JP2009500144A - クリーンルームワイパ - Google Patents

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Abstract

【課題】ワイパの拭き取り乾燥能力を向上させる。
【解決手段】クリーンルーム環境で使用するワイパであって、編まれた連続的な合成フィラメントから作成されたワイパを提供する。ワイパの編物基材の表面には、界面活性剤が添加される。ワイパは、向上した拭き取り能力、リント及び抽出可能イオンが少なく、重要なクリーンルーム環境での使用に適している。
【選択図】図1

Description

本出願は、2005年7月11日にLori Ann Shafferらにより「クリーンルームワイパ」の名称で出願された米国特許仮出願第60/698,116号の優先権を主張するものである。前記出願60/698,116号は、この引用をもって、その開示内容が本明細書内に包含されるものとする。
関連出願である米国特許出願(Attorney Docket Number 21 ,772B)(発明の名称「クリーンルームワイパ」、Shafferら)に関心が集まっている。前記出願は、この引用をもって、その開示内容が本明細書内に包含されるものとする。
クリーンルームは、粒子及び他の潜在的な汚染物質が実質的に存在しない制御環境下で様々なプロセスを実施する必要がある、繊細な製品及び部品の製造、組立及び包装などに広く使用されている。そのため、クリーンルームは通常は制限された環境下にあり、繊細な製品及び部品をほこり、かび、ウイルス、有毒ガス及び他の潜在的な有害粒子による汚染から保護するために、湿度、温度及び粒子状物質が正確に制御されている。
広義には、粒子は、境界(即ち、輪郭)が明確に画定された、固体状態又は液体状態の様々な微小物である。そのような粒子としては、ちり、人間の皮膚又は髪の毛、又は他のデブリ(debris)がある。相対的なオーダーでは、人間は、1分間あたり100,000個〜5,000,000個以上の0.3マイクロメートルの大きさの粒子を定期的に放出している。ある環境では、前記粒子は、微生物又は生存粒子(即ち、水及び栄養物の存在下で、適切な大気温度で増殖可能な単細胞生物)であり得る。前記生存粒子としては、バクテリア、かび、酵母などが挙げられる。粒子は、外部の大気や空調システムから入ってくる。あるいは、粒子は、クリーンルーム内での処理によって放出される、又はクリーンルームの使用者から放出される。クリーンルーム内に持ち込まれた全ての物品は、クリーンルーム内に汚染物質を導入する可能性がある。
クリーンルームは、マイクロチップ、LCDモニタ、繊細な電子機器、薬剤などの繊細な製品及び部品の製造分野で使用されている。例えば、マイクロプロセッサの製造では、微粒子がウエハ表面の導電層と接触すると、ウエハの回路が破壊されるおそれがある。クリーンルームの清浄度を保証するための厳格な対照及び基準が規定され、前記製造分野で使用されている。求められる清浄度が高くなると、クリーンルーム内における粒子数の許容範囲は低くなる。
ISO規格におけるクリーンルームのクラス分けは、クリーンルーム内に存在することが許される所定大きさの粒子の最大数に基づいて行われている。例えば、マイクロチップの製造では、クリーンルーム、一般的に、ISOクラス3環境として認証されている。ISOクラス3環境では、1立方メートルあたり1マイクロメートル以上の粒子が最大8個、1立方メートルあたり0.5マイクロメートル以上の粒子が最大35個、1立方メートルあたり0.3マイクロメートル以上の粒子が最大102個、1立方メートルあたり0.2マイクロメートル以上の粒子が最大237個、及び、1立方メートルあたり0.1マイクロメートル以上の粒子が最大1000個までの存在が許される。ISOクラス4及び5環境では、クリーンルーム内に存在することが許される粒子数の漸次的な増加を許容しているので、必要とする清浄度がISOクラス3環境よりも低い製造環境に適している。
表面及びクリーンルーム内に持ち込まれた器具を清浄するため、処理に使用した化学物質のこぼれや余り及びデブリを清掃するため、繊細な設備を覆うため、及びクリーンルーム内の表面を拭くために、ワイパが一般に使用されている。マイクロチップ製造のISOクラス3環境では、ポリエステルのニットワイパが一般に使用されている。製造プロセスに必要なものではあるが、クリーンルーム環境に持ち込まれる全てのワイパは、潜在的に有害な粒子をクリーンルーム内に持ち込む可能性がある。
粒子の第1の発生源は、ワイパ自体からのリント(lint)である。リントは、ワイパと共に運び込まれる、又はワイパ自体から発生する。一般に、ポリエステルのニットワイパの場合は、リントは、ワイパの製造の仕上げ工程に起因してポリエステル糸のほぐれた部分が存在するワイパの端部から発生する。ワイパの製造者が通常行うようなワイパ端部のシーリングは、この種のリントを大幅に減少させるに役立つ。
有害な汚染物質の他の発生源は、イオン形態の分子若しくは原子、又はワイパ上に残った残留物である。前記汚染物質は、通常は、ワイパの処理に使用される水、ワイパの動作特性を向上させるために添加された化学物質、又は人間とワイパとの相互作用から発生する。例えば、マイクロチップ用のシリコンウエハを製造する場合は、ナトリウム(Na)、カリウム(K)及び塩素(Cl)などのイオンが、クリーンルームワイパによく見られる。前記イオンは、深刻な製造上の問題を引き起こし製造されるウエハに損傷を与えるおそれがある。例えば、マイクロプロセッサの製造では、残留イオンがウエハ表面に付着して、ウエハ上に回路を作成するのに使用される材料と反応すると、ウエハ上の回路を破壊してしまう。
クリーンルーム環境内に粒子が導入される可能性に加えて、クリーンルームワイパを使用することの別の問題としては、処理に使用した液体のこぼれや余りの清掃に関するものがある。周知のように、セルロース繊維及び綿繊維は、ペーパータオル、ラグ(rag)、ワイパ、及び同様の物品に使用されている。これらの物品は、大量の液体を吸収するのに役立つが、より厳格なクリーンルーム環境には適合しない。織綿ラグ、ペーパータオル、又はポリエステル−セルロース繊維から作成されたワイパは、クリーンルームを清掃した後のポリエステルのニットワイパよりも、リントの量が多い。ポリエステルのニットワイパを使用するとリントの量を減少させることができるが、その代わりに、そのワイパの吸収能力(即ち、ワイパが液体を保持できる最大量)が低下する。
さらに、一般的なポリエステルのニットワイパを使用して重要な表面から液体を除去すると、多くの場合は、拭き取った後の表面にある程度の残留物が残される。例えば、8グラムのニトリル手袋を着用した人が、6グラムのイソプロピル・アルコールを含浸させた6グラムのポリエステルワイパを使用してある表面を1分間拭いた後は、19.3マイクログラムの残留物(61ng/cm)が残された。残留物の大部分は、ワイパ及び手袋から出たものであり、イソプロピル・アルコールから出たものはごくわずかであった。上述したように、そのような残留物は、マイクロチップの製造などの繊細な製造環境で問題を起すおそれがある。
ある合成ワイパの製造では、ワイパが液体を素早く吸収するのを助けるべく、基材の表面での液体の浸潤(wet out)性を向上させるために、基材の表面に界面活性剤が添加される。しかしながら、上述したように、従来の界面活性剤は、クリーンルームの繊細な環境では有害となるおそれがある残留物及びイオンを発生させる。
重要なクリーンルーム環境におけるリント(lint)綿埃及びイオンの問題並びに表面の拭き取り乾燥の必要性を考慮して、表面の拭き取り乾燥能力が高く、リント及びイオンが少ない、編まれたクリーンルームワイパが求められている。
本発明に係るワイパは、クリーンルーム環境の表面を拭いて乾かすことができる。前記ワイパは、連続的な合成フィラメントのニット基材から作成され、クリーンルーム環境での使用に適している。前記ニット基材の表面には、界面活性剤が存在する。前記界面活性剤は、ジェミニ界面活性剤、ポリマー湿潤剤、又は官能性オリゴマーであり得る。
さまざまな実施形態では、前記界面活性剤は、前記ニット基材の重量に対して約0.5重量%以下の添加量で存在する。さらには、前記添加量は、約0.06〜0.5重量%であり得る。ある実施形態では、前記ワイパは、60秒で約5cm以上の垂直吸い上げ能力(vertical wicking capability)、約760平方センチメートル以上の拭き取り乾燥能力(wipe dry capability)、及び/又は、約91%以上の動的拭き取り効率(dynamic wiping efficiency)を有する。
ある実施形態では、前記ワイパは、約0.5ppm未満のナトリウム(Na)イオン、約0.5ppm未満のカリウム(K)イオン、及び約0.5ppm未満の塩素(Cl)イオンの抽出可能イオン量を有する。また、前記ワイパ、Biaxial Shake Test(IEST RP−CC004.3,Section 6.1.3)で測定したときに、1平方メートルあたりの粒子数が30×10以下である。
さらなる実施形態では、前記ワイパは、間隙の約5〜25%が約20ミクロン以下であり、間隙の約30〜50%が約60〜160ミクロンである間隙径分布(pore size distribution)を有するニット構造を持つ。
また、本発明は、クリーンルーム環境用のワイパであって、連続的な合成フィラメントのニット基材から作成され、約850平方センチメートル以上の拭き取り乾燥能力を有するワイパを提供する。
