JP2009294295A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】劣化トナーの強制排出時のトナー排出量を設定し、トナー切れによる印刷不可までの時間を調整可能とし、劣化トナーの強制排出に使用者の意向を反映させる。
【解決手段】画像形成装置は、像担持体としての感光体ドラム52と、帯電、露光により静電潜像が形成された感光体ドラム52にトナーを供給し、静電潜像をトナー像として現像する現像部54と、使用者による装置の動作に関する設定入力を受け付ける入力部と、装置の動作を制御する制御部8と、を備え、操作パネル2等は、現像部54内の劣化トナーの強制排出時におけるトナー排出量の設定入力を受け付け、制御部8は、所定のタイミングで、感光体ドラム52に静電潜像を形成させ、現像部54内のトナーを感光体ドラム52に移動させて劣化トナーの強制排出を行わせ、そのトナー排出量は、操作パネル2等への設定入力に基づく。
【選択図】図4
【解決手段】画像形成装置は、像担持体としての感光体ドラム52と、帯電、露光により静電潜像が形成された感光体ドラム52にトナーを供給し、静電潜像をトナー像として現像する現像部54と、使用者による装置の動作に関する設定入力を受け付ける入力部と、装置の動作を制御する制御部8と、を備え、操作パネル2等は、現像部54内の劣化トナーの強制排出時におけるトナー排出量の設定入力を受け付け、制御部8は、所定のタイミングで、感光体ドラム52に静電潜像を形成させ、現像部54内のトナーを感光体ドラム52に移動させて劣化トナーの強制排出を行わせ、そのトナー排出量は、操作パネル2等への設定入力に基づく。
【選択図】図4
Description
本発明は、電子写真方式による複合機、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置では、トナーを用いて画像形成(印刷)がなされる。そして、環境保護、省資源、ランニングコスト削減等の観点から、印刷時に使用するトナーを節約して印刷を行う画像形成装置が存在している。このような画像形成装置が特許文献1に記載されている。
具体的に、特許文献1には、トナー残量算出手段と、トナーの消費量を調整可能なトナーセーブ手段とを具備し、トナー残量値が予め設定されている所定値以下である場合、CPUの制御によりトナーセーブモードに切り替えてトナーセーブ手段によりトナー消費量を所定量減少させ、その後、トナーセーブ手段によりトナー残量値が減少するに従って更にトナー消費量を減少させながら画像を形成する画像形成装置が記載されている。この構成により、ユーザが求めている印刷品質や様々な印刷対象に柔軟に対応可能なトナーセーブモードを実行可能としようと試み、又、トナーニアエンド時にトナーセーブモードにすることで、トナーエンドになりにくくしようとする。(特許文献1:請求項1、段落[0015]、[0032]等参照)。
特開2007−147772
ここで、電子写真方式の画像形成装置では、現像装置でトナーを帯電させ、静電潜像が形成された感光体ドラムにトナーを移動(飛翔)させ、トナー像が形成される。そして、現像装置内のトナーは、次第に劣化するという問題がある。具体的に、例えば、現像装置では、層厚規制や帯電のためのブレードとトナーとの摩擦や、トナーを飛翔させるためのバイアスの印加や、トナー粒子同士の摩擦(2成分系ではキャリアとトナーの摩擦もある)等により、トナーにストレスが加わる。このストレスで、トナーの帯電性の変化や、トナー粒子の変形や、流動性の低下が生じ、一般に、現像装置から感光体ドラムにトナーが飛翔しにくくなる。このトナーの劣化は、形成される画像の濃度低下や、トナーの帯電不良によるトナー飛散、カブリ発生等の要因となり、画像品質を低下させる。
