JP2010011811A - 作業車 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の制御手段と、制御手段の状態を人為的に変更可能な設定操作具とを備える。複数の制御モードM1,M2を備え、制御モードM1,M2の各々において制御手段の状態を記憶可能に構成し、制御モードM1,M2に記憶された状態を設定操作具により変更可能に構成する。複数の制御モードM1,M2のうちの一つを人為的に選択する選択手段67を備え、選択手段67により選択された制御モードM1,M2の状態に基づいて制御手段が作動するように構成する。
【選択図】図7
Description
この場合、複数の制御手段のうちどの制御手段を作動させるのかを、作業者が任意に選択することができる。
これにより、一つの制御手段が選択された状態で、作業の中断等によりエンジンの停止操作が行われても、次にエンジンの始動操作が行われると、エンジンの停止操作が行われた際に選択されている制御手段が再び選択されて、エンジンの停止操作が行われる前の作業を再開することができる。
特許文献1では、前述の状態においてエンジンの停止操作が行われると、前述の別の制御手段が選択された状態が記憶されるので、次にエンジンの始動操作が行われて、最初の作業を再び行う必要が生じた場合、最初の制御手段に選択を変更する必要がある。
本発明は、複数の制御手段を備えた作業車において、各種の作業に対応するように制御手段を選択する場合、制御手段の選択が容易に行えるように構成することを目的としている。
(構成)
本発明の第1特徴は、作業車において次のように構成することにある。
複数の制御手段と、制御手段の状態を人為的に変更可能な設定操作具とを備える。複数の制御モードを備え、制御モードの各々において制御手段の状態を記憶可能に構成し、制御モードに記憶された状態を設定操作具により変更可能に構成する。複数の制御モードのうちの一つを人為的に選択する選択手段を備え、選択手段により選択された制御モードの状態に基づいて、制御手段が作動するように構成する。
本発明の第1特徴によれば、例えば複数の制御モードとして、第1制御モード及び第2制御モードが設定されていたとすると、例えば第1制御モードに制御手段の状態を記憶させ、第2制御モードに制御手段の別の状態を記憶させておくことができる。第1及び第2制御モードの制御手段の状態を設定操作具により任意に変更することができるのであり、例えば一つの作業に対応するように第1制御モードの制御手段の状態を事前に変更することができ、別の作業に対応するように第2制御モードの制御手段の状態を事前に変更することができる。
次に最初の作業を行う必要が生じた場合、選択手段により第1制御モードを選択すればよいのであり、第1制御モードの制御手段の状態に基づいて、制御手段を作動させて最初の作業を行うことができる。
本発明の第1特徴によると、複数の制御手段を備えた作業車において、各種の作業を行う際に、各種の作業に対応する制御モードを選択するだけで、制御モードに記憶された制御手段の状態が自動的に設定されるようになり、作業を変更する際に制御手段の状態を設定操作具により一つずつ変更するような操作を行う必要がなくなって、作業車の操作性を向上させることができた。
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の作業車において次のように構成することにある。
選択手段により選択された制御モードの状態を表示する表示手段を備える。
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第2特徴によると、前項[I]に記載のように、選択手段により一つの制御モードを選択すると、選択手段により選択された制御モードの制御手段の状態が表示手段により表示されるので、作業者は表示手段の表示を目視することにより、選択手段により選択された制御モードの制御手段の状態の内容を認識することができる。
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第2特徴によると、表示手段の表示を目視することにより、選択手段により選択された制御モードの制御手段の状態の内容を認識することができるようになって、選択手段により選択された制御モードの制御手段の状態の内容を、作業者が誤解すると言うようなことがなく、選択手段により間違った制御モードを選択しても、作業者が間違いに容易に気づくことができるようになった。
