JP2007232169A - 軸受ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】ハブフランジを変形させることなくハブボルトをボルト孔に圧入することが可能な軸受ユニットを提供する。
【解決手段】 車輪側に固定される静止輪2と、車輪側に配された車輪側構成品が固定されて車輪と共に回転する回転輪4と、回転輪と固定輪との軌道面間に組み込まれた複数の転動体6,8と、静止輪を越えて外方に向って延出されたフランジ12aと、フランジの周方向に沿って所定間隔で配置された複数のボルト孔12bと、ボルト孔に圧入可能なボルト14とを備え、車輪側構成品に形成されたボルト孔12bをボルト14に差し込み、ナットで締付けることで、当該車輪側構成品に対して位置決めして固定する軸受ユニットであって、フランジ12aには、そのボルト孔12bの周囲を所定量だけ掘り込んで形成した逃げ部20が形成されており、ボルト孔にボルトを圧入した際にその圧入状態に応じてボルト孔の周囲の部位が逃げ部に向けて弾性変形する。
【選択図】 図1
【解決手段】 車輪側に固定される静止輪2と、車輪側に配された車輪側構成品が固定されて車輪と共に回転する回転輪4と、回転輪と固定輪との軌道面間に組み込まれた複数の転動体6,8と、静止輪を越えて外方に向って延出されたフランジ12aと、フランジの周方向に沿って所定間隔で配置された複数のボルト孔12bと、ボルト孔に圧入可能なボルト14とを備え、車輪側構成品に形成されたボルト孔12bをボルト14に差し込み、ナットで締付けることで、当該車輪側構成品に対して位置決めして固定する軸受ユニットであって、フランジ12aには、そのボルト孔12bの周囲を所定量だけ掘り込んで形成した逃げ部20が形成されており、ボルト孔にボルトを圧入した際にその圧入状態に応じてボルト孔の周囲の部位が逃げ部に向けて弾性変形する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、フランジを変形させることなくボルトをボルト孔に圧入することが可能な軸受ユニットに関する。
従来から、自動車の車輪(例えば、ディスクホイールDW)を車体(例えば、懸架装置(サスペンション))に対して回転自在に支持するための各種の軸受ユニットが知られている。例えば図4に示された軸受ユニットは、車体側に固定されて常時非回転状態に維持される静止輪(例えば外輪)2と、外輪2の内側に対向して設けられ且つ車輪側に接続(固定)されて車輪と共に回転する回転輪(例えば内輪)4と、外輪2と内輪4との間に複列(例えば2列)で回転可能に組み込まれた複数の転動体6,8とを備えている。
この場合、外輪2は中空円筒状を成しており、内輪4の外周を覆うように配置されており、静止輪2と回転輪4との間には、軸受ユニット内部を密封するためのシール部材(車体側のパックシール10a、車輪側のリップシール10b)が設けられている。なお、転動体6,8として図面では、玉を例示しているが、軸受ユニットの構成や種類に応じて、コロが適用される場合もある。
静止輪(外輪)2には、その外周面から外方に向って突出した固定フランジ2aが一体成形されており、固定フランジ2aの固定孔2bに固定用ボルト(図示しない)を挿入し、これを車体側に締結することで、静止輪2を図示しない懸架装置(ナックル)に固定することができる。
回転輪(内輪)4には、車輪側構成品(例えば自動車のディスクホイールDWやブレーキローターBR)を支持しつつ共に回転する略円筒形状のハブ12が設けられており、ハブ12には、車体側に環状の回転輪構成体16(ハブ12と共に回転輪4を構成する部材)が嵌合(外嵌)されるようになっている。この場合、回転輪構成体16を回転輪4に嵌合させることで、軸受ユニットには所定の予圧が付与された状態となり、この状態において、各転動体6,8は、互いに所定の接触角を成して外輪2と内輪4の軌道面(静止軌道面2s、回転軌道面4s)にそれぞれ接触して回転可能に組み込まれる。
また、ハブ12には、車輪側構成品(ディスクホイールDWやブレーキローターBR)が固定されるハブフランジ12aが突設されている。ハブフランジ12aは、静止輪(外輪)2を越えて外方(ハブ12の半径方向外側)に向って延出しており、その延出縁付近には、周方向に沿って所定間隔で配置された複数のハブボルト孔12bが設けられ、複数のハブボルト孔12bにはハブボルト14が圧入されている。
