JP2009504922A - 粉末冶金製造された鋼、その鋼を含む工具、およびその工具の製造方法 - Google Patents

粉末冶金製造された鋼、その鋼を含む工具、およびその工具の製造方法 Download PDF

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Abstract

粉末冶金製造され、重量%で1.1〜2.3のC+N、0.1〜2.0のSi、0.1〜3.0のMn、最大20のCr、5〜20の(Mo+W/2)、0〜20のCo、ここでニオブおよびバナジウムの全含量(Nb+V)が、ニオブ含量とバナジウム含量との間の比(Nb/V)に関して、これらの元素の含量およびそれらの間の比が、図1の座標系の座標A、B、C(A:[4.0;0.55]、B:[4.0;4.0]、C:[7.0;0.55])によって規定される領域内にあるようにバランスし、合計1%以下のCu、Ni、Sn、Pb、Ti、ZrおよびAl、残部の鉄、ならびに鋼の製造からの不可避の不純物を含む化学組成を有することを特徴とする鋼。本発明はまた、この鋼から製造された熱間加工またはチップ除去または冷間加工用の工具、あるいは先進的機械要素、ならびにその製造方法に関する。

Description

技術分野
本発明は、研削性が改良され、良好な硬度、特に高温硬度と共に高靭性が必要とされる、チップ除去用工具、好ましくは歯切り工具、タップ、およびシェービングセパレータ(shaving separator)付きエンドカッターなどの被覆工具に適した新規の鋼、好ましくは粉末冶金製造された高速度鋼に関する。さらに別の適用分野は、その使用が用途に適した硬度および強度と共に高靭性を必要とする工具である。それらの用途の中でも、熱間加工用工具、例えばアルミニウムプロファイルの押出し用ダイおよび熱間圧延用ローラーなど、先進的機械要素(advanced machine element)、ならびにプレスローラー、すなわち金属等のパターンまたはプロファイルのスタンプ用工具が挙げられる。さらに別の適用分野には、良好な研削性および良好な硬度が重要な特性となる冷間加工用工具があり得る。
例えば、アルミニウムプロファイルの押出し用工具に使用される鋼について最も重要な特性の1つは、その鋼が高い焼戻し耐性を有することであり、そのことは、焼入れ(hardening)および焼戻しによって鋼に付与された硬度を喪失せずに、鋼を長時間高温に曝し得ることを意味する。一方、この硬度は極度に高い必要はなく、適切には50〜55HRCの規模である。
代わりに、鋼が先進的機械要素に使用される場合、主な特性は高靭性を伴う高い硬度および強度であり、均質性について厳しい要件もある。この場合、焼戻し後の硬度は、一般に55〜60HRCの範囲であってよい。
ただし、金属等のパターンまたはプロファイルのスタンプ用工具のための鋼、ならびに歯切り工具、タップ、およびエンドカッターなどのシェービングセパレータ付きチップ除去用鋼については、高靭性と共にさらに高い硬度60〜70HRCが要求される。タップは、60〜67HRCの範囲の硬度を有するべきであり、エンドカッターは、62〜70HRCの範囲の硬度を有するべきである。鋼が冷間加工用工具に使用される場合、その鋼には同様の硬度が必要とされる。
本発明はまた、前記鋼から製造された熱間加工またはチップ除去または冷間加工用の工具、あるいは先進的機械要素、ならびにその製造方法に関する。
従来技術
切削操作に使用されるあるタイプの鋼は、ASP(登録商標)2052の商品名で市販されている高速度鋼であり、これは以下の公称(nominal)組成を特徴とする。重量%で1.6のC、4.8のCr、2.0のMo、10.5のW、8.0のCo、5.0のV、残部の鉄、および不可避の不純物。別の高速度鋼は、公称組成として1.28のC、4.2のCr、5.0のMo、6.4のW、3.1のV、8.5のCo、残部の鉄、および不可避の不純物を有するASP(登録商標)2030である。さらに別の高速度鋼は、公称組成として、2.3のC、4.2のCr、7.0のMo、6.5のW、6.5のV、10.5のCo、残部の鉄、および不可避の不純物を有するASP(登録商標)2060である。すべて含量は重量%とする。
本発明の簡単な説明
研削は、チップ除去用工具の製造において時間のかかる操作であるため、このような工具に使用される鋼が研削性を改善することが望ましい。したがって、本発明の目的は、材料の研削性が改善されていることを除いては前述の従来技術の鋼と同じく有益な特性を有する新規な鋼、好ましくは高速度鋼を提供することである。より具体的には、鋼は、以下の特性を有するべきである。
・ 焼入れおよび焼戻しされた条件における良好な研削性、
・ 焼入れおよび焼戻しされた条件における良好な靭性、
・ 焼入れおよび焼戻しされた条件における良好な硬度、
・ 高い降伏点、
・ 高い疲労強度、
・ 高い曲げ強度、ならびに
・ 良好な耐摩耗性。
