以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
最初に、本実施形態に係る洗面化粧台が設置される集合住宅の構成について説明する。
図1は本実施形態に係る洗面化粧台が設置された集合住宅の概略構成を示す図である。
図1に示すように、住宅1内には、水周り設備が設けられた部屋として、浴室2、洗面所3及びトイレ4が配置され、これら以外に、ウォークイン形式のクローゼット5、押入、収納室、台所、寝室、リビングルームなどが配置されている。浴室2を換気し、乾燥させ、暖房するための浴室乾燥機20の本体部20aは、浴室2の天井裏に配置され、排気通路6及び換気通路8,10,12等が接続されている。排気通路6は屋外に開口した排気口7に連通し、換気通路8は洗面所3内に開口した吸気グリル9に連通し、換気通路10はトイレ4内に開口した吸気グリル11に連通し、換気通路12はクローゼット5内に開口する吸気グリル13に連通している。洗面所3の壁面には操作パネル14が設置され、トイレ4の壁面にはトイレ換気スイッチ15が設置されている。
洗面所3には、本実施形態に係る洗面化粧台SLDが設置されている。洗面化粧台SLDは、洗面器が設けられた化粧台LDと、化粧台LDの上部に設けられた化粧鏡LMとを含み、更に、化粧鏡LMの上方に設けられた上方収納庫ULC(収納庫、暖房機収納空間)と、化粧鏡LM及び化粧台LDの側方に設けられた側方収納庫SLC(収納庫、側方収納部分)とを含むものである。
上方収納庫ULCの内部には、洗面所暖房機HU(暖房機)が設けられている。洗面所暖房機HUは、洗面所3の室内を暖め、後述する洗濯物乾燥庫DL及び歯ブラシ収納庫SL内に温風を吹き出すように構成されている。
側方収納庫SLCの内部には、洗濯物乾燥庫DLを含む洗濯物乾燥ユニットDUと歯ブラシ収納庫SLを含む歯ブラシ収納ユニットSUとが設けられている。洗濯物乾燥庫DL及び歯ブラシ収納庫SLには、洗面所暖房機HUから吹き出される温風が導入され、その内部に置かれた洗濯物や歯ブラシを乾燥することが可能なように構成されている。
続いて、洗面所暖房機HUや洗濯物乾燥ユニットDUを中心とした洗面化粧台SLDについて図2を参照しながら説明する。図2に示すように、洗面化粧台SLDは、化粧台LDと、化粧鏡LMと、上方収納庫ULCと、側方収納庫SLCと、洗面所暖房機HUと、洗濯物乾燥ユニットDUと、歯ブラシ収納ユニットSUと、を備えている。
化粧台LDは、キャビネット32の上にカウンター33が戴置されており、カウンター33には洗面器34と水洗金具35とが取り付けられている。洗面器34には排水トラップ32aが取り付けられていて、水洗金具35から吐水された水は排水トラップ32aを経由して排水される。
化粧鏡LMは、化粧台LDの上方における壁に取り付けられている。化粧鏡LMは、鏡36と、照明装置37とを備えている。化粧鏡LMの上方における壁には、上方収納庫ULCが取り付けられている。洗面所暖房機HUは、上方収納庫ULC内に設けられている。
化粧台LD、化粧鏡LM、及び上方収納庫ULCの側方における壁には、側方収納庫SLCが取り付けられている。側方収納庫SLCは、三つの部分に分割されており、下から順に、側方収納庫SLC1、側方収納庫SLC2、側方収納庫SLC3となっている。側方収納庫SLC1は、化粧台LDの側方に取り付けられている。側方収納庫SLC2は、化粧鏡LMの側方に取り付けられている。側方収納庫SLC3は、上方収納庫ULCの側方に取り付けられている。洗濯物乾燥ユニットDU及び歯ブラシ収納ユニットSUは、側方収納庫SLC2内に設けられている。
洗面所暖房機HUは、吸引口41と、ファン42と、ヒーター43と、第一吹出口44(第一吹出部、吹出口)と、第二吹出口45(第二吹出部、吹出口)と、ダンパ46と、を備えている。ファン42の回転によって、吸引口41から吸引された空気は、ヒーター43によって加熱される。加熱された空気は、第一吹出口44及び第二吹出口45の一方若しくは双方から吹き出される。ヒーター43によって加熱された空気は、ダンパ46によって第一吹出口44又は第二吹出口45から吹き出されるか、若しくは双方から吹き出されるかが調整される。ダンパ46が第一吹出口44を塞いでいれば、第二吹出口45からのみ加熱された空気が吹き出される。ダンパ46が第二吹出口45を塞いでいれば、第一吹出口44からのみ加熱された空気が吹き出される。また、ダンパ46が第一吹出口44と第二吹出口45との間に位置しており、いずれも塞いでいなければ、第一吹出口44及び第二吹出口45の双方から加熱された空気が吹き出される。
第一吹出口44は、化粧鏡LMに向けて下方に開口されている。従って、第一吹出口44から吹き出される温風を、化粧鏡LMに向けて吹き出して鏡36の曇り止めとして利用したり、化粧台LDの前に立っている使用者に向けて吹き出して室内暖房として利用したりすることができる。
第二吹出口45は、側方収納庫SLC3に向けて側方に開口されている。第二吹出口45には、吸気ダクトDinが繋がれている。吸気ダクトDinは、ダクトD01、ダクトD02、ダクトD03から構成されている。ダクトD01は、一端が第二吹出口45に繋がれていて、他端はダクトD02とダクトD03とに分岐するように繋がれている。ダクトD02は、一端がダクトD01に繋がれていて、他端は洗濯物乾燥ユニットDUの洗濯物乾燥庫DLに繋がれている。ダクトD03は、一端がダクトD01に繋がれていて、他端は歯ブラシ収納ユニットSUの歯ブラシ収納庫SLに繋がれている。従って、第二吹出口45から吹き出される温風を、洗濯物乾燥庫DLと歯ブラシ収納庫SLとに分岐して送り込むことができる。ダクトD01、ダクトD02、及びダクトD03は、側方収納庫SLCの後壁面近傍に沿って配置されており、側方収納庫SLCの前側の収納スペースを有効活用できるように工夫されている。
