JP2002256166A - 水性顔料分散体、水性インク及びこれを用いた画像形成方法 - Google Patents

水性顔料分散体、水性インク及びこれを用いた画像形成方法

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JP2002256166A
JP2002256166A JP2001055974A JP2001055974A JP2002256166A JP 2002256166 A JP2002256166 A JP 2002256166A JP 2001055974 A JP2001055974 A JP 2001055974A JP 2001055974 A JP2001055974 A JP 2001055974A JP 2002256166 A JP2002256166 A JP 2002256166A
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pigment
organic
ink
aqueous
polymer compound
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JP2001055974A
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English (en)
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Hideki Takayama
日出樹 高山
Shinichi Tochihara
伸一 栃原
Masaaki Ko
正明 弘
Shoji Koike
祥司 小池
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1次粒子径が小さい有機顔料粒子を用いた水
性インクにおける有機顔料粒子の分散安定性を確保し、
これにより得られるカラー画像における彩度、透明性を
更に改善し、かつ光沢感や優れた擦過性を付与できる水
性インクを提供すること。 【解決手段】 粒径が10〜50nmの範囲にある有機
顔料粒子にプラズマ処理を行ってその表面に極性基導入
し、更にイオン性基を有する有機高分子化合物を粒子表
面に被覆したマイクロカプセル顔料を水性インクの色材
としてもちいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性顔料分散体及
びこれを用いた水性インクに関し、より詳細には、イン
クジェット適性に優れた水性インクに関する。
【0002】
【従来の技術】これまで、高精細度を要求されるインク
ジェット用記録液には染料が用いられてきた。染料を用
いた記録液は、高透明度、高精細度や優れた演色性など
の特徴を有しているが、耐光性及び耐水性等の問題を有
する場合が多い。近年、耐光性及び耐水性の問題を解決
するために、染料に代えて有機顔料やカーボンブラック
を用いた顔料インクが製造されている。しかしながら、
有機顔料やカーボンブラックを用いた場合、顔料が非常
に細かく分散安定化されていないと、記録された画像に
高精細度と高度な演色性が得られないという問題点があ
る。また、プリンターへの適応性において、特に、イン
クジェットプリンター用のインクとして使用する場合に
おいては、インク中の顔料が非常に細かく分散安定化さ
れていないと、プリンターの有するヘッドにおけるノズ
ルの目詰まりという問題が発生する。また、バックライ
トで投影するOHPシート等の用途に有機顔料を含むイ
ンクを用いた場合、顔料を微細に分散して高透明度を確
保しなければ、カラフルなOHPの投影画像が得られな
いという問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、超微粒
子は、表面が化学的に極めて活性であるため、凝集し易
く、一旦凝集すると、スターラ等によって攪拌しても十
分に粒子同士が分離しない性質を有する。このため、こ
れまでの技術では、たとえ一次粒径の小さな有機顔料を
使用したとしても、分散工程で顔料粒子は凝集を起こ
し、結果として超微粒子顔料分散体は得られなかった。
そのためカラー画質の高画質化に不可欠な彩度、透明性
に関しては、染料インクによって得られるレベルまでに
至っていない場合が多い。
【0004】そこで、本発明の目的は、1次粒子径が小
さい有機顔料粒子を用いた水性インクにおける有機顔料
粒子の分散安定性を確保し、これにより得られるカラー
画像における彩度、透明性を更に改善し、かつ光沢感や
優れた擦過性を付与できる水性インクを提供することで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
の結果、以下に示す本発明により上記目的が達成される
ことを見出した。
【0006】本発明にかかるマイクロカプセル顔料は、
一次粒子径が10〜50nmの範囲にある有機顔料粒子
からなる核と、該核の表面に被覆されたイオン性基を有
する有機高分子化合物とを有するマイクロカプセル顔料
であって、前記有機顔料粒子が、その表面に極性基導入
用の反応性ガスを含むプラズマとの接触によって極性基
が導入されていることを特徴とするマイクロカプセル顔
料である。
【0007】本発明にかかる水性顔料分散体は、水性媒
体と、該水性媒体中に分散したマイクロカプセル顔料
と、を有する水性顔料分散体であって、前記マイクロカ
プセル顔料が、極性基導入用の反応性ガスを含むプラズ
マとの接触によって極性基が導入された一次粒子径粒が
10〜50nmの範囲にある有機顔料粒子からなる核の
表面を、イオン性基を有する有機高分子化合物によって
被覆した構成を有することを特徴とする水性顔料分散体
である。
【0008】また、本発明にかかる水性インクは、水性
媒体と、該水性媒体中に分散した色材と、を有する水性
インクにおいて、該色材が、上記構成のマイクロカプセ
ル顔料であることを特徴とする水性インクである。
【0009】更に、本発明にかかるマイクロカプセル顔
料の製造方法は、水性媒体と、該水性媒体中に分散した
マイクロカプセル顔料と、を有する水性顔料分散体の製
造方法であって、一次粒子径粒が10〜50nmの範囲
にある有機顔料粒子を、極性基導入用の反応性ガスを含
むプラズマと接触させて該有機顔料微粒子の表面に極性
基を導入するプラズマ処理工程と、該極性基が導入され
た有機顔料微粒子の表面をイオン性基を有する有機高分
子化合物によって被覆してマイクロカプセル顔料を得る
被覆工程と、該マイクロカプセル顔料を水性媒体中に分
散する分散工程とを有することを特徴とする水性顔料分
散体の製造方法である。
【0010】有機顔料粒子を被覆する高分子化合物のイ
オン性基はアニオン性基であることが好ましい。
【0011】また、マイクロカプセル顔料は、アニオン
性基を含有する有機高分子化合物のアニオン性基の一部
又はすべてを塩基性化合物で中和することで水に対する
溶解能を該有機高分子化合物付与する工程と、該中和さ
れた有機高分子化合物と前記有機顔料粒子とを水性媒体
の存在下で混練して混合物を得る工程と、該混合物のp
Hを中性又は酸性にして該混合物中に含まれる有機高分
子化合物を該顔料微粒子の表面に析出、固着させて含水
ケーキを得る工程と、該含水ケーキに塩基性化合物を添
加して、該有機高分子化合物の有するアニオン性基の一
部又はすべてを中和させ、水性媒体中に分散させて得ら
れたものであることが好ましい。
