JP2009538300A - 固定化1.2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン - Google Patents

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Abstract

本発明は、付着している基材から溶脱されることに対するその抵抗性のために抗微生物剤として有用な、新規、抗微生物性の固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛(BIT/ZnO)複合体を提供する。本発明はまた、BIT/ZnO複合体の調製方法、新規方法によって調製されたBIT/ZnO複合体、BIT/ZnO複合体を使用して、基材の表面上での微生物増殖を阻害する、または細菌のレベルを低下させる方法およびBIT/ZnO複合体で処理されることによって微生物攻撃から保護された基材を対象とする。本発明は、酸化亜鉛で固定化されている1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンを含む組成物をさらに対象とする。

Description

本発明は、付着している基材から溶脱されることに対するその耐性のために、保存料として有用な新規抗微生物剤、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体を提供する。本発明はまた、その加工に高温を必要とするもの、例えば、それだけには限らないが、粉体塗装、複合木材ならびにポリ塩化ビニル(PVC)、低密度ポリエチレン(LDPE)、低密度発泡ポリエチレン、プラスチゾルおよびポリウレタンなどのプラスチックを含む抗菌性保護を有する基材を提供する。
(関連技術の説明)
水分と接触する多数の物質は、種々の微生物、例えば、真菌、酵母、藻類および細菌による破壊攻撃を起こしやすい。したがって、このような物質を、このような破壊攻撃から長期間保護するための効果的かつ経済的な手段が大いに必要とされている。通常、このような保護を必要とする市販の物質として、例えば、プラスチック、木、木製品、複合木材、プラスチック−複合木材、成型プラスチック、建築材料、紙、玩具、塗膜、タンパク質ベースの物質、デンプンベースの組成物、インク、エマルション、樹脂、スタッコ、コンクリート、石、木材用接着剤、コーキング、シーラント、皮、皮仕上げ剤(leather finishes)、石鹸包装紙、包装材料、スピン仕上げ剤、布、索類、カーペット裏地、電気絶縁体、医療装置などが挙げられる。
このような破壊攻撃から市販の物質を保護することに加え、例えば、病院、保育園、高齢者介護施設、食品加工施設、航空機、列車、バスなどでは、市販の物質の表面での微生物の増殖を阻害して衛生状況を維持することも望ましい。
単一の抗微生物化合物が、すべての微生物に対する保護を提供するわけではなく、すべての適用に適しているわけではない。有効性に関する制限のほかに、その他の制限として、化合物安定性、物理的特性、毒性プロフィール、法的考察、経済的考慮および環境への懸念が挙げられる。多数の適用に適している抗微生物剤が、その他の適用に適していない場合もある。したがって、種々の適用において、および種々の条件下で保護を提供して、市販の物質を破壊的微生物攻撃から保護し、市販の物質の表面での微生物の増殖を阻害する新規抗微生物組成物を開発する必要がある。
広く用いられている抗微生物剤として、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(BIT)がある。BITおよびその水溶性アルカリ金属塩は、鉱石スラリー、ポリマーエマルション、インク、塗料、スタッコ、接着剤などのような水性の技術システムの微生物腐敗を防ぐために、工業用殺菌剤が必要である場合に、選択される殺生物剤であることが多い(例えば、W. Paulus 「Dictionary of Microbicides for the Protection of Materials」664〜666頁(2005)、Springer、Dordrecht.参照のこと)。
BITおよびその塩は、液体系において、例えば、塗装産業において(塗料、ワニスなど)主に用いられる。BITおよびその塩は、ほぼ例外なく、塗料が塗布の前および塗布の間に容器中にある間、液体塗料を保護するための「缶に入った」保存料として用いられる。BITは、塗膜が基材に塗布された後に微生物増殖から塗膜を保護するためには用いられないが、これはBITが乾燥塗膜から容易に溶脱するからである。
米国特許第3,065,123号には、水性媒体に1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンを加えて、水性媒体を微生物による感染から保護することが開示されている。米国特許第4,150,026号には、3−イソチアゾロンの金属塩複合体が開示されており、これは、殺菌特性、殺真菌特性および殺藻特性(algaecidal properties)を示す。米国特許第4,188,376号には、アルコール、グリコールまたは水溶媒中の、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンのアルカリ金属塩の溶液を含む水性塗料の間接的食品接触適用および缶に入れた保存に適した殺生物性組成物が開示されている。米国特許第4,871,754号には、への1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンのリチウム塩の水性製剤の使用が開示されている。
膜保存料として有効である抗微生物化合物、例えば、ポリフェース(Polyphase)(登録商標)、3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバメート組成物は、乾燥塗膜中に残り、それによって、塗膜を微生物増殖から保護し続けることができる。ポリフェース(Polyphase)(登録商標)は、主に、真菌および白カビに対して有効である。したがって、蒸発または溶脱によって経時的に有効性を失わないBITの毒性プロフィールを有する抗菌膜保存料が必要である。(「Directory of Microbicides for the Protection of Materials」 (2005)、W. Paulus編 Springer中、「Chemisch−physikalisches Verhalten von Konservierungsmittel in Beschichtungsstoffen」(1998) Expert Verlag、Bd 509、W. Lindner中、W. Lindner参照のこと)。
本発明は、付着している基材から溶脱されることに対して耐性がある抗微生物剤として有用である新規抗菌性、固定化1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛(BIT/ZnO)複合体を提供する。本発明はまた、BIT/ZnO複合体を調製する方法、新規方法によって調製されたBIT/ZnO複合体、微生物増殖を阻害する、または基材の表面での細菌レベルを低下させるためにBIT/ZnO複合体を用いるための方法およびBIT/ZnO複合体で処理されていることによって微生物攻撃から保護された基材を対象とする。本発明はさらに、酸化亜鉛で固定化されている1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンを含む組成物を対象とする。
本出願人らは、抗微生物剤1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(BIT)は、この抗微生物剤を、固定化有効量の酸化亜鉛(ZnO)と混合することによって固定化できるということを発見した。理論に拘束されようとは思わないが、本出願人らは、抗微生物剤および固定化剤は、引力相互作用の支配下にあり、このことが抗微生物剤を、塗布されている基材からの通常の有害な溶脱作用から固定化するのに役立つと考えている。BITおよび酸化亜鉛は、酸塩基複合体を形成することができ、BITに対するZnOのより高い比率が、BIT/ZnO複合体が固定化されるより高い傾向をもたらすので、さらなる酸化亜鉛がBIT/ZnO複合体の周りに沈着し得る。この固定化は、抗微生物剤の溶脱を遅らせるか、防ぎ、その結果、最終基材における抗微生物剤保護が、固定化剤が存在しない場合よりも多く保持される。抗微生物剤と固定化剤を組み合わせることが、予期しない方法で、基材上での抗微生物剤の固定化を改善するよう働く。
図1〜4に示されるように、固定化されたBIT/ZnO複合体の構造を、赤外線スペクトルによって分析した。図1は、BITの赤外線スペクトルを示すグラフであり、1645cm-1に強いカルボニルバンドがある。図2は、ZnOの赤外線スペクトルを示すグラフである。図3は、BIT/ZnO複合体の赤外線スペクトルを示すグラフである。図4は、BIT/Li塩の赤外線スペクトルを示すグラフである。図3中の赤外線スペクトルは、1645cm-1のBITのカルボニルバンド(図1)が消失しているので、BIT/ZnO複合体は、BITとZnOの物理的混合物ではないということを明確に示す。固定化されたBIT/ZnO複合体はアルカリ塩ではないが、このことは、BIT/Li塩の赤外線スペクトル(図4)との比較によって明らかである。固定化されたBIT/ZnO複合体およびBIT/Li塩の赤外線スペクトルは、同一の有機アニオンが含まれるので、極めて類似していると予測される。しかし、固定化されたBIT/ZnO複合体およびBIT/Li塩の赤外線スペクトルは、特に、700cm-1〜1400cm-1の「フィンガープリント」領域において異なっており、これは、BIT分子の結合共鳴を表す。BIT/Li塩では、910、899および797cm-1のBIT/ZnO複合体のバンドが消失しており、一方で、BIT/ZnO複合体では、1055cm-1および880cm-1のBIT/Li塩のバンドが消失している。ZnOの赤外線スペクトル(図2)は、赤外領域にはなく、存在するバンドは、湿度(約3300cm-1)または高濃度の有機不純物に由来するものである。図1〜4中の赤外線スペクトルを、メタノール抽出可能BITおよび加水分解後の総BITでのHPLC分析(実施例2〜7)と一緒に組み合わせると、BITはZnO上で複合体を形成しているはずであるということが示唆される。
