JP2010058594A - 車軸用軸受の締結構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ハブユニット1におけるアウタ側の外周面に車輪に取り付けられるハブフランジ32が形成されたハブホイール33の軸部31の軸孔31aの車両アウタ側には、該軸孔に挿着された車軸10のネジ部10bに螺合された座付きナット16を収容する凹状のナット受け部17が形成され、ナット受け部17のナット受け座面17aと座付きナット16のナット座面16aとが線接触するような形状に形成され、ナット受け部に位置する車軸のネジ部に座付きナットを螺合させ、座付きナットをそのナット座面がナット受け部のナット受け面に当接するよう締め付け、座付きナットによりハブホイールと車軸とを締結したものである。
【選択図】図1
Description
このようなユニット化が進んだ従来の駆動車輪を支持する車軸用軸受は、ハブホイールの中心の軸孔に車両インナ側から駆動軸がスプライン嵌合され、駆動軸とハブホイールとが一体として回転するように構成されている。
そして、前記駆動軸の先端のネジ部にナットを螺合することにより、ナットをハブホイールの車両アウタ側端部であるナット受け部に押し付け、このナットとハブ受け面とで、ハブホイールを軸方向から挟むことにより、ハブホイールと駆動軸とが一体化される。
このため、座面付きナットの座面やハブの座面の面粗さ・平行度・平面度の影響により、座面付きナットによる締結トルクが一定であっても、片当たりしてナットの締結力が一定でなく、ハブや等速ジョイント(CVJ)等の駆動軸に発生する軸力にバラツキが生じ、軸受性能が低下する等車両組み付け時において安定した品質の締結構造を確保し難い場合があった。
本発明はかかる問題点を解決するためになされたもので、ナットの締結力が一定となり、ハブと駆動軸に発生する軸力にバラツキを生じさせず、車両組み付け時において安定した品質の締結構造を確保することができる車軸用軸受の締結構造。
図1は本発明の実施の形態1の車軸用軸受の締結構造で、ハブホイールに挿着された車軸に座面付きナットが締結される前の状態を示す断面図、図2は同車軸用軸受の締結構造で、ハブホイールに挿着された車軸に座面付きナットが締結された状態を示す断面図、図3は図2の一部を拡大した断面図である。なお、いずれの図も、上側が車両アウタ側、下側が車両インナ側となっている。
図1において、本発明の実施の形態1の車軸用軸受の締結構造を有する内輪回転型のハブユニット1は、外輪2と、ハブホイール3と、別体内輪4と、転動体群5とを含んで構成され、車軸10に装着して使用される。
ハブホイール3の軸部31の車両インナ側端部の外周面には内輪4が嵌着されている。ハブホイール3の軸部31の車両インナ側の外周面及び内輪4と外輪2との間で軸方向に二列の転動体群5が配置されている。転動体は軸受用鋼やセラミックスなどからなる玉や円錐ころからなり、周方向に複数並んで1列の転動体群を構成する。
そのボルト挿通孔21aにボルト23が挿通されて、外輪2が車体側のナックル8に固定されている。外輪2がナックル8に固定されることにより、ハブユニット1が車体に固定される。
別体内輪4は炭素鋼又は軸受用鋼で形成され、ハブホイール3の車両インナ側端部の外周面に圧入嵌着される。
そのハブフランジ32のハブボルト挿通孔32aにはハブボルト35が圧入嵌合されている。ハブフランジ32の車両アウタ側の表面には、ハブボルト35とナット(図示せず)との締め付けにより、ブレーキディスクロータ7及びタイヤホイール6が取り付けられている。
ハブホイール3の軸部31の軸孔31aの車両アウタ側には、車軸10のネジ部10bに螺合された締結部材である座付きナット16を収容する凹状のナット受け部17が形成されている。
このナット受け部17の底部であるナット受け座面17aは半球凹状に加工形成されている。また、座付きナット16のナット座面16aは半球凸状に加工形成されている。
そして、ナット受け部17の半球凹状のナット受け座面17aの曲率半径の方が座付きナット16の半球凸状のナット座面16aの曲率半径より大きくなるように設定されている。
なお、ナット受け座面17aの半球凹状、ナット座面16aの半球凸状はそれぞれ単一の曲率半径の面で構成されても、複数の曲率半径の面を組み合わされて構成されてもよい。ナット受け座面17aの半球凹状とナット座面16aの半球凸状の接触部において曲率半径が上記関係であればよい。
まず、ハブユニット1の軸孔31aに、等速ジョイント14が取り付けられた車軸10を挿入すると、ハブユニット1の別体内輪4の車両インナ側端部4aと、車軸10の等速ジョイント14の車両アウタ側端面14aとが当接する。
