JP2008106548A - スマートキーシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】スマートキーシステムの操作性を向上させること。
【解決手段】スマートキーシステム10は、所定の範囲内にリクエスト信号を送信する車両側送信手段2と、このリクエスト信号を受信して、該信号に対応する応答信号を送信する携帯機3と、この応答信号を受信する車両側受信手段4と、車両ドアの施錠及び解錠を制御する制御手段8と、ドアハンドルへのスイッチ操作を検出する第1、第2及び第3の操作検出手段5、6、7を備えている。制御手段8は、待機状態において、第1の操作検出手段5により検出されたスイッチ操作に基づいて、ドアハンドルが取り付けられたドアを解錠し、第2の操作検出手段6により検出されたスイッチ操作に基づいて、車両の全てのドアを施錠し、かつ、第3の操作検出手段7により検出されたスイッチ操作に基づいて、車両の全てのドアを解錠するように制御を行う。
【選択図】図2
【解決手段】スマートキーシステム10は、所定の範囲内にリクエスト信号を送信する車両側送信手段2と、このリクエスト信号を受信して、該信号に対応する応答信号を送信する携帯機3と、この応答信号を受信する車両側受信手段4と、車両ドアの施錠及び解錠を制御する制御手段8と、ドアハンドルへのスイッチ操作を検出する第1、第2及び第3の操作検出手段5、6、7を備えている。制御手段8は、待機状態において、第1の操作検出手段5により検出されたスイッチ操作に基づいて、ドアハンドルが取り付けられたドアを解錠し、第2の操作検出手段6により検出されたスイッチ操作に基づいて、車両の全てのドアを施錠し、かつ、第3の操作検出手段7により検出されたスイッチ操作に基づいて、車両の全てのドアを解錠するように制御を行う。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えば、携帯機が車両から所定の範囲内にあるとき、ユーザによるドアハンドルへのスイッチ操作に基づいて、車両ドアの解錠又は施錠を行うスマートキーシステムに関するものである。
従来、アンロックスタンバイ状態で、ユーザによりD席ドアのタッチセンサが触れられると、当該D席のドアを解錠し、さらに、もう1回タッチセンサに触れられると(合計2回操作)、全ドアを解錠するスマートエントリシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−325542号公報
しかしながら、上記従来のスマートエントリシステムにおいて、ユーザは全ドアを解錠したい場合に、D席ドアのタッチセンサを1度触れた後、所定時間以内に、さらに、同一のタッチセンサをもう一度触れる必要が生じる。したがって、ユーザは、同一のタッチセンサに対して、一定時間を空けて、間欠的に手を接触させる必要が生じる。この場合、例えば、ユーザはタッチセンサに手を2回接触させたつもりが、タッチセンサには1回のみ接触が検出され、誤操作に繋がる虞がある。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、スマートキーシステムの操作性を向上させることを主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、
車両のドアの周囲における所定の範囲内にリクエスト信号を送信する車両側送信手段と、
前記車両側送信手段から送信された前記リクエスト信号を受信して、該信号に対応する応答信号を送信する携帯機と、
前記携帯機からの応答信号を受信する車両側受信手段と、
前記車両のドアの施錠及び解錠を制御する制御手段と、を備えるスマートキーシステムであって、
前記車両のドアハンドルへのスイッチ操作を検出する第1、第2及び第3の操作検出手段を備えると共に、
前記制御手段は、前記応答信号の認証が完了した待機状態において、前記第1の操作検出手段により検出された前記スイッチ操作に基づいて、前記ドアハンドルが取り付けられたドアを解錠し、前記第2の操作検出手段により検出された前記スイッチ操作に基づいて、前記車両の全てのドアを施錠し、かつ、前記第3の操作検出手段により検出された前記スイッチ操作に基づいて、前記車両の全てのドアを解錠するように制御を行う、ことを特徴とするスマートキーシステムである。
車両のドアの周囲における所定の範囲内にリクエスト信号を送信する車両側送信手段と、
前記車両側送信手段から送信された前記リクエスト信号を受信して、該信号に対応する応答信号を送信する携帯機と、
前記携帯機からの応答信号を受信する車両側受信手段と、
