JP2009504842A - フィルム及びフィルムの製造方法。 - Google Patents

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Abstract

ポリエチレンポリマー又はコポリマーと、環状脂肪族金属塩とを備えたフィルム物品が開示される。インフレート及びキャストポリエチレンフィルムの製造方法が示される。このフィルムは、ステアレート含有化合物を含む、フィルムの性質を向上させるために用いられる様々な添加剤も含んでいてもよい。本発明の或る実施形態において用いられる添加剤は、このプロセスで形成されるフィルムのヘーズを減少させ、それにより望ましい低レベルの曇りを提供し得る。亜鉛ステアレートは、曇りが少ないポリエチレンフィルムを製造するのに用いられ得る1つの添加剤である。
【選択図】 なし

Description

発明の背景
ポリマー組成物は、幅広い様々な物品への製造のために、溶融状態にされ得る。このような物品は、フィルム、ファイバ及びチューブを含み得る。押出成形、ブロー成形、モールディング、圧縮成形及び射出成形を含んだ様々なポリマー加工技術が知られており、これらにおいて、溶融状態にあるポリマーは、冷却されて固体の塊へと付形される。各々のプロセスは、ポリマーに対して、独自な特定の物理的及び化学的な影響を及ぼす。更には、各々のプロセスは、ポリマーに要求される性能を最小のエネルギーを使用し且つ最大の製造速度で正確に達成するようにカスタマイズされる。一般的に、或る1つのタイプのポリマー加工技術における或る1つの化合物又は処方の使用は、その他のタイプの加工技術における同じ処方の使用が成功することを予測させない。特定の処方が特定のタイプのポリマー加工に適しているか否かを判定するには、広範な試験及び実験が必要である。
熱可塑性組成物は、広範な使用を促進するための或る物理的特徴を示さねばならない。特にポリオレフィンにおいては、例えば、結晶化時における結晶の配置の均一性が、時折、効果的で強靭で且つ多用途のポリオレフィン物品を提供するために必要となる。所望の物理的性質を達成するために、モールディング又は二次加工中におけるポリオレフィンの結晶成長のための核生成サイトを提供すべく、或る化合物又は組成物が用いられ得る。成核剤は、熱可塑性ポリマーの結晶構造を変更するものとして知られている。
成核剤の使用は、結晶化の温度及び速度を増加させ得る。このような成核化合物を含んだ組成物は、非成核のポリオレフィンよりも、非常に速い速度で結晶化する。より高温での結晶化は、加工サイクル時間の短縮と、剛性などの物理的性質の様々な向上とをもたらす。
成核剤は、溶融状態にある熱可塑性処方の冷却の間における結晶成長のための核生成サイトを提供する。このような核生成サイトの存在は、より多数のより小さな結晶をもたらす。より小さな結晶がそこに形成された結果、目的の熱可塑性材料の透明化が達成され得る。しかしながら、優れた透明性が常に結果として現れるわけではない。結晶の大きさがより均一であれば(及びより小さければ)、光の散乱はより小さくなる。このようにして、熱可塑性物品の透明性自体が向上され得る。従って、熱可塑性の成核化合物は、高められた透明性と、向上した物理的性質と、より速い処理とを提供し得るので、工業的に重要である。
ジベンジリデンソルビトール誘導体は、ポリプロピレン最終製品において一般的に使用される成核化合物である。Millikem Chemicalから、商標Millad(登録商標)3988として入手可能な1,3−O−2,4−ビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトール(ここでは、以下、DMDBSとする)などの化合物は、優れた成核能及び透明化特性をポリプロピレンに提供する。
良く知られた他の成核化合物は、ナトリウムベンゾエート、ナトリウム2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェート(Asahi Denka Kogyo K. K.からの、「NA−11(登録商標)」として知られている)、アルミニウムビス[2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェート](Asahi Denka Kogyo K. K.からの、「NA−21(登録商標)」としても知られている)及び滑石を含んでいる。
米国特許第6599971号及び6562890号は、各々、ポリプロピレンにおいてヘキサヒドロフタル酸(HHPA)の金属塩を使用して、ポリプロピレンに所望の性質を提供することを開示している。米国特許第6562890号は、例えば、押出成形プロセスの際、ポリプロピレンホモポリマー中のカルシウムステアレートと共にHHPA二ナトリウム塩を押出すことを教示している。ポリプロピレンの押出の後に、射出成形を行い、ポリプロピレンの50ミルPPプラークを形成する。Killion単軸押出機がこのプロセスで使用される。引用文献の例に従うと、このポリプロピレンは、押出ダイに通される。開示された押出成形プロセスでは、リチウムステアレートが、押出ダイに通されたいくつかのポリプロピレンサンプルにおいて酸捕捉剤として使用された。