ここで、図3〜6を参照しながら、洗面所暖房機HUを上方収納庫ULCへ収容する態様について更に説明する。図3は、洗面所暖房機HUを上方収納庫ULCへ収容する第一態様について説明するための図である。図4は、図3のA―A断面図である。図5は、洗面所暖房機HUを上方収納庫ULCへ収容する第二態様について説明するための図である。図6は、図5のB―B断面図である。
図3及び図4に示す第一態様では、上方収納庫ULC内の空間を前後に区切り、後方の空間ULC1と前方の空間ULC2とに分割している。前方の空間ULC2は収納空間として利用できるように構成されている。後方の空間ULC1は、洗面所暖房機HUを収容するための空間として利用できるように構成されている。この第一態様では、洗面所暖房機HUを縦に配置している。また、第一吹出口44は、化粧鏡LM寄り(壁面寄り)に下方に向けて配置されており、第二吹出口45は、化粧鏡LM寄り(壁面寄り)に側方に向けて配置されている。
図5及び図6に示す第一態様では、上方収納庫ULC内の空間を上下に区切り、下方の空間ULC3と上方の空間ULC4とに分割している。上方の空間ULC4は収納空間として利用できるように構成されている。下方の空間ULC3は、洗面所暖房機HUを収容するための空間として利用できるように構成されている。この第二態様では、洗面所暖房機HUを横に配置している。また、第一吹出口44は、化粧鏡LM寄り(壁面寄り)に下方に向けて配置されており、第二吹出口45は、化粧鏡LM寄り(壁面寄り)に側方に向けて配置されている。
図2に戻って、他の構成要素について説明する。洗濯物乾燥ユニットDUは、側方収納庫SLC2内に設けられている。洗濯物乾燥ユニットDUには、上述した吸気ダクトDinと、排気ダクトDoutとが接続されている。より具体的には、吸気ダクトDinを構成するダクトD02と、排気ダクトDoutを構成するダクトD04とが接続されている。従って、洗面所暖房機HUから吹き出された温風がダクトD02から供給され、ダクトD04から排出することができるように構成されている。洗濯物乾燥ユニットDUにおいて洗濯物の乾燥の結果集められた水は、ドレン管DRを通って排水トラップ32aへと排出される。
ここで、図7を参照しながら、洗濯物乾燥ユニットDUについてより詳細に説明する。図7に示すように、洗濯物乾燥ユニットDU内には、吸気ダクトDin側にフィルターDL1、除菌ユニットDL2、及び芳香ユニットDL3が、排気ダクトDout側に排気ファンDL4(専用排気ファン)及び脱臭ユニットDL5が、それぞれ設けられている。また、洗濯物乾燥ユニットDUには、洗濯物乾燥庫DLが形成されており、この洗濯物乾燥庫DLに空気を流入させるための空気流入口DL8と、洗濯物乾燥庫DLから空気を流出させるための空気流出口DL9とが形成されている。空気流入口DL8は洗濯物乾燥庫DLの下方に、空気流出口DL9は洗濯物乾燥庫DLの上方に、それぞれ設けられている。洗濯物乾燥庫DLには、空気のバイパス経路として、第一通路DL10と第二通路DL11とが設けられている。第一通路DL10は、洗濯物乾燥庫DLの中心近傍を貫通するように配置されている。第二通路DL11は、洗濯物乾燥庫DLの周囲を囲むように配置されている。従って、第一通路DL10及び第二通路DL11を経由する空気は、洗濯物乾燥庫DL内の洗濯物には触れずに熱交換のみを行うので、第一通路DL10及び第二通路DL11は、乾燥対象となる洗濯物が配置されない第二空間Z02として構成されている。一方、洗濯物乾燥庫DLの内、第一通路DL10及び第二通路DL11を除く空間は、乾燥対象となる洗濯物が配置される第一空間Z01として構成されている。従って、洗濯物乾燥庫DLは、第一空間Z01と第二空間Z02とを有する二重構造を成している。
上述したように、洗濯物乾燥ユニットDUには、吸気ダクトDin側にフィルターDL1、除菌ユニットDL2、及び芳香ユニットDL3が、排気ダクトDout側に排気ファンDL4及び脱臭ユニットDL5が、それぞれ設けられている。吸気ダクトDin側から流入した空気はフィルターDL1を通過した後、除菌ユニットDL2を通過し、更に芳香ユニットDL3を通過するように構成されている。芳香ユニットDL3を通過した空気の一部は空気流入口DL8を通って洗濯物乾燥庫DLに流入し、残部は第一通路DL10及び第二通路DL11に流入する。空気流入口DL8から洗濯物乾燥庫DLに流入した空気は、内部に配置されている洗濯物の近傍を通過した後に空気流出口DL9へと流れる。また、第一通路DL10及び第二通路DL11内に流れ込んだ空気は、その流れ込んだ一端から他端に向けて流れる。このように空気が流れていく先(すなわち排気ダクトDout方向)には、排気ファンDL4が設けられ、その先に脱臭ユニットDL5が設けられている。この排気ファンDL4の回転によって、洗濯物乾燥庫DL、第一通路DL10及び第二通路DL11には負圧が生じて、それらの内部にある空気がより円滑に排気ダクトDout側へと流れる。排気ファンDL4を通過した空気は、脱臭ユニットDL5を通過した後に、排気ダクトDoutへと流出する。
