JP2009516041A - ポリマー添加物の乾燥粉末を調製するためのプロセス - Google Patents

ポリマー添加物の乾燥粉末を調製するためのプロセス Download PDF

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Abstract

ポリマー添加物の乾燥粉末を調製するためのプロセスであって、(a)場合により溶剤に溶解した、ポリマー添加物を槽内に提供する工程と、(b)ポリマー添加物の温度を40℃〜200℃の範囲に調整する工程と、(c)高圧縮性流体を50〜1000barの圧力で加圧し、高圧縮性流体を100℃〜200℃の温度に加熱する工程と、(d)加熱したポリマー添加物と加熱した高圧縮性流体とを混合し、ガスのポリマーに対する比率(GTP)を2〜8とする工程と、(e)d)で得られた混合物を膨張装置によって噴霧塔内へ膨張させる工程と、(f)膨張した高圧縮性流体の流れから、形成された乾燥ポリマー添加物粒子を取り除く工程とを含み、ポリマー添加物が、c)溶剤に溶解した、欧州特許第438836A号に開示されているように調製されるポリウレタン分散剤、またはb)アクリレートまたはメタクリレートと少なくとも一つのカチオン性モノマーとから調製されるアクリルブロックコポリマー分散剤、であるポリマー顔料分散剤であることを特徴とするプロセス。

Description

本発明は、PGSSプロセス(Particles from Gas Saturated Solution、ガス飽和溶液からの粒子)を使用して溶液または融液からポリマー添加物の乾燥粉末を調製するためのプロセスに関する。本発明によって生成された粒子は、分散添加剤として好適である。
ガス飽和溶液(PGSS)プロセスは、超臨界流体、通例はCOを使用して溶液を結晶化させるものであり、欧州特許第A0744992B1号(Weidnerら)に記載されている。
PGSSプロセスを使用することにより、粒子サイズの分布を制御しつつ、ミクロサイズの粒子を作ることができる。PGSSにより、無溶剤の粒子を生成することもできる。PGSSプロセスでは、圧縮性流体を圧力下でポリマーまたはポリマー溶液に導入して溶解させ、その後、結果的に得られた溶液を膨張させると、膨張プロセス中に粒子が形成される。
PGSSの駆動力は、溶液の温度が急激に低下し、ポリマーの融点を下回ることにある。これは、溶液がジュール・トムソン効果によって動作圧力から大気条件まで膨張するときに発生する。ポリマー溶液の急速な冷却により、ポリマーが結晶化する。冷却は急激であり、溶液の至るところで均一である。そのため、均質な核形成が粒子形成の方法である。生成された粉末/粒子は、膨張室で収集される。
欧州特許第744992号に対応する米国特許第6056791号では、PGSSプロセスを用いることによって粒子または粉末を生成するためのプロセスを記載している。グリセリド混合物について実施例が示されている。ポリマー添加物については言及されていない。
欧州特許第1309643A1号(Weidnerら)に対応する米国特許第6548619号では、膨張装置により、二酸化炭素と熱活性可能なポリウレタンとの混合物を容器内で膨張させることによって熱活性可能なポリウレタン粒子を生成するためのプロセスを記載している。熱活性可能なポリウレタンは、ブロック化イソシアネート基を有し、イソシアネート基がブロック剤、たとえば、例としてフェノールまたはカプロラクタムと反応している。
本発明の基礎となる課題は、ポリマー添加物、特にポリマー顔料分散剤の乾燥した自由流動粉末を生成するための乾燥法を明らかにすることである。
PGSS法を使用することにより、この課題が解決されることが明らかとなっている。
したがって、本発明は、ポリマー添加物の乾燥粉末を調製するためのプロセスであって、
(a)場合により溶剤に溶解した、ポリマー添加物を槽内に提供する工程と、
(b)ポリマー添加物の温度を40℃〜200℃の範囲に調整する工程と、
(c)高圧縮性流体を50〜1000barの圧力で加圧し、高圧縮性流体を100℃〜200℃の温度に加熱する工程と、
(d)加熱したポリマー添加物と加熱した高圧縮性流体とを混合し、ガスのポリマーに対する比率(a gas to polymer ratio、GTP)を2〜8とする工程と、
(e)d)で得られた混合物を膨張装置によって噴霧塔内へ膨張させる工程と、
(f)膨張した高圧縮性流体の流れから、形成された乾燥ポリマー添加物粒子を取り除く工程とを含み、
ポリマー添加物が、
a)溶剤に溶解したポリウレタン分散剤であり、ポリウレタン分散剤が
A.平均官能基数が2.0〜5である一つ以上のポリイソシアネートと、
B.
