JP2010047912A - 携帯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザの送信指示操作に基づいて送信される送信電波の出力強度を確保しつつ内蔵された電池の消耗を抑えることができる携帯機を提供する。
【解決手段】電子キー2のケース30には加飾金属34,34が設けられ、ケース30に対して移動可能に設けられたスライドカバー33には、金属体35が設けられている。スライドカバー33が開放位置に配置された場合、加飾金属34,34の端部間が金属体35を介して接続され、略コ字状の金属体35が形成される。
【選択図】図6

Description

本発明は、特定の通信対象との間で所定の無線通信を行う携帯機に関するものである。
従来、車両や住宅等に設けられた通信制御装置との間の所定の無線通信を通じてドアロック装置の施錠・解錠を行う電子キーシステムとして、例えば特許文献1に示されるものが採用されている。
電子キーのケースには、回路基板が収容されている。回路基板には、識別コードの送信制御等を行う制御回路と、前記通信制御装置との間で無線通信を行うための送信アンテナ及び受信アンテナとが実装されている。制御回路には、送信指示操作が行われる操作ボタンとして、ドアを施錠する際に操作する押し操作式のロックボタンと、ドアを解錠する際に操作する押し操作式のアンロックボタンとが接続されている。ロックボタンが操作されると、制御回路は、送信アンテナを通じて、自身に固有の識別コードとドア錠の施錠を要求する施錠要求コードとを含む施解錠要求信号を、通信制御装置へ送信する。また、アンロックボタンが操作されると、制御回路は、送信アンテナを通じて、自身に固有の識別コードとドア錠の解錠を要求する解錠要求コードとを含む施解錠要求信号を、通信制御装置へ送信する。通信制御装置は、電子キーの送信アンテナから送信された施解錠要求信号に含まれる識別コードが自身に記憶されている識別コードと一致するか否かを判断し、一致したことを条件としてドアロック装置の施錠・解錠を行う。即ち、操作ボタンを通じた発信指示操作の入力に基づいて施解錠要求信号を発信することにより、ユーザは、電子キーの操作ボタンを操作するだけでドアロック装置を遠隔操作することが可能となっている。尚、こうした送信指示操作に基づく通信は、ワイヤレス通信と称されている。
また、通信制御装置は、前記応答要求信号を発信し、ドア周辺に通信エリアを形成するLF発信機を備えている。電子キーを所持したユーザがドア周辺の通信エリア内に進入すると、電子キーは受信アンテナを通じて該応答要求信号を受信し、該信号がID返信要求であることを認識すると、そのリクエストに応答する形で、識別コードを含む応答信号を送信アンテナから発信する。通信制御装置は、電子キーの送信アンテナから送信された応答信号に含まれる識別コードが、自身に記憶されている識別コードと一致するか否かを判断し、一致したことを条件として、ドアハンドル若しくはドアノブに設けられたタッチセンサを起動し、このタッチセンサで操作者によるドアハンドル若しくはドアノブのタッチ操作を検出すると、ドアロック装置に解錠許可を出力する。解錠許可を受けたドアロック装置は、ドアロックモータを駆動して施錠状態のドアロックを解除する。即ち、車載機から送信された応答要求信号を受信した電子キーが自動で応答信号を発信することにより、ユーザは、電子キーを所持した状態でドアに近づくだけで、ドアロック装置を操作することが可能となっている。尚、こうした応答要求信号や応答信号を用いた通信は、スマート通信と称されている。
特開2008−127894
ところで、スマート通信は、携帯機が車両周辺に形成された通信エリア内に進入し応答要求信号を受信した場合に信号を送信するため、携帯機が通信エリア内に進入したときに当該携帯機から送信される信号が通信制御装置に届けばよい。一方、ワイヤレス通信は、ドア錠を遠隔操作する際にユーザの送信指示操作に基づいて信号を送信するため、通信エリア外からの操作も想定されるため、携帯機から送信される送信電波の到達距離は大きい方が好ましい。従って、スマート通信において要求される送信電波の出力強度は、ワイヤレス通信において要求される送信電波の出力強度よりも小さい。
しかしながら、ワイヤレス通信時及びスマート通信時において、携帯機は同じ送信アンテナから信号を送信する。従って、送信電波の出力強度は要求される出力強度のより大きなワイヤレス通信時に合わせて設定され、要求される送信電波の出力強度がワイヤレス通信時に比べて小さいスマート通信時においても、ワイヤレス通信時と、同じ出力強度で電波が送信される。このため、ワイヤレス通信時の送信電波の出力強度を確保した場合、スマート通信時において、必要以上の出力強度で電波が送信されることとなり、携帯機に内蔵された電池が必要以上に消耗されてしまう。
本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであって、ユーザの送信指示操作に基づいて信号を送信するとともに、通信対象から受ける信号に応答して信号を送信する携帯機において、ユーザの送信指示操作に基づいて送信される送信電波の出力強度を確保しつつ内蔵された電池の消耗を抑えることができる携帯機を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、非導電性材料からなるケースと、該ケースの内部に設けられた送信アンテナと、前記ケースの外面に設けられ送信指示操作が行われる入力部と、該入力部に前記送信指示操作が行われると前記送信アンテナを通じて自身がもつ固有の識別情報を通信対象に送信する第1通信手段と、前記通信対象から受ける識別情報要求信号に応答して前記送信アンテナを通じて前記固有の識別情報を前記通信対象に送信する第2通信手段とを備え、前記通信対象側で前記識別情報の照合が一致したことを条件として当該通信対象に対応する特定の機器を動作させる携帯機において、前記ケースに固定された固定側金属体と、ユーザの操作により前記ケースに対して第1の位置と第2の位置との間を移動する非導電性材料からなる可動部材に固定された可動側金属体とを備え、前記可動部材が前記第2の位置に配置された場合、前記固定側金属体と前記可動側金属体とが電気的に接続されることにより、環状をなすとともにその周方向において分断された開ループ形状をなす金属部材を形成することをその要旨とする。
