JP2009529067A - 有機官能性シラン系の自由に流動する充填剤組成物 - Google Patents

有機官能性シラン系の自由に流動する充填剤組成物 Download PDF

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Abstract

メルカプタン官能性およびブロック化メルカプタン官能性を有する、有機官能性シランおよび/または有機官能性シランの混合物の自由に流動する充填剤組成物。本発明はまた、ここに記載されるエラストマー組成物から作製される製造品、特にタイヤに関する。
【選択図】
なし

Description

本発明は、メルカプタン官能性およびブロック化(blocked)メルカプタン官能性を有する有機官能性シランおよび/または有機官能性シランの混合物系の自由に流動する充填剤組成物に関する。
有機シランのグリコール誘導体は当分野において既知である。しかし、このシラン誘導体は、もっぱらまたは主として環状構造を好んで架橋構造をもたらす傾向があり、高粘度化およびゲル化に至り、その結果エラストマー製造においての有用性は限定される。
サルファシラン(sulfur silane)のポリエーテル系モノオール誘導体も既知である。これを使用すると、自然発生的に過酸化物を生成する傾向を持つエーテルの使用に伴って起こる危険をもたらし、したがって相当な可燃性のリスクだけでなく、エラストマー中のカップリング剤としてのシランの有用性を妨害する可能性も示す。
チオカルボキシラート−官能性シランのようなブロック化メルカプトシランは、例えば、米国特許第6,127,468号公報、第6,414,061号公報、および第6,528,673号公報に記載される。ブロック化メルカプトシランのテーマに関する発表も、オハイオ州アクロン市の2002年国際タイヤ技術展示会および会議((ITEC)International Tire Exposition and Conference)でなされた。それらの特許のブロック化メルカプトシランは、単純な単官能性アルコールから誘導される加水分解性基を有する。タイヤの製造に使われるゴム組成物のカップリング剤として使用される場合には、米国特許第6,127,468号公報、第6,414,061号公報および第6,528,673号公報のチオカルボキシラート−官能性シランは、より少ない工程でタイヤ製造を可能にする。しかし、ゴム配合操作中に、このブロック化メルカプトシランは揮発性有機化合物(VOC)排出を引き起こす。
シランカップリング剤の使用において高まりつつある環境問題を代表するVOC排出についてのこの懸念が、公開された米国特許出願第2005/0245753号公報、そして2005年4月12日に出願された米国特許出願連続番号第11/104,103号、および2005年8月19日に出願された第11/208,367号に記載された、環状ジオールから誘導されるブロック化有機官能性二量体およびオリゴマーのシランによって取り組まれている。VOC排出の課題への別の取り組みとしては、米国特許第6,849,754号公報に開示されるような、高沸点の単官能性アルコールから誘導されたシランの使用がある。
無機物を充填したエラストマーの調製の間、VOCを低減する必要性に加えて、エラストマー組成物の加工性を維持しつつ、無機充填剤と有機重合体との間のカップリング効率を向上させる必要性もある。より良いカップリングにより転がり抵抗、発熱性および磨耗が低減され、タイヤのような硬化された製品の性能が向上する。米国特許第6,635,700号公報は、より良いカップリングを達成するために、フリー(free;ブロック化されていない)およびブロック化メルカプトシランの混合物の使用を記載する。しかし、この混合物は、使用にあたりVOCを排出する。この混合物中のメルカプトシランのレベルが限定されるのは、この添加剤が未硬化の充填エラストマーの早期加硫(scorch)時間を低減するからである。メルカプトシランを含む未硬化の充填エラストマーの早期加硫時間を伸ばす試みでは、公開された米国特許出願第2004/0014840号公報が、官能基を有する有機シランと組み合わせたチウラムジスルフィド促進剤の使用を開示する。
本発明は、少なくとも一つの有機官能性シランおよび少なくとも一つの微粒子の充填剤を含有し、有機官能性シランが、下記からなる群から選択される少なくとも一つの有機官能性シランである、自由に流動する充填剤組成物を対象とする:
(i)少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基および/または環状ジアルコキシシリル基を有する、メルカプトシラン、
(ii)少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基および/または環状ジアルコキシシリル基を有する、ブロック化メルカプトシラン、
(iii)メルカプトシラン単位のケイ素原子が、架橋ジアルコキシ基を介してお互いに結合され、各々のシラン単位が、少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基または環状ジアルコキシシリル基を、任意選択で有する、メルカプトシラン二量体、
(iv)ブロック化メルカプトシラン単位のケイ素原子が、架橋ジアルコキシ基を介してお互いに結合され、各々のシラン単位が、少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基または環状ジアルコキシシリル基を、任意選択で有する、ブロック化メルカプトシラン二量体、
(v)メルカプトシラン単位のケイ素原子が、架橋ジアルコキシ基を介して、ブロック化メルカプトシラン単位のケイ素原子に結合され、各々のシラン単位が、少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基または環状ジアルコキシシリル基を有する、メルカプトシラン単位を、任意選択で有する、シラン二量体、
(vi)隣接するメルカプトシラン単位のケイ素原子が、架橋ジアルコキシ基を介してお互いに結合され、末端のメルカプトシラン単位が少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基または環状ジアルコキシシリル基を有する、メルカプトシランオリゴマー、
(vii)隣接するブロック化メルカプトシラン単位のケイ素原子が、架橋ジアルコキシ基を介してお互いに結合され、末端のメルカプトシラン単位が少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基または環状ジアルコキシシリル基を有する、ブロック化メルカプトシランオリゴマー、および
(viii)隣接するシラン単位のケイ素原子が、架橋ジアルコキシ基を介してお互いに結合され、末端のシラン単位が少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基または環状ジアルコキシシリル基を有する、少なくとも一つのメルカプトシラン単位および少なくとも一つのブロック化メルカプトシラン単位を有するシランオリゴマー、
ただし、ここで、この組成物が(i)、(iii)および(vi)の一つまたはそれ以上を含み、この組成物が、付加的に(ii)、(iv)、(v)、(vii)および(viii)の一つまたはそれ以上を含み、そして、ここで、この組成物が(ii)、(iv)および(vii)の一つまたはそれ以上を含み、この組成物が、付加的に(i)、(iii)、(v)、(vi)および(viii)の一つまたはそれ以上を含む、という条件である。
上記、有機官能性シラン(i)−(viii)および/またはそれらの混合物は、ポリヒドロキシ含有化合物の少なくとも一つと、メルカプトシラン、ブロック化メルカプトシラン、またはメルカプトシランおよびブロック化メルカプトシランの混合物の少なくとも一つとのエステル交換によって調製でき、エステル交換された反応生成物の一部または全部が、その後、任意選択で、処理されてよく、例えば、ブロック解除操作において、ブロック化メルカプタン官能性が、もし存在するならば、これをフリーメルカプタン官能性に転換し、またはエステル交換操作において、フリーメルカプタン官能性が、もし存在するならば、これをブロック化メルカプタン官能性に転換する。
上の記述から理解されるように、本発明の自由に流動する充填剤組成物は、例えば、ジオール(グリコール)、トリオール、テトラオールなどのポリヒドロキシ含有化合物から誘導される架橋ジアルコキシシラン構造を介して隣接するシラン単位がお互いに結合される、一つまたはそれ以上のシラン二量体および/またはオリゴマーを含むことができる。このポリヒドロキシ含有化合物の総てが、既知のメルカプトシラン、ブロック化メルカプトシランおよび/またはポリスルフィドシランによって放出されるメタノールおよびエタノールのような、単純なモノヒドロキシ含有化合物に比べて低揮発性有機化合物(VOC)である。
本発明の範囲内にある自由に流動する充填剤組成物の有機官能性シラン成分の総ては、同一シラン中または個々のシランの混合物中のいずれかに存在する、メルカプト官能性およびブロック化メルカプト官能性の両方を含むことも理解されよう。メルカプタン官能性のみを有するシランが、早期加硫(scorchness)を起こしがちであることが知られる一方で、驚いたことには、メルカプタンおよびブロック化メルカプタン官能性の両方を有する、本発明の自由に流動する充填剤組成物は、長い早期加硫時間を有し、例えば、ブロック化メルカプタンのみを有するシランの早期加硫時間に近いが、これより著しく良い性能を備える。
ここで使われるように、語句「有機官能性シラン」は、メルカプタン官能性および/またはブロック化メルカプタン官能基、そして少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基および/または環状ジアルコキシシリル基を有する非重合体、二量体またはオリゴマーのシランを意味し、二量体またはオリゴマーの有機官能性シランの場合には、隣接するシラン単位を連結するジアルコキシ架橋基を有する二量体またはオリゴマーの有機官能性シランを意味する、と理解されるものとする。
本発明の有機官能性シラン(i)−(viii)および/またはその混合物は、とりわけ、下記の一般式の一つまたはそれ以上のシランから得ることができる:
[[(ROC(=O))-(G)]-Y-S]-G-(SiX) (1)
[(XSi)-G]-[Y-[S-G-SiX]] (2)
(HS)-G-(SiX) (3)
式中、
Yの各々は、多価の種(polyvalent species)(Q)A(=E)から独立して選択され、式中、不飽和のヘテロ原子(E)に接続された原子(A)は硫黄に接続され、硫黄は、順に基Gによってケイ素原子に連結され;
Rの各々は、水素、不飽和を含んでも含まなくてもよい直鎖、環状または分岐のアルキル基、アルケニル基、アリール基およびアラルキル基からなる群から独立して選択され、ここで、水素以外の各々のRは1から18の炭素原子を含み;
の各々は、アルキル、アルケニル、アリールまたはアラルキルの置換によって誘導される一価および多価の基からなる群から独立して選択され、式中、G1は1から約30の炭素原子を持つことができ、ただし、もしG1が一価であれば、G1が水素でありうる、という条件であり;
の各々は、アルキル、アルケニル、アリールまたはアラルキルの置換によって誘導される二価または多価の基からなる群から独立して選択され、式中、Gは1から30の炭素原子を持つことができ;
Xの各々は、−Cl、−Br、RO−、RC(=O)O−、RC=NO−、RNO−、RN−、−Rからなる群から独立して選択され、式中、各々のRが上述のとおりであり;
Qの各々は、酸素、硫黄、および(−NR−)からなる群から独立して選択され;
Aの各々は、炭素、硫黄、リンおよびスルホニルからなる群から独立して選択され;
Eの各々は、酸素、硫黄、および(−NR−)からなる群から独立して選択され;
下付文字、a、b、c、j、k、p、q、r、sおよびzの各々は、下記のように独立して与えられる:aは0から約7であり;bは1から約3であり;cは1から約6であり;jは0から約1であり、しかし、もしpが1の場合に限りjは0であってよく;kは1から2であり、ただし、
もしAが炭素、硫黄またはスルホニルであれば、(i)a+b=2および(ii)k=1であり;
もしAがリンであれば、(i)c>1および(ii)b=1の両方でない限り、a+b=3であり、このとき、a=c+1であり;そして、
もしAがリンであれば、kは2である、という条件であり;
pは0から5であり、qは0から6であり;rは1から3であり;sは1から3であり;zは0から約3であり、そして、ただし、上の構造の各々は、少なくとも一つの加水分解性X基を含む、という条件である。
本発明の一つの特定の実施態様において、シラン反応物質は、下記の一般式のうちの少なくとも一つで表されるトリアルコキシシランである:
(RO)SiGSC(=O)G (4)
(RO)SiGSH (5)、
式中、各々のRが、独立して前に記述された意味のうちの一つを持ち、そして、有利には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、またはセク−ブチル基であり;Gは1から約12の炭素原子のアルキレン基であり;そして、Gは3から約12の炭素原子のアルキル基である。
異なるシラン単量体(1)、(2)および/または(3)の混合物、例えば、式(5)の二つまたはそれ以上のメルカプトトリアルコキシシラン、式(4)の二つまたはそれ以上のチオカルボキシラートトリアルコキシシラン、そして一つまたはそれ以上のメルカプトトリアルコキシシラン(5)および一つまたはそれ以上のチオカルボキシラートリアルコキシシラン(4)の混合物を使うことができ、このシランにおけるR、GおよびGは、シラン(1)および(3)におけるように定義される。
本発明のシラン二量体またはオリゴマーにおいて、二量体またはオリゴマーの各々のシラン単位が、下記の一般式の一つまたはそれ以上のポリヒドロキシ含有化合物と、選択されるシラン単量体との反応から生成する架橋基を介して隣接するシラン単位に結合される:
(OH) (6)
式中、Gは1から約15の炭素原子の炭化水素基、または一つまたはそれ以上のエーテル性酸素原子を含む、4から約15の炭素原子のヘテロ炭素基であり、そしてdは2から約8の整数である。
本発明の一つの実施態様において、ポリヒドロキシ含有化合物(6)は、下記の一般式のうちの少なくとも一つのジオール(グリコール)である:
HO(RCR)OH (7)
HO(CR CR O)H (8)、
式中、Rは、Rについて上に記載された構成要素のうちの一つによって独立して与えられ、fは2から約15であり、eは2から約7である。そのようなジオールの代表例は、HOCHCHOH、HOCHCHCHOH、HOCHCHCHCHOH、HOCHCH(CH)CHOHなど、HOCHCHOCHCHOH、HOCHCHOCHCHOCHCHOH、HOCHCHCHOCHCHCHOHのようなエーテル性酸素を含む基を有するジオール、および、Rが水素またはメチルであり、そしてeは3から約7である、式(8)のジオールのようなポリエーテル骨格を有するジオールである。
本発明の別の実施態様において、ポリヒドロキシ含有化合物(5)は、高級ヒドロキシ官能性、例えば、下記の一般式のトリオールまたはテトラオールを有する:
(OH) (9)、
式中、Gはaであり、2から約15の炭素原子の置換炭化水素基、または4から約15の炭素原子の置換されたヘテロ炭化水素基であり、そして一つまたはそれ以上のエーテル性酸素原子を含み;dは3から約8の整数である。高級ヒドロキシ官能性化合物(9)の例は、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール,ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、トリペンタエリトリトール、マンニトール、ガラクチコール、ソルビトールなどを含む。
ここで、ポリヒドロキシ含有化合物(6)の混合物も使うことができる。
有機官能性シラン(i)−(viii)およびそれの混合物は、下記の一般式(1)、(2)および/または(3)の一つまたはそれ以上から少なくとも一つのシランを、下記の一般式(6)の少なくとも一つのポリヒドロキシ含有化合物と反応させることを含有するプロセスによって調製できる:
[[(ROC(=O))-(G)]-Y-S]-G-(SiX) (1)
[(XSi)-G]-[Y-[S-G-SiX]] (2)
(HS)-G-(SiX) (3)
(OH) (6)
式中、G、G、G、R、Y、X、a、b、c、d、j、k、p、rおよびsの各々は、上に定義され、ただし、Xのうちの少なくとも一つが加水分解性基であり、前述の各々が前に記述された意味を持ち、エステル交換の反応条件下で、任意選択で、反応の生成物の一部または全部が処理され、ブロック化メルカプタン官能性が、もし存在するならば、これをメルカプタン官能性に転換し、メルカプタン官能性が、もし存在するならば、これをブロック化メルカプタン官能性に転換する。
先述のプロセスの第一の実施態様において、少なくとも一つのブロック化メルカプトシラン(1)または(2)は、任意選択で、触媒、例えば、エステル交換触媒の存在下で、少なくとも一つのポリヒドロキシ含有化合物(6)でエステル交換されて、一つまたはそれ以上の有機官能性のブロック化メルカプトシラン(ii)、(iv)および(vii)を提供し、その後、ブロック化メルカプトシランの一部または全部が、部分的または完全なブロック解除をされて、一つまたはそれ以上の有機官能性シラン(i)、(iii)、(iv)、(vi)および(viii)を提供し、このシランは、ブロック解除の範囲に依存して、一つまたはそれ以上の(ii)、(iv)および(vii)の混合状態であろう
ここでの一般的な調製プロセスのこの第一の実施態様の一つの応用において、少なくとも一つのチオカルボキシラートトリアルコキシシラン(4)は、任意選択で、パラ−トルエンスルホン酸のようなエステル交換触媒の存在下で、ジオール(7)または(8)でエステル交換されて、有機官能性シラン(vii)、すなわち、ブロック化メルカプトシランオリゴマーを提供し、その後、例えば、エタノール中のナトリウムエトキシドなどのアルカリ金属アルコキシドのような適当な塩基を利用して部分的なブロック解除をされて、一つまたはそれ以上の有機官能性シラン(viii)、すなわち、一つまたはそれ以上のメルカプトシランおよび一つまたはそれ以上のブロック化メルカプトシランを含むシランオリゴマーを、単独で、または一つまたはそれ以上の他の有機官能性シラン(i)−(vi)との組み合わせで生じる。
ここでの一般的な調製手順の第二の実施態において、少なくとも一つのブロック化メルカプトシラン(1)または(2)と混合した少なくとも一つのメルカプトシラン(3)は、任意選択でエステル交換触媒の存在下で、少なくとも一つのポリヒドロキシ含有化合物(6)でエステル交換されて、とりわけ、一つまたはそれ以上の有機官能性シラン(v)および/または(viii)、および/または有機官能性シランの他の混合物、例えば、シラン(i)および(ii)、(i)および(v)、(i)、(ii)および(v)、(i)、(ii)および(v)、(ii)および(v)、(ii)および(viii)、(ii)、(v)および(viii)、(i)、(ii)、(v)および(viii)などの混合物を提供する。
一般的な調製プロセスの上記の第二の実施態様の一つの応用において、少なくとも一つのメルカプトトリアルコキシシラン(5)および少なくとも一つのチオカルボキシラートトリアルコキシシラン(4)は、任意選択でエステル交換触媒の存在下で、少なくとも一つのジオール(7)でエステル交換されて、一つまたはそれ以上のシラン(v)および/または(viii)を提供し、必要なら、ブロック解除を受けることができ、特定のシラン生成物またはシラン生成物の混合物中のブロック化メルカプトシランと比較してメルカプトシランの量を増加する。
