JP2010056409A - 半導体ウェハ加工用接着フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】接着樹脂層が基材フィルムから容易に引き剥がせると共に、接着剤層の性能低下が発生しない半導体加工用接着フィルムを提供する。
【解決手段】基材フィルム、分離層、および接着剤層がこの順に積層された半導体ウェハ加工用接着フィルムであって、分離層と接着剤層の凝集力が分離層<接着剤層の関係である、半導体ウェハ加工用接着フィルム。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体ウェハのバックグラインド時に適用される半導体ウェハ加工用テープとして半導体ウェハに供給され、さらに、半導体回路をフェイスダウンボンディング方式で回路基板に接続する際の回路部材接続用接着剤として適用される接着フィルムに関するものである。
従来、このような技術の分野として、下記特許文献1〜2に記載の半導体装置製造方法が知られている。特許文献1記載の製造方法では、基材フィルム上に粘着剤層と接着剤層を有してなるウェハ加工用テープが準備される。そして、この加工用テープが半導体ウェハの突出電極が形成された面に張り合わされた状態で半導体ウェハのバックグラインド処理が行われる。一方、特許文献2記載の製造方法では、合成樹脂フィルム上に熱硬化性樹脂層を設けてなる半導体チップ接着用シートが製造され、半導体チップのバンプ電極面に熱硬化性樹脂層を圧着し、合成樹脂フィルムを引き剥がして回路基板に接続が行われる。
特開2006−49482公報 特開2001−326346公報
半導体ウェハのバックグラインド処理にあたって、ウェハ全面に均等に荷重をかけることが必要であり、ウェハ加工用テープにはエアボイド等の咬み込み無く、ウェハに貼り付けられることが要求される。しかしながら、突出電極が形成された半導体ウェハにエアボイド無く貼り付けるためには、加熱してテープの粘性を下げた状態で加圧ローラ等の機械的加圧または空気圧力による加圧によって突出電極周囲にもエアボイドの咬み込みが発生しないように貼り付けることが必要である。しかしながら、粘着剤層と接着剤層が形成されたウェハ加工用テープを加熱、加圧する際、粘着材層と接着剤層の成分拡散が発生し、融着が発生する。このため、バックグラインド処理後に基材フィルム及び粘着材層を接着剤層から引き剥がすことが困難となってしまう課題がある。さらに、長期保存中にも粘着材層と接着剤層の成分移行は発生しており、より引き剥がしが困難になる。さらに、引き剥がせた場合でも、粘着材成分の接着剤中への成分移行によって接着剤としての特性が妨げられるという問題がある。一方、一般的にフィルム状接着剤組成物を合成樹脂フィルム等の塗工用基材フィルムへ塗工して形成したのち、基材フィルムを引き剥がすためには基材フィルム塗工面に対してシリコーン系の離形処理層を設ける必要があり、仮に離形処理が施されない基材フィルムに接着剤樹脂組成物を塗工した場合、基材フィルムの引き剥がしが困難になったり、引き剥がせた場合でも接着剤樹脂組成物の一部をも引き剥がしてしまうという課題があった。これに対して、シリコーン系の離形処理剤付きの基材フィルムに塗工した場合、離形処理剤の離形能力が高い場合にはバックグラインド工程中に接着剤層と基材フィルムの分離が発生してしまい、バックグラインドが行えないと言う問題や、シリコーン処理剤の離形力が弱い場合であってもシリコーン処理剤が転写し、接着剤層の接着特性を低下させると言う課題があった。そこで、本発明は上記問題を解決し、接着樹脂層が基材フィルムから容易に引き剥がせると共に、接着剤層の性能低下が発生しない半導体加工用接着フィルムを提供するものである。
本発明の半導体ウェハ加工用接着フィルムは基材フィルム、分離層、および接着剤層がこの順に積層された半導体ウェハ加工用接着フィルムであって、該接着剤層が少なくとも熱硬化性樹脂と、高分子量成分と、架橋反応を開始させるための化合物と、からなる樹脂組成物と、樹脂組成物と屈折率差が±0.06の範囲のフィラーと、からなる接着剤層であって、分離層と接着剤層の凝集力が分離層<接着剤層の関係であって、基材フィルム、分離層、および接着剤層の積層体を濁度計で測定した際の並行透過率が10%以上であることを特徴とする。
この半導体ウェハ加工用接着フィルムでは、基材フィルム上に形成された分離層と接着剤層の凝集力の関係が分離層<接着剤層の関係にあるため、接着剤層を被着体に貼り付けて基材フィルムを剥ぎ取る際に分離層と接着剤層界面の界面はく離、及び/または分離層の凝集破壊、及び/または分離層と基材フィルム界面の界面はく離で分離が起こるため、基材フィルムを容易に引きはがせると共に、また被着体上に設計量通りの接着剤層を残すことができるという効果がある。
本発明の半導体ウェハ加工用接着フィルムは分離層が少なくとも熱硬化性樹脂と、高分子量成分と、架橋反応を促進させるための化合物と、からなる樹脂組成物を含むことを特徴とする。
従って、接着樹脂層の組成との相溶性が良く、分離層が凝集破壊して接着剤層上に残った場合でも接着剤層の接着能力を阻害しないという効果がある。
本発明の半導体ウェハ加工用接着フィルムは前記接着剤層が半導体チップと回路基板をフリップチップ接続した際の半導体回路表面から回路基板表面までの高さよりも厚く分離層上に形成されており、前記半導体ウェハ加工用接着フィルムを突出電極が形成された半導体ウェハにラミネートした際に突出電極上にも接着剤層が形成される程度に厚く形成されていることを特徴とする。
従って、半導体ウェハの突出電極形成面に半導体ウェハ加工用接着フィルムを貼り付けた際に、突出電極を埋め込んで平坦な状態とすることが出来るため、バックグラインドした際にウェハ裏面の研削ムラを発生させないという効果があり、さらに基材フィルムを引き剥がしてフリップチップ接続を行うにあたって、目的とする半導体装置の回路間を十分に充てんさせることができるという効果がある。
本発明の半導体ウェハ加工用接着フィルムは前記接着剤層が180℃20秒で加熱した後のDSCで測定した際の反応率が80%以上であることを特徴とする。
従って、フリップチップ接続時の加熱工程で十分に信頼性の高い硬化物を得ることが出来るという効果がある。
本発明の半導体ウェハ加工用接着フィルムは前記分離層が180℃20秒で加熱した後のDSCで測定した際の反応率が80%以上であることを特徴とする。
従って、基材フィルムを引き剥がした際に凝集破壊して接着剤層に残った分離層もフリップチップ接続時に硬化するという効果を持つ。
本発明の半導体ウェハ加工用接着フィルムは前記分離層及び接着剤層が180℃20秒で加熱した後のDSCで測定した際の反応率が80%以上であることを特徴とする。
