JP2010010005A - 空孔を有する透明導電膜とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 低コストかつ簡便なインク塗布法によって、優れた透明性と高い導電性を兼ね備え、かつ導電性の経時安定性に優れた透明導電膜を形成できる透明導電膜形成用塗布液を提供する。
【解決手段】 本発明に係る透明導電膜形成用塗布液は、少なくとも有機インジウム化合物、ドーパント用有機金属化合物として有機チタニウム化合物、有機ゲルマニウム化合物、有機亜鉛化合物、有機タングステン化合物、有機ジルコニウム化合物、有機タンタラム化合物、有機ニオビウム化合物、有機ハフニウム化合物、有機バナジウム化合物のいずれか一種以上、及び溶剤を含有する透明導電膜形成用塗布液であって、該有機インジウム化合物とドーパント用有機金属化合物との合計含有量が1〜30重量%であることを特徴とする。
【選択図】図5
【解決手段】 本発明に係る透明導電膜形成用塗布液は、少なくとも有機インジウム化合物、ドーパント用有機金属化合物として有機チタニウム化合物、有機ゲルマニウム化合物、有機亜鉛化合物、有機タングステン化合物、有機ジルコニウム化合物、有機タンタラム化合物、有機ニオビウム化合物、有機ハフニウム化合物、有機バナジウム化合物のいずれか一種以上、及び溶剤を含有する透明導電膜形成用塗布液であって、該有機インジウム化合物とドーパント用有機金属化合物との合計含有量が1〜30重量%であることを特徴とする。
【選択図】図5
Description
本発明は、簡便かつ低コストな塗布法によってガラスやセラミックなどの耐熱基材上に形成される透明性と導電性を兼ね備えた透明導電膜とその製造方法に関する。更に詳しくは、酸素不足の雰囲気下で焼成して得られる、空孔を有し膜密度が低下して高抵抗値を示す透明導電膜を、低抵抗化した空孔を有する透明導電膜とその製造方法に関する。
液晶ディスプレイ(LCD)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、プラズマディスプレイ(PDP)等の表示素子透明電極、タッチパネル、太陽電池等の透明電極、熱線反射、電磁波シールド、帯電防止、防曇等の機能性コーティングに用いられる透明導電膜の形成材料として、錫ドープ酸化インジウム(以下、「ITO」と表記する場合がある)が知られている。
ITO透明導電膜の製造方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、化学蒸着法等の物理的手法が広く用いられている。これらの方法は、透明性と導電性に優れた均一なITO透明導電膜を基材上に形成することができる。
しかしながら、これに使用する膜形成装置は真空容器をベースとするため非常に高価であり、また基材成膜毎に製造装置内の成分ガス圧を精密に制御しなければならないため、製造コストと量産性に問題がある。
しかしながら、これに使用する膜形成装置は真空容器をベースとするため非常に高価であり、また基材成膜毎に製造装置内の成分ガス圧を精密に制御しなければならないため、製造コストと量産性に問題がある。
上記問題に対処する製造方法として、インジウム化合物と錫化合物を溶剤に溶解させた透明導電膜形成用塗布液を用いる方法(以下、「塗布法」と表記する場合がある)が行われている。この方法では、透明導電膜形成用塗布液の基材上への塗布、乾燥、焼成という簡単な製造工程でITO透明導電膜が形成される。
この塗布法では、インジウム化合物及び錫化合物を含む塗布液として、従来、例えば、特許文献1には、ハロゲンイオンまたはカルボキシル基を含む硝酸インジウムとアルキル硝酸錫の混合液、特許文献2には、アルコキシル基などを含む有機インジウム化合物と有機錫化合物の混合物、特許文献3には、硝酸インジウムと有機錫化合物の混合物、特許文献4には、硝酸インジウム、硝酸錫等の無機化合物混合物、特許文献5には、ジカルボン酸硝酸インジウムなどの有機硝酸インジウムとアルキル硝酸錫などの有機硝酸錫の混合物、特許文献6には、アセチルアセトンを配位した有機インジウム錯体と錫錯体からなる混合溶液、特許文献7には上記と同様の有機化合物混合溶液、特許文献8にも同様な有機化合物混合物がそれぞれ開示されている。
これらの特許文献に見られるように、従来の塗布液の多くはインジウム、錫の硝酸塩、ハロゲン化物からなる有機または無機化合物、あるいは金属アルコキシドなどの有機金属化合物等が用いられている。しかし、硝酸塩やハロゲン化物を用いた塗布液は、焼成時において窒素酸化物や塩素などの腐食性ガスが発生するため、設備腐食や環境汚染を生ずるといった問題がある。また金属アルコキシドを用いた塗布液では、原料が加水分解し易いため、塗布液の安定性に問題がある。
特許文献9には、これらの問題点を改良した塗布液としてアセチルアセトンインジウム、アセチルアセトン錫、ヒドロキシプロピルセルロース、アルキルフェノール及び/又はアルケニルフェノールと二塩基性酸エステル及び/又は酢酸ベンジルを含有する透明導電膜形成用塗布液が開示されている。この塗布液は、アセチルアセトンインジウム、アセチルアセトン錫の混合溶液にヒドロキシプロピルセルロースを含有させることによって塗布液の基材に対する濡れ性を改善すると同時に、粘性剤であるヒドロキシプロピルセルロースの含有量によって塗布液の粘度を調整し、スピンコート、ワイヤーバーコート、ディップコート、スクリーン印刷等の各種塗布を可能にしている。
更に同様の改良塗布液として、特許文献10には、有機インジウム化合物(アセチルアセトンインジウム、オクチル酸インジウム)と、有機錫化合物(アセチルアセトン錫、オクチル酸錫)と、有機溶剤とを含み、その有機溶剤に、アルキルフェノール及び/又はアルケニルフェノールを溶解したアセチルアセトン溶液、アルキルフェノール及び/又はアルケニルフェノールを溶解したアセチルアセトン溶液をアルコールで希釈した液を用いる透明導電膜形成用塗布液も開示されている。この塗布液は、成膜は基材を45〜60℃の温度に加熱して行われるが、比較的低粘度であるので作業性は良好で、かつ得られた膜は、導電性、光透過性も良好である。
特開昭57−138708号公報
特開昭61−26679号公報
特開平4−255768号公報
特開昭57−36714号公報
特開昭57−212268号公報
特公昭63−25448号公報
特公平2−20706号公報
特公昭63−19046号公報
特開平6−203658号公報
特開平6−325637号公報
