JP2010038357A - インホイールモータ駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】減速部の内部を適切に潤滑することができるインホイールモータ駆動装置を提供する。
【解決手段】インホイールモータ駆動装置21は、モータ側回転部材25を回転駆動するモータ部Aと、モータ側回転部材25の回転を減速して車輪側回転部材28に伝達する減速部Bと、車輪側回転部材28に固定連結された車輪ハブ32とを備える。減速部Bは、モータ側回転部材25の一端に結合した円盤形状の偏心部材と、モータ側回転部材25の回転に伴って軸線Oを中心とする公転運動を行う公転部材26a,26bと、公転部材26a,26bの自転運動を生じさせる外周係合部材27と、車輪側回転部材32と結合し、公転部材26a,26bのうち外周部と軸線Oとの間に設けられた孔と係合する内側係合部材とを有する。そして内側係合部材は、その内部から表面まで延在し、該表面に潤滑油を供給する潤滑油路を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、インホイールモータ駆動装置の潤滑構造に関する。
従来のインホイールモータ駆動装置は、例えば、特開2006−258289号公報(特許文献1)に記載されている。特許文献1に記載されているインホイールモータ駆動装置は、駆動モータと、この駆動モータから駆動力を入力されて回転数を減速して車輪側に出力する減速機と、減速機の出力軸と結合する車輪のハブ部材とが同軸に配列されている。この減速機はサイクロイド減速機構であり、従来の減速機として一般的な遊星歯車式減速機構と比較して高減速比が得られる。したがって、駆動モータの要求トルクを小さくすることができ、インホイールモータ駆動装置のサイズおよび重量を低減することができるという点で頗る有利である。また、このサイクロイド減速機構は、外ピンがケーシングに針状ころ軸受によって回転自在に支持されている。したがって、曲線板と外ピンとの接触抵抗を大いに低減することができ、減速機のトルク損失を防止することができる点で頗る有利である。
特開2006−258289号公報
サイクロイド減速機構は、入力軸と同じ回転数で公転運動を行う公転部材を低速で自転させ、この自転運動を出力軸の回転数として取り出すものである。このため、入力軸と出力軸との回転差が大きく、車両の駆動力を伝達することから伝達トルクが大きく、焼き付きを防止して安定した運転を行うためにもサイクロイド減速機構には適切な潤滑が必要である。具体的には、サイクロイド減速機構の内部に潤滑油を貯留し、サイクロイド減速機構の内部で回転する回転部材を潤滑油に浸して潤滑する油浴潤滑が考えられる。
油浴潤滑の場合、回転部材の回転数が大きければ潤滑油が遠心力で外径方向に飛散し、回転部材の軸線付近では潤滑油が不足する虞があり、回転部材全体に潤滑油を行き亘らせることが困難である。特に、公転部材の外周部と軸線との間に孔を設け、公転部材の孔に内側係合部材を係合し、内側係合部材によって公転部材の自転運動を取り出すサイクロイド減速機構の場合、公転部材の外周部と軸線との間を適切に潤滑する必要がある。
本発明の目的は、公転部材の外周部と軸線との間を適切に潤滑することができるインホイールモータ駆動装置を提供することである。
この目的のため本発明によるインホイールモータ駆動装置は、モータ側回転部材を回転駆動するモータ部と、モータ側回転部材の回転を減速して車輪側回転部材に伝達する減速部と、車輪側回転部材に固定連結された車輪ハブとを備え、減速部は、モータ側回転部材の軸線から偏心してモータ側回転部材の一端に結合した円盤形状の偏心部材と、内周が偏心部材の外周に相対回転可能に取り付けられ、モータ側回転部材の回転に伴ってモータ側回転部材の軸線を中心とする公転運動を行う公転部材と、公転部材の外周部に係合して公転部材の自転運動を生じさせる外周係合部材と、車輪側回転部材と結合し、公転部材のうち外周部と軸線との間に設けられた孔と係合する内側係合部材とを有し、内側係合部材は、その内部から表面まで延在し、該表面に潤滑油を供給する潤滑油路とを含む。
かかる本発明によれば、公転部材のうち外周部と軸線との間に設けられた孔と係合する内側係合部材の表面に潤滑油を供給する潤滑油路を備えるため、公転部材の外周部と軸線との間を適切に潤滑することができる。また、内側係合部材の表面を潤滑することが可能になり、公転部材に設けられた孔と内側係合部材が滑り接触する場合には、孔と内側係合部材との摩擦を低減することができる。
好ましくは、本発明の内側係合部材は、公転部材に設けられた孔に挿入された円柱体であって、内側係合部材の外周表面を転走する複数の転動体と、内周でこれら転動体が転走するとともに外周で孔の孔壁面と転がり接触する外輪とを有する。そして、潤滑油路は、転動体が転走する内側係合部材の表面に潤滑油を供給する。これにより、公転部材に設けられた孔と内側係合部材が転がり接触するとともに、転動体が潤滑されて、孔と内側係合部材との摩擦を著しく低減することができる。