米国特許第6599971号は、ポリプロピレン(PP)ホモポリマーにおいて使用され、Killion単軸押出機で溶融配合され、押出ダイに通されることによってプラークへとモールディングされる様々なHHPA化合物を開示している。様々なHHPA化合物のモールディングされたポリプロピレンプラーク中での性能が、この文献で述べられているように、カルシウムステアレート及びリチウムステアレートなどの酸捕捉剤を使用して測定された。この特許は、また、ポリエステルポリマーの核生成を開示している。
ポリマーの押出成形は、押出成形プラスチック物品を製造する一般的な方法である。しかしながら、ポリマーを加工する他のプロセスが知られている。加工技術、温度などは、様々なタイプのポリマー加工技術間で非常に様々である。一般的に、或る1つのタイプの加工(押出成形など)において使用される何れかの特定の処方が、異なる温度、機械的加工方法、硬化時間などを使用する別のタイプのポリマー加工技術においても適し得る又は働き得るかは、予測可能でないし又は確かでない。さらに、各々のタイプのポリマーは、それ自身で独特の性質を提供し、或る1つのタイプのポリマーと共に使用される添加剤又は手順が、他のポリマーを用いて十分に働くかは予測可能ではない。
図面の簡単な説明
当業者に示される最良の形態を含んだ本発明の十分且つ実施可能な開示が、本明細書に述べられている。図1は、本発明において適用され得るインフレートフィルム押出成形プロセスを概略的に示している。図2は、更にここで説明されるキャストフィルムプロセスを示している。
発明の詳細な説明
ここで、本発明の実施形態への参照がなされ、これら実施形態の1つ以上の例は、以下に述べられる。各例は、本発明を限定するものとしてではなく、本発明を説明する目的で提供されている。実際に、本発明の様々な変更及び変形が、本発明の範囲及び真意から逸脱することなく行われ得ることは、当業者には明らかであろう。
ポリエチレンフィルムは、産業において特定の用途を見出した1つのタイプのフィルムである。過去、ポリエチレンフィルムは、ポリエチレンフィルムにおける曇りのせいで、比較的劣る光学的性質を提供していた。ポリエチレンフィルム産業においては、このフィルムの物理的性質を維持又は向上させながら、曇りを減らし且つこのようなフィルムの光学的透明度を向上させることが望ましい。本発明は、改良されたポリエチレンフィルムと、改良されたポリエチレンベースのフィルムの製造方法とを対象としている。
驚くべきことに、或る添加剤をポリエチレン中で特定の環状脂肪族塩成核剤と共に用いることは、このポリエチレンを用いてつくられたフィルムの性質を向上させ得ることが発見された。共添加剤として脂肪酸塩をこのような成核剤と共に使用することは、フィルムの製造において利益を提供する。このような脂肪酸塩は、亜鉛、カルシウム、リチウム、マグネシウム又はナトリウムのステアレートを含み得る。亜鉛ステアレートは、本発明の実施において、特に有利であり得る。本発明では、少なくとも1つの環状脂肪族塩成核剤を脂肪酸塩の共添加剤(C12−C22アニオンと、カチオンとを有している)と共に具備した添加剤パッケージが用いられる。カチオンは、亜鉛、カルシウム、ナトリウム、リチウム、マグネシウム、及び、その他、脂肪酸塩において用いられるものであり得る。本発明は、ここで更に説明するように、様々な密度のポリエチレンにおいて適用され得る。
環状脂肪族塩の成核剤を使用する場合、本発明の1つの特定の実施形態では、ヘキサヒドロフタル酸(HHPA)塩化合物が用いられ得る。この化合物は、例えば、カルシウム対イオンを含む対イオンを含んでいる。カルシウムは、共添加脂肪酸塩と共に用いられる場合、他の対イオンと比べて、より低度の曇りを提供するのに特に効果的であることが分かっている。
12−C22アニオンと或る特定の金属のカチオンとからなる脂肪酸塩の組み合わせは、高められた透明性を提供し、ヘーズを低減し得る。亜鉛、カルシウム、ナトリウム、リチウム、マグネシウム及びその他の金属が、このような脂肪酸塩において使用され得る。亜鉛での結果が特に良好であるということが分かっている。カルシウム含有成核剤化合物及び亜鉛ステアレート共添加剤は、非常に好適な性質をインフレートフィルムに提供することが分かっている。このようなフィルムは、このフィルムの物理的性質を維持し、いくつかの例ではそれらを高めながら、ヘーズを低減する。
本発明の実施では、約0.910乃至約0.965グラム/ccのポリエチレン密度範囲が特に有用である。更に、他の用途では、約0.910乃至0.940グラム/ccの範囲内にある鎖状低密度が用いられる。本発明の更に他の適用は、約0.940乃至約0.965グラム/ccの範囲内にあるより高密度のポリエチレンを用い得る。
定義
