JP2010002198A - 圧力センサの製造方法 - Google Patents

圧力センサの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010002198A
JP2010002198A JP2008158929A JP2008158929A JP2010002198A JP 2010002198 A JP2010002198 A JP 2010002198A JP 2008158929 A JP2008158929 A JP 2008158929A JP 2008158929 A JP2008158929 A JP 2008158929A JP 2010002198 A JP2010002198 A JP 2010002198A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filling material
mold
case
primary
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008158929A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5003604B2 (ja
Inventor
Takashi Nomura
貴志 野村
Hironobu Baba
広伸 馬場
Yoshifumi Watanabe
善文 渡辺
Norifumi Yoshida
典史 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2008158929A priority Critical patent/JP5003604B2/ja
Publication of JP2010002198A publication Critical patent/JP2010002198A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5003604B2 publication Critical patent/JP5003604B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Fluid Pressure (AREA)

Abstract

【課題】ケースのうち弾性部材がポッティングされる面を平滑な面にする。
【解決手段】ケース10のうち第1の部位13を形成するための第1の金型74と第2の金型75とを用意し、第1の金型74と第2の金型75とで構成された空間81に1次充填材料17を充填することで第1の部位13を成形する1次充填工程を行う(図3(a))。この後、第1の部位13から第2の金型75を外し、第2の部位14を形成するための第3の金型76を用意し、第1の金型74、第1の部位13、および第3の金型76で構成された空間82に1次充填材料17よりも粘度が低い2次充填材料18を充填することで第2の部位14を成形する2次充填工程を行う(図3(b))。このようにして、2次充填材料18を充填する際に第1の部位13に対するせん断応力を低減する。
【選択図】図3