好ましくは、車輪側回転部材の端部は、減速部の内部でモータ側回転部材の一端と同軸に突き合わせて配置され、モータ側回転部材の一端は、潤滑油が流出する供給ポートを有し、潤滑油路は、車輪側回転部材に設けられて、供給ポートと内側係合部材の内部とを連通する連絡油路と接続する。これにより、モータ側回転部材から外径方向に潤滑油を流す軸心潤滑を実現して、インホイールモータ駆動装置の内部を適切に潤滑することができる。
好ましくは、供給ポートはオリフィスである。これにより、内側係合部材に適切な量の潤滑油を供給することができる。
好ましくは、連絡油路の入口は、車輪側回転部材の端部に配置され、互いに突き合わせて配置された車輪側回転部材の端部とモータ側回転部材の一端との間に設けられたシール部材によって供給ポートに接続される。これにより、供給ポートから流出する大半の潤滑油を、内側係合部材に供給することが可能になり、内側係合部材を効率良く潤滑することができる。
好ましくは、車輪側回転部材は、車輪側回転部材の端部で拡径するフランジ部と、フランジ部に周方向に複数配置されて内側係合部材がそれぞれ嵌合固定される貫通孔とを有し、内側係合部材はフランジ部から公転部材に設けられた孔へ突出し、フランジ部は、公転部材に設けられた孔とは反対側のフランジ部の端面に取り付けられて、内側係合部材の潤滑油路と連絡油路とを接続する給油プレートを有する。
これにより、インホイールモータ駆動装置の組立時において、内側係合部材の潤滑油路と車輪側回転部材の連絡油路との接続を容易に行うことができる。また、給油プレートが内側係合部材の根元と接触して、内側係合部材がフランジ部の他方側へ抜け出ることを防止することができる。
好ましくは、車輪側回転部材は、車輪側回転部材の端部でフランジ部の内径側を片持ち支持する円筒部をさらに有し、円筒部は、内周面で転がり軸受を介してモータ側回転部材の一端を回転自在に支持し、連絡油路は、転がり軸受の外輪が取り付けられた円筒部の内周面に設けられた油溝と、円筒部を貫通して油溝と給油プレートとを連通する貫通孔とを含む。
これにより、すべて孔加工で形成された連絡油路よりも多くの油量を流すことができる。さらに、インホイールモータ駆動装置の製造時において、車輪側回転部材の複雑な孔あけ加工の工数を省力化して製造効率を高めることができる。
好ましくは、潤滑油路は、転動体が転走する内側係合部材の転走面と接続する出口を含み、出口は、軸線と直角な断面において、軸線と内側係合部材の中心とを結ぶ仮想直線上に配置される。これにより、潤滑油路の出口に伝達トルクの荷重が作用することを回避して、軸受を有する内側係合部材の耐久性能および信頼性能が向上する。
あるいは、潤滑油路は、内側係合部材の外周表面のうち転動体が転走する内側係合部材の転走面を除いた表面と接続する出口を含むものであってもよい。これにより、内側係合部材の組立工程において内側係合部材を上述の仮想曲線に合わせて配列する工数を削減して、耐久性能および組立効率の向上、ならびに低コスト化を図ることができる。
このように本発明のインホイールモータ駆動装置は、公転部材のうち外周部と軸線との間に設けられた孔と係合する内側係合部材に潤滑油を供給する潤滑油路を備えることから、公転部材の外周部と軸線との間を十分な量の潤滑油を潤滑することが可能になる。したがって、油浴潤滑のみによって潤滑する場合よりも、サイクロイド減速機(減速部)の内部を適切に潤滑することができ、摩擦によるトルク損失を低減することができる。そして、公転部材が高回転する場合であっても、焼き付きを防止して、サイクロイド減速機の寿命を長くすることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、実施例1のインホイールモータ駆動装置を示す縦断面図である。図2は、図1のII−IIにおける横断面図である。図3は、図1のIIIの部分を拡大して示す図である。
インホイールモータ駆動装置21は、駆動力を発生させるモータ部Aと、モータ部Aの回転を減速して出力する減速部Bと、減速部Bからの出力を図示しない駆動輪に伝える車輪ハブ軸受部Cとを備える。モータ部Aと減速部Bとはケーシング22に収納されて、例えば電気自動車のホイールハウジング内に取り付けられる。あるいは鉄道車両の台車に取り付けられる。
モータ部Aは、ケーシング22に固定されるステータ23と、ステータ23の内側に径方向に開いた隙間を介して対面する位置に配置されるロータ24と、ロータ24の内側に固定連結されてロータ24と一体回転するモータ側回転部材25とを備えるラジアルギャップモータである。