従って、分離層と接着剤層が混ざったとしても十分に信頼性の高い硬化物を得ることができるという効果を持つ。
本発明の半導体ウェハ加工用接着フィルムは前記分離層及び接着剤層を80℃10分加熱した後のDSCで測定した際の反応率が10%以下であることを特徴とする。
従って、半導体ウェハへの貼付工程で密着性を向上させるために加熱して貼り付けた場合であっても熱硬化性樹脂が十分な反応性を保持しており、保存安定性に優れ、バックグラインド工程、さらにダイシング工程後のフリップチップ接続工程において、接続性を維持し続けることができるという効果を持つ。
本発明の半導体ウェハ加工用接着フィルムは前記分離層及び接着剤層の加熱硬化前の弾性率低下温度が40℃以上80℃未満であることを特徴とする。
従って、熱硬化性樹脂の反応が起きない80℃程度の貼付温度で十分に軟化するため、半導体ウェハの突出電極をボイドなく埋め込み、密着させることができる。
本発明の半導体ウェハ加工用接着フィルムは前記基材フィルムの軟化点温度が100℃以上であることを特徴とする。
従って、半導体ウェハへの貼付温度に対して基材フィルムの軟化点温度が十分に高いため、貼り付け時の熱によって基材フィルムが変形して平坦性が損なわれることが発生せず、バックグラインド工程での研削ムラの発生が抑制できる。
従って、半導体ウェハへの貼付時の温度で基材フィルムの伸び変形が発生しないため、貼付後の平坦性が確保でき、さらに、熱収縮が小さいため、バックグラインドで薄膜化したウェハの反りを抑制することが出来る。
本発明により、接着樹脂層が基材フィルムから容易に引き剥がせると共に、接着剤層の性能低下が発生しない半導体加工用接着フィルムを提供することが可能となった。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る半導体ウエハのバックグラインド方法、半導体ウエハのダイシング方法、及び半導体チップの実装方法が用いられる半導体デバイスの製造方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
まず、図1は基材フィルム上に分離層と接着剤樹脂層が積層された半導体ウェハ加工用接着フィルムの一部断面を拡大した状態を示す。図2は突出電極が表面に形成された半導体ウェハを準備し、半導体ウェハ加工用接着フィルムの接着剤層側を半導体ウェハに向け、貼り付ける準備をした状態を示す。図3は半導体ウェハに半導体加工用接着フィルムを貼り付けた状態を示す。貼付は例えばステージ及び押圧ロールに加熱機構が施されたラミネータもしく加熱機構と吸引機構と押圧ロール機構を備えたラミネータを用いて行うことができる。貼付後の接着剤層は突出電極を埋め込んでおり、さらに突出電極上にも接着剤層が残った状態で貼り付けられており、さらに基材フィルムは平坦に形成されている。また、半導体加工用接着フィルムの可視光透過率が10%以上であるため、貼付後にボイド等の残留有無を確認することが可能であり、バックグラインド前に良品・不良品の選別が可能である。図4はバックグラインド工程によって半導体ウェハが薄く研削された状態を示す。バックグラインドは一般的なバックグラインド装置を用いて行われる。図5は薄膜化された半導体ウェハから半導体加工用接着フィルムの基材フィルムを引き剥がすため、半導体ウェハの割れを防止しつつ半導体ウェハを分割する目的でダイシングテープに固定した状態を示す。ダイシングテープへの固定は一般的なダイシングテープ貼付装置で行われ、ダイシングフレームを支持枠として半導体ウェハが固定される。ダイシングテープは市販品のダイシングテープが使用される。図6は基材フィルムを引き剥がすための引き剥がし用粘着テープを基材フィルム裏面に貼り付けた状態を示す。図7は基材フィルム引き剥がしテープを引っ張り基材フィルムを引き剥がす際に分離層が凝集破壊し、一部は接着層表面に残り、一部は基材フィルム上に付いて剥がれた状態を示す。図6及び図7はバックグラインドテープ引き剥がし用の引き剥がし装置を用いて行われる。図8は半導体ウェハから個片化された半導体チップとこれに相対向する回路を有する回路基板を準備した状態を示す。この際、半導体チップ上の接着剤層は突出電極と回路電極で形成される半導体装置の隙間に対して十分な高さを備えている。なお、図8の個片化された半導体チップはダイシング装置を用いて行われる。ダイシング時には接着剤層を介して半導体ウェハ上の切断位置を確認する。さらに、個片化した半導体チップの相対向する回路を有する回路基板への位置合わせも接着剤層を介して半導体チップ上の位置あわせマークを認識して行われる。図9は半導体チップと回路基板を接着剤層を介して接続した半導体回路を示す。この接続はフリップチップ用の接続装置を用いて、加熱及び加圧によって行われ、加熱・加圧の工程で接着剤層及び分離層からの一部凝集破壊物はDSC測定で80%以上の反応率に達するため、信頼性の高い半導体装置を得ることが出来る。
上記基材フィルム引き剥がし工程において分離層が凝集破壊することによって接着剤層の厚みは当初の設計どおり保持されており、さらに、接着剤層表面に一部が残った分離層も接着剤層と同様の反応率で硬化するため、接着剤層の接着特性を阻害することがなく、高信頼性の半導体装置を得ることができる。
前述の基材フィルムとして選択し得るポリマーの例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマーなどのα−オレフィンの単独重合体または共重合体あるいはこれらの混合物、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のエンジニアリングプラスチック、ポリウレタン、スチレン−エチレン−ブテンもしくはペンテン系共重合体、ポリアミド−ポリオール共重合体等の熱可塑性エラストマー、およびこれらの混合物を列挙することができる。
