JP2010018212A - ハイブリッドシステムの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハイブリッドシステムにおいてより好適な回生制動を行うことを可能にする技術を提供する。
【解決手段】バッテリが充電可能な状態で、MG2に回生発電させて、回生電力によってバッテリ充電を行うことで、MG2に回生制動力を出力させる際に、MG1によってエンジンを連れ回しでモータリングさせることが必要な高速運転状態からの減速である場合には、ノズルベーン5の開弁、第1スロットルバルブ9の閉弁、HPL−EGRバルブ14の開弁を行ってエンジン1の回転抵抗を低減させる。バッテリが充電不可の状態で、MG2に回生発電させて、回生電力によってMG1によるエンジンモータリングを行うことで、MG2に回生制動力を出力させる際に、回生制動力が要求制動力に不足する場合には、ノズルベーン5の閉弁、第1スロットルバルブ9の開弁、HPL−EGRバルブ14の閉弁を行ってエンジン1の回転抵抗を増加させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、ハイブリッドシステムの制御装置に関する。
動力源としてエンジン及びモータを有し、エンジンへの燃料供給を停止する燃料カット制御時にエンジンモータリングを行うハイブリッドシステムにおいて、燃料カット制御時にエンジンモータリングを行う場合に、エンジンの吸気バルブの開閉タイミングを遅角することによって、エンジンフリクションによる損失を低減することを図った技術が知られている(例えば特許文献1を参照)。
特開2007−196838号公報 特開2006−211856号公報
燃料カット制御時にエンジンモータリングを行うハイブリッドシステムにおいては、バッテリの充電状態や要求制動力に応じてエンジンフリクションを制御することが重要である。また、EGRシステムやターボチャージャを備えたハイブリッドシステムの場合には、エンジンモータリング時にそれらの機器を適切に制御することが回生効率を高め、確実に制動力を得るために重要である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、ハイブリッドシステムにおいて燃料カット制御時により好適にエンジンモータリングを行う技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のハイブリッドシステムの制御装置は、
エンジンと、第1モータと、第2モータと、を駆動源として有し、これらの駆動源の少なくともいずれかにより駆動軸に動力を出力するハイブリッドシステムの制御装置であって、
前記ハイブリッドシステムは、
前記第2モータのみによって前記駆動軸に駆動力を出力するEV走行モードで動作することが可能に構成され、
前記第1モータの動力を前記エンジンの動力入出力軸に入力することにより前記エンジンを燃料の燃焼エネルギーによらずにモータリングすることが可能に構成され、
前記駆動軸からの動力を前記第2モータの動力入出力軸に入力して前記第2モータに回生発電させることにより該駆動軸に制動力を出力することが可能に構成され、
前記ハイブリッドシステムは、
前記第1モータ及び前記第2モータに電力を供給するとともに、少なくとも前記第2モータの回生発電による電力の供給を受けて充電可能なバッテリと、
前記バッテリの充電状態を取得するSOC取得手段と、
前記ハイブリッドシステムがEV走行モードで動作中の制動時に、前記第2モータに回生発電させることにより前記駆動軸に制動力を出力する回生制動手段と、
を有して構成されたハイブリッドシステムの制御装置において、
前記回生制動手段による制動時に、前記SOC取得手段により取得される前記バッテリの充電状態と、前記エンジンをモータリングする所定のモータリング条件の成立の有無と、に基づいて、前記エンジンの回転抵抗を制御するエンジンフリクション制御手段を備えることを特徴とする。
所定のモータリング条件とは、例えば高速運転状態からの減速時のように、燃料カット制御状態から通常のエンジン運転を再開する際の加速性を向上させる要請により、燃料カット制御時にエンジンをある程度の回転数で回転する状態に維持すべき場合に成立する。
また、例えば、サンギヤ、リングギヤ、及びプラネタリギヤを回転自在に支持するキャリア、の3つの回転要素を有する遊星歯車機構を動力分割統合機構として備え、エンジンをキャリア軸、第1モータをサンギヤ、駆動軸をリングギヤ、第2モータを減速機を介してリングギヤにそれぞれ接続して構成されるハイブリッドシステムの場合、高速運転状態からの減速時に、第1モータの回転数が許容上限を超えないようにする要請から、エンジンをある程度の回転数で回転する状態とすべき場合に成立する。
また、制動要求時に、バッテリが充電不可能である場合、又は、要求制動力を満たす制動力を発生させるために十分な回生電力の消費を行えるほどバッテリに充電余裕がない場合に、不足する制動力に相当する電力消費を第1モータによるエンジンモータリングによって行うべき場合に成立する。
モータリング条件が成立する場合には、EV走行中の制動時に第2モータの回生発電によって発電される電力の少なくとも一部がエンジンモータリングによって消費される。エンジンモータリングによって消費される電力はエンジンフリクションに依存する。
ここで、エンジンモータリングによって消費される電力をなるべく低減したい、或いは逆に、回生発電によって発電される電力をなるべく多くエンジンモータリングによって消費したい、といった要請は、バッテリの充電状態に応じて異なる。
例えば、バッテリが充電余裕がある状態である場合には、エンジンモータリングによって消費される電力を低減することによって、より効率よくバッテリの充電を行うことができる。エンジンモータリングによって消費される電力を低減するためには、モータリング時のエンジンフリクションを低減すると好適である。
一方、制動時に、バッテリが充電不可能な場合や充電余裕が無い場合には、エンジンモータリングによって消費される電力を増大させることによって、より確実に制動力を発生させることができる。エンジンモータリングによって消費される電力を増大させるためには、モータリング時のエンジンフリクションを増加させると好適である。
本発明によれば、EV走行中の制動時に第2モータによる回生発電を行う際に、モータリング条件の成立の有無と、SOC取得手段によって取得されるバッテリの充電状態と、に応じて、最適なエンジンフリクションとなるようにエンジンの回転抵抗が制御されるので、回生発電によるバッテリ充電の効率を好適に高めたり、要求制動力をより確実に発生させたりすることが可能となる。
例えば、本発明において、
前記ハイブリッドシステムがEV走行モードで動作中の制動時に、前記SOC取得手段によって取得される前記バッテリの充電状態が、充電余裕が有る状態であり、且つ前記モータリング条件が成立する場合、
前記回生制動手段は、前記第2モータの回生発電による電力の一部を前記第1モータに供給し、該第1モータにより前記モータリング条件の要請に応じた前記エンジンのモータリングを行わせるとともに、残りの電力を前記バッテリに供給し、該バッテリの充電によって該回生発電による電力を消費することにより、前記駆動軸に制動力を出力する。
ここで、EV走行中の制動時に、バッテリの充電状態が、前記第2モータの回生発電による電力を該バッテリの充電により消費することで、制動時の要求制動力に対して十分な制動力を前記駆動軸に出力可能なほどの充電可能容量が有る状態の場合に、「充電余裕が有る状態である」と判断することができる。
この場合、第2モータによる回生発電により発電された電力のうち、第1モータによるエンジンモータリングのために消費される電力の分だけバッテリの充電に利用可能な電力が減少する。従って、回生発電により発電される電力によってより効率よくバッテリの充電を行うためには、エンジンモータリングによって消費される電力をできるだけ低減することが好ましい。