モータ側回転部材25は、モータ部Aの駆動力を減速部Bに伝達するためにモータ部Aから減速部Bにかけて配置され、減速部Bの入力軸に相当する。そして、減速部B内部に配置される一端が偏心部材25a,25bと結合する(符号は図3を参照)。このモータ側回転部材25は、ロータ24と嵌合すると共に、減速部Bの両端で転がり軸受36a,36bによって支持される。さらに、2つの円盤形状の偏心部材25a,25bは、偏心運動による遠心力で発生する振動を互いに打ち消し合うために、180°位相を変えて設けられている。
減速部Bは、偏心部材25a,25bに回転自在に保持される公転部材としての曲線板26a,26bと、曲線板26a,26bの外周部に係合する外周係合部材としての複数の外ピン27と、曲線板26a,26bの自転運動を車輪側回転部材28に伝達する運動変換機構と、曲線板26a,26bの隙間に取り付けられてこれら曲線板26a,26bの端面に当接して曲線板の傾きを防止する支持部材29と、減速部B内部の潤滑油を受け止めるオイル溜まり51を備える。曲線板26aは、転がり軸受41によって偏心部材25aに対して回転自在に支持されている。また曲線板26bも、別の転がり軸受41によって偏心部材25bに対して回転自在に支持されている。
車輪側回転部材28は、減速部Bから車輪ハブ軸受部Cにかけて配置され、減速部Bの出力軸に相当する。車輪側回転部材28は車輪ハブ軸受部C側で軸部28bを形成する。軸部28bの減速部Bに近い方の端部は軸部28bの外径よりも大きな径であるフランジ部28aと結合する。フランジ部28aの軸線中心は軸線方向に窪み、円形凹部を形成される。フランジ部28aを有する側の車輪側回転部材28の端部は、減速部Bの内部で、モータ側回転部材25の一端と同軸に突き合わせて配置される。軸線Oと同軸に形成された円形凹部の内周には転がり軸受36bの外輪が固定される。また、モータ側回転部材25の外周には転がり軸受36bの内輪が固定される。これにより円形凹部の内周は転がり軸受36bを介してモータ側回転部材25の一端を相対回転自在に支持する。
フランジ部28aには、車輪側回転部材28の回転軸線Oを中心とする円周上の等間隔に内ピン31を固定する孔28hが形成されている。孔28hは、フランジ部28aの車輪ハブ軸受部C側の端面に沿った底を有する穴であってもよいが、組立の便宜のため、好ましくは図1に示すように、フランジ部28aの車輪ハブ軸受部C側の端面からモータ部A側の端面まで貫通する。フランジ部28aから軸線O方向に延在する軸部28bの外径面には、車輪ハブ32が固定されている。フランジ部28aと軸部28bとが結合する側の車輪側回転部材28の端面は、中心部が軸方向に窪んだ形状であって、転がり軸受36bおよびモータ側回転部材25の端部を受け入れる。
図2を参照して、曲線板26bは、外周部にエピトロコイド等のトロコイド系曲線で構成される複数の波形を有し、一方側端面から他方側端面に貫通する複数の貫通孔30a,30bを有する。貫通孔30aは、曲線板26bの自転軸心Xを中心とする円周上に等間隔に複数個設けられており、後述する内ピン31を受入れる。また、貫通孔30bは、曲線板26bの中心Xに設けられており、曲線板26bの内周になる。曲線板26bは、偏心部材25bの外周に相対回転可能に取り付けられる。
曲線板26bは、転がり軸受41によって偏心部材25bに対して回転自在に支持されている。この転がり軸受41は、その内径面が偏心部材25bの外径面に嵌合し、その外径面に外周軌道面42aを有する内輪部材42と、外周軌道面42aおよび貫通孔30bの孔壁面の間に配置される複数のころ44と、周方向で隣り合うころ44の間隔を保持する保持器(図示省略)とを備える円筒ころ軸受である。あるいは深溝玉軸受であってもよい。曲線板26aについても同様である。
外ピン27は、モータ側回転部材25の回転軸線Oを中心とする円周軌道上に等間隔に設けられる。そして、曲線板26a,26bが公転運動すると、外周の曲線形状の波形と外ピン27とが係合して、曲線板26a,26bに自転運動を生じさせる。
なお、ケーシング22に配設された外ピン27は、ケーシング22に直接保持されているわけではなく、図1に示すようにケーシング22の内壁に設けられた針状ころ軸受27aによって回転自在に支持されている。このように、外ピン27をケーシング22に回転自在とすることにより、曲線板26a,26bとの係合による接触抵抗を低減することができる。
減速部Bの運動変換機構は、車輪側回転部材28に保持された複数の内ピン31と、曲線板26a,26bに設けられた貫通孔30aとで構成される。内ピン31は、車輪側回転部材28の回転軸線Oを中心とする円周軌道上に等間隔に設けられており、その軸方向一方側端部が車輪側回転部材28と結合する。また、内側係合部材になる内ピン31は、車輪側回転部材28から突出して、曲線板26a,26bの外周部と軸線Oとの間に設けられた貫通孔30aと係合する。曲線板26a,26bとの摩擦抵抗を低減するために、曲線板26a,26bの貫通孔30aの孔壁面に当接する位置に針状ころ軸受31aが設けられている。内ピン31は円柱体である。また、針状ころ軸受31aは、内ピン31の外周表面を転走する複数の転動体31tと、内周で転動体31tが転走するとともに外周で貫通孔30aの孔壁面と転がり接触する外輪31gとを有する。転動体31tは針状ころである。外輪31gを軸方向に分割して、曲線板26a,26bに対して別々に接触させる構造としてもよい。
