JP2009508649A - パルス・キャビテーション超音波療法 - Google Patents

パルス・キャビテーション超音波療法 Download PDF

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Abstract

パルス・キャビテーション超音波療法を使用する治療方法が、組織破砕プロセスの初生と、保持と、治療と、フィードバックとのサブプロセスを含むことができ、組織破砕プロセスは、観察される時空間的な気泡雲動力学に基づいてプロセスを最適化するために、マイクロバブルの集合の生成及び保持と、フィードバックの使用とを含む。この方法は、組織の細分化又は侵食と、組織の液化と、治療剤の増強された送達とを提供する。様々なフィードバック・メカニズムが、超音波パラメータの変更を可能にし、パルス・キャビテーション・プロセスに関する制御を提供し、幾つかの適用例のためにプロセスを調整できるようにする。そのような適用例は、特定組織の侵食と、バルク組織均質化と、障壁を越える治療剤の送達とを含むことができる。

Description

本発明の一部は、全て米国国立衛生研究所によって与えられた契約No.RR14450、R01−HL077629−01A1、及びR01 DK42290の下で政府支援を受けてなされた。米国政府は、本発明に一定の権利を有する。
本教示は、超音波療法に関し、より詳細には、超音波処置中のキャビテーションの制御された使用のための方法及び装置に関する。
組織欠陥、様々な病状、及び治療剤の送達に関係する治療は、しばしば侵襲性療法を含む。そのような侵襲性療法には、一般的な外科的技法と、内視鏡技法と、潅流及び吸引とが含まれ、それらはそれぞれ、1つ又は複数の切開又は穿刺を伴うことがある。感染の危険と、皮膚表面瘢痕化に関係付けられる内部癒着の発生及び美容上の問題と、処置中及び処置後の疼痛管理の必要性とを含めた幾つかの負の影響が、侵襲性療法に関連付けられることがある。実際、侵襲性外科療法は、侵襲性療法が扱うように意図された任意の追従治療に加えて、元の外科的介入の影響を管理するために、さらなる侵襲性処置を含めた術後治療を必要とすることがある。
侵襲性療法は、しばしば、組織除去又は切除、例えば腫瘍の切除、バルク組織分画、及び例えばカニューレを通した薬物を含む治療剤の送達のために使用される。
組織切除は、しばしば腫瘍の治療で使用される。例えば、2005年には推定で36160件の腎臓腫瘍が診断され、その大部分は偶発的に見つかっている。偶発的な検出は、1970年以前に見つかった腎臓腫瘍の約10%であり、1990年には60%であり、おそらく現在ではさらに高いパーセンテージである。この傾向は、主に断面撮像の使用が普及した結果であり、小さなサイズであってより早期段階の腎腫瘤がより一層多く診断されるようになってきている。しかし、小さな腎腫瘤のための光治療は、決定的にはまだ確立されておらず、進化を続けている。従来の治療方法である根治的な腎摘出術は、腹腔鏡手術及び開腹腎保存技法によって大部分取って代わられている。しかし、これらの方法は全て侵襲性療法である。
罹患率をさらに減少させるための努力が、臨床装備への経皮的焼灼技法(ラジオ波焼灼及び低温療法)の組込みをもたらしている。これらの最小侵襲性方法は、経皮プローブを介してエネルギーを送達して、照準された領域内で細胞外傷及び死をもたらす熱的影響を誘発する。しかし、不均質な組織加熱/冷却、ヒート・シンク効果をもたらす不定の血液潅流、及び治療中に変化する組織特性は、予測又は制御するのが困難な因子であり、最終的には、これらの熱焼灼モダリティを制限することがある。非侵襲性の熱焼灼技術(高強度集束超音波−HIFU)の開発が進んでいる。残念ながら、この技術もまた、熱的外傷の縁を精密に制御することができないこと、及び臨床的に有用な組織体積を切除するのに必要な数百の病変を最密充填するのに長い時間が必要であることによって制限されることがある。
さらに、治療が必要な部位に製薬組成物及び様々な薬物を含む治療剤を送達する療法は、局所送達にも関わらず、天然の障壁により、依然としてうまく行かないことがある。カニューレ・ポンプを通した単一注射及び/又は連続投与は、局所化された部位に治療剤を送達することができ、しかし1つ又は複数の障壁が、依然として最適な有効性を妨げることがある。例えば、1つの組織又は器官体積を別の体積から区分する血液脳関門、細胞膜、内皮関門、及び皮膚関門などの障壁が、治療剤の作用を妨げる、又は低減させることがある。
薬物摂取又は送達を増強するために超音波が使用されており、しかし観察される効果のメカニズムはあまり良く理解されておらず、効果はそれほど大きくないことが多い。多くの実験又はデバイスが、最適化のための合理的な根拠のない試行錯誤手法によって達せられた音響パラメータを使用する。
より古い超音波薬物送達手法は、例えば小さな振動針及びプローブの端部で注意深く制御して局所化することができるとき以外は、ほぼ常にキャビテーションを回避することを試みる。キャビテーションを回避する主な理由は、それが、キャビテーションしきい値の大きな変動により非常に予測不能であることであり、しきい値は通常、様々な組織内の小さな気泡及び他のキャビテーション核の量及び質に依存する。これは、予測可能な投与量と効果との関係を持って信頼可能な結果を得ることを不可能にし、送達可能な物質の増強された輸送の度合いを予測することを非常に難しくする。さらに、支援された薬物送達の従来技術の方法は、プロセスが効果的に動作する時の簡単な査定又はフィードバックを可能にせず、プロセスを最適化するために使用することができるフィードバックを何ら提供しないことが多い。
侵襲性治療方法と関連付けられる負の影響を克服するために、非侵襲性の超音波手術が代替方法として使用されている。しかし、超音波ベース療法の使用は、音響キャビテーションの現象により、問題となっている。音響キャビテーションは、超音波場などの音響場とガス及び/又は蒸気を含む身体との相互作用を定義するために使用される用語である。この用語は、液体中の小さな気泡又はマイクロバブルの生成に関連して使用される。具体的には、音響場が流体中に伝播されるとき、生成される陰圧によって誘発される応力が、液体を破裂させ、蒸気及び/又はガスを含む空隙を流体内に生成する。また、音響キャビテーションは、音響場の印加応力に応じたマイクロバブルの振動及び/又は崩壊も表す。
治療で使用するためにキャビテーションを初生して保持するための方法が開発されている。例えば、本明細書に参照として組み込むCain等(米国特許第6309355号)は、超音波ビームによって誘発されるキャビテーションを使用して、患者の選択された治療体積内に、制御された外科的病変を生成する装置及び方法を説明する。
しかし、組織除去又は切除、バルク組織分画、及び治療剤の送達の先行の侵襲性方法、さらには非侵襲性方法は、プロセスが効果的に機能する時の簡単な査定又はフィードバックを可能にせず、プロセスを最適化するために使用することができるフィードバックを何ら提供しないことが多い。したがって、パルス・キャビテーション超音波療法のためのより効果的な方法及び技法が望まれ、外科領域での多くの現在の方法に対する有益な非侵襲性の代替方法を可能にする。特に、処置中のパルス・キャビテーション超音波療法の監視及びフィードバックの受取りは、治療処置がプランに従って適切に進行しているかどうか、及びそれを終了することができる時を臨床医に知らせる。したがって、治療に付随して超音波療法を監視及び調節することができる能力が、従来の超音波療法に勝る大きな利点を提供する。
本発明の開示は、軟部組織の制御された機械的細分化のための方法を提供し、この方法は、初生パルス・シーケンスを出力するためにトランスデューサを作動させるステップを含むことができる。気泡雲の生成が軟部組織内で検出され、気泡雲核の存在が、軟部組織の分画に寄与し、さらなる分画のために組織を事前処置する。気泡雲維持シーケンスを出力するためにトランスデューサが作動され、気泡雲の停止が検出される。
さらに、様々な実施例が、気泡雲の停止前に、気泡雲維持シーケンスを出力するためにトランスデューサを再作動させるステップを含む。
幾つかの実施例では、軟部組織内での気泡雲の生成を検出するステップが、気泡雲を検出して監視するために超音波イメージング・デバイスを採用するステップを含む。また、同時にトランスデューサを作動させながら、気泡雲を検出して監視するために超音波イメージング・デバイスを使用することができる。
他の様々な実施例は、気泡雲の停止を検出するために光フィードバック、音響フィードバック、又は生じる後方散乱信号を使用する方法を含むことができる。さらなる実施例では、気泡雲の停止を検出するために、初生パルス・シーケンスと気泡雲維持シーケンスとの少なくとも一方の反射を検出するトランスデューサ画像装置が使用される。
また、様々な実施例が、気泡雲の停止を検出するステップが気泡雲の光減衰を検出するステップを含む方法を含むことができる。
他の様々な実施例では、方法は、軟部組織を熱的に劣化せずに、気泡雲維持シーケンスを出力するためにトランスデューサを作動させるステップを含むことができる。
本開示の方法は、軟部組織内での気泡雲の生成を検出するステップが、初生パルス・シーケンスを出力するためにトランスデューサを作動させるステップと同時に完了される実施例を含むことができる。
他の様々な実施例は、気泡雲の停止を検出するステップが、気泡雲維持シーケンスを出力するためにトランスデューサを作動させるステップと同時に完了される方法を含むことができる。
幾つかの実施例では、気泡雲が、細胞の一部分のみを分画することによって軟部組織を部分的に分画する。
さらに、様々な実施例は、気泡雲の停止を検出するステップが、気泡雲の停止を検出するステップと、気泡雲の減衰を表す信号を出力するステップとを含む方法を含むことができ、この方法は、さらに、信号を受信して監視するステップと、信号に応じて気泡雲維持シーケンスを調節するステップとを含む。
幾つかの実施例では、初生パルス・シーケンスと、維持シーケンスと、治療パルス・シーケンスとが、トランスデューサからの単一出力を含む。
本教示の原理によれば、組織の機械的なキャビテーションを誘発するためにパルス集束超音波エネルギーを利用する非侵襲性の非熱的技術が提供される。このプロセスは、ターゲット体積内部の組織の精密で非熱的な細分化(すなわち、機械的な破壊)を可能にする。
さらに、本教示は、超音波増強薬物送達を提供するために、新規の超音波方法と、関連のデバイス及びシステムとを提供する。ここで、送達は、薬物、分子、ナノ粒子、又は物質の、細胞内、器官内、又は一般に体内の薬物抵抗障壁を越える増強された取込み又は輸送に関する。薬物送達の文脈での機械的な破壊は、体内で1つの区画から別の区画に有用な物質を輸送するために、膜、皮膚、内皮、血液脳関門、及び他の障壁を瞬間的に(又は別の様式で)破壊することを意味する。
本発明の技術は、当業者に知られている方法に勝る複数の利益を提供する。これらの利益は、以下のことを含むことができる:超音波画像でキャビテーションが簡単に見られ、ターゲット体積の超音波画像に関するビームの定位を可能にする;キャビテーションは、多くの音響パラメータに対して感受性がある非線形プロセスであり、様々な治療結果のために音響入力を最適化する多くの機会を提供にする;キャビテーションは、組織を機械的に細分化することによって非熱的に結果を生み出し、したがって、プロセスは、治療体積、又はより重要には介在組織の任意のかなりの加熱を生成する時間平均強度よりもはるかに低い時間平均強度で進行することができる;機械的に破壊された組織が、超音波超音波画像で容易に見ることができる変化を生じ、望まれる治療結果をおそらく暴露中に(フィードバックを用いて)リアルタイムで検証するロブストな方法を提供する;最後に、複雑で、高価で、(しばしば臨床では実用的でない)非侵襲性の温度測定方式は必要とされない。
フィードバックに基づいてプロセスを監視及び調節することができる能力と組み合わされたパルス・キャビテーション超音波療法(すなわち、組織破砕プロセス)は、先行の方法に勝る大きな利点を提供する。本開示は、観察される時空間的な気泡雲動力学に基づいてこのプロセスを最適化するための方法を提供し、組織侵食中、或いは治療剤の送達又は増強された輸送中に、リアルタイムでプロセスを最適化できるようにする。
さらなる適用分野及び利点は、以下の説明から明らかになろう。本説明及び特定の実施例は、技術の実施例を例示するが、単に例示の目的で意図されており、本発明の技術の範囲を限定することは意図されていないことを理解すべきである。
本明細書で説明する図面は、単に例示の目的でのものであり、本教示の範囲を何ら限定することは意図されていない。
本開示は、パルス・キャビテーション超音波、及びキャビテーション支援プロセス、例えば組織侵食、バルク組織分画、及び薬物送達を、治療用途のために組織に影響を及ぼすための手段として予測可能であり制御可能であるものにする。パルス・キャビテーション療法プロセスは、硬い腎臓結石ではなく、軟部組織が漸次に機械的に細分化されるという点で、切石術と同様である。パルス・キャビテーション超音波の本発明のプロセスを、本明細書では組織破砕術とも呼び、軟部組織の切石術を本質的に含む。本教示の組織破砕プロセスは、観察される時空間的な気泡雲動力学に基づいてプロセスを最適化するために、少なくとも一部は、マイクロバブルの集合の生成及び維持を含み、且つ幾つかの実施例ではフィードバックの使用を含むことができる。
キャビテーションは、損傷の位置と損傷発生に関するしきい値との両方に関してその結果が予測不能であり、発生される損傷が空間的に不規則であったので、従来、治療用途では避けられている。しかし、本開示によれば、体内に注入される造影剤及び/又は他の活性剤の形態、或いは事前の超音波暴露により生成される気泡の形態でのマイクロバブルがどちらも、予測可能なしきい値、すなわち損傷発生に関するはるかに低い入射強度を提供することができ、且つはるかに空間的に規則的な病変を発生することができる。さらに、パルス超音波を使用することによって、大きな音響パラメータ空間を形成することができ、特定の治療結果のためのパラメータの最適化を可能にする。本開示は、キャビテーションを、組織侵食又は分画のための多くの臨床適用例で実行可能な治療モダリティとして使用することを可能にし、多くの形態での増強された薬物送達を含むことができる。
本明細書に記載される方法は、治療体積におけるキャビテーションしきい値を、輸送障壁にある又は輸送障壁に隣接する周囲又は介在組織におけるよりもはるかに低くすることによって、キャビテーションを回避せず使用することを狙いとする。治療体積内でのマイクロバブルの既知の、且つ/又は最適にサイズ設定された分布を構成することによって、組織加熱を回避するのに十分に低く、且つ肋骨や頭蓋骨など介在する骨を通って音が伝播するのに十分に低い作動因子周波数を使用することができる。さらに、治療体積が、その周波数に対して気泡を適切に事前サイズ設定することによって調整されたマイクロバブルを有する唯一の体積である場合、作動因子音場は、集束又は局所化される必要がない。また、作動因子場の任意の集束又は局所化が、最終的な病変のさらなる全体的な局所化を生み出す。また、キャビテーションは、薬物に対する興味深い化学的効果を有し、薬物の所期の効果、例えば抗癌薬物の効果的な活性を向上させることができる。最後に、本明細書で概説する方法では、組織破砕プロセスのフィードバックを、組織侵食又は薬物送達処理中に継続的に、又はある間隔で達成することができる。
組織破砕プロセスの中核は、各入射超音波パルスが2つの主要な機能を有することである。第1に、入射超音波パルスは、所望の治療結果の一部を生み出す。第2に、入射超音波パルスは、次のパルスに関して、効果的な組織相互作用のためにターゲット体積を事前処置する。したがって、強度、ピーク陰圧、ピーク陽圧、到着時間、持続時間、及び周波数を含めた、しかしそれらに限定されない複数のパラメータの組が、多くのフィードバック、最適化、及びリアルタイム監視の機会を提供する。
例えば、組織−流体界面で、組織は、本開示の方法を使用して精密に切除又は除去することができる。軟部組織内部で、(望まれる場合には)認識可能な細胞構造が残らなくなるまで細分化を進めることができる。輸送障壁では、膜、及び輸送に対する妨害は、増強された薬物(又は他の物質)を推進又は輸送することができるように十分に破壊される。プロセスは、送達可能な物質の増強された自然拡散、及び/又は送達可能な作用剤の(キャビテーション及び他の音響プロセスによる)能動推進又はポンピングを可能にする。
開始された後、各パルスは、気泡雲、又はキャビテーション活性マイクロバブルの組を生成し、これは、本明細書で示したように、組織治療の一部を成し、後続のパルスのために体積を事前処置するマイクロバブルを生成する。初生後、プロセスは、各パルスが効果的に治療プロセスに関与することを保証しながら進行することができる。
所望の治療効果を生み出すために数千から百万を超えるまでの多くのパルスが必要とされるとき、各個のパルスは、損傷をほとんど生み出さない。本開示の方法の場合、治療効果は、増強された物質摂取(薬物送達)、薬物活性又は変性、或いは、組織破砕パルス・シーケンスの様々な効果を組み合わせた手術と薬物送達との組合せを含むことができる。各パルスが気泡雲を生成するので、気泡雲は、超音波イメージング・スキャナによって、又は超音波後方散乱を検出するために使用される特別なトランスデューサによって簡単に見ることができる。イメージング・システムの場合、気泡は、画像上に明るい点として現れ、これは、機械的に又はフェーズドアレイ電子集束走査によって治療トランスデューサ焦点を移動させることによって、画像上の所望の場所に位置させることができる。
本開示の教示に従って構成されたパルス・キャビテーション超音波療法を行うための例示的な装置100が図1に示される。装置は、3軸位置決めシステム106に結合された治療トランスデューサ102及び監視トランスデューサ104を備えることができる。治療トランスデューサ102及び監視トランスデューサ104は、吸音材110によって裏当てされたターゲット組織108上に超音波を集束する。コンピュータ制御及びデータ収集機構112が、関数発生器114に結合され、関数発生器114は増幅器116に結合され、増幅器116は整合回路118に結合され、整合回路118はトランスデューサ104、104に結合される。また、コンピュータ制御及びデータ収集機構は、デジタル・オシロスコープ120に結合され、デジタル・オシロスコープ120は、さらにトランスデューサ102、104に結合される。
本教示によるパルス・キャビテーション超音波療法又は組織破砕プロセスは、4つのサブプロセス、すなわち、初生と、保持と、治療と、フィードバックとを含むことができ、これらを本明細書で詳細に説明する。
初生ステップ中、キャビテーション核が、治療の対象となる組織の部分である治療体積内に発生され、配置され、又は接種される。キャビテーション核は、後続の治療パルスによるキャビテーションのためのしきい値を減少する。初生なしでは、治療プロセスは、典型的な治療パルスで進行しない。初生は、プロセスが自然に(又は能動介入によって)消滅するまで進行することを保証する。初生ステップの重要な側面は、逆のプロセス、すなわち組織体積の一部分にあるキャビテーション核の能動除去(抹消)を使用することによってステップを終了する又は取り消すことができることである。パルスは、何らかの体積又は組織構造を損傷から保護するために、キャビテーション核を除去することによってキャビテーションを局所的に取り消すために使用することができる。したがって、取消しプロセスは、能動介入によってキャビテーションを(初生とは逆に)消滅させるために使用することができる。
保持ステップ中、治療体積内のマイクロ核の存在が能動的に保持され、後続の治療パルスが適切な組織効果を生み出すことを保証する。幾つかの実施例では、適切な組織効果は、最終的な所望の組織分画の少なくとも一部分を含むことができる。保持の逆は、本明細書で説明した取消しプロセスと同様におそらくマイクロバブルを除去(抹消)することによって、或いは気泡サイズ、密度、又は所望の体積を損傷から保護する何らかの他の性質の操作によって、進行中のプロセスを能動的に消滅させることである。