1.「環状脂肪族金属塩」は、非芳香環式の炭素環構造と対イオンとしての金属イオンとを有し、イオン性の塩を形成している化合物を指す。
2.「ポリエチレンポリマー又はコポリマー」は、本質的に如何なるタイプのポリエチレン(「PE」又は「PEフィルム」)をも指し、(例えば)、均一触媒PEとしても知られたチーグラー・ナッタ及び/又はメタロセン触媒ポリエチレンを含んでいる。
3.本明細書の目的のための「フィルム」は、限定はされないが、吹込成形、キャスティング、延伸又はコーティングのプロセスによってつくられた物品を指す。これらフィルム製造プロセスにおいてつくられるフィルムの典型的な厚さは、250ミクロン以下であり、いくつかの例では、75ミクロン以下である。
4.用語「インフレートフィルム」は、図1と関連して示され且つ説明されるプロセスと、図1に関するここでの検討とに従ってつくられるフィルムを指す。それは、当産業において「ダブルバブル」プロセスと名付けられたプロセスも含み得る。
5.用語「ジカルボキシレート」は、ジカルボン酸から誘導された有機金属塩、すなわち、分子上に2つのカルボン酸単位を有している化合物を指す。これは、限定はされないが、説明のための以下の例を含み得る。
Figure 2009504842
6.用語「熱可塑性材料」は、十分な熱へ曝露されると溶融し、その後、十分に冷却されると固化するポリマー材料を意味するように意図されている。この用語は、半結晶質及びアモルファスの双方のポリマーを含み得る。そのような定義の内にあることが意図され、本発明の実施において適用され得る特定のタイプのポリマーは、限定なしに、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン、(シンジオタクティック又はアイソタクティック)ポリブチレン及びこれらの何れかの組み合わせなど)、ポリアミド(ナイロンなど)、ポリウレタン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレートなど)、前記ポリマーのコポリマーなど、及び、これらのあらゆる組み合わせを含んでいる。
機能強化された本発明のフィルムのその他の性質
本発明によって達成されるであろう光学的及び物理的性質の向上は、包装作業及び包装性能の増進をもたらし得る。例えば、向上された弾性率及び剛性は、それが作業の速度及び質を向上させるので、包装作業において望まれる性質である。包装の向上した光学は、フィルム又は包装のシェルフアピールを向上させるのに望まれる。向上した光学は、他の物理的性質の損失なしに望まれる。本発明において実施され、向上した物理的性質から利益を得ることができる包装作業は、限定はされないが、よこ型製袋充填封止、垂直製袋充填封止、製袋、フィルムラッピング作業、フィルム、リッドストック(lidstock)及びパウチの形成を含んでいる。多層構成も、本発明の使用から利益を得ることができる。
本発明は、或る適用において、ポリエチレンポリマー又はコポリマーを伴う環状脂肪族金属塩の添加を用いて、向上した性質を有したフィルムを形成する。本発明の或る特定の実施形態では、脂肪酸塩は、アニオンとカチオンとを含んでおり、この脂肪酸塩のアニオンは、少なくとも1つのC18(ステアリン酸)炭化水素鎖を備えている。
本発明の他のより特別な実施形態では、様々なヘキサヒドロフタレート(HPPA)塩の化合物、このようなフィルム物品において確認されるのと類似した化合物:
Figure 2009504842
を使用できるであろう。
インフレートフィルム物品は、更に、例えば、ステアリン酸型の化合物などのC12乃至C22脂肪酸化合物を備えるか又は含んでいてもよい。更には、環状脂肪族金属塩は、上で示したような炭素環構造とカチオン又は金属とを含んだジカルボキシレート塩を備えていてもよい。
厚さが約250ミクロン未満のインフレートフィルムがつくられ得る。他の適用では、厚さが約75ミクロン未満の、又は、いくつかの例では約25ミクロン未満のフィルムがつくられ得る。インフレートフィルム物品が本発明の実施において特に有用であるが、他のタイプのフィルム製造プロセスも用いられ得る。
本発明の或る適用では、ポリエチレンポリマー又はコポリマーと、環状脂肪族金属塩とを備えたフィルムであって、前記環状脂肪族塩が、式(1)
Figure 2009504842
に従う化合物を更に備えており、
ここで、M1及びM2は、カルシウム、ストロンチウム、リチウム、亜鉛、マグネシウム及び一塩基性アルミニウムから互いに独立して選択され、
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、及びR10は、水素及びC1〜C9アルキルからなる群より互いに独立して選択され、
更に、互いに隣接して位置した何れか2つのR3〜R10アルキル基は任意に結合して炭素環を形成していてもよいフィルムがつくられる。
本発明のこの適用では、要求されているわけではないが、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、及びR10の各々は水素を備え得る。更に、M1及びM2は、1つのカルシウムイオンとして一体にされていてもよい。