一方、貫通孔30aは、複数の内ピン31それぞれに対応する位置に設けられ、貫通孔30aの内径寸法は、内ピン31の外径寸法(「針状ころ軸受31aを含む最大外径」を指す。以下同じ。)より所定分大きく設定されている。なお図には示さなかったが、簡易な構成として、内ピン31が針状ころ軸受31aを有することなく、内ピン31の外周表面が貫通孔30aの孔壁面とすべり接触するものであってもよい。
車輪ハブ軸受部Cは、車輪側回転部材28に固定連結された車輪ハブ32と、車輪ハブ32をケーシング22に対して回転自在に保持する車輪ハブ軸受34とを備える。車輪ハブ軸受34は複列アンギュラ玉軸受であって、その内輪34cが車輪ハブ32の外径面に嵌合固定される。車輪ハブ32は、円筒形状の中空部32aとフランジ部32bとを有する。フランジ部32bにはボルト32cによって図示しない駆動輪が固定連結される。
上記構成のインホイールモータ駆動装置21の作動原理を詳しく説明する。
モータ部Aは、例えば、ステータ23のコイルに交流電流を供給することによって生じる電磁力を受けて、永久磁石または磁性体によって構成されるロータ24が回転する。
これにより、ロータ24に接続されたモータ側回転部材25が回転すると、曲線板26a,26bはモータ側回転部材25の回転軸線Oを中心として公転運動する。このとき、外ピン27が、曲線板26a,26bの曲線形状の波形と転がり接触するよう係合して、曲線板26a,26bをモータ側回転部材25の回転とは逆向きに自転運動させる。
貫通孔30aに挿通する内ピン31は、貫通孔30aの内径よりも十分に細く、曲線板26a,26bの自転運動に伴って貫通孔30aの孔壁面と当接する。これにより、曲線板26a,26bの公転運動が内ピン31に伝わらず、曲線板26a,26bの自転運動のみが車輪側回転部材28を介して車輪ハブ軸受部Cに伝達される。
このとき、軸線Oと同軸に配置された車輪側回転部材28は、運動変換機構を介して減速部Bの出力軸として曲線板26a,26bの自転を取り出す。この結果、モータ側回転部材25の回転が減速部Bによって減速されて車輪側回転部材28に伝達される。したがって、低トルク、高回転型のモータ部Aを採用した場合でも、駆動輪に必要なトルクを伝達することが可能となる。
なお、上記構成の減速部Bの減速比は、外ピン27の数をZ、曲線板26a,26bの波形の数をZとすると、(Z−Z)/Zで算出される。図2に示す実施形態では、Z=12、Z=11であるので、減速比は1/11と、非常に大きな減速比を得ることができる。
このように、多段構成とすることなく大きな減速比を得ることができる減速部Bを採用することにより、コンパクトで高減速比のインホイールモータ駆動装置21を得ることができる。また、外ピン27をケーシング22に対して回転自在とし、内ピン31の曲線板26a,26bに当接する位置に針状ころ軸受31aを設けたことにより、摩擦抵抗が低減されるので、減速部Bの伝達効率が向上する。
次に、図1および図3に沿って、減速部Bの潤滑構造につき詳しく説明する。モータ部Aと減速部Bとの間に位置するケーシング22には、オイルポンプ53が設けられている。ケーシング22に設けられた吸入油路52は、オイルポンプ53の吸入口と減速部Bの下部に設けられたオイル溜まり51とを接続する。ケーシング22に設けられた吐出油路54は、一端でオイルポンプ53の吐出口と接続し、他端でケーシング22に設けられた冷却装置と交差する冷却油路55と接続する。冷却油路55は、ケーシング22に設けられた連絡油路56と接続し、冷却油路55を流れる潤滑油を冷却する。連絡油路56は、モータ側回転部材25に軸線Oに沿って設けられた軸線油路57と接続する。軸線油路57は、減速部Bで、軸線Oから偏心部材25a内を径方向外側に向かって延びる潤滑油路58aと、軸線Oから偏心部材25b内を径方向外側に向かって延びる潤滑油路58bとに分岐する。潤滑油路58a,58bの径方向外側端は、転がり軸受41の内輪部材42を貫通するよう外周軌道面42aに設けられた孔43と接続する。
軸線油路57は、モータ側回転部材25の減速部Bに位置する側の端面25tに、供給ポート59を備える。供給ポート59はオリフィスになっていて、車輪側回転部材28のフランジ部28a中央の円形凹部の中に差し込まれ、円形凹部の底面28tと対面する。これら端面25tと、円形凹部の底面28tと、円形凹部の内周壁面との間の領域になる油室60は、モータ側回転部材25と車輪側回転部材28との間に配置された転がり軸受36bの外輪および内輪間の環状隙間にはシール部材36sが隣接配置される。シール部材36sは潤滑油がこの環状隙間を自由に通過することを抑制するが、この環状隙間を完全に封止するものではなく、潤滑油の若干の通過を許容する。