これらおよび他の要件は、粉末冶金製造され、重量%で1.1〜2.3のC+N、0.1〜2.0のSi、0.1〜3.0のMn、最大20のCr、5〜20の(Mo+W/2)、0〜20のCo、ここでニオブおよびバナジウムの全含量(Nb+V)が、ニオブ含量とバナジウム含量との間の比(Nb/V)に関して平衡を保ち、その結果、これらの元素の含量およびそれら間の比が、図1の座標系の座標A、B、C(A:[4.0;0.55]、B:[4.0;4.0]、C:[7.0;0.55])によって規定される領域内にあり、合計1%以下のCu、Ni、Sn、Pb、Ti、ZrおよびAl、残部の鉄、ならびに鋼の製造からの不可避の不純物を含む化学組成を有することを特徴とする鋼によって実現することができる。
図の簡単な説明
本発明を、添付の図を参照しながら、実施試験の以下の説明によってより詳細に説明する。
図1は、本発明の鋼について、座標系の形で、一方のNbおよびVの全含量(Nb+V)と、他方のNb含量とV含量との間の関係(Nb/V)との間の関係を示す。
図2は、MX型炭化物の体積部(volume portion)の関数としてのMX型炭化物のサイズのグラフを示す。
図3は、M6X型炭化物の体積部の関数としてのM6X型炭化物のサイズのグラフを示す。
図4は、様々な熱処理およびNb/V比に対する炭化物のサイズの分布のグラフを示す。
図5は、Nb/V比の関数としての、d(111)MX型炭化物およびd(331)-0.5Å6X型炭化物の平面d(hkl)における格子面間隔(lattice spacing)のグラフを示す。
図6は、番号6の熱処理後の本発明の鋼Fの微細構造(microstructure)の写真を示す。
図7は、MX型炭化物のサイズの関数としての、研削性G比のグラフを示す。
図8は、チップの掘削率(excavation rate)に関する研削中のエネルギー消費のグラフを示す。
発明の詳細な説明
様々な合金材料ならびに様々な構造要素の、所望の特性プロファイルの実現における重要性を、いかなる理論にも拘泥することなく、より詳細に説明する。別段の記載がない限り、合金含量の場合、パーセンテージは常に重量%を意味し、構造要素の場合、パーセンテージは常に体積%を意味する。
炭素は窒素と共に、マルテンサイトに溶解される場合、焼入れおよび焼戻しされた条件下でその目的に適した硬度を材料に付与するように、少なくとも1.1%、最大2.3%、好ましくは少なくとも1.4%、最大2.0%、さらにより好ましくは1.60および1.90%の間の含量で存在するべきである。さらに、炭素および窒素は、ニオブおよびバナジウムと共に、(Nb,V)X型の一次析出(primary precipitated)MX型−炭化物、−窒化物、−炭窒化物の適量に寄与するべきであり、タングステン、モリブデン、およびクロムと共に、マトリックスにおける一次析出M6X型−炭化物、−窒化物、−炭窒化物の適量の実現に寄与するべきである。簡略化のために、後続の説明ではこのような硬質相粒子を炭化物と呼んでいるが、鋼が窒素を含有する場合、炭化物という用語は、窒化物および/または炭窒化物にも関係することを理解されたい。このような炭化物の目的は、材料に望ましい耐摩耗性を付与することである。さらに、炭化物が粒の成長を制限する機能をし得ることから、それらは、粒子の細かい構造を鋼に付与するのに寄与している。好ましい一実施形態では、鋼は、1.65および1.80%の間の炭素および窒素を含有し、それらは残量(balanced amount)の他の合金元素、特にケイ素、クロム、バナジウム、およびニオブと共に、その目的に十分適した特性プロファイルを鋼に付与することになるが、それは、標準の製造プロセスによって、すなわちその製造が特別な努力を必要とせずに標準法に従って進行するプロセスによって実現することができる。
通常、窒素含量は0.1%以下であるが、粉末冶金製造技術によって、より高い含量の窒素を鋼に溶かすことができる。したがって、鋼の一実施形態は、最大2.3%もの多量の窒素を含有する鋼を特徴とし、これは、製造された粉末の固相ニトロ化によって得ることができる。ここで、最終的な工具の鋼の一部となる硬質材料中の炭素を、窒素で置き換えることができる。炭素を窒素で置き換えることによって、付着摩耗耐性が低下するという利点が得られ、これは特に、その工具がアルミニウムおよび或るステンレス鋼などの粘着性材料上で動作する場合に利点となる。該鋼は、焼戻しも容易になり、このことは焼戻し温度を低下できることを意味し、有利である。1.1%未満の炭素+窒素含量では、適切な硬度および耐摩耗性が得られないが、2.3%を超える含量では、脆性の問題を生じることがある。
溶融冶金プロセスにおいて重要な鋼の流動性を改善するために、ケイ素を、少なくとも0.1%の含量で鋼に添加する。鋼へのケイ素の添加を増大するほど、鋼溶融物はより流動性となり、このことは造粒に関連する詰まり(clogging)を回避するために重要である。造粒中の詰まりを回避するために、ケイ素含量は、少なくとも0.2%、さらにより好ましくは少なくとも0.4%とするべきである。ケイ素はまた、ケイ素合金の実施形態において炭素活量(carbon activity)の増大に寄与し、約2%までの量で存在することができる。脆性に関する問題は、約2%を超える含量で生じ、したがって鋼は、適切には1.2%を超えるSiを含有するべきではない。というのは、それを超える含量では大型のM6X型炭化物の形成および焼入れされた条件下の硬度低下の危険性が高まるからであり、このことは、ケイ素含量を1.0%以下に制限することがさらにより好ましいことを意味している。好ましい一実施形態では、ケイ素含量は0.55%および0.70%の間であり、この含量では、上記の利点に加えて、鋼にとって好ましい炭素含量と組み合わせて熱処理しやすい鋼を得られることが判明した。そのことは、該鋼をその特性プロファイルを保持しながら幅広い温度範囲内で熱処理しうることを意味し、これは製造に利点を与える。