Description


本発明は、ケースに弾性部材がポッティングされ、該弾性部材を介して伝達された圧力を検出する圧力センサの製造方法に関する。
従来より、ケースを備えた圧力センサが、例えば特許文献1で提案されている。具体的に、特許文献1では、樹脂で成形されたケースと、ケースの凹部に搭載されたセンサチップとを備えて構成される圧力センサが提案されている。
センサチップは、表面および裏面に圧力が印加されるものであり、該裏面がケースに対向した状態でケースに固定されている。また、ケースは、センサチップの裏面に圧力を導入するための圧力導入孔を備えている。そして、該圧力導入孔には、センサチップの裏面を封止すると共にセンサチップの裏面を保護するためのゲルなどの弾性部材がポッティングされている。
特開2007−107993号公報
しかしながら、上記従来の技術では、ケースを成形する際にケースの表面が荒れるという問題がある。特に、圧力導入孔の壁面が荒れることにより、圧力導入孔の壁面と弾性部材との接着不良等の不具合が発生してしまう。
ここで、ケースを形成するためには金型を用意し、該金型に溶けた樹脂を流し込んで冷やすこととなる。この成形の際に、ケースの表面が荒れるメカニズムについて、図8を参照して説明する。なお、図8では、金型90と樹脂91との一部断面図を示してある。
まず、図8(a)に示されるように、金型90に樹脂91を流し込む1次充填を行う。そして、図8(b)に示されるように、1次充填が完了して冷却固化が開始されると、樹脂91のうち金型90に接触する部分が半固まりとなったスキン層91aが形成され始める。
続いて、図8(c)に示されるように、冷却固化しながら樹脂91の2次充填を行う。このとき、1次充填された樹脂91に保圧をかけながら2次充填を行う。このため、保圧によるせん断応力によって、2次充填された樹脂91がスキン層91aを巻き込みながら流れていく。これにより、スキン層91aにずりが生じたり、スキン層91aが金型90から剥離したりする。また、ガスが樹脂91中に巻き込まれたりする。
この後、図8(d)に示されるように、樹脂91の固化が完了する。このとき、2次充填によって巻き込まれたスキン層91aは樹脂温度低下により粘度が下がっているため、最終的に金型90に密着できずに肌荒れ(巣)が生じてしまう。
このようにして荒れた壁面となった圧力導入孔に弾性部材をポッティングすると、壁面のうち荒れた部位を起点として気泡が弾性部材中に発生してしまうという問題がある。
本発明は、上記点に鑑み、ケースのうち弾性部材がポッティングされる面を平滑な面にすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、穴部(15)を有する第1の部位(13)と第1の部位(13)と一体化された第2の部位(14)とで構成された樹脂製のケース(10)と、穴部(15)にポッティングされた弾性部材(51)とを備え、弾性部材(51)を介して伝達された圧力媒体の圧力をセンサチップ(30)で検出するように構成された圧力センサの製造方法であって、第1の部位(13)を形成するための第1の金型(74)と第2の金型(75)とを用意し、第1の金型(74)と第2の金型(75)とで構成された空間(81)に1次充填材料(17)を充填することで第1の部位(13)を成形する1次充填工程と、第1の部位(13)の成形後、第1の部位(13)から第2の金型(75)を外し、第2の部位(14)を形成するための第3の金型(76)を用意し、第1の金型(74)、第1の部位(13)、および第3の金型(76)で構成された空間(82)に1次充填材料(17)よりも粘度が低い2次充填材料(18)を充填することで第1の部位(13)に一体化された第2の部位(14)を成形する2次充填工程とを含んでいることを特徴とする。
これにより、2次充填材料(18)の流動性を向上させることができるので、2次充填材料(18)を充填する際に第1の部位(13)に対するせん断応力を低減することができる。すなわち、2次充填材料(18)が1次充填材料(17)を巻き込まないように空間(82)内に2次充填材料(18)を充填することができる。したがって、第1の部位(13)となる1次充填材料(17)を第1の金型(74)に接触させ続けることができるので、ケース(10)のうち弾性部材(51)がポッティングされる穴部(15)の壁面を平滑な面にすることができる。
請求項2に記載の発明では、1次充填材料と2次充填材料とは同じ材料であり、2次充填材料は1次充填材料よりも高い温度になっていることを特徴とする。
これにより、2次充填材料(18)の流動性をさらに高めることができる。したがって、2次充填材料(18)が第1の部位(13)に及ぼすせん断応力の影響をさらに低減することができる。また、第1の部位(13)と第2の部位(14)とが同じ材質で形成されるため、1次充填材料(17)と2次充填材料(18)との一体性を良くすることができる。
請求項3に記載の発明では、第1の金型(74)は内部に通路(74a)を有しており、該通路(74a)に冷媒(74b)が循環するように構成されていることを特徴とする。
これにより、2次充填材料(18)を充填する際に1次充填材料(17)の温度を下げて固めることができる。したがって、第1の部位(13)が2次充填材料(18)から受けるせん断応力に耐えられるようにすることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
また、この発明はポッティングされた弾性部材(51)の密着力を向上させることができるため、圧力センサに限らず、弾性部材(51)で部品を保護する構成をもつセンサや電子部品に関してももちろん応用することが可能である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。本実施形態で示される圧力センサは、例えば、自動車用ディーゼルエンジンの排気ガス浄化システム(DPFシステム)において排気ガスの圧力を検出する圧力センサとして用いられるものである。
