JP4745277B2 - 垂直型プローブ - Google Patents

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Description

本発明は、半導体デバイスの電気的諸特性を測定するのに使用される垂直型プローブに関する。
この種の垂直型プローブは、後端部に筒部が設けられたプローブ本体と、先端部がプローブ本体の筒部に出入り可能に嵌まり込む可動部材と、前記筒部の端面と前記可動部材の鍔部との間に配置されるコイルスプリングとを備えているものがある(特許文献1参照)。
この垂直型プローブは、前記プローブ本体の先端部が半導体デバイスの導電パッドに接触し、当該導電パッドを通じて押圧されると、前記コイルスプリングが前記筒部の端面と前記可動部材の鍔部との間で圧縮される。これにより、前記コイルスプリングが前記筒部を付勢し、前記プローブ本体の先端部を前記導電パッドに所定の接触圧(1ピンあたり5〜8gの荷重)で圧接させ、両者の安定した電気接続を図っている。
特開2006−208329号公報
ところが、前記垂直型プローブは、半導体デバイスの高集積化に伴って、微細化することが要求されている。この要求に応じて、前記垂直型プローブを微細化すると、前記コイルスプリングの径も小さくなることから、前記プローブ本体を半導体デバイスの導電パッドに圧接するための付勢力が低減する。
要するに、前記垂直型プローブは、微細化すると、半導体デバイスの導電パッドと電気接続する際に必要な前記所定の接触圧を確保することができないという問題を有している。
本発明は、上記事情に鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、微細化しても、半導体デバイスの導電パッドと電気接続する際に必要な所定の接触圧を確保することができる垂直型プローブを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の垂直型プローブは、開口が設けられた長さ方向の一端部と、底部が設けられた長さ方向の他端部とを有する筒状体と、先端部と、後端部とを有する可動部材と、この可動部材の先端部に設けられた第1の支持部と、前記筒状体の一端部に設けられた第2の支持部と、第1の付勢手段と、第2の付勢手段とを備えている。前記筒状体は、長さ方向の一方側の前記開口と、長さ方向の他端側の開口とを有する筒状のガイド管と、前記ガイド管の他端側の開口を塞ぎ、前記底部として機能する接続部とを有している。前記可動部材の後端部が前記一方側の開口から前記ガイド管に移動自在に挿入されている。前記第1の付勢手段は、前記可動部材が挿入されたコイルスプリングであって、圧縮状態で前記第1、第2の支持部の間に介在している。前記第2の付勢手段は前記ガイド管内に収容されたコイルスプリングであって、非圧縮状態で前記接続部と前記可動部材の後端部との間に介在している。
このような垂直型プローブによる場合、可動部材の先端部が、半導体デバイスの導電パッドに接触し、押圧されると、前記可動部材の後端部が筒状体内を移動する。このとき、前記可動部材の第1の支持部と前記筒状体の第2の支持部の間で第1の付勢手段が圧縮されると共に、前記可動部材の後端部と前記筒状体の底部との間で第2の付勢手段が圧縮される。
前記第1の付勢手段が第1、第2の支持部の間に圧縮状態で、前記第2の付勢手段が接続部と可動部材の後端部との間に非圧縮状態で介在しているので、前記可動部材の先端部又は筒状体の他端部が、半導体デバイスの導電パッドに接触し、押圧されると、前記第1の付勢手段が前記可動部材の第1の支持部と前記筒状体の第2の支持部の間で更に圧縮されると共に、前記第2の付勢手段が前記可動部材の後端部と前記接続部との間で圧縮される。即ち、前記可動部材の先端部又は筒状体の他端部の導電パッドに接触に、前記第1の付勢手段の付勢力に、前記第2の付勢手段の付勢力が加わるため、前記可動部材又は筒状体の導電パッドに対する接触荷重を急激に向上させることができる。これにより、前記可動部材の先端部又は筒状体の他端部が前記導電パッドの酸化膜を突き破り、当該導電パッドに接触するので、前記可動部材又は筒状体と前記導電パッドとの接触抵抗を改善することができる。
又は、筒状体の他端部が、半導体デバイスの導電パッドに接触し、押圧されると、当該筒状体が前記可動部材の後端部に沿って移動する。このとき、前記可動部材の第1の支持部と前記筒状体の第2の支持部の間で第1の付勢手段が圧縮されると共に、前記可動部材の後端部と前記筒状体の底部との間で第2の付勢手段が圧縮される。
前記筒状体のガイド管を円筒体とし、前記可動部材を中間部の外径が先端部及び後端部よりも小さく、先端部の外径が筒状体のガイド管の外径と略同じ又は大きい略円柱体とすることができる。この場合、前記第1の支持部は、前記可動部材の先端部の後端側の周縁部である。前記第2の支持部は、前記筒状体のガイド管の長さ方向の一端部の開口縁部である。前記第1の付勢手段はコイルスプリングであって、前記可動部材の中間部の回りに配置され、前記第1、第2の支持部の間に配置されるようになっている。
この場合、前記第1の付勢手段が可動部材の中間部によりガイドされるので、前記第1の付勢手段が、前記第1、第2の支持部の間で圧縮される際に、当該第1の付勢手段がその幅方向に歪むという不具合を防止することができる。また、前記第1の支持部として前記可動部材の先端部の後端側の周縁部を使用し、前記第2の支持部として前記筒状体の長さ方向の一端部の開口縁部を使用するようになっているので、前記第1、第2の支持部を別途設ける場合と比べて製造コストを低減することができる。