マンガンは、主に冶金溶融プロセスに由来する副生成物(residual product)として存在することができ、そのプロセスにおいてマンガンは、硫化マンガンを形成することによって硫黄性不純物を不活化するという公知の効果を有し、これを目的として、マンガンは少なくとも0.1%の含量で鋼に存在するべきである。鋼中のマンガンの最大含量は3.0%であるが、マンガンの含量は、最大0.5%に制限されるのが好ましい。好ましい一実施形態では、鋼は0.2〜0.4%のMnを含有する。
硫黄は、鋼の製造に由来する副生成物として、鋼の機械特性に影響を及ぼすことなく、最大800ppmの含量で鋼に存在し得る。硫黄は、合金元素として最大1%までは意図的に添加することができ、これによって機械加工性および加工性の改善に寄与することができる。この目的で硫黄を意図的に添加した本発明の一実施形態では、硫黄含量を0.1および0.3%の間にするべきであり、そのときマンガン含量を、非硫黄合金の実施形態よりもいくらか高くなるように、好適には0.5%〜最大1.0%で選択するべきである。
リンも、鋼の製造に由来する副生成物として、鋼の機械特性に影響を及ぼすことなく、最大800ppmの含量で鋼に存在し得る。
クロムは、鋼のマトリックスに溶解している場合、焼入れおよび焼戻し後に適切な硬度および靭性を実現する鋼をもたらすことに寄与するために、少なくとも3%、好ましくは少なくとも3.5%の含量で鋼に存在するべきである。クロムは、一次析出硬質相粒子、主としてM6X型炭化物に含まれることによって、鋼の耐摩耗性に寄与することもできる。他の一次析出炭化物もクロムを含有するが、同程度ではない。しかしクロムが多すぎると、変換困難となり得る残留オーステナイト(residual austenite)をもたらす危険性がある。
材料を深冷凍結(deep freezing)することによって、残留オーステナイト含量を排除することができ、または少なくとも最小限に抑えることができる。このため、鋼には最大約20%のクロム含量が可能であるが、クロムの含量は最大12%に制限されるのが好ましい。鋼に企図された適用分野において所望の特性プロファイルを実現するために、鋼は必ずしも6%を超えるクロムを含有する必要はない。好ましい一実施形態では、鋼は3.5および4.5%の間のCr、最も好ましくは3.8および4.2%の間のCrを含有する。
モリブデンおよびタングステンは、クロムと同じく、鋼のマトリックスが焼入れおよび焼戻し後に適切な硬度および靭性を得ることに寄与する。モリブデンおよびタングステンは、M6X型炭化物の一次析出炭化物に含まれることもでき、そのようなものとして鋼の耐摩耗性に寄与する。他の一次析出炭化物も、モリブデンおよびタングステンを含有するが、同程度ではない。他の合金元素に適合させることによって適切な特性を得るように、限度が選択される。原則として、モリブデンおよびタングステンは、互いに部分的にまたは完全に置き換えることができ、そのことは、半量のモリブデンでタングステンを置き換えることができ、または倍量のタングステンでモリブデンを置き換えられることを意味する。しかし経験から、およそ等量のモリブデンおよびタングステンが好ましいことが知られている。というのは、このことが製造技術に、またはより具体的には熱処理技術に幾つかの利点をもたらすからである。モリブデン+タングステンの全含量は5〜20%の範囲とすべきであり、より好ましくは15%以下にするべきである。本目的に適した特性は、他の合金元素と組み合わせて、9および12%の間の含量(Mo+W/2)で実現されよう。かかる範囲内で、モリブデン含量は、好ましい一実施形態においては4.0〜5.1%の範囲から選択されるべきであり、タングステン含量は、5.0〜7.0の範囲から好適に選択されるべきである。モリブデンの公称含量は4.6%であり、タングステンについては6.3%である。
鋼における任意選択のコバルトの存在は、その鋼の企図された使用に依存する。鋼が通常室温で使用され、または通常使用の際に特に高温に加熱されない使用に関しては、コバルトが、鋼の靭性および工具を使用する際の欠け(chipping)の危険性を低減することから、その鋼は添加コバルトを意図的には含有するべきではない。さらに、軟化焼きなましされた(soft annealed)条件下の硬度は、コバルト含量が増大すると高まり、約14%を超える含量では、該工具は、機械加工、すなわち旋削、圧延、穿孔、鋸切り等が著しく困難になる。高温硬度が傑出しているチップ切削工具(chip cutting tool)に鋼が使用される場合、その鋼は、好適には相当多量のコバルトを含有し、その場合最大20%の含量が可能であるが、望ましい高温硬度は7〜14%の範囲のコバルト含量で実現することができる。チップ切削工具に使用される場合、本発明の鋼は、さらにより好ましくは8.0および10.0%の間のCo、さらにより好ましくは8.8および9.3%の間のCoを含有するべきである。