図1は、本発明の第1実施形態に係る圧力センサの断面図である。この図に示されるように、圧力センサは、ケース10と、ターミナル20と、センサチップ30と、回路チップ40と、第1弾性部材51と、第2弾性部材52とを備えて構成されている。
ケース10は、圧力センサの本体をなす板状のものであり、一面11と他面12とを有している。このケース10は、第1の部位13と第2の部位14とが一体化されて構成されている。
第1の部位13はケース10の一面11から他面12に貫通した穴部15を有する部位である。該穴部15は、後述するセンサチップ30の裏面に圧力を導くための圧力導入孔である。本実施形態では、穴部15は、ケース10の一面11側に開口する第1の穴15aと、当該第1の穴15aよりも径が小さくケース10の他面12側に開口する第2の穴15bとによって構成されている。このように、センサチップ30側の第2の穴15bよりも第1の穴15aの径が大きくなっていることで、受圧面積が広くされている。
第1の部位13の材質として、例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)やエポキシ樹脂等の樹脂材料が採用される。これらの樹脂材料は、後述する圧力センサの製造の際に、金型との密着性が良い材料である。すなわち、これらの樹脂材料は金型転写性が良い材料であり、金型と密着した面の平滑化を実現できる材料である。
また、第2の部位14はケース10の外形をなす部位である。第2の部位14は、第1の部位13と一体化されている。そして、第2の部位14のうちケース10の他面12側に凹部16が設けられている。第2の部位14の材質として、例えば第1の部位13よりも粘度が低い液晶ポリマーなどが採用される。この液晶ポリマーは、PPSやPBT等の樹脂材料よりも粘度が低い材料である。
ターミナル20は、圧力センサと外部との電気的な接続を行うものであり、ケース10にインサート成形されている。ターミナル20の材質として、例えば銅などが採用される。
センサチップ30は圧力を検出してその圧力に応じた電気信号を発生するものであり、台座31を介してケース10の凹部16に配置されている。この台座31は、シリコン系接着剤やフロロシリコン系接着剤等の接着剤32によりケース10の凹部16の底面に接着されている。
センサチップ30は、一面側に薄肉部であり歪み部であるダイヤフラム30aを有し、他面側にダイヤフラム30aを構成するために異方性エッチング等により形成された凹部30bを有する半導体ダイヤフラム式のチップである。
ダイヤフラム30aには、拡散抵抗により構成されたブリッジ回路などを備えたセンシング部が設けられている。これにより、センサチップ30の両面に圧力が印加されると、両圧力の差圧によってダイヤフラム30aが歪み、ブリッジ回路にて差圧に応じた電気信号が生成される。
以下では、センサチップ30のうちダイヤフラム30aが形成された面をセンサチップ30の表面といい、凹部30bが形成された面をセンサチップ30の裏面という。本実施形態では、センサチップ30の表面および裏面で圧力を受圧するため、センサチップ30の両面が圧力受圧面となる。
また、台座31にはケース10の一面11と他面12とを貫通する貫通孔31aが設けられている。これにより、センサチップ30の裏面には、穴部15および貫通孔31aを介して圧力が伝達される。すなわち、センサチップ30はケース10の一面11側と他面12側とを区画すると共に、センサチップ30の表裏面で圧力を受ける構成となっている。
そして、センサチップ30は、凹部16内にて、ターミナル20の露出部にボンディングワイヤ61を介して結線され、外部と電気的に接続されている。
回路チップ40は、センサチップ30に対する駆動信号の出力や外部への検出用信号の出力、センサチップ30からの電気信号を入力し、演算・増幅処理して外部へ出力する等の機能を有する制御回路等を備えたものである。このような回路チップ40として、例えばシリコン基板等に対してCMOSトランジスタやバイポーラトランジスタ等が半導体プロセスで形成されたものである。
回路チップ40は、ケース10の凹部16に収納固定されている。そして、当該回路チップ40とセンサチップ30とが、金やアルミニウムなどからなるボンディングワイヤ62を介して結線され電気的に接続されている。さらに、ケース10には回路チップ40の近傍に図示しないターミナルがインサート成形されており、当該ターミナルと回路チップ40とがボンディングワイヤなどを介して結線され、外部と電気的に接続されている。
第1弾性部材51および第2弾性部材52は、上記各構成要素を封止して保護するものである。上述のように、圧力センサは、例えば排気ガスという腐食性の高い圧力媒体にさらされる厳しい環境に置かれるため、腐食性の高い圧力媒体から圧力センサの各構成要素を保護する必要があるからである。
具体的には、ケース10のうち第1の部位13の穴部15、台座31の貫通孔31a、およびセンサチップ30の凹部30bに第1弾性部材51が充填されている。これにより、圧力センサは、第1弾性部材51を介して伝達された圧力媒体の圧力がセンサチップ30で検出されるように構成されている。この第1弾性部材51によって、センサチップ30の裏面が封止され、穴部15への異物の侵入が阻止される。また、センサチップ30の裏面への汚れ付着による特性変動、結露水の凍結による穴部15の閉塞、さらには水の凍結時の体積膨張によるセンサチップ30の破壊などの不具合を防止できるようになっている。なお、第1弾性部材51は、本発明の弾性部材に相当する。
一方、ケース10の凹部16内に第2弾性部材52が充填されている。この第2弾性部材52によって、ターミナル20とケース10との界面、センサチップ30、回路チップ40およびこれらのボンディングワイヤ61、62などによる接続部が封止され、保護されている。