フランジ部28aの内部には、径方向に延在する連絡油路61が設けられている。連絡油路61の入口になる径方向内側端は、車輪側回転部材28の端部に配置され、油室60(円形凹部)と接続する。油室60を区画する円形凹部は、供給ポート59を受け入れる。そして連絡油路61の径方向内側端は、互いに突き合わせて配置された車輪側回転部材28の端部とモータ側回転部材25の一端との間に設けられたシール部材36sによって、供給ポート59に接続される。内ピン31が突出しないフランジ部28aの他方側の端面には、リング形状の給油プレート62がボルト63によって固定されている。給油プレート62は、軸線O方向に厚みを有するところ、内径側の厚みが外径側の厚みよりも薄く、給油プレート62の内径部とフランジ部28aの他方側の端面との間にリング形状の空間64が形成される。リング空間64は、連絡油路61の径方向外側端と潤滑油路65とを接続する。
内ピン31は軸線Oと平行に延びる円柱体であって、内ピン31の根元がフランジ部28aの孔28hと嵌合固定する。そして、フランジ部28aから突出する内ピン31の部位には、軸線Oと平行に曲線板26aの位置から曲線板26bの位置まで延びる針状ころ軸受31aが設けられている。針状ころ軸受31aは、内ピン31の外周表面を転走する複数の転動体31tと、内周でこれら転動体31tが転走するとともに外周で貫通孔30aの孔壁面と転がり接触する外輪31gとを有する。針状ころになる転動体31tは2列に配置される。
内ピン31の内部には、軸線Oと平行に延びる潤滑油路65が設けられる。潤滑油路65は、フランジ部28a側でリング空間64と接続する。また、曲線板26bの位置で分岐する。分岐した一方の潤滑油路65bは、内ピン31の径方向に内ピン31の外周表面まで延びる。分岐した他方の潤滑油路65は、曲線板26aの位置で分岐する。分岐した潤滑油路65aは、内ピン31の径方向に内ピン31の外周表面まで延びる。
フランジ部28aから離れた側にある内ピン31の端部には、補強部材66が設けられている。補強部材66は、補強部材66と結合する円環形状の円環部66bと、円環部66bの内径面から軸方向に延びる円筒部66cとを含む。曲線板26a、26bから一部の内ピン31に負荷される荷重は円環部66bを介して全ての内ピン31によって支持されるため、内ピン31に作用する応力を低減させ耐久性を向上させることができる。
この補強部材66の円筒部66cによって駆動されるオイルポンプ53は、例えばサイクロイドポンプで構成され、オイル溜まり51に貯留した潤滑油を吸入し、吐出油路54に潤滑油を吐出する。潤滑油は、吐出油路54と冷却油路55とを順次通過して冷却される。次に潤滑油は、連絡油路56と、軸線油路57とを順次通過し、潤滑油路58a、58bと、供給ポート59とにそれぞれ分岐して流れ、偏心部材25aに設けられた転がり軸受41と、偏心部材25bに設けられた転がり軸受41とをそれぞれ潤滑し、油室60に流入する。供給ポート59をオリフィスにすることによって、軸線油路57から油室60を経由して内ピン31に供給される潤滑油量を調節することができる。
前述のようにシール部材36sは若干量の通過を許容するため、油室60の潤滑油の一部は転がり軸受36bを潤滑する。
これに対し油室60の大半の潤滑油は、連絡油路61と、リング空間64とを順次通過して、内ピン31に供給される。具体的には、リング空間64から、内ピン31の潤滑油路65を通過し、潤滑油路65b、65aにそれぞれ分岐して流れ、内ピン31の外周表面と、針状ころ軸受31aの転動体31tと、外輪31gの内周面とを潤滑する。こうして潤滑油は、減速部Bに設けられた部材を潤滑して、減速部Bの下部に設けられたオイル溜まり51に集まる。リング空間64は、潤滑油を一時貯留する貯留部として機能する。
なお図には示さなかったが、径方向に貫通する孔を外輪31gに設けることにより、外輪31gの外周面と、貫通孔30aの孔壁面にも潤滑油を供給することができる。
なお、オイルポンプ53は、本実施例の他、インホイールモータ駆動装置21の外部に設けられてもよい。
図4は、軸線O方向から見た給油プレート62の正面図であり、フランジ部28aに取り付けた状態の理解を容易にするため、リング空間64と、内ピン31の配置箇所を破線で示す。また図5は、軸線Oを含む平面で給油プレート62を切断してみた状態を示す縦断面図である。給油プレート62の軸線O方向厚みは、径方向外側62oの方が径方向内側62iよりも大きく、径方向外側62oがフランジ部28aおよび内ピン31と接触する。径方向外側62oには、ボルト63の挿通孔67を、周方向に4箇所配設する。これに対し径方向内側62iは、フランジ部28aと隙間を介して対向し、リング空間64を形成する。
