JP2010011435A - 電子メール保留システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内部クライアント1a,1bが、メールを所定時間保留自在のメール保留サーバ2を介して、メールサーバ4に通信自在に接続される電子メール保留システムであって、メール保留サーバ2は、内部クライアント1a,1bからメールを受信すると、保留すべき送信先を有する保留メールに保留開始時刻とを追加した保留メールレコードを保留メールDB31に格納する手段と、起動された時、保留メールDB31に格納された保留メールレコードが保留時間を経過している場合、当該保留メールをメールサーバ4に送信する手段と、送信した保留メールレコードを保留メールDB31から削除する手段等とを備える。
【選択図】図1
Description
こうした情報漏洩は、コンピュータ・ウィルスにより発生することも多いが、一方、電子メールの送信者があて先や添付すべきファイルの指定を誤るといった誤操作によって発生することも多い。
請求項1に係る発明は、内部クライアントが、メールを所定時間保留自在のメール保留サーバを介して、メールサーバに通信自在に接続される電子メール保留システムであって、
前記メール保留サーバは、前記内部クライアントからメールを受信すると、受信した前記メールに、前記メールに設定されている送信先を実際の送信先に変換した送信先と、送信元とを設定したメールエンベロープを追加する手段と、
前記メールエンベロープの送信先を参照し、送信先がメールを保留すべき送信先かどうかを判定する手段と、
送信先が保留すべき送信先でない場合、保留すべき送信先でない送信先をメールエンベロープから削除し、保留すべき送信先でない送信先のみをメールの送信先として、前記メールサーバ宛にメールを送信する手段と、
送信先が保留すべき送信先である場合、保留すべき送信先を有する保留メールに保留開始時刻を追加した保留メールレコードを保留メールデータベースに格納する手段と、
起動された時、前記保留メールデータベースに格納された全ての保留メールレコードを順に参照し、前記保留メールレコードが所定の保留時間を経過したか判定する手段と、
所定の保留時間を経過している場合、当該保留メールを前記メールサーバに送信する手段と、
メールの送信処理が正常に終了した場合、送信した保留メールレコードを前記保留メールデータベースから削除する手段とを備えることを特徴とする電子メール保留システムを提供するものである。
削除指示メールであると判定した場合、前記保留メールデータベースに指定された保留メールレコードの存在を確認し、削除可能か判定する手段と、
指定された保留メールレコードが存在し削除可能と判定した場合、前記保留メールデータベースから当該保留メールレコードを削除し、削除指示メールの送信元に、削除通知メールを送信する手段と、
指定された保留メールレコードが存在せず削除不可能と判定した場合、削除指示メールの送信元に、削除失敗メールを送信する手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の電子メール保留システムを提供するものである。
受信したメールが解除指示メールであると判定した場合、前記保留メールデータベースに指定された保留メールレコードの存在を確認し、解除可能か判定する手段と、
指定された保留メールレコードが存在し解除可能と判定した場合、前記保留メールレコードのメールエンベロープの送信先を最終送信先として、前記メールサーバに保留メールを送信し、前記保留メールデータベースから当該保留メールレコードを削除する手段と、
前記保留メールデータベースに指定された保留メールレコードが存在せず、解除不可能と判定した場合、前記解除指示メールのメールエンベロープの送信元に解除失敗メールを送信する手段とを備えることを特徴とする請求項1又は2記載の電子メール保留システムを提供するものである。
出力結果をHTTPレスポンスに設定し、前記内部クライアントに送信する手段と、
前記内部クライアントから保留メールの削除又は保留解除を要求するHTTPリクエストを受信した場合に、前記保留メールデータベースの保留メールレコードから、削除又は保留解除対象のレコードを削除又は保留解除して削除する手段と、
削除又は保留解除して削除した後、前記保留メールデータベースを検索して保留メール一覧を出力する手段と、
出力結果をHTTPレスポンスに設定し、前記内部クライアントに送信する手段とを備え、
前記内部クライアントは、前記メール保留サーバに対し、保留メールの閲覧を要求する前記HTTPリクエストを送信する手段と、
前記メール保留サーバからHTTPレスポンスとして保留メール一覧を取得すると、取得した保留メール一覧を表示する手段と、
前記保留メール一覧内で削除又は保留解除したい保留メールが指定されると、前記メール保留サーバに対し保留メール削除又は保留解除要求を送信する手段と、
前記メール保留サーバから、削除又は保留解除して削除が行われた後の保留メール一覧を取得すると、取得した保留メール一覧を表示する手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一に記載の電子メール保留システムを提供するものである。
取得した保留時間を設定して、前記保留メールデータベースに保留メールレコードを追加する手段と、
前記保留時間データベースから保留時間が取得できない場合は、予め定めた所定の値を設定する手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一に記載の電子メール保留システムを提供するものである。
前記保留メールデータベースに保留メールレコードを記憶する際、前記保留時間データベースから取得した保留時間と、前記追加保留時間を加算して、保留時間に設定する手段とを備えることを特徴とする請求項5記載の電子メール保留システムを提供するものである。
承認依頼対象と判断された場合、保留メールのメールエンベロープから当該送信先を削除する手段と、
承認依頼メールデータベースの承認依頼メールレコードに格納されている承認待ちメールの宛先に、当該送信先を追加する手段と、
当該メールに対する承認依頼メールレコードが作成されていない場合は、当該メールに対応する承認依頼メールレコードを作成し、一意の承認依頼メールIDを付与し、現在時刻を承認依頼開始時刻として設定し、当該メール本体を承認待ちメールとして格納した後に、承認待ちメールの宛先を当該送信先に置き換える手段と、
承認依頼対象と判断され、メール承認が必要な宛先が存在する場合、所定の宛先について承認依頼を行う旨の通知メールを、メール送信元の内部クライアントに対して送信する手段と、
承認依頼対象と判断された場合、予め承認依頼定義データベースに設定された当該メールのユーザのユーザIDに対応するレコードを参照し、職制承認者リスト及びユーザ定義承認者リストに設定されている承認者のユーザIDに対応するメールアドレスをすべてリストアップして、承認依頼メールデータベースにおける当該承認依頼メールIDに対応するレコードの承認者リストに設定する手段と、
前記承認依頼定義データベースにおいて当該ユーザのユーザIDに対応するレコードに、承認権限代理者リストが定義されている場合には、当該代理者のユーザIDに対応するメールアドレスもすべて承認者リストに追加する手段と、
元の送信メールに対して一意の承認依頼メールIDを文字列としてメールの題名に付した承認依頼メールを、承認者リストに設定された承認者クライアントのメールアドレス宛送信する手段と、
メール承認依頼後、長時間にわたって承認/却下結果返信が行われない場合、前記内部クライアントに対して定期的に承認が未処理である旨の通知メールを送信する手段と、
前記承認者クライアントから承認または却下の返信が行われた場合、元の送信元の内部クライアントに対して、承認/却下結果の通知メールを送信する手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか一に記載の電子メール保留システムを提供するものである。
当該返信メールの題名に、承認依頼メールデータベースに存在するいずれかの承認依頼メールIDが文字列として含まれていること、及び承認または却下を示す、あらかじめ定めたキーワードが含まれていること、の双方を満たしている場合に承認/却下返信メールであると認識する手段と、
次に、当該返信者のメールアドレスが、当該メールの題名中に示された承認依頼メールIDに対応する承認者リストに含まれているか否かによって当該承認/却下返信メールが正規の承認者からの返信メールであるか否か判断する手段と、
正規の承認者からの返信メールであると判断されれば、次に当該返信が承認か却下かを判定する手段と、