一般的な調製プロセスの、第三の実施態様において、少なくとも一つのメルカプトシラン(3)は、任意選択でエステル交換触媒の存在下で、少なくとも一つのポリヒドロキシ含有化合物(6)でエステル交換されて、少なくとも一つの二量体(iii)および/またはオリゴマー(vi)、またはメルカプトシラン(i)を、単独で、または二量体(iii)および/またはオリゴマー(iv)との混合状態で提供する。任意選択で、このエステル交換の生成物またはその混合物は、カルボン酸または酸ハロゲン化物でエステル化反応をさせてメルカプト基をブロックする。
一般的な調製プロセスの上記の第三の実施態様の一つの応用において、少なくとも一つのメルカプトトリアルコキシシラン(5)は、任意選択でエステル交換触媒の存在下で、少なくとも一つのジオール(7)でエステル交換されて、メルカプトシラン二量体(iii)および/またはオリゴマー(vi)を提供する。
前に記載されたプロセスの実施態様の一つから得られるエステル化反応生成物の一部または全部を、他のプロセスの実施態様の一つから得られる一部または全部の生成物と組み合わせることも本発明の範囲内である。したがって、例えば、第一の調製手順から生成するブロック化メルカプトシラン二量体(iv)および/またはブロック化メルカプトシランオリゴマー(vii)は、メルカプトシラン二量体(iii)および/またはメルカプトシランオリゴマー(vi)と混合されて、メルカプタン官能性およびブロック化メルカプタン官能性の両方を有する有機官能性シランの混合物を提供する。おなじように、一般的な調製プロセスの一つの特定の実施態様のエステル化生成物は、一般的な調製プロセスの別の実施態様のエステル化生成物と単純に混合されて、メルカプタン官能性およびブロック化メルカプタン官能性の両方を有する、本発明の範囲内にあるさらに他の組成物を提供する。
有機官能性シラン(i)−(viii)およびそれの混合物の調製に関するプロセス用の反応条件は、シラン(1)、(2)および(3)の個々のモル寄与を加算することによって決定されるシランと、シラン(1)、(2)および(3)の個々のモル寄与の加算によって決定されるシリル基のモル当り、約0.1から約3モルまでのポリヒドロキシ基含有化合物(6)のモル比、約0℃から約150℃の温度、約0.1から約2,000mmHgの圧力、そして任意選択で添加する触媒、溶媒など、を含む。
本発明の具体的な実施態様において、有機官能性で環状および/または架橋ジアルコキシシラン組成物は、下記からなる群から選択される少なくとも一つのシランを含有し与えられる:
[[[(ROC(=O))p-(G1)j]k-Y-S]r-G2-(SiXuZb vZc w)s]m[(HS)r-G2-(SiXuZb vZc w)s]n (10)
および
[[XvZb vZc wSi)q-G2]a-[Y-[S-G2-SiXuZb vZc w]b]c]m[(HS)r-G2-(SiXuZb vZc w)s]n (11)
式中、
Yの各々は、多価の種(Q)A(=E)から独立して選択され、式中、不飽和のヘテロ原子(E)に接続された原子(A)は硫黄に接続され、硫黄は、順に基Gによってケイ素原子に連結され;
Rの各々は、水素、不飽和を含んでも含まなくてもよい直鎖、環状または分岐のアルキル基、アルケニル基、アリール基およびアラルキル基からなる群から独立して選択され、ここで、水素以外の各々のRは1から18の炭素原子を含み;
の各々は、アルキル、アルケニル、アリールまたはアラルキルの置換によって誘導される一価および多価の基からなる群から独立して選択され、式中、G1は1から約30の炭素原子を持つことができ、ただし、もしG1が一価であれば、G1が水素でありうる、という条件であり;
の各々は、アルキル、アルケニル、アリールまたはアラルキルの置換によって誘導される二価または多価の基からなる群から独立して選択され、式中、Gは1から30の炭素原子を持つことができ;
Xの各々は、−Cl、−Br、RO−、RC(=O)O−、RC=NO−、RNO−、RN−、−R、HO(RCRO−からなる群から独立して選択され、式中、各々のRが上述のとおりであり、Rの各々は、Rについて上に記載された構成要素のうちの一つによって独立して与えられ;
の各々は、二つのケイ素原子間の架橋構造を形成し、これは(−O−)0.5および[−O(RCRO−]0.5からなる群から独立して選択され、式中、Rの各々は、Rについて上に記載された構成要素のうちの一つによって独立して与えられ;
の各々は、ケイ素原子と環状構造を形成し、これはO(RCRO−によって独立して与えられ、式中、Rの各々は、Rについて上に記載された構成要素のうちの一つによって独立して与えられ;
Qの各々は、酸素、硫黄、および(−NR−)からなる群から独立して選択され;
Aの各々は、炭素、硫黄、リンおよびスルホニルからなる群から独立して選択され;
Eの各々は、酸素、硫黄、および(−NR−)からなる群から独立して選択され;
下付文字、a、b、c、f、j、k、m、n、p、q、r、s、u、v、wおよびzの各々は、下記のように独立して与えられる:aは0から約7であり;bは1から約3であり;cは1から約6であり;fは約2から約15であり、jは0から約1であり、しかし、もしpが1の場合に限りjは0であってよく;kは1から2であり、ただし、
もしAが炭素、硫黄またはスルホニルであれば、(i)a+b=2および(ii)k=1であり;
もしAがリンであれば、(i)c>1および(ii)b=1の両方でない限り、a+b=3であり、このとき、a=c+1であり;そして、
もしAがリンであれば、kは2である、という条件であり;
mは1から約20であり、nは1から約20であり、pは0から5であり、qは0から6であり;rは1から3であり;sは1から3であり;uは0から3であり;vは0から3であり;wは0から1であり、ただし、u+v+2w=3、という条件であり;zは0から約3であり;そして、ただし、上の構造の各々は、二官能性のアルコキシ基である、少なくとも一つの加水分解性基、ZまたはZを含むという条件である。
本発明の別の実施態様に従って、環状ヒドロキシアルキルオキシシリル基および/または架橋ジアルコキシシリル基と、フリーおよびブロック化メルカプタン官能性の両方とを含む有機官能性シランの調製用のプロセスは、式(1)の少なくとも一つのブロック化メルカプト官能性シランおよび/または式(2)の少なくとも一つのブロック化メルカプト官能性シランと、式(3)の少なくとも一つのメルカプト官能性シランとを混和すること、と:
[[(ROC(=O))-(G)]-Y-S]-G-(SiX) (1)
[(XSi)-G]-[Y-[S-G-SiX]] (2)
(HS)-G-(SiX) (3)
そして、有利には、エステル交換触媒の存在下で、混合物をジオールHO(RCROHでエステル交換すること、ここで、Rおよびfは、前に記述された意味の一つを持つ、とを含有すること;
式中、G、G、R、Y、X、a、b、c、j、k、p、q、rおよびsの各々は、前に記述された意味の一つを持ち、ただし、Xの少なくとも一つは加水分解性基である、という条件である。
本発明のさらに別の実施態様において、環状および/または架橋ジアルコキシシリル基と、フリーおよびブロック化メルカプタン官能性の両方とを含む有機官能性シランの調製用のプロセスは、環状および/または架橋ジアルコキシシランを金属アルコキシドと反応させることを含有する。
シラン(10)および(11)に関連してここで使われるように、用語「ジオール」および「二官能性アルコール」は、下記の一般式(7)の構造に言及する:
HO(RCR)OH (7)
式中、fおよびRは上に定義されたとおりである。この構造は、上記の化合物(7)に従って、二つの水素原子が−OHで置き換えられた炭化水素を表す。
シラン(10)および(11)に関連してここで使われるように、「ジアルコキシ」および「二官能性アルコキシ」は、二つのOHの水素原子が除去されて二価のラジカルを与える炭化水素系のジオールに言及し、その構造は下記の一般式によって表される:
−O(RCR)O− (12)
式中、fおよびRは上に定義されたとおりである。
シラン(10)および(11)に関連してここで使われるように、「環状ジアルコキシ」は、ジオールで共通して見られるように、共通の二価の炭化水素基に結合した二つの酸素原子がケイ素原子を中心として環化している、シランまたは基に言及する。環状ジアルコキシ基は、Zによって表される。Zの構造は環状構造の形成において重要である。水素よりも立体的に障害のあるR基が、環状構造の形成を促進する。環状構造の形成は、ジオール(7)においてfの値が2または3、さらに好ましくは3である場合にも促進される。
シラン(10)および(11)に関連してここで使われるように、「架橋ジアルコキシ」は、二つの異なるケイ素原子が、一つの酸素原子にそれぞれ結合され、ジオールで共通して見られるような共通の二価の炭化水素基に、順に結合される、シランまたは基に言及する。架橋ジアルコキシ基は、Zによって表される。
シラン(10)および(11)に関連してここで使われるように、「ヒドロキシアルコキシ」は、一価のラジカルを与えるために一つのOH−水素原子が除かれているシランまたは基に言及し、その構造は下記の一般式によって表される:
HO(RCR)O− (13)
式中、fおよびRは上に定義されたとおりである。ヒドロキシアルコキシ基は、Xによって表される。
シラン(10)および(11)に関連してここれ使われるように、用語「炭化水素系のジオール」は、炭化水素構造の一部として二つのOH基を含むジオールに言及する。この炭化水素系のジオールに欠けているのは、ヘテロ原子(もちろん、OH基中の酸素以外)、特にエーテル基であり、これは燃焼の危険およびフリーラジカルの形成に至りうる過酸化物を自然発生的に形成する傾向に伴って生ずる問題のために、意図的に回避される。
構造(7)は、二つのOH基に関連する特定の炭化水素基を接頭語としてつけた適切なジオールとしてここで言及されよう(少数の具体例では、グリコールがより普通に使われる用語である)。例は、ネオペンチルグリコール,1,3−ブタンジオール、および2−メチル−2,4−ペンタンジオールを含む。
構造(12)は、二つのOH基に関連する特定の炭化水素基を接頭語としてつけたジアルコキシとしてここで言及されよう。したがって、例えば、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、および2−メチル−2,4−ペンタンジオールのジオールは、ここで、ネオペンチルグリコキシ、1,3−ブタンジアルコキシおよび2−メチル−2,4−ペンタンジアルコキシのジアルコキシ基にそれぞれ対応する。
フリーおよびブロック化メルカプト官能基の両方を含むここでのシランは、ジオールから誘導されるが、そのジオールはグリコールとして一般に言及され、そのようなシランは対応するグリコキシシランとして命名される。ここでの環状ジアルコキシシランは、ジオールから誘導されるが、そのジオールはジオールとして一般に言及され、このシランは対応するジアルコキシシランとして命名される。
に関してここで使われるように、記号(−O−)0.5、および[−O(RCRO−]0.5は、それぞれ、シロキサン結合の半分、および架橋ジアルコキシ基の半分に言及する。この記号は、ケイ素原子に関連して使われ、そしてこの記号はそれぞれ、酸素原子の半分、すなわち、特定のケイ素原子への半分の結合、またはジアルコキシ基の半分、すなわち、特定のケイ素原子への半分の結合を意味すると捉えられる。酸素原子またはジアルコキシ基の残りの半分、およびケイ素への結合の残りの半分は、記載されている全体の分子構造において他のどこかに存在すると理解される。したがって、(−O−)0.5シロキサン基、および[−O(RCRO−]0.5ジアルコキシ基は、二つのケイ素原子が分子間で、または分子内で、のどちらで存在しても、これら二つの別々のケイ素原子を一緒に保持する化学結合を仲介する。[−O(RCRO−]0.5の場合、もし炭化水素基(RCRが非対称であれば、[−O(RCRO−]0.5のどちらか一方の端は、シラン(10)および(11)の構造を完成するために必要な二つのケイ素原子のどちらか一方に結合されてよい。
シラン(1)、(2)、(3)、(10)および(11)に関連してここで使われるように、「アルキル」は、直鎖、分岐および環状のアルキル基を含み;「アルケニル」は、一つまたはそれ以上の炭素−炭素二重結合を含む直鎖、分岐または環状のアルケニル基を含み、ここで、置換の場所は、炭素−炭素二重結合、または基中の他の場所であり;そして「アルキニル」は、一つまたはそれ以上の炭素−炭素三重結合、そして、任意選択で、一つまたはそれ以上の炭素−炭素二重結合も含む、直鎖、分岐または環状のアルキニル基を含み、ここで、置換の場所は、炭素−炭素三重結合、炭素−炭素二重結合のどこか、または基中の他の場所である。アルキルの具体例は、メチル、エチル、プロピルおよびイソブチルを含むが、それらに限定されない。アルケニルの具体例は、ビニル、プロペニル、アリル、メタリル、エチリデニルノルボルナン、エチリデンノルボルニル、エチリデニルノルボルネンおよびエチリデンノルボルネニルを含むが、それらに限定されない。アルキニルの具体例は、アセチレニル、プロパルギルおよびメチルアセチレニルを含むが、それらに限定されない。
シラン(1)、(2)、(3)、(10)および(11)に関連してここで使われるように、「アリール」は、一つの水素原子が除かれた芳香族炭化水素を含み;「アラルキル(aralkyl)」は、一つまたはそれ以上の水素原子が、類似のおよび/または異なるアリール(定義されるように)置換基の同じ数によって置換されている、前述のアルキル基を含み;そして「アレニル(arenyl)」は、一つまたはそれ以上の水素原子が類似のおよび/または異なるアルキル(定義されるように)置換基の同じ数によって置換されている、前述のアリール基を含む。アリールの具体例は、フェニルおよびナフタレニルを含むが、それらに限定されない。アラルキルの具体例は、ベンジルおよびフェネチルを含むが、それらに限定されない。アレニルの具体例は、トリルおよびキシリルを含むが、それらに限定されない。
シラン(1)、(2)、(3)、(10)および(11)に関連してここで使われるように、「環状アルキル」、「環状アルケニル」および「環状アルキニル」は、二環状、三環状および高級の環状の構造と同様に、アルキル基、アルケニル基および/またはアルキニル基でさらに置換された前述の環状構造も包む。代表例は、ノルボルニル、ノルボルネニル、エチルノルボルニル、エチルノルボルネニル、エチルシクロヘキシル、エチルシクロヘキセニル、シクロヘキシルシクロヘキシル、およびシクロドデカトリエニルを含むが、それらに限定されない。
本発明のシランに存在する官能性基(−YS−)の代表例は、下記を含むが、それらに限定されない:チオカルボキシラートエステル、−C(=O)−S−(この官能性基を有するシランは「チオカルボキシラートエステルシラン」である);ジチオカルボキシラート、−C(=S)−S−(この官能性基を有するシランは「ジチオカルボキシラートエステルシラン」である);チオカルボナートエステル、−O−C(=O)−S−(この官能性基を有するシランは「チオカルボナートエステルシラン」である);ジチオカルボナートエステル、−S−C(=O)−S−そして−O−C(=S)−S−(この官能性基を有するシランは「ジチオカルボナートエステルシラン」である);トリチオカルボナートエステル、−S−C(=S)−S−(この官能性基を有するシランは「トリチオカルボナートエステルシラン」である);ジチオカルバマートエステル、N−C(=S)−S−(この官能性基を有するシランは「ジチオカルバマートエステルシラン」である);チオスルホナートエステル、−S(=O)−S−(この官能性基を有するシランは「チオスルホナートエステルシラン」である);チオスルファートエステル、−O−S(=O)−S−(この官能性基を有するシランは「チオスルファートエステルシラン」である);チオスルファマートエステル、(−N−)S(=O)−S−(この官能性基を有するシランは「チオスルファマートエステルシラン」である);チオスルフィナートエステル、C−S(=O)−S−(この官能性基を有するシランは「チオスルフィナートエステルシラン」である);チオスルファイトエステル、−O−S(=O)−S−(この官能性基を有するシランは「チオスルファイトエステルシラン」である);チオスルフィマートエステル、N−S(=O)−S−(この官能性基を有するシランは「チオスルフィマートエステルシラン」である);チオホスファートエステル、P(=O)(O−)(S−)(この官能性基を有するシランは「チオホスファートエステルシラン」である);ジチオホスファートエステル、P(=O)(O−)(S−)またはP(=S)(O−)(S−)(この官能性基を有するシランは「ジチオホスファートエステルシラン」である);トリチオホスファートエステル、P(=O)(S−)またはP(=S)(O−)(S−)(この官能性基を有するシランは「トリチオホスファートエステルシラン」である);テトラチオホスファートエステル、P(=S)(S−)(この官能性基を有するシランは「テトラチオホスファートエステルシラン」である);チオホスファマートエステル、−P(=O)(−N−)(S−)(この官能性基を有するシランは「チオホスファマートエステルシラン」である);ジチオホスファマートエステル、−P(=S)(−N−)(S−)(この官能性基を有するシランは「ジチオホスファマートエステルシラン」である;チオホスホルアミダートエステル、(−N−)P(=O)(O−)(S−)(この官能性基を有するシランは「チオホスホルアミダートエステルシラン」である);ジチオホスホルアミダートエステル、(−N−)P(=O)(S−)または(−N−)P(=S)(O−)(S−)(この官能性基を有するシランは「ジチオホスホルアミダートエステルシラン」である);およびトリチオホスホルアミダートエステル、シラン」)。
別の実施態様において、Yの各々は、下記からなる群から独立して選択される:−C(=NR)−;−SC(=NR)−;−SC(=O)−;(−NR)C(=O)−;(−NR)C(=S)−;−OC(=O)−;−OC(=S)−;−C(=O)−;−SC(=S)−;−C(=S)−;−S(=O)−;−S(=O)−;−OS(=O)−;(−NR)S(=O)−;−SS(=O)−;−OS(=O)−;(−NR)S(=O)−;−SS(=O)−;(−S)P(=O)−;−(−S)P(=O)−;−P(=O)(−);(−S)P(=S)−;−(−S)P(=S)−;−P(=S)(−);(−NR)P(=O)−;(−NR)(−S)P(=O)−;(−O)(−NR)P(=O)−;(−O)(−S)P(=O)−;(−O)P(=O)−;−(−O)P(=O)−;−(NR)P(=O)−;(−NR)P(=S)−;(−NR)(−S)P(=S)−;(−O)(−NR)P(=S)−;(−O)(−S)P(=S)−;(−O)P(=S)−;−(−O)P(=S)−;および−(−NR)P(=S)−。
さらに別の実施態様において、Yは−C(=O)−である。
本発明の別の実施態様において、新規シランは、Yが−C(=O)−であるシランであり、Gがカルボニルに接続された第一級炭素原子を持ち、C−C18のアルキルであり、そしてGがC−C12のアルキルの置換によって誘導される二価または多価の基である、シランである。
本発明のさらに別の実施態様において、新規シランは、Yが−C(=O)−であり、GがC−C10のアルキルから誘導される一価の直鎖の基であり、GがC−C10のアルキルの置換によって誘導される二価または多価の基であり、pは0であり、jは1であり、そしてkは1であり、そしてnに対するmの比は約20:1から3:1の範囲である、シランである。
本発明のまた別の実施態様において、新規シランは、Yが−C(=O)−であるシランであり、GがC−Cのアルキルから誘導される一価の直鎖の基であり、そしてGがC−Cのアルキルの置換によって誘導される二価または多価の基であり、pは0であり、jは1であり、そしてkは1であり、そしてnに対するmの比は約10:1から約4:1の範囲である、シランである。
の代表例は、下記を含むが、それらに限定されない:CH(CH−(gは1から約29);ベンジル;2−フェニルエチル;ジエチレンシクロヘキサン;1,2,4−トリエチレンシクロヘキサン;ジエチレンベンゼン;フェニレン;−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−、そして−CHCHCHCHCHCHCHCH−のような、−(CH−(gは好ましくは、1から29であり、他端で末端がさらに置換される末端直鎖のアルキル)、そして−CH(CHCH(CH)−のようなベータ位置換型類似体(iは、好ましくは、0から16である);−CHCHC(CHCH−;メタリルクロリドから誘導できる構造、−CHCH(CH)CH−;−CHCH(C)CHCH−そして−CHCH(C)CH(CH)−のようなジビニルベンゼンから誘導できる構造(記号Cは二置換型ベンゼン環を表す);−CHCH(CH)(C)CH(CH)CH−のようなジプロペニルベンゼンから誘導できる構造(記号Cは二置換型ベンゼン環を表す);−CHCHCHCH−、−CHCHCH(CH)−、そして−CHCH(CHCH)−のようなブタジエンから誘導できる構造;−CHCHCHCH(CH)−、−CHCHCH(CHCH)−、そして−CHCH(CHCHCH)−のようなピペリレンから誘導できる構造;−CHCH(CH)CHCH−、−CHCH(CH)CH(CH)−、−CHC(CH)(CHCH)−、−CHCHCH(CH)CH−、−CHCHC(CH−、そして−CHCH[CH(CH]−のようなイソプレンから誘導できる構造;−CHCH−ノルボルニル−、−CHCH−シクロヘキシル−の異性体;ノルボルナン、シクロヘキサン、シクロペンタン、テトラヒドロジシクロペンタジエンまたはシクロドデセンから二つの水素原子の除去によって得られるジラジカル;リモネンから誘導できる構造、−CHCH(4−CH−1−C−)CH(記号Cは二位の置換を欠く三置換型シクロヘキサン環の異性体を表す);−CHCH(ビニルC)CHCH−そして−CHCH(ビニルC)CH(CH)−のような、トリビニルシクロヘキサンから誘導できるモノビニル含有構造(記号Cは三置換型シクロヘキサン環の異性体を表す);−CHCH[CHCHCH=C(CH]CHCH−、−CHCH[CHCHCH=C(CH]CH(CH)−、−CHC[CHCHCH=C(CH](CHCH)−、−CHCHCH[CHCHCH=C(CH]CH−、−CHCH(C−)(CH)[CHCHCH=C(CH]、そして−CHCH[CH(CH)[CHCHCH=C(CH]−のような、三置換型C=Cを含むミルセンから誘導できる一価の不飽和構造;および、−CHCH(CH=CH)CHCHCHC(CH−、−CHCH(CH=CH)CHCHCH[CH(CH]−、−CHC(=CH−CH)CHCHCHC(CH−、−CHC(=CH−CH)CHCHCH[CH(CH]−、−CHCHC(=CH)CHCHCHC(CH−、−CHCHC(=CH)CHCHCH[CH(CH]−、−CHCH=C(CHCHCHCHC(CH−、そして−CHCH=C(CHCHCHCH[CH(CH]のような三置換型C=Cを欠くミルセンから誘導できる一価の不飽和構造。
の代表例は、下記を含むが、それらに限定されない:ジエチレンシクロヘキサン;1,2,4−トリエチレンシクロヘキサン;ジエチレンベンゼン;フェニレン;−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−、そして−CHCHCHCHCHCHCHCH−のような−(CH−(gは好ましくは、1から29であり、他端で末端がさらに置換される末端直鎖のアルキル)、そして−CH(CHCH(CH)−のようなベータ位置換型類似体(iは好ましくは、0から16である);−CHCHC(CHCH−;メタリルクロリドから誘導できる構造、−CHCH(CH)CH−;−CHCH(C)CHCH−そして−CHCH(C)CH(CH)−のようなジビニルベンゼンから誘導できる構造(記号Cは二置換型ベンゼン環を表す);−CHCH(CH)(C)CH(CH)CH−のようなジプロペニルベンゼンから誘導できる構造(記号Cは二置換型ベンゼン環を表す);−CHCHCHCH−、−CHCHCH(CH)−、そして−CHCH(CHCH)−のような、ブタジエンから誘導できる構造;−CHCHCHCH(CH)−、−CHCHCH(CHCH)−、そして−CHCH(CHCHCH)−のような、ピペリレンから誘導できる構造;−CHCH(CH)CHCH−、−CHCH(CH)CH(CH)−、−CHC(CH)(CHCH)−、−CHCHCH(CH)CH−、−CHCHC(CH−、そして−CHCH[CH(CH]−のようなイソプレンから誘導できる構造;−CHCH−ノルボルニル−、−CHCH−シクロヘキシル−の異性体;ノルボルナン、シクロヘキサン、シクロペンタン、テトラヒドロジシクロペンタジエンまたはシクロドデセンから二つの水素原子の除去によって得られるジラジカル;リモネンから誘導できる構造、−CHCH(4−CH−1−C−)CH(記号Cは二位の置換を欠く三置換型シクロヘキサン環の異性体を表す);−CHCH(ビニルC)CHCH−そして−CHCH(ビニルC)CH(CH)−のようなトリビニルシクロヘキサンから誘導できるモノビニル含有構造(記号Cは三置換型シクロヘキサン環の異性体を表す);−CHCH[CHCHCH=C(CH]CHCH−、−CHCH[CHCHCH=C(CH]CH(CH)−、−CHC[CHCHCH=C(CH](CHCH)−、−CHCHCH[CHCHCH=C(CH]CH−、−CHCH(C−)(CH)[CHCHCH=C(CH]、そして−CHCH[CH(CH)[CHCHCH=C(CH]]−のような三置換型C=Cを含むミルセンから誘導できる一価の不飽和構造;および、−CHCH(CH=CH)CHCHCHC(CH−、−CHCH(CH=CH)CHCHCH[CH(CH]−、−CHC(=CH−CH)CHCHCHC(CH−、−CHC(=CH−CH)CHCHCH[CH(CH]−、−CHCHC(=CH)CHCHCHC(CH−、−CHCHC(=CH)CHCHCH[CH(CH]−、−CHCH=C(CHCHCHCHC(CH−、そして−CHCH=C(CHCHCHCH[CH(CH]のような三置換型C=Cを欠くミルセンから誘導できる一価の不飽和構造。
本発明の別の実施態様において、シラン(10)は、そのGおよびG基中の炭素原子の合計が、3から18、有利には、6から14である構造を持つ。ブロック化メルカプト断片中の炭素の量は、有機重合体への無機充填剤の分散を容易にし、これによって硬化された充填ゴムにおける特性のバランスを向上させる。
本発明のさらに別の実施態様において、Gは−CHCHCHCHCHCHCH−であり、Gは−CHCHCH−であり、rは1であり、そしてsは1である。
RおよびR基の代表例は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、オクテニル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、トリルおよびアリルのような1から18の炭素原子またはそれ以上の分岐および直鎖のアルキルである。
一つの実施態様において、R基はC−Cのアルキルおよび水素から選択され、R基は水素、メチル、エチルおよびプロピルから選択される。
Xの具体例は、メトキシ、エトキシ、イソブトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、アセトキシ、オキシマート、および2−ヒドロキシエポキシ、2−ヒドロキシプロポキシ、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロポキシ、3−ヒドロキシプロポキシ、3−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ、3−ヒドロキシブトキシ、4−ヒドロキシ−2−メチルペンタ−2−オキシそして4−ヒドロキシブタ−1−オキシのような、ジオール、−O(RCROHから誘導される一価のヒドロキシアルコキシ基であり、式中、fは上に定義される。Xは、メチルおよびエチルのような一価のアルキル基でもよい。
具体的な実施態様において、Xは、メトキシ、エトキシ、アセトキシ、メチル、エチル、2−ヒドロキシエトキシ、2−ヒドロキシプロポキシ、3−ヒドロキシ−2,2,−ジメチルプロポキシ、3−ヒドロキシプロポキシ、3−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ、3−ヒドロキシブトキシ、4−ヒドロキシ−2−メチルペンタ−2−オキシおよび4−ヒドロキシブタ−1オキシのうちの一つである。
およびZの具体例は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,4−ブタンジオール、シクロヘキサンジメタノールおよびピナコールのようなジオールから誘導される二価のアルコキシ基である。エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1、3−ブタンジオールおよび2−メチル−2,4−ペンタンジオールから誘導される二価のアルコキシ基が好ましい。
本発明の実施態様において、ZおよびZは、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオールおよび2−メチル−2,4−ペンタンジオールから誘導される二価のアルコキシ基である。
ここでシランの環状ジアルコキシ含有量は、ゲル化に通じる、過度の橋架け結合(crosslinking)を防止するために、存在するジアルコキシの合計含有量に対して充分に高くしておくべきである。もし、係数uによって指し示される構造中のXが大きい場合は、過度の橋架け結合を避けることもできる。一つの実施態様において、式(10)および(11)のvおよびwは、v/w比が0と10との間にある程度の量である。別の実施態様において、uは1から約2であり、ただし、u+v+2w=3、という条件である
環状および/または架橋ジアルコキシシリル基と、フリーおよびブロック化メルカプト基とを含む、本発明の有機官能性シランの代表例は、下記を含むが、それらに限定されない:チオ酢酸2−(2−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イル)−エチルエステル;チオ酢酸3−(2−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イル)−プロピルエステル;チオ酪酸3−(2−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イル)−プロピルエステル;オクタンチオ酸3−(2−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イル)−プロピルエステル;オクタンチオ酸S−[3−(2−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−4,4,6−トリメチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−1,1−ジメチル−ブトキシ}−4,4,6−トリメチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イル)−プロピル]エステル;オクタンチオ酸S−[3−(2−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−4−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−ブトキシ}−4−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イル)−プロピル]エステル;ウンデカンチオ酸S−[3−(2−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−4−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−ブトキシ}−4−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イル)−プロピル]エステル;ヘプタンチオ酸S−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステル;ヘプタンチオ酸S−[3−(2−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシレパン−2−イル)−プロピル]エステル;チオプロピオン酸3−{2−[3−((3−メルカプト−プロピル)−メチル−{2−メチル−3−[5−メチル−2−(3−プロピオニルスルファニル−プロピル)−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−プロポキシ}−シラニロキシ)−2−メチル−プロポキシ]−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシレパン−2−イル}−プロピルエステル;オクタンチオ酸3−{2−[3−((3−メルカプト−プロピル)−メチル−{2−メチル−3−[5−メチル−2−(3−オクタノイルスルファニル−プロピル)−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−プロポキシ}−シラニロキシ)−2−メチル−プロポキシ]−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシレパン−2−イル}−プロピルエステル;オクタンチオ酸S−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−(3−オクタノイルスルファニル−プロピル)−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステル;オクタンチオ酸S−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステル;オクタンチオ酸S−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[{3−[ビス−(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−(3−メルカプト−プロピル)−(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−シラニル)−プロピル]エステル;ジメチル−チオカルバミン酸S−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステル;ジメチル−ジチオカルバミン酸3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステル;ジメチル−ジチオカルバミン酸3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステル;チオ炭酸O−エチルエステルS−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステル;トリチオ炭酸エチルエステル3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステル;トリチオ炭酸エチルエステル3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステル;ジチオ酪酸3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステル;ジチオ酪酸3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステル;ジエチル−ジチオカルバミン酸3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステル;ジエチル−ジチオカルバミン酸3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステル;N−メチル−チオブチルイミド酸3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステル;N−メチル−チオブチルイミド酸3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステル;チオリン酸O,O’−ジエチルエステルS−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステル;チオリン酸O−エチルエステルS−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステルO’−プロピルエステル;ジチオリン酸O−エチルエステルS−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステルO’−プロピルエステル;トリチオリン酸S,S’−ジエチルエステルS’’−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステル;テトラチオリン酸ジエチルエステル3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステル;テトラチオリン酸ジエチルエステル3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル))−プロピルエステル;テトラチオリン酸エチルエステル3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステルプロピルエステル;メチル−ホスホノジチオ酸S−エチルエステルS−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステル;ジメチル−ホスフィノチオ酸S−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステル、など。
別の実施態様において、本発明の環状および架橋ジアルコキシのフリーおよびブロック化メルカプト官能性シランは、下記を含むが、それらに限定されない:オクタンチオ酸S−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[{3−[ビス−(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−(3−メルカプト−プロピル)−(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−シラニル)−プロピル]エステル;オクタンチオ酸S−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステル;オクタンチオ酸3−(2−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イル)−プロピルエステル;オクタンチオ酸S−[3−(2−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−4,4,6−トリメチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−1,1−ジメチル−ブトキシ}−4,4,6−トリメチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イル)−プロピル]エステル;オクタンチオ酸S−[3−(2−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−4−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−ブトキシ}−4−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イル)−プロピル]エステル;ウンデカンチオ酸S−[3−(2−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−4−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−ブトキシ}−4−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イル)−プロピル]エステル;ヘプタンチオ酸S−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステル;ヘプタンチオ酸S−[3−(2−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシレパン−2−イル)−プロピル]エステル;チオプロピオン酸3−{2−[3−((3−メルカプト−プロピル)−メチル−{2−メチル−3−[5−メチル−2−(3−プロピオニルスルファニル−プロピル)−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−プロポキシ}−シラニロキシ)−2−メチル−プロポキシ]−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシレパン−2−イル}−プロピルエステル;およびオクタンチオ酸3−{2−[3−((3−メルカプト−プロピル)−メチル−{2−メチル−3−[5−メチル−2−(3−オクタノイルスルファニル−プロピル)−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−プロポキシ}−シラニロキシ)−2−メチル−プロポキシ]−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシレパン−2−イル}−プロピルエステル。
環状および/または架橋性シリル基と、フリーおよびブロック化メルカプタン基の両方とを含む、本発明の有機官能性シラン組成物は、通常、個々のシラン内にフリーおよびブロック化メルカプト基がランダムに分布する。しかし、本発明に従って、フリーおよびブロック化メルカプタン基が住み分けされたシランを調製できる。この住み分け(segregation)は、フリーのメルカプタン基に最も近い隣接基が、他のフリーのメルカプタン基である、またはブロック化メルカプタン基に最も近い隣接基が、他のブロック化メルカプタン基である組成物を生成する。フリーおよびブロック化メルカプタン基の住み分けは、ブロック化メルカプト官能性の環状および架橋シランが、フリーのメルカプト官能性の環状および架橋シランと物理的に混合される場合に、起こりうる。
さらに、この新規シラン組成物は、単官能性アルコキシ基だけを含むフリーおよびブロック化メルカプト官能性シラン成分も含むこともできることが理解される。この単官能性アルコキシ基だけを含むフリーおよびブロック化メルカプト官能性シランは、本発明の新規シランの調製において、試薬として使用してよい。しかし、この単官能性アルコキシ基は、使用の間にVOC排出に寄与することがあると理解される。さらに、この環状および架橋ジアルコキシのブロック化メルカプト官能性シランの部分的な加水分解物および/または縮合物(すなわち、環状および架橋ジアルコキシのブロック化メルカプト官能性シロキサンおよび/またはシラノール)は、この部分的な加水分解物および/または縮合物が、本発明の新規シランの製造の大部分の方法の副産物であり、または貯蔵中に、特に、湿度の高い条件で、またはシランの調製の際にとどまった残留水が、調製後に完全には除かれない条件のもとで生成しうることから、このシランによって包含されてもよいことが理解される。
その上に、シラン(10)および(11)の部分的から実質的までの加水分解は、シロキサン結合を含む新規シラン、すなわち、Z=(−O−)0.5を生成し、そして、ここで記載されるシランによって包含される。新規シランは、適切な化学量論的または過剰の水を、シランに関して記載される調製の方法に盛り込むことによって意図的に調製されうる。加水分解物およびシロキサンを包含するシラン構造は、式(10)および(11)によって表される構造に記載され、式中、Z=(−O−)0.5の下付文字v、および/またはX=OHの下付文字uは、かなり大きい(すなわち、ゼロより相当に大きい)。本発明の一つの実施態様において、ジオキシ架橋基、[−O(RCRO−]0.5、に対するシロキサン架橋基、(−O−)0.5、の比は約0から約1の範囲内である。別の実施態様において、この比は約0から約0.2の範囲内である。
本発明の別の実施態様において、有機官能性シランは、その混合物を含むが、多孔質重合体、カーボンブラック、シリカのようなケイ質の物質などのような微粒子の担体に担持させることができ、それが、ゴム配合操作においては、ゴムへの添加用の固体の形態になる。
有機官能性シラン(10)および(11)、および、それの混合物は、多数の具体的な実施態様がある、上に記載された一般的な調製プロセスによって調製できる。一般に、シラン(10)および(11)の一つまたはそれの混合物の作製に関するプロセスの実施態様は、式(1)、(2)および(3)の一つまたはそれ以上のアルコキシシランと、式(6)の一つまたはそれ以上のポリヒドロキシ含有化合物との間のエステル交換反応を含む。
一つの実施態様において、有機官能性シラン(10)および/または(11)を調製するプロセスは、下記を含有する:
a)式(1)または(2)の少なくとも一つのブロック化メルカプト官能性シランを、任意選択でエステル交換触媒の存在下で、構造HO(RCROHを持つ少なくとも一つのジオールでエステル交換すること:
[[(ROC(=O))-(G)]-Y-S]-G-(SiX) (1)
または
[(XSi)-G]-[Y-[S-G-SiX]] (2)
式中、G、G、R、Y、X、a、b、c、j、k、p、q、rおよびsの各々は、上記に定義され、ただし、Xの少なくとも一つは加水分解性基である、という条件である;そして、
b)例えば、強塩基の添加により、ブロック基(blocking group)を一部除去し、フリーのメルカプタン基を得ること。
最初の反応は、ブロック化メルカプト官能性アルコキシシランとジオールとの混合物を、エステル交換されるシリル基1モル当たり、ジオール約0.1モルから約3.0モルのモル比で、反応させることによって実施できる。別の実施態様において、モル比はトリアルコキシシリル基に対して約1.0から約2.5の範囲でありうる。この反応は、約0.1から約2000mmHg絶対圧の範囲で圧力を維持しつつ、約0から約150℃、そして、その間の総ての部分的な範囲である温度で実施できる。一つの実施態様において、温度は約30℃から約90℃、そして、その間の総ての部分的な範囲でありうる。別の実施態様において、圧力は約1から約80mmHg絶対圧の範囲でありうる。当業者が認識しているように、過剰のジオールを用いると反応を加速できるが、しかし、これはコストを上げるかもしれないので、この条件のもとでは必要ではない。この反応は、望まれる反応温度および真空度で、ブロック化メルカプト官能性アルコキシシランにジオールをゆっくりと添加することによって実施できる。より低沸点のモノアルコールは、生成されるにつれて、蒸留サイクルによって反応混合物から除去することができる。モノアルコールの除去は、反応の完了を促進するのに役立つ。反応は、任意選択でエステル交換触媒を用いて、触媒作用を及ぼすことができる。適当なエステル交換触媒は、pKが5.0未満である強プロトン酸、スズ、鉄、チタンの錯体のような遷移金属錯体および他の金属触媒である。この反応に適当な触媒は、M.G.ボロンコフ(M.G.Voronkov)、V.P.ミレシュケビッチ(V.P.Mileshkevich)、およびYu.A.ユツェレフスキ(Yu.A.Yuzhelevskii)著、「シロキサン結合、物理的特性および化学的変換」第5章、プレナム出版社(Plenum Publishing Company))の一部門、コンサルタンツ出版(Consultants Bureau)、ニューヨーク(1978)、に開示され、それを援用することによって本明細書の一部としてここに編入する。強塩基がエステル交換触媒として一般に不適当であるのは、ジオールと、ブロック化メルカプト官能基との反応を促進し、ブロック基の除去をもたらすからである。酸触媒または金属触媒は、約10ppmから約2重量パーセントの範囲で使うことができる。
エステル交換反応が完了に達した後、強塩基が、部分的にブロック基を除去するために添加されてよい。一つの実施態様において、適当な塩基は、5.0未満のpKを有する塩基であり、金属アルコキシド、アミド(−NR)、メルカプチドおよびカルボナートであり、ここで、金属イオンはリチウム、ナトリウムまたはカリウムであるが、それらに限定されない。除去されるブロック基の量は、添加される塩基の量に依存する。強塩基はアルコキシシリル基のエステル交換反応で使われたプロトン酸を最初に中和する、と理解される。それゆえ、ブロック基の望まれる量を除去するために要する量より過剰の追加的な塩基が、最初に、この中和を完了し、次に望まれるレベルまでブロック基を除去するために必要とされることになる。一つの実施態様において、添加される付加的な塩基の量は、ブロック化メルカプト基に対し、約0.0005から約0.05モル当量の範囲である。別の実施態様においては、約0.001から約0.01モル当量の塩基が添加される。
ブロック基が部分的に除去された後、最終の混合物は、任意選択で、緩衝液で処理できる。混合物の緩衝液処理は、ブロック基の一層の除去を抑制することになり、したがって長期にわたる生成物の安定性に寄与することになる。
ブロック化メルカプト官能性シランのエステル交換の生成物は、低粘度の反応生成物によって示されるように、二量体そして他の環状および架橋オリゴマーの生成に加えて、かなりの割合の単量体物質を含有することができる。
本発明の有機官能性シラン組成物を作製するプロセスは、任意選択で、不活性溶媒を利用できる。溶媒は、希釈剤、担体、安定剤、還流助剤または加熱剤として役目を果たしてよい。一般に、反応に加わらない、または調製プロセスに悪影響を及ぼさない不活性溶媒を使うことができる。一つの実施態様において、溶媒は、通常の条件下で液体であり、約150℃未満の沸点を持つ。適当な溶媒の例は、トルエン、キシレン、ヘキサン、ブタン、ジエチルエーテル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、四塩化炭素、メチレンクロリドなどのような、芳香族、炭化水素、エーテル、非プロトン性または塩素化の炭化水素溶媒を含む。
本発明の一つの実施態様において、アルコキシシランをジオールでエステル交換するプロセスは連続的に実行できる。連続操作の場合に、このプロセスは、下記を含有する:
a)薄膜型反応器において、環状および/または架橋ジアルコキシ基と、副生成物のモノアルコールとを含むブロック化メルカプトシランを得るために、式5の少なくとも一つのシランと、少なくとも一つのジオールと、任意選択でエステル交換触媒、とを含有する薄膜型反応媒体を反応させること;
b)反応を促進するために薄膜から副生成物のモノアルコールを蒸発させること;
c)任意選択で、凝縮によって副生成物のモノアルコールを回収すること;
d)塩基の添加によって部分的にブロック基を除去すること;
e)任意選択で、ブロック解除工程の副生成物を除去すること;
f)有機官能性シランの反応生成物を回収すること;そして、
g)任意選択で、反応媒体を中和し、有機官能性シラン生成物の保存安定性を向上させる。
連続の薄膜型プロセスで使われる、ブロック化メルカプト官能性アルコキシシランに対するジオールのモル比は、ジオール基で置換されることが望まれるアルコキシ基の数に依存する。理論上は、エステル交換されるアルコキシシリル基当たりジオール約0.5モルというモル比が必要とされる。トリアルコキシシランに関しては、一つのジオールが二つのアルコキシ基を置換するときの化学量論上の当量モル比は約1である。しかし、多くの場合、ジオールの水酸基の一つだけがアルコキシシリル基と反応する。このジオールは、式(10)および(11)でXと定義される。ジオールは、ここでは「ヒドロキシアルコキシ」に言及するが、粘度を低減し、シランのゲル化を抑制する。当業者なら容易に認識するように、過剰のジオールを用いれば反応速度を向上できる。
膜を形成することに関する方法は、技術上知られた方法でよい。典型的な既知の装置は、流下液膜式(falling film)またはワイプト薄膜蒸発器(wiped film evaporator)を含むが、それらに限定されない。最小の膜厚および流速は、膜形成表面に関する最小濡れ速度に依存する。最大の膜厚および流速は、膜および装置に関する溢流点(flooding point)によって決まる。アルコールは、膜を加熱することによって、膜上の圧力を低減することによって、または両方の組合せによって膜から蒸発する。一つの実施態様において、緩やかな加熱および減圧が活用され、本発明の構造を形成する。このプロセスを働かせるための最適な温度および圧力(不完全真空)は、このプロセスで使われる具体的なブロック化メルカプト官能性シランのアルコキシ基およびジオールによって決まることになる。その上、もし任意選択により不活性溶媒がこのプロセスで使用されるなら、その選択は活用される最適の温度および圧力(不完全真空)に影響を及ぼすことになる。そのような溶媒の例は、上に記載された溶媒を含む。
膜から蒸発された副生成物のアルコールは、標準的な不完全真空形成装置によって反応蒸留装置から除去され、そして凝縮され、集められ、他のプロセスへのフィードとしてリサイクルできる。シラン生成物は、標準的な手段によって、反応蒸留装置から液相として回収される。もし不活性溶媒が使われているならば、またはもしさらに精製が必要ならば、シラン生成物を、別の同じような蒸留装置または蒸留塔に供給して、分離をさせてよい。
塩基の添加は、ジオールとシランとの間のエステル交換反応が完結後に行うべきである。一つの実施態様において、この反応は別々の反応器で生ずることができ、その結果、塩基はエステル交換触媒を中和しない、またはブロック基の除去の触媒作用を行わない。エステル交換された中間生成物は、そのプロセスを容易にするために、例えば、移送ラインおよび重力、減圧または昇圧、または機械ポンプを活用して連続的に第二の反応器に移送できる。第二の反応器において、ブロック解除反応は塩基の添加によって起こすことができる。
任意選択でエステル交換された反応生成物は、生成物の保管性を向上させるために中和することができる。
本発明の別の実施態様において、フリーおよびブロック化メルカプタン基の両方を含む有機官能性シランを調製するプロセスは下記を含有する:
a)下記の化学構造の少なくとも一つのブロック化メルカプト官能性シラン;
[[(ROC(=O))-(G)]-Y-S]-G-(SiX) (1)
および/または
[(XSi)-G]-[Y-[S-G-SiX]] (2)
と、下記の化学式のメルカプト官能性シラン;
(HS)-G-(SiX) (3)
とを混合すること、
式中、G、G、R、Y、X、a、b、c、j、k、p、q、rおよびsの各々は、上に定義されたとおりであり、ただし、Xの少なくとも一つは加水分解性基である、という条件である;
b)任意選択でエステル交換触媒の存在下で、工程(a)からのシラン混合物をジオールHO(RCROHと反応させること、式中、fおよびRは上に定義されたとおりである;
c)副生成物のモノアルコールを除去すること;そして、
d)任意選択で、プロトン性エステル交換触媒が、もし使われているのであれば、塩基で中和すること。
フリーおよびブロック化メルカプト官能性シランの混合物のエステル交換に関する反応条件は、ブロック化メルカプト官能性シランに関して上に記載されている。しかし、エステル交換反応が完結後、もしプロトン性触媒が使われているならば、反応混合物は中和できる。触媒の中和は、反応生成物の保存安定性を向上させよう。
本発明の一つの実施態様において、下記のブロック化メルカプト官能性シランの量;
[[(ROC(=O))-(G)]-Y-S]-G-(SiX) (1)
または
[(XSi)-G]-[Y-[S-G-SiX]] (2)
および下記のフリーのメルカプト官能性シランの量;
(HS)-G-(SiX) (3)
は約100:1から約0.2:1の範囲の、シラン(3)に対するシラン(1)および/または(2)のモル比である。
式中、G、G、R、Y、X、a、b、c、j、k、p、q、rおよびsの各々は、上に定義されたとおりであり、ただし、Xの少なくとも一つは加水分解性基である、という条件である。
別の実施態様において、シラン(3)に対するシラン(1)および/または(2)のモル比は、約10:1から約1:1の範囲である。もしアルコキシシランの、ジオールでのエステル交換を促進するためにプロトン性触媒が使われているならば、ジオールとブロック化メルカプタン基との反応を抑制するために触媒を塩基で中和することが有用かもしれない。しかし、塩基の化学量論的な量だけがプロトン性触媒を中和するために必要とされる。それより多く量の塩基を使用すると、ブロック基の除去を促進することになる。
本発明の、さらに別の実施態様において、フリーおよびブロック化メルカプタン基の両方を含む有機官能性シランを調製するプロセスは、下記を含有する:
a)下記の少なくとも一つのブロック化メルカプト官能性シラン:
[[(ROC(=O))-(G)]-Y-S]-G-(SiX) (1)
および/または
[(XSi)-G]-[Y-[S-G-SiX]] (2)
を、任意選択でエステル交換触媒の存在下で、少なくとも一つのジオールHO(RCROHでエステル交換すること、ここで、fおよびRは上に定義したとおりである;
式中、G、G、R、Y、X、a、b、c、j、k、p、q、rおよびsの各々は、上に定義されたとおりであり、ただし、Xの少なくとも一つは加水分解性基である、という条件である、
b)任意選択で、工程(a)によって生成する反応混合物から副生成物のアルコールを除去すること;
c)下記の少なくとも一つのメルカプト官能性シラン:
(HS)-G-(SiX) (3)、
を、任意選択でエステル交換触媒の存在下で、ジオールHO(RCROHでエステル交換すること、ここで、fおよびRは上に定義されたとおりであり、
式中、G、X、rおよびsの各々は、上に定義されたとおりであり、ただし、Xの少なくとも一つは加水分解性基である、という条件である;
d)任意選択で、工程(c)によって生成する反応混合物から副生成物のアルコールを除去すること;
e)工程(a)からの生成物シランを工程(c)からの生成物シランと混合し、所定量のメルカプタンおよびブロック化メルカプタン基を有する混合物を得ること;
f)任意選択で、もしプロトン性触媒が使われているのであれば、工程(e)からの生成物混合物を塩基で中和すること。
本発明の一つの実施態様において、工程aで調製されたシランおよび工程dで調製されたシランの、シランfを生成するためのモル比は、約100:1から約0.2:1の範囲である。別の実施態様において、工程aからのシランおよび工程dからのシランの、シランfを生成するためのモル比は、約10:1から約1:1の範囲である。フリーのメルカプト基に対するブロック化メルカプタン基の望まれる比率は、混合比率によって決定されることが理解される。調製されたシランの構造は、フリーおよびブロック化メルカプト基の分布において二つの山であってよい。生成されたオリゴマーおよび重合体は、フリーのメルカプト基の最も近い隣接基が他のフリーのメルカプト基であり、同様に、ブロック化メルカプト基の最も近い隣接基が他のブロック化メルカプト基であるようなセグメントを持ってよい。フリーおよびブロック化メルカプト基の分布は、それゆえにランダムではない。フリーおよびブロック化メルカプト官能性シランをエステル交換することに関する反応条件およびプロセスは上に与えられている。
さらに、本発明に基づき、充填エラストマー組成物は、下記を含有する:
a)炭素−炭素二重結合を含む少なくとも一つのエラストマー;
b)少なくとも一つの無機の微粒子の充填剤;および
c)下記からなる群から選択される少なくとも一つの有機官能性シランを含有する有機官能性シラン組成物:
(i)少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基および/または環状ジアルコキシシリル基を有するメルカプトシラン、
(ii)少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基および/または環状ジアルコキシシリル基を有するブロック化メルカプトシラン、
(iii)メルカプトシラン単位のケイ素原子が、架橋ジアルコキシ基を介してお互いに結合され、各々のシランが、少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基または環状ジアルコキシシリル基を、任意選択で有する、メルカプトシラン二量体、
(iv)ブロック化メルカプトシラン単位のケイ素原子が、架橋ジアルコキシ基を介してお互いに結合され、各々のシラン単位が、少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基または環状ジアルコキシシリル基を、任意選択で有する、ブロック化メルカプトシラン二量体、
(v)メルカプトシラン単位のケイ素原子が、架橋ジアルコキシ基を介して、ブロック化メルカプトシラン単位のケイ素原子に結合され、各々のシラン単位が、少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基または環状ジアルコキシシリル基を、任意選択で有する、メルカプトシラン単位を有するシラン二量体、
(vi)隣接するメルカプトシラン単位のケイ素原子が、架橋ジアルコキシ基を介してお互いに結合され、末端のメルカプトシラン単位が少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基または環状ジアルコキシシリル基を有するメルカプトシランオリゴマー、
(vii)隣接するブロック化メルカプトシラン単位のケイ素原子が、架橋ジアルコキシ基を介してお互いに結合され、末端のメルカプトシラン単位が少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基または環状ジアルコキシシリル基を有するブロック化メルカプトシランオリゴマー、および
(viii)、隣接するシラン単位のケイ素原子が、架橋ジアルコキシ基を介してお互いに結合され、末端のシラン単位が少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基または環状ジアルコキシシリル基を有する、少なくとも一つのメルカプトシラン単位および少なくとも一つのブロック化メルカプトシラン単位を有するシランオリゴマー、ただし、
ここで、この組成物が(i)、(iii)および(vi)の一つまたはそれ以上を含み、この組成物が、付加的に(ii)、(iv)、(v)、(vii)および(viii)の一つまたはそれ以上を含み、そして、ここで、この組成物が(ii)、(iv)および(vii)の一つまたはそれ以上を含み、この組成物が、付加的に(i)、(iii)、(v)、(vi)および(viii)の一つまたはそれ以上を含む、という条件である。
先述の充填エラストマー組成物の一つの実施態様において、有機官能性シラン組成物は、下記の少なくとも一つを含有する:
[[[(ROC(=O))p-(G1)j]k-Y-S]r-G2-(SiXuZb vZc w)s]m[(HS)r-G2-(SiXuZb vZc w)s]n (10)
および/または
[[XvZb vZc wSi)q-G2]a-[Y-[S-G2-SiXuZb vZc w]b]c]m[(HS)r-G2-(SiXuZb vZc w)s]n (11)、
式中、
Yの各々は、多価の種(Q)A(=E)から独立して選択され、各々、式中、不飽和のヘテロ原子(E)に接続された原子(A)は硫黄に接続され、硫黄は、順に基Gによってケイ素原子に連結され;
Rの各々は、水素、不飽和を含んでも含まなくてもよい直鎖、環状または分岐のアルキル基、アルケニル基、アリール基およびアラルキル基からなる群から独立して選択され、ここで、水素以外の各々のRは1から18の炭素原子を含み;
の各々は、アルキル、アルケニル、アリールまたはアラルキルの置換によって誘導される一価および多価の基からなる群から独立して選択され、式中、G1は1から約30の炭素原子を持つことができ、ただし、もしG1が一価であれば、G1が水素でありうる、という条件であり;
の各々は、アルキル、アルケニル、アリールまたはアラルキルの置換によって誘導される二価または多価の基からなる群から独立して選択され、式中、Gは1から約30の炭素原子を持つことができ;
Xの各々は、−Cl、−Br、RO−、RC(=O)O−、RC=NO−、RNO−、RN−、−R、HO(RCRO−からなる群から独立して選択され、式中、各々のRが上述のとおりであり、Rの各々は、Rについて上に記載された構成要素のうちの一つによって独立して与えられ;
の各々は、二つのケイ素原子間の架橋構造を形成し、これは(−O−)0.5および[−O(RCRO−]0.5からなる群から独立して選択され、式中、Rの各々は、Rについて上に記載された構成要素のうちの一つによって独立して与えられ;
の各々は、ケイ素原子と環状構造を形成し、これは−O(RCRO−によって独立して与えられ、式中、Rの各々は、Rについて上に記載された構成要素のうちの一つによって独立して与えられ;
Qの各々は、酸素、硫黄、および(−NR−)からなる群から独立して選択され;
Aの各々は、炭素、硫黄、リンおよびスルホニルからなる群から独立して選択され;
Eの各々は、酸素、硫黄、および(−NR−)からなる群から独立して選択され;
下付文字、a、b、c、f、j、k、m、n、p、q、r、s、u、v、wおよびzの各々は、下記のように独立して与えられる:aは0から約7であり;bは1から約3であり;cは1から約6であり;fは1から約15であり、jは0から約1であり、しかし、もしpが1の場合に限りjは0であってよく;kは1から2であり、ただし、
もしAが炭素、硫黄またはスルホニルであれば、(i)a+b=2および(ii)k=1であり;
もしAがリンであれば、(i)c>1および(ii)b=1の両方でない限り、a+b=3であり、このとき、a=c+1である、という条件であり;そして、
もしAがリンであれば、kは2である、という条件であり;
mは1から約20であり、nは1から約20であり、pは0から5であり、qは0から6であり;rは1から3であり;sは1から3であり;uは0から3であり;vは0から3であり;wは0から1であり、ただし、u+v+2w=3であり;zは0から約3であり;そして、ただし、上の構造の各々は、二官能性のアルコキシ基である、少なくとも一つの加水分解性基、ZまたはZを含むという条件である。
本発明の範囲に入るのは、先述の充填エラストマー組成物から作製される、製品、特にタイヤである。本発明は、ゴム製造の間、揮発性有機化合物(VOC)排出を著しく低減し、有機重合体と無機充填剤間のカップリングを向上させるための手段を提供する。
記載された有機官能性シラン系の組成物は、エラストマー樹脂(すなわち、ゴム)と無機充填剤との間のカップリング剤として有用である。有機官能性シラン組成物は、メルカプタン基の高い効率が、高い加工粘度、望ましいレベルに達しない充填剤分散、時期尚早の硬化(早期加硫)および異臭のような、メルカプトシランの使用に典型的に関連する有害な副作用なしに活用できる点で類がない。この利点が得られるのは、メルカプタン基が、使用の際にジオール、または高級ポリヒドロキシ基含有化合物を放出する高沸点の化合物の一部だからである。このシラン系の組成物においてフリーおよびブロック化メルカプト基を組合せると、ゴムの配合にあたって、有機重合体に対するカップリング量を調整することが可能になる。この生産に直接関与しない混合工程の間、環状および/または架橋アルコキシシリル基は、充填剤と反応することがあり、本質的にフリーのメルカプタン基だけがゴムと反応することがある。ブロック化メルカプタン基は本質的に不活性のままであり、ゴムを配合する操作の間、無機充填剤を分散させるのに役立つ。したがって、混合の間に重合体に対する充填剤のカップリング量が調整可能であり、これによって、望ましくない時期尚早の硬化(早期加硫)およびそれに伴って起こる粘度の望ましくない上昇を最小にし、同時に、磨耗の指標である強化指数のような最終用途の特性を促進する。したがって、時期尚早の硬化を回避または減少できる結果生ずる高弾性と磨耗抵抗のバランスのような、より良い硬化充填ゴムの特性を達成できる。
有機官能性シラン系の組成物は、ゴム産業およびタイヤ産業で広範囲に使用されてきた従来のカップリング剤に対して著しい利点を与える。このシランは、普通、分子構造の中に三つのアルコキシ基、例えば、各々のケイ素原子上のエトキシ基、を含み、シランが充填剤にカップリングするゴム製造プロセスの間、各々のシラン当量に対し、単純なモノヒドロキシアルコール、例えば、エタノールの3モルまでを放出することになる。単純なモノアルコールの放出が重大な不利な点であるのは、それが可燃性であり、それゆえ火災の脅威をもたらすからであり、それが揮発性有機化合物(VOC)排出の非常に重大な原因に寄与し、それゆえ環境に有害である恐れがあるからである。
記載された有機官能性シラン系の組成物は、揮発性のモノアルコールの排出を、シラン当量当たり1モルちょうど、1モル未満、そして本質的に0モルにさえ低減させることによって、先述の問題を解決するか、または大いに緩和する。これが達成できるのは、シランアルコキシ基が、ポリヒドロキシアルコール、例えばジオールから誘導された架橋基、で置き換えられ、したがってそのようなポリヒドロキシアルコールが、ゴム製造プロセスの間に、放出されるモノアルコールの多く、またはほぼ全部の代わりに、放出されるからである。例えば、ゴム加工温度よりかなり高い沸点を持っているジオールは、例えば、エタノールの場合のように、ゴム製造プロセスの間、ゴムから蒸発されないが、しかしその高い極性に起因してシリカ表面に移行し、シリカのようなケイ質の充填剤の表面に水素結合されて、ゴム中に保持される。シリカ表面のジオールの存在は、後続の硬化プロセスにおいてエタノールでは得られない一層の利点(ゴム配合プロセスの間、その揮発性および追い出しに起因する)をもたらし、そのような存在はシリカ表面が硬化薬剤を結合することを防止し、それゆえ硬化を妨害する。ジオール系ではない従来のシランは、シリカ結合に起因する消耗を埋め合わせるために、より多くの硬化薬剤を必要とする。
硬化薬剤の添加の前におよび/または同時に、ゴム配合調合物への炭化水素系のジオールの添加は、特に硬化薬剤、およびアミン、アミド、スルフェンアミド、チウラムおよびグアニジンのような、しかしそれらに限定されない、極性物質の効率的な活用に関して有利である。ジオールが、もっぱらジオール誘導のシランの形態で添加されても、またはシランカップリング剤との組み合わせでフリーのジオールとして添加されても、ジオールの極性はゴム配合プロセスに対して有利である。この極性物質は、充填剤との双極子相互作用に起因して充填剤表面に移行する傾向がある。極性物質が、充填エラストマーの可塑化、および硬化反応の加速または遅延を含む機能を発揮する有機重合体マトリックス内で、この傾向は、極性物質を利用不可能にすることが多い。炭化水素系のジオールは、硬化薬剤がシリカ表面に結合する傾向を妨害することによって、それにより、機能を発揮させるためにゴムマトリックス中に強制的に追いやることによって、硬化薬剤の機能を高める。炭化水素系のジオールは、それ自身が非常に極性であることによって、そしてそれ自身が充填剤表面に結合し、硬化薬剤が充填剤に結合する余地を少なくすることによって、これを成し遂げる。炭化水素系のジオールは、このように充填剤から硬化薬剤を遠ざける薬剤として働く。
炭化水素系のジオールの短い鎖は、キレート効果によって機能をさらに高める。一つの実施態様において、Zおよび/またはZの水酸基間の炭素原子の数は重要であり、そして二価のラジカル−O(RCRO−によって定義され、ここで、fの各々は、2または3である。ジオールの二つのOH基間の二つまたは三つの炭素原子の鎖は、両方の酸素原子が式(10)および(11)のシランの共通のケイ素原子に結合する場合に、5員環または6員環の形成を促進する。共通の中心へのこの二重の結合は、既知であり、そしてキレート効果と言及され、環状ジアルコキシシリル基の量を増加させ、ゲルの形成を抑制する。ゴム配合工程でシリカとの反応後、放出されたジオールが充填剤に対して高い親和性を持つのは、充填剤表面の金属またはケイ素原子とキレートを作ることができ、それによって充填剤への硬化薬剤の結合を防止する能力をさらに高めるからである。
ここで使われる炭化水素系のジオールが、エーテル系および/またはポリエーテル系の単官能性アルコールまたは二官能性アルコール(ジオール)より優れているのは、炭化水素系のジオールのエーテル官能性の欠如が、エーテルで典型的に直面する問題を回避するからである。この問題は、高い毒性と、自然発生的に過酸化物を形成する傾向と、OH基の間の長い鎖長とを含む。自然発生的な過酸化物の形成が問題であるのは、防止するのが難しいからであり、過酸化物が可燃性の危険を示すからである。その上に、過酸化物は加熱される場合に分解してゴム重合体中で好ましくない副反応を開始できるフリーラジカルを生み出す。この副反応は、重合体鎖が橋架け結合される、過酸化物に誘発された硬化を含む。これは、硬化の間または硬化の前に、時期尚早の、過度の、および変わり易い橋架け結合を引き起こし得る。過度の橋架け結合はゴムの特性を劣化させ、時期尚早の橋架け結合は早期加硫を引き起こすことになり、そしてこの変わり易いことは再現性のあるゴム組成物と、それから誘導される製造品との製作を困難にする。
エーテルを含むジオールの鎖長が過度に大きすぎると、二つのOH基によるキレート化を余儀なくさせて少なくとも約八つの原子の環を生じ、これは炭化水素系のジオールがアクセスするのに最適の五つまたは六つをはるかに越えてしまう。OH基およびエーテルを含むキレート化は、最適の5員環または6員環をよく与えるが、炭化水素系のジオールにアクセス可能な二つのOH基とのキレート化ほど強くない。その理由は、OH基が立体的に小さい障害であり、そしてOH基が水素結合の相互作用を形成する際により活性であるからであり、これは充填剤表面にジオールを結合する際の重要要素である。
シランの重要な利点は、シランカップリングプロセスの副生成物が、それ自身、ゴム配合プロセス、生成するゴム組成物の価値および/またはゴム組成物を活用する製造品をさらに高める効用があることにある。したがって、本発明のシランのブロック化メルカプタン基は、混合の間、重合体へのシランのカップリング進行を遅らせるだけでなく、混合の間、表面水酸基または金属酸化物が充填剤粒子間の水素結合を形成する能力を減少させることによって、重合体中への充填剤の分散に力を貸し、これによって充填剤分散の容易性および完全性をさらに高め、このプロセスの逆方向、すなわち充填剤の再凝縮を遅らせる。なお、充填剤へのカップリングプロセスの間、シランのケイ素原子から放出されたジオールは、単に廃棄生成物として取り除かれるのではなく、重要なフォローアップ機能を行い、具体的には、前に記載されたように、硬化薬剤の効率をさらに高める。
本発明の有機官能性シランの予期しない結果が、シラン(10)および(11)を含む未硬化の充填エラストマーのための長い早期加硫時間である。このシランに存在する、高レベルのメルカプト官能基は、通常、非常に短い早期加硫時間を実現する。長い早期加硫時間が望ましいのは、未硬化のゴムを、一回の工程で、そして高温度で、充填剤および他の原料と混合することを可能にするからであり、高くて変わり易い粘度または部分的に硬化された配合物を作り出すことなしに、充填剤の分散および均一な組成物を促進する。高粘度の未硬化の充填エラストマーが望ましくないのは、製品の押出速度および製作を遅くするからである。もし成形プロセスが始まる前に未硬化のゴム組成物が部分的に硬化されるのであれば、時期尚早の橋架け結合の結果により生ずるゲル粒子が欠陥を作り出し、硬化されたエラストマーの物理的特性の一つまたはそれ以上に悪影響を及ぼし得る。
使用するとき、環状および/または架橋ジアルコキシシリル基そしてフリーおよびブロック化メルカプト基を含む有機官能性シラン組成物の少なくとも一つが、有機重合体中への充填剤の配合の前に、その間にまたはその後に、有機重合体と混合される。一つの実施態様において、シランが有機重合体中への充填剤の配合の前またはその間に添加されるのは、このシランが充填剤の分散を容易にし、向上させるからである。生成したゴム組成物中にあるシランの合計量は、有機重合体の100重量部当たり、約0.05から約25重量部(phr)であるべきである。別の実施態様において、ゴム中にあるシランの量は、約1から10phrである。充填剤は、約5から約100phr、さらに好ましくは、25から80phrの範囲の数量で使うことができる。
重合体に充填剤をカップリングする混合物の反応が望まれる場合、ブロック解除剤(deblocking agent)が混合物に添加され、環状および/または架橋ジアルコキシシリル基、そしてフリーおよびブロック化メルカプト基を含む有機官能性シラン組成物のブロックを解除する。ブロック解除剤は、約0.1から約5phrの範囲;さらに好ましくは、約0.5から約3phrの範囲の数量で添加されてよい。もしアルコールまたは水が混合物中にあるならば(よく見られることだが)、触媒(例えば、第三級アミンまたはルイス酸)が、加水分解またはアルコール分解によってブロック基の除去を開始し、そして促進するために使われてよく、これにより対応するメルカプトシランがフリーになる。代わりに、ブロック解除剤は、十分に不安定な水素原子を含む求核剤であってよく、水素原子がもとのブロック基の位置に転移されて、メルカプトシランを生成するようにする。したがって、ブロック基の受容体分子に関して、求核剤からの水素の交換が、ブロック化メルカプトシランのブロック基で起こり、メルカプトシランと、もとのブロック基を含む求核剤の対応する誘導体とを生成する。シランから求核剤へのブロック基のこの転移は、例えば、最初の反応物(環状および/または架橋ジアルコキシシリル基と、フリーおよびブロック化メルカプト基と求核剤とを含む有機官能性シラン組成物)に対する生成物(メルカプトシラン、およびブロック基を含む求核剤)のより高い熱力学上の安定性によって進行するであろう。例えば、もし求核剤がN−H結合を含むアミンであるとしたら、環状および/または架橋ジアルコキシシリル基、そしてフリーおよびブロック化メルカプト基を含む有機官能性シラン組成物からのブロック基の転移は、メルカプトシランと、使われたブロック基(blocking group)のタイプに対応する幾つかの種類のアミドの一つ生じることになる。例えば、アミンによってブロックを解除されたカルボキシルブロック基はアミドを生じ、アミンによってブロックを解除されたスルホニルブロック基はスルホンアミドを生じ、アミンによってブロックを解除されたスルフィニルブロック基はスルフィンアミドを生じ、アミンによってブロックを解除されたホスホニルブロック基はホスホンアミドを生じ、アミンによってブロックを解除されたホスフィニルブロック基はホスフィンアミドを生じる。重要なことは、環状および架橋ジアルコキシのブロック化メルカプト官能性シランに最初からあるブロック基にかかわらず、そして用いられたブロック解除剤にかかわらず、環状および/または架橋ジアルコキシシリル基と、フリーおよびブロック化メルカプト基とを含む、最初は実質的に不活性な(有機重合体にカップリングする見地から)有機官能性シラン組成物が、ゴム配合手順中の望まれる時点で、活性なメルカプトシランへ実質的に転換されることである。もし特定の調合物の加硫度を調整するために、環状および/または架橋ジアルコキシシリル基と、フリーおよびブロック化メルカプト基とを含む有機官能性シラン組成物の一部のブロックだけを解除したいのなら、求核剤の一部の量を使えばよいこと(すなわち、化学量論的な不足)を特筆する。
水は、典型的には、水和物として無機充填剤上に存在するか、または水酸基の形態で充填剤に結合している。ブロック解除剤は、硬化薬剤と一緒に、または、その代わりに、単一成分として配合プロセスの他の段階で添加できる。求核剤の例は、第一級アミンまたは第二級アミン、またはイミンまたはグアニジンのようなC=N二重結合を含むアミンを含み;ただし、前記アミンは、少なくとも一つのN−H(窒素−水素)結合を含む、という条件である。ゴム用の硬化薬剤の成分として有用である、技術上周知であるグアニジン、アミンおよびイミンの多数の具体例は、ラバーケミカルズ(Rubber Chemicals);J.バン・アルフェン(J.Van Alphen)著;プラスチックおよびラバー研究所、TNO、デルフト、オランダ;1973年、に引用されている。いくつかの例は下記を含む:N,N’−ジフェニルグアニジン、N,N’,N’’−トリフェニルグアニジン、N,N’−ジ−オルト−トリルグアニジン、オルト−ビグアニド、ヘキサメチレンテトラミン、シクロヘキシルエチルアミン、ジブチルアミンおよび4,4’−ジアミノジフェニルメタン。ブレンステッド酸またはルイス酸のような、エステルを交換するために使われる一般的な酸触媒は、触媒として使えるだろう。
ゴム組成物は、実質的に官能性を有するシロキサンがないこと、特に、オーストラリア特許第AU−A−10082/97号公報に開示されたタイプのシロキサンであることを必要としないが、好ましくは、そのタイプのシロキサンであり、この特許を援用することによって本明細書の一部としてここに組み込まれる。最も好ましくは、ゴム組成物は、官能性を有するシロキサンを含まない。
実際には、硫黄加硫されたゴム生成物は、典型的には、ゴムおよび各種の原料を、逐次的に段階的なやり方で熱機械的に混合され、続いて配合されたゴムを形作り硬化することによって調製され、こうして加硫された生成物を生成する。ゴムおよび各種の原料を前述のように混合するにあたり、最初に、硫黄および硫黄加硫促進剤(まとめて「硬化剤」)を典型的には除外して、ゴムおよび各種のゴム配合原料は、普通、適切なミキサー中で少なくとも一つの、そしてしばしば(シリカ充填の低転がり抵抗タイヤの場合)、二つの予備の熱機械的混合段階で混和される。そのような予備混合は、生産に直接関与しない混合または生産に直接関与しない工程または段階と言及される。そのような予備混合が、普通、約140℃から約200℃の範囲、そしてしばしば約150℃から約180℃の範囲の温度で実行される。
そのような予備混合品段階の次に、生産に直接関与する混合品段階と言及されることもある最終混合段階において、ブロック解除剤(本発明の場合)、硬化剤、そして場合により一つまたはそれ以上の付加的な原料が、ゴム配合物または組成物と、典型的には、50℃から130℃の範囲の温度で混合される。その温度は予備混合品段階で活用された温度よりも低温であり、ゴム組成物の早期加硫(scorching)と言及されることもある、硫黄硬化できるゴムの時期尚早の硬化を防止または遅延する。
ゴム配合物または組成物と言及されることもあるゴム混合物は、典型的には、中間のミル混合のプロセスの後または間や、前述の各種の混合工程の間に、例えば約50℃以下の温度に冷却される。
ゴムを成型し、そして硬化することが望まれる場合には、ゴムが、少なくとも約130℃および約200℃まで温度で適切な金型中に載置され、それによりメルカプトシラン上のメルカプト基と、ゴム混合物中の他の遊離硫黄源とによってゴムの加硫が引き起こされる。
熱機械的な混合とは、ゴム配合物、またはゴムの組成物およびゴム配合原料が、主にゴムミキサー中のゴム混合物内のせん断、およびそれに伴って起こる摩擦に起因する混合の結果として自己発熱する高せん断条件のもとで、ゴム混合物中で混合される、という意味である。いくつかの化学反応が混合および硬化のプロセス中に各種の工程で生起してよい。
最初の反応は、比較的速い反応であり、充填剤と、環状および/または架橋ジアルコキシのブロック化メルカプト官能性シランのアルコキシシラン基との間で行われると考えられる。そのような反応は、例えば、約120℃のような、比較的低温で起こってよい。第二および第三の反応は、環状および/または架橋ジアルコキシのブロック化メルカプト官能性シランのブロック解除と考えられ、シラン(ブロック解除後)の硫黄を含む部位と、硫黄加硫可能なゴムとの間で、より高い温度;例えば、約140℃より上で起こる反応である。
別の硫黄源は、例えば、Sのような元素硫黄の形で使われてよい。硫黄の供与体は、約140℃から約190℃の範囲の温度で、遊離の硫黄、つまり元素硫黄を発生する、硫黄含有化合物であると考えられる。そのような硫黄の供与体は、例えば、ポリスルフィド加硫促進剤、およびポリスルフィド架橋に少なくとも二つの接続する硫黄原子を有する有機シランポリスルフィド、であってよいが、それらに限定されない。混合物への遊離硫黄源の添加の量は、前述の環状および架橋ジアルコキシのブロック化メルカプト官能性シラン組成物の添加から比較的独立して選択できる問題として調整または操作できる。
したがって、例えば、硫黄源の独立した添加は、それの添加の量によって、そしてゴム混合物への他の原料の添加に関する添加の順序によって操作されてよい。
本発明の実施態様において、ゴム組成物は、下記の逐次的な工程を含有するプロセスによって調製される:
(a)少なくとも一つの予備混合工程において、そのような混合工程のために140℃から200℃の温度、その代わりに140℃から190℃の温度に、2分から20分、その代わりに4から15分の全混合時間で、下記を熱機械的に混合すること;
i)共役ジエンのホモ重合体および共重合体そして少なくとも一つの共役ジエンおよび芳香族ビニル化合物の共重合体から選択される少なくとも一つの硫黄加硫できるゴムの100重量部、
ii)微粒子の充填剤の5から100phr、好ましくは、25から80phr、ここで、充填剤が、好ましくは、1から85重量パーセントのカーボンブラックを含み、および
iii)本発明の組成物の少なくとも一つの環状および/または架橋ジアルコキシシランについて0.05から20重量部の充填剤;
b)50℃から130℃の温度で、ゴムを混和するのに充分な時間、好ましくは、1から30分、さらに好ましくは、1から3分の間の最終の熱機械的な混合工程において、充填剤の約0.05から20重量部で少なくとも一つのブロック解除剤および0から5phrで硬化剤を次に上記と混和すること;任意選択で、そして
c)130℃から200℃の範囲の温度で、約5から60分間、前記の混合物を硬化すること。
このプロセスは、本発明にしたがって調製されたゴム組成物から構成されるトレッド(tread)とタイヤまたは硫黄加硫できるゴムとの組立品を調製し、そしてその組立品を130℃から200℃の範囲の温度で加硫する、付加的な工程を含有してもよい。
適当な有機重合体および充填剤は技術上周知であり、多数のテキストに記載され、そのうちの二例は、下記を含む:バンダービルトゴムハンドブック(The Vanderbilt Rubber Handbook);R.F.オーム(R.F.Ohm)著;R.T.バンダービルト社、ノーウォーク、コネチカット州;1990年、およびゴム産業に関するマニュアル(Manual for Rubber Industry);T.ケンペルマン(T.Kempermann)、S.コッホ(S.Koch)、J.サムナー(J.Summer)著;バイエルAG(BayerAG)、レーベルクーゼン(Leverkusen)、ドイツ;1993年。適当な重合体の代表例は、溶液法スチレン‐ブタジエンゴム(SSBR)、スチレン‐ブタジエンゴム(SBR)、天然ゴム(NR)、ポリブタジエン(BR)、エチレン−プロピレン共重合体および三元重合体(EP、EPDM)、そしてアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)を含む。
ゴム組成物は、少なくとも一つのジエン系のエラストマー、またはゴムから構成される。適当な共役ジエンは、イソプレンおよび1,3−ブタジエンであり、そして適当なビニル芳香族化合物は、スチレンおよびアルファメチルスチレンである。したがって、ゴムは硫黄硬化できるゴムである。そのようなジエン系のエラストマーまたはゴムは、例えば、シス−1,4−ポリイソプレンゴム(天然および/または合成)、そして好ましくは、天然ゴム)、エマルジョン重合調製のスチレン/ブタジエン共重合体ゴム、有機溶液重合調製のスチレン/ブタジエンゴム、3,4−ポリイソプレンゴム、イソプレン/ブタジエンゴム、スチレン/イソプレン/ブタジエン三元重合体ゴム、シス−1,4−ポリブタジエン、中間含量ビニルポリブタジエンゴム(35−50パーセントのビニル)、高含量ビニルポリブタジエンゴム(50−75パーセントのビニル)、スチレン/イソプレン共重合体、エマルジョン重合調製のスチレン/ブタジエン/アクリロニトリル三元重合体ゴムおよびブタジエン/アクリロニトリル共重合体ゴムの少なくとも一つから選択されてよい。20から28パーセントの結合スチレンの比較的汎用のスチレン含有量を有する、エマルジョン重合で誘導されたスチレン/ブタジエン(E−SBR)が、使われてよく、または、ある用途のためには、結合スチレンの中間含有量から比較的高含有量、すなわち、結合スチレンの30から45パーセントの含有量を有するESBRが使われてよい。三元重合体に2から40重量パーセントの結合アクリロニトリルを含むエマルジョン重合調製のスチレン/ブタジエン/アクリロニトリル三元重合体ゴムも、本発明で使われるジエン系のゴムとして考えられる。
溶液重合調製のSBR(SSBR)は、典型的には、5から50、好ましくは、9から36パーセントの範囲の結合スチレン含有量を持つ。ポリブタジエンエラストマーは、例えば、少なくとも90重量パーセントのシス−1,4−含有量を持つことによって、好都合に特徴づけられよう。
適当な充填剤物質の代表例は、シリカ(焼成および沈降)、二酸化チタン、アルミノシリカートそしてアルミナのような金属酸化物、粘土そしてタルクを含むケイ質の物質、およびカーボンブラックを含む。微粒子、沈降シリカも、殊にシランに関連して、そのような目的に使われることもある。ある場合には、シリカおよびカーボンブラックの組み合せが、タイヤ用のトレッドを含む各種のゴム製品用の強化充填剤に活用される。アルミナは、単独でまたはシリカとの組み合わせを使うことができる。用語「アルミナ」は、酸化アルミニウム、すなわちAlとここで記載できる。充填剤は、水和されていても無水の形態でもよい。ゴム組成物中でのアルミナの使用は既知であり、例えば、米国特許第5,116,886号公報および欧州特許第631982号公報を参照すること。
自由に流動する充填剤組成物は、選択される有機官能性シランと充填剤とを予備混合するか、または化学的に予備反応させることによって、またはゴムの配合の間にこの操作のいずれかを実施する際に調製される。もしシランおよび充填剤が、ゴムおよび充填剤の混合または加工段階の間に別々にゴム混合品に添加されるならば、有機官能性シランが充填剤に原位置(in situ)でカップリングすると考えられる。
加硫されたゴム組成物は、適当な高さの弾性率および引き裂きに対する高い抵抗をもたらすのに十分な量の充填剤を含むべきである。充填剤の組み合わされた重量は、約5から100phrと低くてよいが、しかしさらに好ましくは、25から85phrである。
本発明の一つの実施態様において、沈降シリカが充填剤として活用される。シリカ充填剤は、窒素ガスを使って測定されるBET比表面積が、好ましくは、約40から約600m/gの範囲、そしてさらに好ましくは、約50から約300m/gの範囲であることによって特徴づけられよう。比表面積を測定するBET法は、米国化学会誌(Journal of the American Chemical Society)、第60巻、304ページ(1930)に記載されている。シリカは、典型的には、約100から約350の範囲、そしてより普通には、約150から約300の範囲のジブチルフタラート(DBP)吸収値を持つことを特徴としてもよい。さらにまた、有用なシリカ充填剤だけでなく前述のアルミナ充填剤およびアルミノシリカート充填剤も、約100から約220m/gの範囲のCTAB比表面積を持つことが期待されてよい。CTAB比表面積は、pH9のセチルトリメチルアンモニウムブロミドによって評価されるような外表面の面積である。この方法はASTM D3849に記載されている。
水銀細孔度比表面積(mercury porosity surface area)は、水銀ポロシメトリ(mercury porosimetry)によって測定される比表面積である。そのような技術に関して、水銀が、揮発分を除去するための熱処理後に、試料の細孔中に圧入される。設定条件は、100mgの試料を使い;105℃で、そして周囲の大気圧で2時間、揮発分を除去し;そして周囲圧力から2000バールの圧力の測定範囲であると、適切に記載されよう。そのような評価は、ウインスロウ(Winslow)他、ASTM会報(ASTM Bulletin)、39ページ(1959)に記載された方法に準じて、またはドイツ工業品標準規格(DIN)66133に準じて行われてよい。そのような評価に関して、カルロ・エルバ(CARLO−ERBA)社のポロシメータ2000が使われてよい。選択されるシリカ充填剤の平均の水銀細孔度比表面積は、100から300m/gの範囲であるべきである。
一つの実施態様において、そのような水銀細孔度評価に準ずる、シリカ、アルミナおよびアルミノシリカートのための適当な細孔径分布は、下記であると考えられる:約10nm未満の直径を持っている細孔が5パーセント以下;約0から約100nmの直径を持っている細孔が約60から約90パーセント;約100から約1,000nmの直径を持っている細孔が10から約30パーセント;そして約1,000nmより大きな直径を持っている細孔が約5から20パーセント。第二の実施態様において、シリカは、電子顕微鏡法によって測定されるような、例えば、約0.01から約0.05μmの範囲の平均極限粒径を持つことが期待されてよい、とはいえ、シリカ粒子は、径がたとえより小さくても、場合により、より大きくてもよい。使用のために考慮してよい市販品のシリカは、PPGインダストリーズ(PPG Industries)社からHI−SILの商標のもとで入手できるシリカ、特に、HI−SIL 210、243、その他;ローヌ・プーラン(Rhone−Poulenc)社から入手できるシリカ、例えば、ZEOSIL 1165MP;デグサ(Degussa)社から入手できるシリカ、例えば、VN2、VN3など、そしてフーバー(Huber)社から入手できるシリカ、例えば、HUBERSIL 8745、である。
アルミナおよび/またはアルミノシリカート、シリカのようなケイ質の充填剤と、カーボンブラック強化顔料との両方を含むゴム組成物が、強化顔料としてシリカで主に強化されることが望まれるところでは、カーボンブラックに対するそのようなケイ質の充填剤の重量比は少なくとも3/1であり、そして好ましくは、少なくとも10/1であり、したがって、3/1から30/1の範囲であることが、しばしば好ましい。充填剤は、約15から約95重量パーセントの沈降シリカ、アルミナおよび/またはアルミノシリカート、そしてそれに付随して、約5から約85重量パーセントのカーボンブラックを含有してよく、ここで、前記のカーボンブラックは、約80から約150の範囲のCTAB値を持つ。代替的に、充填剤は、約60から約95重量パーセントの前記のシリカ、アルミナおよび/またはアルミノシリカート、そしてそれに付随して、約40から約5重量パーセントのカーボンブラックを含有してよい。ケイ質の充填剤およびカーボンブラックは、予備混和されても、加硫されたゴムの製造中に一緒に混和されてもよい。
ゴム組成物は、ゴムの配合技術上既知の方法、例えば、硫黄、活性化剤、遅延剤および促進剤のような硬化助剤、オイルのような加工添加剤、例えば、粘着付与樹脂の樹脂、シリカ、可塑剤、充填剤、顔料、脂肪酸、酸化亜鉛、ワックス、酸化防止剤およびオゾン劣化防止剤、解膠試剤(peptizing agent)、および、例えば、カーボンブラック、その他のような強化物質のような各種の共通に使われる添加剤物質と、各種の硫黄加硫できる構成のゴムを混合するような方法で配合できる。硫黄加硫できるおよび硫黄加硫された物質(ゴム)の目的とする用途に依存して、上に言及された添加剤が選択され、汎用の量で一般に使われる。
加硫は、付加的な硫黄加硫剤の存在下で実行できる。適当な硫黄加硫剤の例は、例えば、元素硫黄(遊離硫黄)または硫黄供与性加硫剤、例えば、アミノジスルフィド、重合体ポリスルフィド、または硫黄オレフィン付加化合物を含み、これが、最終の、生産に直接関与する、ゴム組成物混合工程で、汎用のやり方で添加される。硫黄加硫剤(技術上共通である)が、生産に直接関与する混合段階で、約0.4から約3phr、またはある状況下では約8phrまで、約1.5から約2.5phrの範囲で、そしてある場合には約2から約2.5phrが好まれて、使われ、または添加される。
加硫促進剤、すなわち、付加的な硫黄の供与体も使われてよい。それは、例えば、ベンゾチアゾール、アルキルチウラムジスルフィド、グアニジン誘導体およびチオカルバマートのような、例えばタイプであってよいことが認識されることになる。そのような促進剤の代表例は、例えば、下記であるが、それらに限定されない:メルカプトベンゾチアゾール、テトラメチルチウラムジスルフィド、ベンゾチアゾールジスルフィド、ジフェニルグアニジン、亜鉛ジチオカルバマート、アルキルフェノールジスルフィド、亜鉛ブチルキサンタート、N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシジエチレンベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N,N−ジフェニルチオウレア、ジチオカルバミルスルフェンアミド、N,N−ジイソプロピルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、亜鉛−2−メルカプトトルイミダゾール、ジチオビス(N−メチルピペラジン)、ジチオビス(N−ベータ−ヒドロキシエチルピペラジン)およびジチオビス(ジベンジルアミン)。他の付加的な硫黄の供与体は、例えば、チウラム、モルホリン誘導体を含む。そのような供与体の代表例は、例えば、下記を含むが、それらに限定されない:ジモルホリンジスルフィド、ジモルホリンテトラスルフィド、テトラメチルチウラムテトラスルフィド、ベンゾチアジル−2,N−ジチオモルホリド、チオプラスト、ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィド、およびジスルフィドカプロラクタム。
促進剤は、加硫に必要とされる時間および/または温度を調整し、加硫物の特性を向上させるために使われる。一つの実施態様において、単一の促進剤系、すなわち一次促進剤を使うことができる。汎用にはおよび好ましくは、一次促進剤は、約0.5から約4、好ましくは、約0.8から約1.5phrの範囲である合計量で使われる。一次および二次促進剤の組合せは、二次活性剤がより少ない量(例えば、約0.05から約3phr)で、活性化し、加硫物の特性を向上させるためによく使われてよい。遅延作用促進剤が使われてよい。加硫遅延剤も使うことができる。適当なタイプの促進剤は、アミン、ジスルフィド、グアニジン、チオウレア、チアゾール、チウラム、スルフェンアミド、ジチオカルバマートおよびキサンタートである。好ましくは、一次促進剤はスルフェンアミドである。もし第二の促進剤が使われるならば、その二次促進剤は、好ましくは、グアニジン、ジチオカルバマートまたはチウラム化合物である。
粘着性付与剤樹脂の典型的な量は、もし使われるのであれば、約0.5から約10phr、普通、約1から約5phrであることができる。加工助剤の典型的な量は、約1から約50phrを含有する。そのような加工助剤は、例えば、芳香族、ナフテン系および/またはパラフィン系の加工オイルを含む。酸化防止剤の典型的な量は、約1から約5phrである。代表的な酸化防止剤は、例えば、ジフェニル−p−フェニレンジアミンなど、例えば、バンダービルトゴムハンドブック(1978)、344−346ページに開示される酸化防止剤を含む。オゾン劣化防止剤の典型的な量は、約1から約5phrである。もし使われるのであれば、脂肪酸の典型的な量は、ステアリン酸を含むが、約0.5から約3phrである。酸化亜鉛の典型的な量は、約2から約5phrである。ワックスの典型的な量は、約1から約5phrである。しばしば、微結晶質のワックスが使われる。解膠剤(peptizer)の典型的な量は、約0.1から約1phrである。典型的な解膠剤は、例えば、ペンタクロロチオフェノールおよびジベンズアミドジフェニルジスルフィドを含む。
本発明のゴム組成物は各種の目的で使うことができる。それは例えば、各種のタイヤ配合物、靴底および他の工業用品に使うことができる。そのような製品は、当業者にすぐに明らかなであるような、各種の既知の、そして汎用の方法によって、構築、形成、成型、硬化できる。一つのゴム組成物の殊に有用な用途は、タイヤのトレッドの製造用である。ゴム組成物から誘導されるタイヤ、タイヤのトレッドまたは他の製造品の利点は、既知であり現在実践されている技術のゴム組成物が含むよりもより少ない残留シランエトキシ基を含むゴム配合物から製造された結果として、その耐用年限と使用の間により少ないVOC排出になることである。このことは、その製造において、これまでのところ既知で実践される技術のシランカップリング剤に対して、ケイ素上により少ないまたは実質的にエトキシ基を含まない、ジアルコキシ官能性シランカップリング剤を使った直接の結果である。使われたカップリング剤中のエトキシシラン基の欠如または低減は、製造品が生産された後、ケイ素上のより少ない残留エトキシ基をもたらし、そのことから、使用の間に製造品を水に曝露しても、残留エトキシシラン基の加水分解によって、よりわずかしかまたは全くエタノールを放出できない。
ここに記載されたように、ゴム組成物およびそれから誘導可能な製造品は、ケイ素を含まないエトキシエステルおよび炭化水素系ジオールのエステルだけでなく、炭化水素系のジオールも含むという点で、新規である。ゴム組成物およびここに記載された製造品に含まれるそのような種の典型例は、プロパンジオール、ペンタンジオール、エチレングリコールおよびプロピレングリコールのようなジオールのオクタノアート、ヘキサノアート、デカノアート、および/またはドデカノアートエステルを含む。付加的な種は、エチルオクタノアート、エチルヘキサノアート、エチルデカノアート、および/またはエチルドデカノアートを含む。この種は、ゴム重合体と充填剤との間の中間の極性を有することにより、ゴム組成物および製造品を、充填剤の再凝集、そしてその結果として生ずる特性および性能パラメータの劣化から安定にすることに役立つ。
ここで引用された総ての参考文献は、本発明に関係するものとして、本明細書の一部としてここに組み込まれる。
本発明は、別途指示されない限り、部およびパーセントは重量である、下記の実施例を参照してさらに良く理解され得る。
比較例1−3
比較例1−3は、3−チオオクタノイルプロピルトリエトキシシランおよび3−メルカプトプロピルトリエトキシシランを表1に示された比で調製した。
Figure 2009529067
実施例1
3−チオオクタノイルプロピルトリエトキシシラン(1101g、3.03モル)を、丸底をしたフラスコに入れた。硫酸(0.98g)を反応フラスコに添加し、2−メチルプロパン−1,3−ジオール(816.6g、9.06モル)を滴下ロートにより添加した。フラスコを50トル(torr)の真空下で50℃に加熱した。エタノール(367g)を集めた。ナトリウムエトキシド(9.53g)の21%エタノール系溶液を添加し、混合物を数時間、大気圧下で100−120℃に加熱した。
実施例2
3−チオオクタノイルプロピルトリエトキシシラン(1101g、3.03モル)を、丸底をしたフラスコに入れた。硫酸(0.98g)を反応フラスコに添加し、2−メチルプロパン−1,3−ジオール(816.6g、9.06モル)を滴下ロートにより添加した。フラスコを50トルの真空下で50℃に加熱した。エタノール(367g)を集めた。ナトリウムエトキシド(10.7g)の21%エタノール系溶液を添加し、混合物を数時間、大気圧下で100−120℃に加熱した。
実施例3
3−チオオクタノイルプロピルトリエトキシシラン(1101g、3.03モル)を、丸底をしたフラスコに入れた。硫酸(0.98g)を反応フラスコに添加し、2−メチルプロパン−1,3−ジオール(816.6g、9.06モル)を滴下ロートにより添加した。フラスコを50トルの真空下で50℃に加熱した。エタノール(367g)を集めた。ナトリウムエトキシド(11.3g)の21%エタノール系溶液を添加し、混合物を数時間、大気圧下で100−120℃に加熱した。
実施例4
3−チオオクタノイルプロピルトリエトキシシラン(293.5g、0.81モル)および3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン(32.6g、0.12モル)を、丸底をしたフラスコに入れた。硫酸(0.29g)を反応フラスコに添加し、2−メチルプロパン−1,3−ジオール(254.6g、4.04モル)を滴下ロートにより添加した。フラスコを50トルの真空下で50℃に加熱した。エタノール(112.7g)を集めた。ナトリウムエトキシド(0.73g)の21%エタノール系溶液を添加した。439.8gの生成物を回収した。
実施例5
3−チオオクタノイルプロピルトリエトキシシラン(276.6g、0.76モル)および3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン(69.2g、0.25モル)を、丸底をしたフラスコに入れた。硫酸(0.31g)を反応フラスコに添加し、2−メチルプロパン−1,3−ジオール(238.5g、2.65モル)を滴下ロートにより添加した。フラスコを50トルの真空下で50℃に加熱した。エタノール(137.9g)を集めた。ナトリウムエトキシド(1.13g)の21%エタノール系溶液を添加した。
実施例6
成分Iを、3−チオオクタノイルプロピルトリエトキシシラン(541.1g、1.49モル)を、丸底をしたフラスコに添加することで調製した。硫酸(0.47g)を反応フラスコに添加し、2−メチルプロパン−1,3−ジオール(401.4g、4.45モル)を滴下ロートにより添加した。フラスコを50トルの真空下で50℃に加熱した。エタノール(185.9g)を集めた。ナトリウムエトキシド(3.5g)の21%エタノール系溶液を添加した。成分IIを、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン(250g、0.91モル)を、丸底をしたフラスコに添加することで調製した。硫酸(0.26g)を反応フラスコに添加し、2−メチルプロパン−1,3−ジオール(283g、3.14モル)を滴下ロートにより添加した。フラスコを50トルの真空下で50℃に加熱した。エタノール(126.7g)を集めた。ナトリウムエトキシド(1.24g)の21%エタノール系溶液を添加した。丸底をしたフラスコ中で、成分I(145.2g)および成分II(54.8g)を組み合わせた。混合物を窒素下で撹拌した。
比較例4−6;実施例7−12
板状試験片(plaque)の形態で硬化されたゴム組成物(比較例4−6が比較例1−3のシランをそれぞれ利用し、実施例7−12が実施例1−6のシランをそれぞれ利用する)を調製し、物理的および動力学的な特性を測定した。
典型的なシリカ−ゴムSBR調合物を、下表2に記載するように使った。混合を1550mlのクルップ(Krupp)インターメッシュ型ミキサーの中で実施した。シランの装填は8.2phrであった。
Figure 2009529067
生産に直接関与しない単一の混合品を調製するための手順を下表3に示す。
Figure 2009529067
生産に直接関与する単一の混合品を調製するための手順は、65−70℃で、二本ロールミル上で、表3に記載されたように調製されたマスターバッチ中に硫黄および促進剤(一次および二次)を添加することを含んだ。総てのシリカ充填剤、シランおよびオイルを所定の混合品に組み入れた後、ローターの毎分当たりの回転数(rpm)を、望まれたシラン化温度を達成するように高めた。その後、混合品をその温度に8分間保持した。混合手順を上表3に示す。
板状試験片の形態の硬化されたゴム組成物の硬化および試験をASTM規格にしたがって実施した。なお、微小ひずみ動的テスト(small strain dynamic test)をレオメトリックスダイナミックアナライザー(Rheometrics Dynamic Analyzer)(ARES−レオメトリックス社)で実施した。具体的な硬化手順、測定および測定手順は下記のとおりであった:
硬化手順/測定 試験規格
ムーニー粘度および早期加硫 ASTM D1646
振動式円板レオメトリー ASTM D2084
(Oscillating disc rheometry )
テスト用板状試験片の硬化 ASTM D3182
応力−ひずみ特性 ASTM D412
発熱性 ASTM D623
動的機械的特性:
ペイン効果ひずみ掃引(Payne effect strain sweep)を10Hzおよび60℃で0.01%から約25%のせん断ひずみ振幅(shear strain amplitude)の動ひずみ振幅(dynamic strain amplitude)から行った。動的パラメータ、G’initial、ΔG’、G’’max、tanδmaxを、微小ひずみでのゴム組成物の非線形応答から引き出した。ある場合には、タンデルタ(tanδ)の定常値を35%(60℃における)のひずみ振幅での動的振動の15分後に測定した。動力学的特性の温度依存性も10Hzの周波数で微小ひずみ振幅(1または2%)で約−80℃から+80℃で測定した。
比較例4−6および実施例7−12のテスト用板状試験片の結果を表4に表す。
Figure 2009529067
表4に表すデータによって示すように、本発明の有機官能性そして環状および/または架橋ジアルコキシシラン組成物(実施例1−6)は、混合、押し出しおよび製品の製作に必要な長い早期加硫時間を維持しつつ、同等または向上した性能を示す。このシラン組成物は、放出されるVOCの量の低減において著しい強みも提示する。
比較例7および8
ゴムを配合する間、3−チオオクタノイルプロピルトリエトキシシラン(6.64phr)、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン(1.56phr)、および2−メチルプロパン−1,3−プロパンジオール(2.0phr)を、表3の混合手順に記載したように添加し、実施例8のテスト用板状試験片を用意した。比較例7の未硬化の充填エラストマーは、下表5に示すように、非常に短い早期加硫時間を呈した。
実施例13
チオオクタノイルプロピルトリエトキシシラン(213g、0.59モル)を、丸底をしたフラスコに添加した。硫酸(0.25g)およびトリメチロールプロパン(235g、1.55モル)を反応フラスコに添加した。フラスコを50トルの真空下で70℃に加熱した。トリメチロールプロパンは融解し溶解した。エタノール(80g)を集めた。ナトリウムエトキシド(0.97g)の21%エタノール系溶液を添加し、混合物を数時間、大気圧下で100−120℃に加熱した。
実施例14
2リットルの丸底をしたフラスコに、3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシラン(602g、1.65モル)およびジエチレングリコール(526g、4.96モル)を投入した。その後、触媒量(0.8g)のパラ−トルエンスルホン酸(PTSA)を混合物に添加した。その後、内容物を有する2リットルのフラスコを直ちにロータリーエバポレーター(回転式蒸発器)に載置した。真空源として機械式ポンプ、凝縮器としてドライアイス・トラップ、ドライアイス・トラップおよび真空ポンプ間の流量調整器としてニードル弁、そして熱および浮力の二重源として加熱された水槽を使って、内容物に回転式蒸発を受けさせた。周囲温度の水槽から回転式蒸発を始め、徐々に最大の70℃に高めてから70℃に維持した。エタノールのこれ以上の凝縮がドライアイス・トラップでわからなくなるまで回転式蒸発を続けた。回転式蒸発の合計時間は3.5時間だった。トラップ中に集められたエタノールの量(213グラム、 4.63モル)は、DEG官能性に対して出発シランに基づくトリエトキシシラン基の93%のエステル交換と一致している。この反応物質生成物をシランAと表示する。
2リットルの丸底をしたフラスコに、3−メルカプト−1−プロピルトリエトキシシラン(238グラム、1.00モル)およびジエチレングリコール(318.4グラム、3.00モル)を投入した。その後、触媒量(0.5グラム)のパラ−トルエンスルホン酸(PTSA)を混合物に添加した。その後、内容物を有する2リットルのフラスコを直ちに回転式蒸発器に載置した。真空源として機械式ポンプ、凝縮器としてドライアイス・トラップ、ドライアイス・トラップおよび真空ポンプ間の流量調整器としてニードル弁、そして熱および浮力の二重源として加熱された水槽を使って、内容物に回転式蒸発を受けさせた。周囲温度の水槽から回転式蒸発を始め、徐々に最大の64℃に高めてから64℃に維持した。エタノールのこれ以上の凝縮がドライアイス・トラップでわからなくなるまで回転式蒸発を続けた。回転式蒸発の合計時間は3.5時間だった。トラップ中に集められたエタノールの量(133グラム、2.9モル)は、DEG官能性に対して出発シランに基づくトリエトキシシラン基の97%のエステル交換と一致している。この反応生成物をシランBと表示する。
機械式撹拌器を備えた100mlの丸底フラスコ中に、シランA(85グラム)を投入した。シランAを室温で撹拌してから、ゆっくりとシランB(15グラム)をそれに添加した。シランAおよびBの混合物をシランCと表示する。
実施例15
機械式撹拌器を備えた100mlの丸底フラスコ中に、シランA(65グラム)を投入した。シランAを室温で撹拌してから、ゆっくりとシランB(35グラム)を添加した。シランAおよびBの混合物をシランDと表示する。
実施例16
2リットルの丸底をしたフラスコに、3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシラン(234グラム、0.64モル)、3−メルカプト−1−プロピルトリエトキシシラン(76.7グラム、0.32モル)およびジエチレングリコール(307グラム、2.89モル)を投入した。その後、触媒量(0.4グラム)のパラ−トルエンスルホン酸(PTSA)を混合物に添加した。その後、内容物を有する2リットルのフラスコを直ちに回転式蒸発器に載置した。真空源として機械式ポンプ、凝縮器としてドライアイス・トラップ、ドライアイス・トラップおよび真空ポンプ間の流量調整器としてニードル弁、そして熱および浮力の二重源として加熱された水槽を使って、内容物に回転式蒸発を受けさせた。周囲温度の水槽から回転式蒸発を始め、徐々に最大の96℃に高めてから96℃に維持した。エタノールのこれ以上の凝縮がドライアイス・トラップでわからなくなるまで回転式蒸発を続けた。回転式蒸発の合計時間は4時間30分だった。トラップ中に集められたエタノールの量(129グラム、2.8モル)は、DEG官能性に対して出発シランに基づくトリエトキシシラン基の97%のエステル交換と一致している。この反応生成物をシランEと表示する。
下表5は、比較例8および実施例17−19の硬化されたテスト用板状試験片の特性を説明する。
表5:比較例8および実施例17−19の硬化されたゴム組成物の物理的および動力学的特性
Figure 2009529067
本発明は、多数の例示的な実施態様を参照して記載されてはいるが、本発明の範囲から外れずに、各種の変更をなすことができ、その要素は等価物で置き換えることができることは、当業者によって理解されるであろう。さらに、その本質的な範囲から外れずに、特定の状況または物質を本発明の教示に適合させるために多くの修飾をなすことができる。それゆえ、本発明は、ここで開示した特定のいかなる例示的な実施態様にも限定されない、と意図される。

Claims (18)

  1. 少なくとも一つの有機官能性シラン組成物および少なくとも一つの微粒子の充填剤を含有し、この有機官能性シラン組成物が、下記からなる群から選択される少なくとも一つの構成要素を含む、自由に流動する充填剤組成物:
    (i)少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基および/または環状ジアルコキシシリル基を有する、メルカプトシラン、
    (ii)少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基および/または環状ジアルコキシシリル基を有する、ブロック化メルカプトシラン、
    (iii)メルカプトシラン単位のケイ素原子が、架橋ジアルコキシ基を介してお互いに結合され、各々のシラン単位が、少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基または環状ジアルコキシシリル基を、任意選択で有する、メルカプトシラン二量体、
    (iv)ブロック化メルカプトシラン単位のケイ素原子が、架橋ジアルコキシ基を介してお互いに結合され、各々のシラン単位が、少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基または環状ジアルコキシシリル基を、任意選択で有する、ブロック化メルカプトシラン二量体、