BITは、BITの水溶性塩、特に、アルカリ金属塩をZnO上に沈殿させることによってZnO表面上に固定化できる。BITの水溶性亜鉛塩の限定するものではない例として、塩化亜鉛、臭化亜鉛、酢酸亜鉛、ギ酸亜鉛および硝酸亜鉛で形成されるものが挙げられる。固定化されたBIT/ZnO複合体を調製する手順は、大きく変わり得る。BITの水溶性塩は、溶液を中和することによって事前に形成された酸化亜鉛の表面上に沈殿させることができる。例えば、BITカリウム塩の水溶液を、ZnOおよびZnCl2と混合し、次いで、混合物を中和することによってBITをZnO上に沈殿させることができる。あるいは、BITおよびZnOを、直接混合して、BIT/ZnO複合体を形成することもできる。事前に形成されたBIT/ZnO複合体上に、さらなる酸化亜鉛を沈殿させることができる。沈殿条件を選択することによって、抗微生物化合物の特性を変えることができる。BIT/ZnO複合体は、固体物質として、または従来の分散技術を用いて分散濃縮物として調製できる。複合体におけるBITのZnOに対する重量対重量比を調整して、最終製品の特定の適用に適合させることができる。また、分散濃縮物中のBIT/ZnO複合体の粒径およびBIT/ZnO複合体の粘度を調整して、最終製品の特定の適用に適合させることもできる。BITに対する、ZnOのより高い重量対重量比は、BIT/ZnO複合体が固定されるというより高い傾向をもたらす。BIT/ZnO複合体の粒径は、製粉することによって調整することができ、ナノスケール(約10nm)から数百ミクロンの範囲であり得る。通常、固定化されたBIT/ZnO複合体は、塗装材中に直接用いられるよう十分に小さい粒径で沈殿される。BIT/ZnO複合体分散濃縮物の粘度は、粘度調整剤を添加することによって調整できる。好ましい反応媒体として、水、低級アルコール、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノールおよびそれらの混合物がある。固定化されたBIT/ZnO複合体は、濾過または噴霧乾燥などの通常の技術によって単離できる。固定化されたBIT/ZnO複合体は、さらなる抗微生物剤および殺真菌性膜保存料、例えば、カルベンダジム(メチルベンゾイミダゾール−2−イルカルバメート)、3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバメート、ジンクピリチオン、トリクロサン(5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノール)、2−n−オクチルイソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチルイソチアゾリン−3−オン、クロルタロニル(chlorthalonil)(2,4,5,6,テトラクロロイソフタロニトリル)、ベトキサジン(3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン4−オキシド)、ジラム(亜鉛ビス(ジメチルジチオカルバメート)、チラム(テトラメチルチウラムジスルフィド)、2−n−ブチル−ベンゾイソチアゾリン−3−オンならびに銀および銀化合物、例えば、酸化亜鉛AirQual AQ200上に被覆された銀、AirQual製の市販のもの、亜鉛銀ゼオライト化合物、Ciba製の市販のもの、Clariantから市販されている二酸化チタン上塩化銀および銀(ナノスケール銀)、NANUX製の市販のものと組合せることができる。
本発明の抗微生物性の固定化されたBIT/ZnO複合体は、BITが、蒸発または溶脱またはBITを基材の表面から枯渇させる任意のその他のプロセスに対して抵抗性である複合体を提供する。抗微生物性の固定化されたBIT/ZnO複合体はまた、例えば、病院、老人ホーム、幼稚園、食品生産設備および製薬施設などにおける表面のための抗菌性衛生塗膜を提供する。このような塗膜と接触する細菌は、固定化された抗菌剤の存在によって制御される。このような永続的な抗微生物特性は、到達しにくい表面での洗浄および消毒手順を補完し得る。抗微生物性の固定化された複合体はまた、例えば、給水設備において、シーラントの表面での生物膜形成を制御し得る。抗微生物性の固定化された複合体は、衛生的な表面における使用に適した、このような目的のために用いられるその他の抗菌物質に特有の望ましくない特性を抱えない抗微生物化合物をさらに提供する。抗微生物性の固定化されたBIT/ZnO複合体で被覆できるさらなる物質として、塗膜、プラスチック、木製品、複合木材、プラスチック−複合木材、成型プラスチック、建築材料、紙、デンプンベースの組成物、接着剤、スタッコ、コンクリート、コーキング、シーラント、布および索類が挙げられる。
本発明に従って、(a)C1〜C4分岐または非分岐アルコール中で、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンおよび塩化亜鉛を還流に加熱して溶液を形成するステップと、(b)溶液を冷却し、溶液に固定化有効量の酸化亜鉛を加えて混合物を形成するステップと、(c)混合物を還流に加熱し、次いで、混合物を室温に冷却するステップと、(d)混合物を濾過して、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体を得るステップとを含む、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体を作製する方法を提供する。本方法は、C1〜C4分岐または非分岐アルコールで固体物質を洗浄し、真空下で固体物質を乾燥するステップをさらに含み得る。C1〜C4分岐または非分岐アルコールは、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、s−ブタノールおよびt−ブタノールからなる群から選択され得る。C1〜C4分岐または非分岐アルコールは、メタノール、エタノール、n−プロパノールおよびイソプロパノールからなる群から選択されることが好ましく、アルコールは、メタノールまたはエタノールであることがより好ましく、メタノールが最も好ましい。
もう1つの実施形態では、本発明は、(a)約7〜約8.5のpHを有する、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンおよび水酸化カリウムの水溶液を形成するステップと、(b)溶液に塩化亜鉛および固定化有効量の酸化亜鉛を加えて混合物を形成するステップと、(c)混合物を製粉して、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体の分散濃縮物を形成するステップとを含む固定化された 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体の分散濃縮物を作製する方法を提供する。本方法は、ステップ(b)において、混合物に分散剤を加え、ステップ(c)において、混合物に脱泡剤を加えるステップをさらに含み得る。
さらにもう1つの実施形態では、本発明は、(a)1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンと、塩化亜鉛と、固定化有効量の酸化亜鉛との水性混合物を形成するステップと、(b)混合物のpHを約7〜約8.5に調整するステップと、(c)混合物を製粉して、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体の分散濃縮物を形成するステップとを含む、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体の分散濃縮物を作製する方法を提供する。本方法は、ステップ(a)において混合物に分散剤を加え、ステップ(c)において混合物に脱泡剤を加えるステップをさらに含み得る。
なおさらなるもう1つの実施形態では、本発明は、(a)1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンと、固定化有効量の酸化亜鉛との水性混合物を形成するステップと、(b)混合物を製粉して、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体の分散濃縮物を形成するステップとを含む、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体の分散濃縮物を作製する方法を提供する。本方法は、ステップ(a)において混合物に分散剤を加え、ステップ(b)において混合物に脱泡剤を加えるステップをさらに含み得る。
本発明はまた、上記に示される方法によって調製される固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体を提供する。本発明は、上記で示される方法によって調製される抗微生物的に有効な量の固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体で基材を処理するステップを含む、抗微生物剤侵入から基材を保護する方法をさらに提供する。本発明は、酸化亜鉛で固定化されている1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンを含む組成物をなおさらに提供する。
本発明の固定化されたBIT/ZnO複合体中に用いられる抗微生物剤として、市販の1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3(2H)−オン、BIT)およびその塩がある。BITの分子量は、151.19であり、温水に可溶性であり、アルカリ金属およびアミンと水溶性塩を形成し、有機溶媒、特に、アルコールおよびグリコールに高度に可溶性である。BITおよびその水溶性アルカリ金属塩は、鉱石スラリー、ポリマーエマルション、インク、塗料、スタッコ、接着剤などのような水性の技術システムの微生物腐敗を防ぐために有用である。BITは、米国特許第3,065,123号に開示されており、その開示内容は参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の固定化されたBIT/ZnO複合体に使用される固定化剤として、市販の酸化亜鉛(ZnO)がある。酸化亜鉛の分子量は、81.38であり、白色または黄色を帯びた白色の、無臭の粉末として存在し、事実上、水に不溶である。酸化亜鉛のナノ構造もまた使用できる。酸化亜鉛のナノ構造は、Materialstoday、June (2004)、26〜33頁に詳細に開示されており、その開示内容は参照により本明細書に組み込まれる。
本発明に従って、固定化有効量のZnOを、BITと混合し、固定化されたBIT/ZnO複合体を形成する。固定化有効量のZnOとは、抗微生物性BITを、固定化されたBIT/ZnO複合体に固定化するのに有効な量である。過剰な固定化剤は、抗微生物剤をより効率的に固定化することがわかった。適当な量の固定化剤は、いくつかの因子、例えば、保護される基材の性質ならびに基材が用いられる状態および期間に応じて変わり得る。特定の目的のための適当な量の固定化剤は、種々の量の添加された固定化剤を用いる抗微生物剤の固定化についての慣例の試験によって決定することができる。例えば、HPLCによって抗微生物剤の非流動性をアッセイする方法は、公知であり、当業者には利用でき、本開示内容の実施例の項に示されている。したがって、このような因子に応じて、BlT:ZnOの重量対重量比は極めて広いものであり得る。通常、BIT:ZnOの重量対重量比は、約1:20〜約3:1となる。BIT:ZnOの重量対重量比は、約1:10〜約3:1となることが好ましく、約1:5〜約1:1がより好ましく、約1:3〜約2:3が最も好ましい。