当該返信が「承認」の場合、当該承認依頼メールIDに対応する承認待ちメールを外部クライアントに対して送信する手段と、
当該承認依頼メールIDに対応するレコードを承認依頼メールデータベースから削除する手段とを備えることを特徴とする請求項7記載の電子メール保留システムを提供するものである。
尚、上記サーバ及びクライアントはCPUを備えたコンピュータであり、上記各手段は、CPUが必要なコンピュータプログラムを読み込んで実行することにより実現される手段であり、以下に記載されるサーバー及びクライアントについても同様である。
図1は、本発明に係る第1の実施形態における、電子メール保留システムのシステム構成図である。
なお、以降の説明および図面においては、電子メールを「メール」と略記する。
<電子メール保留システムの全体的な構成および機能>
電子メール保留システムは、内部クライアント1(内部クライアント1aおよび内部クライアント1b)、メール保留サーバ2、メールサーバ4、ルータ6、および外部クライアント5の各装置を、有線又は無線の通信回線により通信可能に接続したシステムである。各装置は1台ずつ図示しているが、それぞれ2以上存在していても良い。例えば、図1においては、内部クライアント1として、内部クライアント1aと内部クライアント1bの2台の装置を明示しているが、内部クライアント1は3台以上存在してもよい。なお、内部クライアント1aおよび内部クライアント1bは同様の構成・機能を備えた装置であり、以降、特に区別する必要のない場合は、「内部クライアント1」と記載する。
また、各装置はそれぞれ1台ずつ存在する必要はなく、例えば、1台の装置が、メール保留サーバ2とメールサーバ4の両方の機能を備えるように構成することも可能である。
内部クライアント1が外部クライアント5宛に送信したメールは、まずメール保留サーバ2が受信する。メール保留サーバ2は受信したメールを所定の条件に従って、直ちに送信するか所定時間だけ保留するかを判定する。そして、メール保留サーバ2は直ちに送信すべきメール、および所定の保留時間を経過したメールをメールサーバ4に送信する。メールサーバ4は受信したメールをルータ6経由で外部クライアント5に送信する。なお、「直ちに送信する」とは、保留することなく送信処理を行うという意味に過ぎず、文字通りに短時間でメールが送信されることを要さない。
内部クライアント1(例えば内部クライアント1b)が内部クライアント1宛(例えば内部クライアント1a宛)に送信したメールは、同様に、まずメール保留サーバ2が受信する。メール保留サーバ2は受信したメールを直ちにメールサーバ4に送信する。メールサーバ4が受信したメールは、図示していないがメールサーバ4の記憶装置内に記憶され、後述するように、内部クライアント1aの操作者は、内部クライアント1aを操作することで記憶されたメールを閲覧することができる。
逆に、外部クライアント5が内部クライアント1宛(例えば内部クライアント1a宛)に送信したメールは、インターネット8を経由してルータ6が受信し、ルータ6は受信したメールをLAN7を経由してメールサーバ4に送信する。メールサーバ4が受信したメールは、図示していないがメールサーバ4の記憶装置内に記憶され、後述するように、内部クライアント1aの操作者は、内部クライアント1aを操作することで記憶されたメールを閲覧することができる。
なお、以上説明したメール送受信処理の各過程において、内部クライアント1、外部クライアント5、メール保留サーバ2、メールサーバ4およびルータ6は、必要に応じて、図示していないがそれぞれの主記憶装置等に、送受信するメールを記憶する。
内部クライアント1が外部クライアント5宛に送信するメールに着目し、メールが送受信される順に沿って、各装置の構成・機能を説明する。
内部クライアント1はPC等の装置であり、入力装置18、および表示装置19と通信可能に接続されている。
図1においては、入力装置18、表示装置19を、内部クライアント1aについては、それぞれ、入力装置18a、表示装置19aと、内部クライアント1bについては、それぞれ、入力装置18b、表示装置19bと記載している。以降の説明において、特に区別する必要のない場合は、入力装置18aおよび入力装置18bを「入力装置18」と、表示装置19aおよび表示装置19bを「表示装置19」と記載する。
内部クライアント1は図示していないがCPU(Central Processing Unit)、主記憶装置、および磁気ディスク等の記憶装置を備えている。内部クライアント1の主記憶装置等は、内部クライアント1の記憶手段として機能する。
CPUは、記憶装置に記憶されている各種プログラム(例えば、メール送受信プログラム)を、主記憶装置上にローディングし、その命令コードを実行することで各種の処理を実行する。
以上のようなプログラム実行にかかわる技術は周知であるので、以降の説明および図面においては、プログラム実行に係る説明が煩雑になるのを避けるため、メール送受信プログラムをメール送受信手段11というように、各種プログラムについてあたかもハードウェアが存在するかのように記載し、各手段が処理を実行するかのように記載する。なお、実際に各手段(例えばメール送受信手段11)をハードウェア(電子装置等)、またはハードウェアとファームウェアの組合せで構成することも可能である。
メール送受信手段11は、送信メールをまずメール保留サーバ2に送信するように設定されている。このような設定は、例えば、メール送受信プログラムの環境設定時に、送信サーバとして、メール保留サーバ2のIP(Internet Protocol)アドレスを設定することで可能である。
記憶装置3は、保留メールDB(Data Base)31を備えている。保留メールDB31には、所定時間だけ保留した後に送信すべきメールが記憶される。
メール保留サーバ2は、メール送受信手段21(メール送受信プログラム)、メール保留判定手段22(メール保留判定プログラム)、および保留メール送信手段23(保留メール送信プログラム)を備えている。
メール保留判定手段22は、メール送受信手段21がメールを受信した場合に、メール送受信手段21によって起動され、受信したメールを所定時間保留する必要があるか判定し、保留する必要があるメールを保留メールDB31に記憶し、保留する必要がないメールは、直ちにメールサーバ4に送信する。すなわち、メール保留判定手段22はメール送受信手段21の機能の一部を代替する。
メールサーバ4はPC等の装置であり、メール送受信手段41(メール送受信プログラム)を備えている。メール送受信手段41は、メール送受信手段21と同様、SMTPサーバソフトであり、メール保留サーバ2から受信したメールの宛先がLAN7に接続された機器である場合(例えば内部クライアント1a宛である場合)、図示していないが、メールサーバ4の記憶装置内に記憶する。一方、メール保留サーバ2から受信したメールの宛先がLAN7に接続された機器でない場合(例えば外部クライアント5宛である場合)、受信したメールをルータ6に送信する。
ルータ6は、LAN7に接続された装置以外の宛先に送信されるメールを、インターネット8に送信する。逆に、このような機能を備えている装置であれば良く、必ずしもルータである必要はない。
インターネット8に送信されたメールは、図示していないが各種通信装置を経由して送信先(例えば外部クライアント5)が受信する。
外部クライアント5はメール送受信手段51(メール送受信プログラム)を備えている。メール送受信手段51はいわゆるメーラソフトであり、外部クライアント5を送信先とするメールを受信する。
メールサーバ4にはPOP(Post Office Protocol)サーバ(プログラム)をさらに備えることもできる。
内部クライアント1bが内部クライアント1a宛に送信したメールは、メール保留サーバ2を経てメールサーバ4に送信される。メールサーバ4が受信したメールは図示していないが、メールサーバ4の記憶装置内に記憶される。そして、内部クライアント1aの操作者は、入力装置18aを操作することで、メール送受信手段11aに、内部クライアント1a宛のメールを取得するように指示する。メール送受信手段11aは、メールサーバ4のPOPサーバに、内部クライアント1a宛のメールを送信するように要求する。そして、メールサーバ4のPOPサーバが送信したメールの一覧等を、表示装置19aに表示する。
以上のようにして、内部クライアント1aの操作者は、内部クライアント1aを操作することでメールの一覧や内容を閲覧することができる。
以上のように、メール保留サーバ2とメールサーバ4を備えることで、次のような効果を得ることができる。
