JP2010031014A - 取り扱い特性が改善された歯科用樹脂セメント - Google Patents

取り扱い特性が改善された歯科用樹脂セメント Download PDF

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Abstract

【課題】酸性官能基と水を含むが、酸反応性フィラーを含まない樹脂セメントも提供する。
【解決手段】a)フィラーと、b)重合可能な樹脂と、25℃において該重合可能な樹脂に分散され、分子量が約500〜100,000であるc)ポリマー取扱い改良剤とを含み、独自の取扱い性を有する歯科用樹脂セメント材料。成分a)b)およびc)は、F(x)=AxBのベき法則に適合する粘度対せん断速度曲線を得るのに有効な量で存在する。この曲線に対する該材料の相関値は、増加するせん断速度曲線および低下するせん断速度曲線のどちらに対しても0.85より大きく、Bの値は約−0.01より小さい。このようなセメントは自己エッチングであることによって、別の酸エッチングステップを実施する必要性を回避することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は歯科用セメントに関する。さらに詳細には、本発明は驚くべき取り扱い特性を有する歯科用樹脂セメントに関する。
樹脂セメントは、被覆冠、インレー、アンレー、クラウンおよびブリッジなどの審美的な間接的装置を審美的に接着するために主に使用されている。樹脂セメントは、一般に、圧縮および引張り強度が大きいことおよび耐摩耗性が小さいことなどの物理的特性が優れており、非平行またはショートクラウン前準備などの困難な間接的接着状況において接着するためにしばしば使用されている。
間接的な装置のための現在市販品を購入することができる樹脂合着用セメントの取り扱い特性は、間接的装置を固定する際の抵抗性による困難さ、低粘度もしくはせん断依存性による清掃の困難さ早い硬化特性もしくは遅い硬化特性または糸引を生ずることがある。
a)フィラーと、b)重合可能な樹脂と、c)25℃において重合可能な樹脂に分散させ、約500〜100,000の分子量を有するポリマー取り扱い改良剤とを含み、独自の取り扱い特性を有する歯科用樹脂セメント材料を提供する。成分a)、b)およびc)は、F(x)=AxBのベき法則に適合する粘度対せん断速度曲線を得るのに有効な量で存在する。この曲線に対する相関値は増加するせん断速度および減少するせん断速度のどちらに対しても0.85より大きく、Bの値は約−0.01より小さい。
酸性官能基と水とを含むが、酸反応性フィラーを含まない樹脂セメントも提供する。このようなセメントは自己エッチング作用があり、それによって別の酸エッチングステップを実施する必要性を回避することができる。
図1は、本発明の組成物の粘度対せん断速度曲線を示す。
発明の詳細な説明
ガラスイオノマー組成物は優れた取り扱い特性を有し、口腔環境に適用後に清浄が容易であるが、あまり強靱でなく、審美性が悪く、ある種の接着用途に対しては利用が限られている。一方、市販の樹脂セメントは強靱で、硬化中および硬化後に清浄が困難であり、被接着面に容易に適用されない。清浄は、既成補綴装置を前準備済みの歯に配置したとき、過剰のセメントをふき取る、こすり取るまたは除去する工程である。
本発明の樹脂セメントは、既成補綴装置を配置したとき、抵抗性がほとんどまたは全くない。セメントを有する既成補綴装置を配置すると、重力による流動がほとんどまたは全くないので、セメントの清浄はより容易である。本発明のセメントは糸を引きにくく、汚しにくいので、既成補綴装置上または内への配置をより容易にする。本発明のセメントはまた、適用を容易にするために、特に補修材料を接着するための充填型接着剤として使用するために刷毛塗り可能である。他の樹脂セメントが混合により柔らかすぎになるとき、本発明のセメントはへら操作前後において混合パッド上でムース様の挙動をとる。取り扱い改良剤を含有するセメントは、作業時と硬化時の間が、取り扱い改良剤を含有しない同じ樹脂より長い。医師は、セメントが硬化する前に口腔環境に補綴装置を適切に配置するのに十分な時間をもてるので、硬化時間がより長いとより容易に使用できるセメント材料が提供され、本発明のセメントは清浄時に硬くなりにくく、壊れにくい。
本発明の目的のためには、「樹脂セメント」は、硬化のためにその化学性に水を使用しない、樹脂系の充填型組成物であるセメントである。従って、樹脂セメントは反応性フィラー、酸性官能基および水を同時に含有しないが、本発明による樹脂セメントは同じ組成物中にこれら3種の材料のうちどの2種を含有してもよい。セメントを「硬化する」ためにイオノマー反応を使用し、酸性官能基と酸反応性ガラスとの間の反応を可能にする水の存在を必要とするガラスイオノマーセメントと対照的である。
本発明の目的のために、「追加の水」を実質的に非錯体または配位体として意図的に添加する水を含有しないことを意味する。金属またはガラスなどの多数の材料は、大気から取り込まれるか、または通常の状態で配位錯体として存在する水を含有することが理解される。吸湿性材料に取り込まれる水または水和物として存在する水は本明細書に記載する組成物に存在してもよい。起源にかかわらず組成物に存在するいかなる水も、その水が本発明の組成物の長期特性に有害な影響を与えるような量で存在するべきではない。例えば、水は、存在する場合には、任意の酸反応性フィラーと任意の酸性成分との反応を促進して、市販品に要求される貯蔵期間中に材料の固化または粒状化を形成すると思われる量で存在するべきではない。
成分a)、b)およびc)は、F(x)=AxBのベき法則に適合する粘度対せん断速度曲線を得るのに有効な量で存在し、Bは約−0.01より小さい。このモデルでは、F(x)はパスカル秒単位の粘度で、xは秒-1単位のせん断速度である。従って、粘度対せん断速度のプロットはせん断速度が増加すると、粘度が低下することを示す。驚くべきことに、本明細書において規定されるように、充填型歯科材料と取り扱い改良剤を組み合わせると、これらの材料のこのようにこれまでにない物理的挙動が提供されることが見いだされた。最も驚くべきことでありかつ有用なことには、これらの材料はせん断速度が増加する方向および減少する方向のどちらにもこの曲線を示し、それによって可逆的な粘度特性を示す。この曲線に対する材料の相関値はせん断速度の増加および減少のどちらに対しても0.85より大きい。
さらに好ましくは、Bが約−0.1より小さい、さらに好ましくは約−0.1〜−1.1であるように、成分を選択する。
好ましい歯科用セメントは、Aが10より大きく、3000より小さい、さらに好ましくはAが15より大きく、1000より小さい、最も好ましくはAが20より大きく、500より小さいように、材料を選択することによって調製される。
粘度対せん断速度曲線
本明細書に記載する歯科用材料の粘度は、平行皿制御式応力または制御式歪み流量計を使用して25℃±1℃において測定される。測定値は曲線を特徴とするので、異なる装置の使用もしくは皿の直径のわずかな差、皿表面へのサンドペーパーの使用または測定間の時間の差にかかわらず、全ての材料の特徴に良好な一致が見られた。
1セットの実験において、25℃において応力を制御したブーリン(Bohlin)CS50流量計(ブーリン インスツルメンツ(Bohlin Instruments)、ニュージャージー州)を使用して測定する。さらの直径は20mmであり、皿間の間隔は1mmで、材料が皿表面で横滑りしないように、PSAを裏塗りしたサンドペーパー(砥粒サイズ9マイクロメーター)が裏打ちされていることがある。せん断速度は0.5から20秒-1まで傾斜し、逆の速度では、20から0.5秒-1まで下降した。このせん断速度の傾斜は40〜60秒ごとに起こり、遅延時間は20または30秒で、積分時間は20または30秒で、1回の試行あたり対数的に間隔をおいたせん断速度段階は合計45であった(試行はせん断が増加する方向および減少する方向と規定される)。