本発明を実施する或る方法は、(a)ポリエチレンポリマー又はコポリマーを提供する工程と、(b)前記ポリエチレンポリマー又はコポリマーを環状脂肪族金属塩とブレンドして、ブレンドポリエチレン材料を形成する工程と、(c)前記ブレンドポリエチレン材料を吹いて膨らませる工程と、(d)フィルムを形成する工程とを備えていてもよい。
本発明の実施では、フィルムは、いくつかの異なる手段、ブロー成形、キャスティング、延伸によってつくられてもよく、ポリエチレンを、単層フィルム又は共押出フィルムの唯一の成分として又は多くの成分のうちの1つとして有した単層フィルム又は共押出フィルムのどちらかでもよい。
酸捕捉剤化合物は、この方法においては、吹いて膨らませる工程(c)の前に適用されてもよい。この方法において用いられる酸捕捉剤化合物は、本質的には、どのような脂肪酸塩を、例えば、亜鉛ステアレートなどのステアレートを備えていてもよい。亜鉛ステアレートは、ここで例において示されるように、驚くほどに有益な結果を提供することが確認されている。
この方法では、1つ又は2つのカチオンを備え、前記カチオンのうちの少なくとも1つはカルシウムであるジカルボキシレート塩を用いてもよい。
非常に望ましい性質を熱可塑性物品に提供するために、ヘキサヒドロフタル酸(HHPA)の特定の金属塩を備えた化合物及び組成物が提供される。本発明のHHPA誘導体は、このような熱可塑性材料用の成核剤及び/又は透明化剤として有用であり、実用的であり且つ取扱いが容易である。このような化合物は、熱可塑性材料に添加されると、良好な(そして、時折優れた)結晶化温度、剛性及び酸捕捉剤との共存性(compatibility)を提供する。
ここで使用される用語ポリオレフィン又はポリオレフィン樹脂は、少なくとも1つの半結晶質ポリオレフィンからなるあらゆる材料をも包含するように意図されている。例は、ポリエチレン、アイソタクティック及びシンジオタクティックポリプロピレン、ポリ(4−メチル)ペンテン、ポリブチレン、及び、組成物中の密度が高いか又は低いこれらのあらゆるブレンド又はコポリマーを含んでいる。本発明のポリオレフィンポリマーは、脂肪族ポリオレフィン、及び、少なくとも1つの脂肪族オレフィンと1つ以上のエチレン性不飽和コモノマーとから得られるコポリマーを含んでいてもよい。
環状脂肪族金属塩の合成
本発明の実施では、本発明において適用され得る環状脂肪族塩を、米国特許第6562890号(欄7、例1及び2)に説明された合成手順に従ってつくられてもよい。カルシウムHHPA(又は他のHHPA塩)は、当業者に認識されているように、シス−二ナトリウムHHPAについて米国特許第6562890号に示された方法と類似した方法でつくられ得る。
インフレートフィルムの製造
図1を参照すると、インフレートフィルムが製造され得る。インフレートフィルム押出機20が図1に示されている。溶融状態のポリマー又は樹脂22は、配合樹脂(ここでは、例において説明される)から始めることによりつくられ、この配合樹脂は、成核剤、酸捕捉剤などを含む説明した様々な添加物を含有している。溶融状態のポリマー又は樹脂22は、スクリュー21によって、図1に示すように左から右へ、矢印の方向に沿って押し出される。溶融状態のポリマー22は、スクリーンパック26を通過し、ヒーター28によって加熱される。他の例では、ヒーターは、押出ブロック24の長さ全体に沿って設けられていてもよい。溶融状態のポリマー22はダイ29を通過し、マンドレル32を越える。エアライン30は、圧縮空気を提供し、前記溶融状態のポリマー22を吹いて膨らませて、空冷環34の先でインフレートポリマーバブル36にする。空冷環34は、ポリマーバブル36の冷却を制御して、成形されるフィルム42をつくる。インフレートポリマーバブル36は、環状(又はチューブ状)であり、側面図が図1に示されている。ポリマーに向けて空気を放出し、ポリマーからなるチューブ状の「バブル」を形成することは、ここでは、ポリマーを「吹いて膨らませる」と呼び、ポリマーは、図1に示されるように、上に向かって進んでいく。
バブル36は、チューブ状に付形され、結晶化温度Tc未満に冷却される。次に、ポリマーは、ローラーで延ばされて扁平チューブにされるか、又は、巻上げられる。インフレートポリマーバブル36は、ガイドロール38a〜bを通り過ぎ、ニップロール40に通される。バブル36は、ニップ40によって封止され、そのために空気は容易には漏れ出せない。ひとたび射出されると、バブル36は、永続的な成形マンドレルのように振舞う。バブル36はフィルム42となり、これは、処理バー44上に通され、様々なガイドロール46a〜eの間で延ばされて、巻上げロール48に到達してもよい。流れ方向(すなわち、進行方向)での延伸は、ニップロール40からの張力によって誘起され得る。
キャストフィルムの製造
