JP2010020936A - 接触子及び電気的接続装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】接触子を短くして装置を薄くし、装置全体としてコスト低減を図る。
【解決手段】筒状のスリーブと、当該スリーブの一端に出没可能に支持されてランド部に接触する第1のピンと、前記スリーブの他端に出没可能に支持されて検査対象相手側の電極に接触する第2のピンと、前記スリーブ内の前記第1及び第2のピンの間に設けられてこれら第1及び第2のピンを離間する方向に付勢する第1のばねと、前記スリーブの一端に外部から一体的に取り付けられて当該スリーブを前記ランド部側から付勢する第2のばねとを備えて構成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、配線基板や半導体集積回路等に備えられた突起電極等に電気的に接触される接触子及びこれを用いた電気的接続装置に関する。
接触子を用いた電気的接続装置は一般に知られている。例えば、配線基板等の全面に設けられた電極を相手側の電極にその全面で電気的に接続させる電気的接続装置がある。このような電気的接続装置では、その電極として突起電極が用いられる。そして、各突起電極に接触子がそれぞれ接触されて、配線基板等と相手側とが全面で電気的に接続される。
このような接触子としては、例えば特許文献1に記載の接触子がある。この接触子は、図2に示すように、スリーブ50及び該スリーブ50の一端に配置された第1の接触片51を備える第1のピン52と、スリーブ50の他端部にその軸線方向へ移動可能に受け入れられた軸部53及び該軸部53に続きかつスリーブ50からこれの他端側に突出する第2の接触片54を備える第2のピン55と、少なくとも第1の接触片51を第2の接触片54から離す方向に付勢する第1のばね56と、スリーブ50内に配置されて第1及び第2の接触片51,54を相離れる方向へ付勢する第2のばね57とを備えている。
また、他の例として特許文献2に記載の垂直型コイルスプリングプローブがある。この垂直型コイルスプリングプローブは、図3に示すように、導電パッドに接触する下側プローブピン60と、同ピン60の接続部61に接続されるガイド管62と、導電パターンに接続される上側プローブピン63と、同ピン63のガイド軸部64が挿入される圧縮コイルスプリング65とを備え、ガイド軸部64の先端がガイド管62に挿入される。同ピン60は導電パッドに接触する下側プローブピン接触部66と、同接触部66に続き同接触部66より太い下側プローブピン鍔部67と、同鍔部67に続き同鍔部67より細い接続部61とが導電性を有する素材で形成されている。同ピン63は導電パターンに接続される上側プローブピン接続部70と、同接続部70に続き同接続部70より太い上側プローブピン鍔部71と、同鍔部71に続き同鍔部71より細いガイド軸部64とが導電性を有する素材で形成されている。同スプリング65は同鍔部71と同鍔部67との間に介在される。
特開2004−257831号公報 特開2006−208329号公報
しかしながら、前記特許文献1、2の装置では、ピンの長さが例えば12mmと長くなっている。そして、ピンは多数設けられるため、全体に厚みが増してしまい、装置全体が嵩張ってしまう。特に、ピンの長さが12mmあって長い上に、このピンが埋め込み式であるため、この埋め込む構成でさらに厚くなってしまう。この結果、装置全体としてコストが嵩むという問題がある。
本発明は、これら従来技術の問題点を解決するものであり、接触子を短くして装置を薄くし、装置全体としてコスト低減を図った接触子及び電気的接続装置を提供することを目的とする。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたもので、本発明に係る接触子は、筒状のスリーブと、当該スリーブの一端に出没可能に支持されてランド部に接触する第1のピンと、前記スリーブの他端に出没可能に支持されて相手側の電極に接触する第2のピンと、前記スリーブ内の前記第1及び第2のピンの間に設けられてこれら第1及び第2のピンを離間する方向に付勢する第1のばねと、前記スリーブの一端に外部から一体的に取り付けられて当該スリーブを前記ランド部側から付勢する第2のばねとを備えて構成されたことを特徴とする。前記スリーブは、その両端部をかしめて前記第1及び第2のピンが抜け落ちないで出没可能に支持されることが望ましい。
