JP2010031232A - 樹脂封止シート、これを用いた太陽電池モジュール及び複合材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】軟化状態の樹脂層を被封止物に密着させて封止する樹脂封止シートであって、前記樹脂層が、接着性樹脂(シランカップリング剤を除く)を含有する樹脂封止シートを提供する。
【選択図】なし
Description
太陽電池発電によるエネルギーは炭酸ガス等の温暖化の原因となるガスを排出しないため、クリーンなエネルギーとして研究開発が行われており、産業用エネルギーとして注目されている。
太陽電池は、長期間、屋外で風雨に曝されて使用されることが多く、発電部分をガラス板やバックシート等を貼り合わせてモジュール化し、外部からの水分の侵入を防止することにより、発電部分の保護、漏電防止等を図っていた。
そして発電素子を樹脂封止シートで挟み込み、ガラスやバックシートでさらに外部を被覆して熱処理を施すことにより樹脂封止シートを溶融し、全体を一体化封止(モジュール化)している。
このラミネート工程においては、(i)樹脂封止シートに含有されている架橋剤、例えば有機過酸化物が熱分解し、EVAの架橋が促進された後、(ii)樹脂封止シートに含有しているカップリング剤が接触している部材と共有結合する。これにより、互いの接着性がより向上し、高温状態における樹脂封止シートの溶融に起因する発電部分の流動が防止(耐クリープ性)され、ガラス、発電素子、バックシートとの優れた接着性が実現されるのである。
さらに、シランカップリング剤のシラノール基が水分等と反応することにより、経時的に接着性を低下させ、保存取扱性を煩雑化させるという不都合が生じている。
[1]
軟化状態の樹脂層を被封止物に密着させて封止する樹脂封止シートであって、
前記樹脂層が、接着性樹脂(シランカップリング剤を除く)を含有する樹脂封止シート。
[2]
前記接着性樹脂は、水酸基を持つオレフィン系共重合体、酸性官能基で末端もしくはグラフト変性された変性ポリオレフィン、グリシジルメタクリレートを含むエチレン共重合体からなる群より選択される少なくとも1種類の樹脂を含む、上記[1]記載の樹脂封止シート。
[3]
前記接着性樹脂は、水酸基を持つオレフィン系共重合体である、上記[1]記載の樹脂封止シート。
[4]
前記樹脂層を構成する樹脂中の、水酸基の割合が0.1〜10質量%である、上記[3]記載の樹脂封止シート。
[5]
前記水酸基を持つオレフィン系共重合体の融点が70〜115℃である、上記[3]又は[4]記載の樹脂封止シート。
[6]
前記水酸基を持つオレフィン系共重合体のビカット軟化温度が45℃以上である、上記[3]〜[5]のいずれか記載の樹脂封止シート。
[7]
前記水酸基を持つオレフィン系共重合体が、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物である、上記[3]〜[6]のいずれか記載の樹脂封止シート。
[8]
前記エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物のケン化度が10〜70%である、上記[7]記載の樹脂封止シート。
[9]
少なくとも2層以上の多層構造よりなり、少なくとも1層が、前記接着性樹脂と、電離性放射線架橋型樹脂とを含有する樹脂層であり、
前記樹脂層中の、前記接着性樹脂の含有量が3〜100質量%であり、前記電離性放射線架橋型樹脂の含有量が0〜97質量%である、上記[1]〜[8]のいずれか記載の樹脂封止シート。
[10]
前記樹脂層の厚さ比率が、樹脂封止シートの全厚に対し、5%以上である、上記[1]〜[9]のいずれか記載の樹脂封止シート。
[11]
前記電離性放射線架橋型樹脂が、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−脂肪族カルボン酸エステル共重合体、及びポリオレフィン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種類の樹脂を含む、上記[9]又は[10]記載の樹脂封止シート。
[12]
前記樹脂層は、電離性放射線の照射により架橋されている、上記[1]〜[11]のいずれか記載の樹脂封止シート。
[13]
前記電離性放射線の照射により架橋されている前記樹脂層のゲル分率が、2〜65質量%である、上記[12]記載の樹脂封止シート。
[14]