接着剤層は分離層が形成された基材フィルム上に塗布した後に乾燥することによって形成することも可能であり、塗工面を離形処理したPET基材等の塗工用フィルム基材に塗布し乾燥したのち、ラミネートによって分離層と貼り合わせたのち、塗工用フィルム基材をはく離させて形成させることもできる。接着剤層は、バックグラインド工程においてウェハの平坦性を保持させる必要があるため、常温において固体である。接着剤層はウェハの突起電極が形成された面へ押圧によって貼り合わされ、バックグラインド工程中のウェハの保持、ダイシング工程中での回路面保護、フリップチップボンディングにおける回路チップと回路基板の接着および接続を行う。ウェハへの貼り合わせの際にはウェハ回路面の凹凸に追従し、エアボイドの咬み込み無く接着剤層とウェハの界面を密着させなければならない。このため、貼り合わせ時は粘度が低下して形状への追従性を向上させなければならない。貼り合わせの温度としては接着剤層の熱硬化性樹脂の反応が開始しない温度よりも低いことが望ましく、常温よりも高いことが望ましい。また、接着剤層の熱収縮によってウェハに反りを発生させることを防止する観点から、低い温度での貼り付けが望ましい。望ましい貼り付け温度として30℃〜90℃であって、更に望ましくは40℃〜80℃であり、より望ましくは50℃〜70℃である。接着剤層は貼り付け温度で粘度が低下し、この粘度としては10000Pa・s以下1000Pa・s以上であることが望ましい。粘度が10000以上であるとウェハの凹凸に追従して界面を密着させるために加圧等を行わなければならず、汎用性に乏しいため、好ましくない。粘度が1000P・s以下である場合、貼り付け時にウェハ側面からのはみ出しが発生し、規定の接着剤量に管理できなくあるため好ましくない。次に、接着剤層はバックグラインド工程中はウェハを保持させるため、高弾性化しなければならない。室温状態は1GPa以上の弾性率が好ましい。室温状態の弾性率が1GPaよりも小さい場合、伸びや変形の発生によってウェハの平坦性が保持できないため、好ましくない。次いでダイシング工程においてはブレードによる分割またはステルスダイシング後の分断時にウェハ表面から剥がれることなく、密着していなければならない。また、フィルムの伸び発生によるバリの抑制や、分断時にウェハに追従して分断されなければならず、高弾性化でなければならない。この観点からも、室温状態の弾性率は1GPaよりも大きいことが好ましい。高弾性化、バリの抑制、分断性の向上のため、接着剤層にはフィラーが含まれることは望ましい。ダイシング工程で半導体ウェハのスクライブラインの認識、もしくはフリップチップ接続工程でチップ回路面に形成された位置あわせパターンを接着層を透過して観察できなければならず、このための接着剤層の濁度測方による透過率は10%以上であることが好ましい。接着剤層の透過率の妨げにならないため、フィラーと接着剤層の屈折率が近似の値であることが好ましい。透過率の妨げにならないためには接着剤層の屈折率とフィラーの屈折率の差が±0.06の範囲のフィラーであることが好ましい。接着剤層は、少なくとも熱硬化性樹脂と、高分子量成分と、架橋反応を開始させるための化合物と、からなる樹脂組成物と、からなる樹脂組成物と、樹脂組成物と屈折率差が±0.06の範囲のフィラーと、を含む。熱硬化性樹脂は、熱により三次元的に架橋することによって硬化する。高分子量成分は室温では固体であり、分離層のフィルム形成性を向上させると共に、加熱によって軟化する。架橋反応を開始させるための開始剤は固体もしくは液状であり、架橋反応を起こすための加熱時に熱硬化性樹脂と反応または熱硬化性樹脂の反応を促進する一方、室温から、貼付温度までの作業温度では反応しない、もしくは反応速度が遅く、フリップチップ接続時の接着性が十分に発現される程度まで反応性を保持した状態を維持させることができる。フィラーは樹脂組成物の未硬化時の凝集力を高くすると共に、硬化後の線膨張係数を低減させる。
分離層は、例えば、基材フィルムに分離層用樹脂組成物を塗布した後に乾燥することによって形成されることも可能であり、塗工面を離形処理したPET基材等の塗工用フィルム基材に塗布し乾燥したのち、ラミネートによって基材フィルムに転写して形成させることも可能であり、上記接着剤層を塗工面を離形処理したPET基材等の塗工用フィルム基材に塗布し乾燥したのち、接着層上に分離層用の樹脂組成物を塗布、乾燥させて、この後基材フィルムに分離層が和を基材フィルムに接するようにラミネートし、離形処理したPETをはく離することによって形成することも出来る。分離層は、常温において固体である。分離層は、少なくとも熱硬化性樹脂と、高分子量成分と、架橋反応を開始させるための化合物と、からなる樹脂組成物を含む。熱硬化性樹脂は、熱により三次元的に架橋することによって硬化する。高分子量成分は室温では固体であり、分離層のフィルム形成性を向上させると共に、加熱によって軟化する。架橋反応を開始させるための開始剤は固体もしくは液状であり、架橋反応を起こすための加熱時に熱硬化性樹脂と反応または熱硬化性樹脂の反応を促進する一方、室温から、貼付温度までの作業温度では反応しない、もしくは反応速度が遅く、フリップチップ接続時の接着性が十分に発現される程度まで反応性を保持した状態を維持させることができる。分離層はバックグラインド工程後に基材フィルムを引き剥がす工程で分離層と基材の界面はく離、分離層の凝集破壊、及び分離層と接着剤層の界面はく離のいずれか単独もしくは混合の破壊モードで引き剥がされることによって、接着剤層がウェハから剥がれることなく基材フィルムを引き剥がすことが出来る。分離層の破壊を伴って接着剤層から引き剥がされた後、接着剤層を透過してウェハ回路面のスクライブラインまたはアライメントマークを認識させる必要があり、分離層が厚すぎる場合には破壊後の凹凸が乱反射の原因となって認識性が低下するため、好ましくない。一方分離層が薄すぎる場合の不具合は特に無いものの、均一な塗工状態を確保するために、分離層の厚みは1ミクロン以上5ミクロン以下であることが好ましい。さらに好ましくは1ミクロン以上3ミクロン以下が好ましい。分離層と接着剤層の凝集力の比較は分離層<接着剤層である。分離層の凝集力が接着剤層の凝集力よりも大きい場合、基材フィルムを引き剥がす際に接着剤層の凝集破壊を伴う危険性があるため、好ましくない。分離層と接着剤層の凝集力差は、例えば配合成分の量、種類を変更することによって分離層<接着剤層とすることが出来る。例えば、高分子量成分の分子量を分離層<接着剤層とすること、樹脂組成物中に含ませる液状成分の量を分離層>接着剤層とすること、接着剤層にフィラーを含有させることによって達成することが出来る。分離層と接着剤層の凝集力が分離層=接着剤層である場合および分離層>接着剤層である場合、基材フィルムを引き剥がす際に接着剤層の分離層側からの一部もしく厚み方向全体が抜き取られてしまい、フリップチップ接続した際の樹脂充てんが不十分になり、半導体装置の信頼性が損なわれるため、好ましくない。
