JP2010057211A - モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造でありながら放熱性に優れ、小型で高出力なモータを提供する。
【解決手段】複数の要素コア3、3・・・を環状に組み合わせるタイプのモータである。各要素コア3の断面略矩形のティース部30に絶縁性のインシュレータ8が装着され、そのインシュレータ8を介してコイル部2が形成されている。インシュレータ8はティース部30に嵌め込んで装着する複数の部材81〜84で構成されている。ティース部30の隅部30aを覆う第2及び第4部材82,84は高熱伝導性素材で作られ、第1及び第3部材81,83は汎用樹脂で作られている。互いに隣接する2つのコイル部2,2の間には絶縁性の介在部材10が配設され、この介在部材10で両コイル部2,2をティース部30に押し付けて空気層が形成されないようにしている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、小型高出力のモータに関し、その中でもモータの温度上昇を抑制する技術に関する。
一般に、ワイヤ(電線)が巻き付けられるコア(鉄心)のティース部はやや長細い四角形状をしているため、巻線時にワイヤがティース部の角ばった隅部で擦れてワイヤの被覆が剥がれたりワイヤが断線したりすることがないよう、従来よりティース部には絶縁性のインシュレータが装着されている。
このインシュレータの素材には、絶縁性や成形性、材料コスト等に優れることから汎用合成樹脂が多く用いられているが、汎用合成樹脂は熱伝導性に劣るため、ワイヤとコアとの間で熱が伝わり難くなりモータの放熱性という点では問題がある。
また、巻き付けられるワイヤはティース部の隅部には強く接触するものの、その中間部分では浮き上がってティース部の表面との間に隙間が生じ易い傾向がある(中だるみともいう)。この中だるみは熱伝達を妨げる空気層を形成するため、更にモータの放熱性が低下する原因となる。
そこで、このようなモータの放熱性に悪影響を与える問題を改善するべく、様々な検討が行われている(特許文献1〜3)。
例えば、特許文献1には、インシュレータを硬度の高い硬質絶縁性樹脂で形成してワイヤが強く当たる隅部を保護するとともに、その隅部を避けてインシュレータの中央部に貫通孔を形成し、そこにシリコンゴムシートなどの高熱伝導性絶縁樹脂を嵌め込んだモータが開示されている。
特許文献2には、中だるみによって生じる隙間に熱伝導性部材(例えば、ワニスやシリコン樹脂)を充填することが開示されている。
特許文献3には、互いに隣接する2つのコイル部の間の隙間に、線状の冷却媒体(例えば、ワイヤを細かく切って形成した複数の線材)を挿通し、モータハウジングに取り付けた高熱伝導体(例えば、銅等の金属ブロック片)にそれら一端を接続した冷却構造が開示されている。そうすることで、コイル部で発生する熱を冷却媒体及び高熱伝導体を介してモータハウジングに伝達するようにしている。
特開2001−128402号公報 特開2004−343877号公報 特開2006−320104号公報
上記特許文献1のモータの場合、インシュレータが変形し難くなっているため、巻線時に比較的大きな力が作用するティース部の隅部を確りと保護することができる。
しかしその一方で、成形精度のばらつきによってインシュレータの寸法にはある程度ばらつきが生じるため、インシュレータをコアに装着したときに両者の間に比較的大きな隙間が生じる場合がある。
インシュレータの硬度がそれほど高くなければ、巻線時に作用する力でインシュレータが適度に変形し、隙間が小さくなってその影響も軽減されるが、インシュレータの硬度が高いとほとんど変形しないため、隙間に形成される空気層によって放熱が妨げられるようになる。
また、インシュレータに形成した貫通孔に高熱伝導性絶縁樹脂を嵌め込む作業が必要で面倒なうえ、中だるみが生じた場合には、その高熱伝導性絶縁樹脂とワイヤとが非接触状態になり、高熱伝導性絶縁樹脂の性能を十分に発揮させることができないおそれがある。
上記特許文献2のモータの場合、ある程度モータの放熱性は向上するものの中だるみ自体はそのまま残るため、その分スロットの容積が減少してワイヤの占積率に影響し、小型高出力なモータには不向きである。また、別途、熱伝導性部材を充填する作業を要し、工数も増えるため、生産性にも難がある。
