JP2010025493A - ヒートポンプ式給湯装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】除霜運転が行われた場合でも沸き上げが完了までの加熱能力を十分に確保することのできるヒートポンプ式給湯装置を提供する。
【解決手段】除霜運転が行われることが予測される所定の条件として、外気温センサ15の検出温度が所定温度以下であること、入水温度センサ26の検出温度Tw が所定温度以下であることを設定していて、沸き上げ運転を行う前に前記条件を満たしたときは、沸き上げ運転におけるヒートポンプ回路10の加熱能力を前記条件を満たさなかったときよりも高い加熱能力に設定して沸き上げ運転を行い、前記条件を満たさなかったときの沸き上げ運転中に除霜運転が行われた場合には、除霜運転終了後のヒートポンプ回路10の加熱能力を除霜運転前よりも高い加熱能力にして沸き上げ運転を行うようにしたので、除霜運転が行われた場合でも沸き上げが完了までの加熱能力を十分に確保することのできる。
【選択図】図1
【解決手段】除霜運転が行われることが予測される所定の条件として、外気温センサ15の検出温度が所定温度以下であること、入水温度センサ26の検出温度Tw が所定温度以下であることを設定していて、沸き上げ運転を行う前に前記条件を満たしたときは、沸き上げ運転におけるヒートポンプ回路10の加熱能力を前記条件を満たさなかったときよりも高い加熱能力に設定して沸き上げ運転を行い、前記条件を満たさなかったときの沸き上げ運転中に除霜運転が行われた場合には、除霜運転終了後のヒートポンプ回路10の加熱能力を除霜運転前よりも高い加熱能力にして沸き上げ運転を行うようにしたので、除霜運転が行われた場合でも沸き上げが完了までの加熱能力を十分に確保することのできる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ヒートポンプ回路によって給湯用水を加熱するヒートポンプ式給湯装置に関するものである。
従来、この種のヒートポンプ式給湯装置としては、圧縮機から吐出した冷媒を水熱交換器(ガスクーラ)に流通した後、開度調整可能な膨張弁を介して蒸発器に流通し、圧縮機に吸入するヒートポンプ回路と、給湯用水をポンプによって水熱交換器に流通することによりヒートポンプ回路の冷媒によって給湯用水を加熱する給湯回路と、ヒートポンプ回路で加熱された給湯回路の給湯用水を貯溜する貯湯タンクとを備え、過去の使用状況等に基づいて設定した温度の湯を深夜電力を利用して沸き上げるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この給湯装置において、蒸発器の除霜を行う場合には、膨張弁の開度を大きくして蒸発器に流入する冷媒の温度を通常運転よりも高くすることにより、除霜運転を行うようにしている。
特開2007−40555号公報
ところで、前記給湯装置では、沸き上げ運転を開始する際、沸き上げ温度及び外気温度に基づいて、沸き上げ運転が所定時刻(例えば午前7時)に完了するようにヒートポンプ回路の圧縮機の周波数を設定しているが、沸き上げ運転中に除霜運転が行われると、除霜運転中は沸き上げ運転を行うことができないため、所定時刻までに沸き上げが完了しなくなる場合があった。また、除霜運転が行われた場合、除霜運転終了後の沸き上げ運転における圧縮機の周波数を高くすればよいが、外気温が低い場合など、除霜運転が何回も行われる場合には、除霜運転終了後の圧縮機の周波数を高くしても、沸き上げが完了までの加熱能力を十分に確保することができなくなる場合があった。
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、除霜運転が行われた場合でも沸き上げが完了までの加熱能力を十分に確保することのできるヒートポンプ式給湯装置を提供することにある。