本発明の実施では、ここで開示される新規な組成物を使用して、キャストフィルムをつくることもできる。キャストフィルムは、キャストフィルム製造産業において知られている技術を使用してつくられてもよく、本発明は、キャストフィルム形成技術に同様に適用してもよい。ポリエチレンポリマー又はコポリマーと、環状脂肪族金属塩と、脂肪酸塩とを備えたキャストフィルムであって、前記脂肪酸塩は、C12乃至C22のアニオンと、亜鉛、カルシウム、リチウム、マグネシウム及びナトリウムからなる群から選択されるカチオンとを有しているキャストフィルムが製造されてもよい。
図2を参照すると、キャストフィルムプロセス60が示されている。溶融状態のポリマーが、押出機61からダイ62の位置で、ホットフィルム63の形態で現れる。このホットフィルム63は、配合樹脂(ここでは、例において説明される)を用いてつくられ、この配合樹脂は、説明したように、成核剤、酸捕捉剤などを含んだ様々な添加物を含有している。溶融状態のポリマーは、ダイ62を通過し、シート又はフィルム63を形成し、次に、シートとして低温ロール64及び65上に「キャスト」されて、冷却及び結晶化して冷却フィルム66になる。多くの例では、フィルム63は、ポリマーを完全に結晶化温度Tc未満に冷却して結晶化するために、一連の複数の低温ロール上に通される。次に、フィルム66は、アイドラロール67及び67aに沿って通され、ニップロール68a〜bの間に通され、動力付のキャリアロール69〜70へと到達してもよい。フィルムは、処理バー(図示せず)上に通され、次に、トリマー71で切り開かれてもよい。フィルム66の端は、フィルムのエッジが望ましい厚さとは異なる厚さになり得るときには、トリマーによって切り取られてもよい。また、トリミングは、ニップロール72a〜b及び巻上げロール73に到達する前のフィルムロール幅の制御を可能にする。フィルムは、保管及び運搬のために、巻上げロール73上に巻上げられる。キャスト及びインフレートフィルムプロセスは、図1及び2の比較から分かるように、フィルムをつくるのに使用される幾何及び機器の点で明らかに異なる。押出成形の形態におけるこれらの違いは、各々のタイプのフィルムの冷却及び変形モードの違いとなり、分子配向の違いと、それゆえフィルムの各々の物理的性質の違いとをもたらす。キャストフィルムプロセスは、典型的には、インフレートフィルムプロセスよりも速い速度で冷却し、結果として、2つのフィルムタイプ間での結晶性の違いをもたらす。結晶性の違いは、結果として、キャストフィルム及びインフレートフィルムタイプ間における光学的及び物理的性質の違いとなるであろう。キャストフィルムプロセスは、分子配向が主に1つの方向にある(ここでは「一軸の分子配向」と呼ばれる)ことを意味する一軸変形モードを主に有しているフィルムを製造する。インフレートフィルムプロセスは、二軸分子配向をもたらす二軸配向変形モードを有している。分子配向の違いは、結果として、フィルムの各々の物理的性質の違いとなる。物理的性質の違いは、弾性率及び耐衝撃性などの性質において確認され得る。
例1:
LLDPEにおけるカルシウムHHPA
フィルム産業において一般的であり、立方センチメートル当たり0.917gの密度を有している鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)に対し、1000ppmの下記カルシウムHHPA化合物:
Figure 2009504842
の混合物が適用された。
上述の化合物及び標準的な安定化パッケージ(500ppmのIrganox(登録商標) 1010、1000ppmのIrgafos 168、及び800ppmの亜鉛ステアレート)も、この処方に添加された。得られた混合物は、物理的にブレンドされ、二軸スクリューで混ぜ合わされ、ペレット化された。次に、得られた配合樹脂は、標準的なインフレートフィルムプロセスを使用し、2.5の膨張比で、25ミクロンの厚さのフィルムにされた。得られたフィルムは以下の性質を有していた。
Figure 2009504842
Figure 2009504842
例2:MDPEにおけるカルシウムHHPA
フィルム産業で一般的であり、立方センチメートル当たり0.934グラムの密度を有しているMDPEに、1000ppmのカルシウムHHPAの混合物及び標準的な安定化パッケージ(500ppmのIrganox(登録商標) 1010、1000ppmのIrgafos 168、及び800ppmの亜鉛ステアレート)が添加された。得られた混合物は、物理的にブレンドされ、二軸スクリューで混ぜ合わされ、ペレット化された。次に、得られた配合樹脂は、標準的なインフレートフィルムプロセスを使用し、約2.5の膨張比で、25ミクロンの厚さのフィルムにされた。
得られたフィルムは、以下の性質を有していた。
Figure 2009504842
Figure 2009504842
例3:
様々なタイプのポリエチレンにおけるカルシウムHHPA