分離層と接着剤層に凝集力の差を設けるための設計時の測定手法として、分離層および接着剤層の凝集力比較は、分離層を形成させるための樹脂組成物と、接着剤層を形成させるための組成物それぞれを離形処理が施された塗工用フィルム基材に塗布後乾燥し、それぞれ単独の層で形成したフィルム作製後、テンシロンなどの引っ張り試験機で引っ張り測定を行うことが出来る。また、分離層を形成させるための樹脂組成物と、接着剤層を形成させるための組成物それぞれを離形処理が施された塗工用フィルム基材に塗布後乾燥し、作製したフィルムを粘弾性測定装置を用い、引っ張りモードで周波数を加えて室温の弾性率を測定することによっても比較することができる。周波数は相対評価のため、比較対象間で同一であれば良く、任意の周波数を選択することが出来る。または、前記作製したフィルムをずり粘弾性測定装置を用い、ずりモードで周波数を加えて室温の弾性率を測定することによっても比較することができる。周波数は相対評価のため、比較対象間で同一であれば良く、任意の周波数を選択することが出来る。また、基材フィルム上に分離層、接着剤層の順に積層した積層体とした後、接着剤層を半導体ウェハに貼付け、基材フィルムを引き剥がすこと、または接着剤層を両面テープで適当な基材表面に固定した後、基材フィルムを引き剥がす。引き剥がした後、基材フィルム上に残った樹脂の厚みをマイクロメータ等の厚みを計測する装置で計測し、基材フィルムに塗布した際の分離層の厚みと同等もしくはこれ以下であれば凝集力の関係が分離層<接着剤層であり、基材フィルム上に残った樹脂の厚みが当初の分離層の厚みよりも厚くなった場合は凝集力の関係が分離層=接着剤層、または分離層>接着剤層であると判定することが出来る。
上記分離層及び接着剤層に使用される熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、トリアジン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、シアノアクリレート樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイソシアネート樹脂、フラン樹脂、レゾルシノール樹脂、キシレン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、シロキサン変性エポキシ樹脂、シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂、アクリレート樹脂等が挙げられる。これらは単独又は二種以上の混合物として使用することができる。分離層と接着剤層に使用される熱硬化性樹脂は同種であっても、別種であっても構わないが、好ましくは反応機構、保存性、反応温度が同種の熱硬化性樹脂であることが好ましい。
高分子量成分としては、室温で固体状態となり、加熱によって軟化するポリマーであって、重量平均分子量で1万以上のポリマーであることが好ましい。このような高分子量成分として、例えば、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリブタジエン、アクリロニトリルブタジエン共重合体(NBR)、アクリロニトリルブタジエンゴムスチレン樹脂(ABS)、スチレンブタジエン共重合体(SBR)、アクリル酸共重合体等が挙げられる。これらは単独又は二種以上を併用して使用することができる。また、これらの高分子量成分には熱硬化性樹脂との反応する官能基を側鎖もしくは末端に有することもできる。このような官能基としては、エポキシ基、フェノール性水酸基、アルコール性水酸基、カルボキシル基、アミン等が挙げられる。これらの官能基は反応時に解裂する保護基や立体障害で反応性を抑制したキャッピングが施されていても良い。
架橋反応を開始させるための化合物としては、熱硬化性樹脂の高反応性と保存判定性を両立させるための潜在性を有する化合物であることが好ましい。潜在性は、例えばマイクロカプセルによる保護、分解温度と保存温度の差を広げること、融点を有し保存時は固体で官能時に融解することにより反応性を発現するものであって保存温度と融解温度の差を広げること、反応温度で解裂する保護基を導入し保存時は安定とする、等の方法によって発現することが出来る。マイクロカプセル型硬化剤は例えば、硬化剤を核としてポリウレタン、ポリスチレン、ゼラチン及びポリイソシアネート等の高分子物質や、ケイ酸カルシウム、ゼオライトなどの無機物、及びニッケルや銅などの金属薄膜などの被膜により実質的に覆われており、平均粒径が10μm以下、好ましくは5μm以下のものである。前述の架橋反応を開始させるための化合物は熱硬化性樹脂の反応機構に最適な化合物を選択することが出来る。例えば、熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である場合、重合促進にイミダゾールやアミン系の化合物を選択することが出来る。付加反応で架橋が進行する場合にはトリフェニルフォスフィンやDBU等の重合触媒を使用することができる。この他にも、接着剤樹脂組成物は三次元架橋性樹脂と反応する成分としてフェノール系、イミダゾール系、ヒドラジド系、チオール系、ベンゾオキサジン、三フッ化ホウ素−アミン錯体、スルホニウム塩、アミンイミド、ポリアミンの塩、ジシアンジアミド、有機過酸化物系の化合物を含んでも良い。また、これらの硬化剤を可使時間を長くするためポリウレタン系、ポリエステル系の高分子物質等で被覆してマイクロカプセル化してもよい。
フィラーとしては、結晶性を有するものであっても、非結晶性を有するものであってもよい。接着剤層にフィラーを添加することによって凝集力を向上させられるため、分離層との凝集力差を設けることが容易である。フィラーの屈折率は樹脂組成物の屈折率との差が±0.1以内であることが好ましく、更に好ましくは±0.06以内である。屈折率差が大きい場合、フィラーの配合によって接着剤層の透過率が低下し、半導体ウェハに貼り付けた際の認識作業が行えなくなるため、好ましくない。また、フィラーによって接着剤層硬化後の線膨張係数を小さくすることが出来る。線膨張係数が小さいと、熱変形が抑制される。よって、半導体ウエハから製造された半導体チップが回路基板に搭載された後も、突出電極と回路基板の配線との電気的な接続を維持することができるので、半導体チップと回路基板とを接続することによって製造される半導体装置の信頼性を向上させることができる。
樹脂組成物の屈折率はアッベ屈折計を用い、ナトリウムD線(589nm)を光源として測定することができる。フィラーの屈折率は光学顕微鏡と屈折率既知の屈折率試薬を使用し、ベッケ法で測定することが出来る。
本発明に用いられるフィラーは平均粒径が15μm以下かつ最大粒径が40μm以下のものが好ましく、より好ましくは平均粒径5μm以下さらに好ましくは平均粒径3μm以下であり、最も好ましくは平均粒径3μm以下かつ最大粒径20μm以下の粒子である。平均粒径が15μmより大きい場合はチップのバンプと及び回路基板の電極間に複合酸化物粒子がかみこみ、特に低圧で実装する場合やバンプの材質がニッケル等の硬質である場合には埋め込まれなくなるため、電気的接続の妨げとなって好ましくない。また、最大粒径が40μm以上の場合はチップと基板のギャップよりも大きくなる可能性が発生し、実装時の加圧でチップの回路又は基板の回路を傷つける原因となるため、好ましくない。
