JP2009528435A - 再利用による着色を低減したメタセシス重合体を含有するポリエステル組成物 - Google Patents

再利用による着色を低減したメタセシス重合体を含有するポリエステル組成物 Download PDF

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Abstract

本願の開示は、メタセシス重合によって調製される少なくとも一つ以上の特定した末端官能基を有する不飽和重合体を含んだ、PET等の芳香族ポリエステル組成物に関するものである。

Description

本願は、2006年3月1日に出願された米国仮出願第60/777,970号の利益を主張するものであり、該米国仮出願は、参照することによって本願に完全に組み込まれる。
本発明は、メタセシス重合によって調製された不飽和重合体を含有する芳香族ポリエステル組成物に関するものである。
ポリ(エチレンテレフタレート)等のポリエステル樹脂は、食品や飲料の包装に有用な容器を作るために一般に使用されている。しかしながら、それらの樹脂は、特に酸素の存在に敏感で又は悪化する食品や飲料の包装において、包装寿命を制限していた。
それらの欠点を克服するため、それらの樹脂をポリブタジエン等の不飽和重合体とブレンドしたり、反応させていた。
残念ながら、ポリエステル組成物内での不飽和重合体の存在は、再利用の困難を引き起こす。即ち、乾燥サイクル中での色の形成のため、それらの組成物は再利用に望ましくない。特に、それらの組成物は、赤や黄色の変色の形成に悩まされていた。
それらの物質の使用は依然として望ましいものであるため、該物質を再利用する能力は技術的に重要であり、該物質内での色の形成に関する問題を克服する必要がある。
一以上の実施態様において、本発明は、(i)芳香族ポリエステル、及び(ii)少なくとも一つの末端官能基を有する不飽和重合体の反応生成物又は混合物を含む組成物に関するものであり、ここで、前記不飽和重合体は、メタセシス重合によって形成される。
一以上の実施態様において、本発明はまた、(i)芳香族ポリエステル樹脂、及び(ii)少なくとも一つの末端官能基を有する不飽和重合体の反応生成物又は混合物を含む組成物に関するものであり、ここで、前記不飽和重合体は、メタセシス重合によって形成される。
本願の使用に適した末端官能基は、ヒドロキシル、カルボン酸、エステル、カーボネート、環状カーボネート、酸無水物、環状酸無水物、ラクトン、アミン、アミド、ラクタム、環状エーテル、エーテル、アルデヒド、チアゾリン、オキサゾリン、フェノール、メラミン及びそれらの混合物から選択される基である。一の実施態様においては、上記末端官能基が、ヒドロキシル、カルボン酸、エステル及びそれらの混合物から選択される基である。
A.序
本発明の一以上の実施態様は、少なくとも一つの末端官能基を有する不飽和メタセシス重合体を含む芳香族ポリエステル樹脂の組成物を対象にしている。一以上の実施態様においては、不飽和重合体が、任意のメタセシス反応技術を用いることで調製される。一以上の実施態様において、不飽和メタセシス重合体は、ペンダントビニル基が約2%未満であることを特徴とする。それらの実施態様又は他の実施態様においては、不飽和メタセシス重合体が、重合体鎖中100個の炭素原子当たり約5〜約25個の二重結合を有することを特徴とする。
本願の使用に適した末端官能基は、ヒドロキシル、カルボン酸、エステル、カーボネート、環状カーボネート、酸無水物、環状酸無水物、ラクトン、アミン、アミド、ラクタム、環状エーテル、エーテル、アルデヒド、チアゾリン、オキサゾリン、フェノール、メラミン及びそれらの混合物から選択される基である。一の実施態様においては、末端官能基が、ヒドロキシル、カルボン酸、エステル及びそれらの混合物から選択される基である。
B.芳香族ポリエステル
1.組成物
本発明においては、どんな芳香族ポリエステル樹脂を用いてもよい。一以上の実施態様において、芳香族ポリエステル樹脂は、芳香族ジカルボン酸及びジオールに由来する。例示的なジカルボン酸には、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエーテルカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸及びそれらの混合物が含まれる。一以上の実施態様において、上記ポリエステルは、上記酸のジメチルエステル等といった酸の誘導体に由来する場合がある。例示的なジオールには、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、2,2-ビス(4-ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、4,4'-ビス(ヒドロキシエトキシ)ジフェニルスルホン、ジエチレングリコール及びそれらの混合物が含まれる。
一以上の実施態様に使用し得る芳香族ポリエステルの例としては、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、ポリ(シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)等のポリ(アルキレンテレフタレート)樹脂が挙げられる。他には、ポリ(エチレンナフタレート)、ポリ(ブチレンナフタレート)、ポリ(シクロへキサンジメチレンナフタレート)等のポリ(アルキレンナフタレート)が含まれる。
2.特性
一以上の実施態様において、芳香族ポリエステル樹脂は、固有粘度が0.5dl/gを超えることを特徴とすることができ、他の実施態様においては0.6dl/gを超え、他の実施態様においては0.7dl/gを超えており、ここで、固有粘度は、フェノールと1,1,2,2-テトラクロロエタンとの50/50のブレンド中25℃にて測定される。それらの実施態様又は他の実施態様において、芳香族ポリエステル樹脂は、固有粘度が1.2dl/g未満であることを特徴とすることができ、他の実施態様においては1.0dl/g未満であり、他の実施態様においては0.95dl/g未満である。
一以上の実施態様において、芳香族ポリエステル樹脂は、溶融温度が200℃を超えることを特徴とすることができ、他の実施態様においては220℃を超え、他の実施態様においては230℃を超える。
3.合成
一以上の実施態様において、芳香族ポリエステル樹脂には、二段階エステル化法によってジメチルテレフタレートとエチレングリコールとから調製されるものが含まれる。他には、ジオールと二酸の直接エステル化又はエチレンオキシドと二酸のエステル化によって調製されるものが含まれる。また、本発明で用いる望ましい樹脂の他の製造方法としては、米国特許第6,083,585号に記載の方法等が知られており、参照することによって本願に組み込まれる。
C.不飽和メタセシス重合体
1.概要
本発明に用いる不飽和重合体は、メタセシス合成した重合体であって、少なくとも一つ以上の末端官能基を有する重合体である。一以上の実施態様において、シクロオレフィン、アルファ、オメガジエン等のオレフィン類は、メタセシス触媒を用いて重合され、不飽和重合体を形成する。メタセシス反応は、開環メタセシス重合(ROMP)、非環式ジエンメタセシス重合(ADMET)等でもよい。特定の実施態様においては、メタセシス合成した高分子量の重合体が、本発明の実施に有用な不飽和重合体を提供するため、メタセシス触媒を用いて改質(例えば、分子量の低下)される。官能性オレフィン(即ち、一つ以上の官能基を含むオレフィン)を用いて、不飽和の官能性重合体又は保護された官能性重合体を生ずる。その不飽和重合体は、一つ以上の官能基を含む。メタセシス重合技術を用いることで、得られる重合体は、重合体鎖中100個の炭素原子当たり約5〜約25個の二重結合を有する。
本願の使用に適した末端官能基は、ヒドロキシル、カルボン酸、エステル、カーボネート、環状カーボネート、酸無水物、環状酸無水物、ラクトン、アミン、アミド、ラクタム、環状エーテル、エーテル、アルデヒド、チアゾリン、オキサゾリン、フェノール、メラミン及びそれらの混合物から選択される基である。一の実施態様においては、末端官能基が、ヒドロキシル、カルボン酸、エステル及びそれらの混合物から選択される基である。
2.触媒
多くのメタセシス触媒は、本発明を実施するのに有用である。一以上の実施態様において、メタセシス触媒には、遷移金属カルベン錯体が含まれる。適した遷移金属カルベン錯体は、正電荷を持つ五配位又は六配位の金属中心(例えば、+2、+4又は+6の酸化状態)を含む。例示的な遷移金属としては、IUPAC慣例法に従う周期表の3族から12族の遷移金属が挙げられる。
一以上の実施態様において、メタセシス触媒には、ルテニウム系メタセシス触媒又はオスミウム系メタセシス触媒が含まれる。メタセシス重合反応に効果的なルテニウム系メタセシス触媒又はオスミウム系メタセシス触媒をいずれも使用することができる。有利には、特定のルテニウム系触媒及び/又はオスミウム系触媒は、アルケン上にある特定の有利な官能基の存在によって影響を受けないか、非実質的にしか影響を受けない。
一の実施態様において、ルテニウム系メタセシス触媒又はオスミウム系メタセシス触媒には、グラブス触媒と称されることもある種類のカルベン錯体が含まれる。グラブスメタセシス触媒は、米国特許第5,312,940号、第5,342,909号、第5,831,108号、第5,969,170号、第6,111,121号、第6,211,391号、第6,624,265号及び第6,696,597号並びに米国特許出願公開第2003/0181609A1号、第2003/0236427A1号及び第2004/0097745A9号に記載されており、それら全てを参照することによって本願に組み込む。
Ru系メタセシス触媒又はOs系メタセシス触媒には、次式:
Figure 2009528435
[式中、Mにはルテニウム又はオスミウムが含まれ、L及びL'にはそれぞれが独立して任意の中性電子供与体の配位子が含まれ、A及びA'にはそれぞれが独立して陰イオン性置換基が含まれ、R3及びR4には独立して水素又は有機基が含まれ、0〜5の整数を含み、或いは、R3、R4、L、L'、A及びA'の二種以上が化合して二座の置換基を形成する]によって表すことができる化合物が含まれる。
一の実施態様において、L及びL'には、独立して、ホスフィン基、スルホン化ホスフィン基、ホスファイト基、ホスフィナイト基、ホスホナイト基、アルシン基、スティブナイト基、エーテル基、アミン基、アミド基、イミン基、スルホキシド基、カルボキシル基、ニトロシル基、ピリジン基、チオエーテル基、トリゾリデン基若しくはイミダゾリデン基が含まれ、又はL及びL'は、一体として、二座配位子を含んでもよい。一の実施態様において、L及び/又はL'には、次式:
Figure 2009528435
[式中、R5及びR6には独立してアルキル、アリール又は置換アリールが含まれる]によって表すことができるイミジゾリデン基が含まれる。一の実施態様において、R5及びR6には、独立して置換フェニル基が含まれ、そして、別の実施態様におけるR5及びR6には、独立してメシチルが含まれる。一の実施態様において、R7及びR8にはアルキル又はアリールが含まれるか、シクロアルキルを形成し、そして、別の実施態様においては双方が水素、t-ブチル基又はフェニル基である。R5、R6、R7及びR8の二種以上が化合して環状部分を形成することができる。イミダゾリジン配位子の例としては、4,5-ジヒドロ-イミダゾール-2-イリデン配位子が挙げられる。
一の実施態様において、A及びA'には、独立して、ハロゲン、水素、C1〜C20アルキル、アリール、C1〜C20アルコキシド、アリールオキシド、C2〜C20アルコキシカルボニル、アリールカルボキシレート、C1〜C20カルボキシレート、アリールスルホニル、C1〜C20アルキルスルホニル及びC1〜C20アルキルスルフィニルの他、任意にC1〜C5アルキル、ハロゲン若しくはC1〜C5アルコキシで置換されたそれぞれの配位子又は任意にハロゲン、C1〜C5アルキル若しくはC1〜C5アルコキシで置換したフェニル基で置換されたそれぞれの配位子が含まれ、そして、A及びA'は、一体として、任意に二座配位子を含んでもよい。
一の実施態様において、R3及びR4には、独立して、水素、C1〜C20アルキル、アリール、C1〜C20カルボキシレート、C1〜C20アルコキシ、アリールオキシ、C1〜C20アルコキシカルボニル、C1〜C20アルキルチオ、C1〜C20アルキルスルホニル及びC1〜C20アルキルスルフィニルが含まれ、R3及びR4は、それぞれが任意にC1〜C5アルキル、ハロゲン若しくはC1〜C5アルコキシで又は任意にハロゲン、C1〜C5アルキル若しくはC1〜C5アルコキシで置換したフェニル基で置換される。
一の実施態様においては、L又はL'及びA又はA'が化合して一つ以上の二座配位子を形成してもよい。この種類の錯体の例は、米国特許第6,696,597号において第二触媒として記載されている。別の実施態様においては、R3又はR4及びL若しくはL'又はA若しくはA'が化合して一つ以上の二座配位子を形成してもよい。この種類の錯体は、ホベイダ触媒又はホベイダ−グラブス触媒と称されることもある。R3又はR4及びL又はL'で形成できる二座配位子の例としては、オルト-アルコキシフェニルメチレン配位子が挙げられる。
他の有用な触媒としては、次式:
Figure 2009528435
[式中、Mにはルテニウム又はオスミウムが含まれ、L、L'及びL''にはそれぞれ独立して任意の中性電子供与体の配位子が含まれ、A、A'及びA''にはそれぞれ独立して陰イオン性置換基が含まれ、R3及びR4は独立して水素又は有機基を含む]で表されるものを含む六価のカルベン化合物が挙げられる。上述した五価の触媒と同様に、六価の錯体における二種以上の置換基が化合して二座の置換基を形成してもよい。
ルテニウム系カルベン錯体の例としては、ジクロロ(フェニルメチレン)ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ(フェニルメチレン)ビス(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ(3-メチル-2-ブテニリデン)ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ(3-メチル-2-ブテニリデン)ビス(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ(3-フェニル-2-プロペニリデン)ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ(3-フェニル-2-プロペニリデン)ビス(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ(エトキシメチレン)ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ(エトキシメチレン)ビス(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ(t-ブチルビニリデン)ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ(t-ブチルビニリデン)ビス(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ(フェニルビニリデン)ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ(フェニルビニリデン)ビス(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウム、[2-(((2,6-ビスメチルエチル)-4-ニトロフェニル)イミノ-kN)メチル-4-ニトロフェノレート-kO]クロロ(フェニルメチレン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム、[2-(((2,6-ビスメチルエチル)-4-ニトロフェニル)イミノ-kN)メチル-4-ニトロフェノレート-kO]クロロ(フェニルメチレン)(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウム、[2-(((2,6-ビスメチルエチル)-4-ニトロフェニル)イミノ-kN)メチル-4-ニトロフェノレート-kO]クロロ(3-メチル-2-ブテニリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム、[2-(((2,6-ビスメチルエチル)-4-ニトロフェニル)イミノ-kN)メチル-4-ニトロフェノレート-kO]クロロ-(3-メチル-2-ブテニリデン)(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウム、[1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン][2-(((2,6-ビスメチルエチル)-4-ニトロフェニル)イミノ-kN)メチル-4-ニトロフェノレート-kO]クロロ-(フェニルメチレン)ルテニウム、[1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン][2-(((2,6-ビスメチルエチル)-4-ニトロフェニル)イミノ-kN)メチル-4-ニトロフェノレート-kO)]クロロ-(3-メチル-2-ブテニリデン)ルテニウム、ジクロロ[1,3-ジヒドロ-1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2H-イミダゾール-2-イリデン](フェニルメチレン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ[1,3-ジヒドロ-1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2H-イミダゾール-2-イリデン](フェニルメチレン)(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ[1,3-ジヒドロ-1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2H-イミダゾール-2-イリデン](3-メチル-2-ブテニリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ[1,3-ジヒドロ-1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2H-イミダゾール-2-イリデン](3-メチル-2-ブテニリデン)(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ[1,3-ジヒドロ-1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2H-イミダゾール-2-イリデン](3-フェニル-2-プロペニリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ[1,3-ジヒドロ-1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2H-イミダゾール-2-イリデン](3-フェニル-2-プロペニリデン)(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ[1,3-ジヒドロ-1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2H-イミダゾール-2-イリデン](エトキシメチレン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ[1,3-ジヒドロ-1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2H-イミダゾール-2-イリデン](エトキシメチレン)(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ[1,3-ジヒドロ-1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2H-イミダゾール-2-イリデン](t-ブチルビニリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ[1,3-ジヒドロ-1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2H-イミダゾール-2-イリデン](t-ブチルビニリデン)(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ[1,3-ジヒドロ-1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2H-イミダゾール-2-イリデン](フェニルビニリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ[1,3-ジヒドロ-1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2H-イミダゾール-2-イリデン](フェニルビニリデン)(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウム、[1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン]ジクロロ(フェニルメチレン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム、[1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン]ジクロロ(フェニルメチレン)(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ[1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン](3-メチル-2-ブテニリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ[1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン](3-メチル-2-ブテニリデン)(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ[1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン](3-フェニル-2-プロピリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム、ジクロロ[1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン](3-フェニル-2-プロピリデン)(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウム、[1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン]-ジクロロ(エトキシメチレン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム、[1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン]-ジクロロ(エトキシメチレン)(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウム、[1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン]-ジクロロ(t-ブチルビニリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム、[1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン]-ジクロロ(t-ブチルビニリデン)(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウム、[1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン]-ジクロロ(フェニルビニリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム、及び[1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン]-ジクロロ(フェニルビニリデン)(トリシクロペンチルホスフィン)ルテニウムが挙げられる。
市販のRu系メタセシス触媒としては、ジクロロ(フェニルメチレン)ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム(グラブス第一世代触媒と称されることもある)、[1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン]ジクロロ(フェニルメチレン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム(グラブス第二世代触媒と称されることもある)、ジクロロ[[2-(1-メチルエトキシ)フェニル]メチレン](トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム(ホベイダ−グラブス第一世代触媒と称されることもある)、及び[1,3-ビス(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン]ジクロロ[[2-(1-メチルエトキシ)フェニル]メチレン]ルテニウム(ホベイダ−グラブス第二世代触媒と称されることもある)が挙げられる。これらRu系メタセシス触媒は、マテリアインコーポレーテッド社(パサデナ、カリフォルニア州)から入手可能である。
一の実施態様においては、Ru系メタセシス触媒又はOs系メタセシス触媒をインサイチューで調製することができる。例えば、既知の条件下で、Ru化合物又はOs化合物をアルキン及び適した配位子と化合させ、上記したような金属カルベン錯体を形成することができる。
また、他の有用なメタセシス触媒には、タングステン系メタセシス触媒及び/又はモリブデン系メタセシス触媒が含まれる。それらの触媒には、タングステン塩等の塩からインサイチューで形成し得るものや、シュロック型のカルベンとして知られるモリブデン錯体及びタングステン錯体が含まれる。加えて、特に気相重合を利用する場合には、担持系を用いることができる。更に、タングステン系メタセシス触媒は、米国特許第3,932,373号及び第4,391,737号に記載され、シュロック触媒は、米国特許第4,681,956号、第5,087,710号及び第5,142,073号に記載されており、それらの全ては、参照することによって本願に組み込まれる。
3.単量体
一以上の実施態様において、有用なオレフィン単量体には、メタセシス反応を受けるもの、即ち、少なくとも一つのメタセシス活性の二重結合を含むものが含まれる。シクロオレフィンは、シクロアルケンでもよいし、シクロポリエンでもよい。非環式単量体の適した例としては、ジエン、アルファオメガジエン、オレフィンのオリゴマー等が挙げられる。
特定の実施態様において、オレフィンには、二種以上の異なるオレフィンの混合物が含まれ、該オレフィンは、炭素原子の数若しくはヘテロ原子の数や置換基の量及び種類等の態様の少なくとも一つの点で異なる。また、二種以上の異なるオレフィンは、二種以上のオレフィン異性体と称されることもある。一の実施態様において、第一オレフィンと第二オレフィンとの比は、約99:1〜1:99であり、別の実施態様においては約95:5〜5:95であり、更に別の実施態様においては約90:10〜10:90である。ROMPを用いる場合、シクロオレフィンには、環の大きさ若しくは置換基の点で異なる二種以上のシクロオレフィンの混合物又はシクロオレフィンの二種以上の異性体の混合物が含まれる。後に述べるように、所望の重合体の性質を提供する二種以上のシクロオレフィンの組み合わせをいずれも使用することができる。一の実施態様において、その混合物には、シクロオクタジエンとシクロペンテンが含まれ、また、他の実施態様においては1,5-シクロオクタジエンとシクロオクテンが含まれる。
開環メタセシス重合(ROMP)反応に関与できるシクロオレフィンをいずれも使用してもよい。該シクロオレフィンは、一つ以上の置換基及び/又は官能基を含んでもよい。該シクロオレフィンは、シクロアルケンでもよいし、シクロポリエンでもよい。
シクロオレフィンには、次式:
Figure 2009528435
[式中、zは1〜約18の整数を含む]で表される化合物が含まれる。シクロオレフィンの例としては、シクロプロペン、シクロブテン、ベンゾシクロブテン、シクロペンテン、ジシクロペンタジエン、ノルボルネン、ノルボルナジエン、シクロヘプテン、シクロオクテン、7-オキサノルボルネン、7-オキサノルボルナジエン、シクロデセン、1,3-シクロオクタジエン、1,5-シクロオクタジエン、1,3-シクロヘプタジエン、ビシクロ[2.2.1]ヘプテン類、ビシクロ[2.2.2]オクテン類、シクロヘキセニルノルボルネン類、ノルボルネンジカルボン酸無水物類、シクロドデセン、1,5,9-シクロドデカトリエン及びそれらの誘導体が挙げられる。当業者によれば、開環重合の熱力学が環の大きさや置換基等の要因に基づいて変化することが認められるであろう。開環メタセシスは、K.J.イビン(Ivin)及びJ.C.モル(Mol)、オレフィンメタセシス及びメタセシス重合(Olefin Metathesis and Metathesis Polymerization)、第11章(1997年)に記載され、参照することによって本願に組み込まれる。
官能基を含むアルケンが存在していなければならない。その官能性アルケンは、官能化剤と称されることもあり、少なくとも一つのメタセシス活性の二重結合を含む。非環式の上記アルケンは、末端官能基を含む。上記アルケンは、次式:
Figure 2009528435
[式中、Zは官能基を含み、nは0〜約20の整数を含む]で表すことができる。二種以上の官能化したアルファオレフィンの混合物を用いてもよい。
一の実施態様において、非環式の官能性アルケンは、次式:
Figure 2009528435
[式中、各Zは官能基であって、同一でもよいし、異なっていてもよく、nは0〜約20の整数であり、別の実施態様においてはnが約1〜約9の整数であり、更に別の実施態様においてはnが約6未満の整数である]で表すことができる。
5.合成
本発明に用いる少なくとも一つ以上の末端官能基を有する不飽和のメタセシス重合体を調製するのに使用される合成技術には、従来のメタセシス重合技術が含まれる。それらの反応としては、開環メタセシス重合(ROMP)及び/又は非環式ジエンメタセシス重合(ADMET)を挙げることができ、それらの反応は、米国特許第5,728,917号、第5,290,895号及び第5,969,170号に記載されるように当該技術分野において知られており、参照することによって本願に組み込まれる。また、より大きな分子量の不飽和重合体のメタセシス解重合によっても、メタセシス重合体を調製することができる(WO2006/127483A1参照)。また、メタセシス反応における多官能性アルケンを含めた官能性アルケンの使用は、米国特許第5,880,231号及び米国特許出願第11/344,660号に開示されるように知られており、参照することによって本願に組み込まれる。
一以上の実施態様においては、反応物質及び触媒が不活性雰囲気中で導入される。反応物質又は触媒を加える順番は、特に制限されるものではない。一の実施態様においては、上記官能性アルケンと一種以上のメタセシス活性のオレフィンとを組み合わせて混合物を形成し、次いで該混合物にメタセシス触媒を加える。一種以上の物質を溶媒と共に導入してもよい。他の実施態様においては、最初に単量体又は単量体の混合物を重合させ、次いで官能化アルケンを加えてもよい。
メタセシス重合反応は、典型的に、一種以上の単量体の天井温度より低い温度で行われる。該天井温度は、その温度より上では感知できる程度の重合が起きない温度である。一の実施態様において、メタセシス反応は、マイナス40℃から約100℃の温度で行われ、別の実施態様においては、その温度が約マイナス20℃から約75℃であり、更に別の実施態様においては、その温度が約0℃から約55℃である。
任意には、標準的な分析技術で又は固体パーセントを監視することによって、反応の進展を監視することができる。任意には、エチルビニルエーテル等の触媒不活性化剤を加えることによって、メタセシス反応を停止してもよい。
反応後、従来の手順を用いて溶媒からメタセシス重合した重合体を単離してもよい。一以上の実施態様においては、特に官能基が水に対して敏感である場合に、既知の技術を用いて、水との接触を防ぎ又は減らすことができる。
単量体の混合物を用いる場合、各単量体の相対量は、特に制限されるものではない。一の実施態様においては、第一単量体と第二単量体の比が約99:1〜約1:99であり、別の実施態様においては、第一単量体と第二単量体の比が約95:5〜約5:95であり、更に別の実施態様においては、第一単量体と第二単量体の比が約90:10〜約10:90である。
メタセシス反応に用いるメタセシス触媒の量は重要ではないが、典型的には、触媒量の触媒を用いる。一の実施態様においては、触媒の量がオレフィン100モルに対して少なくとも約0.1mmolの触媒であり、他の実施態様においては、オレフィン100モルに対して少なくとも約1mmolの触媒であり、他の実施態様においては、触媒の量がオレフィン100モルに対して約5mmol〜約10モルの触媒であり、更に他の実施態様においては、オレフィン100モルに対して約10mmol〜約1モルの触媒であり、更に別の実施態様においては、オレフィン100モルに対して約0.02〜約0.5モルの触媒である。
他の実施態様においては、望ましい本発明の重合体を形成するため、存在する高分子量のメタセシス重合体と併用してメタセシス触媒を用いることができる。言い換えれば、高分子量重合体とアルケンとにメタセシス触媒を導入することによって所望の分子量の重合体を調製するために、メタセシス触媒を用いることができる。この方法に用いることができる高分子量重合体には、メタセシス重合によって作られた高分子量重合体が含まれる。例えば、シクロオクテンの重合から生じた、分子量が約90kg/モルで、ペンダントビニルが1%未満で且つ重合体鎖中100個の炭素原子当たり約12〜15個の二重結合を有する高分子量重合体は、VestenamerTM(デグッサ)という商標名で市販されている。それらの重合体をメタセシス触媒及びアルケンと接触させ、より小さな分子量のメタセシス重合体を作ることができる。また、官能化アルケンを用いることで、得られるメタセシス重合体を官能化することができる。任意には、メタセシス反応性の二重結合を含有するシクロオレフィン又はジエンを加えて、ベース重合体と共重合させ、それによって、共重合体を形成することができる。
6.不飽和重合体の特性
a.ペンダントビニル基の含有量
一以上の実施態様において、本発明に用いる少なくとも一つ以上の末端官能基を有する不飽和のメタセシス重合体は、ペンダントビニル基の含有量が比較的低いことを特徴とすることができる。ペンダントビニル基は、末端基を除き、重合体骨格に沿った、重合体骨格への結合点が一つあるアルケニル基をさす。一以上の実施態様において、上記重合体は、約2%未満のビニル基又は1,2配置を含んでもよく、他の実施態様においては約1%未満であり、他の実施態様においては約0.5%未満であり、他の実施態様においては約0.05%未満である。一以上の実施態様において、不飽和重合体は、ペンダントビニル単位を実質的に欠いている。ここで、「実質的に欠いている」とは、そうでなければ本発明の重合体及び/又はブレンドに感知できる程の影響を及ぼすであろう量か又はそれ以下の量のペンダントビニル単位を含むことである。一以上の実施態様において、不飽和重合体は、ペンダントビニル基を欠いている。
b.ガラス転移温度(Tg)
一以上の実施態様において、少なくとも一つ以上の末端官能基を有する不飽和メタセシス共重合体のTgは、約0℃未満としてもよく、他の実施態様においては、約マイナス10℃未満であり、更に他の実施態様においては、約マイナス15℃未満である。また、別の実施態様におけるTgは、約マイナス15℃から約マイナス115℃としてもよい。
c.融点(Tm)
一以上の実施態様において、少なくとも一つ以上の末端官能基を有する不飽和重合体の融点は、約マイナス(−)40℃から約(+)50℃としてもよく、他の実施態様においては、約マイナス35℃から約40℃であり、更に他の実施態様においては、約マイナス30℃から約20℃である。
特定の実施態様において、二種以上の異なる単量体から重合体の骨格を合成する場合には、単量体の相対量を選択することによって重合体の融点を制御することができる。例えば、シクロオクタジエンとシクロペンテンとから調製された二元共重合体の融点は、二元共重合体中のペンテン単位のモル分率がシクロオクタジエンとシクロペンテンの合計モルに対して約0.3パーセントから約0パーセントに減少するにつれて、約マイナス(−)30℃から約(+)40℃に変動させることができる。
d.数平均分子量(Mn)
一以上の実施態様において、少なくとも一つ以上の末端官能基を有する不飽和重合体は、数平均分子量(Mn)が少なくとも約0.5kg/モルであることを特徴とすることができ、他の実施態様においては、少なくとも約1kg/モルであり、他の実施態様においては、少なくとも約1.5kg/モルであり、他の実施態様においては、少なくとも約2.0kg/モルである。一以上の実施態様において、上記不飽和重合体は、数平均分子量が約100kg/モル未満であることを特徴とすることができ、他の実施態様においては、約80kg/モル未満であり、他の実施態様においては、約60kg/モル未満であり、他の実施態様においては、40kg/モル未満であり、別の実施態様においては、約20kg/モル未満である。一以上の実施態様において、上記不飽和重合体は、分子量分布(Mw/Mn)が約1.05〜約2.5であることを特徴とすることができ、他の実施態様においては、約1.1〜約2.0であり、他の実施態様においては、約1.2〜約1.8である。ポリスチレン基準での標準的なGPC技術を用いることで分子量を決定することができる。
f.二重結合含有量
一以上の実施態様において、少なくとも一つ以上の末端官能基を有するメタセシス重合体は、不飽和が比較的低いことを特徴とすることができる。一以上の実施態様においては、上記メタセシス重合体が100個の炭素原子当たり約5〜約25個の二重結合を含有し、他の実施態様においては、該メタセシス重合体が100個の炭素原子当たり約6〜約20個の二重結合を含有し、他の実施態様においては、100個の炭素原子当たり約7〜約18個の二重結合であり、他の実施態様においては、該メタセシス重合体が重合体中100個の炭素原子当たり約10〜約15個の二重結合を含有する。
g.ミクロ構造
本願のメタセシス重合体は、シス含有量が約10%を超え、別の実施態様においては30%を超え、別の実施態様においては50%を超える。
D.重合体及びPETのブレンド/反応
1.概要
本発明の一以上の実施態様においては、芳香族ポリエステル樹脂と本願の少なくとも一つ以上の末端官能基を有するメタセシス重合体との混合又はブレンドによって、上記組成物を調製することができる。混合技術は当該技術分野で知られており、本発明は、特定の方法の選択に限定されるものではない。一の実施態様においては、その混合が二軸スクリュー押出機等の反応押出機で行われる。
2.条件
上記芳香族ポリエステルと少なくとも一つ以上の末端官能基を有するメタセシス重合体との混合又はブレンドを、広範な条件にわたって行うことができる。メタセシス重合体に結合した実質的に全ての官能基がポリ(エチレンテレフタレート)と反応するものと見込まれるように、条件を選択する。一以上の実施態様においては、混合及びブレンドを約230℃〜約310℃の温度で行うことができ、他の実施態様においては、約250℃〜約290℃である。
3.滞留時間
一以上の実施態様においては、押出機内での滞留時間が約2〜約6分間に保持されており、他の実施態様においては、約3〜約5分間である。
4.他の配合剤
一以上の実施態様においては、触媒、改質剤、熱安定剤、酸化防止剤、着色剤、結晶核剤、充填剤、生分解促進剤、又は組成物中に組み込むことができる追加の成分の存在下において、芳香族ポリエステル樹脂と少なくとも一つ以上の末端官能基を有するメタセシス重合体とを混合してもよいし、ブレンドしてもよい。一般に、芳香族ポリエステル組成物は、米国特許第6,083,585号に記載されるように知られており、参照することによって本願に組み込まれる。
一以上の実施態様においては、芳香族ポリエステル組成物が遷移金属触媒を含んでもよい。
一以上の実施態様において、本発明の芳香族ポリエステル組成物は、メタセシス重合体の重量に対して約0.05〜約0.15重量パーセントの遷移金属触媒を含む。他の実施態様において、該組成物は、メタセシス重合体の重量に対し、約0.07〜約0.12重量パーセントを含み、他の実施態様においては、約0.09〜約0.11重量パーセントを含む。
一以上の実施態様において、芳香族ポリエステル組成物は、該組成物の固有粘度を変える縮合分岐剤又はカップリング剤を含んでもよいし、それらによって改質されてもよい。言い換えれば、該組成物は、分岐剤と芳香族ポリエステル及び/又は少なくとも一つ以上の末端官能基を有するメタセシス重合体との間の反応生成物を含む。それら試剤としては、重縮合分岐剤を挙げることができる。一以上の実施態様において、それら分岐剤としては、無水トリメリット酸、脂肪族酸二無水物及び芳香族酸二無水物を挙げることができる。一の実施態様においては、ピロメリット酸二無水物(即ち、ベンゼン1,2,4,5-テトラカルボン酸二無水物)を使用する。