別のセットの実験では、26℃において応力を制御したレオメトリックダイナミックアナライザー(Rheometric Dynamic Analyzer)(レオメトリックス社(Rheometrics,Inc.)、ニュージャージー州)を使用して粘度を測定した。皿の直径は25mmで、皿の間隔は1mmで、材料が皿表面で横滑りしないように、PSAを裏塗りしたサンドペーパー(砥粒サイズ9マイクロメーター)が裏打ちされていることがある。せん断速度は0.4から25秒-1まで傾斜し、逆の速度では、25から0.4秒-1まで下降した。このせん断速度の傾斜は40秒ごとに起こり、遅延時間は20秒で、積分時間は20秒で、傾斜が上下するとき、対数的に間隔をおいたせん断速度段階は合計10であった。
デルタグラフ(DeltaGraph)バージョン2.0グラフ作製ソフトウェアなどの標準的な曲線適合解析技法を使用して、曲線に対するデータ点の相関を求める。
使用条件下において観察される特性を示す歯科用樹脂セメントは、上記の特性を示すかどうかについて評価されなければならない。当業者は、市販の材料が製品を使用する容易さによってこのような特性を示すときを認識している、すなわち、製品が混合または刷毛塗りされると、柔らかすぎることはないが、元のムース状の形状にもどるように、製品はムース状の軟度であるが、可逆的な方法で刷毛塗りによって容易に適用される。製品が最終使用形態で提供されると、在庫製品は硬化工程を開始する重合開始剤を含有することがあるので、この特徴を数字で明らかにすることは困難である。実験室では、製品開発技術者は、重合開始剤を単に放置することによって、提示されたセメント組成物を容易に評価することができる。2部式の混合物は、好ましくは、各部を別個に試験して、粘度/せん断曲線の特徴を求めることによって評価される。2部式混合物の一方がべき法則モデルの挙動を示す場合、部を組み合わせたものは同様にこの挙動を示す可能性が大きい。混合した製品について定量的な試験を実施することができるが、最終製品の挙動についての定性的な評価は、最終製品が本明細書に記載する望ましい挙動を達成することを確認するのに十分でなければならない。製品が重合開始までに十分に長い時間を有する場合には、重合工程によってかなりの粘度変化がセメントに生じる前に可能である限り、試験を実施することができる。例えば、多くの市販の樹脂セメントは、セメントの作業時間を確認しており、かなりの粘度変化前に利用できる時間を知らせることができる。このような粘度の増加が評価工程に影響与えるまでに、例えば、2部系の樹脂セメントを混合してから2分後に、流量計の測定をこのような材料に実施することができる。セメントが粉末/液体の2部系材料として提供される場合には、このような試験計画が必要になり、本明細書に教示される粘度の挙動は、各部を混合するまで明らかではない。
本発明に含まれる特別の材料については、本発明の歯科用樹脂セメントは25℃において重合可能な樹脂に分散され、分子量が約500より大きく、好ましくは約500〜100,000であるポリマー取り扱い改良剤を含む。
本発明の目的のためには、裸眼によって見たとき、1相しか識別できない場合には、取り扱い改良剤は樹脂に分散されると考えられている。加熱または他の混合技法を使用して、取り扱い改良剤の樹脂マトリックスへの混合を助けるが、ただし、材料を貯蔵および使用条件においたとき、取り扱い改良剤が樹脂マトリックスから分離しない。多くのオリゴマーまたはポリマーは樹脂系に十分に分散しないので、取り扱い改良剤として好適ではない。メタクリレートをベースとした系に好適でないポリマーの例は、パラフィンワックスで、これは歯科材料に従来使用されている伝統的に好ましい樹脂系に分散しない。もちろん、好適な取り扱い改良剤の同定は、本明細書に提供されている指針を使用して1件ずつ確認しなければならない。
好ましくは、取り扱い改良剤は分子量が約500〜50,000であり、最も好ましくは約700〜20,000である。取り扱い改良剤として使用される化合物に特別の官能基は必要ないが、ある種の官能基が存在することにより、改良剤化合物と樹脂マトリックスとを相溶させることによって、取り扱い改良剤の分散を助けることができる。例えば、取り扱い改良剤をより容易に分散させるために、極性官能基または重合可能な官能基を提供することが有用であることもある。重合可能な樹脂と同じ機序を使用して反応する重合可能な官能基を取り扱い改良剤に導入すると、取り扱い改良剤が樹脂マトリックスと反応すると思われるという点において、さらに利点となる。それによって、最終的に硬化した材料からの改良剤の枯渇または損失を回避することができる。さらに、未反応の改良剤による強度の追加または弱点の排除によってもマトリックスは利益を得ることができる。
取り扱い改良剤には、別の方法としてまたは追加として酸官能基を提供することができる。このような官能基は取り扱い改良剤を樹脂に分散させる助けとなることができ、また歯組織にエッチング作用を提供することもでき、これによって自己エッチング作用を有する歯科用セメントまたは歯組織との接着性を高める別の下塗り剤または接着剤を必要としないセメントを提供することができる。酸性基は、好ましくは、B、C、N、S、Pのオキシ酸またはチオ−オキシ酸から選択される。さらに好ましくは、酸性成分は、CまたはPの酸である化合物である。望ましい場合には、例えば、4−メタクリルオキシエチルトリメリテート無水物(4−META)のような酸無水物などの酸の前駆体またはエステルを酸自体の代わりに使用して、例えばその場所で望ましい酸を形成することができる。好適な酸にはカルボン酸、スルホン酸およびフェノールが含まれ、カルボン酸、アルキルスルホン酸、アリールスルホン酸、リン酸、ホスフィン酸およびホスホン酸が好ましい。
好ましくは、取り扱い改良剤は、メタクリレート修飾ポリカプロラクトン、メタクリレート修飾ポリエチレングリコール、メタクリレート修飾ポリテトラメチレンオキサイド、n−ポリビニルピロリドンおよびエトキシル化ビスフェノールAジメタクリレート、ジカルボキシ末端ポリブタジエン並びにビスフェノールAとエピクロロヒドリンとのコポリマーからなる群から選択される。
必要に応じて、取り扱い改良剤は全体として、重合可能な樹脂と同じ化合物であってもよい。特に好ましいセメントは、セメントの唯一の重合可能な成分として、または主要な重合可能な成分としてエトキシル化ビスフェノールAを含む。好ましいエトキシル化ビスフェノールAは、6分子のエチレンオキサイドと1分子のビスフェノール−Aの反応生成物であり、次に2モルのメタクリル酸と反応させる。
一般に、取り扱い改良剤は、歯科材料の20重量%より少ない量で存在し、さらに好ましくは歯科材料の10重量%より少ない量で存在する。
フィラーは、歯科用修復組成物等に現在使用されているフィラーなどの、医療用用途に使用するための組成物に組み入れるために好適な1種以上のいかなる材料から選択されてもよい。フィラーは細分割され、好ましくは最大粒子径が約10マイクロメーターより小さく、平均粒子径が約3.0マイクロメーターより小さい。さらに好ましくは、フィラーは最大粒子径が約2.0マイクロメーターより小さく、平均粒子径が約0.6マイクロメーターより小さい。フィラーは、粒子サイズ分布が単峰または多峰(例えば、二峰)であってもよい。フィラーは無機材料であってもよい。フィラーは、重合可能な樹脂に不溶性の架橋有機材料であってもよく、必要に応じて無機フィラーが充填される。フィラーはいかなる事象においても無毒性で、口腔内での使用に好適でなければならない。フィラーは放射線不透過性、放射線透過性または放射線不透過性でなくてもよい。
好適な無機フィラーの例は、石英、窒化物(例えば、窒化ケイ素)、例えば、Ce、Sb、Sn、Zr、Sr、BaおよびAlから誘導されたガラス、コロイド状シリカ、長石、ホウケイ酸塩ガラス、カオリン、タルク、チタニアおよび亜鉛ガラスなどの天然または合成材料;米国特許第4,695,251号に記載されているものなどの低モース硬度フィラー;並びにサブミクロンシリカ粒子(例えば、デグッサ(Degussa)から販売されている「エアロジル(Aerosil)」シリーズ「OX50」、「130」「150」および「200」シリカ並びにカボット社(Cabot Corp)から販売されている「Cab−O−Sil M5」などの焼成シリカ)である。好適な有機フィラー粒子の例には、充填材入りまたは充填材なし微粉ポリカーボネート、ポリエポキシド等が含まれる。好ましい酸反応性でないフィラー粒子は石英、サブミクロンシリカおよび米国特許第4,503,169号に記載されている種類の非ガラス質微粒子である。これらの酸反応性でないフィラーの混合物、並びに有機および無機材料から製造される組み合わせフィラーも考慮される。
