JP2004352698A - 歯科用組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】酸性基を有する重合性化合物と3級アミン等の還元剤が水の存在下で共存する系の中に酸化アルミニウム粉末を加える。この際、酸化アルミニウム粉末の比表面積100m2につき、酸性基を有する重合性化合物の酸性基が0.4モル当量以下、及び還元剤の還元部位が0.05モル当量以下の割合で配合されていることが好ましい。また、配合割合としては、酸性基を有する重合性化合物:5〜35重量部、還元剤:0.1〜5重量部、水:10〜55重量部、酸化アルミニウム粉末:0.1〜5重量部が好ましい。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯質と歯科用コンポジットレジンやレジン強化型の歯科用セメント等の歯牙充填材とを接着するに際し歯科用プライマー,歯科用接着剤,レジン強化型の歯科用セメントの前処理剤として用いられる歯科用組成物に関するものである。更に詳細には、水を含む歯科用組成物中に酸性基を有する重合性化合物と還元剤とを安定に共存させることの可能な歯科用組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
歯科医療の分野において、歯科用コンポジットレジン等の歯科用修復材の普及に伴い、歯質と歯科用修復材とを接着させるためには操作が簡単で且つ強固な接着が得られる接着性の歯科用組成物が必要とされている。従来から用いられてきている歯科用組成物とその使用方法は、歯質をリン酸やクエン酸等の酸でエッチングを行った後に、接着性を高めるための接着性基(酸性基)を有する重合性化合物を含むプライマーによるプライマー処理,更に酸性基を有さない重合性モノマーと還元剤等の重合促進剤とを含むボンディング剤処理を行うのが一般的である。また、近年ではエッチングが不要でプライマー処理とボンディング剤処理のみで接着が可能となって来ている(例えば、特許文献1参照。)が、何れにしてもこれらの方法では前述のように接着操作ステップが、(エッチング)→プライマー処理→ボンディング剤処理の少なくとも2作業のステップが必要であった。
【0003】
そのため、1成分1作業ステップ型の歯科用組成物が求められてきた。1成分1作業ステップ型の歯科用組成物として有効な接着力を得るためには、少なくとも水と酸性基を有する重合性化合物と還元剤・増感剤等の重合触媒とが必要である。還元剤としては例えば生体への安全性が高い3級アミンを、増感剤としては例えば可視光域に吸収波長がある光重合開始剤のカンファーキノンとを組み合わせることが一般に行われている。ここで、還元剤を必要としない光重合触媒としてアシルホスフィンオキサイド類を使う方法が考えられるが、アシルホスフィンオキサイド類は現在のところ近紫外域に光吸収波長を有することから、生体への安全性を考慮した可視光域にのみ発光波長を有する光重合器では硬化が不十分であるか又は硬化しないという問題がある。
【0004】
しかしながら、酸性基を有する重合性化合物と3級アミン等の還元剤が水の存在下で共存すると、それらの化学反応により組成物が経時的に硬化してしまい保存安定性が極めて悪いという問題があり、この保存安定性の面から実質上2成分又はそれ以上に分けて包装し保存する必要があった。そのため、使用時に各成分を混和する必要が生じてしまい、接着操作自体は1作業ステップであっても複数の成分を使用時に混合しなければならないという問題があった。即ち、3級アミン等の還元剤を水と共に利用した1作業ステップ且つ1成分であって使用時の混和操作が不要な歯科用組成物は未だ得られておらず、操作が簡便且つ保存安定性の高い信頼性のある新規の歯科用組成物が望まれていた。また、還元剤と酸性基を有する重合性化合物とを含む歯科用セメント用の前処理剤等においても、同様に高い保存安定性が望まれていた。
【0005】
【特許文献1】
特開平3−240712号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、酸性基を有する重合性化合物と3級アミン等の還元剤とが水の存在下で共存する1成分であるにも拘らず、保存時に経時的に硬化することのない歯科用組成物を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、酸性基を有する重合性化合物と3級アミン等の還元剤が水の存在下で共存する系の中に酸化アルミニウム粉末を加えることで組成物の硬化を防止させ得ることを見い出して本発明を完成したのである。
【0008】
【発明の実施の形態】
即ち本発明は、(a)酸性基を有する重合性化合物と、(b)還元剤と、(c)水と、(d)酸化アルミニウム粉末とを含有していることを特徴とする歯科用組成物であり、(d)酸化アルミニウム粉末の比表面積100m2につき、(a)酸性基を有する重合性化合物の酸性基が0.4モル当量以下、及び(b)還元剤の還元部位が0.05モル当量以下の割合で配合されていることが好ましい。
また、本発明に係る歯科用組成物は配合量として、
(a)酸性基を有する重合性化合物:5〜35重量部
(b)還元剤:0.1〜5重量部
(c)水:10〜55重量部