まず、既にメールサーバ4等によるメール送受信システムが構築されている場合、メールサーバ4とは別にメール保留サーバ2をLAN7に接続することで、外部クライアント5等が内部クライアント1宛に送信してくるメールの送受信の流れに影響を与えることなく、電子メール保留システムを構築することができる。すなわち、電子メール保留システム構築時のシステムの信頼性を向上させることができる。
また、メールを常に迅速に送信すべき特権的な立場の、内部クライアント1の操作者が存在する場合、当該内部クライアント1についてはメールサーバ4へのログインを許可し、メール保留サーバ2を経由せずにメールを送信できるようにすることで、メールを保留せずに送信することも容易になる。
しかしながら、メール送受信システムを新たに構築するような場合には、メール保留サーバ2とメールサーバ4を分けず、例えば、メール保留サーバ2のみの構成としてもよい。このようにすることで、電子メール保留システムを最小限度の機器で構築することができる。ただし、この場合、前述したような、メールを常に迅速に送信すべき特権的な立場の操作者については、例えば、メール保留判定手段22において、操作者のID等を認証して、メールを保留せずに送信する等の機能を備える必要がある。
保留メールDB31は、0個以上の保留メールレコード310から構成される(保留すべきメールが存在しない場合には、保留メールレコード310は存在しない)。
保留メールレコード310は、保留メールID311、保留開始時刻312、および保留メール314の3つのデータ項目から構成される。保留メールレコード310の追加、更新、削除等は、図示していないが、メール保留サーバ2が備える、MySQL(MySQLは登録商標)等のデータベース管理手段(プログラム)によって行われる。例えば、メール保留判定手段22は、SQL等によって、データベース管理手段に、保留メールレコード310を追加するように指示する。保留メール送信手段23は、同様にデータベース管理手段に、保留メールレコード310を削除するように指示する。
保留開始時刻312には、例えば“20080428131504”(2008年4月28日13時15分4秒)といったように、保留メールレコード310を追加する際の時刻が設定される。保留メール送信手段23は、保留開始時刻312とシステム時刻を比較することで、保留時間が経過したか判定する。
保留メール314には、保留しているメールの内容が設定される。具体的には、図3を使用して説明する。
保留メール314は、メールエンベロープ315、メールヘッダ316、および本文317から構成される。
本文317は、内部クライアント1の操作者が入力したメールの本文、およびメールに添付したファイルからなる。また、メールヘッダ316は、内部クライアント1の操作者が入力したメールの宛先、タイトル等を、メール送受信手段21が編集した結果データからなる。すなわち、メールヘッダ316、および本文317は、内部クライアント1がメール保留サーバ2に送信したメールの内容である。
メールエンベロープ315は、メールの送信元(mail from)と、1以上の送信先(rcpt to)から構成され、後述するように、メール保留判定手段22が、受信したメールから作成する。内部クライアント1の操作者は、送信先としてメーリングリストのアドレス等、実際の宛先とは異なる宛先を入力する場合がある。そこで、メール保留判定手段22は、メールを受信すると、メールに設定されている(操作者が入力した)送信先を実際の送信先に変換して送信先(rcpt to)を作成する。そして、送信元(mail from)と送信先(rcpt to)をメールエンベロープ315としてメールに追加する。
メール送受信手段21は、メールの受信を検知すると、メール保留判定手段22を起動する。
メール保留判定手段22は、メールを受信し、メールエンベロープ315を追加する(S401)。
次に、メール保留判定手段22は、メールエンベロープ315の全ての送信先(rcpt to)を順に参照し、以下の処理を行う(S402〜S406)。
メール保留判定手段22は、送信先(rcpt to)がメールを保留すべき送信先(保留対象送信先)かどうかを判定する(S403)。具体的には、送信元(mail from)のドメインと送信先(rcpt to)のドメインを比較し、一致しない場合には保留対象送信先と判定する。図3の例では、送信元(mail from)のドメインが“hitachisoft.jp”なので、これと一致しない“example.com”ドメインを含む送信先が、保留対象送信先と判定される。
to)について判定を行う。
一方、送信先(rcpt to)が保留対象送信先でない場合(S403でNOの場合)、当該送信先(rcpt
to)をメールエンベロープ315から削除し(S404)、当該送信先(rcpt to)のみをメールの(最終)送信先として、メールサーバ4宛にメールを送信する(S405)。
なお、送信するメールのメールヘッダ316および本文317としては、メール保留判定手段22が受信したメールのメールヘッダ316および本文317を設定する。メールヘッダ316の送信先(To)は以上の処理によって変更されないので、メールの受信者は、送信者が入力した送信先全てを知ることができ、当該メールが外部(保留対象送信先)にも送信されることを知ることができる。なお、内部宛にメールを送信する際(S405)、送信先(rcpt to)に保留対象送信先が含まれているかを判定し、含まれている場合に、例えば本文317の冒頭に「外部にも送信されます」等のメッセージを付加してもよい。こうすることで、内部のメール受信者が、受信したメールの内容や宛先を慎重に確認することが期待できる。
なお、保留対象送信先の判定(所定の条件に合致するか否かの判定)は、送信元と送信先のドメインを比較する以外の方法によってもよい。
例えば、ドメインの一部だけを比較してもよい。また、記憶装置3に直ちに送信してもよい送信先のドメインを1以上記憶しておき、送信先(rcpt to)ドメインが、このいずれとも一致しない場合に保留するようにしてもよい。このようにすることで、企業等の組織内に複数ドメインが存在する場合でも、組織内(内部)を送信先とするメールは保留せず、組織外(外部)を送信先とするメールを保留することができる。
メール保留判定手段22は、保留メールレコード310を追加すると処理を終了する。
保留メール送信手段23は、前述したように、メール保留サーバ2のOSにより、所定の時間間隔で継続的に起動される。
保留メール送信手段23は、起動されると、保留メールDB31に記憶された全ての保留メールレコード310を順に参照し、以下の処理を行う(S501〜S505)。
保留メール送信手段23は、保留メールレコード310が保留時間を経過したか判定する(S502)。具体的には、判定時点のシステム日時・時刻と保留開始時刻312を比較し、判定時点において予め定めた所定時間(例えば15分間)を経過したか判定する。
そして、保留時間を経過している場合(S502でYESの場合)、当該保留メール(保留メール314)をメールサーバ4に送信する(S503)。このとき、当該保留メールレコード310のメールエンベロープ315に設定されている全ての送信先(rcpt to)を、メールの(最終)送信先とする。
保留メール送信手段23は、メールの送信処理(S503)が正常に終了した場合、当該保留メールレコード310を保留メールDB31から削除する。
保留メール送信手段23は、以上の処理(S501〜S505)を終えると、処理を終了する。
以上の処理により、保留されたメールは所定時間経過後、特別な操作を行うことなく、自動的に送信される。
また、メール保留サーバ2の操作者は、保留メール送信手段23を起動する前に、保留メールレコード310の保留開始時刻312を書き換え、あたかも所定時間が経過したようにすることもできる。このようにすることで、保留メール送信手段23を起動するたびに、全ての保留メールレコード310について保留メール314が送信され、保留メールレコード310が削除されるので、既に内容確認済みの保留メールを何度も確認するといった重複を回避することができる。
以上のように、例えばメール保留サーバ2の操作者が、保留メールレコード310の保留状態を強制的に解除したり、保留メールレコード310を削除することは容易であり、また、そのための専用プログラムが不要であるというメリットもある。
具体的には、保留されたメールを直ちに受信した者(例えば、送信者とドメインが同一の受信者)が、当該メールの内容を確認し、外部に送信すべきでない(破棄すべきメール)と判断した場合に、保留されているメールの保留メールレコード310を削除できるようにすればよい。すなわち、メールの受信者は、そのメールの内容について関心があり、かつ、メールの内容を思い込みなく冷静かつ客観的に確認できるので、破棄すべきメールであると気づく可能性が高いからである。