一般に、アンテナの近傍に金属があると、通信対象との間の無線通信に際してアンテナから送信される電波は、その金属の影響を受ける。従って、携帯機に金属部材を設け、通信対象との間の無線通信に際してこの金属部材を送信アンテナとして効果的に活用し、携帯機から送信される送信電波の出力強度を向上させることに本出願人は想到した。本発明によれば、可動部材が第2の位置に配置された場合、固定側金属体と可動側金属体とが電気的に接続されることにより、環状をなすとともにその周方向において分断された開ループ形状をなす金属部材を形成する。このため、可動部材を第2の位置へ配置することにより、環状をなすとともにその周方向において分断された開ループ形状をなす金属部材が、送信アンテナとして有効に機能するため、携帯機の送信電波の出力強度が、送信アンテナ単体の場合と比較して向上する。従って、携帯機に内蔵される電池の消耗を抑えるために、例えば、識別情報要求信号に応答して送信される送信電波に要求される出力強度に合わせて送信アンテナ単体から送信される送信電波の出力強度を比較的低く設定した場合でも、可動部材を第2の位置に配置することにより、送信指示操作に基づいて送信される送信電波に要求される出力強度を確保することができる。よって、ユーザの送信指示操作に基づいて送信される送信電波の出力強度を確保しつつ内蔵された電池の消耗を抑えることができる。
請求項2に記載の発明は、前記可動部材は、前記第1の位置に配置されている状態で前記入力部を覆うカバー部材であり、前記第2の位置に配置されている状態で前記入力部が外部に露出して前記送信指示操作が可能となることをその要旨とする。
本発明によれば、可動側金属体は、第1の位置に配置されている状態で入力部を覆うカバー部材に設けられている。カバー部材が第1の位置に配置されている場合、該カバー部材が入力部に対応する位置に配置されているため送信指示操作ができない。従って、ユーザが入力部を操作するためには、カバー部材を第2の位置に配置しなければならない。このため、送信指示操作を行う際、ユーザが送信電波の出力強度を向上させることを特に意識していなくても、入力部を覆うカバー部材である可動部材を第2の位置に配置することとなり、送信指示操作に基づいて送信される送信電波の出力強度を、確実に向上させることができる。
請求項3に記載の発明は、前記入力部は、前記ケースに対して移動可能に設けられた操作部材を備え、前記可動部材は、前記操作部材とともに移動可能に設けられ、前記送信指示操作による前記操作部材の移動に伴って、前記第1の位置から前記第2の位置へ移動することをその要旨とする。
本発明によれば、可動側金属は、送信指示操作による操作部材の移動に伴って、第1の位置から前記第2の位置へ移動する。このため、送信指示操作を行う際、ユーザが送信電波の出力強度を向上させることを特に意識していなくても、操作部材とともに移動する可動部材を第2の位置に配置することとなり、送信指示操作に基づいて送信される送信電波の出力強度を確実に向上させることができる。
請求項4に記載の発明は、前記固定側金属体は、該携帯機の外観の意匠性を満たすべく前記ケースの意匠面に設けられる金属加飾部を構成する部材を含むことをその要旨とする。
本発明によれば、携帯機の外観の意匠性を満たすべくケースの意匠面に設けられる金属加飾部を送信アンテナとして利用することにより、携帯機の出力強度を効率的に向上させることができる。
請求項5に記載の発明は、前記固定側金属体及び前記可動側金属体は、前記ケース内に設けられていることをその要旨とする。
本発明によれば、ケース内に設けられた固定側金属体及び可動側金属体からなる金属部材を、送信アンテナとして利用する。例えばユーザや他の金属製品等が金属部材に触れると、携帯機の電波性能が不安定になり、これは無線通信性能確保の面から好ましくない。本発明では金属部材をケース内に設けることにより、ユーザや他の金属製品等が、送信アンテナとして機能する金属部材に触れることを防止することが可能となり、携帯機の電波性能を安定させることができる。
本発明によれば、ユーザの送信指示操作に基づいて信号を送信するとともに、通信対象から受ける信号に応答して信号を送信する携帯機において、ユーザの送信指示操作に基づいて送信される送信電波の出力強度を確保しつつ内蔵された電池の消耗を抑えることができる携帯機を得ることができる。
以下、本発明を車両の電子キーシステムにおいて、ドア錠の開閉に使用される電子キーに具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、車両の電子キーシステム1は、車両の所有者(ユーザ)によって所持される携帯機としての電子キー2と、車両に設けられて同電子キー2との間で無線通信を行う電子制御装置3とを備えている。
<車両制御装置>
先ず、電子制御装置3について説明する。図1に示すように、電子制御装置3は、不揮発性のメモリ3aを備え、そのメモリ3aには、車両に対応する電子キー2に固有の識別コードが記憶されている。電子制御装置3には、車両に対応する電子キー2との間で無線通信を行うためのLF送信機11と、同じくRF受信機12とが電気的に接続されている。また、電子制御装置3には、車両のドア錠を施解錠するドアロック装置4が電気的に接続されている。
LF送信機11は、電子制御装置3から出力された応答要求信号Sreqを電子キー2側で受信可能な所定周波数(例えば、134kHz)の電波に変調し、該応答要求信号Sreqを例えばドア毎に設けられたLF送信アンテナ11aを通じて車両の周辺に送信する。RF受信機12は、電子キー2から所定周波数(例えば、312MHz)の電波として送信された、電子キー2に固有の識別コードを含む応答信号Srep、及び施解錠要求信号Skeyを、車両に設けられたRF受信アンテナ12aを通じて受信する。そして、RF受信機12は、受信した応答信号Srep、及び施解錠要求信号Skeyをパルス信号に復調して電子制御装置3に出力する。