さまざまな実施形態では、前記ニット基材の表面には、ジェミニ界面活性剤、ポリマー湿潤剤、又は官能性オリゴマーが存在し得る。他の様々な実施形態では、前記ワイパは、60秒で約5cm以上の垂直吸い上げ能力、約91%以上の動的拭き取り効率、又は、約0.5ppm未満のナトリウム(Na)イオン、約0.5ppm未満のカリウム(K)イオン、及び約0.5ppm未満の塩素(Cl)イオンの抽出可能イオン量、並びに、Biaxial Shake Test(IEST RP−CC004.3,Section 6.1.3)で測定したときに、1平方メートルあたりの粒子数が30×10以下である。
他の実施形態では、前記ニット基材は、連続的なポリエステル・フィラメントから作成される。或いは、前記ニット基材は、間隙の約5〜25%が約20ミクロン以下であり、間隙の約30〜50%が約60〜160ミクロンである間隙径分布を有するニット構造を持つ。
また、本発明は、クリーンルーム環境用のワイパであって、連続的なポリエステル・フィラメントのニット基材から作成され、前記ニット基材の表面に界面活性剤が存在するワイパを提供する。前記界面活性剤は、ジェミニ界面活性剤、ポリマー湿潤剤、又は官能性オリゴマーであり得る。さらに、前記ワイパは、約0.5ppm未満のナトリウム(Na)イオン、約0.5ppm未満のカリウム(K)イオン、及び約0.5ppm未満の塩素(Cl)イオンの抽出可能イオン量を有する。また、前記ワイパは、Biaxial Shake Test(IEST RP−CC004.3,Section 6.1.3)で測定したときに、1平方メートルあたりの粒子数が30×10以下である。
ある実施形態では、前記界面活性剤は、前記ポリエステルのニット基材の重量に対して約0.5重量%以下で添加される。さらには、前記界面活性剤の前記添加量は、前記ポリエステルのニット基材の重量に対して約0.06〜0.5重量%であり得る。
さまざまな他の実施形態では、前記ワイパは、60秒で約5cm以上の垂直吸い上げ能力、650平方センチメートル以上の拭き取り乾燥能力、約91%以上の動態的ワイパ効率、及び/又は、間隙の約5〜25%が約20ミクロン以下のサイズであり、間隙の約30〜50%が約60〜160ミクロンのサイズである間隙径分布を有する。
本発明に係るワイパは、クリーンルーム環境で現在使用されている市販のポリエステルのニットワイパよりも向上した、表面の拭き取り乾燥能力を有する。また、本発明は、前記向上した拭き取り乾燥能力を、複数の方法によって達成することが可能である。第1の一般的な方法は、ニット基材材料の表面改質による前記ワイパの拭き取り乾燥能力の向上である。第2の一般的な方法は、ニット織物構造の改良による前記拭き取り乾燥能力の向上である。前記2つの方法の一方を単独で用いることにより、又は、前記2つの方法の両方を組み合わせることにより、所望の拭き取り乾燥能力を得ることができる。
クリーンルーム環境における前記ワイパの拭き取り乾燥能力が特に問題となる。ここで使用する「拭き取り乾燥」は、ワイパが残留物の残すことなく液体を拭き取って表面を乾燥させる能力のことである。拭く表面に対してワイパを横に動かす拭き取り動作中に、液体をワイパ構造に素早く吸い上げるワイパの能力に関連している。優れた拭き取り乾燥能力を有するワイパは、前記表面に対して何回も横に動かす必要はなく、前記表面に対して1回か2回横に動かすだけで、存在する液体を拭き取って表面を乾燥させることができる。拭き取り乾燥した表面には、液体の残余の痕跡(細流(rivulet)又は水滴)は残らない。
優れた拭き取り乾燥能力を有するワイパは、液体をワイパ材料の構造の隙間に素早く吸い上げて、拭き取り中は前記液体を保持する。ワイパの吸収能力は、ワイパが含むことが可能な液体の最大量であり、ワイパの拭き取り乾燥能力とは異なる。ワイパは、高い吸収能力を有するが、液体を素早く拭き取ることはできない。そのようなワイパは、ワイパが液体を吸収するよりも前に、液体を前記表面の周囲に押しやってしまう。ワイパの吸収性を高めるのに使用される材料(例えば、セルロース繊維、超吸収性粒子など)は、多くの場合、そのようなワイパが使用される重要な環境において、許容できないレベルのリント、粒子及び残留イオンをもたらす。
クリーンルーム環境のISO分類は、クリーンルーム環境の空気中に存在する粒子レベルに基づいている。低いISO分類を有するクリーンルームは、汚染物質に対してとても敏感であり、その結果として許容粒子レベルの限界が低い環境である。反対に、クリーンルームの空気中に存在する粒子の許容レベルは、ISO分類と共に増加する。例えば、半導体が製造されるクリーンルームは、少量の粒子でさえも半導体に悪影響を及ぼす重要な環境である。半導体の製造は、ISOクラス3又は4の環境で実施することが適切である。薬剤及びバイオ技術クリーンルームで使用されるISOクラス5及び6の環境は、不純物についての制御を依然として要求するが、ISOクラス3又は4の環境よりも制限的でない。
したがって、それらの環境で使用するために設計されたワイパは、前記重要なクリーンルームでの使用に適していなければならない。クリーンルームで使用するワイパは、クリーンルーム内の汚染物質のレベルに悪影響を与えてはならない。クリーンルーム消耗品(例えば、ワイパ)の粒子及びイオンの許容レベルの標準規格は存在しないが、前記クリーンルーム消耗品の大手製造業者の業界平均に基づいて、前記許容レベルを近似することができる。クリーンルーム環境の特定のISOクラスでの使用に推奨されている、市販のワイパにおける粒子及びイオンの平均レベルを表1に示す。表1の平均値は、Contec Inc.社(Spartanburg, SC)、Milliken & Company社(Spartanburg, SC)、Berkshire Corporation社(Great Barrington, MA)、及びITW Texwipe(Mahwah, NJ)社から市販されているクリーンルームワイパに基づいている。
Figure 2009500144
リント/粒子の厳しい制限を満すため、クリーンルームワイパに使用される前記基材は、緩んだ繊維を実質的に含んでいない必要がある。したがって、当該技術分野で周知のように、重要なクリーンルーム環境(例えば、ISOクラス3)用のワイパ基材は、一般に、連続的なフィラメント糸から作成される。連続的なフィラメント糸は、一般に、溶融ポリマーを紡糸口金から押し出すことにより作成された合成繊維の壊れていないより糸と定義される。前記合成繊維は、冷却された後に延伸され、編み糸と呼ばれる束に織り込まれる。
クリーンルームワイパは、織綿、ポリウレタンフォーム、ポリエステルセルロース、及びナイロンから作成される。しかしながら、合成繊維は一般に、リント及び抽出可能物を、ある程度の天然繊維(例えば、綿、セルロースなど)よりも低レベルにすることができる。そのため、合成繊維は、通常は、より重要なクリーンルーム環境に使用される。そのような合成繊維としては、ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン、ポロエチレン、アクリル、ポリビニル、ポロウレタン、及び、他の周知の合成繊維がある。
ポリエステルは、クリーンルーム環境で使用される最も一般的な材料である。具体的には、前記ワイパは、通常は、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維から作成される。二重編みのポリエステルから作成されたワイパのリントレベルは、他の材料(例えば、不織布、織綿、ポリエステルセルロース混合繊維など)から作成されたワイパよりもはるかに低い。
他の連続的な合成フィラメントを前記ワイパの基材の作成に使用することもできるが、PETがクリーンルーム環境内で最も一般的に使用される材料である。本発明の残りの説明を容易にするために、本発明に係るワイパの基材はポリエステル又はPETから作成するものとする。しかしながら、上述したように、他の合成ポリマーを使用することも可能であり、他の合成ポリマーを本発明で使用することを妨げるものではない。
本発明に係るニットワイパは、クリーンルームワイパで一般的及び周知である従来の編み方法及び加工方法によって製造される。まず、100%の連続フィラメント・ポリエステル糸を、丸編機で所望のパターンで編む。前記パターンとしては、これらに限定されるものではないが、例えば、両面編み(interlock)パターンやうね編み(pique)パターンなどがある。前記織物は、その後、所望の幅にスリットされ、そして、前記織物からニット滑剤を落す洗浄剤が添加された連続的な熱い浸漬液を通過させられる。このプロセスは、洗い流しプロセスと呼ばれる。前記洗い流しプロセスの温度及び速度は、当該技術分野で周知のように、所望通りに調節することができる。例えば、洗い流しプロセスの典型的な温度は華氏110度(摂氏37.8度)であり、典型的な速度は40yd/分(36.6m/分)である。
前記織物は、温水で洗浄され、その直後に散水装置で再び洗浄された後に、過剰水を除去するための圧搾ロールに入れられる。前記織物は、その後、乾燥加熱が行われるテンターフレームに入れられる。テンターフレームの温度及び速度は、当該技術分野で周知のように、所望通りに調節することができる。例えば、テンターフレームの典型的な温度は、華氏340〜370度(摂氏171〜188度)であり、前記テンターフレームを通過する典型的な速度は、約36〜40yd/分(32.0〜36.6m/分)である。
テンターフレームを通過させた後、前記織物を切断して所望サイズのワイパを形成し、前記ワイパの端部の繊維を、シーリング装置を使用して互いに融合させる。当該技術分野で周知のように、前記シーリングは、熱線ナイフ、超音波結合、レーザーシーリング、熱結合などによって行われる。
