JP3026564B2 - 空調装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （イ） 産業上の利用分野 本発明は洗面所の冷暖房や除湿及び浴室の乾燥に利用
される空調装置に関する。 （ロ） 従来の技術 洗面所のある更衣室と浴室とを仕切る仕切壁内に冷暖
房装置を設け、この冷暖房装置の吐出口から浴室あるい
は脱衣室側の一方向に冷暖風を切換えて吹き出させるよ
うにした浴室装置が実開昭62−77722号公報で提示され
ている。 （ハ） 発明が解決しようとする問題点 上記公報で提示の装置は仕切壁を一部打ち抜いて設け
るために取付工事が大掛かりとなると共に、更衣室では
居間と違って風呂上がりに一時的に身体に冷暖風を吹き
あてるだけで良いのに更衣室全体を冷暖房するため運転
時間が長くなり運転コストが高く問題点を有していた。 本発明はかかる問題点に鑑み、簡易に取りつけられ且
つ運転コストの安い空調装置を提供するものである。 （ニ） 問題点を解決するための手段 本発明は、洗面台と化粧台からなる洗面化粧台におけ
る化粧台の鏡の裏面の空間に配置され、室内空気の温度
及び／又は湿度を調整する空調機の室内ユニットと、前
記鏡の上方に設けられ調整された空気を吹き出す吹出口
と、前記洗面台の排水管に接続される前記室内ユニット
のドレン水を排出する管とからなり、前記室内ユニット
は室外ユニットに接続されてなるものである。 （ホ） 作 用 空調機は洗面化粧台に一体に組み込まれているため、
家屋の壁を打ち抜かずに容易に取りつけられる。 風呂からあがって洗面化粧台の前に立ち、運転スイッ
チを投入すると、洗面化粧台に内蔵された空調機が運転
開始され、冷暖風や除湿された風が洗面化粧台の吹出口
から身体へ直接スポット的に吹き当てられるため、体を
タオルで拭いて服を着る迄の間、爽やかな気分が味わえ
る。 浴室の使用終了後は洗面化粧台のある更衣室と浴室と
の間の扉を開いて空調機を除湿運転させると浴室や更衣
室内の湿気が除去され、カビ等の発生が防止される。 （ヘ） 実施例 本発明の一実施例を第１図乃至第３図に基づいて説明
すると、（１）は洗面台（２）と化粧台（３）とから構
成された洗面化粧台で、化粧台（３）には室内熱交換器
（４）とクロスファン（５）とからなる空調機（６）が
内蔵されている。 この空調機（６）は屋外に設置される室外機（７）と
冷媒管（８）で接続されて使用される分離型方式であっ
て、室外機（７）には圧縮機（９）と室外熱交換器（1
0）とプロペラファン（11）とが内蔵されており、スポ
ット冷房運転時には室内熱交換器（４）が蒸発器とし
て、室外熱交換器（10）が凝縮器として作用し、スポッ
ト暖房運転時には室内熱交換器（４）が凝縮器として、
室外熱交換器（10）が蒸発器として作用し、除湿運転時
には室内熱交換器（４）が蒸発器として作用すると共に
クロスファン（５）が間欠的に運転されるようになって
いる。 そして、化粧台（３）には下部に室内空気の吸込口
（12）を、上部に空調機（６）で温度及び／又は湿度が
調整された室内空気を吹き出す吹出口（13）を設けてお
り、この吹出口（13）には下端（14）を支点として前後
方向へ回動する風向変更板（15）が設けられている。 （16）は化粧台（３）の前面部の大半部を占める開閉
自在な鏡で、この鏡を開くとクロスファン（５）と室内
熱交換器（４）とドレンパン（17）の清掃点検が行なえ
ると共に、室内熱交換器（４）が蒸発器として作用する
ことにより発生しドレンパン（17）で受けられた露水は
ホース（18）を通って洗面台（２）の排水管（19）へ流
されるようになっている。 （20）はクロスファン（５）の横に並べて設けられ洗
面化粧台（１）に空気吸込部（21）と吹出部（22）とを
有する加熱機（ヘアードライヤー）で、シロッコファン
（23）と1KWの電気ヒータ（24）とを内蔵したファンケ
ーシング（25）を備えると共に、吹出部（22）が伸縮自
在な吹出ダクト（26）と、このダクトより吹き出される
温風を人体の頭部へ向けて拡散させるラッパ状の吹出具
（27）とから構成されている。 （28）はクロスファン（５）のモータ、（29）はシロ
ッコファン（23）のモータ、（30）は化粧台（３）の最
上段に設けられた照明灯、（31）は上壁に加熱器（20）
の空気吸込部（21）を設けた第一の収納棚、（32）は第
二の収納棚（33）に設けられ空調機（６）の運転スイッ
チ（34）と冷暖切換スイッチ（35）と除湿スイッチ（3
6）と加熱機（20）の運転スイッチ（37）と照明灯（3
0）の点灯スイッチ（38）とを有する操作スイッチ部で
ある。 本発明装置は以上の如く構成されており、洗面化粧台
（１）を洗面所に設置すると共に化粧台（３）と室外機
（７）とを冷媒管（８）で接続すれば家屋の壁を大きく
打ち抜かずに容易に空調機（６）を据付けることができ
る。 そして、空調機（６）は風呂からあがって洗面化粧台
（１）の前に立ち、運転スイッチ（34）と冷暖切換スイ
ッチ（35）もしくは除湿スイッチ（36）を投入すると運
転開始され、圧縮機（９）とクロスファン（５）とプロ
ペラファン（11）の駆動により吸込口（12）から吸込ま
れた室内空気は室内熱交換器（４）で夏期は冷却、冬期
は加熱、梅雨時期は除湿された後、クロスファン（５）
で加圧され、吹出口（13）から身体へ直接スポット的に
吹き当てられる。この吹出方向は風向変更板（15）を回
動して傾きを調節することにより大人から小人まで自由
に選ぶことができ、体をタオルで拭いて服を着る迄の
間、夏は涼しく、冬は暖かく、梅雨時期はカラッとした
爽やかな気分が味わえる。この時、風呂で髪を洗って乾