電子制御装置3は、電子キー2に対して識別コードを含む応答信号Srepの出力を要求する旨の応答要求信号Sreqを、LF送信機11を通じて送信する。また、電子制御装置3は、応答要求信号Sreqに応答して電子キー2から返信される応答信号Srepを、RF受信機12を通じて受信する。そして、電子制御装置3は、受信した応答信号Srepに含まれる電子キー2に固有の識別コードとメモリ3aに記憶されている識別コードとを照合し、それらが一致した場合に、ドアロック装置4にドア錠の施解錠を許可する。
また、電子制御装置3は、電子キー2から送信される施解錠要求信号SkeyをRF受信機12を通じて受信する。そして、電子制御装置3は、受信した施解錠要求信号Skeyに含まれる電子キー2に固有の識別コードと、メモリ3aに記憶されている識別コードとを照合し、それらが一致した場合に、ドア錠を施解錠する旨の制御信号をドアロック装置4へ出力する。ドアロック装置4は、該制御信号に基づいてドア錠を施解錠する。
<電子キー>
次に、電子キー2について説明する。図1に示すように、電子キー2の内部には、マイクロコンピュータ21が設けられている。マイクロコンピュータ21には、電子制御装置3との間で無線通信を行う通信機能部を構成するLF受信回路22と、同じく通信機能部を構成するRF送信回路23とがそれぞれ接続されている。また、マイクロコンピュータ21には、入力部を構成する施錠スイッチ24と、同じく入力部を構成する解錠スイッチ25とが接続されている。また、電子キー2の内部には、電池26が設けられている。電池26は、例えばボタン型電池(一次電池)であり、電子制御装置3との間の無線通信を行うための電源として機能する。なお、マイクロコンピュータ21、RF送信回路23、及び送信アンテナ23aによって第1通信手段が構成される。また、マイクロコンピュータ21、LF受信回路22、受信アンテナ22a、RF送信回路23、及び送信アンテナ23aによって第2通信手段が構成される。
LF受信回路22は、前記電子制御装置3から所定周波数(例えば134kHz)の電波として送信される応答要求信号Sreqを、受信アンテナ22aを通じて受信する。LF受信回路22は、受信した応答要求信号Sreqをパルス信号に復調してマイクロコンピュータ21に出力する。RF送信回路23は、マイクロコンピュータ21から出力される応答信号Srep及び施解錠要求信号Skeyを、電子制御装置3側で受信可能な所定周波数(例えば、312MHz)の電波に変調して、送信アンテナ23aを通じて送信する。マイクロコンピュータ21は、不揮発性のメモリ21aを備え、そのメモリ21aには、車両に対応する電子キー2に固有の識別コード、ドア錠の施錠を要求する施錠要求コード、及びドア錠の解錠を要求する解錠要求コードが記憶されている。
マイクロコンピュータ21は、施錠スイッチ24からのオン信号の入力を通じて施錠スイッチ24が操作されたことを検出すると、電子制御装置3に対してドア錠の施錠を要求する施錠要求コード及び電子キー2に固有の識別コードを含む施解錠要求信号Skeyを、RF送信回路23の送信アンテナ23aを通じて送信する。また、マイクロコンピュータ21は、解錠スイッチ25からのオン信号の入力を通じて解錠スイッチ25が操作されたことを検出すると、電子制御装置3に対してドア錠の解錠を要求する解錠要求コード及び電子キー2に固有の識別コードを含む施解錠要求信号Skeyを、RF送信回路23の送信アンテナ23aを通じて送信する。
また、マイクロコンピュータ21は、LF受信回路22を通じて電子制御装置3から送信される応答要求信号Sreqを受信すると、電子制御装置3に対して電子キー2に固有の識別コードを含む応答信号Srepを、RF送信回路23の送信アンテナ23aを通じて送信する。
さて、エンジンが停止状態であり且つドアが施錠状態である車両の駐車状態において、電子制御装置3は、電子キー2に対して電子キー2に固有の識別コードを含む応答信号Srepの出力を要求する旨の応答要求信号Sreqを、LF送信機11のLF送信アンテナ11aを通じて車両の周辺に出力する。これにより、図2に示すように、車両の周辺に電子キー2との間で相互無線通信が可能な通信エリアTが形成される。そして、ユーザが電子キー2を所持して電子制御装置3の通信エリアTに進入し、電子キー2が応答要求信号Sreqを受信すると、電子キー2がそれに応答し、電子キー2に固有の識別コードを含む応答信号Srepを返信する。
電子制御装置3は、電子キー2から返信された応答信号SrepをRF受信機12を通じて受信し、該受信した応答信号Srepに含まれる識別コードとメモリ3aに記憶されている識別コードとを照合し、それらが一致した場合に電子キー2との間の車外照合が成立したと判断する。電子制御装置3は、電子キー2との間の車外照合が成立したことを条件として、ドアロック装置4にドア錠の解錠を許可する。ドアロック装置4は、電子制御装置3からドア錠の解錠が許可された状態において図示しないドアハンドルセンサに対する接触操作が行われると、ドア錠を解錠する。即ち、電子制御装置3から送信された応答要求信号Sreqを受信した電子キー2が自動で応答信号Srepを発信することにより、ユーザは、電子キー2を所持した状態でドアに近づくだけで、ドアロック装置4を操作することができる。尚、こうした応答要求信号Sreqや応答信号Srepを用いた通信を、スマート通信という。