本発明の目的上、「固定化されたBIT」および「遊離BIT」は、BITは、本質的に、メタノールに5%を超えて可溶性である、すなわち、5gの純粋なBITは、100mlのメタノールに完全に可溶性であるという事実に基づいて機能上の用語において定義される。本発明に従って作製された固体BIT/ZnO複合体を、その重量の20倍のメタノールとともに周囲温度(室温)で振盪すると、溶液になる、すなわち、ZnOと結合したままではいないBITはいずれも、「遊離」または「固定されていない」BITと定義されるが、固体、溶解していないBIT/ZnO複合体の一部としてZnOに付着したままであるBITは、「固定されたBIT」と定義される。したがって、BIT/ZnO複合体中のBITの全量と「遊離」BITの量(すなわち、所定量のメタノール中に溶解できるBITの量)の間の差異が、BIT/ZnO複合体中に「固定化されたBIT」の量である。
本開示内容の実施例の項に記載されるHPLC分析法は、BIT/ZnO複合体を分析して、中のどれだけの量のBITが「遊離」であり、中のどれだけの量のBITが「固定化されている」かを調べるための好都合な方法を提供する(例えば、約33重量%がBITであるBIT/ZnO複合体の500mgのサンプルを、100mlのメタノールとともに振盪すると、このようなサンプルは170mg未満のBITを含み、すべて遊離BITである場合、すべてメタノールに溶解し、0.2%未満の溶液を形成する)。BITの、周囲温度のメタノール中での溶解度は、5%を越えるので、メタノールに溶解しないBITはいずれもBIT/ZnO複合体に明確に固定化されているという点で、このような分析は、BITのあらゆる固定化を明確に示す。
通常、本発明の目的上、BIT/ZnO複合体に「固定化されたBIT」であるBITの量を最大にし、「遊離BIT」の量を最小にすることが望ましいが、特定の状況にとっては、複合体に「固定化されたBIT」を最大にするのとは反対の混合物を有することが好ましい場合もあるということは理解される。約40%〜約100%のBITが固定化されているZnO/BIT複合体が、多数の適用に適しており、約50%〜約100%が好ましく、約70%〜約100%がより好ましく、約90%〜約100%が最も好ましい。
通常、固定化されたBIT/ZnO複合体は、塗装材中に直接用いられるよう十分に小さい粒径での分散濃縮物における沈殿によって調製される。BIT/ZnO複合体の所望の粒径は、いくつかの因子、例えば、保護される基材の性質ならびに基材が用いられる状態および期間に応じて変わり得る。BIT/ZnO複合体の粒径は、例えば、パールミル中で製粉することによって調整でき、ナノスケール(約10nm)から数百ミクロンの範囲であり得る。BIT/ZnO複合体の粒径は、0.8μm 50%/10μm 95%の範囲であり得る。BIT/ZnO複合体の粒径は、1μm 50%/8μm 95%の範囲であり得ることが好ましく、1.5μm 50%/6μm 95%がより好ましく、2.5μm 50%/4μm 95%が最も好ましい。
BIT/ZnO複合体分散濃縮物の粘度は、塗装材中に直接用いられるよう調整できる。BIT/ZnO複合体の粘度は、いくつかの因子、例えば、塗膜および保護される基材の性質に応じて変わり得る。BIT/ZnO複合体分散濃縮物の粘度は、最終製品の特定の適用に適合するよう調整できる。BIT/ZnO複合体分散濃縮物の粘度は、粘度調整剤の添加によって調整できる。好ましい粘度調整剤として、キサンタンガム(Kelzan(登録商標))がある。BIT/ZnO複合体分散濃縮物の粘度は、約400〜約1200mPasの範囲であり得、約400〜約1100mPasが好ましく、約400〜約1000mPasがより好ましく、約400〜約900mPasが最も好ましい。
本発明にしたがって、抗微生物性の固定化されたBIT/ZnO複合体は、塗料、塗膜、プラスチック、木製品、複合木材、プラスチック−複合木材、成型プラスチック、建築材料、紙、デンプンベースの組成物、接着剤、スタッコ、コンクリート、コーキング、シーラント、布、索類、繊維などのような最終使用適用において使用するための最終製剤中に、約0.004%〜2.0%活性濃度という広い範囲で含まれ得る。このような組成物は、固定化された複合体の高度に濃縮された組成物から、適当な希釈によって調製できる。最適な有用な範囲は、このような最終使用システムのための最終製剤中、約0.01%〜1.0%の固定化された複合体である。最終使用システムにおいて、このような修飾された製剤を使用することで、基材を長期間、微生物の増殖から保護することが可能である。
本発明の組成物は、通常、選択された割合の固定化された複合体を、有効成分を溶解または懸濁するための液体溶媒とともに混合または分散することによって製剤する。溶剤は、希釈剤、乳化剤および湿潤剤を含み得る。抗微生物性の固定化された複合体の予想される用途として、水性塗料および塗膜、接着剤、目地セメント、シーラント、コーク、印刷用インク、金属作動流体、ポリマーエマルション、顔料分散物、水性工業製品、滑沢剤、コーキングなどの保護が挙げられる。抗微生物性の固定化された複合体は、液体混合物として、水和剤、分散物として、または望ましいものである任意のその他の適した製品の種類で提供できる。これに関しては、本発明の組成物は、水性分散物、オイル分散物の形の使用準備完了製品として、または濃縮物として提供できる。
抗微生物性の固定化された複合体を含む製品の調製に使用できる有用な溶媒として、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールt−ブチルエーテル、2−(2−メトキシメチルエトキシ)−トリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレンレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテルおよびこれまでに記載された化合物のエステルのようないくつかのグリコールエーテルおよびエステルがある。その他の有用な溶媒として、n−メチルピロリドン、n−ペンチルプロピオネートおよびいくつかのジカルボン酸の二塩基性エステルおよびそれらの混合物がある。これらの製品にとって好ましい溶媒として、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノールならびにコハク酸、グルタル酸およびアジピン酸の二塩基性イソブチルエステルブレンドがある。
特定の適用のための本発明の製剤を調製する場合には、組成物はまた、このような適用のために意図される組成物において従来用いられるアジュバント、例えば、有機結合剤、さらなる抗微生物剤、補助溶媒、加工添加剤、固定剤、可塑剤、UV安定剤または安定性増強剤、水溶性または水不溶性色素、着色顔料、乾燥剤、腐食防止剤、抗沈殿剤、剥離防止剤などとともに提供される可能性が高い。
ZnO上でのBITの固定化は、カルボン酸、例えば、脂肪酸の複合塩基性塩を加えることによってさらに制御できる。好ましい脂肪酸として、安息香酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、デカン酸、ステアリン酸、オレイン酸およびそれらの混合物がある。
本発明によれば、基材は、基材を、本発明の抗微生物性の固定化されたBIT/ZnO複合体を含有する組成物で処理することによって、微生物による汚染から簡単に保護される。このような処理は、組成物を基材と混合すること、コーティングすることまたはそうでなければ、基材を組成物と接触させることなどを含み得る。
以下の実施例を、本発明を例示し、説明するために示す。特に断りのない限り、以下および本願を通じて、部分およびパーセンテージへのすべての言及は、重量に基づくものである。
BIT/ZnO複合体中に固定化されたBITの量を調べるための分析手順
この分析は、BIT/ZnO複合体中の、BITの総量および「遊離」BITの量を調べるものである。BIT/ZnO複合体中のBITの総量と「遊離」BIT(すなわち、所定量のメタノールに可溶性であるBITの量)の量の間の差異が、BIT/ZnO複合体中に「固定化されたBIT」の量として既定される。
1.BIT/ZnO複合体中のBITの総量の分析
BIT/ZnO複合体中のBITの総量を分析するためには、標準的なHPLC技術によって分析できるよう、BIT/ZnO複合体を加水分解して、BITを遊離させなければならない。
加水分解
約200mgの固定化されたBIT/ZnO複合体を、100mlフラスコに正確に秤量して入れる(的確な重量は、分析される複合体中のBITの予想される総量に応じて変わり得る)。次いで、20mlのメタノール(HPLC等級)および5mlの塩酸(1mol/l)という量を加える。このフラスコを、約50℃に15分間加熱する。周囲温度に冷却した後、フラスコを、100mlの印までメタノールで満たす。次いで、反応混合物を、0.25μのメンブランフィルター(例えば、Millipore)を超えて濾過し、HPLC−カラムに注入される準備が整う。
HPLC条件
機器 Apparatus Shimadzu A6
カラム: Nucleosil 100−5 C18 HD(Macherey−Nagel)
溶媒勾配フロー: 1.3ml/分
UV検出波長: 312nm
溶出剤A: 水+5%アセトニトリル(容積:容積)
溶出剤B: アセトニトリル
次いで、BIT/ZnO複合体中のBITの総量を、外部標準(150mg BIT/1リットルメタノール)に対して比較することによって求める。
2.「遊離」BITの分析
BITは、メタノールに極めて可溶性であり、BIT/ZnO複合体から抽出し、「遊離」BITの量を調べることができる。
約500mgのBIT/ZnO複合体を、100mlフラスコに正確に秤量して入れる(的確な重量は、分析される複合体の予想される「遊離」BIT含量に応じて変わり得る)。50mlという量のメタノール(HPLC等級)を加える。次いで、この混合物を含むフラスコを、水浴中で約15分間超音波処理する。周囲温度に冷却した後、フラスコを、100mlの印までメタノールで満たす。次いで、反応混合物を、0.25μのメンブランフィルター(例えば、Millpore)を超えて濾過し、HPLC−カラムに注入される準備が整う。
「遊離」BITを分析するためのHPLC条件は、パート1において上記で示されたものと同様である。次いで、BIT/ZnO複合体中の「遊離」BITの量を、外部標準(150mg BIT/1リットルメタノール)に対して比較することによって求める。
比較例
ビス−(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン)塩化亜鉛(II)
ビス−(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン)塩化亜鉛(II)を、米国特許第4,150,026号の実施例53に従って調製した。
75mlの無水メタノールに、1.5gの1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(分析用純度)を溶解した。0.68gという量の塩化亜鉛を加えて、透明な溶液を得た。次いで、真空下で溶媒を蒸発させ、残渣を乾燥させた。2.1gという量のビス−(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン)塩化亜鉛(II)が得られた、BIT:Znのモル比=2:1。
1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンは、ビス−(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン)塩化亜鉛(II)塩複合体として固定されなかったが、これは、複合体がメタノールにほぼ完全に可溶性であるためである。HPLC分析は、塩複合体の63%が、メタノール抽出物から得られた1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンであるということを示した。
BITカリウム塩由来のBIT/ZnOの分散濃縮物
300gという量の水道水を、26.7gの水酸化カリウム顆粒および74.1gの市販の1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(90%)(Aldrichから入手可能)と、透明な溶液となるまで混合した。次いで、270gの水道水、40gのEmulsogen TS 200(Clariantから入手可能な分散剤)、40gのAtlox(登録商標)4913(Unigemaから入手可能な非イオン性分散剤)、155.7gの酸化亜鉛(Aldrichから入手可能)および30.1gの塩化亜鉛(Aldrichから入手可能)という量を加え、バッチをパールミルで製粉した。泡は、0.5gのRhodorsil 416(Rhodiaから入手可能なシリコンベースの消泡剤)を加えることによって制御した。pHは7とした。この混合物をパールミルに3回通して、粒径を小さくした。4gのキサンタンガム(Kelzan(登録商標))および59gの水道水を加え、分散することによって、生成物を420mPas(Spindle 4、Brookfield)という粘度に調整した。ZnO:BIT重量/重量比=2.6:1であり、モル比BIT:Zn=0.20。
1000gという量の(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン)酸化亜鉛が得られた。粒径分布:1.3マイクロメートル 50%/5.5マイクロメートル 95%。分析:酸性加水分解後、HPLCによって、6.7%総1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(10%、塩酸中での分解、中和、メタノールでの希釈、BITのHPLC分析)。メタノール抽出物に由来する可溶性BITの分析:2.4%。(総BITの64%が、ZnO表面に固定されている)。
BIT−ZnCl2由来のBIT/ZnOの分散濃縮物
90gという量の水道水を、22.2gの市販の1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(90%)、12gのEmulsogen TS 200、12gのAtlox(登録商標)4913、46.7gの 酸化亜鉛および9.0gの塩化亜鉛と混合した。このバッチを、撹拌しながら、16gの50%(w/w)水酸化カリウム溶液をゆっくりと加えることによってpH8.5に中和した。このバッチを、パールミルに3回通して、粒径を小さくした。泡は、0.5gのRhodorsil 416を加えることによって制御した。次いで、1.6gのキサンタンガムおよび121gの水道水を加え、分散することによって、生成物を720mPas(Spindle 3、Brookfield、100rpm)という粘度に調整した。ZnO:BIT重量/重量比=2.6:1であり、モル比BIT:Zn=0.20。
400gという量の(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン)酸化亜鉛の分散濃縮物が得られた。粒径分布:0.8マイクロメートル 50%/3.5マイクロメートル 95%。分析:酸性加水分解後、HPLCによって、6.7%の総1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(10%、塩酸中での分解、中和、メタノールでの希釈、BITのHPLC分析)。メタノール抽出物に由来する可溶性BITの分析:1.1%。(総BITの84%が、ZnO表面上に固定されている)。
BIT−ZnCl2に由来するBIT/ZnOの分散濃縮物
90gという量の水道水を、22.2gの市販の1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(90%)、12gのEmulsogen TS 200、12gのAtlox(登録商標)4913、20.6gの酸化亜鉛および9.0gの塩化亜鉛と混合した。このバッチを、16gの50%(w/w)水酸化カリウム溶液と混合することによって、pH8.5に中和した。このバッチを、パールミルに3回通して粒径を小さくした。泡は、0.2gのRhodorsil 416を加えることによって制御した。次いで、1.8gのキサンタンガムおよび147gの水道水を加え、分散することによって、生成物を950mPas(Spindle3、Brookfield、100rpm)という粘度に調整した。ZnO:BIT重量/重量比=1.6:1であり、モル比BIT:Zn=0.35。
400gという量の(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン)酸化亜鉛の分散濃縮物が得られた。粒径分布:1.3マイクロメートル 50%/6.0マイクロメートル 95%。分析:酸性加水分解後、HPLCによって、6.7%総1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(10%、塩酸中での分解、中和、メタノールでの希釈、BITのHPLC分析)。メタノール抽出物に由来する可溶性BITの分析:1.6%。(総BITの76%が、ZnO表面上に固定されている)。
パールミル中での直接沈殿によるBIT/ZnOの分散濃縮物
166.2gという量の水道水を、33.3gの市販の1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(90%)、3gのEmulsogen TS 200、6gのAtlox(登録商標)4913および70.1gの酸化亜鉛と混合した。このバッチを、パールミルにおいて30分間製粉した。泡は、0.3gのRhodorsil 416を加えることによって制御した。次いで、0.6gのキサンタンガムおよび21gの水道水を加えることによって、生成物を1180mPas(Spindle3、Brookfield、100rpm)という粘度に調整した。ZnO:BIT重量/重量比=2.3:1であり、モル比BIT:Zn=0.24。
300gという量の(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン)酸化亜鉛の分散濃縮物が得られた。粒径分布:2.4マイクロメートル 50%/10マイクロメートル 95%。分析:酸性加水分解後、HPLCによって、9.9%総1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(10%、塩酸中での分解、中和、メタノールでの希釈、BITのHPLC分析)。メタノール抽出物に由来する可溶性BITの分析:2.8%。(総BITの72%が、ZnO表面上に固定されている)。
パールミル中での直接沈殿によるBIT/ZnOの分散濃縮物
実施例5から得られた生成物を、4時間製粉した。300gという量の(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン)酸化亜鉛の分散濃縮物が得られた。
粒径分布:1.0マイクロメートル 50%/4.5マイクロメートル 95%。分析:酸性加水分解(10%、塩酸中での分解、中和、メタノールでの希釈、BITのHPLC分析)後、HPLCによって、9.8%総1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン。メタノール抽出物に由来する可溶性BITの分析:0.8%(総BITの92%が、ZnO表面上に固定されている)。
パールミル中での直接沈殿によるBIT/ZnOの分散濃縮物
140gという量の水道水を、6.7gの市販の1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(90%)、3gのEmulsogen TS 200、6gのAtlox4913および134gの酸化亜鉛と混合した。このバッチをパールミルにおいて4時間製粉した。泡は、0.1gのRhodorsil416を加えることによって制御した。次いで、0.6gのキサンタンガムおよび10gの水道水を加えることによって、生成物を1180mPas(Spindle3、Brookfield、100rpm)という粘度に調整した。ZnO:BIT重量/重量比=20:1であり、モル比BIT:Zn=0.028。
300gという量の(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン)酸化亜鉛の分散濃縮物が得られた。粒径分布:1.5マイクロメートル 50%/7.7マイクロメートル 95%。分析:酸性加水分解後、HPLCによって、2.0%総1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(10%、塩酸中での分解、中和、メタノールでの希釈、BITのHPLC分析)。メタノール抽出物に由来する可溶性BITの分析:0.1%。(総BITの95%が、ZnO表面上に固定されている)。
固体の固定化されたBIT/ZnO
250mlのメタノール中、30g(198mmol)の1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンおよび15g(110mmol)の塩化亜鉛という量を、還流に加熱した。得られた透明な溶液を約50℃に冷却し、70g(860mmol)の酸化亜鉛を加えた。次いで、この混合物を、撹拌しながら還流に1時間加熱し、次いで、室温に冷却した。固体物質を濾別し、250mlの部分のメタノールを用い、硫酸中硝酸銀を用いる試験によって濾液中に塩化物が検出できなくなるまで洗浄した。BIT/ZnO複合体を、一定重量まで真空下で乾燥させると、90gの白色粉末が得られた。ZnO:BIT重量/重量比=2.57:1であり、モル比BIT:ZnO=0.20。
BIT/ZnO生成物は、300mgを50mlのメタノール中水酸化ナトリウム5%溶液とともに60℃で10分間加熱することによって分析した。溶液を100mlにするのに十分なメタノールを加え、得られた溶液を、0.45ミクロンフィルターを通して濾過し、RP−18HPLCカラムに注入した(溶出剤はアセトニトリル/水混合物であった。)。BITの量は、外部標準および310nmで作動するUV検出器を用いて調べた。塩化物を含まずに試験されたBIT/ZnO複合体の、BITに基づいて96%という理論上の収率が達成された。(総BITの96%が、ZnO表面上に固定されている)。
BITカリウム塩に由来する固定化されたBIT/ZnOの分散濃縮物
440gの水道水中、45gの水酸化カリウム顆粒、125gの1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(80% BIT、Mergal(登録商標)BIT technical、Troy GmbHから市販されている)および20gのEmulsogen TS 200という量を、透明な溶液が得られるまで混合した。234gの酸化亜鉛を混合し、12.5gのEmulsogen TS 200を加えた。泡は、0.5gのRhodorsil416を加えることによって制御した。次いで、45gの塩化亜鉛を加え、温度を40℃に上げた。pHは、30gの塩酸(16%)を加えることによって8に調整した。この混合物を、パールミルに3回通し、粒径を小さくした。2gのキサンタンガムを加えることによって、生成物を440mPas(Spindle4、Brookfield)という粘度に調整した。ZnO:BIT重量/重量比=2.6:1であり、モル比BIT:ZnO=0.20。
1000gという量の(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン)酸化亜鉛が得られた。粒径分布:19マイクロメートル 50%/79マイクロメートル 95%。分析:アルカリ加水分解後HPLCによって、10.0%1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン。
BITの赤外線スペクトル
図1において赤外線スペクトル分析に用いたBITサンプルは、Troy Corporation製のMergal分析標準(99.56%)とした。サンプルは、Perkin−Elmer、System2000FT−IR機器を用い、圧縮(10〜20%)KBr(99%)錠剤として標準的な手順に従って調製した。
ZnOの赤外線スペクトル
図2において赤外線スペクトル分析に用いたZnOサンプルは、分析等級(99+%)とした。赤外線スペクトル分析を実施するための手順は、実施例10に示したものと同様である。
BIT/ZnO複合体の赤外線スペクトル
図3において赤外線スペクトル分析に用いたBIT/ZnOサンプルは、実施例8において調製した複合体であった。赤外線スペクトル分析を実施する手順は、実施例10に示されるものと同様である。
BIT/Li塩の赤外線スペクトル
図4において赤外線スペクトル分析に用いたBIT/Li塩サンプルは、Mergal製の分析等級(99%)標準であった。700mlのメタノール中、202g(1mol)の75%湿潤ケーキ(残部、水)としてのBIT(Proxel Press Paste、Arch)および45g(1.07mol)の水酸化リチウム−水和物という量を、還流に1時間加熱した。次いで、混合物を周囲温度に冷却し、BITリチウム塩を沈殿させ、これを濾過によって単離し、一定重量に乾燥した。赤外線スペクトル分析を実施する手順は、実施例10に示されるものと同様である。
改変スイス規格(Swiss Standard)SNV195120試験を用いた、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)に対する水性フラットペイントにおける固定化されたBIT/ZnO複合体の活性
緑膿菌DSM939に対する、乾燥膜殺菌剤としての、実施例8から得られた固定化されたBIT/ZnO複合体の活性を、以下に記載する改変スイス規格SNV195120に従って、ICI UK Diamond Matt塗料、市販の水性室内用フラットペイント(40%アクリル接着剤)において調べた。
試験試料の調製:
実施例8から得られた固定化されたBIT/ZnO複合体を、以下の表に示されるレベルで水性室内用フラットペイントに組み入れた。塗料は室温で1週間平衡化させた。
50mgという量のBIT/ZnO複合体を、100gの塗料と混合した(以下の表の試料1の0.05%が得られ、その他の試料はそれに応じて調製した)。丸型濾紙(直径5.5cm)を試験材料で150g/m2湿潤の厚さにコーティングし、得られた試料を室温で乾燥した。
試験試料の半分を、ビーカー中で水道水(1m2あたり9リットル)によって溶脱させた。試料を室温で乾燥し、コバルト60供給源からのγ照射(25kGy)によって殺菌した。微生物試験では、緑膿菌DSM939を、細菌源として用いた。
各細菌株の液体培養物を、適当な温度で一晩インキュベートし、次いで、1:100,000希釈し、1mlあたり104cfuというカウントを得た。これらの希釈培養物の0.1mlを、ペトリ皿に入れた細菌栄養分上に画線した。試験試料を、播種した栄養分上に、コーティングした側を下にして置き、29℃で1日インキュベートした。
試験試料下の寒天上での細菌の増殖は、以下のように評価した:
0H 試料下、栄養分上の阻害領域の細菌増殖なし
0 試料下の細菌の増殖なし
G 試料下の細菌の増殖
試料下の細菌増殖が、保護されていないブランク材料下で見られた。試料下で細菌の増殖がない場合には、細菌保護が提供されている。
この試験によって、改変スイス規格SNV195120試験を用いて、水性室内用フラットペイント(40%アクリル接着剤)における、緑膿菌に対する、極めて低い濃度の実施例8から得られた固定化されたBIT/ZnO複合体の有効性が実証された。効果は、人工経年劣化プロセス(24時間溶脱された、水に浸漬された)後も依然として存在しており、このことは、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンを含む抗微生物基材の耐久性を実証するが、一方で、従来のように保護された塗料サンプルは溶脱後に機能しなかった。
改変スイス規格SNV195120試験を用いた、緑膿菌に対する水性エッグシェルペイントにおける固定化されたBIT/ZnO複合体の活性
緑膿菌DSM939に対する、乾燥膜殺菌剤としての、実施例8から得られた固定化されたBIT/ZnO複合体の活性を、改変スイス規格SNV195120に従って、市販の水性室内用エッグシェルペイント(40%の、接着促進剤を含むアクリル接着剤)において調べた。通常、湿った部屋において塗布されるペイントの組成を以下に示す。
微生物試験は、実施例14に記載される手順に従って実施した。
この試験によって、改変スイス規格SNV195120試験を用いて、水性室内用エッグシェルペイント(40%の、接着促進剤を含むアクリル接着剤)における、緑膿菌に対する、極めて低い濃度の実施例8から得られた固定化されたBIT/ZnO複合体の有効性が実証された。
JIS Z2801:2000(E)試験を用いた、大腸菌(Escherichia coli)に対する、水溶性フラットペイント中の固定化されたBIT/ZnO複合体の活性
大腸菌に対する乾燥膜殺菌剤として実施例9から得られた、固定化されたBIT/ZnO複合体の活性を、JIS Z2801:2000(E)試験(日本工業規格Z2801:2000(E)試験、抗微生物活性および有効性についての抗微生物製品−試験)に従って、ICI UK,Diamond Matt塗料、市販の水性室内用フラットペイント(40%アクリル接着剤)において調べた。
複合体を、発泡体ローラーを用い、Leneta Scrub Resistance試験パネル上にコーティングし、200マイクロマートルという乾燥膜厚とし、コーティング間で18時間乾燥させた。パネルを、暗所で7日間平衡化した。小サンプル(各50mm×50mm)を切断した。サンプルを、試験細菌の懸濁液を用いて播種し、次いで、20℃および65%相対湿度でチャンバー中(種あたり1)でインキュベートした。
細菌の回収にはスワブを用いた。ブランクサンプルから、1.8×105cfu/cm2が回収された。この数を、表面上の出発細菌負荷としてとった。
この試験によって、JIS Z2801:2000(E)試験を用いて、水性室内用フラットペイント(40%アクリル接着剤)における、大腸菌に対する、極めて低い濃度の実施例9から得られた固定化されたBIT/ZnO複合体の有効性が実証された。このデータは、大腸菌は、固定化されたBIT/ZnO複合体で処理されていない水性室内用フラットペイント(40%アクリル接着剤)上で8時間生存したということを示す。固定化されたBIT/ZnO複合体は細菌レベルを、99.8%低下させたのに対し、市販の比較材料は有意に劣っていた。
JIS Z2801:2000(E)試験を用いた、緑膿菌に対する水性フラットペイント中の固定化されたBIT/ZnO複合体の活性
緑膿菌DSM939に対する乾燥膜殺菌剤としての、実施例8から得られた固定化されたBIT/ZnO複合体の活性を、JIS Z2801:2000(E)試験に従って、ICI UK、Diamond Matt塗料、市販の水性の室内用フラットペイント(40%アクリル接着剤)において調べた。微生物試験は実施例16に記載される手順に従って実施した。
ZPT=ジンクピリチオン
IPBC=分散物:40% 3−ヨードプロピノキシ−ブイラカルバメート(buylacarbamate)懸濁液濃縮物
*BIT=1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン総濃度
この試験によって、JIS Z2801:2000(E)試験を用いて、水性室内用フラットペイント(40%アクリル接着剤)における、緑膿菌に対する、極めて低い濃度の実施例8から得られた固定化されたBIT/ZnO複合体の有効性が実証された。
JIS Z2801試験を用いた、緑膿菌に対する水性のフラットペイントにおける固定化されたBIT/ZnO複合体の活性
緑膿菌DSM939に対する乾燥膜殺菌剤としての、実施例8から得られた固定化されたBIT/ZnO複合体の活性を、JIS Z2801試験にしたがって、実施例15に記載される塗料において調べた。微生物試験は、実施例16に記載される手順に従って実施した。