これら第1弾性部材51、第2弾性部材52として、例えば、フッ素ゲル、シリコンゲル、フロロシリコンゲルなどが採用される。特に、圧力センサにて排気ガス圧の測定が行われる場合、排気ガスによる凝縮水は、排気ガスの窒素酸化物や硫黄酸化物が溶け込み強い酸性を持つため、これら第1弾性部材51、第2弾性部材52として、耐酸性が強いフッ素ゲルを採用することが望ましい。以上が、本実施形態に係る圧力センサの全体構成である。
次に、図1に示される圧力センサの製造方法について、図2〜図4を参照して説明する。図2は、成形機の構成図である。図3は、圧力センサの製造工程を示した図である。図4は、樹脂成形のメカニズムを説明するための断面図であり、第1の金型74の一部断面図である。
まず、ケース10を成形するため、成形機70を用いる。この成形機70は、1次充填材料用タンク71と、2次充填材料用タンク72と、パイプ73と、金型74〜76とを備えて構成されている。1次充填材料用タンク71には、第1の部位13となるPPSやPBT等の1次充填材料が充填されている。また、2次充填材料用タンク72には、第2の部位14となる液晶ポリマー等の2次充填材料が充填されている。この2次充填材料は、1次充填材料よりも粘度が低い材料である。
各タンク71、72はパイプ73を介して金型74〜76に繋がっており、各タンク71、72内の充填材料に圧力をかけることでパイプ73に充填材料が流れるように構成されている。
まず、図3(a)に示す工程では、ケース10のうち第1の部位13を形成する1次充填工程を行う。このため、第1の部位13を形成するための第1の金型74と第2の金型75とを用意する。そして、これら第1の金型74および第2の金型75を図2(a)に示されるように組み合わせる。続いて、1次充填材料用タンク71からパイプ73を介して第1の金型74と第2の金型75とで構成された空間81に1次充填材料を充填する。これにより、図4(a)に示されるように、各金型74、75内に1次充填材料17が充填されていく。
そして、図4(b)に示されるように、1次充填材料17の充填が完了すると、冷却固化を開始する。上述のように、PPSやPBT等の1次充填材料17は、各金型74、75との密着性が良い材料である。したがって、1次充填材料17のうち各金型74、75に接する部分に金型転写性が良いスキン層17aを形成することができる。各金型74、75の表面が平滑になっていることから、各金型74、75に接したスキン層17aの表面を平滑にすることができる。また、このスキン層17aは2次充填材料の充填時に発生するせん断応力により各金型74、75から剥離することを防止する役割も果たす。なお、スキン層17aより内側の1次充填材料17はまだ固化しておらず、半固まりの状態になっている。
そして、図3(b)に示す工程では、ケース10のうち第2の部位14を成形する2次充填工程を行う。具体的には、図3(a)に示される第2の金型75を第1の金型74および第1の部位13から外す。続いて、第2の部位14を形成するための第3の金型76を用意し、該第3の金型76を第1の金型74に組み合わせる。これにより、第1の金型74、第1の部位13、および第3の金型76で構成された空間82を形成する。このとき、ターミナル20も各金型74、76内に設置しておく。そして、2次充填材料用タンク72からパイプ73を介して該空間82に保圧をかけながら1次充填材料17よりも粘度が低い2次充填材料を充填する。
これにより、1次充填材料17に対する2次充填材料のせん断応力が低減され、スキン層が保護される。したがって、図4(c)に示されるように、2次充填材料18は1次充填材料17を巻き込むことなく空間82に流れ込む。
なお、2次充填材料18を注入するタイミングは、1次充填後、1次充填材料17が冷え、その粘度が2次充填材料18よりも充分に大きくなったときが望ましい。これにより、スキン層17aを保護する効果が向上する。
この後、各金型74、76内の充填材料17、18を冷却固化する。これにより、図4(d)に示されるように、1次充填材料17および2次充填材料18が一体化したケース10が完成する。もちろん、第1の部位13においては、第1の金型74に接していたスキン層17aに対してせん断応力が低減されたことにより平滑な面が保持されている。こうして、ターミナル20がインサート成形されたケース10が完成する。この後、各金型74、75からケース10を取り出す。
そして、センサチップ30や回路チップ40を用意する。さらに、貫通孔31aが設けられた台座31を用意する。そして、センサチップ30の裏面と台座31の貫通孔31aとが対向するように、センサチップ30と台座31とを例えば陽極接合によって接合する。
続いて、ケース10の凹部16に台座31を固定する。具体的には、台座31の貫通孔31aとケース10の第1の部位13の第2の穴15bとが繋がるように台座31をケース10の凹部16に接着固定する。また、回路チップ40をケース10の凹部16に接着固定する。
この後、センサチップ30とターミナル20との間、回路チップ40と導体部との間、センサチップ30と回路チップ40との間をボンディングワイヤ61、62で結線する。
次に、ケース10の穴部15に第1弾性部材51を注入・充填する。同様に、ケース10の凹部16に第2弾性部材52を注入・充填する。このように、ケース10に各弾性部材51、52を充填した後、気泡発生を防ぐために真空脱泡する。そして、各弾性部材51、52を加熱硬化させることにより、各弾性部材51、52の配設が終了する。こうして、図1に示される圧力センサが完成する。
上記のようにして完成した圧力センサにおいて、ケース10の穴部15の壁面は、平滑な面になっている。したがって、穴部15に第1弾性部材51がポッティングされたとしても、穴部15の壁面に荒れた部分がないため、該荒れた部位を起点とした気泡の発生を防止することができる。
なお、第2弾性部材52が充填されるケース10の凹部16については、該凹部16の壁面とセンサチップ30とが離れているため、穴部15の壁面に発生する気泡がセンサチップ30のセンシングに影響を及ぼすことはない。