この場合、ブレーキローターBRは、複数のハブボルト14をブレーキローターBRに形成された複数のボルト孔BRHに差し込んで位置決めして挿入され、さらに、ディスクホイールDWも、複数のハブボルト14をディスクホイールDWに形成された複数のボルト孔DWHに差し込んで、ハブナット14aで締付けることにより、当該ディスクホイールDWとブレーキローターBRは対向面に隙間無く沿わせるとともに、ハブフランジ12aに対して位置決めして固定することができる。なお、ディスクホイールDWとブレーキローターBRは、ハブナット14aで共締めされている。
ところで、ブレーキローターBRには、ディスクホイールDWの回転を制動することにより走行中の車両を減速させるブレーキ装置が組み合わされている。この、ブレーキ装置は、車体側に固定されたブレーキシュー(図示しない)でブレーキローターBRを挟みつけることで摩擦力を発生させてディスクホイールDWの回転を制動する。
この場合、制動時の摩擦力を均一に発生させてブレーキ装置の性能を適正に発揮させるためにブレーキローターBRとブレーキシューとが均一な隙間で対向していることを要する。
例えば、ブレーキローターBRとブレーキシューとの隙間が不均一な場合には、ブレーキローターBRの1回転中の摩擦力が変動するので、摩擦力の変動がディスクホイールDWや車体に振動となって伝達される現象、所謂ブレーキジャダーが発生することとなる。
この場合、制動時の摩擦力を均一に発生させてブレーキ装置の性能を適正に発揮させるためにブレーキローターBRとブレーキシューとが均一な隙間で対向していることを要する。
例えば、ブレーキローターBRとブレーキシューとの隙間が不均一な場合には、ブレーキローターBRの1回転中の摩擦力が変動するので、摩擦力の変動がディスクホイールDWや車体に振動となって伝達される現象、所謂ブレーキジャダーが発生することとなる。
ブレーキジャダーは、乗員に不快感を与えるだけでなく、制動性能が低下したり操縦性に悪影響を及ぼしたりするので、ブレーキジャダーを抑える対策として、車両組み付け後のブレーキローターBRの振れ精度を向上させる要求が強くなってきた。
そして、ブレーキローターBRの振れ精度を向上させるための要素の一例として、ブレーキローターBR自体の精度を向上させるだけでなく、ブレーキローターBRの取付け面となるハブフランジ12aの振れ精度をも向上させる必要がある。
そして、ブレーキローターBRの振れ精度を向上させるための要素の一例として、ブレーキローターBR自体の精度を向上させるだけでなく、ブレーキローターBRの取付け面となるハブフランジ12aの振れ精度をも向上させる必要がある。
ここで、ハブフランジ12aに振れが生じる原因が軸受ユニットの回転中心軸の振れである場合には、軸受ユニットに高精度の軸受を使用することで解決可能であるが、ハブフランジ12aに振れには他の原因も関与している。
具体的に説明すると、ハブフランジ12aに設けられた複数のハブボルト孔12bに圧入されるハブボルト14は、ハブナット14aが規定以上の締付けトルクで締付けられた場合にハブナット14aとともに回転することを防止する必要がある。そのため、ハブボルト14には、例えば、図5に示すように、ハブボルト孔12bの径よりも大きな外径に形成された噛合部14cが設けられている。これにより、ハブボルト14をハブボルト孔12bに圧入した際、噛合部14cがハブボルト孔12bの内周面に喰いつくことで、締付け時にハブナット14aとともにハブボルト14が回転するのを防止することができる。
具体的に説明すると、ハブフランジ12aに設けられた複数のハブボルト孔12bに圧入されるハブボルト14は、ハブナット14aが規定以上の締付けトルクで締付けられた場合にハブナット14aとともに回転することを防止する必要がある。そのため、ハブボルト14には、例えば、図5に示すように、ハブボルト孔12bの径よりも大きな外径に形成された噛合部14cが設けられている。これにより、ハブボルト14をハブボルト孔12bに圧入した際、噛合部14cがハブボルト孔12bの内周面に喰いつくことで、締付け時にハブナット14aとともにハブボルト14が回転するのを防止することができる。
ハブボルト14とハブボルト孔12bは締りばめに圧入されることになるので圧入後の応力により、例えば、図7に示すように、ハブフランジ12aの例えば外周縁が固定面12e側(車輪側)へと変形(反り)してしまう場合がある。