【0012】更に、マイクロカプセル顔料は、水に対し
て自己分散能を有するアニオン性有機高分子化合物と前
記顔料微粒子とを有機溶媒相中に混合し、該有機溶媒相
に水を投入するか、もしくは水中に該有機溶媒相を投入
することによって、水相中に前記マイクロカプセル顔料
を形成するとともに、自己分散させて得られたものであ
ることが好ましい。
【0013】本発明によれば、プラズマ処理された1次
粒子径が小さい有機顔料粒子の表面に極性基を有する有
機高分子化合物の被膜を形成してマイクロカプセル顔料
としたことで、これを凝集させずに安定に水性媒体中に
分散させることができ、このマイクロカプセル顔料を色
材として形成したカラー画像の彩度、透明性を更に改善
することができる。更に、このマイクロカプセル顔料に
おける有機顔料粒子を被覆する有機高分子化合物の存在
によって良好な光沢感及び透明性が得られ、更に、紙へ
の優れた浸透性が得られ、この浸透性により優れた擦過
性をカラー画像に付与することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】まず、本発明で用いる有機顔料の
1次粒子径は10〜50nmに微粒子化されたものを用
いる。微粒子化の方法としては、例えばビーズミル等に
よる強い摩砕をかける方法、ジェットミルなどを使用す
る機械的方法、あるいは顔料の合成時に1次粒子径がで
きるだけ細かく、かつ表面活性の低い顔料を合成する等
の方法があるが、特に好ましい方法としては、不活性ガ
ス中での蒸発法による微粒子化、すなわち気相法であ
る。この気相法とは、真空条件下で原料となる有機顔料
を加熱、蒸発させて不活性ガス中を通過させるもので、
この際に蒸発分子はガス分子と連続的に衝突するため、
蒸発分子が冷却され凝集することによって微粒子が生成
するというものである。この方法を用いると1次粒子径
が10〜50nmの範囲内に均一に揃った微粒子化され
た有機顔料が得られる。
【0015】本発明で用いる有機顔料の1次粒子径が5
0nmより大きくなると、該有機顔料を分散させてなる
水性インクを使用する際に、好適な微粒子顔料の平均粒
径20〜70nm、及び粒径分布として10〜300n
mの範囲外の粒径を有する顔料粒子が増えるために、本
発明において目的とする好ましい顔料の着色力、透明性
が得られなくなる。より好ましい、微粒子顔料の平均粒
径は20〜50nm、粒径分布は10〜200nmの範
囲である。
【0016】上記のような方法で、有機顔料の1次粒子
径を10〜50nmの範囲に制御しても、このままの状
態では、次の分散工程に入る前に凝集して2次粒子、更
には乾燥凝集して塊状粒子になってしまう。このような
状態になってしまった顔料粒子を分散工程でほぼ1次粒
子の状態まで分散させようとする場合に、従来のように
1次粒子径が100nm前後の顔料粒子であれば、ほぼ
対応できる状況であった。
【0017】しかしながら、1次粒子径が10〜50n
mの微粒子になると顔料表面の活性エネルギーが高くな
るため、顔料粒子間に強固な凝集力が発生し、そのため
に2次粒子化により形成された凝集体から1次粒子径並
みの粒径の微粒子を形成し、その安定分散状態を得るの
は非常に困難となる。
【0018】そこで、本発明では、1次粒子径を10〜
50nmに制御した有機顔料粒子の表面をプラズマ処理
して極性基の導入により親水化することにより、水分散
性を付与して1次粒子の更なる凝集を抑えようとする技
術手段が適用される。水性インクに微粒子化された有機
顔料を用いる際には、水性インク中での平均粒径が20
〜70nm、また粒径分布が10〜300nmの範囲を
満足した状態で分散安定化していることが好ましい。上
記のプラズマ処理は、このような平均粒径及び粒径分布
の範囲での有機顔料粒子の分散状態を得るために好適な
処理である。
【0019】プラズマ処理は、He、Arのような不活
性ガスや、H2、O2、N2、CO、CO2、H2O等から
得られる反応性ガスを用いて行う。有機顔料粒子に効果
的なプラズマ処理法としては、例えば、低温酸素プラズ
マ処理の利用(井原 辰彦:色材,54,531,1981)、アン
モニアプラズマを使った処理(S.Ikeda:J.Coat.Techno
l.,60,765,107,1988)、特開平11−333288号公
報等に開示されており、これらの公知技術を用いて処理
することができる。
【0020】プラズマ処理によって有機顔料に導入され
る親水基は、有機顔料の種類及びプラズマ処理の条件等
により設定することができるが、例えば、アミノ基、ア
ミド基,カルボキシル基、スルホン基、水酸基、ケトン
基などの親水基を有機顔料に導入することができる。導
入された親水基の種類は赤外吸収スペクトル分析などに
よって確認することができる。
【0021】有機顔料粒子を水性インクの色材として用
いるためには、水性媒体中に顔料が安定して分散するこ
とが要求される。一般に、顔料は分散性がよくないた
め、均一分散系を得るためには、分散剤を添加して顔料
を水性媒体中に分散させる方法が採られている。しかし
ながら、この分散剤を使用する方法によっても充分に満
足し得る分散性が得られない場合が多く、このため、顔
料を分散させたインクでは、特に長期保存した場合、増
粘、粒径の増大が起こり、安定性に劣るという問題が生
じる場合が多かった。
【0022】しかし、本発明で用いられるマイクロカプ
セル顔料は、有機顔料粒子がイオン性基を有する有機高
分子化合物で被覆されてた構成を有することにより、有
機顔料粒子の表面活性を下げ、分散剤を使用することな
くこれを水性媒体中に安定に分散させることができる。
マイクロカプセル化は、有機顔料粒子とイオン性基を有
する有機高分子化合物との混合分散に類似しているかの
ように見えるが、有機高分子化合物が強固かつ均一に有
機顔料粒子の表面に被覆したものであり、樹脂がはがれ
難く、高い安定性を示すものである。
【0023】特に、本発明で使用するプラズマ処理によ
り極性基を導入された有機顔料粒子は、上記に示したよ
うに、そのままでも水への分散性が十分にあるので、こ
の極性基を有する有機顔料粒子のマイクロカプセル化
は、プラス間表面処理を行なっていない有機顔料粒子の
マイクロカプセル化に比べ、溶媒中への分散時に有機顔
料粒子同士の凝集を押える一方で、有機高分子化合物と
有機顔料粒子の間に強いイオン性のインターラクション
が生まれ、カプセルはより強固なものとなる。すなわ
ち、プラズマ処理による有機顔料粒子への極性基の導入
は、マイクロカプセル化処理中における有機顔料粒子の
反応用媒体中での分散性を確保して、1次粒子としての
状態を維持させるとともに、有機顔料粒子と被膜を構成
するための有機高分子化合物との結合力を高める効果を
与えるものである。そして、こうして得られたマイクロ
カプセル顔料は、水性媒体中でも微分散状態での高い保
存安定性および吐出安定性を示し、インク設計に対して
も自由度が大きくなる。
【0024】また、本発明においてマイクロカプセル顔
料を用いる大きな特徴として、このようなマイクロカプ
セル顔料は、有機顔料粒子が有機高分子化合物によって
コーティングされていることから、新たに樹脂成分をイ
ンク中に加えることなく得られる記録物に光沢感、透明
性を付与することができる。加えて、有機高分子化合物
で被覆された構造を有するマイクロカプセル顔料は紙へ
の浸透性に優れるため、この浸透性により得られた画像
に優れた擦過性を付与することができる。
【0025】プラズマ処理された有機顔料粒子のマイク