かしたい場合は加熱機（20）の運転スイッチ（37）を投
入すると、シロッコファン（23）が運転されると共に電
気ヒータ（24）が発熱し、吸込部（21）から吸込まれて
加熱された空気が吹出具（27）から髪に吹きつけられ
る。 次に浴室の使用終了後は洗面化粧台（１）のある更衣
室と浴室との間の扉を開いて運転スイッチ（34）と除湿
スイッチ（36）を投入すると、クロスファン（５）が間
欠的にON−OFF運転することにより蒸発器として作用し
ている室内熱交換器（４）で室内空気は湿気がとられな
がらもそれ程温度が下がらない除湿空気となって吹出口
（13）から吹き出されるため、浴室の湿気がとり除かれ
カビの発生が防止される。又、かかる空調機（６）の除
湿運転は浴室を洗濯物の乾燥室として利用する場合にも
行なえる。 又、朝に洗面化粧台（１）で髪を洗うモーニングシャ
ンプー時には、加熱機（20）を運転して吹出具（27）か
ら吹き出される加熱された空気で髪を乾かすことがで
き、従来ハンド式のヘアードライヤーを片手で持って乾
かしていた場合と違って両手で髪をとかすことができ、
便利である。しかも、このモーニングシャンプー時に空
調機（６）を同時に運転して夏期はスポット冷房、冬期
はスポット暖房、梅雨時期は除湿運転を行なえば髪を洗
う時に汗をかいたり、風邪をひいたりすることもない。 第４図乃至第６図は本発明の他実施例を示すもので、
上記一実施例と異なるのは化粧台（39）内に、圧縮機
（40）と、前半部に蒸発器（41）を且つ後半部に凝縮器
（42）を設けた熱交換器（43）とからなる一体型の空調
機（44）を収納した点であり、その他は上記一実施例と
同様なので同一符号を付して説明は省略する。 この一体型空調機（44）を備えた洗面化粧台（45）の
場合は上記一実施例と違って室外機（７）を据付ける必
要がないのでその分だけ工事が楽になるが、室内空気は
蒸発器（41）で冷却されて凝縮器（42）で再加熱され
る、所謂、除湿運転しかできない不具合さがある。従っ
て、暖房機能だけでも追加したい場合は図示の如く、電
気ヒータ（46）を組み込めば良い。 （ト） 発明の効果 本発明の空調装置は、洗面化粧台の化粧台の鏡の裏面
の空間に室内空気の温度及び／又は湿度を調整する空調
機の室内ユニットを配置しているので、洗面化粧台を取
りつけることにより空調機も一体となって取りつけられ
るので、家屋の壁を大きく打ち破らず空調機を容易に設
置することができる。 そして室内ユニットの保守点検は化粧台の鏡を開くだ
けで容易に作業を行なうことができる。また、室内ユニ
ットのドレン水を排出する管を洗面台の排水管に接続す
ることにより、ドレン水の処理も空調装置専用の排水管
を別個に設ける必要がなく装置の構成も簡単になる。 更に、鏡の上方に調整された空気を吹き出す吹出口が
設けられので、風呂あがりや洗髪後に洗面化粧台の前に
立って体や髪を拭きとるだけの時だけ空調運転しても化
粧台の鏡の上方より冷暖風や除湿空気が吹き出すので、
スポット的に体や髪に吹きつけ、夏は涼しく、冬は暖か
く、梅雨時期にはカラッとした爽やかな気分になると共
に室内全体も空調しやすい構成になっている。 そして、本発明は空調装置のみの単独機能の構成のた
め、電気冷水器と該電気冷水器の圧縮機及び凝縮器を兼
用して冷風供給機構の冷凍サイクルを構成するものに比
して、空調装置の能力を大きくすることができる。 併せて、空調機を除湿運転することにより洗面所の隣
りにある浴室でカビが発生するのを防止できると共に浴
室を洗濯物の乾燥室として利用することができる等の効
果を発揮するものである。

【図面の簡単な説明】 第１図乃至第３図は本発明の一実施例を示すもので、第
１図は空調装置の左側断面図、第２図は空調装置の内部
構造を示す正面図、第３図は空調装置の右側断面図、第
４図乃至第６図は本発明の他実施例を示すもので、第４
図は空調装置の左側断面図、第５図は空調装置の内部構
造を示す正面図、第６図は空調装置の右側断面図であ
る。 （１）……洗面化粧台、（６）（44）……空調機、 （13）……吹出口。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荻野 芳誉子 大阪府守口市京阪本通２丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (56)参考文献 実開 昭56−92581（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭57−140616（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭48−33663（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭63−1074（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) F24F 1/00 A47K 1/00 A47B 67/02

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 １．洗面台と化粧台からなる洗面化粧台における化粧台
   の鏡の裏面の空間に配置され、室内空気の温度及び／又
   は湿度を調整する空調機の室内ユニットと、前記鏡の上
   方に設けられ調整された空気を吹き出す吹出口と、前記
   洗面台の排水管に接続される前記室内ユニットのドレン
   水を排出する管とからなり、前記室内ユニットは室外ユ
   ニットに接続されてなることを特徴とする空調装置。