JP2010034729A - デジタル復調装置、その制御方法、プログラム、そのプログラムを記録した記録媒体、及び、デジタル受信装置 - Google Patents

デジタル復調装置、その制御方法、プログラム、そのプログラムを記録した記録媒体、及び、デジタル受信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】供給電流の変更によって利得が変化することによる影響を抑制する。
【解決手段】チューナはRFアンプ部やミキサ部、IFアンプ部などの複数の回路部品を有している。これらの回路部品への供給電流の大きさを変更すると、その回路部品の利得も変化する場合がある。そこで、回路部品への供給電流の変更に起因して回路部品の利得に生じた変化Δgを打ち消すように、RFアンプ部かIFアンプ部の利得を、供給電流の変更と実質的に同時に変更する。
【選択図】図6

Description

本発明は、デジタル復調装置、その制御方法、プログラム、そのプログラムを記録した記録媒体、及び、デジタル受信装置に関する。
受信信号に選局処理や復調処理を施すチューナや復調器などを有するデジタル復調装置において、チューナ等を構成する回路部品に供給する電流の大きさを変更することがある。
特許文献1は、復調器の出力信号に含まれる非線形成分を測定し、その測定結果に基づいて各増幅段のバイアス電流を制御する受信機に関わる。特許文献1では、復調器の出力信号に含まれる非線形成分の大きさに応じて各回路素子へのバイアス電流を制御することにより、受信機全体の電力消費を好適化している。
特開2001−526485号公報
回路部品への供給電流を変更すると、その回路部品の利得が変化することがある。回路部品の利得が減少した場合には、復調処理に必要な信号強度を確保できなくなるおそれがある。また、回路部品の利得が増加した場合には、信号が歪んでやはり復調処理ができなくなるおそれがある。
特許文献1では、復調器に入力される信号の強度を所定の大きさに保持するためにAGC(Automatic Gain Control)回路が設けられている。AGC回路は、チューナや復調器からの出力信号の強度を測定し、出力信号の強度が所定の大きさから変化した場合には、信号強度が所定の大きさに戻るようにチューナ等に設けられた増幅器や減衰器の利得を変更する。しかし、AGC回路が信号強度を元の大きさに戻すまで時間を要するため、やはりその間に復調処理ができなくなるおそれがある。
本発明の目的は、供給電流の変更によって利得が変化することによる影響を抑制するデジタル復調装置、その制御方法、プログラム、そのプログラムを記録した記録媒体、及び、デジタル受信装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明のデジタル復調装置は、受信信号に選局処理を施す選局手段と前記受信信号の強度を変更する強度変更手段とを構成する複数の回路部品と、前記選局手段によって選局処理が施されると共に前記強度変更手段によって強度が変更された信号に復調処理を施す復調手段と、前記回路部品への供給電力の大きさを変更する電力変更手段と、前記強度変更手段が前記受信信号の強度を変更する際の利得を変更する利得変更手段とを備えており、前記強度変更手段が、利得を変更可能な可変利得回路を有しており、前記利得変更手段が、前記電力変更手段が前記回路部品への供給電力を変更するのと実質的に同時に、所定量だけ前記可変利得回路の利得を変更し、前記所定量が、前記電力変更手段及び利得変更手段による供給電力及び利得の変更の前後において前記複数の回路部品全体の利得が変化しないように設定されている。
また、本発明のデジタル復調装置の制御方法は、受信信号に選局処理を施す選局手段と前記受信信号の強度を変更する強度変更手段とを構成する複数の回路部品と、前記選局手段によって選局処理が施されると共に前記強度変更手段によって強度が変更された信号に復調処理を施す復調手段とを備えており、前記強度変更手段が利得を変更可能な可変利得回路を有しているデジタル復調装置の制御方法である。そして、前記回路部品への供給電力の大きさを変更する電力変更ステップと、前記強度変更手段が前記受信信号の強度を変更する際の利得を変更する利得変更ステップとを備えている。さらに、前記利得変更ステップにおいて、前記電力変更ステップと実質的に同時に、前記電力変更ステップ及び利得変更ステップの両方を実行する前後で前記複数の回路部品全体の利得が変化しないように、前記可変利得回路の利得を変更する。
また、本発明のプログラムは、受信信号に選局処理を施す選局手段と前記受信信号の強度を変更する強度変更手段とを構成する複数の回路部品と、前記選局手段によって選局処理が施されると共に前記強度変更手段によって強度が変更された信号に復調処理を施す復調手段とを備えており、前記強度変更手段が利得を変更可能な可変利得回路を有しているデジタル復調装置用のプログラムである。そして、前記回路部品への供給電力の大きさを変更する電力変更ステップと、前記強度変更手段が前記受信信号の強度を変更する際の利得を変更する利得変更ステップとを、実質的に同時に、且つ、前記電力変更ステップ及び利得変更ステップの両方を実行する前後で前記複数の回路部品全体の利得が変化しないように、前記デジタル復調装置に実行させる。
本発明のデジタル復調装置、その制御方法及びプログラムによると、供給電力を変更するのと実質的に同時に利得を変更することにより、変更の前後で全体の利得が変化しないようにする。これにより、供給電力を変更することによる利得の変化の影響をほとんどなくすことができる。
なお、本発明において「利得可変回路」とは、信号を増幅する回路の他、信号を減衰する回路をも含むものである。つまり、利得可変回路の利得とは、増幅率である場合も、減衰率である場合も含んでいる。
また、本発明においては、前記復調手段に入力される信号において所望成分に対する雑音成分の影響を評価する雑音評価手段をさらに備えており、前記電力変更手段が、前記雑音評価手段の評価結果に基づいて前記回路部品への供給電力の大きさを変更することが好ましい。これによると、所望成分に対する雑音成分の影響に基づいて供給電力の大きさを変更するので、好適な消費電力の制御が可能になる。
また、本発明においては、前記雑音評価手段が、前記復調手段に入力される信号において所望成分に対する雑音成分の影響が、前記電力変更手段が前記回路部品への供給電力の大きさを変更する前と変更した後とでどのように変化するかを推測し、前記電力変更手段が、前記雑音評価手段による推測結果に基づいて、前記回路部品への供給電力の大きさを変更することが好ましい。これによると、回路部品への供給電力の大きさを変更する前と変更した後とで雑音成分の影響がどのように変化するかを推測した後に、実際に供給電力の変更を実行する。したがって、雑音成分の影響を考慮しつつ適切な供給電力の制御が可能になる。
また、本発明においては、前記電力変更手段が、所定の試行期間が開始するタイミングにおいて前記回路部品への供給電力を第1の値から第2の値に変更すると共に、前記所定の試行期間が終了するタイミングにおいて前記回路部品への供給電力を前記第2の値から前記第1の値に変更し、前記利得変更手段が、前記所定の試行期間が開始するタイミング及び前記所定の試行期間が終了するタイミングと実質的に同時に、それぞれのタイミングにおいて前記複数の回路部品全体の利得が変化しないように設定された第1及び第2の前記所定量だけ前記可変利得回路の利得を変更し、前記雑音評価手段が、前記所定の試行期間内での前記所望成分に対する雑音成分の影響と、前記所定の試行期間外での前記所望成分に対する雑音成分の影響とを比較することが好ましい。これによると、試行期間内で供給電力を第1の値から第2の値に変更したときの所望成分に対する雑音成分の影響がどのようになるかを適切に評価し、その評価結果に基づいて供給電力を変更することができる。
また、本発明においては、前記電力変更手段が、前記可変利得回路への供給電力の大きさを変更し、前記利得変更手段が、前記電力変更手段が前記可変利得回路への供給電力の大きさを変更するのと実質的に同時に、前記電力変更手段が供給電力の大きさを変更した前記可変利得回路の利得を変更することが好ましい。この構成によると、供給電力を変更した回路自体の利得を変更し、全体の利得の変化を打ち消すので、供給電力を変更することによる利得の変化の影響をより小さいものにすることができる。
また、本発明においては、前記受信信号が、複数の単位信号が時間的に配列された信号列からなり、前記電力変更手段が前記回路部品への供給電力を変更するタイミングと前記利得変更手段が前記利得可変回路の利得を変更するタイミングとが、1つの前記単位信号に相当する時間的長さの範囲内であることが好ましい。これによると、供給電力の変更や利得の変更が単位信号に及ぼす影響が抑制される。
