JP2010005546A - 塗布装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ローラに撓み変形が生じる場合であっても、塗布ユニットを十分に初期化することができる予備塗布装置を備える塗布装置を提供する。
【解決手段】基板を載置するステージと、一方向に延びるとともに塗布液を吐出するスリットを有する塗布ユニットと、この塗布ユニットを初期化する予備塗布装置とを備え、前記予備塗布装置により初期化された塗布ユニットが、ステージ上の基板に対して相対的に移動しつつ前記スリットから塗布液を吐出することにより基板に塗布液を塗布する塗布装置であって、前記予備塗布装置は、一方向に延びるとともに前記スリットから吐出される塗布液を付着させるローラを有しており、このローラは、ローラの延びる方向と前記スリットの延びる方向とが交差する状態で配置されるように構成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ステージに載置された基板上に塗布液を塗布する塗布装置に関するものである。
液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等のフラットパネルディスプレイには、ガラス等で形成された基板上にレジスト液等の塗布液が塗布されたものが使用されている。この塗布基板は、塗布液を均一に塗布する塗布装置によって形成されている。
この塗布装置は、基板が載置されるステージと、塗布液が吐出される塗布ユニットを備えており、塗布ユニットのスリットから塗布液を吐出させながら塗布ユニットを移動させることにより、基板上に均一厚さの塗布膜が形成されるようになっている。
このような塗布装置は、下記特許文献1に示されるように、基板上に塗布(基板上への塗布を本塗布という)を行う前には、塗布ユニットを本塗布に適した状態にするため、塗布ユニットを初期化する予備塗布装置を備えている。この予備塗布装置は、一方向に延びるローラが回転可能に支持されており、ローラの延びる方向と塗布ユニットのスリットの延びる方向とが平行になるように配置されている。そして、塗布ユニットを初期化する場合には、塗布ユニットのスリットから塗布液をローラの外周面に吐出し、この吐出された塗布液がローラの外周面に付着した状態でローラを回転させる。これにより、スリット内の塗布液がスリットの長手方向全体に亘って吐出され、塗布ユニットのスリット内の塗布液が長手方向に亘って均一化される。このようにして、塗布ユニットの初期化が完了する。
特開2005−252045号公報
しかしながら、ローラは、その自重により僅かながら重力方向に撓み変形している。具体的には、ローラが両端支持されていることから、その自重によりローラの長手方向中央部分が両端部に比べて重力方向下向きに撓み変形している。そのため、塗布ユニットを初期化する際、スリットから塗布液を吐出すると、塗布液とローラの外周面との接触状態がローラの長手方向に亘って均一にならないことから、十分な初期化が行えないという問題がある。すなわち、ローラの長手方向中央部分が、両端部に比べて重力方向下向きへの撓み変形量が僅かに大きいため、スリットの中央部分では吐出される塗布液が薄状となり、場合によっては途切れてしまうこともある。このような場合には、ローラを回転させてもスリットの中央部分の塗布液がローラの回転に応じて吐出されないことから、スリットの長手方向中央部分と両端部とでは、スリット内の塗布液がローラの回転により吐出される量が異なってしまう。その結果、スリット内の塗布液が長手方向に亘って均一化されず、十分な初期化が行えないという問題があった。特に近年では、大型基板の使用により、ローラ長が長くなっているため、この問題がさらに顕著になっている。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ローラに撓み変形が生じる場合であっても、塗布ユニットの十分な初期化を行うことができる塗布装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明の塗布装置は、基板を載置するステージと、一方向に延びるとともに塗布液を吐出するスリットを有する塗布ユニットと、この塗布ユニットを初期化する予備塗布装置とを備え、前記予備塗布装置により初期化された塗布ユニットが、ステージ上の基板に対して相対的に移動しつつ前記スリットから塗布液を吐出することにより基板に塗布液を塗布する塗布装置であって、前記予備塗布装置は、一方向に延びるとともに前記スリットから吐出される塗布液を付着させるローラを有しており、このローラは、(スリットの吐出時に)ローラの延びる方向と前記スリットの延びる方向とが交差する状態で配置されていることを特徴としている。