(構成)
本発明の第3特徴は、本発明の第1又は第2特徴の作業車において次のように構成することにある。
選択手段により選択された制御モードの状態を、事前に設定された初期状態に変更可能な変更手段を備える。
本発明の第3特徴によると、本発明の第1又は第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
前項[I]に記載のように、制御モードの制御手段の状態を設定操作具により変更可能に構成する場合、一般に最初の状態において、制御モードの制御手段の状態は標準的なものや、特定の作業に対応したものに設定されており(初期状態)、この後に各種の作業に対応して、制御モードの制御手段の状態を設定操作具により変更していく。
本発明の第3特徴によると、本発明の第1又は第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第3特徴によると、制御モードの制御手段の状態を、設定操作具により一つずつ初期状態に変更するような操作を行わなくても、制御モードの制御手段の状態を初期状態に一度に変更することができるようになって、作業車の操作性を向上させることができた。
図1及び図2に示すように、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2で支持された機体の前部にエンジン10が備えられ、機体の後部にミッションケース3が備えられて、作業車の一例である四輪駆動型の農用トラクタが構成されている。
次に、右及び左のサイドブレーキ11に関する構成について説明する。
図2及び図3に示すように、右及び左の後輪2を独立に制動可能な右及び左のサイドブレーキ11が備えられ、右及び左のサイドブレーキペダル12が備えられている。右のサイドブレーキ11と右のサイドブレーキペダル12とが、右の操作シリンダ13及び右の連係ロッド14を介して接続されて、左のサイドブレーキ11と左のサイドブレーキペダル12とが、左の操作シリンダ13及び左の連係ロッド14を介して接続されている。
次に、ロータリ耕耘装置37に関する構成について説明する。
図1及び図4に示すように、ミッションケース3の後部にトップリンク27、右及び左のロアリンク28が上下に揺動自在に支持され、右及び左のリフトアーム29が上下に揺動自在に支持されている。右及び左のリフトアーム29を上下に揺動駆動する単動型の右及び左のリフトシリンダ30が備えられており、右のリフトアーム29と右のロアリンク28とに亘って複動型のローリングシリンダ31が接続され、左のリフトアーム29と左のロアリンク28とに連係ロッド32が接続されている。
次に、前輪変速装置5、右及び左のサイドブレーキ11に関する機能及び操作系について説明する。
制御装置18において、二輪駆動制御手段(制御手段に相当)、標準四輪駆動制御手段(制御手段に相当)、増速四輪駆動制御手段(制御手段に相当)、自動ブレーキ制御手段(制御手段に相当)が備えられている。
標準四輪駆動制御手段は、前輪1の操向角度がどのようなものであっても(直進状態及び旋回状態であっても)、制御弁19,20により前輪変速装置5(標準及び増速クラッチ8,9)を標準四輪駆動状態に操作するものである。
次に、ロータリ耕耘装置37に関する機能及び操作系について説明する。
制御装置18において、ポジション制御手段(制御手段に相当)、第1昇降制御手段(制御手段に相当)、第2昇降制御手段(制御手段に相当)、ドラフト制御手段(制御手段に相当)、レーザー制御手段(制御手段に相当)、ローリング制御手段(制御手段に相当)、オートアップ制御手段(制御手段に相当)、バックアップ制御手段(制御手段に相当)、手動ローリング操作手段が備えられている。
次にポジション制御手段、第1昇降制御手段、第2昇降制御手段、ドラフト制御手段、レーザー制御手段について説明する。
この場合、図6に示すように、昇降レバー43の最高位置A1が右及び左のリフトアーム29の機械的な上限に対応し、昇降レバー43の最低位置A2が右及び左のリフトアーム29の機械的な下限に対応している。昇降レバー43の最高位置A1よりも少し下側に予め設定位置が設定されており、昇降レバー43が最低位置A2と設定位置との間の範囲に操作されていると、制御弁41によりPTOクラッチ39が伝動状態に操作され、昇降レバー43が設定位置と最高位置A1との間の範囲に操作されていると、制御弁41によりPTOクラッチ39が遮断状態に操作される。