上記[1]〜[13]のいずれか記載の樹脂封止シートが太陽電池の部材保護用の封止材である太陽電池モジュール。
[15]
二枚のガラス板及び/又は樹脂板の間に、上記[1]〜[13]のいずれか記載の樹脂封止シートが挟持されている複合材。
本実施の形態における樹脂封止シートが単層構造の場合、上述した接着性樹脂、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物よりなる単層構造としてもよいが、良好な透明性、柔軟性、被接着物の接着性や取扱性を確保する観点から、接着性樹脂と、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体、及びポリオレフィン樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種類の樹脂を混合した層であることが好ましい。また、後述する電離性放射線を照射して架橋させる場合には、ポリオレフィン樹脂のみの場合よりも極性基を有する樹脂の方が架橋されやすいため、好ましい。
樹脂封止シートの製造方法としては、特に制限はないが、例えば、以下の方法が挙げられる。まず、樹脂を押出機で溶融し、ダイより溶融樹脂を押出し、急冷固化して原反を得る。押出機としては、Tダイ、環状ダイ等が用いられる。樹脂封止シートが多層構造である場合には、環状ダイが好ましい。
下記表に示すように、所定の中層を上下から表層(樹脂層)により挟み込み、積層体構成の樹脂封止シートを作製した。
全層ゲル分率については、沸騰p−キシレン中で、上記樹脂封止シートを12時間抽出し、不溶解部分の割合を、下記式により求めた。樹脂封止シートの架橋度の尺度として評価した。
ゲル分率(質量%)=(抽出後の試料質量/抽出前の試料質量)×100
被封止物と接する層のゲル分率については、被封止物と接する層と同じ樹脂及び同じ厚さのシートを作製し、このシートに電線照射処理を施して、前記方法でゲル分率を算出した。
下記表に示すように、所定の中層を上下から表層により挟み込み、積層体構成の樹脂封止シートを作製した。
この樹脂封止シートに電子線処理をEPS−300もしくはEPS−800の電子線照射装置(日新ハイボルテージ社製)を用いて、所定の加速電圧、照射密度で処理した。
JIS―K−7112に準拠して測定した。
JIS―K−7210に準拠して測定した。
ティーエイインスツルメント社製の示差走査熱良計「MDSC2920型」を使用し、樹脂約5mgを0℃から200℃まで20℃/分の速度で昇温させ、200℃で5分間溶融保持した後に−50℃以下まで20℃/分の速度で降温させ、次いで0℃から200℃まで20℃/分で昇温させた際に得られる融解に伴う吸熱ピークの温度を融点とした。
JIS K7206−1982に準拠して測定した。
ASTM D−1003に準拠して測定した。
評価用サンプルとしては、太陽電池用ガラス板(AGC社製白板ガラス5cm×10cm角:厚さ3mm)/樹脂封止シート/太陽電池用ガラス板の順に積層し、LM50型真空ラミネート装置(NPC社)を用いて真空ラミネートしたものを用いた。
評価用サンプルとしては、太陽電池用ガラス板(AGC社製白板ガラス:厚さ3mm)/樹脂封止シート/発電部分(単結晶シリコンセル(厚さ250μm)/樹脂封止シート/太陽電池用バックシート(東洋アルミ製)の順に積層し、LM50型真空ラミネート装置(NPC社)を用いて150℃にて真空ラミネートして作製した太陽電池モジュールを用いた。
温湿度試験サイクルとしては、−20℃/2時間、85℃/85%RH/2時間の、各温湿度条件にて保持し、これを50サイクル繰り返して行った。
上記試験後の太陽電池モジュールの外観上の変化の観察を下記3段階で行った。
外観 ◎:まったく外観上の変化なし(良好)
○:ほとんど外観上変化なし(良好)
×:外観上変化あり(部分剥離や気泡による外観不良)
評価対象の樹脂封止シートを、40℃50%RHの恒温室に4ヶ月間保存し、保存前と保存後の樹脂封止シートの接着性の変化を観察した。
評価用のサンプルとしては、太陽電池用ガラス板(AGC社製白板ガラス:厚さ3mm)/樹脂封止シート/太陽電池用バックシート(東洋アルミ製)の順に積層し、LM50真空型ラミネート装置(NPC社)を用いて150℃にて真空ラミネートしたものを用いた。
ラミネート後、ガラスとの剥離強度評価を下記の3段階で行った。
剥離 ◎:保存前と保存後の剥離強度の変化が20%未満(良好)
○:保存前と保存後の剥離強度の変化が30%未満(良好)