ボルト63を締結して給油プレート62をフランジ部28aに取り付け固定した状態では、図4に示すように、リング空間64が内ピン31の潤滑油路65と接続する。したがって本実施例によれば、フランジ部28aに給油プレート62を取り付けることによって、潤滑油路65と連絡油路61とを容易に接続することができる。また、内ピン31がフランジ部28aから突出して車輪ハブ軸受部Cに移動することを防止することができる。したがって、減速部Bの組立効率が向上する。
本実施例によれば、内ピン31は潤滑油を供給する潤滑油路65,65a,65bを含むことから、高回転によって遠心力が曲線板26a,26bに作用しても、曲線板26a,26bの外周部と軸線Oとの間を適切に潤滑することができる。
また本実施例によれば、内ピン31が針状ころ軸受31aを有せず内ピン31の表面と貫通孔30aの孔壁面とがすべり接触する場合であっても、このすべり接触のおける摩擦を低減することができる。
本実施例によれば、円柱体になる内ピン31に、内ピン31の外周表面を転走する複数の転動体31tと、内周で転動体31tが転走するとともに外周で貫通孔30aの孔壁面と転がり接触する外輪31gとを有する針状ころ軸受31aが設けられている。潤滑油路65,65a,65bは、内ピン31の外周表面に潤滑油を供給する。これにより、貫通孔30aと内ピン31が転がり接触するとともに、転動体31tの転走面が潤滑されて、貫通孔30aと内ピン31との摩擦を著しく低減することができる。
また本実施例によれば、車輪側回転部材28の端部は、ケーシング22の内部でモータ側回転部材25の一端と軸線O上に突き合わせて配置され、モータ側回転部材25の一端は、潤滑油が流出する供給ポート59を有し、潤滑油路65は、車輪側回転部材28に設けられて、供給ポート59と内ピン31の内部とを連通する連絡油路61と接続する。これにより、モータ側回転部材25から外径方向に潤滑油を流す軸心潤滑を実現して、減速部Bの内部を適切に潤滑することができる。
また本実施例によれば、供給ポート59はオリフィスであることから、内ピン31に適切な量の潤滑油を供給することができる。
本実施例によれば、連絡油路61の入口は、車輪側回転部材28の端部に配置され、互いに突き合わせて配置された車輪側回転部材28の端部とモータ側回転部材25の一端との間に設けられたシール部材36sによって、供給ポート59に接続される。これにより、供給ポート59から流出する大半の潤滑油を、内ピン31に供給することが可能になり、内ピン31を効率良く潤滑することができる。しかも、供給ポート59から流出する潤滑油の一部によって、転がり軸受36bを潤滑することができる。
また本実施例によれば、車輪側回転部材28は、車輪側回転部材28の端部で拡径するフランジ部28aと、フランジ部28aに周方向に複数配置されて内ピン31がそれぞれ嵌合固定される貫通孔28hとを有し、内ピン31はフランジ部28aのモータ部A側の端面から突出し、フランジ部28aは、フランジ部28aの車輪ハブ軸受部C側の端面に取り付けられて、潤滑油路65と連絡油路61とを接続する給油プレート62を有する。
これにより、減速部Bの組立時において、内ピン31の潤滑油路65と車輪側回転部材28の連絡油路61との接続を容易に行うことができる。また、給油プレート62が内ピン31の根元と接触して、内ピン31がフランジ部28aから車輪ハブ軸受部C側へ抜け出ることを防止することができる。
図6は、実施例2のインホイールモータ駆動装置を示す縦断面図である。図7は、図6のVIIの部分を拡大して示す図である。図8は、車輪側回転部材を取り出して示す縦断面図である。図9は、図8のIX−IXにおける横断面図である。図10は、図6のX−Xにおける横断面図である。
この実施例2の基本構成は、上述した実施例1と共通するため、同一部材については、共通する符号を付して説明を省略し、異なる構成について説明する。
図7および図8に示すように、車輪側回転部材28は、車輪側回転部材28の端部でフランジ部28aの内径側を片持ち支持する円筒部28cをさらに有する。円筒部28cは、フランジ部28aと軸部28bとの間にある中空円筒形状の部位である。円筒部28cの内周面には、転がり軸受36bの外輪36gが取り付けられる。また円筒部28cの内周面には、油溝61gが刻設される。油溝61gは、軸部28bからフランジ部28aへ向かって軸線Oと平行に延在するが、フランジ部28aまで達していない。油溝61gのフランジ部28aに近い側の端部で、円筒部28cを貫通する貫通孔61hが設けられる。貫通孔61hは外径側端でフランジ部28aのリング空間64と接続し、内径側端で油溝61gと接続する。
油溝61gおよび貫通孔61hは1つであってもよいが、好ましくは複数設ける。実施例2では、図9に示すように、油溝61gを周方向等間隔に4箇所設けている。円筒部28cの内径側に位置する円形の端面28tは、内径側が外周縁よりも段差28dを伴って窪んでおり、油溝61gはこの段差28dに達する。
