JP2010053336A - ポリイミド樹脂 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、溶剤溶解性が良好で、且つ、高いガラス転移温度及び、低い線熱膨張係数を有するポリイミド樹脂を提供すること。
【解決手段】
無水ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,4−フェニレンビス(アンヒドロトリメリテート)、4,4’−ビフェニルビス(アンヒドロトリメリテート)及びこれらの誘導体からなる群より選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸成分(A)と、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体からなる群より選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸成分(B)と、特定のトリジンスルホン骨格ジアミン成分とを、イミド化重合反応して得られる溶剤可溶性のポリイミド樹脂を使用すること。
【選択図】
なし

Description

本発明は、ポリイミド樹脂に関する。
従来、耐熱絶縁材、例えばFCCLと称されるフレキシブルプリント基板に代表される電子材料用のポリイミド系のベースフィルムとしては、ピロメリット酸とジアミノジフェニルエーテルの縮合物(デュポン社 商品名カプトン)に代表される高いガラス転移温度で、低い線熱膨張率を有するポリイミド樹脂が使用されてきた。しかし、一般的に上記のような高いガラス転移温度で、低い線熱膨張率を有するポリイミド樹脂は有機溶剤に対して不溶のケースが多く、実際の使用に関しては、その前駆体であるポリアミド酸ワニスが使用されている。そのため、ポリイミド樹脂の塗膜を成形するには、例えば、塗布したポリアミド酸を350℃以上の温度に加熱して、イミド化反応を行う方法がとられてきた(非特許文献1〜3)。
上記のように、線熱膨張係数を小さくすることと溶剤溶解性を高めることとは一般的なポリイミド樹脂においては、相反することであると考えられてきた(非特許文献3、特許文献1)。近年、ポリイミド樹脂の用途も多様化しており、ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミド酸ワニスを用いることが製造工程上使用できない用途もでてきた。そのため、低い線熱膨張係数を有する溶剤可溶性のポリイミド樹脂の開発が望まれていた。
「躍進するポリイミドの最新動向IV −多様化する種類・特性・加工性と用途拡大の実態− 発行11周年記念 特集版」 2008年3月発行 発行 住ベリサーチ株式会社 P.5 「次世代のエレクトロニクス・電子材料に向けた新しいポリイミドの開発と高機能付与技術」 2003年10月30日 第1版第1刷発行 発行人 高薄一弘 発行所 株式会社 技術情報協会 P.3〜5 「最新ポリイミド〜基礎と応用〜」 2002年1月28日初版第1刷発行 編者 日本ポリイミド研究会 編著 今井淑夫、横田力男 発行者 吉田隆 発行所 株式会社 エヌ・ティー・エス P.4〜5,P.135 特開2001−206948号公報
本発明は、溶剤溶解性が良好で、且つ、高いガラス転移温度及び、低い線熱膨張係数を有するポリイミド樹脂を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を進めた結果、特定のテトラカルボン酸成分と、特定のジアミン成分とをイミド化重合反応して得られたポリイミド樹脂が、溶剤溶解性が良好で、且つ、高いガラス転移温度と、低い線熱膨張係数を有することを見出だし本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下のポリイミド樹脂を提供するものである。
[項1]
反応溶媒存在下、無水ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,4−フェニレンビス(アンヒドロトリメリテート)、4,4’−ビフェニルビス(アンヒドロトリメリテート)及びこれらの誘導体からなる群より選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸成分(A)と、
3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体からなる群より選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸成分(B)と、
下記一般式(1)で表されるトリジンスルホン骨格ジアミン成分とを、イミド化重合反応して得られる溶剤可溶性のポリイミド樹脂。
一般式(1)
Figure 2010053336
[式中、R、R、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素、メチル基又はエチル基を表す。]
[項2]
テトラカルボン酸成分(A)とテトラカルボン酸成分(B)とのモル比が(A)/(B)=5/95〜80/20の範囲である項1に記載のポリイミド樹脂。
[項3]
テトラカルボン酸成分(A)とテトラカルボン酸成分(B)との合計が100に対して、トリジンスルホン骨格ジアミン成分が90〜110のモル比の範囲である項1又は2に記載のポリイミド樹脂。
[項4]
項1に記載のポリイミド樹脂及び有機溶剤を含有するポリイミドワニス。
[項5]
項4に記載のポリイミドワニスを成形加工して得られるポリイミド成形体。
[項6]
ポリイミド成形体が、膜状、フィルム状又はシート状の形態である項5に記載のポリイミド成形体。
[項7]
ポリイミド成形体のガラス転移温度が350℃以上及び、線熱膨張係数が30ppm/K以下である項5又は6に記載のポリイミド成形体。
[項8]
項5〜7の何れかに記載のポリイミド成形体からなるプラスチック基板。
[項9]
項8に記載のプラスチック基板を備えた電気部品又は電子部品。
本発明によれば、高いガラス転移温度及び、低い線熱膨張係数を有する溶剤可溶性のポリイミド樹脂及び貯蔵安定性に優れるポリイミドワニスを得ることができる。
[ポリイミド樹脂]
