JP2010021446A - プラズマ処理装置、プラズマ処理方法及び記憶媒体 - Google Patents

プラズマ処理装置、プラズマ処理方法及び記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】真空雰囲気において処理容器内の基板に対して処理ガスをプラズマ化したプラズマを供給してプラズマ処理を行うにあたって、面内均一性高く処理を行うこと。
【解決手段】基板を載置する載置台に対向するように、下面に多数のガス吐出孔が形成されたガスシャワーヘッドを処理容器の天壁に設けると共に、このガスシャワーヘッドの周囲における処理容器の天壁を誘電体により構成し、この誘電体上に基板の上方の処理領域の周囲に電磁誘導により前記基板の径方向に概略平行な電界を形成し、更にガスシャワーヘッドに負の直流電圧を印加する。
【選択図】図5

Description

本発明は、基板に対してプラズマ処理を行うためのプラズマ処理装置、プラズマ処理方法及びこの方法を記憶した記憶媒体に関する。
半導体装置の製造工程においては、基板である半導体ウェハ(以下、ウェハという)の表面に対してプラズマを用いてエッチング処理や成膜処理などのプラズマ処理を行う工程がある。
例えばエッチング処理を行う場合において、上記のパターンマスクの下層側には、具体的には例えば反射防止膜、アモルファスカーボン膜、シリコン酸化膜及びエッチングストップ膜などの互いに組成の異なる膜が上側からこの順番でシリコン膜上に積層されている。そこで、この多層膜に凹部を形成する時には、各々の膜毎にエッチングガスを切り替えると共に、このエッチングガスの流量や圧力などの処理条件を調整するようにしている。そのため、面内において各々の膜を均一にエッチングするためには、各々の膜の処理条件に応じて、ウェハの上方の処理領域における濃度分布が均一となるように処理ガスを供給すると共に、この処理ガスを均一にプラズマ化する必要がある。
ここで、処理ガスをプラズマ化してプラズマ処理を行う手法としては、例えばCCP(capacitively coupled plasma:容量結合型プラズマ)方式やICP(inductively coupled plasma:誘導結合プラズマ)方式、あるいはマイクロ波を利用した方式などが知られている。
CCP方式は、平行平板型のプラズマ処理装置を用いた方式であり、処理容器内の載置台にウェハを載置して、このウェハに対向するように処理容器の天壁に設けられ、下面に多数のガス吐出孔が形成された例えば金属からなるガスシャワーヘッドから処理ガスを供給し、載置台とガスシャワーヘッドとの間に高周波電圧を印加することにより処理ガスをプラズマ化するようにしている。この方式では、ガスシャワーヘッドから処理ガスを供給しているので、上記のように処理ガスの流量や種類などの処理条件が変わった場合であっても、処理領域における処理ガスの濃度分布を制御できる。また、処理ガスの濃度分布を均一にでき、載置台とガスシャワーヘッドとを近接させることができるため、処理容器の高さを抑えることができる。更に、ガスシャワーヘッドを加工しやすい材料例えば金属により構成することができるので、このガスシャワーヘッドに冷却機構例えば冷却水の流路を簡便に設けることができ、そのため処理条件に合わせてガスシャワーヘッドの温度を容易に調整できる。
一方、このCCP方式では、載置台とガスシャワーヘッドとの間に流れる電流の道筋が極めて複雑であることから、処理ガスを均一にプラズマ化することが困難であり、ウェハの面内においてプラズマの密度が不均一になりやすい。そのため、例えばウェハの径方向において、例えばエッチングレートがばらついてしまう場合がある。また、この方式ではプラズマの電子温度が高いので、ウェハにダメージを与えるおそれもある。更に、載置台とガスシャワーヘッドとの双方あるいはいずれかに高周波電源を接続する必要があることから、装置のコストが嵩んでしまう。
ところで既述のICP方式は、古くから用いられてきた方法であり、例えば特許文献1に示すように、電磁誘導を利用した方式である。具体的には、例えば処理容器の天壁を誘電体例えば石英により構成して、この天壁上にウェハと同心円状に複数周巻回されたICPコイルを設けると共に、このコイルに高周波電圧を印加することによって、天壁を通過して処理容器内に電界を発生させ、この電界により処理ガスをプラズマ化する方式である。この方式では、コイルの下方位置に電界が形成され、またコイルに印加する電圧の大きさに応じて電界の強度が変わるので、プラズマの発生する位置や濃度(量)を極めて容易に把握できる。従って、例えばコイルの位置を調整したり、あるいは例えばウェハの内周側と外周側とにコイルを2分割し、各々のコイルに印加する電圧を調整したりすることによって、プラズマの密度分布を容易に調整できる。また、処理容器の天壁上にコイルを設けるだけで処理ガスをプラズマ化できることから、極めて安価にプラズマ処理を行うことができる。
しかし、この方式では、処理容器の天壁に既述の金属からなるガスシャワーヘッドを設けて、このガスシャワーヘッド上にコイルを設置すると、このガスシャワーヘッドにより電界が遮断されてしまう。そのため、処理領域に均一な電界を形成するためには、金属製のガスシャワーヘッドを設けることができない。また、誘電体例えば石英は金属に比べて加工しにくい材料であり、そのためこの誘電体によりガスシャワーヘッドを構成するのは加工上困難である。そこで、この方式では、ガスシャワーヘッドに代えて、例えば処理容器の天壁の中央及び側壁にガス吐出孔を形成し、このガス吐出孔から処理ガスを供給するようにしている。そのため、ガスシャワーヘッドを用いた場合よりも、処理ガスの分布が不均一となりやすい。また、処理容器の天壁の近傍や側壁の近傍では処理ガスの濃度に大きな偏りが生じてしまうので、ウェハの近傍では処理ガスの濃度分布が均一となるように、例えば処理容器の天壁や側壁とウェハ(載置台)との間のギャップを大きく取るようにしているため、処理容器が大型化してしまう。更に、処理容器の天壁が上記のように誘電体例えば石英から構成されており、この天壁に冷却水の流路を形成するのは加工上困難であるため天壁の温度の調整が難しい。