好ましくは、フィラーと重合可能な樹脂との接着性を増すために、フィラー粒子の表面はカップリング剤で処理される。好適なカップリング剤の使用は、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等を含む。
フッ化物を放出する特性を有してもよい反応性フィラーが本発明の組成物に含まれてもよい。このようなフィラーは、通常イオノマーと共に使用されて、イオノマーセメントを形成するものを含む。好適な反応性フィラーの例は、酸化亜鉛および酸化マグネシウムなどの金属酸化物、例えば米国特許第3,655,605号;同第3,814,717号;同第4,143,018号;同第4,209,434号;同第4,360,605号および同第4,376,835号に記載されているようなイオン浸出性ガラスを含む。このような反応性フィラーは、取り扱い改良剤を改良するために、または最終的な組成物の硬化特性に影響を与えるために添加されてもよい。
反応性フィラーは、好ましくは、細分割された反応性フィラーである。フィラーが他の成分と都合よく混合され、口腔内で使用できるように、フィラーは十分に細分割されるべきである。例えば沈降分析装置を使用して測定したとき、フィラーの好ましい平均粒子径は約0.02〜約15マイクロメーターであり、さらに好ましくは約0.02〜10マイクロメーターである。
好適な酸反応性フィラーは、金属酸化物、金属塩およびガラスを含む。好ましい金属酸化物は酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウムおよび酸化亜鉛を含む。好ましい金属塩は、多価陽イオンの塩、例えば酢酸アンモニウム、塩化アンモニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、硝酸アルミニウム、硝酸バリウム、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム、硝酸ストロンチウムおよびフルオロホウ酸カルシウムを含む。好ましいガラスはホウ酸ガラス、リン酸ガラスおよびフルオロアルミノケイ酸塩ガラスを含む。
フッ化物を放出するものが酸反応性フィラーのうち最も好ましい。上記のような取り扱いの良さおよび最終組成物の特性の良さを提供することに加えて、フッ化物を放出するガラスは、例えば口腔内において使用中に長期間フッ化物を放出するという利点を提供する。フルオロアルミノケイ酸塩ガラスは特に好ましい。好適な酸反応性フィラーはまた当業者に周知の種々の製造元から入手できる。例えば、好適なフィラーは、「GC Fuji LC」および「Kerr XR」イオノマーセメントなどの、数多くの市販のガラスイオノマーセメントから得ることができる。望ましい場合には、フィラーの混合物を使用することができる。
望ましい場合には、酸反応性フィラーに表面処理を実施してもよい。好適な表面処理は酸洗浄、リン酸塩のよる処理、酒石酸などのキレート剤による処理、シランまたはシラノールカプリング剤による処理が含まれる。特に好ましい酸反応性フィラーは、その開示内容が参考として本明細書に組み入れられている米国特許第5,332,429号に記載されているシラノール処理したフルオロアルミノケイ酸塩ガラスフィラーである。
本発明の組成物の重合可能な成分は、重合可能な基を含有するモノマー、オリゴマーまたはポリマーであってもよい化合物である。これらの重合可能な基は、フリーラジカル反応により重合可能な基、陽イオン反応により重合可能な基またはこれらの混合物から選択することができる。好ましくは、重合可能な化合物は分子量が約100〜5000で、さらに好ましくは分子量は約300〜1000である。より高分子量の重合可能な材料とより低分子量の重合可能な材料の混合物も、取り扱い特性の特別な利点および最終的な硬化材料の物理特性の特別な利点を提供するとして考慮される。
重合可能な成分を提供する好ましい材料は、アクリル酸またはメタクリル酸のエステルである。これらの化合物の例はメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(「HEMA」)、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ビス−フェノールAのジグリシジルメタクリレート(「Bis−GMA」)、グリセロールモノ−およびジ−アクリレート、グリセロールモノ−およびジ−メタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート(エチレンオキサイドの繰り返し単位の数は2〜30と変わる)、プロピレングリコールジメタクリレート[エチレンオキサイドの繰り返し単位の数は2〜30と変わり、特にトリエチレングリコールジメタクリレート(「TEGDMA」)、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールおよびジペンタエリスリトールのモノ−、ジ−、トリ−およびテトラ−アクリレートおよびメタクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ジ−2−メタクリロイルオキシエチルヘキサメチレンジカルバメート、ジ−2−メタクリロイルオキシエチルトリメチルヘキサメチレンジカルバメート、ジ−2−メタクリロイルオキシエチルジメチルベンゼンジカルバメート、メチレン−ビス−2−メタクリルオキシエチル−4−シクロヘキシルカルバメート、ジ−2−メタクリルオキシエチル−ジメチルシクロヘキサンジカルバメート、メチレン−ビス−2−メタクリルオキシエチル−4−シクロヘキシルカルバメート、ジ−1−メチル−2−メタクリルオキシエチル−トリメチル−ヘキサメチレンジカルバメート、ジ−1−メチル−2−メタクリルオキシエチル−ジメチルベンゼンジカルバメート、ジ−1−メチル−2−メタクリルオキシエチル−ジメチルシクロヘキサンジカルバメート、メチレン−ビス−1−メチル−2−メタクリルオキシエチル−4−シクロヘキシルカルバメート、ジ−1−クロロメチル−2−メタクリルオキシエチル−ヘキサメチレンジカルバメート、ジ−1−クロロメチル−2−メタクリルオキシエチル−トリメチルヘキサメチレンジカルバメート、ジ−1−クロロメチル−2−メタクリルオキシエチル−ジメチルベンゼンジカルバメート、ジ−1−クロロメチル−2−メタクリルオキシエチル−ジメチルシクロヘキサンジカルバメート、メチレン−ビス−2−メタクリルオキシエチル−4−シクロヘキシルカルバメート、ジ−1−メチル−2−メタクリルオキシエチル−ヘキサメチレンジカルバメート、ジ−1−メチル−2−メタクリルオキシエチル−トリメチルヘキサメチレンジカルバメート、ジ−1−メチル−2−メタクリルオキシエチル−ジメチルベンゼンジカルバメート、ジ−1−メチル−2−メタクリルオキシエチル−ジメチルシクロヘキサンジカルバメート、メチレン−ビス−1−メチル−2−メタクリルオキシエチル−4−シクロヘキシルカルバメート、ジ−b1−シクロメチル−2−メタクリルオキシエチル−ヘキサメチレンジカルバメート、ジ−1−クロロメチル−2−メタクリルオキシエチル−トリメチルヘキサメチレンジカルバメート、ジ−1−クロロメチル−2−メタクリルオキシエチル−ジメチルベンゼンジカルバメート、ジ−1−クロロメチル−2−メタクリルオキシエチル−ジメチルシクロヘキサンジカルバメート、メチレン−ビス−1−クロロメチル−2−メタクリルオキシエチル−4−シクロヘキシルカルバメート、2,2’−ビス(4−メタクリルオキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−アクリルオキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス[4(2−ヒドロキシ−3−アクリルオキシ−フェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−メタクリルオキシエトキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−アクリルオキシエトキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−メタクリルオキシプロポキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−アクリルオキシプロポキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−メタクリルオキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−アクリルオキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス[3(4−フェノキシ)−2−ヒドロキシプロパン−1−メタクリレート]プロパン、2,2’−ビス[3(4−フェノキシ)−2−ヒドロキシプロパン−1−アクリレート]プロパン等である。