B1.脂肪族炭化水素を有するモノヒドロキシル化合物、アリール基で置換された脂肪族炭化水素を有するモノヒドロキシル化合物、ハロゲン基で置換された脂肪族炭化水素を有するモノヒドロキシル化合物、脂環式炭化水素を有するモノヒドロキシル化合物、アリール基で置換された脂環式炭化水素を有するモノヒドロキシル化合物およびハロゲン基で置換された脂環式炭化水素を有するモノヒドロキシル化合物からなる基から選択される少なくとも一つのモノヒドロキシル化合物、および
B2.ヒドロカルボン酸のエステル化またはジオールと少なくとも一つのジカルボン酸もしくは無水物化合物との反応によって中間体を形成し、続いて中間体を
C.少なくとも一つの塩基性環状窒素と、イソシアネート基と反応することができる基とを含有する化合物
と反応させることによって得られる少なくとも一つのモノヒドロキシル−モノカルボン酸化合物
の混合物と
の反応生成物であるか、または;
b)アクリレートまたはメタクリレートと少なくとも一つのカチオン性モノマーとから調製されるアクリルブロックコポリマー分散剤
であるポリマー顔料分散剤であることを特徴とするプロセスに関する。
特許請求の範囲に記載のポリウレタン分散剤は、欧州特許第438836A1号(EFKA)または参照によりそれに組み入れられる対応する米国特許第5,399,294号に記載されている。
Cは、好ましくは1−(2−アミノエチル)−ピペラジン、2−(1−ピロリジル)−エチルアミン、4−アミノ−2−メトキシ−ピリミジン、2−ジメチルアミノエタノール、1−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン、4−(2−ヒドロキシエチル)−モルホリン、2−メルカプトピリミジンもしくは2−メルカプトベンズイミダゾールもしくは4−(2−アミノエチル)−ピリジン、2−アミノ−6−4−(2−アミノエチル)−ピリジン、2−アミノ−6−メトキシベンゾチアゾール、4−(アミノエチル)−ピリジン、N,N−ジアリルメラミン、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、1−(3−アミノプロピル)−イミダゾール、4−(2−ヒドロキシエチル)−ピリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)−イミダゾールまたは3−メルカプト−1,2,4−トリアゾールである。Cは、3−アミノ−1,2,4−トリアゾールであることが特に好ましい。
もっとも好ましくは、1−(3−アミノプロピル)−イミダゾールである。
好ましい商業用ポリウレタン分散剤は、例として、Ciba(登録商標)EFKA(登録商標)4046、Ciba(登録商標)EFKA(登録商標)4047、Ciba(登録商標)EFKA(登録商標)4050、Ciba(登録商標)EFKA(登録商標)4055、Ciba(登録商標)EFKA(登録商標)4060、Ciba(登録商標)EFKA(登録商標)4520およびCiba(登録商標)EFKA(登録商標)4080である。
ブロックコポリマーは、アクリレートまたはメタクリレートと少なくとも一つのカチオン性モノマーとから調製する。
好適なアクリルモノマーは、例として、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ノニルアクリレート、ラウリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ペンチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ノニルメタクリレート、ラウリルメタクリレートなどおよびその混合物である。
好適なカチオン性モノマーとしては、ジアリルジC1−C12アルキルモノマー、たとえばジアリルジメチルアンモニウムクロライドがあるが、好ましくは、カチオン性モノマーは、ジC1−C12アルキルアミノ−アルキル(メタ)アクリレートもしくはアクリルアミドおよび/またはN−置換アクリルアミドである。