前記筒状体は導電性を有していることが好ましい。この場合、前記可動部材は、後端部が前記筒状体のガイド管内を摺動するようになっている。前記第1の付勢手段の少なくとも一部が絶縁体でコーティングされていることが好ましい。このため、前記可動部材の先端部が半導体デバイスの導電パッドに接触することにより、当該可動部材、前記第1の支持部を通じて前記第1の付勢手段に電気信号が流れるのを防止することができる。このため、コイルスプリングである第1の付勢手段の高いインダクタンスにより、前記電気信号が減衰するのを防止することができる。
本発明の垂直型プローブによる場合、可動部材又は筒状体が半導体デバイスの導電パッドに接触し押圧されると、第1、第2の付勢手段が圧縮され、当該可動部材又は筒状体を前記導電パッドに圧接させるようになっている。このため、当該垂直型プローブは、自身の微細化に伴って、前記第1、第2の付勢手段を各々微細化したとしても、当該第1、第2の付勢手段の付勢力の合力により、電気接続時に半導体デバイスの導電パッドに対して必要な所定の接触圧を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
まず、本発明の第1の実施の形態に係る垂直型プローブについて図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る垂直型プローブの概略的断面図、図2は同プローブの組立手順を示す図、図3は同プローブが備えられる垂直型プローブユニットの概略的断面図、図4が同プローブユニットの使用状態を示す概略的断面図である。
図1及び図2に示す垂直型プローブ100は、略円柱状の針状体であるプローブ本体110(可動部材)と、このプローブ本体110の後端部113が、その長さ方向に摺動自在に挿入される筒状体120と、プローブ本体110の中間部112の回りに同心円状に配置される第1のコイルスプリング130(第1の付勢手段)と、プローブ本体110の後端部113と筒状体120との間に配置される第2のコイルスプリング140(第2の付勢手段)とを備えている。
プローブ本体110は、断面視下向き凸字状の先端部111と、この先端部111に連なる中間部112と、この中間部112に連なる後端部113とを有する。
先端部111は、外径がΦ0.08mmであり且つ長さ寸法が0.5〜1.0mmである接触部111aと、この接触部111aに連なる外径がΦ0.1mmであり且つ長さ寸法が1.0〜2.0mmであるガイド部111bと、ガイド部111bの後端部の外周面に設けられた外径Φ0.11mmの環状体である第1のフランジ部111cとを有する。
第1のフランジ部111cは、図3及び図4に示すように、後述する第1のガイド板200の第1のガイド孔210の大径孔部212の周壁面の一部分の円周領域に当接し、プローブ本体110の移動に応じて、当該大径孔部212の周壁面上を摺動するようになっている。
また、ガイド部111bの先端面は、第1のガイド孔210の大径孔部212の底部に当接可能になっている。これにより、プローブ本体110が第1のガイド孔210から抜け落ちるのを防止している。ガイド部111bの後端面は、第1のコイルスプリング130の長さ方向の一端部を支持する第1の支持部111b1となっている。
接触部111aの先端面は、後述する半導体デバイス10の導電パッド11に接触する部分であって、クラウン加工が施されている。
この接触部111aは、中間部の外周面がその他の部分に比べて窪んでおり、当該中間部の外径がΦ0.07mmとなっている。即ち、接触部111aの先端部、後端部が第2、第3のフランジ部111a1、111a2となっている。第2、第3のフランジ部111a1、111a2は、図3及び図4に示すように、第1のガイド孔210の小径孔部211の周壁面の一部の円周領域に各々当接し、プローブ本体110の移動に応じて、当該小径孔部211の周壁面上を摺動するようになっている。
中間部112は、外径がΦ0.06mmであって、第1のコイルスプリング130が弾性変形する際に当該第1のコイルスプリング130をガイドする。これにより、第1のコイルスプリング130が、幅方向に歪むのを防止している。
後端部113は、外径Φ0.065mmの第1、第2の大径部113a、113bと、第1、第2の大径部113a、113bの間に位置する外径Φ0.05mmの小径部113cとを有する。
第1、第2の大径部113a、113bは、筒状体120のガイド管121の内周面の一部の円周領域に各々当接しており、プローブ本体110の移動に応じて、当該ガイド管121の内周面上を摺動するようになっている。第2の大径部113bの後端部は略円錐状になっており、第2のコイルスプリング140の長さ方向の一端部を支持する。また、第2の大径部113bの先端面は、筒状体120のカシメ部121bに当接可能になっており、プローブ本体110が保持部材120から脱落するのを防止している。
小径部113cは、その外径を小さくし、筒状体120のカシメ部121bとの干渉を避けている。
筒状体120は、外径がΦ0.11mm、内径がΦ0.075mmの導電性を有するニッケル合金製の円筒状のガイド管121と、このガイド管121の長さ方向の他端側の開口を塞ぐ導電性を有する円柱体である接続部122(底部)とを有する。
ガイド管121は、長さ方向の一端側の開口から、プローブ本体110の後端部113がその長さ方向に摺動自在に挿入されるようになっている。このガイド管121の前記開口の周縁部が、第1のコイルスプリング130の長さ方向の他端部を支持する第2の支持部121aとなっている。
また、ガイド管121の中間部の周壁面にはカシメ部121bが設けられている。このカシメ部121bに、プローブ本体110の第2の大径部113bの先端面が当接することにより、第1のコイルスプリング130がプローブ本体110の第1の支持部111b1と筒状体120の第2の支持部121aとの間で約0.3mm圧縮されるようになっている。
接続部122の長さ方向の他端部は円錐状になっている。この接続部122の他端部が接続基板500の電極510に接触することにより、垂直型プローブ100が接続基板500に電気的に接続される。また、接続部122の長さ方向の一端部も円錐状になっており、第2のコイルスプリング140の長さ方向の他端部を支持する。