次に、ハブホイール3の軸部31の凹状のナット受け部17内に位置する車軸10のネジ部10bに座付きナット16を螺合させ、座付きナット16をそのナット座面16aが凹状のナット受け部17の半球凹状のナット受け座面17aに当接するように締め付ける。 そうすると、等速ジョイント14の車両アウタ側端面14aは、別体内輪4の車両インナ側端面4aに対して圧接され、締め付けた座付きナット16により圧接状態が保持され、車軸10はハブホイール3の軸部31の軸孔31a内に軸方向不動に結合される。
図4は本発明の実施の形態2の車軸用軸受で、ハブホイールに挿着された車軸に座面付きナットが締結される前の状態を示す部分断面図、図5は同車軸用軸受で、ハブホイールに挿着された車軸に座面付きナットが締結された状態を示す部分断面図、図6は図5の一部を拡大した断面図である。
図4〜図6において、実施の形態1と同様の構成は同一符号を付して重複した構成の説明を省略する。
この実施の形態2は、ハブホイール3の軸孔32の車両アウタ側に形成された凹状のナット受け部17のナット受け座面17aの形状が実施の形態1と異なるものである。
また、座付きナット16のナット座面16aは半球凸状に加工形成されている。
そして、ハブホイール3の凹状のナット受け部17内に位置する車軸10のネジ部10bに座付きナット16を螺合させ、座付きナット16をその半球凸状のナット座面16aが凹状のナット受け部17のテーパー状のナット受け座面17aに当接するように締め付けると、ハブホイール3の凹状のナット受け部17のナット受け座面17aに対して座付きナット16のナット座面16aが図6に示すように線接触となるように構成したものである。
このように凹状のナット受け部17のナット受け座面17aをテーパー状としたものも、実施の形態1と同様に、座付きナット16の半球凸状のナット座面16aと線接触するようにした具体例の1つに含まれる。
なお、ナット受け座面17aはテーパー状であるが、ナット受け座面17aはテーパー状と半球凹状とが組み合わされて構成されてもよく、この場合ナット受け座面17aの半球凹状とナット座面16aの半球凸状の接触部において曲率半径がナット受け座面17aの方がナット座面16aより大きくなるように設定されていればよい。
また、上記実施の形態1、2では、駆動軸として等速ジョイントの場合(等速ジョイントを有する駆動機構)を示したが、これに限らず等速ジョイントを有さない場合についても適用されることはいうまでもない。
Claims (2)
- アウタ側の外周面に車輪に取り付けられるハブフランジが形成されたハブホイールと、前記ハブホイールに相対回転可能に同心配置され、車体側に非回転に取り付けられる外輪を備えた車軸用軸受の前記ハブホイールの軸部の軸孔のアウタ側には、該軸孔に挿通された駆動軸のネジ部に螺合された座付きナットを収容する凹状のナット受け部が形成され、当該ナット受け部のナット受け座面は前記座付きナットのナット座面と線接触するような形状に形成され、
前記ナット受け部内に位置する駆動軸のネジ部に前記座付きナットを螺合させ、該座付きナットをそのナット座面が前記ナット受け部のナット受け座面に当接するよう締め付け、前記座付きナットにより前記ハブホイールと前記駆動軸とを締結したことを特徴とする車軸用軸受の締結構造。 - アウタ側の外周面に車輪に取り付けられるハブフランジが形成されたハブホイールと、前記ハブホイールに相対回転可能に同心配置され、車体側に非回転に取り付けられる外輪を備えた車軸用軸受の前記ハブホイールの軸部の軸孔のアウタ側には、該軸孔に挿通された駆動軸のネジ部に螺合された座付きナットを収容する凹状のナット受け部が形成され、当該ナット受け部のナット受け座面は半球凹状に加工形成され、
前記座付きナットのナット座面は半球凸状に加工形成され、
前記ナット受け部の半球凹状のナット受け座面の曲率半径の方が座付きナットの半球凸状のナット座面の曲率半径より大きくなるように設定され、
前記ナット受け部内に位置する駆動軸のネジ部に前記座付きナットを螺合させ、該座付きナットをその半球凸状のナット座面が前記ナット受け部の半球凹状のナット受け座面に当接するよう締め付け、前記座付きナットにより前記ハブホイールと前記駆動軸とを締結したことを特徴とする車軸用軸受の締結構造。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101496339B1 (ko) * | 2012-09-24 | 2015-02-26 | 장길봉 | 차량의 허브볼트 끼움공구 |
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2008
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