上記特許文献3の冷却構造の場合、モータの放熱性は向上するが、構造が複雑で実用化が難しい。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡単な構造でありながら放熱性に優れ、小型で高出力なモータを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のモータは、断面略矩形のティース部を有するコアと、上記ティース部を覆う絶縁性のインシュレータと、上記インシュレータを介して上記ティース部に形成されるコイル部と、を備えるモータであって、上記インシュレータは熱伝導性の異なる複数の絶縁性素材で構成されていて、上記インシュレータにおける少なくともティース部の隅部を覆う部分に、高熱伝導性素材が用いられていることを特徴とする。
具体的には、上記インシュレータは、それぞれが熱伝導性の異なる複数の要素部材で構成されており、これら複数の要素部材を組み合わせて上記ティース部に装着できるように構成されているものとすることができる。
その場合、上記複数の要素部材は、上記ティース部の両端部に向かい合わせにして嵌め込まれる高熱伝導性素材からなる一対の端部部材を含み、上記一対の端部部材が共用可能に構成されているものとしてあってもよい。
また、上記インシュレータは、上記ティース部に向かい合わせにして嵌め込まれる一対の組合せ部材で構成されており、上記一対の組合せ部材のそれぞれは、熱伝導性の異なる複数の素材で一体成形されているものとすることもできる。
上記インシュレータを構成する絶縁性素材には、上記高熱伝導性素材として、熱伝導率が1〜30W/m・K、比抵抗値が1×1012〜1×1017Ω・cmの物性を有する素材が含まれているものとするのが好ましい。
その場合、上記インシュレータを構成する素材に、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフタルアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂の少なくともいずれか一つの素材が含まれているものとしておくとよい。
更には、それぞれが断面略矩形のティース部を有し、環状に組み合わされる複数の要素コアと、上記ティース部を覆う絶縁性のインシュレータと、上記インシュレータを介して上記ティース部に形成されるコイル部と、を備えるモータであって、上記複数の要素コアが組み合わされて互いに隣接する2つの上記コイル部の間に、絶縁性の介在部材が配設され、この介在部材によって両コイル部がティース部に押し付けられているものとすることができる。
その場合、上記介在部材は、その両側の上記コイル部のワイヤに沿って延びる板状の部材からなるものとすることができる。
特に上記介在部材は、熱伝導率が1〜30W/m・K、比抵抗値が1×1012〜1×1017Ω・cmの物性を有する素材で構成するのが好ましい。
本発明のモータによれば、簡単な構造でありながら放熱性に優れるので、例えば駆動用モータなどの小型で高出力が要求されるモータに好適に利用できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1に、本発明に係るモータの要部を示す。図1はステータ1の部分を回転軸S方向から見た図を表している。このステータ1のコアは、それぞれにコイル部2が形成された複数の要素コア3を環状に組み合わせることによって構成されている。尚、このステータ1はモータハウジング(図示せず)の内周面に配設され、その内側にはモータハウジングに回転自在に支持されるシャフト5及びロータ6が配設されることとなる。
各要素コア3は、図2に示すように、複数の電磁鋼板を積層して回転軸S方向に延びるように形成されている。その横断面は略T字状をしており、要素コア3は、横断面視において、径方向に延びるティース部30と、このティース部30の径方向外側の端部に連なって周方向に延びる外ヨーク部31と、ティース部30の他端部に連なって外ヨーク部31よりも小さく周方向に延びる内ヨーク部32とを備えている。そして、ティース部30の両側における内ヨーク部32及び外ヨーク部31の間の空間が、それぞれワイヤWを収容するスロット7を構成する。
コイル部2は、所謂集中巻により、縦断面が略矩形形状をしたこれら各要素コア3のティース部30にエナメル被覆銅線等のワイヤW(電線)を巻き付けて形成される。その際、角ばったティース部30の四隅(隅部30a)にそのままワイヤWを巻き付けると、エッジで擦れて被覆が剥がれたり断線したりするおそれがあるため、各要素コア3には、ティース部30を覆うように絶縁性のインシュレータ8を装着するのが一般的である。
ところが、このインシュレータ8によく用いられるポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)等の汎用樹脂は熱伝導性に劣るため、本モータでは、まず、このインシュレータ8を工夫することによりモータの放熱性が向上するようにしている。