この点、自分が送信したメールを後で再確認することは一般的には期待できないので、メールの送信者が、破棄すべきメールであると気づく可能性は低い。しかし、その可能性もゼロではないので、メールの送信者も、保留されているメールの保留メールレコード310を削除できるようにすればよい。
これを実現する一つの方法として、送信済みメールが破棄すべきメールであると気づいた場合に、各内部クライアント1が、メール保留サーバ2に該当する保留メールレコード310を削除するように要求できるようにすればよい。例えば、メール送受信手段11が、保留メールレコード310の削除を指示する特別なメール(削除指示メール)を送信するようにすればよい。
内部クライアント1が送信した削除指示メールは、通常のメールと同様に、メール保留判定手段22が受信し、メールエンベロープ315を追加する。
図6は、メールエンベロープ315が追加された後の削除指示メールのデータ構成図である。ここで、メールヘッダ316の送信先(To)には、特別な送信先“mail-control@hitachisoft.jp”が設定されている。内部クライアント1の操作者は、メール送受信手段11によって削除指示メールを作成する際に、送信先として、この特別な送信先を指定する。そして、メール保留判定手段22は、この送信先が指定されていることで、通常のメールに対する処理と異なる処理を行う。
この他に、内部クライアント1の操作者は、どの保留メールレコード310を削除すべきか指定する必要がある。これは例えば、メールのタイトルとして、削除すべき保留メールレコード310に設定されている保留メール314のタイトル(すなわち、メールヘッダ316のSubjectとして設定されている文字)を入力することで、可能である。
図7は、第1の実施形態における、メール保留判定手段22の動作を示すフローチャートの第2の例である。
第2の例においては、メール保留判定手段22は、図4によって説明した通常のメールについての処理に加え、削除指示メールについての異なる処理を行う。ここで、図7のS401、S402〜S406、S413の処理内容は図4と同じであるので、説明を省略する。
メール保留判定手段22は、受信したメールが保留したメールの削除を要求するメール(削除指示メール)であるか判定する(S421)。具体的には、メールエンベロープ315の送信先(rcpt to)が特別な送信先(例えば“mail-control@hitachisoft.jp”)であり、かつ、本文317の先頭文字が[DELETE]である場合、削除指示メールと判定する。
メール保留判定手段22は、受信したメールが削除指示メールであると判定した場合(S421でYESの場合)、保留メールDB31から、指定された保留メールレコード310を削除可能か判定する(S422)。例えば、指定された保留メールレコード310が存在するか否か判定する。具体的には、例えば、全ての保留メールレコード310を参照し、削除指示メールと、メールエンベロープ315の送信元(mail from)およびメールヘッダ316のタイトル(Subject)が一致するレコードが存在する場合、指定された保留メールレコード310が存在すると判定すればよい。
削除通知メールの本文には、「以下のメールを削除しました」といったメッセージとともに、削除したメールのメールヘッダ316、本文317等を設定するとよい。こうすることで、削除指示メールを送信した内部クライアント1の操作者は、削除指定した保留メールが正しく削除されたか否かを確認することができる。
一方、メール保留判定手段22は、指定された保留メールレコード310が存在しない等の理由で削除不可能と判定した場合(S422でNOの場合)、削除指示メールの送信元に、削除失敗メールを送信する(S425)。
削除失敗メールの本文には、「以下のメールは削除できません」といったメッセージとともに、削除指示メールのメールヘッダ316、本文317等を設定するとよい。こうすることで、削除指示メールを送信した内部クライアント1の操作者は、どの削除指示メールが失敗したかを確認することができる。
また、保留開始時刻312が最も新しい日時である保留メールレコード310のみを削除するようにしてもよい。一般的には、より最近送信したメールが、より最近確認されるはずなので、削除対象である可能性が高い。従って、このようにする場合、削除すべきでない保留メールレコード310を削除する危険性は低くなる。
さらに、例えば、削除指示メールの本文317先頭に、[DELETE]の文字に加えて、保留メールID311を指定するようにしてもよい。この場合、メール保留判定手段22は、S422において、指定された保留メールID311によって、削除対象レコードの有無を判定する。
以上のようにすることで、内部クライアント1の操作者は、削除が必要な保留メールレコード310を保留メールID311によって特定することが可能になる。従って、このようにする場合、削除すべきでない保留メールレコード310を削除する危険性を最小限にすることができる。
内部クライアント1が送信した解除指示メールは、通常のメールと同様に、メール保留判定手段22が受信し、メールエンベロープ315を追加する。
図8は、メールエンベロープ315が追加された後の解除指示メールのデータ構成図である。ここで、メールヘッダ316の送信先(To)には、削除指示メールと同様、特別な送信先“mail-control@hitachisoft.jp”が設定されている。内部クライアント1の操作者は、メール送受信手段11によって解除指示メールを作成する際に、送信先として、この特別な送信先を指定する。そして、メール保留判定手段22は、この送信先が指定されていることで、通常のメールに対する処理と異なる処理を行う。
また、本文317の先頭には、[RELEASE]の文字が入力されている。内部クライアント1の操作者は、メール送受信手段11によって解除指示メールを作成する際に、本文に[RELEASE]の文字を入力する。そして、メール保留判定手段22は、本文317の先頭文字が[RELEASE]であることで、保留メールレコード310を保留状態から解除する処理を行う。
また、保留状態から解除すべき保留メールレコード310を指定するためには、削除指示メールと同様、メールのタイトルとして、解除すべき保留メールレコード310に設定されている保留メール314のタイトルを入力すればよい。
次に、解除指示メールを受信した場合の、メール保留判定手段22の処理内容を説明する。
第3の例においては、メール保留判定手段22は、図4によって説明した通常のメールについての処理に加え、解除指示メールについての異なる処理を行う。ここで、図7のS401、S402〜S406、S413の処理内容は図4と同じであるので、説明を省略する。また、図9においては、削除指示メールについての処理を明示していないが、削除指示メールについての処理と解除指示メールについての処理は相反するものではなく、両方について処理を行うことも可能である。具体的には、図9のS401とS431の処理の間に、図7のS421の判定処理を加え、S421においてYESの場合にS421〜S425の処理を行い、NOの場合に、S431の判定を行うようにすることで、削除指示メールと解除指示メールの両方について、処理を行うようにすることができる。
メール保留判定手段22は、受信したメールが解除指示メールであると判定した場合(S431でYESの場合)、保留メールDB31から、指定された保留メールレコード310を解除可能か判定する(S432)。例えば、指定された保留メールレコード310が存在するか否か判定する。具体的には、例えば、全ての保留メールレコード310を参照し、解除指示メールと、メールエンベロープ315の送信元(mail from)およびメールヘッダ316のタイトル(Subject)が一致するレコードが存在する場合、指定された保留メールレコード310が存在すると判定すればよい。
一方、メール保留判定手段22は、指定された保留メールレコード310が存在しない等の理由で解除不可能と判定した場合(S432でNOの場合)、メールエンベロープ315の送信元(mail from)に、解除失敗メールを送信する(S435)。
解除失敗メールの本文には、「以下のメールは保留解除できません」といったメッセージとともに、解除指示メールのメールヘッダ316、本文317等を設定するとよい。こうすることで、解除指示メールを送信した内部クライアント1の操作者は、どの解除指示メールが失敗したかを確認することができる。
以上のように、メール保留サーバ2を備えることで、内部クライアント1に専用プログラムを備えることなく、メールを所定の条件で保留したり、保留したメールが送信されないようにしたり、逆に直ちに送信されるようにできる。
図10は、本発明に係る第2の実施形態における、電子メール保留システムのシステム構成図である。
