JP2009543084A - 免疫抑制薬に関する均一系二重受容体凝集アッセイ - Google Patents

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Abstract

免疫抑制薬を測定するための均一系非競合性二重受容体凝集アッセイを記載する。該アッセイは少なくとも2つの受容体を使用し、ここで、各受容体は該薬物上の別々の結合部位に特異的であり、各受容体は検出用粒子と結合している。該免疫抑制薬は該受容体に結合し、粒子凝集を引き起こし、凝集を測定し、サンプル中の免疫抑制薬の存在または量に相関させることが可能である。

Description

本発明は、治療薬モニターの分野、特に、サンプル中の免疫抑制薬物質の存在または量を決定するためのイムノアッセイ法に関する。より詳しくは、本発明は、免疫抑制薬を測定するための均一系非競合性二重受容体アッセイに関する。
いくつかの重要な免疫抑制薬、例えばシクロスポリン、タクロリムス、ラパマイシンおよびエベロリムスはイムノフィリンに作用する。イムノフィリンは、2つの大きなファミリー(すなわち、シクロスポリン結合シクロフィリン(CyP)およびFK506結合性タンパク質(FKBP))の1つに属する、ペプチジルプロピルイソメラーゼ活性を有するタンパク質シャペロンである。
シクロスポリン(シクロスポリンAとしても公知である)は土壌真菌の天然代謝産物であり、11アミノ酸から構成されるペプチドであり、タクロリムスと共に、カルシニューリンインヒビターである。シクロスポリンは、免疫担当リンパ球、特にTリンパ球の細胞質ゾルタンパク質であるシクロフィリン(イムノフィリン)に結合すると考えられている。シクロスポリンとシクロフィリンとのこの複合体は、正常条件下でインターロイキン2の転写を誘導するカルシニューリンを阻害する。該薬物はリンホカインの産生およびインターロイキンの遊離をも阻害して、エフェクターT細胞の機能の低下を招く。
タクロリムス(FK506)も真菌産物(Streptomyces tsukubaensis)である。それはマクロライドラクトンであり、カルシニューリンを阻害することにより作用する。該薬物は特に、肝臓、腎臓、心臓および肺移植において使用される。タクロリムスはイムノフィリンに結合し、ついで該複合体がカルシニューリンに結合し、カルシニューリンのホスファターゼ活性の阻害が生じる。このようにして、タクロリムスはG0相からG1相への移行を妨げる。タクロリムスはシクロスポリンより強力であり、それほど顕著な副作用を有しない。
ラパマイシン(シロリムス)は非常に強力な免疫抑制薬である。それはFKBP12(12kDaのFK506結合性タンパク質)と強固な複合体を形成し、そして該ラパマイシン-FKBP12複合体はラパマイシンの哺乳類標的(mTOR)またはラパマイシンの酵母標的(yTOR)に結合する。2つの形態のyTOR、すなわち、yTOR1およびyTOR2が存在する。新規ホスファチジルイノシトールキナーゼ関連キナーゼファミリーのメンバーとして、mTORキナーゼ活性はそのシグナリング機能に必須である。mTORにおけるFKBP12-ラパマイシン結合ドメイン(FBRD)は、キナーゼドメインのN末端に位置する11kDaのセグメントとして特定されている。
シクロスポリンおよびタクロリムス(FK506)は異なる分子構造を有するが、それらの免疫抑制特性および分子メカニズムは類似している。どちらの薬物も、イムノフィリンとして公知の豊富な細胞質ゾルタンパク質に細胞内で結合する。タクロリムスの場合、主要結合性タンパク質はFKBP12であるらしい。一方、シクロスポリンは、シクロフィリンと称される、イムノフィリンのメンバーに結合する。ついで、これらの薬物-イムノフィリン複合体は、カルシニューリン、カルモジュリンおよびカルシウムと五量体複合体を形成して、カルシニューリン-ホスファターゼ活性の非競合的阻害を引き起こしうる。
エベロリムスは、シロリムス構造上のC-40位に安定な2-ヒドロキシエチル鎖を有する免疫抑制性マクロライドである。エベロリムスは、シロリムスより大きな極性を有し、シロリムスの薬物動態学的特性を改善するために開発された。
ヘテロ二量体プロテインホスファターゼであるカルシニューリン(CaN)は61kDaの触媒サブユニットA(CaNA)および19kDaの調節サブユニットB(CaNB)から構成される。CaN酵素活性に対するタクロリムス(FK506)の阻害効果は主としてFKBP12を介してもたらされることが公知である。FK506/FKBP12複合体がカルシウムの存在下に高い親和性でCaNに結合するという事実は、血液サンプル中のタクロリムスを定量的に測定するための2-受容体「サンドイッチ」アッセイの開発を可能にする。
結晶構造解析は、CaN AおよびBの両方がFK506-FKBP12複合体への結合のための相互作用接触面に寄与することを示しているため、所望の融合はこれらの2つのサブユニットにわたっているはずである。最近、97kDaの一本鎖融合カルシニューリンA/B-カルモジュリン(scCN)ポリペプチドの発現および精製が報告された(Y. Qinら, Biochimica et Biophysica Acta, 1747, 171-178, 2005)。一本鎖CaN-CaMはホスファターゼ活性を示しうることが示唆されたが、FK506-FKBP12複合体への結合能は未だ確認されていない。また、この97kDaのscCNの発現レベルは非常に低かった。より小さく且つ操作のより容易なタンパク質を得るために、Schreiberらは末端切断型CaN融合体の作製を報告した。そのような融合体の1つにおいては、機能性CAB(fCAB)を発現させるためにCaNAのアミノ酸12-394がCaNB全体のN末端に融合された。同様に、CaNAのアミノ酸340-394とCaNBの全体とを含む、最小CAB(mCAB)と称される、より短い形態も構築された。FK506-FKBP12複合体へのこれらのfCABおよびmCABの結合活性は、一過性にトランスフェクトされたJurkatT細胞における転写レポーターアッセイにより示された(P. Clemonsら, Chemistry & Biology, 9, 49-61, 2002)。しかし、それ以来、FK506-FKBP12との相互作用をin vitroで直接的に確認するためのfCABおよびmCABの発現および精製に関する更なる研究は報告されていない。
免疫抑制薬物療法を受けている移植患者の適切な処置のためには、最適な血中薬物濃度を得ることが重要である。免疫抑制薬物は、しばしば、それらの複数の薬物を互いに組合せて投与されるため、親薬物に関する選択性が決定的に重要である。
薬物類似体コンジュゲートが、限られた数の抗体結合部位に関して、遊離薬物と競合する、免疫抑制薬に関する競合イムノアッセイが公知であり、市販されている。これらのイムノアッセイは親薬物に対して良好な選択性を示すが、それらは一般に、1以上の代謝産物に対する有意な交差反応性を示して、参照方法と比較した場合、該イムノアッセイにおける望ましくない正のバイアスを引き起こす。免疫抑制薬に関する現在のアッセイには、質量分析と組合された高速液体クロマトグラフィー(LC/MS/MS)も含まれる。これらの方法は特別な装置および技量を要する。
ラパマイシンなどの競合イムノアッセイではもう1つの問題が認められる。それは該アッセイでは本質的に不安定なラパマイシンの類似誘導体を使用しなければならない、ということである。競合イムノアッセイに伴う更にもう1つの問題は、非常に低い治療範囲(例えば、5〜20ng/ml)を測定するための十分な感度を得るのが困難なことである。
同時係属中の同一出願人によるUS 60/714,712(2005年9月7日付け出願)およびUS 11/468,940(2006年8月31日付け出願)(それらの出願の内容を参照により本明細書に組み入れることとする)において、ラパマイシンを検出するための単一受容体免疫抑制薬アッセイ形態における、粒子への結合性タンパク質の直接的な共有結合が示されている。それらにおいては、ナノ粒子の使用も開示されている。
ArmstrongらはClinical Chemistry 44:12, 2516-2523 (1998)において、全血からの抽出の後のタクロリムスおよびその活性代謝産物の測定のための五量体形成アッセイを記載している。それらは、結合性タンパク質を使用する、マイクロタイタープレートに基づくアッセイを記載している。
Sagi-Eisenbergは、2005年7月14日付け公開のWO 2005/062708において、固定化されたFKBP12を使用するラパマイシンの検出のための不均一系アッセイを教示している。
Husterは、2006年5月11日付け公開のUS 2006/0099654において、シロリムスを含有すると推測されるサンプルを2つのラテックスビーズ試薬およびビオチン化アナライト受容体と混合することによりシロリムスを測定するためのイムノアッセイ法を記載している。1つのビーズ試薬はストレプトアビジンでコーティングされており、光感受性色素を含有する。もう1つのビーズ試薬は、シロリムス分子の断片を使用して得られた抗体でコーティングされており、化学発光色素を含有する。該アナライト受容体はFKBPでありうる。
US 60/714,712 US 11/468,940 WO 2005/062708 US 2006/0099654
Y. Qinら, Biochimica et Biophysica Acta, 1747, 171-178, 2005 P. Clemonsら, Chemistry & Biology, 9, 49-61, 2002 Clinical Chemistry 44:12, 2516-2523 (1998)。
本発明は、サンプル中の免疫抑制薬の存在または量を決定するための方法であって、(a)免疫抑制薬を含有する疑いのあるサンプルを準備し、(b)該薬物に特異的な少なくとも2つの受容体を該サンプルに加え、ここで、該受容体のそれぞれは該薬物上の別々の結合部位に特異的であり、該受容体のそれぞれは検出用粒子に結合されており、さらに、該薬物は該受容体に結合して、粒子凝集を引き起こすものであり、(c)粒子凝集の量を測定し、(d)粒子凝集の量を該サンプル中の免疫抑制薬の存在または量と相関させる工程を含んでなる方法を含む。1つの実施形態においては、それらの受容体の1つのみが検出用粒子に結合されており、該粒子を凝集させるために、粒子に結合されてない受容体タンパク質に特異的に結合する抗体を使用する。もう1つの実施形態においては、それらの2つの受容体の一方または両方の代わりに、検出用粒子に結合されている、標的免疫抑制薬に特異的な抗体を使用する。