すなわち、図2に示すように、熱伝導性の異なる複数の絶縁性素材を用い(本実施形態では2種)、これら熱伝導性の異なる絶縁性素材でそれぞれ形成された複数の要素部材(本実施形態では4個)を組み合わせてインシュレータ8を構成した。
まず、その素材であるが、その一つに高熱伝導性を有する絶縁性複合素材を使用した(高熱伝導性絶縁素材ともいう)。
高熱伝導性絶縁素材としては、例えば、熱可塑性樹脂に高熱伝導性フィラーなどを導入したものが市販されているため、それを利用することができる。その高熱伝導性絶縁素材であれば、熱伝導率は1〜30W/m・K、比抵抗値は1×1012〜1×1017Ω・cmの物性値の範囲でコストや用途等に応じて任意に選択することができる。
高熱伝導性絶縁素材であれば、汎用樹脂と同等の絶縁性が得られ、かつ汎用樹脂に比べて格段に熱伝導性を向上させることができる。ただし、その高熱伝導性絶縁素材は、汎用樹脂に比べて硬度が相当高くなるうえ、材料コストが汎用樹脂に比べて10倍近く高く、また、その熱伝導性の良さから成形時には冷え易くなるために厚みの薄い部位の成形が難しくなるという不利な面もある。
そして、他の一つの素材には、従来から利用されている一般的な汎用樹脂を使用した(汎用絶縁素材ともいう)。この汎用絶縁素材としては、例えば、上述したPBTの他、ポリフタルアミド樹脂(PPA)やポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)などが利用できる。これら汎用絶縁素材は、高熱伝導性絶縁素材と比べて熱伝導性には劣るものの、材料コストは安く、成形もし易いし、適度に変形する硬さを有している。
次に、インシュレータ8を構成する要素部材について説明する。
インシュレータ8は、一対の嵌込部材8a、8bで構成されていて、これら嵌込部材8a、8bをティース部30にその長手方向(回転軸S方向)から向かい合わせにして嵌め込み、突き合わせるようになっている。本実施形態の嵌込部材8a、8bはそれぞれ2つの部材で構成されている(2ピース構造)。
具体的には、一方の嵌込部材8aは、ティース部30の長手方向の側面側を主に覆う第1部材81と、ティース部30の長手方向の隅部30aを含む端面側を主に覆う第2部材82とで構成され、他方の嵌込部材8bは、同様に第3部材83及び第4部材84で構成されている。
第1部材81及び第3部材83は、それぞれ同じような形態からなり、ティース部30の両側面を覆う一対の側壁部85,85と、各側壁部85の一端に連なってそれぞれ内ヨーク部32の内側を覆う一対の内フランジ壁部86,86と、各側壁部85の他端に連なってそれぞれ外ヨーク部31の内側を覆う外フランジ壁部87とを備えている。
本実施形態では、第1部材81の外フランジ壁部87に、2つのピン穴88a,88aを有するピン支持部88が形成されている。これらピン穴88aには、それぞれワイヤWの各端部を接続するためのピンが圧入される(図示せず)。
外フランジ壁部87は、外ヨーク部31よりも幅が広く、また、要素コア3に装着したときにはその長手方向の端部から一方の端部が突出するとともに、その他方の端部にティース部30に嵌め込むための開口87aが大きく形成されていて、外観視では略コ字形状を呈している。そして、その開口87aの開口端から両側縁に連続して先の一対の側壁部85,85が形成されている。
これら一対の側壁部85,85は、開口87aの深さ寸法よりもその長さ寸法が小さく設定されていて、要素コア3に装着したときには、ティース部30の長手方向の中央側の側面を覆い、ティース部30の長手方向の端部側の側面は露出した状態となる。このティース部30の露出した部分を覆うように第2部材82及び第4部材84が装着される。
第2部材82及び第4部材84は、いずれも共用される同じ部材で構成されている(端部部材)。
例えば、第2部材82を見ると、ティース部30の露出する端面を覆う端壁部89と、この端壁部89の両側に連なって、ティース部30の端部側の露出する両側面を覆う一対の側壁端部90,90と、これら端壁部89及び側壁端部90に連なって、内ヨーク部32の露出する端部の内側を覆う内フランジ壁端部91とを備えている。
尚、この内フランジ壁端部91は、内ヨーク部32よりも幅が広く、また、要素コア3に装着したときにはその長手方向の端部から突出するように形成されていて、外観視では略コ字形状をしている。
この第2部材82を第1部材81に組み合わせたときには、各側壁端部90及び各内フランジ壁端部91が第1部材81の各側壁部85及び各内フランジ壁部86に接合し、端壁部89及び各側壁端部90が外フランジ壁部87の開口87aの周縁に接合して、第2部材82と第1部材81とは一体化するように構成されている。これと同様にして、第4部材84も第3部材83と一体化するように構成されている。
