JP2004312962A - ハイブリッド自動車およびその制御方法 - Google Patents

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啓司 海田
Akihiro Kimura
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Abstract

【課題】二次電池などの蓄電装置が充電できない状態であっても電動機を回生制御して制動力を得る。
【解決手段】遊星歯車機構と二つのモータとを用いてエンジンからの動力をトルク変換して車軸に出力するハイブリッド自動車において、制動時にバッテリの温度Tbが低温の閾値Tref未満のときやバッテリの残容量(SOC)が100%に近い閾値Sref以上のときには( S130,S140)、バッテリが充電できない状態にあると判断し、制動力を与えるモータの回生制御により得られる電力が他方のモータで消費されるよう他方のモータMG1のトルク指令Tm1*を設定して(S180)、二つのモータを制御する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハイブリッド自動車およびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来、この種のハイブリッド自動車としては、シングルピニオン式のプラネタリギヤユニットのサンギヤにエンジンと第2モータ、リングギヤに第1モータ、キャリアに車軸を接続してなるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。こうしたハイブリッド自動車では、エネルギ効率を高くすると共に十分なパワーを得るために第1モータや第2モータに電力を供給可能な二次電池などを搭載し、車両に制動力を作用させるときには、第1モータや第2モータを回生制御して得られる電力を蓄えている。
【0003】
しかしながら、ハイブリッド自動車では、二次電池が満充電状態のときや低温時のときなどのように二次電池の充電ができない状態のときには、モータを回生制御することにより得られる電力を受け入れることができないから、モータを回生制御することができず、所望の制動力を得ることができない場合が生じる。
【0004】
本発明のハイブリッド自動車およびその制御方法は、二次電池などの蓄電手段が充電できない状態であっても電動機を回生制御して制動力を得ることを目的とする。
【0005】
なお、出願人は、こうした課題を解決する手法の一つとして、制動時におけるエネルギを内燃機関のポンピングロスによって消費するものを提案している(特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−135701号公報(図1)
【特許文献2】
特開平10−94107号公報
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明のハイブリッド自動車およびその制御方法は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
【0008】
本発明のハイブリッド自動車は、
内燃機関と、
電力の入出力を伴って前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を車軸に接続された駆動軸に出力する該内燃機関のモータリングが可能な動力伝達電動手段と、
前記駆動軸に減速機を介して動力を入出力可能な電動機と、
前記動力伝達電動手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
該蓄電手段の充電不可状態を検出する充電不可状態検出手段と、
前記電動機により前記車軸に制動力を作用させる際に前記充電不可状態検出手段により前記蓄電手段の充電不可状態が検出されたとき、前記動力伝達電動手段による電力消費を伴って前記内燃機関がモータリングされるよう該動力伝達電動手段を駆動制御する制動時制御手段と、
を備えることを要旨とする。
【0009】
この本発明のハイブリッド自動車では、電動機により車軸に制動力を作用させる際に蓄電手段の充電不可状態が検出されたときには、電力の入出力を伴って内燃機関からの動力の少なくとも一部を車軸に接続された駆動軸に出力する内燃機関のモータリングが可能な動力伝達電動手段による電力消費を伴って、内燃機関がモータリングされるよう動力伝達電動手段を駆動制御する。即ち、電動機により車軸に制動力を作用させる際に電動機により回生される電力を動力伝達電動手段によって消費するのである。この結果、蓄電手段が充電できない状態であっても電動機を回生制御して制動力を得ることができる。ここで、蓄電手段としては二次電池やキャパシタなどを挙げることができる。
【0010】
こうした本発明のハイブリッド自動車において、前記充電不可状態検出手段は、前記蓄電手段が略満充電の状態を充電不可状態として検出する手段であるものとしたり、前記蓄電手段が所定温度以下の状態を充電不可状態として検出する手段であるものとすることもできる。
【0011】
また、本発明のハイブリッド自動車において、前記動力伝達電動手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の軸とに接続された3軸を有し該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力する発電電動機とを備える手段であるものとすることもできる。
【0012】
さらに、本発明のハイブリッド自動車において、前記動力伝達電動手段は、前記内燃機関の出力軸に接続された第1の回転子と前記駆動軸に接続された第2の回転子とを有し該両回転子の電磁作用に基づいて電力の入出力を伴って前記内燃機関の動力の一部を前記駆動軸に出力可能な対回転子電動機であるものとすることもできる。
