JP2017165064A - 画像形成方法、噴霧装置、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
不揮発性成分は、粉状物、ワックスを含むものである。
本実施の形態において、粉状物とは、粉末状の固体、又は顆粒状の固体であって、平均粒子径が0.01μm〜1000μm程度のものを指す。
ワックスとしては、特に限定されないが、水溶性を示すワックス(以降、水溶性ワックスとする)、又は水分散性を示すワックス(以降、水分散性ワックスとする)を使用することができる。
色材としては、特に限定されないが、顔料及び染料を用いることができる。これらの中でも、塗工紙に形成される画像の画像濃度、光沢度の点から、顔料が好ましい。
水としては、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、高純水、超純水等が挙げられる。インク中の水の含有量は、20〜60質量%であることが好ましい。
インクには、色材と水以外に、必要に応じて、有機溶剤、界面活性剤、樹脂、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、酸素吸収剤、光安定化剤等を更に含んでいてもよい。
塗布液は、不揮発性成分を含んでいる。塗布液としては、粉状物の水分散液又はワックスのエマルジョンを用いることができる。塗布液としては、ワックスを含んでいることが好ましい。塗布液がワックスを含んでいることにより、塗工紙に形成される画像の画像濃度、画像光沢度、定着性及び耐ブロッキング性を更に向上させることができる。
本実施の形態に係る画像形成装置は、色材と水を含むインクを記録媒体に塗布する液体吐出ヘッドと、不揮発性成分を含む塗布液を50℃以上350℃以下の気体と共に噴霧し、記録媒体のインクが塗布された側の面に塗布する噴霧装置とを有する。本実施の形態に係る画像形成装置は、必要に応じて、適宜選択したその他の手段、例えば、搬送手段、乾燥手段、制御手段等を更に有してもよい。
液体吐出ヘッド10は、インクに刺激を印加し、吐出させる手段である。刺激としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、熱(温度)、圧力、振動、光等が挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、熱、圧力が好適である。
図2は、本実施の形態に係る噴霧装置について説明する模式図である。図2に示すように、噴霧装置20は、噴霧器21と、温風発生器22とを有している。
本実施例において、部は、質量部を意味する。
BET比表面積が150m2/g、平均一次粒径が20nm、pHが4.0、DBP吸油量が620g/100gのカーボンブラックNIPEX160(degussa社製)160部、ポリオキシエチレン(POE)(m=40)−β−ナフチルエーテル(竹本油脂社製)400部及びイオン交換水440部をプレミックスし、混合スラリーを作製した。ディスクタイプのメディアミルDMR型(アシザワ・ファインテック社製)により、直径が0.05mmのジルコニアビーズ(充填率55%)を用いて、周速10m/s、液温10℃で3分間混合スラリーを循環分散させた。次に、遠心分離機Model−7700(久保田商事社製)で粗大粒子を遠心分離し、顔料濃度が16質量%の顔料分散体PD−1を得た。
カーボンブラックをピグメントブルー15:3のクロモファインブルー(大日精化社製)に変更した点以外は、顔料分散体PD−1と同様にして、顔料濃度が16質量%の顔料分散体PD−2を得た。
カーボンブラックをピグメントレッド122のトナーマゼンタEO02(クラリアント社製)に変更した点以外は、顔料分散体PD−1と同様にして、顔料濃度が16質量%の顔料分散体PD−3を得た。
カーボンブラックをピグメントイエロー74のファーストイエロー531(大日精化社製)に変更した点以外は、顔料分散体PD−1と同様にして、顔料濃度が16質量%の顔料分散体PD−4を得た。