ニオブは、本発明の鋼に重要な役割を担う元素である。最大1%という少量のニオブを添加することによって、炭化物のサイズを抑えることができ、このことはとりわけ、材料の靭性および硬度にとって好ましいことが既に知られている。既知の議論によれば、ニオブをバナジウムに置き換えることができる。しかしこうすることによって、耐摩耗性に影響が及び、特に鋼が約4%以上の含量のニオブおよび/またはバナジウムを含有する場合、その材料は研削し難くもなる。
既知ではなかった、少なくとも本出願人が知見していなかったことは、一方のバナジウムおよびニオブの全含量と、他方のバナジウムとニオブとの間の比との間に関係があり、驚くべきことにこのような炭化物形成物の含量が多いにもかかわらず、それでもなお該鋼が研削しやすいということである。この関係は、本発明の概念の基礎を成すものであり、以下さらに記載する広範な試験によって本出願人に明らかとなった。本発明の概念によれば、一方のニオブおよびバナジウムの全含量は、他方のニオブ含量とバナジウム含量との間の比(Nb/V)に関して、これらの元素の含量ならびにそれらの間の比が、図1の座標系の座標A、B、Cによって規定される領域内に位置するように、バランスされる(balanced)べきである。より好ましくは、これらの元素の全含量(Nb+V)およびそれらの間の比(Nb/V)は、座標D、E、Fによって規定される領域内で、さらにより好ましくは座標G、H、Iによって規定される領域内でバランスされる。
[(Nb+V);(Nb/V)]
A:[4.0;0.55]
B:[4.0;4.0]
C:[7.0;0.55]
D:[4.25;0.55]
E:[4.25;3.5]
F:[6.7;0.55]
G:[4.5;0.55]
H:[4.5;3.0]
I:[6.4;0.55]
ニオブおよびバナジウムの合金含量が高いにもかかわらず、一次MX型炭化物のサイズを制限することができ、そのことが研削性の改善に寄与するということが本発明の範囲内で示された。
さらに本発明の鋼によって、鋼のNb/V比がより高められ、HIP焼結、鍛造、圧延など、製造中に鋼が受ける様々な熱間加工操作においてMX型炭化物の成長が少なくなることが示された。
また本研究では、形成した炭化物のサイズと、鋼におけるそれらの全含量との間に関係があり、炭化物のサイズが増大するほど鋼の炭化物含量が高くなることが見出された。この関係は、M6X型炭化物およびMX型炭化物の両方で有効である。さらに本研究は、固定した体積部およびプロセスパラメータでは、M6X型炭化物はMX型炭化物よりも大きくなることを示した。このことは、所与の最大サイズの炭化物を有する鋼が望ましい場合、その合金組成は、M6X型炭化物含量の1.5倍から2倍多いMX型炭化物含量をその鋼に与えるようにバランスされ得ることを意味している。
さらに驚くべきことには、ニオブで合金化した鋼は、ニオブを添加していない鋼よりも、MX型炭化物のサイズの増加とMX型炭化物の含量との間に強い関係があることが見出された。この結果は、ニオブの添加が、MX型炭化物のある一定の最大含量までしか有利ではなく、それ以上は有利にならないことを示す。
本発明の概念によれば、靭性および硬度と共に、高い降伏点、高い疲労強度、高い曲げ強度、および相対的に良好な耐摩耗性に対する高い要求を満たし、研削特性も改善された鋼を提供することができる。このことは、該鋼が本発明の請求項1に記載の組成を与えられ、その組成が、ニオブおよびバナジウムの全含量と、ニオブとバナジウムの間の或る比との組み合わせに関してバランスしている場合に実現される。したがって、ニオブおよびバナジウムの全含量は、4.0≦Nb+V≦7.0、好ましくは4.25≦Nb+V≦6.7、さらにより好ましくは4.5≦Nb+V≦6.4という条件を満たすべきであり、それと同時にニオブとバナジウムの間の比は、0.55≦Nb/V≦4.0、好ましくは0.55≦Nb/N≦3.5、さらにより好ましくは0.55≦Nb/V≦3.0という条件を満たすべきである。最も好ましい実施形態では、鋼は、2.0〜2.3%のNbおよび3.1〜3.4%のVを含有すべきである。さらに鋼は、15体積%以下、好ましくは13体積%以下、さらにより好ましくは11体積%以下のMX型炭化物含量を有するべきであり、MX型炭化物の少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%は、炭化物の最大伸びで(in the longest extension)3μm以下、好ましくは2.2μm以下、さらにより好ましくは1.8μm以下の炭化物サイズを有する。また鋼の組成は、M6X型炭化物形成元素であるクロム、モリブデン、およびタングステンに関して、鋼におけるM6X型炭化物含量が、15体積%以下、好ましくは13体積%以下、さらにより好ましくは12体積%以下になり、M6X型炭化物の少なくとも80%、好ましくは90%、さらにより好ましくは少なくとも95%が、炭化物の最大伸びで4μm以下、好ましくは3μm以下、さらにより好ましくは2.5μm以下の炭化物サイズを有するようにバランスされるべきである。