このように、吸気ダクトDinが接続され洗濯物乾燥庫DL内に空気を導入する吸気口を洗濯物乾燥庫DLの下部に、排気ダクトDoutが接続され洗濯物乾燥庫DLから空気を排出する排気口を洗濯物乾燥庫DLの上部に、それぞれ設けているので、衣類乾燥のために温風を上部から吹出す構成においては、衣類の乾きムラが出やすいが本構成においては、洗濯物乾燥庫の下部から温風を供給する構成にしていることから、暖かい空気が上昇気流の効果も備えて衣類に均一にあたることから乾きムラを防げると共に乾燥時間を短縮させる効果にも繋がっているものである。
本実施形態の場合、洗濯物乾燥庫DLを挟んで下方には吸気ユニットDLaが、上方には排気ユニットDLbがそれぞれ形成されている。吸気ユニットDLaには、フィルターDL1、除菌ユニットDL2、及び芳香ユニットDL3が配置されている。排気ユニットDLbには、排気ファンDL4及び脱臭ユニットDL5が配置されている。吸気ユニットDLa及び排気ユニットDLbは、洗濯物乾燥庫DLから取り外し可能なように構成されている。また、吸気ユニットDLaからは、フィルターDL1、除菌ユニットDL2、及び芳香ユニットDL3がそれぞれ独立して取り外し可能なように構成されている。また、排気ユニットDLbからは、排気ファンDL4及び脱臭ユニットDL5がそれぞれ独立して取り外し可能なように構成されている。従って、上述した各機能ユニットである、フィルターDL1、除菌ユニットDL2、芳香ユニットDL3、排気ファンDL4、及び脱臭ユニットDL5は、それぞれ取り外してメンテナンスすることが可能なように構成されている。
図2に戻って、他の構成要素について説明する。歯ブラシ収納ユニットSUは、側方収納庫SLC2内に洗濯物乾燥ユニットDUと並設されている。歯ブラシ収納ユニットSUには、上述した吸気ダクトDinと、排気ダクトDoutとが接続されている。より具体的には、吸気ダクトDinを構成するダクトD03と、排気ダクトDoutを構成するダクトD05とが接続されている。従って、洗面所暖房機HUから吹き出された温風がダクトD03から供給され、ダクトD05から排出することができるように構成されている。
ここで、図8を参照しながら、歯ブラシ収納ユニットSUについてより詳細に説明する。図8に示すように、歯ブラシ収納ユニットSU内には、吸気ダクトDin側にフィルターSL1及び除菌ユニットSL2が、排気ダクトDout側に排気ファンSL4及び脱臭ユニットSL5が、それぞれ設けられている。また、歯ブラシ収納ユニットSUには、歯ブラシ収納庫SLが形成されており、吸気ダクトDin側から流入した空気は、フィルターSL1を通った後、除菌ユニットSL2を通り、歯ブラシ収納庫SLに流入する。歯ブラシ収納庫SLに流入した空気は、排気ファンSL4の回転に応じて生じる負圧によって、排気ダクトDout側に流れ、排気ファンSL4及び脱臭ユニットSL5を通って排気ダクトDoutへと流出する。
本実施形態の場合、歯ブラシ収納庫SLを挟んで下方には吸気ユニットSLaが、上方には排気ユニットSLbがそれぞれ形成されている。吸気ユニットSLaには、フィルターSL1及び除菌ユニットSL2が配置されている。排気ユニットSLbには、排気ファンSL4及び脱臭ユニットSL5が配置されている。吸気ユニットSLa及び排気ユニットSLbは、歯ブラシ収納庫SLから取り外し可能なように構成されている。また、吸気ユニットSLaからは、フィルターSL1及び除菌ユニットDL2がそれぞれ独立して取り外し可能なように構成されている。また、排気ユニットSLbからは、排気ファンSL4及び脱臭ユニットSL5がそれぞれ独立して取り外し可能なように構成されている。従って、上述した各機能ユニットである、フィルターSL1、除菌ユニットSL2、排気ファンSL4、及び脱臭ユニットSL5は、それぞれ取り外してメンテナンスすることが可能なように構成されている。
図2に戻って排気ダクトDoutについて説明すると、ダクトD04とダクトD05とは合流してダクトD06へと繋がっており、ダクトD06は浴室若しくは屋外へと繋がっている。従って、洗濯物乾燥ユニットDU及び歯ブラシ収納ユニットSUから排出された空気は浴室若しくは屋外へと送り出される。
続いて、洗面所暖房機HUと、浴室乾燥機20とを制御する態様について、図9及び図10を参照しながら説明する。図9は、洗面所暖房機HU及び浴室乾燥機20を制御する洗面所リモコンの操作パネル50を示す図である。図10は、洗面所暖房機HU及び浴室乾燥機20の制御ブロック図である。
図9に示すように、操作パネル50には、主領域51と、浴室乾燥領域52と、洗面所暖房領域53と、予約運転領域54とが形成されている。主領域51には、表示部501と、スピーカー502と、確定ボタン503と、終了ボタン504と、選択キー505と、電源ボタン506とが設けられている。
表示部501は、設定のための諸情報の表示を行う部分である。スピーカー502は、警告音や操作音、音声ガイドを発するための部分である。選択キー505は、表示部501に表示された情報を選択するためのスイッチであって、上向き三角のボタンを押下すると選択部分が上に移動し、下向き三角のボタンを押下すると選択部分が下に移動する。確定ボタン503は、選択キー505で選択した部分を確定させるためのボタンである。終了ボタン504は、設定動作を終了させるためのボタンである。電源ボタン506は、主電源を投入するためのボタンである。