前記車両のドアの施錠及び解錠を制御する制御手段と、を備えるスマートキーシステムであって、
前記車両のドアハンドルへのスイッチ操作を検出する第1、第2及び第3の操作検出手段を備えると共に、
前記制御手段は、前記応答信号の認証が完了した待機状態において、前記第1の操作検出手段により検出された前記スイッチ操作に基づいて、前記ドアハンドルが取り付けられたドアを解錠し、前記第2の操作検出手段により検出された前記スイッチ操作に基づいて、前記車両の全てのドアを施錠し、かつ、前記第3の操作検出手段により検出された前記スイッチ操作に基づいて、前記車両の全てのドアを解錠するように制御を行う、ことを特徴とするスマートキーシステムである。
この一態様によれば、スマートキーシステムの操作性を向上させることができる。
なお、制御手段は、第2の操作検出手段により検出された前記スイッチ操作に基づいて、ドアハンドルが取り付けられたドアを施錠するように制御してもよい。
この一態様において、前記第1、第2及び第3の操作検出手段は、前記ドアハンドルに取り付けられ、該ドアハンドルへのスイッチ操作を検出する第1、第2及び第3のセンサ部を夫々有すると共に、
前記第1のセンサ部は、前記ドアハンドルの車両内側面へのスイッチ操作を検出し、前記第2のセンサ部は前記ドアハンドルの車両外側かつ上方側面へのスイッチ操作を検出し、前記第3のセンサ部は前記ドアハンドルの車両外側かつ下方側面へのスイッチ操作を検出する、こととしてもよい。これにより、各センサ部の位置が明確に区別されていることから、各スイッチ操作への誤操作を確実に抑制し、当該システムの操作性を向上させることができる。
前記第1のセンサ部は、前記ドアハンドルの車両内側面へのスイッチ操作を検出し、前記第2のセンサ部は前記ドアハンドルの車両外側かつ上方側面へのスイッチ操作を検出し、前記第3のセンサ部は前記ドアハンドルの車両外側かつ下方側面へのスイッチ操作を検出する、こととしてもよい。これにより、各センサ部の位置が明確に区別されていることから、各スイッチ操作への誤操作を確実に抑制し、当該システムの操作性を向上させることができる。
この一態様において、前記制御手段は、前記第1のセンサ部により前記スイッチ操作が検出された後、所定時間以内に前記第3のセンサ部により前記スイッチ操作が検出されたとき、前記車両の全てのドアを解錠するように制御してもよい。これにより、防犯性向上を目的とした2回のスイッチ操作による全ドアの解錠における誤操作を抑制することができる。
この一態様において、前記ドアハンドルにおいて、前記第2のセンサ部と前記第3のセンサ部とは、車両上下方向又は車両前後方向に対称に配置されている。これにより、左右ドアのドアハンドルの共通化を図ることができる。
本発明によれば、スマートキーシステムの操作性を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
図1は、本発明の一実施例に係るスマートキーシステムの概略の機能構成の一例を示すブロック図である。本実施例に係るスマートキーシステム10は、図1に示す如く、各車両100のドアの周囲における所定の範囲内にリクエスト信号を送信する車両側送信部2と、リクエスト信号を受信して、対応する応答信号を送信する携帯機3と、この応答信号を受信する車両側受信部4と、ユーザによるドアハンドルへのスイッチ操作を検出する第1、第2及び第3の操作検出部5、6、7と、各操作検出部5、6、7による検出結果に基づいて、車両の各ドアの施錠及び解錠の制御を行う制御部8と、を備えている。
図2は、本発明の一実施例に係るスマートキーシステム10の具体的な構成の一例を示すブロック図である。
車両側送信部2は、主として、車室外発信機21R、21Lと、車室外アンテナ22R、22Lと、を有している。車室外発信機21R、21Lは、所定の範囲内にある携帯機3に対して、車室外アンテナ22R、22Lを介してリクエスト信号を送信する。
車室外発信機21R、21Lは、運転席側(右側)ドア101R及び助手席側(左側)ドア101Lに夫々1つずつ内蔵されている。また、各車室外発信機21R、21Lには、車室外アンテナ22R、22Lが夫々接続されている。各車室外アンテナ22R、22Lは、運転席側のドアハンドル102R又は助手席側のドアハンドル102Lに夫々内蔵されている。
各発信機21R、21Lは、運転席側ドア101R及び助手席側ドア101Lから所定の範囲内(例えば、半径約0.7m以内の検知エリア内)にある携帯機3に対して、リクエスト信号を送信する。各発信機21R、21Lは、後述のスマートECU81からの発信指令に従って、周期的にリクエスト信号を送信する。なお、リクエスト信号は、携帯機3に対してIDコードを送信するよう要求するための信号である。