この場合、ハブフランジ12aの変形に応じてその固定面12eも変形してしまうため、ブレーキローターBRを固定面12eに取り付けた場合にはブレーキローターBRを固定面12eに隙間無く沿わせて固定することができない。そのため、ブレーキローターBRを安定して且つ堅牢に固定することができなくなり、ブレーキローターBRの振れ精度が損なわれてしまう場合がある。
この対策としては、ハブボルト14の圧入後にハブボルト14周りに生じた凸状の変形部位12dを旋削して除去する方法が提案されている。この場合、ハブボルト14と同一円周上の空間は旋削が不可能なために予め環状溝12c(図6)を形成する提案もされている(特許文献1)。しかし、旋削処理は手間がかかると共にそのためのコストもかかるため、軸受ユニットの製造コストが上昇してしまう。さらに、旋削による切削屑の付着や切削屑が及ぼす悪影響の発生が懸念され、軸受ユニットの品質に問題が生じる虞もあった。また、環状溝12cによりハブナット14aの締結力を支える部分が図6の斜線部のみとなるため、ブレーキローターBRがハブナット14aの締結力によって変形してしまう虞もあった。
この場合、ハブフランジ12aの変形に応じてその固定面12eも変形してしまうため、ブレーキローターBRを固定面12eに取り付けた場合にはブレーキローターBRを固定面12eに隙間無く沿わせて固定することができない。そのため、ブレーキローターBRを安定して且つ堅牢に固定することができなくなり、ブレーキローターBRの振れ精度が損なわれてしまう場合がある。
この対策としては、ハブボルト14の圧入後にハブボルト14周りに生じた凸状の変形部位12dを旋削して除去する方法が提案されている。この場合、ハブボルト14と同一円周上の空間は旋削が不可能なために予め環状溝12c(図6)を形成する提案もされている(特許文献1)。しかし、旋削処理は手間がかかると共にそのためのコストもかかるため、軸受ユニットの製造コストが上昇してしまう。さらに、旋削による切削屑の付着や切削屑が及ぼす悪影響の発生が懸念され、軸受ユニットの品質に問題が生じる虞もあった。また、環状溝12cによりハブナット14aの締結力を支える部分が図6の斜線部のみとなるため、ブレーキローターBRがハブナット14aの締結力によって変形してしまう虞もあった。
そこで、ハブフランジ12aを変形させることなくハブボルト14をボルト孔12bに圧入することが可能な軸受ユニットの開発が望まれているが、現在そのような技術は知られていない。
本発明は上述した要望に応えるためになされており、その目的は、ハブフランジを変形させることなくハブボルトをボルト孔に圧入することが可能な軸受ユニットを提供することである。
上記課題を達成するために、本発明は、車輪側に固定されて常時非回転状態に維持される静止輪と、静止輪に対向して設けられ且つ車輪側に配された車輪側構成品が固定されて車輪と共に回転する回転輪と、当該回転輪と固定輪との対向面にそれぞれ形成された軌道面間に転動自在に組み込まれた複数の転動体と、静止輪を越えて外方に向って延出されたフランジと、フランジの周方向に沿って所定間隔で配置された複数のボルト孔と、ボルト孔に圧入可能なボルトとを備え、車輪側構成品に形成されたボルト孔をボルトに差し込み、ナットで締付けることで、当該車輪側構成品に対して位置決めして固定する軸受ユニットであって、フランジには、そのボルト孔の周囲を所定量だけ掘り込んで形成した逃げ部が形成されており、ボルト孔にボルトを圧入した際にその圧入状態に応じてボルト孔の周囲の部位が逃げ部に向けて弾性変形する。
この場合、逃げ部は、フランジを貫通してボルト孔と同心状に構成され、又はフランジの車体側及び車輪側の両面にボルト孔と同心状に形成されても良い。
また、本発明において、逃げ部は、ボルト孔の周囲に同心状に断続して形成されていても良く、或いは、連続して形成されても良い。
この場合、逃げ部の内径は、ボルトの頭部の外径よりも大径に設定されても良い。
また、本発明において、逃げ部は、ボルト孔の周囲に同心状に断続して形成されていても良く、或いは、連続して形成されても良い。
この場合、逃げ部の内径は、ボルトの頭部の外径よりも大径に設定されても良い。
本発明によれば、ハブフランジを変形させることなくハブボルトをボルト孔に圧入することが可能な軸受ユニットを実現することができる。
以下、本発明の一実施の形態に係る軸受ユニットについて、添付図面に基づいて説明する。なお、本実施形態の軸受ユニットにおいて、逃げ部20以外の構成は、図4に示した軸受ユニットと同様であるので説明を省略し、以下、本実施形態の特徴部分の説明にとどめる。