ロカプセル化の方法としては、従来公知の方法として化
学的製法、物理的製法、物理化学的方法、機械的製法等
が挙げられる。おもに、界面重合法(2種のモノマーも
しくは2種の反応物を分散相と連続相に別々に溶解して
おき、両者の界面において両物質を反応させて壁膜を形
成させる方法)、in−situ重合法(液体または気
体のモノマーと触媒、もしくは反応性の物質2種を連続
相核粒子側のどちらか一方から供給して反応を起こさせ
壁膜を形成させる方法)、液中硬化被膜法(芯物質粒子
を含む高分子溶液の滴を硬化剤などにより、液中で不溶
化して壁膜を形成する方法)、コアセルベーション(相
分離)法(芯物質粒子を分散している高分子溶液を高分
子濃度の高いコアセルベート(濃厚相)と希薄相に分離
させ、壁膜を形成させる方法)、液中乾燥法(芯物質を
壁膜物質の溶液に分散した液を調製し、この分散液の連
続相が混和しない液中に分散液を入れて、複合エマルシ
ョンとし、壁膜物質を溶解している媒質を徐々に除くこ
とで壁膜を形成させる方法)、融解分散冷却法(加熱す
ると液状に溶融し常温では固化する壁膜物質を利用し、
この物質を加熱液化し、その中に芯物質粒子を分散し、
それを微細な粒子にして冷却し壁膜を形成させる方
法)、気中懸濁被覆法(粉体の芯物質粒子を流動床によ
って気中に懸濁し、気流中に浮遊させながら、壁膜物質
のコーティング液を噴霧混合させて、壁膜を形成させる
方法)、スプレードライング法(カプセル化原液を噴霧
してこれを熱風と接触させ、揮発分を蒸発乾燥させ壁膜
を形成させる方法)等が挙げられる。
【0026】特に、インクジェット用途に用いる場合に
は、さらに微細で且つ均一なマイクロカプセル顔料を得
る目的に適している酸析法または転相法を利用すること
がさらに好ましい。
【0027】酸析法はアニオン性基含有有機高分子化合
物類のアニオン性基の一部又はすべてを塩基性化合物で
もって中和し、有機顔料又はカーボンブラックと、水性
媒体中で混練する工程、及び、酸性化合物でもってpH
を中性又は酸性にしてアニオン性基含有有機高分子化合
物類を析出(酸析)させて顔料に固着する工程とからな
る製法によって得られる含水ケーキを、塩基性化合物を
用いてアニオン性基の一部又はすべてを中和させること
により得る方法である。このようにすることによって、
微細で高顔料分のアニオン性マイクロカプセル化顔料を
含有する水性分散液を製造することができる。
【0028】転相法は水に対して自己分散能又は溶解能
を有するアニオン性有機高分子化合物類と有機顔料又は
カーボンブラックとの複合物または複合体、あるいは有
機顔料又はカーボンブラックと硬化剤及びアニオン性有
機高分子化合物との混合体を有機溶媒相とし、該有機溶
媒相に水を投入するか、あるいは、水中に該有機溶媒相
を投入して、自己分散(転相乳化)化する方法である。
上記転相法において、有機溶媒相中に、記録液用のビヒ
クルや添加剤を混入させて製造しても何等問題はない。
特に、直接記録液用の分散液を製造できることから言え
ば、記録液用のビヒクルを混入させる方がより好まし
い。
【0029】また、マイクロカプセル化の際に用いられ
る溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等のアルキルアルコール系、ベンゾー
ル、トルオール、キシロール等の芳香族炭化水素系、酢
酸メチル、エチル、ブチル等のエステル系、クロロホル
ム、二塩化エチレン等の塩素化炭化水素系、アセトン、
ジオキサン、セロソルブ系の溶剤等が用いられる。
【0030】マイクロカプセルのカプセルの材料は、ポ
リアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリウレア、
エポキシ樹脂、ポリカーボネイト、尿素樹脂、メラミン
樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、多糖類、ゼラ
チン、アラビアゴム、デキストラン、ガゼイン、タンパ
ク質、天然ゴム、カルボキシポリメチレン、ポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、セルロース、エ
チルセルロース、メチルセルロース、ニトロセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、酢酸セルロース、ポ
リエチレン、ポリスチレン、ナイロン、(メタ)アクリ
ル酸の重合体または共重合体、(メタ)アクリル酸エス
テルの重合体または共重合体、(メタ)アクリル酸−
(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−(メ
タ)アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合
体、アルギン酸ソーダ、脂肪酸、パラフィン、ミツロ
ウ、水ロウ、硬化牛脂、カルナバロウ、アルブミン等が
用いられる。これらの中でも特にカルボン酸基またはス
ルホン酸基等のアニオン性基を有する有機高分子化合物
を使用することが好ましい。
【0031】特に、上記の中で界面重合法では、ポリエ
ステル、ナイロン、ポリウレタン、ポリビニルピロリド
ン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等が、in−sit
u重合法で、(メタ)アクリル酸エステルの重合体また
は共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸
エステル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重
合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミ
ド等が、液中硬化法では、アルギン酸ソーダ、ポリビニ
ルアルコール、ゼラチン、アルブミン、エポキシ樹脂等
が、コアセルベーション法では、ゼラチン、セルロース
類、カゼイン等の組合せが好ましい。
【0032】この中で、アニオン性有機高分子化合物に
ついてさらに詳細に述べると、例えば、カルボキシル
基、スルホン酸基、ホスホン酸基の如きアニオン性基を
有する有機高分子化合物類中のアニオン性基を、アンモ
ニアやトリエチルアミンの如き有機アミンや水酸化ナト
リウム、水酸化カリウムや水酸化リチウム等のアルカリ
金属水酸化物を用いて中和することによって得られるも
のであって、この中和により水に対する自己分散能又は
溶解能が付与されたものが挙げられる。特に望ましい自
己分散能又は溶解能は、カルボキシル基を有する有機高
分子化合物類中のカルボキシル基を、塩基で以て中和せ
しめるという形のものである。これらアニオン性基含有
有機高分子化合物類中には、これらのアニオン性基を2
種以上有していても良い。
【0033】そのようなアニオン性基を有する有機高分
子化合物類としては、アニオン性基を中和することによ
り水に対する自己分散能や溶解能を付与することのでき
る物であればよく、例えば、ポリビニル系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂、アミノ系樹脂、アクリル系樹脂、エポキ
シ系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、
ポリアミド系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、フェノ