外輪36gを円筒部28cに固定した状態で、油溝61gは油室60と貫通孔61hとを連通することから、油溝61gおよび貫通孔61hが連絡油路61となる。また、実施例2の給油プレート62は、フランジ部28aの端面を覆うよう被さって、リング空間64を形成する。
実施例2によれば、連絡油路61は、外輪36gが取り付けられた円筒部28cの内周面に設けられた油溝61gと、円筒部28cを貫通して油溝61gと給油プレート62とを連通する貫通孔61hとを含むことから、油溝61gの溝幅を大きくすることにより、孔あけ加工のみで連絡油路61を設ける実施例1と比較して、多くの油量を流すことができる。さらに、インホイールモータ駆動装置21の製造時において、車輪側回転部材28の複雑な孔あけ加工の工数を省力化して製造効率を高めることができる。
図7に示すように、実施例2では、曲線板26aの貫通孔30aと転がり接触する針状ころ軸受31aと、曲線板26bの貫通孔30aと転がり接触する針状ころ軸受31bとをそれぞれ設け、これら針状ころ軸受31a,31bを内ピン31で共通に支持する。つまり、実施例2の針状ころ軸受31a,31bは、実施例1の針状ころ軸受31aを軸線O方向一方と他方に分割したものである。針状ころ軸受31bは針状ころ軸受31aと同じものである。
軸線Oと平行に延在する潤滑油路65から分岐した一方の潤滑油路65bは、図10に示すように、軸線Oを中心とする径方向に延在し、針状ころ軸受31bの転動体31tが転走する転走面と接続する出口65eを含む。出口65eは、軸線Oと直角な断面において、軸線Oと内ピン31の中心(図10の潤滑油路65)とを結ぶ仮想直線である二点鎖線α上に配置される。出口65eから流出した潤滑油は、転動体31tを含む針状ころ軸受31bを潤滑する。実施例2では、図10に示すように、潤滑油路65bが軸線Oを中心として放射状に配置される。
軸線Oと平行に延在する潤滑油路65から分岐した他方の潤滑油路65aも、図10に示す潤滑油路65bと同様に配置される。
ところで、トルクを伝達する減速部Bにおいて曲線板26bが図10に矢で示す方向に自転する場合、曲線板26bはβの位置で針状ころ軸受31bに大きな負荷を与える。実施例2によれば、潤滑油路65a,65bの出口65eが、軸線Oと直角な断面において軸線Oと内ピン31の中心とを結ぶ仮想直線上に配置されることから、トルク伝達に伴い針状ころ軸受31aを介して内ピン31の出口65e近傍に作用する荷重を小さくできる。したがって、針状ころ軸受31a,31bの耐久性能および信頼性能が向上する。
図11は、実施例3のインホイールモータ駆動装置の減速部を拡大して示す縦断面図である。図12はセンタカラーの横断面図であり、図13は図12のXIII−XIIIにおける縦断面図である。この実施例3の基本構成は、上述した実施例1,2と共通するため、同一部材については、共通する符号を付して説明を省略し、異なる構成について説明する。
軸線Oと平行に延在する潤滑油路65は、図11に示すように、針状ころ軸受31bと針状ころ軸受31aとの間で直角に向きを変え、軸線Oから遠ざかるよう外径方向へ延びる。そして、潤滑油路65は内ピン31の外周表面と接続する出口65fを含む。つまり出口65fは、転動体31tが転走する内ピン31の転走面を除いた内ピン31の表面に配置される。
針状ころ軸受31bと針状ころ軸受31aとの間にはセンタカラー45が介挿される。センタカラー45は、図12に示すようにリング形状の部材であって、樹脂材料で形成されている。そして、内ピン31を受け入れる複数の貫通孔45aと、センタカラー45の内周面と貫通孔45aとを連通する通路45bとを有する。
出口65fは貫通孔45aの孔壁と対向する。出口65fから流出した潤滑油は、貫通孔45aを経由して、軸線O方向両側の針状ころ軸受31a,31bに分配される。これにより、内ピン31の転走面および転動体31tに安定して潤滑油を供給することができる。
実施例3の潤滑油路65は、内ピン31の外周表面のうち転動体31tが転走する転走面を除いた表面と接続する出口65fを含むことから、出口65fに伝達トルクに伴う荷重が作用することを回避して、内ピン31の耐久性および信頼性が向上する。さらに、内ピン31の組立工程において、図10のように潤滑油路を放射状に整列させて内ピン31をフランジ部28aに固定する工数が不要になり、組立効率の向上および低コスト化を図ることができる。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
本発明は、インホイールモータ駆動装置に採用することができる。
本発明の実施例1になるインホイールモータ駆動装置を示す縦断面図である。 図1のII−IIにおける断面図である。 図1の減速部Bの中心部分の拡大図である。 同実施例の給油プレートを軸線方向からみた状態を一部断面にして示す正面図である。 同実施例の給油プレートの縦断面図である。 本発明の実施例2になるインホイールモータ駆動装置を示す縦断面図である。 図6の減速部Bの中心部分の拡大図である。 同実施例の車輪側回転部材を取り出して示す縦断面図である。 図8のIX−IXにおける横断面図である。 図6のX−Xにおける横断面図である。 本発明の実施例3になるインホイールモータ駆動装置の減速部を拡大して示す縦断面図である。 同実施例のセンタカラーの横断面図である。 図12のXIII−XIIIにおける縦断面図である。