25.00部の顔料分散体PD−2、40.00部の3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、2.00部のシリコーン系界面活性剤TEGO Wet 270(巴工業社製)及び33.00部のイオン交換水を混合し、1時間攪拌した後、孔径が1.2μmのメンブレンフィルターでろ過して、インクI−1を得た。
4.00部の染料(シアン)Project Fast Cyan 2(ゼネカ社製)、40.00部の3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン及び56.00部のイオン交換水を混合し、1時間攪拌した後、孔径が1.2μmのメンブレンフィルターでろ過して、インクI−2を得た。
50.00部の顔料分散体PD−1、30.00部の3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、2.00部のシリコーン系界面活性剤TEGO Wet 270(巴工業社製)及び18.00部のイオン交換水を混合し、1時間攪拌した後、孔径が1.2μmのメンブレンフィルターでろ過して、インクI−3を得た。
顔料分散体PD−1を顔料分散体PD−3に変更した点以外は、インクI−3と同様にして、インクI−4を得た。
25.00部の顔料分散体PD−4、25.00部の3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、20.00部の1,3−ブタンジオール、2.00部のシリコーン系界面活性剤TEGO Wet 270(巴工業社製)及び28.00部のイオン交換水を混合し、1時間攪拌した後、孔径が1.2μmのメンブレンフィルターでろ過して、インクI−5を得た。
機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管及び滴下ロートを備えたフラスコ内を十分に窒素ガスで置換した後、純水100g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3gとポリエチレングリコールノニルフェニルエーテル1gを仕込み、過硫酸アンモニウム1g、亜硫酸水素ナトリウム0.2gを添加し、60℃に昇温した。次に、アクリル酸ブチル30g、メタクリル酸メチル40g、メタクリル酸ブチル19g、ビニルシラントリオールカリウム塩10gと3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン1gの混合物を3時間かけてフラスコ内に滴下して重合し、樹脂エマルジョンP−1を得た。このとき、重合反応液のpHが7となるようアンモニア水溶液で調整して重合した。マイクロトラックUPAを用いて測定した樹脂エマルジョンP−1の平均粒子径は160nmであった。又、樹脂エマルジョンP−1の固形分濃度は30質量%であった。
不揮発分が45質量%のポリエチレン(PE)ワックスエマルジョンAQUACER(登録商標)531(ビックケミージャパン社製)を、塗布液A−1とした。ここで、PEワックスは、融点が130℃である。
50.0部の不揮発分が30質量%の変性ポリプロピレン(PP)ワックスエマルジョンAQUACER(登録商標)593(ビックケミージャパン社製)及び50.0部の樹脂エマルジョンP−1を混合し、1時間攪拌して、塗布液A−2を得た。ここで、変性PPワックスは、融点が110℃である。
樹脂エマルジョンP−1を、塗布液A−3とした。
固形分が20質量%のシリカ球状微粒子水分散液シーホスター(登録商標)KE-W30(日本触媒社製)を、塗布液A−4とした。
粉状物を含まない高純水、塗布液A−5とした。
23℃、50%RHの環境下で、画像形成装置としてのインクジェットプリンターIPSiO GX5000(リコー社製)にインクI−1を充填した。次に、Microsoft Word2000(Microsoft社製)で作成した64point及び128pointのJIS X 0208(1997),2223の一般記号が記載されているチャートを印字することで、液体吐出ヘッドにより記録媒体にインクI−1を塗布した。
インクI−1の代わりに、インクI−3を用い、塗布液A−1の代わりに、塗布液A−2を用いた以外は、実施例1と同様にして、画像を形成した。