ール系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系高分子化合
物、あるいはこれらの混合物などであって、アニオン性
基を有する樹脂等が挙げられる。
【0034】上記アニオン性基を有する有機高分子化合
物類の中でもアクリル系樹脂が好ましく、必須成分とし
てアクリル酸及び/又はメタクリル酸と、そのアルキル
エステル及び/又はそのヒドロキシアルキルエステルと
を含有し、更に必要によりスチレンを含有しているもの
が特に好ましい。
【0035】またその量は、有機顔料またはカーボンブ
ラックに対して10%(質量基準)以上であることが好
ましく、より好ましくは20%〜50%である。何故な
らば20%以下では十分な分散性や耐擦過性が得られに
くくなったり、有機顔料またはカーボンブラックが十分
に微細に分散されづらくなるといった別な問題を生じる
可能性があるからである。
【0036】又、本発明において、上記したマイクロカ
プセル顔料は、1種類に限定されるものではなく、2種
以上を混合して使用して色調を調整してもよい。
【0037】本発明で使用できる顔料としては以下のよ
うなものが挙げられる。
【0038】顔料インクの黒色インクに使用される顔料
としてはカーボンブラックが好適に使用される。例え
ば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレン
ブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔
料で、例えば、レイヴァン(Raven)7000、レ
イヴァン5750、レイヴァン5250、レイヴァン5
000ULTRA−、レイヴァン3500、レイヴァン
2000、レイヴァン1500、レイヴァン1250、
レイヴァン1200、レイヴァン1190ULTRA−
II、レイヴァン1170、レイヴァン1255(以上
コロンビア社製)、ブラックパールズ(Black P
earls)L、リーガル(Regal)400R、リ
ーガル330R、リーガル660R、モウグル(Mog
ul)L、モナク(Monarch)700、モナク8
00、モナク880、モナク900、モナク1000、
モナク1100、モナク1300、モナク1400、ヴ
ァルカン(Valcan)XC−72R(以上キャボッ
ト社製)、カラーブラック(Color Black)
FW1、カラーブラックFW2、カラーブラックFW2
V、カラーブラックFW18、カラーブラックFW20
0、カラーブラックS150、カラーブラックS16
0、カラーブラックS170、プリンテックス(Pri
ntex)35、プリンテックスU、プリンテックス
V、プリンテックス140U、プリンテックス140
V、スペシャルブラック(Special Blac
k)6、スペシャルブラック5、スペシャルブラック4
A、スペシャルブラック4(以上デグッサ社製)、N
o.25、No.33、No.40、No.47、N
o.52、No.900、No.2300、MCF−8
8、MA600、MA7、MA8、MA100(以上三
菱化学社製)等の市販品や、別途新たに調製されたもの
も使用することができる。
【0039】有機顔料として具体的には、トルイジンレ
ッド、トルイジンマルーン、ハンザエロー、ベンジジン
エロー、ピラゾロンレッドなどの不溶性アゾ顔料、リト
ールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレッ
ト、パーマネントレッド2Bなどの溶性アゾ顔料、アリ
ザリン、インダントロン、チオインジゴマルーンなどの
建染染料からの誘導体、フタロシアニンブルー、フタロ
シアニングリーンなどのフタロシアニン系顔料、キナク
リドンレッド、キナクリドンマゼンタなどのキナクリド
ン系顔料、ペリレンレッド、ペリレンスカーレットなど
のペリレン系顔料、イソインドリノンエロー、イソイン
ドリノンオレンジなどのイソインドリノン系顔料、ベン
ズイミダゾロンエロー、ベンズイミダゾロンオレンジ、
ベンズイミダゾロンレッド等のイミダゾロン系顔料、ピ
ランスロンレッド、ピランスロンオレンジなどのピラン
スロン系顔料、チオインジゴ系顔料、縮合アゾ系顔料、
チオインジゴ系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、フ
ラバンスロンエロー、アシルアミドエロー、キノフタロ
ンエロー、ニッケルアゾエロー、銅アゾメチンエロー、
ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキ
ノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等のその他の
顔料が例示できる。
【0040】また、有機顔料を、カラーインデックス
(C.I.)ナンバーにて示すと、C.I.ピグメントイエロー1
2、13、14、17、20、24、74、83、8
6、93、97、109、110、117、120、1
25、128、137、138、147、148、15
0、151、153、154、166、168、18
0、185、C.I.ピグメントオレンジ16、36、4
3、51、55、59、61、71、C.I.ピグメントレ
ッド9、48、49、52、53、57、97、12
2、123、149、168、175、176、17
7、180、192、215、216、217、22
0、223、224、226、227、228、23
8、240、254、255、272、C.I.ピグメント
バイオレット19、23、29、30、37、40、5
0、C.I.ピグメントブルー15、15:1、15:3、
15:4、15:6、22、60、64、C.I.ピグメン
トグリーン7、36、C.I.ピグメントブラウン23、2
5、26等が例示できる。
【0041】特に、これらの顔料の中でも、C.I.ピグメ
ントイエロー74、93、97、110、120、12
8、138、147、148、150、151、15
4、155、180、185、C.I.ピグメントレッド1
22、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメン
トブルー15、15:1、15:3、15:4等がさら
に好ましい。
【0042】本発明の水性インクに含まれる水性媒体
は、水と水溶性有機溶剤との混合溶媒(水性媒体)から
なるが、水溶性有機溶剤としては、インクの乾燥防止効
果を有するものが特に好ましく、又、水は、種々のイオ
ンを含有する一般の水ではなく、脱イオン水を使用する
ことが望ましい。
【0043】本発明で使用する水溶性有機溶剤として
は、具体的には、例えば、メチルアルコール、エチルア
ルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアル
コール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコ
ール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコ
ール、n−ペンタノール等の炭素数1〜5のアルキルア
ルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等
のケトン又はケトアルコール類;テトラヒドロフラン、
ジオキサン等のエーテル類;ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジ
プロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の
オキシエチレン又はオキシプロピレン共重合体;エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、トリメチレング
リコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキ
サントリオール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子
を含むアルキレングリコール類;グリセリン;エチレン
グリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチ
レングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ト
リエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテ
ル等の低級アルキルエーテル類;トリエチレングリコー
ルジメチル(又はエチル)エーテル、テトラエチレング
リコールジメチル(又はエチル)エーテル等の多価アル
コールの低級ジアルキルエーテル類;モノエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の
アルカノールアミン類;スルホラン、N−メチル−2−
ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−
イミダゾリジノン等が挙げられる。上記のごとき水溶性
有機溶剤は、単独でも或いは混合物としても使用するこ
とができる。
【0044】本発明の水性インク中に含有される上記し
たような水溶性有機溶剤の含有量は、特に限定されない
が、インク全重量に対して、好ましくは3〜50質量%
の範囲である。又、インクに含有される水の含有量は、
インク全重量に対して、好ましくは50〜95質量%の
範囲である。又、本発明の水性インクは、所望の物性値
を有するインクとするために、上記した成分の他に必要
に応じて、添加剤として例えば粘度調整剤,消泡剤、防
腐剤、防カビ剤界面活性剤,酸化防止剤等を添加するこ
とができる。界面活性剤の選択はインクの表面張力が3
0mN/m以上になるように決定することが好ましい。
【0045】また、水性インク中でのマイクロカプセル
顔料の含有量は、全インク質量に対して0.1〜10質
量%が好ましい。
【0046】以上のように本発明の水性顔料インクは、
インクジェット記録で用いられる際に、特に効果的であ
る。インクジェット記録方法としては、インクに力学的
エネルギーを作用させてインクを吐出する記録方法、及
びインクに熱エネルギーを加えてインクの発泡によりイ
ンクを吐出するインクジェット記録方法があり、それら
のインクジェット記録方法に本発明の水性顔料インクは
特に好適である。
【0047】次に、上記した本発明の水性顔料インクを
用いて記録を行うのに好適な、本発明のインクジェット
記録装置の一例を以下に説明する。先ず、熱エネルギー
を利用したインクジェット記録装置の主要部であるヘッ
ド構成の一例を図1及び図2に示す。図1は、インク流
路に沿ったヘッド13の断面図であり、図2は図1のA
−B線での切断面図である。ヘッド13はインクを通す
流路(ノズル)14を有するガラス、セラミック、シリ
コン又はプラスチック板等と発熱素子基板15とを接着
して得られる。発熱素子基板15は酸化シリコン、窒化
シリコン、炭化シリコン等で形成される保護層16、ア
ルミニウム、金、アルミニウム−銅合金等で形成される
電極17−1及び17−2、HfB2、TaN、TaA
l等の高融点材料から形成される発熱抵抗体層18、熱
酸化シリコン、酸化アルミニウム等で形成される蓄熱層
19、シリコン、アルミニウム、窒化アルミニウム等の
放熱性のよい材料で形成される基板20よりなってい
る。
【0048】上記ヘッド13の電極17−1及び17−
2にパルス状の電気信号が印加されると、発熱素子基板
15のnで示される領域が急速に発熱し、この表面に接
しているインク21に気泡が発生し、その圧力でメニス
カス23が突出し、インク21がヘッドのノズル14を
通して吐出し、吐出オリフィス22よりインク小滴24
となり、被記録材25に向かって飛翔する。図3には、
図1に示したヘッドを多数並べたマルチヘッドの一例の
外観図を示す。このマルチヘッドは、マルチノズル26
を有するガラス板27と、図1に説明したものと同じよ
うな発熱ヘッド28を接着して作られている。
【0049】図4に、このヘッドを組み込んだインクジ
ェット記録装置の一例を示す。図4において、61はワ
イピング部材としてのブレードであり、その一端はブレ
ード保持部材によって保持固定されており、カンチレバ
ーの形態をなす。ブレード61は記録ヘッド65による
記録領域に隣接した位置に配置され、又、本例の場合、
記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持され
る。
【0050】62は記録ヘッド65の突出口面のキャッ
プであり、ブレード61に隣接するホームポジションに
配置され、記録ヘッド65の移動方向と垂直な方向に移
動して、インク吐出口面と当接し、キャッピングを行う
構成を備える。更に、63はブレード61に隣接して設
けられるインク吸収体であり、ブレード61と同様、記
録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持され
る。上記ブレード61、キャップ62及びインク吸収体
63によって吐出回復部64が構成され、ブレード61
及びインク吸収体63によって吐出口面に水分、塵埃等
の除去が行われる。
【0051】65は、吐出エネルギー発生手段を有し、
吐出口を配した吐出口面に対向する被記録材にインクを
吐出して記録を行う記録ヘッド、66は記録ヘッド65
を搭載して記録ヘッド65の移動を行うためのキャリッ
ジである。キャリッジ66はガイド軸67と摺動可能に
系合し、キャリッジ66の一部はモーター68によって
駆動されるベルト69と接続(不図示)している。これ
によりキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可
能となり、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接
した領域の移動が可能となる。
【0052】51は被記録材を挿入するための紙給部、
52は不図示のモーターにより駆動される紙送りローラ
ーである。これらの構成により記録ヘッドの65吐出口
面と対向する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行に
つれて排紙ローラー53を配した排紙部へ排紙される。
以上の構成において記録ヘッド65が記録終了してホー
ムポジションへ戻る際、吐出回復部64のキャップ62
は記録ヘッド65の移動経路から退避しているが、ブレ
ード61は移動経路中に突出している。その結果、記録
ヘッド65の吐出口がワイピングされる。
【0053】尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出
面に当接してキャッピングを行う場合、キャップ62は
記録ヘッドの移動経路中に突出するように移動する。記
録ヘッド65がホームポジションから記録開始位置へ移
