JP2009297884A - 半導体装置の製造方法並びに研削装置及び研削方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂により形成された層を研削する工程を有する半導体装置の製造方法において、研削用砥石又は研磨紙の目詰まりを容易に解消し、半導体装置の製造コストを低減する。
【解決手段】被処理物20(例えば、樹脂層を有する半導体基板)は回転台21の上に保持される。この被処理物20の表面を、ホイール23に保持されたリング状の砥石22により研削する。砥石22にはレーザ光源24からレーザ光が照射される。このレーザ光により、砥石22に付着した付着物(樹脂)がアブレーションして、砥石22から除去される。樹脂以外の付着物も、アブレーションにより発生したガスにより砥石22の面から吹き飛ばされて除去される。
【選択図】図2

Description

本発明は、樹脂により形成された層を研削する工程を有する半導体装置の製造方法並びに半導体装置の製造に好適な研削装置及び研削方法に関する。
近年、半導体装置の更なる高性能化及び高集積化が要望されており、それに伴って半導体装置の配線のより一層の微細化及び多層化が要求されている。これらの要求を満足するためには、半導体基板上に絶縁層又は配線層を形成した後、その表面を平坦化する工程が必須となっている。
従来、半導体基板上に形成された絶縁層又は配線層の平坦化には一般的にCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械研磨)法が用いられている。CMP法では、回転台に取り付けられた研磨パッドを用い、回転台及び被処理物(半導体基板等)の両方を回転させながら研磨パッドの上にスラリー(研磨剤)を供給し、被処理物を研磨パッドに押し当てて被処理物の表面を化学的及び機械的に研磨する。
CMP法を用いれば、精緻な平坦面を得ることが可能である。しかし、CMP法には、装置が高価であり、且つスループットが低いため、半導体装置の製造コストが高くなるという欠点がある。
CMP法に代わる平坦化方法として、先端部をダイヤモンド、cBN(立方晶窒化ホウ素)又はその他の超硬材料により形成したバイト(研削工具)を用いて加工面を切削する方法がある。この方法では1〜数本のバイトを用い、一定の切り込み量を維持しつつバイトを被処理物に対し相対的に移動させて、被処理物の表面を切削する。以下、このような加工方法を切削法と呼ぶ。
一方、粒径が数〜十数μmのダイヤモンドやcBN又はその他の超硬材料からなる砥粒を結合剤(接着剤)で固着した砥石や研磨紙が取り付けられた回転台を用い、砥石又は回転台を回転させつつ被処理物を砥石又は研磨紙に押し当てて、被処理物の表面を研削(切削研磨)する方法もある。この方法では、磨耗した砥粒は砥石又は研磨紙から脱落して新しい砥粒が露出するため、表面粗さの小さい平坦面を安定して形成可能である。以下、このような加工方法を研削法と呼ぶ。近年、研削法は、半導体基板上の絶縁層又は配線層の表面の平坦化にも使用され始めている。
なお、特許文献1,2には、樹脂により絶縁層を形成した半導体装置が記載されている。また、特許文献3には、砥石に紫外線レーザを照射して砥粒の突き出し量を調整することが記載されている。
特表2005−514767号公報 WO2004/061935 特開平9−285962号公報
近年、SiP(Silicon in Package)半導体装置等において、絶縁層を樹脂により形成することが提案されている。また、半導体装置では、絶縁層内に銅等の金属からなる複数のビアポストを埋め込み、これらのビアポストを介して下層の配線と上層の導電パターン(配線又は電極等)とを電気的に接続している。このような半導体装置では、前述の切削法により絶縁層(複数のビアポストが離散的に埋め込まれた絶縁層)の表面を平坦化しようとすると、絶縁層が均質の場合に比べてバイトの摩耗が早く、製造コストが上昇する。
一方、前述の研削法は、CMP法などの遊離砥粒による研磨法と比較すると低コストで加工時間も短いという利点があるが、砥粒を密に充填した砥石又は研磨紙により被処理物の表面を削るため、研削屑の逃げる空間が少ない。そのため、シリコン又はガラス等のように研磨屑が砥石又は研磨紙の表面から容易に離脱する材料の研削には適しているものの、軟質の樹脂や銅等の延性が高い金属を研削すると短時間で目詰まりが発生するという問題がある。