多くの要因によって、望ましい分岐剤の量が変わることがあり、また、分岐剤の使用が望ましいかどうかが変わることがある。一以上の実施態様において、本発明の組成物は、メタセシス重合体の重量に対し、約0.01〜約0.15重量パーセントの分岐剤を含むか、それによって改質される。他の実施態様において、該組成物は、本願の少なくとも一つ以上の末端官能基を有するメタセシス重合体の重量に対し、約0.05〜約0.12重量パーセントの分岐剤を含み、他の実施態様においては、約0.09〜約0.11重量パーセントの分岐剤を含む。
5.量
a.濃縮物
本発明の一以上の実施態様において、芳香族ポリエステル樹脂及び本願の少なくとも一つ以上の末端官能基を有するメタセシス重合体を含む組成物は、特定の商品の準備に用いるため、その後に他の熱成形可能な樹脂(例えば、芳香族ポリエステル樹脂)に加えることができる濃縮物又はマスターバッチとして調製される。それら濃縮物を形成させる場合、たいていペレットの形態であるが、本発明の組成物は、全組成物の合計重量に対し、本願の少なくとも一つ以上の末端官能基を有する不飽和メタセシス重合体を少なくとも1重量%含むことができ、他の実施態様においては少なくとも5重量%含み、他の実施態様においては少なくとも10重量%含む。それらの実施態様又は他の実施態様において、濃縮物又はマスターバッチのペレットは、上記組成物の合計重量に対し、メタセシス重合体を30重量%未満含み、他の実施態様においては20重量%未満含み、他の実施態様においては15重量%未満含む。
b.熱成形可能な組成物
本発明の一以上の実施態様において、特に(濃縮物ペレット又はマスターバッチペレットの製造とは対照的に)熱成形工程に上記組成物を用いる場合には、上記組成物は、組成物の合計重量に対し、メタセシス重合体を少なくとも0.05重量%含み、他の実施態様においては少なくとも0.5重量%含み、他の実施態様においては少なくとも0.9重量%含む。それらの実施態様又は他の実施態様において、熱成形可能な組成物は、組成物の合計重量に対し、5重量%未満を含み、他の実施態様においては3重量%未満を含み、他の実施態様においては1.5重量%未満を含む。
一以上の実施態様において、本発明の組成物は、芳香族ポリエステル樹脂と本願の少なくとも一つ以上の末端官能基を有するメタセシス重合体との反応生成物を含む。
E.形態
一以上の実施態様において、本発明の組成物は、メタセシス重合体のドメインを分散させた芳香族ポリエステル樹脂のマトリクスを含む。当業者は十分に理解するので、メタセシス重合体の混合条件及び官能性に基づいて、該メタセシス重合体ドメインの特性、特に大きさを調整することができる。一以上の実施態様において、メタセシス重合体ドメインは期待される平均直径が400ナノメートル未満であることを特徴とし、他の実施態様において期待されるのは300ナノメートル未満であり、他の実施態様において期待されるのは200ナノメートル未満である。形成されるドメインの大きさ及び安定性は、官能性メタセシス重合体の芳香族ポリエステルへの反応や結合によって制御及び安定化されることが期待される。
F.用途
一以上の実施態様において、本発明の組成物は、有利には熱成形可能であり、そのため、限定されるものではないが、射出成形、ブロー成形、圧縮成形等の様々な熱成形技術に、それらを使用することができる。一以上の実施態様においては、本発明の組成物を押し出しすることもできる。
一以上の実施態様においては、上記組成物を用いて、包装壁及び包装品を作ることができる。特定の実施態様において、包装品には、腐り易い食品や飲料と共に用いられるものが含まれる。
一の特定の用途には、本発明の組成物を用いて、ボトルを作ることができる。他の実施態様において、該組成物は、包装用フィルムの製造に使用できる。
G.利点
本発明の一以上の実施態様の組成物は、有利には、色の形成が低減される場合に再利用可能である。芳香族ポリエステルから離れるゴム重合体の浸出又は移行を実質的に低減する官能性メタセシス重合体の芳香族ポリエステルへの反応及び結合によって、更なる利点が期待されるだろう。
本発明の実施を実証するため、下記に示す例を調製して試験した。しかしながら、該例は、本発明の範囲を制限するものとしてみなすべきでない。特許請求の範囲が、本発明を明確にする役目を果たすことになる。
例1
低分子量で、テレケリックで且つアセテート基を末端基とするポリペンテナマーの合成
容積1ガロンの反応器中に、窒素でパージしたシクロペンテン1.51kg及び1,4-ジアセトキシ-2-ブテン0.087kgからなるバッチ混合物を投入し、25℃に加熱し、攪拌した。脱気乾燥トルエン100mL中グラブス第二世代のメタセシス触媒[アルドリッチ社製]0.4gの溶液(0.45mmol、50,000:1 オレフィン:Ru)を容器中に投入した。25分以内に単量体の重合が起こり始め、反応温度の78℃への上昇を観察した。次いで、得られたセメントを40℃の一定した温度にて更に1時間攪拌した。この段階で、残留メタセシス触媒をいずれも不活性化させるため、その重合体溶液に、トルエン50ml中エチルビニルエーテル5mLの溶液を加え、40℃で攪拌した。得られた重合体は、下記に示す特性を有していた:Mn=6.3kg/mol;Mw/Mn=1.8;トランスオレフィン含量=78%、ビニルオレフィン含量=0%、>95%のアセテート末端基。
ポリペンテナマーにおけるエステル末端基からヒドロキシル末端基への加水分解
トルエン1.5Lに溶解された先に調製したアセテート基を末端基とするポリペンテナマー250gの溶液を氷浴中で攪拌し、0℃に冷却した。その重合体溶液に、0.5Mのナトリウムメトキシドのメタノール溶液約500mLを加えて、0℃にて4時間攪拌した。この段階で、0.5MのメタノールHCl溶液1Lを含むフラスコ中に、その重合体溶液を注ぎ、30分間攪拌した。得られた混合物を分液漏斗中に入れて、二層に分離できた。下側にある湿潤のメタノール層を除去し、重合体をDI水アリコート1Lでその溶液のpHが中性になるまで抽出した。飽和NaCl溶液を加えることで、形成されるどんな乳濁液をも離散させた。抽出後、無水硫酸マグネシウムを用いて重合体溶液を乾燥させ、その溶媒を減圧下で除去した。1H NMR解析は、アセテート末端基の98%がヒドロキシル基に加水分解されたことを示した。
得られたヒドロキシル基を末端基とするポリペンテナマーは、芳香族ポリエステルとの組成物を調製するのに有用であることが期待される。
例2
テレケリックで且つ低分子量のシクロペンテン-1,5-シクロオクタジエン二元共重合体の合成
容積1ガロンのステンレス鋼反応器中に、脱気シクロオクテン1185mL(996g、9.0mol)、脱気1,5-シクロオクタジエン560mL(497g、4.6mol)及び脱気シス-1,4-ジアセトキシ-2-ブテン60mL(65.5g、0.38mol)からなるバッチ混合物を投入した。該混合物を攪拌して50℃に加熱した。脱気乾燥トルエン10mL中グラブス第二世代のルテニウムメタセシス触媒0.42g(0.50mmol)の溶液を不活性雰囲気下で調製し、上記単量体の混合物に加えた。1分以内に反応温度の上昇が起こり始め、15分以内に114℃のピーク温度に達した。その反応を2時間攪拌した後、エチルビニルエーテル10mLのヘキサン溶液を加えて、メタセシス触媒を不活性化させた。30分間攪拌した後、貯蔵用ボトル中に重合体を落として、分析した。重合体生成物は、琥珀色の油性液体であった。得られた物質は、下記に示す特性を有していた:Mn=9.2kg/mol;Mw/Mn=1.82;トランス/シスオレフィン含量67/33;オクテニル/ブテニル単位のモル比48/52。
例3
高分子量ポリオクテナマーから低分子量で且つテレケリックのシクロオクテン-1,5-シクロオクタジエン二元共重合体への解重合
容積1ガロンのステンレス鋼反応器中に、ポリオクテナマー(デグッサ社製Vestenamer 8012)のペレット(Mn=65kg/mol;Mw/Mn=1.8;100%オクテニル単位の組成)830g、脱気1,5-シクロオクタジエン470mL(417g、3.85mol)、脱気シス-1,4-ジアセトキシ-2-ブテン40mL(43.4g、0.25mol)及び脱気へキサン700mLを投入した。固体のVestenamer重合体を融解させるため、その不均一混合物を攪拌しながら、57℃に加熱した。脱気乾燥トルエン10mL中グラブス第二世代のルテニウムメタセシス触媒0.22g(0.26mmol)の溶液を不活性雰囲気下で調製し、上記反応器の内容物に加えた。反応を57℃の一定した温度にて2時間攪拌した。この期間後、ヘキサン100mL中エチルビニルエーテル5mLの溶液を加えて、メタセシス触媒を不活性化させた。30分間攪拌した後、貯蔵用ボトル中に重合体を落として、分析した。重合体生成物は、琥珀色の油性液体であった。得られた物質は、下記に示す特性を有していた:Mn=7.4kg/mol;Mw/Mn=2.09;オクテニル/ブテニル単位のモル比48/52。
例1の重合体と同様に、例2及び3の末端官能化重合体は、芳香族ポリエステルとの組成物を調製するのに有用であることが期待される。
本発明の範囲と精神から逸脱しない様々な修正や変更は、当業者にとって明らかになるだろう。本発明は、本願に記載される具体例に正当に限定されるものではない。

Claims (19)

  1. (i)芳香族ポリエステル、及び
    (ii)メタセシス重合によって形成した不飽和重合体であって、ヒドロキシル基、カルボン酸基、エステル基、カーボネート基、環状カーボネート基、酸無水物基、環状酸無水物基、ラクトン基、アミン基、アミド基、ラクタム基、環状エーテル基、エーテル基、アルデヒド基、チアゾリン基、オキサゾリン基、フェノール基、メラミン基及びそれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも一つ以上の末端官能基を有する不飽和重合体
    を含む組成物。
  2. 前記芳香族ポリエステルが、ポリ(アルキレンテレフタレート)樹脂を含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. 前記ポリ(アルキレンテレフタレート)樹脂が、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)並びにそれらの混合物及びそれらの共重合体よりなる群から選択されることを特徴とする請求項2に記載の組成物。
  4. 不飽和メタセシス重合体が、重合体中100個の炭素原子当たり約5〜約25個の二重結合を含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  5. 前記末端官能基が、ヒドロキシル基、エステル基、カルボン酸基及びそれらの混合物よりなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  6. 不飽和メタセシス重合体及び芳香族ポリエステル樹脂の合計重量に対し、少なくとも約0.5重量%の不飽和メタセシス重合体を含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  7. 不飽和メタセシス重合体が、約2%未満のペンダントビニル基を有することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  8. 更に、コバルト化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  9. (i)芳香族ポリエステル、及び
    (ii)メタセシス重合によって形成した不飽和重合体であって、ヒドロキシル基、カルボン酸基、エステル基、カーボネート基、環状カーボネート基、酸無水物基、環状酸無水物基、ラクトン基、アミン基、アミド基、ラクタム基、環状エーテル基、エーテル基、アルデヒド基、チアゾリン基、オキサゾリン基、フェノール基、メラミン基及びそれらの混合物よりなる群から選択される少なくとも一つ以上の末端官能基を有する不飽和重合体
    を含む反応生成物。
  10. 前記芳香族ポリエステルが、ポリ(アルキレンテレフタレート)樹脂を含むことを特徴とする請求項9に記載の組成物。
  11. 前記ポリ(アルキレンテレフタレート)樹脂が、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)並びにそれらの混合物及びそれらの共重合体よりなる群から選択されることを特徴とする請求項10に記載の組成物。
  12. 不飽和メタセシス重合体が、約2%未満のペンダントビニル基を含むことを特徴とする請求項9に記載の組成物。
  13. 不飽和メタセシス重合体が、重合体中100個の炭素原子当たり約5〜約25個の二重結合を含むことを特徴とする請求項9に記載の組成物。
  14. 前記末端官能基が、ヒドロキシル基、エステル基、カルボン酸基及びそれらの混合物よりなる群から選択されることを特徴とする請求項9に記載の組成物。
  15. 前記芳香族ポリエステルと不飽和メタセシス重合体とが、エステル結合によって互いに共有結合していることを特徴とする請求項9に記載の組成物。
  16. 不飽和メタセシス重合体及び芳香族ポリエステル樹脂の合計重量に対し、少なくとも約0.5重量%の不飽和メタセシス重合体を含むことを特徴とする請求項9に記載の組成物。
  17. 更に、コバルト化合物を含むことを特徴とする請求項9に記載の組成物。
  18. 更に、カップリング剤を含むことを特徴とする請求項10に記載の組成物。
  19. 不飽和メタセシス重合体は、数平均分子量(Mn)が約1〜約100kg/molであることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
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