その上、本発明の鋼は、意図的に添加される追加合金元素を含有するべきではない。銅、ニッケル、スズ、および鉛、ならびに炭化物形成物、例えばチタン、ジルコニウム、およびアルミニウムの含量は合計で1%以下にすることができる。これらおよび前述の元素に加えて、鋼は、鋼の冶金溶融処理に由来する不可避の不純物および他の副生成物以外の他の元素を含有しない。
実験室規模の実験
全体で9つの試験材料を製造した。これらの材料の化学組成を以下の表1に示す。
Figure 2009504922
ガスアトマイジングによって、鋼から粉末を製造した。それぞれの鋼粉末を、製造用大型カプセル上の試験用小型カプセル中、高速熱間静水圧プレス、いわゆるHIP/QIHによって固めた。試験用小型カプセルからサンプルを取り出し、以下の表2に従って、一般的製造条件をシミュレートするために、それらのサンプルを幾つかの方法で熱処理した。
Figure 2009504922
炭化物含量およびサイズ
試験した鋼のMX型炭化物の含量ならびにサイズは、その鋼が曝される表2の熱処理に依存して変わる。このことは、以下の表3から明らかである。
Figure 2009504922
図1は、熱処理番号6のMX型炭化物サイズのグラフを示している。図では、ニオブを添加した鋼を黒丸で印し、ニオブを添加しなかった鋼を白丸で印した。図では、Nb含有鋼のMX型炭化物は、Nbを添加しなかった鋼のものよりもサイズが大幅に小さいことがわかる。
鋼が曝される表2の熱処理に依存する、試験した鋼のM6X型炭化物の含量およびサイズに関して、対応する研究を以下の表4に示す。
ニオブの添加がMX型炭化物のサイズに好ましい効果を与える最大含量は、高速度鋼に一般的な温度において、HIP、圧延、および鍛造などのプロセス中のドウェル時間(dwell time)と、温度とに依存して変わる。本研究による1つの結論は、15体積%以下、好ましくは13体積%以下、さらにより好ましくは11体積%以下のMX型炭化物含量を有する鋼に対して、ニオブの添加は有利であるが、MX型炭化物部分がそれより多い鋼については、それとは逆に、大型のMX型炭化物をもたらすらしいということである。
Figure 2009504922
図3は、表4の鋼に関する熱処理番号6のM6X型炭化物サイズのグラフを示している。図では、ニオブを添加した鋼を黒丸で印し、ニオブを添加しなかった鋼を白丸で印した。図から、Nbの添加はM6X型炭化物のサイズに対して測定可能な効果を与えていないことがわかる。
さらに、図4から明らかなように、本発明の鋼は、鋼のNb/V比が高いほど、HIP、鍛造、圧延などの製造中に鋼が受ける様々な熱間加工操作において、MX型炭化物のサイズに関して受ける影響が小さくなることがわかった。図4は、約0.6以上のNb/V比を有する鋼のMX型炭化物サイズに対して、熱間加工操作は殆ど影響を与えないことを示している。
図5は、Nb/V比の関数としての、MX型炭化物およびM6X型炭化物の平面d(hkl)における格子面間隔のグラフを示している。MX型炭化物については(111)面間隔を測定し、M6C型炭化物については(331)面間隔を測定した。ここで、ニオブの添加は、M6C型炭化物の格子間の面間隔にはまったく効果を与えないように思われ、そのことは、ニオブの添加がM6C型炭化物の組成にまったく影響を与えないことを示していることが明らかである。MX型炭化物について、格子面間隔とNb/V比の増加との間には直線関係があるように思われ、そのことは、ニオブがMX型炭化物に溶解することを示すものである。しかし、鋼Gはこれから逸脱しており、そのことは、造粒が起きる前に大型のMX型炭化物(>20μm)が溶融物と中に形成されるためである可能性が高く、つまり造粒中または造粒後に形成されるMX型炭化物に対しては、少量のNbが利用可能であることを意味している。
微細構造
本発明の鋼は、焼入れおよび焼戻しされた条件下で、マルテンサイトに均等に分布したMX型炭化物およびM6X型炭化物を含有する焼戻しマルテンサイトの構造からなる微細構造を有し、これは、950および1250℃の間のオーステナイト化温度から生成物を焼入れし、室温に冷却し、480〜650℃で焼戻しすることによって得られる。本発明の鋼は、15体積%以下、好ましくは13体積%以下、さらにより好ましくは11体積%以下のMX型炭化物含量を有するべきであり、ここでMX型炭化物の少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%が、炭化物の最大伸びで3μm以下、好ましくは2.2μm以下、さらにより好ましくは1.8μm以下の炭化物サイズを有するべきである。鋼の組成はまた、鋼のM6X型炭化物含量が、15体積%以下、好ましくは13体積%以下、さらにより好ましくは12体積%以下であり、M6X型炭化物の少なくとも80%、好ましくは90%、さらにより好ましくは少なくとも95%が、炭化物の最大伸びで4μm以下、好ましくは3μm以下、さらにより好ましくは2.5μm以下の炭化物サイズを有するように、M6X型炭化物形成元素であるクロム、モリブデン、およびタングステンに関してバランスされるべきである。