yTOR1 FRBDを使用した実施例8に記載の本発明におけるラパマイシンの検量線。添加処理された全血サンプルにおけるラパマイシン濃度がx軸上にプロットされており、吸光度がy軸上にプロットされている。 yTOR2 FRBDを使用した実施例8に記載の本発明におけるラパマイシンの検量線。添加処理された全血サンプルにおけるラパマイシン濃度がx軸上にプロットされており、吸光度がy軸上にプロットされている。 実施例8に記載の本発明における添加処理されたラパマイシン濃度(x軸)に対する、測定されたラパマイシン濃度(y軸)の比較を示す図。添加処理された全血サンプルにおけるラパマイシン濃度がx軸上にプロットされており、測定されたラパマイシン濃度がy軸上にプロットされている。 mTOR FRBDを使用した実施例15に記載の本発明におけるラパマイシンの検量線。添加処理された全血サンプルにおけるラパマイシン濃度がx軸上にプロットされており、吸光度がy軸上にプロットされている。 FK506結合FKBP12と末端切断型カルシニューリンA/B融合体との相互作用を示すプロットである。
発明の詳細な説明
本明細書中で用いる「検出用粒子」なる語は、均一系アッセイにおいて凝集状態と非凝集状態との識別を可能にする約10nm〜約1000nmの範囲の直径の概ね球状の形状を有する任意の粒子を意味する。該検出用粒子はナノ粒子または微粒子でありうるが、便宜上の目的で、本明細書においては、すべてのそのような粒子は「微粒子」と称される。該検出用粒子の表面は官能基化されることが可能であり、例えば発蛍光団、化学発光物質、抗体、ビオチンまたはストレプトアビジンを含む種々の化合物が該表面に結合されうる。
エピトープは、抗原分子に対する特異的な免疫応答を刺激する該抗原分子の表面の領域である。エピトープタグ付けは、クローン化遺伝子によりコードされるタンパク質が既知抗体に対して免疫反応性にされる組換えDNA法である。融合タグ系の開発は、アフィニティマトリックスおよび特異的抗体を使用する組換えタンパク質の容易な精製および検出のための多大な柔軟性をもたらす。エピトープタグは10〜15アミノ酸長の範囲であり、タンパク質に対する分子ハンドルを生成するよう設計される。それらは、起こりうる、該タンパク質の3次構造、ひいては該タンパク質の機能の破壊を最小にするために、典型的には、アミノまたはカルボキシル末端上に配置される。さらに、該タグは小さいため、それは該組換えタンパク質の構造および機能を妨げる可能性が低い。したがって、エピトープタグは、通常、後続の実験の実施前に除去される必要がない。例えば、His6(Ni+2またはCo+2のような金属イオンを含有するマトリックスに対する強力なアフィニティを有する6個のヒスチジンの配列)、HA(ヒトインフルエンザウイルス赤血球凝集素タンパク質由来のペプチド配列)、および内部リシン残基において大腸菌(E. coli)ビオチンタンパク質リガーゼ(BirA)により酵素的にモノビオチン化されうる配列であるAviTagのような多数の異なるタグが使用されている。酵素BirAを発現混合物に加え、ビオチン化をin situで行うことが可能である。
本明細書中で用いる「FK506結合性タンパク質」または「FKBP」なる語は、ラパマイシンに結合して、mTOR、yTOR1、yTOR2、ならびにmTOR、yTOR1およびyTOR2のFRBDよりなる群から選ばれるタンパク質に特異的に結合する複合体を形成する受容体タンパク質を意味する。
「特異的結合」なる語は、2つのペアになった種、例えばリガンド/標的部分、酵素/基質、受容体/アゴニスト、抗体/抗原およびレクチン/炭水化物のようなペア形成種の間の高いアビディティおよび/または高いアフィニティを意味する。該結合相互作用は、共有結合性もしくは非共有結合性相互作用または共有結合性相互作用および非共有結合性相互作用の組合せによりもたらされうる。特に、特異的結合は、ペアのメンバーの1つがある特定の種に結合し、しかし前記結合メンバーに対応するメンバーが属する化合物のファミリー内の他のいずれの種にも結合しないことにより特徴づけられる。したがって、例えば、抗体は、好ましくは、タンパク質のファミリー内の単一のエピトープに結合し、該ファミリー内の他のいずれのエピトープにも結合しない。
本明細書中で用いる「受容体」または「結合部分」なる語は、標的化合物に特異的に結合するタンパク質または糖タンパク質を意味する。受容体の一例としては、免疫抑制薬に結合するイムノフィリンが挙げられる。
本明細書中で用いる「ナノシェル(nanoshell)」なる語は、超薄金属層(例えば、金)でコーティングされた誘電性コア(例えば、シリカまたはリン酸カルシウム)から構成される微粒子を意味する。本発明での使用に適したナノシェルは、約50nm〜約250nmの範囲から選ばれる直径を有する。該微粒子の表面は官能基化されることが可能であり、例えば抗体またはストレプトアビジンを含む種々の化合物が該表面に結合されうる。
「微粒子」なる語は直径約10nm〜約1000nmの固体粒子を意味する。典型的には、本発明の使用には、該微粒子は約100nm〜約600nmの直径を有する。微粒子は種々の物質から形成されることが可能であり、ポリスチレンおよびラテックス微粒子を包含し、その表面は、所望により官能基化されていてもよく、例えば抗体またはストレプトアビジンを含む種々の化合物が該表面に結合されうる。
本明細書中で用いる「抗体」なる語は、少なくとも1つの結合ドメインを含むポリペプチドまたはポリペプチド群を意味し、ここで、抗体結合ドメインは、抗原の抗原決定基の特徴に相補的な内部表面形状および電荷分布を有する三次元結合空間を形成するよう、抗体分子の可変ドメインのフォールディングから形成され、これが抗原との免疫反応を可能にする。特に示さない限り、抗体に対する一般的な言及は、ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体を含む。「抗体」なる語は、結合ドメインを含む組換えタンパク質、ならびにFab、Fab'、F(ab)2およびF(ab')2フラグメントを含む抗体のフラグメントをも含む。
本明細書中で用いる「リンカー」なる語は、2つの別々の物質を互いに結合させる、結合、分子または分子群を意味する。リンカーは、それらの2つの物質の最適な配置をもたらすことが可能であり、あるいは更に、それらの2つの物質がお互いから分離することを可能にする不安定な連結をもたらしうる。不安定な連結は、光で切断可能な基、酸に不安定な部分、塩基に不安定な部分、および酵素で切断可能な基を含む。
本明細書中で用いる「均一系アッセイ」なる語は、標的化合物を検出し又は標的化合物の濃度を測定するための、標的化合物と反応した試薬から未反応試験試薬を分離する必要がない、サンプル中の化合物の存在または濃度を決定するための定量的または定性的試験を意味する。
本明細書中で用いる「サンドイッチアッセイ」なる語は、標的化合物上の2つの別々の位置において標的化合物に特異的にそれぞれ結合する2つの結合部分を利用する、標的化合物を検出するための均一系アッセイを意味する。
本発明は、生物学的流体中の免疫抑制薬を検出するための、粒子に基づく均一系サンドイッチアッセイに関する。より詳しくは、本発明は、免疫抑制薬に特異的に結合する結合部分を使用する、粒子に基づく均一系アッセイに関する。該アッセイは少なくとも2つの結合部分を含み、ここで、それらの別々の結合部分のそれぞれは、標的免疫抑制薬上の異なる位置に結合し、該結合部分のそれぞれは、1以上の検出用粒子と結合している。したがって、該アッセイ中に、関心のある免疫抑制薬を含有すると推定されるサンプルを、2つの結合部分を含む組成物と接触させることにより、該反応物の凝集の度合、すなわち、それらの2つの結合部分と該免疫抑制薬との間で形成されるサンドイッチ複合体の数が、該サンプル中に存在する免疫抑制薬の量を示すこととなる。
凝集の度合の検出は、未反応試薬(すなわち、未結合の結合部分)を、反応した試薬(すなわち、2つの結合部分と該免疫抑制薬とを含むサンドイッチ複合体)から分離する必要のない均一系アッセイ形態を用いて行われる。均一系アッセイ系は当業者に公知であり、本発明での使用に適合化されうる。
1つの実施形態においては、2つの結合部分は検出用粒子と結合しており、サンプルと2つの結合部分との接触の際に生じる凝集の量を測定する工程は、参照サンプルに対する該サンプルの濁度を測定することにより行われる。凝集の度合に対する効果は吸光度測定により判定されうる。1つの実施形態においては、該検出用粒子は微粒子であり、サンプル中の免疫抑制薬の存在または量を決定するために微粒子凝集アッセイを用いる。そのような微粒子凝集アッセイは均一系アッセイとみなされる。なぜなら、生じた凝集の量を測定する工程の前に洗浄工程を行わないからである。微粒子凝集アッセイは、Roche/HitachiおよびCOBAS分析装置(Roche Diagnostics, Indianapolis)のような自動分析装置を使用して簡便に行われ、測定される。本発明の微粒子凝集アッセイにおいては、第1結合部分および第2結合部分は直接的または間接的に微粒子と結合している。第1および第2結合部分は、測定すべき薬物上の異なる結合部位に特異的である。反応溶液中で、これらの試薬(微粒子に結合した結合部分)は液体媒体中に分散し、安定な懸濁液を形成する。該免疫抑制薬の存在下、該薬物と該受容体(結合部分)との結合が生じて、粒子凝集、およびそれに対応した、該溶液の濁度の上昇が生じ、それを、該溶液の吸光度を測定することにより定量する。サンプル中に存在する薬物の量と、測定される吸光度の量との間には、直接的な相関関係が存在する。
