JP2010012783A - オフセット印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】オフセット印刷方法において、潤滑限界との間隔を、図柄に依存せずに、実質的に一定にする。
【解決手段】オフセット印刷ユニットで実施されるオフセット印刷方法では、湿し水で予め乳化されたオフセット印刷インキが、インキ調量装置を介してオフセット印刷ユニットに供給されると共に、別の湿し水が、オフセット印刷ユニットで供給され、オフセット印刷インキが、少なくとも1つのインキ着けローラによって版に塗布されて、被印刷体に印刷される。
【選択図】図5

Description

本発明は、オフセット印刷ユニットで実施されるオフセット印刷方法であって、湿し水で予め乳化されたオフセット印刷インキが、インキ調量装置を介してオフセット印刷ユニットに供給され、少なくとも1つのインキ着けローラによって版に塗布されて、被印刷体に印刷されるオフセット印刷方法に関する。
従来のオフセット印刷では、インキ装置と湿し装置とを含むオフセット印刷ユニットが用いられている。湿し装置によって供給される湿し水は、非印刷領域において、版、特に刷版をインキ非付着状態に保持する(freihalten)という役割と、それと同時に十分に多くの湿し水を印刷インキへ与えるという役割とを有している。従来の湿し装置では、印刷インキに供給すべき湿し水の必要な割合は、網点面積率(Flaechendeckung)、もしくは印刷インキ量に依存する。
例えば噴霧式の湿し装置を備え、ゾーンごとの給湿を行うオフセット印刷ユニットはすでに存在しており、湿し水の供給量を必要に応じてゾーンごとに調整することが試みられている。しかしこの場合、実際の運用にとって、この種の湿し装置には高い設計コストがかかり、湿し水調量の所要の精度にしばしば問題が起こることが不都合となる。
いわゆる単一流体システムを用いる場合、湿し装置を完全に省略し、2成分の印刷インキだけで、版上において非印刷領域と印刷領域とを分離することが目標となる。エマルション形成を制御可能にするために、例えば特許文献1により、インキ装置においてインキと水分との制御された供給が行われることで、乳化したインキが得られることが知られている。従来のインキ装置および湿し装置についても、乳化装置によって、インキ装置に到達した湿し水をインキと混ぜ合わせることが知られている(例えば、特許文献2参照)。単一流体システムでは、本刷り、機械停止、オフセット印刷ユニットの始動などのあらゆる状況において、版をインキ非付着状態に保持することが、印刷インキにおける湿し水の割合によって保証される必要があるため、オフセット印刷ユニットを実際に動作させることは困難となる。
従来のオフセット印刷にしばしば用られているインキ装置は、横方向(印刷方向に対して横向き)で個々のゾーンに分けられ、これらのゾーン内で、異なる印刷インキ量を互いに独立してオフセット印刷ユニットへと供給する。通常、水分の供給は、横方向に対しては均等に行われ、単に1つの制御変数(Stellgroesse)を通じて制御されるため、必然的に、網点面積率の高いゾーンでの要求に応じて調整を行わざるをえない。その結果、網点面積率の低いゾーンに必要以上に多くの湿し水が与えられ、それにより、湿し水の割合が高くなりすぎることで印刷に問題が生じることになる。したがって、それぞれのゾーンで湿し水の割合が大きく異なるインキゾーンを有するオフセット印刷ユニットでは、可能な調整範囲がごくわずかな印刷しか行えない。ゾーンでの潤滑限界(Schmiergrenze)は、網点面積率が異なると、互いに相違することになる。
欧州特許出願公開第1391319号明細書 欧州特許出願公開第0355590号明細書
本発明の目的は、オフセット印刷方法において、潤滑限界との間隔を、図柄に依存せずに、実質的に一定にすることである。
本発明によれば、この目的は、請求項1に記載の特徴を備えたオフセット印刷方法によって達成される。本発明の有利な発展例は、従属請求項に特徴が記載されている。