そこで、本発明においては、このような場合には、前記エンジンフリクション制御手段は、前記エンジンの回転抵抗を低減する制御を行う。これにより、第1モータがエンジンをモータリングするために消費する電力を低減することが可能となるので、回生電力のより多くをバッテリの充電に利用することが可能となる。これにより回生効率を向上させることができる。
モータリング条件が成立する場合としては、例えば、ある基準速度以上の高速運転状態からの減速時を例示できる。この場合、上述したように、燃料カット制御時にエンジンモータリングによってエンジンをある程度の回転数で回転する状態に維持しておくことにより、燃料カットモードから通常のエンジン運転に復帰する際の再加速性を向上させることができる。従って、基準速度とは、燃料カット制御時においてエンジンモータリングを行わないと燃料カットからの復帰時に所望の加速性能を発揮できないような車速の下限値に基づいて定めることができる。
また、遊星歯車機構にエンジン、第1モータ、駆動軸が接続された構成のハイブリッドシステムでは、エンジンの回転数、第1モータの回転数、駆動軸の回転数の間に一定の関係が成立するため、特に駆動軸の回転数が高くなる高速運転状態では、エンジンをある程度以上の回転数で回転させた状態にしないと、第1モータの回転数が許容上限を超えた高回転状態となる場合がある。このような場合には、EV走行モードであっても、第1モータの回転数を許容上限以下にすることができるように、エンジンをモータリングにより回転させる必要がある。従って、上記基準速度は、EV走行モードにおいてエンジンモータリングを行わないと第1モータの回転数が許容上限を超えてしまうような車速の下限値に基づいて定めても良い。
エンジンの回転抵抗を低減する方法としては、以下のような種々の方法を用いることができる。
例えば、本発明において、
前記エンジンの排気通路に設けられたタービン及び前記エンジンの吸気通路に設けられたコンプレッサを有し、該タービンに開度可変のノズルベーンを備え、該ノズルベーンの開度を変更することによって該タービンにおける排気の流量特性を変更し、以て過給特性を変更可能な可変容量型のターボチャージャを備えている場合には、
前記エンジンフリクション制御手段は、ノズルベーンの開度を開き側に変更することにより、タービンより上流側における排気通路内の排気圧力を低くすることができるため、エンジンの回転抵抗を低減することが可能である。
また、本発明において、
前記エンジンの吸気通路に設けられ、該吸気通路内を流れる吸気の流量を調節可能なスロットルバルブを備えている場合には、
前記エンジンフリクション制御手段は、前記スロットルバルブの開度を閉じ側に変更することにより、エンジンに吸入される空気量を減少させることができるため、エンジンの回転抵抗を低減することが可能である。
また、本発明において、
前記エンジンからの排気の一部を前記エンジンの吸気通路に流入させるEGR通路と、該EGR通路内を流れる排気の流量を調節可能なEGRバルブと、を備えている場合には、
前記エンジンフリクション制御手段は、前記EGRバルブの開度を開き側に変更することにより、エンジンの排気通路内の排気圧力を低くすることができるため、エンジンの回転抵抗を低減することが可能である。
また、本発明において、
前記第1モータの動力を前記エンジンの入出力軸に伝達する経路上に減速比可変の減速機を備えている場合には、
前記エンジンフリクション制御手段は、前記第1モータによって前記エンジンをモータリングする際のエンジン回転数を減少させるように減速機の減速比を設定することにより、エンジンの回転抵抗に起因する回生電力の消費量を低減することが可能である。従って、回生電力のうちより多くの電力をバッテリの充電に利用することが可能となる。
ここで、エンジンの回転抵抗を低減させる制御として、上記のように、ノズルベーンの開度を開き側にしたり、スロットルバルブの開度を閉じ側にしたり、EGRバルブの開度を開き側にしたりすると、ターボチャージャの過給効率が低下するため、場合によっては吸気圧力が過剰に低下し、再加速時に十分な過給圧が得られなくなり、再加速性が悪化する虞がある。
そこで、本発明において、エンジンの回転抵抗を低減させる制御を行う場合には、エンジンの吸気圧力が所定の基準圧力より低くならないように前記制御を行うと良い。ここで、基準圧力は、良好な再加速性が得られる吸気圧力の下限値に基づいて定めることができる。これにより、燃料カット時にエンジンの回転抵抗を低減させるべくノズルベーンの開度を開き側にしたり、スロットルバルブの開度を閉じ側にしたり、EGRバルブの開度を開き側にしたりする制御を行う場合においても、エンジンの運転再開時における再加速性の悪化を抑制することができる。
以上説明したエンジンフリクション低減制御により、以下のような副次的な効果を得ることもできる。すなわち、ノズルベーンの開度を開き側にすると、ターボチャージャの過給効率が低下してエンジンの吸入空気量が減少するので、エンジンの圧縮仕事が低減し、エンジンの振動を抑制できる。また、スロットルバルブの開度を開き側にした場合も同様にエンジンの吸入空気量が減少するので、エンジンの振動を抑制できる。また、EGR弁の開度を開き側にするとタービンを回転させる排気の流量が減少して過給効率が低下するので、エンジンの吸入空気量が減少し、同様にエンジンの振動を抑制できる。
また、本発明において、
前記ハイブリッドシステムがEV走行モードで動作中の制動時に、前記SOC取得手段によって取得される前記バッテリの充電状態が、充電余裕が無い状態である場合、
前記回生制動手段は、前記第2モータの回生発電による電力を前記第1モータに供給し、該第1モータにより前記エンジンのモータリングを行わせることによって該回生発電による電力を消費することにより、前記駆動軸に制動力を出力する。
ここで、EV走行中の制動時に、バッテリの充電状態が、前記第2モータの回生発電に
よる電力を該バッテリの充電により消費することで、制動時の要求制動力に対して十分な制動力を前記駆動軸に出力可能なほどの充電可能容量が無い状態の場合に、「充電余裕が無い状態である」と判断することができる。
この場合、駆動軸に出力させることが可能な制動力は、エンジンモータリングによって消費可能な電力に依存する。そのため、要求制動力が大きい場合には、第2モータによる回生発電によって駆動軸に出力可能な制動力が、要求駆動力に対して不足する可能性がある。
そこで、本発明においては、前記回生制動手段によって前記駆動軸に出力される制動力が要求制動力に対して不足する場合には、前記エンジンフリクション制御手段は、前記エンジンの回転抵抗を増大させる制御を行う。これにより、第1モータがエンジンをモータリングするために消費する電力が増大するので、第2モータの回生発電に係る負荷が増大する。これにより、第2モータの回生発電によってより大きな制動力を駆動軸に出力することが可能になるので、要求制動力に対して十分な制動力を出力することができる。
ここで、バッテリに充電余裕が無い場合であって、且つ、モータリング条件が成立する場合には、前記回生制動手段は、前記第1モータにより前記モータリング条件の要請に応じた前記エンジンのモータリングを行わせるようにしても良い。
例えば、要求制動力を出力させるために要請されるエンジンモータリングの回転数よりも、上述したようなモータリング条件が成立する場合に、例えば第1モータの回転数が許容上限以下になるために要請されるエンジンモータリングの回転数の方が高い場合には、後者の回転数でエンジンをモータリングするようにしても良い。
エンジンの回転抵抗を増大させる方法としては、以下のような種々の方法を用いることができる。
例えば、本発明において、
前記エンジンの排気通路に設けられたタービン及び前記エンジンの吸気通路に設けられたコンプレッサを有し、該タービンに開度可変のノズルベーンを備え、該ノズルベーンの開度を変更することによって該タービンにおける排気の流量特性を変更し、以て過給特性を変更可能な可変容量型のターボチャージャを備えている場合には、
