柱状に形成されており、この他端部のシール部材62側の端面には、「被嵌合部」としての被嵌合凹部112が形成されている。被嵌合凹部112は、本体部64に対応して略半球状に窪んで形成されて、本体部64側へ開放されている。これにより、被嵌合凹部112は、凹球面を有しており、被嵌合凹部112と本体部64とが球面嵌合にて当接されている。
また、ホルダ56は、ゴム等の弾性材により製作されると共に、円環状に形成されている。そして、ホルダ56は、ピストン50の他端部とシリンダ44の内周面との間に設けられており、弾性変形することで、ピストン50のシール部材62に対する相対的な揺動(移動)を許容するように構成されている。
そして、車両の側面衝突時等にシリンダ44に対してピストン50が変位する(ずれる)場合は、本体部64の中心を支点として、本体部64の外周面上をピストン50の被嵌合凹部112が摺接して、ピストン50がシール部材62に対して相対的に揺動(移動)する。これにより、シリンダ44に対するシール部材62の変位(ずれ)を抑制できる。
したがって、第2の実施の形態においても、第1の実施の形態におけるXリングを利用できることを除いて、第1の実施の形態と同様の作用及び効果を奏する。
また、第2の実施の形態では、シール部材62が本体部64を含んで構成されている。そして、本体部64は、金属により製作されると共に、球状に形成されており、本体部64と被嵌合凹部112とが球面嵌合にて当接されている。これにより、鋼球をシール部材62の本体部64として利用でき、ガスジェネレータ46によって発生したガスの圧力をシール部材62からピストン50へ効率よく伝達してピストン50を押圧できる。
なお、第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、ピストン50とシール部材62とが球面嵌合にて当接されている。これに替えて、ピストン50が、シール部材62に対して相対移動可能に当接されるように構成してもよい。例えば、第1の実施の形態で説明すると、シール部材62の本体部64において嵌合凹部66を省略して、本体部64の一端面とピストン50の球体部54の外周面とを当接させてもよい。この場合には、ホルダ56をゴム等の弾性材で製作することで、ピストン50のシール部材62に対する相対移動を許容するように構成してもよい。
また、第1の実施の形態では、シール部材62のシール部70の断面が略X字形状に形成されているが、シール部70の断面形状はこれに限らない。例えば、シール部70の断面を円形状に形成してもよい。これにより、シール部70を所謂Oリングで構成できる。
さらに、第2の実施の形態では、本体部64が金属により製作されているが、本体部64を硬質の樹脂により製作してもよい。また、この場合には、シール部70を例えばエラストマ等で製作することで、本体部64とシール部70とを一体に成形できる。
10 シートベルトリトラクタ
18 スプール
20 ウェビング
40 プリテンショナ装置
42 ピニオンギヤ
44 シリンダ
46 ガスジェネレータ
50 ピストン
52 ラックバー
54 球体部(被嵌合部)
62 シール部材
64 本体部
66 嵌合凹部(嵌合部)
70 シール部
100 シートベルトリトラクタ
110 プリテンショナ装置
112 被嵌合凹部(被嵌合部)

Claims (4)

  1. スプールに同軸上に設けられ、前記スプールと共に回転されるピニオンギヤと、
    シリンダ内に設けられ、作動することでガスを発生させるガスジェネレータと、
    前記シリンダ内にその軸方向に沿って移動可能に設けられ、前記ガスジェネレータとは反対側の一端部にラックバーが形成されると共に、前記ガスジェネレータで発生したガスの圧力によって前記シリンダ内を移動して前記ピニオンギヤを巻取方向へ回転させるピストンと、
    前記ガスジェネレータと前記ピストンとの間に設けられ、前記ガスジェネレータによって発生したガスをシールすると共に当該ガスの圧力よって前記シリンダ内を摺動し、前記ピストンとは別部材で構成されかつ車両の側面衝突時に前記ピストンに対して相対移動可能に当接されたシール部材と、
    を備えたシートベルトリトラクタのプリテンショナ装置。
  2. 前記ピストンと前記シール部材とが球面嵌合にて当接される請求項1に記載のシートベルトリトラクタのプリテンショナ装置。
  3. 前記シリンダは円筒状に形成され、
    前記ピストンの他端部には、凸球面を有する被嵌合部が設けられ、
    前記シール部材は、円柱状に形成されると共に凹球面を有する嵌合部が設けられた本体部と、前記本体部の外周面と前記シリンダの内周面との間をシールするシール部と、を含んで構成され、
    前記被嵌合部と前記嵌合部とが球面嵌合される請求項2に記載のシートベルトリトラクタのプリテンショナ装置。
  4. 前記シリンダは円筒状に形成され、
    前記ピストンの他端部には、凹球面を有する被嵌合部が設けられ、
    前記シール部材は、球状に形成された本体部と、前記本体部と当接されると共に前記ガスジェネレータによって発生したガスをシールするシール部と、を含んで構成され、
    前記被嵌合部と前記本体部とが球面嵌合される請求項2に記載のシートベルトリトラクタのプリテンショナ装置。
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