前記端部をシールした後、前記ワイパは、クリーンルームランドリーで洗浄される。このすすぎ洗いサイクル中に、前記織物に化学処理剤を添加することができる。当該技術分野で周知のように、典型的な洗浄温度は、華氏130〜160度(摂氏54.4〜71.1度)である。典型的なサイクル時間は、40分〜1時間である。余分な抽出可能物を除去するために超高純度(0.2ミクロンでろ過した)の脱イオン水で3回洗浄した後、前記ワイパをクリーンルームドライヤーに入れて、約華氏160度(摂氏71.1度)で20〜30分間乾燥させる。洗浄プロセスを完了した後、前記ワイパを、透明のPVC帯電防止フィルムで二重に包装した。
ポリエステルは、本来は疎水性であるので、液体を素早く吸い上げるワイパの拭き取り乾燥能力の点については不利である。本発明のある方法では、表面改質処理を使用することによって、この問題を克服する。
前記ワイパの拭き取り乾燥能力を向上させるためには、液体がポリエステルワイパの表面に浸潤(wet out)するのを確実にするために、ポリエステル/液体界面における表面エネルギー差(又は界面エネルギー)を最小化することが望ましい。例えば、水の表面張力が72dynes/cmであるのに対して、PETの表面エネルギーは約43dynes/cmである。水などの液体がPETの表面に湿潤するためには、水とPET基材との間の表面エネルギーのギャップを最小化するべきである。「表面エネルギー」と「表面張力」は、同じ意味で使用されることに留意されたい。慣習的に、固体に関しては「表面エネルギー」を使用し、液体に関しては「表面張力」を使用する。ポリエステルワイパの場合は、前記ワイパの表面エネルギーは、前記ワイパが拭き取る液体の表面張力の近くまで増加させる必要がある。前記ポリエステルワイパの表面エネルギーは、50dynes/cm以上まで増加させることが好ましい。より望ましくは、前記ワイパの表面エネルギーは、60dynes/cm以上まで増加させることが好ましい。さらに望ましくは、前記ワイパの表面エネルギーは、70dynes/cm以上まで、理想的には80dynes/cm以上まで増加させることが好ましい。
基材の湿潤性の測定に使用可能な他の関連する特徴は、接触角度である。接触角度は、液体側から測定された、固体/液体界面及び液体/気体界面で形成された角度である。接触角度は、対象とする固体及び液体の表面エネルギーに大きく依存する。例えば水とポリエステルとの場合のように、液体の表面エネルギーが固体の表面エネルギーよりも著しく高い場合は、液体同士の結合力は、液体と固体との結合力よりも強い。その場合は、液体が固体上で数珠繋ぎになり、大きな接触角度を形成することとなる。液体は、接触角度が90度未満の場合にのみ、表面を湿潤する。液体と固体との間の表面エネルギーの差が小さい場合は、接触角度は小さくなる。したがって、表面エネルギーの差を最小となるように、固体又は液体を変化させることにより、固体の湿潤性を向上させることができる。
液体がワイパの表面に湿潤するためには接触角度が90度未満である必要があるので、ワイパのより良い湿潤性をもたらすためには、接触角度は90度よりもさらに低くすることが望ましい。接触角度は、80度以下であることが好ましい。接触角度は、70度以下であることがより好ましい。接触角度は、60度以下であることがさらに好ましい。接触角度は、40度以下であることがさらに好ましい。
従来の界面活性剤は、吸収性製品(おむつ、女性ケア製品)に使用される不織布織物の湿潤性を高めるために長年使用されてきた。界面活性剤は通常は、極性の頭部と疎水性(非極性)の尾部とを有し、織物の疎水性表面に置いたときは自身の方向を変更して織物表面が液体に対して湿潤性を持つようにする。
前記界面活性剤は通常は、天然基材(例えば、炭素鎖長が22の脂肪酸)の誘導体である。また、脂肪酸誘導体の合成類似体も利用可能である。一般に、前記界面活性剤は、所望レベルの湿潤性及び液体吸収性を実現するためには、比較的高い濃度を必要とする。一般に、前記界面活性剤の分けられた二重極性及び非極性特性に起因して、従来の界面活性剤は、尾部(又は疎水性部分)が水相から離れた一点に集まる球状ミセルの形態で界面活性剤分子の凝集が起こる、臨界濃度(すなわち、臨界ミセル濃度(CMC))に達する傾向にある。典型的な界面活性剤で比較的高いCMCに到達したら、その物理的特性(表面張力を低減させる表面活性又は能力)が安定することはよく知られている。また、表面活性は、界面活性剤の濃度に大きく依存することもよく知られている。クリーンルームワイパの場合は、粒子、イオン、及び残留物の濃度に対する懸念があるため、PETワイパ/液体界面での界面エネルギーを最小(好ましくはゼロ)にするために、界面活性剤は少量で使用することが望ましい。
従来の又は単純な界面活性剤は一般的には、単一の親水性頭部と、1つ又は2つの疎水性尾部とから成る。そのような従来の界面活性剤の例としては、Uniqema社(New Castle, DE)、Cognis Corp.社(Cincinnati, OH)、及びBASF社(Florham Park, NJ)などの様々な製造業者から用意に入手可能な、Synthrapol KB、Tween 85、Aerosol OT、並びに、様々なエトキシル化脂肪酸エステル及びアルコールがある。従来の界面活性剤の他の種類としては、エトキシル化ポリジメチルシクロキサン(Dow Corning, GE及び他から入手可能)及びエトキシル化フルオロカーボン(3M, DuPont及び他から入手可能)がある。
本発明に係る表面処理は、従来の界面活性剤が提供するこができない利点を、クリーンルームワイパの用途に提供する。そのような合成界面活性剤の種類の1つは、ジェミニ界面活性剤(二量体界面活性剤としても知られている)である。従来の界面活性剤の単純な構造とは異なり、ジェミニ界面活性剤は、複数の親水性頭部基と複数の疎水性尾部とを有することを特徴とする。複数の親水性頭部基と複数の疎水性尾部は、親水性頭部基の近傍に位置するリンケージ(一般には、スペーサーと呼ばれる)により接続される。典型的なジェミニ界面活性剤は、スペーサーによって共有結合された、2つの従来の単純な界面活性剤から成る。前記親水性頭部基は、同一である又は互いに異なる。また、前記疎水性尾部は、同一である又は互いに異なる。ジェミニ界面活性剤は、対称的である、又は非対称的である。前記スペーサーは、疎水性(例えば、脂肪族又は芳香族)又は親水性(ポリエステル)である、短い(例えば、1〜2メチレン基)又は長い(例えば、3〜12メチレン基)、及び、硬い又は柔らかい。
ジェミニ界面活性剤のユニークな特性としては、従来の界面活性剤よりもはるかに低い濃度で、液体の表面張力を減少させる能力がある。ジェミニ界面活性剤の他の際立った特性としては、それらの溶液中での凝集挙動がある。ジェミニ界面活性剤は、従来の界面活性剤で通常見られるよりも不規則な球状ミセルで凝集する傾向がある。その結果、ジェミニ界面活性剤は、表面活性が著しく高く、より効果的である(すなわち、従来の界面活性剤よりもはるかに低い濃度で効果的である)。ジェミニ界面活性剤についての研究成果は、「A theoretical Study of Gemini surfactant Phase Behavior(KM. Layn et al., Journal of Chemical Physics, vol. 109, Number 13, pp. 5651-5658, 1 October 1998.)」に見ることができる。
市販されているジェミニ界面活性剤の例としては、DYNOL 604(2,5,8,11 テトラメチル−6ドデシン−5,ジオール・エトキシレート)、SURFYNOL 440(エトキシル化2,4,7,9−テトラメチル 5デシン 4,7−ジオール(エチレンオキシド−40重量%)、SURFYNOL 485(エトキシル化2,4,7,9−テトラメチル 5デシン 4,7−ジオール(エチレンオキシド−85重量%)、及びSURFYNOL 420(65重量%のエトキシル化2,4,7,9−テトラメチル 5デシン 4,7−ジオール、25%重量%のテトラメチル 5デシン 4,7−ジオール,2,4,7,9)がある。前記界面活性剤の全ては、Air Products Polymers L.P.社(Dalton, GA.)から入手可能である。
合成界面活性剤の他の種類としては、官能性オリゴマーがある。官能性オリゴマーは、低分子量の合成ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はそれらのコポリマー)を、ポリエチレン・オキシドや他の群(カルボン酸、硫酸塩、スルホン酸塩、ヒドロキシル基、アミン、アミド、無水物など)などの極性官能基で官能化したものである。官能性オリゴマーは一般に、疎水性を示す、又は、22以上の炭素を含むポリオレフィン尾部を有する。PET上の極性エステル基と官能化オリゴマー上の極性基との間の無極性力(アルキル長鎖)及び極性力の両方に起因して、PETへの強力な吸着が一般的に起こる。「エトキシル化」基は非イオン性であり電荷中性であるので、これらの官能性オリゴマー(特に、エトキシル化オリゴマー)は一般に、低レベルのイオンを示す。このような市販の物質の例としては、Baker Petrolite社(Sugar Land, TX.)から市販されているUnithox 490(エトキシル化アルコール、エチレンホモポリマー(エチレンオキシド・90重量%)がある。