本発明によるオフセット印刷方法は、オフセット印刷ユニットで実施される。それによると、湿し水で予め乳化されたオフセット印刷インキが、インキ調量装置を介してオフセット印刷ユニットに供給され、少なくとも1つのインキ着けローラによって、版、特に刷版に塗布されて、被印刷体に印刷される。本発明によれば、オフセット印刷ユニットで、別の湿し水が版に供給される。
言い換えると、本発明では、湿し水で予め乳化されたオフセット印刷インキを用いて、従来のオフセット印刷が実施される。特に、網点面積率に応じた湿し水の必要量は、すでにオフセット印刷インキに乳化分散している(einemulgiert)。供給される別の湿し水は、版をインキ非付着状態に保持し、それ以上の湿し水をオフセット印刷インキへは与えないという役割を有している。このようにして、オフセット印刷に対して、潤滑限界との間隔を、図柄に依存せずに一定にすることが実現される。
2つの制御変数、すなわち、オフセット印刷インキを通じてオフセット印刷方法に導入される湿し水量と、追加的にオフセット印刷方法に導入される別の湿し水の量とが利用できることは有利である。これら2つの異なる量を、特にそれぞれ独立して変更することで、給湿の統一した調整を実現することができる。本発明によって、網点面積率の高い領域またはゾーンだけでなく、網点面積率の低い領域またはゾーンに対しても、最適化された水分調整が実現可能となる。それにより、あらゆるゾーンにおいて、潤滑限界との間隔は等しくなり、それに伴なって、オフセット印刷方法では、湿し水量に対するかなり大きな変域(湿し水ウィンドウ(Feuchtmittelfenster))が得られる。特に、非常に不均一な版、すなわち網点面積率が大きく異なる領域を有する版に対しては、上述の手段が非常に大きな利点となる。インキと湿し水とのバランスは、ロバスト性がより高くなる。
言い換えると、本発明によれば、湿し水供給は2つの経路に分けられる。すなわち、第1に、オフセット印刷インキに乳化分散した湿し水が、オフセット印刷インキを通じてオフセット印刷方法のために供給され、第2に、別の湿し水が供給される。この割合は、従来どおり、オフセット印刷方法で操作可能であり、特に制御または調節可能である。このことは、版のインキ非付着状態の保持、始動の安定化、損紙の削減などを目的として、湿し水の必要量の変動する範囲をカバーするために必要となる。給湿制御が簡素化され、給湿のプリセットが可能となる。給湿の追従制御(Feuchtenachfuehrung)を行わずに済むようになる。
湿し水は、オフセット印刷インキの製造者によって、すでに添加済みや導入済みとすることができる。これに代えて、湿し水は、例えばインキ溝などのインキタンクを充填する直前に投入されてもよく、または、相応の装置によって、オフセット印刷ユニットの内部で投入されてもよい。特に、オフセット印刷方法の実施と時間的に近接して投入することには、オフセット印刷にとって必要となる量が制御されるという利点がある。
オフセット印刷ユニットは、特に簡易型インキ装置を含んでいてよい。オフセット印刷ユニットは、枚葉紙印刷機の一部であってよい。印刷インキは、インキ調量装置を通じて、網点面積率に応じて供給される。オフセット印刷インキの、既知である湿し水の吸収に応じて、乳化分散させる湿し水の量は選択することができる。被印刷体は、特に用紙、板紙、厚紙、または有機ポリマーフィルムであってよい。
従来のオフセット印刷に比べて、ゴースト(Schablonieren)やドットゲインといったゾーンごとの印刷品質の問題を低減することができる。
本発明のオフセット印刷方法に対しては、オフセット印刷インキに由来する湿し水の割合が少なくとも1つのインキ着けローラ上で潤滑限界を下回るように、湿し水で予め乳化されたオフセット印刷インキ中の湿し水の割合は選択されることが好ましい。言い換えると、湿し水の割合は、潤滑限界を乗り越えるのに必要な湿し水の量よりも少ない。この場合、供給される別の湿し水の量の制御変数を、作業点の調整やインキと水分との比の調整などに利用できることが有利である。この制御変数は、より高感度に、迅速に、かつ正確に調整可能である。