図1に示すように、本実施形態の逃げ部20は、ハブフランジ12aのハブボルト孔12bの周囲を当該ボルト孔12bと同心状に連続して所定量だけ掘り込んで形成されている。具体的には、逃げ部20は、ハブフランジ12aの車体側から車輪側に向けて、固定面12eの近傍に到る深さまで掘り込んで形成されている。これにより、ハブボルト孔12bの周囲には、同心状の連続した円形溝が形成されることになる。
このような構成によれば、ハブボルト孔12bにハブボルト14を圧入すると、ハブボルト孔12bよりも大径に形成されたハブボルト14の噛合部14cによりハブボルト孔12bが押し広げられ、そのときの応力によってハブボルト孔12bの周囲の部位が弾性変形し、ハブフランジ12aを変形させようとする。しかしながら、ハブボルト孔12bの周囲には、逃げ部20が形成されているため、ハブボルト孔12bの周囲の部位の弾性変形の影響は逃げ部20によって吸収され、除去される。具体的には、逃げ部20の内径側の壁面20cが、弾性変形により外径側の壁面20dに向けて変形するが、その変形状態は逃げ部20に吸収され、外径側の壁面20dを押し広げることなく除去される。なお、逃げ部20はハブボルト孔12bと同心状に連続して形成されているので、ハブボルト孔12bの全周方向への弾性変形を吸収除去可能である。
このように逃げ部20を形成することで、ハブボルト孔12bにハブボルト14を圧入した際に生じる弾性変形の応力は、逃げ部20によって吸収除去されるため、当該逃げ部20の外径側に伝達されること無く除去される。これにより、従来のようにハブフランジ12aの外周縁側が固定面12e側(車輪側)へと変形(反り)してしまうことはない。この結果、ブレーキローターBRを固定面12eに隙間無く沿わせて固定することができるので、フランジ12aの固定面12eにはブレーキローターBRが安定して且つ堅牢に固定される。
また、弾性変形の応力が及ぶ領域は、ハブボルト孔12bの内径側から逃げ部20の内径側の壁面20cまでの領域に留まるので、ハブフランジ12aの固定面12eには弾性変形の応力が及ばず、従来のように凸状の変形部位が生じることが無い。この結果、ハブフランジ12aの振れ精度が保たれるので、上述したようなブレーキジャダーを抑えることができる。
また、弾性変形の応力が及ぶ領域は、ハブボルト孔12bの内径側から逃げ部20の内径側の壁面20cまでの領域に留まるので、ハブフランジ12aの固定面12eには弾性変形の応力が及ばず、従来のように凸状の変形部位が生じることが無い。この結果、ハブフランジ12aの振れ精度が保たれるので、上述したようなブレーキジャダーを抑えることができる。
また、逃げ部20の内径側の壁面20cから外径側の壁面20dまでの幅寸法は、例えば、ハブフランジ12aの材質や形状及び大きさなどにより任意に設定されるので、ここでは特に数値限定はしない。
ところで、円形溝を成す逃げ部20の内径側の壁面20cは、ハブボルト14の頭部14dの外径よりも大径に設定することが好ましい。これにより、ハブボルト14の頭部14dの全領域が、ハブフランジ12aに当接されることになる。従って、ハブナット14aを締付ける際に、その力を受け止めることができるので、車輪側構成品(ブレーキローターBR)を確実に挟み込み、安定して且つ堅牢に固定することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、以下のように変更しても良い。その変形例として、図2に示すように、Oリングの断面形状の奇数多角形の一例として五角形に形成するようにしても良い。また、ハブボルト14のセレーション部の外径に円形溝がくるようにすることが望ましい。
例えば、上述した逃げ部20に対向して、ハブフランジ12aの固定面12eに更にハブボルト孔12bと同心状の新たな逃げ部20fを形成しても良い。この場合、新たな逃げ部20fは、上述した逃げ部20と同様の円形溝として構成しても良い。
この場合、2つの逃げ部20,20fの間には、ハブボルト孔12bの周りの剛性が低下しない程度の肉部20eを残すことが好ましい。また、これら2つの逃げ部20,20fは必ずしも対向させる必要はなく、例えば、新たな逃げ部20fを上述した逃げ部20よりも内径側あるいはそれよりも外径側に位置付けるように形成しても良い。