また、図3に示すように、電子制御装置3の通信エリアTの外にいるユーザが電子キー2の施錠スイッチ24若しくは解錠スイッチ25を操作すると、電子キー2は固有の識別コードを含む施解錠要求信号Skeyを送信する。電子制御装置3は、電子キー2から送信された施解錠要求信号Skeyを、前記RF受信機12を通じて受信し、該受信した施解錠要求信号Skeyに含まれる識別コードとメモリ3aに記憶されている識別コードとを照合し、それらが一致した場合に電子キー2との間の車外照合が成立したと判断する。電子制御装置3は、電子キー2との間の車外照合が成立したことを条件として、ドアロック装置4にドア錠を施錠若しくは解錠する旨の制御信号を出力する。具体的には、受信した施解錠要求信号Skeyにドア錠の施錠を要求する旨の施錠要求コードが含まれている場合、電子制御装置3は、ドアロック装置4にドア錠を施錠する旨の制御信号を出力する。ドアロック装置4は、電子制御装置3から出力された制御信号に基づいてドア錠を施錠する。一方、受信した施解錠要求信号Skeyにドア錠の解錠を要求する旨の解錠要求コードが含まれている場合、電子制御装置3は、ドアロック装置4にドア錠を解錠する旨の制御信号を出力する。ドアロック装置4は、電子制御装置3から出力された制御信号に基づいてドア錠を解錠する。即ち、施錠ボタン24a若しくは解錠ボタン25aを通じた発信指示操作の入力に基づいて施解錠要求信号Skeyを発信することにより、ユーザは、電子キー2の施錠ボタン24a若しくは解錠ボタン25aを操作するだけでドアロック装置4を遠隔操作することができる。尚、こうした送信指示操作の入力に基づく通信を、ワイヤレス通信という。
ところで、図2に示すように、応答要求信号Sreqや応答信号Srepを用いたスマート通信では、電子キー2が車両周辺に形成された通信エリアT内に進入し応答要求信号Sreqを受信した場合に応答信号Srepが返信されるため、通信エリアT内にある電子キー2から電子制御装置3へ信号(この場合、応答信号Srep)が送信される。従って、この場合に電子キー2に要求される送信電波の到達距離は、通信エリアTと同程度となる。一方、図3に示すように、送信指示操作の入力に基づくワイヤレス通信は、ユーザによる施錠ボタン24a若しくは解錠ボタン25aの送信指示操作に基づいて施解錠要求信号Skeyが送信されるため、前記通信エリアT外にある電子キー2から電子制御装置3へ信号(この場合、施解錠要求信号Skey)が送信される場合がある。従って、この場合に電子キー2に要求される送信電波の到達距離は、大きい方が好ましい。即ち、スマート通信において要求される送信電波の出力強度は、ワイヤレス通信において要求される送信電波の出力強度よりも小さい。本実施の形態では、前述した従来と異なり、スマート通信時に要求される送信電波の到達距離に合わせて、送信アンテナ23a単体から送信される送信電波の出力強度を設定している。そして、ワイヤレス通信時には、このとき要求される送信電波の出力強度を確保するために、電子キー2を次のように構成している。
次に、この電子キー2の構造について詳細に説明する。
図4(a)に示すように、電子キー2のケース30は、樹脂等の非導電性材料からなり、平面視(図4(a)中、上から見た状態)において長方形を成す扁平形状に形成されている。ケース30は、それぞれ開口部を有する箱体状に形成されたアッパーケース31とロアケース32とから成る。
また、アッパーケース31の表面31aには、電子キー2に高級感、即ち、貴金属製品に見られるような光輝意匠を持たせるための2つの加飾金属34,34が取り付けられている。なお、加飾金属34,34が固定側金属体に相当する。加飾金属34,34は、例えばアルミニウムや鉄等の金属材料から形成されており、その表面には光輝性を醸し出すためのメッキが施されている。各加飾金属34,34は、帯状に形成されており、アッパーケース31の4辺のうち長さの大きい辺に沿ってそれぞれ設けられている。
図5に示すように、アッパーケース31の表面31aの中央部には、直方体状の段部31bが凹設されている。段部31bには、車両のドア錠を施錠する際に操作される施錠ボタン24aと、同じく車両のドア錠を解錠する際に操作される解錠ボタン25aとが、アッパーケース31の長手方向に沿って並んで設けられている。施錠ボタン24aが押圧操作されると、該操作にともない施錠スイッチ24がオンされる。一方、解錠ボタン25aが押圧操作されると、該操作にともない解錠スイッチ25がオンされる。なお、施錠ボタン24a及び解錠ボタン25aが操作部材に相当する。
また、図4(a)に示されるように、アッパーケース31の表面31aにおいて、加飾金属34,34の間には、可動部材及びカバー部材としてのスライドカバー33が設けられている。スライドカバー33は、非導電性材料により、該アッパーケース31の長手方向に沿って延びる長方形板状に形成されており、その幅(短手方向に沿った長さ)は、2つの加飾金属34,34の間の距離と同一となっている。スライドカバー33は、図示しないスライド機構により、アッパーケース31の長手方向へスライド操作可能に設けられている。これにより、スライドカバー33は、アッパーケース31において段部31bに対応してこれを閉塞する位置である図4(a)に示す閉塞位置と、段部31bからずれた位置であって施錠ボタン24a及び解錠ボタン25aが露出する図5に示す開放位置との間をスライド操作可能となっている。
図4(b)に示すように、スライドカバー33のアッパーケース31側の面には、その短手方向に延びる帯状の凹部33aが形成されており、該凹部33aには、金属体35が設けられている。なお、金属体35が可動側金属体に相当する。金属体35は、スライドカバー33の短手方向に延びる帯状に形成されており、その長さは、前記凹部33aに配置された状態で、金属体35の長手方向における両端面35aがスライドカバー33の加飾金属34,34側の面33bから露出するように、また、それらの面35a,33bが面一となるように設定されている。また、金属体35のケース30側の面と、スライドカバー33のケース30側の面は面一になっている。