治療ステップ中、先行するプロセスによって適切に初生されて保持されているマイクロ核(おそらく小さなマイクロバブル)に治療パルスによって衝撃を与えることができ、これが、急性キャビテーション及び組織分画を生み出す。各治療パルスは、全体の治療効果のわずかな部分のみを生み出すことができ、治療効果は、機械的な分画を含むことができる。
最も単純なプロセスでは、治療トランスデューサが、初生して、保持して、所望の治療効果を生み出す。したがって、例えば、一連の高強度パルスが、気泡雲を初生するのに十分に治療体積上に集束される。次いで、パルスの強度は、普通であればプロセスを開始しない値未満の中間強度まで減少させることができる。この中間強度は、プロセスを維持するのに十分であり、或いは、必要な場合にはプロセスを再開させて、適切な組織分画を生み出すことができる。本明細書で説明するように、気泡雲の存在又は不在に関するフィードバックは、気泡雲からの治療パルス後方散乱を監視することによって得ることができ、ここで、後方散乱の不在は、プロセスが消滅されていることを示す。後方散乱は、受信モードでの治療トランスデューサ(又は治療トランスデューサ・アレイ要素のサブセット)によって、又は単純な(且つ別個の)監視トランスデューサによって監視される。幾つかの実施例では、フィードバックを監視するための複数のトランスデューサを採用することができる。
フィードバック・ステップ中、前の各サブプロセスを監視することができ、それにより全体的な療法進行を監視する。フィードバック及び監視ステップは、パルス・キャビテーション超音波プロセスの様々なパラメータを、望まれる場合には、リアルタイムで、又は段階的に変えることができるようにし、超音波療法の制御された実施を可能にする。例えば、プロセスを終了することができ、治療の範囲を測定することができ、プロセスを再開することができる。特に、フィードバック・サブプロセスは、従来得ることができなかった精密であって制御された様式での組織破砕プロセスの調節及び調整を可能にする。
本教示の方法は、これら4つのサブプロセスがそれぞれ、様々な形態のエネルギー及び様々なフィードバック方式で様々なエネルギー送達方法を使用することができる変形形態を含むことができることに留意すべきである。各サブプロセスの様々な実施例のさらなる詳細は以下のようである。
初生
初生は、初生パルス・シーケンスを含むことができ、これは、本明細書では、初生シーケンス若しくはパルス、又は初生とも呼ばれる。初生は、キャビテーションしきい値を減少するキャビテーション核を誘発し、維持及び治療プロセスと同じ周波数で音響エネルギー、通常は高強度パルスを使用する治療トランスデューサを用いて達成することができる。しかし、初生は、蒸気雲又はさらにはプラズマ雲を生成する高強度レーザ(又は光)パルス、或いはX線(イオン放射泡箱効果)を含めた他の形態のエネルギーによって達成することもできる。また、キャビテーション核は、血管内に注射することができ、或いは、治療体積内に注射又は発射(機械的に噴射)することもできる。熱的手段を採用することもでき、その際、例えばレーザによる高温が蒸気核を誘発することができる(例えば沸騰)。マイクロバブル(又は原始気泡滴、例えばパーフルオロカーボン滴)は、分子又は他の認識メカニズム、例えば腫瘍内又は腫瘍付近に集中する核(又は原始核)に結合された腫瘍抗原に対する抗体によって、治療体積に照準することができる。また、照準される物質は、マイクロバブル又は原始核よりも一般的であってよく、例えば酵素、タンパク質、或いは、溶存ガスの実際のマイクロバブルへの除核(気泡発生)を増強する他の分子又は構造体であってよい。また、初生は、キャビテーション又はキャビテーション核を発生するのに十分な機械的刺激によって行うこともできる。初生は、幾つかの実施例では、超音波イメージング・トランスデューサによって達成することができ、超音波イメージング・トランスデューサの他の役割は、組織破砕プロセスに関するフィードバック情報、又は治療自体に関するフィードバックを得ることである。
効果的な音響手法は、アレイ又は複数のトランスデューサであることがある(1つ又は複数の)別個の音響トランスデューサを使用して初生し、次いで保持及び治療サブプロセスのために治療トランスデューサを使用するものである。これは、初生のために高周波超音波を使用することを可能にし、したがって高周波トランスデューサ又はアレイのより高い解像度を利用する。この実施例では、初生は、高い空間解像度で治療体積の輪郭を求める助けとなる。次いで、治療は、治療トランスデューサ又はトランスデューサのアレイを使用して、より低い周波数で進行することができる。例えば、より低い周波数は、何らかの骨及び空気を通って伝播する。したがって、方法は、高い解像度で事前処置(初生)すること、及び治療体積全体を覆うことができるより低い周波数で処置(治療を提供)することを含むことができる。より低い周波数の音は、より簡単に骨及び空気を通って伝播し、そのような構造を越えて本教示の方法を部位に適用できるようにする。さらに、より低い周波数の音は、より低い熱吸収性を有し、発熱を低減する。
さらに、治療体積内、又は治療体積付近での何らかの体積の保護の助けとして非初生を使用することが有用となることがある。非初生は、マイクロバブル(又はキャビテーション核)を除去又は抹消することができる。これは、これらの副次体積でのキャビテーションしきい値を大幅に増加し、したがってそれら内部の組織を保護する。例えば、前立腺の組織破砕において、前立腺嚢のすぐ外にある神経血管束は、治療前に非初生(キャビテーション核を除去又は抹消)することができ、それにより、この区域を保護し、治療される患者の術後のインポテンス及び失禁を防止する。
非初生は、治療トランスデューサによって(特別なパルス・シーケンスを用いて)誘発することができ、或いは本明細書で論じた複数トランスデューサ初生方式と同様の別個のトランスデューサによって達成することができる。また、非初生は、本明細書で初生に関して論じたように、他のエネルギー手段(レーザ、マイクロ波、熱など)によって誘発することもできる。
治療プロセスは初生なしでは進行しないので、初生が起こっているかどうかを判定するのにフィードバックが重要である。幾つかの実施例では、フィードバックは、治療パルスからの後方散乱信号を監視することを含むことができる。有意な後方散乱が起こらない場合、初生は正常ではなく、又はプロセスが消滅しており、再初生させる必要がある。幾つかの実施例では、フィードバックは、以下の1つ又は複数を採用することができる。高エコー区域としてマイクロバブルを検出する超音波イメージング・モダリティ;発信(ping)する(1つ又は複数の呼びかけパルスを送信する)ための別個のトランスデューサと、それを受信するためのトランスデューサ;(初生されたときに)マイクロバブルからの光散乱が検出される光学プロセス;マイクロバブルを検出するためのMRIイメージング;並びに、気泡雲が膨張及び収縮するときに発生される低周波数の音を検出することができる低周波数ハイドロホン。
幾つかの実施例では、フィードバック方式は、次の治療パルスのための最適な特性又はパラメータ(強度、ピーク陰圧、ピーク陽圧、到着時間、持続時間、周波数など)を予測するのに十分な精度で、既存のキャビテーション核及びそれらの動的変化のパラメータを求めることができる。
保持
保持は、維持パルス・シーケンスを含むことができ、これは、本明細書では、維持シーケンス、維持若しくは保持パルス、又は保持と呼ばれることもある。保持は、初生に続いてもよく、初生の一部であってもよい。一般に、初生された後、キャビテーション・プロセスは、保持されなければならず、或いは自然に消滅する。例えば、キャビテーションは、次の治療パルスが別の気泡雲を発生しないとき、又は次の治療パルスが、治療体積の少なくとも一部分を効果的に空洞形成するのに十分な核に出合わないときに消滅されることがある。様々な実施例で、保持は、気泡雲を生成する次の治療パルスによって達成され、この気泡雲は、後続のパルスに十分な核を後に残す。
また、保持は、適切な核特性及び集団を保持(維持)するために超音波を発生する別個の維持トランスデューサによって達成することもできる。したがって、初生に関して本明細書で説明した(1つ又は複数の)別個のトランスデューサも、核を保持(維持)することができる。同様に、幾つかの実施例では、保持は、光学手段、X線(イオン放射)、機械的刺激、又は熱的手段によって継続させることができる。幾つかの実施例では、保持は、フィードバック超音波イメージング・トランスデューサによって達成することができる。例えば、(例えば組織加熱を防止するために)遅い治療パルス繰返し周波数が望まれる場合、(例えばより低い強度の)維持シーケンス又はパルスを治療パルス間にインターリーブさせて、次の治療パルスを効果的なものにするのに必要なマイクロバブル又は核集団及び特性を維持することができる。これらのインターリーブされる維持シーケンスは、保持又は初生のために本明細書で列挙した様々な手段によって適用することができる。
組織破砕プロセスから組織を保護するために何らかの体積内にあるキャビテーション核を抹消する又は取り消すための初生に関して概説した方式は、治療体積の他の部分を保持しながら核を効果的に抹消するために適用することができる。したがって、幾つかの実施例では、本明細書で概説する様々なエネルギー・モダリティを使用して能動非保持処置を構成することができ、その際、ある治療体積は治療進行に関して保持され、その一方で、他の体積は能動的に保護され、或いはこれらの体積内のキャビテーション核を簡単に受動的に消滅させることができる。保持フィードバック及び監視は、本明細書で概説した初生ステップ・フィードバックと同様にすることができ、ただし幾つかの実施例では、初生ステップで使用されるパルスに比べて低いパルス強度を使用することができる。
治療
治療は、治療パルス・シーケンスを含むことができ、これは、本明細書では治療シーケンス、治療パルス、又は治療とも呼ぶ。治療プロセスは、既存のキャビテーション核との超音波の相互作用であり、治療体積内部の組織を機械的に細分化するために十分に活発なキャビテーションを生成する。組織破砕プロセスでの治療エネルギーは音響的なもの(例えば超音波)であってよい。1つ又は複数のトランスデューサは、単一焦点、又は複数焦点、又はフェーズドアレイであってよく、焦点は、1、2、又は3次元で走査させることができる。(1つ又は複数の)治療トランスデューサは、空間的に隣接していてよく、又は空間的に離れており、治療体積内への複数の窓を使用してもよい。また、トランスデューサは、様々な周波数で個々に動作することもでき、又は治療トランスデューサの全体的な集合として動作することもできる。また、(1つ又は複数の)治療トランスデューサは、より大きな治療区域を生み出すために機械的に走査させることもでき、且つ/又は機械的及び電子的(フェーズドアレイ)走査の組合せを使用することもできる。また、本明細書で概説するように、(1つ又は複数の)治療トランスデューサを、初生及び/又は保持プロセス及び処置の作動源として使用することもできる。(1つ又は複数の)治療トランスデューサを、呼びかけシーケンスの発生源として、又は受信機(若しくはさらには画像装置)として、フィードバック・プロセス及び処置に密接に関与させることができる。したがって、幾つかの実施例では、治療パルス(又はシーケンス)は、初生、保持、及び治療を行うことができる。
複数のトランスデューサは、治療トランスデューサの1つが(1つ又は複数の)他のトランスデューサよりも大幅に低い周波数で動作することができる様々な実施例を可能にする。例えば、より高い周波数のトランスデューサは、初生(事前処置)することができ、より低い周波数のトランスデューサは、機械的分画(処置)を行うことができる。
幾つかの実施例では、1つ又は複数の低周波数トランスデューサがポンプとして働くことができ、(1つ又は複数の)他のトランスデューサが、低周波数ポンプと共に、伝播するパルス(治療、初生、保持、又はフィードバック)を送信する。例えば、より高い周波数であって短い治療パルスが、低周波数ポンプ・パルスの位相に対して特定の関係で治療体積内に達する場合、それにより、この相対的な位相の関係に応じて複数の効果を得ることができる。より高い周波数のパルスが、ポンプのピーク希薄(陰圧)部分にある場合、高周波数パルスのピーク陰圧(希薄)を増加させて、利用可能な核を空洞形成するその能力を高めることができる。したがって、ポンプは、治療効果の重要な増強機能として働く。同じ構成を、初生を増強するために採用することもできる。
より高い周波数のパルスが、ポンプのピーク陽圧で治療体積に達する場合、キャビテーション効果が減少され、しかし高周波数波形がキャビテーション核を抹消することができる能力を増強することができる。したがって、非初生又は取消し機能を有することができる。また、ポンプ及び治療パルスが異なる伝播角度で到達する場合、治療パルスの実効焦点を空間的に鋭くする働きをすることができる。最大鋭利効果は、パルスが互いに反対方向に、又は90度で伝播されて達するときに生じる。
また、効果を高めるために、治療トランスデューサ(高及び低周波数)は、フィードバック・トランスデューサと関連して動作することができる。例えば、イメージング・トランスデューサが初生、保持、又は治療に関するフィードバックのために使用される場合、本明細書で論じたのと同様に使用することができ、マイクロバブル又は核の検出を増強する。すなわち、イメージング・パルスがポンプ・パルスの希薄トラフでイメージング体積内に達する場合、気泡が膨張され、比較的高エコーになる。イメージング・パルスがピーク陽圧で達する場合、核又はマイクロバブルはサイズがより小さくなり(圧縮され)、この相互作用区域内の画像は、比較的低エコーになる。したがって、差分画像を使用することによって、他の組織エコーが両方の画像内で一定(同じ)であるとき、マイクロバブルの活動のみが見える。
幾つかの実施例では、治療パルスをポンプとして使用することができ、イメージング・パルスをそれと共に伝播させることができる。1つ又は複数の治療パルスが、治療体積又は治療体積の一部分に集束される場合、集束された治療体積内で強度がより大きくなることがある。したがって、気泡に対する効果は、集束された治療体積でより大きくなり、集束された治療体積から離れると、より小さくなる。イメージング・パルスが治療パルスのピーク希薄圧力及び治療パルスのピーク陽圧に合うようにしながら、イメージング・パルスと治療パルスとを交互に共伝播させることによって、差分画像は、(1つ又は複数の)集束された治療パルス付近で最大の差を示す。差は、(1つ又は複数の)集束された治療パルスから離れると、より小さくなる。したがって、この方式は、治療パルス・ビーム・パターンの直接イメージングを可能にする。これを使用して、治療前に治療体積内で最大組織損傷が生じる場所を識別して定位することができる。
フィードバック及び監視
幾つかの実施例では、フィードバックは、非侵襲性画像支援療法又は薬物送達に関係付けられるパラメータの査定を可能にする。方法及びデバイスは、実際の治療効果が組織の漸進的な機械的細分化であるということに依拠し、これはまた、増強された薬物輸送(又は他の治療若しくは診断効果)を1つ又は複数の治療パルスにわたって提供することもできる。したがって、ヒストトラプシー・プロセスを受けた組織は、物理的に変化される。これらの物理的な変化は、競合の療法によって生み出される変化よりもはるかに大きい。さらに、本教示の実施例は、治療プロセス中と治療プロセス後との両方で治療有効性を監視することを可能にする。一方、このタイプのフィードバック監視は、先行の非侵襲性療法処置では得ることができていない。
幾つかの実施例では、フィードバック及び監視は、気泡雲からの後方散乱;後方散乱のスペックル減少;後方散乱スペックル統計;組織の機械的性質(すなわちエラストグラフィ);せん断波伝播;アコースティック・エミッション;及び電気インピーダンス・トモグラフィの変化を監視することを含むことができる。
気泡雲からの後方散乱:このフィードバック方法は、組織破砕プロセスが初生されているかどうか、適切に保持されているかどうか、又はさらにはそのプロセスが消滅されているかどうかを即時に判定することができる。例えば、この方法は、薬物送達や組織侵食などをリアルタイムで継続的に監視できるようにする。また、この方法は、組織破砕プロセスをより高い強度で初生させ、はるかに低い強度で保持することができるようにするフィードバックを提供することができる。例えば、後方散乱フィードバックを、任意のトランスデューサ又は超音波画像装置によって監視することができる。治療トランスデューサに関するフィードバックを測定することによって、副トランスデューサが、呼びかけパルスを送出することができる。さらに、受信されるフィードバックの性質を使用して、音響パラメータ(及び関連のシステム・パラメータ)を調節して、薬物送達及び/又は組織侵食プロセスを最適化することができる。
後方散乱、スペックル減少:漸進的に機械的に細分化された組織、すなわち均質化された、破壊された、又は侵食された組織は、音響散乱体のサイズ及び分布の変化をもたらす。プロセス中のある点で、散乱粒子サイズ及び密度は、超音波がほとんど散乱されない、又は散乱される量が大幅に減少されるレベルまで低減される。これは、スペックルの大幅な減少をもたらす。スペックルは、コヒーレントな照明源、この場合は超音波が使用されるときに画像上で見られる明点と暗点とのコヒーレントな強め合う及び弱め合う干渉パターンである。ある治療時間後、スペックル減少は、治療体積内で暗領域を生じる。スペックル減少の量は、組織細分化の量に関係付けられるので、残りの組織片のサイズに関係付けることができる。このサイズが細胞以下のレベルまで低減されるとき、細胞が生き残っているとはみなされない。したがって、治療は、所望のスペックル減少レベルに達するまで進行することができる。スペックルは、標準の超音波イメージング・システムで簡単に見られ、評価される。また、特殊化されたトランスデューサ及びシステムを使用して後方散乱変化を評価することもできる。
後方散乱、スペックル統計の変化:画像内のスペックルは、フレームからフレームへと持続し、散乱体分布が変化せず、撮像される物体の移動がない限り、ほとんど変化しない。しかし、散乱体は、スペックル減少を引き起こすのに十分なサイズまで減少されるかなり前に、信号処理及び他の手段によって検出されるのに十分に変化されることがある。この種の技法は、スペックル統計変化の検出機能として働くことができる。例えば、観察可能なスペックル減少が生じる前に、画像内の1つ又は複数のスペックルのサイズ及び位置が相関解除し始める。適切な運動補償の後のスペックル相関解除は、組織の機械的破壊の敏感な尺度、したがって治療有効性の尺度にすることができる。このフィードバック及び監視技法は、組織破砕プロセスによって生じる変化の早期の観察を可能にし、実質的又は完全な組織侵食が生じる前に、組織の変化を識別することができる。例えば、この方法は、組織が一時的に破壊され、組織侵食が望まれない、増強された薬物送達のための組織破砕プロセスを監視するために使用することができる。
また、この方法の実施例には、次第に流動化される治療体積内での散乱体の移動によるスペックル相関解除が含まれる。例えば、部分的又は完全な組織侵食が望まれる場合である。
エラストグラフィ:組織がさらに細分化される(均質化される、破壊される、又は侵食される)につれて、組織の機械的性質は、軟らかく、しかし相互接続された固体から、長距離相互作用をほとんど有さない粘性の流体又はペーストに変化する。機械的性質のこれらの変化は、MRI及び超音波イメージング・システムを含めた様々なイメージング・モダリティによって測定することができる。例えば、超音波パルスを使用して、組織の局所化された体積に対する力(すなわち放射力)を生み出すことができる。組織応答(変位、歪、及び速度)は、組織破砕治療中に大幅に変化することがあり、組織破壊の状態をイメージング又は他の定量手段によって求めることができるようにする。