浴室乾燥領域52には、浴室暖房ボタン521と、浴室乾燥ボタン522と、浴室涼風ボタン523とが設けられている。浴室暖房ボタン521は、浴室乾燥機20を作動させ、浴室2内を暖房するためのボタンである。浴室乾燥ボタン522は、浴室乾燥機20を作動させ、浴室2内を乾燥するためのボタンである。浴室涼風ボタン523は、浴室乾燥機20を作動させ、浴室2内に涼風を送り込むためのボタンである。
洗面所暖房領域53には、暖房ボタン531と、涼風ボタン532と、洗面所ボタン533と、洗濯物乾燥ボタン534と、除菌ボタン535と、芳香ボタン536と、歯ブラシ除菌乾燥ボタン537とが設けられている。
暖房ボタン531は、洗面所暖房機HUを作動させ、洗面所3内を暖房するためのボタンである。涼風ボタン532は、洗面所暖房機HUを作動させ、洗面所3内に涼風を送り込むためのボタンである。洗面所ボタン533は、洗面所3内に洗面所暖房機HUからの風を送り込むように、洗面所暖房機HUを制御するためのボタンである。洗濯物乾燥ボタン534は、洗濯物乾燥ユニットDUの洗濯物乾燥庫DL内に洗面所暖房機HUからの風を送り込むように、洗面所暖房機HUを制御するためのボタンである。従って、洗面所ボタン533のみを押下すると、洗面所を暖房する洗面所暖房モードの制御が実行され、洗濯物乾燥ボタン534を押下すると、洗濯物乾燥庫DL内に収容された洗濯物を乾燥させる洗濯物乾燥モードの制御が実行される。また、洗面所ボタン533と洗濯物乾燥ボタン534との双方が押下されると、洗面所暖房機HUが吹き出す空気の一部を洗濯物乾燥庫DL内に分配して吹き出す併用モードの制御が実行される。
除菌ボタン535は、洗濯物乾燥ユニットDU内の除菌ユニットDL2を作動させ、洗濯物乾燥庫DL内に吸気する空気を除菌するためのボタンである。芳香ボタン536は、洗濯物乾燥ユニットDU内の芳香ユニットDL3を作動させ、洗濯物乾燥庫DL内に吸気する空気に香り付けするためのボタンである。歯ブラシ除菌乾燥ボタン537は、歯ブラシ収納ユニットSU内の除菌ユニットSL2を作動させ、歯ブラシ収納庫SL内に吸気する空気を除菌するためのボタンである。
予約運転領域54には、運転予約ボタン548と、予約解除ボタン549とが設けられている。運転予約ボタン548は、浴室乾燥機20又は洗面所暖房機HUの動作を予約するためのボタンである。予約解除ボタン549は、浴室乾燥機20又は洗面所暖房機HUの動作予約を解除するためのボタンである。
図10に示すように、洗面所暖房機HU及び浴室乾燥機20の制御ブロックは、主として洗面所暖房機HUを制御するための暖房機制御ブロック60と、主として洗濯物乾燥ユニットDUを制御するための乾燥ユニット制御ブロック61と、主として浴室乾燥機20を制御するための浴室乾燥機制御ブロック62と、から構成されている。
主として洗面所暖房機HUを制御するための暖房機制御ブロック60は、CPU601と、メモリ602と、ファン用モータ603と、ファン42と、ダンパ用モータ604と、ダンパ46と、ヒーター43と、温度センサ47と、を備えている。CPU601は、メモリ602に格納されているデータやソフトウェアを読み出して所定の演算処理を実行する制御手段として機能する部分であって、洗面所リモコンの操作パネル50から入力された情報に基づいて動作を行うものである。CPU601には、温度センサ47から温度測定信号が入力される。CPU601は、ファン用モータ603、ダンパ用モータ604、及びヒーター43のそれぞれに、制御信号を出力する。その結果、ファン用モータ603、ダンパ用モータ604、及びヒーター43が所定の動作を実行する。
CPU601は、洗濯物乾燥ユニットDUの制御手段としても機能しており、乾燥ユニット制御ブロック61とも信号の授受を行っている。主として洗濯物乾燥ユニットDUを制御するための乾燥ユニット制御ブロック61は、排気ファン用モータ611と、排気ファンDL4と、温度センサDL6と、湿度センサDL7と、除菌ユニットDL2と、芳香ユニットDL3と、を備えている。CPU601には、温度センサDL6から温度測定信号が入力され、湿度センサDL7から湿度測定信号が入力される。CPU601は、排気ファン用モータ611、除菌ユニットDL2、及び芳香ユニットDL3のそれぞれに、制御信号を出力する。その結果、排気ファン用モータ611、除菌ユニットDL2、及び芳香ユニットDL3が所定の動作を実行する。
主として浴室乾燥機20を制御するための浴室乾燥機制御ブロック62は、CPU621と、メモリ622と、換気ファン用モータ623と、換気ファン624と、循環ファン用モータ625と、循環ファン626と、ダンパ用モータ627と、ダンパ628と、暖房ヒーター629と、温度センサ630と、浴室操作パネル631とを備えている。CPU621は、メモリ622に格納されているデータやソフトウェアを読み出して所定の演算処理を実行する制御手段として機能する部分であって、洗面所リモコンの操作パネル50や浴室操作パネル631から入力された情報に基づいて動作を行うものである。CPU621には、温度センサ630から温度測定信号が入力される。CPU621は、換気ファン用モータ623、循環ファン用モータ625、ダンパ用モータ627、及び暖房ヒーター629のそれぞれに、制御信号を出力する。その結果、換気ファン用モータ623、循環ファン用モータ625、ダンパ用モータ627、及び暖房ヒーター629が所定の動作を実行する。