1つの実施形態においては、該検出用粒子はナノシェル(nanoshell)(ナノ殻)である。ナノシェルは、超薄金属(例えば、金)層でコーティングされた誘電性(例えば、シリカ、アルギナートまたはリン酸カルシウム)コアから構成される光学的に調整可能な検出用粒子の一種である。金ナノシェルは、金コロイドに類似した物理的特性、特に、光に対する該金属の集合的電子応答による強力な光吸収を示す。金ナノシェルの光応答は、該ナノ粒子コアの相対サイズおよび該金シェルの厚さに劇的に左右される。相対的コアおよびシェル厚を変化させることにより、可視および近赤外スペクトル領域に及ぶ光スペクトルの広い範囲にわたって金ナノシェルの色を変化させることが可能である。金ナノシェルは、その光学共鳴における光の波長に対して該粒子のサイズを変化させることにより、優先的に光を吸収または散乱するようにされうる。1つの実施形態においては、ナノシェルコアは、約50nm〜約200nmの範囲から選ばれる直径、1つの実施形態においては約120nmの直径を有し、該ナノシェルコーティングまたはシェル(殻)の厚さは約5nm〜約30nmの範囲から選ばれる。
金ナノシェルを使用する全血イムノアッセイは既に記載されている(Anal. Chem. 75:2377-2381, 2003)。記載されているナノ粒子アッセイにおける抗体の代わりに、イムノフィリンのような結合性タンパク質が使用されうると予想される。ナノ粒子凝集の原理は微粒子凝集技術の原理に類似している。血液の高い濁度および強い可視吸収は凝集アッセイにおける凝集物の検出を複雑にする。しかし、最適波長の選択および血液サンプルの前処理は、アッセイを複雑にするこれらの要因を克服しうる。ナノシェルは全血中での凝集に関して完全に安定であり、サンドイッチアッセイ形態(結合性タンパク質との免疫抑制薬)によるナノ粒子の二量体化または凝集が近赤外におけるスペクトルレッドシフトにより検出されうる(この場合、全血はより透過性であり、したがって、全血中のナノシェル凝集の検出を可能にする)点においても、ナノシェルは好都合である。
1つの実施形態においては、検出および定量すべき免疫抑制薬は、シクロスポリン、タクロリムス、ラパマイシンおよびエベロリムスよりなる群から選ばれ、該結合部分は免疫抑制薬結合性受容体タンパク質である。1つの実施形態においては、該受容体は、標的免疫抑制薬の天然イムノフィリン、または該天然イムノフィリンの結合性断片もしくは誘導体に相当する。1つの実施形態においては、標的免疫抑制薬はラパマイシンまたはエベロリムスであり、第1受容体はFK506結合性タンパク質(FKBP)を含み、第2受容体はラパマイシン標的(TOR)タンパク質を含む。もう1つの実施形態においては、FKBPはFKBP12またはFKBP25であり、TORは、mTOR、yTOR1、yTOR2ならびにmTOR、yTOR1およびyTOR2のFRBDよりなる群から選ばれる。
もう1つの実施形態においては、サンプルにおいて検出および定量すべき免疫抑制薬はタクロリムスであり、ここで、第1受容体はFK506結合性タンパク質(FKBP)を含み、第2受容体はカルシニューリンまたはその結合性断片もしくは誘導体を含む。もう1つの実施形態においては、第2受容体は更に、カルシニューリンに結合したカルシウムイオンおよびカルモジュリンを含む。もう1つの実施形態においては、検出および定量すべき免疫抑制薬はシクロスポリンであり、第1受容体は、シクロフィリンA(CypA)、シクロフィリンB(CypB)、シクロフィリンC(CypC)(それらの構造は、Mikolら, PNAS 91:5183-5186 (1994)に記載されている)よりなる群から選ばれるシクロフィリンを含み、第2受容体はカルシニューリンを含む。もう1つの実施形態においては、第2受容体は更に、カルシニューリンと結合したカルシウムイオンおよびカルモジュリンを含む。
1つの実施形態においては、該免疫抑制薬結合性受容体タンパク質は検出用粒子に結合しており、該検出用粒子はナノシェルまたは微粒子である。該検出用粒子は、当業者に公知の標準的な技術のいずれかを用いて該受容体タンパク質に結合されうる。例えば、該検出用粒子は、標準的なリンカーを使用する直接的な共有結合により該受容体タンパク質に結合されることが可能であり、あるいは該タンパク質は、イオン結合、水素結合、疎水性/親水性相互作用またはそれらの任意の組合せにより検出用粒子に結合されることが可能である。本発明の1つの実施形態においては、受容体タンパク質は、直接的な結合により、またはタグを介して、該検出用粒子と結合している。
一例として、検出用粒子は抗タグ抗体に結合されることが可能であり、結合性タンパク質は対応タグに結合されうる。あるいは、第1受容体タンパク質は、例えばビオチンを含むタグ(ハプテン)に結合されることが可能であり、該検出用粒子はストレプトアビジン、またはタグ(ハプテン)に結合する抗体と結合している。また、該薬物の第2結合性タンパク質は、同じタグに、あるいはもう1つの実施形態においては、異なるタグに結合される。タンパク質に結合されるビオチンまたはタグ付け分子の数は様々であることが可能であるが、最も好ましくは、ストレプトアビジン微粒子(または該タグに対するリガンド)の自然凝集を最小にするために、結合性タンパク質1個当たり1個のビオチン(または他のタグ)が結合される。
1つの実施形態においては、ストレプトアビジン、アビジンまたは抗ビオチン抗体(または抗ハプテン抗体)が検出用粒子に結合される。免疫抑制薬の存在下、該薬物および2つのビオチン化結合性タンパク質により同時にサンドイッチが形成される。ストレプトアビジン標識検出用粒子の存在下、凝集が生じ、それが光散乱により測定されうる。サンプル中に存在する薬物が多量であればあるほど、より多量の凝集が観察される。薬物が存在しない場合には、サンドイッチは形成されず、検出用粒子は凝集しない。1つの実施形態においては、検出用粒子はストレプトアビジン標識微粒子であり、該免疫抑制薬を含むサンプルと該受容体タンパク質とを接触させる前に、該ストレプトアビジン微粒子にビオチン化受容体タンパク質が予め結合される。この手法は該方法における最も最適な結果をもたらす。
2つの受容体タンパク質が蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)発蛍光団ペアのメンバーの1つでそれぞれ標識されている場合にも同様に、免疫抑制薬の存在が検出されうる。免疫抑制薬の存在下、該薬物および2つのビオチン化結合性タンパク質により同時にサンドイッチが形成される。この複合体の形成は、それらの2つの発蛍光団を互いに十分に接近させ、そのことにより励起光で供与発蛍光団が励起されると蛍光エネルギー転移が生じる。そのような事象は、供与発蛍光団の発光の低下または受容発蛍光団の発光の上昇を検出することにより測定されうる。
1つの実施形態においては、受容体タンパク質は、ビオチン分子の結合のための最適部位を提供する又はリガンドもしくはタグを表すペプチド配列を含む組換え融合タンパク質として発現されうる。例えば、該受容体タンパク質は、ビオチン化シグナル配列を伴う融合パートナーを含む組換えタンパク質でありうる。この融合タンパク質は、該シグナル配列内のリシン残基へのビオチン部分の共有結合性付加を触媒するビオチンリガーゼ、例えばAviTagと共に無細胞系または大腸菌(Escherichia coli)において同時発現される。1つの実施形態においては、該アッセイにおいて使用する2つの異なる受容体タンパク質はAviTag化ビオチン標識タンパク質である。該AviTag化配列はC末端またはN末端を介して結合されうる。立体障害を避けるために、該タグの少なくとも1つはN末端に配置されるべきであることを、サンドイッチ概念のモデルは示唆しているようである。しかし、本出願人は、驚くべきことに、両方のタグがC末端に存在する場合にも該アッセイが良好に機能することを見出している。
もう1つの実施形態においては、受容体タンパク質に対する抗体は検出用粒子の表面に結合しており、該結合抗体は、該受容体タンパク質自体、または該受容体タンパク質に結合しているタグに特異的に結合する。免疫抑制薬の存在下、サンドイッチが形成され、凝集が生じる。これらの抗体は、免疫抑制薬に対する受容体タンパク質結合部位に該抗体が結合しないように設計され、および/または選択される。
1つの実施形態においては、サンプル中に存在する免疫抑制薬を検出および定量するためのアッセイ試薬を提供する。サンプルは、免疫抑制薬を含有すると推測される任意の液体サンプルでありうる。より典型的には、サンプルは、免疫抑制薬が投与されている患者から回収された生物学的体液である。1つの実施形態においては、サンプルは全血またはその誘導産物である。サンプルとして全血を使用し、アッセイが微粒子凝集検出法である場合、該サンプルを該アッセイ試薬と接触させる前に、典型的には、細胞結合薬を遊離させるために該血液サンプルを前処理する。この方法は、全血サンプルを沈殿剤と一緒にすることを含む。沈殿剤は、例えば水性硫酸銅または硫酸亜鉛(メタノール、エタノール、エチレングリコール、アセトニトリルまたは同様の水混和性有機溶媒中のもの)を含む当業者に公知のものから選ばれる。ついで全血混合物を十分に混合し、遠心分離する。ついで透明な上清をサンプルカップ内に移し、アッセイ実施のための分析装置上に配置する。1つの実施形態においては、全血サンプルを前処理するために使用する組成物はメタノールおよび硫酸亜鉛を含む。サンプルを前処理した後、アッセイ試薬の添加前に細胞残渣を除去する。1つの実施形態においては、低速(約12,000rpm)で5分間の遠心分離により該細胞残渣を除去する。
1つの実施形態におけるアッセイ試薬は第1受容体および第2受容体を含み、ここで、第1および第2受容体は標的薬物上の別々の結合部位に特異的に結合して、該試薬と該薬物との接触の際にサンドイッチ複合体を形成する。1つの実施形態においては、第1および第2受容体はそれぞれ、該受容体を検出用粒子に結合させるためのタグを備えている。もう1つの実施形態においては、第1および第2受容体は、第1および第2受容体に既306B結合している検出用粒子と共に提供される。1つの実施形態においては、第1および第2受容体は更にビオチン化タグを含み、該検出用粒子はストレプトアビジンと結合している。もう1つの実施形態においては、第1および第2受容体のそれぞれは、単一のビオチン分子を備えている。1つの実施形態においては、該検出用粒子は、ストレプトアビジンと結合している、またはビオチンに特異的な抗体と結合している微粒子である。1つの実施形態においては、該イムノアッセイ試薬は、ビオチン-ストレプトアビジン連結を介して微粒子と結合している受容体を含む2つの複合体として提供される。