上記塗布装置によれば、スリットとローラとの重力方向寸法について、スリットの長手方向中央部分と両端部とでその差を小さくすることができるため、ローラに撓み変形が発生する場合であっても十分に塗布ユニットの初期化を行うことができる。すなわち、ローラは、その中央部分が撓みにより重力方向下側に変形しているため、スリットがローラの軸上に位置している場合には、ローラの外周面とスリットとの重力方向寸法は、長手方向中央部分で大きく、両端部で小さくなる。一方、ローラの軸上から軸方向と直交する方向に僅かに変位した位置では、ローラの外周面はローラの軸上に比べて重力方向下側に位置している。したがって、スリットの長手方向中央位置がローラの軸上に位置する状態で、ローラがスリットに対して、ローラの延びる方向と前記スリットの延びる方向とが交差するように配置されれば、スリットの長手方向中央位置がローラの軸上の外周面と対向し、スリットの長手方向両端部がローラの軸上から僅かに変位した外周面と対向する。すなわち、ローラの外周面とスリットとの重力方向寸法は、スリットの中央部分と両端部とでその差が小さくなる。これにより、ローラに対してスリットを長手方向に亘って近接させることができ、スリットからの塗布液がローラの外周面に付着させた状態でローラを回転させることにより、スリット内の塗布液が長手方向に亘って吐出され、十分に塗布ユニットを初期化することができる。
また、前記予備塗布装置は、前記ローラを収容するケース部を有しており、このケース部がローラの長手方向中心点を中心にして回動するように構成されており、このケース部を回動させることにより前記ローラを変位させて、前記ローラの延びる方向と前記スリットの延びる方向とが交差するように調節できるように構成してもよい。
この構成によれば、ケース部を回動させることにより、ローラの変位量を調節することができるため、ローラ4のみを変位させる構成に比べて装置構成を簡素化することができる。したがって、予備塗布装置のセッティング及び調整を簡略化することができる。
本発明の塗布装置によれば、ローラに撓み変形が生じる場合であっても、塗布ユニットを十分に初期化することができる。
本発明の塗布装置に係る実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態における塗布装置を概略的に示す図であり、図2は塗布ユニットの要部を概略的に示す図である。
図1〜図2に示すように、塗布装置1は、基板10上に薬液やレジスト液等の塗布液を塗布して塗布膜を形成するものであり、基台20と、基板10を載置するためのステージ21と、このステージ21に対し特定方向に移動可能に構成される塗布ユニット30とを備えており、さらにこの塗布ユニット30を初期化する予備塗布装置2(図1において左側)を備えている。
なお、以下の説明では、塗布ユニット30が移動する方向をX軸方向、これと水平面上で直交する方向をY軸方向、X軸およびY軸方向の双方に直交する方向をZ軸方向として説明を進めることとする。
前記ステージ21は、搬入された基板10をその表面に載置して保持するものである。このステージ21には、その表面に開口する複数の吸引孔(不図示)が形成されており、これらの吸引孔と真空ポンプ(不図示)とが連通して接続されている。そして、ステージ21の表面に基板10が載置された状態で真空ポンプを作動させると、吸引孔に吸引力が発生し基板10がステージ21の表面に吸引されて基板10を吸着保持できるようになっている。また、ステージ21には、基板10を昇降動作させる基板昇降機構が設けられている。すなわち、ステージ21の表面には複数のピン孔(不図示)が形成されており、このピン孔にはZ軸方向に昇降動作可能なリフトピン(不図示)が埋設されている。そして、ステージ21の表面に基板10を載置した状態でリフトピンを上昇させることにより、リフトピンの先端部分が基板10に当接し、複数のリフトピンの先端部分で基板10を所定の高さ位置に保持できるようになっている。これにより、基板10との接触部分を極力抑えて保持することができ、基板10を損傷させることなくスムーズに交換できるようになっている。