そして、これら第1〜第4の各要素部材のうち、第1部材81及び第3部材83は汎用絶縁素材で形成され、第2部材82及び第4部材84は高熱伝導性絶縁素材で形成されている。つまり、ティース部30の隅部30aを含む端部を覆う部分には相対的に熱伝導性の高い高熱伝導性素材を用い、ティース部30の端部以外を覆う部分には相対的に熱伝導性の低い素材を用いるようにした。
こうすることによって、まず、ワイヤWと比較的強く接するインシュレータ8の4隅を含む端部の熱伝導性が高くなるため、モータの放熱性が改善される。
しかも、変形し難い第2部材82及び第4部材84の間には、比較的変形し易い第1部材81及び第3部材83が配設されているので、各部材81,・・,84の成形寸法がばらついてティース部30の端面との間に多少大きな隙間が形成されても、ワイヤWを巻き付ければ第1部材81及び第3部材83が変形して第2部材82及び第4部材84が要素コア3に密着する。
また、比較的面積の大きい外フランジ壁部87と外ヨーク部31との間に多少大きな隙間が形成されても、同様にワイヤWを巻き付ければ第1部材81及び第3部材83が撓み変形して要素コア3に密着する。
従って、インシュレータ8と要素コア3との間に空気層となる隙間が形成され難くなるため、高熱伝導性絶縁素材の特性を安定して発揮させることができるし、モータの放熱性を向上させることができる。
更に、材料コストが高くつく高熱伝導性絶縁素材を、最もその効果が得られる部分に絞って用いたので、その使用量が比較的少なく済み、コストメリットが大きく実用的である。
そして、インシュレータ8の中間部分は汎用絶縁素材を用いているので、比較的容易に厚みを薄く成形することができる。従って、例えば外フランジ壁部87の厚みを必要に応じて薄くすることが可能になり、例えば内フランジ壁端部91など、仮に高熱伝導性絶縁素材の厚みが厚くなってもワイヤWの占積率を確保することができる。
また、高熱伝導性絶縁素材であれば硬くてピンの圧入ができないためピン支持部88を設けることは困難であるが、本実施形態では、第1部材81を汎用絶縁素材で形成してあるので、ピン支持部88を支障なく設けることができるようになっている。
そして、このようにインシュレータ8が装着された各要素コア3には、インシュレータ8を介してワイヤWが所定回数巻き付けられてコイル部2が形成され、ワイヤWの各端部が、ピン支持部88に圧入固定された2つのピンにそれぞれ接続される。
こうしてコイル部2が形成された各要素コア3は、互いに隣接する要素コア3,3の外ヨーク部31と内ヨーク部32どうしを連結することによって環状に組み合わされ、図1に示したステータ1が構成されることとなる。
その際、更にモータの放熱性を改善するために、本モータでは、要素コア3を組み合わせることによって互いに隣接する2つのコイル部2,2の間に絶縁性の介在部材10を配設し、この介在部材10によって隣接する両コイル部2,2をそれぞれのティース部30,30に押し付けるようにした。
すなわち、図4の(a)に示すにように、コイル部2とティース部30との間、特にティース部30の長手方向の中間部分には、巻き付けられたワイヤWが浮き上がってティース部30の側面との間に比較的大きな間隙が形成される傾向がある(中だるみ)。そして、この間隙には空気が滞留して空気層が形成され、コイル部2と要素コア3間の熱伝達を妨げることになる。
そこで、そのような空気層の形成を阻止するために、介在部材10を別途組み付けるようにしている。
本実施形態の介在部材10は、図3、図4に示すように、長板形状を呈する部材からなる。介在部材10は、絶縁性の素材であればよく、例えば汎用絶縁素材やゴム素材などが使用できる。特に熱伝導性に優れたものが好ましく、高熱伝導性絶縁素材であれば好適に使用できる。また、介在部材10は浮き上がったコイル部2を押し付けて変形させるだけの硬さがあればよく、更に適度な弾性を有するものが好ましい。
この介在部材10は、図3の右側部分や図4の(a)に示すように、各要素コア3を組み合わせるときに、隣接する2つのコイル部2,2の間に、コイル部2のワイヤWに沿うようにして挟み込む。そうすることで、簡単な作業で確実に介在部材10を所定位置に配設することができるし、介在部材10の両側から各コイル部2が穏やかに接触するためワイヤWを傷つける心配もない。
そして、図3の左側部分や図4の(b)に示すように、要素コア3が所定状態に組み付けられると、介在部材10によってコイル部2はティース部30に押し付けられて密着し、中だるみが解消して空気層の形成を阻止することができる。また、ティース部30の側面と第1部材81や第3部材83との間に寸法差による隙間があっても側壁部85が撓んでその間隔を小さくすることができる。