×:保存前と保存後の剥離強度の変化が30%以上(不良)
評価用のサンプルとしては、太陽電池用ガラス板(AGC社製白板ガラス:厚さ3mm)/樹脂封止シート/太陽電池用バックシート(東洋アルミ製)の順に積層し、LM50真空型ラミネート装置(NPC社)を用いて150℃にて真空ラミネートしたものを用いた。バックシート側より、幅10mmに切り込みを入れ、一部分をガラスより剥離し、短冊状のサンプルを180度方向に50mm/minの速度で引っ張り、そのときの強度を測定した。
ガラスとの接着強度同様のサンプルを作成し、23℃−90%にて保存1ヶ月保存した。その後の接着強度をガラスとの接着強度同様、短冊状のサンプルを180度方向に50mm/minの速度で引っ張り、そのときの強度を測定した。
表1〜表3に示す樹脂材料を用い、各条件に従って樹脂封止シートを作製した。
表中に示されているエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物は、VA%が28質量%、MFRが5.7g/10minであるエチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー社製 ウルトラセン)をケン化したものを用いた。
エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物のケン化度、MFR、及び融点を、下記表1〜表3に示した。
樹脂封止シートに対して、下記表1〜表3に示されている「照射条件」に従い、電子線架橋処理を行った。なお、実施例11は、架橋剤として有機過酸化物を用いた。
それぞれの樹脂封止シートに対して、ゲル分率と光学特性の評価を行った。
また、発電面部材として太陽電池用ガラスを用い、太陽電池モジュールを作製し、温湿度サイクル及び保存安定性の評価を行った。評価結果を表1〜表3に示す。
実施例1において作製した樹脂封止シートと同様のものを作製した。
測定用太陽電池モジュールとしては、発電面部材としてポリカーボネート樹脂板を用いた。具体的には、温湿度サイクル評価用のサンプルとして、ポリカーボネート樹脂板(帝人デュポン社製 ユーピロン、厚さ3mm)/樹脂封止シート/発電部分(単結晶シリコンセル(厚さ250μm)/樹脂封止シート/太陽電池用バックシート(東洋アルミ製)の順に積層し、LM50型真空ラミネート装置(NPC社)を用いて130℃にて真空ラミネートした太陽電池モジュールを用いた。
また、保存安定性評価、ヘイズ及び全光線透過率の評価については、発電面部材としてポリカーボネート樹脂板を使用し、ラミネート温度を130℃として評価用サンプルを作製した。その他の条件は、実施例1〜11と同様の評価を行った。評価結果を表3に示す。
実施例1で作製した樹脂封止シートと同様のものを作製した。
続いて、この樹脂封止シートを用いて複合材を作製した。強化白板ガラス(AGCファブリテック社製で太陽電池用ガラス、厚さ3mm)を2枚使用し、上記強化白板ガラス/樹脂封止シート/上記強化白板ガラスの順で積層し、130℃にてラミネートを行い、複合材を得、これを評価用サンプルとした。
この複合材の透明性評価を行ったところ、実用上十分に良好なものであった。
また、ガラス間に吸湿防止用の端面処理を施すことなく、温度40℃、湿度85%の環境下で2週間保管し、その後、外観評価を行ったところ、外観上の変化が確認されず、白化や剥離も観察されず、湿度に対する劣化が効果的に防止できたことが確認された。
実施例1で作製した樹脂封止シートと同様のものを作製した。
続いて、この樹脂封止シートを用いて複合材を作製した。この例においては、強化白板ガラス(AGCファブリテック社製の太陽電池用ガラス)と、アクリル樹脂板(旭化成テクノプラス、デラグラス)を使用し、強化白板ガラス(厚さ3mm)/樹脂封止シート/アクリル樹脂板(厚さ3mm)の順で積層し、130℃にてラミネートを行い、評価用サンプルとした。
実施例1で作製した樹脂封止シートと同様のものを作製した。
続いて、この樹脂封止シートを用いて複合材を作製した。この例においては、強化白板ガラス(AGCファブリテック社製の太陽電池用ガラス)とポリカーボネート樹脂板(帝人デュポン社製 ユーピロンです。)を使用し、強化白板ガラス(3mm)/樹脂封止シート/ポリカーボネート樹脂板(3mm)の順で積層し、130℃にてラミネートを行い、評価用サンプルとした。