以上のように、上記の2方式には一長一短があるので、これらの方式のいずれかだけでは、様々な処理条件に応じて濃度が均一となるように処理ガスを供給し、かつこの処理ガスを均一にプラズマ化するのは困難であり、そのためウェハの面内において例えばエッチングレートにばらつきが生じてしまうおそれがある。また、既述のマイクロ波を利用した方式では、ICP方式とほぼ同様で、処理ガスの流量制御や天壁の温度制御が難しい。そこで、均一に処理ガスを供給し、かつこの処理ガスを均一にプラズマ化するために、例えばCCP方式のプラズマ処理装置において、処理容器の天壁におけるガスシャワーヘッドの周囲を誘電体により構成し、この誘電体上にウェハと同心円状にコイルを巻回することによってICP方式を併用するといった技術が検討されている。また、特許文献2に示すように、CCP方式のプラズマ処理装置において、ガスシャワーヘッドに直流電圧を印加する方法も検討されている。これらの方法を用いることによって、例えばエッチング処理の均一性が若干改善されるが、更に均一に処理できる手法が求められている。
また、既述のパターンマスクの開口径が小さくなるに従って処理の面内均一性が必要になっていくことから、配線構造の微細化が進むにつれてプラズマを更に均一に形成する必要がある。更に、現在の300mm(12インチ)サイズのウェハに代えて、450mm(18インチ)といった大型のウェハが採用される場合には、このウェハに合わせた大きなプラズマを形成するために、プラズマを更に均一に形成する技術が必要となる。
特開2008−109155(図1) 特開2006−286813(図1)
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、基板に対してプラズマ処理を行うにあたり、面内均一性の高い処理を行うことのできるプラズマ処理装置、プラズマ処理方法及びこの方法を記憶した記憶媒体を提供することにある。
本発明のプラズマ処理装置は、
基板に対してプラズマにより処理を行うプラズマ処理装置において、
処理容器内に設けられ、基板を載置するための載置台と、
この載置台に対向するように設けられ、前記処理容器内に処理ガスを供給するための多数のガス吐出孔がその下面に形成された導電性部材からなるガスシャワーヘッドと、
前記ガスシャワーヘッドの下方空間を囲む領域に誘導結合型プラズマを発生させるために高周波電流が供給される誘導コイルと、
前記ガスシャワーヘッドに負の直流電圧を印加し、前記誘導コイルにより誘導された電界を処理領域の中央部側に引き込むための負電圧供給手段と、
前記処理容器内を真空排気するための手段と、を備えたことを特徴とする。
前記誘導コイルは、基板と並行でかつ処理容器の径方向と交差する方向に伸びる軸の回りに巻回されていることが好ましい。
前記誘導コイルは処理容器の周方向に沿って複数配置されていることが好ましい。
また、前記誘導コイルは、その一辺が基板と並行となるように角型に巻回されていることが好ましい。
前記誘導コイルは、前記処理容器よりも上方側に設けられ、
前記ガスシャワーヘッドの周囲における前記処理容器の天壁は、誘電体により構成されていても良い。前記誘導コイルは、誘電体に埋設されて処理容器の天壁の一部を構成していても良い。
前記ガスシャワーヘッドの少なくとも下面側は、シリコンにより構成されていることが好ましい。
また、上記のプラズマ処理装置は、
基板に対して行われる処理のレシピと前記負の直流電圧の大きさと誘導コイルに供給される高周波電流の大きさとを対応づけて記憶した記憶部と、
この記憶部からレシピに応じた前記負の直流電圧の大きさと前記高周波電流の大きさとを読み出して制御信号を出力する制御部と、を備えていることが好ましい。
本発明のプラズマ処理方法は、
基板に対してプラズマにより処理を行うプラズマ処理方法において、
処理容器内の載置台上に基板を載置する工程と、
次に、前記載置台に対向するように設けられた導電性部材からなるガスシャワーヘッドよりも前記処理容器の径方向外方側に位置する誘導コイルに高周波電流を供給することにより、前記ガスシャワーヘッドの下方側空間を囲む領域に電界を形成する工程と、
前記ガスシャワーヘッドの下面のガス吐出孔から前記処理容器内に処理ガスを供給して、前記電界により処理ガスをプラズマ化する工程と、
前記ガスシャワーヘッドに負の直流電圧を印加し、前記誘導コイルにより誘導された電界を処理領域の中央部側に引き込む工程と、を含むことを特徴とする。
前記電界を形成する工程は、基板と並行でかつ処理容器の径方向と交差する方向に伸びる軸の回りに巻回された前記誘導コイルにより発生させる工程であっても良い。
前記電界を形成する工程は、処理容器の周方向に沿って複数配置された前記誘導コイルにより発生させる工程であっても良い。
前記電界を形成する工程は、その一辺が基板と並行となるように角型に巻介された前記誘導コイルにより発生させる工程であっても良い。
また、上記プラズマ処理方法は、
基板に対して行われる処理のレシピと前記負の直流電圧の大きさと誘導コイルに供給される高周波電流の大きさとを対応づけて記憶した記憶部から、レシピに応じた前記負の直流電圧の大きさと前記高周波電流の大きさとを読み出す工程を行うことが好ましい。
本発明の記憶媒体は、
基板に対してプラズマにより処理を行うプラズマ処理装置に用いられ、コンピュータ上で動作するコンピュータプログラムを格納した記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、上記プラズマ処理方法を実施するようにステップが組まれていることを特徴とする。