(d)酸化アルミニウム粉末:0.1〜5重量部
が好ましく、更に(e)増感剤を0.1〜7重量部含有したり、更に(f)酸性基を有さない重合性化合物:10〜45重量部,(g)有機溶媒:10〜45重量部,
(h)酸化アルミニウム粉末以外のフィラー:0.1〜15重量部の少なくとも一つを含有していることが好ましいのである。
【0009】
本発明に係る歯科用組成物に使用する(a)酸性基を有する重合性化合物は、その分子内に酸性基を有していれば特に限定されないが歯質への接着力及び接着耐久性の向上を目的として、リン酸基やカルボキシル基等の酸性基を有する重合性モノマーであることが好ましい。リン酸基を有する重合性モノマーは、1分子中にリン酸基を1個又は複数個有する重合性モノマーであり、リン酸基はカルボキシル基よりも強い酸性を示すことから、歯面のスメアー層の溶解や歯質脱灰の効果が高く、特にエナメル質に対して高い接着性の向上効果を発揮する。このリン酸基を有する重合性モノマーとしては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルジハイドロジェンホスフェート(2−アクリロイルオキシエチルジハイドロジェンホスフェート又は2−メタクリロイルオキシエチルジハイドロジェンホスフェートを意味する)、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルジハイドロジェンホスフェート、4−(メタ)アクリロイルオキシブチルジハイドロジェンホスフェート、5−(メタ)アクリロイルオキシペンチルジハイドロジェンホスフェート、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルジハイドロジェンホスフェート、7−(メタ)アクリロイルオキシヘプチルジハイドロジェンホスフェート、8−(メタ)アクリロイルオキシオクチルジハイドロジェンホスフェート、9−(メタ)アクリロイルオキシノニルジハイドロジェンホスフェート、10−(メタ)アクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホスフェート、11−(メタ)アクリロイルオキシウンデシルジハイドロジェンホスフェート、12−(メタ)アクリロイルオキシドデシルジハイドロジェンホスフェート、16−(メタ)アクリロイルオキシヘキサデシルジハイドロジェンホスフェート、18−(メタ)アクリロイルオキシオクタデシルジハイドロジェンホスフェート、20−(メタ)アクリロイルオキシエイコシルジハイドロジェンホスフェート、4−〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕シクロヘキシルオキシジハイドロジェンホスフェート、ビス〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ハイドロジェンホスフェート、ビス〔3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル〕ハイドロジェンホスフェート、ビス〔4−(メタ)アクリロイルオキシブチル〕ハイドロジェンホスフェート、ビス〔5−(メタ)アクリロイルオキシペンチル〕ハイドロジェンホスフェート、ビス〔6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシル〕ハイドロジェンホスフェート、ビス〔7−(メタ)アクリロイルオキシヘプチル〕ハイドロジェンホスフェート、ビス〔8−(メタ)アクリロイルオキシオクチル〕ハイドロジェンホスフェート、ビス〔9−(メタ)アクリロイルオキシノニル〕ハイドロジェンホスフェート、ビス〔10−(メタ)アクリロイルオキシデシル〕ハイドロジェンホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルハイドロジェンホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアニシルハイドロジェンホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリルハイドロジェンホスフェート、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフェニルハイドロジェンホスフェート、ビス〔1−クロロメチル−2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ハイドロジェンホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキシルハイドロジェンホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル2’−ブロモオクチルハイドロジェンホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルオクチルハイドロジェンホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルノニルハイドロジェンホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルデシルハイドロジェンホスフェート、−2−(メタ)アクリロイルオキシブチルデシルハイドロジェンホスフェート、1,3−ジ(メタ)アクリロイルプロパン−2−ジハイドロジェンホスフェート、1,3−ジ(メタ)アクリロイルプロパン−2−フェニルハイドロジェンホスフェート、ビス[5−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシカルボニル}ペンチル]ハイドロジェンホスフェート等のリン酸基含有重合性モノマーが挙げられる。