従って、コイル部2とティース部30との間の熱伝達が良好になり、モータの放熱性を向上させることができる。特に、介在部材10に高熱伝導性絶縁素材を使用した場合には、それ自体の優れた熱伝導性により更にいっそう放熱性を向上させることができるし、高熱伝導性絶縁素材でできた第2部材82及び第4部材84との組合せによって、よりその素材特性を効果的に発揮させることができるようになる。
以上説明したように、本発明のモータによれば、簡単な構造でありながらも放熱性に優れるため、例えば、小型高出力が要求される刈払機等の駆動用モータに好適である。
なお、本発明にかかるモータは、前記の実施の形態に限定されず、それ以外の種々の構成をも包含する。
例えば、図5は、インシュレータ8の別形態を示している。そこでのインシュレータ8は、組み合わせる部材をより共用できるようにした。
すなわち、このインシュレータ8は、ティース部30の長手方向の両端部を覆う一対の端部部材95、95と、ティース部30の長手方向の両側部を覆う一対の側部部材96、96とを備えている。各端部部材95及び各側部部材96は、それぞれいずれも同じ部材からなり、対称状に要素コア3に装着される。
端部部材95は、その回転軸S方向の長さが小さい点を除けば、先の実施形態における第3部材83と第4部材84とを一体化したような構成になっている。
すなわち、端部部材95は、ティース部30の端面を覆う端壁部89sと、この端壁部89sの両側に連なって露出するティース部30の端部側の両側面を覆う一対の側壁端部90s、90sと、これら各壁部89s、90s、90sの一端に連なって内ヨーク部32の端部の内側を覆う内フランジ壁端部91sと、これら各壁部89s、90s、90sの他端に連なって外ヨーク部31の端部の内側を覆う外フランジ壁端部92sとを有している。
この端部部材95は、ティース部30の両端部に向かい合わせにして嵌め込む。そうすると、ティース部30の両側部の長手方向の中間部が露出するので、そこを覆うように側部部材96,96が装着される。
各側部部材96は、ティース部30の露出した両側面を覆う側壁部85sと、側壁部85sの一端に連なって内ヨーク部32の内側を覆う内フランジ壁部86sと、側壁部85sの他端に連なって外ヨーク部31の内側を覆う外フランジ壁部87sとを有している。
端部部材95は高熱伝導性絶縁素材で形成され、側部部材96は汎用絶縁素材で形成されている。
この構成によっても上記実施形態と同様にモータの放熱性を向上させることができるうえ、各端部部材95、各側部部材96を共用できるため、生産性、作業性に優れるものとなる。尚、この場合にはワイヤWの端部を要素コア3以外に別途配線する必要がある。
また、インシュレータ8の一対の嵌込部材8a、8bはそれぞれ一体成形してあってもよい。
すなわち、上記実施形態における第1部材81及び第2部材82、第3部材83及び第4部材84をそれぞれ組み合わせるのではなく、それぞれが熱伝導性の異なる複数の素材で一体成形された一対の嵌込部材8a、8b(組合せ部材)でインシュレータ8を構成するのである。
具体的には、公知の一体成形技術が利用でき、射出成形時にこれら熱伝導性の異なる素材を所定条件で金型に注入して一体成形すればよい。その際、ティース部30の隅部が高熱伝導性絶縁素材で形成、あるいはその比率が高くなっていればよく、上記実施形態の各部材のように必ずしも両者を明確に区画して形成する必要性はない。
そうすれば、部材点数が減って扱い易くなり、生産性を向上させることができる。
その他、上記実施形態ではインシュレータ8に2種の素材を使用したが、これに限らず3種以上の素材を使用してもよい。その場合、ティース部30の隅部30aを覆う部分には、少なくとも汎用絶縁素材等の熱伝導性の低い素材は用いずに熱伝導性の高い素材を用いるようにし、高熱伝導性絶縁素材など、最も熱伝導性の高い素材を用いるのが好ましい。
インシュレータ8を構成している要素部材、第1〜第4部材81、・・、84の形状も上記実施形態に限られるものではない。接合後の形態が同様であれば、必要に応じて接合部位等を設定することができるし、その要素部材の数も必要に応じて適宜設定することができる。
また、組み合わされる各要素コア3,3,・・・は、それぞれ別々に形成されているもの(分割コア)以外にも、例えば図3の右側部分に示すように、各要素コア3,3,・・・が外ヨーク部31の端部で一体に連なったもの(カーリングコア)であってもよい。
