JP3104999B2 - 抗体検出法 - Google Patents

抗体検出法

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JP3104999B2 JP08510975A JP51097596A JP3104999B2 JP 3104999 B2 JP3104999 B2 JP 3104999B2 JP 08510975 A JP08510975 A JP 08510975A JP 51097596 A JP51097596 A JP 51097596A JP 3104999 B2 JP3104999 B2 JP 3104999B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 発明の分野 抗体群の検出は、抗原により引き起こされる疾病の診
断において有用な手段である。自己抗体群の検出もまた
患者の疾病発症の危険性を測定するのに有用である。イ
ンシュリン依存性真性糖尿病(“IDDM")を発症してい
る患者について危険因子としての自己抗体群を検出する
ことに関連する多くの研究がある。I型糖尿病または若
年型糖尿病としても知られているIDDMの指標であると考
えられている自己抗体群は多数ある。それらには、イン
シュリン自己抗体群、膵島細胞抗原自己抗体群、および
もっとも最近では、グルタミン酸デカルボキシラーゼの
65kdイソ形態(“GAD65")に対する自己抗体群がある。
GAD65に対する自己抗体群は、IDDM発症の最初期マー
カーの一つであることが示唆されている。これらの自己
抗体群は、IDDMの臨床所見の数年前に先立って存在し、
その時点で、疾病の進行を防ぐために介入段階に入るこ
とができる。
関連技術の説明 特定の抗体群は、それらの抗原またはその模擬体への
結合を検出するだけで測定できる。対象となる抗体群を
含有するある種の免疫グロブリンを、アッセイの前に試
料から分離する場合もある(Decker等、EP 0,168,689 A
2)が、全てのアッセイにおいて、試料免疫グロブリン
の少なくとも若干部を抗原と接触させる。例えば、特定
のIgMのアッセイでは、抗原と接触させることにより、
総IgMの一部を表面および特定のIgMの検出の前に除去し
た試料に吸着させることができる。次いで、結合抗体の
検出、結合抗原の検出、または遊離抗原の検出により、
結合を測定する。
結合抗体の検出の場合、通常は、標識化抗ヒト免疫グ
ロブリンまたは標識化抗原を、抗原で被覆した表面上に
特異的に吸着させておいた試料由来の抗体群に結合させ
る、Bolz等、U.S.特許第4,020,151号。過剰の試薬を洗
浄除去し、表面に結合したまま残っている標識を検出す
る。これは、例えば、肝炎およびヒト免疫不全ウイルス
について、また多くの免疫組織化学的試験について最も
頻繁に使用されているアッセイの方法である、Nakamura
等、Arch Pathol Lab Med 112:869−877(1988)。この
方法は、相対的に感度が良いが、特異的免疫グロブリン
と区別することができない非特異的免疫グロブリンが表
面へ非特異的に結合するという干渉を受け易い。
その他の結合抗体群検出法は、試料と競合性標識化抗
体とを支持体結合抗原と合わせる必要がある、Schuurs
等、U.S.特許第3,654,090号。この方法は、血清中の抗
体群が多くのエピトープに結合して、競合作用を無効に
することから、限界がある。
結合抗原の検出に際し、試料中に存在する抗体の最大
量を超える量の、または抗体の量以下の量の抗原を使用
できる。例えば、GAD自己抗体群の放射性免疫沈降(“R
IP")アッセイが開発され、現在使用されている、Atkin
son等、Lancet 355:1357−1360(1990)。しかしなが
ら、このアッセイを酵素結合免疫吸着アッセイ(“ELIS
A")形式に転用する試みは、成功していない。RIPアッ
セイは、ヒト血清における免疫グロブリンの沈澱に基づ
くものであり、GAD自己抗体群のラジオイムノアッセイ
(“RIA")の開発へと導くものである。RIPおよびRIAは
両方とも、抗原を過剰に加え、結合した抗原:抗体複合
体をプロテインA−セファロースで沈澱させるものであ
る。次いで、その複合体を洗浄または更に電気泳動によ
り分離し、複合体中の抗原を検出する。
他の沈澱剤として、リウマチ因子またはC1q、Masson
等、U.S.特許第4,062,935号;ポリエチレングリコー
ル、Soeldner等、U.S.特許第4,855,242号;およびプロ
テインA、Ito等、EP 0,410,893 A2、などが使用でき
る。沈澱した抗原を測定して試料中の抗体量を示すこと
ができ;溶液中に残っている抗原量を測定することもで
き;また、沈澱した抗原および溶けている抗原の両方を
測定して、非特異的に沈澱する幾つかの標識化抗原につ
いて補正することができる。これらの方法は、非常に感
度が良いが、全て遊離抗原を結合複合体から厳密に分離
する必要があるため、最低でも沈澱物を濾過または遠心
分離し、さらに多数回洗浄することが必要となるので実
施困難である。
これに代えて、抗原量が抗体の最大量以下の場合は、
結合抗原を検出することができる。通常、それは、抗原
で被覆したラテックス粒子、または赤血球などの粒子を
使用して実施される、Cambiaso等、U.S.特許第4,184,84
9号およびUchida等、EP 0,070,527 A1。抗体群は、特異
的にこれらの粒子を凝集させることができ、次いで、光
散乱その他の方法により検出できる。あまりにも多量の
抗原は感度に逆影響を与える一方で、あまりにも少量の
抗原は、二相性のアッセイ応答を与え、また高い抗体力
価が陰性と読まれることもあるので、これらのアッセイ
には、正確な量の抗原を使用することが必要である。そ
れ故に、試料の連続希釈を行って、陽性試料が見失わな
いようにする必要がある。更に、これらのアッセイは、
比較的高い親和性を有する抗体のみを検出する傾向があ
り、それ故、各抗体の結合部位全てが、粒子上の最初に
それが結合する抗原に結合してしまい、他の粒子に結合
する部位が残らないという傾向により、この方法の感度
は低下する。
遊離の抗原を検出するアッセイの場合、抗原を過剰に
または限定量で加えることもあり得るが、報告されてい
るのは前者の場合のみである。このタイプのアッセイ
は、過剰の抗原を試料に加え、免疫グロブリンを沈澱さ
せ、溶液中に残った抗原を測定すると記載されている、
Masson等、上記、およびSoeldner等、上記。これらのア
ッセイは、少ない量の抗体では、遊離抗原量の低パーセ
ンテージの変化が起こるのみであり、この低いパーセン
テージを正確に検出するのは困難であるため、比較的に
低感度である。
遊離の抗原を検出し、かつ抗原が試料中にあると予想
される抗体の最大量を超えて存在しないような実用的な
アッセイは、報告されていない。しかしながら、van Er
p等、Journal of Immunoassay 12(3):425−443(199
1)では、一定濃度のモノクローナル抗体を、抗原の一
連の濃度希釈物と共にインキュベーションし、次いで、
遊離抗原を、金ゾル粒子凝集イムノアッセイを用いて測
定し、抗体親和性定数を測定した。
IDDMを発症している患者に対して危険因子を測定する
ための有用なマーカーを評価する分野では、多くの研究
がされている。これらには、インシュリン自己抗体、So
eldner等、上記、およびグルタミン酸デカルボキシラー
ゼ(“GAD")に対する循環自己抗体群、Atkinson等、PC
T/US89/05570、およびTobin等、PCT/US91/06872、があ
る。更に、Rabin等、U.S.特許第5,200,318号は、GADお
よび膵島細胞抗原自己抗体群の検出についての多くのア
ッセイ形式を記載している。GAD自己抗体群は、それら
が疾病の前臨床段階で起こるため、特に診断用に重要で
あり、治療的介入を可能にし得る。しかしながら、診断
用マーカーとしてのGAD自己抗体群の使用は、便利な非
アイソトープアッセイがないため、妨げられている。
あるアッセイ法では、支持体結合抗原を試料とともに
インキュベーションし、次いで、標識化抗ヒト免疫グロ
ブリンを加えることが必要となる。これは、GAD65に対
する自己抗体群をアッセイするSynelisaキットなどの多
くの市販の抗体アッセイキットの基礎原理であり、“Sy
nelisaGAD II−Antibodies"(Elias USA,Inc.)と題す
る製品報告書に記載されている。この方法では、非特異
的ヒト免疫グロブリンが支持体へ吸着することから生じ
る高いバックグラウンドシグナルを受け易いので、試料
の相当な希釈が必要となる。
上記アッセイの多くは、固定化した抗原に結合するに
至った抗体の検出を伴う。これは、試料中の固定化した
抗原に非特異的に結合する、特定免疫グロブリンと、他
の免疫グロブリンとの識別が困難であるため、アッセイ
の感度に対して逆影響を与えることがある。免疫グロブ
リンの非特異的検出を回避するアッセイの開発が望まれ
ているだけでなく、免疫沈降アッセイの感度上の利点と
簡略化したプロトコールとを組合せた抗体群検出改良法
に対する要望もある。最終的に、IDDMなどの疾病が発症
する危険性を評価する助けとなり得るアッセイが、医学
的かつ経済的に非常に重要である。本発明はこれらの要
望に対応するものである。
発明の概要 本発明は、抗体群を含有する疑いのある試料中の抗体
群の存在または量を測定する方法に関する。
本発明の一特徴は、試料と、試料中の抗体群に結合す
る抗原を合わせて、抗原:抗体複合体を形成させること
に関する。使用した抗原の量をZとすると、ZはXない
しnXの範囲内であって、ZはYより少なく、nは5ない
し1000、好ましくは10ないし100であり、Xは試料中に
抗体群が存在しない場合に確実に検出され得る抗原の最
少量であり、Yは試料中の抗体群の予想最大量である。
本発明のその他の特徴は、複合体を結合するが、抗原
が複合体の一部でない場合は抗原を結合しない第1結合
剤の使用、および、複合体が第1結合剤に結合した場
合、複合体結合と相関して抗原を選択的に結合する第2
結合剤の使用に関する。第1結合剤は、可溶性ポリマー
または懸濁可能な固相に結合させることができる。第2
結合剤は、固相に結合させることができる。第2結合剤
はまた、抗原を結合する2つのレセプターであることも
でき、その場合、各レセプターをシグナル産生系構成員
に結合させる。
本発明のその他の特徴は、試料中の抗体群の存在また
は量の指標として、複合体の一部でない抗原の存在また
は量を、検出することに関する。さらに本発明のその他
の特徴は、試料の連続希釈物に対してアッセイを繰り返
すことにより、試料中の抗体量の正確な測定尺度を得る
ことにある。
本発明は、グルタミン酸デカルボキシラーゼ(“GA
D")自己抗体群の存在または量を測定する方法にも関す
る。
本発明の別の態様は、標的抗体を含有する疑いのある
試料とその抗体を結合する抗原とを合わせて、抗原:抗
体複合体と遊離抗原を含有する混合物を形成させ、その
遊離抗原を検出するというアッセイの改良である。この
改良は、ZがXないしnXの範囲内であって、ZはYより
少なく、nは5ないし1000、好ましくは10ないし100で