中でも10−(メタ)アクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホスフェートが接着性及びモノマー自体の安定性の点から特に好ましい。これらのリン酸基を有する重合性モノマーは、単独或いは2種以上を混合して用いてもよい。
【0010】
また、カルボキシル基を有する重合性モノマーは、1分子中にカルボキシル基を複数個有するか又は水と容易に反応して1分子中にカルボキシル基を複数個生じる重合性モノマーであり、カルボキシル基はリン酸基と比較して作用がマイルドであるため象牙質のコラーゲン変性の危険性が少ないので特に象牙質に対して高い接着性の向上効果を発揮する。このカルボキシル基を複数個有するか又は水と容易に反応して1分子中にカルボキシル基を複数個生じる、カルボキシル基を有する重合性モノマーとしては、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリット酸、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリット酸無水物、4−(メタ)アクリロイルオキシデシルトリメリット酸、4−(メタ)アクリロイルオキシデシルトリメリット酸無水物、11−(メタ)アクリロイルオキシウンデカン−1,1−ジカルボン酸、1,4−ジ(メタ)アクリロイルオキシエチルピロメリット酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルマレイン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸,6−(メタ)アクリロイルオキシエチルナフタレン−1,2,6−トリカルボン酸などが挙げられる。これらのカルボキシル基を有する重合性モノマーは、単独或いは2種以上を混合して用いてもよい。中でも4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリット酸,4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリット酸無水物が接着性の点から特に好ましい。
【0011】
またその他の酸基を有する重合性モノマーとしては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフエニルホスホネート等のホスホン酸基を含する重合性モノマー、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルジハイドロジェンチオホスフェート、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルジハイドロジェンチオホスフェート、4−(メタ)アクリロイルオキシブチルジハイドロジェンチオホスフェート、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルジハイドロジェンチオホスフェート、8−(メタ)アクリロイルオキシオクチルジハイドロジェンチオホスフェート、10−(メタ)アクリロイルオキシデシルジハイドロジェンチオホスフェート、12−(メタ)アクリロイルオキシドデシルジハイドロジェンチオホスフェート、16−(メタ)アクリロイルオキシヘキサデシルジハイドロジェンチオホスフェート、18−(メタ)アクリロイルオキシオクタデシルジハイドロジェンチオホスフェート、20−(メタ)アクリロイルオキシエイコシルジハイドロジェンチオホスフェート、1,3−ジ(メタ)アクリロイルオキシプロパン−2−ジハイドロジェンチオホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルハイドロジェンチオホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアニシルハイドロジェンチオホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリルハイドロジェンチオホスフェート等のチオリン酸基を含有する重合性モノマー、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフエニルチオホスホネート等のチオホスホン酸基を含有する重合性モノマー、更に、ピロリン酸ジ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕等のピロリン酸基を含有する重合性モノマーを挙げることができる。これらは単独で、或いは2種以上混合して用いることができ、本発明の目的を達成することができる範囲内であれば他の化合物と混合して用いることもできる。