しかしながら、前述の特許文献9、10による透明導電膜形成用塗布液では、基材上に塗布、乾燥、焼成して透明導電膜を形成するが、焼成時において濡れ性助剤及び粘性剤として用いるヒドロキシプロピルセルロースを燃焼させて透明導電膜を形成させるために、基材上の塗膜ヒドロキシプロピルセルロースに対して焼成炉内の空気量が不足していると、ヒドロキシプロピルセルロースの燃焼が遅延されるため、最終的には燃焼して消失するヒドロキシプロピルセルロースの消失が遅れ、熱分解によって生成するITO微粒子間に空孔が残り、また、焼結が進行しないため、形成されるITO透明導電膜の膜密度が低下してしまい、得られる膜抵抗値が大幅に増加するという問題があった。
本発明はこのような問題に対し、基材上に有機インジウム化合物、ドーパント用有機金属化合物、セルロース誘導体、溶剤を含有する透明導電膜形成用塗布液を塗布、乾燥した後、塗膜に含まれるセルロース誘導体の燃焼に必要な酸素量に対して少ない酸素量の雰囲気下で焼成した時に得られる、空孔を有し膜密度が低下し高抵抗化した透明導電膜の抵抗値を低減させた空孔を有する透明導電膜の製造方法と透明導電膜を提供することにある。
本発明者は、有機インジウム化合物、ドーパント用有機金属化合物、セルロース誘導体、溶剤を含有する透明導電膜形成用塗布液を基材上に塗布、乾燥した後、塗膜に含まれるセルロース誘導体の燃焼に必要な酸素量に対して少ない酸素量の雰囲気下で焼成した時に得られる、空孔を有し膜密度が低下し高抵抗化した透明導電膜を、大気中に5日程度自然放置すると、酸化インジウムのキャリア密度が増加して抵抗値が低下することに着目し、酸化インジウムのキャリア密度を増加させて抵抗値の低下を促進する方法を鋭意検討した結果、該透明導電膜に紫外線を照射することで抵抗値の低下が促進されて短時間で低抵抗化できることを見出し、本発明に至ったものである。
即ち、本発明の第1の発明は、空孔を有する透明導電膜の製造方法であって、有機インジウム化合物、ドーパント用有機金属化合物、セルロース誘導体、及び溶剤を含有する透明導電膜形成用塗布液を基材上に塗布、乾燥して塗膜を形成後、前記塗膜に含まれる前記セルロース誘導体の完全燃焼に必要な酸素量より少ない酸素量の雰囲気下で前記塗膜を焼成して得られる膜の内部に空孔を有する透明導電膜に紫外線を照射して前記透明導電膜の電気抵抗値を低下させることを特徴とするものである。
更に、この透明導電膜の空孔度が25%以上で、450℃以上の温度で行なわれる焼成後の比抵抗値が100mΩ・cm以上で、紫外線照射後の比抵抗値が50mΩ・cm以下であることを特徴とし、又透明導電膜形成用塗布液の有機インジウム化合物とドーパント用有機金属化合物の合計含有量が3〜40重量%、セルロース誘導体の含有量が0.1〜10重量%であること、更にはドーパント用有機金属化合物が、有機錫化合物、有機チタン化合物、有機ゲルマニウム化合物、有機亜鉛化合物、有機タングステン化合物、有機ジルコニウム化合物、有機タンタル化合物、有機ニオブ化合物、有機ハフニウム化合物、有機バナジウム化合物のいずれか一種以上であることを特徴とするものである。
本版発明の第2の発明は、第1の発明である製造方法で形成された内部に空孔を有する透明導電膜であって、その空孔度が25%以上で、比抵抗値が50mΩ・cm以下であることを特徴とするものである。
本発明の空孔を有する透明導電膜の製造方法は、有機インジウム化合物、ドーパント用有機金属化合物、セルロース誘導体、溶剤を含有する透明導電膜形成用塗布液を基材上に塗布して、乾燥した後、大気雰囲気下の焼成炉に入れて焼成を行う際、塗膜に含まれるセルロース誘導体の燃焼に必要な酸素量に対して、酸素量が不足している雰囲気下で焼成して得られる、膜密度が低下し高抵抗値の空孔を有する透明導電膜に、紫外線を照射して抵抗値を低下させることを特徴としている。したがって、酸素不足の雰囲気下で得られる空孔を有する透明導電膜でも、従来短時間では得られなかった低抵抗の透明導電膜が得られるようになった。得られた透明導電膜は優れた透明性と良好な導電性を兼ね備え、かつ抵抗値安定性も良好であるため、LCD,ELD,PDPなどの各種ディスプレイ、タッチパネル、太陽電池等の透明電極に適用することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[空孔を有する透明導電膜の製造方法]
本発明の空孔を有する透明導電膜の製造方法は、有機インジウム化合物、ドーパント用有機金属化合物、セルロース誘導体、溶剤を含有する透明導電膜形成用塗布液を基材上に塗布、乾燥した後、焼成炉に入れて焼成を行う際、塗膜に含まれるセルロース誘導体の燃焼に必要な酸素量に対して炉内の酸素量を不足した雰囲気下で焼成して、得られる空孔を有し膜密度が低下した高抵抗値の透明導電膜に紫外線を照射して短時間で抵抗値を低下させることを特徴としている。
[空孔を有する透明導電膜の製造方法]
本発明の空孔を有する透明導電膜の製造方法は、有機インジウム化合物、ドーパント用有機金属化合物、セルロース誘導体、溶剤を含有する透明導電膜形成用塗布液を基材上に塗布、乾燥した後、焼成炉に入れて焼成を行う際、塗膜に含まれるセルロース誘導体の燃焼に必要な酸素量に対して炉内の酸素量を不足した雰囲気下で焼成して、得られる空孔を有し膜密度が低下した高抵抗値の透明導電膜に紫外線を照射して短時間で抵抗値を低下させることを特徴としている。
・ 透明導電膜形成用塗布液
本発明で用いる透明導電膜形成用塗布液は、有機インジウム化合物、ドーパント用有機金属化合物、セルロース誘導体を溶剤と混合し、加熱溶解させて作製する。その加熱溶解は、加熱温度が60〜200℃、0.5〜12時間の攪拌を行う。加熱温度が60℃よりも低いと十分に溶解せず、トリス(アセチルアセトナト)インジウムの析出分離が起って塗布液の安定性が低下してしまい、200℃よりも高いと溶剤の蒸発が顕著となり塗布液の組成が変化してしまうので好ましくない。攪拌時間は、加熱温度によって異なり、低温で溶解を行う場合は長時間を要するが、高温で溶解を行う場合には短時間で完了する。
本発明で用いる透明導電膜形成用塗布液は、有機インジウム化合物、ドーパント用有機金属化合物、セルロース誘導体を溶剤と混合し、加熱溶解させて作製する。その加熱溶解は、加熱温度が60〜200℃、0.5〜12時間の攪拌を行う。加熱温度が60℃よりも低いと十分に溶解せず、トリス(アセチルアセトナト)インジウムの析出分離が起って塗布液の安定性が低下してしまい、200℃よりも高いと溶剤の蒸発が顕著となり塗布液の組成が変化してしまうので好ましくない。攪拌時間は、加熱温度によって異なり、低温で溶解を行う場合は長時間を要するが、高温で溶解を行う場合には短時間で完了する。