以上説明したように、第1弾性部材51がポッティングされるケース10の第1の部位13を1次充填材料17によって先に成形し、この後、1次充填材料17よりも粘性が低い2次充填材料18によって第2の部位14を形成することが特徴となっている。
このように、1次充填材料17よりも粘性が低い2次充填材料18を用いることで、2次充填材料18の流動性を向上させることができる。したがって、2次充填材料18を充填する際に、第1の部位13、特に第1の金型74に接するスキン層17aに対するせん断応力を低減することができる。つまり、穴部15の壁面となるスキン層17aを第1の金型74に接触し続けることができる。これにより、穴部15の壁面を平滑な面にすることができる。
(第2実施形態)
本実施形態では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。上記第1実施形態では、ケース10のうち第1の部位13と第2の部位14とで異なる材料が用いられていたが、本実施形態では同じ材料を用いることが特徴となっている。
成形機70としては、図2に示されるものを用いる。そして、1次充填材料用タンク71と、2次充填材料用タンク72とにそれぞれ同じ材質の充填材料を充填しておく。充填材料としては、上述のようにPPSやPBT等が採用される。また、2次充填材料用タンク72内の2次充填材料18の温度を、1次充填材料用タンク71内に充填された1次充填材料17よりも高い温度にしておく。
そして、第1実施形態と同様に、第1の部位13を成形する。この後、図3(b)に示す工程と同様に、第2の部位14を成形する。この際、図4(c)に示される状況では、2次充填材料18は1次充填材料17よりも高温になっているため、1次充填材料17よりも粘度が下がっており、さらに流動性が向上している。したがって、2次充填材料18が1次充填材料17に及ぼすせん断応力が低減される。これにより、第1の部位13を構成するスキン層17aが保護される。
また、第1の部位13をなす1次充填材料17と第2の部位14をなす2次充填材料18とを同じ材質としているので、1次充填材料17と2次充填材料18との一体性を良くすることができる。
以上のように、第1の部位13をなす1次充填材料17と第2の部位14をなす2次充填材料18とを同じ材質とし、2次充填材料18を1次充填材料17よりも高い温度にして金型74、76に流し込むようにすることもできる。
(第3実施形態)
本実施形態では、第1、第2実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態では、第1の金型74に冷媒を循環させることが特徴となっている。以下、このことについて、図5〜図7を参照して説明する。
図5は、本実施形態に係る成形機70の構成図である。この図に示されるように、成形機70は、1次充填材料用タンク71とパイプ73と各金型74〜76とで構成されている。1次充填材料17としては、上述のように、PPSやPBT等が採用される。
また、図6は、本実施形態に係る第1の金型74の断面図である。この図に示されるように、第1の金型74は通路74aを有しており、該通路74aに冷媒74bが循環するように構成されている。冷媒74bとして、例えば冷却水が採用される。本実施形態では、この第1の金型74を用いて第1の部位13を成形する。
まず、図3(a)に示す工程と同様に、第1の部位13を成形する。このとき、図7(a)に示されるように、第1の金型74内に冷媒74bが流れているため、第1の金型74および第1の金型74に接する1次充填材料17が冷却される。これにより、第1の金型74に接する1次充填材料17が冷やされてスキン層17aが硬くなる。
続いて、図3(b)に示す工程と同様に、第2の部位14を成形する。このとき、図7(b)に示されるように、1次充填材料17のうち第1の金型74に接するスキン層17aは冷却されて硬くなっている。このため、2次充填材料18の充填時に1次充填材料17が2次充填材料18に巻き込まれることはない。すなわち、第1の金型74に対するスキン層17aのずりや剥離が生じることはない。そして、図7(c)に示されるように、第1の部位13のうち第1の金型74に接している面を平滑な面として得ることができる。
以上説明したように、本実施形態では、第1の金型74に通路74aを設け、該通路74aに冷媒74bを循環させることが特徴となっている。これにより、1次充填材料17の充填時に第1の金型74に接する部分を素早く冷却して固化することができる。したがって、2次充填材料18の充填時に1次充填材料17が2次充填材料18から受けるせん断応力に耐えられるようにすることができ、ひいては第1の部位13において平滑な面を得ることができる。
(他の実施形態)
上記各実施形態では、圧力センサとして例えばDPFシステムで用いられる差圧を検出するものを説明したが、圧力センサは他の構成であって良い。例えば、インテークマニホールド等に設置される吸気圧センサのように、絶対圧を検出するものに本発明を採用することもできる。なお、このような吸気圧センサにおける穴部15は溝になっていて、この溝内にセンサチップ30が配置され、樹脂部材がポッティングされた構成となる。
上記各実施形態では、ケース10の穴部15にポッティングされた第1弾性部材51は1層で構成されているが、第1弾性部材51は2層になっていても良い。
本発明の第1実施形態に係る圧力センサの断面図である。 成形機の構成図である。 圧力センサの製造工程を示した図である。 樹脂成形のメカニズムを説明するための断面図である。 本発明の第3実施形態に係る成形機の構成図である。 第3実施形態に係る第1の金型の断面図である。 第3実施形態に係る樹脂成形のメカニズムを説明するための断面図である。 課題を説明するための図である。
符号の説明
10 ケース
13 第1の部位
14 第2の部位
15 穴部
30 センサチップ
51 第1弾性部材
74 第1の金型
74a 通路
74b 冷媒
75 第2の金型
76 第3の金型
81、82 空間