図6(a)に示すように、本実施の形態では、加飾金属34,34のスライドカバー33側の面34aは、ケース30の長手方向一方側の端部から他方の端部へ向かうほど、正確には、閉塞位置から開放位置へのスライドカバー33のスライド方向に向かうにつれて、その幅が狭くなるように傾斜している。加飾金属34,34のスライドカバー33側の面34aの傾斜度合いは、次のように設定されている。即ち、図6(a)に示すようにスライドカバー33が閉塞位置に配置された場合、金属体35の長手方向における両端面35aが加飾金属34,34から離間して配置されるように、スライドカバー33側の面34aは設けられている。一方、図6(b)に示すように、スライドカバー33が開放位置に配置された場合、金属体35の長手方向における両端面35aが、加飾金属34,34に接触するように、スライドカバー33側の面34aは設けられている。即ち、スライドカバー33が開放位置に配置されると、アッパーケース31の表面31aに設けられた2つの加飾金属34,34は、金属体35によって電気的に接続され、これにより、図6(c)に示すような略コ字状の金属部材36が形成されるようになっている。なお、加飾金属34,34のスライドカバー33側の面34aにおいて、スライドカバー33が開放位置に配置された場合に金属体35に対応する部位は、該スライドカバー33の加飾金属34,34側の面33bに沿って設けられている。このため、スライドカバー33が開放位置に配置された場合、金属体35の両端面35a全体が加飾金属34,34に接触するようになっている。
本実施の形態の電子キー2は、図6(a)に示すように、加飾金属34,34が設けられた前記アッパーケース31の表面31aが意匠面とされる。なお、前述したように、ケース30は扁平形状に形成されているため、ケース30の厚さ方向に直交する面であるアッパーケース31の表面31aは、ケース30の厚さ方向に沿う面である外側面30aよりも大きくなっている。このため、加飾金属34,34を表面31aに設けることにより、ケース30の外側面30aに設ける場合と比較して、加飾金属34,34の面積を大きく設定することが可能となっている。
図5に示すように、ケース30の内部には、長方形の平板状に形成された回路基板37が収納されている。回路基板37には、前記送信アンテナ23aが実装されている。なお、図示を省略するが、回路基板37には、上述した、受信アンテナ22a、LF受信回路22、マイクロコンピュータ21、RF送信回路23、施錠スイッチ24、解錠スイッチ25を構成する各種の電子部品も実装されている。送信アンテナ23aは、回路基板37に対して直に金属板をアンテナ線(アンテナパターン)として印刷形成することで成るパターンアンテナである。送信アンテナ23aは、コ字状に形成され、回路基板37の長手方向一端側(図6中、上端側)に設けられている。
同図6(a)に示すように、回路基板37は、スライドカバー33が閉塞位置に配置された場合において、アッパーケース31の表面31a側から見て、送信アンテナ23aの全部が金属体35と重ならないように配置されている。また、図6(b)に示すように、回路基板37は、スライドカバー33が開放位置に配置された場合においても、アッパーケース31の表面31a側から見て、送信アンテナ23aの全部が金属体35と重ならないように配置されている。なお、前述したように、ケース30は扁平形状に形成されているため、ケース30の厚さ方向に直交するアッパーケース31の表面31aは、ケース30の厚さ方向に沿った外側面30aよりも大きくなっている。このため、送信アンテナ23aを、アッパーケース31の表面31a側から見て、全部が加飾金属34,34と重ならない位置に配置し易くなっている。また、ケース30の厚さ方向に沿う外側面30aに加飾金属34,34を設ける場合と比較して、加飾金属34,34の面積を大きく設定することができる。
また、同図6(b)に示すように、回路基板37は、アッパーケース31の表面31a側から見て、送信アンテナ23aがケース30の第1短辺30b中央部近傍に配置されるように、ケース30に収容されている。このため、スライドカバー33が図6(b)に示す開放位置に配置されると、送信アンテナ23aは、加飾金属34,34及び金属体35から構成されるコ字状の金属部材36を直線状に展開した場合において、その展開した金属部材36の長手方向(全長)の中央部に配置される(図6(c)参照)。
次に、前述のように構成した電子キー2の作用を説明する。
一般に、アンテナの近傍に金属があると、通信対象との間の無線通信に際してアンテナから送信される電波は、その金属の影響を受ける。本実施の形態では、電子制御装置3との間の無線通信に際して、電子キー2の送信アンテナ23aと、同じく電子キー2に設けられた加飾金属34,34及び金属体35とが磁気的に結合し、加飾金属34,34及び金属体35が送信アンテナとして機能する。
ここで、例えば、電子キー2を所持したユーザが車両周辺に形成された通信エリアTに進入し、電子制御装置3から送信された応答要求信号Sreqを受信したことに基づいて、電子キー2が、電子キー2に固有の識別コードを含む応答信号Srepを送信する場合を想定する。この場合、電子キー2の施錠ボタン24a及び解錠ボタン25aがむやみに操作されてしまうことがないよう、通常、電子キー2のスライドカバー33は、閉塞位置に配置されている。このため、この場合において、加飾金属34,34及び金属体35は、それぞれ直線状の送信アンテナとして機能する。
一方、施錠ボタン24a若しくは解錠ボタン25aを操作した事に基づいて、電子キー2が、電子キー2に固有の識別コードを含む施解錠要求信号Skeyを電子制御装置3へ送信する場合を想定する。この場合、スライドカバー33が開放位置に配置された状態で、電子キー2の施錠ボタン24a若しくは解錠ボタン25aが操作される。従って、加飾金属34,34及び金属体35は電気的に接続され、単一の金属部材とみなすことができる。このため、この場合において、加飾金属34,34及び金属体35は、略コ字状の送信アンテナとして機能する。即ち、スライドカバー33を閉塞位置から開放位置へ操作することにより、電子キー2に設けられた加飾金属34,34及び金属体35が電気的に接続され、無線通信に際して電子キー2の送信アンテナ23aと磁気的に結合し、送信アンテナとして機能する金属部材の形状が変化する。
