JP2010044345A - 撮像素子を用いた弧状フレキシブル回路薄膜型内視鏡装置 - Google Patents

Abstract

【課題】撮像素子としてＣＣＤカメラまたはＣＭＯＳセンサーを内蔵したヘッドハウジングにフィルム状のフレキシブル回路薄膜を連結した構成にして例えばロボットなどの狭い空間に装着し、狭い伝熱管の内部を検査し易いながらも、曲げ半径が小さくて狭小な空間内で取り扱い易い、撮像素子を用いた弧状フレキシブル回路薄膜型内視鏡装置の提供。
【解決手段】本発明の撮像素子を用いた弧状フレキシブル回路薄膜型内視鏡装置は、撮像素子と照明手段が装着されるヘッドハウジングからなり、イメージを撮影するイメージ撮影手段と、被検査物の空間内に挿入できるように弧状軟性薄板、絶縁接着フィルム、回路フィルムおよび絶縁保護フィルムが積層されてなり、一端部に前記撮像手段が連結され、他端部にコネクタを介して伝送ケーブルが連結される被検査物内挿入手段とを含んでなる。
【選択図】図１

Description

本発明は、産業用内視鏡装置に係り、さらに詳しくは、撮像素子としてＣＣＤカメラまたはＣＭＯＳセンサーを内蔵したヘッドハウジングにフィルム状のフレキシブル回路薄膜を連結した構成のものであって、例えばロボットなどの狭い空間に装着し、狭い伝熱管の内部を検査し易いながらも、曲げ半径が小さくて狭小な空間内で取り扱い易い、撮像素子を用いた弧状フレキシブル回路薄膜型内視鏡装置に関する。

一般に、原子力発電所にある蒸気発生器の２次側管板の上部には非常に狭小な伝熱管同士の隙間を有する多数の伝熱管が設置されており、伝熱管同士の隙間の間にはスラッジおよび異物が溜まり、これにより伝熱管の損傷などが生ずる。

したがって、スラッジまたは異物による伝熱管の損傷などを予防するために、周期的な肉眼検査が行われている。このような肉眼検査には、小型ロボットなどに取り付けられる内視鏡カメラを用いる内視鏡検査が活用されている。

内視鏡検査とは、人体または物体に損傷を与えることなく、その内部に挿入管を入れて肉眼で検査する方式であって、非破壊検査の一つの方法である。

このような内視鏡は検査対象によって医療用内視鏡と産業用内視鏡に分けられる。特に、産業用内視鏡は挿入部が小さくて細いため、製作が難しい。よって、韓国内で産業用として研究開発または商品化されている内視鏡はなく、大部分の装備は輸入に依存する実情である。

産業用内視鏡は肉眼で検査するための入出力装備、光源および挿入管から構成される。大部分の検査装備は、検査員が作業するには大きいため、多くの時間、労働力および費用がかかる。

また、アナログ方式を使用するため、撮影した映像を保管するためには化学的な処理方法によって写真として印画して保管しなければならず、現場に設置された映像装備を介して検査結果を判読しなければならないので、時間的・空間的制約が伴ううえ、ネットワークを介しての伝送が不可能なので、実時間で情報を共有することができないという問題点があった。

前述した実情を鑑みて、従来から伝熱管の肉眼検査に使われている産業用内視鏡装置としては、産業用内視鏡カメラ（内視鏡カメラおよびＣＣＤセンサーを含む）と、ケーブル内蔵のチェーンまたはベルトからなる内視鏡装置が知られている。

この種の内視鏡装置は、チェーンまたはベルトが厚いため、円形に巻回して使用する場合に大きい体積を占めるから、例えばロボットなどの狭い空間に装着して狭い伝熱管の内部を検査することが困難であるという欠点があった。

また、既存のベルト型または円形ケーブル型の内視鏡カメラは、十分薄い構造とする場合、過度な軟性によって直進性などの強度を維持することが難しいという問題点があった。

これに対し、本発明では、弧状軟性薄板を使用することにより、十分薄い薄板にも拘らず、薄板の断面形状によって直進性を確保することができるため、直進性と軟性を同時に持つ効果を得ることができる。