符号の説明
21 インホイールモータ駆動装置、22 ケーシング、23 ステータ、24 ロータ、25 モータ側回転部材(入力軸)、25a,25b 偏心部材、26a,26b 曲線板(公転部材)、27 外ピン(外周係合部材)、28 車輪側回転部材(出力軸)、29 支持部材、30a,30b 貫通孔、31 内ピン(内側係合部材)、31a 針状ころ軸受、32 車輪ハブ、34,36a,36b,41 転がり軸受、36s シール部材、42 内輪部材、42a 外周軌道面、44 ころ(転動体)、45 センタカラー、51 オイル溜まり、53 オイルポンプ、55 冷却油路、56 連絡油路、57 軸線油路、58a,58b 潤滑油路、59 供給ポート、60 油室、61 連絡油路、62 給油プレート、64 リング空間、65,65a,65b 潤滑油路。

Claims (9)

  1. モータ側回転部材を回転駆動するモータ部と、前記モータ側回転部材の回転を減速して車輪側回転部材に伝達する減速部と、前記車輪側回転部材に固定連結された車輪ハブとを備え、
    前記減速部は、前記モータ側回転部材の軸線から偏心してモータ側回転部材の一端に結合した円盤形状の偏心部材と、
    内周が前記偏心部材の外周に相対回転可能に取り付けられ、前記モータ側回転部材の回転に伴って前記軸線を中心とする公転運動を行う公転部材と、
    前記公転部材の外周部に係合して前記公転部材の自転運動を生じさせる外周係合部材と、
    前記車輪側回転部材と結合し、前記公転部材のうち外周部と前記軸線との間に設けられた孔と係合する内側係合部材とを有し、
    前記内側係合部材は、その内部から表面まで延在し、該表面に潤滑油を供給する潤滑油路を含む、インホイールモータ駆動装置。
  2. 前記内側係合部材は、前記孔に挿入された円柱体であって、内側係合部材の外周表面を転走する複数の転動体と、内周でこれら転動体が転走するとともに外周で前記孔の孔壁面と転がり接触する外輪とを有し、
    前記潤滑油路は、前記転動体が転走する内側係合部材の表面に潤滑油を供給する、請求項1に記載のインホイールモータ駆動装置。
  3. 前記車輪側回転部材の端部は、前記減速部の内部で前記モータ側回転部材の一端と同軸に突き合わせて配置され、
    前記モータ側回転部材の一端は、潤滑油が流出する供給ポートを有し、
    前記潤滑油路は、前記車輪側回転部材に設けられて前記供給ポートと前記内側係合部材の内部とを連通する連絡油路と接続する、請求項2に記載のインホイールモータ駆動装置。
  4. 前記供給ポートはオリフィスである、請求項3に記載のインホイールモータ駆動装置。
  5. 前記連絡油路の入口は、前記車輪側回転部材の端部に配置され、互いに突き合わせて配置された車輪側回転部材の端部と前記モータ側回転部材の一端との間に設けられたシール部材によって前記供給ポートに接続される、請求項4に記載のインホイールモータ駆動装置。
  6. 前記車輪側回転部材は、前記車輪側回転部材の端部で拡径するフランジ部と、前記フランジ部に周方向に複数配置されて前記内側係合部材がそれぞれ嵌合固定される貫通孔とを有し、
    前記内側係合部材は前記フランジ部から公転部材に設けられた前記孔へ突出し、
    前記フランジ部は、公転部材に設けられた前記孔とは反対側のフランジ部の端面に取り付けられて、内側係合部材の前記潤滑油路と前記連絡油路とを接続する給油プレートを有する、請求項3〜5のいずれかに記載のインホイールモータ駆動装置。
  7. 前記車輪側回転部材は、車輪側回転部材の端部で前記フランジ部の内径側を片持ち支持する円筒部をさらに有し、
    前記円筒部は、内周面で転がり軸受を介して前記モータ側回転部材の一端を回転自在に支持し、
    前記連絡油路は、前記転がり軸受の外輪が取り付けられた前記円筒部の内周面に設けられた油溝と、前記円筒部を貫通して該油溝と前記給油プレートとを連通する貫通孔とを含む、請求項6に記載のインホイールモータ駆動装置。
  8. 前記潤滑油路は、前記転動体が転走する内側係合部材の転走面と接続する出口を含み、 前記出口は、前記軸線と直角な断面において、前記軸線と内側係合部材の中心とを結ぶ仮想直線上に配置される、請求項2〜7のいずれかに記載のインホイールモータ駆動装置。
  9. 前記潤滑油路は、前記内側係合部材の外周表面のうち前記転動体が転走する転走面を除いた表面と接続する出口を含む、請求項2〜7のいずれかに記載のインホイールモータ駆動装置。
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