次に、有機インジウム化合物とドーパント用有機金属化合物の合計含有量が3〜40重量%の範囲であることが好ましく、更に好ましくは5〜20重量%とするのが良い。3重量%未満であると透明導電膜の膜厚が薄くなりすぎて十分な導電性が得られず、40重量%より多いとクラックが発生して導電性が損なわれる場合がある。
又、透明導電膜形成用塗布液のセルロース誘導体の含有量は0.1〜10重量%の範囲であることが好ましく、更に好ましくは0.5〜5重量%の範囲とするのが良い。0.1%重量未満であると基材に対する濡れ性が悪化して膜厚が不均一になる場合があり、10重量%より多いとゲル状となって塗布液中に残留し易くなり、多孔質の透明導電膜を形成して透明性や導電性が損なわれる。
(a)有機インジウム化合物
有機インジウム化合物としては、例えば、アセチルアセトンインジウム(正式名称:トリス(アセチルアセトナト)インジウム)[In(C5H7O2)3]、2−エチルヘキサン酸インジウム、蟻酸インジウム、インジウムアルコキシド等が挙げられるが、基本的には、溶剤に溶解し、焼成時において塩素ガスや窒素酸化物ガスなどの有害ガスが発生せずに酸化物に分解する有機インジウム化合物であれば良い。これらの中でもアセチルアセトンインジウムは有機溶剤への溶解性が高く、200〜250℃程度の温度で熱分解して酸化物となるため好ましい。
有機インジウム化合物としては、例えば、アセチルアセトンインジウム(正式名称:トリス(アセチルアセトナト)インジウム)[In(C5H7O2)3]、2−エチルヘキサン酸インジウム、蟻酸インジウム、インジウムアルコキシド等が挙げられるが、基本的には、溶剤に溶解し、焼成時において塩素ガスや窒素酸化物ガスなどの有害ガスが発生せずに酸化物に分解する有機インジウム化合物であれば良い。これらの中でもアセチルアセトンインジウムは有機溶剤への溶解性が高く、200〜250℃程度の温度で熱分解して酸化物となるため好ましい。
(b)ドーパント用有機金属化合物
ドーパント用有機金属化合物としては、有機錫化合物、有機チタン化合物、有機ゲルマニウム化合物、有機亜鉛化合物、有機タングステン化合物、有機ジルコニウム化合物、有機タンタル化合物、有機ニオブ化合物、有機ハフニウム化合物、有機バナジウム化合物のいずれか一種以上を用いることができる。
ドーパント用有機金属化合物としては、有機錫化合物、有機チタン化合物、有機ゲルマニウム化合物、有機亜鉛化合物、有機タングステン化合物、有機ジルコニウム化合物、有機タンタル化合物、有機ニオブ化合物、有機ハフニウム化合物、有機バナジウム化合物のいずれか一種以上を用いることができる。
ドーパンド用の有機錫化合物は、例えば、アセチルアセトン錫(正式名称:ジ−n−ブトキシドビス(2,4−ペンタンジオナト)錫)[Sn(C4H9)2(C5H7O2)2]、2−エチルヘキサン酸錫、蟻酸錫、錫アルコキシド等が挙げられるが、基本的には、溶剤に溶解し、焼成時において塩素ガスや窒素酸化物ガスなどの有害ガスが発生せずに酸化物に分解する有機錫化合物であれば良い。これらの中でもアセチルアセトン錫は有機溶剤への溶解性が高く、200〜250℃程度の温度で熱分解して酸化物となるため好ましい。
ドーパント用の有機チタン化合物は、例えば、チタンアセチルアセトン錯体としてのアセチルアセトンチタン(正式名称:チタンジ−n−ブトキシドビス(2,4−ペンタンジオネート)[Ti(C4H9O)2(C5H7O2)2] )、チタニル(IV)アセチルアセトネート[(C5H7O2)4TiO]、チタンジイソプロポキシド ビス(2,4−ペンタンジオネート)[C16H36O4Ti]等や、チタンアルコキシドとしてのチタンテトラエトキシド[Ti(C2H5O)4]、チタン(IV)−tert−ブトキシド[Ti(C4H9O)4]、チタンテトラ−n−ブトキシド[Ti(C4H9O)4]、チタンテトライソプロポキシド[Ti(C3H7O)4]等が挙げられるが、基本的には、溶剤に溶解し、焼成時において塩素ガスや窒素酸化物ガスなどの有害ガスが発生せずに酸化物に分解する有機チタン化合物であれば良い。これらの中でも、アセチルアセトンチタン(以下、AcAcTiと表記する場合がある)、チタンテトラ−n−ブトキシド、チタンテトライソプロポシドは、安価で入手し易いので好ましい。
ドーパント用の有機ゲルマニウム化合物は、例えば、ゲルマニウムアルコキシドとしてのゲルマニウムテトラエトキシド[Ge(C2H5O)4]、ゲルマニウムテトラ−n−ブトキシド[Ge(C4H9O)4]、ゲルマニウムテトライソプロポキシド[Ge(C3H7O)4]等や、β−カルボキシエチルゲルマニウムオキシド[(GeCH2CH2COOH)2O3]、テトラエチルゲルマニウム[Ge(C2H5)4]、テトラブチルゲルマニウム[Ge(C4H9)4]、トリブチルゲルマニウム[Ge(C4H9)3]等が挙げられるが、基本的には、溶剤に溶解し、焼成時において塩素ガスや窒素酸化物ガスなどの有害ガスが発生せずに酸化物に分解する有機ゲルマニウム化合物であれば良い。これらの中でも、ゲルマニウムテトラエトキシド、ゲルマニウムテトラ−n−ブトキシド、ゲルマニウムテトライソプロポキシドは、比較的安価で入手し易いので好ましい。
ドーパント用の有機亜鉛化合物は、例えば、亜鉛アセチルアセトン錯体としてのアセチルアセトン亜鉛(正式名称:亜鉛−2,4−ペンタンジオネート)[Zn(C5H7O2)2]、亜鉛−2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオネート[Zn(C11H19O2)2]等が挙げられるが、基本的には、溶剤に溶解し、焼成時において塩素ガスや窒素酸化物ガスなどの有害ガスが発生せずに酸化物に分解する有機亜鉛化合物であれば良い。これらの中でも、アセチルアセトン亜鉛は、安価で入手し易いので好ましい。
ドーパント用の有機タングステン化合物は、例えば、タングステンアルコキシドとしてのタングステン(V)エトキシド[W(C2H5O)5]、タングステン(VI)エトキシド[W(C2H5O)6]等が挙げられるが、基本的には、溶剤に溶解し、焼成時において塩素ガスや窒素酸化物ガスなどの有害ガスが発生せずに酸化物に分解する有機タングステン化合物であれば良い。
ドーパント用の有機ジルコニウム化合物は、例えば、ジルコニウムアルコキシドとしてのジルコニウムエトキシド[Zr(C2H5O)4]、ジルコニウム−n−プロポキシド[Zr(C3H7O)4]、ジルコニウム−iso−プロポキシド[Zr(C3H7O)4]、ジルコニウム−n−ブトキシド[Zr(C4H9O)4]、ジルコニウム−tert−ブトキシド[Zr(C4H9O)4]、ジルコニウム−2−メチル−2−ブトキシド[Zr(C5H11O)4]、ジルコニウム−2−メトキシメチル−2−プロポキシド[Zr(C5H11O2)4]等が挙げられるが、基本的には、溶剤に溶解し、焼成時において塩素ガスや窒素酸化物ガスなどの有害ガスが発生せずに酸化物に分解する有機ジルコニウム化合物であれば良い。これらの中でも、ジルコニウム−n−プロポキシド、ジルコニウム−n−ブトキシドは、比較的安価で入手し易いので好ましい。