【0012】
本発明に係る歯科用組成物は、(a)酸性基を有する重合性化合物と、(b)還元剤と、(c)水と、(d)酸化アルミニウム粉末とを含有していることを特徴としており、この4つの成分の合計を100重量部としたときの(a)酸性基を有する重合性化合物は、歯科用組成物中に5〜35重量部であることが好ましく、5重量部未満では歯質に対する接着性が弱くなる傾向があり、35重量部を超えると逆に接着性が低下する傾向がある。
【0013】
本発明に係る歯科用組成物に使用する(b)還元剤は、接着界面や接着剤層における硬化性を高める目的で、歯科界で一般的に還元剤として用いられている3級アミンやバルビツル酸誘導体や、その他の還元剤としてベンゾイルオキシパーオキサイド、スルフィン酸ソーダ誘導体、有機金属化合物等が利用できる。3級アミン類としては、例えば芳香族第3級アミン、脂肪族第3級アミンなどがいずれも有効である。芳香族第3級アミンとしては、例えばN,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジエチル−p−トルイジン、N,N−ジメチル−3,5−ジメチルアニリン、N,N−ジメチル−4−エチルアニリン、N,N−ジメチル−4−t−ブチルアニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3,5−ジメチルアニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3,4−ジメチルアニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−4−エチルアニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−4−t−ブチルアニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3,5−t−ジブチルアニリン、4−N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−N,N−ジメチルアミノ安息香酸−n−ブトキシエチル、4−N,N−ジメチルアミノ安息香酸(2−メタクリロイルオキシ)エチル、4−N,N−ジメチルアミノベンゾフェノン等が挙げられる。また脂肪族第3級アミンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−n−ブチルジエタノールアミン、N−ラウリルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、(2−ジメチルアミノ)エチルメタクリレート、N−メチルジエタノールアミンジメタクリレート、N−エチルジエタノールアミンジメタクリレート、トリエタノールアミンモノメタクリレート、トリエタノールアミンジメタクリレート、トリエタノールアミントリメタクリレート等が挙げられる。
【0014】
バルビツル酸誘導体としては、1,3,5−トリメチルバルビツル酸、1,3,5−トリエチルバルビツル酸、1,3−ジメチル−5−エチルバルビツル酸、1,5−ジメチルバルビツル酸、1−メチル−5−エチルバルビツル酸、1−メチル−5−プロピルバルビツル酸、5−エチルバルビツル酸、5−プロピルバルビツル酸、5−ブチルバルビツル酸、1−ベンジル−5−フェニルバルビツル酸、1−シクロヘキシル−5−エチルバルビツル酸等が挙げられる。
【0015】
本発明に係る歯科用組成物に使用する(b)還元剤は、歯科用組成物中に0.1〜5重量部であることが好ましく、0.1重量部未満では還元剤としての効果が得られ難く、5重量部を超えると使用時歯牙組織上での析出や歯科用組成物の保存安定性が低下する傾向がある。
【0016】
本発明に係る歯科用組成物に使用する(c)水は、(a)酸性基を有する重合性化合物に水を介して歯質脱灰等の作用が行わせるために必要であり、蒸留水,精製水,イオン交換水又は脱イオン水等が好適である。水の含有量は歯科用組成物中に10〜55重量部であることが好ましく、10重量部未満では歯科用組成物の歯質接着性が低下し、55重量部を超えると歯科用組成物の重合硬化性が悪化する傾向が強い。
【0017】
本発明に係る歯科用組成物に使用する(d)酸化アルミニウム粉末は、その粒子径が0.001〜50μmであることが好ましく、0.001〜0.1μmであることがより好ましい。この場合、後述する(h)酸化アルミニウム粉末以外のフィラーとしての効果も同時に得ることができる。
【0018】
本発明に係る歯科用組成物に使用する(d)酸化アルミニウム粉末は、歯科用組成物中に0.1〜5重量部であることが好ましく、0.1重量部未満では保存安定性に対する効果が得られ難く、5重量部を超えると歯科用組成物の粘性に影響を与えて使用し難くなる傾向があり、更に光重合性の歯科用組成物に応用する場合には、(d)酸化アルミニウム粉末の光遮蔽効果により硬化性が得られ難くなる傾向がある。また、保存安定性の効果を最大限に得るためには、(d)酸化アルミニウム粉末の比表面積100m2につき、(a)酸性基を有する重合性化合物の酸性基が0.4モル当量以下、及び(b)還元剤が0.05モル当量以下の条件で歯科用組成物中に配合されていることが好ましい。