    (v)メルカプトシラン単位のケイ素原子が、架橋ジアルコキシ基を介して、ブロック化メルカプトシラン単位のケイ素原子に結合され、各々のシラン単位が、少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基または環状ジアルコキシシリル基を、任意選択で有する、メルカプトシラン単位を有するシラン二量体、
    (vi)隣接するメルカプトシラン単位のケイ素原子が、架橋ジアルコキシ基を介してお互いに結合され、末端のメルカプトシラン単位が少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基または環状ジアルコキシシリル基を有する、メルカプトシランオリゴマー、
    (vii)隣接するブロック化メルカプトシラン単位のケイ素原子が、架橋ジアルコキシ基を介してお互いに結合され、末端のメルカプトシラン単位が少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基または環状ジアルコキシシリル基を有する、ブロック化メルカプトシランオリゴマー、および
    (viii)隣接するシラン単位のケイ素原子が、架橋ジアルコキシ基を介してお互いに結合され、末端のシラン単位が少なくとも一つのヒドロキシアルコキシシリル基または環状ジアルコキシシリル基を有する、少なくとも一つのメルカプトシラン単位および少なくとも一つのブロック化メルカプトシラン単位を有する、シランオリゴマー、
    ただし、ここで、この組成物が(i)、(iii)および(vi)の一つまたはそれ以上を含み、この組成物が、付加的に(ii)、(iv)、(v)、(vii)および(viii)の一つまたはそれ以上を含み、そして、ここで、この組成物が(ii)、(iv)および(vii)の一つまたはそれ以上を含み、この組成物が、付加的に(i)、(iii)、(v)、(vi)および(viii)の一つまたはそれ以上を含む、という条件である。
  2. 前記充填剤が前記シランに対して化学的に不活性である、請求項1に記載の自由に流動する充填剤組成物。
  3. 前記充填剤が前記シランに対して化学的に反応性があり、そしてシランが充填剤に化学的に結合される、請求項1に記載の自由に流動する充填剤組成物。
  4. 前記充填剤がケイ質の物質である、請求項3に記載の自由に流動する充填剤組成物。
  5. 前記充填剤が、シリカ単独、または一つまたはそれ以上の他の微粒子の充填剤との組み合わせである、請求項1に記載の自由に流動する充填剤組成物。
  6. 前記充填剤が沈降シリカである、請求項5に記載の自由に流動する充填剤組成物。
  7. 約0.1から約70重量パ−セントの有機官能性シランを含有する、請求項1に記載の自由に流動する充填剤組成物。
  8. 約0.5から約20重量パ−セントの有機官能性シランを含有する、請求項1に記載の自由に流動する充填剤組成物。
  9. 少なくとも一つの有機官能性シランおよび少なくとも一つの微粒子の充填剤を含有し、このシランが、下記からなる群から選択される化学構造を持つ、自由に流動する充填剤組成物:
    [[[(ROC(=O))p-(G1)j]k-Y-S]r-G2-(SiXuZb vZc w)s]m[(HS)r-G2-(SiXuZb vZc w)s]n (10)
    および
    [[XvZb vZc wSi)q-G2]a-[Y-[S-G2-SiXuZb vZc w]b]c]m[(HS)r-G2-(SiXuZb vZc w)s]n (11) 、
    Yの各々は、多価の種(Q)A(=E)から独立して選択され、式中、不飽和のヘテロ原子(E)に接続された原子(A)は硫黄に接続され、硫黄は、順に基Gによってケイ素原子に連結され;
    Rの各々は、水素、不飽和を含んでも含まなくてもよい直鎖、環状または分岐のアルキル基、アルケニル基、アリール基およびアラルキル基からなる群から独立して選択され、ここで、水素以外の各々のRは1から18の炭素原子を含み;
    の各々は、アルキル、アルケニル、アリールまたはアラルキルの置換によって誘導される一価および多価の基からなる群から独立して選択され、式中、G1は1から約30の炭素原子を持つことができ、ただし、もしG1が一価であれば、G1が水素でありうる、という条件であり;
    の各々は、アルキル、アルケニル、アリールまたはアラルキルの置換によって誘導される二価または多価の基からなる群から独立して選択され、式中、Gは1から30の炭素原子を持つことができ;
    Xの各々は、−Cl、−Br、RO−、RC(=O)O−、RC=NO−、RNO−、RN−、−R、HO(RCRO−からなる群から独立して選択され、式中、各々のRが上述のとおりであり、そしてRの各々は、Rについて上に記載された構成要素のうちの一つによって独立して与えられ;
    二つのケイ素原子間の架橋構造を形成するZの各々は、(−O−)0.5および[−O(RCRO−]0.5からなる群から独立して選択され、式中、Rの各々は、Rについて上に記載された構成要素のうちの一つによって独立して与えられ;
    ケイ素原子と環状構造を形成するZの各々は、−O(RCRO−によって独立して与えられ、式中、Rの各々は、Rについて上に記載された構成要素のうちの一つによって独立して与えられ;
    Qの各々は、酸素、硫黄、および(−NR−)からなる群から独立して選択され;
    Aの各々は、炭素、硫黄、リンおよびスルホニルからなる群から独立して選択され;
    Eの各々は、酸素、硫黄、および(−NR−)からなる群から独立して選択され;
    下付文字、a、b、c、f、j、k、m、n、p、q、r、s、u、v、w、およびzの各々は、下記のように独立して与えられる:aは0から約7であり;bは1から約3であり;cは1から約6であり;fは約2から約15であり、jは0から約1であり、しかし、もしpが1の場合に限りjは0であってよく;kは1から2であり、ただし、
    もしAが炭素、硫黄またはスルホニルであれば、(i)a+b=2および(ii)k=1であり;
    もしAがリンであれば、(i)c>1および(ii)b=1の両方でない限り、a+b=3であり、このとき、a=c+1であり;そして、
    もしAがリンであれば、kは2である、という条件であり;
    mは1から約20であり、nは1から約20であり、pは0から5であり、qは0から6であり;rは1から3であり;sは1から3であり;uは0から3であり;vは0から3であり;wは0から1であり、ただし、u+v+2w=3、という条件であり;zは0から約3であり;そして、ただし、上の構造の各々は、二官能性のアルコキシ基である、少なくとも一つの加水分解性基、ZまたはZを含むという条件である。
  10. 前記有機官能性シランが、下記からなる群から選択される少なくとも一つの構成要素である、請求項9に記載の自由に流動する充填剤:チオ酢酸2−(2−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イル)−エチルエステル;チオ酢酸3−(2−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イル)−プロピルエステル;チオ酪酸3−(2−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イル)−プロピルエステル;オクタンチオ酸3−(2−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イル)−プロピルエステル;オクタンチオ酸S−[3−(2−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−4,4,6−トリメチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−1,1−ジメチル−ブトキシ}−4,4,6−トリメチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イル)−プロピル]エステル;オクタンチオ酸S−[3−(2−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−4−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−ブトキシ}−4−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イル)−プロピル]エステル;ウンデカンチオ酸S−[3−(2−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−4−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−ブトキシ}−4−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イル)−プロピル]エステル;ヘプタンチオ酸S−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステル;ヘプタンチオ酸S−[3−(2−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシレパン−2−イル)−プロピル]エステル;チオプロピオン酸3−{2−[3−((3−メルカプト−プロピル)−メチル−{2−メチル−3−[5−メチル−2−(3−プロピオニルスルファニル−プロピル)−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−プロポキシ}−シラニロキシ)−2−メチル−プロポキシ]−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシレパン−2−イル}−プロピルエステル;オクタンチオ酸3−{2−[3−((3−メルカプト−プロピル)−メチル−{2−メチル−3−[5−メチル−2−(3−オクタノイルスルファニル−プロピル)−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−プロポキシ}−シラニロキシ)−2−メチル−プロポキシ]−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシレパン−2−イル}−プロピルエステル;オクタンチオ酸S−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−(3−オクタノイルスルファニル−プロピル)−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステル;オクタンチオ酸S−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステル;オクタンチオ酸S−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[{3−[ビス−(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−(3−メルカプト−プロピル)−(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−シラニル)−プロピル]エステル;ジメチル−チオカルバミン酸S−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステル;ジメチル−ジチオカルバミン酸3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステル;ジメチル−ジチオカルバミン酸3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステル;チオ炭酸O−エチルエステルS−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステル;トリチオ炭酸エチルエステル3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステル;トリチオ炭酸エチルエステル3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステル;ジチオ酪酸3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステル;ジチオ酪酸3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステル;ジエチル−ジチオカルバミン酸3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステル;ジエチル−ジチオカルバミン酸3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステル;N−メチル−チオブチルイミド酸3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステル;N−メチル−チオブチルイミド酸3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステル;チオリン酸O,O’−ジエチルエステルS−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステル;チオリン酸O−エチルエステルS−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステルO’−プロピルエステル;ジチオリン酸O−エチルエステルS−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステルO’−プロピルエステル;トリチオリン酸S,S’−ジエチルエステルS’’−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステル;テトラチオリン酸ジエチルエステル3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステル;テトラチオリン酸ジエチルエステル3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステル;テトラチオリン酸エチルエステル3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピルエステルプロピルエステル; メチル−ホスホノジチオ酸S−エチルエステルS−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステル;および、ジメチル−ホスフィノチオ酸S−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステル。
  11. 前記有機官能性シランが、下記からなる群から選択される少なくとも一つの構成要素である、請求項9に記載の自由に流動する充填剤:オクタンチオ酸S−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[{3−[ビス−(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−(3−メルカプト−プロピル)−(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−シラニル)−プロピル]エステル;オクタンチオ酸S−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステル;オクタンチオ酸3−(2−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イル)−プロピルエステル;オクタンチオ酸S−[3−(2−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−4,4,6−トリメチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−1,1−ジメチル−ブトキシ}−4,4,6−トリメチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イル)−プロピル]エステル;オクタンチオ酸S−[3−(2−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−4−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−ブトキシ}−4−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イル)−プロピル]エステル;ウンデカンチオ酸S−[3−(2−{3−[2−(3−メルカプト−プロピル)−4−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−ブトキシ}−4−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イル)−プロピル]エステル;ヘプタンチオ酸S−[3−((3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニル)−プロピル]エステル;ヘプタンチオ酸S−[3−(2−{3−[(3−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−(3−メルカプト−プロピル)−メチル−シラニロキシ]−2−メチル−プロポキシ}−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシレパン−2−イル)−プロピル]エステル;チオプロピオン酸3−{2−[3−((3−メルカプト−プロピル)−メチル−{2−メチル−3−[5−メチル−2−(3−プロピオニルスルファニル−プロピル)−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−プロポキシ}−シラニロキシ)−2−メチル−プロポキシ]−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシレパン−2−イル}−プロピルエステル;およびオクタンチオ酸3−{2−[3−((3−メルカプト−プロピル)−メチル−{2−メチル−3−[5−メチル−2−(3−オクタノイルスルファニル−プロピル)−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−プロポキシ}−シラニロキシ)−2−メチル−プロポキシ]−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシレパン−2−イル}−プロピルエステル。
  12. 前記充填剤がシランに対して化学的に不活性である、請求項9に記載の自由に流動する充填剤組成物。
  13. 前記充填剤がシランに対して化学的に反応性があり、シランが充填剤に化学的に結合される、請求項9に記載の自由に流動する充填剤組成物。
  14. 前記充填剤がケイ質の物質である、請求項13に記載の自由に流動する充填剤組成物。
  15. 前記充填剤が、シリカ単独、または一つまたはそれ以上の他の微粒子の充填剤との組み合わせのシリカである、請求項9に記載の自由に流動する充填剤組成物。
  16. 前記充填剤が沈降シリカである、請求項15に記載の自由に流動する充填剤組成物。
  17. 約0.1から約70重量パーセントの有機官能性シランを含有する、請求項9に記載の自由に流動する充填剤組成物。
  18. 約0.5から約20重量パーセントの有機官能性シランを含有する、請求項17に記載の自由に流動する充填剤組成物。
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