ドーパント用の有機タンタル化合物は、例えば、タンタルアルコキシドとしてのタンタルメトキシド[Ta(CH3O)5]、タンタルエトキシド[Ta(C2H5O)5]、タンタル−iso−プロポキシド[Ta(C3H7O)5]、タンタル−n−ブトキシド[Ta(C4H9O)5]、テトラエトキシアセチルアセトナトタンタル[Ta(C2H5O)4(C5H7O2)]等が挙げられるが、基本的には、溶剤に溶解し、焼成時において塩素ガスや窒素酸化物ガスなどの有害ガスが発生せずに酸化物に分解する有機タンタル化合物であれば良い。
ドーパント用の有機ニオブ化合物は、例えば、ニオブアルコキシドとしてのニオブエトキシド[Nb(C2H5O)5]、ニオブ−n−ブトキシド[Nb(C4H9O)5]等が挙げられるが、基本的には、溶剤に溶解し、焼成時において塩素ガスや窒素酸化物ガスなどの有害ガスが発生せずに酸化物に分解する有機ニオブ化合物であれば良い。
ドーパント用の有機ハフニウム化合物は、例えば、ハフニウムアルコキシドとしてのハフニウムエトキシド[Hf(C2H5O)4]、ハフニウム−n−ブトキシド[Hf(C4H9O)4]、ハフニウム−tert−ブトキシド[Hf(C4H9O)4]、ハフニウム(VI)イソプロポキドモノイソプロピレート[Hf(C3H7O)4(C3H7OH)]等が挙げられるが、基本的には、溶剤に溶解し、焼成時において塩素ガスや窒素酸化物ガスなどの有害ガスが発生せずに酸化物に分解する有機ハフニウム化合物であれば良い。これらの中でも、ハフニウム−n−ブトキシドは、比較的安価で入手し易いので好ましい。
ドーパント用の有機バナジウム化合物は、例えば、バナジウムアセチルアセトン錯体としてのバナジウムオキサイドビス−2,4−ペンタンジオネート[VO(C5H7O2)2]、アセチルアセトンバナジウム(正式名称:バナジウム−2,4−ペンタンジオネート)[V(C5H7O2)3]等が挙げられるが、基本的には、溶剤に溶解し、焼成時において塩素ガスや窒素酸化物ガスなどの有害ガスが発生せずに酸化物に分解する有機バナジウム化合物であれば良い。
(c)セルロース誘導体
セルロース誘導体としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース 、ヒドロキシエチルセルロース 、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース 、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース 、カルボキシエチルセルロース、カルボキシエチルメチルセルロース、ニトロセルロース等が挙げられるが、これらの中でもヒドロキシプロピルセルロース(以下、HPCと表記する場合がある)が好ましい。HPCを用いれば、5重量%以下の含有量で十分な濡れ性が得られると同時に、大幅な粘度調整を行うことができる。またHPCの燃焼開始温度は300℃程度であり、焼成を300℃以上、好ましくは350℃以上の温度で行えば燃焼するので、生成する導電性粒子の粒成長を阻害せず、導電性が良好な透明導電膜を作製することができる。
セルロース誘導体としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース 、ヒドロキシエチルセルロース 、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース 、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース 、カルボキシエチルセルロース、カルボキシエチルメチルセルロース、ニトロセルロース等が挙げられるが、これらの中でもヒドロキシプロピルセルロース(以下、HPCと表記する場合がある)が好ましい。HPCを用いれば、5重量%以下の含有量で十分な濡れ性が得られると同時に、大幅な粘度調整を行うことができる。またHPCの燃焼開始温度は300℃程度であり、焼成を300℃以上、好ましくは350℃以上の温度で行えば燃焼するので、生成する導電性粒子の粒成長を阻害せず、導電性が良好な透明導電膜を作製することができる。
(d)溶剤
溶剤としては、AcAcIn、AcAcTi等のアセチルアセトン化合物を高濃度で溶解できるアルキルフェノール及び/又はアルケニルフェノールと二塩基酸エステル、あるいはアルキルフェノール及び/又はアルケニルフェノールと酢酸ベンジル、又はこれらの混合溶液を用いるのが好ましい。アルキルフェノール及びアルケニルフェノールとしては、クレゾール類、キシレノール、エチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、カシューナット殻液[3ペンタデカデシールフェノール]等が挙げられ、二塩基酸エステル(例えば二塩基酸ジメチル、二塩基酸ジエチル等)としては、コハク酸エステル、グルタル酸エステル、アジピン酸エステル、マロン酸エステル、フタル酸エステル等が挙げられる。
溶剤としては、AcAcIn、AcAcTi等のアセチルアセトン化合物を高濃度で溶解できるアルキルフェノール及び/又はアルケニルフェノールと二塩基酸エステル、あるいはアルキルフェノール及び/又はアルケニルフェノールと酢酸ベンジル、又はこれらの混合溶液を用いるのが好ましい。アルキルフェノール及びアルケニルフェノールとしては、クレゾール類、キシレノール、エチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、カシューナット殻液[3ペンタデカデシールフェノール]等が挙げられ、二塩基酸エステル(例えば二塩基酸ジメチル、二塩基酸ジエチル等)としては、コハク酸エステル、グルタル酸エステル、アジピン酸エステル、マロン酸エステル、フタル酸エステル等が挙げられる。