図1(a)は砥石の新品時の状態を示す模式図、図1(b)は目詰まりが発生した状態を示す模式図である。なお、図1(a),(b)において、符号11は砥粒、符号12は砥粒11同士を結合させる結合剤、符号13は砥石に付着した研削屑を示している。この図1(b)に示すように砥石の表面に研削屑13が付着して目詰まりが発生すると、研削抵抗が著しく増大して研削面(被研削物の表面)に疵をつけたり、いわゆる焼け(研削面が焼けたように変質する現象)や金属の引きずり(金属が引きずったように付着する現象)といった問題が発生する。また、研削抵抗の増大により砥石にかかる負荷が大きくなるため、砥石が破損することもある。
ドレッシング(砥石の表面を均一に研磨する処理)を実施して砥石の表面状態を回復することはできるが、研削作業が中断されるためスループットが低下する。また、軟質の樹脂や延性が高い金属の研削には頻繁にドレッシングが必要になるため、砥石1枚当たりの処理数が減少し、製造コストが上昇するという問題もある。
なお、砥石又は研磨紙に付着した樹脂や金属を水洗により除去することも考えられる。しかし、軟質の樹脂や延性が高い金属の研削では、樹脂や金属が砥粒の間に強固に付着するため、低圧水洗では砥粒間に詰まった樹脂や金属を除去することは困難であり、高圧水洗すると樹脂や金属とともに砥粒も脱落してしまう。
以上から、樹脂により形成された層を研削する工程を有する半導体装置の製造方法において、研削用砥石又は研磨紙の目詰まりを容易に解消し、半導体装置の製造コストを低減することを目的とする。また、半導体基板上に形成された樹脂からなる層の平坦化に好適な研削装置及び研削方法を提供することを目的とする。
上記した目的は、半導体基板の上方に樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、前記樹脂層の表面を砥石又は研磨紙により研削しつつ、前記砥石又は研磨紙にレーザ光を照射して前記砥石又は研磨紙に付着した樹脂を除去する研削工程とを有する半導体装置の製造方法により達成される。
上記の方法では、研削工程において、砥石又は研磨紙により被処理物を研削しつつ、砥石又は研磨紙にレーザ光を照射する。これにより、砥石又は研磨紙に付着した樹脂がアブレーション(蒸発)して、砥石又は研磨紙から除去される。また、砥石又は研磨紙に付着した樹脂以外の付着物も、樹脂のアブレーションにより発生したガスにより砥石又は研磨紙の表面から吹き飛ばされて除去される。
従って、ドレッシングのために研削工程が中断されることがなく、スループットが向上する。また、砥石又は研磨紙の目詰まりに起因する焼けや金属の引きずり及び砥石の破損等の不具合が回避される。これらの理由により、半導体装置の製造コストが低減される。
上記した目的は、被処理物を保持する被処理物保持部材と、前記被処理物の表面を研削する砥石又は研磨紙が取り付けられたホイールと、前記ホイールを回転させるモータと、前記砥石又は研磨紙に付着した付着物にレーザ光を照射するレーザ光源と、前記モータ及び前記レーザ光源を制御する制御部とを有する研削装置により達成される。
上記の切削装置では、砥石又は研磨紙に付着した付着物にレーザ光を照射するレーザ光源を有している。例えば樹脂を研削して砥石又は研磨紙が目詰まりした場合に、砥石又は研磨紙にレーザ光を照射することにより、樹脂をアブレーションさせて付着物を除去することができる。
レーザ光は、砥石又は研磨紙に付着する付着物に効率的に吸収されて、付着物を急激に温度上昇させるものであることが必要である。半導体装置の製造に使用される樹脂の場合、紫外線の吸収効率が高いものが多い。この場合、レーザ光源として、紫外線領域のレーザ光を発生するエキシマレーザ、UV−YAGレーザ又は炭酸ガスレーザを使用することが好ましい。
また、砥石に強力なレーザ光を長時間照射すると、砥石中の結合剤が劣化して砥石の寿命が短縮されるおそれがある。このため、例えば砥石にかかる負荷(研削抵抗)により目詰まりの程度を検出し、負荷に応じてレーザ発振条件(レーザパワー及びパルス周波数等)を制御することが好ましい。
更に、レーザ照射域の近傍に酸素を供給することにより、レーザ光により高温になった樹脂成分を効率よく燃焼させることができ、砥石又は研磨紙に付着した樹脂をより確実に除去することができる。
上記した目的は、砥石又は研磨紙により被処理物を研削する研削方法において、前記砥石又は研磨紙により前記被処理物を研削しつつ前記砥石又は研磨紙にレーザ光を照射し、前記砥石又は研磨紙に付着した付着物をアブレーションさせて除去することを特徴とする研削方法により達成される。