インクI−1の代わりに、実施例3ではインクI−4、実施例4ではインクI−5を用いた以外は、実施例1と同様にして、画像を形成した。
インクI−1の代わりに、インクI−2を用いた以外は、実施例1と同様にして、画像を形成した。
塗布液A−1を塗布した後の記録媒体の加熱を行わないこと以外は、実施例1と同様にして、画像を形成した。
塗布液A−1を塗布する際のスプレーノズルに送る気体を空気から窒素に変えた以外は、実施例1と同様にして、画像を形成した。
温風発生器の加熱設定温度を下げ、スプレーノズルに導入される空気の温度が50℃となるように調整した以外は、実施例1と同様にして、画像を形成した。
温風発生器の加熱設定温度を下げ、スプレーノズルに導入される空気の温度が60℃となるように調整した以外は、実施例1と同様にして、画像を形成した。
温風発生器の加熱設定温度を上げ、スプレーノズルに導入される空気の温度が200℃となるように調整した以外は、実施例1と同様にして、画像を形成した。
温風発生器の加熱設定温度を上げ、スプレーノズルに導入される空気の温度が220℃となるように調整した以外は、実施例1と同様にして、画像を形成した。
塗布液A−1の代わりに、実施例12では塗布液A−3、実施例13ではA−4を用いた以外は、実施例1と同様にして、画像を形成した。
温風発生器の加熱設定温度を上げ、スプレーノズルに導入される空気の温度が350℃となるように調整した以外は、実施例1と同様にして、画像を形成した。
温風発生器の加熱設定温度を下げ、スプレーノズルに導入される空気の温度が40℃となるように調整した以外は、実施例1と同様にして、画像を形成した。
塗布液A−1の代わりに、塗布液A−5を用いた以外は、実施例1と同様にして、画像を形成した。
塗布液A−1の代わりに、塗布液A−5を用いた以外は、実施例1と同様にして、画像を形成した。
温風発生器の加熱設定温度を上げ、スプレーノズルに導入される空気の温度が400℃となるように調整した以外は、実施例1と同様にして、画像を形成した。
次に、画像濃度、画像光沢度、定着性、耐ブロッキング性及び用紙伸縮を評価した。何れの評価においても、AA、A、及びBは合格、Cは不合格とした。
X−Rite938(エックスライト社製)を用いて、記録媒体の64pointの一般記号が印字されている領域の画像濃度を測定した。このとき、印字モードを、プリンタに添付されているドライバにおける、光沢紙のユーザー設定より「光沢紙−標準きれい」モードを「色補正なし」に改変したモードとし、記録媒体として、コート紙1を用いた。
ブラックインク
AA:2.00以上
A:1.90以上2.00未満
B:1.80以上1.90未満
C:1.80未満
シアンインク
AA:2.00以上
A:1.90以上2.00未満
B:1.80以上1.90未満
C:1.80未満
マゼンタインク
AA:1.90以上
A:1.80以上1.90未満
B:1.70以上1.80未満
C:1.70未満
イエローインク
AA:1.00以上
A:0.90以上1.00未満
B:0.80以上0.90未満
C:0.80未満
<画像光沢度>
ハンディ光沢計PC−IIM型(日本電色工業社製)を用いて、記録媒体の128pointの一般記号が印字されている領域の60°光沢度を測定した。このとき、印字モードを、プリンタに添付されているドライバにおける、光沢紙のユーザー設定より「光沢紙−標準きれい」モードを「色補正なし」に改変したモードとし、記録媒体として、コート紙1を用いた。
AA:30以上
A:25以上30未満
B:20以上25未満
C:20未満
<定着性1>
記録媒体の128pointのJIS X 0208(1997),2223の一般記号が印字されている領域を、印字に使用した記録媒体と同一であり、印字されていない記録媒体で10回擦り、印字されていない記録媒体への顔料の転写具合を目視で観察し、定着性を評価した。このとき、印字モードを、プリンタに添付されているドライバにおける、光沢紙のユーザー設定より「光沢紙−標準きれい」モードを「色補正なし」に改変したモードとし、記録媒体として、コート紙1を用いた。
A:記録媒体への顔料の転写がほとんどみられない