また、塗布ユニット30は、基板10上に塗布液を塗布するものである。この塗布ユニット30は、基台20に取付けられた脚部31(図2参照)とY軸方向に延びる口金部34とを有しており、基台20上をY軸方向に跨いだ状態でX軸方向に移動可能に取り付けられている。具体的には、基台20のY軸方向両端部にはそれぞれX軸方向に延びるレール22が設置されており、脚部31がこのレール22にスライド自在に取り付けられている。そして、脚部31にはリニアモータ33の可動子が取り付けられており、リニアモータ33を駆動制御することにより、塗布ユニット30がX軸方向に移動し、任意の位置で停止できるようになっている。
本実施形態では、予備塗布を行う予備塗布位置、本塗布を行う本塗布開始位置に移動し、それぞれの位置で精度よく停止できるようになっている。ここで、予備塗布位置とは、塗布ユニットを初期化するために予備塗布を行う位置であり、後述する塗布ユニット30のスリット34aの位置が、ローラ4の軸心位置とX軸方向において一致する位置(図1における位置A)である。また、本塗布位置とは、X軸方向において基板10上に塗布を開始する位置(図1における位置B)のことである。
塗布ユニット30の脚部31には、図2に示すように、塗布液を塗布する口金部34が取り付けられている。具体的には、この脚部31にはZ軸方向に延びるレール37と、このレール37に沿ってスライドするスライダ35が設けられており、これらのスライダ35と口金部34とが連結されている。そして、スライダ35にはサーボモータ(不図示)により駆動されるボールねじ機構が取り付けられており、このサーボモータを駆動制御することにより、スライダ35がZ軸方向に移動するとともに、任意の位置で停止できるようになっている。すなわち、口金部34が、ステージ21に保持された基板10又は予備塗布装置2のローラ4に対して接離可能に支持されている。
口金部34は、塗布液を塗布して基板10上に塗布膜を形成するものである。この口金部34は、一方向に延びる形状を有する柱状部材であり、塗布ユニット30の走行方向(X軸方向)とほぼ直交するように設けられている。この口金部34には、長手方向に延びるスリット34aが形成されており、口金部34に供給された塗布液がスリット34aからその長手方向に亘って一様に吐出されるようになっている。したがって、このスリット34aから塗布液を吐出させた状態で塗布ユニット30をX軸方向に走行させることにより、スリット34aの長手方向に亘って基板10上に一定厚さの塗布膜が形成されるようになっている。
塗布装置1のX軸方向端部(図1の左側)には予備塗布装置2が設けられている。この予備塗布装置2は、塗布ユニット30を初期化するものである。この予備塗布装置2は、塗布ユニット30から吐出された塗布液等を受けるケース部24と、このケース部24内に回転可能に収容されるローラ4とを有しており、このローラ4に塗布ユニット30から塗布液を吐出させることにより、塗布ユニット30を初期化できるようになっている。
ケース部24は、基台20に取付けられており、その一部が基台20の表面上に突出した状態で埋設されている。そして、ケース部24の上方には、開口部26aが形成されており、その開口部26aからローラ外周面41の一部がその長手方向に亘って臨めるようになっている。したがって、塗布ユニット30が予備塗布位置(位置A)で停止すると、塗布ユニット30のスリット34aとローラ外周面41とが互いに対向するようになっている。
ケース部24には、ローラ4に付着した塗布液等を洗浄するための洗浄機5が取付けられている。この洗浄機5は、洗浄液供給器50、スクレーパ60、ガスノズル70を有しており、ローラ外周面41付近にローラ4の回転方向に沿ってこの順に取付けられている。この洗浄液供給器50は、ローラ外周面41に洗浄液を吐出するものである。スクレーパ60は、ローラ外周面41に当接することにより、ローラ外周面41に付着した塗布液を掻き取るものである。ガスノズル70は、ローラ外周面41にエアや不活性ガス等(以下、単にガスという)を吹き付けることにより、ローラ外周面41を乾燥させるものである。すなわち、これらにより、ローラ外周面41が洗浄され、開口部26aからは、洗浄後のローラ外周面41が現れるようになっている。
また、ケース部24の底部には、排出口25aが設けられており、この排出口25aと廃液回収装置とが配管で連結されている。これにより、ケース部24内の廃液がこの排出口25aを通じて廃液回収装置に排出されるようになっている。また、ケース部24の側面部には、ガス吸引口25bが設けられている。これにより、ガスノズル70からローラ4に対して供給されたガスや洗浄液の揮発成分等が吸引され、このガス吸引口25bを通じてガス吸引口25bと接続されるガス回収装置に回収されるようになっている。