そして、合成界面活性剤の第3の種類としては、ポリマー湿潤剤がある。ポリマー湿潤剤は、水溶性合成ポリマー(例えば、ポリビニル・ピロリドン、ポリアクリル酸(AAA)、ポリアクリルアミド(PAM)、ポリアクリルアミド・メチル・プロパン・スルホン酸(PAMPS)など)、水溶性セルロース(又はポリサッカロイド)誘導体(例えば、エチル・ヒドロキシル・エチル・セルロース(EHEC)、カルボキシ・メチル・セルロース(CMC)など)、及び、その他の多くの水溶性ポリサッカロイドである。他の工業所有権を有する水溶性ポリマーは、Rhodia, Inc.社(Cranbury, NJ)が製造した、Hydrosystem 105-2、Hydropol及びRepel-o-tex QCX-2(15%のポリエチレン・グルコール・ポリエステル分散剤、85%の水、<0.0006%ジオキサン、<0.0005%エチレンオキシド)である。
界面活性剤などの化学的添加物の使用に加えて、ワイパの表面エネルギーを調整するために、他の表面処理を使用することができる。例としては、大気プラズマ又はコロナによる、グロー放電(GD)処理などがある。GD処理は、PETの表面エネルギーを、50ダイン/cm以上まで高めることができ、その結果として、液体の可湿性をより高めることができる。大気プラズマによるGDは、表面酸化(又は他の極性基)をより長持ちさせることができるので、好ましい。また、GDと同様の結果を得られる他の処理としては、火炎処理がある。
他の可能性のある表面処理は、PET上への親水性モノマーの放射線グラフト重合である。典型的な親水性モノマー(又は可溶性モノマー)としては、これらに限定されるものではないが、ガンマ放射線、電子ビーム、UV放射線などによってPET上にグラフト重合可能な、N−ビニルピロリドン(NVP)、アクリル酸、メタクリル酸ヒドロキシエチル(HEMA)などがある。また、PETを予め酸化させるためのGD(大気プラズマ又はコロナ)処理を、その後に行う放射線グラフト重合処理とを組み合わせることも可能である。前記予め酸化させるステップは、PETの表面エネルギーを上昇させることができるので、水性モノマーの放射線グラフト重合処理によるPETの湿潤性をより好ましいものにすることができる。したがって、より優れたグラフト効率及びグラフト均一性が得られる。
界面活性剤は、一般的に、ポリエステルのニットワイパを製造するときの洗浄プロセスのすすぎ洗いサイクル中にワイパに添加される。前記洗浄プロセスでは、PET繊維の押し出し溶融及びワイパの製造に使用された処理化学物質が全て洗い流され、所望する界面活性剤の添加添加を妨げないので、洗浄プロセスは、界面活性剤をワイパに添加するのに最適な場所である。界面活性剤は、洗浄バッチに、洗浄されるワイパの重量に対して約0.06〜0.5%重量%で添加される。すなわち、100lbs(45.4kg)のワイパに対して、1〜6オンス(28〜227g)の界面活性剤が添加される。ワイパは、200ガロン(757L)容量の洗浄機で、0.2ミクロンにろ過された脱イオン超純水で洗浄される。1回に洗浄されるワイパの典型的なバッチサイズは、100lbs(45.4kg)のワイパである。
しかし、上述した表面処理を付与するために、ワイパの生産工程処理に他の方法を用いることもできる。例えば、溶融押出後の糸巻の前に、任意の適切な湿潤化学処理(界面活性剤、水溶性ポリマーなど)を用いて、PET繊維又はPET糸を処理することができる。同様に、繊維の溶融押出中に、繊維に界面活性剤を組み込むこともできる。あるいは、ロール形態の編まれたPETを、浸透、スプレー、グラビア、フォーム、スロットダイ、又は同様のプロセスによる従来の湿式化学を使用して処理し、その後、乾燥させることもできる。他の実施形態では、ロール形態の編まれたPETを、浸透、スプレー、グラビア、フォーム、スロットダイ、又は同様のプロセスによる従来の湿式化学を使用して処理し、その後にガンマ線、電子ビーム又はUV線を照射し、その後乾燥させることもできる。その他の方法としては、ロール形態の編まれたPETを、GD又は火炎処理を用いて処理することもできる。
これらの表面処理は個別に行うだけでなく、組み合わせて行うこともできる。非限定的な例としては、複数の種類の界面活性剤を組み合わせて使用することができる。他の非限定的な例としては、プラズマ処理と界面活性剤添加とを組み合わせることにより、ポリエステルのニットワイパの拭き取り乾燥能力を高めることができる。当業者であれば、上述の点に関しては、ポリエステルのニットワイパの拭き取り乾燥能力を高めるための、個別に又は組み合わせて使用することが可能な前記表面処理の組み合わせは多数あることを理解できるであろう。
ポリエステルニット織物の表面処理の代わりに又は加えて、ワイパの拭き取り乾燥能力を向上させるために、織物の構造を改質することもできる。本発明者は特定の作用理論に限定されることは望んでいないが、ポリエステルのニットワイパが水を吸収及び保持する能力は、前記織物の毛細管構造の機能であると考えられている。水を織物の間隙へ移動させる毛管力は、液体−気体界面の表面張力、接触角、及び間隙サイズに依存する。よく知られているように、織物の「間隙(pore)」は前記織物内の離散的な空隙容量であり、糸を構成するフィラメント(糸間の空隙/間隙)によって規定される、及び、織物を構成する糸(糸間の空隙/間隙)によって規定される。
接触角度は、液体側から測定された、固体/液体界面、及び液体/気体界面によって形成された角度である。接触角度を小さくなると、液体が表面を湿潤する効率が高くなる。接触角度は、液体の表面張力、及び受容表面の表面エネルギーに依存し、上述したように、受容表面の化学処理によって変更させることができる。
毛管現象の作用力は、下記の式により表わされる。
作用力=2πrσLGcosθ
ただし、
r=間隙の半径
σLG=液体/気体の表面張力
cosθ=接触角
毛細管圧は、下記の式により表わされる。
毛細管圧=(2σLGcosθ)/r
毛細管圧が大きくなると、液体を織物の間隙に移動させる力が強くなる。そのため、織物に吸収する液体の量を最大化するためには、毛細管圧を最大化する必要がある。このことは、接触角を最小化することにより、及び/又は、間隙の半径を最小化することにより実現することができる。
間隙径分布の間隙サイズの最適化によって織物の毛細管構造を最適化する場合は、サイズ範囲が50ミクロン以下の間隙の割合を最大化することを必要とする。これらの小さな間隙は、糸構造(フィラメント/糸、フィラメント構造(溝を有する又は有さない)、糸のデニール、及び、糸の形状(断面が円形又はノッチ))に依存する。拭き取り乾燥能力を最大化するためには、ニット織物の間隙の20〜75%のサイズを、50ミクロン以下にする必要がある。織物の間隙の5〜25%のサイズを20ミクロン以下にすると、拭き取り乾燥能力が高まることが見いだされている。
理論的には、間隙の100%が50ミクロン以下であれば、織物の拭き取り乾燥能力は最大となる。しかし、このサイズ範囲の間隙が多すぎる織物は、液体に対して本質的に不浸透性となる。織物の間隙の15〜80%を、60〜160ミクロンのサイズにすると、かなりの量の液体を保持することができる。このサイズ範囲の間隙は、編み型(二重編み又は単一編み)や編みパターン(両面編み又はうね編み)によって決定される糸間構造に依存する。一般に、単一編みのニットは、二重編みのニットよりも糸間の間隙が小さい。また、うね編みパターンは、両面編みパターンよりも糸間の間隙が小さい。しかし、単一編みのニットは、その構造に起因してより多くのリントを生成するので、クリーンルーム環境での使用には適していない。二重編みのニットは、うね編みのニットよりもリントが少ない、しかし、両方ともクリーンルームでの使用に適している。糸間間隙の一部を60〜160ミクロンのサイズに保つように編みの種類及びパターンを調整することにより、織物の液体保持能力(及び拭き取り乾燥能力)を最大化することができる。間隙の30〜50%を、60〜160ミクロンのサイズにすると、ワイパの拭き取り乾燥能力が向上することが見いだされている。
ニット構造の改変は、液体を受容するのに使用される間隙のサイズ及び数が最適化されるように、糸を編む方法の変更を含む。編みでは、段(course)はループの横列を意味し、うね(wale)はループの縦列を意味する。段及びうねの数を減らすと、縫い目が緩くなり、液体を受容するのに使用される間隙のサイズが大きくなる。縫い目を固くすると、織物の吸い上げ及び保水能力が向上し、拭き取り後も表面を乾燥した状態に保つ。段及びうねの数を30以下に減らすと、間隙のサイズが大きくなりすぎて、織物は液体を保持できなくなる。うねの数の望ましい範囲は、30〜45であり、段の数の望ましい範囲は、35〜65である。
織物構造を改変する他の方法としては、編みパターンの変更がある。大多数のクリーンルームワイパは、ループを上下に繰り返す両面編みパターンで作成される(図1(50倍)、図2(40倍)を参照)。使用可能な間隙の数を最大にしつつ、間隙のサイズを小さくするために、他の編みパターンを用いることができる。そのような編みパターンの例としては、Coville, Inc.社から入手可能なスイス型うね編み(図3及び図4参照。両方とも50倍である)やフランス型うね編み(図5及び図6参照。両方とも50倍である)などのうね編みパターンがある。うね織りパターンは、両面編みパターンよりも固い編みである。
図7及び図8は、同じ編みパターン(Coville, Inc.社のフランス型うね織り)及び同じフィラメント数を使用して作成した、緩い結び目(図7)と固い結び目(図8)とを比較した、50倍での走査型電子顕微鏡写真である。図7及び図8中のx1は結び目の長さであり、x2は結び目の幅であり、x3は糸の間の距離であり、x4はうねの間の距離である。図7及び図8に示した織物の前記変数の分析により、緩い結び目(図7)の長さは、固い結び目(図8)の長さよりも約10%長く、緩い結び目(図7)の幅は、固い結び目(図8)の幅よりも約9%長いことが分かる。固い結び目の糸間の距離は、緩い結び目の糸間の距離よりも約275%長く、緩い結び目のうねの間の距離は、固い結び目のうねの間の距離よりも60%短いことが分かる。
図7及び図8から分かるように、編みパターンを緩くすると、糸と糸の間の距離を短くすることができる。このことにより、間隙の大部分を0〜20ミクロンのサイズにすることができ、その結果として拭き取り乾燥能力を向上させることができる。図7の結び目が緩い織物と、図8の結び目が固いうね織りの織物との間隙径分布の比較を図9に示す。図9に示すように、結び目が緩い織物は、0〜20ミクロンの範囲で、間隙容量が大きい。
織物構造を改変することによりワイパの拭き取り乾燥能力を向上させる別の方法は、フィラメント数を増加させることである。フィラメントは、一本の糸を構成する個々の織物を意味する。図4及び6を参照されたい。糸に含まれるフィラメントの数を増加させることにより、糸の間隙のサイズを小さくすることができ、その結果、糸の毛管作用を向上させることができる。典型的なポリエステルニットクリーンルームワイパのフィラメント数は、34〜60である。フィラメント数を60より多くすると、拭き取り乾燥能力が向上する。そのようなフィラメント数の織物は、超極細繊維織物と呼ばれる。
糸の改変によって毛細管構造を向上させる他の方法は、糸のデニールを変更することである。フィラメント数を一定の維持したままで、糸のデニールを減少させることにより、フィラメントの直径を小さくすることができる。このことは、拭き取り乾燥能力において、糸1本当たりのフィラメント数を増やした場合(糸における間隙のサイズを減少させる場合)と同様の効果を有する。
そして、織物の液体を吸い上げる及び保持する能力は、糸自体の構造を改変することによって向上させることができる。クリーンルームで使用されるニットの大多数は、円筒状断面を有する糸から作成される。前記糸にノッチ(ギザギザ)を作成することにより、液体を受容するのに使用可能な間隙の数を増加させることができる。これらのノッチは、2つの方法によって得ることができる。第1の方法は、ギザギザが形成された糸を購入することである。第2の方法は、織物の表面を物理的に処理して、糸を「曲げ」て、断面にノッチを形成することである。
前記第2の方法は、ドクターブレードを使用して、織物をクレーピング(creping)することによって行うことができる。上述したように、このことにより、糸にノッチが形成され、液体を保持するのに利用可能な領域を増加させることができる。不織布をクレーピング(しわつけ)すること及び湿式セルロースウエブは、当該技術分野では周知であり、本発明に係るニット織物に対して同様に適用することができる。織物をクレーピングする例は、米国特許第4,810,556号、第6,150,002号、第6,673,980号、及び第6,835,264号に見ることができる。ドクターブレードを使用しての織物のクレーピングは、糸を曲げて溝を形成し、液体を受容するのに利用される間隙の数を増加させる。織物を、前記織物を物理的に圧迫するドクターブレードの下に進行させて、糸に溝を形成する。これらの溝は、液体を受容及び保持するのに利用可能な空間容量を増加させる。ドクターブレードのデザインを変更することにより、織物に加えられる圧縮の量を変更することができる。この用途では、10〜20%の圧縮を与えるドクターブレードが、拭き取り乾燥能力を向上させるのに十分である。
個別に行われるこれらの織物構造の改変に加えて、前記改変は組み合わせて行うこともできる。非限定的な例として、ポリエステルニットワイパは、フィラメント数が80で、段が60で、うねが40のフランス型うね編みパターンから作成することができる。他の例は、フィラメント数が120で、両面編みパターンから作成され、クレーピングされたワイパである。当業者であれば、上述の点に関しては、ポリエステルのニットワイパの拭き取り乾燥能力を高めるための、個別に又は組み合わせて使用することが可能な前記表面処理の組み合わせは多数あることを理解できるであろう。
そして、ポリエステルのニットワイパの拭き取り乾燥能力を向上させるために、表面処理方法と織物構造改質とを、組み合わせて使用することができる。非限定的な例として、ポリエステルのニットワイパは、フィラメント数が80で、段が60で、うねが40のフランス型うね編みから作成することができ、ジェミニ界面活性剤(例えば、Surfynol 440)で処理することができる。別の例としては、ワイパは、フィラメント数が120の両面編みパターンから作成することができ、作成されたワイパをクレーピング、及び大気プラズマによって表面処理することができる。当業者であれば、上述の点に関しては、ポリエステルのニットワイパの拭き取り乾燥能力を高めるための、個別に又は組み合わせて使用することが可能な前記表面処理の組み合わせは多数あることを理解できるであろう。
[試験]
垂直吸い上げ試験(Vertical Wicking Test):垂直吸い上げ試験は、一定期間に、サンプルによって垂直に吸い上げられた水の高さを測定するものである。精製した蒸留水/脱イオン水を含むリザーバー又は容器を準備する。25mm×203mm(1インチ×8インチ)の試験片の一端部を固定し、他端部を液体内に配置する。前記試験片は、前記液体内に2.5cm延びるようにする。図10に示す装置と同様の装置30を使用することができる。試験片が湾曲するのを防止するため、及び、試験片の下端が容器内の水40の中に沈みやすくするために、クリップ32又は他の重りを使用して試験片34の下端に重さをつける。支持ブロック36は、試験片を一定の高さに保つ。液体の移動度を、15秒、30秒、45秒及び60秒の間隔で、センチメートル単位で測定する。試験片を上昇する液体の移動度を測定するために、定規38又は他の装置を使用することができる。試験は、23±1℃、50±5%RHの実験室雰囲気で実施される。サンプルの垂直吸い上げ値は、少なくとも3つの試験片の平均値である。垂直吸い上げ試験は、サンプルの流れ方向(machine direction:MD)又は横断方向(cross direction:CD)に沿って取得した試験片に対して実施する。
吸収能力試験(Absorbent Capacity Test):ここで用いられる「吸収能力」とは、4インチ×4インチ(102mm×102mm)のサンプル材料が保持可能な液体量のことである。前記サンプルを、23±1℃、50±2%RHの標準実験室雰囲気で、室温(23±2℃)の液体が2インチ(51mm)の深さまで入ったプールに3分±5秒間接触させて、液体を吸収させる。その後、サンプルと液体との接触を解除して、サンプルから液体を流出させるために一点クランプで固定する。そして、3分±5秒間おいた後に、前記サンプルが保持している液体量を測定する。吸収能力は、液体のグラム単位の絶対容量、及び、乾燥繊維1グラムあたりに保持される液体のグラム単位の比容量の両方で表され、0.01グラムまで測定される。サンプル毎に、少なくとも3つの試験片を試験する。サンプルは、水中での吸収能力と、イソプロピル・アルコール(IPA)中での吸収能力が試験される。
水吸収速速度(Water Absorbency Rate):ここで用いられる「水吸収速度」とは、サンプル物質の表面が蒸留水で100パーセント湿潤するのに要した時間を測定することによって得られた、サンプル物質が水を吸収する速度のことである。水吸収速度を測定するため、9インチ×9インチ(229mm×229mm)の乾燥試験片を使用する。サンプル毎に、少なくとも3つの試験片を試験する。試験は、23℃±1℃、50±2パーセントRHの標準実験室雰囲気で実施される。各試験片より大きな内径を有し、深さが2インチ(51mm)以上の皿を使用する。前記皿には、少なくとも2インチ(51mm)の深さまで蒸留水が満されている。水の温度が室温(23℃±1℃)と同じになるように、水を30分間そのままにしておく。第1の試験片が水に接触したとき、0.1秒まで読み取れる正確なタイマを始動させる。前記タイマは、試験片の表面が完全に(即ち100パーセント)濡れたときに停止する。試験結果は、秒単位で0.1秒まで記録する。吸収速度は、3回の吸収試験の読み取り値の平均値である。
水吸い上げ速度(Water Intake Rate):水吸い上げ速度は、サンプルが、材料表面の液体を繊維内に完全に吸収するのに要した時間であり、秒単位で表わされる。具体的には、ASTM No.2410に従って、0.1立方センチメートルの水をピペットで材料表面に供給することによって水吸い上げ速度を測定する。各材料表面に、0.1立方センチメートルの水滴を4滴(両側に2滴づつ)加える。材料が4滴の水滴の吸い上げ(z軸方向)に要する平均時間を、秒単位で記録する。吸い上げに要する時間が短ければ、水吸い上げ速度が速いことを示す。試験は、23±1℃、50%±5%RHの条件下で実施される。
ゲルボ・リント試験(Gelbo Lint Test):所与のサンプルのリント(lint)の量を、ゲルボ・リント試験に従って測定した。ゲルボ・リント試験は、織物が連続的な屈曲及びねじり運動を受けているときに、織物から放出される粒子の相対数を測定する。この試験は、INDA試験方法160.1−92に従って実施する。サンプルを屈曲チャンバに配置する。サンプルを屈曲させると、レーザ粒子カウンタで計測するために、1分あたり1立方フィート(0.028m/分)の空気をチャンバから放出させる。前記粒子カウンタは、粒子をサイズに応じて分けるチャネルを使用して、所定の粒子サイズ(例えば、25ミクロン)より小さい又は大きい粒子を仕分けることによって、粒子を計測する。試験結果は、30秒の計測を連続して10回行ったときの粒子の合計数、10回の計測のうちの最大濃度、又は、10回の計測の平均値として報告される。この試験は、材料から発生する可能性のあるリントの量を示す。
