JP2017093002A - モータ駆動装置 - Google Patents

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優 黒田
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Abstract

【課題】 電動モータを確実に冷却し、さらに部品点数の低減を図り構成部品の簡素化を図ると共に、電動モータの小型化を図ることができるモータ駆動装置を提供する。【解決手段】 このモータ駆動装置は、電動モータ1と、電動モータ1を冷却する冷却機構Jkとを備える。電動モータ1が、モータハウジング8とステータ9とロータ10とを有する。冷却機構Jkは、モータハウジング8の外周壁部8bの厚さ内に軸方向に延びる軸方向油路32と、軸方向油路32に連通する連通路Raと、モータハウジング8に内蔵され軸方向油路32および連通路Raを介して潤滑油をステータ9に導く内蔵ポンプ27とを備える。連通路Raは、軸方向油路32における軸方向の一部に連通して径方向に延びる径方向油路35、径方向油路35に連通して周方向に延びる周方向溝36、および、周方向溝36に連通して軸方向に延びる軸方向溝37を有する。【選択図】 図1

Description

この発明は、モータ駆動装置に関し、例えば、インホイールモータ駆動装置等のモータの冷却に適用される技術に関する。
モータの冷却構造が種々提案されている。
(1)ステータの冷却構造(特許文献1)
このステータの冷却構造では、ステータコイルエンドの冷却に関する提案がされている。ステータコア外径部にステータを保持するための締結リングと、ステータと締結リングを収納するケースとを備え、締結リング外周面とケース内周面との間に冷却オイルが供給される。締結リングは、コイルエンドの径方向外側からオイルを供給するための孔部を有している。
(2)回転電機(特許文献2)
この回転電機では、ステータとロータを収納するケース内部に冷却油路が設けられ、油路はコイルに冷却オイルが直接供給できるよう、コイル上部に径方向に切欠きが設けられる。またコイルの内外周側に樹脂モールド部を設け、ステータ両側面に樹脂モールド部に固定されるカバーを設け、コイルが油に浸るようになっている。
(3)回転電機(特許文献3)
この回転電機では、ステータコアとこのステータコアの外周に配置されるケース部材との間に設けられ外部からケース部材内に供給される冷媒をコイルエンド部へ向けて流す冷媒流路と、この冷媒流路を流れてきた冷媒を2つに分岐させてコイルエンド部へ向けてそれぞれ流下させるガイド部とを含む冷却手段が開示されている。
特開2009−195082号公報 特開2006−197772号公報 特許第4563475号公報
特許文献1では、ステータ外径に設けた締結リングとケースの間に冷却オイルを循環させている。前記締結リングを設けるため、部品点数が増え、構成部品が複雑化する。
特許文献2は、コイル部を囲うようにカバーを設けなければならないため、特許文献1と同様に部品点数が増え、構成部品が複雑化する。
特許文献3は、潤滑油を2方向に拡散させるガイド部を設けている。このガイド部を設ける分、部品点数が増え、構成部品が複雑化する。
各特許文献では部品点数が増えるため、回転電機の小型化を図ることが困難である。
車両に搭載されるインホイールモータは、ホイールハウスに収納しなければならないため、減速機を含めたインホイールモータユニットの径方向および軸方向の小型化だけでなく、構成部品の簡素化および部品点数の低減が求められる。またモータ単体の性能を左右するコイルの確実な冷却も併せて求められる。
この発明の目的は、電動モータを確実に冷却し、さらに部品点数の低減を図り構成部品の簡素化を図ると共に、電動モータの小型化を図ることができるモータ駆動装置を提供することである。
この発明のモータ駆動装置は、車輪を駆動する電動モータと、この電動モータを潤滑油により冷却する冷却機構とを備え、前記電動モータが、モータハウジングと、このモータハウジング内に設けられたステータと、このステータに対して回転可能なロータとを有するモータ駆動装置において、
前記冷却機構は、
前記モータハウジングの外周壁部の厚さ内に軸方向に延びる軸方向油路と、