【0013】
本発明のハイブリッド自動車の制御方法は、
内燃機関と、電力の入出力を伴って前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を車軸に接続された駆動軸に出力する該内燃機関のモータリングが可能な動力伝達電動手段と、前記駆動軸に減速機を介して動力を入出力可能な電動機と、前記動力伝達電動手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段とを備えるハイブリッド自動車の制御方法であって、
前記電動機により前記車軸に制動力を作用させる際に前記蓄電手段の充電不可状態が検出されたときには、前記動力伝達電動手段による電力消費を伴って前記内燃機関がモータリングされるよう該動力伝達電動手段を駆動制御する
ことを要旨とする。
【0014】
この本発明のハイブリッド自動車の制御方法によれば、電動機により車軸に制動力を作用させる際に蓄電手段の充電不可状態が検出されたときには、電力の入出力を伴って内燃機関からの動力の少なくとも一部を車軸に接続された駆動軸に出力する内燃機関のモータリングが可能な動力伝達電動手段による電力消費を伴って、内燃機関がモータリングされるよう動力伝達電動手段を駆動制御するから、電動機により回生される電力を動力伝達電動手段によって消費することができる。この結果、蓄電手段が充電できない状態であっても電動機を回生制御して制動力を得ることができる。ここで、蓄電手段としては二次電池やキャパシタなどを挙げることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
【0016】
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
【0017】
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
【0018】
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
【0019】
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば,バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
【0020】
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
【0021】
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
【0022】
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に運転者がブレーキペダル85を踏み込んだ際の動作について説明する。図2は、実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される制動時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、ブレーキペダル85が踏み込まれたときに所定時間毎(例えば、8msec毎)に繰り返し実行される。
【0023】
この制動時制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、ブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBPやモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,電池温度Tb,車速Vなどを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2については、回転位置検出センサ43,44により検出されたモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいてモータECU40により計算される回転数Nm1,Nm2をモータECU40から通信により入力し、電池温度Tbについては、温度センサ51により検出されてバッテリECU52に入力された電池温度TbをバッテリECU52から通信により入力することができる。
【0024】
続いて、入力したブレーキペダルポジションBPと車速Vとに基づいてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS110)。トルク指令Tm2*の設定は、実施例では、ブレーキペダルポジションBPと車速Vとトルク指令Tm2*との関係を予め定めてマップとしてROM74に記憶しておき、ブレーキペダルポジションBPと車速Vとが与えられると記憶しているマップから対応するトルク指令Tm2*を導出することにより行なうものとした。こうしてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定すると、ハイブリッド用電子制御ユニット70は制御信号としてトルク指令Tm2*をモータECU40に通信により送信するから、モータECU40はトルク指令Tm2*に相当するトルクがモータMG2から出力されるようインバータ42を制御する。
【0025】
そして、エンジン22が運転されているときには、エンジン22の運転が停止されるよう指示し(ステップS120)、バッテリ50の温度Tbと閾値Trefとを比較すると共に(ステップS130)、バッテリ50の残容量(SOC)と閾値Srefとを比較する(ステップS140)。ここで、閾値Trefは、バッテリ50の充電不可状態を判定する温度として設定されており、通常にバッテリ50を充電可能な温度の下限値やその若干高い温度に設定されている。また、閾値Srefは、バッテリ50が残容量からの見地から充電可能か否かを判定する値として設定されており、実施例では100%近傍に設定されている。