ポリマーは遊離塩基状態であることができるものの、特にカチオン性アクリルアミドまたはメタクリルアミドである場合、好ましくは酸添加または第4級アンモニウム塩、たとえば(メタ)アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライドの状態である。
N−置換アクリルアミドは、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジプロピルアクリルアミドおよびジアセトンアクリルアミドからなる群から選択される。
モノマーがカチオン性アクリルアミドまたはメタクリルアミドである場合、ジアルキルアミノアルキル基は、一般的に、ジアルキルアミノプロピルまたはジアルキルアミノイソプロピル基である。モノマーがカチオン性アクリレートまたはメタクリレートである場合、ジアルキルアミノアルキル基は、一般的に、ジアルキルアミノエチル基である。
通例、カチオン性モノマーがジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート酸塩または第4級アンモニウム塩であることが好ましく、もっとも好ましくはジメチルアミノエチルメタクリレートである。通例、メチルクロライド第4級アンモニウム塩として存在する。
ポリアクリレートブロックコポリマーは、ニトロキシル制御ラジカル重合(NOR技術)を通して作成する。
ポリアクリレートは、(メタ)アクリレート以外のビニルコモノマーを含有することもできる。
本明細書で言及するポリマーは、任意の構造とするか、またはブロックおよび/もしくはグラフト側鎖を含有することができる。これらのブロック化およびグラフト側鎖は、ポリエステル、ポリエーテルおよびポリアクリルの構成部分であることができる。
高圧縮性流体は、好ましくは二酸化炭素である。しかし、他の流体、たとえば短鎖アルカン、一酸化二窒素、単独または混合物中の窒素を用いることができる。
工程(a)で使用する溶剤は、炭化水素、たとえばキシレン、エーテル、たとえばジオキサン、アルコール、たとえば第1級、第2級または第3級ブタノール、エステル、たとえば酢酸ブチルまたは酢酸メトキシプロピルおよびジメチルホルムアミドであることができる。アルコールおよび/またはエステルが好ましい。
工程b)におけるポリマー添加物の温度の範囲は、40℃〜200℃、好ましくは40℃〜120℃、より好ましくは60℃〜100℃である。
工程c)における圧力は、好ましくは50〜1000bar、好ましくは70〜500barであり、温度の範囲は40℃〜200℃、好ましくは125℃〜175℃である。
CO温度は、100℃〜200℃であるべきである。好ましくは、125℃〜175℃である。
ガスのポリマーに対する比率は、2〜8であるべきである。好ましくは、4〜6である。
噴霧塔内の温度は、50℃〜120℃であるべきである。好ましくは、60℃〜100℃である。
噴霧塔のノズル径は、0.5mm〜5mmである。
通常の実施例として、ポリウレタン骨格とペンダント分散基とを含むポリウレタン分散剤を使用するプロセスを詳細に記載する。
分散基の実施例は、カルボン酸塩、リン酸塩、ホスホン酸塩、スルホン酸塩、第3級アミン、第4級アンモニウム基等である。
もう一つの実施例では、アクリルブロックコポリマー分散剤を使用するプロセスを記載する。
図1は、PGSS装置を示し、本発明によるプロセスをより詳細に説明するものである。
ポリウレタンまたはアクリルブロックコポリマーを溶剤に溶解させ、供給槽[1]内で40℃〜120℃、好ましくは60℃〜100℃の温度まで予熱する。
溶剤におけるポリウレタンまたはアクリルブロックコポリマーの重量パーセントは、30〜99%であることができる。