本発明は前記目的を達成するために、圧縮機から吐出した冷媒を水熱交換器に流通した後、開度調整可能な膨張弁を介して蒸発器に流通し、圧縮機に吸入するヒートポンプ回路と、給湯用水をポンプによって水熱交換器に流通することによりヒートポンプ回路の冷媒によって給湯用水を加熱する給湯回路と、ヒートポンプ回路で加熱された給湯回路の給湯用水を貯溜する貯湯タンクと、蒸発器の温度を検出する蒸発器温度センサとを備え、貯湯タンクに貯溜される給湯用水を設定温度に加熱する沸き上げ運転を行うとともに、蒸発器温度センサが所定温度以下になると、蒸発器の除霜運転を行うヒートポンプ式給湯装置において、前記除霜運転が行われることが予測される所定の条件を設定していて、沸き上げ運転を行う前に前記条件を満たしたときは、沸き上げ運転におけるヒートポンプ回路の加熱能力を前記条件を満たさなかったときよりも高い加熱能力に設定して沸き上げ運転を行い、前記条件を満たさなかったときの沸き上げ運転中に除霜運転が行われた場合には、除霜運転終了後のヒートポンプ回路の加熱能力を除霜運転前よりも高い加熱能力にして沸き上げ運転を行う制御手段を備えている。
これにより、除霜運転が行われることが予測される所定の条件を満たした場合には、除霜運転によって沸き上げ運転が中断されることを前提とした加熱能力でヒートポンプ回路が運転される。また、除霜運転が行われることが予測される所定の条件を満たさなかった場合には、前記条件を満たした場合よりも低い加熱能力でヒートポンプ回路が運転されことから、ヒートポンプ回路の加熱能力が無用に高くなることがない。更に、前記条件を満たさなかったときの沸き上げ運転中に除霜運転が行われた場合には、除霜運転終了後のヒートポンプ回路の加熱能力を除霜運転前よりも高い加熱能力にして沸き上げ運転が行われることから、急激な外気温度の低下等により除霜運転が行われた場合でも、沸き上げを完了するための加熱能力が不足することがない。
本発明によれば、除霜運転が行われることが予測される場合には、除霜運転によって沸き上げ運転が中断されることを前提とした加熱能力でヒートポンプ回路を運転することができるので、所定時刻までに設定温度の沸き上げを完了するための加熱能力を十分に確保することができる。また、除霜運転が行われないと予測される場合には、除霜運転が行われることが予測される場合よりも低い加熱能力でヒートポンプ回路を運転することができるので、ヒートポンプ回路の加熱能力が無用に高くなることがなく、省エネルギー運転を行うことができる。更に、前記条件を満たさなかったときの沸き上げ運転中に除霜運転が行われた場合には、除霜運転終了後のヒートポンプ回路の加熱能力を除霜運転前よりも高い加熱能力にして沸き上げ運転が行われるので、除霜運転が行われないと予測される場合の加熱能力でヒートポンプ回路を運転していたときに急激な外気温度の低下等により除霜運転が行われた場合でも、沸き上げを完了するための加熱能力を十分に確保することができる。
図1乃至図3は本発明の第1の実施形態を示すもので、図1は給湯装置の概略構成図、図2は制御系を示すブロック図、図3は制御部の動作を示すフローチャートである。
同図に示す給湯装置は、冷媒を流通するヒートポンプ回路10と、給湯用水を流通する第1給湯回路20と、給湯用水を流通する第2給湯回路30と、浴槽用水を流通する浴槽用回路40と、ヒートポンプ回路10の冷媒と第1給湯回路20の給湯用水とを熱交換する第1水熱交換器50と、第2給湯回路30の給湯用水と浴槽用回路40の浴槽用水とを熱交換する第2水熱交換器60とを備えている。