前記エンジンフリクション制御手段は、ノズルベーンの開度を閉じ側に変更することにより、タービンより上流側における排気通路内の排気圧力を高くすることができるため、エンジンの回転抵抗を増大させることが可能である。
また、本発明において、
前記エンジンの吸気通路に設けられ、該吸気通路内を流れる吸気の流量を調節可能なスロットルバルブを備えている場合には、
前記エンジンフリクション制御手段は、前記スロットルバルブの開度を開き側に変更することにより、エンジンに吸入される空気量を増大させることができるため、エンジンの回転抵抗を増大させることが可能である。
また、本発明において、
前記エンジンからの排気の一部を前記エンジンの吸気通路に流入させるEGR通路と、該EGR通路内を流れる排気の流量を調節可能なEGRバルブと、を備えている場合には、
前記エンジンフリクション制御手段は、前記EGRバルブの開度を閉じ側に変更することにより、エンジンの排気通路内の排気圧力を高くすることができるため、エンジンの回
転抵抗を増大させることが可能である。
また、本発明において、
前記第1モータの動力を前記エンジンの入出力軸に伝達する経路上に減速比可変の減速機を備えている場合には、
前記エンジンフリクション制御手段は、前記第1モータによって前記エンジンをモータリングする際のエンジン回転数を増加させるように減速機の減速比を設定することにより、エンジンの回転抵抗に起因する回生電力の消費量を増大させることが可能である。従って、第2モータの回生発電の負荷を増大させることができ、より大きな回生制動力を出力させることが可能となる。
以上説明したエンジンフリクション低減制御により、以下のような副次的な効果を得ることもできる。すなわち、従来、回生制動力が要求制動力に満たないときは、ディスクブレーキを作動させて不足分の制動力を得る場合があったが、この場合、エンジンモータリングによってエンジンオイル温度や冷却水温が低下したり、モータリング中に排出される低温の排気によって排気通路に配置された排気浄化触媒の温度が低下したりする問題が生じる場合があった。
この点、本発明の場合、エンジンの回転抵抗が増大することにより、エンジンにおける摩擦熱の発生が促進されるので、エンジンオイルの温度や冷却水の温度を保温することができる。また、排気の温度が高くなるので、排気通路に排気浄化触媒が配置されている場合には、排気浄化触媒の保温も可能である。また、不足分の制動力の出力をディスクブレーキに頼らないので、ディスクブレーキのブレーキパッドの摩耗を抑制できる。
また、ノズルベーンの開度を閉じ側にしたり、スロットルバルブを開き側にしたり、EGRバルブを閉じ側にすることで、ターボチャージャ過給効率が高くなるため、回生制動中の吸気圧力が高くなる。従って、燃料カットモードからエンジン運転モードへの復帰時に良好な再加速性が実現される。また、吸気流量が増大するので、特に、ターボチャージャのコンプレッサより上流側の吸気通路にEGRガスを流入させるLPL−EGR装置を備えた構成において、吸気通路内に付着したEGRガス由来のデポジットやインタークーラ内に溜まった凝縮水を吹き飛ばして除去することができる。
本発明により、ハイブリッドシステムにおいて回生制動を行う場合に、良好な回生効率を実現し、要求制動力を満たす回生制動力を出力させることが可能になる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係るハイブリッドシステムの回生制動制御装置が適用されたハイブリッドシステムの概略構成を表すブロック図である。
このハイブリッドシステムは、動力源としてエンジン1と、第1モータジェネレータ(以下「MG1」という)と、第2モータジェネレータ(以下「MG2」という)と、を有する。エンジン1の動力は動力分割機構3によってMG1及び出力部4に分配出力される。動力分割機構3は、遊星歯車機構によって構成される。MG2の動力は出力部4に出力される。出力部4に出力されたエンジン1及びMG2の動力は、伝達部8を介して、このハイブリッドシステムが搭載された車両の駆動輪40を駆動する駆動力として、駆動輪40に伝達される。伝達部8はドライブシャフトやディファレンシャルギア等の構成を有す
る。
MG1は、モータ又は発電機として機能する同期電動発電機である。
MG1は、バッテリ25から供給される電力及び/又は発電機として動作した場合のMG2によって発電される電力によって、モータとして動作することができる。モータとして動作した場合のMG1の動力は、動力分割機構3を介してエンジン1をモータリングする駆動力としてエンジン1の出力軸(クランクシャフト)に入力される。
ここで、エンジン1をモータリングする、とは、エンジン1を、燃料の燃焼による内燃エネルギーによらずに外力によって機械的に回転駆動させることを意味する。本実施例のハイブリッドシステムでは、MG1の動力によってエンジン1をモータリングすることができるので、エンジン1において燃料噴射が行われない状態や、エンジン1が自立回転するために必要な噴射量に満たない微少量燃料噴射が行われる状態においても、エンジン1を回転させることができる。
MG1は、動力分割機構3を介してMG1に分配されるエンジン1の動力によって駆動されて、発電機として動作することができる。MG1が発電機として動作した場合に発電する電力は、バッテリ25を充電するための電力及び/又はMG2をモータとして動作させるための電力として消費される。
MG2もMG1と同様、モータ又は発電機として機能する同期電動発電機である。
MG2は、バッテリ25から供給される電力及び/又は発電機として動作した場合のMG1によって発電される電力によって、モータとして動作することができる。モータとして動作した場合のMG2の動力は、出力部4を介して、駆動輪40を駆動するための駆動力として駆動輪40に伝達される。
MG2は、伝達部8及び出力部4を介して伝達される駆動輪40の運動エネルギーによって駆動されて、発電機として動作することができる。発電機として動作した場合のMG2によって発電される電力は、バッテリ25を充電するための電力及び/又はMG1をモータとして動作させるための電力として消費される。この場合、駆動輪40の運動エネルギーによって回生発電が行われ、駆動輪40に制動力が発生する。
インバータ24は、バッテリ25から供給される直流電力を交流電力に変換してMG1及びMG2に供給するとともに、発電機として動作した場合にMG1及びMG2から供給される交流電力を直流電力に変換してバッテリ25に供給する。
図2は、動力分割機構3及び動力分割機構3に接続されたハイブリッドシステムの各要素の関係を模式的に表した図である。
動力分割機構3は、外歯歯車のサンギヤSと、サンギヤSと同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤRと、サンギヤS及びリングギヤRに噛合する複数のピニオンギヤPと、各ピニオンギヤPを自転自在かつサンギヤSの周りに公転自在に支持するキャリアCとを備え、サンギヤSと、リングギヤRと、キャリアCと、を回転要素として作動作用を行う遊星歯車機構により構成される。
動力分割機構3のサンギヤSにはMG1の入出力軸23が接続され、キャリアCにはエンジン1のクランクシャフト21が接続され、リングギヤRにはリングギヤ軸37(出力部4に相当)が接続され、リングギヤ軸37には減速機35を介してMG2の入出力軸3
4が接続されている。
エンジン1の動力は、キャリアCを介してサンギヤSとリングギヤRとにギヤ比に応じた比率で分配される。サンギヤSに分配されたエンジン1の動力により、MG1は発電機として機能することができる。一方、MG1がモータとして機能する場合、サンギヤSを介して入力されるMG1の動力と、キャリアCを介して入力されるエンジン1の動力とは、統合されてリングギヤRに出力される。また、MG1がモータとして機能する場合、サンギヤSを介して入力されるMG1の動力をキャリアCを介してエンジン1のクランクシャフト21に入力し、エンジン1をモータリングすることができる。