この場合、図1,4,5に示すように、ロータリ耕耘装置37の後部カバー37aの上下角度がロータリ耕耘装置37の耕耘深さに相当しており、ロータリ耕耘装置37の後部カバー37aの上下角度が設定角度に維持されることにより、ロータリ耕耘装置37の耕耘深さが設定深さに維持される。耕深スイッチ48を操作することにより、設定深さを「浅」及び「深」側に変更することができる。
ポジション制御手段、第1昇降制御手段、第2昇降制御手段、ドラフト制御手段、レーザー制御手段において、落下速度スイッチ52を操作することによって、トップリンク27、右及び左のロアリンク28に連結される作業装置に応じて、制御弁33による右及び左のリフトシリンダ30の収縮速度を変更することができる。
次に、ローリング制御手段、手動ローリング操作手段について説明する。
図6に示すように、ストロークセンサー63によりローリングシリンダ31の伸縮長さを検出することにより、機体に対するロータリ耕耘装置37の機体の左右方向の傾斜角度を検出することができ、傾斜センサー44により水平面に対する機体の左右方向の傾斜角度を検出することによって、水平面に対するロータリ耕耘装置37の左右方向の傾斜角度を検出することができる。
この場合、図5に示すように、設定角度スイッチ51を操作することにより、設定角度を「水平」から「右下」及び「左下」側に変更することができる。
位置制御モードが設定されると、設定角度スイッチ51の設定角度が無視されて、位置制御モードが設定された瞬間のストロークセンサー63の検出値が記憶されるのであり、ロータリ耕耘装置37に外力が作用しても、記憶されたストロークセンサー63の検出値が維持されるように、制御弁34によりローリングシリンダ31が伸縮作動する。
次に、オートアップ制御手段、バックアップ制御手段について説明する。
オートアップ制御手段は、前輪1の操向角度が直進位置から右又は左の設定角度内であると(直進状態又は前輪1を少し操向操作した状態)、前項[6]に記載のポジション制御手段〜レーザー制御手段、及び前項[7]に記載のローリング制御手段を作動させ、制御弁41によりPTOクラッチ39を伝動状態に操作し、前輪1の操向角度が右又は左の設定角度を超えると(旋回状態)、前項[6]に記載のポジション制御手段〜レーザー制御手段、及び前項[7]に記載のローリング制御手段を停止させ、制御弁33により右及び左のリフトシリンダ30を伸張作動させて、ロータリ耕耘装置37を地面から大きく上昇させて、制御弁41によりPTOクラッチ39を遮断状態に操作するものである。
バックアップスイッチ56を押し操作するごとに、バックアップ制御手段の作動状態及び停止状態が交互に選択されるのであり(制御手段の状態に相当)、バックアップ制御手段の作動状態及び停止状態のどちらが選択されたかを表示するランプ66が、操作パネル47に備えられている。
高さ規制スイッチ54により、上限位置に対応する右及び左のリフトアーム29の上下角度を設定するのであり、ポジション制御手段、オートアップ制御手段、バックアップ制御手段において、角度センサー36の検出値が上限位置に対応する右及び左のリフトアーム29の上下角度に達すると、制御弁33により右及び左のリフトシリンダ30が停止する。前述のように右及び左のリフトシリンダ30が停止した状態において、高さ規制スイッチ54により上限位置を「高」及び「低」側に変更すると、角度センサー36の検出値が上限位置に対応する右及び左のリフトアーム29の上下角度に維持されるように、制御弁33により右及び左のリフトシリンダ30が伸縮作動する。
次に、制御装置18に備えられる第1制御モード、及び第2制御モードについて説明する。
図6及び図7に示すように、押しボタン型式の選択スイッチ67(選択手段に相当)(変更手段に相当)が備えられて、選択スイッチ67の操作信号が制御装置18に入力されている。図1及び図6に示すように、操縦ハンドル26の前方に備えられる操縦パネル69に、複数の表示ランプで構成された表示パネル68(表示手段に相当)が備えられており、制御装置18により表示パネル68が操作される。