さらに、またはこれに代えて、本発明によるオフセット印刷法に対しては、インキ調量装置から少なくとも1つのインキ着けローラへと至る途中で、予め乳化されたオフセット印刷インキに由来する湿し水が減少した際に、少なくとも1つのインキ着けローラにおける湿し水の割合が所定の値となるように、湿し水で予め乳化されたオフセット印刷インキ中の湿し水の割合は選択されることが好ましい。このような減少は、例えば蒸発によって引き起こされる。
本発明によるオフセット印刷方法では、別の湿し水の供給は、湿し水で予め乳化されたオフセット印刷インキの供給とは独立して行うことができ、および/または、オフセット印刷ユニットの構成要素であって、インキ調量装置とは異なる少なくとも1つの構成要素によって行うことができる。特に、別の湿し水の供給は、オフセット印刷ユニットの湿し装置を用いて行うことができる。
オフセット印刷方法は、ゾーンごとのオフセット印刷ユニットで実施することができる。すなわち、インキ調量装置が、横方向に配置された、個別に制御可能な複数のインキ調量部材を有し、1つのインキ調量部材によって供給されるインキ量は、このインキ調量部材とは別のインキ調量部材のインキ量と独立して変更可能である。
本発明によるオフセット印刷方法では、別の湿し水の供給は、オフセット印刷ユニットの横方向に実質的に一定量になるように行うことができる。それには、ゾーンには分けられていない湿し装置を使用することができる。
本発明によるオフセット印刷方法の特定の有利な実施形態では、別の湿し水の組成がオフセット印刷インキに乳化分散した湿し水の組成とは異なるような湿し水が使用される。乳化分散させる湿し水は、添加物を有していてよく、この添加物によって、湿し水は、その要求に合わせて非常に適切に適合されている。特に、エマルション形成を促進するための、または湿し水の吸収可能な量を増加させるための少なくとも1つの添加物を用いることができる。
特に、湿し水および別の湿し水の少なくとも一方が、イソプロパノール(IPA)を含まなくてよい。この代わりに、湿し水が、アルコール代替物質(Alkoholesatzstoffe)を有していてよい。
オフセット印刷インキが、紫外線により硬化可能であってよい。給湿の問題が減ることにより、印刷品質を改善させることができる。オフセット印刷インキは、通常のプロセスインキ(CMYK)、または特色インキ、特にメタリックインキであってよい。
有利な発展例では、本発明によるオフセット印刷方法において、オフセット印刷ユニットが、シーケンスのための少なくとも1つの特性曲線によって制御され、特性曲線は、湿し水で予め乳化されたオフセット印刷インキと別の湿し水とを用いたオフセット印刷用に適合され、シーケンスが、インキプリセット、ジョブ切換時のインキ流入、給湿に対する速度補償、インキ供給に対する速度補償、事前給湿、および事後給湿のシーケンス群の1つである。
さらに、またはこれに代えて、本発明によるオフセット印刷方法では、別の湿し水の供給は、制御または調節された状態で行われてよい。
本発明によるオフセット印刷方法の特別に有利な発展例は、湿し水量が、互いに異なる少なくとも2つの位置であって、オフセット印刷ユニットにおいて版との距離が互いに異なる少なくとも2つの位置で測定され、得られた測定値に応じて、別の湿し水の供給量が制御されることを含んでいる。
本発明によるオフセット印刷方法の一実施形態を示すフローチャートである。 横方向位置の関数として、2つのゾーンにおける例示的な網点面積率を百分率で示す図である。 横方向位置の関数として、2つのゾーンにおける例示的なインキ量を図2に関連させて示す図である。 給湿がゾーンごとでない場合の従来のオフセット印刷に対する例示的な湿し水量を図3に関連させて示す図である。 本発明によるオフセット印刷方法における例示的な湿し水量を図3に関連させて示す図である。 インキ装置を通過するインキ経路に沿った位置の関数として、オフセット印刷インキに乳化分散した水分の割合を示す図である。