1つの実施形態においては、サンプル中のラパマイシンまたはエベロリムスを定量するための凝集アッセイ試薬を提供する。この実施形態においては、第1受容体は、検出用粒子と結合しているFK506結合性タンパク質を含み、第2受容体は、検出用粒子と結合しているラパマイシン標的(TOR)タンパク質を含む。1つの実施形態においては、第1受容体はFKBP12またはFKBP25を含み、第2受容体は、mTOR、yTOR1、yTOR2、ならびにmTOR、yTOR1およびyTOR2のFRBDよりなる群から選ばれる。もう1つの実施形態においては、サンプル中に存在するタクロリムスを定量するための凝集アッセイ試薬を提供し、ここで、該試薬は、検出用粒子と結合しているFK506結合性タンパク質(FKBP)を含む第1受容体と、検出用粒子と結合しているカルシニューリンまたはその結合性断片もしくは誘導体を含む第2受容体とを含む。もう1つの実施形態においては、第2受容体は更に、カルシニューリンと結合しているカルシウムイオンおよびカルモジュリンを含む。さらにもう1つの実施形態においては、シクロスポリンを定量するための凝集アッセイ試薬を提供し、ここで、該試薬は、シクロフィリンA(CypA)、シクロフィリンB(CypB)およびシクロフィリンC(CypC)よりなる群から選ばれる、検出用粒子と結合しているシクロフィリンを含む第1受容体と、検出用粒子と結合しているカルシニューリンまたはカルシニューリン断片を含む第2受容体とを含む。もう1つの実施形態においては、第2受容体は更に、カルシニューリンと結合しているカルシウムイオンおよびカルモジュリンを含む。該検出用粒子は、典型的には、ナノシェルまたは微粒子である。
もう1つの実施形態においては、FRETに基づく均一系アッセイを用いて免疫抑制薬を検出するためのアッセイ試薬を提供する。この実施形態においては、該アッセイ試薬は第1受容体および第2受容体を含み、ここで、該試薬と該薬物との接触に際して、第1および第2受容体は標的免疫抑制薬上の別々の結合部位に特異的に結合してサンドイッチ複合体を形成し、第1受容体は供与発蛍光団で標識されており、第2受容体は受容発蛍光団で標識されている。
1つの実施形態においては、サンプル中の免疫抑制薬の量を決定するための方法を提供する。該方法は、サンプルを単離し、所望により、該サンプルを前処理して細胞結合免疫抑制薬を遊離させる工程を含む。ついで該サンプルを、第1および第2受容体を含むアッセイ試薬組成物と接触させて懸濁液を形成させ、ここで、第1および第2受容体は標的免疫抑制薬上の別々の位置に特異的に結合する。1つの実施形態においては、該試薬組成物は更に、第1および第2受容体に結合する検出用粒子を含む。あるいは、1つの実施形態においては、検出用粒子を、第1および第2受容体の添加の前、途中または後に該懸濁液に加える別個の成分として提供する。該標的薬物の存在下、凝集を誘発させるために、該アッセイ試薬を互いに混合し、ここで、第1および第2受容体はそれぞれ、該薬物上の別々の結合部位に特異的に結合し、該検出用粒子は該受容体のそれぞれに結合して(該受容体に既に結合していない場合)、検出可能なサンドイッチ複合体を形成する。ついで凝集の量を直接的に測定する。これは、更なる精製または洗浄工程が要求されないことを意味し、したがって、該アッセイは均一系アッセイである。免疫抑制薬の量は、当業者に公知の均一系アッセイ技術を用いて、粒子凝集の検出量に相関される。1つの実施形態においては、粒子凝集の度合は吸光度測定により測定され、存在する薬物の量は、標準曲線を参照して決定される。
1つの実施形態においては、該検出用粒子は微粒子またはナノシェルであり、1つの実施形態においては、該検出用粒子は微粒子である。該方法は、該アッセイにおいて使用する受容体の選択により、シクロスポリン、タクロリムス、ラパマイシンおよびエベロリムスよりなる群から選ばれる免疫抑制薬の量を測定するために用いられうる。ラパマイシンまたはエベロリムスを検出するためには、第1受容体は、第1検出用粒子と結合しているFK506結合性タンパク質(FKBP)を含み、第2受容体は、第2検出用粒子と結合しているラパマイシン標的(TOR)タンパク質を含む。タクロリムスを検出するためには、第1受容体は、第1検出用粒子と結合しているFK506結合性タンパク質(FKBP)を含み、第2受容体は、第2検出用粒子と結合しているカルシニューリンを含む。シクロスポリンを検出するためには、第1受容体は、第1検出用粒子と結合しているシクロフィリンを含み、第2受容体は、第2検出用粒子と結合しているカルシニューリンを含む。タクロリムスまたはシクロスポリンの存在を検出し定量するための方法では、第2受容体(カルシニューリン)は、所望により更に、カルモジュリンおよびカルシウムイオンと複合体化されうる。
免疫抑制薬を定量するための方法は、サンプル中の該薬物の存在を証明しその濃度を決定する手段として、免疫抑制薬を含有すると考えられる任意の水性サンプルにおいて行われうる。1つの実施形態においては、サンプルは、患者から単離された体液、例えば、血液、血漿、血清、尿、精液、脳脊髄液、唾液などのような流体である。1つの実施形態においては、該サンプルは全血である。典型的には、該サンプルを該アッセイ試薬と接触させる前に、細胞結合免疫抑制薬を遊離させるために該血液サンプルを前処理する。1つの実施形態においては、該血液サンプルを、メタノールおよび硫酸亜鉛を含む溶液で抽出し、該混合工程の前に細胞残渣を除去する。1つの実施形態においては、該検出用粒子はナノシェルであり、該血液サンプルは、該アッセイ試薬の添加の前に前処理されない。
1つの実施形態においては、凝集アッセイにおいて、一方または両方の受容体タンパク質の代わりに抗免疫抑制薬抗体も使用されうる。
1つの実施形態においては、免疫抑制薬およびイムノフィリンを含む複合体に対して抗体(1つの実施形態においてはモノクローナル抗体)を産生させることが可能であり、ここで、該抗体は、該免疫抑制薬へのその結合に基づいて選択される。このようにして、活性な免疫抑制薬に対する該抗体の特異性が、該免疫抑制薬の不活性代謝産物と比べて増強されうる。一例として、FKBP12結合性部位に特異的なラパマイシン分子の一部に対して抗体を産生させることが可能であろう(この場合、使用する免疫原はラパマイシンとラパマイシン標的(TOR)タンパク質との複合体を含む)。あるいは、FKBP-ラパマイシン関連タンパク質結合部位に特異的なラパマイシン分子の一部に対して抗体を産生させることが可能であろう(この場合、使用する免疫原はラパマイシンとFKBP12との複合体を含む)。シクロスポリン、タクロリムスおよびエベロリムスを含む他の免疫抑制薬に、同様のアプローチが適用可能であろう。例えば、FKBP12に結合したFK506に対して抗体を産生させ、それを使用してサンプル中のFK506を測定する。FKBP12へのFK506の結合は非常に堅く、FK-506/FKBP12複合体は、免疫応答を惹起するためにマウスに注射する免疫原として、KLHに結合されうる(この場合、結合は標準的なタンパク質-タンパク質結合法によりFKBP12とKLHとの間でなされるであろう)。適当な抗体の単離およびモノクローナル抗体の選択は、当技術分野で公知の標準的な方法を用いて行われるであろう。このアプローチは、シクロフィリンに結合したシクロスポリンAに対する抗体を産生させるためにも用いられうる。
1つの実施形態においては、サンプル中の免疫抑制薬の量を決定するための方法を提供し、ここで、該アッセイ試薬は、検出用粒子と結合している受容体タンパク質、および検出用粒子と結合している抗体よりなる群から選ばれる。1つの実施形態においては、抗体はモノクローナル抗体である。1つの実施形態においては、アッセイは、2種の抗体を使用して行われ、ここで、該2種の抗体は、免疫抑制薬/イムノフィリン複合体に対して産生されたものであるが、該免疫抑制薬上の2つの異なる部位に対する特異性を有する。この実施形態においては、それらの2種の抗体は検出用粒子と結合している。もう1つの実施形態においては、アッセイは、2種の抗体を使用して行われ、ここで、該2種の抗体は、免疫抑制薬/イムノフィリン複合体に対して産生されたものであるが、該イムノフィリン上の2つの異なる部位に対する特異性を有する。この実施形態においては、それらの2種の抗体は検出用粒子と結合している。もう1つの実施形態においては、アッセイ試薬は、標的免疫抑制薬に特異的に結合する1つの受容体、および免疫抑制薬上の異なる位置に特異的に結合する1つの抗体を含みうる。この実施形態においては、受容体タンパク質および抗体は共に、検出用粒子と結合している。
もう1つの実施形態においては、該アッセイ試薬は、第1受容体、第2受容体、および第2受容体に特異的に結合する抗体を含みうる。この実施形態においては、第1受容体が検出用粒子に結合され、第1受容体が標的免疫抑制薬に特異的に結合する。第2受容体タンパク質は、第1受容体タンパク質とは異なる位置において標的免疫抑制薬に結合する。この実施形態においては、第2受容体タンパク質は検出用粒子と結合しておらず、該抗体は典型的には標識されていない。しかし、該抗体は、所望により、検出用粒子と結合していてもよい。1つの実施形態においては、第2受容体タンパク質に特異的に結合する該抗体は、第2受容体/免疫抑制薬複合体を含む免疫原に対して産生される。該実施形態の1つのおいては、該受容体の1つ、例えばFKBP12(ラパマイシンの場合)は、タグ、例えばビオチンで標識される。サンプルを一定量のビオチン化第1受容体タンパク質および第2受容体タンパク質と混合すると、サンプル中に存在する標的薬物と共にサンドイッチ複合体が形成される。ついで、生じたビオチン化サンドイッチ複合体および未反応FKBP12を、ストレプトアビジンラテックス微粒子と、第2受容体タンパク質に特異的に結合する抗体とを含有する第2試薬に加える。凝集は、ストレプトアビジンラテックスに結合し該抗体により凝集したビオチン化サンドイッチ複合体の数に比例して生じ、そしてこれは、存在する薬物の量に直接的に関連づけられる。遊離非複合体化第2受容体パートナーと反応する抗体はいかなるシグナルも生成しない。この代替的実施形態においては、該抗体は、該薬物に対する受容体結合部位以外の部位において第2受容体に結合することに注目することが重要である。FKBP/ラパマイシン結合ドメインに特異的に結合する抗イムノフィリン抗体はUS 6,464,974に記載されている。