携帯機3には、例えば、スマートキー31が用いられている。このスマートキー31は、各種の操作スイッチ、制御コード発生部、変調・増幅部、送信アンテナ、受信アンテナ、復調部及びメモリ31aを主として有している。
操作スイッチは、本実施例では車両の各ドア101R、101L、103を施錠(ロック)する際に操作するドアロックスイッチL、各ドア101R、101L、103を解錠(アンロック)する際に操作するドアアンロックスイッチUL、及びトランクを開ける際に操作するトランクオープンスイッチTの、3つのスイッチを有している。メモリ31aには、スマートキー固有のIDコードが記憶されている。
制御コード発生部は、各スイッチのいずれかが操作されたとき、操作されたスイッチに対応する機能コードにスマートキー固有のIDコードを加えた制御コードを、変調・増幅部に出力する。変調・増幅部は、この制御コードに基づいて、局部発振器からの搬送波(高周波信号)を変調(例えばFM変調)し、変調後の信号を適宜増幅する。変調・増幅後の制御信号(制御コード)は、送信アンテナから所定周波数の電波にて送信される。
また、スマートキー31は、上記車両から所定の範囲内に入ると、各車室外発信機21R、21Lから送信されるリクエスト信号を受信する。そして、スマートキー31は、メモリ31aに記憶されたIDコードを含む応答信号を、後述の車両側のRFチューナ21に対して送信する。
後述のスマートECU81は、車両側のRFチューナ21を介して、応答信号を受信する。そして、スマートECU81は、応答信号のIDコードの認証が正常に完了すると、各ドアハンドル102R、102Lの各タッチセンサ15R〜17R、15L〜17Lの検出結果に応じて、各ドア101R、101L、103の解錠又は施錠を実行させる(スマートエントリシステム)。
車両側受信部2は、例えば、車両に搭載されたRFチューナ21が用いられている。RFチューナ21は、例えば、車室内前方のルームミラー付近に取り付けられており、スマートキー31から送信される電波(例えば、UHF)を、車両のアンテナ21aを介して受信する。
第1、第2及び第3の操作検出部5、6、7は、運転席側ドア101R及び助手席側ドア101Lのドアハンドル102R、102Lに夫々内蔵された第1、第2及び第3のタッチセンサ15R〜17R、15L〜17Lと、これらセンサ15R〜17R、15L〜17Lの出力信号を処理するタッチセンサ処理回路18R、18Lと、を有している。
なお、第1、第2及び第3のタッチセンサ15R〜17R、15L〜17Lとして、例えば、静電容量式のタッチセンサが用いられている。この静電容量式のタッチセンサは、例えば、各ドアハンドル102R、102Lに内蔵された一対の電極を有している。静電容量式のタッチセンサを用いることで、ドアハンドル102R、102L上において複数の操作スイッチが設けられた場合でも、ドアハンドル102R、102Lの意匠上の美的外観は維持される。
ユーザの手が各ドアハンドル102R、102Lの電極近傍に触れることで、スイッチ操作が行われると、この電極間の静電容量が変化する。各タッチセンサ処理回路18R、18Lは、各タッチセンサ15R〜17R、15L〜17Lの一対の電極間における静電容量の変化に基づいて、ユーザがどのタッチセンサ15R〜17R、15L〜17Lに対して、スイッチ操作を行ったかを判断することができる。
例えば、助手席側ドア101Lのドアハンドル102Lにおいて、第1のタッチセンサ15Lの電極は、ドアハンドル102Lの長手方向に沿って、車室外アンテナ22Lと略平行に、ドアハンドル102Lに埋設されている(図3)。また、第1のタッチセンサ15Lの電極は、ドアハンドル102Lの車両内側面近傍に埋設されている。この第1のタッチセンサ15Lが埋設される位置は、例えば、車両のドア101Lを開く一連の動作の中で、ユーザがドアハンドル102Lを握ったときに、ユーザの手が自然に触れる位置である。
なお、第1のタッチセンサ15Lは、助手席側ドア101Lの解錠用の操作スイッチとして用いてもよい。この場合、ユーザが、ドアハンドル102Lの対応するスイッチ部(タッチセンサ15Lの検出領域)に触れると、この接触が第1のタッチセンサ15Lにより検出される。スマートECU81は、この検出結果に基づいて、後述の如く、助手席側ドア101Lの解錠を行う。すなわち、第1のタッチセンサ15Lは、対応するドア(例えば、助手席側ドア101L)を解錠するためのトリガースイッチとして用いられている。
また、助手席側ドア101Lのドアハンドル102Lにおいて、第2のタッチセンサ16Lの電極は、第1のタッチセンサ15Lの車両後方側で、車両上方側かつ車両外側面近傍に、埋設されている。