ヒートポンプ回路10は、圧縮機11、膨張弁12、蒸発器13及び第1水熱交換器50を接続してなり、図中実線矢印で示すように圧縮機11、第1水熱交換器50、膨張弁12、蒸発器13、圧縮機11の順に冷媒を流通させるようになっている。尚、このヒートポンプ回路10で使用される冷媒は、例えば二酸化炭素等の自然系冷媒である。膨張弁12は、例えば周知の電子膨張弁からなり、開度を任意に調整可能になっている。蒸発器13は送風機13aを有し、送風機13aによって外気と熱交換するようになっている。また、蒸発器13には蒸発器13の温度を検出する蒸発器温度センサ14が設けられ、蒸発器13の近傍には外気温度を検出する外気温センサ15が設けられている。更に、圧縮機11の吐出側流路には冷媒の温度を検出する吐出温度センサ16が設けられている。
第1給湯回路20は、貯湯タンク21、第1ポンプ22及び第1水熱交換器50を接続してなり、図中白抜き矢印で示すように貯湯タンク21、第1ポンプ22、第1水熱交換器50、貯湯タンク21の順に給湯用水を流通させるようになっている。貯湯タンク21には、給水管23及び第2給湯回路30が接続され、給水管23から供給された給湯用水は貯湯タンク21を介して第1給湯回路20を流通するようになっている。貯湯タンク21と浴槽Aとは、第2ポンプ24が設けられた流路25を介して接続され、図中一点鎖線矢印で示すように第2ポンプ24によって貯湯タンク21内の給湯用水が浴槽Aに供給されるようになっている。また、第1給湯回路20には、第1水熱交換器50の流入側の温度を検出する入水温度センサ26と、第1水熱交換器50の流出側の温度を検出する出湯温度センサ27が設けられている。
第2給湯回路30は、貯湯タンク21、第3ポンプ31及び第2水熱交換器60を接続してなり、図中破線矢印で示すように貯湯タンク21、第2水熱交換器60、第3ポンプ31、貯湯タンク21の順に給湯用水を流通させるようになっている。
浴槽用回路40は、浴槽A、第4ポンプ41及び第2水熱交換器60を接続してなり、図中黒塗り矢印で示すように浴槽A、第4ポンプ41、第2水熱交換器60、浴槽Aの順に浴槽用水を流通させるようになっている。
第1水熱交換器50は、ヒートポンプ回路10及び第1給湯回路20に接続され、ヒートポンプ回路10を流通する冷媒と第1給湯回路20を流通する給湯用水とを熱交換させるようになっている。第1水熱交換器50は、図示していないが、環状に巻かれたチューブ状の管路内にヒートポンプ回路10の高温側回路10aを配置してなる周知の構造からなり、高温側回路10aの冷媒との熱交換によって第1給湯回路20の給湯用水を加熱するようになっている。
第2水熱交換器60は、第2給湯回路30及び浴槽用回路40に接続され、第2給湯回路30の給湯用水と浴槽用回路40の浴槽用水とを熱交換させるようになっている。
前記給湯装置は、ヒートポンプ回路10及び第1水熱交換器50が配置された加熱ユニット70と、貯湯タンク21、第1ポンプ22、第2ポンプ24、第2給湯回路30、第4ポンプ41及び第2水熱交換器60が配置されたタンクユニット80とを備え、加熱ユニット70とタンクユニット80とは第1給湯回路20を介して接続されている。
また、前記給湯装置は、マイクロコンピュータからなる制御部90を備え、制御部90には、圧縮機11、膨張弁12、送風機13a、蒸発器温度センサ14、外気温センサ15、吐出温度センサ16、入水温度センサ26及び出湯温度センサ27が接続されている。この制御部90では、蒸発器温度センサ14によって検出される蒸発器13の温度に基づいて蒸発器13が着霜しているか否かを判定し、着霜していると判定した場合は、沸き上げ運転を除霜運転に切り換えるようになっている。この場合、制御部90は、圧縮機11を除霜運転用の所定周波数で運転するとともに、膨張弁12を沸き上げ運転時よりも大きい所定の除霜運転用開度に切り換えることにより除霜運転を行うようになっている。また、制御部90は、除霜運転が行われることが予測される所定の条件として、外気温センサ15の検出温度To が所定温度T1 以下であること、入水温度センサ26の検出温度Tw が所定温度T2 以下であることを設定していて、沸き上げ運転を行う前に前記条件を満たしたときは、沸き上げ運転におけるヒートポンプ回路10の加熱能力を前記条件を満たさなかったときよりも高い加熱能力に設定して沸き上げ運転を行い、前記条件を満たさなかったときの沸き上げ運転中に除霜運転が行われた場合には、除霜運転終了後のヒートポンプ回路10の加熱能力を除霜運転前よりも高い加熱能力にして沸き上げ運転を行うようになっている。