上記の研削方法においては、砥石又は研磨紙により被処理物を研削しつつ、砥石又は研磨紙にレーザ光を照射し、砥石又は研磨紙に付着した付着物をアブレーションさせて除去する。従って、ドレッシングのために研削工程が中断されることがなく、スループットが向上する。また、砥石又は研磨紙の目詰まりに起因する焼けや金属の引きずり及び砥石の破損等の不具合が回避される。
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照して説明する。
(研削装置及び研削方法)
図2は、本発明の実施形態に係る研削装置の構成を示す模式図である。また、図3はレーザ照射位置及びエアーノズルの位置を示す模式図である。
被処理物20は、被処理物駆動モータ27により回転する回転台(被処理物保持部材)21の上に保持される。回転台21の上方には、ホイール駆動モータ28により回転するホイール23が配置されている。このホイール23の下面側にはリング状の砥石22が取り付けられている。図2に示すように、回転台21の回転軸とホイール23の回転軸とは図中X軸方向にずれており、両者が回転することでリング状の砥石22により被処理物20の上側全面を均一に研削できるようになっている。なお、砥石22に替えて、台紙(又は、その他の基材)に砥粒を接合して形成された研磨紙を用いてもよい。
レーザ光源24は、砥石22の一部分を下側からレーザ照射するように配置されている。酸素供給ノズル25は酸素供給源(図示せず)に接続されており、レーザ光の照射位置近傍に酸素(酸素を多量に含むガス)を噴射する。また、図2,図3では図示していないが、研削時に発生する熱を除去するため、及び研削時の摩擦を低減するために、研削液供給ノズルから被処理物20の表面に研削液(水等)が供給される。
エアー供給ノズル26は、図3に示すようにリング状の砥石22の近傍に配置され、砥石22のうち被処理物20から離れた直後の部分にエアーを噴射して砥石22に付着する研削液を吹き飛ばす。レーザ光は、研削液が除去された砥石22の表面に照射される。
制御部29は、モータ27,28の回転を制御するとともに、ホイール23を上下方向(Y軸方向)に移動させる送り機構(図示せず)を制御する。また、制御部29は、砥石22の目詰まりを判断し、その結果に応じてレーザ光源24を制御する。本実施形態では、ホイール駆動モータ28に流れる電流が所定値を超えたときに、制御部29は砥石22に目詰まりが発生したと判断するものとする。他の方法、例えば砥石22の付着する付着物による特定波長の光の吸収量の変化を検出して砥石22の目詰まりを判断するようにしてもよい。また、ホイール23の振動の変化を検出して目詰まりを判断する方法を採用してもよい。
本実施形態では、被処理物20として、図4に示すようにCu(銅)等の金属からなるビアポスト31が複数埋め込まれた樹脂層(絶縁層)32を有する半導体基板30を想定している。従って、被処理物20の表面を研削すると、砥石22の表面には金属が混じった樹脂が付着する。但し、砥石22に付着する樹脂の量は、金属の量に比べて著しく多いと考えられる。
砥石22に付着した樹脂は、レーザ光を吸収して急激に温度上昇し、アブレーション(蒸発)により砥石22の表面から離脱する。また、砥粒に付着している金属や樹脂中に含まれる金属も、樹脂のアブレーションにより発生したガスにより砥石22の表面から吹き飛ばされる。なお、本実施形態では、レーザ光が照射される部分に酸素(O2)を供給する酸素供給ノズル25が設けられているので、アブレーションした樹脂成分が効率よく燃焼して、砥石22から樹脂及び金属をより確実に除去することができる。
上述のように、本実施形態に係る研削装置では、レーザ光により砥石22に付着した樹脂を照射し、アブレーションを発生させて研磨屑を除去する。従って、レーザ光源24は、樹脂をアブレーションし得る波長とエネルギーを有するレーザ光を発生するものであることが必要である。半導体装置に使用される樹脂は、耐熱性が要求されるためその組織内に芳香環を有するものが多く、一般的に紫外線領域のレーザ光を吸収しやすい。このため、本実施形態で使用するレーザ光源24としては、紫外線領域のレーザ光を発生するエキシマレーザやUV−YAGレーザ(第3高調波又は第4高調波)が好適である。また、CO2(炭酸ガス)レーザを使用してもよい。樹脂の種類により最も吸収しやすい紫外線の波長が異なるので、樹脂の種類に応じて最適なレーザ光源を選択することが好ましい。