1つの実施形態においては、免疫抑制薬を定量する方法は、サンプルを準備し、該サンプルを試薬組成物と混合して懸濁液を形成させることを含む。該試薬組成物は受容体および抗体を含み、それらのそれぞれは検出用粒子に結合されており、ここで、該受容体および抗体のそれぞれは該免疫抑制薬に特異的かつ同時に結合する。ついで、該懸濁液中に存在する粒子凝集の量を、例えば吸光度測定のような均一系アッセイ技術を用いて測定し、ついで、検出された粒子凝集を、サンプル中に存在する免疫抑制薬の量に相関させる。
もう1つの実施形態においては、免疫抑制薬を定量する方法は、サンプルを準備し、該サンプルを試薬組成物と混合して懸濁液を形成させることを含み、ここで、該試薬組成物は第1および第2抗体を含み、それらのそれぞれは検出用粒子に結合されており、第1および第2抗体のそれぞれは該免疫抑制薬に特異的かつ同時に結合する。ついで、該懸濁液中に存在する粒子凝集の量を、例えば吸光度測定のような均一系アッセイ技術を用いて測定し、ついで、検出された粒子凝集を、サンプル中に存在する免疫抑制薬の量に相関させる。
もう1つの実施形態においては、免疫抑制薬を定量する方法は、サンプルを準備し、該サンプルを試薬組成物と混合して懸濁液を形成させることを含み、ここで、該試薬組成物は第1および第2受容体と、第2受容体に特異的に結合する抗体とを含み、第1および第2受容体のそれぞれは該免疫抑制薬に特異的かつ同時に結合し、第1受容体は検出用粒子に結合している。1つの実施形態においては、該抗体も検出用粒子と結合している。ついで、該懸濁液中に存在する粒子凝集の量を、例えば吸光度測定のような均一系アッセイ技術を用いて測定し、ついで、検出された粒子凝集を、サンプル中に存在する免疫抑制薬の量に相関させる。
本発明はまた、親薬物に対する増強された選択性を有する受容体突然変異体の製造に関する。1つの実施形態においては、ラパマイシンの親薬物に対する該アッセイの特異性を増強するために、部位特異的突然変異誘発により、yTOR2 FRBDおよびFKBP12ペプチド突然変異体を製造する。ラパマイシンの親薬物に対する受容体複合体の特異性を増強するために受容体タンパク質を突然変異させる、という着想は、本明細書に開示されている任意の受容体タンパク質に適用されうる。yTOR2 FRBD/ラパマイシン/FKBP12複合体の形成は、本明細書に記載されている方法の幾つかによりモニターされることが可能であり、患者のサンプル中のラパマイシン濃度を測定するために用いられうる。
該突然変異誘発研究における補助として、結晶構造に関する刊行物が用いられうる。該突然変異体結合性タンパク質は、当技術分野でよく知られている組換え法により製造されることが可能であり、同様に当技術分野でよく知られている方法を用いて、それらの精製を補助するために組換え法によりアフィニティタグが付加されうる。したがって、以下の表を参照して、該分子の特異性を増強するために、以下のアミノ酸残基が修飾されうると予想される:FKBP12の54位のグルタミン酸;yTOR2の2038位のアスパラギン;yTOR2の1972位のアスパラギン酸;およびyTOR2の1976位のアルギニン。
以下の表は、ラパマイシン代謝産物FKBP12およびFRBD間で測定されたC-C距離を示す。RCSB PDB(Protein Data Base)により公開された結晶構造1fapを使用して、ラパマイシン代謝産物のC-C距離を測定した(12)。
Figure 2009543084
1つの実施形態においては、複合体形成の検出は、発蛍光団の蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)ペアを用いて行われる。FRETは、供与発蛍光団から受容発蛍光団への励起状態エネルギーの距離依存的転移に基づく。供与発蛍光団は入射光により励起され、受容団が20オングストローム〜60オングストローム以内に存在すれば、該供与団からの励起状態エネルギーが転移されうる。分子間距離の最適範囲の範囲外では、エネルギー転移効率は距離の6乗に反比例して低下する。この転移は供与団の蛍光強度および励起状態寿命の低下ならびに受容団の発光強度の上昇を招く(Selvin, P.R., Nature Structural Biology, 2000, 7, 9, 730-734)。このアッセイ形態は、FRET発蛍光団のペアが結合性受容体のペアと結合していることを要する。供与発蛍光団、例えばユウロピウム、および受容発蛍光団、例えばCy5は、340nmでの光励起および665nmでの発光検出を用いて使用されている(Pulli, T.ら, Analytical Chemistry, 2005, 77, 2637-2642)。したがって、免疫抑制薬に特異的に結合する第1および第2受容体タンパク質は、それぞれ該供与および受容発蛍光団で標識されうる。例えば、ラパマイシンを検出するためのアッセイにおいては、第1受容体(例えば、FKBP12)を標識するためにユウロピウム供与発蛍光団を使用することが可能であり、第2受容体(例えば、yTOR2 FRBD)を標識するためにCy5受容発蛍光団を使用することが可能である。mTOR FRBD-ラパマイシン-FKBP12複合体(1fap、タンパク質データバンク)における選択されたアミノ酸の間の測定された距離を以下の表に挙げる。1つの可能な組合せは、mTOR FRBD-ラパマイシン-FKBP12複合体におけるmTOR FRBDに類似したコンホメーションをyTOR2がとると仮定して、yTOR2のアミノ(NH2)末端(R1959)を標識し、FKBP12のアミノ末端(G1)を標識することである(それらは該結晶構造において48.56オングストローム離れている)。
Figure 2009543084
yTOR2およびFKBP12のアミノ酸を供与および受容発蛍光団で標識するための幾つかの市販キットが入手可能である。例えば、LANCE Eu-W1024-ITCキレート(Perkin Elmer, AD0013)は、少なくとも1つの第1級脂肪族アミン(N末端またはリシン残基)を含有するタンパク質をユウロピウムで共有結合標識するために最適化されている。また、CyDye Cy5 mono-Reactive Dyeパック(Amersham, Product Code PA23500)は、タンパク質上のアミノ基をCy5で共有結合標識するために使用されうる。アミノ基(NHSエステル色素を使用)、チオール基(マレイミド色素を使用)またはアルデヒド基(ヒドラジド色素を使用)を介した標識を可能にする他の化学的手法が利用可能である。それに従ってyTOR2およびFKBP12受容体が標識されることが可能であり、未標識発蛍光団はカラムクロマトグラフィーにより標識受容体から除去されうる。
該アッセイは、適切に標識されたyTOR2および標識されたFKBP12へのラパマイシンの添加により行われうる。ラパマイシンの存在はyTOR2/ラパマイシン/FKBP12複合体の形成をラパマイシン依存的に導く。蛍光光度計を使用して、形成されたyTOR2/ラパマイシン/FKBP12複合体の光励起から生じた蛍光を測定することが可能である。この例においては、測定される蛍光はラパマイシン濃度に正比例する。ラパマイシンの既知濃度から標準曲線を作成することが可能である。したがって、該標準曲線に基づいて、患者のサンプルにおける未知ラパマイシン濃度が計算されうる。同様に、タクロリムスを検出するために受容体タンパク質FKBP12およびカルシニューリンを、あるいはシクロスポリンを検出するためにシクロフィリンおよびカルシニューリンを、それぞれ供与および受容発蛍光団で標識することにより、他の免疫抑制薬を検出することが可能である。
本発明はまた、FKBP12と組合されたカルシニューリンA/B融合タンパク質を使用する、タクロリムス(FK506)に関する二重受容体アッセイを含む。カルシニューリンA/B融合タンパク質は、NまたはC末端タグを含有する、天然タンパク質の末端切断型配列でありうる。したがって、1つの実施形態においては、大腸菌(E. coli)および無細胞系における発現および可溶性のスクリーニングに基づいて、それぞれ64kDa(CNtAB-long)および26kDa(CNtAB-short)の分子量を有するC末端hisタグ付きカルシニューリンA/B融合タンパク質を結合活性アッセイのために選択した。大腸菌(E. coli)において発現された場合、CNtAB-longおよびCNtAB-short融合体はいずれも強力な発現レベルを示し、発現された融合タンパク質は安定であり、可溶性であった。単純なアフィニティ捕捉およびサイズ排除クロマトグラフィー精製法により、両方の融合タンパク質に関して90%を超える純度が得られた。重要なことに、参照(reference)時間分解蛍光(TRF)アッセイは、FKBP12への精製CNtAB-longの結合に関して、FK506依存的に0.77nMのEC50値を示した。しかし、FKBP12-FK506への精製CNtAB-shortの結合はそのアッセイにおいてはほとんど検出されなかった。バイアコア表面プラズモン共鳴(Biacore Surface Plasmon Resonance)(SPR)アッセイは、前記TRFアッセイにより観察された結果を証明した。
本発明はまた、サンプル中の免疫抑制薬を測定するためのアッセイ試薬を含有するキットを含む。該キットは更に、種々の容器、例えばバイアル、チューブ、ボトルなどを含む。好ましくは、該キットは使用説明をも含む。1つの実施形態においては、該キットは、第1および第2結合部分を含み、ここで、第1および第2結合部分は標的薬物上の別々の結合部位に結合して、該試薬と該薬物との接触に際してサンドイッチ複合体を形成する。第1および第2結合部分は、受容体タンパク質および抗体よりなる群から、独立して選ばれる化合物に相当する。1つの実施形態においては、該キットは、第1および第2受容体タンパク質および抗体を含み、ここで、第1受容体タンパク質は検出用粒子と結合しており、該抗体は第2受容体タンパク質に特異的に結合する。この実施形態においては、第2受容体に特異的な抗体は、所望により、第2検出用粒子と結合していてもよい。個々の結合部分は、別々の容器内で、または単一の容器内で互いに混合して提供されうる。