第1のコイルスプリング130は、バネ性ステンレス、スプリング用ピアノ線、アモルファス合金等の線材を巻き回して構成される。第1のコイルスプリング130は、長さ寸法が1.5〜3.0mm、外径がΦ0.1〜0.15mmとなっている。この第1のコイルスプリング130は、プローブ本体110の中間部112の回りに同心円状に配置され且つ先端部111の第1の支持部111b1と筒状体120の第2の支持部121aとの間に圧縮状態で配置される。また、第1のコイルスプリング130の長さ方向の一端部及び他端部は、テフロン(登録商標)等の絶縁体131でコーティングされている。
第2のコイルスプリング140は、バネ性ステンレス、スプリング用ピアノ線、アモルファス合金等の線材を巻き回して構成される。この第2のコイルスプリング140は、長さ寸法が0.8〜1.5mm、外径がΦ0.06〜0.07mmとなっている。第2のコイルスプリング140は、筒状体120内に入れられ、筒状体120の接続部122とプローブ本体110の後端部113との間に非圧縮状態で配置される。
以下、このような垂直型プローブ100の組立手順について図2を参照しつつ説明する。
まず、プローブ本体110の後端部113を、第1のコイルスプリング130に挿入する。すると、第1のコイルスプリング130の長さ方向の一端部がプローブ本体110のガイド部111bの第1の支持部111b1に当接する。
その後、プローブ本体110の後端部113を、筒状体120のガイド管121に挿入する。すると、後端部113の第1、第2の大径部113a、113bが、筒状体120の内周面の一部の円周領域に各々当接する。そして、第1のコイルスプリング130の長さ方向の他端部がガイド部111bの第2の支持部121aに当接する。このようにして第1のコイルスプリング130が第1、第2の支持部111b1、121aの間に配置される。
その後、ガイド管121をプローブ本体110の先端部111側に向けて約0.3mm移動させ、第1のコイルスプリング130を第1、第2の支持部111b1、121aの間で圧縮させる。この状態で、ガイド管121の中間部のプローブ本体110の小径部113cに対向する箇所を図示しない治具で押圧し、内側に塑性変形させる。この塑性変形部がカシメ部121bとなる。これにより、プローブ本体110の後端部113の第2の大径部113bがカシメ部121bに当接し、第1のコイルスプリング130が第1、第2の支持部111b1、121aの間に圧縮状態で配置される。これにより、第1のコイルスプリング130がプローブ本体110をその先端側に付勢する荷重が約3.5gとなる。
その後、第2のコイルスプリング140をガイド管121に挿入する。すると、第2のコイルスプリング140の長さ方向の一端部が、プローブ本体110の後端部113の第2の大径部113bに当接する。このとき、第2の大径部113bの円錐状の後端部の頂部が第2のコイルスプリング140の一端部内に入り込む。
その後、接続部122をガイド管121の長さ方向の他端側の開口に嵌め込み、当該開口を塞ぐ。このとき、接続部122の長さ方向の円錐状の一端部は、約0.15mmの隙間を有して第2のコイルスプリング140の長さ方向の他端部に対向する。即ち、第2のコイルスプリング140がプローブ本体110の後端部113と接続部122との間に非圧縮状態で配置される。
以下、このような垂直型プローブ100が複数備えられる垂直型プローブユニットCについて説明する。
図3及び図4に示す垂直型プローブユニットCは、半導体デバイス10の電気的所得性を測定するのに使用されるものであって、半導体デバイス10の導電パッド11に各々接触する複数の垂直型プローブ100と、この垂直型プローブ100の先端部111が各々移動自在に通される複数の第1のガイド孔210を有する第1のガイド板200と、垂直型プローブ100の後端部が各々挿入される複数の第2のガイド孔310を有する第2のガイド板300と、第1、第2のガイド板200、300の間に介在するスペーサ400と、第2のガイド板300の面上に取り付けられる接続基板500とを備えている。以下、詳しく説明する。
第1のガイド板200は、厚さ1.2〜3.0mmの絶縁性を有するセラミックス等の板体である。この第1のガイド板200には、当該第1のガイド板200を厚み方向に貫通する複数の第1のガイド孔210が半導体デバイス10の導電パッド11の配列に対応するように0.1〜0.2mmのピッチ間隔で(例えば、マトリックス状に)配設されている。
第1のガイド孔210は、Φ0.09mmであり且つ深さ0.2〜0.5mmである小径孔部211と、この小径孔部211に連続するΦ0.12mmであり且つ深さ1.0〜2.5mmである大径孔部212とを有する。
小径孔部211の周壁面とプローブ本体110の接触部111aの中間部の外周面との間には、接触部111aの第2、第3のフランジ部111a1、111a2が小径孔部211の周壁面上を摺動し、第2、第3のフランジ部111a1、111a2又は小径孔部211の周壁面が削れることにより生じるゴミを収容する第1のゴミ収集空間α1が形成される。
大径孔部212の周壁面とプローブ本体110のガイド部111bの第1のフランジ部配設部以外の部分の外周面との間には、ガイド部111bの第1のフランジ部111cが大径孔部212の周壁面上を摺動し、第1のフランジ部111c又は大径孔部212の周壁面が削れることにより生じるゴミを収容する第2のゴミ収集空間α2が形成される。
第2のガイド板300は、厚さ1〜2mmの絶縁性を有するセラミックス等の板体である。この第2のガイド板300には、当該第2のガイド板300を厚み方向に貫通する複数の第2のガイド孔310が第1のガイド孔210の配列に対応するように配設されている。