また、ケース部24内では、一軸方向に延びるローラ4が軸心回りに回転可能に設けられている。具体的には、ローラ4には図示しないモータが接続されており、このモータを駆動させることによりローラ4が軸心回り(図1の矢印方向)に回転できるようになっている。これにより、塗布ユニット30から吐出された塗布液をローラ外周面41に付着させ、この状態でローラ4を回転させることにより、外周面41に付着した塗布液がローラ4の回転に従って引き込まれ、スリット34aの長手方向に亘って所定量の塗布液が除去されるようになっている。
このローラ4は、その延びる方向(軸心方向)が、スリット34aの延びる方向に対して交差する状態で配置されている。ここで、図3は、塗布ユニット30の口金部34とローラ4とを模式的に示した図である。図3(a)は、塗布ユニット30が予備塗布位置(位置A、図1参照)以外の位置に配置された状態を示す図であり、図3(b)は、塗布ユニット30が予備塗布位置(位置A)に配置された状態を示す図である。なお、破線で示されるローラ4’は、ローラ4の延びる方向(軸心方向)とスリット34aの延びる方向とが平行に配置(一致するように配置)される状態を示すものである。本実施形態では、このローラ4’の配置姿勢をローラ4の基準姿勢と呼ぶことにする。
図3に示すように、ローラ4はスリット34aに対して交差する状態で配置されており、ローラ4の軸心方向両端部4a,4bが基準姿勢に対してΔXだけX軸方向に変位した状態で配置されている。具体的には、ローラ4は、ローラ4の長手方向中心点Mとスリット34aの長手方向中心点Nとを一致させた状態から、軸方向端部4aをX軸方向に+ΔX、軸方向端部4bをX軸方向に−ΔXだけ変位させた状態で配置されている。そして、図3(b)に示すように、ローラ4の中心点Mとスリット34aの中心点Nが一致する状態では、ローラ外周面41とスリット34aとが長手方向に亘って対向するように設定されており、スリット34a全体が、ローラ外周面41をZ軸方向(重力方向)から見た領域内に入っている状態となっている。これにより、塗布ユニット30が、予備塗布位置(位置A)においてスリット34aから塗布液を吐出すると、吐出された塗布液が長手方向に亘ってローラ外周面41上に塗布されるようになっている。
このローラ4の軸心方向両端部4a,4bにおける変位量ΔXは、ローラ4とスリット34aとの重力方向寸法(Z軸方向寸法)が、その長手方向中央部分及び両端部分でほぼ等しくなるように設定されている。
ここで、図4は、口金部34のスリット34aとローラ4との位置関係を示す図であり、図4(a)は、X軸方向から見た図、図4(b)はZ軸方向(上方)から見た図である。また、図5は、ローラ4に撓み変形が発生しないと仮定した場合のローラ4とスリット34aとの位置関係を示す図であり、破線で示す口金部34により、ローラ4の基準姿勢よりも変位量ΔXだけ変位させたローラ4とスリット34aとの位置関係を示している。
図4に示すように、ローラ4の撓み変形がないと仮定した場合には、ローラ4とスリット34aとのZ方向寸法(重力方向寸法)は、Sである。しかし、実際は、ローラ4の長手方向中央部分4cは、両端部4a、4bよりもtだけ下方向に撓み変形しているため、スリット34aの中央部Cとローラ4の中央部4cとのZ方向寸法は、S+tである。
また、ローラ4の両端部4a,4bが、ローラ4の基準姿勢よりも変位量ΔXだけ変位させた場合(図5における破線)には、Z方向寸法が、ローラ4の軸心上の位置Pに比べてギャップΔZだけ大きくなる。すなわち、ローラ4の端部4a(4b)とスリット34aの端部R(L)とのZ方向寸法は、S+ΔZである。
したがって、ローラ4の中央部4cの撓み変形量tと、両端部L,RのギャップΔZとが同じになれば、ローラ外周面41とスリット34aとのZ方向寸法が、長手方向に亘ってほぼ等しくすることができる。すなわち、撓み変形量tとギャップΔZとが同じ値になるようにローラ4の両端部4a,4bにおける変位量ΔXを設定すれば、ローラ外周面41とスリット34aとのZ方向寸法が、長手方向に亘ってほぼ等しくすることができる。
具体的には、次式によって幾何学的に変位量ΔXとギャップΔZとの関係を算出することができる。なお、中心角Δθ、ローラ4の半径Rについては、図6のように設定する。