また、ガラスと樹脂板の間に吸湿防止用の端面処理を施すことなく、温度40℃、湿度85%の環境下で2週間保管し、その後、外観評価を行ったところ、外観上の変化が確認されず、白化や剥離も観察されず、湿度に対する劣化が効果的に防止できたことが確認された。
表4に示す樹脂材料を用い、各条件に従って樹脂封止シートを作製した。
樹脂封止シートに対して、表4に示されている「照射条件」に従い、電子線架橋処理を行った。
それぞれの樹脂封止シートに対して、ゲル分率と光学特性の評価を行った。
また、発電面部材として太陽電池用ガラスを用い、太陽電池モジュールを作製し、温湿度サイクル及び保存安定性の評価を行った。評価結果を表4に示す。
すなわち、樹脂層中の水酸基をもつオレフィン系共重合体の含有量を3〜60質量%とし、この共重合体のケン化度を10〜70%であるものとして、樹脂中の水酸基の割合を0.1〜10質量%に制御したことにより、EVAとの相溶性が確保され、白濁化や剥離が発生せず湿度に対する劣化も効果的に防止できることが確認された。
実施例11においては、他の実施例に比較して温湿度サイクル評価において若干劣ったものとなった。これは、有機過酸化物よりなる架橋剤を用いているため、架橋度が不均一になる傾向があり、樹脂封止シートに部分的な物性のばらつきを生じたためである。また、架橋に使用されなかった有機過酸化物が開裂の原因となり経時的に物性が変化することにより保存安定性の評価においても、他の実施例に比較して若干劣ったものとなった。
この例においては、太陽電池モジュールにおける温湿度サイクル評価において、局所的に剥離が観察された。これは、シランカップリング剤は加熱状態によってその機能にばらつきが生じやすいものであり、この例においては、部分的に加熱状態が異なったものとなったことにより局所的に十分に機能しなかったためである。
また、樹脂劣化を招来し、保存安定性において実用上良好な評価が得られなかった。
一方、樹脂劣化を招来する添加剤が含有されていないため保存安定性は良好であった。
一方、樹脂劣化を招来する添加剤が含有されていないため、保存安定性は良好であった。
この例においては、温湿度サイクル後の外観評価で局所的に剥離が観察された。これは、シランカップリング剤は加熱状態によってその機能にばらつきが生じやすいものであり、この例においては、部分的に加熱状態が異なったものとなったことにより局所的に十分に機能しなかったためである。
また、保存安定性においても実用上良好な評価が得られなかった。
(1)エチレン−酢酸ビニル共重合体
東ソー社製 ウルトラセン751
(2)エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
東ソー社製 メルセン6410
(3)エチレン−メチルアクリレート共重合体
三井デュポンケミカル社製 エルバロイ1218AC
(4)エチレン−エチルアクリレート共重合体
三井デュポンケミカル社製 エルバロイ2615AC
表5及び表6に示す材料及び組成比で樹脂封止シートを製造した。
2台の押出機(表層押出機、中層押出機)を使用して樹脂を溶融し、その押出機に接続された環状ダイから樹脂をチューブ状に溶融押出し、溶融押出にて形成されたチューブを水冷リングを用いて急冷することにより実施例16〜22の樹脂封止シートを得た。得られた実施例16〜22の樹脂封止シートに対して、表中に示した照射条件に従って電子線処理を行った。樹脂封止シートの全層ゲル分率、ヘイズ、全光線透過率、ガラスとの接着強度、耐高湿度を評価した。評価結果を表5及び表6に示す。
得られた樹脂封止シートを用いて太陽電池モジュールを製造し、温湿度サイクル、保存安定性の評価を行った。評価結果を表5及び表6に示す。なお、真空ラミネーターとしては、NPC社製太陽電池用真空ラミネーターLM50用いた。
表6に示す材料及び組成比で、実施例16〜22と同様の方法により樹脂封止シートを製造した。有機過酸化物及びシランカップリング剤を導入するにあたっては導入する樹脂にあらかじめ5質量%程度の濃度で混練してマスターバッチ化して、配合したい量に希釈して使用した。
得られた比較例5の樹脂封止シートに対して、表中に示した照射条件に従って電子線処理を行った。樹脂封止シートの全層ゲル分率、ヘイズ、全光線透過率、ガラスとの接着強度、耐高湿度を評価した。評価結果を表6に示す。
得られた樹脂封止シートを用いて太陽電池モジュールを製造し、温湿度サイクル、保存安定性の評価を行った。評価結果を表6に示す。なお、真空ラミネーターとしては、NPC社製太陽電池用真空ラミネーターLM50を用いた。
(1)エチレン−酢酸ビニル共重合体