前記モータハウジングの外周壁部の内周面に設けられ前記軸方向油路に連通する連通路と、
前記モータハウジングに内蔵され前記軸方向油路および前記連通路を介して潤滑油を前記ステータに導く内蔵ポンプと、を備え、
前記連通路は、前記軸方向油路における軸方向の一部に連通して径方向に延びる径方向油路、この径方向油路に連通して周方向に延びる周方向溝、および、この周方向溝に連通して軸方向に延びる軸方向溝を有することを特徴とする。
この構成によると、冷却機構は電動モータを潤滑油により冷却する。この冷却機構は、モータハウジングに内蔵された内蔵ポンプを駆動させて、潤滑油を、順次、軸方向油路、連通路における径方向油路、周方向溝、および軸方向溝を経由させ電動モータに供給する。潤滑油を、周方向溝により円周方向に分散させ、さらに軸方向溝により電動モータの軸方向全域にわたって供給することで、電動モータをより確実に冷却することができる。
また軸方向油路はモータハウジングの外周壁部の厚さ内に設けられるうえ、径方向油路、周方向溝、および軸方向溝を含む連通路がモータハウジングの内周面に設けられる。このようにモータハウジングにカバー等を付加することなく既存のモータハウジングを利用して連通路等を設け、電動モータを冷却することができるため、従来技術よりも部品点数の低減を図り構成部品の簡素化を図ることができる。したがって、モータハウジングの内外に新たな部品を付加する必要がなく、電動モータの小型化を図ることができる。
前記車輪を回転支持する車輪用軸受と、この車輪用軸受の回転輪を回転させる前記電動モータと、この電動モータの回転を減速して前記回転輪に伝える減速機とを含むインホイールモータ駆動装置であっても良い。この場合、電動モータの小型化を図れる故、ホイールハウスに収納すべきインホイールモータ駆動装置の汎用性を高めることができ、またインホイールモータ駆動装置の設計の自由度を高めることが可能となる。
前記冷却機構は、潤滑油を前記電動モータの軸心の油路から前記減速機に導く機構であっても良い。この場合、冷却機構は、内蔵ポンプを駆動させて、潤滑油を電動モータの軸心の油路から前記減速機に導き、減速機の潤滑を行うことができる。
前記電動モータを定められた水平姿勢に配置したとき、前記軸方向溝が前記電動モータの軸心より上方のみに設けられていても良い。
前記定められた水平姿勢とは、前記電動モータを車両に搭載する状態の水平姿勢をいう。
前記モータハウジングの内周面に、前記軸方向溝が複数設けられ、これら軸方向溝にそれぞれ連通する周方向溝が、前記電動モータを定められた水平姿勢に配置したとき、前記電動モータの軸心より上方のみに設けられていても良い。
これらの場合、モータハウジングの構造をより簡素化でき、コスト低減を図ることができる。
この発明のモータ駆動装置は、車輪を駆動する電動モータと、この電動モータを潤滑油により冷却する冷却機構とを備え、前記電動モータが、モータハウジングと、このモータハウジング内に設けられたステータと、このステータに対して回転可能なロータとを有するモータ駆動装置において、前記冷却機構は、前記モータハウジングの外周壁部の厚さ内に軸方向に延びる軸方向油路と、前記モータハウジングの外周壁部の内周面に設けられ前記軸方向油路に連通する連通路と、前記モータハウジングに内蔵され前記軸方向油路および前記連通路を介して潤滑油を前記ステータに導く内蔵ポンプと、を備え、前記連通路は、前記軸方向油路における軸方向の一部に連通して径方向に延びる径方向油路、この径方向油路に連通して周方向に延びる周方向溝、および、この周方向溝に連通して軸方向に延びる軸方向溝を有する。このため、電動モータを確実に冷却し、さらに部品点数の低減を図り構成部品の簡素化を図ると共に、電動モータの小型化を図ることができる。
この発明の実施形態に係るモータ駆動装置の断面図である。 図1のII-II線断面となる減速機部分の断面図である。 図2の部分拡大図である。 図1の内蔵ポンプを軸方向から見た図である。 図1のV-V線断面図である。 図5のVI-VI線断面でモータハウジング内周面を示す図である。 この発明の他の実施形態に係るモータ駆動装置の断面図である。 図7のVIII-VIII線断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るモータ駆動装置を車両に搭載した例を概略示す平面図である。