もう1つの実施形態においては、該キットは、第1受容体および第2受容体を含み、ここで、第1および第2受容体はそれぞれ、少なくとも1つの検出用粒子と結合しており、第1および第2受容体は標的薬物上の別々の結合部位に特異的に結合して、該受容体と該薬物との接触に際してサンドイッチ複合体を形成する。1つの実施形態においては、該キットの受容体タンパク質はそれぞれ、該受容体を検出用粒子に結合させるためのタグを備えており、該検出用粒子は別個の容器内で提供される。もう1つの実施形態においては、第1および第2受容体は、第1および第2受容体に既に結合されている検出用粒子を備えている。第1および第2受容体タンパク質は、別々の容器内で提供、または単一の容器内で互いに混合して提供されうる。1つの実施形態においては、第1および第2受容体はビオチン化タグを含み、該検出用粒子はストレプトアビジンと結合している。1つの実施形態においては、第1および第2受容体のそれぞれは単一のビオチン分子と結合している。1つの実施形態においては、該検出用粒子は、ストレプトアビジンと結合している、またはビオチンに特異的な抗体と結合している微粒子である。1つの実施形態においては、該キットは、ビオチン-ストレプトアビジン連結を介して微粒子と結合している受容体をそれぞれが含む2つの複合体を含む。
1つの実施形態においては、サンプル中のラパマイシンまたはエベロリムスの量を定量するためのキットを提供する。この実施形態においては、該キットは、検出用粒子と結合しているFK506結合性タンパク質を含む第1受容体と、第2検出用粒子と結合しているラパマイシン標的(TOR)タンパク質を含む第2受容体とを含む。1つの実施形態においては、第1受容体はFKBP12またはFKBP25を含み、第2受容体は、mTOR、yTOR1、yTOR2ならびにmTOR、yTOR1およびyTOR2のFRBDよりなる群から選ばれる。もう1つの実施形態においては、サンプル中のタクロリムスの量を定量するためのキットを提供し、ここで、該キット試薬は、検出用粒子と結合しているFK506結合性タンパク質(FKBP)を含む第1受容体と、検出用粒子と結合しているカルシニューリンまたはその結合性断片もしくは誘導体を含む第2受容体とを含む。もう1つの実施形態においては、該キットは更に、別々の容器内に含有された又はカルシニューリンに結合されたカルシウムイオンおよびカルモジュリンを含む。
さらにもう1つの実施形態においては、シクロスポリンの量を定量するためのキットを提供し、ここで、該試薬は、検出用粒子と結合しているシクロフィリンを含む第1受容体と、検出用粒子と結合しているカルシニューリンを含む第2受容体とを含む。もう1つの実施形態においては、該キットは更に、別々の容器内に含有された又はカルシニューリンに結合されたカルシウムイオンおよびカルモジュリンを含む。該キットの検出用粒子は、典型的には、ナノシェルまたは微粒子であり、1つの実施形態においては、該検出用粒子はラテックス微粒子である。
以下の実施例は、特定の実施形態を例示するために記載されており、特許請求の範囲により定義される本発明の範囲を限定すると解釈されるべきではない。
(実施例)
yTOR1 FRBDおよびyTOR2 FRBDをコードするcDNAの合成
以下の最適化ヌクレオチド酸配列を有する、酵母TOR1およびTOR2の90アミノ酸FKBP12ラパマイシン結合ドメイン(FRBD)をコードするcDNAが、Blue Heron Biotechnology(Seattle, WA)により化学的に合成された。
Figure 2009543084
発現ベクターの構築
該合成cDNAおよび2組のオリゴヌクレオチドプライマーを使用して、yTOR1 FRBDおよびyTOR2 FRBDに対応する約300bpのDNA断片をPCR増幅した。これらのDNA断片を発現ベクターpIVEX2.7dまたはpIVEX2.8d(Roche Diagnostics GmbH, Germany)内にクローニングした。DNA配列決定により確認された、得られたプラスミドは、AviTag化標的タンパク質を発現することが可能であり、該タンパク質は、ラパマイシン結合FKBP12に結合しうるだけでなく、唯一(ユニーク)のリシン残基においてビオチンリガーゼBirAにより特異的にビオチン標識されうる。
配列番号3(yTOR1 FRBDに対するフォワードプライマー):
5’ CTTTAAGAAGGAGATATACCATGGAACTTTGGTATGAAGGACTC 3’
配列番号4(yTOR1 FRBDに対するリバースプライマー):
5’ AAGATGTCGTTCAGGCCCCCTTGACGAGTAATTTTGCGAAA 3’
配列番号5(yTOR2 FRBDに対するフォワードプライマー):
5’ CGCTTAATTAAACATATGACCGAACAATGGTATGAAGGCCTG 3’
配列番号6(yTOR2 FRBDに対するリバースプライマー):
5’ TTAGTTAGTTACCGGATCCCTTACTGTTTACCGATTTTGCGAAA 3’。
大腸菌におけるビオチン化yTOR1 FRBDおよびビオチン化yTOR2 FRBDの製造
Roche Diagnostics Corporationの無細胞Rapid Translation System(RTS)を使用する選択の後、最適発現構築物をBirA発現ベクターと共にBL21-A1細胞内に形質転換し、50μM ビオチン、0.2% アラビノースおよび0.2mM イソプロピルβ-D-チオガラクトピラノシド(IPTG)の存在下、30℃で16時間誘導した。発現された組換えタンパク質を修飾アビジンビーズおよびサイズ排除クロマトグラフィーにより約90%の純度まで精製した。
組換えyTOR1 FRBD(106アミノ酸)のアミノ酸配列を以下に示す。Lys 101はBirA依存的ビオチン標識のための特異的部位である。このタンパク質はFKBP12結合部位においてラパマイシンに結合する。AviTag配列は太字で示されており、Lys 101(K)がBirA依存的ビオチン標識のための特異的部位である。
Figure 2009543084
組換えyTOR2 FRBD(119アミノ酸)のアミノ酸配列を以下に示す。Lys 12はBirA依存的ビオチン標識のための特異的部位である。このタンパク質はFKBP12結合部位においてラパマイシンに結合する。AviTag配列は太字で示されており、Lys 101(K)はBirA依存的ビオチン標識のための特異的部位である。
Figure 2009543084
発現ベクターの構築
2つのオリゴヌクレオチドプライマーを使用して、カルボキシル末端に複数のグリシンおよびヒスチジンアミノ酸を有するFKBP12をコードするDNA断片をPCRで得、それを発現ベクターpIVEX2.7dのNcoI/SmaI部位内にクローニングした。DNA配列決定により確認された、得られたプラスミドは、15.0kDaの推定分子量を有する融合タンパク質を発現することが可能であり、該融合タンパク質はラパマイシン、ニッケルNTAマトリックスに結合することが可能であり、AviTag特異的LysにおいてビオチンリガーゼBirAによりビオチン標識されうる。
大腸菌におけるビオチン化FKBP12(分子量15kDa)の製造
前記発現ベクターおよびBirAを発現するベクターを含有する形質転換されたBL21-A1細胞を0.2%アラビノースおよび0.4 mMイソプロピルIPTGにより30℃で16時間誘導した。発現された組換えタンパク質を、それぞれNi-NTAアガロースおよびMono-Avidinビーズ(Pierce)を使用する連続的アフィニティ精製により約95%まで精製した。
この組換えラパマイシン結合性タンパク質(134アミノ酸)のアミノ酸配列を以下に示す。Lys 129はBirA依存的ビオチン標識のための特異的部位である。このタンパク質はラパマイシンに結合する。
Figure 2009543084
FKBP12コート化微粒子の製造
ストレプトアビジン微粒子(127nm)(SA-Latex Universalreagenz ZLF, Mat. No 03140431001)をRoche Diagnostics GmbH, Germanyから入手した。最終濃度は50mM MOPS(3-(N-モルホリノ)プロパンスルホン酸)(pH7.9)中で0.3%(w/v)であった。
実施例5からのビオチン化FKBP12(3.27mg/mLの32μL)を5.2mLの50mM MOPSバッファー(pH7.9)に加えた。このビオチン化タンパク質溶液を50mM MOPS(pH7.9)中の0.3%(w/v)ストレプトアビジン微粒子(127nm)の攪拌懸濁液5.2mLに室温で全て一度に加えた。該反応を室温で2時間および4℃で一晩攪拌し、ついで16,000rpmで1時間45分にわたって遠心分離した。該微粒子を50mM MOPSバッファー(pH7.9)に再懸濁させ、ついで16,000rpmで遠心分離した。再懸濁および遠心分離の工程をもう一度繰返し、FKBP12コート化微粒子の最終濃度を0.15(w/v)に調節した。
yTOR1 FRBDおよびyTOR2 FRBDコート化微粒子の製造
実施例3からのビオチン化yTOR FRBD(0.35mg/mLの300μL)を50mM MOPSバッファー(pH7.9)に加えた。このビオチン化タンパク質溶液を50mM MOPS(pH7.9)中の0.3%(w/v)ストレプトアビジン微粒子(127nm)の攪拌懸濁液5.2mLに室温で全て一度に加えた。該反応を室温で2時間および4℃で一晩攪拌し、ついで16,000rpmで1時間45分にわたって遠心分離した。該微粒子を50mM MOPSバッファー(pH7.9)に再懸濁させ、ついで16,000rpmで遠心分離した。再懸濁および遠心分離の過程をもう一度繰返し、yTOR1 FRBDコート化微粒子の最終濃度を0.15(w/v)に調節した。
実施例3からのyTOR2 FRBDを使用するyTOR2 FRBDコート化微粒子の製造を前記のとおりに行った。
添加処理された全血サンプルを使用するラパマイシン検量線
0.5%ポリアクリル酸(PAA)を含有する175mM PIPESバッファー(pH7.4)を調製することにより、反応バッファー試薬を調製した。これを第1実施試薬とする。
1:1の比(v/v)のFKBP12コート化微粒子およびyTOR1 FRBDコート化微粒子を混合することにより、第2実施試薬を得た。1:1の比(v/v)のFKBP12コート化微粒子およびyTOR2 FRBDコート化微粒子を混合することにより、もう1つの第2実施試薬を調製した。