第1の実施形態と第2の実施形態の相違点は、内部クライアント1およびメール保留サーバ2の構成・機能である。以下、この点について説明する。
第2の実施形態において、内部クライアント1は、さらに保留メール閲覧手段(保留メール閲覧プログラム)12を備えている。
保留メール閲覧手段12(保留メール閲覧手段12aおよび保留メール閲覧手段12b)は、保留メールDB31の記憶内容を閲覧するためのプログラムであり、例えばWEBブラウザである。保留メール閲覧手段12を一般のWEBブラウザによって実現することで、内部クライアント1に専用プログラム等を備えることなく、以降で説明するように、記憶装置3に記憶されている保留メールの一覧・内容を表示装置19に表示することができる。一方、保留メール閲覧手段12を保留メール閲覧機能に特化した専用プログラム等によって実現すれば、より機能や操作性に優れた保留メール閲覧手段12を実現することも可能である。
第2の実施形態において、メール保留サーバ2は、さらにHTTP処理手段(HTTP処理プログラム)24、保留メール検索手段(保留メール検索プログラム)25、および保留メール削除手段(保留メール削除プログラム)26を備えている。
HTTP処理手段24は、例えばApache等の、いわゆるWEBサーバソフトであり、WEBブラウザ等が送信したHTTPリクエストを受信し、要求された処理を行い、処理結果をHTTPレスポンスとして送信する機能を有している。
図11は、第2の実施形態における、保留メール閲覧手段12の動作を示すフローチャートである。
なお、図11においては、保留メール閲覧手段12がWEBブラウザによって実現されているという前提で説明を行うが、前述したように、保留メール閲覧手段12は、保留メール閲覧のための専用プログラムであってもよい。
まず、内部クライアント1の操作者は、入力装置18を操作してWEBブラウザを起動し、WEBブラウザは、表示装置19にWEBブラウザの画面(WEB画面)を表示する。
内部クライアント1の操作者が、WEB画面のURL(Uniform Resource Locator)入力フィールドに、保留メール検索を行うための所定のURL(例えば「http://horyu.hitachisoft.jp/cgi=horyusearch」)を入力し、入力装置18を操作して画面を送信するように指示すると、保留メール閲覧手段12は、入力された所定のURL等をHTTPリクエストに設定して、メール保留サーバ2に送信する。これによって、保留メール検索要求がなされる(S1101)。
保留メール閲覧手段12は、HTTPレスポンスとして保留メール一覧を取得すると(S1102)、取得した保留メール一覧をWEB画面に表示する(S1103)。
保留メール一覧エリア(D1402)は、見出しフィールド(D1403)とデータエリア(D1404)に分かれており、保留メール一覧エリア(D1402)全体が上下にスクロール表示可能である。
保留メール閲覧手段12は、HTTPレスポンスとして、指示した削除が行われた後の、保留メール一覧を取得すると(S1106)、取得した保留メール一覧をWEB画面に表示する(S1103)。
以上の処理は、内部クライアント1の操作者が、保留メールの閲覧等を続けている限り、繰り返される。
また、例えば、URL入力フィールド(D1401)と保留メール一覧エリア(D1402)の間に、検索条件フィールドを設け、検索対象とすべき送信者、送信先等の検索条件を指定できるようにしてもよい。これにより、保留メールを的を絞って表示することが可能になる。また、保留メール一覧エリア(D1402)での保留メールの表示順番を残り時間が短い順にしてもよい。これにより、より迅速な確認が必要な保留メールについて、優先的に確認することが容易になる。
保留メール検索手段25は、HTTP処理手段24が、保留メール閲覧手段12から保留メールの閲覧を要求するHTTPリクエスト(例えば、“cgi=horyusearch”が設定されたHTTPリクエスト)を受信した場合に、HTTP処理手段24によって起動される。
保留メール検索手段25は、起動すると、保留メールDB31の全ての保留メールレコード310を検索し、保留メール一覧を作成する(S1201)。
保留メール検索手段25は、作成した保留メール一覧を出力する(S1202)。出力結果は、HTTP処理手段24がHTTPレスポンスに設定し、保留メール閲覧手段12に送信する。
保留メール削除手段26は、HTTP処理手段24が、保留メール閲覧手段12から保留メールの削除を要求するHTTPリクエスト(例えば、“cgi=horyudelete? Id=0001”が設定されたHTTPリクエスト)を受信した場合に、HTTP処理手段24によって起動される。
保留メール削除手段26は、起動すると、保留メールDB31の保留メールレコード310から、削除対象のレコード(例えば、保留メールID311の設定値が“0001”であるレコード)を削除する(S1301)。削除レコードは1レコードである必要はなく、例えば、HTTPリクエストに“cgi=horyudelete? Id=0001,0003”が設定されている場合、保留メールID311の設定値が“0001”であるレコードと“0003”
であるレコードの2レコードを削除するようにすることができる。
保留メールの保留状態の解除についても、保留メールの削除と同様の方法で行うことが可能である。例えば、保留メール閲覧手段12から保留メールの解除を要求するHTTPリクエスト(例えば、“cgi=horyurelease? Id=0001”が設定されたHTTPリクエスト)を受信した場合に、HTTP処理手段24が、図示していないが、保留メール解除手段を起動するようにすればよい。
例えば、内部クライアント1の操作者が一覧表示および削除可能な保留メールを、当該操作者が送信元又は送信先であるメールに限定すればよい。
そして、例えば記憶装置3に、内部クライアント1の操作者のユーザIDとメールアドレスを対応付けて記憶しておけばよい。
保留メール閲覧手段12とHTTP処理手段24は、認証済みのユーザIDを、HTTPcookie等によって保持する。そして、保留メール検索手段25は、メールヘッダ316の(To、Cc、Bcc)から、実際の送信先(rcpt to)を求め、この実際の送信先(rcpt to)またはメールエンベロープ315の送信元(mail from)に、当該ユーザIDと対応するメールアドレスが含まれている場合に、保留メール一覧の作成対象とする。同様に、保留メール削除手段26も削除指定された保留メールレコード310について、実際の送信先(rcpt to)またはメールエンベロープ315の送信元(mail from)に、削除指示した操作者のユーザIDと対応するメールアドレスが含まれている場合に、削除するようにすればよい。
図15は、本発明に係る第3の実施形態における、電子メール保留システムのシステム構成図である。
第2の実施形態と第3の実施形態の相違点は、メール保留サーバ2および記憶装置3の構成・機能である。以下、この点について説明する。
第3の実施形態において、記憶装置3は、さらに保留時間DB32を備えている。また、後述するように、保留メールDB31のデータ構成が、第2の実施形態(および第1の実施形態)と異なる。また、メール保留判定手段22は、第2の実施形態(および第1の実施形態)と異なり、メールの内容等によって保留時間を変える。さらに、保留メール送信手段23の動作が、第2の実施形態(および第1の実施形態)と異なる。
以上のような構成・機能により、内部クライアント1から送信されたメールが情報漏洩の危険性が高いメールである場合に、より長時間保留し、一方、危険性が低いメールについては短時間保留することが可能になる。
図16は、第3の実施形態における、保留メールDB31のデータ構成図である。
保留メールDB31は、第2の実施形態(および第1の実施形態)と同様に、0個以上の保留メールレコード310から構成される。
保留メールレコード310は、保留メールID311、保留開始時刻312、保留時間313、および保留メール314の4つのデータ項目から構成される。
保留メールID311、保留開始時刻312、および保留メール314の設定内容等は、図2によって説明した通りである。
保留時間313には、例えば“001500”(0時間15分0秒)といったように、保留メールレコード310を保留すべき時間が設定される。保留メール送信手段23は、保留開始時刻312とシステム時刻を比較し、保留時間313が経過した場合に、保留メール314を送信する。
保留時間DB32は、0個以上の保留時間レコード320から構成される(メールアドレス等によって保留時間を決める必要がない場合には、保留時間レコード320は存在しない)。