また、本発明においては、前記電力変更手段が前記回路部品への供給電力を前記1つの単位信号の先端のタイミングで変更すると共に、前記利得変更手段が前記利得可変回路の利得を前記1つの単位信号の範囲内のタイミングで変更することが好ましい。これによると、供給電力の変更や利得の変更が影響を及ぼす単位信号の範囲が限定される。
また、本発明は、文字、画像、プログラムなどのデータ、及び音声の少なくとも1つの再現処理を行う再現手段を有している携帯電話やデジタルテレビジョン等の様々なデジタル受信装置に採用され得る。このようなデジタル受信装置は、本発明のデジタル復調装置によって復調処理が施された受信信号から文字、画像、プログラムなどのデータ、音声等に係る情報を取得し、これらの文字等の再現処理を行う。
なお、上記のプログラムは、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)ディスク、フレキシブルディスク(FD)、MO(Magneto Optical)ディスクなどのリムーバブル型記録媒体や、ハードディスクなどの固定型記録媒体のようなコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して配布可能である他、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して配布可能である。また、このプログラムは、デジタル復調装置専用のものでなくてもよく、選局処理やデジタル復調処理に係るプログラムと組み合わせて使用されることにより汎用型のプロセッサなどを有する汎用の装置をデジタル復調装置として機能させるプログラムであってもよい。
[第1の実施形態]
以下は、本発明の好適な実施形態の一例である第1の実施形態についての説明である。図1は、第1の実施形態に係る携帯通話装置1000及び携帯通話装置1000に設けられたデジタル復調装置1の全体の概略構成を示している。
本実施形態の携帯通話装置1000はデジタル復調装置1を有している。携帯通話装置1000がアンテナから受信した信号Srはデジタル復調装置1によって復調される。そして、デジタル復調装置1から出力された復調信号から文字や画像や音声やプログラムなどのデータに係る情報が取り出され、これらの文字や画像や音声やプログラムなどのデータが再現される。これらの文字、画像等は、携帯通話装置1000に設けられた図示されていないディスプレイやスピーカなどを通じて携帯通話装置1000の使用者に提供される。なお、デジタル復調装置1は、携帯通話装置の他、デジタルTV(Television)、無線LAN(Local Area Network)装置、無線LANを搭載したPC(Personal Computer)等に採用されてもよい。
デジタル復調装置1はチューナ100及び復調器200を有している。チューナ100は、信号Srに選局処理を施す。つまり、信号Srに含まれる複数のチャンネルから1つのチャンネルを選択的に受信する。そして、選択的に受信したチャンネルに係る信号をIF(Intermediate Frequency:中間周波数)信号Siに変換し、復調器200へと送信する。復調器200はチューナ100から送信される信号Siを受信し、信号Siから復調信号、例えばいわゆるTS(Transport Stream)信号を生成して出力する。
なお、デジタル復調装置1は複数の回路部品から構成されている。下記において特に断りがない限り、各回路部品は、それぞれ独立した機能を果たすように特化された回路素子の集合であってもよいし、汎用のプロセッサ回路や記憶回路等と下記の各機能を果たすようにプロセッサ回路などのハードウェアを機能させるプログラムやデータなどのソフトウェアとからなるものでもよい。後者の場合には、ハードウェア及びソフトウェアが組み合わされることによって回路部品が構築される。
<信号列>
以下は、携帯通話装置1000が受信する信号列についての説明である。携帯通話装置1000が受信する信号列は、複数の搬送波によって搬送されたものである。以下においては、本実施形態の一例として、携帯通話装置1000が受信する信号列の伝送方式にOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式が採用されているものが示されている。
OFDM方式による信号は、規定の長さを有する多数のシンボルが連なった信号列からなり、1つのシンボルには複数の単位信号が重なり合って含まれている。これらの単位信号は、互いに異なる周波数の搬送波が所定のデータ長のデータに応じて変調されたものである。また、各シンボルには、データが含まれている有効な部分以外に、ガードインターバルが含まれている。ガードインターバルは、有効部分の後端の一部分と全く同じ信号の成分を有しており、シンボルの先端に挿入されている。ガードインターバルは、信号列を送信する送信局から携帯通話装置1000までの伝送経路に発生する複数のマルチパス波の影響を受信信号から取り除くために用いられる。なお、1つのシンボルに含まれる有効部分の長さは有効シンボル長と呼ばれる。
さらに、OFDM方式による信号には、複数のスキャッタードパイロット信号が含まれている。OFDM方式による信号に含まれるスキャッタードパイロット信号は、信号列に含まれる単位信号を時間方向及び周波数方向からなる平面に配置した場合に、周波数方向及び時間方向のそれぞれに関して等間隔に配列される。また、スキャッタードパイロット信号は、規定の符号法などで表される数列が所定の配置順で信号列内に挿入されたものである。つまり、スキャッタードパイロット信号は、信号列内の所定の配置順にスキャッタードパイロット信号が示す数値を取っていくと規定の符号法で表される数列が再現されるように、信号列内に配置されている。
この他、本実施形態において想定される信号列には、信号列に発生する誤りを訂正する誤り訂正処理を施すためのインターリーブや各種の符号化が施されている。例えば、符号化には、リードソロモン符号(以下、「RS符号」と呼称)やビタビ符号が用いられる。また、インターリーブには、ビットインターリーブ、バイトインターリーブ及び時間インターリーブや周波数インターリーブがある。これらは、伝送信号に含まれる信号に対応するデータを時間的に並べ替えたり周波数的に並べ替えたりするものである。各種の符号化やインターリーブが施された信号列に、携帯通話装置1000において後述の復号処理やデインターリーブ処理が施されると、信号列に含まれる誤りが訂正され得る。
なお、本実施形態において想定されている信号列は、例えば、日本の地上デジタル放送に適用され得るものである。日本の地上デジタル放送に係る信号の伝送方式には、ISDB−T(Integrated Services Digital Broadcasting-Terrestrial)方式が採用されている。また、中国の地上デジタル放送の標準規格(GB20600−2006)や、ヨーロッパの地上デジタル放送規格(DMB−T/H)、電力線通信(Power Line Communication)、無線LANなどの通信方式に適用され得るものである。
<チューナ>
以下、チューナ100についてより詳細に説明する。図2は、チューナ100の構成を示すブロック図である。チューナ100はRFアンプ部101、ミキサ部102、VCO・PLL部103、フィルタ部104及びIFアンプ部105を有している。チューナ100に入力された信号Srは、RFアンプ部101によって増幅されて、ミキサ部102へと出力される。一方、VCO・PLL部103は、特定のチャンネルに相当する周波数に基づくミキシング信号を生成する(選局処理)。VCO・PLL部103が生成したミキシング信号はミキサ部102へと出力される。そして、ミキサ部102は、RFアンプ部101からの出力信号SrとVCO・PLL部103からのミキシング信号とから、IF周波数に応じたIF信号Siを生成する。
ミキサ部102が生成したIF信号Siはフィルタ部104へと出力される。フィルタ部104はミキサ部102からの出力信号Siから不要な信号成分を除去する。不要な信号成分が除去された信号SiはIFアンプ部105へと主力される。IFアンプ部105はフィルタ部104からの出力信号Siを増幅すると共に、増幅した信号Siを復調器200へと出力する。