ここで、前記制御部90の動作について、図3のフローチャートを参照して説明する。まず、沸き上げ運転を行う前に、過去の使用状況等に基づいて設定した沸き上げ温度と外気温度に基づいて、沸き上げ運転が所定時刻(例えば午前7時)に完了するようにヒートポンプ回路10の圧縮機11の周波数F1 を設定するとともに(S1)、除霜運転が行われることが予測されるときの圧縮機11の周波数F2 を設定する(S2)。この場合、周波数F2 は周波数F1 よりも高く設定されている。次に、沸き上げ運転を行う際、外気温センサ15の検出温度To が所定温度T1 以下の場合(S3)、または入水温度センサ26の検出温度Tw が所定温度T2 以下の場合は(S4)、前記条件を満たすものとして、圧縮機11の運転周波数をF2 に設定し(S5)、沸き上げ運転を開始する(S6)。ここで、沸き上げ運転が終了する前に(S7)、蒸発器温度センサ14の検出温度Te が所定温度T3 以下になった場合は(S8)、沸き上げ運転を除霜運転に切り換えて除霜運転を開始し(S9)、除霜運転が終了すると(S10)、除霜運転を沸き上げ運転に切り換えて沸き上げ運転を再開する。これらステップS7〜S10の動作を沸き上げ運転が終了するまで行う。
次に、前記ステップS3において外気温センサ15の検出温度To が所定温度T1 よりも高く、前記ステップS4において入水温度センサ26の検出温度Tw が所定温度T2 よりも高い場合は、前記条件を満たさないものとして、圧縮機11の運転周波数をF1 に設定し(S11)、沸き上げ運転を開始する(S12)。ここで、沸き上げ運転が終了する前に(S13)、蒸発器温度センサ14の検出温度Te が所定温度T3 以下になった場合は(S14)、沸き上げ運転を除霜運転に切り換えて除霜運転を開始し(S15)、除霜運転が終了すると(S16)、圧縮機11の運転周波数をF2 に設定し(S17)、除霜運転を沸き上げ運転に切り換えて沸き上げ運転を再開する。これらステップS13〜S17の動作を沸き上げ運転が終了するまで行う。
このように、本実施形態によれば、除霜運転が行われることが予測される所定の条件を設定していて、沸き上げ運転を行う前に前記条件を満たしたときは、沸き上げ運転におけるヒートポンプ回路10の加熱能力を前記条件を満たさなかったときよりも高い加熱能力に設定して沸き上げ運転を行うようにしたので、除霜運転が行われることが予測される場合には、除霜運転によって沸き上げ運転が中断されることを前提とした加熱能力でヒートポンプ回路10を運転することができ、所定時刻までに設定温度の沸き上げを完了するための加熱能力を十分に確保することができる。また、除霜運転が行われないと予測される場合には、除霜運転が行われることが予測される場合よりも低い加熱能力でヒートポンプ回路10を運転することができるので、ヒートポンプ回路10の加熱能力が無用に高くなることがなく、省エネルギー運転を行うことができる。更に、前記条件を満たさなかったときの沸き上げ運転中に除霜運転が行われた場合には、除霜運転終了後のヒートポンプ回路10の加熱能力を除霜運転前よりも高い加熱能力にして沸き上げ運転を行うようにしたので、除霜運転が行われないと予測される場合の加熱能力でヒートポンプ回路10を運転していたときに急激な外気温度の低下等により除霜運転が行われた場合でも、沸き上げを完了するための加熱能力を十分に確保することができる。