(レーザ光源の制御)
レーザ光の照射により砥石22に含まれる砥粒や結合剤に影響を及ぼすおそれがある。砥粒がダイヤモンドである場合、ダイヤモンドも短波長領域の光を吸収するものもある。また、砥石に使われる結合剤がレジンボンドの場合は、長時間にわたって砥石にレーザ光が照射されると結合剤が劣化して、砥石の寿命が短縮する可能性がある。
一方、本願発明者らの実験では、図4に示すような半導体基板の研削の場合、砥石1回転当たりの目詰まりの深さは1/100μm以下であり、パルスレーザの1パルス当たりの樹脂の除去量よりも十分小さいことが判明している。従って、砥石22に常時レーザ光(レーザパルス)を照射するのではなく、目詰まりが発生したときのみ、又は目詰まりが発生するおそれがあるときのみ、砥石22にレーザ光を照射することが好ましい。通常はレーザ光のパワーを小さく(又は、パルス周期を長く)しておき、目詰まりが発生したときにレーザ光のパワーを大きく(又は、パルス周期を短く)してもよい。また、目詰まりが軽度の場合はパワーの小さい(又は、パルス周期の長い)レーザ光を砥石22に照射し、目詰まりが重度の場合はパワーの大きい(又は、パルス周期の短い)レーザ光を砥石22に照射するようにしてもよい。
目詰まりが発生すると、砥石の負荷抵抗が増大し、ホイール駆動モータ28に流れる電流量が増大する。従って、ホイール駆動モータ28に流れる電流量を検出することにより、目詰まりの有無、又は目詰まりの程度を検出することができる。
図5(a)は、横軸に時間をとり、縦軸に研削抵抗(ホイール駆動モータ28に流れる電流)をとって、レーザ光を照射しないときの研削抵抗の時間変化の一例を示す図である。この図5(a)に示すように、レーザ光を照射しないときは、研削開始後、時間の経過と共に研削抵抗が増大する。
図5(b)は、横軸に時間をとり、縦軸に研削抵抗をとって、研削抵抗が設定値以上になったときにレーザ光を砥石に照射したときの研削抵抗の時間変化を示す図である。この図5(b)に示すように、研削抵抗が一定の値以上になったときにレーザ光を砥石に照射することにより、研削抵抗の増大が回避される。
このように、研削抵抗によりレーザ光源をオン−オフ制御することにより、砥石22の目詰まりを防止できるとともに、砥粒や結合剤の劣化による砥石22の寿命短縮を回避することができる。
上記の例では研削抵抗(ホイール駆動モータ28に流れる電流)が設定値以上のときにレーザ光源24を駆動するものとしたが、例えば無負荷の状態から砥石22が被処理物20に接触して負荷が増大したときにレーザ光源24の駆動を開始し、被処理物20が砥石22から離れて無負荷の状態に戻ったときにレーザ光源24の駆動を停止するようにしてもよい。
また、図6に示すように、研削抵抗が小さいときは小さいレーザパワーでレーザ光を照射し、研削抵抗が大きいときは大きいレーザパワーでレーザ光を照射するようにしてもよい。
(実験例)
以下、上述の研磨装置を使用して半導体基板上に形成された樹脂膜を実際に研磨し、目詰まりの有無を調べた結果について説明する。
まず、直径が8インチ(約200mm)の半導体基板(ウェハー)の上にCu(銅)からなる高さが10μmのビアポストと、それらのビアポストを埋め込む厚さ15μmのポリイミド膜とを形成し、被処理物とした。ビアポストの直径は20μm、配列ピッチは40μmである。
次に、上述の研削装置を使用してポリイミド膜を研削した。研削に使用した砥石はダイヤモンド砥粒を用いたカップ砥石であり、カップ状のホイールの周方向に砥石が断続的に配置されている。砥石の粗さは2000番、幅は5mmであり、ホイールの直径は約40cmである。また、ホイールの回転速度は2000rpmとした。このときの砥石の周速は約42m/秒である。
ポリイミドの紫外線吸収ピークは255nmであるので、レーザ光源としてUV−YAGレーザ(第4高調波:266nm)を使用した。レーザ光は直径が5mmとなるように集光して砥石面に照射した。また、酸素供給ノズルからレーザ照射箇所近傍に酸素(O2)ガスを吹き付けて、砥石面のレーザ照射箇所を酸素雰囲気とした。
砥石の送り速度(ホイールの下降速度)を20μm/分としたところ、砥石1回転当たりの目詰まりの深さは0.01μmであった。このことから、レーザエネルギーを0.5mJ/パルスとした。この場合、1パルス当たりのポリイミド膜の除去深さは0.05μmとなる。レーザのパルス周波数は、砥石面に間隙なくレーザ光が照射されるように、10kHzとした。また、砥石が被処理物に接触してホイール駆動モータの負荷が設定値を超えたときにレーザ照射がオンになり、砥石が被処理物から離れてホイール駆動モータが無負荷状態に戻ったときにレーザ照射がオフとなるようにレーザ光源を制御した。
その結果、図5(b)に示すように、研削が完了するまでの間、研削抵抗が低い値でほぼ一定となり、砥石に目詰まりが発生しないことが確認された。また、研削後に砥石の表面を観察した結果、目詰まりに起因する焼けや金属の引きずり等の異常は見られなかった。一方、レーザ光を照射しない場合は、図5(a)に示すように、時間の経過とともに研削抵抗が増大した。このことから、本発明の有用性が確認できた。
(半導体装置の製造方法)
以下、本発明の実施形態に係る半導体装置の製造方法について、図7〜図10を参照して説明する。
まず、図7(a)に示す構造を形成するまでの工程を説明する。公知の方法により、半導体基板(シリコンウェハー)40に不純物を選択的に注入して、所望のトランジスタ等の素子(図示せず)を形成する。その後、半導体基板40の上に層間絶縁膜及び配線を形成する。図7(a)では説明を簡単にするために層間絶縁膜41のみを図示しているが、通常、層間絶縁膜及び配線を交互に複数積層して多層配線構造を形成する。ここでは、絶縁層41が酸化シリコン(SiO2)からなるものとする。
次に、図7(b)に示すように、絶縁膜(最上層の絶縁膜)に溝を形成し、溝内にAl(アルミニウム又はアルミニウム合金)等の金属を埋め込んで電極パッド42を形成する。図7(b)では電極パッド42を1つしか図示していないが、実際には各チップ領域の外周に沿って複数の電極パッド42が配列して形成される。これらの電極パッド42は、前述の多層配線構造を介して半導体基板40に形成された素子に電気的に接続される。
次に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等により、半導体基板40の上側全面に窒化シリコン(SiN)からなるパッシベーション膜43を形成する。その後、フォトリソグラフィ法及びエッチング法を使用してパッシベーション膜43に開口部を形成し、電極パッド42を露出させる。
次に、図7(c)に示すように、スパッタ法等により、半導体基板40の上側全面にCu(銅)等の金属からなるめっきシード層44を形成する。めっきシード層44の厚さは例えば0.1〜1μmとする。
次に、図7(d)に示すように、めっきシード層44の上にフォトレジストを塗布して、厚さが例えば25〜30μmのフォトレジスト膜45を形成する。その後、露光及び現像処理を実施して、電極パッド42に対応する部分のフォトレジスト膜45を除去する。このようにして電極パッド42よりも若干広い開口部45aを形成し、電極パッド42の上及びその近傍のめっきシード層44を露出させる。
次に、めっきシード層44をめっき装置(図示せず)の電源に電気的に接続し、電解めっき法により電極パッド42の上にCuをめっきしてビアポスト46を形成する。ビアポスト46の高さは例えば20μmとする。
次に、図8(a)に示すように、フォトレジスト膜45を除去する。その後、半導体基板40の上側に露出した部分のめっきシード層44をエッチングにより除去して、各ビアポスト46を電気的に分離する。
次に、図8(b)に示すように、半導体基板40の上側全面にポリイミド樹脂を塗布して、絶縁性樹脂膜47を形成する。絶縁性樹脂膜47は、ビアポスト46が埋まる厚さに形成する。ここでは、絶縁性樹脂膜47の厚さは20〜30μmとする。
次に、図8(c)に示すように、研削装置(図2参照)を使用して絶縁性樹脂膜47を研削処理する。図8(c)において、符号22は研削装置に装着された砥石を示している。ここでは、絶縁性樹脂膜47の厚さが10〜15μmになるまで研削処理を実施するものとする。この研削処理により、図9(a)に示すようにビアポスト46の上面が確実に露出し、絶縁性樹脂膜47及びビアポスト46の表面が平坦化される。
この研削工程において、本実施形態では、図5(b)に示すように砥石22にかかる負荷(ホイール駆動モータに流れる電流量)が設定値を超えたときに、図2に示すように砥石22にレーザ光を照射する。これにより、砥石22の目詰まりが回避され、目詰まりに起因する焼けや金属の引きずり及び砥石22の破損等の不具合が防止される。