なお、第2のタッチセンサ16Lは、全てのドア101R、101L、103の施錠用の操作スイッチとして用いてもよい。この場合、ユーザの手が、ドアハンドル102Lの対応するスイッチ部(タッチセンサ16Lの検出領域)に触れると、この接触が第2のタッチセンサ16Lにより検出される。スマートECU81は、この検出結果に基づいて、後述の如く、全てのドア101R、101L、103の施錠を行う。すなわち、第2のタッチセンサ16Lは、全てのドア101R、101L、103を施錠するためのトリガースイッチとして用いられている。
さらに、助手席側ドア101Lのドアハンドル102Lにおいて、第3のタッチセンサ17Lの電極は、第1のタッチセンサ15Lの車両後方側で、車両下方側かつ車両外側面近傍に、埋設されている。第2のタッチセンサ16L及び第3のタッチセンサ17Lは、ドアハンドル102Lにおいて、車両上下方向に対称配置されている。
なお、第3のタッチセンサ17Lは、車両の全てのドア101R、101L、103の解錠用の操作スイッチとして用いてもよい。この場合、ユーザの手が、ドアハンドル102Lの対応するスイッチ部(タッチセンサ17Lの検出領域)に触れると、この接触が第3のタッチセンサ17Lにより検出される。スマートECU81は、この検出結果に基づいて、後述の如く、車両の全てのドア101R、101L、103の解錠を行う。すなわち、第3のタッチセンサ17Lは、車両の全てのドア101R、101L、103を解錠するためのトリガースイッチとして用いられている。
なお、第1、第2及び第3のタッチセンサ15R〜17R、15L〜17Lにおいて、ユーザの手が各タッチセンサ15R〜17R、15L〜17Lのスイッチ部に直接的に接触する場合だけでなく、金属等の導電性の物質を介して、各スイッチ部に接触する場合も、当該接触が検出される。また、各タッチセンサ15R〜17R、15L〜17Lの各スイッチ部は、例えば、ユーザの手が当該スイッチ部の表面から5mm以内に接近するだけで非接触の場合も、接触したとして検出される。
上述の如く、助手席側ドア101Lのドアハンドル102Lにおける第1、第2及び第3のタッチセンサ15L、16L、17Lの配置及び作用について詳細に説明したが、運転席側ドア101Rのドアハンドル102Rにおける第1、第2及び第3のタッチセンサ15R〜17Rは、助手席側ドア101Lの各タッチセンサ15L〜17Lと車両左右方向に対称に配置され、運転席側ドア101Rの解錠、施錠等がなされるだけであり、他は略同一である為、詳細な説明は省略する。
制御部8は、主として、スマートECU(Electronic Control Unit、電子制御装置)81と、ボデーECU82と、を有している。スマートECU81及びボデーECU82は、車両LAN(Local Area Network)104を介して相互に接続されており、双方向のデータ通信が可能である。
なお、スマートECU81及びボデーECU82は、主として、マイクロコンピュータから構成されている。このマイクロコンピュータは、周知のCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、I/O等から構成されている。CPUは、ROMに格納されたプログラムに従い、後述する各種の制御処理を実行する。ROMには、上記各プログラムの他、CPUが各種制御処理を実行する際に必要となる制御パラメータや車両固有のIDコード等の各種情報が記憶されている。なお、これらの制御パラメータ、IDコード等は、ROMとは別に、EEPROM等の電気的に書き換え可能な不揮発性メモリに別途記憶させるようにしてもよい。
スマートECU81は、IDコード判別部81aと、スマート制御部81bと、を有している。IDコード判別部81aは、スマートキー31から送信される応答信号に含まれるIDコードと、上記ROMに記憶される車両固有のIDコードとの比較を行い、これらが一致するとIDコードの認証を正常に完了させる。
スマート制御部81bは、IDコード判別部81aにより行われたIDコードの認証が正常に完了すると、各ドア101R、101L、103の施錠又は解錠を行うことが可能な待機状態(施錠/解錠スタンバイ状態)となる。
この待機状態において、スマート制御部81bは、各ドアハンドル102R、102Lの各タッチセンサ15R〜17R、15L〜17Lの検出結果に応じて、ボデーECU82に対して制御信号を送信することで、各ドア101R、101L、103の施錠又は解錠を行う。