せん断波伝播の変化:組織の細分化は、組織をより流体状にし、あまり固体状でなくし、流体系は、一般にせん断波を伝播しない。したがって、組織流動化の程度が、組織破砕プロセスのフィードバック及び監視のための機会を提供する。例えば、超音波及びMRIイメージング・システムを使用して、せん断波の伝播を観察することができる。治療される体積内でのそのような波の消滅が、組織破壊又は破砕の尺度として使用される。さらに、専用の計器を使用して、相互作用するせん断波を発生して測定することができる。例えば、2つの隣接する超音波集束が、何らかの様式で組織を押すことによって組織を摂動させることがある。隣接する集束が流体内にある場合、せん断波は、互いに相互作用するようには伝播しない。組織が流動化されない場合、外部手段を用いて、例えば2つのせん断波が非線形に相互作用するときにのみ検出される差分周波数によって相互作用が検出され、せん断波の消失は、組織損傷に相関付けられる。
アコースティック・エミッション:組織体積が細分化されると、マイクロバブルに対するその効果が変化される。例えば、気泡が、より大きく成長し、無傷の組織内と流動化された組織内とで異なる寿命及び崩壊変化特性を有することがある。また、気泡は、組織が細分化された後に移動及び相互作用することもあり、より大きな気泡、又は気泡どうしの協働相互作用を生み出し、それらの全てが、アコースティック・エミッションの変化をもたらすことがある。これらのエミッションは、治療中に聞くことができ、治療中に変化する。これらの変化の分析、及び治療有効性に対するそれらの相関が、治療の進行の監視を可能にする。
電気インピーダンス・トモグラフィ:治療部位のインピーダンス・マップを、治療部位全体にわたる空間的電気特性に基づいて生成することができる。患者の治療部位の導電率又は誘電率のイメージングは、皮膚表面電気測定を行うことによって推論することができる。導電電極が患者の皮膚に取り付けられ、小さな交流が電極の幾つか又は全てに印加される。1つ又は複数の既知の電流が表面内に注入され、電圧が、電極を使用して幾つかの点で測定される。プロセスは、印加電流の様々な構成に関して繰り返すことができる。得られる画像の解像度は、採用される電極の数を変えることによって調節することができる。インピーダンス・マップと、気泡雲の変化及びその位置とから、皮膚表面内の治療部位の電気的性質の尺度を得ることができ、このプロセスを使用して組織破砕プロセスを監視することができる。
組織破砕パラメータ調節
本教示の幾つかの実施例では、特定の適用例のために組織破砕プロセスを調節又はカスタマイズする機会がある。様々なパラメータを変えることによって、組織破砕プロセスを、高強度パルスによって初生し、低強度パルスによって保持することができ、治療強度を変えることができ、且つ保持(維持)パルスの変化を実現することができる。前述のフィードバック及び監視方法は、これらの指示されたパラメータ調節及びその効果を、組織破砕プロセス中にリアルタイムで容易に観察できるようにし、且つ/又は段階的に治療進行測定を可能にし、望みに応じて又は必要に応じて治療を再初生することができる。
幾つかの実施例では、侵食を初生するためにパルスの短い高強度のシーケンスが使用され、より低い強度のパルスがプロセスを維持するために採用されるプロセスによって、キャビテーション誘発軟部組織侵食を増強することができる。このストラテジーは、高強度パルスを使用してキャビテーション核を発生し、キャビテーション核は、キャビテーション及び侵食を維持するために、後続のより低い強度のパルスのためのシードを提供する。より低い強度のパルスが侵食のために使用され、しかし短く、より高い強度のシーケンスによって瞬時初生が保証される場合、初生前に費やされるエネルギーを節約することができ、熱的な複雑さを低減することができる。高強度初生シーケンス・ストラテジーを使用することによって、侵食を、はるかに低い平均強度で、より小さい全体的な伝播エネルギーを用いて維持することができる。これは、超音波療法に関する一般的な問題であった、上及び周囲の組織への熱的損傷を低減する助けとなることがある。また、これは、治療トランスデューサに対する熱的損傷の可能性を低減することもできる。
幾つかの実施例では、高強度初生シーケンスは、総伝播エネルギーのわずかな増加のみを伴って、より低い強度での侵食の確率を高める助けとなることがある。したがって、そのような初生シーケンスを使用すると、侵食を発生するための強度しきい値が大幅に低くなる。例えば、侵食を発生するための推定強度しきい値は、3220W/cmの空間ピーク・パルス平均強度(ISPPA)で、侵食の確率が0.5であると定義される。短い初生シーケンス(200個の3サイクル・パルス)と、伝播エネルギーの非常にわずかな全体的増加(0.005%)とを追加することによって、侵食の確率0.875が2000W/cmのISPPAで実現される。その結果、初生シーケンスは、ISPPA3220W/cmから<2000W/cmへ侵食しきい値を低下させる。さらに、初生シーケンスは、キャビテーションの瞬時初生を保証することによって侵食速度を高め、したがって、初生のための準備を行うが侵食を発生しない音響パルスに関してエネルギーが消費されない。
理論によって束縛されることを望まずに、1つ又は複数の高強度初生パルスと、それに続くより低い強度のパルスとを使用するときの侵食の確率の増加を説明するために、以下のメカニズムが提案されている。マイクロバブルの雲が、初生シーケンスによって発生され、より低い強度のパルスのためのキャビテーション核の組を提供する。これは、マイクロバブル強化療法と同じ原理を共有し、キャビテーション核を組織に人工的に導入し、キャビテーションをより簡単に実現する。初生シーケンスは、自己発生の局所化されたマイクロバブルの発生源とみなすことができる。初生シーケンスを使用する利点は、より大きな側副損傷をもたらす可能性がある器官全体にわたる存在ではなく、キャビテーション核を所望の位置に発生させることができることである。
メカニズムの詳細に関する幾つかの可能性は、初生時間及び消滅時間結果から引き出されることがある。各連続初生の後、より短い持続時間にわたってキャビテーションが続くことを示す初生時間結果は、キャビテーションを経時的に維持するための何らかの重要な成分(例えばキャビテーション核)の欠如、又は干渉の増大(例えば、より大きな気泡による遮蔽)を示唆する。隣り合う能動キャビテーション期間の合間のランダムな消滅時間の観察は、能動キャビテーションの初生をしきい値現象として示唆することがあり、初生は、あるサイズ範囲内にあるマイクロバブルの密度又は集団がしきい値を超えるときにのみ生じる。
さらに、能動キャビテーションの持続時間は、初生シーケンス中のパルスの数に依存しない。より多くのパルスを含む初生シーケンスが、より長い能動キャビテーション又はより大きな侵食を提供するとは考えられない。例えば、初生シーケンス中のパルスの数の増加は、初生時間、侵食の確率、又は侵食速度を高めない。初生シーケンス中のより多くのパルスは、場合によっては、それらが生成するのと同数のキャビテーション核を破壊することによって、維持パルスのために正味では同数のキャビテーション核を発生することがある。したがって、初生のために必要とされる最少数だけの高強度パルス(すなわち最小エネルギー)が必要である。
キャビテーションが消滅された後、能動キャビテーションは、自然発生的にはめったに再初生せず、再初生された場合には持続時間がより短くなることがある。したがって、より低い強度のパルスによる自然発生的な再初生を待つのではなく、高強度パルスを使用して再初生することができる。高強度初生シーケンスを使用してキャビテーションを初生し、より低い強度のパルスを使用してキャビテーションを保持し、消滅が検出されたときには、(必要なときには)初生シーケンスを再び使用して再初生するフィードバック・ストラテジーを形成することができる。このストラテジーは、より低い伝播エネルギーで組織穿孔又は分画を達成することができ、任意の超音波療法に関する問題である、上にある組織及びトランスデューサの加熱を低減する。
能動キャビテーション時間(初生時間)を使用して計算される場合、侵食速度は、初生シーケンスを用いても用いなくても同様となることがあり、しかしどちらの場合にも分散が高くなることがある。生物学的組織の多様性が、この高い分散に寄与することがある。また、キャビテーションの質を定量化することが必要なことがあり、侵食とのより正確な相関に関する時間的特性も定量化することが必要なことがある。
また、組織不均質性が、キャビテーション誘発侵食プロセスに影響を及ぼすこともある。例えば、心房中隔及び心房壁組織はどちらも、間に軟らかい筋肉を有する2層の膜組織からなる。膜は、軟らかい筋肉の組織よりも侵食するのが難しいことがあり、より高い強度を必要とすることがある。効率的な例は、より高い強度のパルスを用いて膜組織を侵食し、より低い強度のパルスを用いて軟らかい組織を侵食することであってよい。より高い効率を実現するために、特に組織タイプ及び用途(例えば、侵食、壊死)に関して音響パラメータを選択することができる。
また、組織破砕方法の強度しきい値は、必要に応じて変えることができる。本開示のフィードバック及び監視方法は、強度の変化を、望みに応じてリアルタイムで、又は段階的に観察できるようにする。強度の変化は、局所化された個別の軟部組織破壊を実現するために、超音波誘発組織侵食に関する強度しきい値を識別して調整することができるようにする。
パルス強度の調節は、軸方向侵食速度、穿孔領域、及び体積侵食速度によって特徴付けられる侵食の変化をもたらすことができる。例えば、軸方向侵食は、ISPPA≦5000W/cmでは、より高い強度でより速い。しかし、ISPPA≧5000W/cmでは、軸方向侵食は、強度の増加と共に遅くなる。これは、同じPD及びPRFが全ての暴露において使用されたとき、より高いISPPAがより大きな伝播エネルギーをもたらすので、ISPPAの増加と共に軸方向侵食速度が増加することになるという一般的な予想と矛盾することに留意すべきである。理論に束縛されることを望まずに、軸方向侵食速度の観察される減少が遮蔽効果によるものである可能性があると考えられる。例えば、各パルスが、空間的及び時間的に変化するマイクロバブルの雲を生成すると仮定すると、マイクロバブルの数、及び各超音波パルスによって発生される雲の全体サイズは、より高い強度で大きくなる可能性が最も高い。強度が非常に高く、(おそらく大きく、しかし効果のない気泡を含む)高密度の気泡雲が生じる場合、遮蔽が生じることがあり、その際、超音波エネルギーは、ターゲット組織に達する前に散乱又は吸収される。
SPPA≧7000W/cmでの侵食しきい値よりも大きい強度では、組織がパルスに暴露される面積よりも穿孔面積が大幅に大きくなる理由を、同じ原理で説明することができる。高い強度では、ビームの中心部での遮蔽が侵食を遅くするが、多数の気泡が局所散乱を増加し、したがって、>3220W/cmで定義されるビーム断面積を越えて周辺侵食を増加することがある。
穿孔領域の増加は、軸方向侵食速度の減少をほぼ補償することができ、強度の増加と共に体積侵食速度が増加していくような全体的傾向となる。穿孔面積と体積侵食速度とはどちらも、強度の増加と共に増加することができる。
追加のパラメータ調節が、組織破砕プロセスによって生成される組織病変の構造に影響を及ぼすことができる。例えば、パルス・シーケンス繰返し周波数(PRF)及び維持パルス振幅など特定の音響パラメータの調節が、生じる組織損傷の物理的な特性に対して顕著な効果をもたらすことができる。例示的な形態的変化は、Parsons等のUltrasound in Med.&Biol.,Vol.32,No.1,pp.115−129,2006で報告されており、これを参照として本明細書に組み込む。音響入力パラメータに対する均質化又は破壊された組織の生成の感度は、局所化されたキャビテーションの機械的な効果が病変を形成する役割を担う度合いに関する制御を及ぼす手段を提供することができる。
治療用途
幾つかの実施例では、本教示のパルス・キャビテーション超音波方法は、軟部組織の制御された機械的細分化による組織侵食、バルク組織分画、又は薬物送達及び活性化を含めた様々な治療処置を、完全に身体の外部にある手段から、又は現行の内視鏡技法程度の侵襲性をもつ処置への依存を最小限にして達成できるようにする。非侵襲性であると、入院及び手術準備時間の両方におけるコスト利点が容易に明らかである。さらに、美容上の傷及び感染の危険を減少する又はなくすことが、どちらも大きな利点である。この非侵襲性性質は、他の超音波ベースの送達方法と共有されるが、本教示によるキャビテーション・ベースの手術は、現行手法に勝る幾つかの潜在的な利点を有する。
幾つかの実施例では、本教示に基づく療法は、以下の特徴を含むことができる。介在組織を加熱しない低い超音波周波数を使用することができること;肋骨など何らかの骨界面を通って伝播するのに十分に低い周波数を使用することができること;フェーズドアレイ要素サイズをより大きくするのに十分に低い周波数を使用することができ、したがって、アレイ及び駆動システムのコストを大幅に削減すること;集束及び局所化をそれぞれが含む2ステップのプロセスによって提供されるさらなる局所化。すなわち、所与の周波数帯域に調整された局所化キャビテーション核の集団の発生が、局所化における1ステップを提供し、最適なキャビテーション周波数(事前選択された核による最小のキャビテーションしきい値)での集束ビームがさらなる局所化を提供する;生じる手術病変に加えて、薬物を(キャビテーションを用いて)活性化することができること、又は薬物を(キャビテーション核を用いて)送達することができること、或いは両方の現象の組合せが可能であること。例えば、出血の減少及び/又は血栓の治療のための薬物を含めた、癌治療のための空間的に局所化された併用の外科化学療法;さらに、キャビテーション核の照準と、キャビテーション核に関する分子方法との併用、例えば、癌細胞に結合する、又は他の方法で蓄積する、或いは診断又は治療結果の対象となる腫瘍又は他の組織若しくは器官に照準されるモノクローナル抗体又は他の分子とのキャビテーション核又はキャビテーション核の前駆体(活性化の前)の接合。
腫瘍破壊など様々な組織切除適用例に加えて、本明細書で開示される方法は、組織が細分化(すなわち均質化、液化、又は破壊)され、その後、細分化された組織を除去するために吸引される適用例で使用することができる。例えば、腫瘍又は疾患組織の切除に続いて、液化された組織を除去するために針を使用して吸引を行うことができる。
幾つかの実施例では、細分化又は液化された組織を抜き出すために針を使用することができる。幾つかの処置(例えば身体整形及び/又は脂肪減少)では、これはかなり重要であることがある。さらに、大きな腫瘍(例えば子宮筋腫)の切除では、治療された液化体積を吸引又は吸込みによって除去することが、体内に簡単には吸収されないことがある大きな液化組織体積の生じ得る有毒な効果を回避することがある。
幾つかの実施例では、先の組織によって生成される空隙を、別の媒体で置き換えることができ、例えば、潅流によって継続的に置き換えることができ、又は液化組織の逐次の吸引と、それに続く代替媒体の注入とによって置き換えることができる。代替媒体は、さらに、様々な生理学的に適合性のあるビヒクルを含むことができ、これは、幾つかの実施例では、さらに治療剤を含むことができる。例えば、液化組織の除去の後に生成された空隙を埋めるために、針を使用して代替媒体を注入することができる。例えば、そのような実施例を使用して、癌治療で切除される腫瘍の治療領域の縁に影響を及ぼすように薬物送達を提供することができる。
また、本開示の適用は、美容上の身体整形の技術分野での有用性、及び組織を採取又は試験するために針又は他のデバイスが治療体積内に挿入される処置での有用性を提供することができる。幾つかの実施例では、例えば癌生検におけるように生存細胞に関して組織を試験することができ、又は治療組織の機械的性質を試験することができる。
本開示の他の様々な実施例は、パルス・キャビテーション超音波療法を使用する薬物送達及び薬物活性化の態様を含むことができる。例えば、本開示の方法は、膜を一時的に破壊するために使用することができ、治療剤が1つ又は複数の膜を越えてそれらのターゲットに達することを可能にする。他の実施例は、超音波感受性化合物を活性化させるために組織破砕プロセスを使用することを含むことができ、この化合物は、それ自体、活性治療化合物になる、又は治療部位で活性治療化合物を解放する。
薬物抵抗障壁(細胞膜、皮膚、心臓血管及び血液脳関門、腸、子宮内膜、膀胱内膜、疾患関連の肉芽種など)を壊すためにヒストリプシー・プロセスを使用して、本開示のフィードバック及び監視プロセスは、組織破壊プロセスの制御を可能にし、永久組織損傷が最小である又は全くない状態で組織の一時的な破壊を可能にする。これらの方法は、本明細書で述べるフィードバック及び監視方法によって可能である。したがって、本開示の方法を使用して、製薬剤(薬物)、ナノ粒子、DNAと、RNAと、組換え構造体とを含めた核酸、又は分子の他の非薬物粒子を含めた治療剤の送達、増強された送達、又は関連の送達を行うことができる。薬物送達プロセスは、組織破砕プロセスの進行をリアルタイムで、又は段階的に監視するために、本明細書で述べたフィードバック・プロセスを使用することができる。
幾つかの実施例では、本教示は、さらに、超音波感受性化合物及びポリマーを含めた超音波感受性材料の使用を含むことができる。例えば、方法は、超音波感受性化合物及び/又はポリマー、或いは機械的修正に対する、又は高強度超音波への暴露の他の側面に対する感受性がある他の分子構造体を含むことができ、すなわち化合物は、超音波に応じてその形状若しくは形態、又は化学反応性を変える。これらの超音波感受性化合物又はポリマーは、様々な用途で使用することができ、幾つかのタイプの超音波感受性化合物又はポリマーを採用することができる。
超音波感受性材料は、圧電化合物、電気感受性化合物、及び電気感受性化合物と組み合わされた圧電化合物の化合物及びポリマーを含む。例示的な圧電材料としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)及びチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)がある。超音波感受性化合物及びポリマーはまた、切換え可能材料として知られている材料を含み、そのような材料では、例えば超音波及び/又は電気的刺激が、化合物及びポリマーの粘性、形態、及び/又は疎水性若しくは親水性特性を変えることができる。幾つかの実施例では、切換え可能材料は、強誘電体と、エレクトロクロミック材料と、光スイッチングのために使用される材料とを含む。
例えば、電気感受性材料と組み合わされた圧電材料が、切換え可能材料となることができる。さらに、圧電材料は、電気感受性材料と共重合することができ、超音波感受性ポリマーを形成する。
さらに、超音波感受性材料の様々な実施例は、共有結合によって、又は非共有結合相互作用によって超音波感受性材料と複合された製薬剤を含む。製薬剤は、低分子有機化合物、及びより大きな分子又はポリマー、例えばタンパク質、マルチサブユニットタンパク質、及び核酸を含むことができる。特に、本開示の幾つかの実施例は、関門及び膜を越えて分子を輸送するために本明細書で説明する送達及び流体ポンプ用途を使用した、大きな分子、例えばタンパク質、DNA(組換えDNAを含む)及びRNAなどの核酸、又は他のポリマーの送達を含む。また、超音波感受性材料の様々な実施例は、超音波感受性ポリマーからなるナノ粒子を含むこともでき、ここでナノ粒子は製薬剤を含むことができる。さらに、幾つかの実施例は、生体適合骨格材料である超音波感受性材料を含む。例えば、骨格材料を使用して、組織を交換する、且つ/又は局所組織構造を支持する、若しくは細胞を支持することができる。超音波感受性材料は、例えば製薬剤を解放するように切換え可能であってよい。