B:記録媒体への顔料の転写がわずかにみられる(全体の10%未満の面積)
C:記録媒体への顔料の転写が明確にみられる(全体の10%以上の面積)
<定着性2>
記録媒体として、コート紙2を用いた以外は、定着性1と同様にして、定着性2を評価した。
印字モードを、プリンタに添付されているドライバにおける、光沢紙のユーザー設定より「光沢紙−標準はやい」モードを「色補正なし」に改変したモードとした以外は、定着性1と同様にして、定着性3を評価した。
記録媒体の128pointのJIS X 0208(1997),2223の一般記号が印字されている領域を、画像を形成して3分後に、印字に使用した記録媒体と同一であり、印字されていない記録媒体(4cm×4cm)を重ね、その上に縦2cm×横2cm×厚み0.2cmのゴムシートを記録媒体の中央に配置した。次に、ゴムシートから記録媒体に掛かる圧力が0.5kgf/cm2となるようにゴムシートの上に重りを載せ、23℃、50%RHの環境下で12時間放置した。更に、重ねた記録媒体を剥がし、印字されていない記録媒体への顔料の転写具合を目視で観察し、耐ブロッキング性を評価した。このとき、印字モードを、プリンタに添付されているドライバにおける、光沢紙のユーザー設定より「光沢紙−標準きれい」モードを「色補正なし」に改変したモードとし、記録媒体として、コート紙1を用いた。
A:記録媒体への顔料の転写がほとんどみられない。
C:記録媒体への顔料の転写が明確にみられる(全体の10%以上の面積)
<耐ブロッキング性2>
記録媒体として、コート紙2を用いた以外は、耐ブロッキング性1と同様にして、耐ブロッキング性2を評価した。
A4サイズの記録媒体の短辺の長さを測った後、512pointのJIS X 0208(1997),2223の一般記号を記録媒体の中央に印字し、画像を形成した。印字後に再度記録媒体の短辺の長さを計測し、用紙伸縮を評価した。このとき、印字モードを、プリンタに添付されているドライバにおける、光沢紙のユーザー設定より「光沢紙−標準きれい」モードを「色補正なし」に改変したモードとし、記録媒体として、コート紙1を用いた。
A:記録媒体の短辺の長さの変化量が−0.10mm以上0.10mm以下。
10 液体吐出ヘッド
20 噴霧装置
21 噴霧器
22 温風発生器
23 温度検知手段
211 液体導入路
212 気体導入路
213 ノズル
Claims (10)
- 画像形成に使用される第1の液体を、液体吐出ヘッドにより吐出対象物に塗布する工程と、
前記吐出対象物の前記第1の液体が塗布された側の面に、不揮発性成分を含む第2の液体を50℃以上350℃以下の気体と共に噴霧装置により噴霧する工程と、を有する画像形成方法。 - 前記不揮発性成分が粉状物又はワックスである請求項1に記載の画像形成方法。
- 前記粉状物が樹脂である請求項2に記載の画像形成方法。
- 前記ワックスが水分散性ワックスである請求項2に記載の画像形成方法。
- 前記気体の温度が60℃以上200℃以下である請求項1乃至4の何れか一項に記載の画像形成方法。
- 前記気体が空気である請求項1乃至5の何れか一項に記載の画像形成方法。
- 前記噴霧装置により噴霧する工程の後に、前記吐出対象物を加熱する工程を有する請求項1乃至6の何れか一項に記載の画像形成方法。
- 液体導入路、気体導入路、及び前記液体導入路に導入された不揮発性成分を含む第2の液体を前記気体導入路に導入された気体と共に噴霧するノズル、を備えた噴霧器と、
前記気体導入路に50℃以上350℃以下の気体を導入する温風発生器と、を有する噴霧装置。 - 前記気体導入路に導入された気体の温度を検知し、検知結果を前記温風発生器に出力する温度検知手段を有する請求項8に記載の噴霧装置。
- 画像形成に使用される第1の液体を吐出対象物に塗布する液体吐出ヘッドと、
前記吐出対象物の前記第1の液体が塗布された側の面に、不揮発性成分を含む第2の液体を50℃以上350℃以下の気体と共に噴霧装置により噴霧する請求項8又は9に記載の噴霧装置と、を有する画像形成装置。
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