他の好ましい重合可能な成分は置換アクリルアミドおよびメアクリルアミドであってもよい。例はアクリルアミド、メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、ジアセトン/アクリルアミド、ジアセトンメタクリルアミド、N−アルキルアクリルアミドおよびN−アルキルメタクリルアミド(アルキルハ低級ヒドロカルビル(hydrocarbyl)単位である)である。重合可能な成分の他の好適な例はイソプロペニルオキサゾリン、ビニルアザラクトン、ビニルピロリドン、スチレン、ジビニルベンゼン、ウレタンアクリレートまたはメタクリレート、エポキシアクリレートまたはメタクリレートおよびポリオールアクリレートまたはである。
または、重合可能な成分は、エポキシ材料、オキセタン、オキソラン、環状アセタール、ラクタム、ラクトンおよびビニルエーテルまたは環にO原子を含有するスピロ環状化合物などの陽イオン反応によって硬化する材料であってもよい。
本発明の組成物に有用な陽イオン反応によって重合可能なエポキシ樹脂は、開環反応によって重合可能なオキシラン環、すなわち、
Figure 2010031014
を有する有機化合物を含む。広義にはエポキシドと呼ばれるこのような材料はモノマーエポキシ化合物およびポリマータイプのエポキシドを含み、脂肪族、脂肪族環状、芳香族または複素環であってもよい。これらの材料は、一般に、1分子あたり、平均で、少なくとも1つの重合可能なエポキシ基を有し、好ましくは、1分子あたり少なくとも約1.5の重合可能なエポキシ基を有する。ポリマーエポキシドは、末端エポキシ基を有する直鎖ポリマー(例えば、ポリオキシアルケングリコールのジグリシジルエーテル)、オキシラン骨格単位を有するポリマー(例えば、ポリブタジエンポリエポキシド)およびエポキシ側基を有するポリマー(例えば、グリシジルメタクリレートポリマーまたはコポリマー)を含む。エポキシドは純粋な化合物であっても、1分子あたり1つ、2つまたは3つ以上のエポキシ基を含有する混合物であってもよい。1分子あたりの「平均」エポキシ基数は、エポキシを含有する材料中のエポキシ基の総数を存在するエポキシ分子の総数で除することによって求められる。
これらのエポキシを含有する材料は低分子量モノマー材料から高分子量ポリマーまで異なっていてもよく、骨格および置換基の性質がかなり大きく異なってもよい。例えば、骨格はいかなる種類のものでもよく、その置換基は、室温における陽イオン硬化を実質的に妨害しないいかなる基であってもよい。可能な置換基の例はハロゲン、エステル基、エーテル、スルホネート基、シロキサン基、ニトロ基、ホスフェート基等を含む。エポキシを含有する材料の分子量は約58から100,000以上まで異なってもよい。
有用なエポキシ含有材料は、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−2−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボキシレートおよびビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペートによって代表されるエポキシシクロヘキサンカルボキシレートなどのシクロヘキサンオキサイドを含有する。この性質を有する有用なエポキシドのさらに詳細な掲載は、本明細書に参考として組み入れられている米国特許第3,117,099号を参照されたい。
本発明を実施する際に特に有用なさらに別のエポキシ含有材料は式
Figure 2010031014
(式中、R1はアルキルまたはアリールであり、nは1〜6の整数である)のグリシジルエーテルモノマーを含む。例は、多価フェノールをエピクロロヒドリン(例えば、2,2−ビス(2,3−エポキシプロポキシフェノール)−プロパンのジグリシジルエーテル)などのクロロヒドリンの過剰量と反応させることによって得られる多価フェノールのジグリシジルエーテルである。本発明を実施する際に使用することができるこの種類のエポキシドのさらに別の例は、参考として本明細書に組み入れられている米国特許第3,018,262号およびリー(Lee)およびネビル(Nevile)による「エポキシ樹脂ハンドブック(Handbook of Epoxy Resins)」、マグローヒルブック社(McGraw−Hill Book Co.)、ニューヨーク(1967年)に記載されている。
本発明に使用することができる多数の市販のエポキシ樹脂がある。特に、容易に入手できるエポキシドはオクタデシレンオキサイド、エピクロロヒドリン、スチレンオキサイド、ビニルクロロヘキセンオキサイド、グリシドール、グリシジルメタクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル(例えば、シェルケミカルズ社(Shell Chemicals Co.)製の「Epon828」、「Epon825」、「Epon1004」および「Epon1010」、ダウ ケミカル社(Dow Chemical Co.)製の「DER−331」、「DER−332」および「DER−334」)、ビニルシクロヘキセンジオキサイド(例えば、ユニオンカーバイド社(Union Carbide Corp.)製の「ERL−4206」)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート(例えば、ユニオンカーバイド社(Union Carbide Corp.)製の「ERL−4221」または「UVR6110」または「UVR6105」)、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチル−シクロヘキセンカルボキシレート(例えば、ユニオンカーバイド社(Union Carbide Corp.)製の「ERL−4201」、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート(例えば、ユニオンカーバイド社(Union Carbide Corp.)製の「ERL−4289」)、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル(例えば、ユニオンカーバイド社(Union Carbide Corp.)製の「ERL−0400」)、ポリプロピレングリコールで修飾した脂肪族エポキシ(例えば、ユニオンカーバイド社(Union Carbide Corp.)製の「ERL−4050」および「ERL−4052」)、ジペンテンジオキサイド(ユニオンカーバイド社(Union Carbide Corp.)製の「ERL−4269」)、エポキシ化ポリブタジエン(例えば、FMC社(FMC Corp.)製の「Oxiron2001」)、エポキシ官能基を有するシリコーン樹脂、難燃性エポキシ樹脂(例えば、ダウ ケミカル社(Dow Chemical Co.)製の臭素化ビスフェノール型エポキシ樹脂、「DER−580」)、フェノールホルムアルデヒドノボラックの1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル(ダウ ケミカル社(Dow Chemical Co.)製の「DEN−431」および「DEN−438」)並びにレゾルシノールジグリシジルエーテル(例えば、コッパーズカンパニー社(Koppers Company,Inc.)