更に、トナー粒子の粒径自体にもばらつきがあり、粒径の小さいトナーの方が軽いので消費されやすく、現像装置内では比較的粒径の大きいトナーが残留しやすい傾向がある。しかも、上述したように、現像装置内に留まっている時間が長いほど、トナーにストレスがかかり、トナーは劣化し、感光体ドラムに移動し難くなる。従って、画像形成装置の使用時間が長くなるほど現像装置内の劣化トナーの割合が次第に上昇する。又、印字率が低い画像を連続して印刷した場合、低印字率ではトナー消費量が少ないものの、現像装置内のトナーに一定のストレスがかかり、トナーの劣化が進行し、又、新しく補給されるトナーも少ないので、現像装置内での劣化トナーの割合が大きくなる。
そこで、例えば、ベタ塗画像の静電潜像を感光体ドラムに形成し、これを現像して、意図的、強制的に、現像装置内のトナーを排出することが可能な画像形成装置が存在する。これにより、現像装置内の劣化トナーが排出され、このリフレッシュ動作により、画像濃度復帰、カブリ解消等の効果がある。しかし、このトナーの強制排出では、多量のトナーが消費されるという問題がある。
ここで、特許文献1記載の発明を見ると、確かに、トナー残量値が所定値以下となった際に移行するトナーセーブモードにより、トナー消費量は削減され、トナーエンドによるダウンタイム(画像形成不可状態の期間)を軽減することができる場合がある。しかし、上述のトナー強制排出に関する記載はなく、トナー残量値が所定値以下となった状態で、上述のトナー強制排出が行われれば、使用者が予期するよりも早くトナー切れになるという問題がある。言い換えると、ランニングコストや、コンテナ等の交換時期を遅らせる等のために、トナーの強制排出は不要若しくは、排出量を減らしたいという使用者の意向を反映することができないという問題がある。
又、たとえ、単に、トナー残量値が所定値以下となった状態で強制排出するトナーを減少させても、現像装置内の現像装置内に残留する劣化トナーは多く、このような劣化トナーが多い状態で特許文献1記載のトナーセーブを実行すれば、例えば、形成された画像の濃度が薄すぎるなど、使用者が満足する印刷結果が得られないという問題がある。言い換えると、単にトナー消費量を抑えただけでは、トナー切れよりも形成される画像の品質を優先させたいという使用者の意向を反映することができないという問題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、劣化トナーの強制排出時のトナー排出量を設定可能とすることで、トナー切れによる印刷不可までの時間を調整可能とするとともに、使用者の意向を反映した劣化トナーの強制排出を行い、使用者の利便性を高めることを目的とする。
上記課題を解消するために、請求項1に記載の画像形成装置は、像担持体としての感光体ドラムと、帯電、露光により静電潜像が形成された前記感光体ドラムにトナーを供給し、静電潜像をトナー像として現像する現像部と、使用者による装置の動作に関する設定入力を受け付ける入力部と、装置の動作を制御する制御部と、を備え、前記入力部は、所定のタイミングで、前記感光体ドラムに静電潜像を形成させ、前記現像部内のトナーを前記感光体ドラムに移動させて前記現像部内の劣化トナーを強制排出する強制排出時におけるトナー排出量の設定入力を受け付け、前記制御部は、前記入力部への設定入力に基づくトナー排出量で、劣化トナーの強制排出を行わせることとした。
この構成によれば、使用者は、入力部に現像部内の劣化トナーの強制排出時におけるトナー排出量を設定することができるので、使用者のトナー消費についての意向を十分に反映することができる。そして、トナー排出量を通常時よりも少なく設定すれば、トナー切れまでの時間を長くすることができる。又、画質の維持・向上のため、トナー残量が少なくなっても、画質復帰に十分なトナー排出量の選択もすることができる。従って、使用者の意向を反映しつつ、トナー切れまでの時間を調整することができ、使用者の利便性、設定の自由度の高い画像形成装置を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記現像部に取り付けられ、前記現像部にトナーを補給するためのトナー収容体と、前記トナー収容体内のトナー残量を検出するための検出体が設けられ、前記制御部は、前記トナー収容体内のトナー残量が所定値以下となったことが検出された場合にのみ、前記入力部への設定入力に基づいた劣化トナーの強制排出を行わせることとした。