RFアンプ部101及びIFアンプ部105は、信号の増幅率を変更できる可変利得アンプ(可変利得回路)として構成されている。図1及び図2に示すように、デジタル復調装置1には、RFアンプ部101及びIFアンプ部105の利得を調整する自動利得制御部400(AGC)が設けられている。自動利得制御部400は、チューナ100からの信号Siの強度を測定し、長期間に亘って測定した強度の平均値を算出する。そして、導出した信号Siの強度の平均値に基づいて、信号Siの強度が所定の大きさに保持されるように、RFアンプ部101及びIFアンプ部105の利得を制御する。具体的には、信号Siのある期間の平均値あるいは最大値が所定値より大きくなってきた場合には、自動利得制御部400は、RFアンプ部101及びIFアンプ部105の利得を減少させる。一方、信号Siの平均値あるいは最大値が所定値より小さくなってきた場合には、自動利得制御部400は、RFアンプ部101及びIFアンプ部105の利得を増加させる。
あるいは、自動利得制御部400は、復調器200において信号Siの強度を測定し、長期間に亘って測定した強度の平均値あるいは最大値を算出した値に基づき、信号Siの強度が所定の大きさに保持されるように、RFアンプ部101及びIFアンプ部105の利得を制御する。
<復調器>
以下は、復調器200についての説明である。図3は復調器200の構成を示すブロック図である。図3に示されているように、復調器200は、下記に示されるADC部201等の複数の回路部品から構成されている。
復調器200は、ADC部201、AFC・シンボル同期部202、FFT部203、フレーム同期部204、波形等化部205及び誤り訂正部206を有している。チューナ100から出力されたIF信号SiはADC部201に入力される。ADC部201は、アナログ信号である入力された信号Siをデジタル信号に変換する共に、変換したデジタル信号をAFC・シンボル同期部202へと出力する。あるいはさらに、ADC部201は、アナログ信号である入力された信号Siの強度を測定し、長期間に亘って測定した強度の平均値あるいは最大値を算出し、自動利得制御部400に信号Siの強度を出力する。
AFC・シンボル同期部202は、ADC部201からのデジタル信号に対してフィルタ処理などを行う。そして、AFC・シンボル同期部202は、後述のFFT部203によるフーリエ変換の開始点、つまり、シンボル同期点を決定してシンボル同期を取ると共に、デジタル信号をFFT部203へと出力する。なお、AFC・シンボル同期部202がシンボル同期点に係る情報を給電・利得同時制御部300へと送信したり、AFC・シンボル同期部202が、有効シンボル長を示すモードに係る情報を導出し、その情報を給電・利得同時制御部300へと送信してもよい。
なお、ISDB−T方式において、有効シンボル長を示すモードには、モード1(有効シンボル長252μs)、モード2(有効シンボル長504μs)及びモード3(有効シンボル長1008μs)がある。シンボル同期点の決定においては、マルチパス波の影響が最も少ない最適な受信が可能な点が同期点として設定される。このような同期点の決定方法として、信号の相関を参照する方法や、スキャッタードパイロット信号などのパイロット信号を用いて位相のずれを補正する方法等が用いられる。
FFT(Fast Fourier Transform)部203は、AFC・シンボル同期部202からのデジタル信号をフーリエ(時間−周波数)変換する。このフーリエ変換には、いわゆる高速フーリエ変換(FFT)が一般的に用いられる。FFT部203は、フーリエ変換を施したデジタル信号をフレーム同期部204へと順次出力する。
フレーム同期部204は、FFT部203から送られたデジタル信号におけるフレーム単位での同期をとる。1フレームは例えば204のシンボルからなり、1フレームの信号から1まとまりのTMCC情報が取得される。フレーム同期部204によって同期が取られたデジタル信号は波形等化部205へと出力する。
波形等化部205は、デジタル信号に含まれるスキャッタードパイロット信号に基づき、フレーム同期部204によって同期が取られたデジタル信号に波形等化処理を施す。
波形等化処理は以下のような手順でなされる。まず、波形等化部205は、フレーム同期部204からの信号列からスキャッタードパイロット信号を抽出する。一方で、波形等化部205は、スキャッタードパイロット信号に用いられている規定の符号法に基づく数列を示す信号を、基準信号として順に生成する。そして、生成した基準信号で抽出したスキャッタードパイロット信号を除算する。
次に、波形等化部205は、上記の除算結果を時間方向及び周波数方向の両方向に関して補間する。かかる補間には、線形補間や最尤法などが用いられる。そして、波形等化部205は、フレーム同期部204からの信号列に含まれる各単位信号を、補間した数値で除算する。これによって、信号列に波形等化処理が施される。波形等化処理が施された単位信号は、所定のデータ長を有する各データにデマップされる。デマップされた結果は、誤り訂正部206へと出力される。
また、波形等化部205は、信号列をデマップした際に、波形等化処理が施された信号列のコンスタレーションとコンスタレーションの基準値との差、つまり、MER(Modulation Error Ratio)値を、単位信号ごとに計測する。MER値は受信信号のコンスタレーションに関する誤差を示している。波形等化部205に入力される信号は、信号の伝達情報に関する成分である所望成分以外に種々の雑音成分を含んでいる場合がある。上記のコンスタレーションに関する誤差は主に、波形等化部205に至るまでの伝送経路上で発生する種々の雑音成分に起因して発生する。本実施形態においてMER値は、その値が大きいほど信号全体の強度に対して雑音成分の強度が小さいことを示すように算出されている。波形等化部205が計測した単位信号ごとのMER計測値は、波形等化処理が施された順に後述の給電・利得同時制御部300へと出力される。
誤り訂正部206は波形等化部205からの信号に誤り訂正処理を施す。誤り訂正処理は、送信元において信号に施されたインターリーブに対応するデインターリーブ処理及び復号処理からなる。種々のインターリーブが施されたデジタル信号が、デインターリーブ処理によりインターリーブ前のデジタル信号に戻されると共に、符号化が施されたデジタル信号が、復号処理により符号化前のデジタル信号に戻される。これによって、伝送経路において信号に含まれることとなった各種の誤りが訂正される。また、誤り訂正部206は、デジタル信号に誤り訂正処理を施した際の誤りの訂正量を計測し、BER(Bit Error Rate;ビット誤り率)を算出してもよい。そして、算出されたBERが、後述の給電・利得同時制御部300へと出力されてもよい。以上のように復調器200によって復調処理が施されたデジタル信号がTS信号として復調器200から出力される。
なお、波形等化部205が算出するMER計測値は、上記の通り、信号において所望成分に対する雑音成分の影響を示すものである。かかる雑音成分には、主に以下の2つの原因で発生するものが含まれている。第1は、携帯通話装置1000が受信した信号に妨害波が含まれていることによって発生するものである。妨害波とは、信号に復調処理を施して情報を取り出す対象となる所望の周波数成分以外の周波数成分に相当する。受信信号には所望の周波数成分に隣接するチャンネルの信号や、送信元が異なる他の信号などが含まれており、これらの信号が妨害波となり得る。第2は、回路部品において熱雑音などに起因して発生するものである。以下、前者を妨害波雑音、後者をその他の雑音と呼称する。
妨害波雑音は、受信信号に含まれた所望波以外の妨害波が、各回路部品の非線形性によって所望波の周波数に影響を及ぼし、信号を歪ませる原因となるものである。例えば、図4の破線は、RFアンプ部101の入力信号の強度に対して出力信号が理想的に線形に増幅される場合を示している。一方で、RFアンプ部101から出力される信号には、入力信号に対して非線形な成分が含まれている。かかる非線形成分は、RFアンプ部101に入力される信号の強度が大きいほど大きくなる。また、かかる非線形成分の強度はRFアンプ部101のIIP3(3rd order Input Intercept Point)に応じて変化する。IIP3は、その回路の線形性能の高さを表す指標の一つである。そして、RFアンプ部101に入力される信号に妨害波が含まれている場合には、RFアンプ部101から出力される信号の非線形成分のうち、妨害波に起因する成分が生じる。これらの成分が、例えば相互変調歪や混変調歪のように、所望成分に対して雑音成分となることがある。かかる雑音成分が妨害波雑音である。図4の実線は、相互変調歪(IM3)によってRFアンプ部101の出力信号が歪んでいる場合を示している。妨害波雑音は、入力信号に含まれる妨害波が大きいほど大きくなる。