幾つかの実施例では、超音波波形の非線形伝播により広まる非対称波形に感受性のある分子を使用することができる。そのような波形では、ピーク陽圧は、ピーク陰圧よりも1桁、又は2桁以上大きいことがある。圧縮性分子、又は分子の一部が、超音波暴露中にその形状をかなり変えることによって作動因子として働くことができ、それにより、特定のイベント又はプロセス、例えば薬物解放や、キャビテーション超音波療法を撮像又は向上するための造影マイクロバブルの生成をトリガする。さらに、そのような分子は、化学反応性を向上させることができ、それにより直接の薬理学的効果を有し、或いは、他の薬物又は原始薬物の薬理学的効果を向上させることができる。同様に、本教示の幾つかの実施例は、今述べたものと同様の効果を有する、ピーク陰圧若しくは陽圧及び/又は超音波強度に感受性がある分子の使用を含むことができる。
また、様々な実施例が、フリーラジカル濃度に感受性がある分子又はポリマー又は他の分子構造体の使用を含む。例えば、超音波キャビテーションは、フリーラジカルを発生することができ、フリーラジカルは、分子が作動因子になるようにするためのトリガとして使用することができる。さらに、フリーラジカルは自然発火プロセスの一部であるので、そのようなフリーラジカル感受性ポリマーは、超音波トリガを用いない場合でさえ有用な作動因子となることがあり、それにより発火プロセスのより薬理学的な制御を可能にする。また、これらのフリーラジカル検出分子は、発火検出器としてインビボでのキャビテーション検出のために使用することができる。
そのような分子はまた、多くの異なるトリガ・イベント又は感知環境に応じて自由気泡を生成するために、溶存ガスを発生又は処理するように設計することもできる。例えば、腫瘍特異抗原に結合されるとき、分子は、機能を変えて、気泡を生成することができる。このとき、この気泡は、診断検出のための造影剤として、又は治療超音波のための核として有用である。次いで、高強度超音波を使用して、その分子と結合する任意の細胞又は組織を破壊することができる。
幾つかの実施例では、超音波感受性分子の採用が、さらに、以下の適用例及びプロセスを含むことができる。第1に、心筋梗塞又は発作は、虚血性組織及び/又は炎症を生み出し、これがさらに、フリーラジカル生成によって罹患組織を損傷する。フリーラジカル感受性分子は、造影剤を含む薬物を解放することができ、それにより、より迅速な診断及び/又は治療を可能にする。第2に、圧力、強度、非線形伝播によるキャビテーション非対称波形、キャビテーション、及び/又はキャビテーションによるフリーラジカル生成など、超音波暴露の何らかの側面に反応する分子が、薬物キャリア、造影剤送達ビヒクル、治療キャビテーションのための核などとして理想的な候補となることができる。第3に、本明細書で言及するメカニズムの任意のものによって超音波暴露に応じて変化する超音波感受性分子が、以下のものを含めた多くの異なるメカニズムによって生物学的な有効性を有することができる。切換え可能な酵素活性;切換え可能な水親和性(例えば疎水性から親水性への変化);切換え可能な緩衝修正局所pH;おそらくインサイチュで薬物を生成する又は薬物活性を修正する、インビボ化学反応の遠隔超音波制御を可能にする切換え可能な化学反応性;任意の設計された結合特異性で結合することができる活性部位のカバー又は非カバー(顕在)を可能にするスマート分子の切換え可能な構造、例えば超音波によって局所的にトリガされるまで活性でない(不活性である)薬物。第4に、切換え可能なフリーラジカル捕捉剤である超音波感受性分子を、発作又は心筋梗塞後の組織保護のために超音波によって活性化することができる。
別のタイプの薬物送達療法は、キャビテーション調整剤としてフリーラジカル発生剤及び捕捉剤を含むことができる。フリーラジカル濃度の超音波誘発空間勾配を使用して、ある領域又は解剖学的な機構を治療損傷から保護し、その一方で、治療損傷に対する他の領域の感受性を向上させる(又は事前処置する)ことができる。この考えは、局所フリーラジカル濃度がキャビテーションしきい値を修正することができるという観察から生じる。そのような適用例では、例えば高周波数高空間解像度トランスデューサによるフリーラジカル濃度の修正が、より低い周波数の低空間解像度トランスデューサによる治療空間特定性(又は選択性)を提供し、低空間解像度トランスデューサは、事前処置領域に効果的に空洞形成することができ、他の保護領域には空洞形成することができない。
他の超音波感受性分子は、ある領域を保護して、他の領域を事前処置するために、多くの他のリガンド、分子、薬物などの局所化された濃度の変化と共に作用することができる。例示的な適用例は、自然にキャビテーション核を変性すること、或いはキャビテーション核(又はキャビテーション核のプロセッサ)として作用するように設計され、フリーラジカル濃度やpHなどの超音波誘発変化によってそれらの活性を制御される何らかの超音波感受性分子によってキャビテーション核を変性することを含む。
幾つかの実施例では、本教示は、流体ポンプとして超音波を使用することを含むことができる。本明細書で説明する他の実施例では、治療超音波は、体内に導入される作用剤(超音波感受性分子など)に対して作用する。これらの実施例では、超音波は、細胞、組織、又は他の生命体に直接作用することができる。特に、治療体積に達する非対称超音波パルスは、流体整流効果を有することができる。これは、流体、特に薬物及び/又は薬物キャリアを含む流体、或いは他の有用な物質又は粒子を、ある組織又は器官体積を別の体積から天然で区画する細胞膜、内皮関門、皮膚関門、及び他の膜様生体構造体、例えば血液脳関門などの天然の障壁を越えて移動させるのに効果的であることがある。これらのポンピング適用例は、超音波波形に関係付けられる非線形効果により、或いは非線形伝播によって生じる大きな非対称波形圧力により生じることがある。また、これらの適用例は、キャビテーション及び他の超音波物理効果、例えばソノポレーションによるこれらの障壁に対する一過性の損傷が障壁を一時的に開き、それと同時にこれらの障壁を越えて流体を押し進める(ポンプする)状況を含むことができる。一過性の損傷が自己修復するとき、正味の流体(質量)輸送が、有用な結果を伴って行われている。
流体輸送の他のメカニズムも可能であることに留意すべきである。幾つかの実施例では、治療パルスに応じて崩壊する気泡は、周囲の環境及び組織と激しく相互作用する崩壊噴射を形成することができる。障壁で、これらの崩壊噴射は、障壁を越えて流体を物理的に移動させることができ、超音波活性化ポンプを効果的に生み出す。
これらの実施例の例示的な適用例は、以下のものを含む。第1に、障壁の片側にある過剰の流体が、過剰な圧力、又は過剰な体積、或いはこの流体の移動による物理的効果によって、細胞又は副器官系を損傷又は破壊することができる。したがって、このメカニズムは、組織を破壊又は切除するためのパルス・キャビテーション超音波療法で採用することができる。第2に、生体系の障壁を越える流体の押し進めは、非常に効果的な薬物送達メカニズムとして使用することができ、或いは、天然の障壁を越えて、又はさらには限定された拡散又は流れ自体が障壁となっている組織を通して、任意の水溶又は縣濁物質又は粒子を送達するためのメカニズムとして使用することができる。したがって、これらの適用例での押し進められる流れ(超音波ポンピング)は、集束された超音波を使用して、閉じ込められた体積内で体内の流体を移動させるための効果的なメカニズムである。これらの方法は、非侵襲性で、最小侵襲性で、又は手術中に達成することができ、本明細書で説明されるフィードバック及び監視方法を使用してイメージ・ガイダンスの下で行うことができる。
以下の非限定的な例が、本教示の組成物、方法、及び適用例を例示する。
「実施例1」
音響後方散乱を使用する超音波組織侵食のフィードバック及び監視
組織試料:インビトロ実験が、33個のブタ心房壁試料(すなわちターゲット組織108)に対して行われた。ブタ心房壁は、新生児の心房中隔に類似しており、より大きなサイズを有するので、使用された。新鮮な試料が、現地の屠殺場から得られ、摘出後72時間以内に使用された。
超音波トランスデューサ及び較正:超音波暴露及び音響後方散乱獲得のための実験装置100が、図1に与えられている。788kHz集束単一要素治療トランスデューサ102(fナンバー=1、Etalon Inc.(Lebanon IN USA))が、侵食を生み出すために採用された。5MHz監視トランスデューサ104が、788kHz治療トランスデューサ102の中心内側穴内に取り付けられる。
音響後方散乱獲得:788kHzでの治療パルスからの音響後方散乱が、788kHz治療トランスデューサ102と同軸に取り付けられた5MHz中心周波数を有する集束単一要素監視トランスデューサ104(Valpey Fisher Corporation(Hopkinton,MA USA))によって受信された。5MHz監視トランスデューサ104は、2.5cmアパーチャと、10cm焦点距離とを有する。5MHz受動監視トランスデューサ104が使用された。この理由は、(1)その焦点距離が10cmであり、監視トランスデューサ104が治療トランスデューサ102の内側中心穴(直径3.7cm)よりも小さく(直径2.54cm)、したがって、中心穴内に固定させることによって簡便に治療トランスデューサ102と同軸に位置合わせすることができること、及び(2)広い帯域幅を有し(−6dB帯域幅が4MHz)、治療パルスの基本周波数及びより高次の調波周波数を検出することができることである。
音響後方散乱波形は、デジタル・オシロスコープ120(モデル9354TM、LeCroy(Chestnut Ridge,NY USA))を使用して記録された。オシロスコープ・トリガは、治療パルスと同期され、トリガ時間遅延は、20μs長の後方散乱信号が侵食区域から受信されるように調節された。総計2000個の20μs長の波形が、スコープ設定のシーケンス・モード及び単一トリガを使用して収集された。連続する波形記録間の間隔は、連続する記録間の間隔と2000(収集される後方散乱波形の数)との積の時間スパン内で初生プロセス全体を記録することができるように設定された。例えば、20kHzのPRFでの3サイクルの治療パルスで、2000個の波形が、200μsの波形間隔で記録された。検出された信号は、40〜100nsの解像度でオシロスコープ120によってデジタル化された。次いで、記録された波形が、GPIBを介してコンピュータ112に転送され、Matlabプログラム(Mathworks(Natick,MA USA))によって処理されて、後で定義される基準に基づいて変動性後方散乱の初生を検出した。同じ処理が、変動性後方散乱の消滅を検出するために繰り返され、しかし連続する記録間の間隔は240msに調節され、それにより全体で8分の超音波治療中の後方散乱を記録することができた。
超音波パルスは、788kHz治療トランスデューサ102によって送達された。ブタ心房壁試料(ターゲット組織108)が、トランスデューサ102焦点に位置決めされた。788kHzでの治療パルスからの音響後方散乱が、5MHz監視トランスデューサ104によって受信された。
変動性音響後方散乱の初生及び消滅を検出するための統計的手法:実験観察に基づき、キャビテーションの開始におそらく関連付けられる初生の開始には、音響後方散乱信号の変化が付随する。1つのそのような変化は、初生時の後方散乱振幅の突然の増加である。さらに、この振幅増加に、後方散乱信号のカオス的変動が続く。相まって、これらの2つの変化が、キャビテーションの非初生状態と初生状態と間で遷移が起こるときの信号の変動の全体的な変化を示す。統計的方法は、この変動の変化に基づいて、時間的に変動する後方散乱パターンの初生及び消滅を検出するために開発された。
後方散乱信号の変動に基づいて初生及び消滅の点を識別するために、工業的なプロセスの統計的品質制御の分野からの技法であるShewhartチャート(G.B.Wetheril and D.W.Brown,Statistical Process Control Theory and practice:Chapman and Hall,1991)が適用された。データに応じて異なるShewhartチャートが使用されて、時系列プロセスで変化を識別する。この特定の状況では、時系列中の点iでの後方散乱パワーの試料標準偏差(SD)が変動の尺度として使用されるsチャートが使用される。しかし、このデータでは、所与の実験における各時点で、後方散乱パワーの単一の測定が行われた。そのような「1時点で1つの」データでは、単一の点でのSDを直接推定することができず、移動SD手法がしばしば採用される。
この状況では、時系列中の各点iでのSD、すなわちSDiを推定するために、移動窓サイズ3が使用された。例えば、SDiの推定値は、点iと、それに先立つ2つの点i−1及びi−2とにおける後方散乱パワーに基づいて計算された。本発明者等は、5つの連続するSDiが、非初生後方散乱パワーの推定SDの4倍であるしきい値を超えるとき、初生が生じていると定義する。本発明者等は、5つの連続するSDiが、非初生後方散乱パワーのSDの2倍であるしきい値未満であるとき、消滅が生じていると定義する。移動窓サイズ及び初生しきい値係数の決定は、本明細書で述べる実施例2で詳述する。
音響後方散乱信号は、5MHz監視トランスデューサの出力電圧であった。後方散乱パワーは、ファストタイムで各ラインにわたってこの電圧の平方を積分することによって計算された。
Figure 2009508649

ここで、Nは、後方散乱信号の1つのラインにおける点の数であり、V(i)は、後方散乱信号のこのライン内の第iの点の電圧値である。
初生及び消滅を識別するための統計的処置は、以下のステップからなる。
ステップ1:潜在的に初生を示す信号の任意の高い度合いの変化前の、後方散乱の最初のn個(10≦n≦100)のフレームが収集された。次いで、非初生状態での後方散乱パワーのSDを、Shewhartチャートを使用して、最初の非初生のn個の点に基づいて推定することができた(式2)。
Figure 2009508649

値域(x,xi+1,xi+2)=最大値(x,xi+1,xi+2)−最小値(x,xi+1,xi+2) (3)
非初生状態での後方散乱パワーのSDを推定するために3点の移動範囲を選択する目的は、移動SDを計算するために使用される窓サイズと整合させることである。
ステップ2:後方散乱パワーの移動SDが計算される。次いで、2つの前述した基準に基づいて、初生及び消滅を検出することができる。両方の基準がMatlab(Mathworks(Natick,MA USA))でプログラムされ、したがって初生及び消滅を自動的に検出することができる。
図2は、変動性後方散乱の初生を検出するプロセスを示す。変動性後方散乱の消滅の検出は図3に示される。図4は、初生及び消滅の前及び後の音響後方散乱の実際の波形を示す。図5は、初生及び消滅現象と、それに対応する発生された組織効果とを示す。組織が穿孔されるとき、後方散乱変動が大幅に減少され、本明細書で説明した基準に基づいて消滅として検出されることに留意すべきである。
図2は、変動性音響後方散乱の初生を検出するためのプロセスを示す。パネルA、B、C、Dは、順次に初生検出のステップを示す。パネルAは、ファストタイム及びスロータイム表示で音響後方散乱を示す。各垂直線は、レンジゲート20μs窓に記録されるAライン後方散乱を示し、ここで、5MHz監視トランスデューサ104の出力電圧がグレー・スケールで符号化されている。x軸は治療時間である。ショータイムでのサンプリング周波数は8.33kHzである。スロータイムに沿った後方散乱の波形構造は、侵食区域内の移動する気泡によるものである可能性が高い。パネルBは、後方散乱パワー対時間を示す。パネルCは、後方散乱パワーの移動SD対時間を示す。パネルDは、パネルCの拡大図である。ラインは、非初生の後方散乱パワーのSD推定値の4倍に設定された初生しきい値である。パネルC及びDでは、変動性後方散乱は、初生に関して定義された基準によって検出された「a」122で初生された。3サイクルのパルス持続時間(PD)と、20kHzのパルスPRFと、5000W/cmのISPPAと、46%のガス濃度とを有する超音波パルスが適用された。
図3は、変動性音響後方散乱の初生及び消滅を検出するためのプロセスを示す。パネルA、B、C、及びDは、順次に初生及び消滅検出のステップを示す。パネルAは、ファストタイム及びスロータイム表示での音響後方散乱を示す。ショータイムでのサンプリング周波数は6.67Hzである。スロータイムに沿った後方散乱のシフトは、主に、組織侵食の進行の結果としてトランスデューサから離れる空洞形成気泡の移動によるものである。侵食が進行するとき、空洞形成気泡の位置を保つ組織前面が、トランスデューサ102から離れるようにシフトする。パネルBは、後方散乱パワー対時間を示す。パネルCは、後方散乱パワーの移動SD対時間を示す。パネルDは、パネルCの拡大図である。上のラインは初生しきい値であり、非初生の後方散乱パワーのSD推定値の4倍に設定される。また、下のラインは消滅しきい値であり、非初生の後方散乱パワーのSD推定値の2倍に設定される。パネルC及びDでは、初生及び消滅に関して定義された基準によって検出されて、変動性後方散乱は「a」122で初生され、「b」124で消滅され、「c」126で自然発生的に再初生され、「d」128で再び消滅され、「e」130で再び再初生され、最終的に組織が「f」132で穿孔された。3サイクルのPDと、20kHzのPRFと、4000W/cmのISPPAと、40%のガス濃度とを有する超音波パルスが適用された。
図4は、図3のデータに対応する音響後方散乱の波形を例示する。全ての後方散乱波形が、侵食区域から20μs長にレンジゲートされる。「a」〜「f」122〜132は、図3に示される初生及び消滅点である。
図5は、3例の治療での、同じ超音波暴露によって発生される、様々な音響後方散乱信号及びそれに対応する組織効果を示す。第1の行は、ファストタイム及びスロータイム表示で音響後方散乱を示す。第2の行は、後方散乱パワー対時間を示す。第3の行は、後方散乱パワーの移動SD対時間を示す。各列に関するx軸(時間)は同じであり、各列の上方に示されている。各行に関するy軸は同じであり、各行の左側に示されている。第4の行は、対応する治療によって発生されたブタ心房壁組織試料に対する組織効果を示す。写真は、組織試料134と、細分化された(侵食された)組織136とを示す。
全ての組織試料が、3500W/cmのISPPAと、3サイクルのPDと、20kHzのPRFと、40〜45%のガス濃度とでの総計8分の超音波パルスによって治療された。パネルAでは、初生も侵食も観察されなかった。パネルBでは、初生(「a」)138及び消滅(「b」)140が検出され、侵食が観察され、しかし組織は穿孔されなかった。パネルCでは、初生(「c」)142が検出され、侵食が観察され、組織が穿孔された(「d」)144。
実験設計:初生及び消滅プロセス、並びに初生と侵食との関係が、音響後方散乱と、対応する超音波暴露によって発生される組織効果との観察によって研究された。さらに、初生遅延時間に対するパルス強度及びガス濃度の効果が調べられた。初生遅延時間は、本明細書では、音響パルスの開始と、変動性後方散乱の(前に定義した)第1の初生との間の時間間隔と定義される。ここで報告された初生遅延時間値は、初生が検出された場合のみを含む。初生及び消滅は、5MHz監視トランスデューサ104によって受信される音響後方散乱信号によって監視され、本明細書で説明する方法によって検出された。
初生遅延時間に対するパルス強度の効果を研究するために、ガス濃度は、39〜49%に設定された。1000、2000、3000、4000、5000、7000、9000W/cmのISPPA値が試験された。対応するピーク陽圧及びピーク負圧が表1に列挙されている。1000〜9000W/cmの間のISPPA値での3サイクル・パルスの実際の波形が、図6に与えられている。
Figure 2009508649
図6は、メンブレン・ハイドロホンによって記録された、788kHz治療トランスデューサ102によって送達された3サイクルのPDと、1000、3000、5000、及び9000W/cmのISPPA値とを有する治療超音波パルスの波形を示す。