あり、Xは試料中に抗体群が存在しない場合に確実に検
出され得る抗原の最少量であり、Yは試料中の抗体群の
予想最大量である、量Zの抗原の使用を伴う。本発明の
その他の特徴では、改良は、複合体に結合するが、遊離
抗原には結合しない第1結合剤の添加と、続く、遊離抗
原には結合するが、抗原が第1剤結合複合体の一部であ
る場合は抗原に結合しない第2結合剤の添加を伴う。
本発明は、更に、これらの方法に使用するためのキッ
トに関する。
特定の実施態様の説明 本発明の特定の実施態様の説明に進む前に、幾つかの
用語を定義したい。
分析物:検出すべき抗体群または自己抗体群。これら
には、完全は免疫グロブリン類またはそれらのフラグメ
ントがあり、また、様々な種類およびアイソタイプ類、
例えば、IgA、IgD、IgE、IgG1、IgG2a、IgG2b、およびI
gG3およびIgMがある。
抗原:それに対して抗体群が産生され得る化合物であ
って、抗体に結合して、特定の抗体:抗原複合体を形成
する能力がある化合物。抗原は、抗体分析物に結合され
るものであり、通常は、生体分子、哺乳動物、ウイルス
または微生物,そのものまたはそれらの模擬体である
か、または薬剤、農薬、環境汚染物、その他のような、
合成または環境に存在する天然起源の他の分子である。
抗原は、その天然形態でアッセイに使用してもよく、ま
た、その抗原性と抵触しないように修飾してもよい。典
型的な修飾は、抗原に、特異的結合対構成員および/ま
たは検出可能な標識を共有結合または非共有結合させる
ことであり、そのいずれかまたは両方とも、抗原の検出
を容易ならしめ得るものである。
分析物を含有する疑いのある試料:対象となる抗体群
または自己抗体群を含有することが合理的に疑われる試
料であれば、どれでも本発明の方法により分析され得
る。そのような試料は、典型的には、宿主由来の体液、
例えば、尿、全血液、血漿、血清、唾液、精液、大便、
たん、大脳髄液、涙、粘液等の水性溶液であるが、好ま
しくは血漿または血清である。試料は、下記のように前
処理してもよく、また、アッセイに干渉しない適当な媒
質中で調製することもできる。水性媒質が好ましい。
特異的結合対の構成員(“sbp"構成員):他の分子の
特定の空間的および極性の構成と特異的に結合し、それ
によって、他の分子の特定の空間的および極性の構成と
相補的なものとして定義される領域を表面上または腔内
に有する、2つの異なる分子のうちの1つ。sbp構成員
は、例えば、免疫学的ペア、例えば抗原−抗体の構成員
のようなリガンドおよび受容体として表すことができ
る。ここで使用した“リガンド”という用語は、受容体
が天然に存在するかまたは調製できるあらゆる有機化合
物を表しており、“受容体”という用語は、分子の特定
の空間的および極性の構成、即ち、エピトープ性部位ま
たは決定因子部位を認識する能力のあるあらゆる化合物
または組成物を表す。相補的sbp構成員は、例えばリガ
ンドとその相補的受容体のように、もう一方と結合する
ものである。sbp構成員は、抗原および抗体のような免
疫学的ペア、またはアビジンとビオチンまたはオリゴヌ
クレオチドの相補鎖のような非免疫学的ペアであること
ができる。sbp構成員は、また、低分子または低分子残
基およびそれらの受容体であってもよい。低分子は、分
子量100から2000、好ましくは150ないし1000を有し、そ
の低分子に対する受容体が存在するか、または調製でき
るかのいずれかである。低分子の例には、ビオチンの誘
導体、リセルグ酸、フルオレセイン、またはフルオレセ
イン誘導体、およびビタミンB12があり、それぞれアビ
ジンまたはストレプトアビジン、抗リセルグ酸、抗フル
オレセイン、および内因子である対応する受容体を持
つ。低分子は、他のsbp構成員に共有結合して、低分子
を少なくとも1つ、頻繁には2ないし20を有するコンジ
ュゲートを形成することが多い。低分子のsbp構成員へ
の結合は、低分子の水素原子をsbp構成員への結合に置
き換える結果となる化学反応、または低分子と任意サイ
ズのsbp構成員、ただし、好ましくは低分子に対する受
容体とsbp構成員の両方のコンジュゲートに結合させる
のに必要なサイズよりは大きくない、との間の連結基に
より達成できる。低分子に対する抗体群は、低分子を免
疫原性キャリアーに連結させることにより、調製した免
疫原で動物を免疫処置することにより、調製できる。
支持体または表面:固相は典型的には支持体または表
面であり、多くの形状、例えば、ストリップ、ロッド、
ビーズを含む粒子、および同等物のいずれか1つを持つ
ことができる多孔性または非多孔性水不溶性物質であ
る。適切な物質は当該分野ではよく知られており、例え
ば、出典明示により本明細書の一部としている、Ullman
等、米国特許第5,185,243号、10−11欄、Kurn等、米国
特許第4,868,104号、6欄、14−31行に記載されてい
る。リガンドおよび受容体の支持体または表面への結合
は、普通に文献から入手できるよく知られた技術により
達成することができる。例えば、“Immobilized Enzyme
s"、千畑一郎、Halsted press,New York(1978)および
Cuatrecasas,J.Biol.Chem.245:3059(1970)参照。どの
型の固体支持体を用いるとしても、直接的または間接的
に抗原に結合する受容体またはリガンドのいずれかをそ
の表面に結合させるように処理しなければならない。典
型的な受容体には、抗体群、内性因子、詳細には、抗原
上の基と反応できるスルフヒドリル基などの反応性化学
薬剤がある。例えば、アビジンまたはストレプトアビジ
ンは、0.5ないし1.5mmの球状ガラスビーズに共有結合で
き、これを用いてビオチニル化抗原を得ることができ
る。
シグナル産生系(“sps"):結合および/または非結
合標識の量、即ち、検出される化合物に結合した標識ま
たは結合しなかった標識の量、に相関する検出可能なシ
グナルを産生する1またはそれ以上の成分で、少なくと
も1つは標識である成分。標識は、蛍光剤、酵素、化学
発光剤、または光増感剤などのように、シグナルを生産
するかまたはシグナル産生を誘導できる任意の分子であ
る。そのため、酵素活性、化学発光、または光吸収を観
察することによりシグナルを検出および/または測定す
る。
適切な標識には、例示であって限定ではないが、アル
カリホスファターゼ、グルコース6−ホスフェートデヒ
ドロゲナーゼ(“G6PDH")および西洋ワサビペルオキシ
ダーゼのような酵素;QBレプリカーゼなどのレプリカー
ゼの基質;プロモーター類;色素類;フルオレセイン、
イソチオシアネート、ロダミン化合物類、フィコエリト
リン、フィコシアニン、アロフィコシアニン、o−フタ
ルデヒド、およびフルオレカミンなどの蛍光剤;イソル
ミノールなどの化学発光剤;感光剤;補酵素;酵素基
質;光増感剤;ラテックスまたは炭素粒子などの粒子;
懸濁可能な粒子;金属ゾル;クリスタライト;リポソー
ム;細胞等があり、これらを更に染料、触媒または他の
検出可能な基で標識してもよい。適切な酵素および補酵
素は、Litman等、米国特許第4,275,149号、19−28欄、
およびBoguslaski等、米国特許第4,318,980号、10−14
欄に開示されており;適切な蛍光剤および化学発光剤
は、Litman等、米国特許第4,275,149号、30および31欄
に開示されており、全て出典明示により本明細書の一部
としている。好ましくは、少なくとも1つのsps構成員
を、蛍光剤、酵素、化学発光剤、光増感剤、および懸濁
可能な粒子から選択する。
標識は、シグナルを直接産生できるので、シグナル産
生のための更なる成分を必要としない。多くの有機分
子、例えば、蛍光剤は、紫外線および可視光を吸収で
き、その光吸収がエネルギーをこれらの分子に転移さ
せ、それらを励起エネルギー状態へと高める。その後、
この吸収されたエネルギーは、第2波長での光放出によ
り放散する。シグナルを直接産生する他の標識には、放
射性アイソトープや色素がある。
これとは別に、標識がシグナルを産生するのに他の成
分を必要とする場合もあり、その場合、spsは、測定可
能なシグナルを産生するのに必要な全ての成分を含み、
その成分には、基質、補酵素、増強剤、更なる酵素、酵
素生成物と反応する物質、触媒、アクチベーター、補助
因子、阻害因子、スカベンジャー、金属イオン、シグナ
ル産生物質の結合に必要な特異的結合物質、および同等
物を含むことができる。適切なシグナル産生系について
の詳細な記載は、Ullman等、米国特許第5,185,243号、1
1−13欄に見ることができ、これは出典明示により本明
細書の一部とする。
標識は、抗原であるかまたは抗原に直接的または間接
的に結合する能力のあるsbp構成員に結合するものであ
り、限定ではないが、抗原;抗原に結合した受容体に対
するリガンド;抗原に結合したリガンドに対する受容
体;抗原と結合する抗体に対する受容体;抗体または抗
原にコンジュゲートした分子に対する受容体;抗原に対
する受容体と結合する能力がある抗原代用物;抗原と結
合するリガンド、等がある。標識のsbp構成員への結合
は、例えば、標識と標識に対する抗体との複合体を形成
するような非共有結合手段により、または、例えば、化
学反応の結果、標識の水素原子をsbp構成員への結合で
置換することによる共有結合手段により、達成すること
ができ、また標識とsbp構成員との間に連結基を含むこ
ともできる。このようなコンジュゲーション法は、当該
分野ではよく知られている。例えば、出典明示により本
明細書の一部とするRubenstein等、米国特許第3,817,83
7号参照。他のsps構成員もまたsbp構成員と共有結合で
きる。例えば、Ullman等、米国特許第3,996,345号で
は、蛍光剤や消光剤などの2つのsps構成員は、両方と
も分析物に結合する2つのsbp構成員にそれぞれ結合
し、そうして、蛍光剤−sbp1:分析物:sbp2−消光剤複合
体を形成する。複合体の形成により、蛍光剤と消光剤は
極めて接近した状態になり、そうして消光剤が蛍光剤と
相互作用してシグナルを産生可能にする。これは、蛍光
励起伝達イムノアッセイである。他の概念は、Ullman
等、EP 0,515,194 A2に記載されており、sps構成員とし
て化学発光化合物および光増感剤を用いるものである。
これは、発光酸素チャンネリングイムノアッセイといわ
れるものである。上記文献はいずれも、出典明示により
本明細書の一部としている。
補助物質:様々な補助物質が、本発明に従う方法にお
いてしばしば採用される。例えば、緩衝液は、通常、ア
ッセイ媒質やアッセイ成分のための安定剤と同じく、ア
ッセイ媒質中に存在する。これらの添加物に加えて、ア
ルブミンなどのタンパク質類、ホルムアミドなどの有機
溶媒類、第4級アンモニウム塩類、硫酸デキストランな
どのポリカチオン類、または界面活性剤類、特に非イオ
ン性界面活性剤、結合増強剤、例えば、ポリアルキレン
グリコール類、または同等物を含む場合がしばしばあ
る。
上記のように、本発明は、抗体群を含有する疑いのあ
る試料中の、抗体群、好ましくは血清抗体群の存在また
は量を検出する方法に関する。この方法は、感度良好な
免疫沈降アッセイと簡略化プロトコールとを組み合わせ
たものである。
本発明の方法は、従来の抗体群検出ELISA法にまさる
