JP2010053306A - 環状オレフィン樹脂およびその製造方法 - Google Patents
環状オレフィン樹脂およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010053306A JP2010053306A JP2008222313A JP2008222313A JP2010053306A JP 2010053306 A JP2010053306 A JP 2010053306A JP 2008222313 A JP2008222313 A JP 2008222313A JP 2008222313 A JP2008222313 A JP 2008222313A JP 2010053306 A JP2010053306 A JP 2010053306A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- resin
- carbon atoms
- substituted
- ene
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
【解決手段】ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量〔Mw〕が、ポリスチレン換算で5万〜20万であり、−COOH基を1つ以上有する構造単位を含有することを特徴とする環状オレフィン樹脂。
【選択図】なし
Description
このような環状オレフィン樹脂として、例えば、特許文献1には、−COOH基を有し、重量平均分子量〔Mw〕が5,500の環状オレフィン樹脂が開示されている。
しかしながら、従来の環状オレフィン樹脂を光学部品としてより広範に適用させるためには、より高い耐熱性が必要であり、また機械的強度の点でも、環状オレフィン樹脂の靭性が他の透明樹脂に比べ劣っており、さらなる改善が求められている。
基、
[R5は、単結合;置換もしくは非置換のメチレン基;炭素原子数2〜8の直鎖状もしく
は分岐状のアルキレン基;またはエーテル性酸素原子を含む炭素原子数2〜8の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を表す。](vi)R1とR2と、またはR3とR4とが、相互に結合して形成されたアルキリデン基、(vii)R1とR2と、R3とR4と、またはR2
とR3とが、相互に結合して形成された単環または多環の炭素環もしくは複素環、(vi
ii)R1とR4と、またはR2とR3とが、相互に結合して形成された二重結合、もしくは、R1とR4と、およびR2とR3とが、相互に結合して形成された三重結合。)
本発明のフィルムは、本発明の環状オレフィン樹脂から成形されてなることを特徴とする。
(R5は、単結合;置換もしくは非置換のメチレン基;炭素原子数2〜8の直鎖状もしく
は分岐状のアルキレン基;またはエーテル性酸素原子を含む炭素原子数2〜8の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を表し、
R6は、置換あるいは非置換の直鎖状、分岐状もしくは環状の、炭素原子数1〜15の
アルキル基;置換あるいは非置換の直鎖状、分岐状もしくは環状の、エーテル性酸素原子を含む炭素原子数1〜15のアルキル基;または置換もしくは非置換のアリール基を表す
。)
を1つ以上有する構造単位を含有する環状オレフィン樹脂と、
水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウムおよび水酸化マグネシウムからなる群より選択される少なくとも1種の水酸化物と
を含有する樹脂組成物を加熱する工程、
工程(II):該工程(I)を経て得られた樹脂組成物に、さらに無機酸および有機酸からなる群より選択される少なくとも1種の酸を添加し加熱する工程、および
工程(III):該工程(II)を経て得られた樹脂組成物から溶媒を留去するとともに、環状オレフィン樹脂を単離する工程。
上記の−R5-COOR6で表される基を1つ以上有する構造単位は、下記式(2)で表
される構造単位であることが好ましい。
(i)水素原子、
(ii)ハロゲン原子、
(iii)酸素原子、窒素原子、イオウ原子およびケイ素原子からなる群より選ばれる1種以上の原子を有する1価の基、
(iv)置換または非置換の炭素原子数1〜15の炭化水素基、
(v)−R5−COOR6で表される基、
[R5は、単結合;置換もしくは非置換のメチレン基;炭素原子数2〜8の直鎖状もしく
は分岐状のアルキレン基;またはエーテル性酸素原子を含む炭素原子数2〜8の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を表し、
R6は、置換あるいは非置換の直鎖状、分岐状もしくは環状の、炭素原子数1〜15の
アルキル基;置換あるいは非置換の直鎖状、分岐状もしくは環状の、エーテル性酸素原子を含む炭素原子数1〜15のアルキル基;または置換もしくは非置換のアリール基を表す
。]
(vi)R1とR2と、またはR3とR4とが、相互に結合して形成されたアルキリデン基、
(vii)R1とR2と、R3とR4と、またはR2とR3とが、相互に結合して形成された単環または多環の炭素環もしくは複素環、
(viii)R1とR4と、またはR2とR3とが、相互に結合して形成された二重結合、もしくは、R1とR4と、およびR2とR3とが、相互に結合して形成された三重結合。)
<環状オレフィン樹脂>
本発明の環状オレフィン樹脂(以下「樹脂(ii)」ともいう。)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量〔Mw〕が、ポリスチレン換算で5万〜20万であり、−COOH基を1つ以上有する構造単位を含有することを特徴とするものである。
(樹脂(i))
樹脂(i)は、GPCによる重量平均分子量〔Mw〕が、ポリスチレン換算で5万〜20万であり、−R5-COOR6で表される基
(R5は、単結合;置換もしくは非置換のメチレン基;炭素原子数2〜8の直鎖状もしく
は分岐状のアルキレン基;またはエーテル性酸素原子を含む炭素原子数2〜8の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を表し、
R6は、置換あるいは非置換の直鎖状、分岐状もしくは環状の、炭素原子数1〜15の
アルキル基;置換あるいは非置換の直鎖状、分岐状もしくは環状の、エーテル性酸素原子を含む炭素原子数1〜15のアルキル基;または置換もしくは非置換のアリール基を表す。)
を1つ以上有する構造単位を含有する環状オレフィン樹脂である。