本発明によれば、基板に対してプラズマ処理を行うにあたって、基板を載置する載置台に対向するように導電性部材からなるガスシャワーヘッドを設けて、基板に対して面内均一性の高いガスの供給を行う一方、ガスシャワーヘッドの下方空間を囲む領域に誘導結合型プラズマを発生させ、更にガスシャワーヘッドに負の直流電圧を印加してその下方に厚いDCシースを形成し、このDCシースを介して前記プラズマを中央部側に広げるようにしている。従って誘導結合型プラズマでありながらガスシャワーヘッドを用いているため均一性の高いガスの供給を行うことができ、しかもガスシャワーヘッドの下方側空間も含め基板の面に沿って均一性の高いプラズマを発生させることができるため、基板に対して面内均一性の高いプラズマ処理を行うことができる。
本発明のプラズマ処理装置の実施の形態について、図1〜図5を参照して説明する。このプラズマ処理装置は、処理ガスをプラズマ化したプラズマにより基板である半導体ウェハ(以下「ウェハ」という)Wに対してプラズマ処理例えばエッチング処理を行うための装置である。このウェハWについて簡単に説明すると、このウェハWは、例えば所定のパターンがパターニングされた例えば有機物からなるフォトレジストマスク、例えば有機物からなる反射防止膜、アモルファスカーボン膜、絶縁膜(SiO膜やSiCOH膜)あるいはPoly−Si(多結晶シリコン)膜及び例えば無機膜からなるエッチングストップ膜などからなる積層膜が上側からこの順番でシリコン膜上に積層されている。そして、以下に説明するように、このプラズマ処理装置により、フォトレジストマスクに形成されたパターンを介して下層側の積層膜に対してエッチング処理により凹部が形成されることとなる。
このプラズマ処理装置は、真空チャンバからなる処理容器21と、この処理容器21内の底面中央に配設された載置台3と、を備えている。処理容器21は電気的に接地されており、またこの処理容器21の底面における載置台3の側方位置には排気口22が形成されている。この排気口22には、圧力調整手段である圧力調整バルブ24aを備えた排気管24を介して真空ポンプ等を含む真空排気手段23が接続されている。これらの圧力調整バルブ24a及び真空排気手段23により処理容器21内を真空排気するための手段が構成される。処理容器21の側壁には、ウェハWの搬入出を行うための搬送口25が設けられており、この搬送口25はゲートバルブ26により開閉可能に構成されている。
載置台3は、下部電極31とこの下部電極31を下方側から支持する支持体32とからなり、処理容器21の底面に絶縁部材33を介して配設されている。載置台3の上部には静電チャック34が設けられており、高圧直流電源35からスイッチ35aによりこの静電チャック34に電圧が印加されることによって、載置台3上にウェハWが静電吸着される。
載置台3の内部には、温調媒体が通流する温調流路37が形成されており、この温調媒体によってウェハWの温度を調整するように構成されている。また、載置台3の内部には熱伝導性ガスをバックサイドガスとしてウェハWの裏面に供給するためのガス流路38が形成されており、このガス流路38は載置台3の上面の複数箇所にて開口している。既述の静電チャック34には、このガス流路38に連通する複数の貫通孔34aが形成されており、上記のバックサイドガスは、この貫通孔34aを介してウェハWの裏面側に供給される。
下部電極31には、例えば周波数が13.56MHz、電力が0〜4000Wのバイアス用の高周波電源31aが整合器31bを介して接続されている。この高周波電源31aから供給される高周波バイアスは、後述するように、プラズマ中のイオンをウェハW側に引き寄せるためのものである。
また、この下部電極31の外周縁上には、静電チャック34を囲むようにフォーカスリング39が配置されており、このフォーカスリング39を介してプラズマが載置台3上のウェハWに収束するように構成されている。
また、この載置台3に対向するように、処理容器21の天壁の中央部には内側天板をなすガスシャワーヘッド4が配置されている。このガスシャワーヘッド4は、下面側が円形状に窪んだ例えばアルミニウムなどの導電性部材からなる電極部42と、この電極部42の下面側を覆うように設けられた導電性部材例えば多結晶シリコンからなる円板状のシャワープレートをなす支持部材43と、から構成されている。導電性部材は、この例のように半導体であっても良いが、導体例えば金属であっても良い。この電極部42と支持部材43とにより区画される空間は、処理ガスが拡散するガス拡散空間41をなす。
この電極部42は、スイッチ52を介して例えば0〜−2000Vの負の直流電圧を印加するための直流電源53が負電圧供給手段として接続されている。この直流電源53は、プラズマの発生時にガスシャワーヘッド4の下方側の領域に電圧の大きさに応じた厚さのシースを形成するためのものであり、このシースによって後述の誘導コイル70により処理領域の周縁部に形成(誘導)される電界を当該処理領域の中央部側に引き寄せることができるように構成されている。
電極部42の中央部には、ガス拡散空間41と連通する処理ガス供給路45が形成されており、この処理ガス供給路45の上流側には、ガス供給管48を介して処理ガス供給系49が接続されている。この処理ガス供給系49は、ウェハWに対して処理ガスを供給するためのものであり、この例では処理ガスとしてエッチング処理を行うためのエッチングガス例えばフロロカーボンガス、塩素(Cl2)ガス、一酸化炭素(CO)ガス、臭化水素(HBr)ガスあるいはO3(オゾン)ガスなどをAr(アルゴン)ガスなどの希釈ガスと共に処理容器21内に供給できるように構成されている。また、この処理ガス供給系49は、図示を省略しているが、例えばバルブや流量調整部が介設された複数の分岐路と、これらの分岐路の各々に接続され、上記のエッチングガスや希釈ガスが貯留されたガス源と、を備えており、エッチング処理を行う被エッチング膜の種類に応じて、所定のエッチングガスやArガスを所望の流量比で供給できるように構成されている。