また、本発明に用いるフィラーは比重が5以下のものが好ましく、比重2〜5のものがより好ましく、さらに好ましくは比重2〜3.5のものである。比重が2以下の複合酸化物粒子に関しては特に好ましくない理由はないが、比重が5より大きい場合は接着樹脂組成物のワニスに添加した場合、比重差がおおきことによってワニス中での沈降が発生する原因となり、複合酸化物粒子が均一に分散した回路部材接続用接着剤が得られなくなるため、好ましくない。
前述のフィラーとしては化学組成が単一の化合物として表されるものであっても、複数の組成からなる化合物として表されるフィラーであっても良い。単一の化合物として表されるフィラーの例としては、シリカ、アルミナ、チタニア、マグネシア等の酸化物フィラー、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水酸化物フィラー、硫酸バリウム、硫酸ナトリウム等の硫酸化物フィラー等が挙げられる。複数の組成からなる化合物として表されるフィラーの例として、亜鉛、アルミニウム、アンチモン、イッテルビウム、イットリウム、インジウム、エルビウム、オスミウム、カドミウム、カルシウム、カリウム、銀、クロム、コバルト、サマリウム、ジスプロシウム、ジルコニウム、錫、セリウム、タングステン、ストロンチウム、タンタル、チタン、鉄、銅、ナトリウム、ニオブ、ニッケル、バナジウム、ハフニウム、パラジウム、バリウム、ビスマス、プラセオジム、ベリリウム、マグネシウム、マンガン、モリブデン、ユウロピウム、ランタン、リン、ルテチウム、ルテニウム、ロジウム、ボロン等金属元素を含む酸化物が挙げられる。これらは混合して用いることも出来る。複合酸化物は2種類以上の金属を原料として含み、原料金属が単独で酸化物となったときの構造とは異なる構造を有する化合物であることが好ましい。特に好ましくはアルミニウム、マグネシウムまたはチタンから選ばれる少なくとも1種類の金属元素と、他の元素の2種類以上を原料に含む酸化物の化合物からなる複合酸化物粒子である。このような複合酸化物としてはホウ酸アルミニウム、コージェライト、フォルスライト、ムライト、などが挙げられる。
複合酸化物粒子の線膨張係数は0℃から700℃以下の温度範囲で7×10−6/℃以下であることが好ましく、さらに好ましくは3×10−6/℃以下である。熱膨張係数が大きい場合は回路部材接続用接着剤の熱膨張係数を下げるために複合酸化物粒子を多量に添加する必要が発生するため、好ましくない。
分離層及び接着剤層は、カップリング剤等の添加剤を含んでもよい。これにより、半導体チップと配線基板との接着性を向上させることができる。
接着剤層には導電粒子を分散させてもよい。この場合、突出電極の高さのバラツキによる悪影響を低減することができる。また、配線基板がガラス基板等のように圧縮に対して変形し難い場合においても接続を維持することができる。さらに、接着剤層を異方導電性の接着剤層とすることができる。
接着剤層の厚みは、接着剤層が半導体チップと回路基板との間を十分に充填できる厚みであることが好ましい。また、半導体ウェハの突出電極を埋め込んだ状態であっても突出電極高さよりも厚みが大きい接着剤層である。通常、接着剤層の厚みが、突出電極の高さと回路基板の配線の高さとの和に相当する厚みであれば、半導体チップと回路基板との間を十分に充填できる。
本発明の半導体加工用ウェハ加工フィルムが適用される半導体ウェハは表面としては、バックグラインドダイシングの工程の後に半導体チップを得ることが出来るものである。半導体チップは突出した接続端子を有している。半導体チップの突出した接続端子は、金ワイヤを用いて形成される金スタッドバンプ、金属ボールを半導体チップの電極に熱圧着や超音波併用熱圧着機によって固定したもの、及びめっきや蒸着によって形成されたものでもよい。突出した接続端子は単一の金属で構成されている必要はなく、金、銀、銅、ニッケル、インジウム、パラジウム、スズ、ビスマス等複数の金属成分を含んでいてもよいし、これらの金属層が積層された形をしていてもよい。また、突出した接続端子を有する半導体チップは、突出した接続端子を有する半導体ウェハの状態でも構わない。半導体チップの突出した接続端子と配線パターンの形成された基板を相対向して配置するために、半導体チップと回路基板は位置あわせが行われる。位置あわせのため、半導体チップは突出した接続端子と同一面に位置合わせマークを有することができる。
配線パターンの形成された回路基板は通常の回路基板でもよく、また半導体チップでもよい。回路基板の場合、配線パターンは、エポキシ樹脂やベンゾトリアジン骨格を有する樹脂をガラスクロスや不織布に含浸して形成した基板、ビルドアップ層を有する基板、ポリイミド、ガラス、セラミックスなどの絶縁基板表面に形成された銅などの金属層の不要な部分をエッチング除去して形成することもでき、絶縁基板表面にめっきによって形成することもでき、また蒸着などによって形成することも出来る。また、配線パターンは単一の金属で形成されている必要はなく、金、銀、銅、ニッケル、インジウム、パラジウム、スズ、ビスマス等複数の金属成分を含んでいてもよいし、これらの金属層が積層された形をしていてもよい。また、基板が半導体チップの場合、配線パターンは通常アルミニウムで構成されているが、その表面に、金、銀、銅、ニッケル、インジウム、パラジウム、スズ、ビスマスなどの金属層を形成してもよい。半導体ウェハのバックグラインドは半導体ウェハの回路面に本発明の半導体ウェハ加工用接着フィルムを貼付けた後、市販のバックグラインディング装置を用いて行われる。半導体ウェハのダイシングは市販のダイシング装置で行われる。これは、ブレードによる切断であっても良く、レーザー加工での分割でも構わない。ダイシングテープは、基材フィルム基材フィルムの表面に形成された粘着層とを有している。基材フィルムに粘着層が塗布されたダイシングテープは市販のダイシングテープを適用することが出来る。
半導体チップと回路基板の位置あわせは、半導体チップの回路面に貼りついた半導体ウェハ加工用接着フィルムの接着剤層を透過してチップの回路面に形成された位置合わせマークを識別できる事が好ましい。位置合わせマークは通常のフリップチップボンダーに搭載されたチップ認識用の装置で識別することが出来る。この認識装置は通常ハロゲンランプを有するハロゲン光源、ライトガイド、照射装置、CCDカメラから構成される。CCDカメラで取り込んだ画像は画像処理装置によってあらかじめ登録された位置合わせようの画像パターンとの整合性が判断され、位置合わせ作業が行われる。