Claims (3)

  1. 穴部(15)を有する第1の部位(13)と前記第1の部位(13)と一体化された第2の部位(14)とで構成された樹脂製のケース(10)と、前記穴部(15)にポッティングされた弾性部材(51)とを備え、
    前記弾性部材(51)を介して伝達された圧力媒体の圧力をセンサチップ(30)で検出するように構成された圧力センサの製造方法であって、
    前記第1の部位(13)を形成するための第1の金型(74)と第2の金型(75)とを用意し、前記第1の金型(74)と前記第2の金型(75)とで構成された空間(81)に1次充填材料(17)を充填することで前記第1の部位(13)を成形する1次充填工程と、
    前記第1の部位(13)の成形後、前記第1の部位(13)から前記第2の金型(75)を外し、前記第2の部位(14)を形成するための第3の金型(76)を用意し、前記第1の金型(74)、前記第1の部位(13)、および前記第3の金型(76)で構成された空間(82)に前記1次充填材料(17)よりも粘度が低い2次充填材料(18)を充填することで前記第1の部位(13)に一体化された前記第2の部位(14)を成形する2次充填工程とを含んでいることを特徴とする圧力センサの製造方法。
  2. 前記1次充填材料(17)と前記2次充填材料(18)とは同じ材料であり、前記2次充填材料(18)は前記1次充填材料(17)よりも高い温度になっていることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサの製造方法。
  3. 前記第1の金型(74)は内部に通路(74a)を有しており、該通路(74a)に冷媒(74b)が循環するように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の圧力センサの製造方法。
JP2008158929A 2008-06-18 2008-06-18 圧力センサの製造方法 Expired - Fee Related JP5003604B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008158929A JP5003604B2 (ja) 2008-06-18 2008-06-18 圧力センサの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008158929A JP5003604B2 (ja) 2008-06-18 2008-06-18 圧力センサの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010002198A true JP2010002198A (ja) 2010-01-07
JP5003604B2 JP5003604B2 (ja) 2012-08-15