また、内視鏡カメラ、ケーブルおよび照明器具などが一体にチェーンまたはベルト型の移送手段に内蔵されていて曲げ半径が大きいため、例えばロボットなどの狭い空間に装着して取り扱うことが困難であるという問題点もある。

一方、狭小な空間を撮影する技術として、特許文献１に「遠隔点検作業措置」が開示されている。

特許文献１の遠隔点検作業装置は、ビデオカメラの撮像素子としてＣＭＯＳイメージセンサーを採用し、照明用白色ＬＥＤが内蔵された点検ヘッドへフレキシブルな金属螺旋管を介して通電状態に接続されたビデオカメラ用および白色ＬＥＤ用の電源捜査ボックスを操作して狭小な空間を撮影する点検作業装置である。

したがって、この遠隔点検作業装置は、撮影部がＣＭＯＳセンサーおよび照明部からなっており、狭小な空間を撮影して点検することはできるが、撮影した映像イメージを処理および伝送する回路手段または伝送手段を金属螺旋管自体に形成することができないので、金属螺旋管とは別途に、撮影した映像イメージを処理および伝送する回路手段または伝送手段を備えるようにしなければならない不便さがあった。
特開２００６−３１９４０１号公報

そこで、本発明は、上述した従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、撮像素子としてＣＣＤカメラまたはＣＭＯＳセンサーを内蔵したヘッドハウジングにフィルム状のフレキシブル回路薄膜を連結した構成にして例えばロボットなどの狭い空間に装着し、狭い伝熱管または伝熱管同士の隙間を検査し易い、撮像素子を用いた弧状フレキシブル回路薄膜型内視鏡装置を提供することにある。

本発明の他の目的は、フィルム状のフレキシブル回路薄膜の使用により曲げ半径が小さいため、狭小な空間内で取り扱い易い、撮像素子を用いた弧状フレキシブル回路薄膜型内視鏡装置を提供することにある。

本発明の別の目的は、弧状軟性薄板を使用することにより、十分薄い薄板にも拘らず、薄板の断面形状によって直進性を確保することができるため、直進性と軟性を同時に持つ、撮像素子を用いた弧状フレキシブル回路薄膜型内視鏡装置を提供することにある。

本発明の別の目的は、フィルム状のフレキシブル回路薄膜の使用によって、撮像素子で撮影した映像イメージを処理および伝送する回路手段または伝送手段がフレキシブル回路薄膜上に形成されることにより、構造が単純になって製品製作への時間およびコストが節減されて卓越な経済性があり、故障または誤動作のおそれがなくて内視鏡検査の信頼性を確保することができ、長期間安定的に使用することができるうえ、長寿命を有する、撮像素子を用いた弧状フレキシブル回路薄膜型内視鏡装置を提供することにある。

上記目的を達成するために、本発明は、撮像素子と照明手段が装着されるヘッドハウジングからなり、イメージを撮影するイメージ撮影手段と、被検査物の空間内に挿入できるように弧状軟性薄板、絶縁接着フィルム、回路フィルムおよび絶縁保護フィルムが積層されてなり、一端部に前記撮像手段が連結され、他端部にコネクタを介して伝送ケーブルが連結される被検査物内挿入手段とを含んでなる、撮像素子を用いた弧状フレキシブル回路薄膜型内視鏡装置を提供する。

本発明は、撮像素子としてＣＣＤカメラまたはＣＭＯＳセンサーを内蔵したヘッドハウジングにフィルム状のフレキシブル回路薄膜を連結した構成にして例えばロボットなどの狭い空間に装着し、狭い伝熱管または伝熱管同士の隙間を検査することが容易であり、弧状軟性薄板を使用することにより、十分薄い薄板にも拘らず、薄板の断面形状によって直進性を確保することができて直進性と軟性を同時に有し、曲げ半径が小さくて狭小な空間内で取り扱い易いうえ、撮像素子で撮影した映像イメージを処理および伝送する回路手段または伝送手段がフレキシブル回路薄膜上に形成されることにより構造が単純になって製品製作への時間および費用が節減されて卓越な経済性があり、故障または誤動作のおそれがなくて内視鏡検査の信頼性を確保することができ、長時間安定的に使用することができ、長い寿命を有するという格別な利点がある。