次に、本発明のさらなる利点や有利な実施形態および発展例について、添付の図面を参照しながら説明する。
図1に、インキ装置と湿し装置とを備えたオフセット印刷ユニットで実施される、本発明によるオフセット印刷方法の実施形態のフローチャートを示す。湿し水で予め乳化されたオフセット印刷インキが、インキ調量装置を通じて、オフセット印刷ユニットのインキ装置によって供給される(インキ供給ステップ10)。それと同時に、別の湿し水が湿し装置によって供給される(湿し水供給ステップ12)。オフセット印刷インキと別の湿し水が、少なくとも1つのインキ着けローラによって、版に塗布される(塗布ステップ14)。オフセット印刷インキが、版から、まずブランケット胴のブランケットの表面に、そして被印刷体に転移して、例えば厚紙などの被印刷体が、オフセット印刷インキで印刷される(印刷ステップ16)。
上述のオフセット印刷方法は、複数の異なるインキについても適用することができる。特に、被印刷体に順次作用する4つのオフセット印刷ユニットによる標準4色刷り(CMYK)を対象とすることができる。
次に、図2から図6までの一連の図面に基づいて、一例として2つのインキゾーン(この数は、実在するオフセット印刷ユニットにおいてインキゾーンの一般的な数を限定するものではない)を有する不均一な版に関して、本発明を例示的に説明する。
図2は、2つのゾーン(第1のインキゾーン22および第2のインキゾーン24)における例示的な網点面積率20について、横方向18に沿った位置の関数として百分率で示す図である。本例では、とりわけ不均一なインキ塗布(不均一な図柄)に着目し、すなわち、第1のインキゾーン22では90%の網点面積率、第2のインキゾーン24では10%の網点面積率が必要となる。
図3は、横方向18に沿った位置の関数として、図2と関連させて示した、2つのゾーンにおける例示的なインキ量26に関するものである。所望の網点面積率を実現するのに、第1のインキゾーン22では、相対的に多くのインキ量が必要であるのに対して、第2のインキゾーン24では、相対的に少ないインキ量しか必要としない。
図4は、給湿がゾーンごとでない従来のオフセット印刷の場合の、図3に示す必要なインキ量に関連した例示的な湿し水量(水分ポテンショメータ(Feuchtepotentiometer)の%位置(%-Stellung)での定量的な湿し水量)を、横方向18に沿った位置の関数で示す図である。水分28が、横方向18に沿った位置の関数としてグラフに図示されている。図2および図3の前提となる不均一な図柄は、潤滑限界30を有しており、これは、例示的には、水分28が20%の第1のインキゾーン22と、水分28が10%の第2のインキゾーン24とで達成されている。印刷を実行できるようにするためには、例えば定量的には5%である、潤滑限界との所定の間隔32が必要となる。第1のインキゾーン22における最小の水分34と、第2のインキゾーン24における最小の水分36とが、互いに異なっていることは明らかである。同様に、第1のインキゾーン22における最大の水分38と、第2のインキゾーン24における最大の水分40とも異なっており、それらを超えると、印刷目標はもはや達成されなくなる。その結果、水分の調整に利用できる範囲、すなわち給湿ウィンドウ42は制限されている。それは、最大では、水分30に対するいくつかのインキゾーンの各最小値のうち最大のものと、水分30に対するいくつかのインキゾーンの各最大値のうち最小のものとの間の領域、すなわち重なり合い領域に存在する。つまり、図示した例では、給湿ウィンドウ42は、第1のインキゾーン22の最小の水分34と、第2のインキゾーン24の最大の水分40とによって定義される。それにより、従来のオフセット印刷において、給湿を調整することができるのは、給湿がゾーンごとでない場合に限定される。