塗布液の粘度を低下させるために用いる溶剤としては、有機インジウム化合物、ドーパント用有機金属化合物、セルロース誘導体を溶解させた溶液と相溶性があれば良く、例えば、メタノール(MA)、エタノール(EA)、1−プロパノール(NPA)、イソプロパノール(IPA)、ブタノール、ペンタノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール(DAA)等のアルコール系溶剤、アセトン、アセチルアセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等のエステル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル(MCS)、エチレングリコールモノエチルエーテル(ECS)、エチレングリコールイソプロピルエーテル(IPC)、エチレングリコールモノブチルエーテル(BCS)、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル(PGM)、プロピレングリコールエチルエーテル(PE)、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGM−AC)、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート(PE−AC)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコール誘導体、トルエン、キシレン、メシチレン、ドデシルベンゼン等のベンゼン誘導体、トルエン、キシレン、メシチレン、ドデシルベンゼン等のベンゼン誘導体、ホルムアミド(FA)、N−メチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド(DMSO)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、γ−ブチロラクトン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、テトラヒドロフラン(THF)、クロロホルム、ミネラルスピリッツ、ターピネオール等の中から適宜選択できるが、これらの中でも、塗布液の安定性や成膜性を考慮すると、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM)等が好ましい。
(2)透明導電膜の形成
有機インジウム化合物、ドーパント用有機金属化合物、セルロース誘導体、溶剤を溶解させて透明導電膜形成用塗布液を得た後、この透明導電膜形成用塗布液を基材上に塗布、乾燥、焼成して透明導電膜を得て、この透明導電膜に紫外線を照射して形成する。
有機インジウム化合物、ドーパント用有機金属化合物、セルロース誘導体、溶剤を溶解させて透明導電膜形成用塗布液を得た後、この透明導電膜形成用塗布液を基材上に塗布、乾燥、焼成して透明導電膜を得て、この透明導電膜に紫外線を照射して形成する。
(a)塗布
(1)に述べた透明導電膜形成用塗布液の基材上への塗布に際して、その粘度はバインダーの分子量や含有量、溶剤の種類によって調整することができるので、インクジェット印刷法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法、ディスペンサ印刷法、スリットコート法、ダイコート法、ドクターブレードコート法、ワイヤーバーコート法、スピンコート法、スプレーコート法等の各種塗布法に対応することができる。
(1)に述べた透明導電膜形成用塗布液の基材上への塗布に際して、その粘度はバインダーの分子量や含有量、溶剤の種類によって調整することができるので、インクジェット印刷法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法、ディスペンサ印刷法、スリットコート法、ダイコート法、ドクターブレードコート法、ワイヤーバーコート法、スピンコート法、スプレーコート法等の各種塗布法に対応することができる。
例えば、高粘度(5000〜50000mPa・s程度)の塗布液は、高分子量のバインダーを5重量%以下、好ましくは2〜4重量%含有させることで作製でき、低粘度(5〜500mPa・s程度)は、低分子量のバインダーを5重量%以下、好ましくは0.1〜2重量%含有させ、かつ低粘度の希釈用溶剤で希釈することで作製できる。また、中粘度(500〜5000mPa・s)の塗布液は、高粘度の塗布液と低粘度の塗布液を混合することで作製できる。
基材への塗布は、セルロース誘導体の種類や添加量によって塗布液の粘度を数mPa・s〜数万mPa・sに調整できるので、スピンコート、ワイヤーバーコート、ディップコート、スクリーン印刷、インクジェット印刷といった各種塗布方法を用いて行う。
基材への塗布は、セルロース誘導体の種類や添加量によって塗布液の粘度を数mPa・s〜数万mPa・sに調整できるので、スピンコート、ワイヤーバーコート、ディップコート、スクリーン印刷、インクジェット印刷といった各種塗布方法を用いて行う。
(b)乾燥
塗布後の乾燥は、塗膜付き基材を80〜200℃の温度で10〜60分保持することにより行われる。塗布膜の乾燥温度が80℃よりも低いと乾燥に時間を要し、200℃よりも高いと乾燥後基材を急冷すると割れてしまう場合があるため好ましくない。
塗布後の乾燥は、塗膜付き基材を80〜200℃の温度で10〜60分保持することにより行われる。塗布膜の乾燥温度が80℃よりも低いと乾燥に時間を要し、200℃よりも高いと乾燥後基材を急冷すると割れてしまう場合があるため好ましくない。
(c)焼成
乾燥後の焼成は、所定雰囲気下の焼成炉に入れて焼成を行う。その際、塗膜に含まれるセルロース誘導体の燃焼に必要な酸素量に対して炉内の酸素量が不足した雰囲気下、450℃以上に加熱して行う。その加熱保持時間は15〜60分保持すれば良い。
焼成温度は、500℃以上とした方が耐候性の良好な透明導電膜を形成するのでより好ましい。焼成温度が450℃未満であると、有機インジウム化合物とドーパント用有機金属化合物の熱分解によって生成する透明導電微粒子の焼結が十分に進まず、透明導電膜の導電性や耐候性が損なわれるので好ましくない。
焼成中の雰囲気における酸素量は、セルロース誘導体の燃焼で発生するガスの影響で、例え酸素量が完全に燃焼に必要な酸素量の100%であってもセルロース誘導体の燃焼が遅延される場合もあり、セルロース誘導体を完全に燃焼に必要な酸素量の100%未満、望ましくは、90〜40%の範囲で所望の透明導電膜が得られる。供給される酸素量が低下した状態で焼成すると膜が変色してしまい好ましくない。焼成の好ましい範囲は、焼成後得られた膜の断面観察や初期表面抵抗値で判断することが好ましい。
乾燥後の焼成は、所定雰囲気下の焼成炉に入れて焼成を行う。その際、塗膜に含まれるセルロース誘導体の燃焼に必要な酸素量に対して炉内の酸素量が不足した雰囲気下、450℃以上に加熱して行う。その加熱保持時間は15〜60分保持すれば良い。