図6は、本発明の鋼、すなわち表2の合金Fの微細構造の写真である。この図は、均等に分布したMX型炭化物を黒/暗灰色として示し、それより多少大きいM6X型炭化物は白/明灰色である。この鋼は、平均サイズが0.5μmのMX型炭化物を5.5体積%(約20,000μmの領域内の100個の最大(100 largest)MX型炭化物が、1.1μmの平均サイズを有する)、および平均サイズが1.2μmのM6X型炭化物を11.8体積%(約20,000μmの領域内の100個の最大M6X型炭化物が、2.2μmの平均サイズを有する)含有する。MX型炭化物を囲む明るい領域は、エッチングによって形成され、実際には材料においてこれに相当するものはない。
研削性
本発明の一態様によれば、鋼は良好な研削性を有するべきである。何よりもMX型炭化物のサイズは、鋼の研削性に影響を及ぼし、鋼の炭化物が大きくなるほどその研削性が損なわれる。鋼の研削性は、そのG比として表すことができ、これは材料の研削し難さの測定値である。鋼のG比は、焼入れおよび焼きなましされた条件下、アルミナの市販のディスク、いわゆるホワイトディスクによって、7×7×150mmの試験片を2×7×150mmのサイズに表面研削することによって測定した。G比は通常、消費された研削ディスクの体積に対する、研削された鋼材料の体積として表される。容易に研削される材料は高いG比を有し、研削し難い材料は低いG比の値で特徴づけられる。図7は、MX型炭化物のサイズの関数としての研削性を示している。小さいサイズのMX型炭化物を有する鋼は、同じ体積範囲のMX型炭化物含量を有する他の鋼と比較して、研削性が大幅に改善されることが明らかである。
以下の組成、1.69%の(C+N)、0.65%のSi、0.3%のMn、4.0%のCr、4.6%のMo、6.3%のW、9.0%のCo、3.2%のV、および2.1のNb、残部の鉄、ならびに不純物を有する、PUD169と呼ばれる本発明の鋼と、以下の組成、1.6のC、4.8のCr、2.0のMo、10.5のW、8.0のCo、5.0のV、残部の鉄、および不可避の不純物を有する、ASP2052と呼ばれる参照の鋼とについて、研削中のエネルギー消費を比較することによって、チップの掘削率の最大値を比較することができた。その結果を図8に示すが、その結果から本発明の鋼は、同じエネルギー消費の参照材料に対して約60%高いチップ掘削率で圧延(mill)できることが明らかであり、このことは製造の面から見てかなり大きな利点である。
本発明の鋼と参照材料とから、TiAlN、いわゆるFuturaコーティングで被覆した幾つかの切削工具インサートを製造した。試験では鋼プレートを使用して、その2つの材料について1時間(1h)の寿命に相当する切削速度を求めた。試験では、以下のパラメータを使用した。
半径方向切削深さ=10mm
軸方向切削深さ=3mm
送り速度=0.1mm/歯、乾式機械加工
加工物質=インパックス(Impax)
この試験では、本発明の鋼については83m/分の切削速度が測定され、参照材料の切削速度は77m/分と測定されたが、このことは、本発明の鋼が参照材料よりも大幅に良好な性能を有することを意味している。
パイロット規模の実験
焼入れおよび焼戻しされた条件下の硬度
本発明の鋼から、それぞれ約200kgの2種類の変形型(variants)を、ガスアトマイジングおよびHIPによって製造した。この粉末から約10kgのパイロットカプセルを製造し、試験片をカプセルから取り出して、焼入れおよび焼戻し後の硬度を評価した。これらの本発明の鋼の変形型は、高靭性と共に硬度に対する要求が高い用途に企図されるものであるが、例えば金属等にパターンまたはプロファイルをスタンプする工具、ならびにタップおよびシェービングセパレータ付きエンドカッターなどのチップ除去用工具のための鋼にも企図される。鋼が冷間加工用工具に使用される場合、その鋼について同じことが要求される。これらの鋼の化学組成を表5に示す。その結果を表6に示す。
Figure 2009504922
Figure 2009504922
鋼が企図される適用分野によって、50〜70HRCの範囲の硬度から最適な硬度が選択される。50〜55HRCという低い硬度が所望されるものの高い靭性が好ましい適用分野では、主な(primarily)C、ならびに存在するいかなるNおよび少なくともW、V、Nb、MoおよびCoの一部の含量が、鋼のおよそ下限値となるように制限され、焼入れ中のオーステナイト化温度は、1100℃未満になるように選択される。
アルミニウムプロファイルの押出しなどの熱間加工用工具に使用される鋼に関して、最も重要な特性の1つは、その鋼が高い焼戻し耐性を有することであり、そのことは、焼入れおよび焼戻しから鋼が得た硬度を失うことなく、長時間高温に曝し得るべきであることを意味している。一方、この硬度は極度に高い必要はなく、好適には50〜55HRCの規模である。代わりに、鋼が先進的機械要素に使用される場合、主な特性は、高靭性を伴う高い硬度および強度である。この場合、焼戻し後の硬度は、一般に55〜60HRCの範囲であってよい。これら2つの適用分野については、鋼は、好適には1000〜1250℃、典型的には1150〜1200℃のオーステナイト化温度で熱処理され、550〜600℃の焼戻し温度で3×1h焼戻しされる。