また、本発明に係る電気的接続装置は、複数の貫通穴を備える支持体と、当該支持体の各貫通穴に挿入されて一端のピンがランド部に接触すると共に他端のピンが相手側の電極に接触される接触子とを備え、前記接触子として請求項1又は2に記載の接触子を用い、前記支持体に備えた貫通穴の前記ランド部側の開口が前記接触子を出し入れ可能な大きさに形成されると共に前記貫通穴の前記相手側の開口が前記ピンを出没可能な大きさに形成され、前記接触子の第2のばねが、前記ランド部側に当接して当該接触子を前記貫通穴内に付勢して支持することを特徴とする。
前記接触子の前記第1のばねは、前記スリーブ内の前記第1及び第2のピンを離間する方向に付勢し、前記第2のばねは、前記スリーブを前記ランド部側から付勢することで、接触子の全長を短くすることができる。
また、電気的接続装置の前記支持体に備えた貫通穴が前記ランド部側に前記接触子を出し入れ可能に開口していて、接触子を覆ってしまう構成にしなかったため、貫通穴が浅くなり、前記支持体を薄く成形できる。
これにより、接触子の全長が短くなった分と、貫通穴が浅くなって前記支持体を薄く成形できる分だけ、装置全体が薄くコンパクトになり、コスト低減を図ることができる。
以下、図面を参照して本願発明の好適な実施形態について説明する。本発明の特徴は、接触子と、電気的接続装置の支持体とにあるため、本発明の接触子と支持体とを組み込むことができる全ての電気的接続装置に、本願発明を適用することができる。このため、本実施形態では、接触子と、電気的接続装置の支持体とを中心に説明する。図1は本実施形態に係る接触子と、電気的接続装置の支持体の一部とを示す要部断面図、図4は接触子を備えた支持体がベース板の下側に取り付けられた状態を示す側面図である。
本実施形態の接触子1は、ポゴピンタイプの接触子である。この接触子1は、図1に示すように、スリーブ2と、第1のピン3と、第2のピン4と、第1のばね5と、第2のばね6とを備えて構成されている。
スリーブ2は、筒状の部材で、その内部に第1のピン3と、第2のピン4と、第1のばね5とが収納されている。スリーブ2の両端部はかしめられて、内部に収納された第1のピン3及び第2のピン4が抜け落ちないで出没可能に支持されている。スリーブ2は、その全長を短く形成され、内部に収納された第1のばね5も短く形成されている。
第1のピン3は、ベース板8側の電極であるランド部9に電気的に接触するためのピンである。この第1のピン3は、スリーブ2内に収納される基端部3Aと、スリーブ2の一端からランド部9側に出没可能に延出する接触棒部3Bとから構成されている。基端部3Aは、スリーブ2内にスライド可能に支持されている。接触棒部3Bは、基端部3Aから上方へ長く延びて形成され、第2のばね6を支える支持棒としても機能している。接触棒部3Bの先端部(上端部)がランド部9に直接接触される。
第2のピン4は、検査対象相手側の電極に電気的に接触するためのピンである。この第2のピン4は、スリーブ2内に収納される基端部4Aと、スリーブ2の他端から検査対象相手側に出没可能に延出する接触棒部4Bとから構成されている。基端部4Aは、スリーブ2内にスライド可能に支持されている。接触棒部4Bの先端部(下端部)が検査対象相手側の電極に直接接触される。
第1のばね5は、前記スリーブ2内の第1のピン3及び第2のピン4の間に設けられてこれら第1及び第2のピン3,4を互いに離間する方向に付勢するばねである。この第1のばね5は、その全長を短く形成され、第1のピン3と第2のピン4だけを支持している。即ち、第1のばね5の全長を短くして、この第1のばね5に第1及び第2のピン3,4を互いに離間する方向に付勢する機能のみを持たせている。このため、第1のばね5は、第1及び第2のピン3,4の出没するストロークを許容するだけの長さに設定されている。スリーブ2を支持するための付勢力は第2のばね6に委ねている。
第2のばね6は、前記スリーブ2を前記ランド部9側から付勢するためのばねである。第2のばね6は、前記スリーブ2の一端に外部から一体的に取り付けられている。この第2のばね6は、その内部に通された第1のピン3の接触棒部3Bに支持された状態で、先端部が前記ベース板8側に当接して、スリーブ2を後述する支持体11の貫通穴12内に押し込む方向に付勢してスリーブ2を支持している。さらに、第2のばね6は、スリーブ2の一端に取り付けられた状態でベース板8のランド部9に接触して、第1のピン3と共にランド部9に電気的に接続されている。