この場合、除霜運転終了後の圧縮機11の周波数を除霜運転前よりも高い周波数F2 にすることによりヒートポンプ回路10の加熱能力を高くするようにしたので、圧縮機11の制御により確実に加熱能力を制御することができる。
また、除霜運転が行われることが予測される所定の条件として、外気温センサ15の検出温度To が所定温度T1 以下であること、または入水温度センサ26の検出温度Tw が所定温度T2 以下であることを設定しているので、蒸発器13が着霜を生じやすい温度条件を的確に判定することができ、除霜運転が行われるか否かの予測をより正確に行うことができる。尚、本実施形態では、前記二つの条件の何れか一方を満たした場合にヒートポンプ回路10の加熱能力を高くするようにしたが、これらの条件の両方を満たしたときにヒートポンプ回路10の加熱能力を高くするようにしてもよい。
図4は本発明の第2の実施形態を示すもので、制御部の動作を示すフローチャートである。
本実施形態では、前記実施形態と同様、沸き上げ運転を行う前に、過去の使用状況等に基づいて設定した沸き上げ温度と外気温度に基づいて、沸き上げ運転が所定時刻(例えば午前7時)に完了するように送風機13aの回転数N1 を設定するとともに(S20)、除霜運転が行われることが予測されるときの送風機13aの回転数N2 を設定する(S21)。この場合、回転数N2 回転数N1 よりも高く設定されている。次に、沸き上げ運転を行う際、外気温センサ15の検出温度To が所定温度T1 以下の場合(S22)、または入水温度センサ26の検出温度Tw が所定温度T2 以下の場合は(S23)、前記条件を満たすものとして、送風機13aの回転数をN2 に設定し(S24)、沸き上げ運転を開始する(S25)。ここで、沸き上げ運転が終了する前に(S26)、蒸発器温度センサ14の検出温度Te が所定温度T3 以下になった場合は(S27)、沸き上げ運転を除霜運転に切り換えて除霜運転を開始し(S28)、除霜運転が終了すると(S29)、除霜運転を沸き上げ運転に切り換えて沸き上げ運転を再開する。これらステップS26〜S29の動作を沸き上げ運転が終了するまで行う。
次に、前記ステップS22において外気温センサ15の検出温度To が所定温度T1 よりも高く、前記ステップS23において入水温度センサ26の検出温度Tw が所定温度T2 よりも高い場合は、前記条件を満たさないものとして、送風機13aの回転数をN1 に設定し(S30)、沸き上げ運転を開始する(S31)。ここで、沸き上げ運転が終了する前に(S32)、蒸発器温度センサ14の検出温度Te が所定温度T3 以下になった場合は(S33)、沸き上げ運転を除霜運転に切り換えて除霜運転を開始し(S34)、除霜運転が終了すると(S35)、送風機13aの回転数をN2 に設定し(S36)、除霜運転を沸き上げ運転に切り換えて沸き上げ運転を再開する。これらステップS32〜S36の動作を沸き上げ運転が終了するまで行う。
このように、本実施形態によれば、除霜運転終了後の蒸発器用送風機13aの回転数を除霜運転前よりも高い回転数N2 にすることによりヒートポンプ回路10の加熱能力を高くするようにしたので、送風機13aの制御により確実に加熱能力を制御することができる。
図5は本発明の第3の実施形態を示すものであり、制御部の動作を示すフローチャートである。