昇降切換スイッチ49の状態(ポジション制御手段の作動状態、第1昇降制御手段の作動状態、第2昇降制御手段の作動状態、ドラフト制御手段の作動状態、レーザー制御手段の作動状態のうちのどれが選択されているのか)。
ローリング切換スイッチ50の状態(複数の補正値(係数)のうちのどれが選択されているのか、位置制御モードが選択されているのか)。
オートアップスイッチ55の状態(オートアップ制御手段の作動状態及び停止状態のどちらが選択されているのか)。
バックアップスイッチ56の状態(バックアップ制御手段の作動状態及び停止状態のどちらが選択されているのか)。
第1走行選択スイッチ45の状態(二輪駆動制御手段の作動状態、標準四輪駆動制御手段の作動状態、増速四輪駆動制御手段の作動状態のうちのどれが選択されているのか)。 第2走行選択スイッチ46の状態(自動ブレーキ制御手段の作動状態及び停止状態のどちらが選択されているのか)。
第1制御モードM1(第2制御モードM2)が選択された状態において、昇降切換スイッチ49、ローリング切換スイッチ50、オートアップスイッチ55、バックアップスイッチ56、第1走行選択スイッチ45、第2走行選択スイッチ46を操作すると、操作後の状態が表示パネル68に表示されて、第1制御モードM1(第2制御モードM2)に記憶される。
昇降切換スイッチ49の状態(ポジション制御手段の作動状態)。
ローリング切換スイッチ50の状態(位置制御モード)。
オートアップスイッチ55の状態(オートアップ制御手段の停止状態)。
バックアップスイッチ56の状態(バックアップ制御手段の停止状態)。
第1走行選択スイッチ45の状態(二輪駆動制御手段の作動状態)。
第2走行選択スイッチ46の状態(自動ブレーキ制御手段の停止状態)。
前述の[発明を実施するための最良の形態]において、第1制御モードM1(第2制御モードM2)が選択された状態で、選択スイッチ67を設定時間以上に押し続けて、第1制御モードM1(第2制御モードM2)が初期モードM3に変更された場合、この後に再び選択スイッチ67を設定時間以上に押し続けても、初期モードM3に変更される前の第1制御モードM1(第2制御モードM2)に復帰できないように構成してもよい。
この場合、再び選択スイッチ67を設定時間以上に押し続けても、第1制御モードM1(第2制御モードM2)が初期モードM3から変更されないので、昇降切換スイッチ49〜第2走行選択スイッチ46を操作することにより、第1制御モードM1(第2制御モードM2)の状態(昇降切換スイッチ49〜第2走行選択スイッチ46)を変更する。
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]において、押しボタン型式の選択スイッチ67に代えて、シーソー型式の揺動型式の選択スイッチ(図示せず)を使用してもよい。この場合、第1制御モードM1(第2制御モードM2)を初期モードM3に変更する為の別の操作スイッチ(図示せず)(変更手段に相当)を備えてもよい。
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態][発明の実施の第2別形態]において、第1制御モードM1及び第2制御モードM2ばかりではなく、3個以上の制御モードが記憶されるように構成してもよい。
67 選択手段、変更手段
68 表示手段
M1,M2 制御モード
Claims (3)
- 複数の制御手段と、前記制御手段の状態を人為的に変更可能な設定操作具とを備えて、 複数の制御モードを備え、前記制御モードの各々において制御手段の状態を記憶可能に構成し、前記制御モードに記憶された状態を設定操作具により変更可能に構成して、
前記複数の制御モードのうちの一つを人為的に選択する選択手段を備え、
前記選択手段により選択された制御モードの状態に基づいて、前記制御手段が作動するように構成してある作業車。 - 前記選択手段により選択された制御モードの状態を表示する表示手段を備えてある請求項1に記載の作業車。
- 前記選択手段により選択された制御モードの状態を、事前に設定された初期状態に変更可能な変更手段を備えてある請求項1又は2に記載の作業車。
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