Family

ID=41584055

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008158929A Expired - Fee Related JP5003604B2 (ja) 2008-06-18 2008-06-18 圧力センサの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5003604B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012068229A (ja) * 2010-07-21 2012-04-05 Hella Kgaa Hueck & Co 媒体の物理的な状態変数を検出するためのデバイス

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0243018A (ja) * 1989-06-10 1990-02-13 Nissei Plastics Ind Co 複合射出成形方法
JPH0393518A (ja) * 1989-09-06 1991-04-18 Daiichi Jushi Kogyo:Kk 射出成形を利用した細径樹脂チューブの集束固定方法
JPH04125117A (ja) * 1990-09-14 1992-04-24 Meiki Co Ltd プリント回路基板およびその射出成形装置
JPH09178588A (ja) * 1995-12-25 1997-07-11 Matsushita Electric Works Ltd 半導体圧力センサ及びその製造方法
JPH10206264A (ja) * 1997-01-27 1998-08-07 Matsushita Electric Works Ltd 圧力センサ
JP2001116644A (ja) * 1999-10-22 2001-04-27 Fuji Electric Co Ltd 半導体式センサ
WO2002079743A1 (fr) * 2001-03-29 2002-10-10 Hitachi, Ltd. Capteur de pression a semi-conducteur
JP2002316336A (ja) * 2001-04-23 2002-10-29 Seki Seisakusho:Kk 合成樹脂発泡成形における発泡圧力検出装置
JP2007218858A (ja) * 2006-02-20 2007-08-30 Mitsubishi Electric Corp 半導体圧力センサ装置

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0243018A (ja) * 1989-06-10 1990-02-13 Nissei Plastics Ind Co 複合射出成形方法
JPH0393518A (ja) * 1989-09-06 1991-04-18 Daiichi Jushi Kogyo:Kk 射出成形を利用した細径樹脂チューブの集束固定方法
JPH04125117A (ja) * 1990-09-14 1992-04-24 Meiki Co Ltd プリント回路基板およびその射出成形装置
JPH09178588A (ja) * 1995-12-25 1997-07-11 Matsushita Electric Works Ltd 半導体圧力センサ及びその製造方法
JPH10206264A (ja) * 1997-01-27 1998-08-07 Matsushita Electric Works Ltd 圧力センサ
JP2001116644A (ja) * 1999-10-22 2001-04-27 Fuji Electric Co Ltd 半導体式センサ
WO2002079743A1 (fr) * 2001-03-29 2002-10-10 Hitachi, Ltd. Capteur de pression a semi-conducteur
JP2002316336A (ja) * 2001-04-23 2002-10-29 Seki Seisakusho:Kk 合成樹脂発泡成形における発泡圧力検出装置
JP2007218858A (ja) * 2006-02-20 2007-08-30 Mitsubishi Electric Corp 半導体圧力センサ装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012068229A (ja) * 2010-07-21 2012-04-05 Hella Kgaa Hueck & Co 媒体の物理的な状態変数を検出するためのデバイス

Also Published As

Publication number Publication date
JP5003604B2 (ja) 2012-08-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4249193B2 (ja) 半導体圧力センサ装置
JP4320963B2 (ja) 圧力センサ
JP6032224B2 (ja) 電気コネクタおよびその製造方法
US7604765B2 (en) Electronic circuit device and manufacturing method of the same
JP4281630B2 (ja) センサ装置の製造方法
JP2012517367A (ja) センサ素子をシームレスにインサート成形することによりセンサを製造する方法
JP2006177925A (ja) 圧力センサおよびその製造方法
JP2008244379A (ja) 防水型電子制御装置およびその製造方法
JP5675716B2 (ja) 熱式空気流量センサ
JP2005207828A (ja) 圧力センサ
JP2010071723A (ja) 樹脂モールド半導体センサ及び製造方法
JP2010169460A (ja) 流量式センサ
JP5292687B2 (ja) 圧力センサ
JP4884406B2 (ja) 樹脂封止型電子モジュール及びその樹脂封止成形方法
JP5003604B2 (ja) 圧力センサの製造方法
US20100255723A1 (en) Electric Plug Having Sealed-Off Metal Insert Parts
JP5050392B2 (ja) 圧力センサ
CN109637982B (zh) 半导体元件和用于制造半导体元件的方法
JP5257405B2 (ja) 圧力センサ、及びその製造方法
JP2008111668A (ja) 流量センサおよびその製造方法
JP2017075885A (ja) 物理量センササブアセンブリおよび物理量測定装置
JP2007024777A (ja) 圧力センサおよびその製造方法
JP6032171B2 (ja) モールドパッケージの製造方法
JP2009133637A (ja) 回転検出装置及び回転検出装置の生産方法
JP2017049219A (ja) 流量測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120321

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120424

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120507

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150601

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5003604

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150601

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees