JP2009501556A - 改善された引き裂き抵抗及び柔軟性を有する吸収性物品 - Google Patents

Abstract

使い捨て吸収性物品は、胴体部及び耳を備えてもよい。胴体部は、液体透過性トップシート、バックシート、及びトップシートとバックシートとの間に配置される吸収性コアを備える。耳は、弾性材料及び弾性材料に接合された第１基材を含む。耳は、耳の近位縁に隣接した第１空き領域を有する。耳は、弾性材料に係合する少なくとも１つの機械的接着により胴体部に接合される。

Description

本発明は、おむつのような吸収性物品上での使用のために、引き裂きに対する改善された抵抗を示す、前及び後耳積層体に関する。吸収性物品は、物品の長手方向縁部を形成する材料から結果として生じる改善された柔軟性を有してもよい。

従来のテープ式おむつ、プルオンおむつ、トレーニングパンツ、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁用ブリーフなどの吸収性物品は、尿及び／又は他の身体滲出物を受け入れ及び収容する利益を提供することが、以前から知られている。滲出物を有効に収容するため、物品は、着用者の腰及び脚の周りにぴったりとした適合を提供すべきである。吸収性物品は、トップシート、バックシート、吸収性コア、並びにバリア及び／又はガスケットカフスを備えた胴体部を有することが知られている。従来のテープ式おむつのような物品は一般に、締着装置によって取り外し可能に及び／又は再締着可能に接続される前部及び後部腰区域を包含する。締着装置は一般に、係合部材及び受容部材を備える。係合部材は、接着テープ、フック付きテープ、又は粘着テープであってもよい。受容部材は、係合部材を受容してもよい物品上の要素又は領域、例えば、ポリマーフィルムランディングゾーン（即ち、接着又は粘着テープの受容のため）又はループ付き表面（即ち、フック付きテープの受容のため）であってもよい。係合部材は、受容部材に接合されてもよく、それによって後部腰区域を前部腰区域に相互接続し、並びにそれによって腰開口部及び１対の脚開口部を形成する。

現在のおむつの設計は、頻繁に後耳の使用を包含する。後耳は、胴体部の後部腰区域の長手方向縁部から横方向に延びてもよい。締着装置の係合部材は、後耳に取り付けられてもよい。締着装置が係合されるとき、後耳は、前部腰区域と後部腰区域との間の相互接続部材としての役割を果たし、これは共に腰開口部及び１対の脚開口部を形成する。一般的な後耳構造は、２つの基材の間に積層化されたポリマー材料を伴う。多くの場合、後耳構造は、不織布材料のような、しなやかで、柔軟な、及び着用者の皮膚に刺激のない２つの基材の間に積層化された弾性材料を伴う。弾性フィルムが一般的に使用されるが、それは、フィルムがある程度の伸張を腰周囲に提供するためである。この伸張により、おむつはより好みに応じた適合を提供することができる。更に、伸張能力により、おむつは、おむつの永久的な変形又はおむつの着用者に不快感を生じることなく、着用者によって発揮される力に適応することができる。弾性の後耳には一般的に、同一の広がりを持つ及び同一の広がりを持たないという２つの手法が見られる。

同一の広がりを持つ弾性の後耳は、弾性材料が、隣接する基材層の少なくとも１つと実質的に同一の広がりを持つ後耳である。例えば、１つの市販されている手法では、弾性の後耳は、２つの不織布材料の間に弾性フィルムを備える。後耳が平らに置かれるとき、耳は周囲を有する。弾性フィルムは、この共通の周囲を不織布材料と共有する。同一の広がりを持つ後耳に関する問題は、弾性の性質が不必要な後耳の位置に、弾性フィルムが存在するということである。例えば、後耳は、接着剤、圧力接着、又は当該技術分野において既知の幾つかの他の接着技術により胴体部に接着されてもよい。後耳は一般に、接着部位の内側の（即ち、おむつの長手方向中心線により近い）地点において、弾性の性質を示す必要はない。結果として、接着部位の内側ではいずれの弾性フィルムも不必要であり、及びそれはおむつへの追加費用を表す場合がある。日々製造される数千のおむつにわたって、この追加費用は、それによって埋め合わせとなる消費者の利益もなく、おむつを不必要に高価にする可能性がある。同様な問題が、係合部材が後耳に取り付けられる場所で起こる場合がある。係合部材の後耳への取り付け地点は一般に、弾性フィルムが伸張することを禁じる。この接着部位内及びその外側における過剰の弾性フィルムは不必要であり、及び追加費用となる場合がある。

同一の広がりを持つ弾性後耳に存在する問題に対処する１つの方法は、弾性材料が同一の広がりを持たないようにすることである。同一の広がりを持たない後耳は、耳と完全に重なり合わない弾性材料を有する。例えば、１つの市販されている手法では、後耳は２つの不織布材料の間に弾性フィルムを備える。後耳は、２つの相対する及び実質的に平行な縁部を有し；１つの縁部は胴体部の後部腰領域に最も近く、及びもう１つの縁部は係合部材に最も近い。弾性フィルムは、２つの相対する後耳の縁部と平行に走るが、同じ縁部を共有しない縁部を有する。これは、後耳の中に２つの空き領域を結果として生じる。空き領域は、弾性フィルムが存在しない耳の区域である。空き領域は、不織布材料の１以上の層のような別の基材を含んでもよい。１つの空き領域は、後耳の胴体部への接着位置としての役割を果してもよく、及びもう１つの空き領域は、締着装置の係合部材の後耳への接着位置としての役割を果してもよい。同一の広がりを持たない後耳は、不必要な弾性フィルムを減らすことによりおむつの費用効果を改善するが、これらの耳は欠点を有する可能性がある。

同一の広がりを持たない（並びに、同一の広がりを持つ）耳の１つの共通の問題は、耳を胴体部に接合することに関する。後耳は多くの場合、１以上の接着技術により胴体部に接合される。例えば、製造中に接着剤が胴体部に適用されてもよく、次いで後耳がそこに適用される。後耳を胴体部に接合するための接着剤の使用に関する１つの問題は、過剰適用に関する。接着剤は多くの場合、胴体部の長手方向縁部に隣接して適用される。長手方向縁部へのこの近接は、接着剤が胴体部の縁部を超えて適用されることを結果として生じる可能性があり、これは無駄になる接着剤を結果として生じ、及び物品の製造費用を増加する。更に、接着剤のスプレーしぶきは、加工ラインを汚染し、それによって欠陥を増やし、及びより頻繁なライン停止を促す可能性がある。

接着剤接着に関連する別の問題は、接着剤接着の強度に関連する。上記のように、後耳は一般に、２つの不織布材料の間に弾性フィルムを含む。同様に、胴体部の最も外側及び最も内側の平面は、典型的には不織布材料である（即ち、不織布の外側カバー又は不織布のトップシート）。後耳を胴体部に接着剤により接合することにより、接着剤は２つの不織布材料（即ち、後耳の不織布及び胴体部の不織布）を有効に係合及び接合している。２つの不織布の間の接着剤接着は、おむつが適用されるときに伸長力を被る後耳にとって、必要な引張り強度を欠く場合がある。後耳と胴体部の接続を更に強化するために、機械的接着が頻繁に使用される。

多様な機械的接着技術が当該技術分野において既知である。１つのこうした技術は圧力接着であり、これは接着部位において高圧を適用して材料を圧縮して接合させることを伴う。特にポリマー材料に関して、圧力は材料を加熱してそれらが共に流動できるようにしてもよい。冷却に際し、材料は共に融合されてもよいし、及び／又は接着部位の周囲に共に融合されてもよい。複数個の接着部位が典型的には作り出され、及び実質的に直線的な配置により配置されてもよい。圧力接着は、後耳と胴体部との間の接着強度を増加することができるが、圧力接着の予期せぬ結果として、接着部位に最も近い不織布が弱体化する場合がある。この弱体化は、圧力接着が後耳の空き領域内で起こるときに、特に明らかである。圧力接着は、空き領域の不織布材料を流動させる場合があるため、接着部位は、不織布内の穿孔として働く可能性がある。おむつの適用中など、ひずみが後耳に適用されるとき、不織布は接着部位に沿って引き裂かれる傾向がある。こうした引き裂きは、おむつが使用前に機能しなくなるために、極めて望ましくないと見なされる。

それ故に、空き領域を有する同一の広がりを持たない後耳に存在する接着の問題に対処する一方で、同一の広がりを持つ後耳の過剰及び不必要な弾性材料を排除する前及び／又は後耳を有する吸収性物品を提供することは望ましいことになる。

本発明は、胴体部及び耳を備えた使い捨て吸収性物品に関する。

胴体部は、前部腰領域、後部腰領域、前部腰領域と後部腰領域との間の股領域、及び１対の長手方向縁部を有する。耳は、周囲、遠位縁、及び近位縁を有する。胴体部は、液体透過性トップシート、バックシート、及びトップシートとバックシートとの間に配置される吸収性コアを含む。耳は、弾性材料及び弾性材料に接合された第１基材を備える。耳は、耳の近位縁に隣接して形成された第１空き領域を有する。耳は、前部腰領域又は後部腰領域内の胴体部の長手方向縁部から外側に横方向に延びる。耳は、弾性材料に係合する少なくとも１つの機械的接着により胴体部に接合される。

本発明は更に、胴体部及び耳を備えた使い捨て吸収体を対象とする。胴体部は、液体透過性トップシート、ポリマーフィルムを備え及び１対の長手方向縁部を有するバックシート、トップシートとバックシートとの間に配置される吸収性コア、並びに少なくとも股領域内に配置される１対のバリア脚カフスを備える。バリア脚カフスの各々は近位縁及び遠位縁を有し、前記遠位縁は、ポリマーフィルムの長手方向縁部の外側に横方向に配置される。耳は、弾性材料及び弾性材料に接合された第１基材を備える。耳は、耳の近位縁に隣接して形成された第１空き領域を有する。耳は、弾性材料に係合する少なくとも１つの機械的接着により胴体部に接合される。

本発明は更に、胴体部及び耳を備えた使い捨て吸収体を対象とする。胴体部は、前部腰領域、後部腰領域、前部腰領域と後部腰領域との間の股領域、及び１対の長手方向縁部を有する。耳は、周囲、遠位縁、及び近位縁を有する。胴体部は、１対の相対する長手方向縁部を有する液体透過性トップシート；外側カバー及び外側カバーと吸収性コアとの間に配置されたポリマーフィルムを含むバックシート；トップシートとバックシートとの間に配置された吸収性コア；及び少なくとも股領域内に配置される１対のバリア脚カフスを含み、その際前記外側カバーは１対の長手方向縁部を有し、及び前記ポリマーフィルムは１対の長手方向縁部を有する。バリア脚カフスの各々は、近位縁及び遠位縁を有する。耳は、弾性材料及び弾性材料に接合された第１基材を備える。耳は、耳の近位縁に隣接して形成された第１空き領域を有する。耳は、前部腰領域又は後部腰領域内の胴体部の長手方向縁部から外側に横方向に延びる。耳は、少なくとも１つの機械的接着により胴体部に接合される。更に、トップシートの長手方向縁部、外側カバーの長手方向縁部、バリア脚カフスの遠位縁、又はこれらのいずれかの組み合わせは、ポリマーフィルムの長手方向縁部の外側に横方向に配置される。

本明細書で使用するとき、以下の用語は、この後に指定される意味を有するものとする。

「使い捨て」は、吸収性物品に関して、吸収性物品が洗濯される、ないしは別の方法で吸収性物品として復元されるか又は再利用されることを一般に意図しない（即ち、それらが一回の使用後に廃棄される、及び好ましくはリサイクルされる、堆肥化される、ないしは別の方法で環境に適合する方式で廃棄されることを意図する）ことを意味する。

「吸収性物品」は、身体滲出物を吸収及び収容する装置を指し、及びより具体的には、着用者の身体に対して又は着用者の身体に近接して設置されて、身体から排出される様々な滲出物を吸収及び収容する装置を指す。代表的な吸収性物品には、おむつ、トレーニングパンツ、プルオンパンツ型おむつ（即ち、米国特許第６，１２０，４８７号に図解されるように予備形成された腰開口部及び脚開口部を有するおむつ）、再締着可能なおむつ又はパンツ型おむつ、失禁用ブリーフ及び下着、おむつホルダー及びライナー、パンティライナーのような女性用生理衣類、吸収性挿入物などが挙げられる。

「機械的接着」は、２以上の要素、構成要素、領域、又はウェブ間の接着であり、及び熱接着、圧力接着、超音波接着、動的機械的接着、若しくは当該技術分野において既知であるようないずれかの他の好適な非接着剤接着手段、又はこれらの接着手段の組み合わせを含んでもよい。

「近位」及び「遠位」はそれぞれ、構造体の長手方向又は横方向中心線に相対的に近い又は遠い要素の位置を指す（例えば、長手方向に延びる要素の近位縁は長手方向中心線に対して、同じ要素の遠位縁が同じ長手方向中心線に対して位置するより近くに位置する）。

「身体に面する」及び「衣類に面する」はそれぞれ、要素又は要素の表面又は要素群の相対的な位置を指す。「身体に面する」は、要素又は表面が着用中に、幾つかの他の要素又は表面より着用者に近いことを示唆する。「衣類に面する」は、要素又は表面が着用中に、幾つかの他の要素又は表面より着用者から遠いことを示唆する（即ち、要素又は表面は、使い捨て吸収性物品の上に着用されてもよい着用者の衣類に最も近い）。

「長手方向」は、物品の腰縁部から相対する腰縁部まで実質的に垂直に走り、及び物品の最大直線寸法にほぼ平行である方向を指す。長手方向の４５°以内の方向は「長手方向」であると見なされる。

「横方向」は、物品の長手方向縁部から相対する長手方向縁部まで走り、及び長手方向に対してほぼ直角である方向を指す。横方向の４５°以内の方向は、「横方向」であると見なされる。

「配置される」は、要素が特定の場所又は位置に設置されることを指す。

「接合される」は、１つの要素を他の要素に直接付着させることによりその要素が別の要素に直接的に固定される構成と、１つの要素を中間部材（類）に付着させ、次にその中間部材（類）が他の要素に付着されることによりその要素が別の要素に間接的に固定される構成を指す。

「フィルム」は、材料の長さ及び幅が材料の厚さをはるかに超えるシート状材料を指す。典型的には、フィルムは約０．５ｍｍ以下の厚さを有する。

「透水性」及び「不透水性」は、使い捨て吸収性物品の意図した使用に関連する材料の透過性を指す。具体的には、用語「透水性」は、強制圧力が存在しないときに液体の水、尿、又は合成尿がその厚さを通過できるようにする孔、開口部、及び／又は相互に接続された空隙を有する層又は層状構造体を指す。反対に用語「不透水性」は、強制圧力（重力のような自然力を除く）が存在しないときに液体の水、尿、又は合成尿がその厚さを通過できない層又は層状構造体を指す。この定義により不透水性である層又は層状構造体は、水蒸気に対して透過性であってもよく、即ち「蒸気透過性」であってもよい。当該技術分野において周知であるように、吸収性物品に典型的に使用される材料の水、尿、又は合成尿に対する透過性を測定する一般的な方法は水圧試験であり、また水頭試験又は簡単に「ハイドロヘッド（hydrohead）」試験とも呼ばれる。水頭試験に好適な周知の簡潔な方法が、ＩＮＤＡ（元の国際不織布及び使い捨て用品協会（the International Nonwovens and Disposables Association）、現在の不織布工業協会（The Association of the Nonwoven Fabrics Industry））及びＥＤＡＮＡ（欧州使い捨て用品及び不織布協会（European Disposables And Nonwovens Association））によって承認されている。

「拡張性」及び「伸張性のある」は、緩和状態での構成要素の幅又は長さが伸ばされる又は増加されることができることを意味する。

「弾性体」、「弾性」、及び「弾性系」は、一般に、破断又は断裂することなく少なくとも５０％のひずみまで延びることができ、及び変形力が除去された後、実質的にその元の寸法まで回復することができる材料を指す。

「弾性材料」は、弾性の性質を示す材料である。弾性材料には、弾性フィルム、目の粗い織物、不織布、及び他のシート状構造体を挙げてもよい。

「外側」及び「内側」はそれぞれ、第２要素に関して、おむつの長手方向中心線から相対的に遠く又は近くに配置される要素の位置を指す。例えば、要素Ａが要素Ｂの外側である場合、要素Ａは、要素Ｂより長手方向中心線から遠い。

「パンツ」は、予め形成された腰及び脚開口部を有する使い捨て吸収性物品を指す。パンツは、着用者の脚を脚部開口に挿入して、パンツを着用者の胴体下部周りの適所まで滑らせることによって、着用されてもよい。パンツはまた一般的に、「閉じたおむつ」、「予め締着されたおむつ」、「プルオンおむつ」、「トレーニングパンツ」、及び「おむつ−パンツ」とも呼ばれる。

「係合」は、機械的接着により第２材料に接合される第１材料に関して使用されるとき、接着が第１材料の少なくとも一部分と交わることを意味する。

「空き領域」は、弾性材料が存在しない耳の区域である。

図１は、平らな非収縮状態（即ち、弾性により誘発される収縮なし）にある、本発明のおむつ２０の代表的な非限定的実施形態の平面図である。おむつ２０の衣類に面する表面１２０は、見る人に面している。おむつ２０は、長手方向中心線１００及び横方向中心線１１０を包含する。おむつ２０は、胴体部２２を備えてもよい。おむつ２０及び胴体部２２は、前部腰領域３６、前部腰領域３６に相対する後部腰領域３８、及び前部腰領域３６と後部腰領域３８との間に位置する股領域３７を有するものとして示される。腰領域３６及び３８は、一般に、着用されたときに着用者の腰を取り囲むおむつ２０の部分を含む。腰領域３６及び３８は、着用者の腰の周りで寄り集まり、改善された適合及び閉じ込めを提供するように、弾性要素を包含してもよい。股領域３７は、おむつ２０が着用されたときに、着用者の脚の間にほぼ位置付けられるおむつ２０の部分である。

胴体部２２の外周は、長手方向縁部１２及び横方向縁部１４により画定される。胴体部２２は、長手方向中心線１００にほぼ平行に向いた相対する長手方向縁部１２を有してもよい。しかしながら、より良い適合のために、長手方向縁部１２は、例えば、平面図で見たときに「砂時計」の形状のおむつを製造するように、湾曲していても又は角を成していてもよい。胴体部２２は、横方向中心線１１０にほぼ平行に向いた相対する横方向縁部１４を有してもよい。

胴体部２２は、長手方向縁部２５を有する液体透過性トップシート２４、バックシート２６、及びトップシート２４とバックシート２６との間の吸収性コア２８を備えてもよい。吸収性コア２８は、身体に面する表面及び衣類に面する表面を有してもよい。トップシート２４は、コア２８及び／又はバックシート２６に接合されてもよい。バックシート２６は、コア２８及び／又はトップシート２４に接合されてもよい。他の構造体、要素、又は基材が、コア２８とトップシート２４及び／又はバックシート２６との間に位置付けられてもよいことが認識されるべきである特定の実施形態では、胴体部２２は、複合おむつ構造を形成するために追加された他の機構と共におむつ２０の主要構造を構成する。トップシート２４、バックシート２６、及び吸収性コア２８は、多様な周知の構成で組み立てられてもよいが、一方で好ましいおむつの構成は、一般に米国特許第３，８６０，００３号；第５，１５１，０９２号；第５，２２１，２７４号；第５，５５４，１４５号；第５，５６９，２３４号；第５，５８０，４１１号；及び第６，００４，３０６号に記載される。

トップシート２４は一般に、着用者に少なくとも部分的に接触して又は非常に近接して位置付けられてもよいおむつ２０の部分である。好適なトップシート２４は、多孔質発泡体、網状発泡体、孔あきプラスチックフィルム、又は天然繊維（例えば木材若しくは木綿繊維）、合成繊維（例えばポリエステル若しくはポリプロピレン繊維）、又は天然繊維と合成繊維の組合せの織布又は不織布ウェブなどの、広範な材料で製造されてもよい。トップシート２４は、一般に、しなやかで柔軟な感触であり、及び着用者の皮膚に刺激がない。一般に、トップシート２４の少なくとも一部分は液体透過性であり、液体がトップシート２４の厚さを容易に貫通できるようにする。好適なトップシート２４は、テネシー州ブレントウッド（Brentwood）のＢＢＡファイバーウェブ（BBA Fiberweb）から供給元コード０５５ＳＬＰＶ０９Ｕとして入手可能である。

トップシート２４のいずれかの部分は、当技術分野で既知のようなローションをコーティングされてもよい。好適なローションの例には、米国特許第５，６０７，７６０号、第５，６０９，５８７号、第５，６３５，１９１号、及び第５，６４３，５８８号に記載されるものが挙げられる。トップシート２４は、全体的に又は部分的に伸縮されてもよく、又は収縮されてトップシート２４とコア２８との間に空隙を提供してもよい。伸縮性のある又は収縮されるトップシートを包含する代表的な構造体は、米国特許第４，８９２，５３６号、第４，９９０，１４７号、第５，０３７，４１６号、及び第５，２６９，７７５号に更に詳細に記載されている。

吸収性コア２８は、使い捨ておむつ及び他の吸収性物品に一般的に使用される多種多様な液体吸収性材料を含んでもよい。好適な吸収性材料の例には、エアフェルト捲縮セルロース塊（air felt creped cellulose wadding）と一般に呼ばれる粉砕木材パルプ；コフォームを包含するメルトブローンポリマー；化学的に剛化されるか、修飾されるか、又は架橋されたセルロース繊維；ティッシュラップ及びティッシュラミネートを包含するティッシュ；吸収性発泡体；吸収性スポンジ；超吸収性ポリマー；吸収性ゲル材料；又はいずれかの他の既知の吸収性材料又は材料の組み合わせが挙げられる。吸収性コア２８として使用するための代表的な吸収性構造体は、米国特許第４，６１０，６７８号、第４，６７３，４０２号、第４，８３４，７３５号、第４，８８８，２３１号、第５，１３７，５３７号、第５，１４７、３４５号、第５，３４２、３３８号、第５，２６０，３４５号、第５，３８７，２０７号、第５，３９７、３１６号、及び第５，６２５，２２２号に記載されている。

バックシート２６は一般に、それがおむつ２０の衣類に面する表面１２０の少なくとも一部分であってもよいように位置付けられる。バックシート２６は、おむつ２０によって吸収され及びその中に収容された滲出物が、ベッドシーツ及び下着など、おむつ２０に接触する場合がある物品を汚すことを防ぐように設計されてもよい。特定の実施形態では、バックシート２６は、実質的に不透水性である。好適なバックシート２６材料には、インディアナ州テレホート（Terre Haute）のトレデガー・インダストリーズ社（Tredegar Industries, Inc.）により製造され、Ｘ１５３０６、Ｘ１０９６２、及びＸ１０９６４の商標名で販売されているもののようなフィルムが挙げられる。他の好適なバックシート２６材料には、おむつ２０から蒸気を逃がす一方で、なお滲出物がバックシート２６を通過することを防ぐ通気性材料を挙げてもよい。代表的な通気性材料には、織布ウェブ、不織布ウェブ、フィルムコーティング不織布ウェブなどの複合材料、並びにエスポアーＮＯ（ESPOIR NO）の名称で日本の三井東圧株式会社（Mitsui Toatsu Co.）により及びエグザイア（EXXAIRE）の名称でテキサス州ベイシティー（Bay City）のエクソン・ケミカル社（EXXON Chemical Co.）により製造されているようなミクロ孔質フィルムなどの材料を挙げてもよい。ポリマーブレンドを含む好適な通気性複合材料は、オハイオ州シンシナティ（Cincinnati）のクロペイ社（Clopay Corporation）から、ハイトレルブレンドＰ１８−３０９７（HYTREL blend P18-3097）の名称で入手可能である。こうした通気性複合材料は、ＰＣＴ国際公開特許ＷＯ９５／１６７４６及び米国特許第５，８６５，８２３号に非常に詳細に記載されている。不織布ウェブ及び孔あき成形フィルムを包含する他の通気性バックシートは、米国特許第５，５７１，０９６号に記載されている。代表的な、好適なバックシートは、米国特許第６，１０７，５３７号に開示されている。好適なバックシート２６を提供するために、他の好適な材料及び／又は製造技術が使用されてもよく、これらには表面処理、特定のフィルムの選定と加工、特定の長繊維の選定と加工などが挙げられるがこれらに限定されない。

バックシート２６はまた、図１の切欠に図解されるように、１を超える層から成ってもよい。バックシート２６は、外側カバー２６ａ及び内層２６ｂを含んでもよい。外側カバー２６ａは長手方向縁部２７ａを有してもよく、及び内層２６ｂは長手方向縁部２７ｂを有してもよい。外側カバー２６ａは、柔軟な不織布材料から作製されてもよい。内層２６ｂは、実質的に不透水性のフィルムから作製されてもよい。外側カバー２６ａ及び内層２６ｂは、接着剤又はいずれかの他の好適な材料若しくは方法により共に接合されてもよい。特に好適な外側カバー２６ａは、ドイツ、パイネ（Peine）のコロヴィン社（Corovin GmbH）から、供給元コードＡ１８ＡＨ０として入手可能であり、及び特に好適な内層２６ｂは、ドイツ、グローナウ（Gronau）のＲＫＷグローナウ社（RKW Gronau GmbH）から供給元コードＰＧＢＲ４ＷＰＲとして入手可能である。本明細書では多様なバックシート構成が考えられているが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正が可能であることは当業者には明らかである。

おむつ２０はまた締着装置５０を包含してもよい。締着されたとき、締着装置５０は、前部腰領域３６及び後部腰領域３８を相互に接続し、おむつ２０の着用中に着用者を取り囲んでもよい腰周囲を結果として生じる。締着装置５０は、テープ状ひも、マジックテープ（登録商標）（hook and loop）締着構成要素などの締着具、タブ＆スロット、バックル、ボタン、スナップなどの連結締着具、及び／又は雌雄同体型（hermaphroditic）締着構成要素を備えてもよいが、いずれの他の既知の締着手段も一般に容認可能である。幾つかの代表的な表面締着装置が、米国特許第３，８４８，５９４号、第４，６６２，８７５号、第４，８４６，８１５号、第４，８９４，０６０号、第４，９４６，５２７号、第５，１５１，０９２号、及び第５，２２１，２７４号に開示されている。代表的な連結締着装置が、米国特許第６，４３２，０９８号に開示されている。締着装置５０はまた、米国特許第４，９６３，１４０号に開示されているように、物品を廃棄形体に保持するための手段を提供してもよい。締着装置５０はまた、米国特許第４，６９９，６２２号に開示されているように、１次及び２次締着装置を包含してもよい。締着装置５０は、米国特許第５，２４２，４３６号、第５、４９９，９７８号、第５，５０７，７３６号、及び第５，５９１，１５２号に開示されるように、重なり合った部分のずれを減らすか、又は適合を改善するように構築されてもよい。

図１は、係合部材５２及び受容部材５４を有する締着装置５０を描写している。係合部材５２は、フック、ループ、接着剤、粘着剤（a cohesive）、又は他の締着部材を備えてもよい係合表面５３を有するとして示される。受容部材５４は、係合部材５２の係合を可能にする表面を有してもよい。受容部材５４は、フック、ループ、接着剤、粘着剤（a cohesive）、又は係合部材５２を受容できる他の締着構成要素を備えてもよい。好適な係合部材５２及び受容部材５４の組み合わせには、フック／ループ、フック／フック、接着剤／ポリマーフィルム；粘着剤／粘着剤、接着剤／接着剤；タブ／スロット；及びボタン／ボタン穴が挙げられるが、これらに限定されない。

おむつ２０は、バリアカフス６０及び／又はガスケットカフス７０を包含してもよい。ガスケットカフス７０はまた、外側脚カフス、脚バンド、サイドフラップ、脚カフス、又は伸縮性カフスと呼ばれる場合もある。バリアカフス６０はまた、第２カフス、内側脚カフス、又は「立ち上がった」伸縮性フラップと呼ばれる場合もある。

ガスケットカフ７０は、実質的に非弾性であってもよいし、又は弾性的に伸張性であって、着用者の脚に動的に適合してもよい。ガスケットカフ７０は、トップシート２４、バックシート２６、又はおむつ２０の形成に使用されたいずれか他の好適な基材に動作可能に接合された、１以上の弾性部材７２（例えば、弾性ストランド）により形成されてもよい。好適なガスケットカフ構造は、米国特許第３，８６０，００３号に更に記載されている。

バリアカフ６０は、長手方向中心線１００に実質的に平行に走る遠位縁６１及び近位縁６３を有してもよい。バリアカフ６０は、おむつ２０の長手方向の全長に及んでもよい。バリアカフ６０は、フラップ６２及び弾性部材６４（例えば、弾性ストランド）により形成されてもよい。フラップ６２は、おむつ２０を形成する既存の材料又は要素のいずれかの連続延長部であってもよい。図１に示されるような他の実施形態では、バリアカフ６０は、別個の要素であってもよい。こうした実施形態では、フラップ６２及び弾性部材６４を備えるバリアカフ６０が形成され、次いで接着６５により胴体部２２に接合されてもよい。

フラップ６２は、多様な基材、例えばプラスチックフィルム、及び天然繊維（例えば木材若しくは木綿繊維）、合成繊維（例えばポリエステル若しくはポリプロピレン繊維）、又は天然繊維と合成繊維の組み合わせの、織布又は不織布ウェブを備えてもよい。特定の実施形態では、フラップ６２は、スパンボンド式ウェブ、メルトブローン式ウェブ、カードウェブ、及びこれらの組合せ（例えば、スパンボンド−メルトブローン式複合物及び変形物）などの、不織布ウェブを備えてもよい。前述の基材の積層体もまたフラップ６２を形成するために使用されてもよい。特定の好適なフラップ６２は、テネシー州ブレントウッド（Brentwood）のＢＢＡファイバーウェブ（BBA Fiberweb）から供給元コード３０９２６として入手可能である不織布を備えてもよい。特に好適な弾性部材６４は、カンザス州ウィチタ（Wichita）のインヴィスタ（Invista）から供給元コードＴ２６２Ｐとして入手可能である。バリアカフスを有するおむつの更なる記載及びこうしたバリアカフスの好適な構造は、米国特許第４，８０８，１７８号及び第４，９０９，８０３号に見出される場合がある。弾性部材６４は、バリアカフ６０の長手方向の長さにほぼ及ぶ。他の実施形態では、弾性部材６４は、少なくとも股領域３７内のバリアカフ６０の長手方向の長さに及ぶ場合がある。弾性部材６４が、バリアカフ６０の近位縁６３が正常な着用の間に着用者に接触したまま留まり、それによってバリアカフ６０の障壁の性質を強化するように、十分な弾性を示すことが望ましい。弾性部材６４は、相対する長手方向末端部においてフラップ６２に接続されてもよい。特定の実施形態では、フラップ６２は、弾性部材６４を取り囲むようにそれ自体の上に折り重ねられてもよい。接着６７は、フラップ６２の折り重ねられた区域を固定するために使用されてもよい。

バリアカフス６０及び／又はガスケットカフス７０は、トップシートに関して上記のように、ローションにより完全に若しくは部分的に処理されてもよいし、又は米国特許出願１１／０５５，７４３（２００５年２月１０日出願）に詳細に記載されるように、疎水性の表面コーティングにより完全に又は部分的にコーティングされてもよい。

おむつ２０は、前耳４０及び後耳４２を包含してもよい。前及び／又は後耳４０、４２は、おむつ２０の一体要素であってもよい（即ち、それらはおむつ２０に固定された別個に操作可能な要素ではなく、おむつの様々な層の１以上から形成されており及びそれらの延長部である）。特定の実施形態では、前及び／又は後耳４０、４２は、図１に示されるように、胴体部２２に接合される別個の要素であってもよい。別個の前及び／又は後耳４０、４２は、胴体部２２に、接着剤接着、圧力接着、熱接着などのように当該技術分野において既知のいずれかの接着方法により接合されてもよい。他の実施形態では、前及び／又は後耳４０、４２は、前及び／又は後耳４０、４２の上に延びる層、要素、又は基材を有する胴体部２２と共に、胴体部２２に接合された別個の要素を含んでもよい。前耳４０及び後耳４２は、伸張可能であっても、伸張不可能であっても、弾性であっても、又は非弾性であってもよい。前耳４０及び後耳４２は、不織布ウェブ、織布ウェブ、編地、ポリマー及び弾性フィルム、孔あきフィルム、スポンジ、発泡体、目の粗い織物、並びにこれらの組み合わせ及び積層体から形成されてもよい。特定の実施形態では、前耳４０及び後耳４２は、不織布／弾性材料積層体、又は不織布／弾性材料／不織布積層体から形成されてもよい。好適な弾性後耳４２は、２つの不織布層（例えば、テネシー州ブレントウッド（Brentwood）のＢＢＡファイバーウェブ（BBA Fiberweb）から供給元コードＦＰＮ３３２として入手可能である）の間に配置される弾性フィルム（例えば、バージニア州、リッチモンド（Richmond）のトレデガ−社（Tredegar Corp）から供給元コードＸ２５００７として入手可能である）を備えた積層体であってもよい。以下の実施形態は、後耳４２の設計及び構造を対象にしているが、これらの実施形態は前耳４０の設計及び構造にも等しく適用することができる。次の実施形態のいずれの組み合わせも、後耳４２及び／又は前耳４０について使用されてもよいことが認識されるべきである。

図１は、おむつ２０の全般図を提供し、特定の胴体部２２、及び後耳４２の実施形態が、図２Ａ〜Ｂ、３Ａ〜Ｂ、４Ａ〜Ｂ、５、及び６に図解される。図２Ａ、３Ａ、及び４Ａは、図１の箱入り部分２（boxed portion 2）内の構造体の拡大平面図である。図２Ｂ、３Ｂ、４Ｂ、５、及び６は、図１の切断線ｂ−ｂ（切断線ｂ−ｂはまた図２Ａ、３Ａ、及び４Ａにも示されている）を通る構造体の断面図である。図２Ａ〜Ｂを参照すると、後耳４２は、周囲４４、近位縁４６、及び遠位縁４８を有することが示されている。後耳４２は、第１基材８０と第２基材８２との間に配置される弾性材料７４を備えてもよい。別の実施形態では、後耳４２は、単一基材又は複数の基材に積層化された弾性材料７４を備えてもよい。第１及び第２基材８０、８２は、後耳の周囲４４と同一の広がりを持ってもよい周囲を有する。第１及び第２基材８０、８２は、不織布ウェブ、織布ウェブ、編地、ポリマーフィルム、弾性フィルム、孔あきフィルム、スポンジ、発泡体、目の粗い織物、並びにこれらの組み合わせ及び積層体であってもよい。特定の実施形態では、第１及び第２基材８０、８２は、不織布ウェブ、例えば、スパンボンド式ウェブ、メルトブローン式ウェブ、スパンボンド−メルトブローン式ウェブ、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド式ウェブ、カードウェブ、エアレイドウェブ、これらの積層体、及びこれらの派生物であってもよい。

弾性材料７４は、後耳４２の周囲４４によって画定される区域より小さい区域を占有し、それによって第１空き領域７６を作り出してもよい。空き領域は、弾性材料７４が存在しない後耳４２の区域である。図２Ａ〜Ｂは、第１空き領域７６が後耳４２の近位縁４６に隣接しているとして図解する。他の好適な実施形態では、追加の空き領域が存在してもよい。図２Ａ〜Ｂに更に図解されるように、第２空き領域７８が後耳４２の遠位縁４８に隣接して形成されてもよい。弾性材料７４又は基材８０、８２は、第１空き領域７６、第２空き領域７８、及び／又は他の空き領域を提供するような大きさであってもよい。

図２Ａ〜Ｂは、複数個の接着４３により、後耳４２に接合された係合部材５２（これは、締着装置５０の一部分である）を示す。接着４３は、接着剤接着、超音波接着、圧縮接着、熱接着、及びこれらの組み合わせを包含する当該技術分野において既知のいずれかの接着方法によって形成されてもよい。接着４３は、第２空き領域７８、弾性材料７４、又は両方に係合してもよい。図２Ａ〜Ｂは、第２空き領域７８に係合する接着４３を示す。

後耳４２は、胴体部２２に１以上の機械的接着８４により接合されてもよい。図２Ａに示されるように、複数個の機械的接着８４が使用されてもよい。機械的接着８４及び弾性材料７４は、機械的接着８４が弾性材料７４の一部分及び第１空き領域７６に係合するように配置されてもよい。この実施形態では、別個の接着の少なくとも１つが弾性材料７４及び第１空き領域７６に係合する。後耳４２が胴体部２２の衣類に面する表面上に配置されるとして図２Ａ〜Ｂに示されるが、後耳４２は胴体部２２の身体に面する表面上に配置されてもよいし、又は胴体部２２を形成する要素の間に配置されてもよい（例えば、後耳は、バックシート２６とバリアカフ６０との間に配置されてもよい）。任意に、後耳４２はまた、機械的接着８４と共に接着剤区域８６を使用して胴体部２２に接合されてもよい。接着剤区域８６は、区域８６の一部分が後耳４２及び胴体部２２間の重なり合う領域に係合するように位置付けられてもよい。接着剤区域８６が、機械的接着の一部分と重なり合うことは望ましい場合がある。好適な接着剤（例えば、ウィスコンシン州ウォーワトサ（Wauwatosa）のボスティック・フィンドリー社（Bostik Findley, Inc.）によりフィンドリー接着剤５８１（Findley Adhesive 581）として市販される）及び適用技術は当該技術分野において周知である。

図３Ａ〜Ｂは、後耳４２を胴体部２２に接合するための別の実施形態を図解する。図３Ａは、構造細部を示すために拡大された、後耳４２、及び胴体部２２の一部分の平面図である。図３Ｂは、図３Ａに示されるような切断線ｂ−ｂを通る断面図である。後耳４２は、胴体部２２に１以上の機械的接着８４により接合されてもよい。図３Ａに示されるように、複数個の機械的接着８４が使用されてもよい。図３Ａ〜Ｂは、機械的接着８４及び弾性材料７４は、機械的接着８４が、第１空き領域７６に係合することなく、弾性材料７４に係合するように配置されてもよいことを示す。任意に、後耳４２はまた、機械的接着８４と共に接着剤区域８６を使用して胴体部２２に接合されてもよい。

図３Ａ〜Ｂは、複数個の接着４３により、後耳４２に接合された係合部材５２（これは、締着装置５０の一部分である）を示す。接着４３は、接着剤接着、超音波接着、圧縮接着、熱接着、及びこれらの組み合わせを包含する当該技術分野において既知のいずれかの接着方法によって形成されてもよい。接着４３は、第２空き領域７８、弾性材料７４、又は両方に係合してもよい。図３Ａ〜Ｂは、第２空き領域７８に係合する接着４３を示す。

図２Ｂ〜３Ｂに図解される実施形態は、バックシート２６の内層２６ｂに係合する複数個の機械的接着８４を示す。上に開示されるように、内層２６ｂは、実質的に不透水性のフィルムから作製されてもよい。図４Ａ〜Ｂに示されるように他の実施形態では、機械的接着８４が内層２６ｂと係合しないことが望ましい場合がある。図４Ａは、構造細部を示すために拡大された、後耳４２、及び胴体部２２の一部分の平面図である。図４Ｂは、図４Ａに示されるように、切断線ｂ−ｂに沿って取られた箱入り部分２（boxed portion 2）の断面図である。図４Ｂに示されるように、機械的接着８４は、内層２６ｂの長手方向縁部２７ｂの外側に存在するバリアカフ６０の一部分に係合する。機械的接着８４、及び任意に接着剤区域８６は、配置及び寸法において異なってもよい。しかしながら、バリアカフ６０の遠位縁６１は、機械的接着８４が内層２６ｂに係合することなく形成され得るような十分な距離で、望ましくは、内層２６ｂの長手方向縁部２７ｂの外側に存在する。特定の実施形態では、バリアカフ６０の遠位縁６１は、内層２６ｂの長手方向縁部２７ｂを少なくとも約７．５ｍｍ超えて延びてもよい。あるいは、バリアカフ６０の遠位縁６１は、内層２６ｂの長手方向縁部２７ｂを少なくとも約１０ｍｍ、約１２．５ｍｍ、約１５ｍｍ、約１７．５ｍｍ、又は約２０ｍｍ超えて延びる。

特定の実施形態では、バリアカフ６０の遠位縁６１は、内層２６ｂの長手方向縁部２７ｂを超えて、胴体部２２の長手方向の実質的に全長にわたって延びてもよい。他の実施形態では、バリアカフ６０の遠位縁６１は、内層２６ｂの長手方向縁部２７ｂを超えて、胴体部２２の少なくとも前部腰領域３６、後部腰領域３８、及び／又は股領域３７の中に延びてもよい。特に好適な実施形態では、バリアカフ６０の遠位縁６１は、内層２６ｂの長手方向縁部２７ｂを超えて、少なくとも股領域３７の中に延びてもよい。バリアカフ６０の遠位縁６１を内層２６ｂの長手方向縁部２７ｂを超えて伸ばすことは、多くの場合ポリマーフィルムである、相対的に堅く及び粗い内層２６ｂとは対照的に着用者の皮膚に非常に近接して、より柔軟な基材（例えば、典型的には不織布）を提供すると考えられている。内層２６ｂを超えるバリアカフ６０の延長部は、部分的には、それぞれ（図４Ａに見られるように）ガスケット脚カフ７０及びバリア脚カフ６０の弾性部材７２、６４のために、おむつ２０の長手方向縁部が集められ、及び着用者の皮膚に非常に近接して保持されるおむつ２０の股領域３７に特に有益である。更に、内層２６ｂを超えるバリアカフ６０の延長部は、任意の接着剤の過剰適用を減らすのに役立つ。

他の好適な実施形態では、機械的接着８４、及び任意に接着剤区域８６は、内層２６ｂの長手方向縁部２７ｂの外側に延びるおむつ２０の他の要素に係合する場合がある。例えば、図５は、図１の切断線ｂ−ｂに沿って取られた後耳４２及び胴体部２２の一部分の断面図を示し、機械的接着８４は、内層２６ｂの長手方向縁部２７ｂを超えて延びるトップシート２４の一部分に係合してもよい。別の実施形態では、図１の切断線ｂ−ｂに沿って取られた図６の後耳４２及び胴体部２２の一部分の断面図に示されるように、機械的接着８４は、内層２６ｂの長手方向縁部２７ｂを超えて延びる外側カバー２６ａの一部分に係合してもよい。バリアカフ６０と同様に、トップシート２４の長手方向縁部２５又は外側カバー２６ａの長手方向縁部２７ａは、機械的接着８４が内層２６ｂに係合することなく作り出されるために十分な距離で、望ましくは、内層２６ｂの長手方向縁部２７ｂの外側に存在する。特定の実施形態では、トップシート２４の長手方向縁部２５又は外側カバー２６ａの長手方向縁部２７ａは、内層２６ｂの長手方向縁部を少なくとも約７．５ｍｍ、約１０ｍｍ、約１２．５ｍｍ、約１５ｍｍ、約１７．５ｍｍ、又は約２０ｍｍ超えて延びる。更に、トップシート２４又は外側カバー２６ａは、内層２６ｂの長手方向縁部２７ｂを超えて、胴体部２２の長手方向の実質的に全長にわたって延びてもよい。他の実施形態では、トップシート２４又は外側カバー２６ａは、内層２６ｂの長手方向縁部２７ｂを超えて、胴体部２２の少なくとも前部腰領域３６、後部腰領域３８、及び／又は股領域３７の中に延びてもよい。特に好適な実施形態では、トップシート２４又は外側カバー２６ａは、内層２６ｂの長手方向縁部２７ｂを超えて、少なくとも股領域３７の中に延びてもよい。

特定の実施形態では、バリアカフ６０、トップシート２４、及び外側カバー２６ａのいずれの組み合わせも、内層２６ｂの長手方向縁部２７ｂを超えて延びてもよい。バリアカフ６０の遠位遠６１、トップシート２４の長手方向縁部２５、及び外側カバー２６ａの長手方向縁部２７ａは、同一の広がりを持っていてもよいし、又は同一の広がりを持っていなくてもよい。更に、本発明のおむつ２０は、内層２６ｂに係合する機械的接着８４を有してもよく（図２Ａ〜Ｂ、及び３Ａ〜Ｂに示されるように）、並びにまた内層２６ｂの長手方向縁部を超えて延びるバリアカフ６０、トップシート２４、及び外側カバー２６ａのいずれの組み合わせを有してもよい。

別の実施形態では、おむつ２０は、製造者により予め形成されて、パンツを作り出してもよい。パンツは、いずれかの好適な技術により予め形成されてもよく、それには再締着可能及び／又は再締着可能でない接着（例えば、縫い目、溶着、接着剤、粘着性接着、締着具など）を用いて物品の一部を互いに接合することが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、図１のおむつ２０は、係合された締着装置５０を有して製造されてもよい（即ち、係合部材５２は受容部材５４に接合される）。追加の例として、図１のおむつ２０は、接着剤接着、機械的接着、又は当該技術分野において既知の幾つかの他の接着技術などの接着を用いて、後耳４２に接合された前耳４０を有して製造されてもよい。好適なパンツは、米国特許第５，２４６，４３３号、第５，５６９，２３４号、第６，１２０，４８７号、第６，１２０，４８９号、第４，９４０，４６４号、第５，０９２，８６１号、第５，８９７，５４５号、及び第５，９５７，９０８号に開示されている。

「発明を実施するための最良の形態」で引用されたすべの文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関して先行技術であることを容認するものとして解釈されるべきではない。本書における用語のいずれかの定義又は意味が、参考として組み込まれた文献におけるその用語のいずれかの定義又は意味と相反する限りにおいて、本書においてその用語に与えられた定義又は意味が適用されるものとする。

本発明の特定の実施形態が例示及び説明されてきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行えることは当業者には明らかである。こうした実施形態及び特徴の組み合わせが可能であり、及び結果として本発明の範囲内の実施となり得ることも明らかなはずである。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

平らな非収縮状態における代表的なおむつの平面図。 本発明の好適な実施形態の構造細部を示すために拡大された、図１の箱入り部分２（boxed portion 2）の平面図。 図２Ａに示されるような切断線ｂ−ｂを通って取られた断面図。 本発明の別の好適な実施形態の平面図。 図３Ａに示されるような切断線ｂ−ｂを通って取られた断面図。 本発明の別の好適な実施形態の平面図。 図４Ａに示されるような切断線ｂ−ｂを通って取られた断面図。 本発明の別の好適な実施形態を示す図１の切断線ｂ−ｂに沿って取られた断面図。 本発明の別の好適な実施形態を示す図１の切断線ｂ−ｂに沿って取られた断面図。

Claims (10)

1. 使い捨て吸収性物品であって、
   ａ）前部腰領域、後部腰領域、前記前部腰領域と前記後部腰領域との間の股領域、及び１対の長手方向縁部を有する胴体部であって、前記胴体部が
   ｉ）衣類に面する表面、及び身体に面する表面を有する吸収性コア、
   ｉｉ）前記吸収性コアの前記身体に面する表面に隣接するよう位置付けられた液体透過性トップシート、及び
   ｉｉｉ）前記吸収性コアの前記衣類に面する表面に隣接するよう位置付けられたバックシート、
   を含むような胴体部と、
   ｂ）各々が周囲、遠位縁、及び近位縁を有する１対の後耳であって；前記後耳が
   ｉ）弾性フィルム、及び
   ｉｉ）前記弾性フィルムに接合された第１基材、
   を含むような１対の後耳とを備え、
   第１空き領域が前記後耳の前記近位縁に隣接して形成されるように前記弾性フィルムが収縮された周囲を有し、前記後耳が前記後部腰領域内の前記胴体部の前記長手方向縁部から外側に横方向に延び、前記弾性フィルムに係合する少なくとも１つの機械的接着により前記後耳が前記胴体部に接合されることを特徴とする、使い捨て吸収性物品。
2. １対の長手方向縁部を有するポリマーフィルムを備え、前記吸収性物品が少なくとも前記股領域内に配置される１対のバリア脚カフスを更に備え、前記バリア脚カフスの各々が近位縁及び遠位縁を有し、前記遠位縁が前記ポリマーフィルムの前記長手方向縁部の外側に横方向に配置される、請求項１に記載の使い捨て吸収性物品。
3. 前記機械的接着が、熱接着、圧力接着、超音波接着、動的機械接着、及びこれらの組み合わせたものから成る群から選択される、請求項１又は２に記載の使い捨て吸収性物品。
4. 前記後耳が、前記弾性フィルムに接合された第２基材を更に備え、前記弾性フィルムが前記第１基材と前記第２基材との間に配置されるようになる、請求項１〜３のいずれか一項に記載の使い捨て吸収性物品。
5. 前記機械的接着が、前記第１空き領域に係合する、請求項１〜４のいずれか一項に記載の使い捨て吸収性物品。
6. 前記機械的接着が、前記第１空き領域に係合することなく、前記弾性フィルムに係合する、請求項１〜５のいずれか一項に記載の使い捨て吸収性物品。
7. 前記バックシートが、外側カバー及び前記外側カバーと前記吸収性コアとの間に配置されたポリマーフィルムを含み、前記機械的接着が前記ポリマーフィルムに係合する、請求項１〜６のいずれか一項に記載の使い捨て吸収性物品。
8. 前記第１空き領域の少なくとも一部分が、接着剤により前記胴体部に接合される、請求項１〜７のいずれか一項に記載の使い捨て吸収性物品。
9. 前記第１基材が、不織布ウェブ、織布ウェブ、編地、フィルム、孔あきフィルム、スポンジ、発泡体、目の粗い織物、これらのいずれかの組み合わせ及びこれらのいずれかの積層体から選択され；好ましくは、前記第１基材が、スパンボンド式ウェブ、メルトブローン式ウェブ、スパンボンド−メルトブローン式ウェブ、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド式ウェブ、カードウェブ、エアレイドウェブ、これらの積層体、及びこれらの派生物から選択される、請求項１〜８のいずれか一項に記載の使い捨て吸収性物品。
10. 第２空き領域が前記後耳の前記遠位縁に隣接して形成されるように、前記後耳の弾性フィルムが収縮された周囲を有する、請求項１〜９のいずれか一項に記載の使い捨て吸収性物品。

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