東ソー社製 ウルトラセン751
(2)エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
東ソー社製 メルセン6410
(3)マレイン酸グラフト変性ポリエチレン
三井化学社製 アドマーSF751
三井化学社製 アドマーNF518
三井化学社製 アドマーXE070
(4)超低密度ポリエチレン
ダウケミカル社製 EG8200
(5)エチレン−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル共重合体(E−GMA−VA)
住友化学社製 ボンドファースト7Bグレード
(6)エチレン−グリシジルメタクレリート共重合体(E−GMA)
住友化学社製 ボンドファーストEグレード
2台の押出機(表層押出機、中層押出機)を使用して樹脂を溶融し、その押出機に接続された環状ダイから樹脂をチューブ状に溶融押出し、溶融押出にて形成されたチューブを水冷リングを用いて急冷することにより実施例23〜29の樹脂封止シートを得た。得られた実施例23〜29の樹脂封止シートに対して、表中に示した照射条件に従って電子線処理を行った。樹脂封止シートの全層ゲル分率、ヘイズ、全光線透過率を評価した。評価結果を表7に示す。
得られた樹脂封止シートを用いて太陽電池モジュールを製造し、温湿度サイクル、保存安定性の評価を行った。評価結果を表7に示す。なお、真空ラミネーターとしては、NPC社製太陽電池用真空ラミネーターLM50を用いた。
Claims (15)
- 軟化状態の樹脂層を被封止物に密着させて封止する樹脂封止シートであって、
前記樹脂層が、接着性樹脂(シランカップリング剤を除く)を含有する樹脂封止シート。 - 前記接着性樹脂は、水酸基を持つオレフィン系共重合体、酸性官能基で末端もしくはグラフト変性された変性ポリオレフィン、グリシジルメタクリレートを含むエチレン共重合体からなる群より選択される少なくとも1種類の樹脂を含む、請求項1記載の樹脂封止シート。
- 前記接着性樹脂は、水酸基を持つオレフィン系共重合体である、請求項1記載の樹脂封止シート。
- 前記樹脂層を構成する樹脂中の、水酸基の割合が0.1〜10質量%である、請求項3記載の樹脂封止シート。
- 前記水酸基を持つオレフィン系共重合体の融点が70〜115℃である、請求項3又は4記載の樹脂封止シート。
- 前記水酸基を持つオレフィン系共重合体のビカット軟化温度が45℃以上である、請求項3〜5のいずれか1項記載の樹脂封止シート。
- 前記水酸基を持つオレフィン系共重合体が、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物である、請求項3〜6のいずれか1項記載の樹脂封止シート。
- 前記エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物のケン化度が10〜70%である、請求項7記載の樹脂封止シート。
- 少なくとも2層以上の多層構造よりなり、少なくとも1層が、前記接着性樹脂と、電離性放射線架橋型樹脂とを含有する樹脂層であり、
前記樹脂層中の、前記接着性樹脂の含有量が3〜100質量%であり、前記電離性放射線架橋型樹脂の含有量が0〜97質量%である、請求項1〜8のいずれか1項記載の樹脂封止シート。 - 前記樹脂層の厚さ比率が、樹脂封止シートの全厚に対し、5%以上である、請求項1〜9のいずれか1項記載の樹脂封止シート。
- 前記電離性放射線架橋型樹脂が、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−脂肪族カルボン酸エステル共重合体、及びポリオレフィン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種類の樹脂を含む、請求項9又は10記載の樹脂封止シート。
- 前記樹脂層は、電離性放射線の照射により架橋されている、請求項1〜11のいずれか1項記載の樹脂封止シート。
- 前記電離性放射線の照射により架橋されている前記樹脂層のゲル分率が、2〜65質量%である、請求項12記載の樹脂封止シート。
- 請求項1〜13のいずれか1項記載の樹脂封止シートが太陽電池の部材保護用の封止材である太陽電池モジュール。
- 二枚のガラス板及び/又は樹脂板の間に、請求項1〜13のいずれか1項記載の樹脂封止シートが挟持されている複合材。
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