図5は、本発明によるオフセット印刷方法における、図3に示す必要なインキ量に関連した例示的な湿し水量(水分ポテンショメータの%位置での定量的な湿し水量)を、横方向18に沿った位置の関数で示す図である。第1のインキゾーン22および第2のインキゾーン24の潤滑限界30を見ることができ、それは、着目している不均一な図柄に関して、定量的には図4と同様である。本発明によれば、水分の第1の割合44が、予め乳化されたオフセットインキを通じて、オフセット印刷ユニットへ投入される。この割合44は、水分28の土台を形成しており、実現すべき網点面積率のためのインキ量がゾーンに依存していることから、ゾーンに依存している。本発明によれば、この割合44が潤滑限界30よりも下に位置していることが特別に有利である。本発明によれば、さらに第2の割合46が、例えば湿し装置によってオフセット印刷インキへ投入される。この第2の割合46は、(印刷方向に対して横向き、つまり横方向の)すべてのインキゾーンに対して一定である。第1および第2の割合44、46からなる水分全体は、インキゾーンのそれぞれで潤滑限界30を乗り越えており、このとき個々のインキゾーンでは、互いに異なる水分28を含む異なるインキ量で印刷が行われる。どのインキゾーンでも、潤滑限界30との間隔が等しい状態で作業が行われる。
図6は、オフセット印刷インキに乳化分散した水分の割合50(単位は容量%)が、第1のインキ練りローラの位置52(インキ装置の上部位置)からインキ着けローラの位置54(インキ装置の下部位置)までのインキ装置を通過するインキ経路に沿った位置48の関数として示されている。まず、乳化分散した水分の割合の従来の推移が示されている。すなわち、従来のオフセット印刷では、オフセット印刷インキがインキ装置で湿し水と接触することにより、エマルション形成がスタートし、その定量的な分量は、インキ経路の位置48に沿って、オフセット印刷インキが版に塗布される作業点64に達するまで増加していく。一方、本発明によれば、湿し水がすでに乳化分散しているオフセット印刷インキを使用することになる。このオフセット印刷インキは、本例では例えば20容量%の、第1のインキ練りローラの位置52での初期値から、インキ着けローラの位置54まで、インキ装置を通過する途中で湿し水を減少させていく。オフセット印刷インキに由来する水分の割合の目標値58は、すでに図5に関連して説明したように、潤滑限界を下回る定量的な値である。インキ装置を通過する途中での減少に対して、本発明に基づいてオフセット印刷ユニットへ追加的に供給される別の湿し水からの吸収が上乗せされる。これにより、オフセット印刷インキは、湿し装置の作用による水分の割合62を得ることにより、2つの効果の共同作用で、オフセット印刷の作業点64を実現することになる。
最後に、本発明によるオフセット印刷方法のためのオフセット印刷ユニットの適切な制御について、さらにいくつか述べておく。本発明によるオフセット印刷方法の利点をできるだけ広範囲にわたって利用するために、有利な発展例では、オフセット印刷ユニットを制御して所与の条件に適合させる機械制御部、特にインキ制御部および給湿制御部が設けられる。この適合化は、特に、インキプリセット、ジョブ切換時のインキ流入、給湿速度補償、これに加えて場合によってはインキ速度補償、事前給湿(複数段階)、および事後給湿(複数段階)といったシーケンスを含んでいる。この適合化は、新たな特性曲線の形態で必要になり得ると共に、例えばインキ移しサイクル(Hebertakt)数のような個々のパラメータの変更においても必要になり得る。