金属等にパターンまたはプロファイルをスタンプする工具のための鋼、ならびに歯切り工具、タップ、およびシェービングセパレータ付きエンドカッターなどのチップ除去用工具のための鋼については、高靭性と共に60〜70HRCという硬度がさらに強く要求される。タップは、60〜67HRCの範囲の硬度を有するべきであり、エンドカッターは、62〜70HRCの範囲の硬度を有するべきである。鋼が冷間加工用工具に使用される場合、その鋼に対して同じことが要求される。これら2つの適用分野に関して、鋼は、チップ除去用工具については1000〜1250℃、典型的には1150〜1200℃のオーステナイト化温度で、冷間加工用工具については1000〜1200℃で好適に熱処理され、480〜580℃、典型的には550〜570℃の焼戻し温度で3×1h焼戻しされ、50〜55HRCの範囲の硬度を有する。鋼が窒素を含有する場合、上記の理由に従って焼戻し温度を下げることができる。
好ましい一実施形態では、鋼は以下の公称組成、1.69%の(C+N)、0.65%のSi、0.3%のMn、4.0%のCr、4.6%のMo、6.3%のW、9.0%のCo、3.2%のV、および2.1%のNb、残部の鉄、ならびに不純物を有する。このような鋼は、導入部で述べた材料と比較して、他の特性は同等であるが大幅な研削性の改善が認められた切削用工具に特に良好に適している。その鋼はまた、主にASP2052と比較して、改善された機械加工性を示した。
本発明の鋼について、座標系の形で、一方のNbおよびVの全含量(Nb+V)と、他方のNb含量とV含量との間の関係(Nb/V)との間の関係を示すグラフである。 MX型炭化物の体積部(volume portion)の関数としてのMX型炭化物のサイズのグラフである。 6X型炭化物の体積部の関数としてのM6X型炭化物のサイズのグラフである。 様々な熱処理およびNb/V比に対する炭化物のサイズの分布のグラフである。 Nb/V比の関数としての、d(111)MX型炭化物およびd(331)-0.5Å6X型炭化物の平面d(hkl)における格子面間隔(lattice spacing)のグラフである。 番号6の熱処理後の本発明の鋼Fの微細構造(microstructure)の写真である。 MX型炭化物のサイズの関数としての、研削性G比のグラフである。 チップの掘削率(excavation rate)に関する研削中のエネルギー消費のグラフである。

Claims (26)

  1. 粉末冶金によって製造された、熱間加工用の工具鋼、または冷間加工用の工具鋼、またはチップ切削機械加工用の工具鋼、あるいは先進的機械要素のための鋼であって、重量%で
    1.1〜2.3のC+N、
    0.1〜2.0のSi、
    0.1〜3.0のMn、
    最大20のCr、
    5〜20の(Mo+W/2)、
    0〜20のCo、
    ここでニオブおよびバナジウムの全含量(Nb+V)が、ニオブ含量とバナジウム含量との間の比(Nb/V)に関して、これらの元素の含量ならびにそれらの間の比が、図1の座標系の座標A、B、C
    A:[4.0;0.55]
    B:[4.0;4.0]
    C:[7.0;0.55]
    によって規定される領域内にあるようにバランスされ、
    合計で1%以下のCu、Ni、Sn、Pb、Ti、ZrおよびAl、残部の鉄、ならびに鋼の製造に由来する不可避の不純物
    を含む化学組成を有し、
    かつ、焼入れおよび焼戻しされた条件下のMX型炭化物含量が13体積%以下であり、
    MX型炭化物の少なくとも90%が、炭化物の最大伸びで1.8μm以下の炭化物サイズを有する
    ことを特徴とする鋼。
  2. 前記MX型炭化物含量が、11体積%以下であることを特徴とする、請求項1に記載の鋼。
  3. 前記MX型炭化物の少なくとも95%が、炭化物の最大伸びで1.8μm以下の炭化物サイズを有することを特徴とする、請求項1または2に記載の鋼。
  4. 前記焼入れおよび焼戻しされた条件下のM6X型炭化物含量が、15体積%以下、好ましくは13体積%以下、さらにより好ましくは12体積%以下であり、前記M6X型炭化物の少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%が、炭化物の最大伸びで4μm以下、好ましくは3μm以下、さらにより好ましくは2.5μm以下の炭化物サイズを有することを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の鋼。
  5. 前記MX型炭化物およびM6X型炭化物を含む鋼の微細構造が、950〜1250℃のオーステナイト化温度における焼入れおよび480〜650℃の焼戻し温度における3×1hの焼戻しによって得られることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の鋼。
  6. 50〜70HRCの範囲の硬度を有することを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の鋼。