エンジン1及びMG1の動力はリングギヤRを介して、MG2の動力は減速機35を介して、リングギヤ軸37に出力されて統合し、伝達部8を介して駆動軸36に伝達され、駆動輪40を駆動する駆動力となる。また、駆動輪40の回転運動は、駆動軸36を介してリングギヤ軸37に伝達され、減速機35を介してMG2の入出力軸34に入力されて、MG2を発電機として駆動する駆動力として伝達されるとともに、リングギヤR、キャリアCを介してクランクシャフト21に入力されて、エンジン1をモータリングする駆動力として伝達される。
エンジン1はディーゼルエンジンである。図3に、エンジン1の吸排気系及び制御系の概略構成を示す。
エンジン1は4気筒エンジンであり、各シリンダ49には、エンジン1の燃焼室内に燃料を直接噴射供給するインジェクタ29が備えられている。エンジン1には、燃焼室内に空気及び後述するEGRガスを供給する吸気通路42が吸気マニホールド17を介して接続されている。またエンジン1には、燃焼室内の既燃ガスを排出するための排気通路43が排気マニホールド18を介して接続されている。
吸気マニホールド17との接続箇所近傍の吸気通路42には、排気マニホールド18から排気通路43に排出された排気の一部を吸気マニホールド17との接続箇所近傍の吸気通路42内に導くHPL−EGR通路15が接続されている。HPL−EGR通路15の接続箇所より上流側の吸気通路42には、吸気通路42内を流れるガスの量を調節する第1スロットルバルブ9が備えられている。第1スロットルバルブ9より上流側の吸気通路42には、ターボチャージャ13のコンプレッサ11が備えられている。
コンプレッサ11より上流側の吸気通路42には、後述する排気浄化装置41から流出した排気の一部をコンプレッサ11より上流側の吸気通路42内に導くLPL−EGR通路44が接続されている。LPL−EGR通路44の接続箇所より上流側の吸気通路42には、吸気通路42内を流れるガスの量を調節する第2スロットルバルブ22が備えられている。第2スロットルバルブ22より上流側の吸気通路42には、吸気通路42に流入する空気の流量を測定するエアフローメータ7が備えられている。
排気マニホールド18との接続箇所近傍の排気通路43には、HPL−EGR通路15が接続されている。HPL−EGR通路15の接続箇所より下流側の排気通路43には、ターボチャージャ13のタービン12が備えられている。このターボチャージャ13は、タービン12に開度可変のノズルベーン5を備え、ノズルベーン5の開度を変化させることによってターボチャージャ13による過給効率を変更可能な可変容量型のターボチャージャである。
タービン12より下流側の排気通路43には、排気中のNOxや粒子状物質等の有害物質を浄化する排気浄化装置41が備えられている。排気浄化装置41は、吸蔵還元型NO
x触媒やディーゼルパティキュレートフィルタ、酸化触媒といった排気浄化触媒を含んで構成される。排気浄化装置41より下流側の排気通路43には、LPL−EGR通路44が接続されている。LPL−EGR通路44の接続箇所より下流側の排気通路43には、排気通路43を流れる排気の流量を調節する排気絞り弁6が備えられている。
タービン12より上流側の排気通路43と、コンプレッサ11より下流側の吸気通路42とは、HPL−EGR通路15によって連通しており、タービン12より上流側の排気通路43を流れる排気の一部が、HPL−EGR通路15を通って、HPL−EGRガスとしてコンプレッサ11より下流側の吸気通路42に流入する。HPL−EGR通路15の途中にはHPL−EGRガスを冷却するHPL−EGRクーラ16が備えられている。HPL−EGRクーラ16より吸気通路42側のHPL−EGR通路15には、HPL−EGRガスの量を調節するHPL−EGRバルブ14が備えられている。
排気浄化装置41より下流側の排気通路43と、第2スロットルバルブ22とコンプレッサ11との間の吸気通路42とは、LPL−EGR通路44によって連通しており、排気通路43を流れる排気の一部が、LPL−EGR通路44を通って、LPL−EGRガスとして吸気通路42に流入する。LPL−EGR通路44の途中にはLPL−EGRガスを冷却するLPL−EGRクーラ33が備えられている。LPL−EGRクーラ33より吸気通路42側のLPL−EGR通路44には、LPL−EGRガス量を調節するLPL−EGRバルブ45が備えられている。
エンジン1には、エンジン1の冷却水温を測定する水温センサ48、エンジン1のクランクシャフトの回転角度を測定するクランク角度センサ30、アクセルペダル52の踏み込み量を測定するアクセル開度センサ27、ハイブリッドシステムが搭載された車両の車速を測定する車速センサ28、吸気の圧力を測定する吸気圧センサ19が備えられている。
図1、図2、図3に基づいて、このハイブリッドシステムの制御系について説明する。
このハイブリッドシステムは、ハイブリッドシステム全体の動作を制御するコンピュータユニットであるECU26を備える。ECU26は、CPU、ROM、RAM等の構成を有する電子制御コンピュータである。
ECU26には、車速センサ28、水温センサ48、クランク角度センサ30、エアフローメータ7、アクセル開度センサ27、吸気圧センサ19、バッテリ25の充電状態を取得するSOCセンサ51、MG1の回転数を測定するMG1回転数センサ31、MG2の回転数を測定するMG2回転数センサ32、その他ハイブリッドシステム及び車両の各種の状態量を測定するセンサ装置が接続されており、各センサによって測定された状態量の情報がECU26に入力される。
また、ECU26には、インジェクタ29、第1スロットルバルブ9、第2スロットルバルブ22、LPL−EGRバルブ45、HPL−EGRバルブ14、排気絞り弁6、ノズルベーン5、インバータ24、その他ハイブリッドシステム及び車両の各種の装置を駆動するアクチュエータ等が接続されており、前記各センサから入力される情報に基づいてこれら各機器の動作を駆動制御する制御信号を出力する。
ECU26は、車速センサ28からの車速情報と、アクセル開度センサ27からのアクセル開度情報から演算される要求駆動力と、SOCセンサ51からのバッテリ充電状態情報と、に基づいて、例えば燃費が最適となる運転モードを選択し、現在選択されている運転モードから当該選択された運転モードへ遷移するよう、エンジン1、MG1、MG2の
制御を行う。選択された運転モードに応じて、エンジン1の運転/停止(燃料噴射の実行/停止)や、MG1/MG2の力行/発電の状態が切り替えられる。
ハイブリッドシステムの始動時には、バッテリ25の電力によってMG1がモータとして動作し、エンジン1をモータリング(クランキング)するとともにエンジン1が始動される。
車両の発進時には、エンジン1は暖機のための運転を行い、車両走行のための要求駆動力をMG2によって出力する。バッテリ25の充電状態が低下している場合には、エンジン1はMG1を発電機として駆動するための運転を行い、MG1の発電する電力によってバッテリ25の充電を行う。
低負荷走行時には、エンジン1における燃料噴射が停止され、エンジン1は停止する。車両走行のための要求駆動力をMG2によって出力する。バッテリ25の充電状態が低下している場合には、エンジン1はMG1を発電機として駆動するための運転を行い、MG1の発電する電力によってバッテリ25の充電を行う。
通常走行時には、車両走行のための要求駆動力は主としてエンジン1によって出力する。また、エンジン1の動力のうち動力分割機構3によってMG1を発電機として動作させ、MG1で発電した電力によりMG2をモータとして動作させ、MG2の動力によってエンジン1をアシストする。MG1の発電した電力の一部はバッテリ25の充電に当てられる。
制動要求時には、駆動輪40の回転エネルギーをMG2に伝達してMG2を発電機として動作させて回生発電による制動が行われる。本実施例のハイブリッドシステムは、この回生制動の制御に特徴点を有する。本実施例のハイブリッドシステムにおける回生制動制御については後述する。