焼成温度は、500℃以上とした方が耐候性の良好な透明導電膜を形成するのでより好ましい。焼成温度が450℃未満であると、有機インジウム化合物とドーパント用有機金属化合物の熱分解によって生成する透明導電微粒子の焼結が十分に進まず、透明導電膜の導電性や耐候性が損なわれるので好ましくない。
焼成中の雰囲気における酸素量は、セルロース誘導体の燃焼で発生するガスの影響で、例え酸素量が完全に燃焼に必要な酸素量の100%であってもセルロース誘導体の燃焼が遅延される場合もあり、セルロース誘導体を完全に燃焼に必要な酸素量の100%未満、望ましくは、90〜40%の範囲で所望の透明導電膜が得られる。供給される酸素量が低下した状態で焼成すると膜が変色してしまい好ましくない。焼成の好ましい範囲は、焼成後得られた膜の断面観察や初期表面抵抗値で判断することが好ましい。
この焼成時において、セルロース誘導体の燃焼・消失が起って透明導電膜が形成されるが、塗膜に含まれるセルロース誘導体の燃焼に必要な酸素量に対して酸素量が不足した雰囲気下であると、セルロース誘導体の燃焼・消失が遅延されるため、最終的には熱分解によって生成する透明導電微粒子間に空孔が残った状態で焼結が終結する。
このため、焼成して得られる透明導電膜の空孔度は25%以上となり、焼成後の比抵抗値は100mΩ・cm以上の高抵抗を示すが、この空孔度が高いことは、透明導電膜の可視光線反射率を低下させて可視光線透過率を高める働きを果たしている。
ここで、透明導電膜の空孔度は、透過電子顕微鏡による該透明導電膜の断面写真から読み取った空孔部の面積比を用いている。
このため、焼成して得られる透明導電膜の空孔度は25%以上となり、焼成後の比抵抗値は100mΩ・cm以上の高抵抗を示すが、この空孔度が高いことは、透明導電膜の可視光線反射率を低下させて可視光線透過率を高める働きを果たしている。
ここで、透明導電膜の空孔度は、透過電子顕微鏡による該透明導電膜の断面写真から読み取った空孔部の面積比を用いている。
本発明の空孔を有する透明導電膜の製造方法においては、比抵抗値が100mΩ・cm以上の透明導電膜について、紫外線を照射することによって透明導電膜の比抵抗値を50mΩ・cm以下にすることができる。
透明導電膜に紫外線を照射することによって抵抗値を低下させるが、抵抗値を低下させるために用いる紫外線源としては、波長が300〜450nmの範囲である高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等が好ましく、波長が300nm未満でオゾンを発生するエキシマUVランプ、低圧水銀ランプ等は好ましくない。得られた空孔を有する透明導電膜は、透明性及び導電性も良好であるので、精密で、複雑なパターンの要求される液晶ディスプレイ(LCD)、エレクロロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、プラズマディスプレイ(PDP)などの表示素子透明電極、光半導体の透明電極などの電子機器の製造に利用可能である。
透明導電膜に紫外線を照射することによって抵抗値を低下させるが、抵抗値を低下させるために用いる紫外線源としては、波長が300〜450nmの範囲である高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等が好ましく、波長が300nm未満でオゾンを発生するエキシマUVランプ、低圧水銀ランプ等は好ましくない。得られた空孔を有する透明導電膜は、透明性及び導電性も良好であるので、精密で、複雑なパターンの要求される液晶ディスプレイ(LCD)、エレクロロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、プラズマディスプレイ(PDP)などの表示素子透明電極、光半導体の透明電極などの電子機器の製造に利用可能である。
以下、実施例について具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
焼成に用いる電気炉は、東京硝子器械(株)製FN−215SP、フルテック(株)製FT−101Sを使用した。
紫外線照射装置は、光源としてメタルハライドランプを用いる岩崎電機(株)製SUV−W131、高圧水銀ランプを用いる三永電気(株)製UVE−251S、低圧水銀ランプを用いるセン特殊光源(株)製PL16−110Dを使用した。表1に各光源の紫外線強度の波長依存性を示す。
焼成に用いる電気炉は、東京硝子器械(株)製FN−215SP、フルテック(株)製FT−101Sを使用した。
紫外線照射装置は、光源としてメタルハライドランプを用いる岩崎電機(株)製SUV−W131、高圧水銀ランプを用いる三永電気(株)製UVE−251S、低圧水銀ランプを用いるセン特殊光源(株)製PL16−110Dを使用した。表1に各光源の紫外線強度の波長依存性を示す。
[実施例1]
アセチルアセトンインジウム9.1g、アセチルアセトン錫0.9g、パラターシャリーブチルフェノール35.0g、二塩基酸エステル(デュポンジャパン製)52.4gを混合し、130℃に加温して90分間攪拌して溶解させた後、ヒドロキシプロピルセルロース4.0gを加えて90分間攪拌して溶解させ、アセチルアセトンインジウムとアセチルアセトン錫を合計で10重量%、ヒドロキシプロピルセルロースを2.6重量%含有する透明導電膜形成用塗布液を得た。
アセチルアセトンインジウム9.1g、アセチルアセトン錫0.9g、パラターシャリーブチルフェノール35.0g、二塩基酸エステル(デュポンジャパン製)52.4gを混合し、130℃に加温して90分間攪拌して溶解させた後、ヒドロキシプロピルセルロース4.0gを加えて90分間攪拌して溶解させ、アセチルアセトンインジウムとアセチルアセトン錫を合計で10重量%、ヒドロキシプロピルセルロースを2.6重量%含有する透明導電膜形成用塗布液を得た。
この透明導電膜形成用塗布液をワイヤーバー#16(Φ0.4mmワイヤー)を用いてソーダライムガラス基材(10cm×10cm×3mm厚さ)上に塗布し、180℃で10分間乾燥した後、東京硝子器械(株)製FN−215SPを用いて大気中で炉内に配置し、その後、排気管を通じて以外は外部雰囲気を遮断して500℃で60分間焼成して透明導電膜を作製した。
作製した透明導電膜にメタルハライドランプ(主波長365nm、31.04mW/cm2)を60分間照射し、実施例1に係る紫外線を照射した透明導電膜を得た。
作製した透明導電膜にメタルハライドランプ(主波長365nm、31.04mW/cm2)を60分間照射し、実施例1に係る紫外線を照射した透明導電膜を得た。