この発明の実施形態に係るモータ駆動装置を図1ないし図6と共に説明する。
図1に示すように、モータ駆動装置は、車輪を駆動する電動モータ1と、この電動モータ1の回転を減速する減速機2と、この減速機2の入力軸3(減速機入力軸3と称す)と同軸の出力部材4によって回転される車輪用軸受5と、冷却機構Jkとを有する。車輪用軸受5と電動モータ1との間に減速機2を介在させ、車輪用軸受5で支持される駆動輪である車輪のハブと、電動モータ1のモータ回転軸6とを同軸心上で連結してある。このモータ駆動装置は、一部または全体が車輪内に配置されるインホイールモータ駆動装置IWMである。
減速機2を収納する減速機ハウジング7には、車両における図示外のサスペンションが連結される。なお、この明細書において、モータ駆動装置を車両に設けた状態で車両の車幅方向の外側寄りとなる側をアウトボード側と呼び、車両の車幅方向の中央寄りとなる側をインボード側と呼ぶ。
電動モータ1は、モータハウジング8に固定したステータ9と、モータ回転軸6に取り付けたロータ10との間にラジアルギャップを設けたIPMモータ(いわゆる埋込み磁石型同期モータ)である。ステータ9は、ステータコア9aにコイル9bが巻かれたもので、モータハウジング8の内周面に嵌合して図示外のボルトにて軸方向に締め付けて固定されている。
モータハウジング8内のステータ9を固定する固定部を、ハウジング段部8aとしている。このハウジング段部8aは、ステータ9の軸方向端面における外径側部分に対向する環状段部であり、円周方向一定間隔おきに雌ねじ(図示せず)が形成されている。ハウジング段部8aに、ステータ9のアウトボード側の軸方向端面を当接させ、ステータ9のインボード側から複数のボルトBt(図5)を通して前記雌ねじに螺合させることによりステータ9が固定される。
モータハウジング8には、軸方向に離隔して転がり軸受11,12が設けられ、これら転がり軸受11,12に主軸であるモータ回転軸6が回転自在に支持されている。モータ回転軸6の軸方向中間付近部には、半径方向外方に延びるフランジ部6aが設けられ、このフランジ部6aから半径方向外方に延びるロータ固定部材13にロータ10が取付けられている。
減速機入力軸3は、軸方向一端がモータ回転軸6内に延びて、モータ回転軸6とスプライン嵌合(セレーション嵌合も含む。以下、同じ)されている。出力部材4のカップ部内に転がり軸受14aが嵌合され、前記カップ部に固定された内ピン22を介して連結される筒状の連結部材4a内に転がり軸受14bが嵌合されている。転がり軸受11,12,14a,14bによって減速機入力軸3およびモータ回転軸6は、一体に且つ同心に回転自在に支持されている。減速機入力軸3の外周面には、偏心部15,16が設けられる。これら偏心部15,16は偏心運動による遠心力が互いに打ち消されるように180°位相をずらして設けられている。減速機2は、曲線板17,18と、複数の外ピン19と、カウンタウェイト21とを有するサイクロイド減速機である。
図2は、図1のII-II線断面となる減速機部分の断面図である。減速機2は、外形がなだらかな波状のトロコイド曲線で形成された2枚の曲線板17,18が、それぞれ転がり軸受85を介して、各偏心部15,16に装着してある。これら各曲線板17,18の偏心運動を外周側で案内する複数の外ピン19を、それぞれ減速機ハウジング7の内側に設け、前記複数の内ピン22を、各曲線板17,18の内部に設けられた複数の円形の貫通孔89に挿入状態に係合させてある。
図3に拡大して示すように、各外ピン19と各内ピン22には針状ころ軸受92,93が装着される。各外ピン19は、それぞれ針状ころ軸受92で両端支持され、これら針状ころ軸受92の外輪92aが減速機ハウジング7に固定され外ピン19は回転自在に支持され、各曲線板17,18の外周面と転接し、それぞれ各曲線板17,18の外周との接触抵抗を低減する。また各内ピン22は、針状ころ軸受93の外輪93aが、それぞれ各曲線板17,18の各貫通孔89の内周と各内ピン22との接触抵抗を低減する。