重要な利点を与える。抗体群を検出する“慣用の"ELISA
法は、試料中の抗体群を抗原に結合させ、得られた抗
原:抗体複合体を試料から分離し、次いで、抗体または
抗原を検出するというものである。抗体が固定化抗原に
直接結合する場合、その抗体を検出するが、試料中で関
係のない免疫グロブリンの非特異的結合が起こり、これ
が大量に存在することがあるため、この抗原結合特異的
免疫グロブリンの高感度検出は困難である。結果とし
て、結合した抗体群の量を直接測定するアッセイは、そ
の感度を制限することが多い。自己抗体群についてアッ
セイする場合は、何人かの患者で非常に低い自己抗体群
力価が検出されることもあるため、更なる複雑化要因が
持ち上がる。本発明は、抗体群を直接検出するのではな
いので、免疫グロブリンの非特異的結合による影響を受
けない。更に、抗原について免疫複合体を分析する場
合、手間暇のかかる分離および洗浄工程が必要であり、
その間、抗原が一部損失してしまう危険がある。本方法
は、かかる工程を回避するものである。抗原検出を均一
法により実施できるため、本発明に従う全過程で分離工
程を必要とせず、非常に簡単なプロトコールを用いるこ
とができる。
本発明の鍵となる態様は、試料を含有する媒質に添加
する抗原のモル量であり、これは通常1μM以下、多く
は、1nM以下、および好ましくは0.1nM以下であり、試料
中の抗体群の予想最大量を超えない量で添加する。抗体
群へ結合した後に残っている遊離抗原を測定することに
より、例外的に抗体群の高感度検出が可能になる。高濃
度の抗体群は定量できないが、直接的ラテックス凝集ア
ッセイにおいて起こるような高力価試料を損失する危険
がない。典型的なRIPアッセイのように、大過剰の抗原
を添加すれば、即ち、抗原のモル量が抗体の予想最大モ
ル量以上であれば、低力価試料での遊離抗原の減少の正
確な測定尺度を得ることができないため感度の損失があ
る。
それ故に、最大感度を得るためには、低濃度の抗原の
使用が必要となる。抗原の最少実用濃度は、試料が抗体
を有さない場合に検出され得る最少濃度であるが、通常
は、この最少検出可能濃度の1000倍まで、好ましくは最
少検出可能濃度の100倍程度で使用することが望まし
い。一般に、使用される抗原が多ければ多いほど、正確
に測定できる抗体濃度範囲は大きくなり、アッセイ感度
は低下する。
本発明の方法で添加する抗原の最少量は、試料中に抗
体がない状態での抗原の検出限界により定まる、即ち、
使用するアッセイ法によって検出できるだけの抗原を添
加しなければならない。この値は、当業者ならば、抗原
量ゼロから開始し、アッセイに使用した方法により抗原
レベルが確実に検出できる量に達するまで既知逓増量の
抗原を用いる、一連の試験を実施すれば容易に確認可能
である。ここで使用した用語“確実に”は、同じアッセ
イを繰り返し実施でき、抗原を再現的に検出することを
意味する。確実に検出できる抗原の最少量は、抗原が存
在しないときに得られるシグナルとは標準偏差が約3異
なるシグナルを提供する抗原の量と定める。例えば、ア
ッセイに使用する方法がELISAである場合、抗−抗原抗
体を支持体に結合させ、様々な既知量の抗原試料を支持
体に添加する。その支持体を洗浄し、酵素標識化抗体を
支持体に添加し、それを再度洗浄し、続いて、酵素基質
を添加する。基質の生成物への変換率は、存在する抗原
量に相関する。抗原レベルが数回のアッセイ実施にわた
って繰り返し検出できるようなレベルに到達すれば、そ
の量は“試料中に抗体が存在しない場合に確実に検出で
きる抗原の最少量”を表す。
アッセイに添加される抗原の最大量は、試料からアッ
セイに導入される抗体の予想最大量を超えないものであ
り、通常、抗体の予想最大量の少なくとも100倍低い。
このため、任意の一定濃度の抗原を用いる本発明のアッ
セイを実施し、試料の連続希釈物に対してそのアッセイ
を繰り返すことにより、試料中の抗体量の正確な測定尺
度を得ることができる。試料中の抗体量は、抗原量をア
ッセイ中の遊離抗原によるシグナルが、加えた試料によ
って50%まで低下したときの希釈率で割った値の2倍と
みなす。
本発明において媒質に添加する抗原の量は、“Z"と表
し、ここで、ZはXないしnXの範囲内であって、ZはY
より少ない。価“n"は5ないし1000、好ましくは10ない
し100の範囲内である。“X"の量は、試料中に抗体が存
在しない場合に確実に検出できる抗原の最少量であり、
“Y"は試料中の抗体群の予想最大量である。
本発明のこの態様での一実施態様は、(a)(i)あ
る抗原に対して特異的な抗体群を含有する疑いのある試
料、(ii)それらの抗体を結合して抗原:抗体複合体を
形成するある抗原、ただし媒質に添加する抗原の量をZ
とすると、ZはXないしnXの範囲内であって、ZはYよ
り少なく、nは5ないし1000、好ましくは10ないし100
であり、Xは試料中に抗体群が存在しない場合に確実に
検出され得る抗原の最少量であり、Yは試料中の抗体群
の予想最大量である、および(iii)複合体を結合し、
抗原が複合体の一部でない場合は抗原を結合しない第1
結合剤、を一緒に水性媒質に入れて混合物を形成させ;
(b)複合体が第1結合剤に結合しているとき複合体と
の結合と相関して抗原に選択的に結合する第2結合剤を
混合物に添加し;さらに(c)その存在または量が試料
中の抗体群の存在または量に相関している、第2結合剤
に結合した抗原を検出する、各工程を含む方法である。
本明細書で使用した“抗原:抗体複合体”の用語は、
抗体に対する抗原の免疫学的結合により形成された複合
体を意味する。ここで使用した“選択的に結合する”の
用語は、第2結合剤が、複合体が第1結合剤に結合して
いるとき、抗原:抗体複合体に結合するのに比例して遊
離の抗原に優先的に結合する能力を有することを意味す
る。遊離の抗原とは、抗体分析物と複合体を形成しなか
った、混合物中の抗原である。遊離の抗原に対する第2
結合剤の親和性は、第1結合剤−結合複合体に対する親
和性の少なくとも5倍であり、好ましくは少なくとも10
倍である。この優先的結合は、動力学的または熱力学的
であることができ、普通は、電荷反発および/または立
体障害の結果である。例えば、第1結合剤は、抗原:抗
体複合体に結合すると、かなりの大きさになるので、第
2結合剤が複合体中に有意な程度に存在する抗原には結
合できなくなるようである。それ故に、遊離の抗原のみ
が、第2結合剤に結合することになる。
本発明の重要な特徴は、第1結合剤が第2結合剤の複
合体への結合を排除するような具合に、抗原:抗体複合
体を結合できることである。これらの結合剤は、sbp構
成員であり、第1結合剤が可溶性ポリマーまたは懸濁可
能な固相に結合しているとき、第2結合剤の第1結合剤
結合複合体への結合を一層好適に妨げることができる。
このことは、第1結合剤結合複合体が遊離抗原の測定に
干渉しないことから、第2結合剤添加に先立って第1結
合剤結合複合体を媒質から分離する必要がないという更
なる利点を提供するものである。
第1結合剤を構成するsbp構成員は、それが抗原:抗
体複合体を結合するが、抗原が複合体の一部でないとき
は抗原を結合しないように、即ち、第1結合剤が媒質中
に存在する遊離のまたは結合していない抗原に有意には
結合しないように、選択する。sbp構成員は、試料中に
存在する他の物質、例えば、非分析抗体、を結合するこ
ともできる。このことは、第1結合剤が、抗原が分析物
抗体に結合しているとき以外は抗原を結合しないならば
許容できる。
第1結合剤に適したsbp構成員には、免疫グロブリン
に対する抗体類;補体因子、C1q;リウマチ因子;プロテ
インAおよび/またはプロテインAがあるが、これらに
限定されない。これらの物質の幾つかは、例えば、抗体
類およびプロテインAのような、ある種の免疫グロブリ
ン類を非選択的に結合し、またいくつかは、例えば、C1
qおよびリウマチ因子などのような免疫複合体を選択的
に結合する。上記のように、抗原:抗体複合体への第2
結合剤の結合を妨げるために、不可欠ではないが、更に
第1結合剤が懸濁可能な固相または可溶性ポリマーを含
むようにする、即ち、第1結合剤が懸濁可能な固相また
は可溶性ポリマーに結合するようにするのが好ましい。
適切な可溶性ポリマーは、直鎖状または好ましくは分
枝状のものであり、例示であって限定ではないが、デキ
ストランおよびヘパリンなどのポリサッカライド類;ポ
リアクリレート類、ポリアクリロイルグルコサミン、ポ
リビニルピロリドン、および同種物を含む。これらのポ
リマーは、普通、少なくとも10,000の分子量を有し、好
ましくは、第1結合剤を含む可溶性ポリマーは、250,00
0以上の分子量のものとする。
適切な懸濁可能な固相には、例示であって限定ではな
いが、ラテックス、ガラス粒子、特に、多孔性ガラス粒
子、ポリアクリルアミド粒子、アガロース、セファデッ
クス(登録商標)(Pharmacia Fine Chemicals,In
c.)、並びに、リポーム、油滴などのような厳密には固
体でない他の粒子相がある。上記多数の可溶性ポリマー
を架橋させて、懸濁可能な固相材料を得ることもでき
る。これらの材料は、普通、粒子であり、10nmから100n
m、好ましくは100nmから10nmのサイズ範囲のものとす
る。
第2結合剤は、抗原に結合する能力のあるsbp構成員
である。それは、抗体、好ましくはモノクローナル抗
体、または抗原に対する他の受容体;抗原が酵素である
場合に、抗原が不可逆性阻害因子として結合するリガン
ド;またはsbpの一構成員、この場合他の構成員が抗原
に結合する、であることができる。例えば、ビオチンを
抗原にコンジュゲートさせることができ、第2結合剤を
含むsbp構成員は、アビジン、ストレプトアビジン、ま
たはビオチンに対する抗体であることができる。あるい
は、第2結合剤は、化学的に、抗原上の基と特異的に反
応する反応性基であることもできる。例えば、第2結合
剤は、抗原上のスルフヒドリル基に特異的に結合できる
ブロモアセトアミド基を有してもよい。
第2結合剤は、可溶性ポリマーまたは懸濁可能または
懸濁不可能な固相に結合させることができ、このいずれ
も、第2結合剤に結合した抗原を検出可能にするための
標識を更に含んでいてもよい。可溶性ポリマーおよび懸
濁可能な支持体は、好ましくは、標識を含み、核酸、タ
ンパク質類、デキストラン類、およびポリアクリレート
類などのポリマー、免疫複合体などの集合体、ラテック
スなどの粒子、アガロース、セファデックス(登録商
標)、染料クリスタライト、リポソーム、油滴、金属ゾ
ル、および同種物を含む。非懸濁可能な固相には、ガラ
スまたはセルロース紙などの吸水性材料;ポリスチレ
ン、ナイロン、ポリメタクリレート等などのプラスチッ
ク;シリコン、金およびインジウムなどの金属、および
同種物がある。
第2結合剤の添加後、その存在または量が試料中の抗
体の存在または量に相関する、第2結合剤に結合した抗
原を検出する。この関係は、試料中に存在する抗体濃度
が高くなればなるほど、遊離抗原の量、即ち、第2結合
剤に結合するに至った抗原の量は少なくなるため、反比
例である。
遊離抗原の検出は、多くの方法で達成できる。不均一
系形成では、第2結合剤を、分離可能な支持体、即ち、
懸濁可能なまたは懸濁不可能な固相に結合させる。例え
ば、第2結合剤は、抗−抗原抗体、または抗原に結合さ