支持部材43は、例えば上面の周縁に形成された図示しないシール部材などを介して電極部42に気密に圧着されており、またガス拡散空間41からウェハWに対して高い面内均一性をもってガスを供給できるように、多数のガス吐出孔44が配列されている。ここで、この例ではガスシャワーヘッド4は、例えば12インチのウェハWに対して、最外周のガス吐出孔44が処理容器21の中心から12.0cmの位置となるように設けられているが、前記中心から15cmの位置(ウェハWの外縁)となるように構成しても良いし、本例よりも中心寄りに位置していても良い。ガスシャワーヘッド4のサイズをどこまで小さくできるかについては、ウェハWに対するガス供給の面内均一性の有効性が得られる範囲内ということになる。
処理容器21の天壁部における既述のガスシャワーヘッド4を囲むリング状の領域は、外側天板60をなし、誘電体例えば石英などにより構成されている。この外側天板60とガスシャワーヘッド4とは、例えば当該外側天板60の内周端にリング状に形成された図示しないシール部材などによって気密に圧着されており、また下端面の高さ位置が同じ高さとなるように固定されている。この外側天板60は、外周端において処理容器21の側壁により支持されており、処理容器21の天壁(ガスシャワーヘッド4及び外側天板60)が当該処理容器21内に入り込んでガスシャワーヘッド4と載置台3とが近接するように、外周端の高さ位置が内周側よりも高くなるように形成されている。また、処理容器21の側壁の上端部には、周方向に亘ってリング状の溝61が形成されており、この溝61内には、例えばOリングなどのシール部材62が収納されている。そして、例えば処理容器21内の雰囲気が既述の真空排気手段23により真空引きされると、外側天板60が処理容器21側に引きつけられて、シール部材62を介して処理容器21が気密に構成されることとなる。
この外側天板60上には、図2にも示すように、例えば金属からなる導線が角型に複数周巻回された誘導導体である誘導コイル70が周方向に複数箇所例えば8カ所に等間隔に設けられている。より詳しくは、処理容器21の中心を中心とする水平面上に多角形(三角以上)この例では八角形の各辺の回りに巻回されて各誘導コイル70が構成されている。この誘導コイル70は、電磁誘導により外側天板60を介して処理容器21内における当該誘導コイル70の下方側の領域つまりガスシャワーヘッド4の下方空間を囲む領域に誘導結合型プラズマを発生させるためのものであり、例えば周波数が13.56MHz、電力が500〜3000Wの高周波電源71に各々が並列に接続されている。即ち、誘導コイル70に高周波電流を通電することにより、誘導コイル70の巻き線の巻回方向に沿った電界Erと誘導コイル70の中心軸に直交する方向(鉛直方向)に沿った電界Ezとが発生するが、電界Erが処理容器21の周縁から中央及び中央から周縁に向かうように誘導コイル70を配置している。尚、図3においては、便宜上一つの誘導コイル70だけを拡大して示している。また、図2及び図3では図示を簡略化しているが、この誘導コイル70は多数周巻回されている。既述の図1は、図2におけるA−A線で処理容器21を切断した時の縦断面図を示している。
既述の図1では記載を省略しているが、既述のガスシャワーヘッド4は、冷却手段を備えている。この冷却手段は、具体的には例えば図4に示すように、電極部42の内部において処理ガス供給路45と干渉しないように蛇腹状に水平方向に引き回された温調流路110であり、この温調流路110内を所定の温度に温調された温調媒体例えば水が温調流体通流路111を介して通流することにより、当該ガスシャワーヘッド4を温調できるように構成されている。尚、図4(a)は、同図(b)におけるA−A線でガスシャワーヘッド4を切断した縦断面図を示している。
また、図5にも示すように、このプラズマ処理装置には制御部7が接続されている。この制御部7はCPU11、プログラム12、作業用のワークメモリ13及び記憶部であるメモリ14を備えている。このメモリ14には、エッチング処理を行う膜(被エッチング膜)の種類、エッチングガスの種類、ガス流量及び処理圧力や誘導コイル70に供給する高周波電力の値などの処理条件と、直流電源53に印加する負の直流電圧の値と、が書き込まれる領域がレシピ毎に設けられている。
既述のように、ウェハW上には互いに種類の異なる多層の膜が積層されており、そのためこの多層膜に対してエッチング処理を行う場合には、各々の膜毎にエッチングガスの種類が異なり、また各々の膜毎にエッチングガスの流量や処理圧力なども異なる。従って、ウェハWの面内において均一にエッチング処理を行うためには、各々の膜毎に面内においてエッチングガスを均一にプラズマ化する必要があり、特にウェハWの径方向において均一なプラズマを形成する必要がある。そこで、本発明では、ガスシャワーヘッド4に印加する負の直流電圧の大きさを調整することによって、誘導コイル70により処理領域の周縁部に形成される電界の強度と、この負の直流電圧により処理領域の中央部側に引き込む電界の強度と、を各々の膜毎に調整して、この電界により形成されるプラズマの量(濃度)を面内において均一化するようにしている。そのため、上記のメモリ14には、例えば予め実験や計算を行って各々の膜(レシピ)毎にガスシャワーヘッド4に印加する電圧の値を求めておき、この値を各々のレシピ毎に記憶するようにしている。尚、このようにレシピ毎に予め電圧の値を求めておかなくとも、例えば処理を行う都度この値を計算して求めるようにしても良い。
上記のプログラム12は、エッチング処理を行う膜毎にCPU11を介してメモリ14から既述のレシピを作業用のワークメモリ13に読み出して、このレシピに応じてプラズマ処理装置の各部に制御信号を送り、後述の各ステップを進行させることでエッチング処理を行うように命令が組み込まれている。このプログラム(処理パラメータの入力操作や表示に関するプログラムも含む)12は、例えばハードディスク、コンパクトディスク、マグネットオプティカルディスク、メモリーカード等の記憶媒体8に格納され、この記憶部8から制御部7にインストールされる。
次に、上記のプラズマ処理装置の作用について、図6〜図10を参照して説明する。先ず、ウェハWの表面に形成された被エッチング膜に応じたレシピをメモリ14からワークメモリ13に読み出す。この例においては、既述のように表層の被エッチングが例えば反射防止膜であることから、この膜に応じたレシピを読み出しておく。そして、真空雰囲気に保たれた真空搬送室から基板搬送手段(いずれも図示せず)により処理容器21内にウェハWを搬入して載置台3に載置した後、ゲートバルブ26を閉じる。そして、真空排気手段23により処理容器21内を例えば圧力調整バルブ24aを全開にして引き切りの状態にすると共に、温調流路37及びガス流路38から所定の温度に温調された温調媒体及びバックサイドガスを供給してウェハWを所定の温度に調整する。また、温調流体通流路111から所定の温度に温調された温調媒体を温調流路110内に通流させることにより、ガスシャワーヘッド4を所定の温度に温調する。
続いて、誘導コイル70に所定の電力の高周波例えば周波数が13.56MHz、電力が2000Wの高周波を供給して通電すると共に、載置台3に高周波電源31aからバイアス用の高周波を供給する。誘導コイル70に高周波を供給することにより、ガスシャワーヘッド4の下方空間を囲む領域には、外側天板60を介してウェハWの径方向に水平な(処理領域の周縁部側からガスシャワーヘッド4の中心方向及び中心方向から周縁部側に向かう)電界Erと、鉛直方向の電界Ezと、からなるTMモードの電界が形成される。そして、ガスシャワーヘッド4に所定の大きさの例えば−500Vの負の直流電圧を印加すると、この負の直流電圧により当該ガスシャワーヘッド4の下面に近接する位置には負の電界が形成される。
次いで、処理ガス供給系49から処理容器21内にエッチングガスと共に例えばArガスを供給して処理容器21内を所定の圧力例えば2.67Pa(20mTorr)に調整する。Arガスは、低エネルギーで活性化されることから、エッチングガスと共に処理容器21内に供給することが好ましい。これらのエッチングガスとArガスとの混合ガスである処理ガスは、処理容器21内に拡散していき、既述のTMモードの電界により誘導コイル70の下方位置においてプラズマ化されてArイオンやエッチングガス材料のイオン及び電子等を含む誘導結合型プラズマが生成する。そして、処理領域の周縁部側において生成したプラズマが処理容器21内例えばガスシャワーヘッド4の中央部側に拡散していき、このプラズマにより当該中央部側のガスもプラズマ化されるので、処理領域では水平方向に亘ってプラズマ80が生成されることとなる。この時、ガスシャワーヘッド4に負の直流電圧を印加していない場合には、図6に示すように、主に誘導コイル70の下方位置においてプラズマが生成するので、中央部側のプラズマ密度は周縁部側よりも薄くなる。尚、この図6においてプラズマ密度の高い領域には斜線を付してある。
しかし、この実施の形態では、既述のようにガスシャワーヘッド4には負の直流電圧を印加しているので、ガスシャワーヘッド4の下面に近接する領域には負の電界が形成されている。従ってこの直下に厚いDCシース75が形成され、このDCシース75は負の直流電圧の大きさに応じた厚さとなる。そして、電界Erがガスシャワーヘッド4の中央部側に向かってDCシース75内を浸透し、このことに基づいてウェハWの面内に亘って均一性の高いプラズマが生成される。その理由については次のように推測することができる。図7に示すように、誘導コイル70の下方側のプラズマがこの電界Erに引き連れられて当該DCシース75内に入り込んでいくので、また中央部側に浸透した電界Erにより当該中央部側でも処理ガスがプラズマ化されていくので、DCシース75とその下方のプラズマ領域との境界部分あるいはこれに近い部分にてプラズマの密度が濃くなっていく。そのため、図8に示すように、DCシース75の下方側においても、誘導コイル70の下方側と同様に密度の濃いプラズマが形成される。
そして、プラズマ80中の電子がエッチングガスやArガスと衝突すると、これらのガスがプラズマ化され、またこのプラズマ化により生成した電子が順次エッチングガスやArガスに衝突していくことによって、次々とプラズマ化が進行してプラズマ80が高密度化されていく。こうして誘導コイル70により生成された高密度の誘導結合型プラズマがいわばDCシース75を介してガスシャワーヘッド4の下方側に広がっていくと共に、下方側に向かう排気流に乗ってウェハW上に下降し、ウェハWの面内に亘って均一性の高いプラズマ80が形成されることとなる。
また、図9に示すように、プラズマ中のプラスのイオン例えば上記のArイオンがDCシース75の負の電界に強く引き寄せられてガスシャワーヘッド4に衝突し、この衝突によりガスシャワーヘッド4から2次電子が発生して、DCシース75内においてこの2次電子が加速されて下方側に飛び出し、この2次電子により処理ガスがプラズマ化される。このため、ウェハWの上方のプラズマ80は、密度が更に高くなり、また面内において更に均一化していくことになる。