この構成によれば、トナー収容体内のトナー残量が所定値以下であることが検出された場合にのみ、入力部への設定入力に基づき、劣化トナーの強制排出が行われるので、トナー残量が少なくなるまで、通常のトナー強制排出を行って、形成画像の画質を維持・向上させることができる。そして、トナー残量が所定値以下の時点で、トナー排出量を決定できるので、使用者の意向を反映し、トナー切れまでの時間を調整することができる。従って、画質の維持・向上と、トナー切れまでの時間の調整を両立を図ることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、劣化トナーの強制排出に関し、通常の排出量でトナーを排出する通常モードと、トナー排出量を前記通常モードから減らす排出量制限モードと、トナーの強制排出を一切行わない非排出モードと、が設けられ、前記入力部にいずれかのモードを選択する旨の入力が行われることにより、劣化トナーの強制排出時のトナー排出量の設定がなされることとした。
この構成によれば、入力部にいずれかのモードを選択する旨の入力が行われることにより、劣化トナーの強制排出時のトナー排出量の設定がなされるので、使用者は、入力部にモード選択の入力を行うだけで、トナー切れまでの時間を調整することができ、複雑な操作は一切不要であり、使用者に操作、設定入力上の負担を与えることがない。
請求項4に記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記排出量制限モードではトナー排出量を複数段階で設定可能であり、前記入力部は、前記排出量制限モードでの、前記段階の設定入力を受け付けることとした。この構成によれば、排出量制限モードではトナー排出量を複数段階で設定可能とするので、使用者は、トナー排出量の設定を簡易かつ詳細に行える。従って、強制排出時のトナー消費における使用者の意向を十分に反映させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4に記載の発明において、前記制御部は、劣化トナーの強制排出実行時、使用者によるトナー排出量の設定入力後に、劣化トナーの強制排出を開始させることとした。この構成によれば、制御部は、トナー排出量の設定入力後に、劣化トナーの強制排出を開始させるので、確実に使用者の意思を反映させつつ、トナー排出量の設定を行うことができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至4に記載の発明において、劣化トナーの強制排出時におけるトナー排出量の設定データを記憶する記憶部を備え、前記制御部は、劣化トナーの強制排出時、前記設定データに基づき、劣化トナーの強制排出を行わせることとした。この構成によれば、記憶部に記憶されたトナー排出量の設定データに基づき、劣化トナーの強制排出が行われ、使用者の意向に沿った強制排出を自動的に行うことができる。
上述したように、強制排出時のトナー排出量(消費量)を、使用者は設定することができ、設定の自由度が高く、使用者の利便性の高い画像形成装置を提供することができる。
以下、図1〜5に基づき、本発明の第1の実施形態について説明する。但し、本実施形態に記載されている構成、配置等の各要素は、発明の範囲を限定するものではなく単なる説明例にすぎない。
(画像形成装置の概略構成)
まず、図1及び2に基づき、本発明の第1の実施形態に係る複合機1(画像形成装置に相当)の構造、動作の概略を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る複合機1の構成の一例を示す正面模型的断面図である。図2は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成ユニット51の拡大模型的断面図である。