本発明の溶剤可溶性のポリイミド樹脂は、反応溶媒存在下、テトラカルボン酸成分として無水ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,4−フェニレンビス(アンヒドロトリメリテート)、4,4’−ビフェニルビス(アンヒドロトリメリテート)及びこれらの誘導体からなる群より選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸成分(A)と、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体からなる群より選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸成分(B)と、上記一般式(1)で表されるトリジンスルホン骨格ジアミン成分とを、イミド化重合反応を行うことより得られる。
(テトラカルボン酸成分(A))
テトラカルボン酸成分(A)は、無水ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,4−フェニレンビス(アンヒドロトリメリテート)、4,4’−ビフェニルビス(アンヒドロトリメリテート)及びこれらの誘導体からなる群より選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸成分である。前記テトラカルボン酸成分(A)は、特に制限はなく市販品や従来公知の製造方法により得られるものが使用できる。
上記の中でも、無水ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,4−フェニレンビス(アンヒドロトリメリテート)、4,4’−ビフェニルビス(アンヒドロトリメリテート)及びこれらの誘導体からなる群より選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸成分が好ましく、特に、無水ピロメリット酸、1,4−フェニレンビス(アンヒドロトリメリテート)、4,4’−ビフェニルビス(アンヒドロトリメリテート)及びこれらの誘導体からなる群より選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸成分が好ましい。
これらのテトラカルボン酸二無水物の誘導体としては、それぞれのテトラカルボン酸であるピロメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、1,4−フェニレンビストリメリテート、4,4’−ビフェニルビストリメリテート、またはこれらテトラカルボン酸のモノ、ジ、トリ又はテトラ酸塩化物、及び、炭素数1〜4の低級アルコールとのモノ、ジ、トリ又はテトラエステルなどが挙げられる。
(テトラカルボン酸成分(B))
テトラカルボン酸成分(B)は、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体からなる群より選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸成分である。前記テトラカルボン酸成分(B)は、特に制限はなく市販品や従来公知の製造方法により得られるものが使用できる。
3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物の誘導体としては、テトラカルボン酸である3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸のモノ、ジ、トリ又はテトラ酸塩化物、及び、炭素数1〜4の低級アルコールとのモノ、ジ、トリ又はテトラエステルなどが挙げられる。
上記テトラカルボン酸成分(A)とテトラカルボン酸成分(B)とのモル比は、好ましくは、(A)/(B)=5/95〜80/20の範囲であり、より好ましくは(A)/(B)=10/90〜60/40の範囲であり、さらに好ましくは(A)/(B)=20/80〜50/50の範囲である。この範囲内で、トリジンスルホン骨格ジアミン成分とイミド化重合反応を行うことで、高いガラス転移温度及び低い線熱膨張係数を有する溶剤可溶性のポリイミド樹脂を得ることができる。
また、テトラカルボン酸成分は、本発明の効果を妨げない範囲で、該テトラカルボン酸成分の一部を他のテトラカルボン酸成分に置き換えて使用することができる。他のテトラカルボン酸成分としては、芳香族テトラカルボン酸成分、脂環式テトラカルボン酸成分、脂肪族テトラカルボン酸成分が挙げられる。
具体的には、芳香族テトラカルボン酸成分としては、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、2,2’ ,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’ ,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、4,4’−(p−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、4,4’−(m−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2−エチレンビス(アンヒドロトリメリテート)、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)ナフト[1,2−c]フラン−1.3−ジオン及びそれらの誘導体などが例示される。
脂環式テトラカルボン酸成分としては、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物及びそれらの誘導体などが例示される。
また、脂肪族テトラカルボン酸成分としては、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ペンタンテトラカルボン酸二無水物及びそれらの誘導体などが例示される。
上記の他のテトラカルボン酸成分は、単独で又は2種以上を適宜混合して当該イミド化重合反応に供することができる。
テトラカルボン酸成分の一部を上記の他のテトラカルボン酸成分に置き換えて使用する場合には、その使用量は全テトラカルボン酸成分のモル数に対して、好ましくは10モル%以下、より好ましくは5モル%以下、特に1モル%以下が推奨される。
(トリジンスルホン骨格ジアミン成分)
本発明に係るトリジンスルホン骨格ジアミン成分は上記一般式(1)で表される化合物であり、本ポリイミド樹脂の構成成分である。前記ジアミン成分は、特に制限はなく市販品や従来公知の製造方法により得られるものが使用できる。
一般式(1)で表されるトリジンスルホン骨格ジアミン成分の中で好ましいものとして、R、R、R及びRが同一又は異なって、それぞれ水素又はメチル基であるものが推奨される。