する構造単位」が、下記式(2)で表される構造単位(以下「構造単位(b)」ともいう。)である態様が挙げられる。
(i)水素原子、
(ii)ハロゲン原子、
(iii)酸素原子、窒素原子、イオウ原子およびケイ素原子からなる群より選ばれる1種以上の原子を有する1価の基、
(iv)置換または非置換の炭素原子数1〜15の炭化水素基、
(v)−R5−COOR6で表される基、
[R5は、単結合;置換もしくは非置換のメチレン基;炭素原子数2〜8の直鎖状もしく
は分岐状のアルキレン基;またはエーテル性酸素原子を含む炭素原子数2〜8の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を表し、
R6は、置換あるいは非置換の直鎖状、分岐状もしくは環状の、炭素原子数1〜15の
アルキル基;置換あるいは非置換の直鎖状、分岐状もしくは環状の、エーテル性酸素原子を含む炭素原子数1〜15のアルキル基;または置換もしくは非置換のアリール基を表す。]
(vi)R1とR2と、またはR3とR4とが、相互に結合して形成されたアルキリデン基、
(vii)R1とR2と、R3とR4と、またはR2とR3とが、相互に結合して形成された単環または多環の炭素環もしくは複素環、
(viii)R1とR4と、またはR2とR3とが、相互に結合して形成された二重結合、もしくは、R1とR4と、およびR2とR3とが、相互に結合して形成された三重結合。)
「ノルボルネン系化合物」は、構造単位(b)に誘導され、下記式(3)で表される化合物である。
(単量体組成物)
単量体組成物に含まれるノルボルネン系化合物は、例えば、上記式(3)で表される。
上記式(3)で表されるノルボルネン系化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
5−メトキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−(2’−メトキシ)エトキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エトキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−(2’−エトキシ)エトキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−n−プロポキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−iso−プロポキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−(1’−メチル)−プロポキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−n−ブトキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−iso−ブトキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−tert−ブトキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−n−ヘキシルオキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フェノキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フェノキシエチルカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フェニルカルボニルオキシ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−メトキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−フェノキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−フェノキシエチルカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−メトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エ
ン、
8−フェノキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−
エン、
8−フェノキシエチルカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ
−3−エン、
8−フェニルカルボニルオキシ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−
3−エン、
8−メチル−8−メトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ド
デカ−3−エン(DMN)、
8−メチル−8−(2’−メトキシ)エトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−エトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ド
デカ−3−エン、
8−メチル−8−(2’−エトキシ)エトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−n−プロポキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−iso−プロポキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.
17,10]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−(1’−メチル)−プロポキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−n−ブトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−iso−ブトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−tert−ブトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.
17,10]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−n−ヘキシルオキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.