一方で、その他の雑音は、回路部品に含まれる抵抗素子、トランジスタのベース抵抗、エミッタ抵抗等から発生する熱によって発生する。また、アナログ回路がpn(positive-negative)接合を含んでいる場合のようにエネルギー障壁にまたがって電荷が移動する際に発生するいわゆるショットノイズや、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)の酸化物とシリコンとの界面に電荷がトラップされる際に発生するいわゆるフリッカノイズもその他の雑音に含まれる。これらの雑音は、上記の妨害波雑音と異なり、回路部品への入力信号の大きさに関わらず、回路部品の動作環境に変化がない場合にはほぼ一定の大きさで発生する。
<電流制御>
回路部品の線形性は、その回路部品に供給される電流に応じて変動する。例えば、あるアナログ回路においては、その回路部品に供給される電流が大きいほど入力信号に対する出力信号の線形性が向上する。
したがって、携帯通話装置1000の受信状態が良好ではなく、チューナ100の受信信号に所望波以外の妨害波が含まれている場合には、ある回路部品に供給される電流を増加することによって回路部品の線形性を向上する。これによって、チューナ100からの信号Siに非線形成分が含まれるのを抑制することができる。その一方で、携帯通話装置1000の受信状態が良好である場合には、携帯通話装置1000が受信する信号に含まれる妨害波が小さく、回路部品の線形性をそれほど向上しなくても非線形性分が問題になるほど大きくならないことがある。このような場合にも回路部品に供給される電流が大きいと、チューナ100の消費電力が過大なものとなるおそれがある。
そこで、デジタル復調装置1には、図1〜図3に示すように、給電・利得同時制御部300が設けられている。図5は、給電・利得同時制御部300のより詳細な構成を示すブロック図である。給電・利得同時制御部300は、チューナ100の供給電流を制御する給電制御部301を有している。給電制御部301は、RFアンプ部101、ミキサ部102、フィルタ部104及びIFアンプ部105に供給する電流の大きさを変更したり(電流変更手段)、これらに供給する電流の大きさを一定値に保持したりする。
給電・利得同時制御部300は、復調器200から送信されるMER計測値を評価するMER値評価部303(雑音評価手段)を有している。MER値評価部303は、復調器200からのMER計測値に基づいて所望成分に対する雑音成分の影響を評価し、その評価結果を給電制御部301へと出力する。給電制御部301は、MER値評価部303の評価結果に基づいてチューナ100の各回路部品の供給電流を制御する。
より具体的には、給電制御部301は、例えば以下のように供給電流を制御する。MER値評価部303は、受信状態が良好であるか否かを検出する基準となる検出基準値を保持している。かかる検出基準値は、電流を減少する際の基準となる電流減少基準値と、電流を増加する際の基準となる電流増加基準値とを含んでいる。MER値評価部303は、電流減少基準値とMER計測値とを比較し、MER計測値が電流減少基準値を超えた場合には受信状態が改善したと判定する。また、電流増加基準値とMER計測値とを比較し、MER計測値が電流増加基準値を下回った場合には受信状態が悪化したと判定する。
そして、給電制御部301は、受信状態が改善したとMER値評価部303が判定した場合に、チューナ100において各回路部品の供給電流を減少させる。また、給電制御部301は、受信状態が悪化したとMER値評価部303が判定した場合に、チューナ100において各回路部品の供給電流を増加させる。電流増加基準値は、復調処理後の信号から画像データ等を再現可能なMER値の下限値より所定値だけ大きく設定されており、電流減少基準値は電流増加基準値よりも大きいMER値に設定されている。
<利得制御>
ところで、回路部品によっては、供給電流を変更すると利得が変化してしまうものもある。図6は、チューナ100に設けられたある回路部品の供給電流の変化及び利得の変化を示すタイミング図である。この回路部品は、チューナ100に設けられたRFアンプ部101等の回路部品のいずれかである。図6には、回路部品の供給電流を時刻t1において減少させた場合が示されている。これによって、回路部品の利得は、時刻t1においてΔgだけ減少している。
このように、回路部品Aの利得が変化すると、チューナ100全体の利得が変化し、チューナ100から出力される信号Siの強度も変化する。信号Siの強度が変化すると、復調器200において適切に復調処理がなされなくなるおそれがある。信号Siの強度が小さすぎると、適切な復調処理に必要な信号強度が確保できないし、信号Siの強度が大きすぎると、信号が歪んで適切な復調処理が不可能になるからである。一方、信号Siの強度が変化した場合に備えて、本実施形態には上記の通り、自動利得制御部400が設けられている。自動利得制御部400は、信号Siの強度が所定の大きさから変化したことを検出すると、信号Siの強度が元の大きさに戻るようにRFアンプ部101及びIFアンプ部105の利得を制御する。これによって信号Siの強度が変化し、元の大きさに戻される。
しかし、上記の通り、自動利得制御部400は、信号Siの強度の検出値を平均した値に基づいてRFアンプ部101等の利得を制御するため、信号Siは徐々に元の大きさに戻ることになる。したがって、信号Siが元の大きさに戻るまで時間がかかるため、その間に適切な復調処理ができなくなるおそれがある。
そこで、給電・利得同時制御部300は、チューナ100の供給電流の制御に応じて利得を制御する利得制御部302(利得変更手段)を有している。利得制御部302は、給電制御部301が回路部品Aの供給電流を変更するのとほぼ同時に、RFアンプ部101及びIFアンプ部105のいずれかの利得を、供給電流を変更したことに起因して変化した利得を打ち消すように変更する。図6に示す例では、利得制御部302は、アンプの利得を時刻t1においてΔgだけ増加させる。なお、このアンプはRFアンプ部101及びIFアンプ部105のいずれかである。
より詳細には、給電・利得同時制御部300は、給電制御と利得制御を同時に実行するために、以下のような構成を有している。給電・利得同時制御部300は、条件記憶部304を有している。条件記憶部304は、表1に一例を示す電流・利得制御対象テーブルを示すデータを保持している。また、条件記憶部304は、表2に一例を示す供給電流−利得テーブルを示すデータを、電流制御の対象となる回路部品ごとに保持している。
Figure 2010034729
Figure 2010034729
上記の表1は、電流制御の対象となる回路部品と、その回路部品において供給電流を変更するのと同時に利得を変更する対象となるアンプとを関連付けている。表1によると、例えば、RFアンプ部101の供給電流を変更するのと同時に利得を変更する対象となるアンプは、RFアンプ部101である。また、ミキサ部102の供給電流を変更するのと同時に利得を変更する対象となるアンプは、RFアンプ部101である。さらに、IFアンプ部105の供給電流を変更するのと同時に利得を変更する対象となるアンプは、IFアンプ部105である。
表1は、(1)電流制御対象がアンプ部である場合には、利得制御対象が電流制御対象と一致し、且つ、(2)電流制御対象がアンプ部以外の場合には、その電流制御対象に最も近いアンプ部が利得制御対象となるように作成されている。
上記の表2は、回路部品の供給電流の変更態様とそのときの利得の変化幅とを関連付けるテーブルの一例である。表2は、電流制御対象がミキサ部102の場合のテーブルを示す。表2のI1〜I4は、互いに異なる電流の大きさを示している。表2は、I1からI2へ、I2からI3へ、I3からI4へと供給電流を変化させる場合に、利得が減少する幅がΔG1〜ΔG4であることを示している。例えば、ミキサ部102に供給する電流値をI1からI2へと変更するとき、ミキサ部102に対応する表1の利得制御対象であるRFアンプ部101においてΔG1だけ利得を増加させると、ミキサ部102における利得の変化をRFアンプ部101の利得の変化によって打ち消すことができる。また、ミキサ部102に供給する電流値をI3からI4へと変更するとき、ミキサ部102に対応する表1の利得制御対象であるRFアンプ部101においてΔG3だけ利得を増加させると、ミキサ部102における利得の変化をRFアンプ部101の利得の変化によって打ち消すことができる。