まず、図1及び2に基づき、本発明の第1の実施形態に係る複合機1(画像形成装置に相当)の構造、動作の概略を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る複合機1の構成の一例を示す正面模型的断面図である。図2は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成ユニット51の拡大模型的断面図である。
図1に示すように、本実施形態の複合機1は、正面上部に操作パネル2を(図1において破線で図示、入力部に相当)、最上部に原稿搬送装置30を、その下部に画像読取部35を有する。又、複合機1内部に、用紙供給部40、用紙搬送路45、画像形成部5、中間転写部6、定着部7等を有する。
前記原稿搬送装置30は、原稿トレイ31に載置された原稿を一枚ずつ、自動的、連続的に、画像読取部35による送り読取用コンタクトガラス36に搬送し、読取後の原稿を原稿排出トレイ32に排出する。尚、原稿搬送装置30は、図1の紙面奥側に支点が設けられ、開閉可能である。
前記画像読取部35は、原稿を読み取り、原稿の画像データを生成する。そして、画像読取部35の上面には、原稿搬送装置30が搬送する原稿が接しつつ通過する、送り読取用コンタクトガラス36と、原稿が載置される載置読取用コンタクトガラス37とが設けられる。尚、原稿搬送装置30は、載置された原稿を上方から押さえるカバーとしても機能する。そして、画像読取部35内に、例えば、ランプ、ミラー、レンズ、イメージセンサ(例えば、CCD)等(いずれも不図示)が設けられ、原稿にランプで光を照射し、その反射光をミラー、レンズによりイメージセンサに導き、原稿の各画素のアナログ電気信号を得て、アナログ電気信号をA/D変換して、原稿の画像データが得られる。
前記操作パネル2(入力部に相当)は、使用者による装置の動作に関する設定入力を受け付け、複写枚数等の数字入力のためのテンキー部21や、印刷等の動作開始を指示するスタートキー等の各種キー22を有する。又、操作パネル2には、タッチパネルが取り付けられた液晶表示部23が中央部分に設けられる。液晶表示部23は、複合機1の状態表示を行い、又、複合機1の動作設定用のメニュー、ソフトキーが配された画面を表示し(図5参照)、使用者が画面を押下することで、使用者は、複合機1の動作設定の入力を行うことができる。尚、本発明に関し、操作パネル2は、現像部54内の劣化トナーの強制排出時におけるトナー排出量の設定入力を受け付ける(詳細は後述)。
前記用紙供給部40は本体内下部に配され、用紙供給部40は、普通紙、厚紙、色紙、再生紙、ラベルシート、OHPシート等、各種、各サイズ(A4、B5サイズ等)の複数の用紙を収容する。画像形成を行う旨が複合機1に入力されると、積載される用紙の内、最上位の用紙を1枚ずつ用紙搬送路45に送り出す。
前記用紙搬送路45は、複合機1の内部左側で垂直上方向にシートを用紙供給部40から排出トレイ46まで搬送、案内する(図1に搬送方向を破線矢印で図示)。用紙搬送路45には、シートの搬送方向を案内するガイド板47や、モータ等の駆動機構(不図示)により回転駆動する搬送ローラ対48が設けられる。又、用紙へのトナー像の2次転写のため、用紙を一時的に停止させ、タイミング良く送り出すレジストローラ対49が、2次転写ローラ65の下方に設けられる。
前記画像形成部5は、用紙供給部40の上方かつ、中間転写部6の下方に設けられ、図1の左側から、ブラック用の画像形成ユニット51K、イエロー用の画像形成ユニット51Y、マゼンタ用の画像形成ユニット51M、シアン用の画像形成ユニット51Cの順で並列された複数の画像形成ユニット51と、その下方に設けられた露光部56で構成される。尚、以下では、各色において構成は同様であるので、K、Y、M、Cの符号は、特に説明する場合を除き、省略して説明する。この各画像形成ユニット51と露光部56により、各色のトナー像を形成するが、詳細は後述する。