初生遅延時間に対するガス濃度の効果を研究するために、ISPPAは、5000W/cmで一定に保たれた。24〜28%、39〜49%、77〜81%の3つの異なる範囲のガス濃度が使用された。空気中の酸素の分圧(PO2)が、ガス濃度に関する本発明者等の測定規準として使用され、PO2レベルは、YSI溶存酸素計測器(モデル5000、YSI(Yellow Springs,OH USA))で測定された。
3サイクルのパルス持続時間(PD)と、20kHzのパルス繰返し周波数(PRF)とが、全ての超音波暴露に使用された。このパラメータ・セットは、それが最速の侵食を実現したので選択された。これらの実験で使用されるパラメータはランダム化された。また、全てのデータが、初生及び消滅プロセス、並びに初生と侵食との関係の研究に使用された。
結果:総計95件の超音波治療が、厚さ1〜3mmの33片のブタ心房壁に施された。記録された音響後方散乱信号と、対応する超音波治療によって生成された組織効果とが、以降の分析に含められる。初生現象は、95治療中62件で観察された(表2)。消滅(穿孔を除外する)現象は、95治療中17件で観察された(表3)。
初生と侵食との関係:結果は、初生と侵食とが高い相関をもつことを示す。表2に示されるように、初生が検出されなかった33件の治療の任意のものにおいて、侵食が観察されなかった。初生が検出された62治療のうち61件で、目に見える侵食も組織内で観察された。したがって、初生は、98.9%(95治療中94件)の率で正確に侵食又は侵食の欠如を予測した。
図5は、初生と侵食との相関をグラフで示す。全ての3つの組織試料が、3サイクルのPDと、20kHzのPRFと、3500kHzのISPPAと、40〜45%のガス濃度範囲とを有する超音波パルスによって8分間治療された。第1の3つの行は、ファストタイム及びスロータイム表示での後方散乱と、後方散乱パワー対時間と、後方散乱パワーの移動SD対時間とをそれぞれ示す。最後の行の写真は、対応する超音波治療によって発生された組織効果を示す。パネルAでは、ほぼ平坦な後方散乱パワー移動SDトレースが、初生が生じず、組織134の侵食がなかったことを示す。パネルB及びCでは、後方散乱パワー移動SDが大幅に増加し、ある期間にわたって高いままであった。それに対応して、両方の組織試料で侵食136が現れた。
Figure 2009508649
Figure 2009508649
初生及び消滅の変動性:初生は、性質上、特に中間強度(約3000W/cm)で非常に確率的であった。例えば、3000及び3500W/cmのISPPAで、初生は、予測不能な様式で発生した(表4)。同じ8分の超音波暴露(3サイクルPD、20kHzPRF、及び39〜49%ガス濃度)が、表4で報告される全ての治療に適用された。19治療中10件で、初生も侵食も観察されなかった。しかし、他の9件では初生と侵食との両方が観察された。
初生後、消滅も中間強度でランダムな様式で生じた。8分の超音波暴露(3000〜4000W/cmのISPPA、3サイクルPD、20kHzPRF、39〜49%ガス濃度)が、表5の全ての治療に適用された。しかし、初生が観察された21治療中、消滅は14件で検出された。
Figure 2009508649
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さらに、幾つかの治療では、消滅後の変動性後方散乱の再初生が、予測不能な様式で生じた(表5)。消滅が検出された14治療中3件で、後続の再初生が生じなかった。侵食が観察され、これらの組織試料はどれも穿孔されなかった。2件の治療で、複数の消滅及び再初生イベントが生じ、穿孔を伴わない侵食が観察された。残りの9件の治療で、複数の消滅及び再初生イベントが観察され、最終的に組織が穿孔された。
図5は、同じ音響パラメータが適用されたときでさえ異なる組織効果をもたらす初生及び消滅の多様性を示す。パネルAでは、初生も侵食も見られなかった。パネルBでは、初生と消滅とがどちらも検出され、組織が侵食され、しかし8分の暴露中に穿孔が生じなかった。パネルCでは、消滅を伴わない初生が観察され、組織は穿孔された。
初生遅延時間対強度:図7は、初生遅延時間対ISPPAを示す。3サイクルのPDと、20kHzのRPFと、1000、2000、3000、4000、5000、7000、及び9000W/cmのISPPA値とでの複数のパルスが適用された。ガス濃度は、39〜49%に保たれた。ISPPA≦1000W/cmでは、8分の超音波暴露中に初生は全く観察されなかった。2000〜3000W/cmの間のISPPAで、初生は時として生じ、初生の確率は、強度と共に増加した。初生の確率は、初生が検出された試行の数を、そのパラメータ・セットを使用する試行の総数で割った値と定義される。ISPPA≧4000W/cmで、初生は常に生じた。
図7は、ISPPAの関数として初生遅延時間を示す。1000、2000、3000、4000、5000、7000、及び9000W/cmのISPPA値が試験された。3サイクルのPDと、20kHzのPRFと、39〜49%のガス濃度範囲とが、全ての超音波暴露に関して使用された。初生遅延時間は、平均及び標準偏差値としてプロットされた。試料サイズは、表6に列挙されている。各データ点の上の数値は、初生の確率である。
初生遅延時間は、強度に依存する。初生遅延時間は、より高い強度でより短かった(図7、図8A)。各ISPPAでの初生遅延時間の平均及びSD値と、各ISPPAに関する試料サイズとが表6に列挙されている。例えば、平均初生遅延時間は、4000W/cmのISPPAで66.9sであり、9000W/cmのISPPAで3.6msであり、4桁の差であった(p<0.0001;Tテスト)。初生遅延時間の分散も、より高い強度でより低かった。例えば、初生遅延時間のSDは、4000W/cmのISPPAで33.3sであり、9000W/cmのISPPAで1.9msであり、4桁の差であった。
図8は、初生遅延時間対強度及びガス濃度を示す。パネルAは、ISPPAの関数として初生遅延時間を示す。5000、7000、及び9000W/cmのISPPA値が試験された。3サイクルのPDと、20kHzのPRFと、39〜49%のガス濃度範囲とが、パネルAで全ての暴露に適用された。パネルBは、ガス濃度の関数として初生遅延時間を示す。24〜28%、39〜49%、77〜81%のガス濃度範囲が試験され、表示を簡単にするために25%、45%、及び80%のガス濃度としてプロットされた。3サイクルのPDと、20kHzのPRFと、5000W/cmのISPPAとが、パネルBで全ての暴露に適用された。初生遅延時間は、両方のパネルで平均及びSD値(N=8)としてプロットされた。各データ点の上の数値は、初生の確率である。
Figure 2009508649
初生遅延時間対ガス濃度:3サイクルのPDと、20kHzのPRFと、5000W/cmのISPPAとでの複数のパルスが適用された。初生遅延時間に対するガス濃度の効果を研究するために、24〜28%、39〜49%、及び77〜81%の範囲内のガス濃度が使用された。試料サイズは、各ガス濃度範囲に関して8であった。結果は、初生遅延時間が、より高いガス濃度でより短かったことを示す(図8B)。例えば、平均初生遅延時間は、21〜24%、39〜49%、及び77〜81%のガス濃度範囲でそれぞれ133.1ms、48.0ms、及び24.7msであった(表6)。初生遅延時間の分散は、より高いガス濃度でより低かった。例えば、初生遅延時間のSDは、21〜24%、39〜49%、及び77〜81%のガス濃度範囲でそれぞれ78.3ms、46.4ms、及び25.0msであった(表6)。
これらの実験は、増強された急速に変化する音響後方散乱と侵食プロセスとの高い相関を示す。変動性後方散乱の初生の存在及び不在は、98.9%の率で、侵食及び侵食の欠如を正確に予測する。この後方散乱パターンの表出は、侵食が正常に進行していることを示すリアルタイム指標として使用することができる。初生遅延時間、おそらく気泡雲の生成時間は、より高い強度及びより高いガス濃度で短くなる。
「実施例2」
気泡雲動力学の光及び音響フィードバック及び監視
光検出:光減衰方法が、気泡雲が生成されるときの気泡による光吸収及び散乱を検出する。レーザ・ビームが、組織の前にある超音波焦点を通って投影され、光強度は、光検出器によって継続的に監視される。光減衰検出は、組織からの干渉又は超音波場の外乱を伴わずにリアルタイムの気泡雲動力学を監視することができ、それでも単純で低コストである。光減衰方法の時間解像度は、光検出器の応答時間に依存する。応答時間は、非常に手頃な価格の機器を用いて、ナノ秒又はそれよりも良い値に簡単に達することができる。これは、音響治療パルスの時間スケール(μs程度以上)と比較して、気泡雲のほぼ継続的な監視を可能にする。本発明者等は、この検出方式を使用して、気泡雲の時間的な動力学の多くの基本的な知識を得ることを期待し、これは、超音波侵食のための音響パラメータを最適化することに大きく関連する。
光減衰は、気泡雲の多くの時間的な動力学を解像することができ、気泡雲の何らかの相対的な空間的変化を提供することがあるが、雲の絶対的な空間情報(例えば全体的なサイズ及び形状)、又は個々の気泡の情報は何ら提供することができない。光イメージングは、空間解像度が十分に良い場合、気泡雲の全体的なサイズ及び形状と、個々のマイクロバブルの形状及びサイズ分布とを視覚化することができる[P.Huber,K.Jochle,and J.Debuss,”Influence of shock wave pressure amplitude and pulse repetition frequency on the lifespan,size and number of transient cavities in the field of an electromagnetic lithotripter,” Physics in Medicine and Biology,vol.43,pp.3113−28,1998;C.D.Ohl,T.Kurz,R.Geisler,O.Lindau,and W.Lauterborn,”Bubble dynamics,shock waves and sonoluminescence,” Phil.Trans.R.Soc.Lond.A,vol.357,pp.269−294,1999;W.Lauterborn and W.Hentschel,”Cavitation bubble dynamics studied by high speed photography and holography:part one,” Ultrasonics,vol.23,pp.260−8,1985;D.L.Sokolov,M.R.Bailey,and L.A.Crum,”Use of a dual−pulse lithotripter to generate a localized and intensified cavitation field,”Journal of the Acoustical Society of America,vol.110,pp.1685−1695,2001;J.Appel,P.Koch,R.Mettin,D.Krefting,and W.Lauterborn,”Stereoscopic highspeed recording of bubble filaments,”Ultrasonics Sonochemistry,vol.11,pp.39−42,2004;F.Burdin,P.Guiraud,A.M.Wilhelm,and H.Delmas,”Implementation of the laser diffraction technique for cavitation bubble investigations,”Part.Part.Syst.Charact.,vol.19,pp.73−83,2002]。この方法は、典型的には、コリメートされた光源を採用して雲を照明し、コンパクトな長距離顕微鏡の後方にある高速カメラを用いて気泡雲の直接の画像を記録する。
音響検出:光監視は、インビボで実現するのが困難である。気泡動力学及びおそらくは侵食プロセスをインビボで監視するための有望な候補を発見するために、音響後方散乱及び低周波アコースティック・エミッションを含めた音響検出が、光学データと比較される。音響散乱及びエミッションは、キャビテーションを監視するための単純であり広く使用されている手段である[R.A.Roy,A.A.Atchley,L.A.Crum,J.B.Fowlkes,and J.J.Reidy,”A precise technique for the measurement of acoustic cavitation thresholds and some preliminary results,” Journal of the Acoustical Society of America,vol.78,pp.1799−805,1985;C.K.Holland and R.E.Apfel,”Thresholds for transient cavitation produced by pulsed ultrasound in a controlled nuclei environment,” J.Acoust.Soc.Am.,vol.88,pp.2059−2069,1990;A.A.Atchley,L.A.Frizzell,R.E.Apfel,C.K.Holland,S.Madanshetty,and R.A.Roy,”Thresholds for cavitation produced in water by pulsed ultrasound,” Ultrasonics.,vol.26,pp.280−5,1988]。
音響後方散乱は、気泡雲によるインソネート音場の反射及び散乱に依拠し、治療パルス中に気泡雲の情報を提供する。増強された大きく変動する後方散乱の初生及び消滅は、キャビテーションの開始及び停止と強い相関を示している。
ハイドロホンで獲得された低周波アコースティック・エミッションは、音響治療パルス中及び音響治療パルス間の気泡雲のアコースティック・エミッションのリアルタイム監視を容易にすることができる。低周波数を使用する2つの主要な利点がある。すなわち、(1)特に治療トランスデューサの基本周波数、調波周波数、及び分数調波周波数成分で、高周波成分をフィルタ除去することによって治療パルスの干渉を低減すること、及び(2)低周波数での、組織を通したより小さな音響減衰。これらの属性は、低周波アコースティック・エミッションを、気泡動力学のインビボ監視のための取り得る候補にする。
超音波発生:図9は、実験装置146を例示する。超音波パルスは、18要素アレイ148によって発生され、このアレイ148は、気泡雲150(そこに組織試料が治療のために配置される)を発生するために使用される。アレイ148に、5MHzトランスデューサ152が結合され、気泡雲150の先に吸音材154がある。低周波数ハイドロホン156が、超音波焦点経路に沿って位置され、ハイドロホン156は、デジタル・オシロスコープ158に結合され、この結合は、低周波アコースティック・エミッション160を転送することができる。さらに、オシロスコープ158は、PCコンピュータ(図示せず)に結合される。レーザ162は、気泡雲150の位置を横切ってフォトダイオード164まで突出し、フォトダイオード164は、オシロスコープ158に結合されて、光減衰信号166を転送する。さらに、オシロスコープは、アレイ148及びトランスデューサ152に結合されて、治療パルス・トリガ168の転送を可能にする。また、音響後方散乱170は、アレイ148/トランスデューサ152とオシロスコープ158との結合の間で伝送することもできる。
超音波パルスは、750kHzの中心周波数と、100mmの幾何的焦点距離とを有する18要素複合圧電体球形シェル治療アレイ148(Imasonic,S.A.(Besanson,France))によって発生される。治療アレイ148は、それぞれ145及び68mmの外径及び内径を有する環状構成を有し、約129cmの照射面積を生じる。PCコンソール(図示せず)(モデルDimension 4100,Dell(Round Rock,TX USA))が、電動式の3D位置決めシステム(図示せず)(Parker Hannifin(Rohnert Park,CA USA))の制御を提供して、各暴露部位でアレイ148を位置決めした。駆動パターンを合成するために、チャネル駆動回路と、関連の電源(モデル6030A,HP(Palo Alto,CA USA))と、ソフトウェア・プラットフォームとからなるアレイ駆動システムもPC制御の下で保たれた。18要素アレイ148は、単一の短いパルスで気泡雲150を生成するのに十分に高い音響強度を実現することができ、気泡雲動力学を研究するために広いダイナミック・レンジを提供する。
超音波較正:音響場内の18要素アレイ148の焦点での圧力波形が、高振幅圧力波形を記録する目的で社内で開発された光ファイバ・プローブ・ハイドロホン156(FOPH)を使用して、脱ガス水(12〜25%濃度)中で(すなわち自由場条件で)測定された。ハイドロホン156の感受性要素は、グレーデッドインデックス・マルチモード光ファイバの直径100μmのへき開端面である。FOPHケーブル端部装荷感度(f=約750kHzでのML(f))が、既知の感度の較正PVDF二層遮蔽メンブレン・ハイドロホン(モデルIP056、GEC Marconi Research Center(Chelmsford,U.K.);較正は、Sonic Consulting(Wyndmoor,PA USA)によって行われた)を使用して限定された振幅範囲にわたって記録された波形を、FOPH156を使用して記録された波形と比較することによって求められ、FOPH156によって発生された電圧波形に関する適切な変換係数を識別する。FOPHシステムの構成に基づく予想される圧力の理論上の計算は、測定される圧力と約20%以内で一致する。集束されたビームの横方向及び軸方向圧力プロファイルは、約2mm×幅10mm(FWHM)と測定され、MATLAB(登録商標)(MathWorks,Inc.(Natick,MA USA))で行われた数値シミュレーションによって低振幅で確認された。AIUM[AIUM,Acoustic Output Measuremnt Standard for Diagnostic Ultrasound Equipment,UD2−98:AIUM/NEMA,1998]によって定義される空間ピーク・パルス平均強度(ISPPA)が、音響パルスの振幅を表すためにしばしば使用される。しかし、採用される治療パルスの振幅は、切石術装置パルスと同等であり、高い非線形をもつ。発生される高い非線形性をもつ圧力波形の広い周波数成分は、より線形の音響場の強度推定で一般に使用される他の仮説と矛盾することがある。したがって、ピーク陰圧及びピーク陽圧が、音響治療パルスの振幅のための測定規準として使用される。この研究で使用されたピーク陰圧及び陽圧、並びにISPPAの値は、無場条件に関してのみ測定され、表7に列挙されている。
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暴露条件:音響パラメータ(例えば、パルス持続時間、パルス圧力、及びパルス繰返し周波数)及び水中のガス成分に対する、超音波パルスによって発生される気泡雲動力学の依存性が、自由水中、及び組織−水界面で調べられた。気泡雲は、光学的観察を可能にするように設計された幅30cm×長さ60cm×高さ30cmの水タンク内で発生された。組織−水界面を生成するために、幅約3cm×長さ約3cm×厚さ2mmのブタ心房壁の片が、アレイの焦点に、レーザ・ビームの約1〜2mm後方に位置決めされる。