メタノール中の1μg/mLのラパマイシンストックを使用してラパマイシンを0、5、10、20および30ng/mLのレベルで添加処理することにより、EDTA全血プールから検量線用サンプルを作成した。メタノールと硫酸亜鉛水溶液(300mM)との4:1混合物のタンパク質沈殿試薬を使用して、血液サンプルの前処理を行った。
200μLの全血を200μLの沈殿試薬に加え、15〜30秒間ボルテックスし、室温で5分間放置し、ついで12,000rpmで5分間遠心沈降させた。上清をサンプルカップ内に移し、分析装置上にローディングした。
第1実施試薬(試薬バッファー)をR1試薬ローター内に配置し、第2実施試薬(微粒子試薬)をR2試薬ローター内に配置した。35μLのサンプル容量、150μLの第1実施試薬および80μLの第2実施試薬を使用し、Roche/Hitachi 917自動分析装置(Roche Diagnostics Corporation, Indianapolis)を使用して、アッセイ(波長480nmでの測定)を10分間行った。yTOR1 FRBDを使用するラパマイシンアッセイに関する検量線を図1に示す。yTOR2 FRBDを使用するラパマイシンアッセイに関する検量線を図2に示す。
もう1つのアッセイにおいては、13人の志願者から得た13個の全血サンプルに、0〜48ng/mLの範囲にわたる種々のレベルのラパマイシンを添加した(合計26個のサンプルを使用した)。Roche/Hitachi 917自動分析装置を使用する前記の方法に従い、全26個のサンプルを測定した。得られたデータを図3に示す。これは、yTOR2 FRBDを使用してなされたアッセイのものである。
mTOR FRBDをコードするcDNAの合成
以下の最適化ヌクレオチド酸配列を有する、mTOR(FRBD)の90アミノ酸FKBP12-ラパマイシン結合ドメインをコードするcDNAが、Blue Heron Biotechnology(Seattle, WA)により化学的に合成された:
Figure 2009543084
発現ベクターの構築
配列番号11(mTOR FRBDに対するプライマー1):
5' CTTTAAGAAGGAGATATACCATGGAAATGTGGCATGAAGGACTTGAA 3'
配列番号12(mTOR FRBDに対するプライマー2):
5' AAGATGTCGTTCAGGCCCCCTTGTTTTGAGATACGGCGGAA 3'。
前記の2つのオリゴヌクレオチドプライマー、およびmTOR FRBDをコードする前記cDNAを使用して、310bpのDNA断片をPCR増幅し、これを発現ベクターpIVEX2.7dのNcoI/SmaI部位内にクローニングした。DNA配列決定により確認された、得られたプラスミドは、ラパマイシン結合FKBP12に結合することが可能でありビオチンリガーゼBirAを使用してビオチン標識されうる融合タンパク質を発現しうる。
大腸菌におけるビオチン化mTOR FRBDの製造
ビオチン標識されたAviTag化mTOR FRBDを製造するために、Rocheの無細胞Rapid Translation System(RTS)を使用した。精製されたプラスミドDNAをRTS反応試薬およびビオチン化試薬の両方と共にRTS 500 ProteoMaster反応装置内で18時間インキュベートした。生じた組換えタンパク質を修飾アビジンビーズにより約95%の純度まで精製した。
この組換えFRBD(107アミノ酸)のアミノ酸配列を以下に示す(Lys 102はBirA依存的ビオチン標識のための特異的部位である)。
Figure 2009543084
FKBP12コート化微粒子の製造
FKBP12コート化微粒子を、実施例6に記載されているのと類似の方法に従い製造した。ストレプトアビジン微粒子(SA-Latex Universalreagenz ZLF, Mat. No 03140431001)をRoche Diagnostics GmbH, Germanyから入手した(127nm)。最終濃度は50mM MOPS(3-(N-モルホリノ)プロパンスルホン酸)(pH7.9)中で0.3%(w/v)であった。
ビオチン化FKBP12(2.5mg/mLの40μL)を5mLの50mM MOPSバッファー(pH7.9)に加えた。このビオチン化タンパク質溶液を50mM MOPS(pH7.9)中の0.3%ストレプトアビジン微粒子(127nm)の攪拌懸濁液5mLに室温で全て一度に加えた。該反応を室温で2時間および4℃で一晩攪拌し、ついで16,000rpmで1時間45分にわたって遠心分離した。該微粒子を50mM MOPSバッファー(pH7.9)に再懸濁させ、ついで16,000rpmで遠心分離した。再懸濁および遠心分離の工程をもう一度繰返し、FKBP12コート化微粒子の最終濃度を0.15(w/v)に調節した。
mTOR FRBDコート化微粒子の製造
実施例11からのビオチン化m-TOR FRBD(2mg/mLの50μL)を5mLの50mM MOPSバッファー(pH7.9)に加えた。このビオチン化タンパク質溶液を50mM MOPS(pH7.9)中の0.3%ストレプトアビジン微粒子(127nm)の攪拌懸濁液5mLに全て一度に加えた。該反応を室温で2時間攪拌し、ついで16,000rpmで1時間45分にわたって遠心分離し、タンパク質-ストレプトアビジン微粒子の最終濃度を0.15(w/v)に調節した。
添加処理された全血サンプルを使用するラパマイシン検量線
1:1の比(v/v)のFKBP12コート化微粒子およびmTOR FRBDコート化微粒子を混合することにより、第1実施試薬を得た。この試薬は、50mM MOPSバッファー中の0.15%の最終濃度で使用した。
0.8%ポリアクリル酸(PAA)を含有する175mM PIPESバッファー(pH7.4)を調製することにより、第2実施試薬を用意した。
12.5、25および50ng/mLのラパマイシン(メタノール中の10μg/mLのラパマイシンストックからのもの)を添加したEDTA全血サンプルを使用することにより、検量線用サンプルを作成した。メタノールおよびCuSO4(硫酸銅)水溶液でのタンパク質沈殿を用いて、血液サンプルの前処理を行った。
200μLの全血を200μLのメタノールに加え、ついで直ちに、50μLの300mM CuSO4を加えた。これを15〜30秒間ボルテックスし、室温で5分間放置し、ついで12,000rpmで5分間遠心沈降させた。上清をサンプルカップ内に移し、Roche/Hitachi 917自動分析装置(Roche Diagnostics Corporation, Indianapolis)上にローディングした。
20μLのサンプル容量、80μLの第1実施試薬、180μLの第2実施試薬および波長480nmでの測定を用いて、アッセイを行った。結果を図4に示す。
全血サンプルを使用するラパマイシンアッセイ
ヒト血液サンプルに25ng/mLのラパマイシンを添加し、前記の方法に従い抽出を行い、図4に示す検量線を使用して該濃度を2回の反復実験において24.7ng/mLおよび24.6ng/mLと決定した。
大腸菌における末端切断型組換えカルシニューリンAおよびB融合体(CNtAB)の製造
末端切断型カルシニューリンAおよびBのcDNA
以下の最適化ヌクレオチド酸配列(配列番号14)を有する、末端切断型ヒトカルシニューリンA(アミノ酸12-394)および野生型鎖B(アミノ酸1-170)をコードするcDNAが、Blue Heron Biotechnology(Seattle, WA)により化学的に合成された。
Figure 2009543084
発現ベクターの構築
前記合成cDNAおよび2組のオリゴヌクレオチドプライマーを使用して、それぞれCNtAB-long(長形態)およびCNtAB-short(短形態)に対応する2つのDNA断片をPCR増幅した。2つの異なる形態のHisタグ付きキメラカルシニューリンA/Bタンパク質を発現させるために、これらのDNA断片をRocheの無細胞発現ベクターpIVEX2.3d内にクローニングした。
Figure 2009543084
Hisタグ付きヒトカルシニューリンAおよびB融合タンパク質の製造
Roche無細胞Rapid Translation System(RTS)による予備スクリーニングの後、選択された最適発現構築物をBL21-A1細胞内に形質転換し、標的タンパク質を、0.2%アラビノースおよび0.4M IPTGの存在下、37℃で15時間誘導しながら発現させた。発現された組換えタンパク質CNtAB-longまたはCNtAB-shortを、Ni-NTAアガロース上でのアフィニティ精製およびそれに続くサイズ排除クロマトグラフィー(Superdex 200, GE)により、それぞれ約85%または約95%の純度まで精製した。
組換えCNtAB-longタンパク質(564アミノ酸)のアミノ酸配列は以下のとおりである(配列番号19)。
Figure 2009543084
ヒトカルシニューリンAのアミノ酸12-394に対応するCNtA1はイタリック体で示されている(2-394位)。ヒトカルシニューリンBのアミノ酸1-170に対応するCNBは下線で示されている(385-554位)。Hisタグは555-564位に位置する。
組換えCNtAB-shortのアミノ酸配列(236アミノ酸)は以下のとおりである(配列番号20)。
Figure 2009543084
ヒトカルシニューリンAのアミノ酸340-394に対応するCNtA2はイタリック体で示されている(2-56位)。ヒトカルシニューリンBのアミノ酸1-170に対応するCNBは下線で示されている(57-226位)。Hisタグは227-236位に位置する。
CNtAB-longとのFKBP12のFK506依存的相互作用