続いて、図11を参照しながら、洗面所暖房機HUの制御フローについて説明する。図11は、洗面所暖房機HUの制御フローチャートである。図11に示す制御フローチャートは、洗面所暖房機HUを動作させて、洗濯物乾燥ユニットDU(洗濯物乾燥庫DL)において洗濯物を乾燥させる動作を説明するものである。
CPU601において、洗濯物乾燥モードの設定となっているか否かが判断される(ステップS01)。上述したように、操作パネル50の洗濯物乾燥ボタン534が押下されていれば、その信号がCPU601に出力され、洗濯物乾燥モードの設定となっているものと判断される。この判断の結果、洗濯物乾燥モードの設定となっていればステップS02の処理に進み、洗濯物乾燥モードの設定となっていなければステップS03の処理に進む。
ステップS01の判断において、洗濯物乾燥モードの設定となっていなければ、CPU601において、洗濯物乾燥モードをOFFとし、このフローによる処理を終了する(ステップS03)。
ステップS01の判断において、洗濯物乾燥モードの設定となっていれば、CPU601において、洗面所暖房モードも設定され、併用モードとして洗面所の暖房も同時に実行するか判断する(ステップS02)。上述したように、操作パネル50の洗面所ボタン533が押下されていれば、その信号がCPU601に出力され、洗面所暖房モードの設定となっているものと判断される。この判断の結果、併用モードの設定となっていればステップS04の旅視に進み、併用モードの設定となっていなければステップS05の処理に進む。
ステップS02の判断において、併用モードの設定となっていれば、CPU601において、洗面所暖房機HUの風量が増加するように風量増加補正を行う(ステップS04)。より具体的には、運転開始当初から10分間は、基準風量の1.5倍となるように風量増加補正を行い、CPU601からの制御信号の出力によりファン42の回転数が増加するように制御する。また、本実施例はいうまでもないが一実施例を記述したものであり、規定の時間(10分間)補正制御を行うようにしているが温度センサからの信号に基づき規定温度になるのを検知して制御するようにしてもよいものである。この風量増加補正に基づいて、第一吹出口44と第二吹出口45との双方から分配して送風を行う(ステップS06)。具体的には、CPU601からダンパ用モータ604への制御信号の出力によりダンパ46を調整し、洗面所内を先に暖めるように、第一吹出口44からの送風量を第二吹出口45からの送風量よりも多くなるように送風を行う。一例としては、図12に示すように、送風開始から10分間は、第一吹出口44からの送風量が9に対して、第二吹出口45からの送風量が1となるように制御する。その後、第一吹出口44からの送風量が7に対して、第二吹出口45からの送風量が3となるように制御する。その後、送風開始から1時間経過後には、第一吹出口44からの送風量が8に対して、第二吹出口45からの送風量が2となるように制御する。これは、送風開始当初は、使用者が洗面所においてすぐに暖まりたいと考えているのに対して、洗濯物の乾燥はそれほどの緊急性を要しないことから、送風開始当初において洗面所への送風量を多くしているものである。また、送風開始から1時間も経過すれば、洗濯物がある程度乾いているものと考えられるので、洗面所への送風量を回復させている。ステップS06の処理の後、ステップS08の処理に進む。
ステップS02の判断において、併用モードの設定となっていなければ、洗面所暖房機HUの風量が洗濯物乾燥モードの通常の設定となるように風量補正を行う(ステップS05)。より具体的には、運転開始当初から20分間は、低回転モードの8割の回転数となるように風量補正を行い、その後は低回転モードの3割の回転数となるように風量補正を行う。この風量補正に基づいて、CPU601からの制御信号の出力によりファン42の回転数が低下するように制御する。これは、洗濯物乾燥庫DLの容量が小さいものであるため、洗面所の暖房を主目的としている洗面所暖房機HUの風量を通常の暖房運転と同等としてしまっても、実際には空気抵抗により、空気の送り込みが十分に行えなくなるためである。この風量補正に基づいて、第二吹出口45から送風を行う(ステップS07)。具体的には、CPU601からダンパ用モータ604への制御信号の出力によりダンパ46を調整し、第一吹出口44側を閉じて、第二吹出口45側のみを開く。その後、ステップS08の処理に進む。
続いて、CPU601から排気ファン用モータ611への制御信号の出力により、排気ファンDL4の回転が、運転開始当初から段階的に低下するように制御する(ステップS08)。これは、運転開始の初期段階では、洗濯物の水分が多く、洗濯物乾燥庫DL内の湿度が高いため積極的に空気を入れ替える必要があるものの、やがて洗濯物の水分が少なくなるため空気との接触時間を増やして洗濯物乾燥庫DL内の温度を上げて洗濯物の仕上げ乾燥を行うカラットさせる効果をねらったものである。この処理が終了すると、ステップS09の処理に進む。
CPU601において、洗濯物乾燥モードの開始から10分が経過したかが判断される(ステップS09)。この判断の結果、洗濯物乾燥モードの開始から10分が経過していれば、ステップS10の処理に進み、10分が経過していなければ、リターンする。