この研究では、フェーズドアレイによって送達される単一パルス及び複数パルスを使用して気泡雲を生成する。単一パルスを使用する目的は、隣接するパルスからの影響を受けずに気泡雲を監視することである。単一パルスによって発生される気泡雲動力学の結果は、自由水中と、組織−水界面との両方で、パルス持続時間及びガス濃度に対する気泡雲の依存を研究するために使用された。3、6、12、24サイクルのパルス持続時間と、24〜26%及び98〜100%のガス濃度範囲とが試験された。同じパルス圧力が採用され、しかし焦点圧力場は、キャビテーションの急速な開始により、正確には測定できなかった。より低いパワーで光ファイバ・ハイドロホンによって測定される焦点区域内のピーク陰圧及びピーク陽圧の外挿が、それぞれ21MPa及び76MPaを生み出した。3〜8の試料サイズが、パラメータの各組合せに関して使用された。
パルス圧力及びパルス繰返し周波数(PRF)に対する、組織−水界面で生成される気泡雲の依存性を調べるために、複数パルスを使用した。気泡雲に対するパルス圧力の効果を研究するために複数パルスを使用する理由は、単一パルスを用いて気泡雲を信頼可能に生成するのに必要とされる圧力レベルが、18要素治療トランスデューサが実現することができる最大圧力に近いためである。さらに、その範囲内の圧力レベルは、キャビテーションの急速な開始により、測定することができない。気泡雲に対するパルス圧力の効果を研究するために、13.9、15.5、及び17.1MPaのピーク陰圧、及び対応する25.1、31.9、及び39.7MPaのピーク陽圧が試験された。3サイクルのパルス持続時間と、2kHzのPRFと、33〜40%のガス濃度範囲とが使用された。気泡雲に対するPRFの効果を研究するために、500Hz、2kHz、5kHz、10kHz、及び20kHzのPRF値が試験された。3サイクルのパルス持続時間と、15.5MPのピーク陰圧と、31.9MPaのピーク陽圧と、22〜24%のガス濃度範囲とが採用された。空気中の酸素の分圧(PO2)が、ガス濃度に関する本発明者等の測定規準として使用され、YSI溶存酸素計測器(モデル5000、YSI(Yellow Springs,OH USA))を用いて測定された。表7は、各特定の研究で使用された音響パラメータ及びガス濃度範囲を列挙する。
光減衰検出:光減衰方法が、気泡雲が生成されるときの気泡による光吸収及び散乱を検出する。直径1mmのビーム幅を有する1mWヘリウムネオン・ガス・レーザ162(モデル79245、Oriel(Stratford,CT USA))が、タンクの一方の側に配置されて、超音波焦点を通して(且つ組織−水界面で組織の前に)レーザ・ビームを発した。光強度は、タンクの他方の側に配置されたフォトダイオード164(モデルDET100、ThorLabs(Newton,NJ USA))によって継続的に監視される。超音波焦点を通してレーザ・ビームを向けるために、始めに、フェーズドアレイ・トランスデューサが自由水中でパルスされ、気泡雲が、トランスデューサの焦点に生成された。次いで、レーザ・ビームが気泡雲の中心を通って照射するように、フェーズドアレイ・トランスデューサの位置が位置決めシステムによって調節された。次いで、ブタ心房壁の片が、レーザ・ビームの1〜2mm後方で平行に配置され、組織−水界面を形成した。実験設備の概略図が図9に示される。
光減衰信号は、フォトダイオードの電圧出力として記録された。フォトダイオード出力は、250Ω抵抗と平行な1MΩDCカップリングを使用して4チャネル・デジタル・オシロスコープ(モデル9384L、LeCroy(Chestnut、NY))に接続され、時間的な電圧トレースとして表示された。抵抗は、フォトダイオード出力を電流から電圧に変換するために使用された。この変換により、抵抗のインピーダンスが、電圧レベルを決定し、またフォトダイオードの応答時間を変える。より高いインピーダンスが、より高いフォトダイオード出力電圧を生み出し、しかしより遅い応答時間を生み出す。250Ωのインピーダンスが、妥当な信号対雑音比のための十分に高い出力電圧と、減衰検出のための十分に高いダイナミック・レンジとを実現するように選択され、依然として良好な時間解像度を保つ。図10は、ポンプ式光パラメータ発振器システム(モデルVibrant 532 I、Opotek Inc.(Carlsbad CA USA))を有するNd:YAGレーザ(モデルBrilliant B、Big Sky Laser Technologies Inc.(Bozeman,MT USA))によって発生される6.8ns(−3dB幅)レーザ・パルスに対する、250Ω抵抗を用いたフォトダイオードの電圧応答を示し、15nsの−3dB幅応答時間と、10nsの完全立上り時間と、145nsの完全減衰時間とを生み出す。この構成は、外部終端を何ら使用することなく、5倍のフォトダイオード電圧出力と、良好な時間解像度とを提供して、侵食のための治療パルス(1μs程度)の時間スケールよりも少なくとも1〜2桁低い時間スケールで、音響パルスによって発生される気泡雲の動力学を監視する。
図10は、250Ω終端抵抗を用いた6.8nsレーザ・パルス(−3dB幅)に対するフォトダイオード応答の電圧トレースを示し、15nsの−3dB幅応答時間と、10nsの完全立上り時間と、145nsの完全減衰時間とを示す。矢印172が、レーザ・パルスの到着を示す。
オシロスコープは、アレイ駆動電子回路から発生される音響治療パルスと同期されたTTLパルスによってトリガされた。したがって、各音響パルスの開始に関して、レーザ・ビーム変化のタイミングを参照させることができる。単一パルスによって発生された気泡雲を監視するために、フォトダイオード出力が、100MHzサンプリング周波数で記録され、音響治療パルスの開始から始まる10ms窓内で表示される。PRF≧5kHzでの複数パルスによって発生される気泡雲の動力学を監視するために、≧50MHzのサンプリング周波数を使用して、フォトダイオード出力と、音響後方散乱と、治療パルス・トリガとを記録した。PRF<5kHzを使用するとき、フォトダイオード出力及び音響後方散乱は、デジタル・オシロスコープのシーケンス・モード及び単一トリガを使用して、50MHzのサンプリング周波数で、200μsレンジゲート窓で記録された。200μsレンジゲート窓サイズは、各治療パルスによる光減衰と音響後方散乱との両方のダイナミック・レンジを大部分カバーするように選択された。次いで、信号が、オシロスコープからデータ収集コンピュータにGPIBを介して転送され、MatLab(MathWorks(Natick,MA USA))で処理された。
光減衰は気泡雲の生成によって引き起こされるので、光減衰の持続時間及びピーク・レベルは、気泡雲寿命と、気泡雲のサイズ及び密度とにそれぞれ関係付けられる。したがって、減衰持続時間及びピーク減衰レベルが、気泡雲動力学の特性及びこの研究の焦点として使用される。減衰持続時間及びピーク減衰レベルの例は、図11にフォトダイオード電圧出力として示されており、図中、光強度は、98〜100%のガス濃度範囲での自由水中で6サイクル・パルスによって気泡雲が発生されたときに減少した。圧力レベルは、キャビテーションの急速な開始により、正しく測定することができなかった。より低いパワー・レベルでの較正が、それぞれ21MPa及び76MPaのピーク陰圧及び陽圧を生み出す。減衰持続時間は、光強度(フォトダイオード出力)が、雑音レベルの3倍であるベースラインのしきい値未満に落ちるときの持続時間と定義される。ベースラインは、気泡が存在しない場合にレーザ光を受け取るときのフォトダイオード出力の平均値である。雑音レベルは、気泡が存在しない間のフォトダイオード出力の標準偏差(SD)として計算される。ピーク減衰レベルは、ベースラインと最小電圧との差を、ベースライン・レベルによって割った値と定義され、0〜1の範囲である。最小電圧は、治療パルスの到着直後のフォトダイオード出力のアーティファクトを除外する。
図11は、フォトダイオード電圧出力として、気泡雲の生成によって引き起こされる光減衰の例を示す。フォトダイオード出力の時間的な電圧トレースが、3MHzカットオフ周波数を用いて低域フィルタによってフィルタされて、高周波電気的雑音をなくした。気泡雲は、98〜100%のガス濃度範囲での自由水中で6サイクル・パルス(9μs)によって発生された。左上の矢印は、レーザ・ビームが投影される治療トランスデューサの焦点での音響治療パルスの到達を示す。挿入図は、治療パルス中の光減衰信号のアーティファクトの拡大図であり、これは、治療パルス波形に類似する。
また、光減衰データは、複数パルスによる気泡雲生成の初生を検出するためにも採用される。本発明者等は、増強された時間変動性の音響後方散乱の初生が、侵食プロセスの開始と高い相関をもっていることを示している。この後方散乱パターンは、動的な気泡雲から反射された音の結果である可能性が高い。この仮説を試験するために、音響後方散乱が、同時に収集される光減衰データと比較される。気泡雲の初生は、減衰持続時間がパルス持続時間を超える時と決定される。しきい値としてパルス持続時間を使用する目的は、治療パルスによって引き起こされる可能性があるフォトダイオード出力変化のアーティファクトを克服することである。
光イメージング:気泡雲の直接の画像が、7kHzのフレーム・レートと、2μsのシャッタ速度とでの高速デジタル・イメージング・システム(モデルPhantom V9、Vision Research(Wayne,NJ USA))によって撮影された。気泡雲は、強い光源によって照明された。イメージング・システムは、気泡雲から約100mm離れた水タンクの外に配置された。焦点距離50mm〜100mmの光学レンズが、倍率を高めるためにイメージング・システムの前に取り付けられた。
音響後方散乱:音響後方散乱が、焦点区域内での治療パルス中のキャビテーション活動を監視するために使用された。音響後方散乱を受信するために、10cmの焦点距離を有する5MHz、直径2.5cmの単一要素集束トランスデューサ(Valpey Fisher Corporation(Hopkinton,MA USA))が、その内側穴の中にある治療アレイと共焦点で取り付けられた。音響後方散乱信号は、デジタル・オシロスコープ(モデル9384L、LeCroy(Chestnut Ridge,NY USA))によってレンジゲート時間的電圧トレースとして記録されて表示された。次いで、記録された波形は、GPIBを介して転送されて、Matlabプログラム(Mathworks(Natick,MA USA))によって処理された。後方散乱信号のスコープ設定及びデータ記録設備は、本明細書で詳述した光減衰のものと同じである。
増強された時間的に変動する音響後方散乱信号は、広範には、キャビテーションのための音響シグネチャの1つとみなされる。本発明者等は、この後方散乱パターンの初生が、侵食を生成するために必要とされることを示している。後方散乱パワー及び後方散乱パワー移動標準偏差(SD)が、後方散乱の振幅及び変動性を特徴付けるために使用され、初生を検出するために採用された。音響後方散乱は治療パルスの音反射によるものであるので、様々なパルス圧力レベルにわたって後方散乱特性を比較するために、この項では、後方散乱パワーが、治療パルス・パワーに比例する基準値に関して正規化される。正規化された後方散乱パワーを得るために、治療パルスと関連付けられるスペックル・スポット・サイズに等しいサイズの長方形窓が生(RF)データに適用されて、各Aラインからの主要な治療パルス反射を選択した。次いで、レンジゲート・パルスの後方散乱信号パワー(PBS)が計算され、ステンレス鋼反射器によって決定される基準パワー(PR)に関して正規化された。したがって、正規化された後方散乱パワー(PNBS=PBS/PR)は、0〜1の範囲である。正規化された後方散乱パワー移動SD(窓サイズ=3)が、正規化された後方散乱パワーに基づいて計算され、変動性後方散乱パターンの初生及び消滅の検出のために使用される。変動性後方散乱の初生及び消滅を検出するための後方散乱パワー移動SD及び統計的基準の計算は、本明細書で説明したのと同様である。基準は、それぞれ「初生」及び「消滅」が生じるときの大幅に増加及び減少される時間的な後方散乱変動に基づいていた。
低周波アコースティック・エミッション:0.1Hz〜180kHzの周波数範囲を有するハイドロホン(モデル8103、Bruel&Kjar(Narum,Denmark))が、気泡雲のアコースティック・エミッションを受け取るために侵食区域の外側に配置された。このハイドロホンの感度は、100kHzまでの周波数成分に対して比較的一定であり、周波数が100kHzを超えると低下し始める。ハイドロホン出力信号は、デジタル・オシロスコープ(モデル9384L、LeCroy(Chestnut NY USA))に接続される前に電荷前置増幅器(モデル2635、Bruel&Kjar(Narum,Denmark))によって増幅された。気泡雲のアコースティック・エミッションは、ハイドロホンの電圧出力としてオシロスコープに表示され、オシロスコープからGPIBを介してデータ収集コンピュータに転送され、Matlab(Mathworks(Natick,MA USA))で処理された。
結果:組織−水界面での短い高強度パルスによって発生される気泡雲動力学が、超音波組織侵食プロセスに関する根本のメカニズムを理解するという目的をもって研究される。侵食を生成するために時間変動性の音響後方散乱の初生が必要とされることは前に示した。この音響後方散乱パターンの起源、及びキャビテーション気泡雲との関係を見出すために、気泡雲動力学を監視する光減衰信号が、同時に記録される音響後方散乱と比較される。光減衰結果は、気泡雲が生成されているのでインソネーション中にこの音響後方散乱パターンの初生が生じることを示す。
光減衰の持続時間及びピーク・レベル(減衰持続時間及びピーク減衰レベル)が、ここでは、気泡雲動力学を研究するための主要な特徴として採用される。減衰持続時間は、気泡雲の寿命に関係し、ピーク減衰レベルは、気泡雲のサイズ及び密度に関係する。本発明者等は、トランスデューサの焦点区域が、気泡雲が減衰し始めた後でさえ気泡雲の再生に対して高い感度をもったままであることを見出した。
結論:超音波組織侵食のメカニズムを理解するために、軟部組織−水界面で短い高強度超音波パルスによって発生される気泡雲の動力学を監視するために光学的及び音響的方法が採用された。光減衰結果は、侵食のために必要とされる増強された時間的に変化する音響後方散乱の初生が、気泡雲の生成によるものであることを実証する。短い超音波パルスによって発生される気泡雲は、パルスよりもかなり長く存続する(約10×〜100×パルス持続時間)。さらに、気泡雲の動力学は、様々な音響パラメータ及び水中の様々なガス含有量と共に変化する。例えば、気泡雲の寿命、並びに気泡雲のサイズ及び密度は、より長いパルス持続時間、より高いパルス圧力、及びより高いガス濃度でより大きくなる。これらの傾向は、自由水中、及び組織−水界面で観察され、気泡雲は、組織−水界面においてより長く存続する。また、PRPが光減衰の持続時間よりも長いとき、気泡雲の寿命は、より大きなPRFで長くなる。さらに、気泡雲が減衰し始めた後、焦点区域は、気泡雲の再生に対して高い感度をもったままであり、しかし感度は時間と共に減少する。
「実施例3」
変動性音響後方散乱の初生を検出するためのパラメータの選択
後方散乱信号の変動性に基づく初生及び消滅の点を識別するために、本発明者等は、工業プロセスの統計的品質制御の分野からの一般的な技法であるShewhartチャート[G.B.Wetherile and D.W.Brown,Statistical Process Control Theory and practice:Chapman and Hall,1991]を適用した。データに応じて異なるShewhartチャートが使用されて、時系列プロセスで変化を識別する。本発明者等の特定の状況では、本発明者等は、時系列中の点iでの後方散乱パワーの試料標準偏差(SD)が変動性の尺度として使用されるsチャートを使用した。所与の実験中に各時点で後方散乱パワーの単一の測定しか行われなかったので、単一の点でのSDは直接推定することができない。そのような「1時点で1つの」データでは、ある時点iでの音響後方散乱変動性を推定するために移動SD手法が採用される。
時系列中の各点iでのSD、すなわちSDiを推定するために移動窓サイズkが採用された。例えば、SDiの推定値は、点iと、それに先立つk−1個の点、すなわちi−k+1からiでの後方散乱パワーに基づいて計算された。本発明者等は、5つの連続するSDiが、初生しきい値係数(m)と非初生後方散乱パワーの推定SDとの積を超えるとき、初生が起こっていると定義する。本発明者等は、5つの連続するSDiが、非初生後方散乱パワーのSDの2倍のしきい値未満であるとき、消滅が起こっていると定義する。非初生後方散乱パワーのSDは、潜在的に初生を示す信号の任意の高い度合いの変化前に記録された後方散乱の最初のn個のフレームから推定された。
本明細書で説明する他の実施例では、初生しきい値係数4と、移動窓サイズ3とが採用された。これらの値を選択するための理由は、本明細書で論じる。初生検出に対する初生しきい値mと移動窓サイズkとの効果が調べられる。
方法:侵食区域から音響後方散乱信号を収集するための設備と、音響後方散乱信号の後方散乱パワーの計算とが図1に示されている。非初生後方散乱パワーの後方散乱パワー移動SD及び推定SDの計算は、以下のように詳述される。
(1)後方散乱パワー移動SD:(スロータイムで)記録される第iのパルスでの移動窓サイズkの後方散乱パワーSDが、k個の連続する後方散乱パワー点(第iの点と、その前のk−1個の連続する点)のSDとして計算される。
後方散乱パワー移動SDi=(BPi−k+1,・・・,BPi)のSD
Figure 2009508649

ここで、SDiは、記録される第iのパルスでの後方散乱パワー移動SDであり、BPiは、第iのパルスでの後方散乱パワーである。
(2)非初生の後方散乱パワーSD:潜在的に初生を示す信号の任意の高い度合いの変化前の、後方散乱の最初のn個(10≦n≦100)のフレームが収集された。25を超えるnが好ましい。初生前の後方散乱パワーSDは、Shewhartチャートを使用して、最初の非初生のn個の点に基づいて推定することができる(式3及び4)。
Figure 2009508649

値域(BPi−l+k,・・・,BP)=最大値(BPi−l+k,・・・,BP)−最小値(BPi−l+k,・・・,BP) (4)
ここで、δは、特定の窓サイズkに関する移動SDから全体的なSDを推定するための係数であり、異なるk値に対応するδの値が、表8に列挙されている。
Figure 2009508649
ステップ1:初生しきい値及び消滅しきい値を設定するために、非初生の後方散乱パワーSDが推定された。初生しきい値は、初生しきい値係数mと、非初生の後方散乱パワーSDの推定SDとの積として計算される。消滅しきい値は、非初生の後方散乱パワーSDの推定SDの2倍として計算される。
ステップ2:後方散乱パワーの移動SD(窓サイズ=k)が計算され、激しい後方散乱の環境の初生及び消滅が、前述した基準に基づいて検出された。2、3、4、5、6、10、及び20の初生しきい値係数(m)、並びに3、6、9、及び12の移動窓サイズ(k)が試験された。図12は、様々な値のm及びkを使用して変動性音響後方散乱の初生を検出するプロセスを示す。本明細書で説明する他の実験から収集された音響後方散乱及びそれに対応する侵食データが、以降の分析に関して採用された。3サイクルのパルス持続時間と、20kHzのPRFと、1000〜9000W/cmのISPPA値と、24〜28%、39〜49%、及び77〜81%のガス濃度範囲とを有する総計95件の超音波治療が含まれた。対応するピーク陽圧及び陰圧、並びにガス濃度範囲と共にISPPA値を含む、試験された全ての実験パラメータが、表9に列挙されている。侵食は、95治療中61件で観察された(表2)。侵食は、本明細書では、初生研究の目的のために周囲の組織と区別することができる明確な組織効果と定義される。
Figure 2009508649