給電制御部301及び利得制御部302は、かかる表1及び表2に基づいて、各回路部品への供給電流と、RFアンプ部101及びIFアンプ部105の利得とを制御する。例えば、給電制御部301がミキサ部102への供給電流をI2からI3に変更する際には、給電制御部301が供給電流を変更するのと同時に、利得制御部302がRFアンプ部101の利得をΔG2だけ増加させる。また、逆に、給電制御部301がミキサ部102への供給電流をI3からI2に変更する際には、給電制御部301が供給電流を変更するのと同時に、利得制御部302がRFアンプ部101の利得をΔG2だけ減少させる。これにより、ミキサ部102の供給電流の変更によってミキサ部102の利得が変化した分が、RFアンプ部101の利得の変更によって打ち消される。
<給電・利得制御工程>
以下、給電・利得同時制御部300が実行する給電・利得制御の工程を順に説明する。図7は、給電・利得制御の一連の工程を示すフローチャートである。
まず、MER値評価部303は、復調器200からのMER計測値に基づいて、雑音成分の影響を評価する(ステップS1)。評価は、上記の通りMER計測値と基準値との比較によって行われる。MER計測値が電流減少基準値を超えた場合には受信状態が改善したと評価され、MER計測値が電流増加基準値を下回った場合には受信状態が悪化したと判定される。
受信状態が改善も悪化もしていない、つまり、現状を維持しているとMER値評価部303が判定した場合(ステップS1、”受信状態現状維持”)には、ステップS6の工程に移る。受信状態が改善した、又は、悪化したとMER値評価部303が判定した場合(ステップS1、”受信状態改善/悪化”)には、給電制御部301は、電流制御の対象となる回路部品を決定する(ステップS2)と共に、電流の変更値を決定する(ステップS3)。
電流制御の対象は、例えば、所定の順序でRFアンプ部101等の回路部品が1つずつ選択されてもよいし、1度に全ての回路部品が選択されてもよい。電流の変更値は、ステップS1でのMER値の評価結果に基づいて決定される。例えば、ステップS1において受信状態が改善したとMER値評価部303が評価した場合、変更後の電流は現状の値よりも少ない値に決定される。また、ステップS1において受信状態が悪化したとMER値評価部303が評価した場合、変更後の電流は現状の値よりも大きい値に決定される。
次に、利得制御部302は、給電制御部301が決定した電流の変更値に基づいて、利得制御対象と利得の変更量とを決定する(ステップS4、S5)。例えば、給電制御部301が、ステップS2及びS3において、ミキサ部102の供給電流をI3からI4に変更すると決定した場合、利得制御部302は、表1及び表2に基づいて、RFアンプ部101の利得をΔG3だけ増加させると決定する。
そして、給電制御部301及び利得制御部302は、ステップS2〜S5の決定内容に基づいて、回路部品への供給電流の大きさを変更すると同時に、RFアンプ部101及びIFアンプ部105のいずれかの利得を変更する(ステップS6)。そして、給電・利得同時制御部300は、所定時間待機(ステップS7)した後に、ステップS1からの処理を繰り返す。
以上説明したように、本実施形態によると、給電制御部301が供給電流を変化させる前と変化させた後とでチューナ100全体の利得が変化せず、チューナ100からの出力信号Siの強度が変化するのを防止できる。本実施形態の利得制御では、自動利得制御部400による利得制御と異なり、供給電流を変更するのと同時に利得を変更するので、供給電流を変更したことによる利得への影響をほとんどなくすことができる。
また、上記の通り、RFアンプ部101やIFアンプ部105の供給電流を変更する場合には、供給電流を変更するアンプ部に対して利得の変更を同時に行う。これに対して、供給電流を変更するアンプ部とは異なるアンプ部の利得の変更を行う場合には、チューナ100全体として利得の変化が打ち消されたとしても、供給電流を変更したアンプ部においては利得が変化することになる。
例えば、RFアンプ部101の供給電流を増加させるとRFアンプ部101の利得が増加する場合には、IFアンプ部105の利得を減少させてチューナ100の利得を全体として変化させないとしても、RFアンプ部101自体の利得は増加する。これによって、RFアンプ部101の出力信号に含まれる妨害波が大きくなり、RFアンプ部101より後段の回路部品において発生する妨害波雑音の影響が大きくなるおそれがある。逆に、RFアンプ部101の供給電流を減少させるとRFアンプ部101の利得が減少する場合には、IFアンプ部105の利得を増加させてチューナ100の利得を全体として変化させないとしても、RFアンプ部101自体の利得は減少する。この場合、RFアンプ部101より後段の回路部品に入力される信号の強度が小さくなるため、RFアンプ部101より後段の回路部品で発生するその他の雑音成分の影響が大きくなるおそれがある。
このように、供給電流を変更するアンプと利得を変更するアンプとが異なれば、チューナ100から復調器200へと入力される信号Siにおいて妨害波雑音やその他の雑音成分の影響が変化するおそれがある。これに対して本実施形態では、上記の通り、供給電流を変更するアンプ部と同じアンプ部の利得を変更するので、雑音成分の影響が変化するのを抑制することができる。
また、供給電流を変更する対象がアンプ部以外の回路部品である場合には、その回路部品に最も近いアンプ部の利得を変更する。したがって、上記と同様の理由により、電流制御の対象となる回路部品より遠いアンプ部の利得を変更する場合と比べて、雑音成分の影響が変化するのを抑制することができる。
なお、本実施形態においては、図6に示すように、給電制御部301による供給電流の変更と利得制御部302による利得の変更とが、いずれも同時に開始し、開始とほぼ同時に終了する理想的な場合を想定している。しかし、供給電流や利得を変更し始めてから変更し終えるまでに過渡期間が生じたり、何らかの擾乱が生じたりすることも考えられる。図8は、一例として、供給電流や利得を変更する際に過渡期間が生じる場合を示している。かかる場合には、供給電流の変更と利得の変更とを同時に開始し、且つ、同時に終了することが困難となることも考えられる。
本発明においては、供給電流の変更と利得の変更とを実質的に同時に実行すればよいものとする。そして、本発明において「実質的に同時」とは、図8(a)に示すように、供給電流の変更を開始するタイミングと利得の変更を開始するタイミングとが1つのシンボルに相当する時間的範囲内で実行されることに相当する。これにより、仮に供給電流や利得の変更の際に過渡期間や擾乱が生じても、受信信号においてその影響が及ぶシンボル数が限定されることになる。したがって、供給電流の変更のタイミングと利得の変更のタイミングとがわずかにずれたとしても、信号の復調処理に与える影響はごくわずかとなる。なお、供給電流の変更のタイミングと利得の変更のタイミングとが1つのシンボルに相当する時間的範囲内であれば、どのようなタイミングでも本発明の範囲内であるが、これらのタイミングが近づけば近づくほど好ましい。
さらに、供給電流を変更するタイミングは、シンボルのうちの1つの先端に同期していることが好ましい。図8(b)には、複数のシンボルが時間的に連なった信号Sが模式的に示されている。供給電流の変更を開始するタイミングは、これらのシンボルのうちの1つの先端である時刻t2に同期している。供給電流の変更を開始するタイミングがシンボルの先端でないと、供給電流の変更の影響や利得の変更の影響が2つ以上のシンボルに跨るおそれもある。一方、供給電流の変更を開始するタイミングを図8(b)のようにシンボルの先端に同期させると、供給電流の変更や利得の変更の影響を最小限のシンボルの範囲内に収めることができる。なお、供給電流の変更を利得の変更より後に実行する場合には、上記とは異なり、利得の変更を開始するタイミングをシンボルの先端に同期させればよい。
[第2の実施形態]
以下、本発明の別の一実施形態である第2の実施形態について説明する。
図9は、第2の実施形態に係る給電・利得同時制御部500の構成を示すブロック図である。給電・利得同時制御部500は、第1の実施形態の給電・利得同時制御部300の代わりに設けられる。給電・利得同時制御部500は、給電制御部301、利得制御部302及びMER値評価部303の代わりに、給電制御部501、利得制御部502及びMER値評価・推測部503(雑音評価手段)を有している。
MER値評価・推測部503は、給電制御部501が供給電流の大きさを変更した場合に、チューナ100から復調器200に入力される信号Siにおいて所望成分に対する雑音成分の影響がどう変化するかを推測する。MER値評価・推測部503は、復調器200からのMER計測値に基づいて上記の推測を行う。