よって、図1に示すように、各曲線板17,18の偏心運動をスムーズに車輪用軸受5の内方部材(回転輪)5aに回転運動として伝達し得る。モータ回転軸6が回転すると、このモータ回転軸6と一体回転する減速機入力軸3に設けられた各曲線板17,18が偏心運動を行う。このとき外ピン19が偏心運動する各曲線板17,18の外周面と転がり接触するように係合すると共に、各曲線板17,18が、内ピン22と貫通孔89(図3)との係合によって、各曲線板17,18の自転運動のみが出力部材4および車輪用軸受5の内方部材5aに回転運動として伝達される。モータ回転軸6の回転に対して内方部材5aの回転は減速されたものとなる。
車輪用軸受5は内方部材5aと外方部材5bの間にボールを組み込んだ複列アンギュラ玉軸受であり、外方部材5bはフランジ5cにより減速機ハウジング7にボルト固定されている。内方部材5aは、出力部材4にスプライン嵌合(セレーション嵌合も含む)している。内方部材5aに伝達された回転運動は、内方部材5aにおけるアウトボード側の外周面に設けられた車輪取付フランジ5dからタイヤに伝達される。
冷却機構Jkについて説明する。
冷却機構Jkは、電動モータ1の冷却および減速機2の潤滑,冷却に用いられる潤滑油をモータ回転軸6の内部から供給するいわゆる軸心給油機構である。この冷却機構Jkは、油路23,24,25と、連通路Raと、内蔵ポンプ27と、潤滑油貯留部29とを有する。モータハウジング8に油路23が設けられ、この油路23は内蔵ポンプ27と油路24とに連通する。
図4は、図1の内蔵ポンプ27を軸方向から見た図である。
図1および図4に示すように、内蔵ポンプ27は、潤滑油貯留部29に貯留された潤滑油を、潤滑油貯留部29内の吸込口から吸い上げて油路23,24,25に循環させる。この内蔵ポンプ27は、例えば、出力部材4の回転により回転するインナーロータ40と、このインナーロータ40の回転に伴って従動回転するアウターロータ41と、ポンプ室42と、吸入口43と吐出口44とを有するサイクロイドポンプである。インナーロータ40は、連結部材4aに固定され出力部材4の回転により回転できるように構成されている。
電動モータ1に駆動される出力部材4の回転によりインナーロータ40が回転すると、アウターロータ41は従動回転する。このときインナーロータ40およびアウターロータ41はそれぞれ異なる回転中心c1、c2を中心として回転することで、ポンプ室42の容積が連続的に変化する。これにより、潤滑油貯留部29に貯留された潤滑油は、吸い上げられて吸入口43から流入し、吐出口44から油路23,24,25に圧送される。
図1に示すように、電動モータ1の軸心つまりモータ回転軸6の内部に、油路24が設けられる。フランジ部6aの内部には、油路24に連通する半径方向の油路28が設けられる。ロータ固定部材13の底面とロータ10の内周面との間には、環状溝δ1が形成され、この環状溝δ1は前記半径方向の油路28に連通する。さらにロータ固定部材13のフランジには、環状溝δ1に連通する略径方向の隙間(図示せず)が形成されている。
ロータ10の遠心力と内蔵ポンプ27の圧力とにより、潤滑油の一部が、モータ回転軸6の油路24およびフランジ部6aの半径方向油路28から半径方向外方に導かれる。さらに潤滑油が、環状溝δ1および前記略径方向の隙間に導かれることで、ロータ10を冷却する。さらに潤滑油を、前記隙間から各コイルエンドの内周面に放射状に噴射することで、コイル9bが冷却される。この冷却方法では、モータ性能に係るステータコイル9b付近に万遍なく拡散されることができる一方、ロータ10の回転数次第(特に低速回転)では、コイル9bに潤滑油が届かず、十分な冷却効果が得られない。そこで、モータハウジング8の内周面に、軸方向油路32(後述する)に連通する連通路Ra(後述する)が設けられている。
油路25に導かれた潤滑油は、オイル供給口を経由して、減速機2内の各部を潤滑し且つ冷却する。油路25は、油路24に連通し、減速機入力軸3の内部におけるインボード側端からアウトボード側に軸方向に延びる。前記オイル供給口は、油路25のうち偏心部15,16が設けられる軸方向位置から半径方向外方に延びている。減速機2内において、前記オイル供給口からの遠心力と内蔵ポンプ27の圧力とにより、潤滑油を半径方向外方に供給することで、減速機2内の各部を潤滑・冷却する。この潤滑・冷却に供された潤滑油は重力によって下方に移動して、オイル排出口を介して潤滑油貯留部29に貯留される。