圧縮性流体を槽[2]に貯蔵し、圧縮器[3]で圧縮し、熱交換器[5]で100℃〜200℃の温度まで加熱し、ポンプ[7]を経由して混合器[8]に供給する。
ポリウレタンまたはアクリルブロックコポリマーは、圧縮器[4]で個別に圧縮する。
ポンプ[6]により、予熱したポリウレタン溶液またはアクリルブロックコポリマー溶液を混合器[8]に搬送する。
ポリウレタン溶液またはアクリルブロックコポリマー溶液と圧縮性流体とを静止混合器によって集中的に混合する。ガスのポリマー溶液に対する比率(GTP)は2〜8、好ましくは4〜6である。混合装置内の圧力は、圧縮された流体の圧力と同じである。ここで、圧縮されたガスの一部がポリウレタン溶液またはアクリルブロックコポリマー溶液に溶解する。
混合後、ポリウレタン溶液またはアクリルブロックコポリマーを膨張装置(図1には図示せず)によって噴霧塔[9]内で急激に膨張させる。
高液化ガスを含有する溶液が膨張する際、高液化ガスが気相に再転換される。この結果、高圧縮性流体とポリウレタン溶液またはアクリルブロックコポリマー溶液との混合物が冷却され、ポリウレタンまたはアクリルブロックコポリマーが固体として析出する。
噴霧塔[9]は、相当径が10μmを上回る、好ましくはより大きい粒子が沈殿によって堆積するような寸法を有する。粒子は、排出槽で収集するか、または好適な機器(とりわけ、エアロック、ねじ、越流式流動床)を使用して連続的に排出することができる。乾燥させた(粉末)ポリウレタン分散剤または乾燥させたアクリルブロックコポリマー分散剤の残留溶剤含有量は極めて低く、通常は2wt%未満である。
乾燥させた分散剤は、好ましくは、粉末状態の分散剤として使用する。液体被覆またはインク配合で使用する前に分散剤を溶解させる必要はない。
より大きい粒子が取り除かれたガスの流れは、噴霧塔[9]の上端からサイクロン[10]に送られる。サイクロンは、サイズが1μmを超える、好ましくは小さい粒子が堆積するような寸法を有する。粒子は、サイクロンの下端に固定された排出槽で収集される。
残留ガスは、体積流動計[11]を通してシステムから排気され、再圧縮して槽[2]に戻すことができる。このガスは、適宜、ブロワによって連続的にシステムから取り出すこともできる。
出発物質の入手性:
出発物質は、例として、商標名はCiba(登録商標)EFKA(登録商標)であるCiba Specialty Chemicalsの商業的に利用可能な生成物であるため、容易に入手可能である。
ポリウレタン分散剤の調製は、欧州特許第438836A1号に開示されている。
調製Aの実施例
31.92gのカプロラクトン、10.40gのHD−オセノール45/50(Henkel&Cie.、デュッセルドルフ)を不活性ガス下で分散させる。0.0012gのジラウリン酸ジブチルスズを攪拌しながら添加し、170℃まで加熱して99%の固体を得る(約8時間)。生成物は、室内温度では固体であり、わずかに黄色がかった色である。
調製Bの実施例
平均分子質量が1000である60.0gのポリエチレングリコールを不活性ガス下で溶融させる。17.10gのテトラクロロフタル酸無水物を攪拌しながら添加し、150℃まで加熱する。酸価が43.6になると、直ちに反応が完全に終了する。時間は約4時間である。生成物は、室内温度ではワックス状であり、白黄色がかった色である。
調製Cの実施例
平均分子質量が1000である75.00gのポリエチレングリコールを、窒素を導入しながら溶融させる。ジオールが液体になったところで、11.10gのフタル酸無水物を攪拌しながら添加し、150℃まで加熱する。酸価が48.87になると、直ちに反応が完全に終了する。生成物は、室内温度ではワックス状である。フタル酸無水物の代わりに、マレイン酸無水物を使用することも可能である。
調製Dの実施例