第2のガイド孔310は、Φ0.12mmの孔であって、垂直型プローブ100の筒状体120の後端部(即ち、垂直型プローブ100の後端部)が挿入される。
スペーサ400は、厚さ1〜3mmの絶縁性を有するセラミックス等の環状の枠体である。
接続基板500は周知のプリント配線基板である。この接続基板500には、複数の電極510が第2のガイド孔310の配列に対応するように配設されている。この電極510は、接続基板500が第2のガイド板300の上面に取り付けられた状態で、垂直型プローブ100の接続部122に接触し、電気的に接続される。なお、接続基板500を通じて垂直型プローブユニットCが後述する測定装置と電気的に接続される。
以下、このような構成の垂直型プローブユニットCの組立手順について説明する。
まず、第1のガイド板200の上面にスペーサ400を接着する。そして、複数の第1のガイド孔210と複数の第2のガイド孔310とを位置合わせをしつつ、スペーサ400の上面に第2のガイド板300を接着する。
その後、複数の垂直型プローブ100を、第2のガイド板300の複数の第2のガイド孔310から各々挿入する。すると、複数の垂直型プローブ100の先端部111が第1のガイド板200の複数の第1のガイド孔210に各々嵌まり込む。これにより、先端部111の第1のフランジ部111cが、第1のガイド板200の第1のガイド孔210の大径孔部212の周壁面の一部分の円周領域に当接し、第2、第3のフランジ部111a1、111a2が第1のガイド孔210の小径孔部211の周壁面の異なる高さ位置の一部の円周領域に各々当接する。
そして、複数の垂直型プローブ100の先端部111のガイド部111bの先端面が複数の第1のガイド孔210の大径孔部212の底部に各々当接する。これにより、垂直型プローブ100の第1のガイド孔210からの脱落が防止される。
このようにして、複数の垂直型プローブ100の先端部111が第1のガイド板200の複数の第1のガイド孔210に各々通されることにより、当該垂直型プローブ100が半導体デバイス10の複数の導電パッド11の配列に対応して、0.1〜0.2mmのピッチ間隔で(例えば、マトリックス状に)配列される。
その後、複数の垂直型プローブ100の接続部122と、複数の電極510とを各々位置合わせをし、当該接続部122を当該電極510に当接させる。そして、複数の垂直型プローブ100の第1、2のコイルスプリング130、140の付勢力に抗して接続基板500を第2のガイド板300の上面に面接触させ、この状態で両者を接着する。すると、複数の接続部122が複数の電極510に押圧され、複数の接続部122及びガイド管121が垂直型プローブ100の先端部111側に向けて約0.15mm各々移動する。なお、複数の接続部122が複数の電極510に各々押圧されることにより、両者の安定した電気接続が図られる。
これにより、複数の第1のコイルスプリング130が複数の第1、第2の支持部111b1、121a間で各々更に圧縮される。
これと共に、複数の第2のコイルスプリング140の長さ方向の他端部が複数の接続部122の長さ方向の円錐状の一端部に各々接触する。これにより、複数の第2のコイルスプリング140が複数のプローブ本体110の後端部113と複数の接続部122との間に非圧縮状態で配置される。
このようにして製造された垂直型プローブユニットCは、図示しない測定装置のプローバに取り付けられ、半導体デバイス10の電気的所得性を測定するのに使用される。以下、その測定工程について説明すると共に、垂直型プローブ100の各部の動作について説明する。
まず、前記プローバを動作させる。すると、半導体デバイス10が測定位置に順次搬送される。半導体デバイス10が前記測定位置に位置すると、垂直型プローブユニットCを半導体デバイス10に相対的に近接させ、垂直型プローブユニットCの複数の垂直型プローブ100の先端部111を半導体デバイス10の複数の導電パッド11に各々接触させる。すると、複数の第1のコイルスプリング130の付勢力により、複数のプローブ本体110が、半導体デバイス10の複数の導電パッド11に、一ピン当たり約4.3gの接触荷重で、各々圧接される。
そして、垂直型プローブユニットCを半導体デバイス10に更に相対的に約0.15mm近接させ、複数の垂直型プローブ100を複数の導電パッド11に圧接させる(即ち、約0.15mmのオーバードライブを加える。)。
すると、複数の垂直型プローブ100のプローブ本体110の接触部111aの先端面が半導体デバイス10の複数の導電パッド11に各々押圧され、プローブ本体110が図示上方向に移動する。
すると、複数の垂直型プローブ100の接触部111aの第2、第3のフランジ部111a1、111a2が第1のガイド板200の第1のガイド孔210の小径孔部211の周壁面上を図示上方向(即ち、第1のガイド板200の厚み方向)に摺動し、第1のフランジ部111cが当該第1のガイド孔210の大径孔部212の周壁面上を図示上方向に摺動し、後端部113の第1、第2の大径部113a、113bがガイド管121の内周面上を図示上方向に摺動する。
このとき、複数の垂直型プローブ100の第1のコイルスプリング130が複数の第1、第2の支持部111b1、121a間で各々更に圧縮される。これにより、垂直型プローブ100の導電パッド11に対する一ピン当たりの接触荷重が5gとなる。
これと共に、複数の第2のコイルスプリング140が複数のプローブ本体110の後端部113と複数の接続部122との間で各々圧縮される。これにより、第1のコイルスプリング130の付勢力(即ち、一ピン当たり、約5gの接触荷重)に、第2のコイルスプリング140の付勢力(即ち、一ピン当たり、約3gの接触荷重)が加わり、下記表1(
移動量(μm)-荷重(g)の特性を示すグラフ)に示すように、垂直型プローブ100の半導体デバイス10の導電パッド11に対する接触荷重が、一ピン当たり、5g〜8gにかけて急上昇する。この接触荷重の急上昇により、複数の垂直型プローブ100が複数の導電パッド11上の酸化膜を各々突き破り、当該導電パッド11に、一ピン当たり、約8gの接触荷重で圧接する。