ZPT=ジンクピリチオン
IPBC=分散物:40% 3−ヨードプロピノキシ−ブイラカルバメート(buylacarbamate)懸濁液濃縮物
*BIT=1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン総濃度
この試験によって、JIS Z2801を用いて、室内用アクリル壁塗料における、緑膿菌に対する、極めて低い濃度の実施例8から得られた固定化されたBIT/ZnO複合体の有効性が実証された。
厳しい環境条件をシミュレートするJIS Z2801試験を用いた、緑膿菌に対する水性フラットペイントにおける固定化されたBIT/ZnO複合体の活性
JIS Z2801試験に従って、実施例15に記載される塗料において、緑膿菌DSM939に対する、経年劣化後の乾燥膜殺菌剤としての実施例8から得られた固定化されたBIT/ZnO複合体の活性を調べた。微生物試験は、実施例16に記載される手順に従って実施した。平衡化した後、試料を水中で溶脱させ(24時間)、厳しい環境における使用条件をシミュレートした。塗料膜をウォータージェットによって洗浄した。
この試験によって、厳しい環境条件をシミュレートするJIS Z2801を用いて、室内用アクリル壁塗料における、緑膿菌に対する、極めて低い濃度の実施例8から得られた固定化されたBIT/ZnO複合体の有効性が実証された。
厳しい環境条件をシミュレートするJIS Z2801試験を用いた、大腸菌に対する、水性フラットペイント中の固定化されたBIT/ZnO複合体の活性
大腸菌に対する、人工経年劣化後の乾燥膜殺菌剤としての、実施例8から得られた固定化されたBIT/ZnO複合体の活性を、JIS Z280試験に従って、ICI UK、Diamond Matt塗料、市販の水性の室内用フラットペイント(40%アクリル接着剤)において調べた。塗料試料は、実施例19に記載されるように調製した。微生物試験は、実施例16に記載される手順に従って実施した。平衡化した後、試料を、水中に溶脱させて(24時間)、厳しい環境における使用条件をシミュレートした。塗料膜はウォータージェットによって洗浄した。
この試験によって、厳しい環境条件をシミュレートするJIS Z2801試験を用いて、水性室内用フラットペイント(40%アクリル接着剤)において、大腸菌に対する、極めて低い濃度の実施例8から得られた固定化されたBIT/ZnO複合体の有効性が実証された。
水性VOC塗料における、固定化されたBIT/ZnO複合体の溶脱
水性低揮発性有機化合物(VOC)塗料は、以下の処方に従って調製した:
試験試料の調製:
実施例9から得られた固定化されたBIT複合体(10% BIT)を、塗料中の最終成分として、以下の表に示されるレベルで組み入れた。競合化合物として、市販の、BIL−リチウム(Mergal(登録商標)K10N)溶液を塗料に同様に組み入れた(サンプル2および4)。試験塗料を、室温で1週間平衡化させた。丸型濾紙(直径5.5cm)を、試験塗料でコーティングし、得られた試料を室温で乾燥させた。試験試料を、ビーカー中で水道水(m2あたり9リットル)によって溶脱させた。次いで、以下の表に示される時間の後、試験試料を取り、室温で乾燥させた。試験塗膜中の総BIT濃度は、アルカリ加水分解および溶脱された塗膜の抽出後のHPLCによって分析した。
結果は、元の(「溶脱されていない」)塗料サンプルから見られた量の%として表されている。これは、抽出法および回収率における変動に由来する誤差を排除する。
この実施例によって、水性VOC塗膜におけるBIT/ZnO複合体の固定化が実証される。
アルキド−アクリル結合剤塗料における固定化されたBIT/ZnO複合体の溶脱
試験塗料は、市販のLarcoタイプ147(Denmark)、アルキド−アクリル ハイブリッド結合剤をベースとする木製表面用水希釈性トップコートとした。実施例9から得られた固定化されたBIT複合体を、塗料に組み入れ、塗膜試験試料を実施例21に記載されるとおりに調製した。平衡化した後、塗料試料を、実施例21に記載されるとおりに溶脱させた。溶脱水は24時間後に交換した。
この実施例によって、市販の、アルキド−アクリルハイブリッド結合剤をベースとする木製表面用水希釈性トップコート塗料におけるBIT/ZnO複合体の固定化が実証される。
本発明は、特定の好ましい実施形態について言及することによって示されているが、当業者ならば、慣例の実験および本発明の実施によって、変法および改変を行うことができるということは理解するであろう。したがって、本発明は、前記の説明によって制限されるよう意図されるものではなく、添付の特許請求の範囲およびその同等物によって既定されるよう意図される。
1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(BIT)の赤外線スペクトルを示すグラフである。 酸化亜鉛(ZnO)の赤外線スペクトルを示すグラフである。 BIT/ZnO複合体の赤外線スペクトルを示すグラフである。 BIT/Li塩の赤外線スペクトルを示すグラフである。

Claims (72)

  1. 固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体を作製する方法であって、
    (a)C1〜C4分岐または非分岐アルコール中で、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンおよび塩化亜鉛を還流に加熱して溶液を形成するステップと、
    (b)ステップ(a)から得られた溶液を冷却し、前記溶液に固定化有効量の酸化亜鉛を加えて混合物を形成するステップと、
    (c)ステップ(b)から得られた混合物を還流に加熱し、次いで、混合物を室温に冷却するステップと、
    (d)ステップ(c)から得られた混合物を濾過して、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体である固体物質を得るステップと
    を含む方法。
  2. ステップ(d)から得られた固体物質を、C1〜C4分岐または非分岐アルコールで洗浄し、真空下で固体物質を乾燥するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン:酸化亜鉛の重量対重量比が、約1:20〜約3:1である、請求項1に記載の方法。
  4. 固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体の分散濃縮物を作製する方法であって、
    (a)約7〜約8.5のpHを有する、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンおよび水酸化カリウムの水溶液を形成するステップと、
    (b)ステップ(a)における溶液に塩化亜鉛および固定化有効量の酸化亜鉛を加えて混合物を形成するステップと、
    (c)ステップ(b)から得られた混合物を製粉して、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体の分散濃縮物を形成するステップと
    を含む方法。
  5. ステップ(b)における混合物に分散剤を加え、ステップ(c)における混合物に脱泡剤を加えるステップをさらに含む、請求項4に記載の方法。
  6. ステップ(c)において、製粉によって、約0.8μm 50%/10μm 95%という粒径分布を有する、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体を提供し、混合物の粘度を、粘度調整剤を混合することによって約400〜約1200mPasに調整する、請求項4に記載の方法。
  7. 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン:酸化亜鉛の重量対重量比が、約1:20〜約3:1である、請求項4に記載の方法。
  8. 固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体の分散濃縮物を作製する方法であって、
    (a)1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンと、塩化亜鉛と、固定化有効量の酸化亜鉛との水性混合物を形成するステップと、
    (b)ステップ(a)における混合物のpHを約7〜約8.5に調整するステップと、
    (c)ステップ(b)から得られた混合物を製粉して、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体の分散濃縮物を形成するステップと
    を含む方法。
  9. ステップ(a)における混合物に分散剤を加え、ステップ(c)における混合物に脱泡剤を加えるステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  10. ステップ(c)において、製粉によって、約0.8μm 50%/10μm 95%という粒径分布を有する、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体を提供し、混合物の粘度を、粘度調整剤を混合することによって約400〜約1200mPasに調整する、請求項8に記載の方法。
  11. 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン:酸化亜鉛の重量対重量比が、約1:20〜約3:1である、請求項8に記載の方法。
  12. 固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体の分散濃縮物を作製する方法であって、
    (a)1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンと、固定化有効量の酸化亜鉛との水性混合物を形成するステップと、
    (b)ステップ(a)から得られた混合物を製粉して、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体の分散濃縮物を形成するステップと
    を含む方法。
  13. ステップ(a)における混合物に分散剤を加え、ステップ(b)における混合物に脱泡剤を加えるステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
  14. ステップ(b)において、製粉によって、約0.8μm 50%/10μm 95%という粒径分布を有する、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体を提供し、混合物の粘度を、粘度調整剤を混合することによって約400〜約1200mPasに調整する、請求項12に記載の方法。