れるリガンドに結合できるストレプトアビジンなどの受
容体であることができる。これらの形式では、まず、試
料および抗原を合わせ、次いで、第1結合剤を加える。
支持体に結合させた第2結合剤の添加後、その支持体を
混合物から分離する。第2結合剤支持体に結合するに至
った抗原の量は、直接的にまたは間接的に測定できる。
抗原自身に標識を結合させてているときは、その支持体
上の標識を検出できる。ある種の支持体、特に、インジ
ウム、シリカ、およびアコースティック装置を用いれ
ば、非標識化抗原でさえ、直接的に測定できる。あるい
は、抗原を特異的に標識する試薬を添加することによ
り、例えば、標識化抗体などの標識剤を抗原に添加する
ことにより、抗原を間接的に測定することもできる。そ
の後、標識を当業者によく知られた方法で検出できる。
上記の不均一系形式では、固相は、アッセイ混合物ま
たは標識剤を表面結合抗原から能率よく分離する手段を
与えるものである。典型的には、分離可能な支持体は、
マイクロタイターウェルなどの表面、紙またはニトロセ
ルロースなどの多孔性材料、または磁性粒子などのビー
ズを含む。その後、固相に結合した抗原を検出できる。
抗原は、sps構成員に結合できるか、または結合する能
力がある。例えば、抗原は、西洋ワサビペルオキシダー
ゼなどの酵素に結合させてもよく、また酵素標識化抗−
抗原抗体などのsps構成員に結合させた受容体と接触さ
せてもよい。あるいは、抗原自身にsbp構成員を結合さ
せているときは、抗原が結合するに至った第2結合剤固
相を標識化相補的sbp構成員と接触させることもでき
る。支持体結合抗原を相補的sbp構成員と共にインキュ
ベーション後、普通、支持体を相補的sbp構成員から分
離し、支持体上の標識の存在を検出する。
均一系形式では、抗原を検出可能にするために第2結
合剤に結合させた抗原を分離する必要はない。例えば、
第2結合剤を、固相としてのアコースティックカプラー
装置上に、または表面プラズモン共鳴(surface plasmo
n resonance)または消散波(evanescent wave)蛍光検
出を提供する固相上に固定させてもよく、それらはいず
れも、表面に結合した抗原を検出するために液相を分離
する必要がない。また、抗原に結合させた標識から得ら
れるシグナルを固相により、またはポリマーまたは他の
集合体または第2結合剤に結合させた懸濁可能な固相に
より、変調させることもできる。このためには、標識
は、例えば、感光剤、蛍光剤、酵素、または消光剤であ
ることができ、そうして第2結合剤を化学発光粒子、消
光剤、第2酵素、または蛍光剤にそれぞれ直接的または
間接的に結合させる。これらの各対の2つの構成員間の
結合は、例えば、発光酵素チャンネリングイムノアッセ
イおよび蛍光励起伝達イムノアッセイに使用される技術
により、結合の直接検出を可能にするものである。
本発明のこの態様の別の実施態様は、(a)(i)あ
る種の抗原に対する抗体群を含有する疑いのある試料、
(ii)これらの抗体を結合して抗原:抗体複合体を形成
する抗原、ただし媒質に添加する抗原の量をZとする
と、ZはXないしnXの範囲内であって、ZはYより少な
く、nは5ないし1000、好ましくは10ないし100であ
り、Xは試料中に抗体群が存在しない場合に確実に検出
され得る抗原の最少量であり、Yは試料中の抗体群の予
想最大量である、および(iii)複合体を結合し、抗原
が複合体の一部でないときは抗原を結合しない第1結合
剤、を一緒に水性媒質に入れ;(b)媒質を、固相に結
合している第2結合剤と接触させ、ただし、第2結合剤
は、抗原を結合して固相結合抗原を形成するが、抗原:
抗体複合体は結合しない受容体である;さらに(c)そ
の存在または量が試料中の抗体群の存在または量に相関
している、固相に結合している抗原を検出する、各工程
を含む方法である。
この実施態様は、下記実施例により例示説明する。A
型肝炎ウイルス抗原(“AgHAV")に対する抗体(“A
b")を含有する疑いのある血清試料を、蛍光標識に結合
させたAgHAVと共に、1時間水性媒質中でインキュベー
トする。AgHAVは抗体に結合してAgHAV:Ab複合体を形成
する。媒質に添加したAgHAVの量は、試料中に抗体が存
在しない場合に確実に検出できるAgHAVの最少量の100倍
であり、モルに基づけば、臨床試料中に見出されるAg
HAV抗体の最高量の1000倍以上も低い。分子量250,000の
デキストランに結合させた抗ヒト免疫グロブリン抗体を
加える。抗ヒト免疫グロブリン抗体は、AgHAV:Ab複合体
に結合するが、複合体の一部でないAgHAVには結合しな
い。更に1時間インキュベーション後、媒質をマイクロ
タイターウェルに加え、そこにAgHAVに結合するモノク
ローナル抗AgHAV抗体が結合して、支持体結合AgHAVを形
成する。これらの抗体は、AgHAV:Ab複合体に結合しな
い。20分インキュベーション後、ウェルを入念に洗浄し
て、残りの蛍光を測定することにより支持体結合AgHAV
を検出するが、その量は、試料中の抗体の量に反比例す
る。
抗原を検出するための別法は、固相を、固相結合抗原
に結合する標識化sbp構成員と接触させる必要がある。
インキュベーション後、過剰のsbp構成員を洗浄除去
し、シグナルを産生するのに必要である標識に加えて何
らかのsps構成員を加える。その後、シグナルを測定す
るが、その量は、試料中の抗体の量に反比例する。例え
ば、酵素標識化第2モノクローナル抗AgHAV抗体を加え
てもよく、洗浄後、基質を添加する。
本発明のこの態様のまた別の実施態様は、(a)
(i)抗体群を含有する疑いのある試料、(ii)これら
の抗体を結合して抗原:抗体複合体を形成する抗原、た
だし媒質に添加する抗原の量をZとすると、ZはXない
しnXの範囲内であって、ZはYより少なく、nは5ない
し1000、好ましくは10ないし100であり、Xは試料中に
抗体群が存在しない場合に確実に検出され得る抗原の最
少量であり、Yは試料中の抗体群の予想最大量である、
および(iii)複合体を結合し、抗原が複合体の一部で
ないときは抗原を結合しない第1結合剤、を一緒に水性
媒質に入れ;(b)抗原を結合する2つの受容体を含む
第2結合剤を媒質に加え、ただし、受容体の少なくとも
1つは、複合体が結合剤を結合している場合は複合体に
有効に結合できないものである;さらに(c)受容体群
が抗原を結合するときに形成される複合体を検出する、
各工程を含む方法である。
この実施態様を使用して、ヒト免疫不全ウイルス
(“HIV")、風疹、またはヘルペスを有する患者に存在
するような多数の抗体を検出することができる。下記実
施例は、HIVに対する抗体を検出するための本発明のア
ッセイを例示説明するものである。HIVに対する抗体を
含有する疑いのある試料を、HIV抗原(“AgHIV")と一
緒に水性媒質に入れると、その抗原は、抗体に結合し
て、AgHIV:Ab複合体を形成する。上記の場合のように、
添加したAgHIVの量は、XないしnXの範囲内であって、
Yより少ないZであり、ここでnは100であり、Xは試
料中に抗体が存在しない場合に確実に検出され得るAg
HIVの最少量であり、Yは試料中の抗体の予想最大量で
ある。1時間インキュベーション後、硫酸デキストラン
に結合させたヒト免疫グロブリンに対するヤギ抗体を加
える。第1結合剤は、AgHIV:Ab複合体に結合するが、そ
れが複合体の一部でないときはAgHIVに結合しない。イ
ンキュベーション後、AgHIVに対する2つの受容体を媒
質に加える。少なくとも1つ、および好ましくは2つの
受容体をラテックス粒子に結合させて、硫酸デキストラ
ンに結合させたAgHIV:Ab複合体に受容体が結合するのを
妨げる。好適には、2つの受容体は、AgHIVに対する非
競合性モノクローナル抗体である。この抗体の1つは、
N−メチルベンズアラクリダンなどの化学発光剤を溶解
させてある粒子に結合させてもよい。その他の抗体は、
感光剤に、また、好ましくは、クロロフィルAなどの感
光剤を溶解させてあるラテックス粒子に直接結合させる
こともできる。少なくともこれらの抗体の前者は、複合
体が第1結合剤に結合するとき、AgHIV:Ab複合体に効果
的に結合できない。化学発光−Ab1:AgHIV:Ab2−感光剤
複合体は、600nmの過剰の波長を有する光を1分照射
し、400ないし500nmで遅延発光を測定し、その後照射を
終了することにより、10分インキュベーション後に、検
出される。
本発明は、インシュリン;グルタミン酸デカルボキシ
ラーゼ(“GAD")、65kdおよび67kdイソ形態の両方、よ
り特定すればGAD65;および膵島細胞抗原に対する自己抗
体の検出、に特に有用である。自己抗体を含有する疑い
のある試料中のGAD自己抗体の存在または量を測定する
方法の1つは、(i)試料、(ii)自己抗体に結合して
抗原:自己抗体複合体を形成するGAD抗原、ただし媒質
に添加するその量をZとすると、ZはXないしnXの範囲
内であって、ZはYより少なく、nは5ないし1000、好
ましくは10ないし100であり、Xは試料中に抗体群が存
在しない場合に確実に検出され得る抗原の最少量であ
り、Yは試料中の抗体群の予想最大量である、および
(iii)第1結合剤、ただし、第1結合剤は、複合体に
結合する自己抗体の受容体であり、かつ懸濁可能な固相
および可溶性ポリマーからなる群から選択される材料に
結合する、を一緒に水性媒質に入れ;複合体を媒質から
分離しないときは複合体との結合に相関して抗原を選択
的に結合する第2結合剤を媒質に加え;さらに、その結
合が、試料中の自己抗体の存在または量に相関してい
る、第2結合剤の抗原への結合を検する、各工程を含む
方法である。
GADタンパク質は、生物源から、好ましくはラット、
ネコ、またはブタなどの哺乳動物から単離および精製に
より得ることができる。ブタ脳GADを用いることによ
り、特に良好な結果が得られている。更に、GADのDNA配
列は既知であり、これを用いてGADを遺伝子組換え的に
生産することもできる。Rabin等、上記、4欄、51行な
いし5欄、32行には、GADの両方のイソ形態を得るため
の多数の供給源および技術が記載されており、その開示
は出典明示により本明細書の一部としている。
GAD抗原の好ましい量“Z"は、0.01ないし12.0fmol、
より好ましくは0.025ないし7.5fmolであり、更に一層好
ましいGAD抗原の量は、0.1ないし2.0fmolである。この
“Z"値は、実施例Vに記載したような実験における“X"
値、および10-8Mまでである“Y"値から決めた。
上記の方法は、下記実施例によって例示説明する。組
換えGAD65を、ビオチンで標識し、bGADを得る。次い
で、このコンジュゲートを患者の血清試料と共にインキ
ュベートする。その後、プロテインAに結合させたセフ
ァロースの懸濁液を加え、インキュベーションを続け
た。懸濁液をストレプトアビジンで被覆しておいたマイ
クロタイターウェルに移す。インキュベーションして遊
離bGADに結合させた後、ウェルを洗浄し、GADに対する
マウスモノクローナル抗体と共にインキュベートする
が、この抗体は、西洋ワサビペルオキシダーゼ(“HR
P")などの標識にコンジュゲートさせているか、または
コンジュゲートさせていないかのいずれかである。非コ
ンジュゲート抗体を使用する場合、ウェルを再度洗浄