ステップS09の判断の結果、洗濯物乾燥モードの開始から10分が経過していると判断されれば、除菌処理が求められているか判断する(ステップS10)。上述したように、操作パネル50の除菌ボタン535が押下されていれば、その信号がCPU601に出力され、除菌処理が求められているものと判断される。この判断の結果、除菌処理が求められていればステップS11の処理に進み、除菌処理が求められていなければステップS12の処理に進む。
ステップS10の判断の結果、除菌処理が求められていれば、CPU601から除菌ユニットDL2への制御信号の出力により除菌処理が実行される(ステップS11)。この処理の実行の後、ステップS12の処理に進む。
CPU601において、洗濯物乾燥モードの開始から15分が経過したかが判断される(ステップS12)。この判断の結果、洗濯物乾燥モードの開始から15分が経過していれば、ステップS13の処理に進み、15分が経過していなければ、リターンする。
ステップS12の判断の結果、洗濯物乾燥モードの開始から15分が経過していると判断されれば、芳香処理が求められているか判断する(ステップS13)。上述したように、操作パネル50の芳香ボタン536が押下されていれば、その信号がCPU601に出力され、芳香処理が求められているものと判断される。この判断の結果、芳香処理が求められていればステップS14の処理に進み、芳香処理が求められていなければリターンする。
ステップS13の判断の結果、芳香処理が求められていれば、CPU601から芳香ユニットDL3への制御信号の出力により芳香処理が実行される(ステップS14)。この処理の後、リターンする。
続いて、図13〜図15を参照しながら、洗濯物乾燥ユニットDUの変形例である洗濯物乾燥ユニットDUaについて説明する。図13は、洗濯物乾燥ユニットDUaを化粧鏡LM側から見た概略的な断面図である。図14は、洗濯物乾燥ユニットDUaの裏面の構造を概略的に示した図である。図15は、洗濯物乾燥ユニットDUaに接続される給排気ユニットUの構造を概略的に示した図である。
図13に示すように、洗濯物乾燥ユニットDUaは、中段の側方収納庫SLC2内に収容されている。洗濯物乾燥ユニットDUaの後方には、給排気ユニットUが収容されている。洗濯物乾燥ユニットDUaは、洗濯物乾燥庫70と、洗濯物乾燥庫70の下部に配置される吸気ユニット71と、洗濯物乾燥庫70の上部に配置される排気ユニット72とによって構成されている。
洗濯物乾燥庫70には、支持棒701が設けられていて、洗濯物CLを干すことができるように構成されている。洗濯物乾燥庫70の下面は開放されており、吸気ユニット71から送り出される空気が内部に流入可能なように構成されていると共に、上面も開放されていて排気ユニット72へと空気が流出可能なように構成されている。
吸気ユニット71は、吸気室710が形成されていて、吸気室710の上面には供給穴711が複数形成されている。従って、吸気ユニット71を洗濯物乾燥庫70の下面に当接させると、吸気室710内の空気が供給穴711を通って洗濯物乾燥庫70内へと供給されるように構成されている。
排気ユニット72は、排気室720が形成されていて、排気室720の下面には排出穴721が複数形成されている。従って、排気ユニット72を洗濯物乾燥庫70の下面に当接させると、洗濯物乾燥庫70内の空気が排出穴721を通って排気室720へと排出されるように構成されている。
このように構成されている洗濯物乾燥ユニットDUaを裏面から見ると、図14に示すようになっている。図14に示すように、排気ユニット72においては、排気室720に連通する外部排気穴722が形成されている。また、吸気ユニット71においては、吸気室710に連通する外部吸気穴712が形成されている。この外部吸気穴と反対側の側面近傍には水抜き穴713が形成されている。上述したように、吸気ユニット71は洗濯物乾燥庫70の下方に配置されており、その上面には空気の供給穴711が形成されている。この供給穴711は、空気の供給穴であると共に、洗濯物の水滴を通す穴としても機能している。供給穴711を通過した水滴は、吸気室710の床面714に滴下する。そこで、この実施形態では、吸気室710の床面714を水抜き穴713に向けて傾斜させている。従って、吸気室710(特にその床面714)は、水受けトレイとして機能している。
図15に示すように、給排気ユニットUは、箱状且つ中空の本体U1を、仕切り板73で仕切って、吸気室74と排気室75とを形成している。吸気室74には、接続口742を介してドレンD2が繋がれていると共に、吸気穴741が形成されている。接続口742は給排気ユニットUの上端に形成されており、吸気穴741は、接続口742から離れた位置である給排気ユニットUの下端近傍に形成されている。この吸気穴741は、洗濯物乾燥ユニットDUaの裏面に給排気ユニットUが配置された場合に、洗濯物乾燥ユニットDUaの外部吸気穴712と連通するように形成されている。
排気室75には、接続口753を介してダクトD4が繋がれていると共に、排気穴752が形成されている。接続口753は給排気ユニットUの上端に形成されており、排気穴752もその近傍に形成されている。この排気穴752は、洗濯物乾燥ユニットDUaの裏面に給排気ユニットUが配置された場合に、洗濯物乾燥ユニットDUaの外部排気穴722と連通するように形成されている。