本発明によるオフセット印刷方法の特定の実施形態では、オフセット印刷インキの湿し水の割合を一定とする代わりに、湿し水の割合を変更することが考慮される場合、この追加のパラメータも制御の適合化において考慮され、追加の変数として特性曲線の構成に取り込まれる。どの特性曲線を適用するか、あるいはどのオフセット印刷インキが存在しているかの決定に関して、例えばオフセット印刷インキ中の湿し水の割合を体積百分率(容量%)で表した特徴的なパラメータを、印刷工が手動で機械制御部へ入力することによって利用できる。従来のオフセット印刷インキか、湿し水で予め乳化されたオフセット印刷インキかのいずれかを、オフセット印刷ユニットによって選択的に印刷するようになっていてよい。この場合、機械制御部によってそれぞれ切換可能である、従来の特性曲線およびパラメータと、予め乳化されたオフセット印刷インキに対して適合された特性曲線およびパラメータとを適用することができる。この切換は、印刷工の入力(予め乳化されたインキ(はい/いいえ))によって行うことができる。これに代えて、オフセット印刷ユニット、特にインキタンクで、水分含有量の自動測定を行うこともできる。
オフセット印刷インキ中の湿し水の割合を決定するにあたっては、さまざまな要因を考慮に入れる必要がある。これは、吸水能力が平均的な従来のオフセット印刷インキに対しては、次のようなことである。すなわち、インキ着けローラにおいて、従来のオフセット印刷方法における水分の割合は、約10〜15容量%である。印刷インキ中の湿し水の割合が、この場所まで、例えば7〜12容量%の若干低い割合を有していることが好ましい。それにより、残りの量が、別の湿し水によって、例えば湿し装置によって供給可能となり、その結果、ロバスト性が高くて広い給湿ウィンドウを実現できることになる。インキ装置では、インキ分離によって、エマルションから水分が通常10容量%逃げていくので、オフセット印刷インキ中の水分の割合を、17容量%から22容量%の間の値に調整しなければならない。
特別なオフセット印刷インキもしくは湿し水の組成については、湿し水の好ましい割合に関する以下のような値、すなわち、
平均的な吸水性の鉱物油インキまたはバイオオイルインキ:10〜30容量%
吸水性の低い鉱物油インキまたはバイオオイルインキ:5〜20容量%
特色インキまたはメタリックインキ:2〜10容量%
湿し水にIPAを含まないアルコールフリーのインキ:10〜30容量%
紫外線インキ(標準インキ(Skala)および特色インキ):2〜20容量%
が判明している。
本発明の印刷方法では、バイオオイルベースまたは鉱物油ベースの溶剤を含む従来の印刷インキを使用できることが好ましい。湿し水としては、例えば従来の印刷における湿し水添加物のような添加物を含んだ純水(aufbereitetes Wasser)を使用することができる。特に、その含有物質は、例えば、緩衝液(例えばクエン酸)、錯化剤(例えばホスホン酸エステル)、保護コロイド(例えばアラビアゴム)、殺生物剤(例えばブロノポール)、腐食防止剤(例えばトリトリアゾール)、保湿剤(例えばグリセリン)、界面活性剤、および2−プロパノールである。さらに、例えば様々な界面活性剤やサルファドン(登録商標)などの乳化補助剤のような、エマルション形成を支援する他の物質であってよい。
湿し水の割合を制御する場合、本発明によるオフセット印刷方法における目標は、プロセス全体を最適化することにある。例えば、測定量は、インキ装置の下部領域と上部領域における水分の割合であってよく、その割合は、予め算出した最適な目標値もしくは比率に対して制御すべきものである。インキ中の水分の割合が再調整される場合にも、湿し装置による水分の割合が同時に適合して、それにより、平衡点が再び取り戻される。
10 インキ供給ステップ
12 湿し水供給ステップ
14 塗布ステップ
16 印刷ステップ
18 横方向
20 網点面積率
22 第1のインキゾーン
24 第2のインキゾーン
26 インキ量
28 水分
30 潤滑限界
32 潤滑限界との間隔
34 第1のゾーンの最小の水分
36 第2のゾーンの最小の水分
38 第1のゾーンの最大の水分
40 第2のゾーンの最大の水分
42 給湿ウィンドウ
44 予め乳化されたオフセット印刷インキを通じた水分の割合
46 湿し装置を通じた割合
48 インキ装置のインキ経路に沿った位置
50 水分の割合