し、次いで、標識化抗マウスIgG抗体と共にインキュベ
ートする。いずれかの場合で、標識化抗体を加えた後、
最後にウェルを洗浄し、更なるsps構成員と共にインキ
ュベートする。例えば、標識がHRPであるならば、その
場合は、最終インキュベーションは、過酸化水素および
テトラメチルベンジジンを含有する溶液を含むことがで
き、インキュベーション後に発色を読み取る。
本発明のこの形式に従って実施されるアッセイでは、
抗GAD65陰性であることが知られている試料は、シグナ
ルの最少限の抑制を示した。抗GAD65陽性であることが
知られている試料は、発色を抑制した。
本発明のこの実施態様は、ヒト疾患の検出または監視
に使用するための抗体を含有する疑いのある試料中の存
在または量を測定するアッセイで例示説明する。例え
ば、GAD65自己抗体用のアッセイは、IDDMの検出に有用
である。
その他の態様は、試料、および抗体群に結合する抗原
を水性媒質中で合わせて抗原:抗体複合体および遊離抗
原からなる混合物を形成させ;その存在または量が試料
中の抗体の存在または量に相関する遊離抗原を検出す
る、ことからなる改良アッセイを含む。一実施態様で
は、この改良は、抗原の量をZとすると、ZはXないし
nXの範囲内であって、ZはYより少なく、nは5ないし
1000、好ましくは10ないし100であり、Xは試料中に抗
体群が存在しない場合に確実に検出され得る抗原の最少
量であり、Yは試料中の抗体群の予想最大量である、を
使用することを含む。その他の実施態様では、改良は、
複合体を結合するが抗原を結合しない第1結合剤を添加
し、その後、遊離抗原を結合するが抗原が複合体の一部
であるときは抗原を結合しない第2結合剤を添加するこ
とを含む。
本発明の方法に有用な抗体群は、モノクローナルまた
はポリクローナルであることができ、宿主の免疫処置お
よび血清の収集などの、当業者にはよく知られた技術に
より調製でき、そこから免疫グロブリンを、知られた技
術(ポリクローナル)により、MilsteinおよびKohlerに
よりNature 256:495−7(1957)に記載のような連続ハ
イブリッド細胞系列の調製および分泌されたタンパク質
の収集(モノクローナル)により、または、少なくと
も、天然抗体の特異的結合に必要であるアミノ酸配列を
コードするヌクレオチド配列またはそれらの成熟化形態
のクローニングおよび発現により、分離できる。抗体群
は、完全な免疫グロブリンまたはそれらのフラグメント
を含むものであることができ、IgA、IgD、IgE、IgG1、I
gG2a、IgG2b、およびIgG3およびIgMなどの様々な種類お
よびアイソタイプのものがある。フラグメント、Fab、F
v、F(ab′)2およびFabを含むことができる。
本発明の方法を実施するためには適切な反応条件を選
択する。以下に適切な条件を述べるが、これは、特定の
施用に選択される特定の試薬およびアッセイプロトコー
ルに合わせて、当業者により変更を受けるものである。
例えば、本発明の方法は、不均一系または均一系などの
多種のアッセイに適用でき、使用されるその条件および
試薬は、それに合わせて選択される。
試料は、好ましくは適切な媒質中で直接試験してもよ
く、または試料をアッセイ媒質に添加する前に前処理し
てもよい。前処理によって、抗体分析物を1またはそれ
以上のアッセイ試薬に対して一層容易に利用可能にする
ことができ、または、望ましくない物質を除去すること
によりアッセイにおける干渉を低減することによって一
層容易に検出可能にすることができる。試料は、細胞の
分離または溶解:タンパク質の沈澱、加水分解、または
変性;脂質の加水分解;その他、のために前処理するこ
ともある。このような前処理には、これらに限定されな
いが、遠心分離;有機溶媒、例えば、アルコール、好ま
しくはメタノールなどの約7以下の炭素原子を有するア
ルコールでの試料の処理;および洗剤での処理がある。
アッセイされる抗体の濃度は、一般に約0ないし10-5
M、普通は、約0から10-8Mの範囲である。アッセイに使
用した、および下記キット中にパッケージした様々な試
薬の相対量は、本発明方法中に起こる必要がある反応を
実質的に最適化する試薬の濃度を提供し、更に、実施す
るアッセイの感度を実質的に最適化するために広範囲に
変えることができる。例えば、感度とアッセイ範囲との
間のトレードオフ、特定の検出技術、および分析物の濃
度などを考慮して、上記に説明したように、使用する抗
原の濃度を決定し、通常は、他の試薬の濃度も決定す
る。更に、各試薬の最終濃度は、普通、対象の範囲にわ
たってアッセイ感度を最適化するように経験的に決めら
れる。非結合のまたは“遊離”の抗原は、測定されるそ
のものであるから、抗原濃度の変化は重要であり、それ
によって精確に測定可能なシグナル差を提供すべきであ
る。
本発明の方法の実施に当たり、好ましくは水性緩衝化
媒質を穏やかなpHで採用し、一般には、最適アッセイ感
度を与えるようにする。水性媒質は、水単独であっても
よく、また、アルコールを含む、炭素原子1から6の、
より普通には1から4の酸素化有機溶媒などの共溶媒を
含んでいてもよい。普通、共溶媒は、約70重量%以下、
より普通には、約30重量%以下で存在する。
本発明のアッセイでは、媒質のpHは、普通、約5ない
し10の範囲、好ましくは約7ないし9の範囲である。pH
は、シグナル産生能力を最適化しながら、有意なレベル
のsbp構成員間結合を維持するように選択する。ある場
合では、これら2つの条件間の中間を取ることもある。
所望のpHを達成し、測定中、そのpHを維持するために
様々な緩衝液を採用できる。緩衝液の例には、ボレー
ト、ホスフェート、カーボネート、トリス、バルビター
ル、および同等物がある。採用した特定の緩衝液が本発
明にとって重要なのではないが、個々のアッセイにおい
て、1つの緩衝液が他のものよりも好ましい場合があ
る。
この方法の実施には、穏やかな温度が採用され、普
通、測定期間中、特に、速度測定中、一定温度である。
この温度は、実施している工程に合わせて変えることが
でき、5から50℃の範囲、普通は、約15から40℃の範囲
の温度を用いる。インキュベーション温度は、通常、5
から45℃、より普通には15から40℃の範囲である。測定
中の温度は、一般に、10から50℃、より普通には15から
40℃の範囲である。
様々な試薬の添加順序は、定められているが、試薬を
定時放出する様々な技術を用いることにより、多くのプ
ロトコールを工夫できる。このような方法を採用しない
場合は、普通、試料と抗原を第1結合剤と、前後してま
たはほぼ同時に、合わせるのが好ましい。第1結合剤
が、非複合体形成免疫グロブリンに結合することなく抗
原:抗体複合体を結合できる場合、これらの試薬の添加
順序は重要でない。第2結合剤の添加は、この試薬の定
時放出手段を提供しないのならば、最初の2つの添加の
後である。抗原を結合する能力のあるその他の試薬を任
意の時点で添加することもできるが、好ましくは、第2
結合剤の点とほぼ同時かまたはその後に添加する。その
他の試薬を添加するタイミングは、広範囲に変わり得
る。
所望により、1またはそれ以上のインキュベーション
工程を各試薬の添加後に含めてもよく、一般に、約30秒
から6時間後、より普通には約2分から1時間後の範囲
である。更に、必要に応じて、1またはそれ以上の洗浄
工程をこのアッセイに含ませることもできる。
イムノアッセイの最終工程は、試料中の抗体分析物の
存在または量に相関する、遊離抗原量を測定することで
ある。遊離抗原の測定法は、多数あり、当分野ではよく
知られている。例えば、抗原を検出可能な標識にコンジ
ュゲートさせることもでき、また、検出可能に標識した
抗−抗原抗体と接触させてもよい。産生されたシグナル
は、存在する抗原の量に相関し、これは、試料中の抗体
群の量に反比例する。
例示説明の目的で、下記アッセイプロトコールを利用
できる。これらの例示説明は、本発明の範囲を限定する
ものと解釈すべきではなく、試料中の抗体の存在または
量を測定するために本発明の方法が使用され得る、定
量、半定量、および訂正アッセイプロトコールを単に例
示説明するものである。これらの方法で検出されるシグ
ナルを、既知の抗体濃度を有する標準または対照と比較
する。
(A)インシュリン自己抗体のアッセイでは、抗体を含
有する疑いのある試料を適切な媒質中でインシュリンと
合わせる。アガロースに結合させた補体因子(“C1q")
を加え、混合物をインキュベートする。分子量2,000,00
0のデキストランに結合させ、かつロダミンBなどの消
光剤で標識したモノクローナル抗インシュリン抗体を加
える。インキュベーション後、アガロースを固定させ、
水性媒質をフルオレセインなどの蛍光剤で標識した第2
の非競合性モノクローナル抗インシュリン抗体と合わせ
る。この場合、蛍光剤の消光する量は、存在するインシ
ュリン量に相関し、これは、試料中に存在するインシュ
リン自己抗体の量に反比例する。
(B)抗ヘルペスウイルス抗体のアッセイでは、、ヘル
ペス抗原(“AgH")をグルコース−6−ホスフェートデ
ヒドロゲナーゼ(“AgH−G6PDH")にコンジュゲートさ
せる。抗体を含有する疑いのある試料を適切な媒質中で
AgH−G6PDHと合わせる。ポリアクリルアミド粒子に結合
させたリウマチ因子を加え、インキュベートする。抗Ag
H自己抗体で被覆した1/4″ポリスチレンボールをこの混
合物に加える。適切にインキュベーション後、ボールを
洗浄し、グルコース−6−ホスフェートおよびNADと接
触させる。NADHの出現により産生されたシグナルは、表
面に結合したAgHの量に比例し、試料中に存在する抗AgH
抗体の量に反比例する。
便宜上、本発明に使用するための試薬を、抗体を含有
する疑いのある試料中の抗体を検出するアッセイ法に使
用するためのキット中に提供することができる。本発明
の典型的なキットは、パッケージした組合せ物中に:
(i)抗体群を結合して抗原:抗体複合体を形成する抗
原、ただし、その抗原量をZとすると、ZはXないしnX
の範囲内であって、ZはYより少なく、nは5ないし10
00、好ましくは10ないし100であり、Xは試料中に抗体
群が存在しない場合に確実に検出され得る抗原の最少量
であり、Yは試料中の抗体群の予想最大量である、(i
i)抗原が複合体の一部でないときに抗原に結合するこ
となく、複合体に結合する第1結合剤、および(iii)
複合体が第1結合剤と結合しているとき複合体との結合
に相関して抗原を選択的に結合する第2結合剤、を含
む。
好ましいキットは、GAD自己抗体の検出に有用であ
り、GAD抗原と、可溶性ポリマーに結合している第1結
合剤としての抗原:抗体複合体に対する受容体、を含
む。その他の好ましいキットは、インシュリン自己抗体
の検出に有用であり、インシュリンと、可溶性ポリマー
に結合させている第1結合剤としての抗原:抗体複合体
に対する受容体、を含む。
好適な環境下、キット中の1またはそれ以上の試薬を
溶液状態、または乾燥粉末として、普通は、凍結乾燥状
態で提供でき、これは、賦形剤を含んでいて、溶解させ
ると、本発明のアッセイ法の実施に適した濃度を有する
試薬溶液を与えるものである。主題発明の融通性を高め
るために、試薬を、パッケージした組合せ物中、同じか
または別個の容器に入れることによって、試薬の比率が