ここで酸性基がカルボン酸基の場合には、そのまま酸性基の数を用いて酸化アルミニウム粉末の比表面積に対する酸性基のモル当量を計算することができるが、酸性基がリン酸基である場合に限ってはP原子に直接結合している−OHの数としてモル当量を計算することとする。また、還元剤の還元部位とは、還元剤におけるラジカル発生部位を示し、その部位を1単位として比表面積に対する還元部位のモル当量を求める。例えば、還元剤が3級アミンの場合には−N(CH3)を1つの還元部位としてモル当量を求めればよく、例えばバルビツル酸誘導体の場合には1つのバルビツル酸誘導体について1つのラジカル発生部位を有しているのでバルビツル酸誘導体の数がそのまま還元部位の数になる。
【0019】
本発明に係る歯科用組成物には、自ら硬化する特性を与え、より歯質と強固に接着するために更に(e)増感剤を配合することが好ましい。増感剤としては光重合開始剤が適しており、例えば、α−ジケトン系化合物、ケタール系化合物、アントラキノン系化合物、チオキサントン系化合物、ベンゾインアルキルエーテル系化合物などが有効である。また、アシルホスフィンオキサイド系化合物などを併用してもよい。α−ジケトン系化合物としては、例えばカンファーキノン、ベンジル、ジアセチル、アセナフテンキノン、9,10−フェナントラキノン等が挙げられる。ケタール系化合物としては、例えば、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、ベンジルジ(β−フェニルエチル)ケタール、ベンジルジ(2−メトキシエチル)ケタールなどが挙げられる。アントラキノン系化合物としては、例えば、アントラキノン、β−メチルアントラキノン、β−エチルアントラキノンが挙げられる。またチオキサントン系化合物としては、例えば、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメチル−9−オキソ−9H−チオキサンテン−2−イルオキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロパンアミニウムクロライドなどが挙げられる。ベンゾインアルキルエーテル系化合物としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル等が使用できる。これらの増感剤の中でも、カンファーキノン、ベンジルが特に好ましい。また、アシルホスフィンオキサイド系化合物としては、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,6−ジメトキシベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。
【0020】
本発明に係る歯科用組成物に使用する(e)増感剤は、歯科用組成物中に0.1〜7重量部であることが好ましく、0.1重量部未満では十分な増感効果が得られ難く、7重量部を超えると歯科用組成物の接着性能に影響を与えてしまう傾向がある。
【0021】
本発明に係る歯科用組成物は、更に(f)酸性基を有さない重合性化合物を配合することもできる。この(f)酸性基を有さない重合性化合物は従来から歯科材料に用いられている重合性の化合物が使用でき、ビニル化合物であることがより好ましい。このような(f)酸性基を有さない重合性化合物としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2,2−ビス[(メタ)アクリロイルオキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシポリエトキシフェニル]プロパン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジ(メタ)アクリロイルオキシプロパン、1,2−ジヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロパン、2,2−ビス[4−{2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロポキシ}フェニル]プロパン等を、また分子中にウレタン結合を有する酸基を有さない重合性モノマーとして、ジ−2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジカルバメート等を例示することができる。
【0022】
本発明に係る歯科用組成物に使用する(f)酸性基を有さない重合性化合物は、歯科用組成物中に10〜45重量部であることが好ましい。10重量部未満では十分な効果が得られ難く、45重量部を超えると歯質への接着力が低下してしまうので好ましくない。
【0023】
本発明に係る歯科用組成物には、必要により(g)有機溶剤を配合することができる。(g)有機溶剤としては、特に揮発性が高く親水性であるアセトン,メタノール,エタノール,イソプロピルアルコール,メチルエチルケトン等が好ましい。これらの(g)有機溶剤は単独或いは2種以上を混合して用いてもよい。これらの(g)有機溶剤を配合すると各種重合性モノマーと水とを相溶させることが容易となり、透明性の高い歯科用組成物を得ることができる。また、相溶に至らない配合量であっても乳化状態で供給することができる。この際、乳化状態が不安定な場合は例えば歯科用組成物を収納した容器に必要に応じてアルミナやジルコニア等の球状の塊状物を装填し使用前に容器を適宜振盪して用いることが好ましい。(g)有機溶剤の配合量は歯科用組成物中に10〜45重量部であることが好ましい。10重量部未満では前述の効果が得られ難く、45重量部を超えると歯質への接着性が低下する傾向がある。