【0026】
バッテリ50の温度Tbが閾値Tref以上でバッテリ50の残容量(SOC)が閾値Sref未満のときには、バッテリ50の充電は可能と判断し、モータMG1の駆動停止を指示して(ステップS150)、本ルーチンを終了する。この場合、エンジン22もモータMG1も停止するが、動力分配統合機構30の特性上、エンジン22の回転数NeとモータMG1の回転数Nm1の双方を値0とすることができないから、いずれかが回転した状態となる。実施例では、エンジン22のポンピングロスの方がモータMG1の回転ロスより大きいことから、エンジン22の回転数Neが値0となり、モータMG1の回転数Nm1は動力分配統合機構30のギヤ比で回転することになる。この状態の共線図を図3に示す。図3中、S軸はサンギヤ31の回転数(モータMG1の回転数)を示し、C軸はキャリア34の回転数(エンジン22の回転数)を示し、R軸はリングギヤ32の回転数(モータMG2の回転数に減速ギヤ35のギヤ比を乗じたもの)を示す。このC軸は、S軸とR軸とを1:動力分配統合機構30のギヤ比ρで内分する位置に配置される。共線図は、動力分配統合機構30の回転要素の各軸に作用するトルクを梁に対する荷重として扱うことにより、梁の力学的な釣り合いによりトルクの分配や統合を計算することができるものである。
【0027】
バッテリ50の温度Tbが閾値Tref未満のときやバッテリ50の残容量(SOC)が閾値Sref以上のときには、バッテリ50の充電不能と判断し、モータMG1の回転数Nm1が正の値か否かを判定する(ステップS160)。運転者がアクセルペダル83を踏み込んだ状態からブレーキペダル85を踏み込んだときには、通常はエンジン22が運転されているから、モータMG1の回転数Nm1は正の値となっているが、バッテリ50の温度Tbが閾値Tref以上でバッテリ50の残容量(SOC)が閾値Sref未満の状態から残容量(SOC)が閾値Sref以上となったときには、前述したように、モータMG1の回転数Nmは負の値になっている。したがって、モータMG1の回転数Nm1は正負いずれの値も取り得る。回転数Nm1が負の値のときには、モータMG1の目標回転数Nm1*に正の値の所定回転数Nsetを設定して(ステップS170)、制動時制御ルーチンを終了する。こうしてモータMG1の目標回転数Nm1*を設定すると、ハイブリッド用電子制御ユニット70は制御信号として目標回転数Nm1*をモータECU40に通信により送信するから、モータECU40はモータMG1が目標回転数Nm1*で回転するようにモータMG1を駆動制御する。ここで、所定回転数Nsetは正の値であれば如何なる値であってもよいが、値0近傍より大きな値であることが好ましい。この理由については後述する。
【0028】
モータMG1の回転数Nm1が正の値のときには、次式(1)に示すように、モータMG2で回生される電力に相当する電力がモータMG1で消費されるようモータMG1のトルク指令Tm1*を設定して(ステップS180)、制動時制御ルーチンを終了する。こうしてモータMG1のトルク指令Tm1*を設定すると、ハイブリッド用電子制御ユニット70は制御信号としてトルク指令Tm1*をモータECU40に通信により送信するから、モータECU40はトルク指令Tm1*に相当するトルクがモータMG1から出力されるようインバータ41を制御する。
【0029】
【数1】
Tm1*=Tm2*×Nm2/Nm1 (1)
【0030】
このように、トルク指令Tm1*を設定すると、動力分配統合機構30の特性上、エンジン22の回転を伴ってモータMG1が駆動制御される。エンジン22はその回転数が大きくなるとポンピングロスも大きくなるから、モータMG1の動力を消費することができる。こうしたメカニズムにより、実施例では、バッテリ50が充電できない状態であっても、モータMG2を回生制御して制動力を作用させることができる。この状態の共線図を図4に示す。図中、破線は図3に示したエンジン22もモータMG1も停止している状態である。実施例では、こうしたエンジン22もモータMG1も停止した状態に比して、実線で示すようにモータMG1の回転数Nm1を大きくすることにより、モータMG2の回生電力をモータMG1で消費し、このモータMG1の電力消費により生じる動力をエンジン22のポンピングロスで熱として消費するのである。
【0031】
ステップS170で設定する所定回転数Nsetとして値0近傍より大きな値であるのが好ましいのは、モータMG1の回転数Nm1を迅速に正の値であって値0近傍より大きな値とするためである。モータMG1の回転数Nm1が正の値になったときにステップS180で計算されるように、モータMG1のトルク指令Tm1*はモータMG2で回生される電力に相当する電力がモータMG1で消費されるよう設定される。このとき、モータMG1の回転数Nm1が値0近傍であれば、設定するトルク指令Tm1*が非常に大きな値となり、モータMG1のトルク上限を大きく超えてしまう。したがって、モータMG1の回転数Nm1が値0近傍を迅速に通過することが望ましい。こうした理由から所定回転数Nsetとして値0近傍より大きな値が好ましいとしているが、モータMG1の回転数Nm1が値0近傍を迅速に通過すればよいから、モータMG1に比較的大きなトルクをトルク指令Tm1*として与えるものとしてもよい。
【0032】
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、制動時にバッテリ50が充電できない状態であっても、モータMG1で電力を消費することによりモータMG2を回生制御して制動力を作用させることができる。
【0033】