394gのペンタヒドロ−パーフルオロノナンジオールを溶融させる。266.30gのドデセニルコハク酸無水物を不活性ガス下で攪拌しながら添加し、150℃まで加熱する。酸価が96mg KOH/gになると、直ちに反応が完全に終了する。樹脂生成物の色は黄色である。酢酸メトキシプロピル中の溶液として70%の状態で使用する。
欧州特許第438836A1号に開示されている実施例1
41.06gのカプロラクトンポリエステル(実施例A)および63.00gのDesmodur IL(酢酸ブチル中で51%)を、不活性ガスの導入および攪拌と共に、42.48gの酢酸ブチルおよび40.99gの酢酸メトキシプロピルに溶解させる。その後、1205gのモノヒドロキシカルボン酸(調製Cの実施例)を添加し、配合を70℃まで加熱する。2時間の反応時間の後、添加が発生し、これをNCO含有量で認識することができる。MNPにおける2−アミノ−4−メチルピリジンの20%溶液を32.44g添加し、1時間にわたってさらに攪拌を行う。最終的に、過剰なn−ブタノールを添加し、反応していないNCO基を反応させる。粘性の最終生成物は、黄色がかった色であり、固体含有量が39.54%である。
実験手順の平行モード(parallel mode)では、モノヒドロキシカルボン酸の代わりに、ポリエチレングリコール1000の相当比率(10.50g)を使用した。ここでは、2−アミノ−4−メチルピリジン溶液の添加により、溶液の50%のみを添加後、すでにゲル化した。
欧州特許第438836A1号に開示されている実施例2
23.27gのカプロラクトンポリエステル(調製Aの実施例)および42.00gのDesmodur IL(酢酸ブチル中で51%)を、窒素の導入および攪拌と共に、30.62gの酢酸ブチルおよび36.02gの酢酸メトキシプロピルに溶解させる。その後、7.68gのモノヒドロキシカルボン酸(実施例B)を添加し、配合を70℃まで加熱する。添加後(約2時間)、3−アミノ−1,2,4−トリアゾールの16.67%NMP溶液を15.11g添加し、1時間にわたってさらに攪拌を行う。最終的に、過剰なn−ブタノールを添加し、反応していないNCO基を反応させる。生成物は中粘度を有し、色は淡黄色である。
平行配合(parallel formulation)では、7.68gのモノヒドロキシカルボン酸の代わりに、7.00gのポリエチレングリコール1000を使用した。ここでは、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール溶液の添加によって質量(mass)を完全にゲル化したので、使用に好適ではなかった。
欧州特許第438836A1号に開示されている実施例3
4.42gのカプロラクトンポリエステル(実施例A)および8.40gのDesmodur IL(酢酸ブチル中で51%)を、窒素の導入および攪拌と共に、6.12gの酢酸ブチルおよび7.20gの酢酸メトキシプロピルに溶解させる。その後、1.71gのモノヒドロキシカルボン酸(実施例B)を添加し、配合を70℃まで加熱する。2時間の反応時間の後、添加が発生し、これをNCO含有量で認識することができる。0.75gの1−(3−アミノプロピル)イミダゾールを2.95gのN−メチルピロリドンに溶解させた混合物を添加し、1時間にわたってさらに攪拌を行う。最終的に、過剰なn−ブタノールを添加し、反応していないNCO基を反応させる。生成物は、色が淡黄色であり、粘性である。
平行配合(parallel formulation)では、1.71gのモノヒドロキシカルボン酸の代わりに、1.40gのポリエチレングリコール1000を添加する。この配合では、1−(3−アミノプロピル)イミダゾールNMP溶液の添加によってゲル化を行うため、生成物は使用にとって好適ではなかった。
欧州特許第438836A1号に開示されている実施例4