製の「Kopoxite」)、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート(例えば、ユニオンカーバイド社(Union Carbide Corp.)製の「ERL−4299」または「UVR−6128」)、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン(例えば、ユニオンカーバイド社(Union Carbide Corp.)製の「ERL−4234」)、ビニルシクロヘキセンモノオキサイド(ユニオンカーバイド社(Union Carbide Corp.)製)、1,2−エポキシヘキサデカン(例えば、ユニオンカーバイド社(Union Carbide Corp.)製の「UVR−6216」)、アルキルC8〜C10グリシジルエーテルなどのアルキルグリシジルエーテル(例えば、シェルケミカルズ社(Shell Chemicals Co.)製の「HELOXY 改良剤7」)、アルキルC12〜C14ジグリシジルエーテル(例えば、シェルケミカルズ社(Shell Chemicals Co.)製の「HELOXY 改良剤8」)、ブチルグリシジルエーテル(例えば、シェルケミカルズ社(Shell Chemicals Co.)製の「HELOXY 改良剤61」)、クレジルグリシジルエーテル(例えば、シェルケミカルズ社(Shell Chemicals Co.)製の「HELOXY 改良剤62」)、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル(例えば、シェルケミカルズ社(Shell Chemicals Co.)製の「HELOXY 改良剤65」)、1,4−ブタンジオールのグリシジルエーテルなどの多官能性グリシジルエーテル(例えば、シェルケミカルズ社(Shell Chemicals Co.)製の「HELOXY 改良剤67」)、ネオペンチルグリコールのグリシジルエーテル(例えば、シェルケミカルズ社(Shell Chemicals Co.)製の「HELOXY 改良剤68」)、シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテル(例えば、シェルケミカルズ社(Shell Chemicals Co.)製の「HELOXY 改良剤107」)、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル(例えば、シェルケミカルズ社(Shell Chemicals Co.)製の「HELOXY 改良剤44」)、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル(シェルケミカルズ社(Shell Chemicals Co.)製の「HELOXY 改良剤48」)、脂肪族ポリオールのポリグリシジルエーテル(例えば、シェルケミカルズ社(Shell Chemicals Co.)製の「HELOXY 改良剤84」)、ポリグリコールジエポキシド(例えば、シェルケミカルズ社(Shell Chemicals Co.)製の「HELOXY 改良剤32」)、ビスフェノールFエポキシド(例えば、チバガイギー社(Ciba Geigy Corp.)製の「EPN−1138」または「GY−281」)、9,9−ビス[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−フェニル]フルオレノン(例えば、シェルケミカルズ社(Shell Chemicals Co.)製の「Epon1079」)を含む。
さらに他のエポキシ樹脂は、グリシジルアクリレートおよびグリシジルメタクリレートなどのアクリル酸エステルまたはグリシドールと1種以上の共重合可能なビニル化合物とのコポリマーを含有する。このようなコポリマーの例は1:1スチレン−グリシジルメタクリレート、1:1メチルメタクリレート−グリシジルアクリレートおよび62.5:24:13.5メチルメタクリレート−エチルアクリレート−グリシジルメタクリレートである。
他の有用なエポキシ樹脂は周知であり、例えばエピクロロヒドリンのようなエピクロロヒドリン;例えばプロピレンオキサイド、スチレンオキサイドのようなアルキレンオキサイド;例えば、ブタジエンオキサイドのようなアルケニルオキサイド;エチルグリシデートのようなグリシジルエステルなどのエポキシドを含む。
エポキシ樹脂のポリマーは、必要に応じて、室温において陽イオン硬化を実質的に妨害しない他の官能基を含有してもよい。
種々のエポキシ含有材料のブレンドは本発明において特に考慮されている。このようなブレンドの例は、低分子量(200未満)、中間の分子量(約200〜10,000)および高分子量(約10,000以上)などの2種以上の分子量分布のエポキシ含有化合物を含む。別の方法として、または追加の方法として、エポキシ樹脂は、脂肪族および芳香族などの異なる化学的性質または極性および非極性などの官能基を有するエポキシ含有材料のブレンドを含有してもよい。陽イオン反応性の重合可能な他のポリマーをさらに添加してもよい。特に好ましいエポキシ含有組成物はまたヒドロキシル官能基を有する材料を含有する。
フリーラジカル重合成分と陽イオン重合成分の両方を含むハイブリッド系を含む重合可能な材料の混合物も考慮されている。
本発明の組成物は、使用時に組成物を重合することができるように、1種以上の好適な重合開始剤を含有する。開始剤は重合可能な材料の重合を開始することができるように選択される。すなわち、重合可能な材料がフリーラジカル重合可能な材料である場合には、開始剤はフリーラジカル重合開始剤である。同様に、重合可能な材料が陽イオン重合可能な材料である場合には、開始剤は陽イオン重合開始剤である。一般に、1部系の歯科用樹脂セメント組成物が好ましいので、光開始剤系を使用した組成物が好ましい。しかし、歯科用樹脂セメントの多数の用途において、硬化灯の光線にセメントを露光することは不可能ではないにしても、困難であるので、光線を用いないで硬化できる開始剤系が同様に非常に望ましい。
フリーラジカル重合される本発明の組成物は、好ましくは、活性化されたときフリーラジカル源として作用する1種以上の好適な光重合開始剤を含有する。このような開始剤は単独で、または1種以上の促進剤および/または増感剤と併用して使用することができる。
光開始剤は、好適な波長および強度の光線に露光する結果、エチレン系不飽和部分のフリーラジカル架橋を促進することができなければならない。それはまた、好ましくは、貯蔵および典型的な歯科条件下における使用を可能にするのに十分に保存安定で、望ましくない着色を生じない。可視光線光開始剤が好ましい。光開始剤は単独で使用されることが多いが、典型的には、好適な供与体化合物または好適な促進剤(例えば、アミン、ペルオキシド、リン化合物、ケトンおよびα−ジケトン化合物)と併用して使用される。
好ましい可視光線誘導性開始剤はカンファーキノン(典型的には、アミンなどの好適な水素供与体と併用される)、ジアリールヨードニウム単純または金属錯塩、発色団置換ハロメチル−s−トリアジンおよびハロメチルオキサジアゾールを含む。特に好ましい可視光線誘導性光開始剤は、例えばカンファーキノンのようなα−ジケトンとジフェニルヨードニウムクロライド、ブロマイド、ヨーダイドまたはヘキサフルオロホスフェートのようなジアリールヨードニウム塩との組み合わせに追加の水素供与体(ベンゼンスルフィナートナトリウム、アミンおよびアミンアルコールなど)を添加したものまたは添加しないものを含む。
好ましい紫外線誘導性重合開始剤は、ベンジルおよびセンゾインおよびアシロインなどのケトン並びにアシロインエーテルを含む。好ましい市販の紫外線誘導性重合開始剤はチバガイギー社(Ciba Geigy Corp.)製の2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(「IRGACURE651」)およびベンゾインメチルエーテル(2−メトキシ−2−フェニルアセトフェノン)を含む。
光開始剤は、望ましい重合速度を提供するのに十分な量で存在するべきである。この量は一部には光源、放射線エネルギーに露光される層の厚さおよび光開始剤の吸光係数に依存する。典型的には、光開始剤成分は組成物の総重量に対して、約0.01〜約5%、好ましくは約0.1〜約5%の合計重量で存在する。