本実施形態においては、MER値評価・推測部503は、以下のように試行的に供給電流の大きさを変更し、そのときのMER値を測定することによって上記の推測を行う。図10の2つのグラフのうち上のグラフは、回路部品への供給電流の大きさを試行的に変更する場合の供給電流の時間的変化を示している。図10において時刻t6〜時刻t7が試行期間である。
まず、MER値評価・推測部503は、試行期間t6〜t7に至る前の期間であるt4〜t5の期間において復調器200から送信されるMER計測値の平均値を算出する。つまり、供給電流を変更する前のMER計測値の平均値を基準値として取得する。そして、給電制御部501は、時刻t6において回路部品の供給電流を一旦減少させると共に、時刻t7まで減少後の供給電流に保持する。時刻t7になると、給電制御部501は、供給電流の大きさを試行期間より前の大きさに戻す。
MER値評価・推測部503は、試行期間t6〜t7の期間内である時刻t11〜t12の期間において復調器200から送信されるMER計測値の平均値を算出する。つまり、供給電流を試行的に減少させた際のMER計測値の平均値を取得する。平均値を算出する期間が開始する時刻t11が、試行期間が開始する時刻t6より後に設定されているのは、時刻t6において供給電流の大きさを変更した際に、例えば上記のような過渡期間や何らかの擾乱などが生じたとき、かかる過渡期間や擾乱がMER計測値の平均値の算出に影響するのを抑制するためである。
時刻t7を越えると、MER値評価・推測部503は、期間t4〜t5のMER計測値の平均値と、期間t11〜t12のMER計測値の平均値とを比較する。前者の大きさが後者の大きさ以上である場合には、試行的に供給電流を変更する前より変更した後の方が受信状況が悪化するか、現状を維持することを示している。そこで、MER値評価・推測部503は、期間t4〜t5のMER計測値の平均値が期間t11〜t12のMER計測値の平均値以上である場合、供給電流を変更しても受信状況が改善しないと推測する。
一方、期間t4〜t5のMER計測値の平均値が期間t11〜t12のMER計測値の平均値未満である場合には、試行的に供給電流を変更した後の方が変更する前より受信状況が改善することを示している。そこで、MER値評価・推測部503は、期間t4〜t5のMER計測値の平均値が期間t11〜t12のMER計測値の平均値未満である場合、供給電流を変更すると受信状況が改善すると推測する。
給電制御部501は、MER値評価・推測部503の推測結果に基づいて、時刻t8において供給電流の大きさを制御する。具体的には、供給電流を変更すると受信状況が改善するとMER値評価・推測部503が推測した場合、給電制御部501は、時刻t8において、時刻t6において試行的に減少した際と同じ大きさだけ供給電流を減少させる。一方、供給電流を変更しても受信状況が改善しないとMER値評価・推測部503が推測した場合、給電制御部501は、時刻t8において供給電流の大きさを変更せず、そのままの大きさに維持する。
図10の上のグラフにおいて実線は、時刻t8において供給電流の大きさを変更した場合を示し、一点鎖線は、時刻t8において供給電流の大きさを維持した場合を示している。このように、試行的に供給電流を変更した場合のMER計測値に基づいて、所望成分に対する雑音成分の影響がどのように変化するのかを実際に推測するので、供給電流の変更による雑音成分の影響の変化を確実に推測することができる。そして、その推測結果に基づいて供給電流を制御するので、雑音成分の影響を適切に考慮しつつ供給電流を制御することができる。
このように供給電流の制御が実行される一方で、利得制御部302は、給電制御部301が供給電流の大きさを変更するのと同時に、RFアンプ部101及びIFアンプ部105のいずれかの利得を変更する。つまり、利得制御部302は、上記の表1及び表2を利用して、利得制御対象と共に利得の変更量Δgを決定する。そして、供給電流の変更によって回路部品の利得が変化するのを打ち消すように、RFアンプ部101及びIFアンプ部105のいずれかの利得を変更する。かかる利得の制御は、図10の下のグラフに示すように、供給電流が制御される時刻t6、t7及びt8においてそれぞれ実行される。
なお、供給電流の制御や利得の制御が実行される時刻t6、t7及びt8は、図10に示すようにシンボルの先端に同期されていることが好ましい。これによって、第1の実施形態と同様に、供給電流の変更や利得の変更が信号Sに及ぼす影響を最小限に抑えることができる。
また、本実施形態においても、給電制御部501による供給電流の変更と利得制御部502による利得の変更とが、いずれも同時に開始し、開始とほぼ同時に終了する理想的な場合を基本としている。しかし、供給電流や利得の変更の際に過渡期間や擾乱が生じることが想定される場合には、第1の実施形態の場合と同様に、供給電流を変更するタイミングと利得を変更するタイミングとを1つのシンボルに相当する時間的範囲内としてもよい。
また、本実施形態に自動利得制御部400が設けられている場合には、仮に利得制御部502が利得を変更しないとしても、自動利得制御部400がチューナ100からの出力信号Siの強度を元の大きさに戻すようにチューナ100の利得制御を実行する。しかし、上記の通り、自動利得制御部400は徐々に利得を調整するので、チューナ100全体の利得が元に戻るまでには時間がかかる。したがって、試行期間内において自動利得制御部400の制御で利得が変化し続ける場合には、試行期間内で取得されたMER計測値が、試行の結果として適切に利用できなくなることも考えられる。
しかし、本実施形態によると、給電制御部501が供給電流を変更するのと同時に利得制御部502が利得を変更する。したがって、試行期間内において自動利得制御部400がチューナ100の利得を変更することは少なくなるため、試行期間においてチューナ100全体の利得は一定に保持されやすい。これによって、試行期間内で取得されたMER計測値を試行の結果として適切に利用できる。
[第3の実施形態]
以下、本発明のさらに別の一実施形態である第3の実施形態について説明する。
図11は、第3の実施形態に係るデジタル復調装置2の構成を示すブロック図である。デジタル復調装置2においてデジタル復調装置1との違いは、チューナ100の前段に前段アンプ部10が設けられており、給電・利得同時制御部600が前段アンプ部10とチューナ100のアンプ部との両方を制御することである。デジタル復調装置2においては、受信信号Srは、前段アンプ部10に入力される。
図12は、前段アンプ部10の構成を示している。前段アンプ部10は、増幅器11及びスイッチ12を有している。スイッチ12は、信号Srが増幅器11に入力されるアンプオン状態と、信号Srが増幅器11を迂回してチューナ100へと直接入力されるアンプオフ状態とを選択的に取ることができる。スイッチ12の状態は、給電・利得同時制御部600のスイッチ制御によって切り替えられる。アンプオン状態の場合には、増幅器11は信号Srを増幅し、増幅した信号Sr’をチューナ100へと出力する。増幅器11は、増幅率が所定の値に固定されている。
給電・利得同時制御部600は、第1及び第2の実施形態と同様にチューナ100内の回路部品の供給電流と利得とを制御すると共に、前段アンプ部10のスイッチ制御も実行する。スイッチ12を制御してアンプオン状態にすることにより、所定の増幅率で信号Srを増幅した信号Sr’をチューナ100に入力させることができる。一方で、スイッチ12を制御してアンプオン状態からアンプオフ状態にすることにより、信号Srをチューナ100にそのまま入力させると共に、前段アンプ部10の消費電力を低減することができる。しかし、前段アンプ部10をアンプオフ状態にすると、アンプオン状態にしていたときと比べて前段アンプ部10及びチューナ100の全体の利得が減少する。
そこで、給電・利得同時制御部600は、前段アンプ部10をアンプオン状態からアンプオフ状態に変更するのと同時に、チューナ100のRFアンプ部101及びIFアンプ部105の少なくともいずれかの利得を増加させる。逆に、前段アンプ部10をアンプオフ状態からアンプオン状態に変更する際は、スイッチ12の切り換えと同時に、チューナ100のRFアンプ部101及びIFアンプ部105の少なくともいずれかの利得を減少させる。これによって、給電・利得同時制御部600は、前段アンプ部10及びチューナ100全体の利得が変化しないようにこれらの利得を制御する。