合成機器内において、25.39gのカプロラクトンポリエステル(実施例A)および42.00gのDesmodur IL(酢酸ブチル中で51%)を、窒素の導入および攪拌と共に、38.31gの酢酸ブチルおよび33.32gの酢酸メトキシプロピルに溶解させる。その後、6.58gのモノヒドロキシカルボン酸(実施例B)および1.89gのモノヒドロキシカルボン酸溶液(実施例D)を添加し、配合を70℃まで加熱する。2時間の反応時間の後、添加が発生し、これをNCO含有量で認識することができる。14.10gの酢酸ブチルおよび14.10gの酢酸メトキシプロピルを添加し、そこに、NMPにおける1−(3−アミノプロピル)イミダゾールの22.79%溶液を21.94g添加し、1時間にわたってさらに攪拌を行う。最終的に、過剰なn−ブタノールを添加し、反応していないNCO基を反応させる。粘性の最終生成物の色は、麦わら黄色である。
実験部分
実施例1
密閉槽において、ポリマー溶液(Ciba(登録商標)EFKA(登録商標)4046、欧州特許第438836号の実施例4によるポリマー)を80℃に加熱した。ガスシリンダー内のCOを圧縮器で170barに加圧し、熱交換器を経由して180℃に加熱した。加熱したポリマー溶液および加熱した超臨界COを、ガスのポリマー溶液に対する比率(GTP)比を1:7,5として静止混合器に送出し、静止混合器内で十分に混合した。加熱した(74℃)噴霧塔において、ガス飽和ポリマー溶液(ポリマー融液)を膨張させた。ポリマー融液は極めて小さい粒子に変換され、二酸化炭素(CO)のジュール・トムソン効果により、ポリマーはその凝固点を下回るまで冷却された。COガスおよび溶剤を、噴霧塔の上部を経由して取り除いた。最終的な固体生成物を、噴霧塔の下部を経由して収集した。その結果は、平均粒子サイズが25μmであり、残留溶剤含有量が1.41%である極めて白い固体物質であった。
表示するプロセスパラメータと共に上記と同じ手順を使用する、さらなる実施例を以下の表に列挙する。
Figure 2009516041
実施例2
密閉槽において、ポリマー溶液(Ciba(登録商標)Surcol(登録商標)SP6)を80℃に加熱した。ガスシリンダー内のCOを圧縮器で180barに加圧し、熱交換器を経由して195℃に加熱した。加熱したポリマー溶液および加熱した超臨界COを、ガスのポリマー溶液に対する比率(GTP)比を1:11として静止混合器に送出し、静止混合器内で十分に混合した。加熱した(65℃)噴霧塔において、ガス飽和ポリマー溶液(ポリマー融液)を膨張させた。ポリマー融液は極めて小さい粒子に変換され、二酸化炭素(CO)のジュール・トムソン効果により、ポリマーはその凝固点を下回るまで冷却された。COガスおよび溶剤を、噴霧塔の上部を経由して取り除いた。最終的な固体生成物を、噴霧塔の下部を経由して収集した。その結果は、平均粒子サイズが25μmであり、残留溶剤含有量が3.78%である極めて白い固体物質であった。
表示するプロセスパラメータと共に上記と同じ手順を使用する、さらなる実施例を以下の表に列挙する:
Surcol SP6は、50%溶液としてエタノール中に供給されるアクリルコポリマーである。コポリマーは、42.2部のメチルメタクリレート、10.6部のエチルアクリレート、31.7部のジアセトンアクリルアミドおよび15.5部のジメチルアミノエチルアクリレートメチルクロライド第4級塩から構成される。本発明者は、この生成物に関連するいかなる特許も認識していない。
Figure 2009516041
応用
乾燥させた生成物(粉末)は、液体および粉末被覆、グラフィックアート(印刷インク)およびプラスチックの応用における無機および有機顔料の分散薬剤として使用することができる。
粉末は、使用者にとってより好ましい溶剤を使用することもできるため、溶剤に基づく応用にも有益である。これにより、ポリマー分散剤の応用の使用が拡大する。
それらは、これらの種類の生成物を使用するための特別な要件ではない。固体生成物は、顔料を添加する前に、配合にあらかじめ溶解させることができ、または分散工程の前に顔料と共に配合に添加することができる。