次に、図9(b)に示すように、絶縁性樹脂膜47の上にCu(銅)等の金属からなる配線48a及びパッド48bを形成する。これらの配線48a及びパッド48bは、図7(a)〜図9(a)に示す工程と同様に、めっきシード層形成工程、絶縁性樹脂膜形成工程、開口部形成工程(露光・現像工程)、電解めっき工程及び研削工程を実施することにより形成する。必要に応じて、絶縁性樹脂膜、ビアポスト及び配線を複数積層して多層配線構造を形成する。ここでは、図9(c)に示すように、絶縁性樹脂膜47、配線48a及びパッド48bの上に更に絶縁性樹脂膜49、ビアポスト50及びパッド51を形成したものとする。
次に、図10(a)に示すように、半導体基板40の上側全面に感光性ソルダーレジストを塗布してソルダーレジスト膜52を形成する。その後、露光及び現像処理を施してソルダーレジスト膜52に開口部52aを形成し、パッド51を露出させる。次いで、熱処理を施してソルダーレジスト膜52を硬化させる。ソルダーレジスト膜52の厚さは例えば10〜50μmとする。
次に、公知の蒸着法又はめっき法等により、図10(b)に示すようにパッド51の上にはんだバンプ53を形成する。その後、ダイシングにより半導体基板40を切断して個々のチップ(半導体チップ)に分離する。このようにして半導体装置が完成する。
本実施形態によれば、図8(c)に示す工程において、砥石22により絶縁性樹脂膜47を研削する際に、砥石22の目詰まりをホイール駆動モータ28に流れる電流により検出し、目詰まりが発生したと判定したとき、又は目詰まりが発生するおそれがあるときに、砥石22にレーザ光を照射して目詰まりを解消する。そのため、長時間連続して研削処理を実施することができ、スループットが向上する。また、目詰まりに起因する焼けや金属の引きずり及び砥石の破損等の不具合の発生が防止される。これらの理由により、半導体装置の製造コストが低減するという効果を奏する。
なお、上述した実施形態では本発明に係る研削装置及び研削方法を半導体基板上の樹脂膜の研削に使用した場合について説明したが、本発明に係る研削装置及び研削方法をそれ以外の部材の研削に使用してもよいことは勿論である。
以下、本発明の諸態様を、付記としてまとめて記載する。
(付記1)半導体基板の上方に樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、
前記樹脂層の表面を砥石又は研磨紙により研削しつつ、前記砥石又は研磨紙にレーザ光を照射して前記砥石又は研磨紙に付着した樹脂を除去する研削工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記2)前記樹脂層の内部に、前記樹脂層の下の導電パターンと電気的に接続した電極ポストを形成し、前記研削工程では前記樹脂層と同時に前記電極ポストを研削することを特徴とする付記1に記載の半導体装置の製造方法。
(付記3)前記砥石又は研磨紙のうち前記レーザ光が照射される部分の近傍に酸素を供給することを特徴とする付記1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
(付記4)被処理物を保持する被処理物保持部材と、
前記被処理物の表面を研削する砥石又は研磨紙が取り付けられたホイールと、
前記ホイールを回転させるモータと、
前記砥石又は研磨紙に付着した付着物にレーザ光を照射するレーザ光源と、
前記モータ及び前記レーザ光源を制御する制御部と
を有することを特徴とする研削装置。
(付記5)前記砥石又は研磨紙にかかる負荷を検出する手段を有し、
前記制御部は、前記砥石又は研磨紙にかかる負荷に応じて前記レーザ光源のレーザ発振条件を制御することを特徴とする付記4に記載の研削装置。
(付記6)前記制御部は、前記砥石又は研磨紙にかかる負荷が設定値を超えたときに前記レーザ光源の駆動を開始し、前記設定値以下となったときに前記レーザ光源の駆動を停止することを特徴とする付記5に記載の研削装置。
(付記7)前記砥石又は研磨紙に付着した研削液をエアーにより吹き飛ばすエアーノズルが設けられていることを特徴とする付記4乃至6のいずれか1項に記載の研削装置。
(付記8)砥石又は研磨紙により被処理物を研削する研削方法において、
前記砥石又は研磨紙により前記被処理物を研削しつつ前記砥石又は研磨紙にレーザ光を照射し、前記砥石又は研磨紙に付着した付着物をアブレーションさせて除去することを特徴とする研削方法。
(付記9)前記砥石又は研磨紙のうち前記レーザ光が照射される部分の近傍に酸素を供給することを特徴とする付記8に記載の研削方法。