  7. 前記ニオブおよびバナジウムの全含量(Nb+V)が、前記ニオブ含量とバナジウム含量との間の比(Nb/V)に関して、これらの元素の含量ならびにこれらの間の比が、座標D、E、F
    D:[4.25;0.55]
    E:[4.25;3.5]
    F:[6.7;0.55]
    によって規定される領域内にあるようにバランスされたことを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の鋼。
  8. 前記ニオブおよびバナジウムの全含量(Nb+V)が、前記ニオブ含量とバナジウム含量との間の比(Nb/V)に関して、これらの元素の含量ならびにこれらの間の比が、座標G、H、I
    G:[4.5;0.55]
    H:[4.5;3.0]
    I:[6.4;0.55]
    によって規定される領域内にあるようにバランスされたことを特徴とする、請求項7に記載の鋼。
  9. 前記鋼の炭素および窒素の全含量が、1.4および2.0%の間、好ましくは1.60および1.90%の間にあることを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の鋼。
  10. 前記鋼の炭素および窒素の全含量が、1.65および1.80%の間にあることを特徴とする、請求項9に記載の鋼。
  11. 0.2〜1.2%のSi、好ましくは0.4〜0.8%のSiを含有することを特徴とする、請求項1から10のいずれかに記載の鋼。
  12. 0.55〜0.70%のSiを含有することを特徴とする、請求項11に記載の鋼。
  13. 0.1〜0.5%のMn、好ましくは0.2〜0.4%のMnを含有することを特徴とする、請求項1から12のいずれかに記載の鋼。
  14. 3〜6%のCr、好ましくは3.5〜4.5%のCrを含有することを特徴とする、請求項1から13のいずれかに記載の鋼。
  15. 3.8〜4.2%のCrを含有することを特徴とする、請求項14に記載の鋼。
  16. 5〜15%の(Mo+W/2)、好ましくは9〜12%の(Mo+W/2)を含有することを特徴とする、請求項1から15のいずれかに記載の鋼。
  17. 4.0〜5.1のMoおよび5.0〜7.0%のWを含有することを特徴とする、請求項16に記載の鋼。
  18. 4.4〜4.9のMoおよび6.1〜6.7%のWを含有することを特徴とする、請求項17に記載の鋼。
  19. 5.0〜14.0%のCo、好ましくは8.0〜10.0%のCo、さらにより好ましくは8.8〜9.3のCoを含有することを特徴とする、請求項1から18のいずれかに記載の鋼。
  20. 2.0〜2.3%のNbおよび3.1〜3.4%のVを含有することを特徴とする、請求項1から19のいずれかに記載の鋼。
  21. 前記請求項のいずれか一項に記載の鋼を含むことを特徴とする、熱間加工またはチップ切削機械加工または冷間加工用の用具、あるいは先進的機械要素。
  22. 前記鋼が、950〜1050℃のオーステナイト化温度で焼入れされ、550〜600℃の焼戻し温度で3×1h焼戻しされ、50〜55HRCの範囲の硬度を有することを特徴とする、請求項21に記載の熱間加工用工具または先進的機械要素。
  23. 前記鋼が、1000〜1250℃のオーステナイト化温度で焼入れされ、480〜580℃の焼戻し温度で3×1h焼戻しされ、60〜70HRCの範囲の硬度を有することを特徴とする、請求項21に記載のチップ切削機械加工または冷間加工用の工具。
  24. 熱間加工またはチップ切削機械加工または冷間加工用の工具、あるいは先進的機械要素の製造方法であって、
    鋼溶融物を製造し、前記鋼溶融物をガスアトマイジングして鋼の粉末を形成し、前記鋼粉末を、熱間静水圧プレス、いわゆるHIPによって固めて、請求項1から14のいずれかに記載の化学組成の、工具のほぼ最終形状を有する鋼素材(blank)または工具素材(blank)を形成し、それを950〜1250℃のオーステナイト化温度で焼入れし、480〜650℃の焼戻し温度で3×1h焼き戻して、前記鋼に、50〜70HRCの範囲の硬度と、MX型炭化物含量が15体積%以下であり、MX型炭化物の少なくとも80%が炭化物の最大伸びで3μm以下の炭化物サイズを有し、M6X型炭化物含量が15体積%以下であり、M6X型炭化物の少なくとも80%が炭化物の最大伸びで4μm以下の炭化物サイズを有する焼戻しマルテンサイトからなる微細構造とを与え、前記工具素材を最終寸法に研削することを含むことを特徴とする方法。
  25. 前記鋼素材を、焼入れおよび焼戻しの前に、鋼素材を熱間加工および/または冷間加工して、工具素材を形成することを特徴とする、請求項24に記載の熱間加工またはチップ切削機械加工または冷間加工用の工具、あるいは先進的機械要素の製造方法。
  26. 工具が、例えばPVDまたはCVDにより、表面被覆されることを特徴とする、請求項24に記載の熱間加工またはチップ切削機械加工または冷間加工用の工具、あるいは先進的機械要素の製造方法。
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