そして、図10に示すように、このプラズマ中のイオンが高周波電源31aによる高周波バイアスによってウェハW側に引き寄せられ、垂直性の高いエッチング処理が進行していくこととなる。こうして、反射防止膜の下層のアモルファスカーボン膜が露出するまで、当該反射防止膜のエッチング処理を行う。
その後、エッチングガス及びArガスの供給を停止すると共に、誘導コイル70への高周波の供給とガスシャワーヘッド4への負の直流電圧の印加とを停止する。そして処理容器21内を真空排気して、続いてエッチング処理を行う膜であるアモルファスカーボン膜に応じたレシピをメモリ14から読み出し、このアモルファスカーボン膜のエッチング処理を行う。しかる後、アモルファスカーボン膜の下層側の膜に対して、同様に順次レシピを読み出してエッチング処理を行っていく。
上述の実施の形態によれば、処理容器21の天壁の中央部に導電性部材からなるガスシャワーヘッド4を設けて、ウェハWに対して面内均一性の高いガスの供給を行う一方、ガスシャワーヘッド4の下方空間を囲む領域に誘導コイル70により誘導結合型プラズマを発生させ、更にガスシャワーヘッド4に負の直流電圧を印加してその下方にDCシース75を形成し、このDCシース75を介して前記プラズマを中央部側に広げるようにしている。従って、誘導結合型プラズマでありながらガスシャワーヘッド4を用いているため均一性の高いガスの供給を行うことができ、しかもガスシャワーヘッド4の下方側空間も含めてウェハWの面に沿って均一性の高いプラズマ80を発生させることができるため、ウェハWに対して面内均一性の高いプラズマ処理、この例ではエッチング処理を行うことができる。そして、ガスシャワーヘッド4に印加する負の直流電圧によりDCシース75の厚さを調整することによって、処理レシピに応じて面内均一性の高い適切なプラズマ80を容易に得ることができる。誘導結合型プラズマは、このプラズマ処理装置のように処理容器21の天板(外側天板60)の上に誘導コイル70を設けるだけでプラズマ80を発生させることができるので、装置構成が簡易でコスト的にも有利であるが、特に面積の大きい基板に対してはガスの供給等の点で不利とされていることから、上述のプラズマ処理装置はプラズマ処理を行う上で非常に有効である。
また、上述の装置は、Arイオンの衝撃によっていわばスパッタのようにガスシャワーヘッド4が物理的に削られてしまうことも考えられるが、ガスシャワーヘッド4の下面がシリコンから構成されているので、コンタミのおそれがない。更にまた、ガスシャワーヘッド4から均一にエッチングガスを供給しているので、当該ガスシャワーヘッド4と載置台3とを近接させることができ、処理容器21の高さを抑えることができる。また、支持部材43に温調流路110を引き回すことにより、レシピに応じてガスシャワーヘッド4の温度を調整することができる。
上記の例においては、ガスシャワーヘッド4に印加する負の直流電圧の値を調整して面内におけるプラズマ密度を均一化するようにしたが、この負の直流電圧の値と共に誘導コイル70に供給する高周波の電力を調整してプラズマ密度を均一化するようにしても良いし、あるいは負の直流電圧を所定の値に固定して、誘導コイル70に供給する高周波電力の大きさを調整するようにしても良い。
上述の実施の形態では、誘導コイル70を角型に巻回しているため、処理容器21の周縁から中央及び中央から周縁に向かう大きな電界Erが得られる点で有利であるが、誘導コイル70としては、例えば長軸が処理容器21の周縁から中央に向かって伸びるように楕円状に巻回したものであっても良いし、あるいは真円状に巻回したものであっても良い。また、処理容器21内に電界を発生させるためには誘導コイル70を用いる代わりに、例えば多数の棒状のアンテナを処理容器21の中心部から周縁部に向けて放射状に配置しても良い。
更にまた、上述の実施の形態では誘導コイル70に沿って形成される電界Erのうち、処理容器21内に発生する電界Erが処理容器21の中央に向かうように、平面で見て処理容器21の中心部を中心とする八角形の辺の回りに各誘導コイル70を巻回した構成としているが、図11に示すように、水平方向で且つ前記辺に対して斜めに向いている軸の回りに各誘導コイル70を巻回した構成であっても良い。この場合にも、前記電界Erについて処理容器21の周縁から中央に向かう成分が存在し、当該電界成分がDCシース75の中に入り込んでいくこととなる。そしてまた、各誘導コイル70毎にインピーダンス調整を行う調整部を設けて、独立して高周波電流の大きさを調整するようにしても良い。また、各誘導コイル70は、並列に接続する代わりに直列に接続しても良いし、あるいは各誘導コイル70毎に高周波電源を用意して、各誘導コイル70毎に供給する高周波電流の大きさを調整するようにしても良い。
上記の例においては、誘導コイル70を外側天板60の上方に設置するようにしたが、図12に示すように、外側天板60を上側部分100と下側部分101との分割構造体として構成すると共に、この下側部分101に例えば周方向に複数の凹部102を等間隔に形成して、この凹部102内に誘導コイル70を収納しても良い。この場合においても、上記の例と同様の作用が得られ、エッチングガスが均一にプラズマ化されて面内において均一にエッチング処理が行われることとなる。また、このように外側天板60の内部に誘導コイル70を収納する以外にも、例えば外側天板60の下方位置における処理容器21内に誘導コイル70を設置するようにしても良い。この場合には、図13に示すように、外側天板60を例えば導電性部材により構成して、外側天板60とガスシャワーヘッド4との間に絶縁部材103を介在させることが好ましい。
また、上記の例では誘導コイル70を周方向に複数箇所に設置するようにしたが、図14に示すように、1つの誘導コイル70を周方向に亘って繋げて配置するようにしても良い。この場合にも、処理容器21内において周縁側から中央部側に向かう電界Erが発生するので、ガスシャワーヘッド4の下方側のDCシース75内に電界Erが浸透し、既述の実施の形態と同様の効果が得られる。