更に排気室75には、ドレン管DRに繋がる水抜き穴751が形成されている。水抜き穴751は、排気穴752から離れた位置である給排気ユニットUの下端近傍に形成されている。この水抜き穴751は、洗濯物乾燥ユニットDUaの裏面に給排気ユニットUが配置された場合に、洗濯物乾燥ユニットDUaの水抜き穴713と連通するように形成されている。
上述したような構成の給排気ユニットUを採用することで、この給排気ユニットUにドレンD2及びドレンD4を接続して側方収納庫SLC2内に配置することで洗濯物乾燥ユニットDUaの取り付け準備が完了することになる。洗濯物乾燥ユニットDUaの側面にはガイドレール76(ガイド手段)が上下左右に合計4箇所設けられているので、このガイドレール76を側方収納庫SLC2の内側側面に設けられているガイドレール(ガイド手段)に沿わせることで、洗濯物乾燥ユニットDUaを容易に側方収納庫SLC2内に収めることができる。洗濯物乾燥ユニットDUaを側方収納庫SLC2内に収めると、上述したように配管が完了するので、洗濯物乾燥ユニットDUaの設置が容易なものとなる。
上述した洗面所暖房機HUでは、ダンパ46によって、第一吹出口44からの空気の吹き出しと、第二吹出口45からの空気の吹き出しとを切り替えているが、洗面所への空気の吹き出しと洗濯物乾燥ユニットDUへの空気の吹き出しとの切り替え手法はこの態様に限られるものではない。その変形例を図16及び図17に示す。
図16に示す例では、洗面所暖房機HU1は、一つのファン81及び一つのヒーター82を備えている。ファン81が回転するとヒーター82を通過する空気の流れが生じる。この空気の流れる方向には、第一ルーバー83と第二ルーバー84とが設けられている。この変形例の場合、洗面所暖房機HU1から空気を吹き出す開口は単一なものとして形成されており、第一ルーバー83及び第二ルーバー84の向く方向を切り替えることで、空気の流れを分割している。第一ルーバー83は、通過する空気がダクトD07の一端85に向かうように形成されている。このダクトD07は、洗濯物乾燥ユニットDUに接続されており、洗濯物乾燥ユニットDUからは排気用のダクトD08が延びている。従って、第一ルーバー83によってダクトD07の一端85に方向付けられた空気は、洗濯物乾燥ユニットDUに供給され、洗濯物の乾燥に利用される。
図17に示す例では、洗濯物乾燥ユニットDUbに吸気スリット86を設け、ダクトD07を省略している。この場合、第一ルーバー83は、通過する空気が吸気スリット86に向かうように形成されている。吸気スリット86は、洗濯物乾燥ユニットDUb内の洗濯物乾燥庫DLに繋がっているので、第一ルーバー83によって吸気スリット86に方向付けられた空気は、洗濯物乾燥ユニットDUに供給され、洗濯物の乾燥に利用される。
上述した洗濯物乾燥ユニットDUでは、洗濯物乾燥庫DL内に負圧を発生させるため、専用の排気ファンDL4を設けていたが、この排気ファンDL4を省略した洗濯物乾燥ユニットDUcであっても、他の部分で対策を施すことにより洗濯物乾燥ユニットDUと同等の機能を発揮することができる。専用の排気ファンDL4を省略した洗濯物乾燥ユニットDUcを利用する例を図18〜図20を参照しながら説明する。
図18に示す例では、洗面所暖房機として上述した洗面所暖房機HU1を用いている。また、洗面所暖房機HU1から吹き出される空気を洗濯物乾燥ユニットDUcに供給するダクトも、上述したダクトD07を用いている。洗濯物乾燥ユニットDUcから延びる排気用のダクトD09には分岐用のダンパ88が設けられている。このダンパ88が設けられている部分から、外部への排気用のダクトD10と、洗面所暖房機HU1の吸気用のダクトD12と繋がるダクトD11とが分岐している。ダクトD10には排気ファン87が設けられている。ダクトD11には、除湿装置89が設けられている。
図18に示すような態様とすれば、排気経路をダクトD10側の外部排気経路とする場合には、排気ファン87の回転により洗濯物乾燥ユニットDUc内に負圧を発生させることができる。また、排気経路をダクトD11側の循環経路とする場合には、洗面所暖房機HU1のファン81の回転により洗濯物乾燥ユニットDUc内に負圧を発生させることができる。このように循環経路とする場合であっても、除湿装置89により洗濯物乾燥ユニットDUcから排出される湿気を含んだ空気から水分を取り除いて、洗面所暖房機HU1に供給することができる。図18に示す例では、除湿装置89をダクトD11に配置したが、洗濯物乾燥ユニットDUc内に設けることも好ましい態様である。
また、図18に示すような態様では、ダンパ88をCPU601からの指示信号の出力に応じて、洗濯物乾燥庫DLへの温風の供給初期に比して後期は、洗面所外への排気量よりも洗面所暖房機HU1への循環量が多くなるように制御されることも好ましい態様である。洗濯物乾燥庫DLへの温風供給初期には多湿状態の空気が排出されるため、洗面所外への排気量を多くし、その後多湿状態が解消された空気を洗面所内へと循環させることができるので、多湿状態の空気の影響を抑えながら温風の再利用が可能となって、使い勝手の向上と省エネルギー効果とを両立することができる。つまり、このように構成することで、除湿装置89の運転を最小限に抑えることができる。
図18に示す例では、外部排気側のダクトに排気ファン87を配置したけれども、この排気ファン87の機能を、浴室乾燥機20の換気ファン624(図10参照)に担わせることも好ましい態様である。この例を図19に示す。図19に示すように、洗濯物乾燥ユニットDUcから延びる排気用のダクトD09には排気ファンは設けられておらず、そのまま浴室乾燥機20に接続されている。