前記中間転写部6は、画像形成部5で形成されたトナー像の1次転写を受け、シートに2次転写を行う。中間転写部6は、中間転写体としての無端状の中間転写ベルト60と、中間転写ベルト60を張架する駆動ローラ61、2本の従動ローラ62、4本の1次転写ローラ63や、その他、ベルト清掃装置64、2次転写ローラ65等で構成される。そして、駆動ローラ61は、2次転写ローラ65に対向し、中間転写部6のうち、図1の最左方に配される。この駆動ローラ61にモータ等から構成される駆動機構(不図示)が接続され、駆動ローラ61は回転駆動し、中間転写ベルト60は、図1では時計回りに周回する。
1次転写ローラ63は、感光体ドラム52に対向して配され(図2も参照)、感光体ドラム52と1次転写ローラ63の間に中間転写ベルト60が挟まれる。そして、1次転写時、1次転写ローラ63に所定の電圧(電流)が印加され、トナーが中間転写ベルト60にトナーが引き付けられ、各画像形成ユニット51で形成されたトナー像が中間転写ベルト60の表面に重畳して転写される。2次転写ローラ65は、駆動ローラ61に向けて圧接し、中間転写ベルト60と2次転写ローラ65間にニップが形成される。このニップにトナー像とシートが進入した際に、2次転写ローラ65に所定の電圧が印加され、中間転写ベルト60からシートにトナー像が転写される(2次転写)。尚、ベルト清掃装置64は、図1においてシアン用画像形成ユニット51Cの右側に設けられ、2次転写後に中間転写ベルト60表面に残留するトナー等を除去し、回収する。
前記定着部7は、2次転写ローラ65の上方に配され、2次転写後の用紙が通過する。そして、定着部7は、発熱体を内蔵する加熱ローラ71と、加熱ローラ71に圧接する加圧ローラ72とを有する。2次転写後の用紙は、加熱ローラ71と加圧ローラ72のニップに進入し、トナー像が加熱、加圧され、定着する。定着後のシートは排出トレイ46に排出され、画像形成が完了する。
(画像形成ユニットの構成)
次に、図2に基づき、本発明の第1の実施形態に係る画像形成部5の構成、動作の詳細説明を行う。図2は本発明の第1の実施形態に係る1つの画像形成ユニット51の部分拡大図である。
次に、図2に基づき、本発明の第1の実施形態に係る画像形成部5の構成、動作の詳細説明を行う。図2は本発明の第1の実施形態に係る1つの画像形成ユニット51の部分拡大図である。
各画像形成ユニット51は、像担持体としての感光体ドラム52と、帯電部53、現像部54、感光体ドラム52に残留するトナー等を清掃するドラム清掃装置55等で構成される。そして、各画像形成ユニット51では、画像読取部35で得た画像データや外部コンピュータ(不図示)から受信した文字や図形、模様等の画像データ等に基づいて、色ごとに感光体ドラム52上に静電潜像が形成され、この静電潜像を現像部54により可視像(トナー像)に現像する。
像担持体としての感光体ドラム52は、モータ(不図示)により回転され、アルミニウム等の導電性基体の外周面に、アモルファスシリコン等の感光層が設けられた円筒状の部材である。本実施形態の帯電部53は、ワイヤWを電極としコロナ放電で感光体ドラム52を帯電させる。露光部56(レーザユニット)は、帯電後の感光体ドラム52に向けてレーザ光を照射し、その照射位置を移動させつつ、レーザ光の発光、非発光を繰り返し、感光体ドラム52に画像データに応じた静電潜像を形成する。
そして、本実施形態の複合機1は、磁性体のキャリアとトナーを含む2成分現像剤を使用し、現像部54は、トナーを含む現像剤を収容するとともに、トナーを所定の電位に帯電させ、帯電、露光により静電潜像が形成された感光体ドラム52にトナーを供給し、静電潜像をトナー像として現像する。具体的に、各現像部54には、下部に2本の撹拌部材54aを有し、撹拌部材54aの上方に磁気ローラ54b、磁気ローラ54bに対し隙間を有しつつ穂切り部材54c、磁気ローラ54bの上方に現像ローラ54d、現像ローラ54dに当接するトナー除去部材54e等が、設けられる。