可視光並行透過率は日本電色株式会社製濁度計NDH2000を用い、積分球式光電光度法で測定することが出来る。例えば、膜厚50μmの帝人デュポン製PETフィルム(ピューレックス、全光線透過率90.45、ヘイズ4.47)を基準物質として校正した後、PET基材に25μm厚で回路接続用接着剤を塗工し、これを測定する。また、他の基材に回路接続用接着剤を塗工した場合には、これをPET基材に転写して同様に測定する。測定結果からは濁度、全光線透過率、拡散透過率及び並行透過率を求めることが出来る。
可視光並行透過率は日立製U−3310形分光光度計で測定することも出来る。例えば、膜厚50μmの帝人デュポン製PETフィルム(ピューレックス、555nm透過率86.03%)を基準物質としてベースライン補正測定を行った後、PET基材に25μm厚で回路接続用接着剤を塗工もしくは他の基材から転写し、400nm〜800nmの可視光領域の透過率を測定することが出来る。フリップチップボンダーで使用されるハロゲン光源とライトガイドの波長相対強度において550nm〜600nmが最も強いことから、本発明においては555nmの透過率をもって可視光並行透過率の比較を行うことが出来る。
本発明の半導体ウェハ加工用接着フィルムの接着剤層と分離層の一部が使用されて、半導体チップと回路基板が接続される際、加熱加圧によって接着剤層と分離層の一部は硬化する。このときの硬化反応率が低い場合には加熱後の接続が保持されなくなるため、好ましくない。硬化反応率は80%以上となることが望ましい。180℃20秒加熱を行った際、硬化反応率が80%以上になるように接着剤であれば、通常の加熱加圧による接続条件の範囲では接続後の電気的接続が保持できる硬化状態を得ることができるため、180℃20秒の反応率を持って材料の反応性良否を判定することが出来る。硬化反応率が90%以上になるように加熱処理することがより好ましい。
熱硬化性樹脂の反応率はDSC(示差走査熱分析)による測定方法を用いることができる。DSCは測定温度範囲内で、発熱、吸熱のない標準試料との温度差を打ち消すように熱量を供給または除去するゼロ位法を測定原理とするものであり、測定装置が市販されており、全自動で測定を行なうことができる。エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂の硬化反応は発熱反応であり、一定の昇温速度で試料を加熱していくと、試料が反応し反応熱が発生する。その発熱量をチャートに出力し、ベースラインを基準として発熱曲線とベースラインで囲まれた領域の面積を発熱量とする。測定は室温から硬化反応が完了する温度を充分カバーする範囲で行なう。例えば、エポキシ樹脂の場合、室温から250℃まで5〜20℃/分の昇温速度で測定し、上記した発熱量を求める。熱硬化性樹脂の反応率は次のようにして求める。まず、未硬化試料の全発熱量を測定し、これをA(J/g)とする。次に、測定試料の発熱量を測定し、これをBとする。測定試料の硬化度C(%)は次の式(1)で与えられる。
C(%)=((A−B)/A)×100・・・(1)
また、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いた場合には、可視レーザ励起のラマン分光計や近赤外レーザ励起のラマン分光計等で測定したエポキシ基のラマンスペクトルのピーク強度や面積強度を用いて反応硬化率を評価することもできる(例えば、特開2000−178522号公報参照)。
本発明の半導体ウェハ加工用接着フィルムの分離層及び接着剤層は80℃10分加熱した後のDSCで測定した際の反応率が10%以下である。さらに好ましくは反応率5%以下であり、より好ましくは反応率3%以下である。半導体ウェハへの貼付け工程では突起電極への埋め込みと、ウェハへの密着強度を増加させるため、接着剤層を軟化させて貼り付ける必要があり、このため、接着剤層及び分離層の硬化反応が始まらない程度に加熱して貼り付ける。このための温度として80℃程度の加熱で貼付作業が行われ、加熱された工程への滞留は長くても10分である。このため、貼付後も未硬化状態を維持し、バックグラインド、ダイシング後の接続作業で高接続信頼性を維持するためには、80℃10分の加熱時に反応が進行しない必要がある。80℃10分後に反応率が10%を超える場合には分離層及び接着剤層の三次元架橋が進行してしまい、フリップチップ接続での信頼性が低下するため、好ましくない。
本発明の分離層及び接着剤層の加熱硬化前の50℃以上90℃未満での粘度は100000Pa・sよりも小さいことが好ましい。より好ましくは1000Pa・s〜100000Pa・sの範囲であることであり、更に好ましくは3000Pa・s〜50000Pa・sである。粘度が100000Pa・sより大きい場合は半導体ウェハへの貼付が不十分となり、バックグラインド工程で、均等にバックグラインドが出来なくなるため好ましくない。粘度が1000Pa・sを下回る場合は貼付時に樹脂が流れきってしまい、目的の厚みを保持できなくなるため好ましくない。
加熱硬化前の分離層及び接着剤層の粘度は市販の動的粘弾性測定装置を用いて測定することが可能であり、測定は全自動で行なわれる。所定の温度に加熱した恒温槽内で、試料を2枚の平行プレートにはさみ、片方のプレートに微小な正弦波状のひねり歪みを付加した時、他方のプレートに発生する応力と歪から弾性率および粘度を算出する。一般に測定周波数は0.5〜10Hzであり、高分子材料は粘弾性体として挙動するため、弾性成分に由来する貯蔵弾性率G’と粘性成分に由来する損失弾性率G”が得られる。この二つの値から複素弾性率Gが(数1)で与えられる。さらに粘度をη(Pa・s)、測定周波数をf(Hz)、複素弾性率G(Pa)とすると、粘度は(数2)で与えられる。
Figure 2010056409
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以下、実施例により本発明を詳しく説明する。
(実施例1)