具体的には、2,7−ジアミノ−3,6−ジメチル−9−チアフルオレン−9,9−ジオキシド(R、R=メチル基、R、R=水素)、2,7−ジアミノ−1,6−ジメチル−9−チアフルオレン−9,9−ジオキシド(R、R=メチル基、R、R=水素)、2,7−ジアミノ−1,8−ジメチル−9−チアフルオレン−9,9−ジオキシド(R、R=メチル基、R、R=水素)、2,7−ジアミノ−1,3,6,8−テトラメチル−9−チアフルオレン−9,9−ジオキシド(R、R、R、R=メチル基)、2,7−ジアミノ−3,6−ジエチル−9−チアフルオレン−9,9−ジオキシド(R、R=エチル基、R、R=水素)、2,7−ジアミノ−1,6−ジエチル−9−チアフルオレン−9,9−ジオキシド(R、R=エチル基、R、R=水素)、2,7−ジアミノ−1,8−ジエチル−9−チアフルオレン−9,9−ジオキシド(R、R=エチル基、R、R=水素)、2,7−ジアミノ−1,3,6,8−テトラエチル−9−チアフルオレン−9,9−ジオキシド(R、R、R、R=エチル基)、2,7−ジアミノ−9−チアフルオレン−9,9−ジオキシド(R、R、R、R=水素)、などが例示される。これらのトリジンスルホン骨格ジアミン成分は、単独で使用してもよいし2種以上適宜混合して用いてもよい。
上記の中でも好ましいものとして、2,7−ジアミノ−3,6−ジメチル−9−チアフルオレン−9,9−ジオキシド(R、R=メチル基、R、R=水素)、2,7−ジアミノ−1,6−ジメチル−9−チアフルオレン−9,9−ジオキシド(R、R=メチル基、R、R=水素)、2,7−ジアミノ−9−チアフルオレン−9,9−ジオキシド(R、R、R、R=水素)、2,7−ジアミノ−1,3,6,8−テトラメチル−9−チアフルオレン−9,9−ジオキシド(R、R、R、R=メチル基)などが例示され、特に好ましいものとして、2,7−ジアミノ−3,6−ジメチル−9−チアフルオレン−9,9−ジオキシド(R、R=メチル基、R、R=水素)、2,7−ジアミノ−1,6−ジメチル−9−チアフルオレン−9,9−ジオキシド(R、R=メチル基、R、R=水素)及び、これらの混合物が挙げられる。
本発明に係る各成分の仕込みモル比は、テトラカルボン酸成分(A)とテトラカルボン酸成分(B)との合計が100に対して、トリジンスルホン骨格ジアミン成分が好ましくは90〜110の範囲であり、より好ましくは95〜105の範囲であり、さらに好ましくは98〜102の範囲である。この範囲内でイミド化重合反応を行うことで、十分な重合度のポリイミド樹脂を得ることができる。
上記のトリジンスルホン骨格ジアミン成分は、本発明の効果を妨げない範囲で、トリジンスルホン骨格ジアミン成分の一部を他のジアミン成分に置き換えて使用することができる。他のジアミン成分としては、芳香族ジアミン成分、脂環式ジアミン成分、脂肪族ジアミン成分が挙げられる。
具体的には、芳香族ジアミン成分としては、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4'−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、などが例示される。
また、脂環式及び脂肪族ジアミン成分の例示としては、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ジアミノシクロヘキサン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、ジアミノジシクロヘキシルプロパン、ジアミノビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビス(アミノメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタンなどが例示される。
上記の他のジアミン成分は、単独で又は2種以上を混合して当該イミド化重合反応に供することができる。
トリジンスルホン骨格ジアミン成分の一部を上記の他のジアミン成分に置き換えて使用する場合には、その使用量はトリジンスルホン骨格ジアミン成分のモル数に対して、好ましくは10モル%以下、より好ましくは5モル%以下、特に1モル%以下が推奨される。
本明細書及び特許請求の範囲において、トリジンスルホン骨格ジアミン成分は、「ジアミン」の形態で記載しているが、反応性の向上の目的で且つ本発明の効果を奏する限り、それらの代わりにアミノ基の一部又は全部をイソシアネート基に変換した化合物やシリル化した化合物等を使用することができる。
(反応溶媒)
本発明に係るイミド化重合反応で使用される反応溶媒は、イミド化重合反応より生成するポリイミド樹脂を溶解できるものであれば何れの反応溶媒でも良い。例えば、非プロトン性溶媒、フェノール系溶媒、エーテル系溶媒、カーボネート系溶媒などが好ましい例として挙げられる。
非プロトン性溶媒の具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルカプロラクタム、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、テトラメチル尿素などのアミド系溶媒、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンなどのラクトン系溶媒、ヘキサメチルホスホリックアミド、ヘキサメチルホスフィントリアミドなどの含リン系アミド系溶媒、ジメチルスルホン、ジメチルスルホキシド、スルホランなどの含硫黄系溶媒、アセトン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、ピコリン、ピリジンなどのアミン系溶媒、酢酸(2−メトキシ−1−メチルエチル)などのエステル系溶媒などが例示される。
フェノール系溶媒の具体例としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノールなどが例示される。
エーテル系溶媒の具体例としては、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどが例示される。
また、カーボネート系溶媒の具体例としては、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどが例示される。上記の反応溶媒は単独で又は2種類以上混合して用いてもよい。
これらの反応溶媒の中でも、特に、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクトンが推奨される。