【0024】
本発明に係る歯科用組成物には、接着性,塗布性,流動性,及び機械的強度の向上などの目的で、必要に応じ(h)酸化アルミニウム粉末以外のフィラーを配合することができる。
【0025】
(h)酸化アルミニウム粉末以外のフィラーの形態としては、特に制限はなく粒状,平板状,シート状,繊維状,多孔質状などいずれであってもよい。歯科用組成物が塗布される部位には、例えば歯科用コンポジットレジンやレジン強化型の歯科用セメント等のような疎水性の重合性組成物が更に塗布・充填されるため、歯科用コンポジットレジンやレジン強化型の歯科用セメント等との馴染みを良くするため、これらフィラーが無機系の場合にはシラン処理のような表面処理などを施してもよい。
【0026】
(h)酸化アルミニウム粉末以外のフィラーの材質としては、シリカ、結晶石英、ヒドロキシアパタイト、酸化チタン、酸化イットリウム、ジルコニア、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、フッ化ナトリウム、或いはカオリン、クレー、雲母、マイカなどの鉱物、セラミックス、ガラス、各種架橋ポリマー、前記無機物及び架橋ポリマーなどを含有した有機無機複合材料等が挙げられる。架橋ポリマーとしては、例えば、前述の単官能性(メタ)アクリル酸エステルと多官能性(メタ)アクリル酸エステルとを懸濁重合法、乳化重合法などにより共重合させた粒状のものを用いることができる。このような架橋ポリマーは、酸性基を有する重合性化合物、フィルム形成剤、有機溶媒などの接着剤組成物成分と混合した際に膨潤するものであってもよく、その膨潤度は通常100%以下のものが好適に用いられる。
【0027】
本発明に係る歯科用組成物に配合される(h)酸化アルミニウム粉末以外のフィラーの配合量は、0.1〜15重量部であることが好ましい。0.1重量部未満であると前述の効果が得られ難く、15重量部を超えると目的とする塗布性,流動性が得られ難い傾向がある。
【0028】
本発明の歯科用組成物には必要に応じて微量の紫外線吸収剤,着色剤,重合禁止剤等を添加してもよいのは勿論である。
【0029】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明に係る歯科用組成物を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(a)〜(h)の各成分について,表1に示す配合により歯科用組成物の実施例1〜21及び表2に示す配合により比較例1〜12を得た。更に従来の2成分1作業ステップの歯科用組成物として酸化アルミニウム粉末を含有しない他社既存製品(サンメディカル社製,AQボンド)を比較例13とした。尚、表中の各略称は以下の通りである。
PM2 :ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ハイドロジェンホスフェート
PM21 :ビス[5−(2−メタクリロイルオキシエトキシカルボニル)ペンチル]ハイドロジェンフォスフェート
PhenylP:2−メタクリロイルオキシエチルフェニルハイドロジェンホスフェート
PM2−C6 :ビス(6−メタクリロイルオキシヘキシル)ハイドロジェンホスフェート
PM2−Cl :ビス(1−クロロメチル−2−メタクリロイルオキシエチル)ハイドロジェンホスフェート
MDP :10−メタクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホスフェート
4−MET :4−メタクリロイルオキシエチルトリメリット酸
6−MENT :6−メタクリロイルオキシエチルナフタレン−1,2,6−トリカルボン酸
4−AET :4−アクリロイルオキシエチルトリメリット酸
MAC−10 :11−メタクリロイルオキシウンデカン−1,1−ジカルボン酸
DAAE :4−N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル
CEBA :1−シクロヘキシル−5−エチルバルビツル酸
酸化アルミニウム粉末:酸化アルミニウムC(日本アエロジル社製)
CQ :カンファーキノン
HEMA :2−ヒドロキシエチルメタクリレート
GDMA :2−ヒドロキシ−1,3−ジメタクリロイルオキシプロパン
TEGDMA :トリエチレングリコールジメタクリレート
UDMA :ジ−2−メタクリロイルオキシエチル−2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジカルバメート
A50 :アエロジル50(日本アエロジル社製)
A200 :アエロジル200(日本アエロジル社製)
R972 :アエロジルR972(日本アエロジル社製)
【0030】
<保存安定性試験>