本実施形態では、前記実施形態と同様、沸き上げ運転を行う前に、過去の使用状況等に基づいて設定した沸き上げ温度と外気温度に基づいて、沸き上げ運転が所定時刻(例えば午前7時)に完了するようにヒートポンプ回路10の圧縮機11の周波数F1 を設定するとともに(S40)、除霜運転が行われることが予測されるときの圧縮機11の周波数F2 を設定する(S41)。この場合、周波数F2 は周波数F1 よりも高く設定されている。次に、沸き上げ運転を行う際、外気温センサ15の検出温度To が所定温度T1 以下の場合(S42)、または入水温度センサ26の検出温度Tw が所定温度T2 以下の場合は(S43)、前記条件を満たすものとして、圧縮機11の運転周波数をF2 に設定するとともに(S44)、蒸発器用送風機13aの回転数をN1 に設定し(S45)、沸き上げ運転を開始する(S46)。ここで、沸き上げ運転が終了する前に(S47)、蒸発器温度センサ14の検出温度Te が所定温度T3 以下になった場合は(S48)、沸き上げ運転を除霜運転に切り換えて除霜運転を開始し(S49)、除霜運転が終了すると(S50)、除霜運転を沸き上げ運転に切り換えて沸き上げ運転を再開する。これらステップS47〜S50の動作を沸き上げ運転が終了するまで行う。
次に、前記ステップS42において外気温センサ15の検出温度To が所定温度T1 よりも高く、前記ステップS43において入水温度センサ26の検出温度Tw が所定温度T2 よりも高い場合は、前記条件を満たさないものとして、圧縮機11の運転周波数をF1 に設定するとともに(S51)、送風機13aの回転数をN1 に設定し(S52)、沸き上げ運転を開始する(S53)。ここで、沸き上げ運転が終了する前に(S54)、蒸発器温度センサ14の検出温度Te が所定温度T3 以下になった場合は(S55)、沸き上げ運転を除霜運転に切り換えて除霜運転を開始し(S56)、除霜運転が終了すると(S57)、送風機13aの回転数をN1 よりも高いN2 に設定する(S58)。次に、沸き上げ運転が終了する前に(S59)、蒸発器温度センサ14の検出温度Te が所定温度T3 以下になった場合は(S60)、再び沸き上げ運転を除霜運転に切り換えて除霜運転を開始し(S61)、除霜運転が終了すると(S62)、圧縮機11の運転周波数をF2 に設定し(S63)、除霜運転を沸き上げ運転に切り換えて沸き上げ運転を再開する。これらステップS59〜S63の動作を沸き上げ運転が終了するまで行う。
このように、本実施形態によれば、除霜運転終了後の蒸発器用送風機13aの回転数を除霜運転前よりも高いN2 にすることによりヒートポンプ回路の加熱能力を高くした後、再び除霜運転が行われた場合には、除霜運転終了後の圧縮機11の周波数を除霜運転前よりも高いF2 にすることによりヒートポンプ回路10の加熱能力を高くするようにしたので、除霜運転が行われるごとにヒートポンプ回路10の加熱能力を段階的に高くすることができる。従って、除霜運転が行われないと予測される場合に除霜運転が行われたときでも、ヒートポンプ回路10の加熱能力を外気温度の変動状況に応じた能力に制御することができ、省エネルギー運転に極めて有利である。
図6は本発明の第4の実施形態を示すもので、制御部の動作を示すフローチャートである。
本実施形態では、前記実施形態と同様、沸き上げ運転を行う前に、過去の使用状況等に基づいて設定した沸き上げ温度と外気温度に基づいて、沸き上げ運転が所定時刻(例えば午前7時)に完了するようにヒートポンプ回路10の膨張弁12の開度B1 を設定するとともに(S70)、除霜運転が行われることが予測されるときの膨張弁12の開度B2 を設定する(S71)。この場合、開度B2 は開度B1 よりも小さく設定されている。次に、沸き上げ運転を行う際、外気温センサ15の検出温度To が所定温度T1 以下の場合(S72)、または入水温度センサ26の検出温度Tw が所定温度T2 以下の場合は(S73)、前記条件を満たすものとして、膨張弁12の開度をB2 に設定し(S74)、沸き上げ運転を開始する(S75)。ここで、沸き上げ運転が終了する前に(S76)、蒸発器温度センサ14の検出温度Te が所定温度T3 以下になった場合は(S77)、沸き上げ運転を除霜運転に切り換えて除霜運転を開始し(S78)、除霜運転が終了すると(S79)、除霜運転を沸き上げ運転に切り換えて沸き上げ運転を再開する。これらステップS76〜S79の動作を沸き上げ運転が終了するまで行う。