52 第1の練りローラの位置
54 インキ着けローラの位置
56 従来の推移
58 オフセット印刷インキに由来する水分の割合の目標値
60 本発明による初期値
62 湿し装置による水分の割合
64 作業点

Claims (12)

  1. オフセット印刷ユニットで実施されるオフセット印刷方法であって、湿し水で予め乳化されたオフセット印刷インキが、インキ調量装置を介してオフセット印刷ユニットに供給され、少なくとも1つのインキ着けローラによって版に塗布されて、被印刷体に印刷されるオフセット印刷方法において、
    前記オフセット印刷ユニットで、別の湿し水が前記版に供給されることを特徴とするオフセット印刷方法。
  2. 前記オフセット印刷インキに由来する湿し水の割合が前記少なくとも1つのインキ着けローラ上で潤滑限界を下回るように、湿し水で予め乳化された前記オフセット印刷インキ中の湿し水の割合は選択される、請求項1に記載のオフセット印刷方法。
  3. 前記インキ調量装置から前記少なくとも1つのインキ着けローラへと至る途中で、予め乳化された前記オフセット印刷インキに由来する湿し水が減少した際に、前記少なくとも1つのインキ着けローラにおける湿し水の割合が所定の値となるように、湿し水で予め乳化された前記オフセット印刷インキ中の湿し水の割合は選択される、請求項1または2に記載のオフセット印刷方法。
  4. 前記別の湿し水の供給は、湿し水で予め乳化された前記オフセット印刷インキの供給とは独立して行われ、および/または、前記オフセット印刷ユニットの構成要素であって、前記インキ調量装置とは異なる少なくとも1つの構成要素によって行われる、請求項1から3のいずれか1項に記載のオフセット印刷方法。
  5. 前記インキ調量装置が、横方向に配置された、個別に制御可能な複数のインキ調量部材を有し、1つの前記インキ調量部材によって供給されるインキ量は、当該インキ調量部材とは別の前記インキ調量部材のインキ量と独立して変更可能である、請求項1から4のいずれか1項に記載のオフセット印刷方法。
  6. 前記別の湿し水の供給は、前記オフセット印刷ユニットの横方向で実質的に一定量となるように行われる、請求項1から5のいずれか1項に記載のオフセット印刷方法。
  7. 前記別の湿し水の組成は、オフセット印刷インキに乳化分散した湿し水の組成とは異なる、請求項1から6のいずれか1項に記載のオフセット印刷方法。
  8. 前記湿し水および前記別の湿し水の少なくとも一方が、イソプロパノール(IPA)を含まない、請求項1から7のいずれか1項に記載のオフセット印刷方法。
  9. 前記オフセット印刷インキが、紫外線により硬化可能である、請求項1から8のいずれか1項に記載のオフセット印刷方法。
  10. 前記オフセット印刷ユニットが、シーケンスのための少なくとも1つの特性曲線によって制御され、該特性曲線は、湿し水で予め乳化された前記オフセット印刷インキと前記別の湿し水とを用いたオフセット印刷用に適合され、前記シーケンスが、インキプリセット、ジョブ切換時のインキ流入、給湿に対する速度補償、インキ供給に対する速度補償、事前給湿、および事後給湿のシーケンス群の1つである、請求項1から9のいずれか1項に記載のオフセット印刷方法。
  11. 前記別の湿し水の供給は、制御または調節された状態で行われる、請求項1から10のいずれか1項に記載のオフセット印刷方法。
  12. 湿し水量が、互いに異なる少なくとも2つの位置であって、前記オフセット印刷ユニットにおいて前記版との距離が互いに異なる少なくとも2つの位置で測定され、得られた測定値に応じて、前記別の湿し水の供給量が制御される、請求項1から11のいずれか1項に記載のオフセット印刷方法。
JP2009154957A 2008-07-02 2009-06-30 オフセット印刷方法 Pending JP2010012783A (ja)

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