[実施例2]
フルテック(株)製FT−101Sを用いて、大気中で炉内に配置し、その後、排気管を通じて以外は外部雰囲気を遮断して500℃で30分間焼成した以外は実施例1と同様に行い、透明導電膜を作製した。
作製した透明導電膜に高圧水銀ランプ(主波長405nm、25.3mW/cm2)を10分間照射し、実施例2に係る紫外線を照射した透明導電膜を得た。
フルテック(株)製FT−101Sを用いて、大気中で炉内に配置し、その後、排気管を通じて以外は外部雰囲気を遮断して500℃で30分間焼成した以外は実施例1と同様に行い、透明導電膜を作製した。
作製した透明導電膜に高圧水銀ランプ(主波長405nm、25.3mW/cm2)を10分間照射し、実施例2に係る紫外線を照射した透明導電膜を得た。
[実施例3]
アセチルアセトンインジウム36.4g、アセチルアセトン錫3.6g、パラターシャリーブチルフェノール28.0g、二塩基酸エステル(デュポンジャパン製)28.0gを混合し、130℃に加温して90分間攪拌して溶解させた後、ヒドロキシプロピルセルロース4.0gを加えて90分間攪拌して溶解させ、アセチルアセトンインジウム、アセチルアセトン錫、ヒドロキシプロピルセルロースを含有する溶液(以下、A液と称する)を得た。
A液25gにシクロヘキサノン25g、プロピレングリコールモノメチルエーテル10g、メチルエチルケトン40gを加え、よく攪拌・混合してアセチルアセトンインジウムとアセチルアセトン錫を合計で10重量%、ヒドロキシプロピルセルロースを1.0重量%含有する透明導電膜形成用塗布液を得た。
アセチルアセトンインジウム36.4g、アセチルアセトン錫3.6g、パラターシャリーブチルフェノール28.0g、二塩基酸エステル(デュポンジャパン製)28.0gを混合し、130℃に加温して90分間攪拌して溶解させた後、ヒドロキシプロピルセルロース4.0gを加えて90分間攪拌して溶解させ、アセチルアセトンインジウム、アセチルアセトン錫、ヒドロキシプロピルセルロースを含有する溶液(以下、A液と称する)を得た。
A液25gにシクロヘキサノン25g、プロピレングリコールモノメチルエーテル10g、メチルエチルケトン40gを加え、よく攪拌・混合してアセチルアセトンインジウムとアセチルアセトン錫を合計で10重量%、ヒドロキシプロピルセルロースを1.0重量%含有する透明導電膜形成用塗布液を得た。
この透明導電膜形成用塗布液をスピンコーター(250rpm)を用いてソーダライムガラス基材上(10cm×10cm×3mm厚さ)に塗布し、180℃で10分間乾燥した後、フルテック(株)製FT−101Sを用いて大気中で炉内に配置し、その後、排気管を通じて以外は外部雰囲気を遮断して500℃で30分間焼成して透明導電膜を作製した。
作製した透明導電膜に高圧水銀ランプ(主波長405nm、25.3mW/cm2)を10分間照射し、実施例3に係る紫外線を照射した透明導電膜を得た。
作製した透明導電膜に高圧水銀ランプ(主波長405nm、25.3mW/cm2)を10分間照射し、実施例3に係る紫外線を照射した透明導電膜を得た。
[実施例4]
アセチルアセトンインジウム36.4g、アセチルアセトン錫3.6g、パラターシャリーブチルフェノール29.8g、二塩基酸エステル(デュポンジャパン製)29.8gを混合し、130℃に加温して90分間攪拌して溶解させた後、ヒドロキシプロピルセルロース0.4gを加えて90分間攪拌して溶解させ、アセチルアセトンインジウム、アセチルアセトン錫、ヒドロキシプロピルセルロースを含有する溶液(以下、B液と称する)を得た。
B液25gにシクロヘキサノン25g、プロピレングリコールモノメチルエーテル10g、メチルエチルケトン40gを加え、よく攪拌・混合してアセチルアセトンインジウムとアセチルアセトン錫を合計で10重量%、ヒドロキシプロピルセルロースを0.1重量%含有する透明導電膜形成用塗布液を得た。
アセチルアセトンインジウム36.4g、アセチルアセトン錫3.6g、パラターシャリーブチルフェノール29.8g、二塩基酸エステル(デュポンジャパン製)29.8gを混合し、130℃に加温して90分間攪拌して溶解させた後、ヒドロキシプロピルセルロース0.4gを加えて90分間攪拌して溶解させ、アセチルアセトンインジウム、アセチルアセトン錫、ヒドロキシプロピルセルロースを含有する溶液(以下、B液と称する)を得た。
B液25gにシクロヘキサノン25g、プロピレングリコールモノメチルエーテル10g、メチルエチルケトン40gを加え、よく攪拌・混合してアセチルアセトンインジウムとアセチルアセトン錫を合計で10重量%、ヒドロキシプロピルセルロースを0.1重量%含有する透明導電膜形成用塗布液を得た。
蒸気透明導電膜形成用塗布液を用いた以外は実施例3と同様にして成膜を行い、透明導電膜を作製した。
作製した透明導電膜に高圧水銀ランプ(主波長405nm、25.3mW/cm2)を10分間照射し、実施例4に係る紫外線を照射した透明導電膜を得た。
作製した透明導電膜に高圧水銀ランプ(主波長405nm、25.3mW/cm2)を10分間照射し、実施例4に係る紫外線を照射した透明導電膜を得た。
[比較例1]
実施例1と同様にして透明導電膜を作製し、比較例1に係る紫外線を照射しない透明導電膜を得た。
実施例1と同様にして透明導電膜を作製し、比較例1に係る紫外線を照射しない透明導電膜を得た。
[比較例2]
東京硝子器械(株)製FN−215SPを用いて大気中で炉内に配置し、その後、排気管を通じて以外は外部雰囲気を遮断して300℃で60分間焼成した以外は実施例1と同様に行い、透明導電膜を作製した。
作製した透明導電膜にメタルハライドランプ(主波長365nm、31.04mW/cm2)を60分間照射し、比較例2に係る紫外線を照射した透明導電膜を得た。
東京硝子器械(株)製FN−215SPを用いて大気中で炉内に配置し、その後、排気管を通じて以外は外部雰囲気を遮断して300℃で60分間焼成した以外は実施例1と同様に行い、透明導電膜を作製した。
作製した透明導電膜にメタルハライドランプ(主波長365nm、31.04mW/cm2)を60分間照射し、比較例2に係る紫外線を照射した透明導電膜を得た。
[比較例3]
実施例3と同様にして作製した透明導電膜に低圧水銀ランプ(主波長254nm、17.6mW/cm2)を10分間照射し、比較例3に係る紫外線を照射した透明導電膜を得た。
実施例3と同様にして作製した透明導電膜に低圧水銀ランプ(主波長254nm、17.6mW/cm2)を10分間照射し、比較例3に係る紫外線を照射した透明導電膜を得た。
[比較例4]