図12は、様々な初生しきい値係数及び様々な移動窓サイズを使用して変動性後方散乱の初生を検出するプロセスを示す。3サイクルのPDと、20kHzのPRFと、7000W/cmのISPPAと、48%のガス濃度とを有する超音波パルスが使用された。パネルAは、ファストタイム・スロータイム表示で後方散乱信号を示す。パネルBは、時間の関数としての後方散乱パワーを示す。パネルC、D、E、及びFは、それぞれ3、6、9、及び12の窓サイズを有する時間の関数としての後方散乱パワー移動SDである。また、下から上への7つの線は、それぞれ2、3、4、5、6、10、及び20の係数mを使用して計算された初生しきい値を示す。
結果:表10に示されるように、検出された初生は、3及び4の初生しきい値係数mと、試験された任意の移動窓サイズk値とを使用して、≧97.9%(95治療中93例)の率で、侵食又は侵食の欠如を正確に予測した。予測成功率は、2から10の間の任意のm値を用いた場合、92%を超えている。しかし、mが20の場合には、81.1%〜91.6%に減少した。
Figure 2009508649
初生検出に対する初生しきい値係数の効果:図13に示されるように、侵食が生じ、しかし初生が検出されなかった治療の数は、固定されたk値に関して、より高いmで多くなった。これは、初生検出に関する偽陰性率が、初生しきい値係数mの増加と共に大きくなったことを示唆する。例えば、k値が12である場合、検出された初生がなかった侵食の数は、mが2のときはゼロであり、mが20のときは18であった(表11)。この表が、様々な値のm及びkを使用する偽陰性検出を表すことに留意すべきである。侵食が観察された治療の総数は、95治療中61件である。
Figure 2009508649
図13は、侵食が観察され、しかし初生が検出されなかった治療の数が、初生しきい値係数m及び移動窓サイズkの関数としてプロットされているのを示す。これは、偽陰性の検出率に関係付けられる。侵食が観察された治療の総数は、95治療中61件である。
侵食が観察されず、しかし初生が検出された治療の数は、固定されたk値に関して、より高いmで少なくなった(図14)。これは、初生検出に関する偽陽性率が、初生しきい値係数の増加と共に大きくなったことを示す。例えば、k値が3の場合、初生が検出され、しかし侵食が観察されなかった治療の数は、mが2のときは5であり、mが10又は20のときはゼロであった(表12)。この表が、様々な値のm及びkを使用する偽陽性の検出を表すことに留意すべきである。侵食が観察されなかった治療の総数は、95治療中34件である。
Figure 2009508649
図14は、侵食が観察されず、しかし初生が検出された治療の数が、m及びkの関数としてプロットされているのを示す。これは、偽陽性の検出率に関係付けられる。侵食が観察されなかった治療の総数は、95治療中34件である。
初生遅延時間は、音響パルスの開始と、変動性後方散乱の最初に検出された初生との間の間隔と定義される。これは、初生検出が、より低いmでより鋭かったことを示唆する。検出された初生遅延時間は、固定されたk値に関して、mの増加と共に長くなった(図15)。例として図12に示される後方散乱信号を使用すると、検出された初生遅延時間は、mが3のときは46.3msであり、mが20のときは158.9msであり、どちらもk値は3であった(表13)。
図15:図13に示される後方散乱データ・セットを使用して、初生遅延時間が、k及びmの関数としてプロットされる。3サイクルのPDと、20kHzのPRFと、7000W/cmのISPPAと、48%のガス濃度とを有する超音波パルスが使用された。3、6、9、及び12のk値と、2、3、4、5、6、10及び20のm値とが試験された。結果は、検出された初生遅延時間が、より高いk、及びより高いmで長くなったことを示す。
Figure 2009508649
初生検出に対する移動窓サイズの効果:図13に示されるように、侵食が観察され、しかし初生が検出されなかった治療の数は、m≧4での固定されたm値に関して、より高いkで多くなる傾向がある。これは、初生検出に関する偽陰性率が、移動窓サイズの増加と共に高くなったことを示唆する。例えば、m値が10である場合、検出された初生がなかった侵食の数は、kが3のときには4であり、kが12のときには7であった(表11)。
初生が検出され、しかし侵食が観察されなかったイベントの数は、m≦6での固定されたm値に関して、より高いkで少なくなる傾向がある(図14)。これは、初生検出に関する偽陽性率が、移動窓サイズが小さくなると共に増加したことを示す。例えばm値が2である場合、初生が検出され、しかし侵食が観察されなかったイベントの数は、k値が3であるときには5であり、k値が12であるときには1であった(表12)。
検出された初生遅延時間は、固定されたm値に関して、より高いkで長くなり(図15)、移動窓サイズが小さくなると共に初生の検出がより鋭くなったことを示唆する。例として図12における後方散乱信号を使用すると、検出された初生遅延時間は、k値が3であるときには54.3msであり、k値が12であるときには81.9msであり、どちらもm値は3であった。
考察:初生しきい値係数mと移動窓サイズkとの適切に選択された組合せ(例えば、m[3,4]及びk[3,6,9,12])を用いると、変動性後方散乱の検出される初生は、≧97.9%の率で、侵食又は侵食の欠如を正確に予測することができる(表10)。この予測率は、キャビテーション生体効果(例えば、組織減衰係数と組織内での音速との変化、エコー輝度の増加)を予測するために使用されているほとんどの方法よりも高い。本発明者等は、変動性後方散乱の初生が、キャビテーション生体効果に関する効果的な予測因子として働く可能性を有し、したがって、キャビテーション生体効果の予測不能性及び変動性を減少すると考えている。
初生現象を検出するための本発明者等の方法の精度は、2つの重要なパラメータに依存する。すなわち、初生しきい値係数mと、移動窓サイズkとである。ここで、本発明者等は、検出された初生がどれほど正確に侵食を予測することができるか、及び初生をどれだけ迅速に検出することができるかに対するm及びk値の効果を研究する。本発明者等は、初生検出に関する効果的な作業パラメータの範囲を見出すことを望む。
初生しきい値係数mは、初生検出の信頼レベルを決定する。m値が非常に低いとき、偽陽性の予測率(すなわち、初生が検出され、しかし侵食が観察されなかった治療の数)が高い。m値が非常に高いとき、偽陰性の予測率(すなわち、初生が検出されず、しかし侵食が観察された治療の数)が高い。また、初生しきい値は、初生遅延時間の検出に影響を及ぼす。m値が高くなるにつれて、検出があまり迅速でなくなる。初生が検出されるときに使用者が処置を行う(例えば、初生が検出されるときに音響パラメータを変える)必要がある場合、より小さいm値が推奨される。本発明者等の結果は、試験された全ての値のうち、m値3及び4が最良の結果(例えば、最高の予測成功率、及びより迅速な初生検出)を生み出すことを示す。
また、移動窓サイズkも、初生検出に重要な役割を果たす。適切に選択されたm値(例えばm=3又は4)を用いると、予測成功率は、試験された全てのk値で高いままである。しかし、検出された初生遅延時間は、固定されたmに関して、より高いk値を使用するとより長かった。移動窓サイズが大きくなるにつれて、初生検出があまり鋭くなくなることは驚くことではない。したがって、迅速な初生検出が必要とされる場合には、より小さな窓サイズ(例えばk=3又は6)がより良いものとなる。
結論:変動性後方散乱の初生を検出するために初生しきい値係数m及び移動窓サイズkに関する適切な値を選択するために、m及びk値の範囲が試験される。初生しきい値係数及び移動窓サイズを選択するための基準は、1)検出される初生が、どれだけ正確に侵食を予測することができるか、及び2)初生をどれだけ迅速に検出することができるかである。結果は、検出される初生による侵食の予測の精度が、主に初生しきい値係数に依存することを示す。偽陰性予測率は、初生しきい値係数の減少と共に低くなり、一方、偽陽性予測率は、初生しきい値係数の増加と共に低くなる。さらに、初生の迅速な検出は、低い初生しきい値係数及び小さな移動窓サイズを必要とする。侵食の高い予測成功率、及び初生の鋭い検出を実現するために、3及び4の初生しきい値係数、並びに3及び6の移動窓サイズが推奨される。
「実施例4」
腎臓組織の切除
超音波装置:図16に示される治療超音波ユニットは、大きな高パワー環状18要素複合圧電体フェーズド・トランスデューサ・アレイ(750kHz、直径145mm、焦点距離100mm)[Imasonic(Besanson,FR)]からなっていた。市販の診断2.5MHzイメージング・プローブ(General Electric Medical Systems(Milwaukee,WI))が、フェーズドアレイの中心穴を通して同軸に位置合わせされ、公称で30Hzのフレーム・レートで1.8MHzオクターブ・モード(調波イメージング)で動作された。イメージング・プローブは、治療トランスデューサの背面から40mmだけずらされ、60mmのイメージング距離をもたらした。これは、治療トランスデューサの経路を実質的に妨げずに十分なイメージ品質を提供した。トランスデューサ・システムは、(動物皮膚表面からの残響を低減するために)垂直から20度傾けられた真鍮フレーム上に取り付けられ、脱ガス水で充填されたタンクの底部に配置された。焦点圧力場は、水の自然発生的な不足により、これらの実験中に使用される高パワー出力で正しく測定することができない。より低いパワーでのメンブレン及び光ファイバ・ハイドロホン測定からの焦点区域内のピーク陰圧の外挿が、25メガパスカルの値を生み出した。
焦点区域の定位は、1Hzパルス繰返し周波数で治療トランスデューサから単一の15サイクル・パルスを送達することによって達成された。各パルスは、空の水タンクの超音波画像上に短時間の高エコー区域を生成し、図17に示されるように、予想される治療トランスデューサ焦点位置をBスキャン超音波画像上にマークするために使用された。
ラビット準備:体重3〜4kgのニュージーランド・ホワイト・ラビットが、35mg/kgケタミン及び5mg/kgキシロカインの筋肉内注射を事前投与されて麻酔をかけられた。腹部が剃毛され、脱毛クリームが塗布された。気管内挿管に続いて、1〜2%のイソフルランの強制換気によって、麻酔効果が維持された。バイタル・サイン(心拍数、SpO2、呼吸速度、及び温度)が、獣医学的監視システム(Heska Corp.(Fort Collins,CO))を用いて監視された。
ラビット配置:各ラビットは、最初に、アルミニウム及びプラスチック・キャリア・フレームに取り付けられた薄いプラスチック膜上に、左側を下にして置かれた。キャリアは、3軸位置決めシステム(Parker−Hannifin Corp.(Daedal Division,Irwin,PA))に懸架された。少量の脱ガス水が、皮膚とプラスチック膜との間に適用されて、良好な結合を保証した。10MHz線形超音波プローブ(General Electric Medical Systems(Milwaukee,WI))が、プラスチック膜上で手動走査されて腎臓を定位し、おおよその位置がフェルト先端ペンを用いてマークされた。次いで、キャリアは、図18に示されるように、脱ガスされて脱イオンされた水のタンク内に部分的に浸漬された。腎臓は、治療ユニット内部に同軸に位置決めされたイメージング・プローブを用いて再び位置され、位置決め調節が、キャリア位置決めシステムを用いてターゲット腎軟部組織に対して行われた。
超音波治療:エネルギーは、15サイクルの高エネルギー超音波からなる短いパルスの形態で送達された。11サイクルの代表的なグラフが図19に示されている。10、100、1000、及び10000パルスのシーケンスが、100Hzのパルス繰返し周波数で、左腎の下極及び上極、並びに右腎の下極に印加された。これらのパルス・シーケンスは、それぞれ0.1、1、10、及び200秒の総治療時間に対応した。10秒以下の治療では、人工呼吸器は停止され(呼吸が止められ)、全てのパルスが呼吸運動のないときに送達されることを保証した。10000パルスを送達するために、エネルギーは、呼吸サイクルの最終呼気段階中に500パルス(5秒)のバーストで送達された。これに続いて、吸気が人工呼吸器によって送達されたときに5秒休止した。この様式では、10000パルスの送達は、200秒の総時間を要した。
安楽死及び検体準備:実験の終了直後、各ラビットは、100mg/kgペントバルビタールの静脈内投与によって安楽死された。モニタ上での心拍数の低下と、酸素飽和の減少とによって死が確認された。両側気胸が生成された。説明した全ての処置は、この研究前に、ミシガン大学の動物実験委員会(the University of Michigan Committee on Use and Care of Animals)によって認可された。
腎臓は、開いた側腹部切開を通して摘出された。腎周囲組織と、超音波エネルギーの経路内にある組織とが、出血及び外傷の徴候に関して詳細に検査された。腎臓静脈、動脈、尿管が離断されて、腎臓全体が取り出された。初めの実験のために、生成された病変を識別し、即時の肉眼的検査を可能にするために、検体が細かくスライスされた。後での実験に関しては、腎臓全体が、固定のためにホルマリンに漬けられ、その後、ヘマトキシリン・エオジン染色のために処理された。
結果:パルス・キャビテーション超音波エネルギーが、10匹のラビットの腎臓の照準区域に正常に送達され、図20に示されるように、リアルタイム超音波イメージングでの即時の高エコー領域174を生じた。この高エコー領域は、予想される超音波焦点位置に閉じ込められ、性質上、高い一過性があった。診断超音波画像上での外観は、キャビテーション・メカニズムによって焦点区域内部で発生された気泡からの音響反射を表す可能性が高い。
わずか10パルスの送達が、焦点区域に対応する3×10mm長円領域内部に、散乱焦点出血区域を生成した。組織学的分析で、何らかの細胞デブリを含む複数の出血区域が確認された。出血をすぐ取り囲んで、構造的には無傷であり、しかし核がない又は核濃縮を伴う致死的傷害を受けた細胞の区域が見られた。この区域は、約100ミクロンの距離にわたっていた。この区域を越えて、図21に示されるように、あまり細胞損傷の激しくないリングが存在し、これも約100ミクロンにわたっていた。100パルスが送達されたとき、より大きなサイズのより多数の出血領域が、同じサイズの長円領域内で観察された。出血の各領域を取り囲んで、細胞外傷の同じ2つの層状パターンが見られ、ここでも各リングはわずか100ミクロンにわたっていた。
また、1000〜10000パルス後のターゲット体積の肉眼的検査で、滑らかな境界及び液化されたコアを有する、やはり3×10mmと測定される楕円窩洞が明らかになった。組織学的分析は、細胞質及び均質化された細胞材料を表すと考えられる出血及び無細胞材料の大きな融合性領域に関して顕著であった。大きな融合性領域内部の認識可能な実質構造の幾つかの島は、致死的損傷を受けた細胞しか含まなかった。10又は100パルスを用いた治療で見られるのと同じ、これらの大きな無細胞領域を取り囲む損傷のパターンが明白であった。10000パルスを用いると、融合性無細胞領域の境界は、図21に示されるように、周囲損傷の区域がより狭くなると共により均一になるように現れる。
超音波ビームの経路内にある腎周囲組織、筋肉、及び皮膚の肉眼的検査は、重大な側副外傷の証拠を明らかにしなかった。10000パルスでの2回の治療後、照準された体積の上にある皮膚が、幾つかの非常に小さな点状出血を示し、これは、30分後に検査されたときには消散していた。
この実施例は、組織の機械的な(キャビテーション・ベースの)細分化/破壊を、熱的影響を伴わずに短い高強度超音波パルスの送達によって達成することができることを実証する。さらに、エネルギーの経皮的な送達を使用して、側副損傷及び皮膚外傷を伴わずに通常のラビット腎臓の領域を切除することができる。
熱的影響を伴わない組織の機械的(キャビテーション)破壊は、短い高強度超音波パルスの送達によって達成することができる。これらの実験で実証されるように、通常のラビット腎臓の領域を切除するためのエネルギーの経皮的な送達は、側副損傷及び皮膚外傷を伴わずに可能である。本教示は、小さな腎腫瘤の治療のための独自の非侵襲性、非熱焼灼療法を提供する。
「実施例5」
肝臓組織の組織破砕でのイメージング・フィードバック
高強度パルス超音波が、8MHz超音波イメージングを用いて監視しながら、キャビテーションによって肝臓組織を破壊するために使用された。装置176が図22に示されている。新鮮に摘出された肝臓試料178(6時間未満)が、脱ガス食塩水中に漬けられ、次いで、薄いプラスチック・バッグ内に真空密封された。試料178は、1MHz512チャネル治療アレイ・トランスデューサ180(Imasonic(Besanson,France))の公称焦点に置かれた。8MHz線形イメージング・トランスデューサ182(Siemens Elegra)が、超音波治療を監視するために肝臓試料178に近接して、治療トランスデューサ180と反対側に配置された。トランスデューサ180、182は、コンピュータ制御及びデータ収集デバイス184に結合される(治療トランスデューサ180の結合は図示されていない)。
超音波治療は、図23に示されるように、撮像軸に垂直に、1平方センチメートル・グリッド186を画定するように42箇所にわたって治療トランスデューサ焦点を電子的に走査することからなっていた。各箇所で、次の箇所への移動の前に、1つの高強度(>18MPaピーク陰圧)25サイクル・バーストが送達された。箇所の間の待機時間は25ミリ秒であり、セット全体が2000回繰り返された。これは、0.1%の実効デューティ・サイクルと、28分の長い治療時間とを生み出した。そのような低いデューティ・サイクルを使用する意図は、キャビテーションの非熱的影響を切り離すことであった。埋め込まれた熱電対を用いた先行の実験が、このプロトコルが3度以下の温度上昇を生み出すことを確認している。また、低いデューティ・サイクルは、非同期リアルタイムBスキャン・イメージングを可能にし、治療全体を通じて各フレームに関して幾つかの走査線のみが干渉を示した。
治療中、照準された領域は、Bスキャン超音波画像上での高い一過性の高エコー輝度の領域として現れた(高強度熱療法中に典型的に観察される準静的高エコー輝度とは異なる)。治療の最後に、この高エコー輝度は、急速にフェードして、スペックル振幅の実質的な減少をもたらした。BスキャンRF画像データが、治療前及び後に記憶された。dBスケール・スペックル振幅のヒストグラム分布が、この領域、及び治療前の対応する領域に関して生成された。図24に示されるように、中央値、10パーセンタイル、及び90パーセンタイルのスペックル振幅が、各分布に関して記録された。振幅分布が、治療前188及び治療後190にプロットされる。
肝臓試料は、ホルマリン中で固定され、評価のためにスライスされた。選択された試料からスライドが準備された。
高強度及び低デューティ・サイクルでのパルス超音波は、液化された組織からなる正確な領域を作成するのに効果的である。これらの領域は、治療中に高い一過性の高エコー・スポットとして現れ、次いで急速にフェードして、実質的に低減されたイメージング・スペックル振幅をもたらす。これは、8MHzで効果的な超音波散乱体の損失をもたらす非常に小さいスケールでのキャビテーションによる機械的な均質化によって引き起こされると考えられる。スペックル振幅の大きな変化が、標準の診断超音波イメージングを用いて簡単に検出され、キャビテーションを使用する超音波手術の治療有効性に対する非侵襲性フィードバックのために使用することができる。(ターゲット組織を液化するのに十分な)2000パルスの印加が、スペックル振幅の平均22.4dBの減少をもたらした。これらの実験は、キャビテーションを使用する超音波手術中の有効なフィードバック監視を実証する。
「実施例6」
後方散乱減少の超音波イメージングを使用するフィードバック及び監視