保留時間レコード320は、メールアドレス321、および保留時間322の2つのデータ項目から構成される。保留時間レコード320の追加、更新、削除等は、図示していないが、保留メールレコード310と同様に、メール保留サーバ2が備える、データベース管理手段(プログラム)によって行われる。例えば、メール保留サーバ2の操作者は、データベース管理手段を使用して、所定の値を設定した保留時間レコード320を追加し、あるいは、保留時間レコード320の設定値を変更し、保留時間レコード320を削除することができる。
メールアドレス321には、例えば“aaa.hitachisoft.jp”というようにメールアドレスが設定される。保留時間322には、メールアドレス321に対応した保留時間が、例えば“012000”(1時間20分0秒)というように設定される。
メールアドレス321および保留時間322は、後述するように、メール保留判定手段22がメールの保留時間を設定する際に参照する。
第1の実施形態と同様、メール送受信手段21は、メールの受信を検知すると、メール保留判定手段22を起動する。
メール保留判定手段22は、メールを受信し、メールエンベロープ315を追加する(S401)。
次に、メール保留判定手段22は、メールエンベロープ315の全ての送信先(rcpt to)を順に参照し、S402〜S406の処理を行う。S402〜S406の処理内容は、第1の実施形態において説明したものと同じである。
メール保留判定手段22は、全ての送信先(rcpt to)についてS402〜S406の処理を終了すると、保留時間DB32から、保留時間を取得する(S411)。具体的には、保留時間レコード320のうち、メールアドレス321が、メールエンベロープ315の送信元(mail from)と同一のレコードを検索し、当該レコードの保留時間322を、保留時間とする。
なお、全ての送信先(rcpt to)について、S405の処理によりメールを送信済みの場合には、保留メールレコード310は追加しない。
このようにすることで、例えば、同一ユーザIDの操作者が複数のメールアドレスを使用している場合、各メールアドレスについて保留時間を設定する必要がなくなる。逆に、メールアドレス321と保留時間322を対にして記憶する場合には、同一ユーザIDの操作者が送信元を変えて送信することで、保留時間を変更することが可能になり、一刻も早く送信する必要がある場合には保留時間が短いメールアドレス(例えば保留時間が0のメールアドレス)を使用するといったことが可能になるので、利便性が向上する。
また、送信元(mail from)と送信先(rcpt to)の組み合わせについて、保留時間322を設定しておくこともできる。このようにすることで、よりきめ細かに保留時間を決めることが可能になる。
保留メール送信手段23は、S502において、判定時点のシステム日時・時刻と保留開始時刻312を比較し、判定時点において保留時間313を経過したか判定する。従って、前述したように、保留後送信されるまでの時間を送信元等によって変えることができる。
第2の例においては、メール保留判定手段22は、保留時間DB31からの保留時間の取得処理(S411)に加え、メール本文から誤送信度を算出し、追加保留時間を算出する(S412)。なお、図19のS401〜S406、S411の処理内容はこれまでの説明と同じであるので、説明を省略する。
S412において、メール保留判定手段22は、例えば、メール本文先頭付近(例えば、先頭から3行以内)に「株式会社」や「様」等、外部への送信を示唆する記載があれば送信先が誤りである可能性が高いと判定する。また、例えば、メール本文に、「送信」、「添付」等の記載があり、ファイルが添付されていない場合には、ファイル添付漏れの可能性が高いと判定する。
メール保留判定手段22は、S413において、保留メールレコード310を記憶する際、保留時間DB32から取得した保留時間と、S412で算出した追加保留時間を加算して、保留時間313に設定する。
以上の処理により、誤送信の危険性が高いメールについて、保留時間を長めに設定することが可能になる。
このようにすることで、メール本文中の記載内容や、メールヘッダ等によって、いわば機械的に判断した誤送信の危険性についてはメール送信者本人の確認を促し、一方、機械的には判断できない誤送信の危険性については、送信者と同一ドメインの受信者によって確認する機会を設けることが可能になる。
図20は、本発明に係る第4の実施形態における、電子メール保留システムのシステム構成図である。
第3の実施形態までとの相違点は、通常の内部クライアント1以外に承認者クライアント9を設けている点、及びメール保留サーバ2および記憶装置3の構成・機能である。以下、この点について説明する。
本実施形態においては、メール送信元としての内部クライアント1の他に、当該メールの外部クライアント5への送信を承認可否を判定する承認者クライアント9(内部クライアント9aおよび内部クライアント9b)が組織内部に設置されている。承認者クライアント9の構成は、通常の内部クライアント1と同一である。
また、メール保留サーバ2においては、メール承認依頼手段27が追加されており、記憶装置3には承認依頼メールDB33、承認依頼メール管理DB34、監査ログDB35が追加されている。これらの内容については後述する。
承認依頼メールDB33は、0個以上の承認依頼メールレコード330から構成される(承認依頼すべきメールが存在しない場合には、承認依頼メールレコード330は存在しない)。
承認依頼メールレコード330は、承認依頼メールID331、承認依頼開始時刻332、承認者リスト333、および承認待ちメール334のデータ項目から構成され、承認者リスト333が加わっている以外は、図2に示した保留メールレコード310と同様の構成から成っている。承認者リスト333は、当該メールに対して承認依頼を行う承認者IDまたは承認者のメールアドレスの一覧である。また、承認待ちメールのメールエンベロープの送信先(rcpt to)には、送信に承認を要する宛先のみが記されている。
承認依頼メールレコード330の追加、更新、削除等は、図示していないが、保留メールレコード310と同様、メール保留サーバ2が備える、MySQL(登録商標)等のデータベース管理手段(プログラム)によって行われる。例えば、メール承認依頼手段27は、SQL等によって、データベース管理手段に、承認依頼メールレコード330を追加するように指示する。同様にデータベース管理手段に、承認依頼メールレコード330を削除するように指示する。
承認依頼定義DB340は、ユーザID毎に定義されたレコードから成り、各レコードには、ユーザID341、当該ユーザのメールアドレス342、承認免除フラグ343、職位フラグ344、承認ポリシーID345、職制承認者リスト346、ユーザ定義承認者リスト347、承認権限代理者リスト348等の項目から構成される。承認免除フラグ343は、本システムにおいて第三者に承認依頼を必要としないユーザ(例えば、社長、役員、システム管理者等)に対して設定するフラグであり、例えば、承認免除ユーザには「1」、他のユーザには「0」が設定される。職位フラグ344は、当該ユーザの職位を示すものであり、例えば、一般担当者「1」、主任「2」、課長「3」、部長「4」・・というように設定される。承認ポリシーID345は、当該ユーザが属するグループに適用される承認ポリシーを指定するものであり、当該ユーザが属する部署、職位等によって同一の承認ポリシーが設定される。承認ポリシーの詳細については後述する。
ユーザ定義承認者リスト347は、当該ユーザ自身が定義できる承認者のユーザIDの一覧である。当該ユーザの業務の形態によっては、必ずしも職制上の上長の下で作業しているとは限らず、職制上の上長以外の者を責任者とするプロジェクト、チーム等で作業していることもありうるので、業務形態に応じて臨機応変に承認者を追加できるようにしている。ユーザによる承認者定義は、図示しないが、HTTP処理手段24等を用いて、ユーザが保持する内部クライアント1のブラウザ上で追加・変更等を行えるようにしてもよい。ただし、ユーザが無関係の承認者を定義することを防止するために、一定の職位以上の者(例えば課長以上とする場合、職位フラグ344が3以上の者)でなければ承認者として定義できないようにしておくことが望ましい。また、ユーザ自身の職位より上位の者(承認者の職位フラグ>当該ユーザの職位フラグ)のみを定義可能とするようにしておいてもよい。
承認権限代理者リスト348は、一定の職位以上の者(例えば課長以上のみ権限委譲可能とする場合、職位フラグ344が3以上の者)が、自身が不在等の場合に承認権限を委譲する代理者のユーザIDの一覧である。承認権限代理者の設定も、HTTP処理手段24等を用いて、当該ユーザが保持する内部クライアント1のブラウザ上で追加・変更等を行えるようにしてもよい。