Δθ=sin−1(ΔX/R) ・・・(1)
ΔZ=ΔX・tan(Δθ/2) ・・・(2)
本実施形態では、ローラ4の半径R=130(mm)として計算した変位量ΔXとギャップΔZとの関係を図7に示す。図7によれば、例えば、ローラ4の両端部がΔX=2(mm)変位した場合、ΔZ=15.4(μm)となる。
ここで、ローラ4の中央部分の撓み変形量t=25(μm)の場合には、撓み変形量t=ギャップΔZとなれば、ローラ外周面41とスリット34aとのZ方向寸法が、長手方向に亘ってほぼ等しくすることができる。すなわち、図7のグラフより、ΔZ=25(μm)に対応するΔXは、ΔX=2.5(mm)となる。したがって、ローラ4の両端部4a,4bが、ローラ4の基準姿勢に対して2.5(mm)変位する状態にローラ4を配置する。これにより、ローラ外周面41とスリット34aとのZ方向寸法が、長手方向に亘ってほぼ等しくすることができる。
次に、この予備塗布装置2を含む塗布装置1の動作について、図8、図9に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、本実施形態では、ローラ4が基準姿勢に対して所定の変位量ΔXだけ変位する状態に配置されていることにより、ローラ外周面41とスリット34aとのZ方向寸法が長手方向に亘ってほぼ等しくなるように設定されている。
まず、基板10上に塗布液を塗布する本塗布工程を行う前に予備塗布工程として、塗布ユニット30の初期化が行われる(ステップS1)。この予備塗布工程は、図9に示すフローチャートのステップS11〜S14に従って行われる。まず、塗布ユニット30の位置決め(予備塗布時)が行われる(ステップS11)。具体的には、リニアモータを駆動させることにより塗布ユニット30を移動させ、塗布ユニット30が予備塗布位置(位置A)に位置させたところで停止させる。そして、サーボモータを駆動させることにより口金部34を下降させ、口金部34のスリット34aとローラ外周面41との距離が所定値になる位置で停止させる。
次に、予備塗布装置2を稼働させる(ステップS12)。すなわち、洗浄液供給器50から洗浄液を吐出させるとともに、ガスノズル70からガスを噴出させた状態で、ローラ4を回転させる。これにより、ローラ外周面41全体が洗浄され、外周面41が予備塗布を行える状態に形成される。
次に、予備塗布が行われる(ステップS13)。具体的には、塗布ユニット30から所定量の塗布液を回転しているローラ外周面41に吐出させる。これにより、塗布ユニット30のスリット34aとローラ外周面41とが塗布液で連結された状態になる。すなわち、本実施形態では、ローラ外周面41とスリット34aとのZ方向寸法が長手方向に亘ってほぼ等しくなるように設定されているため、スリット34aとローラ外周面41とが長手方向に亘って、塗布液で連結された状態になる。そして、この状態でローラ4が回転していることにより、一定厚さの塗布膜がローラ外周面41の長手方向に亘って形成され、所定量の塗布液を吐出した後、口金部34を上昇させる。これにより、スリット34aとローラ4との間に形成された塗布膜が断ち切られ、塗布ユニット30の初期化が完了する。
一方、図8に示すように、この塗布ユニット30の初期化と同時に、ステップS2において基板10の搬入が行われる。具体的には、ステージ21の表面から複数のリフトピンが突出した状態で待機されており、図示しないロボットハンドにより、リフトピンの先端部分に基板10が載置される。そして、リフトピンの先端部分に基板10が載置された状態から、リフトピンを下降させて、基板10をステージ21の表面に載置される。
次に、ステップS3により、基板10がステージ21上に保持される。具体的には、真空ポンプを駆動させることにより、吸引孔に急速に吸引力を発生させる。すなわち、吸引孔内の大気が真空ポンプにより急速に吸引されることにより、吸引孔に吸引力が発生し、瞬時に基板10がステージ21上に吸着されて保持される。
次に、ステップS4により、塗布ユニット30が本塗布位置に位置決めされる。具体的には、ステップS13により、予備塗布が完了した後、リニアモータを駆動させることにより塗布ユニット30を本塗布位置(位置B)まで移動させる。そして、サーボモータを駆動させることにより口金部34を下降させ、口金部34のスリット34aと基板10表面との距離が所定値になる位置で停止させる。