実施例4と同様にして作製した透明導電膜にて低圧水銀ランプ(主波長254nm、17.6mW/cm2)を10分間照射し、比較例4に係る紫外線を照射した透明導電膜を得た。
実施例4と同様にして作製した透明導電膜にて低圧水銀ランプ(主波長254nm、17.6mW/cm2)を10分間照射し、比較例4に係る紫外線を照射した透明導電膜を得た。
[比較例5]
東京硝子器械(株)製FN−215SPを用いて大気中400℃で60分間焼成した以外は実施例1と同様に行い、透明導電膜を作製した。
作製した透明導電膜にメタルハライドランプ(主波長365nm、31.04mW/cm2)を60分間照射し、比較例5に係る紫外線を照射した透明導電膜を得た。
東京硝子器械(株)製FN−215SPを用いて大気中400℃で60分間焼成した以外は実施例1と同様に行い、透明導電膜を作製した。
作製した透明導電膜にメタルハライドランプ(主波長365nm、31.04mW/cm2)を60分間照射し、比較例5に係る紫外線を照射した透明導電膜を得た。
このようにして得られた各実施例及び各比較例に係る透明導電膜の表面抵抗値(単位:Ω/□(オームパースクエアと読む))を三菱化学(株)製の表面抵抗計ロレスタAP(MCP−T400)、可視光線透過率とヘイズ値を村上色彩技術研究所製ヘイズメーター(HR−200)により測定した。また、空孔度は各透明導電膜の透過電素顕微鏡による断面写真の空孔部の面積比から求めた。その結果を表2に示す。
尚、上述の透明導電膜の透過率は、透明導電膜だけの(可視光線)透過率であって、以下の様にして求めた。
透明導電膜の透過率(%)=
[(透明導電膜付ガラス基材ごと測定した透過率)/(ガラス基材の透過率)]×100
尚、上述の透明導電膜の透過率は、透明導電膜だけの(可視光線)透過率であって、以下の様にして求めた。
透明導電膜の透過率(%)=
[(透明導電膜付ガラス基材ごと測定した透過率)/(ガラス基材の透過率)]×100
各実施例と各比較例を比べると明らかな通り、各実施例のメタルハライドランプ又は高圧水銀ランプを照射した透明導電膜は空孔を有し、空孔度は30〜35%でありながら低抵抗となっている。
比較例1は、紫外線を照射していないため初期抵抗値が高く、6日程度大気放置して初めて低抵抗値になる。比較例2は、焼成温度が300℃と低く結晶化が進まないために初期抵抗値が高くなっている。比較例3、4は焼成を500℃で行っているが、オゾンが発生する低圧水銀ランプを用いているために高抵抗となっている。比較例5は焼成の温度が400℃と低く、結晶化が充分でないために、照射前の比抵抗値が大きく、紫外線照射しても満足すべき比抵抗値が得られない。
比較例1は、紫外線を照射していないため初期抵抗値が高く、6日程度大気放置して初めて低抵抗値になる。比較例2は、焼成温度が300℃と低く結晶化が進まないために初期抵抗値が高くなっている。比較例3、4は焼成を500℃で行っているが、オゾンが発生する低圧水銀ランプを用いているために高抵抗となっている。比較例5は焼成の温度が400℃と低く、結晶化が充分でないために、照射前の比抵抗値が大きく、紫外線照射しても満足すべき比抵抗値が得られない。
Claims (10)
- 基材上に有機インジウム化合物、ドーパント用有機金属化合物、セルロース誘導体、及び溶剤を含有する透明導電膜形成用塗布液を塗布、乾燥して塗膜を形成後、前記塗膜に含まれる前記セルロース誘導体の完全燃焼に必要な酸素量より少ない酸素量の雰囲気下で前記塗膜を焼成して得られる膜の内部に空孔を有する透明導電膜に紫外線を照射して前記透明導電膜の電気抵抗値を低下させることを特徴とする空孔を有する透明導電膜の製造方法。
- 前記透明導電膜の空孔度が25%以上であることを特徴とする請求項1記載の空孔を有する透明導電膜の製造方法。
- 前記焼成が、450℃以上の温度で行なわれることを特徴とする請求項1記載の空孔を有する透明導電膜の製造方法。
- 前記透明導電膜の焼成後の比抵抗値が100mΩ・cm以上、紫外線照射後の比抵抗値が50mΩ・cm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の空孔を有する透明導電膜の製造方法。
- 前記透明導電膜形成用塗布液の有機インジウム化合物とドーパント用有機金属化合物の合計含有量が3〜40重量%、セルロース誘導体の含有量が0.1〜10重量%であることを特徴とする請求項1に記載の空孔を有する透明導電膜の製造方法。
- 前記有機インジウム化合物が、アセチルアセトンインジウムであることを特徴とする請求項1又は5に記載の空孔を有する透明導電膜の製造方法。
- 前記ドーパント用有機金属化合物が、有機錫化合物、有機チタン化合物、有機ゲルマニウム化合物、有機亜鉛化合物、有機タングステン化合物、有機ジルコニウム化合物、有機タンタル化合物、有機ニオブ化合物、有機ハフニウム化合物、有機バナジウム化合物のいずれか一種以上であることを特徴とする請求項1、5、6のいずれか1項に記載の空孔を有する透明導電膜の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法を用いて形成された膜の内部に空孔を有する透明導電膜。
- 前記透明導電膜の空孔度が25%以上であることを特徴とする請求項8に記載の空孔を有する透明導電膜。
- 比抵抗値が50mΩ・cm以下であることを特徴とする請求項8又は9に記載の空孔を有する透明導電膜。
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WO2011055856A1 (ja) * | 2009-11-05 | 2011-05-12 | 住友金属鉱山株式会社 | 透明導電膜の製造方法及び透明導電膜、それを用いた素子、透明導電基板並びにそれを用いたデバイス |
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2008
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WO2011055856A1 (ja) * | 2009-11-05 | 2011-05-12 | 住友金属鉱山株式会社 | 透明導電膜の製造方法及び透明導電膜、それを用いた素子、透明導電基板並びにそれを用いたデバイス |
JP5403293B2 (ja) * | 2009-11-05 | 2014-01-29 | 住友金属鉱山株式会社 | 透明導電膜の製造方法及び透明導電膜、それを用いた素子、透明導電基板並びにそれを用いたデバイス |
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