方法:現地の屠殺場から得られた新鮮に摘出された(死後6時間未満)ブタ肝臓が、約10×5×3cmの試料に分けられて、表面気泡をパージするために真空チャンバ内で30分間、脱ガス食塩水中に漬けられた。薄いプラスチック・バッグ(FoodSaver VAC300、Tilia International Inc(San Francisco,CA))に真空密封された後、試料192は、次いで、図25に示されるように、1MHz、513チャネル治療アレイ・トランスデューサ194(Imasonic(Besanson,FR))の幾何学的焦点に配置された。治療トランスデューサ194は、15cmの直径及び幾何学的焦点距離を有した。8MHz線形イメージング・トランスデューサ196(Siemens Elegra)が、超音波治療を監視するために肝臓試料192にごく近接して、治療トランスデューサ194と反対側に配置された。
超音波治療は、図26に示されるように、撮像軸に垂直に、1平方センチメートル・グリッドを画定するように42箇所にわたって治療トランスデューサ194焦点を電子的に走査することからなっていた。各箇所で、次の箇所への移動前に、1つの高振幅(25MPaピーク陰圧)25サイクル・バーストが送達された。各箇所での超音波暴露間の遅延時間は25ミリ秒であり、セット全体が2000回繰り返された。これは、0.1%の実効デューティ・サイクルと、28分の総治療時間とを生み出した。そのような低デューティ・サイクルを使用する意図は、キャビテーションの非熱的影響を切り離すことであった。埋め込まれた熱電対を用いた実験が、このプロトコルが治療体積内で3度以下の温度上昇を生み出すことを確認している。また、低いデューティ・サイクルは、監視のための非同期リアルタイムBスキャン・イメージングを可能にし、治療全体を通じて、各イメージング・フレーム内の幾つかの走査線のみが干渉によって崩壊された。
図26は、計画された治療グリッド(左)と治療後の試料断面(右)とを示す。治療グリッドは、約1平方センチメートルにわたる。組織は、スライスする前にホルマリン中で固定された。グリッド領域内部での機能ユニット構造の破壊と、鋭い縁と、計画された治療グリッドへの密接な合致とに留意されたい。
図27は、光ファイバ・プローブ親水性システムを用いて測定される、焦点での治療トランスデューサからの代表的な圧力波形を示す。光ファイバ・ハイドロホンを用いて測定される治療トランスデューサからの高振幅での高衝撃5サイクル圧力波形の最初の4つのサイクルが示されている。この強度での動作は、光ファイバ・プローブ先端の急速な故障をもたらした(約25バースト後)。全ての測定が、脱ガスされた20℃の水中で行われた。ピーク陽圧は、非線形伝播により非常に高くなり、50MHzの光検出器帯域幅によって制限される可能性が高い。陰圧測定は、正確さのために高検出器帯域幅を必要とせず、キャビテーション活性に関係付けられるように示されている。このため、ここではピーク陰圧が報告される。これらの実験で使用される低いデューティ・サイクルでは、非常に大きなピーク陰圧が、所望の治療効果に適した自然発生的な慣性のキャビテーションを発生するために必要とされた。約15MPaピーク陰圧を超える圧力レベルでは、25サイクル長の単一超音波パルスが、ガラス・ファイバの先端でキャビテーションを引き起こした。ガラス−蒸気界面が、光検出器を飽和する反射信号のかなりの時間的増加を引き起こすので、測定を行うことができなかった。さらに、脆弱なガラス・ファイバは、数回のキャビテーション・イベント後に破砕し、較正を継続する前に再びへき開する必要がある。より低い駆動レベルでは、ピーク陰圧は、パルスの第4のサイクルによって実現されたことが観察され、追加のサイクルは同じ値を生じる。25サイクルに関してよりも5サイクル以下のパルス長で、より高い圧力で測定が可能であった。したがって、ピーク陰圧が25サイクル・パルスに関するものと同じであると仮定して、5サイクル・パルスは、より高い圧力レベルで使用された。5サイクル・パルスを使用すると、測定されたピーク陰圧は、肝臓組織に対する超音波治療のために使用される電圧設定に関して25MPaであった。190MPaのピーク陽圧が、言及した光検出器の50MHz帯域幅にも関わらず測定された。
超音波BスキャンRF画像フレーム(256走査線、36MHzサンプリング・レート)が、治療前及び後に記憶された。スキャナは、その70dBの最大ダイナミック・レンジに関して設定され、各実験の開始時に飽和せずに適度に明るい画像になるように利得調節され、その後変化されない。スキャナは、実験を通じて14Hzのフレーム・レートで治療システムと非同期で動作した。治療領域は、組織試料が導入される前に水中で治療トランスデューサを励起させることによって発生されたキャビテーション雲を、位置合わせされたイメージング・トランスデューサを用いて観察することによって、Bスキャンと見当合わせされた。治療グリッドに垂直にイメージングすることによって、治療体積と周囲組織との間の最大コントラストのために、治療される体積の広さは、撮像平面の厚さよりも大きくなることを保証された。さらに、治療体積からのイメージング距離は、わずか10〜20mmであり、最高品質の超音波画像のために吸収及び収差を最小にした。dBスケール後方散乱振幅のヒストグラム分布が、治療前及び後に治療領域に関して生成された。これらの分布は、「レイリー状」である(サンプリング離散化及びシステムのダイナミック・レンジの制限を受ける)と予想され、しかし、特定の分布への先入観を避けるために、図28に示されるように、中央値、10パーセンタイル、及び90パーセンタイルが記録されて、単純に分布を特徴付け、治療後に後方散乱がより低くなるという仮説を試験した。
図28は、治療前及び後の試料Bスキャン画像の比較と、四角形198によって示される治療領域ROIに関する対応するヒストグラムとを示す。Bスキャン画像は、60dBダイナミック・レンジ・スケールで表示される。大きなエコー輝度変化が、後方散乱振幅分布のシフトによって引き起こされる。Bスキャン画像は、図26及び30における治療グリッド及びスライス平面に垂直であることに留意されたい。
治療後、肝臓試料は、10%ホルマリン中に全体を固定されて、評価のために後でスライスされた。より詳しい検査のために、ホールマウント組織学スライドが、選択された試料(H・E染色、厚さ5μm、間隔1mm)から準備された。
結果:非常に低いデューティ・サイクルにより、治療中にリアルタイムで効果を観察することができ、わずかな数の超音波B走査線のみが干渉によって破壊された。照準された領域は、高い一過性の高エコー輝度の領域として現れた。これは、毎秒1回よりもはるかに速く外観を変える可変明度(「明滅」)のスポットを表す。これは、外観が数秒から数分にわたってゆっくりと変化する(沸騰又は脱ガスによるものと考えられる)高強度熱療法中に典型的に観察される擬似静止高エコー輝度とは対照的である。治療の終了後、高エコー輝度は、急速にフェードして、画像振幅の実質的な減少をもたらす。
治療前及び後からのBスキャン超音波画像では、治療領域(ROI)は、治療前と比べて、又は周囲領域と比べて、大幅に低エコーの領域として現れた(図28)。ROIの画像振幅分布は、−22.4±2.3dBシフトした(治療前から後への各分布の中央値の平均シフト)。分布の平均幅(10〜90パーセンタイルの範囲)は、治療前:18.3±1.3dBから治療後:19.5±2.3dBへと、大幅には変化しなかった。治療前と後との分布は、大きな隔たりがあり、図29に示されるように、各実験に関する10〜90パーセンタイルからのオーバーラップを有さなかった。ROIから(横へ)10mm離れた同等のサイズの領域は、大幅には変化しなかった(中央値の0.1±1.1dBのシフト)。
図29は、8つの実験それぞれに関する分布の広がりを示す。ラインは、分布に関する10%〜90%の範囲を表す。円/点は、中央値を表す。全ての8つの実験に関して、10%〜90%の範囲は、治療前と後とで重ならず、分布中央値は約20dBだけシフトする。
スライス後の肉眼的検査では、治療領域は、鋭い境界を有する方形の破壊された組織構造として現れた(図26及び30)。代表的な組織学スライドは、低倍率及び高倍率で、治療体積内部での認識可能な組織構造の完全な損失を示した。治療領域に隣接する組織領域は、無傷であった。治療領域の境界は、破壊の島を有する遷移区域を示した。全ての無傷の細胞から全ての破壊された細胞への遷移区域は、幅が約1mmであった。
観察された変化は、治療体積に関する後方散乱の非常に局所化された減少を示唆する。超音波画像の後方散乱スペックルが、多数の音響不連続から反射する後方散乱波の干渉によって生成される。組織内で、これらの不連続は、異なる音響インピーダンスを有する組織構成要素の特定のマイクロ構造配置により生じる。ここで使用されるイメージング周波数(8MHz)に関して、音響波長は約200μmである。後方散乱の発生源は、肝細胞と、健康なヒトの肝臓よりもブタにおいて顕著な細胞外マトリックス(図30における機能ユニットを取り囲む線維帯に留意されたい)と、小さな細動脈及び毛細血管のネットワークとを含む。気泡のキャビテーション崩壊は、非常に局所化された極端温度及び反応性分子を発生することができるものとして知られている。これらの効果及び直接の機械的な力(マイクロストリーミング、噴射、放射力)と、細胞内区画からの化学的活性分子の解放との、組織の全体的な機械的破壊に対する相対的な寄与は知られていない。インビボで細胞と相互作用するこれらのメカニズムの広範な論述は、M.W.Miller,D.L.Miller,A.A.Brayman,”A review of in vitro bioeffects of inertial ultrasonic cavitation from a mechanistic perspective”,Ultrasound in Medicine and Biology,vol.22,pp.1131−1154で見られる。観察される後方散乱減少に関する1つの可能な説明は、キャビテーションによる機械的な破壊によって引き起こされる組織構造の破砕及び混合が、後方散乱断面積の減少と共に音響不連続のより均質な分布を生み出すことである。
図30は、組織破砕によって生成される病変からの選択された細胞学試料(H・E染色)の顕微鏡写真を示す。低倍率画像Aが、方形の破壊領域を示す。画像Aにマークされた位置の拡大画像Bが、幅が約1mmの部分破壊の遷移区域を有する病変の境界を示す。マークされた画像C及びDでのさらなる拡大は、破壊された領域の外側の領域内に通常現れる肝細胞(C)と、破壊された区域内部での細胞構造の完全な損失(D)とを示す。
組織破砕プロセスは、明らかに1μm未満の片のバルクを有する非常に微細に細分化された組織を生成する。これらの構造変化は、直接的に撮像することができ、臨床結果と相関される可能性が高い物理的な変化であるので、超音波治療フィードバックに好都合である。リアルタイム超音波イメージングを使用して、完全な破壊が実現されるまで治療プロセスを監視することができる。この構造変化の出現は、他のイメージング・モダリティに関しては知られていないが、これは(例えば温度上昇とは異なり)永続性があり、したがって手術室ではなく標準の臨床環境において治療後のイメージングを適用することができるようにする。これは、構造変化を検出することができる複数のイメージング・モダリティを用いた治療有効性のより広範な評価を可能にする。
高強度超音波は、キャビテーションによって組織を非常に微細に機械的に破壊するために使用することができる。破壊された組織は、低エコー区域として現れる後方散乱振幅の実質的な減少として標準Bスキャン超音波イメージングを用いて簡単に検出することができる。後方散乱減少は、キャビテーションを使用する超音波療法のための直接的なフィードバックとして有用になるはずである。
本明細書で説明される実施例及び他の実施例は、例示的なものであり、この技術の構成及び方法の完全な範囲を説明することに関して制限を与えるものとは意図されていない。特定の実施例、材料、組成の等価な変化、修正、及び変形を、本発明の技術の範囲内で行うことができ、実質的に同様の結果を伴う。
本開示の教示に従って構成されたパルス・キャビテーション超音波療法を行うための例示の装置の概略図である。 初生検出のステップを順次にグラフとして例示する図である。 初生及び消滅検出のステップを順次にグラフとして例示する図である。 図3のデータに対応する音響後方散乱の波形を例示する図である。 3つの療法における同じ超音波暴露によって発生される様々な音響後方散乱信号及び対応する組織効果をグラフとして例示する図である。 メンブレン・ハイドロホンによって記録される治療超音波パルスの波形をグラフとして例示する図である。 空間ピーク・パルス平均強度(ISPPA)の関数として初生遅延時間をグラフとして例示する図である。 初生遅延時間対強度及びガス濃度をグラフとして例示する図である。 本開示の教示に従って構成されたパルス・キャビテーション超音波療法を行うための別の例示的な装置の概略図である。 レーザ・パルスへのフォトダイオード応答の電圧トレースをグラフとして例示する図である。 フォトダイオード電圧出力として、気泡雲の生成によって引き起こされる光減衰の例をグラフとして例示する図である。 様々な初生しきい値係数及び様々な移動窓サイズを使用して、変動性後方散乱の初生を検出するプロセスをグラフとして例示する図である。 初生しきい値係数m及び移動窓サイズkの関数として、侵食が観察され、しかし初生が検出されなかった治療の数がプロットされているのをグラフとして例示する図である。 侵食が観察されず、しかし初生が検出された治療の数が、m及びkの関数としてプロットされているのをグラフとして例示する図である。 図13からの後方散乱データ・セットを使用して、k及びmの関数としてプロットされた初生遅延時間をグラフとして例示する図である。 本開示の教示に従って構成された治療超音波ユニットの写真である。 高エコー区域の超音波画像である。 本開示の教示に従って構成された治療超音波ユニットのための位置決めフレーム及び3軸位置決めシステムの写真である。 11サイクルの超音波治療をグラフとして示す図である。 高エコー領域が右のパネル内に円で囲まれて、2つのリアルタイム超音波画像を示す図である。 細胞デブリを含む出血区域を示す一連の組織学スライドを示す図である。 本開示の教示に従って構成されたパルス・キャビテーション超音波療法を行うための別の例示的な装置の概略図である。 左パネルにおいて、1平方センチメートルのグリッドを定義するために42箇所にわたって治療トランスデューサ焦点を電子的に走査することを示し、右パネルは、治療された組織の顕微鏡写真である図である。 2つの左パネル内の治療前及び後の超音波画像と、右パネル内の治療前及び後のdBスケール・スペックル振幅のヒストグラム分布とを示す図である。 本開示の教示に従って構成されたパルス・キャビテーション超音波療法を行うための別の例示装置の概略図である。 治療後の試料断面の計画された治療グリッド及び顕微鏡写真を例示する図である。 光ファイバ・ハイドロホンを用いて測定された治療トランスデューサから高振幅で高衝撃5サイクル圧力波形の最初の4つのサイクルをグラフとして示す図である。 治療前及び後の試料Bスキャン画像を示し、且つ治療前及び後のスペックル振幅をグラフとして示す図である。 8つの実験に関する、治療前及び後の治療領域(ROI)スペックル振幅分布をグラフとして示す図である。 組織破砕によって生成される病変からの一連の組織学スライドを示す図である。

Claims (17)

  1. 軟部組織の制御された機械的細分化のための方法であって、
    初生パルス・シーケンスを出力するためにトランスデューサを作動させるステップと、
    前記軟部組織内での気泡雲の生成を検出するステップと、
    気泡雲維持シーケンスを出力するために前記トランスデューサを作動させるステップと、
    前記軟部組織の少なくとも部分的な分画を生成するために、前記気泡雲と相互作用する治療パルス・シーケンスを出力するために前記トランスデューサを作動させるステップと、
    前記気泡雲の停止を検出するステップと
    を含む方法。
  2. さらに、
    前記気泡雲の前記停止に応じて、前記初生パルス・シーケンスを出力するために前記トランスデューサを再作動させるステップ
    を含む請求項1に記載の方法。
  3. さらに、
    前記気泡雲の前記停止の前に、前記気泡雲維持シーケンスを出力するために前記トランスデューサを再作動させるステップ
    を含む請求項1に記載の方法。
  4. 前記軟部組織内での気泡雲の生成を検出する前記ステップが、前記気泡雲を検出して監視するために超音波イメージング・デバイスを採用するステップを含む請求項1に記載の方法。
  5. 前記気泡雲を検出して監視するために超音波イメージング・デバイスを採用する前記ステップが、同時に前記トランスデューサを作動させながら、前記気泡雲を検出して監視するために超音波イメージング・デバイスを採用するステップを含む請求項4に記載の方法。
  6. 前記軟部組織内での気泡雲の生成を検出する前記ステップと、前記気泡雲の停止を検出する前記ステップとの少なくとも一方が、光フィードバックを採用するステップを含む請求項1に記載の方法。
  7. 前記軟部組織内での気泡雲の生成を検出する前記ステップと、前記気泡雲の停止を検出する前記ステップとの少なくとも一方が、音響フィードバックを採用するステップを含む請求項1に記載の方法。
  8. 前記軟部組織内での気泡雲の生成を検出する前記ステップと、前記気泡雲の停止を検出する前記ステップとの少なくとも一方が、少なくとも部分的に前記気泡雲を通してレーザを出力するレーザ・デバイスを採用するステップと、生じる後方散乱信号を検出するステップとを含む請求項1に記載の方法。
  9. 前記軟部組織内での気泡雲の生成を検出する前記ステップと、前記気泡雲の停止を検出する前記ステップとの少なくとも一方が、前記気泡雲の前記初生パルス・シーケンスと前記気泡雲維持シーケンスとの少なくとも一方の反射を検出するトランスデューサ画像装置を採用するステップを含む請求項1に記載の方法。
  10. 前記軟部組織内での気泡雲の生成を検出する前記ステップと、前記気泡雲の停止を検出する前記ステップとの少なくとも一方が、前記気泡雲の光減衰を検出するステップを含む請求項1に記載の方法。
  11. 前記気泡雲維持シーケンスの持続時間が、前記初生パルス・シーケンスの持続時間よりも短い請求項1に記載の方法。
  12. 気泡雲維持シーケンスを出力するために前記トランスデューサを作動させる前記ステップが、前記軟部組織を熱的に劣化せずに、気泡雲維持シーケンスを出力するために前記トランスデューサを作動させるステップを含む請求項1に記載の方法。
  13. 前記軟部組織内での気泡雲の生成を検出する前記ステップが、初生パルス・シーケンスを出力するために前記トランスデューサを作動させる前記ステップと同時に完了される請求項1に記載の方法。
  14. 前記気泡雲の停止を検出する前記ステップが、気泡雲維持シーケンスを出力するために前記トランスデューサを作動させる前記ステップと同時に完了される請求項1に記載の方法。
  15. 前記気泡雲の停止を検出する前記ステップが、前記気泡雲の停止を検出するステップと、前記気泡雲の減衰を表す信号を出力するステップとを含み、方法が、さらに、
    前記信号を受信するステップと、
    前記信号に応じて前記気泡雲維持シーケンスを調節するステップと
    を含む請求項1に記載の方法。
  16. 前記初生パルス・シーケンスと、維持シーケンスと、治療パルス・シーケンスとが、前記トランスデューサからの単一出力を含む請求項1に記載の方法。
  17. さらに、
    気泡雲からの後方散乱、後方散乱のスペックル減少、後方散乱スペックル統計、エラストグラフィ、せん断波伝播、アコースティック・エミッション、磁気共鳴イメージング(MRI)、又は電気インピーダンス・トモグラフィを使用して前記軟部組織の分画を監視するステップ
    を含む請求項1に記載の方法。
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