撹拌部材54aは、例えば、螺旋状、スクリュー状の羽が設けられ、回転して現像部54内のトナーを撹拌し、トナーとキャリアを混ぜ合わせ、トナーを帯電させる。磁気ローラ54bは、内部に複数の磁石が固設され、外周面部分(スリーブ)のみが回転し、キャリアによる磁気ブラシが形成される。穂切り部材54cは、例えば、樹脂等のブレードであり、磁気ローラ54bで形成される磁気ブラシの高さを規制し、一定とする。
一方、現像ローラ54dも、内部に磁石が固設され、外周面部分のみが回転し、感光体ドラム52及び磁気ローラ54bに対し一定の隙間を有して支持される。そして、両ローラ内の磁石は、磁気ローラ54bと現像ローラ54dの対向位置で、異極が向かい合うように配され、形成される磁気ブラシは、現像ローラ54dに接する。磁気ブラシの現像ローラ54dへの当接で、現像ローラ54dは、トナーのみの薄層を形成し、現像時、トナーと同極性の電圧が印加されることで、感光体ドラム52にトナーが飛翔し、静電潜像がトナー像として現像される。トナー除去部材54eは、例えば、樹脂等のブレードであって、現像済の現像ローラ54dからトナーを除去する。
そして、現像部54は、トナーを含む現像剤を補給するためのコンテナ57(トナー収容体に相当)と補給通路58により接続される。コンテナ57は、例えば、複合機1の正面前方のカバー内など、複合機1内に適宜設けられ、現像部54に取り付けられ、現像部54にトナーを補給する。尚、コンテナ57は、交換可能である。又、現像部54内に、現像部54内のトナー残量を検出する透過型や反射型の光センサ等のセンサS1が設けられる。例えば、このセンサS1は、発光部と受光量に応じて出力電圧(電流)が変化する受光部を備え、光を現像剤に向けて照射し、現像部54内の現像剤残量によって受光量が変化することで、現像剤残量(トナー残量が)を検出することができる。そして、現像剤残量が所定値を下回ったことを検出した場合、補給装置59(図3参照)が駆動し、コンテナ57と補給通路58を隔てるシャッター(不図示)が開くことや、トナーを送り出すためのポンプ(不図示)が駆動する等、コンテナ57から現像剤が補給される。一方、コンテナ57にも、コンテナ57内の現像剤残量(トナー残量)が所定値を下回ったことを検出するため、透過型や反射型の光センサ等のセンサS2が設けられる。
ここで、撹拌部材54aによる撹拌や、穂切り部材54cや、現像ローラへの電圧印加や、トナー除去部材54e等により、トナーはストレスを受ける。このストレスは、トナー粒子の変形や帯電量の低下の要因となり、トナーは、次第に劣化する。トナーは劣化すると、感光体ドラム52に向けて飛翔し難くなる傾向があり、又、補給されて間もないトナーの方が消費されやすく、次第に現像部54内の劣化トナーの割合が高くなる。
特に、印字率(一定量の画像データの全ドットに対するトナーをのせるべきドットの割合。例えばベタ塗り画像では100%、文字のみの画像データは、一般的に5〜6%程度)が低い画像が連続して印刷されると(例えば、印字率3%未満)、トナーの消費量が少なく、現像剤の補給量も少ないので、劣化トナーの割合は増える。そこで、詳細は後述するが、本実施形態の複合機1は、現像部54内のトナーを強制的に排出することが可能である。
(複合機1のハードウェア構成)
次に、図3に基づき、本発明の第1の実施形態に係る複合機1のハードウェア構成の一例について説明する。図3は、本発明の第1の実施形態に係る複合機1の一例を示すブロック図である。
次に、図3に基づき、本発明の第1の実施形態に係る複合機1のハードウェア構成の一例について説明する。図3は、本発明の第1の実施形態に係る複合機1の一例を示すブロック図である。
この複合機1の各装置の動作を制御のため、制御部8が設けられる。制御部8には、中央演算処理装置としてのCPU81と、RAM等の揮発性メモリとROM、HDD、フラッシュROM等の不揮発性メモリからなる記憶部82が設けられる。記憶部82は、複合機1の制御用プログラム、制御用データ、設定データ、パラメータテータ等を記憶し、展開する。又、本発明に関し、記憶部82には、トナーの強制排出に関するプログラム、データが記憶される。