例えば、上述した逃げ部20に対向して、ハブフランジ12aの固定面12eに更にハブボルト孔12bと同心状の新たな逃げ部20fを形成しても良い。この場合、新たな逃げ部20fは、上述した逃げ部20と同様の円形溝として構成しても良い。
この場合、2つの逃げ部20,20fの間には、ハブボルト孔12bの周りの剛性が低下しない程度の肉部20eを残すことが好ましい。また、これら2つの逃げ部20,20fは必ずしも対向させる必要はなく、例えば、新たな逃げ部20fを上述した逃げ部20よりも内径側あるいはそれよりも外径側に位置付けるように形成しても良い。
このように、逃げ部20に加えて新たな逃げ部20fを形成した場合でも、ハブボルト孔12bにハブボルト14を圧入した際には、弾性変形の応力により外径側の壁面21dに向けて変形する逃げ部20fの内径側の壁面20cは、その変形状態が逃げ部20fに吸収され、外径側の壁面21dを押し広げることなく除去される。なお、その他の構成及び作用効果は上述した実施形態と同様であるので説明を省略する。
なお、上述の実施形態(図1)や変形例(図2)を示す図面では、一例として、逃げ部20,20fがハブボルト孔12bの周囲に同心状に連続して形成されている場合を想定したが、ハブボルト孔12bの周囲に同心状に断続して形成しても良い。
例えば、図2の構成例において、逃げ部20のみを断続させても良いし、又は、新たな逃げ部20fのみを断続させても良い。あるいは、双方の逃げ部20,20fを断続させても良い。
また、図1の構成例において、逃げ部20を断続させても良い。この場合、断続させたそれぞれの逃げ部20を固定面12eまで貫通させても良い。その一例として図3には、周方向に沿って逃げ部20を等間隔に4つ形成した構成例が示されており、各逃げ部20はそれぞれ固定面12eまで貫通している。なお、その他の構成及び作用効果は上述した実施形態と同様であるので説明を省略する。
例えば、図2の構成例において、逃げ部20のみを断続させても良いし、又は、新たな逃げ部20fのみを断続させても良い。あるいは、双方の逃げ部20,20fを断続させても良い。
また、図1の構成例において、逃げ部20を断続させても良い。この場合、断続させたそれぞれの逃げ部20を固定面12eまで貫通させても良い。その一例として図3には、周方向に沿って逃げ部20を等間隔に4つ形成した構成例が示されており、各逃げ部20はそれぞれ固定面12eまで貫通している。なお、その他の構成及び作用効果は上述した実施形態と同様であるので説明を省略する。
なお、断続させた際の逃げ部20の形状として、図3では略円弧形状の逃げ部20を例示したが、これに限定されることはなく、例えば、円形(丸形)や四角形あるいは三角形の逃げ部20をハブボルト孔12bの周囲に同心状に複数個配列させても良い。こ場合、逃げ部20の個数は、ハブボルト14をハブボルト孔12bに圧入した際の弾性変形の応力に応じて任意に設定されるので、ここでは特に限定しない。
また、上述の実施形態(図1)や変形例(図2)を示す図面では、一例として、逃げ部20,20fがハブボルト孔12bの周囲に沿った同心状の円形溝を成している場合を例示したが、逃げ部20,20fの形状はハブボルト孔12bと同心状に構成されていればどのような形状であっても良い。例えば、逃げ部20,20fは多角形を成していても良く、例えば六角形や八角形などの溝形状を成す逃げ部20,20fとしても良い。
また、断続させた逃げ部20,20fを多角形に形成する場合には、各逃げ部20,20fが多角形(例えば五角形や七角形)を構成する仮想線に沿って配列されれば良い。この場合、各逃げ部20,20fの間隔は、ハブボルト14をハブボルト孔12bに圧入した際の弾性変形の応力に応じて任意に設定されるので、ここでは特に限定しない。
また、断続させた逃げ部20,20fを多角形に形成する場合には、各逃げ部20,20fが多角形(例えば五角形や七角形)を構成する仮想線に沿って配列されれば良い。この場合、各逃げ部20,20fの間隔は、ハブボルト14をハブボルト孔12bに圧入した際の弾性変形の応力に応じて任意に設定されるので、ここでは特に限定しない。
さらに、弾性変形する方向が予め特定されているような場合には、逃げ部20をハブボルト孔12bと同心状に形成せずに、その弾性変形が吸収除去可能となる部位にのみ形成すれば良い。例えば、弾性変形方向がハブボルト孔12bの径方向上側(図1(b)中向って上側)となるような場合には、その弾性変形を吸収除去するために、ハブボルト孔12bの径方向上側にのみ逃げ部20を形成すれば良い。これにより、逃げ部20を形成した方向の弾性変形が逃げ部20によって吸収除去される。