Biaxial Shake Testによる容易に放出可能な粒子数の測定:Biaxial Shake Testは、試験片を水中で振動させた後、サイズが0.5〜20ミクロンの範囲である粒子の数を測定するものである。試験結果は、試験片1平方メートルあたりの、サイズが特定の範囲である粒子の数を報告する。Biaxial Shake Testは、IEST RP−CC004.3、第6.1.3節の試験方法を用いて実施される。
テーバー耐磨耗性試験(Taber Abrasion Resistance Test):テーバー耐磨耗性試験は、制御された回転摩擦作用によって生じた織物の破壊に関しての耐磨耗性を測定するものである。耐磨耗性は、特に言及した場合を除いて、連邦試験方法規格(Federal Test Methods Standard)第191A号の方法5306に従って測定する。試験片を磨耗させるのに、1つの車輪だけを使用する。テーバー標準研磨機の試験片用プラットフォームに、5インチ×5インチ(127mm×127mm)の試験片を固定する。テーバー標準規格研磨機(型番504、試験片ホルダ(型番E−140−15)を備えている)は、研磨ヘッドにゴム車輪(No.H−18)を備えており、各アームに500グラムの釣合いおもりを備えている。破壊強度の損失は、磨耗抵抗を測定するための基準としては使用しない。破壊されまでの磨耗サイクルで得られ報告される。前記破壊は、織物に0.5インチ(13mm)の孔が形成された時点で発生したものと見なされる。
つかみ張力試験(Grab Tensile Test):つかみ張力試験は、単軸応力を受けたときの、織物の破壊強度を測定するものである。この試験は、当該技術分野では周知の試験であり、連邦試験方法規格第191A号の方法5100の仕様に適合するものである。試験結果は、破壊されるまでの値をポンド単位で表される。大きい数値は、織物の強度がより高いことを示す。つかみ張力試験は、クランプを2個使用する。各クランプは、あご部(jaw)を2つ備えており、各あご部は、サンプルと接触する面を有している。2個のクランプで、材料を同一の平面で保持する(通常は垂直に保持する)。前記保持は、3インチ(76mm)の間隔で行われ、クランプは所定の伸長速度で離れていく。つかみ張力の強度の値は、4インチ(102mm)×6インチ(152mm)の大きさのサンプル、1インチ(25mm)×1インチ(25mm)の大きさのあご部の接触面、及び300mm/分の定速の伸長速度を用いて得たものである。固定された幅の繊維の有効強度と、織物に近接する繊維からの追加強度とを組み合わせた代表的な結果を提供するため、サンプルはクランプのあご部よりも幅が広い。試験片は、例えば、Sintech 2 tester(Sintech Corporation社(Cary, NC)から入手可能)、及びInstron Model(登録商標)(Instron Corporation社(Canton, MA)から入手可能)、又はThwing-Albert Model INTELLECT II(Thwing-Albert Instrument Co.社(Philadelphia, PA)から入手可能)に固定される。これらは、実際の使用時における織物の応力条件を綿密にシミュレートする。試験結果は、3つの試験片の平均値として報告される。また、この試験は、試験片の横断方向(CD)又は流れ方向(MD)について実施される。
抽出可能イオン試験(Extractable Ion test):抽出可能イオン試験は、サンプル内に存在する、K、Na、Cl、Ca、硝酸エステル、リン酸塩、及び硫酸塩の各イオンのレベルを測定するものである。サンプル1グラムあたりに存在する各イオンのレベルが、ミリグラム単位で報告される。抽出可能イオンのレベルは、IEST RPCC004.3、第7.2.2節の試験方法を用いて測定される。
不揮発性残留物試験(Nonvolatile Residue Test):不揮発性残留物試験は、サンプル上に存在する浸出性物質を測定するものである。試験結果は、サンプル1グラムあたりの量をマイクログラム単位で、またサンプル1平方メートルあたりの量をミリグラム単位で報告する。不揮発性残留物試験は、IEST RPCC004.3、第7.1.2節の試験方法を用いて実施される。
動的拭き取り効率(Dynamic Wiping Efficiency):動的拭き取り効率は、表面から液体(通常は、こぼれた液体)を除去する織物の能力を測定するものである。試験結果は、試験液体を拭いた後にサンプル織物に吸収された試験液体の割合として報告される。この試験は、ASTM D6650−1、第10.2節の試験方法を用いて実施される。
拭き取り乾燥試験(Wipe Dry Test)(バージョン1.0):拭き取り乾燥試験は、試料ワイパによって表面から液体を拭き取った後に、表面が乾いたままである乾燥面積を測定するものである。試験結果は、平方センチメートル単位で報告される。ワイパの拭き取り乾燥能力を測定するのに使用される装置を、図11及び図12に示めす。こぼれた液体に対するワイパの拭き取り乾燥能力を測定するのに使用される前記装置は、米国特許第4,096,311号に開示された装置及び方法と実質的に同様となるように事前に作成された。米国特許第4,096,311号は、この引用をもって、その開示内容が本明細書内に包含されるものとする。拭き取り乾燥試験は、次の各ステップを含む。
1.試験するワイパのサンプルを、サンプルスレッド8(10cm×6.3cm)のパッドが敷かれた表面に載置する。
2.サンプルスレッド8を、トラバースアーム7に取り付ける。トラバースアーム7は、サンプルスレッド8を、回転ディスク9を横断して移動させるように設計されている。
3.サンプルスレッド8に重りを載せて、サンプルスレッド8及びサンプルの全体重量が約770グラムになるようにする。
4.サンプルスレッド8及びトラバースアーム7を、水平回転可能なディスク9の上に配置し、サンプルが、重りをのせたサンプルスレッド8によってディスク9の表面に押し付けられるようにする(スレッド及びトラバースアームは、スレッド8の前端(6.3cm側)が、ディスク9の中心の近傍に位置する。そして、スレッド8の10cmの中心線が、ディスク9の放射状直線に沿って配置されるようにし、前記放射状直線に6.3cm沿ったスレッド8の後端が、ディスク9の外周付近に配置されるようにする)。
5.スレッド8の前端の前方にあるディスク9の中央に、0.5mlの試験溶液を供給する(十分な界面活性剤を水に添加しておき、拭き取ったときに、離散した水滴ではなく膜が残るようにする)。この試験溶液は、流体供給ボタン2を押すと、流体計量ポンプ4によって、流体容器3から流体ノズル5を介してディスク上に供給される。この試験では、タージトール(Tergitol)15−S−15の0.0125%の溶液が使用された。
6.ディスク9は約60cmの直径を有し、約65rpmの速度で回転させられる。トラバースアーム7は、スレッド8がディスク9を横断するように、スレッド8を約1.27cm/テーブル回転の速度(トラバースアーム速度選択器6で設定する)で移動させる。スレッド8の後端がディスク9の外縁を通り越した時点で試験を終了させる。試験の開始から終了までに要する時間は、約20秒である。
7.試験サンプル上の試験溶液の拭き取り効果は、試験中にスレッド8がディスク9に対して横に動かすときに観察することができる。特に、濡れた表面を観察すると、拭き取られた乾燥面積がディスク中央に出現し、ディスク9上を放射状に広がっていく。
8.試験が終了した時点で(スレッド8の後端が、ディスク9の外縁を通り越したとき)、ディスク9中央の拭き取られた乾燥面積を(所望に応じて)観察し、平方センチメートル単位で記録する。ディスク9における、試験サンプルによって拭き取られた乾燥面積の大きさの観測を助けるために、ディスク9の表面には50、100、200、300、400、500、及び750cmに対応する同心円状のスコア線が形成されている。スコア線と乾燥面積とを視覚的に比較することによって、乾燥面積の大きさを素早く測定することができる。
試験は、一定の温度及び相対湿度条件(23±1℃、50±2%RH)の下で実施される。試験は、各サンプルについて10回実施される(回転面に対してのタオルの外側面及び内側面をそれぞれ5回づつ)。別のサンプルの試験を行う前に、ターンテーブルを、ワイパ及び蒸留水で2回洗浄する。各表面を5回測定した平均値が算出され、試験サンプルの表面の拭き取り乾燥指数として平方センチメートル単位で報告される。サンプルを区別するための手段として、0.5’’で1000回読み取る、高速のターンテーブル速度を用いることがある。サンプル物質は、サンプルの流れ方向(MD)及び横断方向(CD)について試験される。
拭き取り乾燥試験(バージョン2.0):改善された拭き取り乾燥試験装置が開発されており、それを図13〜図18に示す。前記装置は、上記した拭き取り乾燥試験装置と機能的には同一であるが、画像取得技術(image capturing technology)が追加されている。この新しい装置は、試験が終了すると、紫外線ランプ21で発生させた紫外線でディスク表面9の試験液体を照射し、カメラ23を使用してディスク9上に残留した試験流体の画像を取得する。関連する画像処理ソフトウェアがインストールされたコンピュータで、ディスク9上に残留した流体の面積を計算し、ディスク9の乾燥面積を報告する。このように、改善された試験方法は、ディスク表面9上に残留した流体の量をより正確に測定することができ、試験結果の優れた再現性を提供することができる。
改善された拭き取り乾燥試験は、下記の変更点以外は、上述した拭き取り乾燥試験(バージョン1.0)と同じ方法で実施する。