以下に添付図面を参照しながら、本発明に係る撮像素子を用いた弧状フレキシブル回路薄膜型内視鏡装置の好適な実施例について詳細に説明する。

図１は本発明に係る撮像素子を用いた弧状フレキシブル回路薄膜型内視鏡装置の斜視図、図２は本発明の撮像素子を用いた弧状フレキシブル回路薄膜型内視鏡装置の要部を示す分解斜視図、図３は本発明に係る被検査物内挿入手段の構成図である。図１〜図３を参照すると、本発明に係る撮像素子を用いた弧状フレキシブル回路薄膜型内視鏡装置は、撮像素子１１と照明手段１２が装着されるヘッドハウジング１３からなり、イメージを撮影するイメージ撮影手段１０と、被検査物の空間内に挿入できるように弧状軟性薄板２１、絶縁接着フィルム２２、回路フィルム２３および絶縁保護フィルム２４が積層されてなり、一端部に前記撮影手段１０が連結され、他端部にコネクタ２５を介して伝送ケーブル２６が連結される被検査物内挿入手段２０とを含んでなる。

前記撮像素子１１はＣＣＤカメラまたはＣＭＯＳセンサーである。照明手段１２は、ＬＥＤランプであって、ＬＥＤランプ１２ａが支持台１２ｂに装着されたままで前記ヘッドハウジング１３のランプ挿入溝１３ａに挿入されるように支持台１２ｂが前記ヘッドハウジング１３の支持台溝１３ｂに挿入され、支持台１２ｂの裏面の端子接点が支持台溝１３ｂの後方側面の端子接点に接触した状態で固定されている。

また、前記ヘッドハウジング１３は、前方先端の上下部に多数のランプ挿入溝１３ａが設けられ、前記ランプ挿入溝１３ａに連通して多数の支持台溝１３ｂが設けられ、前方先端の中央部に窓１３ｃが設けられ、前記窓１３ｃに連通して中央に長手方向に沿って撮像素子挿入溝１３ｄが設けられ、撮像素子挿入溝１３ｄの後方側面に撮像素子の端子接点が設けられ、後端部に接続面１３ｅが設けられ、接続面１３ｅの端部にはピン溝１３ｆが設けられている。

前記被検査物内挿入手段２０は、弧状軟性薄板２１に絶縁接着フィルム２２を介して回路フィルム２３の一面が接着され、前記回路フィルム２３の他面に接着剤によって絶縁保護フィルム２４が接着されて構成されている。

前記回路フィルム２３上には、撮像素子１１で撮影した映像イメージを処理および伝送する回路手段と伝送手段が設けられている。

図面上の参照符号１１ａは撮像素子１１がＣＣＤカメラの場合にＣＣＤカメラに装着されるレンズであり、１４、１５はそれぞれヘッドハウジング１３の接続面１３ｅに被検査物内挿入手段２０を連結固定するための固定台と固定ピンであり、２５は回路フィルム２３の回路線を伝送ケーブル２６と接続するためのコネクタである。

次に、上述したように構成された本発明の撮像素子を用いた弧状フレキシブル回路薄膜型内視鏡装置の組立および使用について説明する。

まず、ヘッドハウジング１３のランプ挿入溝１３ａにＬＥＤランプ１２ａが挿入されるようにして、支持台溝１３ｂに支持台１２ｂを挿入して支持台１２ｂの裏面のＬＥＤランプ端子接点が、支持台溝１３ｂの後方側面の端子接点に接触するようにした後、支持台溝１３ｂと支持台１２ｂとの間にシリコンを注入してヘッドハウジング１３内にＬＥＤランプ１２ａを装着して固定する。

その後、ヘッドハウジング１３の撮像素子挿入溝１３ｄに撮像素子１１を挿入し、撮像素子挿入溝１３ｄの後方の撮像素子の端子接点に撮像素子１１の端子が接触するようにした後、撮像素子挿入溝１３ｄと撮像素子１１との間にシリコンを注入してヘッドハウジング１３内に撮像素子１１を装着して固定する。

次いで、ヘッドハウジング１３の接続面１３ｅに被検査物内挿入手段２０の端部を接続させて固定台１４のピンホールを介して固定ピン１５をヘッドハウジング１３のピン溝１３ｆに挿入して固定することにより、内視鏡装置の組立構成を完成する。