17,10]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−フェノキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]
ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−フェノキシエチルカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン。
上記式(3)で表されるノルボルネン系化合物のうち、酸素原子、窒素原子、イオウ原子およびケイ素原子からなる群より選択される少なくとも1種の原子を、分子内に少なくとも1個含む構造(以下「極性構造」ともいう。)を有する化合物は、他の素材との接着性、密着性に優れている点で好ましい。
極性構造を有する基であり、もう一方が水素原子または炭素原子数1〜3の炭化水素基である化合物は、得られる樹脂の吸水(湿)性が低くなる点で好ましい。
−R5−COOR6 …(4)
上記式(4)中、R5は、単結合;置換または非置換のメチレン基;もしくは、炭素原
子数2〜8の直鎖状または分岐状の、エーテル性酸素原子を含んでいてもよいアルキレン基を表す。
ル性酸素原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜15のアルキル基;もしくは置換または非置換のアリール基を表す。
素添加物のガラス転移温度〔Tg〕が高く、耐熱性に優れるので、炭素原子数が0または1〜3であることが好ましく、炭素原子数が0である単量体はその合成が容易である点でさらに好ましい。
が低下する傾向にあるが、ガラス転移温度〔Tg〕が低下する傾向もあるので、耐熱性を保持する観点からは炭素原子数1〜10が好ましく、特に炭素原子数1〜6であることが好ましい。
「共重合可能な単量体」としては、−COOH基を有さない環状オレフィンが用いられるが、例えば、
シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロドデセン等の環状オレフィン;
ジシクロペンタジエン(DCP)、1,4−シクロオクタジエン、シクロドデカトリエン等の非共役環状ポリエン;
エチレン等のα−オレフィン;
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(NB)、
5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−シクロヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−(4−ビフェニル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ビニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,5−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フルオロ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−クロロ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ブロモ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジフルオロ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジクロロ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジブロモ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ヒドロキシ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ヒドロキシエチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−シアノ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−アミノ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
トリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3−エン、
7−メチル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−エチル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−シクロヘキシル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−フェニル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−(4−ビフェニル)−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7,8−ジメチル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7,8,9−トリメチル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
8−メチル−トリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3−エン、
8−フェニル−トリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3−エン、
7−フルオロ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−クロロ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−ブロモ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7,8−ジクロロ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7,8,9−トリクロロ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−クロロメチル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−ジクロロメチル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−トリクロロメチル−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−ヒドロキシ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−シアノ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