三次元架橋性樹脂としてエポキシ樹脂NC7000(日本化薬株式会社製、商品名)15重量部、三次元架橋性樹脂と反応する硬化剤としてフェノールアラルキル樹脂XLC−LL(三井化学株式会社製、商品名)15重量部、分子量100万以下、Tg40℃以下、かつ三次元架橋製樹脂と反応可能な官能基を側鎖に少なくとも1カ所含む共重合性樹脂としてエポキシ基含有アクリルゴムHTR−860P−3(ナガセケムテックス株式会社製、商品名、重量平均分子量30万)20重量部、マイクロカプセル型硬化剤としてHX−3941HP(旭化成株式会社製、商品名)50重量部及びシランカップリング剤SH6040(東レ・ダウコーニングシリコーン製、商品名)を用い、トルエンと酢酸エチルの混合溶媒中に溶解し、接着層用樹脂組成物のワニスを得た。一方、ワニスを計量した後、粉砕し、大粒径を除去するための5μmの分級処理を行った平均粒径1μmのコージェライト粒子(2MgO・2Al2O・5SiO、比重2.4、線膨張係数1.5×10−6/℃、屈折率1.57)100重量部を混ぜ、撹拌して分散した後、表面に離形処理が施されたセパレータフィルム(PETフィルム)上にロールコータを用いて塗布した後、70℃のオーブンで10分間乾燥させて、セパレータ上に厚み50μmの接着剤層を得た。得られたフィルムの一部をセパレータフィルムから掻き取り、DSC測定用のアルミ製サンプルパンに10mg量り取り、TAインスツルメンツ製示差熱型DSC測定装置で25℃〜300℃まで20℃/minで昇温測定を行い、加熱反応前の発熱量を計測した。次いで、接着剤層フィルムの一部をセパレータから掻き取り、DSC測定用のアルミ製サンプルパンに10mg量り取り、180℃に加熱したホットプレート上に20秒間放置し、SAS製実験台で急冷した。これを先と同様にDSC測定を行い、180℃20秒加熱後の発熱量を計測した。加熱反応前の発熱量と加熱後の発熱量から算出された反応率は90%であった。次いで、接着剤層のフィルムをラミネートして厚み500μmのサンプルを作製した。これをレオメトリックス・サイエンティフィック・エフ・イー株式会社製粘弾性測定装置ARESを用い、直径8mmの平行プレートに挟み込み25℃〜250℃まで10℃/minで昇温する過程での周波数10Hzでの粘度挙動を測定した。この結果、80℃での溶融粘度が2000Pa・sであった。
一方、三次元架橋性樹脂としてエポキシ樹脂NC7000(日本化薬株式会社製、商品名)15重量部、三次元架橋性樹脂と反応する硬化剤としてフェノールアラルキル樹脂XLC−LL(三井化学株式会社製、商品名)15重量部、分子量100万以下、Tg40℃以下、かつ三次元架橋製樹脂と反応可能な官能基を側鎖に少なくとも1カ所含む共重合性樹脂としてエポキシ基含有アクリルゴムHTR−860P−3(ナガセケムテックス株式会社製、商品名、重量平均分子量30万)10重量部、マイクロカプセル型硬化剤としてHX−3941HP(旭化成株式会社製、商品名)50重量部及びシランカップリング剤SH6040(東レ・ダウコーニングシリコーン製、商品名)を用い、トルエンと酢酸エチルの混合溶媒中に溶解し、分離層用樹脂組成物のワニスを得た。このワニスを基材フィルム(PETフィルム)上にロールコータを用いて塗布した後、70℃のオーブンで10分間乾燥させて、セパレータ上に厚み3μmの分離層を得た。得られたフィルムを接着剤層と同様にDSCを用いて反応率測定を行った結果、180℃20秒での反応率は93%であった。
接着剤層と分離層をラミネータを通して貼り合わせ、接着剤層側の離形処理PETを引き剥がし、半導体ウェハ加工用接着フィルムを得た。
得られた半導体ウェハ加工用接着フィルムを基材フィルムで初期化を行った濁度計(日本電色株式会社製濁度計NDH2000)に挿入し、測定した結果、可視光並行透過率は30%であった。得られたフィルムの一部を基材フィルムから掻き取り、DSC測定用のアルミ製サンプルパンに10mg量り取り、TAインスツルメンツ製示差熱型DSC測定装置で25℃〜300℃まで20℃/minで昇温測定を行い、加熱反応前の発熱量を計測した。次いで、半導体ウェハ加工用接着フィルムの一部を基材フィルムから掻き取り、反応率を測定した結果90%であった。
次に半導体ウェハ加工用接着フィルムを表面が酸化膜の半導体ウェハに80℃でラミネートし、基材フィルムを引き剥がしたところ、分離層を凝集破壊して引き剥がすことが出来た。基材フィルムに残った樹脂の厚みをマイクロメータで計測した結果、最大3μmの厚みであった。
(実施例2)
三次元架橋性樹脂としてエポキシ樹脂NC7000(日本化薬株式会社製、商品名)30重量部、フェノキシ樹脂としてYP−50S(東都化成製、商品名)30重量部、マイクロカプセル型硬化剤としてHX−3941HP(旭化成株式会社製、商品名)40重量部及びシランカップリング剤SH6040(東レ・ダウコーニングシリコーン製、商品名)を用い、トルエンと酢酸エチルの混合溶媒中に溶解し、接着層用樹脂組成物のワニスを得た。一方、ワニスを計量した後、粉砕し、大粒径を除去するための5μmの分級処理を行った平均粒径1μmのコージェライト粒子(2MgO・2Al・5SiO、比重2.4、線膨張係数1.5×10−6/℃、屈折率1.57)60重量部を混ぜ、撹拌して分散した後、表面に離形処理が施されたセパレータフィルム(PETフィルム)上にロールコータを用いて塗布した後、70℃のオーブンで10分間乾燥させて、セパレータ上に厚み50μmの接着剤層を得た。得られたフィルムの一部をセパレータフィルムから掻き取り、DSC測定用のアルミ製サンプルパンに10mg量り取り、TAインスツルメンツ製示差熱型DSC測定装置で25℃〜300℃まで20℃/minで昇温測定を行い、加熱反応前の発熱量を計測した。次いで、接着剤層フィルムの一部をセパレータから掻き取り、DSC測定用のアルミ製サンプルパンに10mg量り取り、180℃に加熱したホットプレート上に20秒間放置し、SAS製実験台で急冷した。これを先と同様にDSC測定を行い、180℃20秒加熱後の発熱量を計測した。加熱反応前の発熱量と加熱後の発熱量から算出された反応率は90%であった。次いで、接着剤層のフィルムをラミネートして厚み500μmのサンプルを作製した。これをレオメトリックス・サイエンティフィック・エフ・イー株式会社製粘弾性測定装置ARESを用い、直径8mmの平行プレートに挟み込み25℃〜250℃まで10℃/minで昇温する過程での周波数10Hzでの粘度挙動を測定した。この結果、80℃での溶融粘度が5000Pa・sであった。
一方、三次元架橋性樹脂としてエポキシ樹脂NC7000(日本化薬株式会社製、商品名)25重量部、EXA4850−1000(DIC製、商品名)10重量部、フェノキシ樹脂としてYP−50S(東都化成製、商品名)25重量部、マイクロカプセル型硬化剤としてHX−3941HP(旭化成株式会社製、商品名)40重量部及びシランカップリング剤SH6040(東レ・ダウコーニングシリコーン製、商品名)を用い、トルエンと酢酸エチルの混合溶媒中に溶解し、分離層用樹脂組成物のワニスを得た。このワニスを基材フィルム(PETフィルム)上にロールコータを用いて塗布した後、70℃のオーブンで10分間乾燥させて、セパレータ上に厚み3μmの分離層を得た。得られたフィルムを接着剤層と同様にDSCを用いて反応率測定を行った結果、180℃20秒での反応率は85%であった。