例えば、スマート制御部81bは、タッチセンサ処理回路18R、18Lにおいて第1のタッチセンサ15R、15Lへの接触が検出されると、この検出結果に基づいて、ボデーECU82を制御し、運転席側又は助手席側ドア101R、101Lの解錠を行う。
また、スマート制御部81bは、タッチセンサ処理回路18R、18Lにおいて第2のタッチセンサ16R、16Lへの接触が検出されると、この検出結果に基づいて、ボデーECU82を制御し、全てのドア101R、101L、103の施錠を行う。
さらに、スマート制御部81bは、タッチセンサ処理回路18R、18Lにおいて第3のタッチセンサ17R、17Lへの接触が検出されると、この検出結果に基づいて、ボデーECU82を制御し、車両の全てのドア101R、101L、103の解錠を行う。
ボデーECU82は、スマートECU81のスマート制御部81bからの制御信号に従って各ドア101R、101L、103の施錠又は解錠を制御する。各ドア101R、101L、103には、各ドア101R、101L、103を施錠又は解錠させるための周知のドア機構105R、105L、106が内蔵されている。各ドア機構105R、105L、106には、当該ドア機構105R、105L、106を駆動するためのモータ107R、107L、108が連結されている。
ボデーECU82は、各モータ107R、107L、108の通電制御を行うことで、各ドア機構105R、105L、106を制御し、各ドア101R、101L、103の施錠又は解錠を行う。
例えば、ボデーECU82は、各モータ107R、107L、108を正転させて、各ドア機構105R、105L、106を駆動し、各ドア101R、101L、103の施錠を行う。一方、ボデーECU82は、各モータ107R、107L、108を逆転させて、各ドア機構105R、105L、106を駆動し、各ドア101R、101L、103の解錠を行う。
なお、運転席側ドア101R及び助手席側ドア101Lのドアハンドル102R、102Lの形状は、後述のパーツ共通化を目的として、車両上下方向に対称であるのが好ましい。さらに、第2のタッチセンサ16R、16Lの電極と、第3のタッチセンサ17R、17Lの電極と、は略同一形状のものが用いられ、車両上下方向に対称となるように配置されているのが好ましい。
これにより、運転席側ドア101Rのドアハンドル102Rと、助手席側ドア101Lのドアハンドル102Lと、に同一のパーツを用いることができるいわゆるパーツ共通化を図ることができる。この場合、例えば、各ドア101R、101Lへの組み付け時において、一方のドアハンドル102R、102Lを上下方向にひっくり返して組み付ける。さらに、各センサ16R、17R、16L、17Lから各タッチセンサ処理回路18R、18Lへの入力、又はタッチセンサ処理回路18R、18LからスマートECU81への入力を、運転席側ドアと助手席側ドアとで逆にすればよい。
これにより、運転席側ドア101Rのドアハンドル102Rと、助手席側ドア101Lのドアハンドル102Lと、のパーツ共通化を簡易に図ることができ、組み付け工数及び製造コストの低減を図ることができる。また、例えば、車両ボデーの色違い、メッキ塗装の有無、車両の機能差(スマート機能の有無)等で多種多様化しているドアハンドルの部品管理の軽減及びコストの低減が期待できる。
なお、上記ドアハンドル102R、102Lのパーツ共通化には、運転席側のドアハンドル102Rの各タッチセンサ15R〜17R及びタッチセンサ処理回路18Rと、助手席側のドアハンドル102Lの各タッチセンサ15L〜17L及びタッチセンサ処理回路18Lと、の共通化が含まれるものとする。
次に、上述のように構成されたスマートキーシステム10の制御処理フローについて、以下の実施例1乃至3により詳細に説明する。
実施例1に示す制御処理は、ユーザが、各ドアハンドル102R、102Lの第1のタッチセンサ15R、15Lに触れた後、第3のタッチセンサ17R、17Lに触れることにより(2回操作)、車両の全てのドア101R、101L、103を簡易かつ確実に解錠することができる処理の一例である。
なお、不審者等が車両100内へ侵入するのをより確実に防止し、防犯性を向上させる目的で、全てのドア101R、101L、103を解錠させる場合において、本実施例1及び後述の実施例2に示す如く、2回のスイッチ操作を意図的に行うものである。
図4は、実施例1に係るスマートキーシステム10の制御処理フローの一例を示すフローチャートである。
スマートECU81のスマート制御部81bが、タッチセンサ処理回路18R、18Lにおいて、第1のタッチセンサ15R、15Lへの接触(図5(a))が検出されたと判断すると(S10のYes)、IDコード判別部81aはスマートキー31から送信される応答信号のIDコードの認証を行う(S11)。