この方法およびアッセイに実質的に最適であるようにす
ることができる。試薬は、それぞれ、別個の容器に入れ
てもよく、または、試薬の交差反応性および安定性によ
っても変わるが、様々な試薬を1またはそれ以上の容器
に合わせることもできる。便宜上、本発明に採用した試
薬は、予め定めた量で提供できる。キットは、例えば、
パッケージ挿入物の形態で、試薬をどのように使用する
か、および/または特定のアッセイをどのように実施す
るかについての使用説明書も含み得る。
本発明を更に下記例示説明的な実施例により説明す
る。
材料の調製 本明細書中の部およびパーセンテージは、特記しない
限り重量によるものである。ストレプトアビジン被覆化
プレートは、標準技術により作成した。HRP標識化抗マ
ウス抗体は、マウスIgG(γ鎖特異的)に対するヤギ親
和性精製抗体(Kiekegaard & Perry Laboratories)で
ある。その他の化学品は全て、試薬級のものであり、Si
gmaおよびFisher Chemicalなどの供給源から商業的に入
手可能である。特記しない限り、溶液は全て、H2O中で
調製し、反応は全て、周辺条件下で実施した。
緩衝液組成 反応緩衝液の組成は、次の通りである:20mMトリス、p
H7.4、150mMNaCl、0.5%トリトン(登録商標)X−10
0、10mMベンズアミジン(15.7mg/10ml)、ペファブロッ
ク(Pentapharm)2.4mg/10ml、アプロチニン(Pentapha
rm、229,500KIU/ml)50μl/10ml、およびペプスタチン
A(Sigma)0.2mg/10ml。
A.ヒト組換えGAD65の発現および精製 組換えヒトGAD65を発現するバクロウイルス細胞を発
酵槽内で増殖させ、収穫した。ガラスホモジナイザーを
用いてペレットを溶解した。破壊後、細胞溶解物を遠心
分離し、洗浄し、洗浄したペレットを抽出して、膜結合
GAD65を得た。次いで、この膜抽出物をQセファロース
カラム上に載せ、KCl勾配を用いて溶出させた。酵素的
に活性な画分をプールし、フェニルセファロースカラム
上に載せた。溶出は、ホスフェート逆勾配により行っ
た。溶出した画分を酵素活性についてアッセイし、10%
SDS−PAGEで純度について試験した。タンパク質染色に
より95%近くの純度を有する画分をプールした。Centri
prep−30(Amicon)を用いてプールを濃縮した。濃縮し
たGAD65をグルセロール中50%にし、−70℃で凍結させ
た。
1.GAD65のヨウ素化 ヨウ素化プロトコールは、市販のエンザイモビーズキ
ット(BioRad)に基づき、[125I]GAD65を得た。キッ
トと共に販売されている単一の反応バイアルの内容物を
まず、再水和した。この再水和したバイアルに、精製GA
D652μl(1μg)、125I5μl(0.5mCi)、1%β−
D−グルコース25μl、0.2Mリン酸ナトリウム緩衝液pH
7.2 50μl、およびH2O18μl(総容量150μl)を加
え、続いてインキュベーションした。エンザイモビーズ
との反応後、バイアルの内容物をサイズ排除ゲルカラム
上に直接載せ、PBS、1mM AETおよび1mMPLPを用いて200
μlの画分を溶出した。125Iを含有する画分を1μlず
つカウントすることにより同定した。
アッセイに使用する前に、プールした正常ヒト血清を
用いて、[125I]GAD65を予め吸着させた。[125A]GAD
65200μlを反応緩衝液80μl、8つのIDDM陰性対照血
清のプール100μl、およびPBS20μlと混合した。4℃
で一晩インキュベーション後、PBS中プロテインA−セ
ファロースの50%懸濁液を加え、4℃で1時間インキュ
ベートした。次いでこの懸濁液をマイクロフュージし、
上清を集め、ペレットをPBS400μlで洗浄し、2つの上
清をプールし、等分ずつ−70℃で貯蔵した。
2.GAD65のビオチニル化 精製GAD65、GAD緩衝液中282μg/450μl、pH7.0を6N
NaOH1μlを用いてpH8.0と8.2の間に調整した。GAD緩衝
液の組成は、20molホスフェート緩衝液(pH6.8−7.
0)、20μM PLP、1mM AET、1mM EDTA、0.1%トリトンX
−100、および10%グリセロールであった。次いで、10m
MPLP 4μlおよびTCEP41mg/ml溶液の5μlを加えた。
氷上でインキュベーション後、暗所でヨードアセチル−
LC−ビオチン(Pierce)5μlを加えることにより、4
℃で3時間ビオチニル化を実施した。未反応のビオチン
を遠心分離により分離した。ビオチン:GAD65比率が、お
よそ3ないし5mlビオチン/GAD65molであることを測定し
た。
B.マウス抗GAD65抗体群 マウスを、上記のように発現および精製させたGAD65
で免疫処置し、MilsteinおよびKohler上記に記載のよう
な標準操作法に従い、MAbを産した。
得られたMAbを標準ELISA形式で試験し、最良のMAbをG
AD65に対する特異性に基づいて選択した。
6つの抗GAD MAbの混合物をSAV被覆化プレートに結合
したbGAD65を検出するために、それぞれPBS足す0.2%ア
ジ化ナトリウム中、MAb1pmol/μlで初期アッセイに用
いた。各MAbの最終濃度は、0.2pmol/100μl/ウェルであ
った。
後のアッセイでは、抗GAD MAbを1つだけ利用し、こ
れをHRPで標識した。そうすることでHRP標識化抗マウス
MAbの必要性を排除した。
C.プロテインA−セファロース懸濁液 プロテインA−セファロース(CL−4B、Sigma)をPBS
および0.1%アジド中で50%懸濁液にした。
D.マイクロトラック(登録商標)プレート・ウォッシャ
ーおよびリーダー マイクロタイタープレートウォッシャーおよびリーダ
ーは、マイクロトラック(登録商標)EIAシステム(Syv
a Company)の構成要素である。使用した洗浄溶液は、
マイクロトラック・クラミジアEIA洗浄緩衝液:0.559g/m
lクエン酸三ナトリウム、0.002g/mlクエン酸、0.0182ml
/mlトゥイーン(登録商標)20、0.3175ml/mlグリセロー
ル、pH6.5−6.9である。各洗浄サイクルは、300μl/ウ
ェル×5に設定した。
E.ヒト血清試料 これらの実験に使用したヒト血清は、対照試料(GAD
65に対する自己抗体なし)またはIDDMの患者由来のもの
(GAD65に対する自己抗体が存在する)のいずれかであ
り、これらは、フロリダ大学のNoel Maclaren博士によ
り提供された。
実施例I GAD65に対するラジオイムノアッセイ ヒト血清に結合された[125A]GAD65を測定するため
に、反応緩衝液中、ヒト血清6μl、陰性ヒト血清を用
いて予め吸着させた[125I]GAD6510μl(およそ150,0
00cpm)を総容量25μlで含有するものを4℃で一晩イ
ンキュベーションした。一晩インキュベーション後、50
%プロテインA−セファロース50μlを加え、4℃で1
時間静かに振盪させながらインキュベーションを続け
た。
プロテインA−セファロースのインキュベーション
後、懸濁液をRTで遠心分離し、氷冷20mMトリス、pH7.4
750μl、150mM NaCl、0.5%トリトンX−100を用いて
3回洗浄した。各洗液をガンマカウンターでカウント
し、最終洗浄後、ペレットをカウントした。
下表は、陰性血清または陽性血清の場合のペレットに
おける3回の洗浄画分または結合画分のそれぞれに見ら
れた特有のカウントをまとめたものである: RIAは過剰の放射性標識材料を用いるので、最終的に
結合画分において得られた入力カウントは、非常に低い
パーセンテージである。これを、結合した放射性GAD65
のパーセントとして下記に示す: 血清 結合カウント% 陰性 1.1 陽性 5.7 RIA形式は、高過剰の放射性標識材料を用いたことか
ら、非結合材料の測定を用いて試料中の抗体量を精確に
測定するのはほとんど不可能である。例えば、[I125
GAD65の5.7%のみが試料中の抗体に結合するに至るとす
れば、その場合94.3%が遊離のままであり、測定されな
ければならない。陰性試料により産生されるシグナルの
基準として100%[I125]GAD65を用いれば、100%のも
のにより産生されるシグナルと94.3%のものによりされ
るされるシグナルとの間の差異を測定する必要がある。
このような小さいデルタ値を精確かつ確実に測定するの
は困難である。
GAD65が、開始時の合計と溶液に残った合計との差異
が顕著な数であるほど十分に上清液から消耗され得るな
らば、この形式を用いて、IDDM血清中の自己抗体量を測
定することができる。本発明は、標識化抗原の最少量を
用い、標識した材料の全てを上清から本質的に“消耗す
ること”により、これを達成するものである。この消耗
形式は、初期反応における高濃度の血清の使用を可能に
するものであり、また、RIAプロトコール同様、溶液状
態での初期反応を可能にするものである。抗体を検出す
るELISAプロトコールとは異なり、GAD65の検出は、50%
血清濃度で開始しても、非常に低いバックグラウンド値
ですむ。
このように、本発明の消耗アッセイは、抗原と抗体と
の間の反応、およびそれに続いて、抗体と複合体形成し
なかった抗原の検出を伴うものである。そのため、抗−
抗原抗体を持たない対照健常血清では、反応混合物中に
遊離抗原が残り、これが後の測定においてより高いシグ
ナルを示す。抗原に対する抗体を有する患者由来の血清
は、より低量の遊離抗原を残して、入力した抗原の一部
または全てと複合体を形成する。つづく測定では、これ
は、低シグナルを生じるであろう。従って、試料中の抗
−抗原抗体の量は、本発明の消耗アッセイにおけるA450
値と反対比例すると予想された。結果として、本アッセ
イにおいて、A450値が幾つかの正常対照血清の平均引く
2または3標準偏差により定めたカットオフ値を下回る
とき、試料は“陽性”であると判断される。これは、対
照平均cpm+2または3SDより高いcpm値を有する試料を
“陽性”と判断する典型的なRIAとは反対である。これ
は、下記実施例において、最も良く説明されている。
実施例II GAD65のエンザイムイムノアッセイ(遠心分離を用い
る) 本実施例は、本発明のアッセイ形式の総括的な能力を
例示説明するものである。GAD抗原濃度の最適化は、後
の実施例に例示説明する。
ヒト血清12μlをbGAD6510μl(アッセイ当たり0.2p
mol)、5×反応緩衝液10μlおよびH2O18μlと混合し
て、最終容量50μlとした。これを4℃で一晩インキュ
ベートした。
プロテインA−セファロースの50%懸濁液100μlを
加え、氷上で静かに振盪しながら1時間インキュベート
した。次いで、これをRTで遠心分離した。
(非結合bGAD65を含有する)上清液100μlをプロテ
インA−セファロースペレットから回収し、希釈し、予
め洗浄したSAV被覆プレートに移した。静かに撹拌させ
ながらRTで1時間インキュベーション後、プレートをマ
イクロトラックシステムで洗浄した。
マウス抗−GAD65MAb100μlを加え、37℃で1時間イ
ンキュベートし、次いで、上記のように洗浄した。
HRP−標識化抗マウス抗体100μlを加え、37℃で1時
間インキュベートし、次いで、上記のように洗浄した。