そして、制御部8には、複合機1を構成する原稿搬送装置30、画像読取部35、用紙供給部40、用紙搬送路45、画像形成部5、中間転写部6、定着部7等が接続され、制御部8は、各部の動作を制御する。又、制御部8には、操作パネル2が接続され、使用者による複合機1の動作に関する設定入力データが制御部8に送信され、制御部8は、使用者の設定が反映されるように複合機1の制御を行う。
又、制御部8には、センサS1、センサS2が接続される。制御部8は、センサS2の出力を得て、出力値からCPU81の演算や記憶部82のデータの比較により、コンテナ57の現像剤残量を検出できる。これにより、制御部8は、コンテナ57内の現像剤残量が所定値以下となったことを検出できる。尚、通知のため、コンテナ57交換時期が近づいた旨を液晶表示部23に表示してもよい。又、制御部8は、センサS1の出力を得て、同様に現像部54の現像剤残量を検出することができる。これにより、制御部8は、補給装置59を駆動し、現像部54にコンテナ57から現像剤補給を行わせる。
又、制御部8には、I/F部83やモデム84が接続される。I/F部83は、例えば、各種のコネクタ、ソケット等を複数備えたインターフェイスカードであり、このI/F部83を介して、ネットワーク等により、複合機1とユーザ端末100(PC)が接続される。これにより、ユーザ端末100からの画像データの印刷や(プリンタ機能)、画像読取部35での読取原稿の画像データをユーザ端末100に送信すること(スキャナ機能)が可能である。又、モデム84により、公衆通信回線を介して、相手方FAX装置200と通信を行うことや、受信データに基づき印刷を行うこともできる(FAX機能)。
又、複合機1内には、商用電源と接続され、整流、昇圧、降圧等を行って、各種電圧値(例えば、モータ駆動用のDC24Vや、制御部8のCPU81等の回路素子駆動用のDC5Vや3.3V)を生成する電源装置85が設けられる。この電源装置85から複合機1の各部に電力が供給される。そして、制御部8は、電源装置85のON/OFF等の制御を行う。そして、この電源装置85からの電力は、特に、図3に示すように、帯電部53の高電圧生成部53aや現像部54の現像電圧生成部54fにも供給される。
高電圧生成部53aは、電源装置85からの電圧を昇圧し、ワイヤWからのコロナ放電に必要な電圧を生成し、制御部8の指示に基づき、ワイヤWへの高電圧印加のON/OFFを制御する。尚、ワイヤWに印加する高電圧は、電源装置85で生成されてもよい。又、現像電圧生成部54fは、電源装置85からの電圧を昇圧し、現像時に現像ローラ54dに印加するトナーの帯電極性と同極性の直流電圧や交流電圧を生成し、現像時に、制御部8の指示に基づき、現像ローラ54dに電圧を印加する。
尚、上述したように、露光部56はレーザ光を出力するので、図3に示すように、複数のレーザ光源56aが設けられる(図3では、便宜上1つのみ図示)。そして、画像データに応じてのレーザ光源56aのON/OFFや、発光量を制御するための発光制御回路56bが露光部56に設けられる。発光制御回路56bは、例えば、制御部8からの指示に基づき、レーザ光源56aに投入する電流量を変化させ、ON/OFFだけでなく、レーザ光源56aの発光量を変化させることもできる。
(劣化トナー強制排出制御)
次に、図4及び図5に基づき、本発明の実施形態に係る複合機1の劣化トナーの強制排出制御について説明する。図4は、本発明の第1の実施形態に係る劣化トナーの強制排出制御の一例を説明するためのフローチャートである。図5は、本発明の第1の実施形態に係る劣化トナーの強制排出の設定画面の一例を示す説明図である。
次に、図4及び図5に基づき、本発明の実施形態に係る複合機1の劣化トナーの強制排出制御について説明する。図4は、本発明の第1の実施形態に係る劣化トナーの強制排出制御の一例を説明するためのフローチャートである。図5は、本発明の第1の実施形態に係る劣化トナーの強制排出の設定画面の一例を示す説明図である。