そして、IDコード判別部81aがIDコードの認証を正常に完了させると、スマート制御部81bは、ボデーECU82を制御することで、各モータ107R、107Lの出力(図5(c))を制御し、対応するドア101R、101Lを解錠させる(S12)。
さらに、スマート制御部81bが、タッチセンサ処理回路18R、18Lにおいて、上記第1のタッチセンサ15R、15Lの接触検出時から所定時間(例えば、3秒程度)以内に、第3のタッチセンサ17R、17Lへの接触(図5(b))が検出されたと判断すると(S13のYes)、IDコード判別部81aは、スマートキー31から送信される応答信号のIDコードの認証を行う(S14)。
そして、IDコード判別部81aがIDコードの認証を正常に完了させると、スマート制御部81bはボデーECU82を制御することで、各モータ107R、107L、108の出力(図5(d))を制御し、車両の全てのドア101R、101L、103を解錠させる(S15)。
なお、上述及び後述の対応するドア101R、101Lとは、ユーザによる接触が検出される各タッチセンサ15R〜17R、15L〜17Lが設けられたドア側(運転席側又は助手席側)を指すものとする。
実施例1に係る制御処理において、ドアハンドル102R、102Lの第1のタッチセンサ15R、15Lに対してスイッチ操作を行い、この操作後、所定時間以内に、このセンサ15R、15Lと明確に区別された位置にある第3のタッチセンサ17R、17Lに対して、スイッチ操作を行うことで、車両の全てのドア101R、101L、103を簡易かつ確実に解錠することができる。
なお、本実施例において、明確に区別された各タッチセンサ15R、15L、17R、17Lに対して、スイッチ操作が行われている。これにより、従来のように同一のタッチセンサに対して間欠的にスイッチ操作が行われる場合に生じる誤操作を、より確実の防止することができる。すなわち、スマートキーシステム10の操作性を向上させることができる。
実施例2に示す制御処理は、ユーザが、最初に、各ドアハンドル102R、102Lの第2のタッチセンサ16R、16Lに触れることで、次回のスイッチ操作時の処理内容を、対応するドア101R、101Lの解錠、及び車両の全てのドア101R、101L、103の解錠のうちいずれか一方に自動選択できる処理の一例である。なお、図6は、実施例2に係るスマートキーシステム10の制御処理フローの一例を示すフローチャートである。
スマートECU81のスマート制御部81bが、タッチセンサ処理回路18R、18Lにおいて、第3のタッチセンサ17R、17Lへの接触(図7(a))の検出後(S20のYes)、所定時間(例えば、3秒程度)以内に、第1のタッチセンサ15R、15Lへの接触(図7(b))が検出されたと判断すると(S21のYes)、IDコート判別部81aはスマートキー31から送信される応答信号のIDコードの認証を行う(S22)。
そして、IDコード判別部81aがIDコードの認証を正常に完了させると、スマート制御部81bはボデーECU82を制御することで、各モータ107R、107L、108の出力(図7(c))を制御して、車両の全てのドア101R、101L、103の解錠を行う(S23)。
一方、スマート制御部81bが、上記所定時間経過後に、タッチセンサ処理回路18R、18Lにおいて、第1のタッチセンサ15R、15Lへの接触(図7(d))が検出されたと判断すると(S21のNo)、IDコード判別部81aはスマートキー31から送信される応答信号のIDコードの認証を行う(S24)。
そして、IDコード判別部81aが、IDコードの認証を正常に完了させると、スマート制御部81bはボデーECU82を制御することで、各モータ107R、107Lの出力(図7(e))を制御して、対応するドア101R、101Lの解錠を行う(S25)。
実施例2に係る制御処理において、最初に、ドアハンドル102R、102Lの第3のタッチセンサ17R、17Lに対してスイッチ操作を行い、この操作後、所定時間以内に、別の第1のタッチセンサ15R、15Lに対してスイッチ操作を行うことで、車両の全てのドア101R、101L、103を簡易かつ確実に解錠することができる。また、第3のタッチセンサ17R、17Lのスイッチ操作時から所定時間経過後に、第1のタッチセンサ15R、15Lのスイッチ操作が行われた場合に、対応するドア101R、101Lの解錠を行うことで、ユーザの操作意思を自動的に反映することができる。すなわち、スマートキーシステム10の操作性を向上させることができる。