いくつかのタイプのポリエチレン(PE)に、1000ppmのカルシウムHHPAの混合物及び標準的な安定化パッケージ(500ppmのIrganox(登録商標) 1010、1000ppmのIrgafos 168、及び800ppmの亜鉛ステアレート)が添加された。得られた混合物は、物理的にブレンドされ、単軸スクリューで混ぜ合わされ、ペレット化された。次に、得られた配合樹脂は、標準的なインフレートフィルムプロセスを使用し、約2.0の膨張比で、約50ミクロンの厚さのフィルムにされた。得られたフィルムは、以下の光学的性質を有していた。
Figure 2009504842
例4:様々な厚さのLLDPEフィルムの光学的性質
フィルム産業において一般的なLLDPEに、約1000ppmのカルシウムHHPAの混合物及び標準的な安定化パッケージ(500ppmのIrganox(登録商標) 1010、1000ppmのIrgafos 168、及び800ppmの亜鉛ステアレート)が添加された。得られた混合物は、物理的にブレンドされ、単軸スクリューで混ぜ合わされ、ペレット化された。次に、得られた配合樹脂は、標準的なインフレートフィルムプロセスを使用して、様々な厚さのフィルムにされた。得られたフィルムは、透明化及び非透明化フィルムヘーズの双方について、以下の性質を有していた。
Figure 2009504842
例5:様々な透明化剤を使用したLLDPEフィルムの光学的性質
フィルム産業において一般的なLLDPEに、様々な強力透明化剤の混合物及び標準的な安定化パッケージ(500ppmのIrganox(登録商標) 1010、1000ppmのIrgafos 168、及び800ppmの亜鉛ステアレート)が添加された。得られた混合物は、物理的にブレンドされ、単軸スクリューで混ぜ合わされ、ペレット化された。次に、得られた配合樹脂は、標準的なインフレートフィルムプロセスを使用して、約2ミルの厚さのフィルムにされた。得られたフィルムは、以下の性質を有していた。
Figure 2009504842
例6:透明化樹脂のWVTR
フィルム産業において一般的なLLDPEに、1000ppmのカルシウムHHPAの混合物及び標準的な安定化パッケージ(500ppmのIrganox(登録商標) 1010、1000ppmのIrgafos 168、及び800ppmの亜鉛ステアレート)が添加された。フィルム産業において一般的なMDPE(密度=0.934g/cc)に、1000ppmのカルシウムHHPA及び標準的な安定化パッケージ(500ppmのIrganox(登録商標) 1010、1000ppmのIrgafos 168、及び800ppmの亜鉛ステアレート)の混合物が添加された。次に、得られた配合樹脂は、標準的なインフレートフィルムプロセスを使用し、2.5の膨張比で、25ミクロンの厚さのフィルムにされた。
次に、水蒸気透過度(WVTR)が、ASTM F 372−94を使用して測定された。結果は以下の表に示される。
Figure 2009504842
例7:LLDPEフィルムの光学的性質に対するHHPA対イオンの効果
フィルム産業において一般的なLLDPEに、HHPA塩の混合物及び安定化パッケージ(500ppmのIrganox(登録商標) 1010、1000ppmのIrgafos 168、及び800ppmのステアリン酸亜鉛)が添加された。
HHPA塩の種類は、その対イオンに応じて様々であった。対イオンは、亜鉛、ナトリウム、リチウム、カルシウム及びマグネシウムを含んでいた。得られた混合物は、物理的にブレンドされ、単軸スクリューで混ぜ合わされ、ペレット化された。次に、得られた配合樹脂は、標準的なインフレートフィルムプロセスを使用して、約50ミクロンの厚さのフィルムにされた。
ヘーズは、ASTM D 1003(「透明プラスチックのヘーズ及び光線透過率の標準試験法」)、手順Aに従って測定された。この試験の手順は、ASTM D 1003のセクション5に記載されているようなヘーズメーターを用いるものであり、この測定についての工業標準規格であると考えられている。
驚くべきことに、カルシウムの対イオンは、他の対イオンと比べて実質的に向上されたヘーズレベルを示した。これは、予期せぬ結果であり、非常に有益である。
得られたフィルムは、以下の性質を有していた。
Figure 2009504842
例8:LLDPEフィルムの光学的性質に対する酸捕捉剤のタイプの効果
フィルム産業において一般的なLLDPEに、(1000ppmの)カルシウムHHPAの混合物及び標準的な安定化パッケージ(500ppmのIrganox(登録商標) 1010、1000ppmのIrgafos 168、及び800ppmの酸捕捉剤)が添加された。酸捕捉剤の種類は様々であり、亜鉛ステアレート(ZnSt)、カルシウムステアレート(CaSt)、ナトリウムステアレート(NaSt)を含んでいた。得られた混合物は、物理的にブレンドされ、単軸スクリューで混ぜ合わされ、ペレット化された。次に、得られた配合樹脂は、標準的なインフレートフィルムプロセスを使用して、約2ミルの厚さのフィルムにされた。ZnStの使用が、試験された他のステアレート化合物に比べて、ヘーズにおける予期せぬ及び有意な利益を提供したことが驚くべきことに発見された。得られたフィルムは、以下の性質を有していた。