なお、図22に示す承認依頼定義DB340の各項目は単なる例示であり、このうち一部の項目のみを定義してもよく、また、必要に応じて他の項目を追加してもよい。
承認ポリシー定義DB350は、承認ポリシーID毎に定義されたレコードから成り、この例においては、各レコードには、承認ポリシーID351、承認依頼必須部署フラグ352、添付ファイル考慮フラグ353、特定ドメイン名リスト354、特定キーワードリスト355等の項目から構成される。承認ポリシーは、承認依頼の要否を決定するための一連の判断基準を定義するものであり、部署、職位等に応じて異なる承認ポリシーを適用したいグループ毎に定義される。
承認依頼必須部署フラグ352は、当該承認ポリシーが適用される部署(例えば営業部等)の外部クライアント宛メールについて、無条件に承認依頼が必要とされるか否かを設定するフラグであり、承認依頼必須部署には「1」、他の部署には「0」が設定される。
添付ファイル考慮フラグ353は、添付ファイルの有無によって承認依頼要否を考慮するか否かのフラグであり、「1」ならば添付ファイルが付されている外部クライアント宛メールは承認依頼必要とし、「0」ならば添付ファイルは考慮せず、他の条件によって承認依頼要否を判断する。特定ドメイン名リスト354は、承認依頼を必要とする宛先のドメイン名(顧客のドメイン名等)一覧である。特定キーワードリスト355は、外部クライアント宛メールの題名・本文等に特定のキーワード(例えば特定の顧客名、製品名等)が含まれていれば承認依頼を必要とするためのものである。
なお、これらの判断基準項目は単なる例示であり、必要により、適宜判断基準を設定してよい。
図24は、送信メールの第三者承認機能の流れを示すシーケンス図である。
まず、内部クライアント1がメールを送信すると、メール保留サーバ2のメール送受信手段21が当該メールを受信する(S501)。
次に、メール保留サーバ2のメール保留判定手段21及びメール承認依頼手段27がメール保留・承認要否判定処理を行う(S502)。この処理の詳細については後述する。
メール保留・承認要否判定処理(S502)によって、保留・承認が必要と判定され、メール承認が必要な宛先が存在する場合、メール承認依頼手段27は、所定の宛先について承認依頼を行う旨の通知メールを、メール送信元の内部クライアント1に対して送信する(S503)。
また、この場合、承認依頼メール管理DB34を参照して、承認依頼先メールアドレスの抽出を行う(S504)。具体的には、承認依頼定義DB340において、当該ユーザのユーザIDに対応するレコードを参照し、職制承認者リスト346及びユーザ定義承認者リスト347に設定されている承認者のユーザIDに対応するメールアドレス342をすべてリストアップして、承認依頼メールDB33における当該承認依頼メールIDに対応するレコードの承認者リスト333に設定する。また、当該ユーザのユーザIDに対応するレコードに、承認権限代理者リスト348が定義されている場合には、当該代理者のユーザIDに対応するメールアドレス342もすべて承認者リスト333に追加する。
なお、承認依頼メールは、承認者クライアント9から承認または却下の返信が行われない間は、承認依頼メールDB34に保管されたままになるため、メール承認依頼(S505)後、長時間にわたって承認/却下結果返信が行われない場合、メール承認依頼手段27は、内部クライアント1に対して定期的に承認が未処理である旨の通知メールを送信して、元のメール送信者に対して注意喚起を行う(S506)。当該通知メール送信は、承認依頼開始時刻332から一定時間(例えば12時間、1日、2日等)経過する毎に行う。
承認者クライアント9から承認または却下の返信が行われた場合(S507)、メール承認依頼手段27は、承認または却下の結果に応じた処理を行う(S508)。この処理の詳細については後述する。
次に、メール承認依頼手段27は、元の送信元の内部クライアント1に対して、承認/却下結果の通知メールを送信し(S509)、承認済みの承認待ちメール334を、外部クライアント5に対して送信する(S510)。
S401、S402、S403、S404、S405、S406及びS413におけるメール保留判定手段22の動作については、図4のフローチャートと同一である。以下、図4のフローチャートとの相違点について述べる。
S403において、送信先(rcpt to)が保留対象送信先であると判断されると、メール承認依頼手段27によって、当該送信先が承認依頼対象となる送信先であるか否かを判断する(S441)。この判断は、承認依頼定義DB340において、送信元のユーザIDに対応するレコードを参照することによって行う。
まず、承認免除フラグ343が「1」である場合は、当該ユーザは承認免除者なので、直ちに「NO」と判断する。
それ以外の場合、承認ポリシーID345が示す承認ポリシー定義DB350のレコードを参照して各判断基準項目について判断する。
次に、メール承認依頼手段27は、承認依頼メールレコード330に格納されている承認待ちメール334の宛先に、当該送信先を追加する(S443)。もし当該メールに対する承認依頼メールレコード330が作成されていない場合は、最初に当該メールに対応する承認依頼メールレコード330を作成し、一意の承認依頼メールIDを付与し(例えば、特定文字に「0001」から順にカウントアップした数字を結合)、現在時刻を承認依頼開始時刻332として設定し、当該メール本体を承認待ちメール334として格納した後に、承認待ちメール334の宛先のみは、当該送信先に置き換える。その後、S406に戻る。
承認者クライアント9から、承認または却下の返信メールを受信すると(S601)、まずは当該承認/却下結果、承認者、受信時刻等を監査ログとして取得し、監査ログDB35に記録する(S602)。監査ログによって、後に監査者が、承認者の承認/却下行為の妥当性等を判断する材料とすることができる。なお、メール承認依頼手段27は、当該返信メールの題名に、承認依頼メールDB33に存在するいずれかの承認依頼メールIDが文字列として含まれていること、及び承認または却下を示す、あらかじめ定めたキーワード(例えば「承認」または「却下」)が含まれていること、の双方を満たしている場合に承認/却下返信メールであると認識する。
次に、当該承認/却下返信メールが正規の承認者からの返信メールであるか否か判断する(S603)。正規の承認者か否かは、当該返信者のメールアドレスが、当該メールの題名中に示された承認依頼メールIDに対応する承認者リスト333に含まれているか否かによって行う。
S603において「NO」と判断されれば、メール承認依頼手段27は何もせず修了し、「YES」と判断されれば、次に当該返信が承認か却下かを判定する(S604)。
当該返信が「承認」の場合、メール承認依頼手段27は当該承認依頼メールIDに対応する承認待ちメール334を外部クライアント5に対して送信し(S605)、当該返信が「却下」の場合、メール送信は行わずに次の処理に移る。
最後に、メール承認依頼手段27は、当該承認依頼メールIDに対応するレコードを承認依頼メールDB33から削除して(S606)処理を修了する。
なお、この実施形態においては、いずれかの承認者から最初に承認/却下返信メールを受付けた段階でメール承認/却下結果処理を完了させるようにしているが、承認者に優劣がある場合や、複数者の承認を得たい場合は、承認/却下結果を一時保存して、複数者の返信結果を組合わせて判断するようにしてもよい。
2 メール保留サーバ
4 メールサーバ
31 保留メールデータベース
310 保留メールレコード
312 保留開始時刻
314 保留メール
315 メールエンベロープ
32 保留時間データベース
321 メールアドレス
322 保留時間
33 承認依頼メールデータベース
330 承認依頼メールレコード
331 承認依頼メールID
332 承認依頼開始時刻
333 承認者リスト
334 承認待ちメール
34 承認依頼メール管理データベース
340 承認依頼定義データベース
341 ユーザID
342 メールアドレス
346 職制承認者リスト
347 ユーザ定義承認者リスト
348 承認権限代理者リスト
35 監査ログデータベース
5 外部クライアント、
9a,9b 承認者クライアント
Claims (8)
- 内部クライアントが、メールを所定時間保留自在のメール保留サーバを介して、メールサーバに通信自在に接続される電子メール保留システムであって、
前記メール保留サーバは、前記内部クライアントからメールを受信すると、受信した前記メールに、前記メールに設定されている送信先を実際の送信先に変換した送信先と、送信元とを設定したメールエンベロープを追加する手段と、
前記メールエンベロープの送信先を参照し、送信先がメールを保留すべき送信先かどうかを判定する手段と、