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の回生制御で得られる電力がモータMG1で丁度消費されるようモータMG1のトルク指令Tm1*を設定するものとしたが、モータMG1の回生制御で得られる電力以上の電力をモータMG1で消費するようモータMG1のトルク指令Tm1*を設定するものとしてもよい。
【0034】
実施例のハイブリッド自動車20では、電池温度Tbと残容量(SOC)とによりバッテリ50が充電できない状態にあるか否かを判定するものとしたが、残容量(SOC)だけによりバッテリ50が充電できない状態にあるか否かを判定するものとしてもよいし、他の物理量(例えばバッテリ50の端子間電圧など)を検出してバッテリ50が充電できない状態にあるか否かを判定するものとしてもよい。
【0035】
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図5の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図5における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
【0036】
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図6の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
【0037】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。
【図2】実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される制動時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図3】バッテリ50が充電可能な状態のときの動力分配統合機構30の状態を共線図を用いて説明する説明図である。
【図4】バッテリ50が充電不能な状態のときの動力分配統合機構30の状態を共線図を用いて説明する説明図である。
【図5】変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。
【図6】変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
【符号の説明】
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35,135 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b,64a,64b 駆動輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、193a,193b 車輪、230 対ロータ電動機、232
インナーロータ 234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (6)

  1. 内燃機関と、
    電力の入出力を伴って前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を車軸に接続された駆動軸に出力する該内燃機関のモータリングが可能な動力伝達電動手段と、
    前記駆動軸に減速機を介して動力を入出力可能な電動機と、
    前記動力伝達電動手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段と、
    該蓄電手段の充電不可状態を検出する充電不可状態検出手段と、
    前記電動機により前記車軸に制動力を作用させる際に前記充電不可状態検出手段により前記蓄電手段の充電不可状態が検出されたとき、前記動力伝達電動手段による電力消費を伴って前記内燃機関がモータリングされるよう該動力伝達電動手段を駆動制御する制動時制御手段と、
    を備えるハイブリッド自動車。
  2. 前記充電不可状態検出手段は、前記蓄電手段が略満充電の状態を充電不可状態として検出する手段である請求項1記載のハイブリッド自動車。
  3. 前記充電不可状態検出手段は、前記蓄電手段が所定温度以下の状態を充電不可状態として検出する手段である請求項1または2記載のハイブリッド自動車。
  4. 前記動力伝達電動手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と第3の軸とに接続された3軸を有し該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の軸に動力を入出力する発電電動機とを備える手段である請求項1ないし3いずれか記載のハイブリッド自動車。
  5. 前記動力伝達電動手段は、前記内燃機関の出力軸に接続された第1の回転子と前記駆動軸に接続された第2の回転子とを有し該両回転子の電磁作用に基づいて電力の入出力を伴って前記内燃機関の動力の一部を前記駆動軸に出力可能な対回転子電動機である請求項1ないし3いずれか記載のハイブリッド自動車。
  6. 内燃機関と、電力の入出力を伴って前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を車軸に接続された駆動軸に出力する該内燃機関のモータリングが可能な動力伝達電動手段と、前記駆動軸に減速機を介して動力を入出力可能な電動機と、前記動力伝達電動手段および前記電動機と電力のやりとりが可能な蓄電手段とを備えるハイブリッド自動車の制御方法であって、
    前記電動機により前記車軸に制動力を作用させる際に前記蓄電手段の充電不可状態が検出されたときには、前記内燃機関がモータリングされるよう前記動力伝達電動手段を駆動制御する
    ハイブリッド自動車の制御方法。
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