Figure 2009504842
例9:キャストフィルムプロセスによってつくられたポリエチレンにおけるCaHHPAの効果
フィルム産業において一般的なLLDPE(密度=0.917g/cc)に、1000ppmのカルシウムHHPAの混合物及び標準的な安定化パッケージ(500ppmのIrganox(登録商標) 1010、1000ppmのIrgafos 168、及び800ppmの酸捕捉剤)が添加された。得られた混合物は、物理的にブレンドされ、単軸スクリューで混ぜ合わされ、ペレット化された。次に、得られた配合樹脂は、標準的なキャストフィルムプロセスを使用して、約25ミクロンの厚さのフィルムにされた。得られたフィルムは、以下の性質を有していた。
Figure 2009504842
例10:HDPEにおけるカルシウムHHPAの効果
フィルム産業において一般的であり、立方センチメートル当たり0.958グラムlcの密度を有しているHDPEに、カルシウムHHPA(1000ppm)の混合物及び標準的な安定化パッケージ(500ppmのIrganox(登録商標) 1010、1000ppmのIrgafos 168、及び800ppmの酸捕捉剤)が添加された。得られた混合物は、物理的にブレンドされ、単軸スクリューで混ぜ合わされ、ペレット化された。次に、得られた配合樹脂は、標準的なインフレートフィルムプロセスを使用して、約2ミルの厚さのフィルムにされた。得られたフィルムは、以下の性質を有していた。
Figure 2009504842
本考察は、単に例示的な実施形態を説明したものであって、本発明のより広い観点を限定するように意図されたものではなく、より広い観点が例示的な構成において具現化されることは当業者によって理解される。本発明は、添付の図面の例によって示される。
本発明において適用され得るインフレートフィルム押出成形プロセスの概略図。 ここで説明されるキャストフィルムプロセスを示す図。

Claims (30)

  1. インフレートフィルムであって、
    a)約0.910乃至約0.965グラム/ccの密度及び二軸分子配向を有したポリエチレンポリマー又はコポリマーと、
    b)環状脂肪族金属塩と
    を備えたインフレートフィルム。
  2. 請求項1記載のインフレートフィルムであって、
    (c)脂肪酸塩
    を更に備えたインフレートフィルム。
  3. 請求項2記載のインフレートフィルムであって、前記脂肪酸塩が、C12−C22のアニオンと、カチオンとを備え、前記カチオンが、亜鉛、カルシウム、リチウム、マグネシウム及びナトリウムからなる群より選択されるインフレートフィルム。
  4. 請求項3記載のインフレートフィルムであって、前記カチオンが亜鉛を備えたインフレートフィルム。
  5. 請求項1記載のインフレートフィルムであって、前記環状脂肪族金属塩が、式(I)
    Figure 2009504842
    に従う化合物を更に備えており、
    ここで、M1及びM2は、カルシウム、ストロンチウム、リチウム、亜鉛、マグネシウム及び一塩基性アルミニウムからなる群より互いに独立して選択され、更に、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、及びR10は、水素及びC1〜C9アルキルからなる群より互いに独立して選択され、更に、互いに隣接して位置した何れか2つのR3〜R10アルキル基は任意に結合して炭素環を形成していてもよいインフレートフィルム。
  6. 請求項5記載のインフレートフィルムであって、M1及びM2はまとめて1つ以上カルシウムイオンとして存在しているインフレートフィルム。
  7. 請求項5記載のインフレートフィルムであって、2ミルのインフレートフィルム厚さの場合に、ASTM D 1003に従って測定されるヘーズが約26%未満であるインフレートフィルム。
  8. 請求項1記載のインフレートフィルムであって、厚さが約3ミル未満であるインフレートフィルム。
  9. インフレートフィルムであって、
    二軸分子配向及び約0.910乃至約0.965グラム/ccの密度を有したポリエチレンポリマー又はコポリマーと、
    構造
    Figure 2009504842
    のジカルボキシレート金属塩と
    を備えたインフレートフィルム。
  10. 請求項9記載のインフレートフィルムであって、脂肪酸塩を更に備えたインフレートフィルム。
  11. 請求項10記載のインフレートフィルムであって、前記脂肪酸塩が、少なくとも1つのステアレート含有化合物を更に備えたインフレートフィルム。
  12. 請求項11記載のインフレートフィルムであって、前記ポリエチレンポリマー又はコポリマーの前記密度が、約0.940乃至約0.965グラム/ccの範囲内に更に限定されたインフレートフィルム。