図1(a)は砥石の新品時の状態を示す模式図、図1(b)は目詰まりが発生した状態を示す模式図である。 図2は、本発明の実施形態に係る研削装置の構成を示す模式図である。 図3は、レーザ照射位置及びエアーノズルの位置を示す模式図である。 図4は、実施形態で想定している被処理物を示す図である。 図5(a)はレーザ光を照射しないときの研削抵抗の時間変化の一例を示す図、図5(b)は研削抵抗が設定値以上になったときにレーザ光を砥石に照射したときの研削抵抗の時間変化を示す図である。 図6は、研削抵抗に応じたレーザ光源の制御方法の例を示す図である。 図7は、本発明の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その1)である。 図8は、本発明の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その2)である。 図9は、本発明の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その3)である。 図10は、本発明の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図(その4)である。
符号の説明
11…砥粒、12…結合剤、13…研磨屑、20…被処理物、21…回転台、22…砥石、23…ホイール、24…レーザ光源、25…酸素供給ノズル、26…エアー供給ノズル、27…被処理物駆動モータ、28…ホイール駆動モータ、29…制御部、30…半導体基板、31…ビアポスト、32…樹脂層、40…半導体基板、41…層間絶縁膜、42…電極パッド、43…パッシベーション膜、44…めっきシード層、45…レジスト膜、46…ビアポスト、47…絶縁性樹脂膜、48a…配線、48b…パッド、49…絶縁性樹脂膜、50…ビアポスト、51…パッド、52…ソルダーレジスト膜、53…はんだバンプ。

Claims (5)

  1. 半導体基板の上方に樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、
    前記樹脂層の表面を砥石又は研磨紙により研削しつつ、前記砥石又は研磨紙にレーザ光を照射して前記砥石又は研磨紙に付着した樹脂を除去する研削工程と
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記樹脂層の内部に、前記樹脂層の下の導電パターンと電気的に接続した電極ポストを形成し、前記研削工程では前記樹脂層と同時に前記電極ポストを研削することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 被処理物を保持する被処理物保持部材と、
    前記被処理物の表面を研削する砥石又は研磨紙が取り付けられたホイールと、
    前記ホイールを回転させるモータと、
    前記砥石又は研磨紙に付着した付着物にレーザ光を照射するレーザ光源と、
    前記モータ及び前記レーザ光源を制御する制御部と
    を有することを特徴とする研削装置。
  4. 前記砥石又は研磨紙にかかる負荷を検出する手段を有し、
    前記制御部は、前記砥石又は研磨紙にかかる負荷に応じて前記レーザ光源のレーザ発振条件を制御することを特徴とする請求項3に記載の研削装置。
  5. 砥石又は研磨紙により被処理物を研削する研削方法において、
    前記砥石又は研磨紙により前記被処理物を研削しつつ前記砥石又は研磨紙にレーザ光を照射し、前記砥石又は研磨紙に付着した付着物をアブレーションさせて除去することを特徴とする研削方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013123792A (ja) * 2011-12-16 2013-06-24 Fujitsu Ltd 半導体装置の製造方法及び研削装置
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JP2015231653A (ja) * 2014-06-10 2015-12-24 株式会社ディスコ 砥石
JP2019042886A (ja) * 2017-09-05 2019-03-22 株式会社ディスコ 加工方法

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