送信先が保留すべき送信先でない場合、保留すべき送信先でない送信先をメールエンベロープから削除し、保留すべき送信先でない送信先のみをメールの送信先として、前記メールサーバ宛にメールを送信する手段と、
送信先が保留すべき送信先である場合、保留すべき送信先を有する保留メールに保留開始時刻を追加した保留メールレコードを保留メールデータベースに格納する手段と、
起動された時、前記保留メールデータベースに格納された全ての保留メールレコードを順に参照し、前記保留メールレコードが所定の保留時間を経過したか判定する手段と、
所定の保留時間を経過している場合、当該保留メールを前記メールサーバに送信する手段と、
メールの送信処理が正常に終了した場合、送信した保留メールレコードを前記保留メールデータベースから削除する手段とを備えることを特徴とする電子メール保留システム。 - 前記メール保留サーバは、受信したメールが保留したメールの削除を要求する削除指示メールであるか判定する手段と、
削除指示メールであると判定した場合、前記保留メールデータベースに指定された保留メールレコードの存在を確認し、削除可能か判定する手段と、
指定された保留メールレコードが存在し削除可能と判定した場合、前記保留メールデータベースから当該保留メールレコードを削除し、削除指示メールの送信元に、削除通知メールを送信する手段と、
指定された保留メールレコードが存在せず削除不可能と判定した場合、削除指示メールの送信元に、削除失敗メールを送信する手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の電子メール保留システム。 - 前記メール保留サーバは、受信したメールが保留したメールの解除を要求する解除指示メールであるか判定する手段と、
受信したメールが解除指示メールであると判定した場合、前記保留メールデータベースに指定された保留メールレコードの存在を確認し、解除可能か判定する手段と、
指定された保留メールレコードが存在し解除可能と判定した場合、前記保留メールレコードのメールエンベロープの送信先を最終送信先として、前記メールサーバに保留メールを送信し、前記保留メールデータベースから当該保留メールレコードを削除する手段と、
前記保留メールデータベースに指定された保留メールレコードが存在せず、解除不可能と判定した場合、前記解除指示メールのメールエンベロープの送信元に解除失敗メールを送信する手段とを備えることを特徴とする請求項1又は2記載の電子メール保留システム。 - 前記メール保留サーバは、前記内部クライアントから保留メールの閲覧を要求するHTTPリクエストを受信した場合に、前記保留メールデータベースの全ての保留メールレコードを検索し、保留メール一覧を出力する手段と、
出力結果をHTTPレスポンスに設定し、前記内部クライアントに送信する手段と、
前記内部クライアントから保留メールの削除又は保留解除を要求するHTTPリクエストを受信した場合に、前記保留メールデータベースの保留メールレコードから、削除又は保留解除対象のレコードを削除又は保留解除して削除する手段と、
削除又は保留解除して削除した後、前記保留メールデータベースを検索して保留メール一覧を出力する手段と、
出力結果をHTTPレスポンスに設定し、前記内部クライアントに送信する手段とを備え、
前記内部クライアントは、前記メール保留サーバに対し、保留メールの閲覧を要求する前記HTTPリクエストを送信する手段と、
前記メール保留サーバからHTTPレスポンスとして保留メール一覧を取得すると、取得した保留メール一覧を表示する手段と、
前記保留メール一覧内で削除又は保留解除したい保留メールが指定されると、前記メール保留サーバに対し保留メール削除又は保留解除要求を送信する手段と、
前記メール保留サーバから、削除又は保留解除して削除が行われた後の保留メール一覧を取得すると、取得した保留メール一覧を表示する手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一に記載の電子メール保留システム。 - 前記メール保留サーバは、前記内部クライアントからメールを受信し、受信したメールの送信先が保留すべき送信先である場合、保留時間データベースから、予め設定された保留時間を取得する手段と、
取得した保留時間を設定して、前記保留メールデータベースに保留メールレコードを追加する手段と、
前記保留時間データベースから保留時間が取得できない場合は、予め定めた所定の保留時間を設定する手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一に記載の電子メール保留システム。 - 前記メール保留サーバは、受信したメールから誤送信の可能性の高さを示す高誤送信度を算出し、追加保留時間を算出する手段と、
前記保留メールデータベースに保留メールレコードを記憶する際、前記保留時間データベースから取得した保留時間と、前記追加保留時間を加算して、保留時間に設定する手段とを備えることを特徴とする請求項5記載の電子メール保留システム。 - 前記メール保留サーバは、前記内部クライアントから受信したメールの前記メールエンベロープの送信先を参照し、送信先が保留対象送信先であると判断すると、当該送信先が承認依頼対象となる送信先であるか否かを判断する手段と、
承認依頼対象と判断された場合、保留メールのメールエンベロープから当該送信先を削除する手段と、
承認依頼メールデータベースの承認依頼メールレコードに格納されている承認待ちメールの宛先に、当該送信先を追加する手段と、
当該メールに対する承認依頼メールレコードが作成されていない場合は、当該メールに対応する承認依頼メールレコードを作成し、一意の承認依頼メールIDを付与し、現在時刻を承認依頼開始時刻として設定し、当該メール本体を承認待ちメールとして格納した後に、承認待ちメールの宛先を当該送信先に置き換える手段と、
承認依頼対象と判断され、メール承認が必要な宛先が存在する場合、所定の宛先について承認依頼を行う旨の通知メールを、メール送信元の内部クライアントに対して送信する手段と、
承認依頼対象と判断された場合、予め承認依頼定義データベースに設定された当該メールのユーザのユーザIDに対応するレコードを参照し、職制承認者リスト及びユーザ定義承認者リストに設定されている承認者のユーザIDに対応するメールアドレスをすべてリストアップして、承認依頼メールデータベースにおける当該承認依頼メールIDに対応するレコードの承認者リストに設定する手段と、
前記承認依頼定義データベースにおいて当該ユーザのユーザIDに対応するレコードに、承認権限代理者リストが定義されている場合には、当該代理者のユーザIDに対応するメールアドレスもすべて承認者リストに追加する手段と、
元の送信メールに対して一意の承認依頼メールIDを文字列としてメールの題名に付した承認依頼メールを、承認者リストに設定された承認者クライアントのメールアドレス宛送信する手段と、
メール承認依頼後、長時間にわたって承認/却下結果返信が行われない場合、前記内部クライアントに対して定期的に承認が未処理である旨の通知メールを送信する手段と、
前記承認者クライアントから承認または却下の返信が行われた場合、元の送信元の内部クライアントに対して、承認/却下結果の通知メールを送信する手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか一に記載の電子メール保留システム。 - 前記メール保留サーバは、前記承認者クライアントから、承認または却下の返信メールを受信すると、当該承認/却下結果、承認者、受信時刻等を監査ログとして取得し、監査ログデータベースに記録する手段と、
当該返信メールの題名に、承認依頼メールデータベースに存在するいずれかの承認依頼メールIDが文字列として含まれていること、及び承認または却下を示す、あらかじめ定めたキーワードが含まれていること、の双方を満たしている場合に承認/却下返信メールであると認識する手段と、
次に、当該返信者のメールアドレスが、当該メールの題名中に示された承認依頼メールIDに対応する承認者リストに含まれているか否かによって当該承認/却下返信メールが正規の承認者からの返信メールであるか否か判断する手段と、
正規の承認者からの返信メールであると判断されれば、次に当該返信が承認か却下かを判定する手段と、
当該返信が「承認」の場合、当該承認依頼メールIDに対応する承認待ちメールを外部クライアントに対して送信する手段と、
当該承認依頼メールIDに対応するレコードを承認依頼メールデータベースから削除する手段とを備えることを特徴とする請求項7記載の電子メール保留システム。
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