7−アミノ−トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン、
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
ペンタシクロ[7.4.0.12,5.18,11.07,12]ペンタデカ−3−エン、
ヘキサシクロ[8.4.0.12,5.17,14.19,12.08,13]ヘプタデカ−3−エン、
8−メチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−エチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−シクロヘキシル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−フェニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−(4−ビフェニル)−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エ
ン、
8−ビニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−エチリデン−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8,8−ジメチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8,9−ジメチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−フルオロ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−クロロ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−ブロモ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8,8−ジクロロ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8,9−ジクロロ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8,8,9,9−テトラクロロ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−
3−エン、
8−ヒドロキシ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−ヒドロキシエチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン
、
8−メチル−8−ヒドロキシエチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデ
カ−3−エン、
8−シアノ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−アミノ−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン等の、上記
式(3)で表されるノルボルネン系化合物以外のノルボルネン系化合物
などが挙げられる。
(重合方法)
樹脂(i)の重合方法については、ノルボルネン系化合物を含む単量体組成物の重合が可能である限り、特に制限されるものではないが、例えば、特開2008−76552号公報に記載の開環(共)重合または付加(共)重合と同様の重合方法によって重合することができ、さらに該公報に記載の水素添加反応と同様にして樹脂(i)を水素添加することができる。
樹脂(i)の、1H−NMRスペクトルを測定して算出された水素添加率は、好ましく
は99%以上、より好ましくは99.5%以上である。水素添加率が上記範囲内であると、樹脂(ii)が色相の熱安定性に優れるため好適である。
(樹脂(ii))
本発明の環状オレフィン樹脂である樹脂(ii)は、GPCによる重量平均分子量〔Mw〕が、ポリスチレン換算で5万〜20万であり、−COOH基を1つ以上有する構造単位、好ましくは下記式(1)で表される構造単位を含有することを特徴とするものであって、樹脂(i)を原料として、後述する本発明の製造方法により製造することができる。
(i)水素原子、
(ii)ハロゲン原子、
(iii)酸素原子、窒素原子、イオウ原子およびケイ素原子からなる群より選ばれる1種以上の原子を有する1価の基、
(iv)置換または非置換の炭素原子数1〜15の炭化水素基、
(v)−R5−COOHで表される基、
[R5は、単結合;置換もしくは非置換のメチレン基;炭素原子数2〜8の直鎖状もしく
は分岐状のアルキレン基;またはエーテル性酸素原子を含む炭素原子数2〜8の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を表す。]
(vi)R1とR2と、またはR3とR4とが、相互に結合して形成されたアルキリデン基、
(vii)R1とR2と、R3とR4と、またはR2とR3とが、相互に結合して形成された単環または多環の炭素環もしくは複素環、
(viii)R1とR4と、またはR2とR3とが、相互に結合して形成された二重結合、もしくは、R1とR4と、およびR2とR3とが、相互に結合して形成された三重結合。)
樹脂(ii)の好ましい態様としては、上記式(1)中、R1〜R4の少なくとも1つが−R5−COOH基を表す構造単位(以下「構造単位(a)」ともいう。)のみからなる
態様、構造単位(a)と上記式(2)中、R1〜R4の少なくとも1つが−R5−COOR6で表される基を表す構造単位(構造単位(b))とからなる態様、構造単位(a)と構造単位(c)とからなる態様、および構造単位(a)と構造単位(b)と構造単位(c)とからなる態様が挙げられる。
)を好ましくは1モル%以上、より好ましくは1〜50モル%、さらに好ましくは5〜30モル%、特に好ましくは10〜30モル%含有する。