モータハウジング8の油路23は、潤滑油の流れ方向上流側から下流側に向かうに従って、順次、吸込側油路30,吐出側油路31、軸方向油路32、および導油路33を含む。モータハウジング8内のアウトボード側には、吸込側油路30,吐出側油路31がそれぞれ設けられる。吸込側油路30は、潤滑油貯留部29内の吸込口から半径方向略外方に延び内蔵ポンプ27の吸入口43(図4)まで設けられる。
吐出側油路31は、内蔵ポンプ27の吐出口44(図4)から半径方向略外方に延び軸方向油路32のアウトボード側端まで設けられる。軸方向油路32は、モータハウジング8の外周壁部8bの厚さ内における上部において、アウトボード側からインボード側に軸方向に延びる。導油路33は、軸方向油路32のインボード側端とモータ回転軸6の油路24とに連通し、軸方向油路32に導かれた潤滑油を油路24に導く。
図5は図1のV-V線断面図であり、図6は図5のVI-VI線断面でモータハウジング8の内周面を示した図である。
モータハウジング8の内周面には、軸方向油路32に連通する連通路Raが設けられている。この連通路Raは、軸方向油路32に導かれた潤滑油の一部をステータ9の外周に導く通路である。この連通路Raは、径方向油路35、周方向溝36、および軸方向溝37を有する。径方向油路35は、軸方向油路32における軸方向の途中部に連通して径方向下方に延び、周方向溝36まで貫通する。前記軸方向の途中部とは、図1に示すように、ステータコア9aの外周面の軸方向中間付近部に臨む位置である。
図5に示すように、モータハウジング8の内周面に設けられる周方向溝36は、径方向油路35に連通し、且つ、この例では周方向に360度にわたって延びる環状溝である。図1に示すように、この周方向溝36は、径方向油路35に連通している故、この径方向油路35と同様に、ステータコア9aの外周面における軸方向中間付近部に臨む位置に形成される。図5および図6に示すように、軸方向溝37は、周方向溝36に連通して軸方向に延びる。
軸方向溝37は、モータハウジング8の内周面に周方向一定間隔おきに複数(この例では5つ)設けられる。但し、この電動モータ1を定められた水平姿勢に配置したとき、これら軸方向溝37は、電動モータ1の軸心L1より上方のみに設けられている。図1に示すように、各軸方向溝37は、ステータコア9aの軸方向長さよりも所定長さ長く、コイルエンドの軸方向全長よりも短く形成されている。前記定められた水平姿勢とは、原則、この電動モータ1を車両に搭載する状態の水平姿勢をいう。
この冷却機構Jkによると、内蔵ポンプ27を駆動させて、軸方向油路32から潤滑油の一部を、連通路Raにおける径方向油路35、周方向溝36、および複数の軸方向溝37を経由させ電動モータ1に供給する。潤滑油を、周方向溝36により円周方向に一旦分散させ、さらに複数の軸方向溝37によりモータステータ9aの外周面における上半部の軸方向全域にわたって供給する。潤滑油を、各コイルエンドの内周面に噴射するだけでなく、複数の軸方向溝37からコイルエンドの外周面にも落下させ得る。これにより電動モータ1をより確実に冷却し得る。低速回転であっても潤滑油を軸方向溝37からコイルエンドの外周面に落下させて供給することができる。
前述のように軸方向油路32はモータハウジング8の外周壁部8bの厚さ内に設けられるうえ、径方向油路35、周方向溝36、および軸方向溝37を含む連通路Raがモータハウジング8の内周面に設けられる。このように既存のモータハウジングを利用して連通路Ra等を設け、電動モータ1を冷却することができるため、従来技術よりも部品点数の低減を図り構成部品の簡素化を図ることができる。したがって、モータハウジング8の内外に新たな部品を付加する必要がなく、電動モータ1の小型化を図ることができる。電動モータ1の小型化を図れる故、ホイールハウスに収納すべきインホイールモータ駆動装置IWMの汎用性を高めることができ、またインホイールモータ駆動装置IWMの設計の自由度を高めることが可能となる。
他の実施形態について説明する。