TMB基質を加え、RTで30分発色させた。1NH2SO4を用いて
発色を止め、450nmで読み取った。
9つの患者血清の中から7つをこの方法により、正し
く診断した。これは、9つの試料の中から2つのみを正
しく判断した常用のELISA技術とは対照的である。
実施例III RIAでの比較 本発明のアッセイの分析能力を評価するために、RIA
法により予めアッセイした試験血清を用いて比較を行っ
た。主たる目的は、2つの方法から得られた結果が、GA
D65自己抗体力価の範囲を有する血清の性質、即ち、対
照試料か患者試料か、にかかわらず、相互関係にあるか
どうかを測定することである。
アッセイプロトコールは、実施例IIに記載のものに下
記の変更を加えたものであった:血清(24μl)、bGAD
65(12fmolを含有する20μl)、5×反応緩衝液(20μ
l)、および脱イオン水(36μl)を4℃で一晩インキ
ュベートした。プロテインA−セファロース(50%懸濁
液の200μl)を加え、更に4℃で1時間インキュベー
トした。次いで、これをRTで2分遠心分離した。上清
(180μl)を注意深く集め、90μlずつ2等分したも
のをそれぞれ、プレート中の2つのSAV被覆化ウェルに
加え、2重の値を得た。残りプロトコールは、実施例II
に記載の通りであった。
実施例IV 抗原濃度の最少値の評価 異なる濃度でGAD抗原の標準曲線を描き、本条件下
で、曲線が、抗原約0.1pmolまで直線であること、およ
び、10fmol以下のレベルが容易に検出できることを測定
した。初期アッセイには、検出され得る最少量をはるか
に越える2pmolの抗原を利用した。それ故に、抗原濃度
は、弱陽性血清試料を測定する能力の改善を期待して徐
々に低下させた。陰性血清、強陽性、および弱陽性血清
(RIAにより判断した)を用い、2;0.2;0.1および0.01pm
olの抗原を用いてアッセイを繰り返した。IDDM試料中の
弱陽性を検出する能力はGAD抗原濃度を低下させること
により、改善されることが明らかであった。
実施例V 抗原濃度の最適化 GAD65自己抗体を含まない対照血清試料を利用した以
外は、実施例IIと同様のプロトコールを用いて、幾つか
のアッセイを行った。読み取りは450nmで行った。
[bGAD65]、fmol シグナル 0 0.023±0.003 0.075 0.064±0.004 0.15 0.118±0.003 0.20 0.224±0.002 バックグラウンドシグナルのレベルを測定するために
bGAD65の0fmolでの測定を行った。典型的には、試料中
に抗体が存在しないときに確実に検出され得る抗原の最
少量は、バックグラウンドシグナルを越える少なくとも
3標準偏差であるべきである。この場合、試料中に抗体
が存在しないときに確実に検出され得るbGAD65の最少量
は、0.023+3(0.003)または0.032のシグナルを産生
したその濃度である。ある量の平方偏差(variance)を
許容するために、この数の2倍、即ち、0.064のシグナ
ルを産生したGAD濃度を、GAD65の最少検出可能量として
設定した値として選択した。上記の表から理解されるよ
うに、0.064のシグナルは、0.075fmolの最少bGAD65濃度
に相当する。別の最適化アッセイにより、特に良好に機
能するのは1.5fmolであることを確定し、この量を実施
例VIに用いた。この実施例の記載と同様に、GAD65の最
少検出可能レベルを続いて研究した結果、ここに報告し
た0.075fmolよりおよそ4倍低いGAD65の最少検出可能レ
ベルを与える、上記データの4倍の向上が見られた。
実施例VI GAD65のエンザイムイムノアッセイ(遠心分離を用いな
い) BSA緩衝液(10mM KPhos、pH7.0、1mM AET、1mM EDT
A、20μM PLP、0.1%トリトンX−100、10%グリセロー
ル、および1mg/mlプロテアーゼなしのBSA)中、ヒト血
清25μlをbGAD6515μl(アッセイ当たり1.5fmol)お
よび5×反応緩衝液10μlと混合して、最終容量50μl
にした。これをRTで2時間インキュベートした。
プロテインA−デキストラン(PBS中ストックの1な
いし25希釈)50μlを加え、RTで1時間インキュベート
した。
上清液(非結合bGAD65)80μlを回収し、予め洗浄し
たSAV被覆化プレートに移した。振盪させながらRTで1
時間インキュベーション後、プレートをマイクロトラッ
ク・システムで洗浄した。
MAb(6G10)−HRPコンジュゲート(Syvaコンジュゲー
ト希釈物中1:320希釈)100μlを加え、振盪させながら
RTで1時間インキュベートし、次いで、マイクロトラッ
ク・システムで洗浄した。
TMB基質を加え、RTで30分間発色させた。1N H2SO4
用いて発色を止め、450nmで読み取った。この方法の能
力は、実施例IIのプロテインAおよびセファロースを用
いる方法で報告したものに匹敵した。
実施例VII 比較評価 多くのGAD65イムノアッセイの盲検比較評価は、オー
ストラリア、ビクトリアのRoyal Melbourne Hospitalに
より集められたデータによる“Second International G
AD Antibody Workshop"(1994)と題するレポートに表
された。101のブラインド対照とIDDM血清を用いて40の
アッセイが評価された。各協力者は無記名であったが、
それらの各アッセイは、その形式(RIA、ELISA、および
酵素的免疫沈降)とGADの種類(ラット/ヒト/ブタお
よび天然/組換え)によって同定した。本発明のアッセ
イ(実施例VIに記載)もまた、この盲検での評価を受け
た。
Royal Melbourne Hospitalは、上記の通り、そのアッ
セイを形式とGAD種により同定しただけの協力者全てに
対する結果を提供した。酵素的免疫沈降アッセイは、能
力が乏しく、ELISAは、ある程度良好な能力であり、RIA
が最も優れた能力を示した。本発明のアッセイの結果
は、ELISAおよびRIAの平均結果と共に、下記に表す。
本発明のアッセイ法は、対照試料において、RIAおよ
びELISA双方よりも低い偽陽性を与え、それぞれ10.6%
および16.7%に比較して6.3%であった。同様に、本発
明は、他の自己免疫疾患を有する患者由来の試料におい
て偽陽性結果を与えなかった。RIAおよびELISAは、それ
ぞれ、3.8%および23.7%という偽陽性示数を与えた。
本発明は、また、RIAおよびELISA双方よりも低い偽陰
性を与え、IDDMおよび前臨床IDDM患者試料のそれぞれ82
%および100%が陽性であったことを示した。RIAは、試
料の76.2%および97.1%が陽性であったことを示しただ
けであり、ELISAは、試料の36.5%および82.5%が陽性
であったことを示しただけであった。
本発明は、その特定の実施態様を参照して説明してい
るが、当業者には、本発明の真の精神および範囲から逸
脱することなく、様々な変化を為し得ること、および均
等物で置き換え得ることが理解されるであろうし、また
明らかであろう。更に、特定の状況、材料、物質の組
成、プロセス、プロセス工程または各段階を本発明の目
的、精神、および範囲に適合させるために多くの修飾が
なされ得る。このような全ての修飾は、添付の請求の範
囲にあることを意図するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 メサ,ハーシュバーダン・ビー アメリカ合衆国94555カリフォルニア州 フレモント、サンスター・コモン5481 番 (72)発明者 ウルマン,エドウィン・エフ アメリカ合衆国94025カリフォルニア州 アサートン、セルビー・レイン135番 (56)参考文献 特開 昭60−22662(JP,A) 特開 昭55−30692(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/536 G01N 33/542 G01N 33/543

Claims (39)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ある抗原に対して特異的な抗体群を含有す
    る疑いのある試料中の該抗体群の存在または量を測定す
    る方法であって、 (a)水性媒質中で該試料の連続希釈物を調製して一連
    の混合物とし、 (b)該混合物に: (i)該抗体群を結合して抗原:抗体複合体を形成する
    抗原、ただし、該媒質に加えた該抗原の量をZとする
    と、ZはXないしnXの範囲内であって、ZはYより少な
    く、nは5ないし1000であり、Xは試料中に該抗体群の
    どれもが存在しない場合に確実に検出され得る該抗原の
    最少量であり、Yは該試料中の該抗体群の予想最大量で
    ある、および、 (ii)該複合体を結合するが、抗原が複合体の一部でな
    い場合は該抗原を結合しない第1結合剤、 を加え、 (c)該複合体が第1結合剤を結合する場合、該複合体
    との結合と相関して抗原を選択的に結合する第2結合剤
    を該混合物に加え、さらに、 (d)その存在また量が試料中の抗体群の存在または量
    と相関している、該混合物それぞれ中の第2結合剤に結
    合した抗原を検出する、 各工程を含んでなる、方法。
  2. 【請求項2】該第1結合剤が、免疫グロブリン類に対す
    る抗体群、補体因子、C1q、リウマチ因子、プロテイン
    G、およびプロテインAからなる群から選択される、請
    求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】該第1結合剤が懸濁可能な固相または可溶
    性ポリマーに結合している、請求の範囲第2項記載の方
    法。
  4. 【請求項4】該懸濁可能な固相が、ポリマー、セラミッ
    クおよびガラスからなる群から選択される材料を含む粒
    子である、請求の範囲第3項記載の方法。
  5. 【請求項5】該可溶性ポリマーが、250,000以上の分子
    量を有するものである、請求の範囲第3項記載の方法。
  6. 【請求項6】該検出工程が、酵素活性、発光、または光
    吸収の検出を含む、請求の範囲第1項記載の方法。
  7. 【請求項7】該第2結合剤が、該抗原に対する受容体で
    あり、支持体に結合しているか、または支持体に結合す
    る能力があるものである、請求の範囲第1項記載の方
    法。
  8. 【請求項8】該抗原が、シグナル産生系の構成員に結合
    しているか、または結合する能力があるものである、請
    求の範囲第7項記載の方法。
  9. 【請求項9】該第2結合剤が該抗原を結合する第1受容
    体であり、該抗原を結合する第2受容体と該混合物を接
    触させることを更に含んでなり、そしてこれらの受容体
    の少なくとも1つは、直接的または間接的に標識に結合
    しているものである、請求の範囲第1項記載の方法。
  10. 【請求項10】該抗原がリガンドに結合しており、そし
    て該第2結合剤が、支持体に結合した該リガンドに対す
    る受容体である、請求の範囲第1項記載の方法。
  11. 【請求項11】更に、該支持体を該混合物から分離し、