樹脂(ii)のガラス転移温度〔Tg〕は、通常120℃以上、好ましくは130℃以上である。Tgが上記範囲内であると、成型品の耐熱性の観点から好適である。
本発明のフィルムである「樹脂(ii)フィルム」は、本発明の樹脂(ii)から成形されてなることを特徴とするものである。
樹脂(ii)フィルムは、本発明の目的を損なわない範囲において、さらに酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を含むことができる。
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネート、2,6−ジ−t−ブチル−
4−メチルフェノール、2,2’−ジオキシ−3,3’−ジ−t−ブチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンなどが挙げられる。これらのうち、ペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネートが好ましい。
これら添加剤は、樹脂(i)フィルムを製造する際に、樹脂(i)とともに添加してもよいし、樹脂(i)を製造する前に添加してもよい。また、添加量は、所望の特性に応じて適宜選択されるが、樹脂(ii)100重量部に対して、通常0.01〜5.0重量部、好ましくは0.05〜2.0重量部であることが望ましい。
面で固化するため、ロールまたは樹脂(i)フィルム表面に付着する場合がある。
(樹脂(ii)フィルムの製造方法)
樹脂(ii)フィルムは、後述する樹脂組成物を、キャスティング(キャスト成形)することによって好適に形成することができる。
樹脂(ii)フィルムの全光線透過率としては、特に限定されないが、通常80〜95%、好ましくは85〜95%、より好ましくは90〜95%であることが望ましい。
樹脂(ii)フィルムの全光線透過率およびヘイズが上記範囲内であると、光学フィルムとしての利用の観点から好適である。
本発明の樹脂(ii)の製造方法は、GPCによる重量平均分子量〔Mw〕が、ポリスチレン換算で5万〜20万であり、構造単位(a)を含有する樹脂(ii)の製造方法で
あって、少なくとも下記工程(I)〜(III)を含むことを特徴とするものである。
工程(III):該工程(II)を経て得られた樹脂組成物から該溶媒を留去するとともに、樹脂(ii)を単離する工程。
(工程(I))
工程(I)とは、樹脂(i)と、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウムおよび水酸化マグネシウムからなる群より選択される少なくとも1種の水酸化物とを含有する樹脂組成物を加熱する工程である。
水酸化物は、樹脂100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.1〜8重量部、特に好ましくは0.1〜6重量部の量で樹脂組成物に含有される。水酸化物の含有量(重量部)が、上記範囲内であると反応時の粘度上昇が小さく、均一な反応が可能なため好適である。
攪拌羽根を装着したガラス製セパラブルフラスコに、上記(共)重合工程で得られた樹脂(i)の100重量部を仕込み、そこに溶剤100〜1,000重量部、好ましくはトルエン200〜500重量部を添加して室温で5時間攪拌して、該樹脂(i)をトルエンに溶解させる。
工程(II)とは、上記工程(I)を経て得られた樹脂組成物に、さらに無機酸および有機酸からなる群より選択される少なくとも1種の酸を添加し加熱する工程である。
「有機酸」としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、乳酸、トルエンスルホン酸、シュウ酸、リンゴ酸、クエン酸などが挙げられる。
工程(III)とは、上記工程(II)を経て得られた樹脂組成物から溶媒を留去するとともに、樹脂(ii)を単離する工程である。
用いて脱溶媒させて、樹脂(ii)を単離してもよい。
(ろ過工程)
ろ過工程とは、上記工程(II)を経て得られた樹脂組成物をろ過する工程であって、該工程(II)の後、または上記工程(III)の前に用いることが好ましい。
合成例および実施例で得られた樹脂および樹脂フィルムの各種物性の測定は、下記(1)〜(8)に記載の方法に従った。
核磁気共鳴分光計(NMR)としてBruker社製AVANCE500を用い、測定溶媒としてd−クロロホルムを用い、1H−NMRスペクトルを測定した。得られたスペ
クトルの5.1〜5.8ppmのビニレン基、3.7ppmのメトキシ基、0.6〜2.8ppmの脂肪族プロトンの積分値より、単量体の組成を算出後、樹脂(i)の水素添加率(%)を算出した。
セイコーインスツル(株)製DSC6200を用いて、昇温速度を毎分20℃、窒素気流下で測定を行った。樹脂(i)および(ii)のガラス転移温度〔Tg〕(℃)は、微分示差走査熱量の最大ピーク温度(A点)および最大ピーク温度より−20℃の温度(B点)を示差走査熱量曲線上にプロットし、B点を起点とするベースライン上の接線とA点を起点とする接線との交点として求めた。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(東ソー(株)製HLC−8220GPC、カラム:東ソー(株)製ガードカラムHXL−H、TSK gel G7000HXL、TSKgel GMHXL2本、TSK gel G2000HXLを順次連結、溶媒:テトラヒドロフラン、流速:1mL/min、サンプル濃度:0.7〜0.8重量%、注入量:70μL、測定温度:40℃とし、検出器:RI(40℃)、標準物質:東ソー(株)製TSKスタンダードポリスチレン)を用い、樹脂(i)および(ii)の数平均分子量〔Mn〕、重量平均分子量〔Mw〕および分子量分布〔Mw/Mn〕を測定した。
ウベローデ型粘度計を用いて、クロロホルム中(試料濃度:0.5g/dL)、30℃
で樹脂(i)の対数粘度(dL/g)を測定した。
樹脂(i)および(ii)を、その濃度が25重量%となるようにそれぞれトルエンに溶解し、その樹脂溶液をキャスト法により厚さ100μmのフィルムに成形した。
m-1に現れるOH基の伸縮振動、または樹脂(i)フィルムと樹脂(ii)フィルムとのそれぞれの差スペクトルにより、1700cm-1に現れるCOOH基のカルボニル伸縮振動を確認した。
(6)−COOH基を有する構造単位の含有率
核磁気共鳴分光計(NMR)としてBruker社製AVANCE500を用い、測定溶媒としてd−クロロホルムを用い、樹脂(i)および(ii)の1H−NMRスペクト