接着剤層と分離層をラミネータを通して貼り合わせ、接着剤層側の離形処理PETを引き剥がし、半導体ウェハ加工用接着フィルムを得た。得られた半導体ウェハ加工用接着フィルムを基材フィルム初期化を行った濁度計(日本電色株式会社製濁度計NDH2000)に挿入し、測定した結果、可視光並行透過率は20%であった。得られたフィルムの一部を基材フィルムから掻き取り、DSC測定用のアルミ製サンプルパンに10mg量り取り、TAインスツルメンツ製示差熱型DSC測定装置で25℃〜300℃まで20℃/minで昇温測定を行い、加熱反応前の発熱量を計測した。次いで、半導体ウェハ加工用接着フィルムの一部を基材フィルムから掻き取り、反応率を測定した結果85%であった。次に半導体ウェハ加工用接着フィルムを表面が酸化膜の半導体ウェハに80℃でラミネートし、基材フィルムを引き剥がしたところ、樹脂を凝集破壊した引き剥がすことが出来た。基材フィルムに残った樹脂の厚みをマイクロメータで計測した結果、最大3μmの厚みであった。
(比較例1)
実施例1記載の接着剤層の組成で樹脂組成物とフィラーからなるワニスを作製した。このワニスを表面に離形処理が施されたセパレータフィルム(PETフィルム)上にロールコータを用いて塗布した後、70℃のオーブンで10分間乾燥させて、セパレータ上に厚み50μmの接着剤層を得た。次いで、同じワニスを用いて基材フィルム(PETフィルム)上にロールコータを用いて塗布した後、70℃のオーブンで10分間乾燥させて、厚み3μmのフィルムを得た。得られたフィルムをラミネータを用いて貼り合わせ、セパレータを引き剥がした。次いで、表面が酸化膜の半導体ウェハに80℃でラミネートし、基材フィルムを引き剥がしたところ、一部は凝集破壊で一部はウェハ界面で樹脂がはく離した。基材フィルム上に残った樹脂の厚みは最大53μmであった。
(比較例2)
実施例2記載の接着剤層の組成で樹脂組成物とフィラーからなるワニスを作製した。このワニスを表面に離形処理が施されたセパレータフィルム(PETフィルム)上にロールコータを用いて塗布した後、70℃のオーブンで10分間乾燥させて、セパレータ上に厚み50μmの接着剤層を得た。次いで、同じワニスを用いて基材フィルム(PETフィルム)上にロールコータを用いて塗布した後、70℃のオーブンで10分間乾燥させて、厚み3μmのフィルムを得た。得られたフィルムをラミネータを用いて貼り合わせ、セパレータを引き剥がした。次いで、表面が酸化膜の半導体ウェハに80℃でラミネートし、基材フィルムを引き剥がしたところ、一部は凝集破壊で一部はウェハ界面で樹脂がはく離した。基材フィルム上に残った樹脂の厚みは最大53μmであった。
実施例1及び2記載の半導体ウェハ加工用フィルムはウェハに貼り付けた後に、引き剥がした基材上の樹脂の厚みが分離層の厚みと同等であることから、半導体ウェハ上に目的通りの接着剤層を残せたことがわかり、ウェハに貼り付けた状態で加工を行い、引き剥がした後もフリップチップ接続を行うのに十分な厚みの接着剤を残すことが出来ることから、バックグラインド工程で貼り付けたままフリップチップ実装まで行える半導体ウェハ加工用接着剤として有用である。一方、比較例1及び2の構成では基材フィルムを引き剥がす際にウェハ表面から接着剤を引き剥がしてしまうことから、ウェハ加工は行えるものの、フリップチップ実装には用いることができない。
本発明における半導体ウェハ加工用フィルム状接着剤は、バックグラインド工程前にウェハに貼付、バックグラインドを行い、ダイシング前に基材フィルムを引き剥がしてもウェハ表面から接着剤が剥がれることが無いため、ダイシング後に接着剤付きの半導体チップを得ることができ、フリップチップ接続に利用することが出来るため、チップ接続用フィルムの基板貼付工程を削減することが出来、半導体装置組立の工程短縮に役立つ。
半導体ウェハ加工用接着フィルムの断面図である。 半導体ウェハ加工用接着フィルムの断面図である。 半導体ウェハ加工用接着フィルムの断面図である。 半導体ウェハ加工用接着フィルムの断面図である。 半導体ウェハ加工用接着フィルムの断面図である。 半導体ウェハ加工用接着フィルムの断面図である。 半導体ウェハ加工用接着フィルムの断面図である。 半導体ウェハ加工用接着フィルムの断面図である。 半導体ウェハ加工用接着フィルムの断面図である。

Claims (10)

  1. 基材フィルム、分離層、および接着剤層がこの順に積層された半導体ウェハ加工用接着フィルムであって、分離層と接着剤層の凝集力が分離層<接着剤層の関係であることを特徴とする半導体ウェハ加工用接着フィルム。
  2. 分離層が少なくとも熱硬化性樹脂と、高分子量成分と、架橋反応を促進させるための化合物と、からなる樹脂組成物を含むことを特徴とする請求項1記載の半導体ウェハ加工用接着フィルム。
  3. 接着剤層が少なくとも熱硬化性樹脂と、高分子量成分と、架橋反応を開始させるための化合物と、からなる樹脂組成物と、フィラーを含むことを特徴とする請求項1または2記載の半導体ウェハ加工用接着フィルム。
  4. 接着剤層が半導体チップと回路基板をフリップチップ接続した際の半導体回路表面から回路基板表面までの高さよりも厚く分離層上に形成されており、前記半導体ウェハ加工用接着フィルムを突出電極が形成された半導体ウェハにラミネートした際に突出電極上にも接着剤層が形成される程度に厚く形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の半導体ウェハ加工用接着フィルム。
  5. 接着剤層が180℃20秒で加熱した後のDSCで測定した際の反応率が80%以上であることを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載の半導体ウェハ加工用接着フィルム。
  6. 分離層が180℃20秒で加熱した後のDSCで測定した際の反応率が80%以上であることを特徴とする請求項1ないし4いずれかに記載の半導体ウェハ加工用接着フィルム。
  7. 分離層及び接着剤層が180℃20秒で加熱した後のDSCで測定した際の反応率が80%以上であることを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載の半導体ウェハ加工用接着フィルム。
  8. 分離層及び接着剤層を80℃10分加熱した後のDSCで測定した際の反応率が10%以下であることを特徴とする請求項1ないし6いずれかに記載の半導体ウェハ加工用接着フィルム。
  9. 接着剤層の加熱硬化前の50℃以上90℃未満での粘度が100000Pa・sよりも小さいことを特徴とする請求項1ないし7いずれかに記載の半導体ウェハ加工用接着フィルム。
  10. 基材フィルムの軟化点温度が120℃以上であることを特徴とする請求項1ないし8いずれかに記載の半導体ウェハ加工用接着フィルム。
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