1)改善された試験は、試験流体として、フルオレセインナトリウム塩溶液(4mL、75ppm)を使用する。溶液は、3780mLの蒸留水に、0.285gのフルオレセインナトリウム塩(Sigma-Aldrich、カタログ番号:F6377−100g)と0.22gのタージトール15−S−9とを添加して作成する。
2)ワイパを四つ折にする。ワイパは、折り曲げられた端部が最初に液体に接触するように、サンプルホルダ8に保持される。ワイパを四つ折りにするのは、クリーンルーム環境での通常の使用状態により近づけるためである。典型的な試験では、織物の各面について試験を5回繰り返す。最終的な拭き取り乾燥値は、これら試験を10回繰り返したときの平均値である。
間隙径分布試験(Pore size distribution Test):間隙半径分布の表は、x軸が間隙の半径をミクロン単位で表し、y軸が間隙容積(乾燥サンプルの間隙が液体を吸収する容積:cc/g)を示すものである。最大間隙サイズ(rpeak)は、間隙の容積(cc/g)と間隙の半径との関係を示すこの表の分布から、吸収量の値が最大になる間隙の半径の値を求めることによって抽出した。この分布は、Burgeni及びKapurによって「Textile Research Journal volume 37, 356-366 (1967)」に報告された多孔板法(porous plate method)に基づいた装置を使用して測定した。このシステムは、多孔板法を修正したものであり、プログラム可能なステッピングモータと連動するVelmex社製の可動ステージと、コンピュータで制御される電子天秤とからなる。制御プログラムは、ステージを所望の高さまで自動的に移動させ、所定のサンプリング速度で、平衡に達するまでデータを収集し、その後、次の計算された高さまでステージを移動させる。この方法の制御可能なパラメータとしては、サンプリング速度、平衡に関する基準、及び吸収/脱離サイクルの実行回数が挙げられる。
この分析用のデータは、脱離モードで、Penreco社(Los Angeles, CA)製の6センチポイズの粘度を有するミネラルオイル(Peneteck Technical Mineral Oil)を使用して収集した。ミネラルオイルは、高さゼロで材料に染み込ませ、多孔板(及びサンプルの有効な毛管張力)を、それぞれのステップで、所望の毛管半径に応じて徐々に上昇させた。サンプルから吸い上げられた液体の量をモニタした。各高さでの読み取りは15秒毎に行い、4回の連続した読み取りで、読み取り値の変化の平均が0.005g未満になったとき、平衡に達したと推定した。この方法の詳細は、Varonaによる米国特許第5,679,042号に開示されている。
[例1〜4]
例1〜4用の基材としては、ポリエステルのニットワイパを使用した。このワイパは、100%ポリエステルの連続的なフィラメントを二重編みしたものであり、Quality Textile Company(QTC)社(Mill Spring, NC)から入手した。このワイパは、70デニール/34フィラメント糸を両面編みしたもの(135gsm)であり、36の段(course)及び36のうね(wale)を有する(このワイパは、サンプル試験の全てに使用した。以下、このワイパを「QTC対照ワイパ」と呼ぶ)。
前記QTC対照ワイパを、表2に詳細に示すような様々な湿潤剤を含有する様々な浸漬液に浸漬させた。Surfynol 440、Surfynol 485及び Dynol 604は、Air Products Polymers LP社(Dalton, GA)から入手した。Unithox 490は、Baker Petrolite社(Sugar Land, TX)から入手した。
浸漬させた後、ワイパを2つのゴムローラの間に挟んだ。前記2つのゴムローラは直径1.5インチ(38mm)であり、ローラ間の隙間が1/16インチ(1.6mm)であり、Atlas Electric Devices Co.社(Chicago, IL)製のAtlas Laboratory Wringer LW-1型のローラである。挟む圧力は、上側ローラに圧力を加えるアームに取り付けた重りによって調節される。ワイパが所望のウェット・ピックアップ(wet pick up)を得るまで、2つのローラで繰り返し挟んで圧力を加えた。ウェット・ピックアップ及び添加量は、下記の数式を用いて計算した。
WPU(%)=((WW−WD)/WD)×100
液体の付加量(%)=(WPU(%)/100)×浸漬液の濃度
ただし、
WPU=ウェット・ピックアップ(Wet pick up)
WW=浸漬/挟んだ後の湿重量
WD=未処理ワイパの乾燥重量
浸漬液の濃度=浸漬液中の湿潤剤の濃度
表2:湿潤剤の添加(浸漬液の濃度=0.5%)
Figure 2009500144
例1〜4のサンプルと共に、比較サンプルを試験した。比較例1は、未処理のQTC対照ワイパである。比較例2は、ITW Texwipe社(Mahwah, NJ)から市販されているTexwipe Vectra Alpha 10ワイパである。研究室で処理した例1〜4のサンプル並びに比較例1及び2のサンプルに対する拭き取り乾燥試験(バージョン1.0)の結果を表3に示す。
表3:拭き取り乾燥試験(バージョン1.0)例1〜4の試験結果
Figure 2009500144
[例5〜7]
上述した例1〜4と同様の方法で、QTC対照ワイパをRepel-o-tex(例5)、Hydropol(例6)、及びHydrosystem(例7)(全て、Rhodia, Inc.社(Cranbury, NJ.)から入手した)で処理した。これらのワイパを、例1〜4と同様の方法で様々な浸漬液に浸漬させた。例5〜7の全てのワイパは、液体が0.5%の量で付加されるように浸漬させた。手作業で処理したこれらのサンプルの吸収容量(水)、垂直吸い上げ能力、及び拭き取り乾燥の結果を表4に示す。比較のために、比較例2(すなわち、Texwipe Vectra Alpha 10)のデータを載せた。
表4:例5〜7の試験結果
Figure 2009500144
表3及び4に示した例1〜7の試験結果から分かるように、本発明に係る界面活性剤で処理したサンプルは、未処理の同様なワイパよりも、拭き取り性、吸い上げ性、及び吸収性が優れていた。
[例8〜11]
例8〜11は、例1〜7で使用したQTC対照織物と同一のものを使用した。ワイパの作成時における洗浄プロセスのすすぎ洗いサイクルで、表5に詳細に示したようにしてワイパを化学的に処理した。すすぎ洗いサイクル中に、洗浄サイクル中に洗剤を入れるのに使用するのと同じ入口から化学的界面活性剤を手作業で添加した。この化学的界面活性剤の添加量は、ワイパの重量に基づいて計算した。例えば、100lb(45.4kg)のワイパに界面活性剤を0.5重量%の量で付加するためには、界面活性剤を8オンス(227g)添加する必要がある。
前記ワイパを、3回のすすぎ洗いサイクル(各サイクルは40分間)で、約130〜160F(54〜71℃)の水で洗浄した。次に、前記ワイパを、クリーンルームドライヤーに入れて、約150F(66℃)の温度で20〜30分間乾燥させた。
表5:例8〜11の概要
Figure 2009500144
例8〜11の吸収容量(水)、吸収容量(IPA)、垂直吸い上げ、吸水速度(water absorbency rate)、水の吸い上げ速度(water intake rate)、及び拭き取り乾燥試験の結果を表6に示す。比較のために、比較例1及び2(すなわち、未処理のQTC対照及びTexwipe Vectra Alpha 10)のデータを載せた。
表6:例8〜11の試験結果
Figure 2009500144
表6に示した例8〜9の試験結果から分かるように、本発明に係る界面活性剤で処理したサンプル(添加濃度はより低い)は、未処理の同様なワイパよりも、拭き取り性、吸い上げ性、及び吸収性が優れていた。
[例12〜16]
例12〜16は、Coville, Inc.社(Winston-Salem, NC)にて次の処理ステップで作成された。
1.丸編機で、100%ポリエステルの連続的なフィラメント糸を2つのうね編みパターン(スイス型又はフランス型、表7を参照)の内の1つで編んだ。
2.繊維を、織物からニット潤滑剤を落す洗浄剤が添加された連続的な熱い浸漬液に通過させた。洗浄温度は約110F(43℃)であり、洗浄プロセスの速度は40ヤード/分(36.6m/分)であった。
3.繊維を光学的に漂白した。
4.吸い上げ性/吸収性を高めるために、Hydrowick処理を行った。
5.抗菌性を高めるために、消毒処理を行った。
6.手触り感を高めるために、カチオン柔軟剤を加えた。
7.繊維をスリットして、テンターフレームで仕上げた。
8.テンターフレームにて約360F(182℃)の温度で加熱乾燥した。テンターフレームの通過速度は約40ヤード/分(36.6m/分)であった。
9.テンターフレームを通過した後、繊維をプラスチックのラップで包装し、ワイパを所望の大きさに切断し、リントが発生しないようにワイパの縁を縫う能力を有する第3者に送った。
10.切断され縫われたワイパは、その後、K−Cに送られ、ISOクラス5のクリーンルームで洗浄された。
11.洗浄サイクルは、約130〜160Fで(54〜71℃)で、約40分間で行われた。
12.その後、ワイパを150F(66℃)で、20〜30分間乾燥させた。
13.洗浄プロセスが完了すると、ハンドシーラ(hand sealer)を使用して透明なPVC静電気防止フィルムで二重に包装した。
Covilleのサンプルの概要を表7に示す。例12の対照繊維は、上述したプロセスによって作成した。例13〜16も上述したプロセスによって作成したが、プロセスのステップの4、6及び7は省略した。
表7:例8〜11の概要
Figure 2009500144