別の方法として、本発明の組成物は、可視光線に系を露光する必要性なしに、架橋反応を開始する重合反応の開始方法を導入してもよい。重合反応を開始するための好ましい別の方法は、歯科用組成物を酸化還元反応により硬化させられる酸化還元触媒系として酸化剤および還元剤を導入することである。種々の酸化還元系が、その開示内容が参考として本明細書に組み込まれている米国特許第5,154,762号に記載されている。
酸化剤は、還元剤と反応または協同して、エチレン系不飽和部分の重合を開始することができるフリーラジカルを形成する。酸化剤および還元剤は、好ましくは、保存および典型的な歯科用条件下での使用を可能にするのに十分に貯蔵安定性であり、望ましくない着色を生じない。酸化剤および還元剤はまた、好ましくは、十分なフリーラジカル反応速度を可能にするのに十分に可溶性で、十分な量で存在しなければならない。これは、エチレン系不飽和部分、酸化剤および還元剤を組み合わせ、硬化した塊が得られるかどうかを観察することによって、評価することができる。
好適な酸化剤は、過硫酸ナトリウム、カリウム、アンモニウムおよびアルキルアンモニウム、過酸化ベンゾイル、クメンヒドロペルオキサイド、tert−ブチルヒドロペルオキサイド、tert−アミルヒドロペルオキサイドおよび2,5−ジヒドロペルオキシ−2,5−ジメチルヘキサンなどのヒドロペルオキサイド、コバルト(III)塩および鉄(III)塩、ヒドロキシルアミン、過ホウ酸およびその塩、過マンガン酸陰イオンの塩並びにこれらの組み合わせを含む。過酸化水素を使用することもできるが、過酸化水素が存在すると、光開始剤を妨害する場合もある。米国特許第5,154,762号に記載されているように、必要に応じて、酸化剤は封入された形態で提供されてもよい。
好ましい還元剤はアミン(好ましくは、芳香族アミン)、アスコルビン酸、アスコルビン酸の金属錯体、塩化コバルト(II)、塩化鉄、硫酸鉄、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン、シュウ酸、チオ尿素およびジチオナイト、チオ硫酸塩、ベンゼンスルフィナートまたは亜硫酸陰イオンの塩を含む。
酸化還元開始剤系を光開始剤系に使用する場合には、重合反応が望まれる前に、還元剤が酸化剤と反応しないように注意を払わなければならない。一般に、酸化還元系の使用は2部系の材料を提供することが必要である。
陽イオン機序によって重合される組成物では、好適な開始剤はジアリールヨードニウム塩、アリアリールスルホニウム塩およびアリールジアゾニウム塩などの陽イオンを形成することができる塩を含む。このような系に電子供与体またはペルオキサイドを使用することも、硬化速度および硬化深さを増すために有用である。陽イオン基とフリーラジカル基の同時の光開始は、例えば、オニウム塩または有機金属化合物に酸化剤を組み合わせたものまたは組み合わせないものによって生じさせることができる。有機金属塩は光分解の結果シグマ結合の切断を受ける化合物から選択することができる。シグマ結合は通常金属−金属結合である。好適な有機金属化合物の例は[CoFe(Co)22、Mn(CO)10、およびMn2(CO)10にヨードニウム塩および過酸化物を組み合わせたものを含む。
望ましい場合には、本発明の組成物は助溶剤、顔料、阻害剤、促進剤、界面活性剤、着色剤、薬剤および当業者に明らかな他の成分などの補助剤を含有してもよい。必要に応じて、組成物は安定剤を含有してもよい。
天然または合成の鉱物のフッ化物、フルオロアルミノケイ酸塩ガラス、単純および錯体形成無機フッ化物塩、単純および錯体形成有機フッ化物塩などのフッ化物ガラスまたはこれらの組み合わせであってもよいフッ化物放出材料が提供されてもよい。必要に応じて、これらのフッ化物源は表面処理剤で処理されてもよい。
フッ化物放出材料の例は、共に参考としてその開示内容が本明細書に組み入れられている、米国特許第4,3814,717号に記載されているフルオロアミノケイ酸塩ガラスで、米国特許第5,332,429号に記載されるように、必要に応じて処理されてもよい。
本発明の歯科材料はフィラー、重合可能な樹脂および取り扱い改良剤を混合することによって製造することができる。重合可能な樹脂と取り扱い改良剤を最初に混合し、次にフィラーを添加することが好ましいこともある。重合可能な樹脂への改良剤の完全な混合を確実にするために、加熱または他の混合技法を使用することが望ましいこともあるが、ただし、取り扱い改良剤は結局25℃において重合可能な樹脂に分散されなければならない。最初の混合物が粘度が不十分である場合には、最初の粘度を適切にするためにさらに取り扱い改良剤および/またはフィラーを添加する。必要な場合には本明細書に規定する取り扱い改良剤を添加し、フィラーの量を低下することによって、望ましい反向粘度曲線を与えることによって、市販のセメントを本発明により改良することができる。
本発明の樹脂セメントは、歯科用修復材料または既成補綴装置などの数多くの材料を配置するために使用することができる。既成補綴装置の例はクラウン、ブリッジ、被覆冠、インレー、アンレー、ポストおよびピン等を含む。修復材料の例は歯科用複合物およびアマルガムを含む。硬い口腔面は、歯のエナメルおよび象牙質表面並びにクラウン、ブリッジ、過去に配置された修復材料等などの口腔環境内の任意の既存の装置または他の構造物を含む口腔環境内に見られる接着に好適な任意の表面である。好ましい表面は、表面が清浄され、必要である場合には、穿孔、研磨またはその後の接着のために前準備してある表面である。本発明では、表面の前準備ステップは表面の酸エッチングは含まない。
既成補綴装置を配置する方法は、a)口腔面を前準備するステップと、b)装置に本発明の歯科用樹脂セメントを適用するステップと、c)装置を前準備した口腔面に固定するステップと、d)前記口腔面と前記装置との間の辺縁から過剰の樹脂セメントを除去するステップを含む。
直接修復材料を接着する方法は、a)口腔面を前準備するステップと、b)前準備した前記口腔面に本発明の歯科用樹脂セメントを適用するステップと、c)前準備した口腔面に適用した前記セメントに直接修復材料を配置するステップとを含む。
口腔面に特に強力な接着が望ましい場合には、硬い口腔面に接着する方法は、a)前記口腔面をエッチングするステップと、b)エッチングした前記口腔面に、重合可能なモノマーと重合開始剤とを含む接着組成物を適用するステップと、c)前記面上で前記接着組成物を重合させるステップと、d)接着剤処理した前記面に本発明の樹脂セメントを適用するステップと、e)前記樹脂セメントを重合させるステップとを含む。
同様に、a)前記口腔面をエッチングするステップと、b)エッチングした前記口腔面に、重合可能なモノマーと重合開始剤とを含む接着組成物を適用するステップと、c)前記面上で前記接着組成物を重合させるステップと、d)前記既成補綴装置に本発明の樹脂セメントを適用するステップと、e)前準備した口腔面に装置を固定するステップと、f)前記口腔面と前記装置との間の辺縁から過剰の樹脂セメントを除去するステップとによって、既成補綴装置を硬い口腔面に強力に接着することができる。
図面の詳細な説明
図1は、本発明の組成物の粘度対せん断速度曲線を示す。曲線Aはせん断速度が増加するときの粘度を示し、曲線Bはせん断速度が減少するときの粘度を示す。観察されるように、曲線はF(x)=AxBのベき法則に従う。
実施例
以下の実施例は例示するために提供されており、本発明の範囲を限定するものではない。特に示さない限り、全ての部および割合は重量により、全ての分子量は重量平均分子量である。
調製例1
OX−50の処理
トリフルオロ酢酸を滴加してpH3〜3.3に酸性化した50gの脱イオン水に撹拌しながらA−174(3.7g)を添加した。得られた混合物を約25℃において1時間撹拌し、その間に、表面積40〜50m2/g(OX−50)のフュームシリカ95gを混合物に添加し、さらに4時間撹拌した。スラリーをプラスチックを内張したトレーに注ぎ、35℃で36時間乾燥した。74マイクロメーターのメッシュスクリーンでシラノール処理した乾燥粉末をふるった。
調製例2