ECU26は、アクセル開度センサ27から入力されるアクセル開度情報とクランク角度センサ30から入力されるクランク角度情報とに基づいて、現在のエンジン負荷及びエンジン回転数を把握する。そして、運転状態に応じて求められる車両走行用の要求駆動力や、SOCセンサ51からのバッテリ25の充電状態情報やエアコン等の補機類の要求電力等に応じて求められるMG1の発電用の要求駆動力に基づいて、エンジン1の要求出力を算出する。そして、エンジン1の要求出力に基づいて、スロットルバルブ22やインジェクタ29等の機器に対する制御信号を出力する。
ECU26は、運転状態に応じてMG1/MG2の力行/発電の要求動作状態、MG1及びMG2の要求出力回転数及び要求出力トルクを求め、MG1及びMG2をそれぞれ独立に制御する指令をインバータ24に出力する。インバータ24は、ECU26からの指令に従い、バッテリ25から供給される直流電圧からMG1及びMG2へ供給する三相交流電流を生成する。
ここで、本実施例のハイブリッドシステムにおける回生制動制御について説明する。
本実施例では、MG2のみを動力源として車両走行用の駆動力を出力させるEV走行モードにおいて制動要求が発生した場合には、駆動輪40の回転エネルギーを駆動軸36を介してMG2に伝達し、MG2を発電機として動作させて回生発電を行うことによって、MG2から駆動軸36に制動力を出力させる回生制動を行う。
回生制動を行う時に、バッテリ25の充電状態を取得し、バッテリ25が充電余裕が有
る状態であれば、MG2が回生発電した電力をバッテリ25に供給し、バッテリ25の充電によって回生電力を消費することにより、MG2に発電負荷をかける。ここで、バッテリ25に充電余裕が有る、とは、バッテリ25の充電により回生電力を消費することによって、要求制動力を満たす制動力を駆動軸に出力することが可能なほどの充電可能容量が、バッテリ25に存在する状態を意味するものとする。
一方、バッテリ25が充電余裕が無い状態であれば、MG2が回生発電した電力をMG1に供給し、MG1をモータとして動作させ、MG1の動力によりエンジン1をモータリングする。MG1によるエンジンモータリングにより回生電力を消費することによって、MG2に発電負荷をかける。これはMG1による電力消費を介したエンジンブレーキである。ここで、バッテリ25に充電余裕が無い、とは、バッテリ25の充電により回生電力を消費しても、要求制動力を満たす十分な制動力を駆動軸に出力することが困難なほどの充電可能容量しかバッテリ25に存在しない状態を意味するものとする。
このように、バッテリ25に充電余裕が有る場合には、駆動軸からの動力を基本的には全てバッテリ25の充電に充てることができるが、運転条件によっては、エンジン1をモータリングするためにMG1に回生電力の一部を供給する必要が生じる場合がある。
例えば、エンジンの運転を再開する際の加速性を向上させる要請により、MG1によってエンジン1を有る程度の回転数で回転する状態に維持するために、エンジンモータリングを行う場合がある。
また、動力分割機構3が上述したような3つの回転要素を有する遊星歯車機構を有し、各回転要素に上述したようにエンジン1、MG1、駆動軸が接続されているという本実施例のハイブリッドシステムの構成のために、高速運転状態からの減速時に、MG1の回転数が許容上限を超えないようにする要請から、エンジン1をある程度の回転数で回転する状態とするために、エンジンモータリングを行う場合がある。これについて図4に基づいて説明する。
図4は動力分割機構3の3つの回転要素(サンギヤS、キャリアC、リングギヤR)の回転数の関係を表す共線図である。縦軸は左からサンギヤSの回転数、キャリアCの回転数、リングギヤRの回転数を表し、サンギヤSの回転数はMG1の回転数に一致し、キャリアCの回転数はエンジン1の回転数に一致し、リングギヤRの回転数はMG2の回転数を減速機35で減速した回転数に一致し、これは駆動輪40に接続しているので車速に対応している。
動力分割機構3の3つの回転要素の回転数は、この共線図上で1本の直線上に存在するような関係を満たさなければならない。そのため、リングギヤR(MG2)の回転数が高い高車速時にエンジン1の回転数を0にするためには、図4に示すように、MG1に可能な上限回転数Nm1supを超える回転数Nm1’でMG1を回転させなければならない。MG1の回転数を上限回転数Nm1sup以下の回転数Nm1で回転させるためには、図4に示すように、エンジン1がある程度の回転数(Ne)で回転する状態とする必要がある。
従って、高速EV走行中に回生制動を行う場合には、MG2による回生電力の一部をMG1に供給して、MG1の動力によってエンジン1をモータリング回転させる必要がある。これをエンジンの連れ回しと称する。エンジンの連れ回しが必要となるほどの高速運転状態からの回生制動時には、MG2による回生電力の一部がMG1によるエンジンモータリングに消費されてしまい、バッテリ25の充電に利用可能な回生電力が減少する。従って、回生電力のうちエンジンモータリングによって消費されてしまう電力をなるべく少な
くすることが、回生効率を向上させる上で好ましい。
本実施例の回生制動制御では、エンジンの連れ回しが必要となるほどの高速EV走行中に回生制動を行う場合には、エンジン1の回転抵抗を減少させるようにした。具体的には、ノズルベーン5の開度を開き側の開度に変更し、第1スロットルバルブ9の開度を閉じ側の開度に変更し、HPL−EGRバルブ14の開度を開き側の開度に変更するようにした。
ノズルベーン5を開き側にすることで、タービン12より上流側の排気通路43や排気マニホールド18における排気の圧力が低くなるので、エンジン1の回転抵抗を低減できる。また、第1スロットルバルブ9を閉じ側にすることで、エンジン1の吸入空気量が減少するので、エンジン1の回転抵抗を低減できる。また、HPL−EGRバルブ14の開度を開き側にすることで、排気マニホールド18から排出された排気のうちHPL−EGR通路15を通って吸気通路42に流入する排気の量が増加するので、排気マニホールド18における排気の圧力が低くなる。これによりエンジン1の回転抵抗を低減できる。
このように、エンジン1の回転抵抗を低減することにより、エンジン1をモータリングするために必要なエネルギーが低減されるので、エンジンの連れ回しに伴ってMG1によって消費される回生電力を低減することができる。これにより、MG2による回生発電による回生電力のうちより多くの部分をバッテリ25の充電のために利用することが可能となるので、回生効率を向上させることができる。
さらに、エンジンモータリング回転数を低下させることにより、エンジンモータリングによって消費されるエネルギーの総量を低減させるようにした。エンジンモータリング回転数は、動力分割機構3における減速比を調節することによって行う。図4に示すように、MG1の回転数をその上限回転数又はそれに近い回転数まで上昇させれば、エンジン1の回転数を低下させることが可能である。
なお、このようにノズルベーン5を開き側にしたり、第1スロットルバルブ9を閉じ側にしたり、HPL−EGRバルブ14を開き側にしたりすることで、ターボチャージャ13の過給効率が低下し、吸気圧が低下する。過剰に吸気圧が低下してしまうと、再加速時に吸気圧の立ち上がりが遅くなり、良好な加速性が得られなくなる可能性がある。そこで、本実施例では、吸気圧センサ19により吸気圧をモニターし、吸気圧が所定の基準値より低下した場合には、上述したエンジン1の回転抵抗を減少させるための各種のバルブ制御を行わないようにした。こうすることで、良好な再加速性を得ることが可能となる。
このように、ノズルベーン5を開き側にし、第1スロットルバルブ9を閉じ側にすることにより、エンジン1の吸入空気量が減少するので、エンジン1の圧縮仕事が低減し、エンジン1の振動を低減できるという副次的な効果を得ることもできる。