反応溶媒の使用量としては、生成するポリイミド樹脂を溶解できる量であれば良い。具体的なポリイミド樹脂の濃度としては、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜40重量%、さらに好ましくは10〜30重量%となるように調整することが推奨される。
反応溶媒は、本発明に係るポリイミドワニスを構成する有機溶剤と同一でも異なってもよいが、溶媒置換の作業等の煩雑さを考慮すると同一であることが好ましい。
(イミド化重合反応)
イミド化重合反応の方法としては、(1)反応溶媒と少量の共沸溶剤の存在下でテトラカルボン成分とジアミン成分とを加熱し、生成水を共沸により系外に留去させる熱イミド化方法、(2)ポリイミド前駆体のポリアミド酸を製造後、無水酢酸、無水プロピオン酸等の酸無水物、又はジシクロヘキシルカルボジイミド等のカルボジイミド化合物の脱水作用を用いる化学イミド化方法等が挙げられる。
上記ポリイミド樹脂の製造方法のうち熱イミド化方法が工業的に好ましく、例えば、反応溶媒中にテトラカルボン酸成分及びジアミン成分全量を溶解させるか、又はテトラカルボン酸成分及び/又はジアミン成分の一部を段階的に溶解後、好ましくは100〜250℃、より好ましくは150〜200℃に加熱し、共沸溶剤により系中の生成水を留去してイミド化重合反応する方法が挙げられる。
また、テトラカルボン酸成分に対して、ジアミン成分を過剰に用いることによりポリイミド樹脂組成物のポリマー末端をアミン末端とすることができ、一方、テトラカルボン酸成分をジアミン成分より過剰に用いることによりポリイミド樹脂組成物のポリマー末端を酸末端とすることができる。
上記の生成水を系外に留去するための共沸溶剤としては、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素等が例示され、これらは単独で又は混合系として用いることができる。その使用量としては、反応溶媒量に対して通常1〜30重量%程度、好ましくは5〜10重量%程度である。
反応系内は、その反応系の着色防止及び安全性の観点から、不活性ガス雰囲気下とすることが望ましい。通常、不活性ガスで反応系内を置換し、反応中は不活性ガスを流通させるおく方法が推奨される。不活性ガスとしては、窒素、アルゴンなどが例示される。
本発明に係るイミド化重合反応において、公知の触媒を使用することができる。しかし、後処理が煩雑になること、また、使用触媒が微量残存することによるポリイミドワニスの貯蔵安定性の悪化及びポリイミドワニスの着色などの観点から、無触媒下で該反応を行うことが好ましい。
触媒を使用する場合には、例えば、塩基触媒としては、ピリジン、キノリン、イソキノリン、α−ピコリン、β−ピコリン、2,4−ルチジン、2,6−ルチジン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、イミダゾール、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリンなどの有機塩基触媒、水酸化カリウムや水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムで代表される無機塩基触媒が例示される。
また、酸触媒としては、クロトン酸、アクリル酸、トランス−3−ヘキセノイック酸、桂皮酸、安息香酸、メチル安息香酸、オキシ安息香酸、テレフタル酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸などが例示される。
イミド化重合反応の反応時間は、仕込み比率、基質濃度などにもよるが、 生成水の留出開始後、通常2〜10時間程度が好ましい。反応時間が短すぎる場合には、イミド化率が低くなる傾向が認められる。反応時間が長すぎる場合には、部分的に熱架橋反応を起こして反応系が増粘したりゲル状物が副生したり、また、反応溶媒の熱劣化により反応系が着色することがある。
イミド化重合反応で得られる本ポリイミド樹脂の数平均分子量は、好ましくは8,000以上、且つ、重量平均分子量が10,000以上であり、より好ましくは数平均分子量が8,000〜100,000で、且つ、重量平均分子量が10,000〜500,000の範囲のものである。この範囲は、特に成形体を与えることができる程度の重合度を有している範囲である。なお、本明細書及び特許請求範囲においてポリイミド樹脂組成物の分子量は、後術の実施例に記載した方法で測定された値である。
上記イミド化重合反応におけるイミド化率は、通常70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、特に95%以上が推奨される。さらに、本ポリイミド樹脂の使用用途によってはイミド化率を100%に近づけることが望ましい場合もある。
その他に、本発明の効果を損なわない範囲において、分子量制御等を目的に、この分野で使用される公知の1官能の酸無水物やモノアミン等をエンドキャップ剤として併用することができる。該エンドキャップ剤の具体例としては、酸無水物では無水フタル酸、無水マレイン酸、無水ナジック酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸など、モノアミンではアニリン、メチルアニリン、アリルアミンなどが例示される。
本発明に係る溶剤溶解性とは、後述の実施例に記載した方法で評価した。その評価の基準は、イミド化重合反応終了後、ポリイミド樹脂の濃度を20重量%に調整し、24時間室温で放置した後の状態を目視で観察し、析出物の発生も反応溶液のゲル化も認められなかった場合、溶剤溶解性に優れると判断した。
[ポリイミドワニス]
本発明のポリイミドワニスは、本ポリイミド樹脂と有機溶剤とを含有することを特徴とするものである。
ポリイミドワニスの調製方法としては、(i)イミド化重合反応で得られたポリイミド樹脂の反応溶媒溶液をそのままポリイミドワニスとする方法、(ii)イミド化重合反応で得られたポリイミド樹脂の反応溶媒溶液からポリイミド樹脂を単離し、次いで所望の有機溶剤に単離したポリイミド樹脂を溶解させてポリイミドワニスを得る方法などが例示される。
ポリイミドワニスの粘度として所望の用途により適宜選択することができるが、好ましくは、0.1〜500Pa・s、より好ましくは1〜100Pa・sである。なお、ポリイミドワニスの粘度は、後術の実施例に記載した方法で測定された値である。
ポリイミドワニス中のポリイミド樹脂の濃度としては、好ましくは5〜50重量%であり、より好ましくは10〜40重量%、さらに好ましくは10〜30重量%となるように調整することが推奨される。