動する場合、キャップ62及びブレード61は上記した
ワイピングの時の位置と同一の位置にある。この結果、
この移動においても記録ヘッド65の吐出口面はワイピ
ングされる。上述の記録ヘッドのホームポジションへの
移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘ
ッドが記録のために記録領域を移動する間に所定の間隔
で記録領域に隣接したホームポジションへ移動し、この
移動に伴って上記ワイピングが行われる。
【0054】図5は、記録ヘッドにインク供給部材、例
えば、チューブを介して供給されるインクを収容したイ
ンクカートリッジの一例を示す図である。ここで40は
供給用インクを収納したインク収容部、例えば、インク
袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられてい
る。この栓42に針(不図示)を挿入することにより、
インク袋40中のインクをヘッドに供給可能にする。4
4は廃インクを受容するインク吸収体である。インク収
容部としてはインクとの接液面がポリオレフィン、特に
ポリエチレンで形成されているものが好ましい。
【0055】本発明で使用されるインクジェット記録装
置としては、上述のようにヘッドとインクカートリッジ
とが別体となったものに限らず、図6に示すようなそれ
らが一体になったものにも好適に用いられる。図6にお
いて、70は記録ユニットであり、この中にはインクを
収容したインク収容部、例えば、インク吸収体が収納さ
れており、かかるインク吸収体中のインクが複数オリフ
ィスを有するヘッド部71からインク滴として吐出され
る構成になっている。インク吸収体の材料としてはポリ
ウレタンを用いることが本発明にとって好ましい。又、
インク吸収体を用いず、インク収容部が内部にバネ等を
仕込んだインク袋であるような構造でもよい。72はカ
ートリッジ内部を大気に連通させるための大気連通口で
ある。この記録ユニット70は図4に示す記録ヘッド6
5に換えて用いられるものであって、キャリッジ66に
対して着脱自在になっている。
【0056】次に、力学的エネルギーを利用したインク
ジェット記録装置の好ましい一例としては、複数のノズ
ルを有するノズル形成基板と、ノズルに対向して配置さ
れる圧電材料と導電材料からなる圧力発生素子と、この
圧力発生素子の周囲を満たすインクを備え、印加電圧に
より圧力発生素子を変位させ、インクの小液滴をノズル
から吐出させるオンデマンドインクジェット記録ヘッド
を挙げることができる。その記録装置の主要部である記
録ヘッドの構成の一例を図7に示す。
【0057】ヘッドは、インク室(不図示)に連通した
インク流路80と、所望の体積のインク滴を吐出するた
めのオリフィスプレート81と、インクに直接圧力を作
用させる振動板82と、この振動板82に接合され、電
気信号により変位する圧電素子83と、オリフィスプレ
ート81、振動板82等を指示固定するための基板84
とから構成されている。
【0058】図7において、インク流路80は、感光性
樹脂等で形成され、オリフィスプレート81は、ステン
レス、ニッケル等の金属を電鋳やプレス加工による穴あ
け等により吐出口85が形成され、振動板82はステン
レス、ニッケル、チタン等の金属フィルム及び高弾性樹
脂フィルム等で形成され、圧電素子83は、チタン酸バ
リウム、PZT等の誘電体材料で形成される。以上のよ
うな構成の記録ヘッドは、圧電素子83にパルス状の電
圧を与え、歪み応力を発生させ、そのエネルギーが圧電
素子83に接合された振動板を変形させ、インク流路8
0内のインクを垂直に加圧しインク滴(不図示)をオリ
フィスプレート81の吐出口85より吐出して記録を行
うように動作する。このような記録ヘッドは、図4に示
したものと同様なインクジェット記録装置に組み込んで
使用される。インクジェット記録装置の細部の動作は、
先述と同様に行うもので差しつかえない。
【0059】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。なお,「部」は特に説明の無い限り、質量基準で
ある。
【0060】合成例1 (アンモニアプラズマ処理された微粒子マゼンタ顔料の
作製)真空容器内に設置されている蒸発源にキナクリド
ン系顔料C.I.ピグメントレッド122を仕込んだ
後、この容器内に不活性ガスであるHeを導入して、真
空容器内の圧力を0.7Torrに保った。次に、蒸発源に
仕込まれた顔料をレーザー加熱により蒸発させて、生成
した微粒子顔料を蒸発源の上部に設置した回転基板上に
付着させて回収し、次にこの基板を回転させることよ
り、あらかじめ安定した放電状態にある放電プラズマ領
域に搬送した。このようにして生成された微粒子顔料を
走査型電子顕微鏡で観察すると20〜40nmの1次粒
子径からなっていることがわかった。この放電プラズマ
領域では、放電電極の近傍にO2ガスが導入されてお
り、このガス雰囲気中でプラズマを発生させている状態
になっている。この領域に先に付着、回収された回転基
板上の微粒子顔料を通過させることにより、微粒子顔料
の表面に親水性基を導入した。この基板上においてアン
モニアプラズマ処理された微粒子顔料は、ブレードによ
ってかきとられ、所定の容器に回収された。
【0061】回収された微粒子顔料の赤外吸収スペクト
ルを測定すると、親水性基としてアミノ基が導入されて
いることが確認できた。
【0062】更に、この水性分散液中の微粒子顔料の粒
径分布を大塚電子(株)社製の電気泳動光散乱光度計E
LS800にて測定すると、平均粒径が45.2nm、
粒径分布が10〜200nmの範囲であることがわかっ
た。
【0063】合成例2 (酸素プラズマ処理された微粒子マゼンタ顔料の作製)
アンモニアの代わりに酸素を用いることでプラズマ処理
を行なった以外は合成例1の方法で酸素プラズマ処理さ
れた微粒子マゼンタ顔料の作製を行なった。回収された
微粒子顔料の赤外吸収スペクトルを測定すると、親水性
基としてカルボキシル基が導入されていることが確認で
きた。
【0064】更に、この水性分散液中の微粒子顔料の粒
径分布を大塚電子(株)社製の電気泳動光散乱光度計E
LS800にて測定すると、平均粒径が48.5nm、
粒径分布が10〜200nmの範囲であることがわかっ
た。
【0065】実施例1 n−ブチルメタクリレート83.8部、n−ブチルアク
リレート89.4部、β−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート37.5部、メタクリル酸26.7部、グリシジル
メタクリレート12.5部及び「パーブチル O」(有
効成分ペルオキシ2−エチルヘキサン酸t−ブチル、日
本油脂(株)製)20.0部から成る混合液を調製し
た。
【0066】次に、メチルエチルケトン250部をフラ
スコに仕込んで、窒素シール下に、撹拌しながら、75
℃まで昇温させた後、上記の混合液を2時間かけて滴下
し、滴下終了後、更に同温度で15時間反応させて、固
形分の酸価が69、数平均分子量10400のビニル系
樹脂の溶液を得た。この樹脂溶液の不揮発分は50%、
Tgは35℃であった。 (1)顔料混練工程 容量1000mlのステンレス製ビーカーに、上記の樹
脂溶液 15.0部、ジメチルエタノールアミン0.8
部及び上記アンモニアプラズマ処理マゼンタ微粒子顔料
15部を加え、イオン交換水を加えて総量が75部とな
るようにした後、平均粒子径が0.5mmのジルコニアビ