なお、上述の各実施形態において、ハブボルト孔12bの周囲を掘り込んで逃げ部20を形成する方法については特に限定しない。例えば、逃げ部20は切削によって形成されても良いし、プレスによって形成されても良い。或いは、ハブ12を鋳造によって製作する場合であれば、鋳型に予め逃げ部20を形成可能な凸部を設けておき、ハブ12の鋳造と同時に逃げ部20が形成されても良い。
なお、上述の各実施形態を示す図面上において軸受ユニットは駆動輪用の仕様を例示したが、これに限定されることはなく、従動輪用の仕様としても良い。さらに、上述では、外輪2を静止輪とし、内輪4を回転輪として構成したが、これに代えて、外輪2を回転輪とし、内輪4を静止輪としても良い。
2 外輪
4 ハブボルト
6 転動体
12 ハブ
12a ハブフランジ
12b ハブボルト孔
20 逃げ部
4 ハブボルト
6 転動体
12 ハブ
12a ハブフランジ
12b ハブボルト孔
20 逃げ部
Claims (6)
- 車輪側に固定されて常時非回転状態に維持される静止輪と、
静止輪に対向して設けられ且つ車輪側に配された車輪側構成品が固定されて車輪と共に回転する回転輪と、
当該回転輪と固定輪との対向面にそれぞれ形成された軌道面間に転動自在に組み込まれた複数の転動体と、
静止輪を越えて外方に向って延出されたフランジと、
フランジの周方向に沿って所定間隔で配置された複数のボルト孔と、
ボルト孔に圧入可能なボルトとを備え、
車輪側構成品に形成されたボルト孔をボルトに差し込み、ナットで締付けることで、当該車輪側構成品に対して位置決めして固定する軸受ユニットであって、
フランジには、そのボルト孔の周囲を所定量だけ掘り込んで形成した逃げ部が形成されており、ボルト孔にボルトを圧入した際にその圧入状態に応じてボルト孔の周囲の部位が逃げ部に向けて弾性変形することを特徴とする軸受ユニット。 - 逃げ部は、フランジを貫通してボルト孔と同心状に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の軸受ユニット。
- 逃げ部は、フランジの車体側及び車輪側の両面にボルト孔と同心状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の軸受ユニット。
- 逃げ部は、ボルト孔の周囲に同心状に断続して形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の軸受ユニット。
- 逃げ部は、ボルト孔の周囲に同心状に連続して形成されていることを特徴とする請求項1又は3に記載の軸受ユニット。
- 逃げ部の内径は、ボルトの頭部の外径よりも大径に設定されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の軸受ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006057582A JP2007232169A (ja) | 2006-03-03 | 2006-03-03 | 軸受ユニット |
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JP (1) | JP2007232169A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2703184A1 (en) | 2012-08-28 | 2014-03-05 | Jtekt Corporation | Bearing unit |
JP2014159990A (ja) * | 2013-02-19 | 2014-09-04 | Honda Motor Co Ltd | レゾルバロータ |
-
2006
- 2006-03-03 JP JP2006057582A patent/JP2007232169A/ja active Pending
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US8814435B2 (en) | 2012-08-28 | 2014-08-26 | Jtekt Corporation | Bearing unit |
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