有機溶剤は、本発明に係るポリイミド樹脂を溶解させることができる有機溶剤であれば特に限定されないが、具体的には上記の反応溶媒として例示したものが挙げられる。これらは単独で又は混合系として用いることもできる。これらのうち特に、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクトンが推奨される。
また、ポリイミドワニスからポリイミド樹脂の塗膜を得る際に、乾燥工程を効率よく行う目的で、有機溶剤の一部を低沸点溶剤に代えることができる。係る低沸点溶剤としては、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ等の芳香族炭化水素や、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素、プロピレングリコールモノメチルエーテル、又はアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類が例示される。これらの低沸点溶剤を使用する場合、その使用量は、全有機溶剤量に対して、好ましくは1〜30重量%、より好ましくは、5〜20重量%の範囲が推奨される。
また、本発明のポリイミドワニスには、本発明の効果を妨げない範囲でその他の成分を添加しても良い。例えば、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂(本発明のポリイミド樹脂を除く。)、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂などの高分子化合物、平滑剤、レベリング剤、脱泡剤、難燃剤、消泡剤、酸化防止剤などが例示される。
かくして得られるポリイミドワニスは、貯蔵安定性に優れ、種々用途に使用される。
[ポリイミド成形体]
本発明のポリイミド成形体は、本ポリイミドワニスを成形加工して得られるものである。成形加工する方法としては、特に制限なく従来公知の方法が使用できる。
例えば、該ポリイミドワニスを、基板に塗布した後(膜状、フィルム状又はシート状に塗布若しくは成形した後)、該ポリイミドワニスから有機溶媒を除去して、膜状、フィルム状又はシート状のポリイミド成形体に成形する方法などが例示される。
ポリイミド成形体を製造する例としては、PET基板(ポリエチレンテレフタレート基板)上にポリイミドワニスをキャストし、真空乾燥機内(減圧度1〜10mmHg)で、室温にて30分〜2時間、さらに約200℃まで30分〜2時間で昇温し、その温度で1〜4時間溶剤を留去させる。室温まで冷却後、真空乾燥機からPET基板上に形成されたポリイミドフィルムを取出し、PET基板から剥離する。剥離したポリイミドフィルムをステンレス製の金属枠に固定し、再び真空乾燥機にて、室温から230〜280℃まで1〜4時間で昇温し、その温度で2〜5時間乾燥し溶剤を完全に留去し、室温まで冷却後、真空乾燥機から取出すことでポリイミドフィルムを得ることができる。このように得られたポリイミドフィルムの厚みは、キャスト時の塗工厚みを調整することで目的の厚さに調整する方法が挙げられる。
本ポリイミド成形体のガラス転移温度の範囲は好ましくは350℃以上であり、さらに好ましくは380℃以上、特に400℃以上が好ましい。ガラス転移温度は、本明細書及び特許請求の範囲において、後述の実施例に記載した方法にて得られる値である。例えば、上記のガラス転移温度の範囲は、特に耐熱性を要求される用途では有効な範囲である。
また、本ポリイミド成形体の線熱膨張係数の範囲は好ましくは30ppm/K以下であり、さらに好ましくは28ppm/K以下、特に26ppm/K以下が好ましい。線熱膨張係数は、本明細書及び特許請求の範囲において、後述の実施例に記載した方法にて得られる値である。例えば、上記の線熱膨張係数の範囲は、特にFPC用途では有効な範囲である。
さらに、本ポリイミド成形体のガラス転移温度と線熱膨張係数の範囲は好ましくは350℃以上で且つ30ppm/K以下であり、さらに好ましくは400℃以上で且つ30ppm/K以下、特に好ましくは400℃以上で且つ28ppm/K以下、特に400℃以上で且つ26ppm/K以下が好ましい。ガラス転移温度及び線熱膨張係数は、本明細書及び特許請求の範囲において、後述の実施例に記載した方法にて得られる値である。
[プラスチック基板/電気部品・電子部品]
本発明のプラスチック基板は、上記ポリイミド成形体からなることを特徴とする。その製造方法は、従来公知の製造方法を用いることができる。
該プラスチック基板は、本発明のポリイミド成形体が高いガラス転移温度及び低い線熱膨張係数を有することにより、例えば、フレキシブルプリント基板などに好適に使用される。
また、フレキシブルプリント基板は、電気部品又は電子部品で数多く使用されており、例えば、プリンター、液晶ディスプレーなどの部品として好適に使用される。
[耐熱絶縁材/耐熱塗料/耐熱コーティング材/耐熱接着材]
本発明の耐熱絶縁材、耐熱塗料、耐熱コーティング材又は耐熱接着材は本ポリイミド樹脂を含有することを特徴とする。 その製造方法は、従来公知の製造方法を用いることができる。何れも、本ポリイミド樹脂が高いガラス転移温度及び低い線熱膨張係数を有することから、例えば、高温状態で使用される用途に好適に使用される。
以下に実施例を示し、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。尚、実施例及び比較例中の各特性の測定方法、化合物の略称は以下の通りである。
<溶剤溶解性の評価>
溶剤溶解性の評価は、イミド化重合反応終了後、ポリイミド樹脂の濃度を20重量%に調整し、24時間室温で放置した後の状態を目視で観察して評価した。その評価の基準は次のとおりである。○が実用的なレベルと評価される。
○:24時間放置した後も、析出物の発生も反応溶液のゲル化も認められなかった。
△:24時間放置した後に、析出物の発生またはゲル化が僅かに認められた。
×:24時間以内に、析出物の発生または反応溶液のゲル化が明らかに認められた。
<ポリイミド樹脂の数平均分子量と重量平均分子量>
ポリイミド樹脂の反応溶液(ポリイミドワニス)約1gをN,N−ジメチルホルムアミド約30mlで希釈して、分子量測定用の試料溶液を調製する。ゲルパーミエーションクロマトクラフィー(GPC)を用いて下記の測定条件でポリエチレンオキサイド換算の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を求めた。