ルを測定した。得られたスペクトルの3.7ppmのメトキシ基、0.6〜2.8ppmの脂肪族プロトンの積分値より、−COOCH3基を有する構造単位と−COOH基を有
する構造単位との比を算出し、−COOH基を有する構造単位の含有率(モル%)を算出した。
Gardner社製ヘイズ−光線透過率測定機(Haze−Gard Plus型)を使用して、樹脂(i)フィルムと樹脂(ii)フィルムとの全光線透過率(%)およびヘイズ(%)を測定した。
樹脂(i)フィルムおよび樹脂(ii)フィルムそれぞれと20μmの銅箔(日本製箔(株)製)とを重ね、その両面に保護フィルムとしてポリイミドフィルム(東レ・デュポン(株)製)で挟み、真空プレス(関西ロール(株)製PEWR−1030型、台板300mm×300mm×1段、電熱式温調)で、200℃×5分間×30MPaでプレスし
圧着した。
下記式(5)で表される8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン(以下「DNM」ともいう。)100部と、1−ヘ
キセン(分子量調節剤)18部と、トルエン(開環重合反応用溶媒)300部とを、窒素置換した反応容器に仕込み、この溶液を80℃に加熱した。次いで、反応容器内の溶液に、重合触媒として、トリエチルアルミニウムのトルエン溶液(0.6モル/リットル)0.2部と、メタノール変性の六塩化タングステンのトルエン溶液(濃度0.025モル/リットル)0.9部とを添加し、この溶液を80℃で3時間加熱攪拌することにより開環重合反応させて開環重合体溶液を得た。この重合反応における重合転化率は97%であった。
応を行った。
[合成例2]
DNM71部と、下記式(6)で表されるジシクロペンタジエン(以下「DCP」ともいう。)15部と、下記式(7)で表されるビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(以下「NB」ともいう。)1部と、1−へキセン(分子量調節剤)18部と、トルエン(開環重合反応用溶媒)200部とを、窒素置換した反応容器に仕込み、100℃に加熱した。
圧力を10MPaとした。その後、圧力を10MPaに保ったまま、165℃、3時間の反応を行った。得られた反応溶液(水素添加重合体溶液)を冷却した後、水素ガスを放圧した。この反応溶液を大量のメタノール中に注いで凝固物を分離回収し、これを乾燥して樹脂(i)(以下「樹脂B」ともいう。)を得た。
[合成例3]
単量体としてDNM225部とNB25部とを用い、1−ヘキセンの添加量を27部としたこと以外は、合成例1と同様にして樹脂(i)(以下「樹脂C」ともいう。)を得た。
そこに、濃硫酸の2.6部をメタノールの3部に溶解させたものを添加し、さらに90℃のまま5時間攪拌した。
攪拌羽根を装着したガラス製セパラブルフラスコに、樹脂Dの100部を仕込み、そこにトルエン300部を添加して室温で5時間攪拌して、樹脂Dをトルエンに溶解させ樹脂溶液を得た。この樹脂溶液に、酸化防止剤としてペンタエリスリチルテトラキス[3−(
3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネートを、樹脂溶液中の
樹脂100部に対し0.5部となるように添加し、その樹脂溶液をアドバンテック東洋(株)製の孔径5μmのメンブレンフィルターを用い濾過した。その樹脂溶液を、乾燥後の厚みが100μmとなるようアプリケーターを用いて25℃でキャストし、室温で12時間静置し溶剤を蒸発させ、続いて真空下80℃×2時間、さらに150℃×12時間保持し、樹脂フィルムDを得た。
[実施例2]
実施例1において、KOHを5.7部、濃硫酸を5.0部、およびメタノールを6部に変更した以外は実施例1と同様にして樹脂Eおよび樹脂フィルムEを得た。
ルムEの上記(7)および(8)に係る物性値とを表2に示す。
[実施例3]
実施例1において、樹脂Aの代わりに樹脂Bを使用する以外は実施例1と同様にして樹脂FおよびそのフィルムFを得た。
[実施例4]
実施例1において、樹脂Bの代わりに樹脂Cを使用した以外は実施例1と同様にして樹脂GおよびそのフィルムGを得た。
[比較例1]
攪拌羽根を装着したガラス製セパラブルフラスコに、樹脂Aの100部を仕込み、そこにトルエン300部を添加して室温で5時間攪拌して、樹脂Aをトルエンに溶解させ、樹脂溶液を得た。この樹脂溶液に、酸化防止剤としてペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネートを、樹脂溶液中の樹脂100部に対し0.5部となるように添加し、その樹脂溶液をADVANTEC製の孔径5μmのメンブレンフィルターを用い濾過した。得られた樹脂溶液を、乾燥後の厚さが100μmとなるようアプリケーターを用いて25℃でキャストし、室温で12時間静置し溶剤を蒸発させ、続いて真空下80℃×2時間、さらに150℃×12時間保持し、樹脂フィルムAを得た。
[比較例2]
比較例1において、樹脂Aの代わりに樹脂Bを用いた以外は同様の方法により、樹脂フィルムBを得た。
[比較例3]
比較例1において、樹脂Aの代わりに樹脂Cを用いた以外は同様の方法により、樹脂フィルムCを得た。
含有する樹脂(ii)が得られた。この樹脂(ii)から作製したキャストフィルムもノルボルネン系樹脂フィルムとして充分な透明性を有することが明らかとなった。さらに、この樹脂(ii)からなるフィルムは、金属との密着性に優れ、銅箔との密着強度は、樹脂(i)である樹脂A〜Cと比較し、2倍以上向上し、特に、実施例2の樹脂Eからなるフィルムは、樹脂Aからなるフィルムの約7倍まで密着力が向上した。
Claims (6)
- ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量〔Mw〕が、ポリスチレン換算で5万〜20万であり、
−COOH基を1つ以上有する構造単位を含有することを特徴とする環状オレフィン樹脂。 - 上記の−COOH基を1つ以上有する構造単位が、下記式(1)で表されることを特徴とする請求項1に記載の環状オレフィン樹脂。
ただし、R1〜R4の少なくとも1つは、下記(v)を表す。
(i)水素原子、
(ii)ハロゲン原子、
(iii)酸素原子、窒素原子、イオウ原子およびケイ素原子からなる群より選ばれる1種以上の原子を有する1価の基、
(iv)置換または非置換の炭素原子数1〜15の炭化水素基、
(v)−R5−COOHで表される基、
[R5は、単結合;置換もしくは非置換のメチレン基;炭素原子数2〜8の直鎖状もしく