尚、処理容器21内に電界を形成するためには単相コイルに限らず、例えばスター結線あるいは△結線された三相コイルを処理容器21の周方向に配置するようにしても良い。またガスシャワーヘッド4において処理領域側のシャワープレートだけを導電性部材により構成し、このシャワープレートと直流電源53とを導電路で接続してシャワープレートに負の電圧を印加する場合も本発明の技術範囲に含まれる。
上記の各例においては、プラズマ処理としてエッチング処理を例に挙げて説明したが、本発明のプラズマ処理装置を例えばプラズマを用いたCVD(Chemical Vapor Deposition)法を利用した成膜処理装置に適用しても良いし、アッシング装置に適用しても良い。例えば成膜装置においては、成膜ガスの種類やガス流量、圧力などの処理条件に応じてガスシャワーヘッド4に印加される負の直流電圧の大きさが調整されてレシピに記憶され、面内において均一な成膜速度で成膜処理が行われることとなる。
(実施例1)
次に、既述のように、負の直流電源53からガスシャワーヘッド4に負の直流電圧を印加することにより、電子密度がどのように変化するか確かめるためにCCP装置を用いて行った実験について説明する。
電子密度測定プローブを用いて、ガスシャワーヘッド4に負の直流電圧(900V)を印加した時と、負の直流電圧を印加しなかった時と、の当該ガスシャワーヘッド4の下方における電子密度の差を比較した。また、処理容器21内に所定の流量の処理ガスを供給して処理容器21内の圧力が6.67Pa(50mTorr))となるように調整すると共に、高周波電源31aから13.56MHz、2000Wの高周波を載置台3に供給し、ガスシャワーヘッド4に図示しないプラズマ生成用の高周波電源から60MHz、300Wの高周波を供給することにより、処理容器21内の処理ガスをプラズマ(イオン)化した。この場合には、ガスシャワーヘッド4にも高周波を供給しているが、本発明のプラズマ処理装置においても同様の傾向になると考えられる。
(計算結果)
図15に示すように、ガスシャワーヘッド4に負の直流電圧を印加することにより、このガスシャワーヘッド4の下方側における電子密度が増加することが分かった。そのため、ガスシャワーヘッド4と載置台3との間のプラスイオンがDCシースにより当該ガスシャワーヘッド4側に引き寄せられ、またプラズマ中のプラス(Ar)イオンがガスシャワーヘッド4に衝突して電子が生成することが分かる。
また、図示を省略するが、別途行った計算や実験により、ガスシャワーヘッド4に200V以上の負の直流電圧を印加することで、電子密度が増加することが分かった。
(実施例2)
次に、既述の図3に示すように誘導コイル70を巻回すると共に、ガスシャワーヘッド4に負の直流電圧を印加した時に、処理容器21内に形成されるTMモードの電界の密度分布がどのように変化するか確認するために、電磁界計算ソフト例えばCOMSOLを用いてシミュレーション(計算)を行った。
誘導コイル70には13.56MHz、1500Wの高周波を供給した場合について計算を行った。また、ガスシャワーヘッド4に負の直流電圧を印加することにより、ガスシャワーヘッド4の下方側に形成されるDCシース75の厚さが1mm、5mm、10mmとなる場合について夫々計算を行った。そして、処理容器21の中央から右半分について、処理ガスに吸収される電界強度を調べた。この吸収電界強度(処理ガスに吸収される電界の強度)によって、DCシース75の下方側のプラズマの電子密度を評価することができる。
(計算結果)
図16(a)に示すように、DCシース厚の場合が1mmの場合であっても、DCシース75の下方側における吸収電界強度が処理容器21の中央部に近接する領域まで大きくなっていることから、TMモードの電界がウェハWの中央部側に向かって長く伸びていることが分かった。また、同図(b)、(c)に示すように、このDCシースの厚さを増やしていくことにより、つまりガスシャワーヘッド4に印加する負の直流電圧を大きくしていくことにより、誘導コイル70の下方側に形成されるTMモードの電界がウェハWの中央部側に向かって更に引き寄せられて伸びていくことが分かった。
(比較例)
次に、既述の特許文献1の装置と同様に、ウェハWの周方向と同心円状の電界(θ方向の電界:TEモード)が形成されるように、コイルをウェハWと同心円状に巻回した場合について上記の実施例2と同様の計算を行った。
(計算結果)
その結果、図17に示すように、吸収電界強度が大きい領域はコイルの下方位置であり、そのためウェハWの中央部側には電界が伸びていかないことが分かった。また、DCシースの厚さが増えた場合でも、この電界には大きな変化が見られなかった。このことから、コイルにより形成される電界をウェハWの中央部側に延伸させるためには、TMモードの電界を形成する必要のあることが分かった。従って、既述のように、本発明において、誘導コイル70は、電界Erと電界Ezとが形成されるように、ウェハWの径方向に概略平行な部分と、鉛直方向に概略平行な部分と、が形成されるように巻回あるいは配置する必要のあることが分かった。