実施例3に示す制御処理は、ユーザが各ドアハンドル102R、102Lの各タッチセンサ15R〜17R、15L〜17Lを1回触れるだけで(1回操作)、対応するドア101R、101Lの解錠、或いは全てのドア101R、101L、103の解錠又は施錠を行うことができる処理の一例である。
スマートECU81のスマート制御部81bが、タッチセンサ処理回路18R、18Lにおいて、第1のタッチセンサ15R、15Lへの接触(図8(a))が検出されたと判断すると、IDコード判別部81aはスマートキー31から送信される応答信号のIDコードの認証を行う。
そして、IDコード判別部81aがIDコードの認証を正常に完了させると、スマート制御部81bはボデーECU82を制御することで、各モータ107R、107Lの出力(図8(b))を制御して、対応するドア101R、101Lの解錠を行う。
また、スマートECU81のスマート制御部81bは、タッチセンサ処理回路18R、18Lにおいて、第3のタッチセンサ17R、17Lへの接触(図8(c))が検出されたと判断すると、IDコード判別部81aはスマートキー31から送信される応答信号のIDコードの認証を行う。
そして、IDコード判別部81aがIDコードの認証を正常に完了させると、スマート制御部81bはボデーECU82を制御することで、各モータ107R、107L、108の出力(図8(d))を制御して、車両の全てのドア101R、101L、103の解錠を行う。
さらに、スマートECU81のスマート制御部81bが、タッチセンサ処理回路18R、18Lにおいて、第2のタッチセンサ16R、16Lへの接触(図8(e))が検出されたと判断すると、IDコード判別部81aはスマートキー31から送信される応答信号のIDコードの認証を行う。
そして、IDコード判別部81aがIDコードの認証を正常に完了させると、スマート制御部81bはボデーECU82を制御することで、各モータ107R、107L、108の出力(図8(f))を制御して、全てのドア101R、101L、103の施錠を行う。
実施例3に係る制御処理において、明確に区別された解錠用の第1のタッチセンサ15R、15Lと、施錠用の第2のタッチセンサ16R、16Lと、全ドア101R、101L、103の解錠用の第3のタッチセンサ17R、17Lと、に対して、1回のスイッチ操作により、各操作を簡易かつ確実に実行することができる。また、1回のスイッチ操作のみで各操作が実行されることから、制御処理が簡略化されコスト低減に繋がる。すなわち、コストを低減しつつ、スマートキーシステム10の操作性を向上させることができる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について上記実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上記実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上記実施例において、第1、第2及び第3のタッチセンサ15R〜17R、15L〜17Lとしては、静電容量式のタッチセンサが用いられているが、これに限られず、例えば、光学式、抵抗膜式、超音波式等の任意のタッチセンサが適用可能である。すなわち、人がドアハンドルに接触しスイッチ操作が可能であれば、任意のタッチセンサを適用可能である。
また、第1、第2及び第3のタッチセンサ15R〜17R、15L〜17Lの代わりに、例えば、プッシュ式スイッチ等の機械式スイッチを用いてもよく、任意のスイッチが適用可能である。
上記実施例において、第2及び第3のタッチセンサ16R、16L、17R、17Lの電極は、各ドアハンドル102R、102Lの車両外側面近傍に埋設されているが、車両内側面近傍に埋設されていてもよい。
また、第2のタッチセンサ16R、16Lの電極は車両上方側に埋設され、第3のタッチセンサ17R、17Lの電極は車両下方側に埋設されているが、これらセンサ16R、16L、17R、17Lの電極が相互に逆に埋設されていてもよい。
さらに、第2及び第3のタッチセンサ16R、16L、17R、17Lの電極は、車両上下方向に対称となるように配置されているが、車両前後方向へ併設されていてもよい。すなわち、第1、第2及び第3のタッチセンサ15R〜17R、15L〜17Lに対する操作位置が明確に区分され、ユーザの操作性が確保される位置であれば、任意に位置に設定することができる。
上記実施例において、第1、第2及び第3のタッチセンサ15R〜17R、15L〜17Lは、運転席側ドア101R及び助手席側ドア101Lのドアハンドル102R、102Lに取り付けられているが、後部席側ドア又はハッチバックドアのドアハンドルにも取り付け可能である。