ここで、図7及び図8(a)〜(c)を参照して、電子キーに設けられた金属部材の形状の違いによる電子キーの利得の変化量について考察する。なお、電子キーの利得の変化量は、回路基板37単体の利得を基準にした、各電子キーの利得である。図7は、ケース40の表面の縁に沿って延びる環状の金属部材が設けられた電子キーについて、該金属部材を分断するスリットの数を異ならせた複数種類の電子キーの利得の変化量を、発明者がシミュレーションした結果を示したものである。図7におけるAは、図8(a)に示すように、金属部材41に4つのスリット44,44,44,44が設けられた電子キー2aの利得の変化量である。また、図7におけるBは、図8(b)に示すように、金属部材42に2つのスリット44,44が設けられた電子キー2bの利得の変化量である。また、図7におけるCは、図8(c)に示すように、金属部材43に1つのスリット44が設けられた電子キー2cの利得の変化量である。
図7に示されるように、金属部材42に2つのスリット44,44が設けられた電子キー2bの利得の変化量(図7におけるB)は、金属部材41に4つのスリット44,44,44,44が設けられた電子キー2aの利得の変化量(図7におけるA)よりも大きい。また、金属部材43に1つのスリット44が設けられた電子キー2cの利得の変化量(図7におけるC)は、スリット44,44が2つ設けられた電子キー2bの利得の変化量(図7におけるB)よりも大きい。即ち、電子キー2a〜2cに設けられる金属部材41〜43のスリット44の数を少なくするほど、電子キー2a〜2cの利得の変化量が大きい。従って、金属部材41〜43のスリット44の数を少なくするほど、金属部材41〜43を、送信アンテナとして効果的(積極的)に利用することが可能となり、電子キー2a〜2cの出力強度を効率的に向上させることができる。
本実施の形態では、図6(a)に示すように、スライドカバー33が閉塞位置にある場合、加飾金属34,34と金属体35との間には隙間が設けられており電気的に接続されていないから、加飾金属34,34は2つのスリットをもつ環状の金属部材と見なすことができる。一方、スライドカバー33が開放位置にある場合、加飾金属34,34と金属体35とが接触し電気的に接続されることにより略コ字状の金属部材36が構成されるから、1つのスリットをもつ環状の金属部材と見なすことができる。このため、スライドカバー33を閉塞位置に配置した状態で電子キー2が無線通信を行う場合よりも、スライドカバー33を開放位置に配置した状態で電子キー2が無線通信を行う場合のほうが、電子キー2の出力強度が向上する。従って、本実施の形態のように、スマート通信時に要求される送信電波の到達距離に合わせて、送信アンテナ23a単体から送信される送信電波の出力強度を設定した場合でも、スライドカバー33を開放位置に配置することにより、ワイヤレス通信時の送信電波に要求される出力強度を確保することができる。また、スライドカバー33が閉塞位置に配置されている場合においても、回路基板37単体の場合と比較して電子キー2の出力強度が向上する。
また、スライドカバー33が閉塞位置に配置されている場合、該スライドカバー33が施錠ボタン24a及び解錠ボタン25aに対応する位置に配置されているため送信指示操作ができない。従って、ユーザが施錠ボタン24a若しくは解錠ボタン25aを操作するためには、スライドカバー33を開放位置に配置しなければならない。金属体35は、スライドカバー33に設けられているため、送信指示操作を行う際、ユーザが送信電波の出力強度を向上させることを特に意識していなくても、スライドカバー33を開放位置に配置することとなり、これにより、略コ字状の金属部材36が形成される。従って、送信指示操作に基づいて送信される送信電波の出力強度を確実に向上させることができる。
また、電子キー2の外観の意匠性を満たすべくケース30の意匠面(具体的には、アッパーケース31の表面31a)に設けられる金属加飾部を構成する加飾金属34,34と、金属体35とから金属部材36が構成されるため、加飾金属34,34を送信アンテナとして有効に利用することができる。
次に、上記実施の形態の作用効果を以下に記載する。
(1)電子キー2のケース30に固定された加飾金属34,34と、ケース30に対して移動可能に設けられたスライドカバー33に固定された金属体35とから、コ字状の金属部材36が構成される。即ち、スライドカバー33が開放位置に配置された場合、加飾金属34,34の端部間が金属体35を介して接続され、略コ字状の金属体35が形成される。この金属体35は、環状に設けられるとともにその周方向において分断された開ループ形状をなす単一の金属部材とみなすことができる。このため、スライドカバー33を開放位置へ配置することにより、環状をなすとともにその周方向において分断された開ループ形状をなす金属部材36が、送信アンテナとして有効に機能するため、電子キー2の送信電波の出力強度が向上する。従って、電子キー2に内蔵される電池26の消耗を抑えるために、例えば、スマート通信時に要求される出力強度に合わせて送信アンテナ23a単体から送信される送信電波の出力強度を比較的低く設定した場合でも、スライドカバー33を開放位置に配置することにより、ワイヤレス通信時に要求される出力強度を確保することができる。よって、ユーザの送信指示操作に基づいて送信される送信電波の出力強度を確保しつつ内蔵された電池26の消耗を抑えることができる。
(2)金属体35は、閉塞位置に配置されている状態で施錠ボタン24a及び解錠ボタン25aを覆うスライドカバー33に設けられている。スライドカバー33が閉塞位置に配置されている場合、該スライドカバー33が施錠ボタン24a及び解錠ボタン25aに対応する位置に配置されているため送信指示操作ができない。従って、ユーザが施錠ボタン24a及び解錠ボタン25aを操作するためには、スライドカバー33を開放位置に配置しなければならない。このため、送信指示操作を行う際、ユーザが送信電波の出力強度を向上させることを特に意識していなくても、スライドカバー33を開放位置に配置することとなり、送信指示操作に基づいて送信される送信電波の出力強度を、確実に向上させることができる。