また、上述のように、本実施例の回生制動制御では、基本的に、バッテリ25が充電余裕が無い場合、MG2による回生電力をMG1に供給し、MG1によるエンジンモータリングによって回生電力を消費することによってMG2に発電負荷をかけ、制動力を出力させる。この時、要求制動力が大きい場合には、回生発電により出力される制動力が要求制動力に対して不足する場合がある。このような場合、従来ではディスクブレーキを作動させて不足分の制動力を補うようにしていたが、このようにすると、モータリング中のエンジン1から排出される排気の温度が低いため、排気浄化装置41内の排気浄化触媒の温度が低下して失活したり、エンジン1の油温や水温が低下したりする可能性がある。また、ディスクブレーキに不足分の制動力を負担させるので、ディスクブレーキのブレーキパッドの摩耗を早めるという問題もある。
この点、本実施例の回生制動制御では、MG2の回生発電によって出力した制動力が要求制動力に満たない場合には、エンジン1の回転抵抗を増加させるようにした。具体的には、ノズルベーン5の開度を閉じ側の開度に変更し、第1スロットルバルブ9の開度を開き側の開度に変更し、HPL−EGRバルブ14の開度を閉じ側の開度に変更するようにした。
ノズルベーン5を閉じ側にすることで、タービン12より上流側の排気通路43や排気マニホールド18における排気の圧力が高くなるので、エンジン1の回転抵抗を増大させることができる。また、第1スロットルバルブ9を開き側にすることで、エンジン1の吸入空気量が増大するので、エンジン1の回転抵抗を増大させることができる。また、HPL−EGRバルブ14の開度を閉じ側にすることで、排気マニホールド18から排出された排気の内HPL−EGR通路15を通って吸気通路42に流入する排気の量が減少するので、排気マニホールド18における排気の圧力が高くなる。これによりエンジン1の回転抵抗を増大させることができる。
このように、エンジン1の回転抵抗を増大させることにより、エンジン1をモータリングするために必要なエネルギーが増加するので、エンジン1をモータリングするためにMG1によって消費される電力が増加する。これにより、MG2の回生発電に係る発電負荷が増大するので、MG2の回生発電により出力される制動力が増大する。これにより、要求制動力に対して十分な制動力を出力させることが可能となる。
さらに、エンジンモータリング回転数を増加させることにより、エンジンモータリングによって消費されるエネルギーの総量を増大させるようにした。エンジンモータリング回転数は、動力分割機構3における減速比を調節することによって行う。図4に示すように、MG1の回転数をその低下させることによって、エンジン1の回転数を上昇させることが可能である。
このように、エンジン1の回転抵抗を増大させる制御を行うことで、エンジン1の温度やエンジン1からの排気の温度が上昇し、油温や水温の保温効果や、排気浄化触媒の温度低下が抑制されるといった副次的な効果を得ることができる。また、ノズルベーン5が閉じ側にされてターボチャージャ31の過給効率が高くなるので、回生制動中のエンジン1の吸気圧が高く維持される。従って、制動状態から再加速する際の吸気圧の立ち上がりが早くなり、良好な再加速性が得られる。また、吸気圧が高くなるとともに、第1スロットルバルブ9の開度が開き側になることで吸気通路42内を流れる吸気の流量が増大するので、LPL−EGR通路44やHPL−EGR通路15から吸気通路42内に流入した排気(EGRガス)由来のデポジットや、図示しないインタークーラ内の凝縮水を吹き飛ばして吸気通路42内から除去することができる。また、不足分の制動力をディスクブレーキに負担させないので、ディスクブレーキのブレーキパッドの摩耗を抑制できる。
以上説明した本実施例の回生制動制御の実行手順について、図5及び図6のフローチャートに基づいて説明する。このフローチャートによって表される回生制動制御ルーチンは、ハイブリッドシステムの稼働中繰り返し実行される。
ステップS101において、ECU26は、ハイブリッドシステムのEV走行中に制動要求が発せられたか否かを判定する。例えばドライバーがアクセルペダル52を離した時や、ブレーキペダルを踏み込んだ時や、坂道を下っている時等に、制動要求が発せられたと判定する。ステップS101で制動要求が発せられたと判定された場合(Yes)、ECU26はステップS102に進む。ステップS101で制動要求が発せられていないと判定された場合(No)、ECU26は本ルーチンを一旦抜ける。
ステップS102において、ECU26は、SOCセンサ51によってバッテリ25の充電状態を取得する。
ステップS103において、ECU26は、要求制動力を算出する。要求制動力は、制動要求発生時の車速やシフトポジション、ブレーキペダルやアクセルペダルの踏み込み量等の情報に基づいて算出される。
ステップS104において、ECU26は、バッテリ25の充電状態が充電余裕が有る状態であるか否かを判定する。すなわち、ステップS102で取得したバッテリ25の蓄電状態と、ステップS103で算出した要求制動力と、を比較し、MG2による回生発電により発電される電力をバッテリ25の充電によって消費した場合に、要求制動力に対して十分な制動力を駆動軸に出力可能なほど、バッテリ25に充電可能容量が有るか否かを判定する。従って、充電余裕が有るか否かは、制動要求時の運転条件を考慮して判定するようにしても良いが、より簡単には、バッテリ25の充電量が所定値(例えば90%)以下なら充電可能であると判定するようにしても良い。ステップS104でバッテリ25が充電余裕が有ると判定された場合(Yes)、ECU26はステップS105に進む。ステップS104でバッテリ25が充電余裕が無いと判定された場合(No)、ECU26は図6のステップS111に進む。
ステップS105において、ECU26は、モータリング条件が成立しているか否かを判定する。ここでは、上述したエンジンの連れ回しが必要となるほどの高速運転状態からの減速における制動要求であるか否かの判定を行う。回生制動においてMG1によるエンジン連れ回しを行う必要がある車速条件については、MG1の体格や動力分割機構3のギヤ比の設定等により、予め求めておくことができる。制動要求発生時の車速センサ28からの情報に基づいて取得される車速に基づいて、当該取得された車速が、エンジン連れ回しが必要となる車速条件を満たすと判定された場合(Yes)、ECU26はステップS106に進む。エンジン連れ回しが必要となる車速ではないと判定された場合(No)、ECU26はステップS110に進む。
ステップS110では、ECU26は、例えば、エンジン1を回転数0とし、MG2によって発電された回生電力の全てをバッテリ25に充電することによって要求制動力を出力する。ステップS110を実行後、ECU26は本ルーチンを一旦抜ける。
一方、ステップS106においては、ECU26は、MG2によって回生発電された電力の一部をMG1に供給してMG1によるエンジン1のモータリングを行うとともに、残余の回生電力をバッテリ25に供給してバッテリ25の充電を行うことによって、制動力を出力する。
ステップS107において、ECU26は、吸気圧が過剰に低下していないか否かを判定する。すなわち、吸気圧センサ19によって吸気圧を測定し、測定された吸気圧が所定の基準吸気圧以上の場合には(Yes)、ステップS108に進む。ここで、基準吸気圧は、制動制御終了後の再加速時に良好な再加速性が得られるための吸気圧の下限値に基づいて定められる。測定された吸気圧が基準吸気圧より低い場合には(No)、ECU26は本ルーチンを一旦抜ける。
ステップS108において、ECU26は、エンジンフリクションを減少させる制御を行う。具体的には、上述したように、ノズルベーン5の開度を開き側の開度に変更し、第1スロットルバルブ9の開度を閉じ側の開度に変更し、HPL−EGRバルブ14の開度を開き側の開度に変更する。特に、ノズルベーン5を全開とし、第1スロットルバルブ9