次に、ステップS5において、塗布動作が行われる。すなわち、塗布ユニット30を特定の方向に走行させつつ、塗布液を吐出させることにより、基板10の表面に塗布膜を形成させる。
次に、ステップS6において、基板10の取出しが行われる。すなわち、S5における塗布動作により基板10表面に塗布膜が形成された後、真空ポンプを停止させて、吸引孔21aにおける圧力を大気圧に戻す。そして、リフトピンを上昇させることにより、リフトピンの先端部分で基板10を保持させ、図示しないロボットハンドに基板10の受け渡しが行われ、ステージ21の表面から基板10が排出される。
このような塗布装置1によれば、スリット34aとローラ4との重力方向寸法について、ローラ4の中央部分4cと両端部4a,4bとでその差を小さくすることができるため、予備塗布装置2において、ローラ4に撓み変形が発生する場合であっても十分に塗布ユニット30の初期化を行うことができる。これにより、ローラ4に対してスリット34aを長手方向に亘って近接させることができるため、スリット34aからの塗布液がローラ外周面41に付着させた状態でローラ4を回転させることにより、スリット34a内の塗布液が長手方向に亘ってほぼ均等に吐出することができ、十分に塗布ユニット30を初期化することができる。
上記実施形態では、ローラ4自体を基準姿勢に対して変位させて配置する例について説明したが、予備塗布装置2全体を回動させることにより、ローラ4を基準姿勢に対して変位させるものであってもよい。具体的には、ローラ4の中心点M直下の基台20には、軸部材が設けられており、この軸部材と予備塗布装置2のケース部24とがベアリングを介して連結されている。すなわち、ケース部24がローラ4の中心点Mを中心に回動するようになっており、ケース部24を回動させることにより、ローラ4が中心点Mを中心に基準姿勢に対して変位できるようになっている。これにより、ケース部24を回動させることにより、ローラ4の変位量ΔXを調節できるようになっている。これにより、ローラ4のみを変位させる構成に比べて装置構成を簡素化することができるため、予備塗布装置2のセッティング及び調整を簡略化することができる。
本発明の実施形態に係る塗布装置を概略的に示す正面図である。 上記塗布装置における塗布ユニットの脚部付近を示す概略図である。 塗布ユニットの口金部とローラとを模式的に示した図であり、(a)は、塗布ユニットが予備塗布位置以外の位置に配置された状態を示す図であり、(b)は、塗布ユニットが予備塗布位置に配置された状態を示す図である。 口金部のスリットとローラとの位置関係を示す図であり、(a)は、X軸方向から見た図、(b)はZ軸方向(上方)から見た図である。 ローラに撓み変形が発生しないと仮定した場合のローラとスリットとの位置関係を示す図である。 式(1)、式(2)で使用する記号を説明するための図である。 変位量ΔXとギャップΔZとの関係を示す図である。 塗布装置の動作を示すフローチャートである。 予備塗布装置の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 塗布装置
2 予備塗布装置
4 ローラ
10 基板
30 塗布ユニット
34 口金部
34a スリット
41 ローラ外周面

Claims (2)

  1. 基板を載置するステージと、一方向に延びるとともに塗布液を吐出するスリットを有する塗布ユニットと、この塗布ユニットを初期化する予備塗布装置とを備え、前記予備塗布装置により初期化された塗布ユニットが、ステージ上の基板に対して相対的に移動しつつ前記スリットから塗布液を吐出することにより基板に塗布液を塗布する塗布装置であって、
    前記予備塗布装置は、一方向に延びるとともに前記スリットから吐出される塗布液を付着させるローラを有しており、このローラは、ローラの延びる方向と前記スリットの延びる方向とが交差する状態で配置されていることを特徴とする塗布装置。
  2. 前記予備塗布装置は、前記ローラを収容するケース部を有しており、このケース部がローラの長手方向中心点を中心にして回動するように構成されており、このケース部を回動させることにより前記ローラを変位させて、前記ローラの延びる方向と前記スリットの延びる方向とが交差するように調節できることを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
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