例12〜16の吸収容量(水)、吸収容量(IPA)、垂直吸い上げ、吸水速度(water absorbency rate)、水の吸い上げ速度(water intake rate)、及び拭き取り乾燥試験の結果を表8に示す。比較のために、比較例2(すなわち、Texwipe Vectra Alpha 10)のデータを載せた。
表8:例12〜16の試験結果
Figure 2009500144
表8に示した例12〜16の試験結果から分かるように、フィラメント、デニール、段、及びうねが改良された本発明に係るワイパは、未改良の比較ワイパよりも拭き取り能力が優れていた。
[例17〜24]
例8、9、及び10に対してさらなる試験を行った。同様に、同じ方法でさらなる4つのサンプルを作成して試験した。例17は、0.5%の添加量のRepel-o-texで処理したQTC対照繊維である。例18は、0.5%の添加量のHydropolで処理したQTC対照繊維である。例19は、0.5%の添加量のUnithox 490で処理したQTC対照繊維である。例20は、0.5%の添加量のSurfynol 440で処理したQTC対照繊維である。
また、サンプルを従来の界面活性剤で処理した。前記従来の界面活性剤は、本発明に係る界面活性剤で作成した例と同程度の量で添加した。例21は、0.06%の添加量のMilease T(Americas Inc.)で処理したQTC対照である。例22は、例21と同じであるが、Milease Tの添加量は0.5%である。例23は、0.06%の添加量のSynthrapol KB(Uniqema)で処理したQTC対照である。例24は、0.06%の添加量のTween 85LM(Uniqema)で処理したQTC対照である。
比較例も、同様に試験した。上記の試験と同様に、比較例2は、ITW Texwipe社(Mahwah, NJ)から市販されているTexwipe Vectra Alpha 10ワイパであった。比較例3は、Milliken & Company社(Spartanburg, SC)から市販されているMilliken Anticon 100ワイパであった。比較例4は、Contec Inc.社(Spartanburg, SC)から市販されているContec Polywipe Lightワイパであった。比較例5は、Bershire Corporation社(Great Barrington, MA)から市販されているBerkshire UltraSeal 3000ワイパであった。
全てのサンプルを、改良された拭き取り乾燥試験(バージョン2.0)の装置及び方法で試験した。また、垂直吸い上げ、吸収容量、及び動的拭き取り効率に関して、各例を試験した。試験の結果を、表9、10、及び11に示す。
Figure 2009500144
Figure 2009500144
Figure 2009500144
表9、10、及び11から分かるように、本発明に係る界面活性剤を使用した例は、拭き取り乾燥試験において、0.06及び0.5パーセントの添加量で望ましい結果を示した。改良された拭き取り乾燥試験(バージョン2.0)では、本発明に係る界面活性剤を使用した例の大部分は、拭き取り乾燥能力が760cmよりも大きかった。また、その多くは、拭き取り乾燥能力が、860cmよりも大きかった。また、拭き取り乾燥能力を動的拭き取り効率で確認したところ、本発明に係る界面活性剤を有する全ての例の動的拭き取り効率は91パーセントよりも大きかった。
本発明に係る界面活性剤を使用した例は、比較例よりも、拭き取り乾燥能力(拭き取り乾燥テスト、バージョン2.0を使用した場合)、垂直吸い上げ性、及び動的拭き取り効率が優れていた。拭き取り乾燥試験(改良された拭き取り乾燥試験(バージョン2.0))では、上述した拭き取り乾燥試験(バージョン1.0)と同様の結果が示された。
また、本発明に係る界面活性剤を使用した例の一部は、従来の界面活性剤で作成された例よりも、乾燥拭き取り能力、垂直吸い上げ、及び動的拭き取り効率が優れていた。従来の界面活性剤であるMilease Tを使用した2つ例(例21及び22)は、優れた拭き取り乾燥値を示した。しかしながら、粒子及び抽出可能イオン試験は、従来の界面活性剤を使用した例は、本発明に係る界面活性剤を使用した例又は比較例よりも、粒子数又は抽出可能イオンレベルが高いことを示した。界面活性剤を使用した例の粒子数、抽出可能イオン濃度、及び間隙径分布の試験結果を表12に示す。比較例に対して行った同様な試験の結果を表13に示す。
Figure 2009500144
Figure 2009500144
表12及び13に示した本発明に係るワイパは、所望のレベルの拭き取り乾燥能力、及び所望の間隙径分布を有する。すなわち、20ミクロン未満の径を有する間隙が存在する割合が、比較例よりも高かった。本発明のワイパで望まれているのは、間隙の5〜25パーセントは20ミクロン未満のサイズであり、間隙の30〜50パーセントは60〜160ミクロンのサイズであることである。
例12〜16のワイパを、改良された拭き取り乾燥試験でも試験した。また、例12〜16のそれぞれの動的拭き取り効率、垂直吸い上げ、吸収容量、間隙径分布、粒子数、及び抽出可能なイオンの濃度も試験した。試験の結果を表14に示す。
Figure 2009500144
上述したように、例12〜16のワイパは、本発明に係る所望の間隙径分布及びその結果生じる所望の拭き取り乾燥能力を達成するために、本発明に係る繊維改良方法を使用して作成した。表14の結果から分かるように、例13〜16の改良した構造は、対照繊維(例12)よりも、拭き取り乾燥能力及び吸い上げ性が優れていた。さらに、予期されたように、結び目が緩いワイパ(例14及び16)は、それに対応する結び目が固いワイパ(例13及び15)よりも、拭き取り乾燥能力及び吸い上げ性が優れていた。
両面編みパターンで編まれたポリエステルニットワイパの拡大平面図である。 図1のポリエステルニットワイパの拡大斜視図である。 スイス型うね織り編みパターンで編まれたポリエステルニットワイパの拡大平面図である。 図3のポリエステルニットワイパの拡大断面図である。 フランス型うね織り編みパターンで編まれたポリエステルニットワイパの拡大平面図である。 図5のポリエステルニットワイパの拡大断面図である。 フランス型うね織り編みパターンで編まれた、結び目が緩いポリエステルニットワイパの拡大平面図である。 フランス型うね織り編みパターンで編まれた、結び目が固いポリエステルニットワイパの拡大平面図である。 図7と図8に示した材料の間隙径分布を比較したグラフであり、縦軸は間隙容量(立方センチメートル毎グラム)、横軸は間隙の相当半径(ミクロン)を示す。 垂直吸い上げ試験に使用する試験装置の概略図である。 ふき取り乾燥試験に使用する試験装置の概略図である。 図11の試験装置に含まれるサンプルスレッドの拡大斜視図である。 改良されたふき取り乾燥試験に使用する試験装置の正面図である。 改良されたふき取り乾燥試験に使用する試験装置の他の正面図である。 図13及び図14の試験装置に含まれるディスクの拡大斜視図である。 図13及び図14の試験装置のワイピングアームアセンブリに取り付けられたサンプルスレッドの上面斜視図である。 図13及び図14の試験装置に使用されるサンプルスレッドの上面斜視図である。 図13及び図14の試験装置に使用されるサンプルスレッドの底面斜視図である。

Claims (11)

  1. クリーンルーム環境用のワイパであって、
    表面を有し、クリーンルーム環境での使用に適した、連続的な合成フィラメントから作成されたニット基材を含み、
    前記ニット基材の前記表面に、界面活性剤が存在することを特徴とするワイパ。
  2. 請求項1に記載のワイパであって、
    前記界面活性剤は、ジェミニ界面活性剤、ポリマー湿潤剤、及び官能性オリゴマーから成る群より選択されることを特徴とするワイパ。
  3. 請求項1又は2に記載のワイパであって、
    前記界面活性剤は、前記ニット基材の重量に対して0.5%以下、好ましく0.06〜0.5重量%の添加量で存在することを特徴とするワイパ。
  4. 請求項1乃至3に記載のワイパであって、
    当該ワイパは、60秒で5cm以上の垂直吸い上げ能力を有することを特徴とするワイパ。
  5. 請求項1乃至4に記載のワイパであって、
    当該ワイパは、0.5ppm未満のNaイオン、0.5ppm未満のKイオン、及び0.5ppm未満のClイオンの抽出可能イオン量を有することを特徴とするワイパ。
  6. 請求項1乃至5に記載のワイパであって、
    当該ワイパは、Biaxial Shake Test(IEST RP−CC004.3,Section 6.1.3)で測定したときに、1平方メートルあたりの粒子数が30×10以下であることを特徴とするワイパ。
  7. 請求項1乃至6に記載のワイパであって、
    当該ワイパは、91%以上の動的拭き取り効率を有することを特徴とするワイパ。
  8. 請求項1乃至7に記載のワイパであって、
    当該ワイパは、760平方センチメートル以上、好ましくは850平方センチメートル以上の拭き取り乾燥能力を有することを特徴とするワイパ。
  9. 請求項1乃至8に記載のワイパであって、
    前記ニット基材は、連続的なポリエステル・フィラメントを含むことを特徴とするワイパ。
  10. 請求項1乃至9に記載のワイパであって、
    前記界面活性剤は、ジェミニ界面活性剤であることを特徴とするワイパ。
  11. 請求項1乃至10に記載のワイパであって、
    当該ワイパは、間隙の5〜25%が20ミクロン以下であり、間隙の30〜50%が60〜160ミクロンである間隙径分布を有することを特徴とするワイパ。
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