上記実施例において、各ドア101R、101L、103のドア機構105R、105L、106には、各ドア101R、101L、103が解錠状態又は施錠状態にあるかを検出するロックポジションセンサが配設されていてもよい。
この場合、各ドア101R、101L、103のロックポジションセンサは、ボデーECU82に接続されている。ボデーECU82は、例えば、各ロックポジションセンサからの出力信号に基づいて、各モータ107R、107L、108のフィードバック制御を行い、各ドア101R、101L、103の施錠及び解錠を行ってもよい。
上記実施例において、第2のタッチセンサ16Lは、全てのドア101R、101L、103の施錠用の操作スイッチとして用いているが、対応するドア101R、101Lの施錠用の操作スイッチとして用いてもよい。
本発明は、例えば、スマートキーが車両から所定の範囲内にあるとき、ユーザによるドアハンドルへのスイッチ操作に基づいて、車両ドアの解錠又は施錠を行うスマートキーシステムに利用できる。搭載される車両の外観、重量、サイズ、走行性能等は問わない。
2 車両側送信部(車両側送信手段)
3 携帯機
4 車両側受信部(車両側受信手段)
5 第1の操作検出部(第1の操作検出手段)
6 第2の操作検出部(第2の操作検出手段)
7 第3の操作検出部(第3の操作検出手段)
8 制御部(制御手段)
10 スマートキーシステム
15R、15L 第1のタッチセンサ(第1のセンサ部)
16R、16L 第2のタッチセンサ(第2のセンサ部)
17R、17L 第3のタッチセンサ(第3のセンサ部)
101R、101L ドア
102R、102L ドアハンドル
3 携帯機
4 車両側受信部(車両側受信手段)
5 第1の操作検出部(第1の操作検出手段)
6 第2の操作検出部(第2の操作検出手段)
7 第3の操作検出部(第3の操作検出手段)
8 制御部(制御手段)
10 スマートキーシステム
15R、15L 第1のタッチセンサ(第1のセンサ部)
16R、16L 第2のタッチセンサ(第2のセンサ部)
17R、17L 第3のタッチセンサ(第3のセンサ部)
101R、101L ドア
102R、102L ドアハンドル
Claims (4)
- 車両のドアの周囲における所定の範囲内にリクエスト信号を送信する車両側送信手段と、
前記車両側送信手段から送信された前記リクエスト信号を受信して、該信号に対応する応答信号を送信する携帯機と、
前記携帯機からの応答信号を受信する車両側受信手段と、
前記車両のドアの施錠及び解錠を制御する制御手段と、を備えるスマートキーシステムであって、
前記車両のドアハンドルへのスイッチ操作を検出する第1、第2及び第3の操作検出手段を備えると共に、
前記制御手段は、前記応答信号の認証が完了した待機状態において、前記第1の操作検出手段により検出された前記スイッチ操作に基づいて、前記ドアハンドルが取り付けられたドアを解錠し、前記第2の操作検出手段により検出された前記スイッチ操作に基づいて、前記車両の全てのドアを施錠し、かつ、前記第3の操作検出手段により検出された前記スイッチ操作に基づいて、前記車両の全てのドアを解錠するように制御を行う、ことを特徴とするスマートキーシステム。 - 請求項1記載のスマートキーシステムであって、
前記第1、第2及び第3の操作検出手段は、前記ドアハンドルに取り付けられ、該ドアハンドルへのスイッチ操作を検出する第1、第2及び第3のセンサ部を夫々有すると共に、
前記第1のセンサ部は、前記ドアハンドルの車両内側面へのスイッチ操作を検出し、前記第2のセンサ部は前記ドアハンドルの車両外側かつ上方側面へのスイッチ操作を検出し、前記第3のセンサ部は前記ドアハンドルの車両外側かつ下方側面へのスイッチ操作を検出する、ことを特徴とするスマートキーシステム。 - 請求項2のスマートキーシステムであって、
前記制御手段は、前記第1のセンサ部により前記スイッチ操作が検出された後、所定時間以内に前記第3のセンサ部により前記スイッチ操作が検出されたとき、前記車両の全てのドアを解錠するように制御する、ことを特徴とするスマートキーシステム。 - 請求項2又は3記載のスマートキーシステムであって、
前記ドアハンドルにおいて、前記第2のセンサ部と前記第3のセンサ部とは、車両上下方向又は車両前後方向に対称に配置されていることを特徴とするスマートキーシステム。
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2006
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