は分岐状のアルキレン基;またはエーテル性酸素原子を含む炭素原子数2〜8の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を表す。]
(vi)R1とR2と、またはR3とR4とが、相互に結合して形成されたアルキリデン基、
(vii)R1とR2と、R3とR4と、またはR2とR3とが、相互に結合して形成された単環または多環の炭素環もしくは複素環、
(viii)R1とR4と、またはR2とR3とが、相互に結合して形成された二重結合、もしくは、R1とR4と、およびR2とR3とが、相互に結合して形成された三重結合。) - 請求項1または2に記載の環状オレフィン樹脂から成形されてなることを特徴とするフィルム。
- ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量〔Mw〕が、ポリスチレン換算で5万〜20万であり、
−COOH基を1つ以上有する構造単位を含有する環状オレフィン樹脂の製造方法であって、
少なくとも下記工程(I)〜(IV)を含むことを特徴とする環状オレフィン樹脂の製造方法。
工程(I):GPCによる重量平均分子量〔Mw〕が、ポリスチレン換算で5万〜20万であり、−R5-COOR6で表される基
(R5は、単結合;置換もしくは非置換のメチレン基;炭素原子数2〜8の直鎖状もしく
は分岐状のアルキレン基;またはエーテル性酸素原子を含む炭素原子数2〜8の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を表し、
R6は、置換あるいは非置換の直鎖状、分岐状もしくは環状の、炭素原子数1〜15の
アルキル基;置換あるいは非置換の直鎖状、分岐状もしくは環状の、エーテル性酸素原子を含む炭素原子数1〜15のアルキル基;または置換もしくは非置換のアリール基を表す。)
を1つ以上有する構造単位を含有する環状オレフィン樹脂と、
水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウムおよび水酸化マグネシウムからなる群より選択される少なくとも1種の水酸化物と
を含有する樹脂組成物を加熱する工程、
工程(II):該工程(I)を経て得られた樹脂組成物に、さらに無機酸および有機酸からなる群より選択される少なくとも1種の酸を添加し加熱する工程、および
工程(III):該工程(II)を経て得られた樹脂組成物から溶媒を留去するとともに、環状オレフィン樹脂を単離する工程。 - さらに、上記工程(II)を経て得られた樹脂組成物をろ過する工程を含むことを特徴とする請求項4に記載の環状オレフィン樹脂の製造方法。
- 上記の−R5-COOR6で表される基を1つ以上有する構造単位が、下記式(2)で表
されることを特徴とする請求項4または5に記載の環状オレフィン樹脂の製造方法。
を表し、xは、0または1〜3の整数を表し、yは、1以上の整数を表す。
ただし、R1〜R4の少なくとも1つは、下記(v)を表す。
(i)水素原子、
(ii)ハロゲン原子、
(iii)酸素原子、窒素原子、イオウ原子およびケイ素原子からなる群より選ばれる1種以上の原子を有する1価の基、
(iv)置換または非置換の炭素原子数1〜15の炭化水素基、
(v)−R5−COOR6で表される基、
[R5は、単結合;置換もしくは非置換のメチレン基;炭素原子数2〜8の直鎖状もしく
は分岐状のアルキレン基;またはエーテル性酸素原子を含む炭素原子数2〜8の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を表し、
R6は、置換あるいは非置換の直鎖状、分岐状もしくは環状の、炭素原子数1〜15の
アルキル基;置換あるいは非置換の直鎖状、分岐状もしくは環状の、エーテル性酸素原子を含む炭素原子数1〜15のアルキル基;または置換もしくは非置換のアリール基を表す。]
(vi)R1とR2と、またはR3とR4とが、相互に結合して形成されたアルキリデン基、
(vii)R1とR2と、R3とR4と、またはR2とR3とが、相互に結合して形成された単環または多環の炭素環もしくは複素環、
(viii)R1とR4と、またはR2とR3とが、相互に結合して形成された二重結合、もしくは、R1とR4と、およびR2とR3とが、相互に結合して形成された三重結合。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008222313A JP2010053306A (ja) | 2008-08-29 | 2008-08-29 | 環状オレフィン樹脂およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008222313A JP2010053306A (ja) | 2008-08-29 | 2008-08-29 | 環状オレフィン樹脂およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010053306A true JP2010053306A (ja) | 2010-03-11 |
Family
ID=42069545
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008222313A Pending JP2010053306A (ja) | 2008-08-29 | 2008-08-29 | 環状オレフィン樹脂およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010053306A (ja) |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5665018A (en) * | 1979-10-31 | 1981-06-02 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | Production of heat-resistant resin |
JPS5941325A (ja) * | 1982-09-01 | 1984-03-07 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | 耐熱性樹脂の製造法 |
JPH11130843A (ja) * | 1997-10-28 | 1999-05-18 | Mitsui Chem Inc | 開環メタセシス(共)重合体の水素添加物及びその製造方法 |
JPH11286537A (ja) * | 1998-03-31 | 1999-10-19 | Nippon Zeon Co Ltd | 有機基含有ノルボルネン系重合体 |