以上の構成の接触子1は支持体11に支持されている。支持体11は、図1,4に示すように、ベース板8の下側面に沿って配設されている。ベース板8は、装置本体側に取り付けられ、その下側面に、検査対象相手側の電極に電気信号を送信するための電極であるランド部9を備えている。支持体11は、検査対象相手側の形状に合わせて板状に形成されている。具体的には、検査対象相手側の表面に設けられたすべての電極に接触子1を接触させることができる大きさ及び形状に形成されている。支持体11は、2枚重ね構造になっている。これは、後述する貫通穴12を形成しやすくするためである。
支持体11には複数の貫通穴12が設けられている。貫通穴12は、ベース板8の各ランド部9及び検査対象相手側の各電極に対応した位置にそれぞれ設けられている。貫通穴12は、接触子1を支持するための穴である。貫通穴12は、下端支持穴部12Aと、中空部12Bと、上端支持穴部12Cとから構成されている。
下端支持穴部12Aは、検査対象相手側(図中の下側)に開口して形成され、接触子1の第2のピン4を出没可能に支持するための穴である。この下端支持穴部12Aは、接触子1の第2のピン4の接触棒部4Bの直径よりも僅かに大きい程度の大きさに設定されて、第2のピン4の接触棒部4Bをスライド可能に支持している。各下端支持穴部12Aは、検査対象相手側の各電極にそれぞれ対応した位置に設けられ、各第2のピン4の先端が検査対象相手側の各電極にそれぞれ接触するようになっている。
中空部12Bは、接触子1を通すための空間である。中空部12Bは、接触子1との接触面積を少なくするために、接触子1のスリーブ2の外径よりも大きく形成されている。中空部12Bの下端底面部は、スリーブ2の下端を支持する下端支持部14となっている。具体的には、中空部12Bの下端底面部のうち、スリーブ2よりも小さい内径の下端支持穴部12Aの周囲が下端支持部14となっている。この下端支持部14が、スリーブ2の下端に当接した状態でこのスリーブ2の上端側から第2のばね6で押圧されることで、スリーブ2を貫通穴12内に支持されている。これにより、接触棒部4Bにストッパーを設ける必要がなくなり、省略している。
上端支持穴部12Cは、ベース板8のランド部9側に開口して形成され、接触子1を出し入れするための穴である。この上端支持穴部12Cに接触子1が外部から挿入されて、第2のばね6で支持される。この上端支持穴部12Cは、接触子1のスリーブ2の直径よりも僅かに大きい程度の大きさである、接触子1を出し入れ可能な大きさに形成されている。上端支持穴部12Cから挿入された接触子1は、第2のばね6で支持される。各上端支持穴部12Cは、ベース板8の各ランド部9にそれぞれ対応した位置に設けられている。これにより、上端支持穴部12Cから接触子1が挿入されて、第1のピン3の先端がベース板8のランド部9に接触された状態で、このランド部9側であるベース板8に接触子1の第2のばね6が当接して、接触子1を貫通穴12内に付勢して支持している。
以上のように構成された接触子1及びこの接触子1を用いた電気的接続装置は次のようにして使用される。
支持体11の各貫通穴12に接触子1が挿入される。接触子1は、貫通穴12の上端支持穴部12Cからそのまま挿入されるだけである。全ての貫通穴12に接触子1を挿入し終わると、支持体11をベース板8の下側に取り付けて、各接触子1の接触棒部3Bを各ランド部9に接触させる。さらに、第2のばね6もランド部9に接触させる。これにより、接触棒部3Bと第2のばね6とがランド部9に電気的に接続される。なお、第2のばね6の直径が大きい場合は、接触棒部3Bのみが電気的に接続される。
さらに、第2のばね6は、ベース板8側に当接してスリーブ2を貫通穴12内に付勢する。これにより、スリーブ2の上端が第2のばね6で押された状態で、その下端が下端支持部14に当接して支持され、これら第2のばね6と下端支持部14とでスリーブ2(接触子1)が貫通穴12内に固定支持される。この状態で、第2のピン4の接触棒部4Bが下端支持穴部12Aから相手側の電極に向けて延出されている。