    そして該支持体を該抗原に対する受容体と接触させるこ
    とを含んでなる、請求の範囲第10項記載の方法。
  12. 【請求項12】該抗体群が、グルタミン酸デカルボキシ
    ラーゼまたはインシュリンに対する自己抗体群である、
    請求の範囲第1項記載の方法。
  13. 【請求項13】ある抗原に対する抗体群を含有する疑い
    のある試料中の該抗体群の存在または量を測定する方法
    であって、 (a)水性媒質中の該試料の連続希釈物に、 (i)該抗体群を結合して抗原:抗体複合体を形成する
    抗原、ただし、該媒質に加えた該抗原の量をZとする
    と、ZはXないしnXの範囲内であって、ZはYより少な
    く、nは5ないし1000であり、Xは試料中に該抗体群の
    どれもが存在しない場合に確実に検出され得る該抗原の
    最少量であり、Yは該試料中の該抗体群の予想最大量で
    ある、および、 (ii)該複合体を結合するが、抗原が複合体の一部でな
    い場合は該抗原を結合しない第1結合剤、 を加え、 (b)該希釈物それぞれを、固相に結合している第2結
    合剤、ただし、該第2結合剤は該抗原を結合して固相結
    合抗原を形成するが、該抗原:抗体複合体は結合しない
    受容体である、と接触させ、 (c)その存在または量が該試料中の該抗体の存在また
    は量と相関している、該固相に結合した該抗原を該希釈
    物それぞれについて検出する、 各工程を含んでなる、方法。
  14. 【請求項14】該第1結合剤が、免疫グロブリン類に対
    する抗体群、補体因子、C1q、リウマチ因子、プロテイ
    ンG、およびプロテインAからなる群から選択されるも
    のである、請求の範囲第13項記載の方法。
  15. 【請求項15】該第1結合剤が、懸濁可能な固相または
    可溶性ポリマーに結合している、請求の範囲第14項記載
    の方法。
  16. 【請求項16】該検出工程が、該固相をシグナル産生系
    構成員の1またはそれ以上と接触させ、その存在または
    量が、該試料中の該抗体の存在または量と相関してい
    る、該シグナル産生系構成員により産生させたシグナル
    を測定する、ことを含んでなる、請求の範囲第13項記載
  17. 【請求項17】該シグナル産生系構成員の少なくとも1
    つが、蛍光剤、酵素、化学発光剤、光増感剤、および懸
    濁可能な粒子からなる群から選択される、請求の範囲第
    16項記載の方法。
  18. 【請求項18】抗体群を含有する疑いのある試料中の該
    抗体群の存在または量を測定する方法であって、 (a)水性媒質中の該試料の連続希釈物に、 (i)該抗体群を結合して抗原:抗体複合体を形成する
    抗原、ただし、該媒質に加えた該抗原の量をZとする
    と、ZはXないしnXの範囲内であって、ZはYより少な
    く、nは5ないし1000であり、Xは試料中に該抗体群の
    どれもが存在しない場合に確実に検出され得る該抗原の
    最少量であり、Yは該試料中の該抗体群の予想最大量で
    ある、および、 (ii)該複合体を結合するが、抗原が複合体の一部でな
    い場合は該抗原を結合しない第1結合剤、 を加え、 (b)該希釈物それぞれに、該抗原を結合する2種の受
    容体を含む第2結合剤、ただし、これらの受容体の少な
    くとも1つは、該複合体が該結合剤を結合する場合は該
    複合体に有効に結合できないものである、を加え、さら
    に、 (c)それらの受容体が該抗原を結合する場合に、該希
    釈物それぞれにおいて形成された複合体を検出する、 各工程を含んでなる、方法。
  19. 【請求項19】該第1結合剤が、免疫グロブリン類に対
    する抗体群、補体因子、C1q、リウマチ因子、プロテイ
    ンG、およびプロテインAからなる群から選択される、
    請求の範囲第18項記載の方法。
  20. 【請求項20】該第1結合剤が、懸濁可能な固相または
    可溶性ポリマーに結合している、請求の範囲第19項記載
    の方法。
  21. 【請求項21】該検出工程が、発光または光吸収の検出
    を含む、請求の範囲第18項記載の方法。
  22. 【請求項22】該受容体の少なくとも1つが、蛍光剤、
    化学発光剤、光増感剤からなる群から選択される検出可
    能な標識に結合しているものである、請求の範囲第21項
    記載の方法。
  23. 【請求項23】グルタミン酸デカルボキシラーゼ自己抗
    体群を含有する疑いのある試料中の該自己抗体群の存在
    または量を測定する方法であって、 (a)水性媒質中の該試料の連続希釈物に、 (i)該自己抗体群を結合して、抗原:自己抗体複合体
    を形成するグルタミン酸デカルボキシラーゼ抗原、ただ
    し、該媒質に加えた該抗原の量をZとすると、ZはXな
    いしnXの範囲内であって、ZはYより少なく、nは5な
    いし1000であり、Xは試料中に該抗体群のどれもが存在
    しない場合に確実に検出され得る該抗原の最少量であ
    り、Yは該試料中の該抗体群の予想最大量である、およ
    び、 (ii)該複合体を結合する第1結合剤、ただし、該第1
    結合剤は、該自己抗体群に対する受容体であり、懸濁可
    能な固相および可溶性ポリマーからなる群から選択され
    る材料に結合している、 を加え、 (b)該希釈物それぞれに、該複合体を該媒質から分離
    しない場合、該複合体との結合と相関して該抗原を選択
    的に結合する第2結合剤を加え、さらに、 (c)その結合が試料中の該自己抗体群の存在または量
    と相関している、該抗原に対する該第2結合剤の結合を
    該希釈物それぞれにおいて検出する、 各工程を含んでなる、方法。
  24. 【請求項24】該第1結合剤が、免疫グロブリン類に対
    する抗体群、補体因子、C1q、リウマチ因子、プロテイ
    ンG、およびプロテインAからなる群から選択される、
    請求の範囲第23項記載の方法。
  25. 【請求項25】該第1結合剤がプロテインAであり、該
    可溶性ポリマーがセファロースおよびデキストランから
    なる群から選択される、請求の範囲第24項記載の方法。
  26. 【請求項26】該検出工程が、酵素活性、発光または光
    吸収の検出を含む、請求の範囲第23項記載の方法。
  27. 【請求項27】該第2結合剤が、該抗原に対する受容体
    であり、支持体に結合しているか、または支持体に結合
    する能力がある、請求の範囲第23項記載の方法。
  28. 【請求項28】該抗原がシグナル産生系の構成員に結合
    しているか、または結合する能力がある、請求の範囲第
    27項記載の方法。
  29. 【請求項29】該第2結合剤が、該抗原に対する受容体
    であり、さらに該媒質を、該抗原を結合する第2受容体
    と接触させ、それらの受容体の少なくとも1つがシグナ
    ル産生系の構成員に結合するようにすることを含んでな
    る、請求の範囲第23項記載の方法。
  30. 【請求項30】該抗原がリガンドに結合しており、該第
    2結合剤が該支持体に結合した該リガンドに対する受容
    体である、請求の範囲第23項記載の方法。
  31. 【請求項31】更に、該媒質から該支持体を分離し、該
    支持体を、シグナル産生系の構成員に結合した該抗原に
    対する第2受容体と接触させることを含んでなる、請求
    の範囲第30項記載の方法。
  32. 【請求項32】該媒質に添加する該抗原の量が0.01ない
    し12.0fmolである、請求の範囲第23項記載の方法。
  33. 【請求項33】該媒質に添加する該抗原の量が0.025な
    いし7.5fmolである、請求の範囲第32項記載の方法。
  34. 【請求項34】該媒質に添加する該抗原の量が0.1ない
    し2.0fmolである、請求の範囲第33項記載の方法。
  35. 【請求項35】ヒト疾患の検出または監視に使用するた
    めの、抗体群を含有する疑いのある試料中の該抗体群の
    存在または量を測定するアッセイであって、水性媒質中
    の該試料の連続希釈物に、該抗体群を結合する抗原を加
    えて抗原:抗体複合体と遊離抗原とを含む混合物を形成
    させ、そして、その存在または量が試料中の該抗体群の
    存在または量と相関するものである該遊離抗原を該希釈
    物それぞれにおいて検出する、各工程を含んでなるアッ
    セイにおいて、Zなる量の抗原を使用する改良、ただ
    し、ZはXないしnXの範囲内であって、ZはYより少な
    く、nは5ないし1000であり、Xは試料中に抗体群が存
    在しない場合に確実に検出され得る抗原の最少量であ
    り、Yは試料中の抗体群の予想最大量である、を含んで
    なるアッセイ。
  36. 【請求項36】ヒト疾患の検出または監視に使用するた
    めの、抗体群を含有する疑いのある試料中の該抗体の存
    在または量を測定するアッセイであって、水性媒質中の
    該試料の連続希釈物に、該抗体を結合する抗原を加えて
    抗原:抗体複合体と遊離抗原とを含む混合物を形成さ
    せ、そして、その存在または量が試料中の該抗体群の存
    在または量と相関するものである該遊離抗原を該希釈物
    それぞれにおいて検出する、各工程を含んでなるアッセ
    イにおいて、該複合体を結合するが該抗原は結合しない
    第1結合剤を添加し、次いで、該遊離抗原を結合する
    が、それが該複合体の一部でない場合は抗原を結合しな
    い第2結合剤を添加する改良を含んでなる、アッセイ。
  37. 【請求項37】パッケージした組合せ物中に、 (a)該抗体群を結合して抗原:抗体複合体を形成する
    する抗原、ただし、該抗原の量をZとすると、ZはXな
    いしnXの範囲内であって、ZはYより少なく、nは5な
    いし1000であり、Xは試料中に抗体群が存在しない場合
    に確実に検出され得る該抗原の最少量であり、Yは該試
    料中の該抗体群の予想最大量である、 (b)該抗原が該複合体の一部でない場合は該抗原を結
    合するのことのない、該複合体を結合する第1結合剤、
    および、 (c)該複合体が該第1結合剤と結合する場合には該複
    合体との結合と相関して該抗原を選択的に結合する第2
    結合剤、 を含んでなる、抗体群検出法に使用するためのキット。
  38. 【請求項38】該抗体群がグルタミン酸デカルボキシラ
    ーゼ自己抗体群であり、該抗原がグルタミン酸デカルボ
    キシラーゼであり、さらに、該結合剤が該複合体に対す
    る受容体であって、可溶性ポリマーに結合したものであ
    る、請求の範囲第37項記載のキット。
  39. 【請求項39】該抗体群がインシュリン自己抗体群であ
    り、該抗原がインシュリンであり、さらに、該結合剤が
    該複合体に対する受容体であり、可溶性ポリマーに結合
    したものである、請求の範囲第37項記載のキット。
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