[測定条件]
装置:島津製作所 LC−20A
カラム:ShodexGPC AD−802.5/S、AD−803/S、AD−804/S及びAD−805/Sを直列に連結
カラム温度:40℃
溶離液:(5.15mmol/L−臭化リチウム+5.10mmol/L−リン酸)/N,N−ジメチルホルムアミド
流速:1.0mL/min
検出器:RI
<ポリイミドワニスの粘度>
ポリイミドワニスを、25℃でトキメック社製B8H型粘度計を用いて測定した。
<ポリイミドワニスの貯蔵安定性の評価>
貯蔵安定性は、ポリイミドワニスを25℃で静置にて貯蔵したポリイミドワニスの外観の変化を目視で観察し評価する。その評価の基準は、次のとおりである。◎及び○が実用的なレベルと評価される。
◎:評価開始後3ヶ月以上、析出物の発生及びワニスのゲル化が認められなかった。
○:評価開始後2ヶ月以上、析出物の発生及びワニスのゲル化が認められなかった。
△:評価開始後2ヶ月未満で析出物の発生またはワニスのゲル化が認められた。
×:評価開始後24時間以内に析出物の発生またはワニスのゲル化が認められた。
<ガラス転移温度>
JIS K7121(1987年)に準じて測定した。操作としては、直径6mmの円状に切り取ったポリイミドフィルム(40μm)の10mgをアルミニウム製パンに入れ、PERKIN ELMER社製 示差走査熱量計DSC7を用いて、Onset測定方法により100〜500℃の範囲を窒素気流下、昇温速度10℃/minの条件で補外ガラス転移開始温度を測定しガラス転移温度とした。
<線熱膨張係数>
JIS K7197(1991年)に準じて測定した。操作としては、ポリイミドフィルム(40μm)を順風乾燥機内で300℃×30分間加熱して応力緩和処理を行った。このフィルムから切り取った5.0×10.0mmをマジック・サイエンス社製TMA4000(MTC1000)を用いて100〜200℃の範囲を窒素流量50ml/min、昇温速度10℃/minの条件で測定し、その測定値の平均値を線熱膨張係数とした。
<ポリイミド成形体の機械特性>
ポリイミド成形体(フィルム)の機械特性(破断強度、弾性率及び伸び)は、万能材料試験機5565(インストロン社製)を用い、JISK7127(1999年)に準じて測定した。操作としては、厚さ40μm、幅10mmの試験片を長さ50mmとなるように固定し、25℃、RH60%の条件下、10mm/分の速度で試験片を引き伸ばして測定した。
<化合物の略号>
テトラカルボン酸成分(A)
PMDA:無水ピロメリット酸
BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
BTDA:3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
TMHQ:1,4−フェニレンビス(アンヒドロトリメリテート)
TMBP:4,4’−ビフェニルビス(アンヒドロトリメリテート)
テトラカルボン酸成分(B)
DSDA:3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物
トリジンスルホン骨格ジアミン成分
TSN :2,7−ジアミノ−3,6−ジメチル−9−チアフルオレン−9,9−ジオキシド(a)と2,7−ジアミノ−1,6−ジメチル−9−チアフルオレン−9,9−ジオキシド(b)との混合物(a/b=71/29)
他のジアミン成分
FDA :9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン
BAPS:ビス-[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン
反応溶媒
NMP :N−メチル−2−ピロリドン
DMI :1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
[実施例1]
温度計、撹拌機、窒素導入管、分液デカンタ及び、冷却管を備えた4つ口フラスコにテトラカルボン酸成分(A)としてPMDA4.62g(0.021mol)、テトラカルボン酸成分(B)としてDSDA30.38g(0.085mol)、トリジンスルホン骨格ジアミン成分としてTSN29.08g(0.106mol)、反応溶媒としてNMP216g、共沸溶剤としてキシレン24gを仕込み、反応系内を窒素置換した後、窒素気流下、180℃で攪拌し、生成水を系外に除去しながら5時間脱水イミド化重合反応を行った。反応後、樹脂濃度が20重量%になるようにNMPを追加し、本発明のポリイミド樹脂のNMP溶液(本ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の溶剤溶解性、平均分子量及びポリイミドワニスの粘度、貯蔵安定性の結果を表1に示す。
[実施例2]
テトラカルボン酸成分(A)をPMDA6.94g(0.032mol)、テトラカルボン酸成分(B)をDSDA26.58g(0.074mol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で本発明のポリイミド樹脂(本ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の溶剤溶解性、平均分子量及びポリイミドワニスの粘度、貯蔵安定性の結果を表1に示す。
[実施例3]
反応溶媒をMDIに変更した以外は、実施例2と同様の方法で本発明のポリイミド樹脂(本ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の溶剤溶解性、平均分子量及びポリイミドワニスの粘度、貯蔵安定性の結果を表1に示す。
[実施例4]
テトラカルボン酸成分(A)をPMDA9.25g(0.042mol)、テトラカルボン酸成分(B)をDSDA22.79g(0.064mol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で本発明のポリイミド樹脂(本ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の溶剤溶解性、平均分子量及びポリイミドワニスの粘度、貯蔵安定性の結果を表1に示す。
[実施例5]
テトラカルボン酸成分(A)をPMDA11.56g(0.053mol)、テトラカルボン酸成分(B)をDSDA18.99g(0.053mol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で本発明のポリイミド樹脂(本ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の溶剤溶解性、平均分子量及びポリイミドワニスの粘度、貯蔵安定性の結果を表1に示す。