  15. 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン:酸化亜鉛の重量対重量比が、約1:20〜約3:1である、請求項12に記載の方法。
  16. (a)C1〜C4分岐または非分岐アルコール中で、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンおよび塩化亜鉛を還流に加熱して、溶液を形成するステップと、
    (b)ステップ(a)から得られた溶液を冷却し、前記溶液に固定化有効量の酸化亜鉛を加えて混合物を形成するステップと、
    (c)ステップ(b)から得られた混合物を還流に加熱し、次いで、混合物を室温に冷却するステップと、
    (d)ステップ(c)から得られた混合物を濾過して、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体である固体物質を得るステップと
    を含む方法によって調製可能な、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体。
  17. 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン:酸化亜鉛の重量対重量比が、約1:20〜約3:1である、請求項16に記載の方法によって調製可能な複合体。
  18. (a)約7〜約8.5のpHを有する、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンおよび水酸化カリウムの水溶液を形成するステップと、
    (b)ステップ(a)における溶液に塩化亜鉛および固定化有効量の酸化亜鉛を加えて混合物を形成するステップと、
    (c)ステップ(b)から得られた混合物を製粉して、水相と、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体からなる粒子とを含む分散物を形成するステップと
    を含む方法によって調製可能な、水相と、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体からなる粒子とを含む分散物。
  19. 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン:酸化亜鉛の重量対重量比が、約1:20〜約3:1である、請求項18に記載の方法。
  20. (a)1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンと、塩化亜鉛と、固定化有効量の酸化亜鉛との水性混合物を形成するステップと、
    (b)ステップ(a)における混合物のpHを約7〜約8.5に調整するステップと、
    (c)ステップ(b)から得られた混合物を製粉して、水相と、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体からなる粒子とを含む分散物を形成するステップと
    を含む方法によって調製可能な、水相と、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体からなる粒子とを含む分散物。
  21. 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン:酸化亜鉛の重量対重量比が、約1:20〜約3:1である、請求項20に記載の方法によって調製可能な複合体。
  22. (a)1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンと、固定化有効量の酸化亜鉛との水性混合物を形成するステップと、
    (b)ステップ(a)から得られた混合物を製粉して、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体の分散濃縮物を形成するステップと
    を含む方法によって調製可能な、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体。
  23. 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン:酸化亜鉛の重量対重量比が、約1:20〜約3:1である、請求項22に記載の方法によって調製可能な複合体。
  24. 基材を、抗微生物剤侵入から保護する方法であって、基材を、
    (a)C1〜C4分岐または非分岐アルコール中で、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンおよび塩化亜鉛を還流に加熱して、溶液を形成するステップと、
    (b)ステップ(a)から得られた溶液を冷却し、前記溶液に固定化有効量の酸化亜鉛を加えて混合物を形成するステップと、
    (c)ステップ(b)から得られた混合物を還流に加熱し、次いで、混合物を室温に冷却するステップと、
    (d)ステップ(c)から得られた混合物を濾過して、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体である固体物質を得るステップと
    を含む方法によって調製可能な固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体の抗微生物的に有効な量で処理するステップを含む方法。
  25. 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン:酸化亜鉛の重量対重量比が、約1:20〜約3:1である、請求項24に記載の方法。
  26. 基材を、抗微生物剤侵入から保護する方法であって、基材を、
    (a)約7〜約8.5のpHを有する、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンおよび水酸化カリウムの水溶液を形成するステップと、
    (b)ステップ(a)における溶液に塩化亜鉛および固定化有効量の酸化亜鉛を加えて混合物を形成するステップと、
    (c)ステップ(b)から得られた混合物を製粉して、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体の分散濃縮物を形成するステップと
    を含む方法によって調製可能な固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体の抗微生物剤的に有効な量で処理するステップを含む方法。
  27. 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン:酸化亜鉛の重量対重量比が、約1:20〜約3:1である、請求項26に記載の方法。
  28. 基材を、抗微生物剤侵入から保護する方法であって、基材を、
    (a)1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンと、塩化亜鉛と、固定化有効量の酸化亜鉛との水性混合物を形成するステップと、
    (b)ステップ(a)における混合物のpHを約7〜約8.5に調整するステップと、
    (c)ステップ(b)から得られた混合物を製粉して、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体の分散濃縮物を形成するステップと
    を含む方法によって調製可能な固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体の抗微生物剤的に有効な量で処理するステップを含む方法。
  29. 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン:酸化亜鉛の重量対重量比が、約1:20〜約3:1である、請求項28に記載の方法。
  30. 基材を、抗微生物剤侵入から保護する方法であって、基材を、
    (a)1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンと、固定化有効量の酸化亜鉛との水性混合物を形成するステップと、
    (b)ステップ(a)から得られた混合物を製粉して、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体の分散濃縮物を形成するステップと
    を含む方法によって調製可能な固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体の抗微生物剤的に有効な量で処理するステップを含む方法。
  31. 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン:酸化亜鉛の重量対重量比が、約1:20〜約3:1である、請求項30に記載の方法。
  32. 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体の一部として固定化されている1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンを含む固体の表面で抗菌活性を提供するのに適している抗菌組成物。
  33. 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン:酸化亜鉛の重量対重量比が、約1:20〜約3:1である、請求項32に記載の組成物。
  34. 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン:酸化亜鉛の重量対重量比が、約1:5〜約1:1である、請求項33に記載の組成物。
  35. 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン:酸化亜鉛の重量対重量比が、約1:3〜約2:3である、請求項34に記載の組成物。
  36. 固定化有効量の酸化亜鉛と、水、C1〜C4分岐または非分岐アルコールまたはそれらの混合物を含む液相と、液相に溶解しており、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの塩およびそれらの混合物からなる群から選択される抗微生物剤とを含む混合物を提供するステップと、
    抗微生物剤を沈殿させて、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体を作製するステップと
    を含む方法によって調製可能な、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体。
  37. 抗微生物剤:酸化亜鉛の重量対重量比が、約1:20〜約3:1である、請求項36に記載の方法によって調製可能な複合体。
  38. 抗微生物剤:酸化亜鉛の重量対重量比が、約1:5〜約1:1である、請求項37に記載の方法によって調製可能な複合体。