以下の説明においては、各形態で先行する形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符号を付し、重複する説明を略する。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、特に記載のない限り先行して説明している形態と同様とする。同一の構成から同一の作用効果を奏する。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
図7および図8に示すように、電動モータ1を前記水平姿勢に配置したとき、連通路Raにおける周方向溝36が、電動モータ1の軸心L1より上方のみに周方向に180度にわたって設けられていても良い。また複数(この例では5つ)の軸方向溝37も電動モータ1の軸心L1より上方のみに設けられている。
この場合にも、軸方向油路32から潤滑油の一部を、モータ回転数にかかわらず連通路Raにおける径方向油路35、周方向溝36、および複数の軸方向溝37を経由させ電動モータ1に供給することができる。
インホイールモータ駆動装置IWMにおいては、サイクロイド式の減速機、遊星減速機、2軸並行減速機、その他の減速機を適用可能であり、また、減速機を採用しない、所謂ダイレクトモータタイプであっても良い。
図9に示すように、インホイールモータ駆動装置だけでなく、電動モータ1と冷却機構(図示せず)とを備えたモータ駆動装置Mkを車両の車体55上に搭載したオンボードタイプであっても良い。
以上、実施形態に基づいてこの発明を実施するための形態を説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…電動モータ
2…減速機
5…車輪用軸受
8…モータハウジング
8b…外周壁部
9…ステータ
10…ロータ
27…内蔵ポンプ
32…軸方向油路
35…径方向油路
36…周方向溝
37…軸方向溝
IWM…インホイールモータ駆動装置
Jk…冷却機構
Ra…連通路

Claims (5)

  1. 車輪を駆動する電動モータと、この電動モータを潤滑油により冷却する冷却機構とを備え、前記電動モータが、モータハウジングと、このモータハウジング内に設けられたステータと、このステータに対して回転可能なロータとを有するモータ駆動装置において、
    前記冷却機構は、
    前記モータハウジングの外周壁部の厚さ内に軸方向に延びる軸方向油路と、
    前記モータハウジングの外周壁部の内周面に設けられ前記軸方向油路に連通する連通路と、
    前記モータハウジングに内蔵され前記軸方向油路および前記連通路を介して潤滑油を前記ステータに導く内蔵ポンプと、を備え、
    前記連通路は、前記軸方向油路における軸方向の一部に連通して径方向に延びる径方向油路、この径方向油路に連通して周方向に延びる周方向溝、および、この周方向溝に連通して軸方向に延びる軸方向溝を有することを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 請求項1に記載のモータ駆動装置において、前記車輪を回転支持する車輪用軸受と、この車輪用軸受の回転輪を回転させる前記電動モータと、この電動モータの回転を減速して前記回転輪に伝える減速機とを含むインホイールモータ駆動装置であるモータ駆動装置。
  3. 請求項2に記載のモータ駆動装置において、前記冷却機構は、潤滑油を前記電動モータの軸心の油路から前記減速機に導く機構であるモータ駆動装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のモータ駆動装置において、前記電動モータを定められた水平姿勢に配置したとき、前記軸方向溝が前記電動モータの軸心より上方のみに設けられているモータ駆動装置。
  5. 請求項4に記載のモータ駆動装置において、前記モータハウジングの内周面に、前記軸方向溝が複数設けられ、これら軸方向溝にそれぞれ連通する周方向溝が、前記電動モータを定められた水平姿勢に配置したとき、前記電動モータの軸心より上方のみに設けられているモータ駆動装置。
JP2015215383A 2015-11-02 2015-11-02 モータ駆動装置 Pending JP2017093002A (ja)

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