[実施例6]
テトラカルボン酸成分(A)をBPDA9.36g(0.032mol)、テトラカルボン酸成分(B)をDSDA26.58g(0.074mol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で本発明のポリイミド樹脂(本ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の溶剤溶解性、平均分子量及びポリイミドワニスの粘度、貯蔵安定性の結果を表1に示す。
[実施例7]
テトラカルボン酸成分(A)をBTDA17.08g(0.053mol)、テトラカルボン酸成分(B)をDSDA18.99g(0.053mol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で本発明のポリイミド樹脂(本ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の溶剤溶解性、平均分子量及びポリイミドワニスの粘度、貯蔵安定性の結果を表1に示す。
[実施例8]
テトラカルボン酸成分(A)をTMHQ14.57g(0.032mol)、テトラカルボン酸成分(B)をDSDA26.58g(0.074mol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で本発明のポリイミド樹脂(本ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の溶剤溶解性、平均分子量及びポリイミドワニスの粘度、貯蔵安定性の結果を表1に示す。
[実施例9]
テトラカルボン酸成分(A)をTMHQ24.29g(0.053mol)、テトラカルボン酸成分(B)をDSDA18.99g(0.053mol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で本発明のポリイミド樹脂(本ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の溶剤溶解性、平均分子量及びポリイミドワニスの粘度、貯蔵安定性の結果を表1に示す。
[実施例10]
テトラカルボン酸成分(A)をTMHQ34.01g(0.074mol)、テトラカルボン酸成分(B)をDSDA11.39g(0.032mol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で本発明のポリイミド樹脂(本ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の溶剤溶解性、平均分子量及びポリイミドワニスの粘度、貯蔵安定性の結果を表1に示す。
[実施例11]
テトラカルボン酸成分(A)をTMBP16.99g(0.032mol)、テトラカルボン酸成分(B)をDSDA26.58g(0.074mol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で本発明のポリイミド樹脂(本ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の溶剤溶解性、平均分子量及びポリイミドワニスの粘度、貯蔵安定性の結果を表1に示す。
[実施例12]
テトラカルボン酸成分(A)をTMBP28.32g(0.053mol)、テトラカルボン酸成分(B)をDSDA18.99g(0.053mol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で本発明のポリイミド樹脂(本ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の溶剤溶解性、平均分子量及びポリイミドワニスの粘度、貯蔵安定性の結果を表1に示す。
[実施例13]
テトラカルボン酸成分(A)をPMDA6.94g(0.032mol)、テトラカルボン酸成分(B)をDSDA26.58g(0.074mol)、トリジンスルホン骨格ジアミン成分をTSN27.92g(0.102mol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で本発明のポリイミド樹脂(本ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の溶剤溶解性、平均分子量及びポリイミドワニスの粘度、貯蔵安定性の結果を表1に示す。
[実施例14]
テトラカルボン酸成分(A)をPMDA6.94g(0.032mol)、テトラカルボン酸成分(B)をDSDA26.58g(0.074mol)、トリジンスルホン骨格ジアミン成分をTSN30.53g(0.111mol)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で本発明のポリイミド樹脂(本ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の溶剤溶解性、平均分子量及びポリイミドワニスの粘度、貯蔵安定性の結果を表1に示す。
[実施例15]
ジアミン成分として、トリジンスルホン骨格ジアミン成分をTSN27.63g(0.101mol)及び他のジアミン成分をFDA1.85g(0.005mol)に変更した以外は、実施例2と同様の方法でポリイミド樹脂(本ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の溶剤溶解性、平均分子量及びポリイミドワニスの粘度、貯蔵安定性の結果を表1に示す。
[比較例1]
テトラカルボン酸成分としてPMDA23.12g(0.106mol)のみを使用した他は、実施例1と同様の方法で反応を行ったが、反応中に反応容器内で樹脂が析出した。そのため、ポリイミド樹脂の物性については測定できなかった。
[比較例2]
反応溶媒をDMIに変更した他は、比較例1と同様の方法で反応を行ったが、反応中に反応容器内で樹脂が析出した。そのため、ポリイミド樹脂の物性については測定できなかった。
[比較例3]
テトラカルボン酸成分としてDSDA37.98g(0.106mol)のみを使用した以外は、実施例1と同様の方法でポリイミド樹脂(比較ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の溶剤溶解性、平均分子量及びポリイミドワニスの粘度、貯蔵安定性の結果を表1に示す。