(3)金属部材36は、該電子キー2の外観の意匠性を満たすべくケース30の意匠面に設けられる金属加飾部を構成する部材(加飾金属34,34)を含む。電子キー2の外観の意匠性を満たすべくケース30の意匠面(この場合アッパーケース31の表面31a)に設けられる金属加飾部を送信アンテナとして利用することにより、電子キー2の出力強度を効率的に向上させることができる。
尚、本実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態では、アッパーケース31の表面31aのみに加飾金属34,34を設けたが、ロアケース32の表面にも加飾金属を設けてもよい。
・上記実施の形態では、可動側金属体としての金属体35をスライドカバー33の内面に設けたが、スライドカバー33の外面に加飾金属として設けてもよい。
・上記実施の形態では、施錠ボタン24a及び解錠ボタン25aを覆うカバー部材としてスライドカバー33を設けたがこのような態様に限定されない。例えば、図9(a)に示す電子キー50のように、ケース51に対して回転可能に支持されたカバー部材52によって、段部51aに設けられた施錠ボタン24a及び解錠ボタン25aを覆うようにしてもよい。このカバー部材52は、長方形板状に形成されており、その長手方向一端側(図9(a)において上側)の部位には、短手方向に突出する回転軸52aが設けられている。カバー部材52は、ケース51に対して前記回転軸52aを中心として回転可能に設けられており、段部51aを覆う位置である図9(a)に示す閉塞位置と、段部51aからずれた位置である図9(b)に示す開放位置との間を操作可能となっている。金属体53は、カバー部材52の内面に固定されており、カバー部材52が開放位置に配置された状態で加飾金属54と接触するように構成されている(図9(c)参照)。これにより、金属体53と加飾金属54とによって略コ字状の金属部材55が構成され、上記実施の形態と同様の作用・効果を得ることができる。
・上記実施の形態では、カバー部材であるスライドカバー33に金属体35を設けたが、このような態様に限定されない。例えば、図10(a)に示す電子キー60のように、ケース61の内部にその長手方向に延びる帯状の固定側金属体62を設け、入力部としてのスイッチ63と一体的に移動する可動部材64に可動側金属体65を設ける。そして、送信指示操作によりスイッチ63がケース61内へ押圧され移動することにより、図10(b)に示すように、可動部材64に設けられた可動側金属体65と、ケース61の内部に設けられた固定側金属体62とが接触し、それらによって、開ループ形状をなす金属部材66を構成するようにしてもよい。このような構成によれば、ユーザが入力操作を入力する毎に、可動側金属体65と固定側金属体62とが接触し、前記金属部材66が構成される。このため、上記実施の形態と同様に、送信指示操作を行う際、ユーザが送信電波の出力強度を向上させることを特に意識していなくても、スイッチ63が操作されることにより、可動側金属体65と固定側金属体62とが接触し、送信指示操作に基づいて送信される送信電波の出力強度を確実に向上させることができる。
また、例えばユーザや他の金属製品等が金属部材に触れると、電子キー2の電波性能が不安定になり、これは無線通信性能確保の面から好ましくない。この点、この構成によれば、無線通信に際して送信アンテナとして機能する固定側金属体62及び可動側金属体65をケース内に設けることにより、ユーザや他の金属製品等が、送信アンテナとして機能する金属部材66に触れることを防止することが可能となり、電子キー60の電波性能を安定させることができる。
・上記実施の形態では、加飾金属34,34のスライドカバー33側の面を傾斜させることにより、スライドカバー33が閉塞位置にある場合に加飾金属34,34と金属体35とを離間させ、スライドカバー33が開放位置にある場合に加飾金属34,34と金属体35とが接触するように構成したが、このような態様に限定されない。例えば図11(a)に示す電子キー70のように、加飾金属34,34の一端側にスライドカバー33側に延びる延設部34bを設ける。そして、図12(a)に示すように、スライドカバー33が開放位置にある場合に該延設部34bとスライドカバー33の金属体35とが上下方向に向いて接触することで、加飾金属34,34と金属体35とが電気的に接続され、開ループ形状をなす金属部材36を形成するようにしてもよい。
・上記実施の形態では、略直線状の加飾金属34を設けたが、例えば図11(a)及び図12(a)において一点鎖線にて示すように、加飾金属34の一端側の部位から互いに近づく方向へ延びる延設部34cを設けて略L字状にしてもよく、加飾金属34の形状は適宜変更可能である。
・上記実施の形態では、スライドカバー33が開放位置に配置されることにより別々に設けられていた加飾金属34,34と金属体35とが電気的に接続することで、単一の金属部材とみなすことができるコ字状の金属部材36が構成されるようにしたが、このような態様に限定されない。例えば、図13(a)に示す電子キー80のように、ケース81の段部81a(図13(b)参照)を覆うスライドカバー82の内面に、略コ字状の金属体83を埋設する。この金属体83の加飾金属84,84側の面83aはスライドカバー82から露出しており、スライドカバー82が閉塞位置に配置されている状態で、加飾金属84,84のスライドカバー82側の面84aと対向配置され、加飾金属84,84と金属体83とが接触するように構成されている。そして、加飾金属84,84及び金属体83は図13(b)に示すように、スライドカバー82が開放位置に配置されることにより、該スライドカバー82が閉塞位置に配置されている場合よりも大きな開ループ形状をなす。このようにすれば、スマート通信時に送信される送信電波に要求される出力強度に合わせて送信アンテナ23a単体から送信される送信電波の出力強度を比較的低く設定した場合でも、ワイヤレス通信時に送信される送信電波に要求される出力強度を確保することができる。また、送信アンテナとして機能する金属部材(この場合、金属体83)が電子キー80の外縁から突出する(この場合、図13(b)において上側に突出する)ため、上記実施の形態と比較して、電子キー80の出力強度をより一層向上させることも可能である。