45℃に設定されている恒温器に各実施例,各比較例の歯科用組成物を保持し、1週間毎に硬化の有無を下記の評価で確認した。結果を表1及び表2に纏めて示す。
A:4週間以上液の硬化が認められない。
B:2〜4週間で液の硬化が認められた。
C:2週間以内で液の硬化が認められた。
【0031】
<接着性試験1>
1.牛の新鮮な前歯表面を注水下で#600の耐水研磨紙によってエナメル質及び象牙質面を各5個ずつ露出するように研磨した。
2.研磨した象牙質面又はエナメル質面に直径2.5mmの穴の開いたフッ素樹脂テープを貼って被着面積を規定した。この規定した被着面に実施例1,2,19,20,21以外及び比較例10〜12以外の歯科用組成物をエッチング及びプライマー処理を行わずに塗布し、20秒後にエアーで乾燥した。次に歯科用可視光線照射器(製品名:ジーシーニューライトVLII,ジーシー社製)にて10秒間光照射した。
3.内径5.0mmの穴の開いた高さ2.0mmのシリコーンゴム型を接着面に当て、中に光重合型コンポジットレジン(製品名:ユニフィルS,ジーシー社製)を充填し、前記歯科用可視光線照射器にて40秒間光照射し内部のレジンを硬化させた。
4.試験体を37℃水中に1日間浸漬した後、試験体上部に引張り用アクリルロッドを装着し万能試験機(製品名:オートグラフ,島津製作所社製)にてクロスヘッドスピード1.0mm/min.にて引張り試験を行った。結果を表1及び表2に纏めて示す。
【0032】
<接着性試験2>
1.接着性試験1と同様に牛の前歯表面を研磨した。
2.研磨した象牙質面又はエナメル質面に直径2.5mmの穴の開いたフッ素樹脂テープを貼って被着面積を規定した。この規定した被着面に表1における実施例1及び2の歯科用組成物を塗布し10秒保持した後にエアーで乾燥した。
3.被着面に歯科用接着剤(製品名:ユニフィルボンド ボンディング材,ジーシー社製)を塗布し、前記歯科用可視光線照射器にて10秒間光照射した。
4.内径5.0mmの穴の開いた高さ2.0mmのシリコーンゴム型を接着面に当て、中に光重合型コンポジットレジン(製品名:ユニフィルS,ジーシー社製)を充填し、前記歯科用可視光線照射器にて40秒間光照射し内部のレジンを硬化させた。
5.試験体を37℃水中に1日間浸漬した後、試験体上部に引張り用アクリルロッドを装着し万能試験機(製品名:オートグラフ,島津製作所社製)にてクロスヘッドスピード1.0mm/min.にて引張り試験を行った。結果を表1に纏めて示す。
【0033】
<接着性試験3>
1.接着性試験1と同様に牛の前歯表面を研磨した。
2.研磨した象牙質面又はエナメル質面に直径3mmの穴の開いたフッ素樹脂テープを貼って被着面積を規定した。この規定した被着面に表1及び表2における実施例19〜21及び比較例10〜12の歯科用組成物を塗布し10秒保持した後にエアーで乾燥した。
3.内径4.0mmの穴の開いた高さ2.0mmのシリコーンゴム型を接着面に当て、中にレジン強化型グラスアイオノマーセメント(製品名:フジIILC,ジーシー社製)を充填し、前記歯科用可視光線照射器にて40秒間光照射し内部のセメントを硬化させた。
4.試験体を37℃水中に1日間浸漬した後、試験体上部に引張り用アクリルロッドを装着し万能試験機(製品名:オートグラフ,島津製作所製)にてクロスヘッドスピード1.0mm/min.にて引張り試験を行った。結果を表1及び表2に纏めて示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
実施例及び比較例から明らかなように、実施例の歯科用組成物は従来の製品である比較例13と同等の接着性でありながら保存時に経時的に硬化することのない歯科用組成物であることが確認できた。
【0037】
【発明の効果】
以上に詳述したように本発明に係る歯科用組成物は、酸性基を有する重合性化合物と3級アミン等の還元剤とが水の存在下で共存する操作性の高い1成分1作業ステップの歯科用組成物であって、従来と同様の接着性を持ちながら保存時に経時的に硬化することがなく、歯科医療分野に貢献する価値の非常に大きなものである。
Claims (5)
- (a)酸性基を有する重合性化合物と、(b)還元剤と、(c)水と、(d)酸化アルミニウム粉末とを含有していることを特徴とする歯科用組成物。
- (d)酸化アルミニウム粉末の比表面積100m2につき、(a)酸性基を有する重合性化合物の酸性基が0.4モル当量以下、及び(b)還元剤の還元部位が0.05モル当量以下の割合で配合されている請求項1に記載の歯科用組成物。
- (a)酸性基を有する重合性化合物:5〜35重量部
(b)還元剤:0.1〜5重量部
(c)水:10〜55重量部
(d)酸化アルミニウム粉末:0.1〜5重量部
から成る請求項1又は2に記載の歯科用組成物。 - 更に(e)増感剤を0.1〜7重量部含有する請求項1ないし3の何れか1項に記載の歯科用組成物。
- 更に、(f)酸性基を有さない重合性化合物:10〜45重量部,(g)有機溶媒:10〜45重量部,(h)酸化アルミニウム粉末以外のフィラー:0.1〜15重量部の少なくとも一つを含有する請求項1ないし4の何れか1項に記載の歯科用組成物。
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