次いで、ベース板8及び支持体11が検査対象相手側を覆うように重ねられ、検査対象相手側の各電極と、各接触子1の接触棒部4Bとが互いに接触される。
これにより、検査対象相手側の各電極に接触した接触棒部4Bが貫通穴12内に押し込まれて第1のばね5を押し縮め、この第1のばね5が第1のピン3をランド部9側へ押圧して、検査対象相手側の各電極と各ランド部9とが電気的に接続される。次いで、検査信号等が印加されて、検査が行われる。
また、メンテナンス等の際に接触子1を交換する場合、支持体11をベース板8から外し、貫通穴12から接触子1を抜き取って新しい接触子1を貫通穴12に挿入し、支持体11をベース板8の下側面に装着するだけで済む。
以上のように、接触子1の第1のばね5には、スリーブ2内の第1のピン3と第2のピン4とを互いに離間する方向に付勢する機能のみを持たせて、スリーブ2を支持するための付勢力は第2のばね6に委ねているため、第1のばね5を短くすることができる。具体的には、現行モデルの電気的接続装置の接触子1の場合、12mmであるのが、本実施形態の電気的接続装置の接触子1の場合、8mm(図4参照)まで短くすることができる。
また、電気的接続装置の支持体11に備えた貫通穴12が、ランド部9側に接触子1を出し入れ可能に開口していて、接触子1を覆ってしまう構成にしなかったため、貫通穴12が浅くなり、支持体11を薄く成形できる。
これにより、接触子1の全長が短くなった分と、貫通穴12が浅くなって支持体11を薄く成形できる分だけ、装置全体が薄くコンパクトになり、コスト低減を図ることができる。
また、接触子1を支持体11の貫通穴12に容易に挿入することができるため、電気的接続装置の組立作業性が大幅に向上する。
さらに、メンテナンス等の際に接触子1を交換する場合、貫通穴12から接触子1を抜き取って新しい接触子1を貫通穴12に挿入するだけで済むため、接触子1の交換作業性が大幅に向上する。
[変形例]
前記実施形態では、支持体11を2枚重ね構造にしたが、図5に示すように、支持体11を1枚の部材で構成して、貫通穴12を下端支持穴部12Aと中空部12Bとから構成するようにしても良い。これにより、前記実施形態と同様の作用、効果を奏することができると共に、支持体11の部品点数を減らして、さらに薄くコンパクトにすることができる。
本発明の実施形態に係る電気的接続装置の要部を示す拡大断面図である。 従来の接触子の例を示す要部断面図である。 従来の垂直型コイルスプリングプローブを示す正面断面図である。 本発明の実施形態に係る電気的接続装置の要部を示す側面図である。 本発明の変形例を示す要部拡大断面図である。
符号の説明
1:接触子、2:スリーブ、3:第1のピン、4:第2のピン、5:第1のばね、6:第2のばね、8:ベース板、9:ランド部、11:支持体、12:貫通穴、14:下端支持部。

Claims (3)

  1. 筒状のスリーブと、
    当該スリーブの一端に出没可能に支持されてランド部に接触する第1のピンと、
    前記スリーブの他端に出没可能に支持されて検査対象相手側の電極に接触する第2のピンと、
    前記スリーブ内の前記第1及び第2のピンの間に設けられてこれら第1及び第2のピンを離間する方向に付勢する第1のばねと、
    前記スリーブの一端に外部から一体的に取り付けられて当該スリーブを前記ランド部側から付勢する第2のばねと
    を備えて構成されたことを特徴とする接触子。
  2. 請求項1に記載の接触子において、
    前記スリーブが、その両端部をかしめて前記第1及び第2のピンが抜け落ちないで出没可能に支持されたことを特徴とする接触子。
  3. 複数の貫通穴を備える支持体と、当該支持体の各貫通穴に挿入されて一端のピンがランド部に接触すると共に他端のピンが検査対象相手側の電極に接触される接触子とを備え、
    前記接触子として請求項1又は2に記載の接触子を用い、
    前記支持体に備えた貫通穴の前記ランド部側の開口が前記接触子を出し入れ可能な大きさに形成されると共に前記貫通穴の前記検査対象相手側の開口が前記ピンを出没可能な大きさに形成され、
    前記接触子の第2のばねが、前記ランド部側に当接して当該接触子を前記貫通穴内に付勢して支持することを特徴とする電気的接続装置。
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