・上記実施の形態では、スライドカバー33が閉塞位置及び開放位置へそれぞれ配置さえた場合に送信アンテナ23aが加飾金属34,34及び金属体35と重ならないように配置したが、送信アンテナ23aの一部が重なっていてもよい。
・上記実施の形態では、電子キー2と電子制御装置3との間の無線通信によって、対応する機器としての車両のドア錠の施解錠が行われるようにしたが、電子キー2とエンジン制御装置との間の無線通信によって、対応する機器としてのエンジンの始動が許可されるようにしてもよい。
・上記実施の形態では、車両の電子キーシステム1において、ドア錠の開閉に使用される電子キーに具体化したが、住宅等の電子キーシステムに具体化してもよい。
電子キーシステムの概略構成を示すブロック図。 スマート通信で要求される送信電波の出力強度を説明するための図。 ワイヤレス通信で要求される送信電波の出力強度を説明するための図。 (a)はスライドカバーが閉塞位置にある場合の電子キーの外観形状を示す斜視図、(b)はスライドカバーをその内面側からみた分解斜視図。 スライドカバーが開放位置にある場合の電子キーの外観形状を示す斜視図。 (a)はスライドカバーが閉塞位置にある場合の電子キーの平面図、(b)はスライドカバーが開放位置にある場合の電子キーの平面図、(c)はスライドカバーが開放位置にある場合に形成される金属部材と送信アンテナとの位置関係を説明するための説明図。 電子キーに設けられた金属部材の形状と電子キーの利得の変化との関係について、発明者によるシミュレーション結果を例示するグラフ。 (a)〜(c)図7のA〜Cにそれぞれ対応する電子キーを示す平面図。 (a)はスライドカバーが閉塞位置にある場合の別例の電子キーの平面図、(b)はスライドカバーが開放位置にある場合の別例の電子キーの平面図、(c)は同図(b)のA−A線断面図。 (a)は別例の電子キーのスイッチが操作されていない状態を示す断面図、(b)は別例の電子キーのスイッチが操作された状態を示す断面図。 (a)はスライドカバーが閉塞位置にある場合の別例の電子キーの平面図、(b)は同図(a)のB−B線断面図。 (a)はスライドカバーが開放位置にある場合の別例の電子キーの平面図、(b)は同図(a)のC−C線断面図。 (a)はスライドカバーが閉塞位置にある場合の別例の電子キーの平面図、(b)はスライドカバーが開放位置にある場合の別例の電子キーの平面図。
符号の説明
2,40,50,60,70,80…携帯機としての電子キー、3…通信対象としての電子制御装置、21…第1及び第2通信手段を構成するマイクロコンピュータ、22…第2通信手段を構成するLF受信回路、22a…第2通信手段を構成する受信アンテナ、23…第1及び第2通信手段を構成するRF送信回路、23a…送信アンテナ、24…入力部を構成する施錠スイッチ、24a…操作部材としての施錠ボタン、25…入力部を構成する解錠スイッチ、25a…操作部材としての解錠ボタン、30,40,51,61,81…ケース、34,54,84…固定側金属体としての加飾金属、35…可動側金属体としての金属体、36,41〜43,55,66,85…金属部材、52…カバー部材、62…固定側金属体、64…可動部材、65…可動側金属体。

Claims (5)

  1. 非導電性材料からなるケースと、該ケースの内部に設けられた送信アンテナと、前記ケースの外面に設けられ送信指示操作が行われる入力部と、該入力部に前記送信指示操作が行われると前記送信アンテナを通じて自身がもつ固有の識別情報を通信対象に送信する第1通信手段と、前記通信対象から受ける識別情報要求信号に応答して前記送信アンテナを通じて前記固有の識別情報を前記通信対象に送信する第2通信手段とを備え、前記通信対象側で前記識別情報の照合が一致したことを条件として当該通信対象に対応する特定の機器を動作させる携帯機において、
    前記ケースに固定された固定側金属体と、ユーザの操作により前記ケースに対して第1の位置と第2の位置との間を移動する非導電性材料からなる可動部材に固定された可動側金属体とを備え、
    前記可動部材が前記第2の位置に配置された場合、前記固定側金属体と前記可動側金属体とが電気的に接続されることにより、環状をなすとともにその周方向において分断された開ループ形状をなす金属部材を形成することを特徴とする携帯機。
  2. 前記可動部材は、前記第1の位置に配置されている状態で前記入力部を覆うカバー部材であり、前記第2の位置に配置されている状態で前記入力部が外部に露出して前記送信指示操作が可能となることを特徴とする請求項1に記載の携帯機。
  3. 前記入力部は、前記ケースに対して移動可能に設けられた操作部材を備え、
    前記可動部材は、前記操作部材とともに移動可能に設けられ、前記送信指示操作による前記操作部材の移動に伴って、前記第1の位置から前記第2の位置へ移動することを特徴とする請求項1に記載の携帯機。
  4. 前記固定側金属体は、該携帯機の外観の意匠性を満たすべく前記ケースの意匠面に設けられる金属加飾部を構成する部材を含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の携帯機。
  5. 前記固定側金属体及び前記可動側金属体は、前記ケース内に設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の携帯機。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102011087070A1 (de) * 2011-11-25 2012-09-06 Continental Automotive Gmbh Fernbedienungsvorrichtung für ein Fernbedienungssystem eines Fahrzeugs

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