ところで、復調器200に入力される信号にどのくらいの大きさの雑音成分が含まれるかは、前段アンプ部10の状態の切り替えによって変動する。例えば、ある回路において発生する妨害波雑音は、上記の通り、その回路に入力される信号に含まれる妨害波成分の大きさに依存する。したがって、その回路の前段に存在する増幅回路が信号をどれだけ増幅するかに応じて、その回路の妨害波雑音の大きさが変動する。また、ある回路において発生するその他の雑音は、その回路への入力信号の大きさに関わらず、ほぼ一定である。つまり、その回路の入力信号が大きいほど、出力信号の強度に対してその回路において発生するその他の雑音の相対的な強度が小さくなる。
すなわち、前段アンプ部10をアンプオン状態にして、信号Srを増幅した信号Sr’をチューナ100へと入力すると、チューナ100の各回路部品で発生するその他の雑音の影響を相対的に小さくすることができる。その一方で、信号Srに妨害波が含まれている場合には、前段アンプ部10が信号Srを増幅すると、チューナ100には増幅後の妨害波を含む信号Sr’が入力される。したがって、チューナ100の各回路部品で発生する妨害波雑音の影響が増大してしまう。
信号Srに妨害波が含まれている場合には、前段アンプ部10をアンプオフ状態にして信号Srをそのままチューナ100へと入力することにより、チューナ100の各回路部品で発生する妨害波雑音の影響を、前段アンプ部10をアンプオン状態にした場合と比べて減少させることができる。また、前段アンプ部10をアンプオフ状態にすることによって、前段アンプ部10の増幅器11において妨害波雑音が発生するのを回避することができる。
そこで、給電・利得同時制御部600は、復調器200からのMER計測値に基づいて、デジタル復調装置2が受信する受信信号Srに含まれる妨害波の大きさを判断する。そして、信号Srに含まれる妨害波が比較的大きいと判断した場合には、前段アンプ部10をアンプオフ状態に切り換える。一方、信号Srに含まれる妨害波が比較的小さいと判断した場合には、前段アンプ部10をアンプオン状態に切り換える。前段アンプ部10の状態を切り換える際には上記の通り、切り換えと同時に、チューナ100のRFアンプ部101及びIFアンプ部105の少なくともいずれかの利得を変更する。
以下、給電・利得同時制御部600の制御についてより詳細に説明する。図13は、前段アンプ部10の状態とチューナ100の利得の変化を示すタイミング図である。なお、図13は、一例として前段アンプ部10の現在の状態がアンプオン状態である場合を示している。
まず、給電・利得同時制御部600は、時刻t21〜t22においてMER計測値の平均値を算出する。次に、時刻t23において前段アンプ部10をアンプオフ状態に切り替え、時刻t24までその状態に保持すると共に、t23〜t24のいずれかの期間に、MER計測値の平均値を算出する。そして、時刻t24においてアンプオン状態に戻す。
一方、給電・利得同時制御部600は、時刻t23において、前段アンプ部10の切り換えによって減少した利得幅Δgと同じだけ利得が増加するように、チューナ100の増幅段の利得を変更する。また、時刻t24においても、前段アンプ部10の切り換えによって増加した利得幅Δgと同じだけ利得が減少するように、チューナ100のアンプ部の利得を変更する。
時刻t24を越えると、給電・利得同時制御部600は、時刻t21〜t22でのMER計測値の平均値と、時刻t23〜t24でのMER計測値の平均値とを比較する。そして、後者の方が前者より大きい場合には、前段アンプ部10の切り換えによって受信状態が改善すると判断し、後者の大きさが前者以下の場合には、前段アンプ部10の切り換えによって受信状態が改善しないと判断する。
さらに、給電・利得同時制御部600は、受信状態が改善すると判断した場合には、時刻t25において前段アンプ部10をアンプオフ状態に切り換えると同時に、チューナ100の利得をΔgだけ増加させる(図13の実線)。また、受信状態が改善しないと判断した場合には、時刻t25において前段アンプ部10をアンプオン状態に維持すると同時に、チューナ100の利得も維持する(図13の一点鎖線)。
なお、本実施形態においても、第1及び第2の実施形態と同様、前段アンプ部10の状態を切り換えるタイミングやチューナ100において利得を制御するタイミングである時刻t23、t24及びt25は、図13に示すようにシンボルの先端に同期していることが好ましい。
このように、本実施形態では、前段アンプ部10の状態を試行的に切り替え、試行前と試行時とでMER計測値の平均値がどう変化するかを比較することで、妨害波雑音の影響を判断している。例えば、前段アンプ部10をアンプオフ状態にすると雑音成分の影響が増大するのであれば、受信信号Srに含まれる妨害波が比較的大きいと判断できる。逆に、前段アンプ部10をアンプオン状態にすると雑音成分の影響が減少するのであれば、受信信号Srに含まれる妨害波が比較的小さいと判断できる。そして、このように判断した結果に基づいて、適切に前段アンプ部10の状態を制御している。
<その他の変形例>
以上は、本発明の好適な実施形態についての説明であるが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、課題を解決するための手段に記載された内容の限りにおいて様々な変更が可能なものである。
例えば、上述の実施形態においては、チューナ100の内部やチューナ100の前段にアンプ部が設けられ、これらのアンプ部の利得を変更する場合のみが想定されている。しかし、チューナ100やその前段に減衰器が設けられており、この減衰器の利得が変更されてもよい。
また、上述の実施形態においては、回路部品に供給する電流を減少させた場合に、その回路部品の利得も減少することを想定している。しかし、供給電流を減少させると利得が増加する回路部品が用いられていてもよい。この場合には、回路部品の供給電流を減少させると共に、アンプ部の利得も減少させることで、チューナ100全体の利得が変化しないように構成されていればよい。
また、上述の実施形態においては、回路部品への供給電流を変更することを想定しているが、このことは、本発明を電流制御のみに限定するものではない。本発明は、回路部品への供給電力を変更することで回路部品の利得が変化するような全ての構成に適用可能である。例えば、回路部品への供給電圧を切り換えることで回路部品への電力供給が変化し、その回路部品の利得が変化する構成に本発明が適用されてもよい。
また、上述の実施形態においては、供給電流の変更のタイミングと利得の変更のタイミングとが1シンボルに相当する時間的長さの範囲内であり、供給電流の変更のタイミングが1シンボルの先端に同期していることが好ましいとしている。本発明においては、供給電流の変更のタイミングと利得の変更のタイミングとが1シンボルのガードインターバルの範囲内であることがさらに好ましい。これらのタイミングがガードインターバルの範囲内だと、供給電流や利得の変更が信号に影響するとしても、その影響が1シンボル内の有効部分に及ぶことが抑制されるからである。
また、上述の第1及び第2の実施形態においては、利得制御部がRFアンプ部101及びIFアンプ部105のいずれかの利得を変更することとしている。しかし、利得制御部がこれらの両方の利得を同時に変更してもよい。
また、上述の第2及び第3の実施形態においては、試行期間が複数のシンボルに跨って設定されているが、試行期間が影響を与えるシンボルはできるだけ少ない方が好ましい。この観点からは、試行期間が1シンボル内に収まっていることが好ましい。また、試行期間外のMER計測は試行期間より前に行われているが、試行期間後に行われてもよい。
また、第2の実施形態においては、試行期間の開始時に供給電流を減少させているが、試行期間の開始時に供給電流を増加させてもよい。同様に、第3の実施形態においては、試行期間の開始時に前段アンプ部10をアンプオン状態からアンプオフ状態に切り換えているが、試行期間の開始時に前段アンプ部10をアンプオフ状態からアンプオン状態に切り換えてもよい。これらにより、供給電流を増加させた場合や、前段アンプ部10をアンプオフ状態からアンプオン状態に切り換えた場合の雑音成分の影響を評価することができる。
また、第2及び第3の実施形態によると、試行期間において回路部品への供給電流を変化させたり前段アンプ部10の状態を試行的に切り替えたりすることで、所望成分に対する雑音成分の影響がどう変化するかを評価している。しかし、その他の方法で雑音成分の影響を評価してもよい。例えば、MER計測値の変動等に基づいて、携帯通話装置1000の受信信号に含まれる妨害波がどれくらいの大きさかを推定する手段が復調器200に設けられており、推定された妨害波の大きさに基づいて雑音成分の影響がどう変化するかを評価してもよい。妨害波が大きい場合には、RFアンプ部101への供給電流を減少させてRFアンプ部101の利得を減少させたり、前段アンプ部10をアンプオフ状態にしたりすることで、チューナ100の出力信号Siにおいて妨害波雑音の影響を抑制することができると推測できるからである。