本発明のモータの要部を示す平面図である。 要素コア及びインシュレータの分解斜視図である。 要素コアの組み合わせ時の状態を説明するための図である。図中、右側部分は組合せ前を、左側部分は組合せ後を表している。 (a)は図3の矢印線X方向から見た概略図であり、(b)は図3の矢印線Y方向から見た概略図である。 インシュレータの別実施形態を示す分解斜視図である。
符号の説明
1 ステータ
2 コイル部
3 要素コア
8 インシュレータ
8a、8b 嵌込部材
10 介在部材
30 ティース部
30a 隅部
31 外ヨーク部
32 内ヨーク部
81 第1部材(要素部材)
82 第2部材(要素部材)
83 第3部材(要素部材)
84 第4部材(要素部材)
88 ピン支持部
95 端部部材
96 側部部材
W ワイヤ
S 回転軸

Claims (10)

  1. 断面略矩形のティース部を有するコアと、
    上記ティース部を覆う絶縁性のインシュレータと、
    上記インシュレータを介して上記ティース部に形成されるコイル部と、
    を備えるモータであって、
    上記インシュレータは熱伝導性の異なる複数の絶縁性素材で構成されていて、
    上記インシュレータにおける少なくともティース部の隅部を覆う部分に、高熱伝導性素材が用いられていることを特徴とするモータ。
  2. 請求項1に記載のモータにおいて、
    上記インシュレータは、それぞれが熱伝導性の異なる複数の要素部材で構成されており、これら複数の要素部材を組み合わせて上記ティース部に装着できるように構成されていることを特徴とするモータ。
  3. 請求項2に記載のモータにおいて、
    上記複数の要素部材は、上記ティース部の両端部に向かい合わせにして嵌め込まれる高熱伝導性素材からなる一対の端部部材を含み、
    上記一対の端部部材が共用可能に構成されていることを特徴とするモータ。
  4. 請求項1に記載のモータにおいて、
    上記インシュレータは、上記ティース部に向かい合わせにして嵌め込まれる一対の組合せ部材で構成されており、
    上記一対の組合せ部材のそれぞれは、熱伝導性の異なる複数の素材で一体成形されていることを特徴とするモータ。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一つに記載のモータにおいて、
    上記インシュレータを構成する絶縁性素材に、上記高熱伝導性素材として、熱伝導率が1〜30W/m・K、比抵抗値が1×1012〜1×1017Ω・cmの物性を有する素材が含まれていることを特徴とするモータ。
  6. 請求項5に記載のモータにおいて、更に、
    上記インシュレータを構成する素材に、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフタルアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂の少なくともいずれか一つの素材が含まれていることを特徴とするモータ。
  7. それぞれが断面略矩形のティース部を有し、環状に組み合わされる複数の要素コアと、
    上記ティース部を覆う絶縁性のインシュレータと、
    上記インシュレータを介して上記ティース部に形成されるコイル部と、
    を備えるモータであって、
    上記複数の要素コアが組み合わされて互いに隣接する2つの上記コイル部の間に、絶縁性の介在部材が配設され、この介在部材によって両コイル部がティース部に押し付けられていることを特徴とするモータ。
  8. 請求項7に記載のモータにおいて、
    上記介在部材が、その両側の上記コイル部のワイヤに沿って延びる板状の部材からなることを特徴とするモータ。
  9. 請求項7又は請求項8に記載のモータにおいて、
    上記介在部材が、熱伝導率が1〜30W/m・K、比抵抗値が1×1012〜1×1017Ω・cmの物性を有する素材からなることを特徴とするモータ。
  10. それぞれが断面略矩形のティース部を有し、環状に組み合わされる複数の要素コアと、
    上記ティース部を覆う絶縁性のインシュレータと、
    上記インシュレータを介して上記ティース部に形成されるコイル部と、
    を備えるモータであって、
    上記インシュレータは熱伝導性の異なる複数の絶縁性素材で構成されていて、
    上記インシュレータにおける少なくともティース部の隅部を覆う部分に、高熱伝導性素材が用いられ、
    上記複数の要素コアが組み合わされて互いに隣接する2つの上記コイル部の間に、絶縁性の介在部材が配設され、この介在部材によって両コイル部がティース部に押し付けられていることを特徴とするモータ。
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