ーズ500部を加えた後、サンドミル(カンペ家庭塗料
株式会社製)を用いて、周速7.9m/s、温度20℃
で4時間混練を行った。混練終了後、ジルコニアビーズ
をろ別して、塩基で中和されたカルボキシル基を有する
樹脂と顔料から成る分散体を水に分散したものを得た。 (2)ゲル化処理工程 塩基で中和されたカルボキシル基を有する樹脂と顔料か
ら成る分散体を水に分散したものに水を加えて3倍に希
釈した後、オートクレーブ中で、120℃で加熱ゲル化
処理をした。 (3)酸析工程 ゲル化処理をした後、常温で、ディスパーで撹拌しなが
ら、1規定塩酸を樹脂が不溶化して顔料に固着するまで
加えた。この時のpHは3〜5であった。 (4)ろ過及び水洗工程 樹脂が固着した顔料を含有する水性媒体を吸引ろ過した
後、塩を水洗して、含水ケーキを得た。 (5)中和、及び、水性媒体への再分散工程 含水ケーキをディスパーを用いて撹拌しながら、分散体
のpHが8.5〜9.5となるまで10%NaOH水溶
液を加えた。更に、1時間撹拌を続けた後、水を加え
て、不揮発分が20%となるように調整して、アンモニ
アプラズマ処理マゼンタ微粒子顔料を用いたアニオン性
マイクロカプセル顔料分散液1を得た。
【0067】このようにして得たアニオン性マイクロカ
プセル顔料分散液1中のマイクロカプセル化顔料の粒径
を「UPA−150」(日機装社製のレーザードップラ
ー方式粒度分布測定機)を用いて測定した結果、マイク
ロカプセル化顔料の体積平均粒子径は61.0nmで、
1000nm以上の粒子は0%であった。
【0068】(アンモニアプラズマ処理微粒子マゼンタ
顔料インクの組成) ・アニオン性マイクロカプセル顔料分散液1:22.4
部 ・トリメチロールプロパン:6部 ・グリセリン:6部 ・ジエチレングリコール:6部 ・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製、アセ
チレングリコールEO付加物):0.1部 ・水:59.5部 以上の成分を混合し、充分撹拌して溶解した後、ポアサ
イズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)に
て加圧濾過し、顔料濃度3%のマゼンタ色の顔料インクを
調製した。
【0069】実施例2 実施例1に記載のアンモニアプラズマ処理マゼンタ微粒
子顔料15部の代わりに合成例2で得た酸素プラズマ処
理マゼンタ微粒子顔料15部を用いた以外は実施例2と
同様の方法でアニオン性マイクロカプセル顔料分散液2
を得た。
【0070】このようにして得たアニオン性マイクロカ
プセル顔料分散液2中のマイクロカプセル化顔料の粒径
を「UPA−150」(日機装社製のレーザードップラ
ー方式粒度分布測定機)を用いて測定した結果、マイク
ロカプセル化顔料の体積平均粒子径は65.2nmで、
1000nm以上の粒子は0%であった。
【0071】(酸素プラズマ処理微粒子マゼンタ顔料イ
ンクの組成) ・アニオン性マイクロカプセル顔料分散液2:24.5
部 ・トリメチロールプロパン:6部 ・グリセリン:6部 ・ジエチレングリコール:6部 ・アセチレノールEH:0.1部 ・水:57.4部 以上の成分を混合し、充分撹拌して溶解した後、ポアサ
イズ2.5μmのミクロフィルター(富士フイルム製)
にて加圧濾過し、顔料濃度3%のマゼンタの顔料インク
を調製した。
【0072】上記のようにして得られた実施例の水性イ
ンクを、記録信号に応じた熱エネルギーを付与すること
によりインクを吐出させるオンデマンド型記録ヘッドを
有するインクジェットカラー記録装置に適用して画像を
形成し、吐出安定性、色調性、透明性、擦過性、保存安
定性試験を行った。
【0073】記録画像の評価は以下の方法で行った。 (1)吐出安定性:キヤノン製インクジェット記録用ヘ
ッド評価装置CANVAS及びキヤノン製プリンターBJ
F-360用プリントヘッドを用いて、プリンターで印字す
るヘッド駆動条件と同じ条件で各種インクの吐出速度の
ばらつきを判定した。 ◎:1m/s以下。 ○:1〜2m/s。 △:2〜4m/s。 ×:4m/s以上。 (2)色調性:上記の水性インクを用いて、キヤノン製
コピー用紙(PB-paper),キヤノン製インクジェット用
コート紙(HR-101)、キヤノン製光沢フィルム(HG-20
1)及びキヤノン製OHPフィルムにキヤノン製プリンター
BJF-360を用いて印字をし、それぞれの画像の色調性に
ついてそれぞれの紙ごとに5人による官能試験により評
価した。 ◎:非常に鮮やか。 ○:鮮やか。 △:やや劣る。 ×:劣る。
【0074】(3)透明性:キヤノン製OHPフィルム (C
F-102) にベタ部を印字し、それぞれの画像の透明性に
ついて5人による官能試験により評価した。 ◎:非常に高い。 ○:高い。 △:やや劣る。 ×:劣る。 (4)擦過性:キヤノン製コピー用紙(PB-paper)にべ
タ部を印字し、印字直後に印字部をシルボン紙で擦り、
汚れの有無を観察し、擦過性を評価した。 ◎:全く汚れない。 ○:ほとんど汚れない。 △:やや汚れる。 ×:汚れる。 (5)保存安定性:各インクを耐熱性のガラス瓶に10
0ccずつ入れ、密栓して60℃の恒温槽に3カ月間保
存後、プリンターに搭載して印字し、吐出安定性を評価
した。判定基準は吐出安定性の基準に順ずる。
【0075】上記の試験結果を下記に記す。
【0076】
【表1】
【0077】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、1
次粒子径が小さい微粒子有機顔料をイオン性基を有する
高分子有機化合物で被覆してマイクロカプセル化したこ
とで、これを凝集させずにその粒子径を小さい状態に維
持して安定的に水性媒体中に分散させることが可能とな
るため、これを色材として用いて形成されたカラー画像
の彩度、透明性を従来より有意性を持って改善できる。
また、更に、インクジェット法に適用した場合における
記録ヘッドからの良好な吐出性安定性を得ることができ
る。また、このマイクロカプセル顔料によれば得られた
画像に優れた擦過性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置のヘッドの一例を示す
縦断面図である。
【図2】インクジェット記録装置のヘッドの一例を示す
横断面図である。
【図3】図1に示したヘッドをマルチ化したヘッドの外
観斜視図である。
【図4】インクジェット記録装置の一例を示す概略斜視
図である。
【図5】インクカートリッジの一例を示す縦断面図であ
る。
【図6】記録ユニットの一例を示す斜視図である。
【図7】インクジェット記録ヘッドの別の構成例を示す
概略断面図である。
【符号の説明】