また、上述の実施形態においては、波形等化部205において測定されるMER値に基づいて雑音成分の影響が評価されている。しかし、誤り訂正部206において算出されたBERに基づいて雑音成分の影響が評価されてもよい。また、雑音成分の影響は、MER値の算出やBER値の算出以外の方法で評価されてもよい。
また、本実施形態の選局処理を施す選局手段において、図2に示したチューナ100の構成が、フィルタ部104のみ、あるいはフィルタ部104とアンプ部105で構成され、チューナ100に入力される信号Srの周波数帯域制限を行なうような、PLCで使われるような構成にしてもよい。
本発明の一実施形態である第1の実施形態に係る携帯通話装置の外観を示す概略図及びその概略構成を示すブロック図である。 図1のチューナとその周辺の構成を示すブロック図である。 図1の復調器とその周辺の構成を示すブロック図である。 回路部品において信号が歪む場合を示すグラフである。 図1〜図3の給電・利得同時制御部とその周辺の構成を示すブロック図である。 チューナに設けられたある回路部品の供給電流の変化及び利得の変化とアンプ部の利得の変化とを示すタイミング図である。 給電・利得同時制御部が実行する給電・利得制御の一連の工程を示すフローチャートである。 チューナに設けられたある回路部品の供給電流の変化とアンプ部の利得の変化とを示す図6とは別のタイミング図である。 本発明の別の一実施形態である第2の実施形態に係る給電・利得同時制御部とその周辺の構成を示すブロック図である。 第2の実施形態において給電・利得制御を実行する際の回路部品の供給電流の変化とアンプ部の利得の変化とを示すタイミング図である。 本発明のさらに別の一実施形態である第3の実施形態に係るデジタル復調装置の構成を示すブロック図である。 図11の前段アンプ部とその周辺の構成を示すブロック図である。 第3の実施形態において給電・利得制御を実行する際の前段アンプ部の状態の変化とチューナの利得の変化とを示すタイミング図である。
符号の説明
1,2 デジタル復調装置
100 チューナ
101 RFアンプ部
105 IFアンプ部
200 復調器
300 給電・利得同時制御部
303 MER値評価部
400 自動利得制御部
500 給電・利得同時制御部
503 MER値評価・推測部
600 給電・利得同時制御部
1000 携帯通話装置

Claims (11)

  1. 受信信号に選局処理を施す選局手段と前記受信信号の強度を変更する強度変更手段とを構成する複数の回路部品と、
    前記選局手段によって選局処理が施されると共に前記強度変更手段によって強度が変更された信号に復調処理を施す復調手段と、
    前記回路部品への供給電力の大きさを変更する電力変更手段と、
    前記強度変更手段が前記受信信号の強度を変更する際の利得を変更する利得変更手段とを備えており、
    前記強度変更手段が、利得を変更可能な可変利得回路を有しており、
    前記利得変更手段が、前記電力変更手段が前記回路部品への供給電力を変更するのと実質的に同時に、所定量だけ前記可変利得回路の利得を変更し、
    前記所定量が、前記電力変更手段及び利得変更手段による供給電力及び利得の変更の前後において前記複数の回路部品全体の利得が変化しないように設定されていることを特徴とするデジタル復調装置。
  2. 前記復調手段に入力される信号において所望成分に対する雑音成分の影響を評価する雑音評価手段をさらに備えており、
    前記電力変更手段が、前記雑音評価手段の評価結果に基づいて前記回路部品への供給電力の大きさを変更することを特徴とする請求項1に記載のデジタル復調装置。
  3. 前記雑音評価手段が、前記復調手段に入力される信号において所望成分に対する雑音成分の影響が、前記電力変更手段が前記回路部品への供給電力の大きさを変更する前と変更した後とでどのように変化するかを推測し、
    前記電力変更手段が、前記雑音評価手段による推測結果に基づいて、前記回路部品への供給電力の大きさを変更することを特徴とする請求項1又は2に記載のデジタル復調装置。
  4. 前記電力変更手段が、所定の試行期間が開始するタイミングにおいて前記回路部品への供給電力を第1の値から第2の値に変更すると共に、前記所定の試行期間が終了するタイミングにおいて前記回路部品への供給電力を前記第2の値から前記第1の値に変更し、
    前記利得変更手段が、前記所定の試行期間が開始するタイミング及び前記所定の試行期間が終了するタイミングと実質的に同時に、それぞれのタイミングにおいて前記複数の回路部品全体の利得が変化しないように設定された第1及び第2の前記所定量だけ前記可変利得回路の利得を変更し、
    前記雑音評価手段が、前記所定の試行期間内での前記所望成分に対する雑音成分の影響と、前記所定の試行期間外での前記所望成分に対する雑音成分の影響とを比較することを特徴とする請求項3に記載のデジタル復調装置。
  5. 前記電力変更手段が、前記可変利得回路への供給電力の大きさを変更し、
    前記利得変更手段が、前記電力変更手段が前記可変利得回路への供給電力の大きさを変更するのと実質的に同時に、前記電力変更手段が供給電力の大きさを変更した前記可変利得回路の利得を変更することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のデジタル復調装置。
  6. 前記受信信号が、複数の単位信号が時間的に配列された信号列からなり、
    前記電力変更手段が前記回路部品への供給電力を変更するタイミングと前記利得変更手段が前記利得可変回路の利得を変更するタイミングとが、1つの前記単位信号に相当する時間的長さの範囲内であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のデジタル復調装置。
  7. 前記電力変更手段が前記回路部品への供給電力を前記1つの単位信号の先端のタイミングで変更すると共に、前記利得変更手段が前記利得可変回路の利得を前記1つの単位信号の範囲内のタイミングで変更することを特徴とする請求項6に記載のデジタル復調装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のデジタル復調装置を備えており、
    前記デジタル復調装置からの信号に基づいて、文字データ、画像データ及び音声データを含むデータの少なくともいずれかの再現処理を行うことを特徴とするデジタル受信装置。
  9. 受信信号に選局処理を施す選局手段と前記受信信号の強度を変更する強度変更手段とを構成する複数の回路部品と、前記選局手段によって選局処理が施されると共に前記強度変更手段によって強度が変更された信号に復調処理を施す復調手段とを備えており、前記強度変更手段が利得を変更可能な可変利得回路を有しているデジタル復調装置の制御方法であって、
    前記回路部品への供給電力の大きさを変更する電力変更ステップと、
    前記強度変更手段が前記受信信号の強度を変更する際の利得を変更する利得変更ステップとを備えており、
    前記利得変更ステップにおいて、前記電力変更ステップと実質的に同時に、前記電力変更ステップ及び利得変更ステップの両方を実行する前後で前記複数の回路部品全体の利得が変化しないように、前記可変利得回路の利得を変更することを特徴とするデジタル復調装置の制御方法。
  10. 受信信号に選局処理を施す選局手段と前記受信信号の強度を変更する強度変更手段とを構成する複数の回路部品と、前記選局手段によって選局処理が施されると共に前記強度変更手段によって強度が変更された信号に復調処理を施す復調手段とを備えており、前記強度変更手段が利得を変更可能な可変利得回路を有しているデジタル復調装置用のプログラムであって、
    前記回路部品への供給電力の大きさを変更する電力変更ステップと、前記強度変更手段が前記受信信号の強度を変更する際の利得を変更する利得変更ステップとを、実質的に同時に、且つ、前記電力変更ステップ及び利得変更ステップの両方を実行する前後で前記複数の回路部品全体の利得が変化しないように、前記デジタル復調装置に実行させることを特徴とするプログラム。
  11. 請求項10に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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