本発明のプラズマ処理装置の一例を示す縦断面図である。 上記のプラズマ処理装置のガスシャワーヘッドを上面から見た平面図である。 上記のガスシャワーヘッドを切り欠いて当該ガスシャワーヘッド上のコイルを示した斜視図である。 上記のガスシャワーヘッドを示す説明図である。 上記のプラズマ処理装置の制御部を示した概略図である。 ガスシャワーヘッドに負の直流電圧を印加しない場合の電界の様子を表した模式図である。 上記のプラズマ処理装置においてエッチングガスがプラズマ化されていく様子を表した模式図である。 上記のプラズマ処理装置においてエッチングガスがプラズマ化されていく様子を表した模式図である。 上記のプラズマ処理装置においてエッチングガスがプラズマ化されていく様子を表した模式図である。 上記のプラズマ処理装置においてエッチングガスがプラズマ化されていく様子を表した模式図である。 上記のコイルの他の例を示すガスシャワーヘッドの上面図である。 上記のコイルの他の例を示すガスシャワーヘッドの縦断面図である。 上記のコイルの他の例を示すガスシャワーヘッドの縦断面図である。 上記のコイルの他の例を示すガスシャワーヘッドの上面図である。 本発明の実施例において得られた特性図である。 本発明の実施例において得られた特性図である。 本発明の比較例において得られた特性図である。
符号の説明
3 載置台
4 ガスシャワーヘッド
7 制御部
14 メモリ
21 処理容器
53 直流電源
60 外側天板
70 誘導コイル
71 高周波電源
75 DCシース
80 TMモードの電界

Claims (14)

  1. 基板に対してプラズマにより処理を行うプラズマ処理装置において、
    処理容器内に設けられ、基板を載置するための載置台と、
    この載置台に対向するように設けられ、前記処理容器内に処理ガスを供給するための多数のガス吐出孔がその下面に形成された導電性部材からなるガスシャワーヘッドと、
    前記ガスシャワーヘッドの下方空間を囲む領域に誘導結合型プラズマを発生させるために高周波電流が供給される誘導コイルと、
    前記ガスシャワーヘッドに負の直流電圧を印加し、前記誘導コイルにより誘導された電界を処理領域の中央部側に引き込むための負電圧供給手段と、
    前記処理容器内を真空排気するための手段と、を備えたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記誘導コイルは、基板と並行でかつ処理容器の径方向と交差する方向に伸びる軸の回りに巻回されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記誘導コイルは処理容器の周方向に沿って複数配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記誘導コイルは、その一辺が基板と並行となるように角型に巻回されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記誘導コイルは、前記処理容器よりも上方側に設けられ、
    前記ガスシャワーヘッドの周囲における前記処理容器の天壁は、誘電体により構成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記誘導コイルは、誘電体に埋設されて処理容器の天壁の一部を構成していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記ガスシャワーヘッドの少なくとも下面側は、シリコンにより構成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一つに記載のプラズマ処理装置。
  8. 基板に対して行われる処理のレシピと前記負の直流電圧の大きさと誘導コイルに供給される高周波電流の大きさとを対応づけて記憶した記憶部と、
    この記憶部からレシピに応じた前記負の直流電圧の大きさと前記高周波電流の大きさとを読み出して制御信号を出力する制御部と、を備えたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一つに記載のプラズマ処理装置。
  9. 基板に対してプラズマにより処理を行うプラズマ処理方法において、
    処理容器内の載置台上に基板を載置する工程と、
    次に、前記載置台に対向するように設けられた導電性部材からなるガスシャワーヘッドよりも前記処理容器の径方向外方側に位置する誘導コイルに高周波電流を供給することにより、前記ガスシャワーヘッドの下方側空間を囲む領域に電界を形成する工程と、
    前記ガスシャワーヘッドの下面のガス吐出孔から前記処理容器内に処理ガスを供給して、前記電界により処理ガスをプラズマ化する工程と、
    前記ガスシャワーヘッドに負の直流電圧を印加し、前記誘導コイルにより誘導された電界を処理領域の中央部側に引き込む工程と、を含むことを特徴とするプラズマ処理方法。
  10. 前記電界を形成する工程は、基板と並行でかつ処理容器の径方向と交差する方向に伸びる軸の回りに巻回された前記誘導コイルにより発生させる工程であることを特徴とする請求項9に記載のプラズマ処理方法。
  11. 前記電界を形成する工程は、処理容器の周方向に沿って複数配置された前記誘導コイルにより発生させる工程であることを特徴とする請求項9または10に記載のプラズマ処理方法。
  12. 前記電界を形成する工程は、その一辺が基板と並行となるように角型に巻介された前記誘導コイルにより発生させる工程であることを特徴とする請求項9ないし11のいずれか一つに記載のプラズマ処理方法。
  13. 基板に対して行われる処理のレシピと前記負の直流電圧の大きさと誘導コイルに供給される高周波電流の大きさとを対応づけて記憶した記憶部から、レシピに応じた前記負の直流電圧の大きさと前記高周波電流の大きさとを読み出す工程を行うことを特徴とする請求項9ないし12のいずれか一つに記載のプラズマ処理方法。
  14. 基板に対してプラズマにより処理を行うプラズマ処理装置に用いられ、コンピュータ上で動作するコンピュータプログラムを格納した記憶媒体であって、
    前記コンピュータプログラムは、請求項9ないし13のいずれか一つに記載のプラズマ処理方法を実施するようにステップが組まれていることを特徴とする記憶媒体。
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