この圧接状態で、複数の導電パッド11から発せられた電気信号が、接触部111a、ガイド部111b、中間部112及び後端部113の第1、第2の大径部113a、113b、ガイド管121及び接続部122を通じて接続基板500の複数の電極510に流れる。このようにして前記測定装置で半導体デバイス10の電気的所得性が測定される。なお、第1のコイルスプリング130は、長さ方向の一端部及び他端部が絶縁体131でコーティングされているので、当該第1のコイルスプリング130に前記電気信号が流れず、当該電気信号の減衰が防止される。
その後、垂直型プローブユニットCを半導体デバイス10に相対的に離反させる。すると、複数の垂直型プローブ100の第1、第2のコイルスプリング130、140の付勢力により、プローブ本体110が図示下方向に移動する。
このとき、複数の垂直型プローブ100の接触部111aの第2、第3のフランジ部111a1、111a2が第1のガイド板200の第1のガイド孔210の小径孔部211の周壁面上を図示下方向(即ち、第1のガイド板200の厚み方向)に摺動し、第1のフランジ部111cが当該第1のガイド孔210の大径孔部212の周壁面上を図示下方向に摺動し、後端部113の第1、第2の大径部113a、113bがガイド管121の内周面上を図示下方向に摺動する。
なお、プローブ本体110が前記往路移動及び復路移動する際に、第2、第3のフランジ部111a1、111a2の摺動により発生するゴミが、接触部111aの中間部の外周面と小径孔部211の周壁面との間の第1のゴミ収集空間α1に収容され、第1のフランジ部111cの摺動により発生するゴミが、ガイド部111bの第1のフランジ部配設部以外の部分の外周面と大径孔部212の周壁面との間の第2のゴミ収集空間α2に収容される。
このような垂直型プローブ100による場合、プローブ本体110の接触部111aが半導体デバイス10の導電パッド11に接触し押圧されると、第1のコイルスプリング130が第1、第2の支持部111b1、121a間で更に圧縮され、第2のコイルスプリング140がプローブ本体110の後端部113と接続部122との間で圧縮される。即ち、第1、第2のコイルスプリング130、140の付勢力により、プローブ本体110の接触部111aが半導体デバイス10の導電パッド11に圧接されるようになっている。このため、当該垂直型プローブ100は、自身の微細化に伴って、第1、第2のコイルスプリング130、140を各々微細化したとしても、当該第1、第2のコイルスプリング130、140の付勢力の合力により、接触時に半導体デバイス10の導電パッド11に対して必要な所定の接触圧を得ることができる。
しかも、垂直型プローブ100は、測定時に、第2のコイルスプリング140の付勢力が第1のコイルスプリング130の付勢力に加わる構成となっていることから、垂直型プローブ100の導電パッド11に対する接触荷重を急上昇させることができる。この接触荷重の急上昇により、プローブ本体110に導電パッド11上の酸化膜を突き破らせ、当該プローブ本体110を導電パッド11に圧接させることができる。このため、プローブ本体110と導電パッド11との接触抵抗が改善し、両者の安定した電気接続を図ることができる。
更に、プローブ本体110の先端部111の第2、第3のフランジ部111a1、111a2が第1のガイド板200の第1のガイド孔210の小径孔部211の周壁面上を図示上、下方向に摺動する共に、当該先端部111の第1のフランジ部111cが第1のガイド孔210の大径孔部212の周壁面上を図示上、下方向に摺動するようになっている。このため、プローブ本体110の先端部111と第1のガイド孔210の周壁面との摺動面積を従来例と比べて大きく低減することができるので、厚さ1.2〜3.0mmの第1のガイド板200を用いたとしても、プローブ本体110の先端部111と第1のガイド孔210内の図示上方向の摺動(往路移動)と図示下方向の摺動(復路移動)との荷重ヒステリシスを低減することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る垂直型プローブについて図面を参照しつつ説明する。図5は本発明の第2の実施の形態に係る垂直型プローブの概略的断面図である。図6は同プローブが備えられる垂直型プローブユニットの概略的断面図である。
図5に示す垂直型プローブ100’は、先端部111’の形状及び筒状体120’の形状が実施例1の垂直型プローブ100と異なっている。以下、その相違点について詳しく説明し、重複する部分については説明を省略する。なお、垂直型プローブの符号については、上述の如く’を付す。
先端部111’は、外径がΦ0.08mmであり且つ長さ寸法が0.5〜1.0mmである接触部111a’と、この接触部111a’に連なる外径がΦ0.1mmであり且つ長さ寸法が1.0〜2.0mmであるガイド部111b’と、ガイド部111b’の後端部、先端部の外周面に各々設けられた外径Φ0.11mmの環状体である第1、第2のフランジ部111c’、111d’とを有する。
第1、第2のフランジ部111c’、111d’は、第1のガイド板200の第1のガイド孔210の大径孔部212の周壁面の高さ位置の異なる一部分の円周領域に各々当接し、プローブ本体110’の移動に応じて、当該大径孔部212の周壁面上を摺動するようになっている。
また、第2のフランジ部111d’は、第1のガイド孔210の大径孔部212の底部に当接する。これにより、プローブ本体110’が第1のガイド孔210から抜け落ちるのを防止している。
ガイド部111b’の後端面は、第1のコイルスプリング130の長さ方向の一端部を支持する第1の支持部111b1’となっている。
接触部111a’は、第1のガイド孔210の小径孔部211の周壁面に当接し、プローブ本体110の移動に応じて、当該小径孔部211の周壁面上を摺動するようになっている。
接触部111a’の先端面は、半導体デバイス10の導電パッド11に接触する部分であって、クラウン加工が施されている。
筒状体120’は、外径がΦ0.11mm、内径がΦ0.075mmの導電性を有するニッケル合金製の円筒状のガイド管121’と、このガイド管121’の長さ方向の他端側の開口を塞ぐ導電性を有する接続部122’とを有する。
ガイド管121’は、ガイド管121と同じである。
接続部122’は、内部が中空の半球状のドーム体である。この接続部122’は、その底面の開口の縁部に当該開口よりも内径が小さいリング体122a’が設けられている。このリング体122a’が第2のコイルスプリング140の長さ方向の他端部を支持する。また、接続部122’の頂部は、接続基板500の電極510に接触することにより、垂直型プローブ100が接続基板500に電気的に接続される。
以下、このような構成の垂直型プローブ100’の組立方法について説明する。まず、垂直型プローブ100と同様に、プローブ本体110’に第1のコイルスプリング130’、ガイド管121’及び第2のコイルスプリング140’を取り付ける。そして、接続部122’をガイド管121’の長さ方向の他端側の開口に嵌め込み、当該開口を塞ぐ。このとき、接続部122’のリング体122a’は、約0.15mmの隙間を有して第2のコイルスプリング140’の長さ方向の他端部に対向する。即ち、第2のコイルスプリング140がプローブ本体110の後端部113と接続部122のリング体122a’との間に非圧縮状態で配置される。このようにして、垂直型プローブ100が組立られる。
このように組立られた垂直型プローブ100’は、垂直型プローブ100と同様に、垂直型プローブユニットC’に取り付けられる。
即ち、複数の垂直型プローブ100’を、第2のガイド板300の複数の第2のガイド孔310から各々挿入する。すると、複数の垂直型プローブ100’の先端部111’が第1のガイド板200の複数の第1のガイド孔210に各々嵌まり込む。これにより、先端部111’の第1、第2のフランジ部111c’、111d’が、第1のガイド板200の第1のガイド孔210の大径孔部212の周壁面の異なる高さ位置の一部分の円周領域に各々当接し、当該先端部111’の接触部111a’が第1のガイド孔210の小径孔部211の周壁面に当接する。
そして、複数の垂直型プローブ100’の先端部111’の第2のフランジ部111d’が複数の第1のガイド孔210の大径孔部212の底部に各々当接する。これにより、垂直型プローブ100’の第1のガイド孔210からの脱落が防止される。
このようにして、複数の垂直型プローブ100の先端部111が第1のガイド板200の複数の第1のガイド孔210に各々通されることにより、当該垂直型プローブ100が半導体デバイス10の複数の導電パッド11の配列に対応して、0.1〜0.2mmのピッチ間隔で(例えば、マトリックス状に)配列される。
その後、複数の垂直型プローブ100’の接続部122’と、複数の電極510とを位置合わせをし、当該接続部122’を当該電極510に当接させる。そして、複数の垂直型プローブ100’の第1、2のコイルスプリング130’、140’の付勢力に抗して接続基板500を第2のガイド板300の上面に面接触させ、この状態で両者を接着する。すると、複数の接続部122’が複数の電極510に押圧され、複数の接続部122’及びガイド管121’が垂直型プローブ100’の先端部111’側に向けて約0.15mm各々移動する。なお、複数の接続部122’が複数の電極510に各々押圧されることにより、両者の安定した電気接続が図られる。
すると、複数の第1のコイルスプリング130’が複数の第1、第2の支持部111b1’、121a’間で各々更に圧縮される。これと共に、複数の第2のコイルスプリング140’の長さ方向の他端部が複数の接続部122’のリング体122a’に各々接触する。これにより、複数の第2のコイルスプリング140’が複数のプローブ本体110’の後端部113’と複数の接続部122’のリング体122a’との間に非圧縮状態で配置される。
このようにして組立られた垂直型プローブユニットC’は、垂直型プローブユニットCと同様に、測定装置のプローバに取り付けられ、半導体デバイス10の電気的所得性を測定するのに使用される。以下、その測定工程について説明すると共に、垂直型プローブ100’の各部の動作について図6を参照しつつ説明する。
まず、実施例1と同様に測定位置に搬送された半導体デバイス10に対して垂直型プローブユニットC’を相対的に近接させ、垂直型プローブユニットC’の複数の垂直型プローブ100’の先端部111’を半導体デバイス10の複数の導電パッド11に各々接触させる。すると、複数の第1のコイルスプリング130’の付勢力により、複数のプローブ本体110’が、半導体デバイス10の複数の導電パッド11に、一ピン当たり約4.3gの接触荷重で、各々圧接される。
そして、垂直型プローブユニットC’を半導体デバイス10に更に相対的に約0.15mm近接させ、複数の垂直型プローブ100’を複数の導電パッド11に圧接させる(即ち、約0.15mmのオーバードライブを加える)。
すると、複数の垂直型プローブ100’のプローブ本体110’の接触部111a’の先端面が半導体デバイス10の複数の導電パッド11に各々押圧され、当該プローブ本体110’が第1、第2のコイルスプリング130’、140’の付勢力に抗して図示上方向に移動する。
すると、複数の垂直型プローブ100’の接触部111a’が第1のガイド板200の第1のガイド孔210の小径孔部211の周壁面上を図示上方向(即ち、第1のガイド板200の厚み方向)に摺動し、第1、第2のフランジ部111c’、111d’が、第1のガイド板200の第1のガイド孔210の大径孔部212の周壁面上を図示上方向に摺動し、後端部113’の第1、第2の大径部113a’、113b’がガイド管121’の内周面上を図示上方向に摺動する。
このとき、複数の垂直型プローブ100’の第1のコイルスプリング130’が第1、第2の支持部111b1’、121a’間で更に圧縮される。これにより、垂直型プローブ100’の導電パッド11に対する一ピン当たりの接触荷重が5gとなる。
これと共に、第2のコイルスプリング140’がプローブ本体110’の後端部113’と接続部122’のリング体122a’との間で圧縮される。これにより、第1のコイルスプリング130’の付勢力(即ち、一ピン当たり、約5gの接触荷重)に、第2のコイルスプリング140’の付勢力(即ち、一ピン当たり、約3gの接触荷重)が加わり、垂直型プローブ100’の半導体デバイス10の導電パッド11に対する接触荷重が、一ピン当たり、約5gから8gにかけて急上昇する。この接触荷重の急上昇により、複数の垂直型プローブ100’が複数の導電パッド11上の酸化膜を突き破り、当該導電パッド11に、一ピン当たり、約8gの接触荷重で圧接する。
この圧接状態で、導電パッド11から発せられた電気信号が、接触部111a’、ガイド部111b’、中間部112’及び後端部113’の第1、第2の大径部113a’、113b’、ガイド管121’及び接続部122’を通じて接続基板500の電極510に流れる。このようにして測定装置で半導体デバイス10の電気的所得性を測定する。なお、第1のコイルスプリング130’は、長さ方向の一端部及び他端部が絶縁体131’でコーティングされているので、当該第1のコイルスプリング130’に前記電気信号が流れず、当該電気信号の減衰が防止される。
その後、垂直型プローブユニットC’を半導体デバイス10に相対的に離反させる。すると、複数の垂直型プローブ100’の第1、第2のコイルスプリング130’、140’の付勢力により、プローブ本体110’が図示下方向に移動する。
このとき、複数の垂直型プローブ100’の接触部111a’が第1のガイド板200の第1のガイド孔210の小径孔部211の周壁面上を図示下方向(即ち、第1のガイド板200の厚み方向)に摺動し、第1、第2のフランジ部111c’、111d’が、第1のガイド板200の第1のガイド孔210の大径孔部212の周壁面上を図示下方向に摺動し、後端部113’の第1、第2の大径部113a’、113b’がガイド管121’の内周面上を図示下方向に摺動する。
なお、プローブ本体110’が前記往路移動及び復路移動する際に、第1、第2のフランジ部111c’、111d’の摺動により発生するゴミが、ガイド部111bの第1、第2のフランジ部配設部以外の部分の外周面と大径孔部212の周壁面との間の第3のゴミ収集空間α3に収容される。
このような垂直型プローブ100’による場合であっても、プローブ本体110’の接触部111a’が半導体デバイス10の導電パッド11に接触し押圧されると、第1のコイルスプリング130’が第1、第2の支持部111b1’、121a’間で更に圧縮され、第2のコイルスプリング140’がプローブ本体110’の後端部113’と接続部122’との間で圧縮される。即ち、第1、第2のコイルスプリング130’、140’の付勢力により、プローブ本体110’の接触部111a’が半導体デバイス10の導電パッド11に圧接されるようになっている。このため、当該垂直型プローブ100は、自身の微細化に伴って、第1、第2のコイルスプリング130’、140’を各々微細化したとしても、当該第1、第2のコイルスプリング130’、140’の付勢力の合力により、電気接続時に半導体デバイス10の導電パッド11に対して必要な所定の接触圧を得ることができる。
しかも、垂直型プローブ100’は、測定時に、第2のコイルスプリング140’の付勢力が第1のコイルスプリング130’の付勢力に加わる構成となっていることから、垂直型プローブ100’の導電パッド11に対する接触荷重を急上昇させることができる。この接触荷重の急上昇により、プローブ本体110’に導電パッド11上の酸化膜を突き破らせ、当該プローブ本体110’を導電パッド11に圧接させることができる。このため、プローブ本体110’と導電パッド11との接触抵抗が改善し、両者の安定した電気接続を図ることができる。
更に、プローブ本体110’の先端部111の第1、第2のフランジ部111c’、111d’が第1のガイド孔210の大径孔部212の周壁面上を図示上、下方向に摺動するようになっている。このため、プローブ本体110’の先端部111’と第1のガイド孔210の周壁面との摺動面積を従来例と比べて大きく低減することができるので、厚さ1.2〜3.0mmの第1のガイド板200を用いたとしても、プローブ本体110’の先端部111’と第1のガイド孔210内の図示上方向の摺動(往路移動)と図示下方向の摺動(復路移動)との荷重ヒステリシスを低減することができる。
なお、垂直型プローブ100、100’については、長さ方向の他端部に底部を有する筒状体と、後端部が筒状体の長さ方向の一端部の開口から当該筒状体内に移動自在に挿入される可動部材と、この可動部材の先端部に設けられた第1の支持部と、筒状体の長さ方向の一端部に設けられた第2の支持部と、第1、第2の支持部の間に配置される第1の付勢手段と、筒状体の底部と可動部材の後端部との間に配置される第2の付勢手段とを備える限り任意に設計変更可能である。
なお、図7は垂直型プローブの設計変更例を示す概略的断面図、図8は垂直型プローブの別の設計変更例を示す模式的正面図である。
プローブ本体110、110’の形状については、前記可動部材として機能し得る限り任意に設計変更可能である。また、上記実施例では、プローブ本体110、110’の先端部111、111’が半導体デバイス10の導電パッド11に接触するとして説明したが、図7及び図8に示すように、前記筒状体を接触させるようにしても良い。この場合、前記筒状体の長さ方向の他端部に半導体デバイス10の導電パッド11に接触する接触部を設けることができる。なお、前記接触部を設けず、前記筒状体の底部を半導体デバイス10の導電パッド11に直接接触させるようにしても良い。
接触部111a、111a’については、その長さが0.5mm以下の長さである場合には、その中間部に窪みを設けなくても良い。但し、これに限定されるものではない。また、前記接触部の先端面の形状については、任意に設計変更可能であり、例えば、円錐状等とすることができる。
第1、第2のコイルスプリング130、130’、140、140’については、前記可動部材を筒状体から突出する方向に付勢し得るものであれば良く、弾性樹脂等の周知の付勢手段で代替可能である。また、前記第1のコイルスプリングは、絶縁体131でコーティングするか否かは任意である。コーティングする場合には、少なくとも一部が絶縁体131でコーティングされていれば良い。第2のコイルスプリングも同様に絶縁体でコーティングするようにしても良い。
また、第1のコイルスプリング130、130’は、前記第1、第2の支持部間に圧縮状態で配置されるとしたが、非圧縮状態で配置されるように設計変更することも可能である。この場合、上記実施例の如く、接触時に垂直型プローブの接触荷重を急上昇させたい場合には、第2のコイルスプリング140、140‘が、前記筒状体の底部と前記可動部材の後端部との間に圧縮状態で配置されるようにすれば良い。なお、第1、第2のコイルスプリングを圧縮状態又は非圧縮状態で配置するか否かは任意に設計変更可能である。
第1の支持部111b1、111b1’については、ガイド部111b、111b’の後端面であるとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、前記プローブ本体に別途設けた突起部等とすることができる。同様に、第2の支持部121a、121a’についても、ガイド管121の端面に限定されるものではなく、例えば、前記筒状体に別途設けた突起部等とすることができる。
筒状体120、120’については、底部を有し、前記可動部材の後端部が移動自在に挿入されるものである限り任意に設計変更可能である。また、筒状体120、120’は前記可動部材が垂直型プローブユニットCのガイド板や中間基板等に設けられた導体部に電気的に接続される場合(例えば、第1のガイド板200の第1のガイド孔210から露出する導体部に接触する場合)には、非導電性のものを用いることができる。
なお、上述した各構成部材の寸法は一例を記したものであり、当該寸法に限定されるものではない。
本発明の第1の実施の形態に係る垂直型プローブの概略的断面図である。 同プローブの組立手順を示す図である。 同プローブが備えられる垂直型プローブユニットの概略的断面図である。 同プローブユニットの使用状態を示す概略的断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る垂直型プローブの概略的断面図である。 同プローブが備えられる垂直型プローブユニットの概略的断面図である。 垂直型プローブの設計変更例を示す概略的断面図である。 垂直型プローブの別の設計変更例を示す模式的正面図である。
符号の説明
100 垂直型プローブ
110 プローブ本体(可動部材)
111 先端部
111b1 第1の支持部
112 中間部
113 後端部
120 筒状体
121a 第2の支持部
122 接続部(底部)
130 第1のコイルスプリング(第1の付勢手段)
131 絶縁体
140 第2のコイルスプリング(第2の付勢手段)

Claims (3)

  1. 開口が設けられた長さ方向の一端部と、底部が設けられた長さ方向の他端部とを有する筒状体と、
    先端部と、後端部とを有する可動部材と、
    この可動部材の先端部に設けられた第1の支持部と、
    前記筒状体の一端部に設けられた第2の支持部と、
    第1の付勢手段と、
    第2の付勢手段とを備えており、
    前記筒状体は、長さ方向の一方側の前記開口と、長さ方向の他端側の開口とを有する筒状のガイド管と、
    前記ガイド管の他端側の開口を塞ぎ、前記底部として機能する接続部とを有しており、
    前記可動部材の後端部が前記一方側の開口から前記ガイド管に移動自在に挿入されており、
    前記第1の付勢手段は、前記可動部材が挿入されたコイルスプリングであって、圧縮状態で前記第1、第2の支持部の間に介在しており、
    前記第2の付勢手段は、前記ガイド管内に収容されたコイルスプリングであって、非圧縮状態で前記接続部と前記可動部材の後端部との間に介在している
    ことを特徴とする垂直型プローブ。
  2. 請求項1記載の垂直型プローブにおいて、
    前記筒状体のガイド管は円筒体であり、
    前記可動部材は、中間部の外径が前記先端部及び前記後端部よりも小さく、前記先端部の外径が前記筒状体のガイド管の外径と略同じ又は大きい略円柱体であり、
    前記第1の支持部は、前記可動部材の先端部の後端側の周縁部であり、
    前記第2の支持部は、前記筒状体のガイド管の長さ方向の一端部の開口縁部であり、
    前記第1の付勢手段はコイルスプリングであって、前記可動部材の中間部の回りに配置され、前記第1、第2の支持部の間に配置されることを特徴とする垂直型プローブ。
  3. 請求項2記載の垂直型プローブにおいて、
    前記筒状体は導電性を有しており、
    前記可動部材は、後端部が前記筒状体のガイド管内を摺動するようになっており、
    前記第1の付勢手段の少なくとも一部が絶縁体でコーティングされていることを特徴とする垂直型プローブ。
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