を全閉とし、HPL−EGRバルブ14を全開としても良い。
ステップS109において、ECU26は、エンジン1のモータリング回転数を減少させるように、MG1を制御する。ステップS108を実行後、ECU26はステップS107に戻り、吸気圧が過剰に低下していないか確認する。
次に、ステップS104でバッテリ25が充電余裕が無い状態であると判定された場合について、図6に基づいて説明する。ステップS104で充電余裕が無いと判定された場合には(No)、ECU26はステップS111に進む。
ステップS111において、ECU26は、MG2によって発電された回生電力の全てをMG1に供給してMG1によるエンジン1のモータリングを行う。なお、バッテリ25が充電余裕が無いものの、充電不可能ではないような状態である場合には、バッテリ25の受け入れ可能な電力の許容上限を超えない範囲で、回生電力の一部をバッテリ25に供給して充電するようにしても良い。
ステップS112において、ECU26は、MG2の回生発電により出力される制動力がステップS103で算出した要求制動力に対して不足しているか否かを判定する。MG2の回生発電による制動力は、エンジン1をモータリングするMG1がエンジン1から受けるトルクに基づいて算出される。制動力が要求制動力未満である場合、制動力が不足していると判定され(Yes)、ECU26はステップS113に進む。制動力が要求制動力以上である場合、制動力は不足していないと判定され(No)、ECU26は本ルーチンを一旦抜ける。
ステップS113において、ECU26は、エンジンフリクションを増大させる制御を行う。具体的には、上述したように、ノズルベーン5の開度を閉じ側の開度に変更し、第1スロットルバルブ9の開度を開き側の開度に変更し、HPL−EGRバルブ14の開度を閉じ側の開度に変更する。特に、ノズルベーン5を全閉とし、第1スロットルバルブ9の開度を全開とし、HPL−EGRバルブ14の開度を全閉としても良い。
ステップS114において、ECU26は、エンジン1のモータリング回転数を増加させるように、MG1を制御する。ステップS114を実行後、ECU26はステップS112に戻り、回生制動力が要求制動力に対して不足していないか確認する。
本実施例におけるMG2が、本発明における第2モータに相当する。MG1が、本発明における第1モータに相当する。SOCセンサ51が、本発明におけるSOC取得手段に相当する。ステップS106を実行するECU26が、本発明においてバッテリが充電余裕が有る状態の場合且つモータリング条件が成立する場合の回生制動制御手段に相当する。ステップS108及びステップS109を実行するECU26が、本発明においてエンジンフリクションを低減させる制御を行うエンジンフリクション制御手段に相当する。第1スロットルバルブ9が、本発明におけるスロットルバルブに相当する。HPL−EGRバルブ14が、本発明におけるEGRバルブに相当する。動力分割機構3が、本発明における減速機に相当する。ステップS111を実行するECU26が、本発明においてバッテリが充電余裕が無い状態の場合の回生制動制御手段に相当する。ステップS113及びステップS114を実行するECU26が、本発明においてエンジンフリクションを増大させる制御を行うエンジンフリクション制御手段に相当する。
なお、以上述べた実施例は本発明を説明するための一例であって、本発明の本旨を逸脱しない範囲内において上記の実施例には種々の変更を加え得る。例えば、上記実施例において、エンジン1のモータリングで消費される電力を低減するために、ノズルベーン5を
開き側にすること、第1スロットルバルブ9を閉じ側にすること、HPL−EGRバルブ14を開き側にすること、エンジンモータリング回転数を低下させること、の全てを実行する例について説明したが、これらのうち少なくとも1つを実行すれば本発明の効果を得ることができる。全てを実行すればより確実に本発明の効果を得ることができる。
同様に、エンジン1のモータリングで消費される電力を増加させるために、ノズルベーン5を閉じ側にすること、第1スロットルバルブ9を開き側にすること、HPL−EGRバルブ14を閉じ側にすること、エンジンモータリング回転数を増加させること、の全てを実行する例について説明したが、これらのうち少なくとも1つを実行すれば本発明の効果を得ることができる。全てを実行すればより確実に本発明の効果を得ることができる。
また、上記実施例では、バッテリ25に充電余裕が無い場合には、エンジン連れ回しが必要か否かの判定を行わずにエンジンモータリングを行う例について説明したが、バッテリ25に充電余裕が無い場合においても、エンジン連れ回しが必要か否かの判定を行い、エンジン連れ回しが必要と判定された場合には、当該エンジン連れ回しにおいて要請されるエンジンモータリング回転数以上の回転数でステップS111のエンジンモータリングを行うようにしても良い。これにより、要求制動力を出力するためのエンジンモータリング回転数が、エンジン連れ回しにおいて要請されるエンジンモータリング回転数より低回転の場合においても、良好にエンジン連れ回しを行うことができる。
実施例におけるハイブリッドシステムの概略構成を示すブロック図である。 実施例における動力分割機構の概略構成を示す図である。 実施例におけるエンジンの吸排気系及び制御系の概略構成を示す図である。 実施例における動力分割機構の共線図を示す図である。 実施例における回生制動制御ルーチンを表すフローチャートである。 実施例における回生制動制御ルーチンを表すフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン
3 動力分割機構
4 出力部
5 ノズルベーン
6 排気絞り弁
7 エアフローメータ
8 伝達部
9 第1スロットルバルブ
11 コンプレッサ
12 タービン
13 ターボチャージャ
14 HPL−EGRバルブ
15 HPL−EGR通路
16 HPL−EGRクーラ
17 吸気マニホールド
18 排気マニホールド
19 吸気圧センサ
22 第2スロットルバルブ
24 インバータ
25 バッテリ
26 ECU
27 アクセル開度センサ
28 車速センサ
29 インジェクタ
30 クランク角度センサ
31 MG1回転数センサ
32 MG2回転数センサ
33 LPL−EGRクーラ
40 駆動輪
41 排気浄化装置
42 吸気通路
43 排気通路
44 LPL−EGR通路
45 LPL−EGRバルブ
48 水温センサ
49 シリンダ
51 SOCセンサ
52 アクセルペダル

Claims (14)

  1. エンジンと、第1モータと、第2モータと、を駆動源として有し、これらの駆動源の少なくともいずれかにより駆動軸に動力を出力するハイブリッドシステムの制御装置であって、
    前記ハイブリッドシステムは、
    前記第2モータのみによって前記駆動軸に駆動力を出力するEV走行モードで動作することが可能に構成され、
    前記第1モータの動力を前記エンジンの動力入出力軸に入力することにより前記エンジンを燃料の燃焼エネルギーによらずにモータリングすることが可能に構成され、
    前記駆動軸からの動力を前記第2モータの動力入出力軸に入力して前記第2モータに回生発電させることにより該駆動軸に制動力を出力することが可能に構成され、
    前記ハイブリッドシステムは、
    前記第1モータ及び前記第2モータに電力を供給するとともに、少なくとも前記第2モータの回生発電による電力の供給を受けて充電可能なバッテリと、
    前記バッテリの充電状態を取得するSOC取得手段と、
    前記ハイブリッドシステムがEV走行モードで動作中の制動時に、前記第2モータに回生発電させることにより前記駆動軸に制動力を出力する回生制動手段と、
    を有して構成されたハイブリッドシステムの制御装置において、