次に、前記ステップS72において外気温センサ15の検出温度To が所定温度T1 よりも高く、前記ステップS73において入水温度センサ26の検出温度Tw が所定温度T2 よりも高い場合は、前記条件を満たさないものとして、膨張弁12の開度をB1 に設定し(S80)、沸き上げ運転を開始する(S81)。ここで、沸き上げ運転が終了する前に(S82)、蒸発器温度センサ14の検出温度Te が所定温度T3 以下になった場合は(S83)、沸き上げ運転を除霜運転に切り換えて除霜運転を開始し(S84)、除霜運転が終了すると(S85)、膨張弁12の開度をB2 に設定し(S86)、除霜運転を沸き上げ運転に切り換えて沸き上げ運転を再開する。これらステップS82〜S86の動作を沸き上げ運転が終了するまで行う。
このように、本実施形態によれば、除霜運転終了後の膨張弁12の開度を除霜運転前よりも小さい開度B2 にすることによりヒートポンプ回路10の加熱能力を高くするようにしたので、膨張弁12の制御により確実に加熱能力を制御することができる。
図7は本発明の第5の実施形態を示すもので、制御部の動作を示すフローチャートである。
本実施形態では、前記実施形態と同様、沸き上げ運転を行う前に、過去の使用状況等に基づいて設定した沸き上げ温度と外気温度に基づいて、沸き上げ運転が所定時刻(例えば午前7時)に完了するようにヒートポンプ回路10の圧縮機11の吐出温度Tc1を設定するとともに(S90)、除霜運転が行われることが予測されるときの圧縮機11の吐出温度Tc2を設定する(S91)。この場合、吐出温度Tc2はTc1よりも高く設定されている。次に、沸き上げ運転を行う際、外気温センサ15の検出温度To が所定温度T1 以下の場合(S92)、または入水温度センサ26の検出温度Tw が所定温度T2 以下の場合は(S93)、前記条件を満たすものとして、圧縮機11の吐出温度をTc2に設定し(S94)、沸き上げ運転を開始する(S95)。この場合、圧縮機11の吐出温度がTc2になるように圧縮機11の周波数、蒸発器用送風機13aの回転数、膨張弁12の開度の少なくとも一つを制御する。ここで、沸き上げ運転が終了する前に(S79)、蒸発器温度センサ14の検出温度Te が所定温度T3 以下になった場合は(S97)、沸き上げ運転を除霜運転に切り換えて除霜運転を開始し(S98)、除霜運転が終了すると(S99)、除霜運転を沸き上げ運転に切り換えて沸き上げ運転を再開する。これらステップS96〜S99の動作を沸き上げ運転が終了するまで行う。
次に、前記ステップS92において外気温センサ15の検出温度To が所定温度T1 よりも高く、前記ステップS93において入水温度センサ26の検出温度Tw が所定温度T2 よりも高い場合は、前記条件を満たさないものとして、圧縮機11の吐出温度をTc1に設定し(S100)、沸き上げ運転を開始する(S101)。ここで、沸き上げ運転が終了する前に(S102)、蒸発器温度センサ14の検出温度Te が所定温度T3 以下になった場合は(S103)、沸き上げ運転を除霜運転に切り換えて除霜運転を開始し(S104)、除霜運転が終了すると(S105)、圧縮機11の吐出温度をTc2に設定し(S106)、除霜運転を沸き上げ運転に切り換えて沸き上げ運転を再開する。これらステップS102〜S106の動作を沸き上げ運転が終了するまで行う。
このように、本実施形態によれば、除霜運転終了後の圧縮機11の吐出温度が除霜運転前よりも高い吐出温度Tc2になるように圧縮機11の周波数、蒸発器用送風機13aの回転数、膨張弁12の開度の少なくとも一つを制御することによりヒートポンプ回路10の加熱能力を高くするようにしたので、膨張弁12の制御により確実に加熱能力を制御することができる。