FK506結合FKBP12への末端切断型カルシニューリンA/B融合体CNtABの結合活性を参照時間分解蛍光アッセイ(TRF)および他のアッセイにより評価した。TRFアッセイにおいては、黒色96ウェルプレート(Perkin Elmer)を、0.1M NaHCO3中、精製Hisタグ付きCNtAB-longまたはCNtAB-shortで4℃で一晩コーティングした。ついで、タンパク質でコーティングされたプレートを、0.1M Tris HCl、0.15M NaClおよび20μM ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)を含有するバッファーA中の7.5% BSAでブロッキングした。一方、実施例5からのビオチン標識FKBP12をEu標識ストレプトアビジン(Perkin Elmer)と共に氷上で30分間インキュベートすることにより、FKBP12-ユウロピウム(Eu)コンジュゲートを調製した。ブロッキング後、コート化96ウェルプレートを、0.1M Tris HCl、0.15M NaCl、0.1% TWEEN(ICI Americas, Inc.)および20μM DTPAを含有するバッファーBで洗浄した。ついで、調製されたFKBP12-EuコンジュゲートをCNtAB-longまたはCNtAB-shortコート化プレートに加えた。一連の異なる濃度のFK506を該プレートに加えてFKBP12-FK506-CNtAB複合体の形成を開始させた。室温で1時間半のインキュベーションの後、該プレートをバッファーBで数回洗浄した。最終的に、強化溶液(Perkin-Elmer)を該プレートに加え、穏やかに振とうしながら室温で5分間インキュベートした。ついで、Wallac, Inc. VICTOR2Vマイクロタイター多プレートリーダーを使用して、プレートを読み取った。示されている相対蛍光値は、三重データ点の平均から導き出されたものである。
図5において、FK506用量依存曲線は、FKBP12へのCNtAB-longの結合に関して0.77nMのEC50値を示している。これとは対照的に、FK506結合FKBP12へのCNtAB-shortの結合はほとんど検出されていない。また、表面プラズモン共鳴BIACOREアッセイ(Biacore AG)も、時間分解蛍光アッセイにより観察されたこれらの結果に合致している(データ非表示)。総合すると、これらのデータは、該組換えCNtAB-longが機能的であること、およびCNtAB-shortが機能的であるとは考えにくいことを示している。

Claims (34)

  1. サンプル中の免疫抑制薬の存在または量を決定するためのアッセイ方法であって、
    サンプルを準備し、
    該サンプルを第1受容体および第2受容体と混合して懸濁液を形成させ、ここで、第1および第2受容体は検出用粒子と結合しており、第1および第2受容体のそれぞれは該薬物上の別々の結合部位に特異的に結合するものであり、該薬物の存在は該検出用粒子の凝集を引き起こすものであり、
    該懸濁液中の粒子凝集の量を直接的に検出または測定し、
    粒子凝集の量を該サンプル中の免疫抑制薬の存在または量と相関させる工程を含んでなる方法。
  2. 該免疫抑制薬が、シクロスポリン、タクロリムス、ラパマイシンおよびエベロリムスよりなる群から選ばれ、第1受容体がイムノフィリンまたはその結合性断片である、請求項1記載の方法。
  3. 該検出用粒子が、微粒子およびナノシェルよりなる群から選ばれる、請求項1記載の方法。
  4. 該免疫抑制薬がラパマイシンまたはエベロリムスであり、
    第1受容体がFK506結合性タンパク質(FKBP)を含み、
    第2受容体がラパマイシン標的(TOR)タンパク質を含む、請求項1記載の方法。
  5. 該FKBPがFKBP12またはFKBP25の1つを含み、第2受容体が、mTOR、mTORのFKBP結合ドメイン、yTOR1、yTOR1のFKBP結合ドメイン、yTOR2、およびyTOR2のFKBP結合ドメインよりなる群から選ばれる、請求項4記載の方法。
  6. 該免疫抑制薬がタクロリムスであり、
    第1受容体がFK506結合性タンパク質(FKBP)を含み、
    第2受容体がカルシニューリンまたはその結合性断片を含む、請求項1記載の方法。
  7. 該カルシニューリンに、カルシウムイオンおよびカルモジュリンの両方が結合している、請求項6記載の方法。
  8. 該免疫抑制薬がシクロスポリンであり、
    第1受容体がシクロフィリンを含み、
    第2受容体がカルシニューリンを含む、請求項1記載の方法。
  9. 該カルシニューリンに、カルシウムイオンおよびカルモジュリンの両方が結合している、請求項8記載の方法。
  10. 該サンプルが、少なくとも1つの免疫抑制薬が投与されている患者から得られた血液サンプルである、請求項3記載の方法。
  11. 該血液サンプルを該混合工程の前に処理する、請求項10記載の方法。
  12. 該検出用粒子がナノシェルである、請求項3記載の方法。
  13. 該検出用粒子がビオチン-ストレプトアビジンまたはビオチン-アビジン連結を介して第1および第2受容体と結合している、請求項3記載の方法。
  14. 該検出用粒子が、リンカーを介して間接的に/又は直接的に、第1および第2受容体と共有結合している、請求項3記載の方法。
  15. リンカーが、第1受容体に対する抗体、および第2受容体に対する抗体を含む、請求項14記載の方法。
  16. 第1および第2受容体が、ビオチン分子のための付加用部位を含む組換え融合タンパク質である、請求項13記載の方法。
  17. 該付加用部位がビオチン化シグナル配列を含む、請求項16記載の方法。
  18. 該融合タンパク質が、該シグナル配列内の残基へのビオチン分子の共有結合性付加を触媒するビオチンリガーゼと共に同時発現される、または該ビオチンリガーゼの存在下で発現される、請求項17記載の方法。
  19. 該ビオチンリガーゼがAviTagからなり、該残基がリシンである、請求項18記載の方法。
  20. 該融合タンパク質の融合パートナーの1つが、C末端およびN末端を有する組換え受容体タンパク質であり、1つの融合パートナーがビオチン化シグナル配列を含み、該付加用部位が第1受容体についてはそのC末端に位置する場合、第2受容体についてはそのN末端またはC末端のいずれかに位置する、請求項17記載の方法。
  21. サンプル中の免疫抑制薬を決定するための試薬であって、
    第1検出用粒子に結合した第1受容体を含む第1薬物結合性複合体、
    検出用粒子に結合した第2受容体、第2検出用粒子に結合した免疫抑制薬特異的抗体、および第2受容体と複合体形成した第2受容体特異的抗体よりなる群から選ばれる結合性部分を含む第2薬物結合性複合体を含んでなり、
    各薬物結合性複合体が該免疫抑制薬上の別々の結合部位に特異的に結合する、試薬。
  22. 該結合性部分が、検出用粒子と結合している第2受容体である、請求項21記載の試薬。
  23. 検出すべき免疫抑制薬がラパマイシンであり、第1薬物結合性複合体がFK506結合性タンパク質を含み、第2薬物結合性複合体がラパマイシン標的(TOR)タンパク質を含む、請求項22記載の試薬。
  24. 該検出用粒子が微粒子である、請求項21記載の試薬。
  25. 第2薬物結合性複合体が、第2受容体と複合体形成した第2受容体特異的抗体を含む、請求項21記載の試薬。
  26. サンプル中の免疫抑制薬の存在または量を決定するための方法であって、
    サンプルを準備し、
    該サンプルを、第1検出用粒子と結合した受容体、ならびに第2検出用粒子と結合した免疫抑制薬特異的抗体および第2受容体と複合体形成した第2受容体特異的抗体よりなる群から選ばれる結合性部分と混合して懸濁液を形成させ、ここで、該受容体は、該免疫抑制薬特異的抗体が結合する位置とは異なる位置において該免疫抑制薬に特異的に結合し、該薬物の存在が該検出用粒子の凝集を引き起こし、
    吸光度測定により該懸濁液中の粒子凝集の量を測定し、
    粒子凝集の量を該サンプル中の免疫抑制薬の存在または量と相関させる工程を含んでなる方法。
  27. 該免疫抑制薬が、シクロスポリン、タクロリムス、ラパマイシンおよびエベロリムスよりなる群から選ばれ、該結合性部分が、該免疫抑制薬に特異的な抗体であり、該抗体が検出用粒子と結合している、請求項26記載の方法。
  28. 該免疫抑制薬がラパマイシンまたはエベロリムスであり、
    第1受容体がFK506結合性タンパク質(FKBP)を含み、
    該結合性部分が、ラパマイシン標的(TOR)タンパク質、またはラパマイシン標的(TOR)タンパク質に特異的に結合する抗体を含む、請求項26記載の方法。
  29. 該免疫抑制薬がタクロリムスであり、
    第1受容体がFK506結合性タンパク質(FKBP)を含み、
    第2受容体が、カルシニューリン、またはカルシニューリンに特異的に結合する抗体を含む、請求項26記載の方法。
  30. 該免疫抑制薬がシクロスポリンであり、
    第1受容体がシクロフィリンを含み、
    第2受容体が、カルシニューリン、またはカルシニューリンに特異的に結合する抗体を含む、請求項24記載の方法。
  31. 免疫抑制薬を検出するためのキットであって、
    該免疫抑制薬上の2つの別々の位置において標的免疫抑制薬に特異的に結合し、それぞれ更にタグを含む第1受容体および第2受容体、ならびに
    該タグに結合する物質にそれぞれが結合している複数の検出用粒子を含んでなるキット。
  32. サンプル中の免疫抑制薬を検出するためのキットであって、
    第1検出用粒子と結合しているイムノフィリンの懸濁液を含む第1試薬、
    FKBP-ラパマイシン関連タンパク質、カルシニューリン、およびカルシニューリンに対する抗体よりなる群から選ばれる受容体タンパク質の懸濁液を含む第2試薬を含んでなり、ここで、第2受容体タンパク質は検出用粒子に結合されており、該検出用粒子は、微粒子およびナノシェルよりなる群から選ばれる、キット。
  33. 活性ラパマイシンを検出するためのキットであって、
    第1検出用粒子に連結されたFK506結合性タンパク質(FKBP)を含む第1試薬、
    第2検出用粒子に連結されたラパマイシン標的(TOR)タンパク質を含む第2試薬を含んでなり、ここで、第1および第2検出用粒子は、独立して、微粒子およびナノシェルよりなる群から選ばれる、キット。
  34. 該FKBPタンパク質がFKBP12またはFKBP25であり、FKBP-ラパマイシン関連タンパク質が、mTOR、mTORのFKBP結合ドメイン、yTOR1、yTOR1のFKBP結合ドメイン、yTOR2、およびyTOR2のFKBP結合ドメインよりなる群から選ばれる、請求項33記載のキット。
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