シラノール処理した反応性ガラス
0.33部の氷酢酸および36.47部の脱イオン水に2.43部のA174シランを添加し、1時間激しく撹拌して加水分解する。1時間後、1/2”セラミック媒体で3時間42分間粉砕し、400mu篩いで篩い分け、PKブレンダーで15分間研磨し、エタノール処理したMoSciガラスであるMoSciガラスM35M−2000の60.78部を溶液に添加し、30分間スラリーを形成させる。処理したガラスを乾燥し、粉砕し、74マイクロメーターの篩いで篩い分ける。
調製例3
反応性粉末
SP940−Sガラスフリットスペシャルティーガラス、OLDSMAR、FLAの96.6部を0.483部のメタノール(AR等級)、0.966部のリン酸ナトリウム、1.951部の塩化ヨードニウムと共に粉砕する。得られた粉末は74マイクロメーターのふるいで篩い分ける。
調製例4
シラノール処理したジルコニア/シリカフィラー
必要に応じて、1%トリフルオロ酢酸を32.47部の脱イオン水に添加して、5分間撹拌し、目標pH範囲3.20〜3.50を得る。2.60部のA−174シランを添加し、混合する。64.94部のジルコニアシリカ(平均粒子サイズ1.2〜1.60マイクロメーター)を15分間かけてゆっくり添加し、合計90分間混合する。スラリーを乾燥し、得られたケーキ状物を粉砕し、乾燥し、74ミクロンのメッシュスクリーンで篩い分ける。
調製例5
フィラーのブレンド
平均粒子サイズ1.2〜1.6マイクロメーターのジルコニアシリカの95.2部を、表面積40〜50m2/gのOX50フュームシリカ4.8部にブレンドする。このブレンドをシラノール処理する。
調製例6
シラノール処理したジルコニアシリカフィラー
平均粒子サイズ0.6〜0.9マイクロメーターのジルコニアシリカフィラー100部を、溶液温度20〜30℃の脱イオン水に混合し、トリフルオロ酢酸(TFAA)(0.278部)でpHを3〜3.3に調整する。スラリーにA−174シラン(11.14部)を添加し、ブレンドを2時間混合する。2時間経過したら、水酸化カルシウム(0.299部)水溶液をタンクに添加する。フィラーを乾燥し、粉砕し、74または100ミクロンのスクリーンで篩い分ける。
実施例1
使用したセメント組成物は、分子量1250g/モルのポリカプロラクトン(色調0230、ユニオンカーバイド(Union Carbide))と反応させた2当量のイソシアネートエチルメタクリレート3.75%、トリエチレングリコールジメタクリレート14.6%、Bis−GMA14.6%および調製例1のフィラー10%と調製例4のフィラー90%とのブレンド68%である。
実施例2
使用したセメント組成物は、テラタン(Terathane)(ポリテトラヒドロフラン)2900を17%、2−ヒドロキシエチルメタクリレート18%、Bis−GMA14.6%および調製例1のフィラー10%と調製例4のフィラー90%とのブレンド65%である。
実施例3
使用したセメント組成物は6モルエトキシル化ビスフェノール−Aジメタクリレート32%および調製例4のフィラー68%である。
実施例4
使用したセメント組成物は、ポリカプロラクトンジオール1250g/モル(色調0230、ユニオンカーバイド(Union Carbide)を3.75%、トリエチレングリコールジメタクリレート14.6%、Bis−GMA14.6%および調製例1のフィラー10%と調製例4のフィラー90%とのブレンド68%である。
実施例5
使用したセメント組成物は6モルエトキシル化ビスフェノール−Aジメタクリレート32%および調製例1のフィラー10%と調製例4のフィラー90%とのブレンド68%である。
実施例6
使用したセメント組成物は、分子量1250g/モルのポリカプロラクトンジオール(色調0230、ユニオンカーバイド(Union Carbide))と反応させた2当量のイソシアネートエチルメタクリレート3.75%、トリエチレングリコールジメタクリレート14.6%、Bis−GMA14.6%および調製例1のフィラー10%と調製例4のフィラー90%とのブレンド68%である。
実施例7
セメント組成物は6モルエトキシル化ビスフェノール−Aジメタクリレートを27%および調製例1のフィラー10%と調製例4のフィラー90%とのブレンド73%である。
実施例8
セメント組成物は6モルエトキシル化ビスフェノール−Aジメタクリレートを32%および調製例3のフィラーを68%である。
実施例9
セメント組成物は6モルエトキシル化ビスフェノール−Aジメタクリレートを37%および調製例1のフィラー10%と調製例4のフィラー90%とのブレンド63%である。
実施例10
セメント組成物は、1当量の2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)と1当量のトルエンジイソシアネート(TDI)とで封入したポリエチレングリコール1000g/モル(PEG)を7%、トリエチレングリコールジメタクリレート12.5%、Bis−GMA12.5%および調製例1のフィラー10%と調製例4のフィラー90%とのブレンド68%である。
実施例11
使用したセメント組成物は、ポリカプロラクトンジオール(色調0230)4.5%、トリエチレングリコールジメタクリレート13.75%、Bis−GMA13.75%および調製例1のフィラー10%と調製例4のフィラー90%とのブレンド68%である。
実施例12
使用したセメント組成物は、ポリカプロラクトンジオール3000g/モル(色調0260ユニオンカーバイド(Union Carbide))4%、トリエチレングリコールジメタクリレート14%、Bis−GMA14%および調製例1のフィラー10%と調製例4のフィラー90%とのブレンド68%である。
実施例13
ビスフェノール−Aとエピクロロヒドリン1075g/モルとのコポリマーを4%、トリエチレングリコールジメタクリレート14.6%、Bis−GMA14.6%および調製例1のフィラー10%と調製例4のフィラー90%とのブレンド68%である。
実施例14
使用したセメント組成物は、ポリカプロラクトンジオール(色調0230)と反応させた2当量のイソシアネートエチルメタクリレート4.5%、トリエチレングリコールジメタクリレート11.25%、Bis−GMA11.25%および調製例4のフィラー73%である。
実施例15
使用したセメント組成物はN−ポリビニルピロリドンK2932(インターナショナル スペシャルティ プロダクツ(International Specialty Products)、ニュージャージー州ウェイン)を1.5%、Bis−GMA17.0%、2−ヒドロキシエチルメタクリレート15.25%および調製例1のフィラー10%と調製例4のフィラー90%とのブレンド68%である。
実施例16
使用したセメント組成物はポリカプロラクトンジオール分子量3000g/モル(色調0260)を4.3%、トリエチレングリコールジメタクリレート13.85%、Bis−GMA13.85%、および調製例1のフィラー10%と調製例4のフィラー90%とのブレンド68%である。
実施例17
使用したセメント組成物は、6モルのBis−GMAを29%および調製例2のフィラーを71%である。
実施例18
使用したセメント組成物は、ポリエチレングリコールメチルエーテル2000g/モルを4%、Bis−GMA14%、2−ヒドロキシエチルメタクリレート14%および調製例1のフィラー10%と調製例4のフィラー90%とのブレンド68%である。
実施例19
使用したセメント組成物は、ポリカプロラクトンジオール分子(色調0240)を4%、トリエチレングリコールジメタクリレート14%、Bis−GMA14%、および調製例1のフィラー10%と調製例4のフィラー90%とのブレンド68%である。
実施例20
使用したセメント組成物は、10モルエトキシル化ビスフェノール−Aジメタクリレートを30%、トリエチレングリコールジメタクリレート1.5%および調製例1のフィラー10%と調製例4のフィラー90%とのブレンド68%である。
実施例21
使用したセメント組成物は、ポリカプロラクトン分子量3000g/モル(色調0260)を2%、トリエチレングリコールジメタクリレート13.85%、Bis−GMA13.85%、および調製例1のフィラー10%と調製例4のフィラー90%とのブレンド68%である。
実施例22
使用したセメント組成物は、2−ヒドロキシエチルメタクリレート18%、調製例5のフィラー43%、調製例6のフィラー22%および2当量の2−ホスホノオキシエチルメタクリレートと1当量のテレタン(terethane)(ポリテトラヒドロフラン)2900を17%である。
実施例23
セメント組成物は、トリエチレングリコールジメタクリレート16%、Bis−GMA16%および調製例6のフィラー68%である。
実施例24
セメント組成物は、モルエトキシル化ビスフェノール−Aジメタクリレートを32%、調製例6のフィラー25%および調製例5のフィラー43%である。
実施例25
使用したセメント組成物はヒドロキシ末端ポリブタジエン2800g/モルを4%、トリエチレングリコールジメタクリレート14.6%、Bis−GMA14.6%、および調製例1のフィラー10%と調製例4のフィラー90%とのブレンド68%である。
実施例26
使用したセメント組成物は、分子量1250g/モルのポリカプロラクトンと反応させた2当量のイソシアネートエチルメタクリレート4%、トリエチレングリコールジメタクリレート14.6%、Bis−GMA14.6%、調製例6のフィラー25%および調製例5のフィラー45%である。
Figure 2010031014
Figure 2010031014
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Claims (34)

  1. a)フィラーと、b)重合可能な樹脂と、c)25℃において前記重合可能な樹脂に分散され、分子量が約500〜100,000のポリマー取り扱い性改良剤と、d)重合開始剤と
    を含む歯科用樹脂セメント材料であって、成分a)、b)およびc)は、F(x)=AxBのベき法則に適合する粘度対せん断速度曲線を得るのに有効な量で存在し、Bは約−0.01より小さく、前記材料は、せん断速度範囲の増加する方向および減少する方向の少なくとも10カ所の対数的に間隔をおいたデータ点において、増加するせん断速度および減少するせん断速度のどちらに対しても0.85より大きい相関値で前記曲線と相関し、0.4〜0.5s-1である最低値と20〜25s-1である最高値とを有する歯科用樹脂セメント材料。
  2. 前記相関値が0.9より大きい、請求項1に記載の歯科用樹脂セメント材料。
  3. Bが約−0.1より小さい、請求項1に記載の歯科用樹脂セメント材料。
  4. Bが約−0.1〜−1.1である、請求項1に記載の歯科用樹脂セメント材料。
  5. Aが10より大きく、3000より小さい、請求項1に記載の歯科用樹脂セメント材料。
  6. Aが15より大きく、1000より小さい、請求項1に記載の歯科用樹脂セメント材料。
  7. Aが20より大きく、500より小さい、請求項1に記載の歯科用樹脂セメント材料。
  8. 増加するせん断速度に対して、Aは約40に等しいかまたはこれより大きく、Bは約−0.29に等しいかまたはこれより小さく、減少するせん断速度に対して、Aは約35に等しいかまたはこれより大きく、Bは約−0.26に等しいかこれより小さい、請求項1に記載の歯科用樹脂セメント材料。
  9. a)55〜75重量%のフィラーと、b)0〜40重量%の重合可能な樹脂と、c)0.1〜25重量%の取り扱い性改良剤とを含む、請求項1に記載の歯科用樹脂セメント材料。
  10. 前記重合可能な樹脂が(メタ)アクリレート樹脂である、請求項1に記載のセメント。
  11. 前記(メタ)アクリレート樹脂がBisGMAおよびTEGDMAの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載のセメント。
  12. 前記重合可能な樹脂がエポキシ樹脂である、請求項1に記載のセメント。
  13. 前記重合可能な樹脂が、オキセタン、オキソラン、環状アセタール、ラクタム、ラクトン、ビニルエーテルまたは環にO原子を含有するスピロ環状化合物からなる群から選択される、請求項1に記載のセメント。
  14. 前記重合可能な樹脂が酸性官能基により官能化されたポリマーを含む、請求項1に記載のセメント。
  15. 前記重合可能な樹脂と前記取り扱い性改良剤とが同じ化合物である、請求項1に記載のセメント。
  16. 前記重合可能な樹脂と前記取り扱い性改良剤とが、約500〜1000の平均分子量を有するエトキシル化ビスフェノールAジメタクリレートである、請求項15に記載のセメント。
  17. 前記取り扱い性改良剤が、メタクリレート修飾ポリカプロラクトン、メタクリレート修飾ポリエチレングリコール、メタクリレート修飾ポリテトラメチレンオキサイド、n−ポリビニルピロリドンおよびエトキシル化ビスフェノールAジメタクリレート、ジカルボキシ末端ポリブタジエン並びにビスフェノールAとエピクロロヒドリンとのコポリマーからなる群から選択される、請求項1に記載のセメント。
  18. 前記取り扱い性改良剤が酸性官能基により官能化されたポリマーからなる群から選択される、請求項1に記載のセメント。
  19. 前記取り扱い性改良剤がメタクリレート官能基を有するポリマーからなる群から選択される、請求項1に記載のセメント。
  20. 前記取り扱い改良剤が、約500〜50,000の分子量を有するポリマーから選択される、請求項1に記載のセメント。
  21. 前記取り扱い改良剤が、約700〜20,000の分子量を有するポリマーから選択される、請求項1に記載のセメント。
  22. 前記セメントが実質的に追加の水を含まない、請求項1に記載のセメント。
  23. 前記セメントが酸性化合物をさらに含む、請求項1に記載のセメント。
  24. 前記セメントが酸性反応性フィラーを含まない、請求項1に記載のセメント。
  25. a)非酸性反応性フィラーと、b)重合可能な樹脂と、c)酸性官能基と、d)重合開始剤と、e)水とを含む歯科用樹脂セメント材料。
  26. 前記酸性官能基が別個の酸性化合物として提供される、請求項24に記載のセメント。
  27. 前記酸性官能基が、前記重合可能な樹脂の化合物上の官能基として提供される、請求項24に記載のセメント。
  28. 既成補綴装置を配置する方法であって、
    a)口腔面を調製するステップと、b)装置に請求項1に記載の歯科用樹脂セメントを適用するステップと、c)前記装置を調製した前記口腔面に固定するステップと、d)前記口腔面と前記装置との間の辺縁から過剰の前記樹脂セメントを除去するステップと
    を含む方法。
  29. 前記既成補綴装置が、クラウン、ブリッジ、被覆冠、インレー、アンレー、ポストおよびピンからなる群から選択される、請求項27に記載の方法。
  30. 直接修復材料を接着する方法であって、a)口腔面を調製するステップと、b)調製した前記口腔面に請求項1に記載の歯科用樹脂セメントを適用するステップと、c)調製し、セメントを適用した前記口腔面に直接修復材料を配置するステップと
    を含む方法。
  31. 前記直接修復材が歯科用複合物である、請求項29に記載の方法。
  32. 前記直接修復材がアマルガムである、請求項29に記載の方法。
  33. 硬い口腔面に接着する方法であって、a)前記口腔面をエッチングするステップと、b)エッチングした前記口腔面に、重合可能なモノマーと重合開始剤とを含む接着組成物を適用するステップと、c)前記面上で前記接着組成物を重合させるステップと、d)接着剤処理した前記面に請求項1に記載の樹脂セメントを適用するステップと、e)前記樹脂セメントを重合させるステップとを含む方法。
  34. 硬い口腔面に接着する方法であって、a)前記口腔面をエッチングするステップと、b)エッチングした前記口腔面に、重合可能なモノマーと重合開始剤とを含む接着組成物を適用するステップと、c)前記面上で前記接着組成物を重合させるステップと、d)前記既成補綴装置に請求項1に記載の樹脂セメントを適用するステップと、e)調製した前記口腔面に前記装置を固定するステップと、f)前記口腔面と前記装置との間の辺縁から過剰の前記樹脂セメントを除去するステップとを含む方法。
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