上述した各例では、洗面所暖房機HU1は従来の洗面所暖房機と大きく構成を異にするものではないけれども、洗濯物乾燥ユニットDUc内に負圧を発生させる観点に特化した構成の洗面所暖房機HU2を採用することも好ましい。この例を図20に示す。図20に示すように、洗面所暖房機HU2は、洗面所暖房用の吸気ダクトD13と、洗面所暖房用のファン91と、洗面所暖房用のヒーター93と、洗濯物乾燥用の吸気ダクトD14と、洗濯物乾燥用のファン92と、洗濯物乾燥用のヒーター94とを供えている。洗面所暖房機HU2と洗濯物乾燥ユニットDUcとを繋ぐダクトD15は、洗濯物乾燥用のヒーター94の近傍に密着配置されている。
図20に示すような構成とすることで、ファン91を回転させれば洗面所の暖房を独立して行うことができ、ファン92を回転させれば洗濯物乾燥ユニットDUcへの送風を独立して行うことができる。また、洗面所暖房機HU2と洗濯物乾燥ユニットDUcとを繋ぐダクトD15は、洗濯物乾燥用のヒーター94の近傍に密着配置されているので、ファン92の回転により空気抵抗に関係なく、強制的に空気を送り込むことができる。
図18を参照しながら説明した除湿装置89は、上述したようにダクトD11に配置する態様の他に、洗濯物乾燥ユニットDUc内に設けることも好ましい態様である。除湿装置としての結露部材をユニット内に設けた洗濯物乾燥ユニットDU1について図21を参照しながら説明する。
図21に示すように、洗濯物乾燥ユニットDU1内には、吸気ダクト側にフィルターDL1、除菌ユニットDL2、及び芳香ユニットDL3が、排気ダクト側に排気ファンDL4、結露部材803及び脱臭ユニットDL5が、それぞれ設けられている。また、洗濯物乾燥ユニットDU1には、洗濯物乾燥庫DLyが形成されており、この洗濯物乾燥庫DLyに空気を流入させるための空気流入口DL8と、洗濯物乾燥庫DLyから空気を流出させるための空気流出口DL9とが形成されている。空気流入口DL8は洗濯物乾燥庫DLyの下方に、空気流出口DL9は洗濯物乾燥庫DLyの上方に、それぞれ設けられている。洗濯物乾燥庫DLyには、空気のバイパス経路として、第一通路DL10aと第二通路DL11aとが設けられている。第一通路DL10aは、洗濯物乾燥庫DLyの中心近傍を貫通するように配置されている。第二通路DL11aは、洗濯物乾燥庫DLyの周囲を囲むように配置されている。第一通路DL10aには、洗濯物収納空間である第一空間Z01に通じる横開口802が形成されている。また、第二通路DL11aには、同様の横開口801が形成されている。従って、第一通路DL10a及び第二通路DL11aを経由する空気は、その一部が洗濯物乾燥庫DL内の洗濯物に触れるように供給され、残部は洗濯物に触れないように排気管804から排出される。一方、空気流出口DL9から排出され、排気ファンDL4、結露部材803及び脱臭ユニットDL5を経由した空気は排気管805から排出される。
上述したように、洗濯物乾燥ユニットDU1には、吸気ダクト側にフィルターDL1、除菌ユニットDL2、及び芳香ユニットDL3が、排気ダクト側に排気ファンDL4、結露部材803及び脱臭ユニットDL5が、それぞれ設けられている。吸気ダクト側から流入した空気はフィルターDL1を通過した後、除菌ユニットDL2を通過し、更に芳香ユニットDL3を通過するように構成されている。芳香ユニットDL3を通過した空気の一部は空気流入口DL8を通って洗濯物乾燥庫DLyに流入し、残部は第一通路DL10a及び第二通路DL11aに流入する。空気流入口DL8から洗濯物乾燥庫DLyに流入した空気は、内部に配置されている洗濯物の近傍を通過した後に空気流出口DL9へと流れる。また、第一通路DL10a及び第二通路DL11a内に流れ込んだ空気は、その流れ込んだ一端から他端に向けて流れ、一部は横開口801,802から洗濯物が配置された第一空間Z01側へと流入する。このように空気が流れていく先には、排気ファンDL4が設けられ、その先に結露部材803及び脱臭ユニットDL5が設けられている。この排気ファンDL4の回転によって、洗濯物乾燥庫DLyには負圧が生じて、その内部にある空気がより円滑に排気管805側へと流れる。
図21に示す例の場合、洗濯物乾燥庫DLyを挟んで下方には吸気ユニットDLyaが、上方には排気ユニットDLybがそれぞれ形成されている。吸気ユニットDLyaには、フィルターDL1、除菌ユニットDL2、及び芳香ユニットDL3が配置されている。排気ユニットDLybには、排気ファンDL4、結露部材803及び脱臭ユニットDL5が配置されている。吸気ユニットDLya及び排気ユニットDLybは、洗濯物乾燥庫DLyから取り外し可能なように構成されている。また、吸気ユニットDLyaからは、フィルターDL1、除菌ユニットDL2、及び芳香ユニットDL3がそれぞれ独立して取り外し可能なように構成されている。また、排気ユニットDLybからは、排気ファンDL4、結露部材803及び脱臭ユニットDL5がそれぞれ独立して取り外し可能なように構成されている。従って、上述した各機能ユニットである、フィルターDL1、除菌ユニットDL2、芳香ユニットDL3、排気ファンDL4、結露部材803及び脱臭ユニットDL5は、それぞれ取り外してメンテナンスすることが可能なように構成されている。