    前記回生制動手段による制動時に、前記SOC取得手段により取得される前記バッテリの充電状態と、前記エンジンをモータリングする所定のモータリング条件の成立の有無と、に基づいて、前記エンジンの回転抵抗を制御するエンジンフリクション制御手段を備えることを特徴とするハイブリッドシステムの制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記ハイブリッドシステムがEV走行モードで動作中の制動時に、前記SOC取得手段によって取得される前記バッテリの充電状態が、充電余裕が有る状態であり、且つ、前記モータリング条件が成立する場合、
    前記回生制動手段は、前記第2モータの回生発電による電力の一部を前記第1モータに供給し、該第1モータにより前記モータリング条件の要請に応じた前記エンジンのモータリングを行わせるとともに、該回生発電による電力のその他の部分を前記バッテリに供給し、該バッテリの充電によって該回生発電による電力を消費することにより、前記駆動軸に制動力を出力させ、
    前記エンジンフリクション制御手段は、前記エンジンの回転抵抗を低減する制御を行うことを特徴とするハイブリッドシステムの制御装置。
  3. 請求項2において、
    前記ハイブリッドシステムは、
    前記エンジンの排気通路に設けられたタービン及び前記エンジンの吸気通路に設けられたコンプレッサを有し、該タービンに開度可変のノズルベーンを備え、該ノズルベーンの開度を変更することによって該タービンにおける排気の流量特性を変更し、以て過給特性を変更可能な可変容量型ターボチャージャを、
    更に有して構成されたハイブリッドシステムの制御装置において、
    前記エンジンフリクション制御手段は、ノズルベーンの開度を開き側に変更することによって、前記エンジンの回転抵抗を低減させることを特徴とするハイブリッドシステムの制御装置。
  4. 請求項2又は3において、
    前記ハイブリッドシステムは、
    前記エンジンの吸気通路に設けられ、該吸気通路内を流れる吸気の流量を調節可能な
    スロットルバルブを、
    更に有して構成されたハイブリッドシステムの制御装置において、
    前記エンジンフリクション制御手段は、前記スロットルバルブの開度を閉じ側に変更することによって、前記エンジンの回転抵抗を低減させることを特徴とするハイブリッドシステムの制御装置。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項において、
    前記ハイブリッドシステムは、
    前記エンジンからの排気の一部を前記エンジンの吸気通路に流入させるEGR通路と、
    該EGR通路内を流れる排気の流量を調節可能なEGRバルブと、
    を更に有して構成されたハイブリッドシステムの制御装置において、
    前記エンジンフリクション制御手段は、前記EGRバルブの開度を開き側に変更することによって、前記エンジンの回転抵抗を低減させることを特徴とするハイブリッドシステムの制御装置。
  6. 請求項2〜5のいずれか1項において、
    前記ハイブリッドシステムは、
    前記第1モータの動力を前記エンジンの入出力軸に伝達する経路上に減速比可変の減速機を、
    更に有して構成されたハイブリッドシステムの制御装置において、
    前記エンジンフリクション制御手段は、前記第1モータによって前記エンジンをモータリングする際のエンジン回転数を減少させるように前記減速機の減速比を設定することによって、前記エンジンの回転抵抗を低減させることを特徴とするハイブリッドシステムの制御装置。
  7. 請求項2〜6のいずれか1項において、
    前記エンジンフリクション制御手段は、前記エンジンの吸気圧力が所定の基準圧力より低くならないように、前記エンジンの回転抵抗を低減させる制御を行うことを特徴とするハイブリッドシステムの制御装置。
  8. 請求項1において、
    前記ハイブリッドシステムがEV走行モードで動作中の制動時に、前記SOC取得手段によって取得される前記バッテリの充電状態が、前記第2モータの回生発電による電力を該バッテリの充電により消費することで要求制動力に対して十分な制動力を前記駆動軸に出力可能なほど充電余裕が無い状態である場合、
    前記回生制動手段は、前記第2モータの回生発電による電力を前記第1モータに供給し、該第1モータにより前記エンジンのモータリングを行わせることによって該回生発電による電力を消費することにより、前記駆動軸に制動力を出力させ、
    前記エンジンフリクション制御手段は、前記回生制動手段によって前記駆動軸に出力される制動力が要求制動力に対して不足する場合には、前記エンジンの回転抵抗を増大させることを特徴とするハイブリッドシステムの制御装置。
  9. 請求項8において、
    前記ハイブリッドシステムは、
    前記エンジンの排気通路に設けられたタービン及び前記エンジンの吸気通路に設けられたコンプレッサを有し、該タービンに開度可変のノズルベーンを備え、該ノズルベーンの開度を変更することによって該タービンにおける排気の流量特性を変更し、以て過給特性を変更可能な可変容量型ターボチャージャを、
    更に有して構成されたハイブリッドシステムの制御装置において、
    前記エンジンフリクション制御手段は、ノズルベーンの開度を閉じ側に変更することによって、前記エンジンの回転抵抗を増大させることを特徴とするハイブリッドシステムの制御装置。
  10. 請求項8又は9において、
    前記ハイブリッドシステムは、
    前記エンジンの吸気通路に設けられ、該吸気通路内を流れる吸気の流量を変更可能なスロットルバルブを、
    更に有して構成されたハイブリッドシステムの制御装置において、
    前記エンジンフリクション制御手段は、前記スロットルバルブの開度を開き側に変更することによって、前記エンジンの回転抵抗を増大させることを特徴とするハイブリッドシステムの制御装置。
  11. 請求項8〜10のいずれか1項において、
    前記ハイブリッドシステムは、
    前記エンジンからの排気の一部を前記エンジンの吸気通路に流入させるEGR通路と、
    該EGR通路内を流れる排気の流量を変更可能なEGRバルブと、
    を更に有して構成されたハイブリッドシステムの制御装置において、
    前記エンジンフリクション制御手段は、前記EGRバルブの開度を閉じ側に変更することによって、前記エンジンの回転抵抗を増大させることを特徴とするハイブリッドシステムの制御装置。
  12. 請求項8〜11のいずれか1項において、
    前記ハイブリッドシステムは、
    前記第1モータの動力を前記エンジンの入出力軸に伝達する経路上に減速比可変の減速機を、
    更に有して構成されたハイブリッドシステムの制御装置において、
    前記エンジンフリクション制御手段は、前記第1モータによって前記エンジンをモータリングする際のエンジン回転数を増加させるように前記減速機の減速比を設定することによって、前記エンジンの回転抵抗を増大させることを特徴とするハイブリッドシステムの制御装置。
  13. 請求項8〜12のいずれか1項において、
    前記ハイブリッドシステムがEV走行モードで動作中の制動時に、更に、前記モータリング条件が成立する場合、
    前記回生制動手段は、前記第1モータにより前記モータリング条件の要請に応じた前記エンジンのモータリングを行わせることを特徴とするハイブリッドシステムの制御装置。
  14. 請求項8〜13のいずれか1項において、
    前記ハイブリッドシステムは、
    前記エンジンの排気通路に設けられたタービン及び前記エンジンの吸気通路に設けられたコンプレッサを有するターボチャージャと、
    前記タービンより下流側の排気通路と前記コンプレッサより上流側の吸気通路とを接続するLPL−EGR通路と、
    を更に有して構成されることを特徴とするハイブリッドシステムの制御装置。
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