10…ヒートポンプ回路、11…圧縮機、12…膨張弁、13…蒸発器、13a…送風機、14…蒸発器温度センサ、15…外気温センサ、16…吐出温度センサ、26…入水温度センサ、27…出湯温度センサ、20…第1給湯回路、50…第1水熱交換器、90…制御部。
Claims (8)
- 圧縮機から吐出した冷媒を水熱交換器に流通した後、開度調整可能な膨張弁を介して蒸発器に流通し、圧縮機に吸入するヒートポンプ回路と、給湯用水をポンプによって水熱交換器に流通することによりヒートポンプ回路の冷媒によって給湯用水を加熱する給湯回路と、ヒートポンプ回路で加熱された給湯回路の給湯用水を貯溜する貯湯タンクと、蒸発器の温度を検出する蒸発器温度センサとを備え、貯湯タンクに貯溜される給湯用水を設定温度に加熱する沸き上げ運転を行うとともに、蒸発器温度センサが所定温度以下になると、蒸発器の除霜運転を行うヒートポンプ式給湯装置において、
前記除霜運転が行われることが予測される所定の条件を設定していて、沸き上げ運転を行う前に前記条件を満たしたときは、沸き上げ運転におけるヒートポンプ回路の加熱能力を前記条件を満たさなかったときよりも高い加熱能力に設定して沸き上げ運転を行い、前記条件を満たさなかったときの沸き上げ運転中に除霜運転が行われた場合には、除霜運転終了後のヒートポンプ回路の加熱能力を除霜運転前よりも高い加熱能力にして沸き上げ運転を行う制御手段を備えた
ことを特徴とするヒートポンプ式給湯装置。 - 前記制御手段に、除霜運転が行われることが予測される条件として、外気温度が所定温度以下であることを設定した
ことを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ式給湯装置。 - 前記制御手段に、除霜運転が行われることが予測される条件として、水熱交換器に流入する給湯用水の温度が所定温度以下であることを設定した
ことを特徴とする請求項1または2記載のヒートポンプ式給湯装置。 - 前記制御手段を、除霜運転終了後の圧縮機の周波数を除霜運転前よりも高くすることによりヒートポンプ回路の加熱能力を高くするように構成した
ことを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ式給湯装置。 - 前記制御手段を、除霜運転終了後の蒸発器用送風機の回転数を除霜運転前よりも高くすることによりヒートポンプ回路の加熱能力を高くするように構成した
ことを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ式給湯装置。 - 前記制御手段を、除霜運転終了後の蒸発器用送風機の回転数を除霜運転前よりも高くすることによりヒートポンプ回路の加熱能力を高くした後、再び除霜運転が行われた場合には、除霜運転終了後の圧縮機の周波数を除霜運転前よりも高くすることによりヒートポンプ回路の加熱能力を高くするように構成した
ことを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ式給湯装置。 - 前記制御手段を、除霜運転終了後の膨張弁の開度を除霜運転前よりも小さくすることによりヒートポンプ回路の加熱能力を高くするように構成した
ことを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ式給湯装置。 - 前記制御手段を、除霜運転終了後の圧縮機の吐出温度が除霜運転前よりも高くなるように圧縮機の周波数、蒸発器用送風機の回転数、膨張弁の開度の少なくとも一つを制御することによりヒートポンプ回路の加熱能力を高くするように構成した
ことを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ式給湯装置。
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