加えて、固体生成物は、特定の応用のために選択される溶剤またはキャリヤーに溶解または分散させることができる。
図1は、PGSS装置を示し、本発明によるプロセスをより詳細に説明するものである。

Claims (10)

  1. ポリマー添加物の乾燥粉末を調製するためのプロセスであって、
    (a)場合により溶剤に溶解した、ポリマー添加物を槽内に提供する工程と、
    (b)ポリマー添加物の温度を40℃〜200℃の範囲に調整する工程と、
    (c)高圧縮性流体を50〜1000barの圧力で加圧し、高圧縮性流体を100℃〜200℃の温度に加熱する工程と、
    (d)加熱したポリマー添加物と加熱した高圧縮性流体とを混合し、ガスのポリマーに対する比率(GTP)を2〜8とする工程と、
    (e)d)で得られた混合物を膨張装置によって噴霧塔内へ膨張させる工程と、
    (f)膨張した高圧縮性流体の流れから、形成された乾燥ポリマー添加物粒子を取り除く工程とを含み、
    ポリマー添加物が、
    a)溶剤に溶解したポリウレタン分散剤であり、ポリウレタン分散剤が
    A.平均官能基数が2.0〜5である一つ以上のポリイソシアネートと、
    B.
    B1.脂肪族炭化水素を有するモノヒドロキシル化合物、アリール基で置換された脂肪族炭化水素を有するモノヒドロキシル化合物、ハロゲン基で置換された脂肪族炭化水素を有するモノヒドロキシル化合物、脂環式炭化水素を有するモノヒドロキシル化合物、アリール基で置換された脂環式炭化水素を有するモノヒドロキシル化合物およびハロゲン基で置換された脂環式炭化水素を有するモノヒドロキシル化合物からなる基から選択される少なくとも一つのモノヒドロキシル化合物、および
    B2.ヒドロカルボン酸のエステル化またはジオールと少なくとも一つのジカルボン酸もしくは無水物化合物との反応によって中間体を形成し、続いて中間体を
    C.少なくとも一つの塩基性環状窒素と、イソシアネート基と反応することができる基とを含有する化合物
    と反応させることによって得られる少なくとも一つのモノヒドロキシ−モノカルボン酸化合物
    の混合物と
    の反応生成物であるか、または;
    b)アクリレートまたはメタクリレートと少なくとも一つのカチオン性モノマーとから調製されるアクリルブロックコポリマー分散剤
    であるポリマー顔料分散剤であることを特徴とするプロセス。
  2. 高圧縮性流体が、二酸化炭素である、請求項1記載のプロセス。
  3. ポリマー顔料分散剤が、請求項1記載のポリウレタン分散剤である、請求項1または2記載のプロセス。
  4. ポリウレタン分散剤が、1−(3−アミノプロピル)−イミダゾール基を有する、請求項3記載のプロセス。
  5. ポリマー顔料分散剤が、請求項1記載のb)アクリレートまたはメタクリレートと少なくとも一つのカチオン性モノマーとから調製されるアクリルブロックコポリマー分散剤である、請求項1または2記載のプロセス。
  6. アクリルブロックコポリマー中のカチオン性モノマーが、メチルクロライド第4級アンモニウム塩として存在するジメチルアミノエチルメタクリレートである、請求項5記載のプロセス。
  7. 工程a)で使用する溶剤が、アルコールおよび/またはエステルである、請求項1記載のプロセス。
  8. 溶剤中のポリマー顔料分散剤の重量パーセントが、30〜99%である、請求項1記載のプロセス。
  9. 請求項1によって分散添加剤として得られる、乾燥させたポリマー粉末の使用。
  10. 請求項1によってインクおよび被覆中の分散添加剤として得られる、乾燥させたポリマー粉末の使用。
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