[比較例4]
テトラカルボン酸成分としてBPDA31.19g(0.106mol)のみを使用した以外は、実施例1と同様の方法で反応を行ったが、反応中に反応容器内で樹脂が析出した。そのため、ポリイミド樹脂の物性については測定できなかった。
[比較例5]
テトラカルボン酸成分としてBTDA34.16g(0.106mol)のみを使用した以外は、実施例1と同様の方法で反応を行ったが、反応中に反応容器内でゲル化した。そのため、ポリイミド樹脂の物性については測定できなかった。
[比較例6]
テトラカルボン酸成分としてTMHQ48.58g(0.106mol)のみを使用した以外は、実施例1と同様の方法で反応を行ったが、反応中に反応容器内で樹脂が析出した。そのため、ポリイミド樹脂の物性については測定できなかった。
[比較例7]
テトラカルボン酸成分としてTMBP56.65g(0.106mol)のみを使用した以外は、実施例1と同様の方法で反応を行ったが、反応中に反応容器内で樹脂が析出した。そのため、ポリイミド樹脂の物性については測定できなかった。
[比較例8]
トリジンスルホン骨格ジアミン成分のTSNをBAPS45.85g(0.106mol)に変更した以外は、実施例2と同様の方法でポリイミド樹脂(比較ポリイミドワニス)を得た。得られたポリイミド樹脂の溶剤溶解性、平均分子量及びポリイミドワニスの粘度の測定結果を表1に示す。得られた比較ポリイミドワニスは、室温まで冷却した2時間後にゲル化した。
[実施例16]
実施例1〜15で得られたポリイミドワニスを、ガラス基板上にバーコーターを用いて、乾燥膜厚が40μmとなるよう塗布し、真空乾燥機内で真空下(減圧度10mmHg以下)、300℃×1時間乾燥し、室温へ冷却後、ガラス基板より剥離させ、ポリイミド成形体(フィルム)を得た。得られたポリイミド成形体(フィルム)のガラス転移温度及び線熱膨張係数の測定結果を表2に示す。また、実施例2のポリイミド樹脂のフィルムの機械特性を測定した結果、破断強度が162MPa、弾性率が4.9GPa、伸びが5%であった。この測定結果はポリイミド樹脂フィルムとして、電気部品・電子部品などに好適に用いることができる機械特性を有していることを示している。
[比較例9]
比較例3、8で得られたポリイミドワニスを、実施例16と同様にし、ポリイミド成形体(フィルム)を得た。得られたポリイミド成形体(フィルム)のガラス転移温度及び線熱膨張係数の測定結果を表1に示す。
Figure 2010053336
Figure 2010053336
本発明のポリイミド樹脂は、表1から高い溶剤溶解性を有し、また、ポリイミドワニスは貯蔵安定性に優れていることがわかる。さらに、表2から、ポリイミド成形体のガラス転移温度が350℃を超え且つ線熱膨張係数が30ppm/K以下の物性を有していることが明らかである。
他方、テトラカルボン酸成分(B)を使用せず、テトラカルボン酸成分(A)のみを使用した、比較例1、2、4、5、6、7、8では、ポリイミド樹脂が析出したり、反応系がゲル化したり、ポリイミド樹脂の溶剤溶解性が悪い。
テトラカルボン酸成分(A)を使用せず、テトラカルボン酸成分(B)のみを使用した、比較例3では、ポリイミド樹脂の溶剤溶解性は良好であるが、線熱膨張係数が35ppm/Kと大きい。また、トリジンスルホン酸骨格ジアミン成分をBAPSに変えた比較例8では、ポリイミド樹脂の溶剤溶解性が悪く、ガラス転移温度288℃が低く、また、線熱膨張係数も61ppm/Kと大きい。
即ち、本発明のポリイミド樹脂は、従来の構成では困難であった良好な溶剤溶解性を有しながらも350℃を超える高いガラス転移温度及び30ppm/K以下の低い線熱膨張係数を同時に満たされたポリイミド樹脂であることがわかる。
本発明のポリイミド樹脂は、溶剤溶解性が良好であり、且つ、ガラス転移温度が350℃以上と極めて高く、また、低い線熱膨張係数であり、また、該ポリイミドワニスは貯蔵安定性に優れている。そのため、該ポリイミドワニスを成形加工して得られるポリイミド成形体は、電気部品・電子部品に好適に用いることができる。

Claims (9)

  1. 反応溶媒存在下、無水ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,4−フェニレンビス(アンヒドロトリメリテート)、4,4’−ビフェニルビス(アンヒドロトリメリテート)及びこれらの誘導体からなる群より選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸成分(A)と、
    3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体からなる群より選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸成分(B)と、
    下記一般式(1)で表されるトリジンスルホン骨格ジアミン成分とを、イミド化重合反応して得られる溶剤可溶性のポリイミド樹脂。
    一般式(1)
    Figure 2010053336
    [式中、R、R、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ水素、メチル基又はエチル基を表す。]
  2. テトラカルボン酸成分(A)とテトラカルボン酸成分(B)とのモル比が(A)/(B)=5/95〜80/20の範囲である請求項1に記載のポリイミド樹脂。
  3. テトラカルボン酸成分(A)とテトラカルボン酸成分(B)との合計が100に対して、トリジンスルホン骨格ジアミン成分が90〜110のモル比の範囲である請求項1又は2に記載のポリイミド樹脂。
  4. 請求項1に記載のポリイミド樹脂及び有機溶剤を含有するポリイミドワニス。
  5. 請求項4に記載のポリイミドワニスを成形加工して得られるポリイミド成形体。
  6. ポリイミド成形体が、膜状、フィルム状又はシート状の形態である請求項5に記載のポリイミド成形体。
  7. ポリイミド成形体のガラス転移温度が350℃以上及び、線熱膨張係数が30ppm/K以下である請求項5又は6に記載のポリイミド成形体。
  8. 請求項5〜7の何れかに記載のポリイミド成形体からなるプラスチック基板。
  9. 請求項8に記載のプラスチック基板を備えた電気部品又は電子部品。
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