13:ヘッド 14:インク溝 15:発熱ヘッド 16:保護膜 17−1、17−2:電極 18:発熱抵抗体層 19:蓄熱層 20:基板 21:インク 22:吐出オリフィス(微細孔) 23:メニスカス 24:インク小滴 25:被記録材 26:マルチ溝 27:ガラス板 28:発熱ヘッド 40:インク袋 42:栓 44:インク吸収体 45:インクカートリッジ 51:給紙部 52:紙送りローラー 53:排紙ローラー 61:ブレード 62:キャップ 63:インク吸収体 64:吐出回復部 65:記録ヘッド 66:キャリッジ 67:ガイド軸 68:モーター 69:ベルト 70:記録ユニット 71:ヘッド部 72:大気連通口 80:インク流路 81:オリフィスプレート 82:振動板 83:圧電素子 84:基板 85:吐出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 弘 正明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小池 祥司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA13 FC01 2H086 BA51 BA55 BA59 4J037 AA02 AA30 CA01 CA07 CA18 CC01 CC02 CC03 CC06 CC12 CC13 CC14 CC15 CC16 CC17 CC21 CC22 CC23 CC24 CC26 CC27 CC28 DD05 EE06 EE24 EE28 EE43 EE44 EE46 FF15 4J039 AB01 AB02 AB06 AB07 AB11 AB12 AD01 AD03 AD04 AD05 AD08 AD09 AD10 AD14 AE02 AE03 AE04 AE05 AE06 AE08 AE11 BA04 BC19 BC39 BC60 BD03 BE01 CA06 DA02 EA15 EA16 EA17 EA19 EA21 EA33 EA36 EA42 EA44 GA24

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次粒子径が10〜50nmの範囲にあ
    る有機顔料粒子からなる核と、該核の表面に被覆された
    イオン性基を有する有機高分子化合物とを有するマイク
    ロカプセル顔料であって、 前記有機顔料粒子が、その表面に極性基導入用の反応性
    ガスを含むプラズマとの接触によって極性基が導入され
    ていることを特徴とするマイクロカプセル顔料。
  2. 【請求項2】 前記イオン性基がアニオン性基である請
    求項1に記載のマイクロカプセル顔料。
  3. 【請求項3】 前記反応性ガスが、O2、CO2、N
    3、H2Oの少なくとも1種類から得られる反応性ガス
    である請求項1または2に記載のマイクロカプセル顔
    料。
  4. 【請求項4】 水性媒体と、該水性媒体中に分散したマ
    イクロカプセル顔料と、を有する水性顔料分散体であっ
    て、 前記マイクロカプセル顔料が、極性基導入用の反応性ガ
    スを含むプラズマとの接触によって極性基が導入された
    一次粒子径が10〜50nmの範囲にある有機顔料粒子
    からなる核の表面を、イオン性基を有する有機高分子化
    合物によって被覆した構成を有することを特徴とする水
    性顔料分散体。
  5. 【請求項5】 前記イオン性基が、アニオン性基である
    請求項4に記載の水性顔料分散体。
  6. 【請求項6】 マイクロカプセル顔料が、 アニオン性基を含有する有機高分子化合物のアニオン性
    基の一部又はすべてを塩基性化合物で中和することで水
    に対する溶解能を該有機高分子化合物に付与する工程
    と、該中和された有機高分子化合物と前記有機顔料粒子
    とを水性媒体の存在下で混練して混合物を得る工程と、
    該混合物のpHを中性又は酸性にして該混合物中に含ま
    れる有機高分子化合物を該顔料微粒子の表面に析出、固
    着させて含水ケーキを得る工程と、該含水ケーキに塩基
    性化合物を添加して、該有機高分子化合物の有するアニ
    オン性基の一部又はすべてを中和させ、水性媒体中に分
    散させて得られたものである請求項4または5に記載の
    顔料分散体。
  7. 【請求項7】 前記マイクロカプセル顔料が、水に対し
    て自己分散能を有するアニオン性有機高分子化合物と前
    記顔料微粒子とを有機溶媒相中に混合し、該有機溶媒相
    に水を投入するか、もしくは水中に該有機溶媒相を投入
    することによって、水相中に前記マイクロカプセル顔料
    を形成するとともに、自己分散させて得られたものであ
    る請求項4または5に記載の顔料分散体。
  8. 【請求項8】 前記反応性ガスが、O2、CO2、N
    3、H2Oの少なくとも1種類から得られる反応性ガス
    である請求項4〜7のいずれかに記載の顔料分散体。
  9. 【請求項9】 水性媒体と、該水性媒体中に分散した色
    材と、を有する水性インクにおいて、該色材が、請求項
    4〜8のいずれかに記載のマイクロカプセル顔料である
    ことを特徴とする水性インク。
  10. 【請求項10】 インクジェット用インクである請求項
    9に記載の水性インク。
  11. 【請求項11】 サーマル方式のインクジェット用イン
    クである請求項10に記載の水性インク。
  12. 【請求項12】 水性媒体と、該水性媒体中に分散した
    マイクロカプセル顔料と、を有する水性顔料分散体の製
    造方法であって、 一次粒子径が10〜50nmの範囲にある有機顔料粒子
    を、極性基導入用の反応性ガスを含むプラズマと接触さ
    せて該有機顔料微粒子の表面に極性基を導入するプラズ
    マ処理工程と、 該極性基が導入された有機顔料微粒子の表面をイオン性
    基を有する有機高分子化合物によって被覆してマイクロ
    カプセル顔料を得る被覆工程と、 該マイクロカプセル顔料を水性媒体中に分散する分散工
    程とを有することを特徴とする水性顔料分散体の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 前記イオン性基が、アニオン性基であ
    る請求項12に記載の水性顔料分散体の製造方法。
  14. 【請求項14】 アニオン性基を含有する有機高分子化
    合物のアニオン性基の一部又はすべてを塩基性化合物で
    中和することで水に対する溶解能を該有機高分子化合物
    付与する工程と、 該中和された有機高分子化合物と前記有機顔料粒子とを
    水性媒体の存在下で混練して混合物を得る工程と、 該混合物のpHを中性又は酸性にして該混合物中に含ま
    れる有機高分子化合物を該顔料微粒子の表面に析出、固
    着させて含水ケーキを得る工程と、 該含水ケーキに塩基性化合物を添加して、該有機高分子
    化合物の有するアニオン性基の一部又はすべてを中和さ
    せて水性媒体中に分散させる工程とを有する請求項12
    または13に記載の顔料分散体の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記被覆工程及び分散工程が、水に対
    して自己分散能を有するアニオン性有機高分子化合物と
    前記プラズマ処理された顔料微粒子とを有機溶媒相中に
    混合し、該有機溶媒相に水を投入するか、もしくは水中
    に該有機溶媒相を投入することによって、水相中に前記
    マイクロカプセル顔料を形成するとともに自己分散させ
    る工程からなる請求項12または13に記載の顔料分散
    体の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記反応性ガスが、O2、CO2、NH
    3、H2Oの少なくとも1種類から得られる反応性ガスで
    ある請求項12〜15のいずれかに記載の顔料分散体の
    製造方法。
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