  39. 液相が水を含む、請求項36に記載の方法によって調製可能な複合体。
  40. 液相が約7〜約8.5というpHを有する、請求項39に記載の方法によって調製可能な複合体。
  41. 混合物が、塩化亜鉛、臭化亜鉛、酢酸亜鉛、ギ酸亜鉛および硝酸亜鉛およびそれらの混合物からなる群から選択される亜鉛化合物を含む、請求項36に記載の方法によって調製可能な複合体。
  42. 混合物が塩化亜鉛を含む、請求項41に記載の方法によって調製可能な複合体。
  43. 混合物が酢酸亜鉛を含む、請求項41に記載の方法によって調製可能な複合体。
  44. 約0.8マイクロメートル50%/3.5マイクロメートル95%〜約19マイクロメートル50%/79マイクロメートル95%の範囲の粒径分布を有する粒子の形である、請求項36に記載の方法によって調製可能な複合体。
  45. 液相が、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノール、s−ブタノールまたはそれらの混合物を含み、混合物を冷却することによって抗微生物剤を沈殿させる、請求項36に記載の方法によって調製可能な複合体。
  46. 複合体を調製するために用いた1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンに基づいて、少なくとも約40%の固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンを含む、請求項36に記載の方法によって調製可能な複合体。
  47. 赤外線スペクトルが、1645cm-1にバンドを含まない、請求項36に記載の方法によって調製可能な複合体。
  48. 赤外線スペクトルが、1055または880cm-1にバンドを含まない、請求項47に記載の方法によって調製可能な複合体。
  49. 910、899および797cm-1にバンドを含む赤外線スペクトルを有する、請求項48に記載の方法によって調製可能な複合体。
  50. 混合物を冷却、中和または製粉することによって、抗微生物剤を沈殿させる、請求項36に記載の方法によって調製可能な複合体。
  51. 混合物を冷却または中和することによって、抗微生物剤を沈殿させる、請求項48に記載の方法によって調製可能な複合体。
  52. 混合物を製粉することによって、抗微生物剤を沈殿させる、請求項48に記載の方法によって調製可能な複合体。
  53. 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンと、塩化亜鉛と、固定化有効量の酸化亜鉛と、C1〜C4分岐または非分岐アルコールを含む液相とを含む混合物を提供するステップと、
    前記混合物を冷却し、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体を含む固体物質を回収するステップと
    を含む方法によって調製可能な、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体。
  54. 塩化亜鉛と、固定化有効量の酸化亜鉛と、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンを含む、約7〜約8.5のpHを有する水溶液とを含む混合物を提供するステップと、
    前記混合物を製粉して、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体を含む分散濃縮物を得るステップと
    を含む方法によって調製可能な、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体。
  55. 水と、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンと、固定化有効量の酸化亜鉛とを含む水性混合物を提供するステップと、
    前記混合物を製粉して、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体の分散濃縮物を得るステップと
    を含む方法によって調製可能な、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体。
  56. 水と、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンと、塩化亜鉛と、固定化有効量の酸化亜鉛とを含む、約7〜約8.5のpHを有する水性混合物を提供するステップと、
    前記混合物を製粉して、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体を含む分散濃縮物を得るステップと
    を含む方法によって調製可能な、固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体。
  57. 室温でのメタノールによる分解に耐える1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体であって、
    炭素、水素、窒素、酸素、硫黄および亜鉛を含み、
    室温で15分間メタノールとブレンドすると、複合体の単位質量あたり、複合体の加水分解および抽出によって最初に測定可能な単位質量あたりの1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの量の約50%未満である量の1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンが生じ、
    これによって、複合体は室温でのメタノールによる分解に耐える、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体。
  58. 基材を、抗微生物剤侵入から保護する方法であって、基材を、抗微生物剤的に有効な量の請求項57に記載の複合体で処理するステップを含む方法。
  59. 室温での水による分解に耐える1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体であって、
    炭素、水素、窒素、酸素、硫黄および亜鉛を含み、
    水性塗料の乾燥膜に組み入れられ、室温で8時間、水に浸漬された場合に、複合体の単位質量あたり、乾燥膜中の複合体の加水分解および抽出によって最初に測定可能な単位質量あたりの1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの量の少なくとも約40%である量の加水分解可能かつ抽出可能な1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンを保持し、
    これによって、複合体は室温での水による分解に耐える、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体。
  60. 基材を、抗微生物剤侵入から保護する方法であって、基材を、抗微生物剤的に有効な量の請求項59に記載の複合体で処理するステップを含む方法。
  61. 炭素、水素、窒素、酸素、硫黄および亜鉛を含み、910、899および797cm-1にバンドを含む赤外線スペクトルを有する複合体である、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛。
  62. 赤外線スペクトルが、1645、1055または880cm-1にバンドを含まない、請求項61に記載の複合体。
  63. 基材を、抗微生物剤侵入から保護する方法であって、基材を、抗微生物剤的に有効な量の請求項61に記載の複合体で処理するステップを含む方法。
  64. 酸化亜鉛上に固定化されていることを特徴とする、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンまたはその塩。
  65. 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン:酸化亜鉛の重量対重量比が、約1:20〜約3:1である、請求項64に記載の組成物。
  66. 固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体が、約0.8μm 50%/10μm 95%という粒径分布を有する、請求項64から65のいずれか一項に記載の組成物。
  67. 固定化された1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン/酸化亜鉛複合体が、約2.5μm 50%/4μm 95%という粒径分布を有する、請求項64から65のいずれか一項に記載の組成物。
  68. 抗微生物剤および殺真菌性膜保存料からなる群に由来するさらなる成分を含む、請求項64から67のいずれか一項に記載の組成物。
  69. さらなる成分が、メチルベンゾイミダゾール−2−イルカルバメート、3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバメート、ジンクピリチオン、5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノール)、2−n−オクチルイソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチルイソチアゾリン−3−オン、2,4,5,6テトラクロロイソフタロニトリル、3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン4−オキシド、亜鉛ビス(ジメチルジチオ−カルバメート)、テトラメチルチウラム ジスルフィド、2−n−ブチル−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、銀および銀化合物、亜鉛銀ゼオライト化合物、二酸化チタン上の塩化銀およびナノスケールの銀から選択される、請求項67に記載の組成物。
  70. 有機結合剤、補助溶媒、加工添加剤、固定剤、可塑剤、UV安定剤または安定性増強剤、水溶性または水不溶性色素、着色顔料、乾燥剤、腐食防止剤、抗沈殿剤、剥離防止剤およびカルボン酸の複合塩基性塩からなる群から選択されるアジュバントをさらに含む、請求項64から69のいずれか一項に記載の組成物。
  71. 請求項64から70のいずれか一項に記載の組成物の、抗微生物剤としての使用。
  72. 組成物が、水性塗料および塗膜、接着剤、目地セメント、シーラント、コーク、印刷用インク、金属作動流体、ポリマーエマルション、顔料分散物、水性工業製品、滑沢剤またはコーキングの保護のために用いられる、請求項71に記載の使用。
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