JPH11292991A (ja) * | 1998-04-14 | 1999-10-26 | Nippon Zeon Co Ltd | シート及びその製造方法 |
JP2001139776A (ja) * | 1999-11-10 | 2001-05-22 | Jsr Corp | 熱硬化性樹脂組成物およびその硬化物 |
JP2001187815A (ja) * | 1999-12-28 | 2001-07-10 | Jsr Corp | 環状オレフィン系共重合体およびその製造方法並びに熱可塑性重合体組成物 |
-
2008
- 2008-08-29 JP JP2008222313A patent/JP2010053306A/ja active Pending
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5665018A (en) * | 1979-10-31 | 1981-06-02 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | Production of heat-resistant resin |
JPS5941325A (ja) * | 1982-09-01 | 1984-03-07 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | 耐熱性樹脂の製造法 |
JPH11130843A (ja) * | 1997-10-28 | 1999-05-18 | Mitsui Chem Inc | 開環メタセシス(共)重合体の水素添加物及びその製造方法 |
JPH11286537A (ja) * | 1998-03-31 | 1999-10-19 | Nippon Zeon Co Ltd | 有機基含有ノルボルネン系重合体 |
JPH11292991A (ja) * | 1998-04-14 | 1999-10-26 | Nippon Zeon Co Ltd | シート及びその製造方法 |
JP2001139776A (ja) * | 1999-11-10 | 2001-05-22 | Jsr Corp | 熱硬化性樹脂組成物およびその硬化物 |
JP2001187815A (ja) * | 1999-12-28 | 2001-07-10 | Jsr Corp | 環状オレフィン系共重合体およびその製造方法並びに熱可塑性重合体組成物 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5742853B2 (ja) | 環状オレフィン開環重合体、その水素化体および該水素化体組成物、ならびにトリシクロペンタジエン | |
EP2060937A1 (en) | Retardation film, and liquid crystal display device using the same | |
JP2007146033A (ja) | 光学透明材料、これを含有してなる複合材料、その成形品及び光学部品 | |
TW200815494A (en) | Cyclic olefin resin composition, optical film and retardation plate using the composition, and their production methods | |
JP5566403B2 (ja) | 位相差フィルム、並びに、それを用いた有機el表示装置及び液晶表示装置 | |
JP5391514B2 (ja) | 環状オレフィン系共重合体およびその製造方法ならびに用途 | |
JP5041233B2 (ja) | プラスチック成形品 | |
JP4897137B2 (ja) | 偏光板 | |
JP2010254980A (ja) | 環状オレフィン系開環重合体の製造方法 | |
WO2008066306A1 (en) | Norbornene polymer or copolymer and method of preparing the same | |
JP4894082B2 (ja) | 環状オレフィン系(共)重合体から形成されてなる光学材料 | |
JP2010053306A (ja) | 環状オレフィン樹脂およびその製造方法 | |
JP2007223242A (ja) | 位相差フィルムの製造方法、位相差フィルムおよびその用途 | |
JP5396763B2 (ja) | ノルボルネン系樹脂フィルム | |
JP2008231318A (ja) | 樹脂組成物、光学フィルム、位相差フィルムおよび液晶表示装置 | |
JP5262328B2 (ja) | 光学フィルムとその製造方法 | |
JP4626023B2 (ja) | 環状オレフィン系共重合体及び光学材料 | |
JP4367179B2 (ja) | 積層体の製造方法および積層体 | |
JP5672959B2 (ja) | 重合体の製造方法および金属触媒残渣除去方法 | |
JP5304244B2 (ja) | 環状オレフィン系開環共重合体およびその用途 | |
JP2009003193A (ja) | 位相差フィルム及びそれを用いた液晶表示装置 | |
JP2008045069A (ja) | 環状オレフィン系付加共重合体およびその製造方法ならびに用途 | |
JP2010159404A (ja) | 環状オレフィン系開環(共)重合体の水素化物の製造方法および環状オレフィン系開環(共)重合体の水素化物 | |
JP5282421B2 (ja) | 環状オレフィン系重合体の製造方法 | |
JP5494718B2 (ja) | 環状オレフィン系共重合体およびその用途 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110217 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20120227 |
|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20121029 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20121106 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121220 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20130730 |