  13. 請求項11記載のインフレートフィルムであって、前記ポリエチレンの密度が、約0.910乃至約0.940g/ccの範囲内に更に限定されたインフレートフィルム。
  14. 請求項11記載のインフレートフィルムであって、前記ステアレート含有化合物が亜鉛ステアレートを備えたインフレートフィルム。
  15. インフレートフィルムを製造する方法であって、
    (a)二軸分子配向及び約0.910乃至約0.965グラム/ccの範囲内にある密度を有したポリエチレンポリマー又はコポリマーを提供する工程と、
    (b)前記ポリエチレンポリマー又はコポリマーを加熱する工程と、
    (c)前記ポリエチレンポリマー又はコポリマーを、少なくとも1つの環状脂肪族金属塩とブレンドして、ブレンドポリエチレン材料を形成する工程と、
    (d)前記ブレンドポリエチレン材料を吹いて膨らませる工程と、
    (e)インフレートフィルムを形成する工程と
    を備えた方法。
  16. 請求項15記載の方法であって、亜鉛ステアレートが、前記吹いて膨らませる工程の前に、前記ブレンドポリエチレン材料中へと添加される方法。
  17. 請求項15記載の方法であって、
    (f)よこ型製袋充填作業、たて型製袋充填封止、製袋、フィルムラッピング作業、フィルム、リッドストック及びパウチの形成の少なくとも1つを用いて、前記インフレートフィルムを製品へと形成する追加の工程
    を備えた方法。
  18. 請求項15記載の方法であって、前記吹いて膨らませる工程が、約2.5の膨張比を用いる方法。
  19. 請求項15記載の方法であって、形成される前記フィルムは、厚さが約3ミル以下である方法。
  20. インフレートフィルムを製造する方法であって、
    (a)約0.910乃至約0.940グラム/ccの範囲内にある密度を有したポリエチレンポリマー又はコポリマーを提供する工程と、
    (b)前記ポリエチレンポリマー又はコポリマーを加熱する工程と、
    (c)前記ポリエチレンポリマー又はコポリマーを、ジカルボキシレート環状脂肪族金属塩とブレンドして、それによりブレンドポリエチレン材料を形成する工程であって、前記ジカルボキシレート環状脂肪族金属塩は少なくとも1つのカルシウムイオンを有し、前記塩は以下の構造
    Figure 2009504842
    を有している工程と、
    (d)前記ブレンドポリエチレン材料を吹いて膨らませる工程と、
    (e)ヘーズの量が低減されたフィルムを形成する工程と
    を備えた方法。
  21. 請求項20記載の方法であって、亜鉛ステアレートが、前記吹いて膨らませる工程の前に、前記ブレンドポリエチレンポリマー中に添加される方法。
  22. インフレートフィルムであって、
    ポリエチレンポリマー又はコポリマーと、
    環状脂肪族金属塩と、
    脂肪酸塩であって、C12−C22のアニオンと、カチオンとを含み、前記カチオンが、亜鉛、カルシウム、リチウム、マグネシウム及びナトリウムからなる群より選択される脂肪酸塩と
    を備え、
    更に、0.9グラムミル/100インチ2日未満の水蒸気透過度(WVTR)を示すインフレートフィルム。
  23. キャストフィルムであって、
    (a)実質的に一軸の分子配向を有し、約0.910乃至約0.965グラム/ccの密度を有したポリエチレンポリマー又はコポリマーと、
    (b)環状脂肪族金属塩と
    を備えたキャストフィルム。
  24. 請求項23記載のキャストフィルムであって、
    (c)脂肪酸塩
    を更に備えたキャストフィルム。
  25. 請求項24記載のキャストフィルムであって、前記脂肪酸塩が、C12−C22のアニオンと、カチオンとを更に備え、前記カチオンが、亜鉛、カルシウム、リチウム、マグネシウム及びナトリウムからなる群より選択されるキャストフィルム。
  26. 請求項25記載のキャストフィルムであって、前記カチオンが亜鉛を備えたキャストフィルム。
  27. インフレートフィルムの製造におけるポリマーへの適用に適した添加剤パッケージであって、
    環状脂肪族金属塩と、
    脂肪酸塩であって、C12−C22のアニオンと、カチオンとを含み、前記カチオンは、亜鉛、カルシウム、リチウム、マグネシウム及びナトリウムからなる群より選択される脂肪酸塩と
    を備えた添加剤パッケージ。
  28. 請求項27記載の添加剤パッケージであって、前記脂肪酸塩の前記アニオンが、少なくとも1つのC18(ステアリン)炭化水素鎖を備えた添加剤パッケージ。
  29. 請求項27記載の添加剤パッケージであって、前記カチオンが亜鉛を備えた添加剤パッケージ。
  30. 請求項27記載の添加剤パッケージであって、前記脂肪酸塩が、亜鉛ステアレートを備えた添加剤パッケージ。
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