このような構成の本発明に係る内視鏡装置は、狭い空間に使用することが可能なロボットに装着し、例えば原子力発電所にある蒸気発生器の２次側管板の上部にある非常に狭小な伝熱管同士の隙間を撮影して検査する。

すなわち、ヘッドハウジング１３の撮像素子１１で撮影したイメージは、被検査物内挿入手段２０の回路フィルム２３上の回路手段で処理し、伝送手段によってコネクタ２５および伝送ケーブル２６を介して別途のディスプレイ手段やマイコンなどに伝送し、伝送されたイメージを分析して被検査物の内部を検査しディスプレイすることができる。

以上、本発明を好適な実施例によって説明したが、本発明は、これらの実施例に限定されず、発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々に変形して実施することができる。

本発明に係る撮像素子を用いた弧状フレキシブル回路薄膜型内視鏡装置の斜視図である。 本発明に係る撮像素子を用いた弧状フレキシブル回路薄膜型内視鏡装置の要部を示す分解斜視図である。 本発明に係る被検査物内挿入手段の構成図である。

符号の説明

１０ イメージ撮影手段
１１ 撮像素子
１２ 照明手段
１２ａ ＬＥＤランプ
１２ｂ 支持台
１３ ヘッドハウジング
１３ａ ランプ挿入溝
１３ｂ 支持台溝
１３ｃ 窓
１３ｄ 撮像素子挿入溝
１３ｅ 接続面
１３ｆ ピン溝
１４ 固定台
１５ 固定ピン
２０ 被検査物内挿入手段
２１ 弧状軟性薄板
２２ 絶縁接着フィルム
２３ 回路フィルム
２４ 絶縁保護フィルム
２５ コネクタ
２６ 伝送ケーブル

Claims (6)

1. 撮像素子と照明手段が装着されるヘッドハウジングからなり、イメージを撮影するイメージ撮影手段と、
   被検査物の空間内に挿入できるように弧状軟性薄板、絶縁接着フィルム、回路フィルムおよび絶縁保護フィルムが積層されてなり、一端部に前記撮像手段が連結され、他端部にコネクタを介して伝送ケーブルが連結される被検査物内挿入手段とを含んでなることを特徴とする、撮像素子を用いた弧状フレキシブル回路薄膜型内視鏡装置。
2. 前記撮像素子はＣＣＤカメラまたはＣＭＯＳセンサーであることを特徴とする、請求項１に記載の撮像素子を用いた弧状フレキシブル回路薄膜型内視鏡装置。
3. 前記照明手段は、ＬＥＤランプであって、ＬＥＤランプが支持台に装着されたままで前記ヘッドハウジングのランプ挿入溝に挿入されるように支持台が前記ヘッドハウジングの支持台溝に挿入され、支持台の裏面のＬＥＤ端子接点が支持台溝の後方側面の端子接点に接続された状態で固定されていることを特徴とする、請求項１に記載の撮像素子を用いた弧状フレキシブル回路薄膜型内視鏡装置。
4. 前記ヘッドハウジングは、前方先端の上下部に多数のランプ挿入溝が設けられ、前記ランプ挿入溝に連通して多数の支持台溝が設けられ、前方先端の中央部に窓が設けられ、前記窓に連通して中央に長手方向に沿って撮像素子挿入溝が設けられ、前記撮像素子挿入溝の後方側面に前記撮像素子の端子接点が設けられ、後端部に接続面が設けられ、前記接続面の端部にはピン溝が設けられていることを特徴とする、請求項１に記載の撮像素子を用いた弧状フレキシブル回路薄膜型内視鏡装置。
5. 前記被検査物内挿入手段は、弧状軟性薄板に絶縁接着フィルムを介して回路フィルムの一面が接着され、前記回路フィルムの他面に接着剤によって絶縁保護フィルムが接着されて構成されていることを特徴とする、請求項１に記載の撮像素子を用いた弧状フレキシブル回路薄膜型内視鏡装置。
6. 前記回路フィルム上には、撮像素子で撮影した映像イメージを処理および伝送する回路手段と伝送手段が設けられていることを特徴とする、請求項５に記載の撮像素子を用いた弧状フレキシブル回路薄膜型内視鏡装置。

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