まず、劣化トナーの強制排出の必要性について説明する。上述したように、各現像部54内では、次第に、劣化トナーの割合が増加する。劣化トナーは、帯電電位低下や、流動性低下等により、感光体ドラム52に飛翔しにくくなる場合がある。又、上記の劣化トナーの性質により、新しく補給されたトナーの方が消費されやすい傾向が顕れ、補給してすぐのトナーは、帯電が十分でないことが多い。従って、現像部54内で劣化トナーの割合の増加は、トナー像の濃度低下や、カブリ(本来、トナーをのせるべきでないドットにトナーがのってしまう)等の原因となり、形成画像の品質を低下させる場合がある。
そこで、本実施形態の複合機1では、現像部54内の劣化トナー減少のため、劣化トナーの強制排出を行うことが可能である。これにより、トナー像の濃度を理想的な値に復帰させ、カブリを解消することができる。具体的に、劣化トナーの強制排出では、印刷と無関係に、感光体ドラム52に、例えばベタ塗りの静電潜像を形成し、現像部54内のトナーを消費する。尚、この劣化トナーの強制排出時に形成されるトナー像は、ドラム清掃装置55や、中間転写ベルト60に転写後、ベルト清掃装置64で回収、除去される。
この劣化トナーの強制排出は、所定のタイミングで実行することができる。例えば、低印字率で連続して画像形成を行うと、トナーにストレスは加わるが、その消費量は少ないので、劣化トナーの割合が上昇する。そこで、所定のタイミングとしては、例えば、いずれかの色において、10ページ分(例えば、A4サイズ換算)の平均印字率が1%以下の時、劣化トナーの強制排出を行うようにすることができる。尚、この例におけるページ数や印字率は、現像部54の大きさや、現像部54が収容する現像剤量や、現像剤の種類等の要因を考慮して適宜設定することができる。
その他の所定のタイミングとしては、例えば、前回の強制排出から所定枚数(例えば、数百枚〜数千枚程度)印刷した場合、前回の強制排出から、いずれかの色について累積印字率が一定値を超えた場合、複合機1の電源投入時、省電力モード(例えば、スリープモード)からの復帰時等が挙げられ、所定のタイミングは任意に設定できる。このように、上記のいずれか、又は複数のタイミングを組み合わせ強制排出を実施すればよい。更に、使用者やメンテナンスを行うサービスマンが、液晶表示部23等に劣化トナーの強制排出を実行すべき旨の入力を行った時点など、上記以外も所定のタイミングとしてもよい。
そして、この所定のタイミングに到ったときが、図4におけるスタートとなり、劣化トナーの強制排出プログラムが記憶部82から読み出され、起動し、強制排出制御が開始される。次に、制御部8は、各色のコンテナ57のセンサS2を確認して、現像剤(トナー)の残量が所定値以下のコンテナ57があるか否かを確認する(ステップ♯1)。ここで、所定値は、例えば、現像剤の満杯時に対し残量が5%と設定することができる。尚、5%に限られず、所定値は任意に設定することができる。
そして、本実施形態の複合機1では、全てのコンテナ57での現像剤の残量が所定値よりも多い場合(ステップ♯1のNo)、全ての現像部54において、通常の劣化トナーの強制排出を行う(ステップ♯2)。ここで、通常の劣化トナーの強制排出とは、カブリや濃度低下が解消されるほど十分にトナーを消費する強制排出である。即ち、従来の強制排出と同様である。例えば、現像ローラ54dの一周分や、予め定められた一定時間、ベタ塗りのトナー像を感光体ドラム52に形成する。言い換えると、通常の劣化トナーの強制排出は、現像性維持のための強制排出である。この後、劣化トナーの強制排出制御は終了し(エンド)、再度、所定のタイミング時に、強制排出が行われる。
一方、現像剤の残量が所定値以下の現像部54、コンテナ57が存在する場合(ステップ♯1のYes)、本実施形態の複合機1は、残量が所定値よりも多い現像部54については、通常の劣化トナーの強制排出を行い(ステップ♯3)、現像剤の残量が所定値以下の現像部54については、液晶表示部23に劣化トナーの強制排出の設定画面を表示して(ステップ♯4)、使用者に強制排出におけるモードの選択を促す。即ち、本実施形態では、制御部8は、トナー収容体内のトナー残量が所定値以下となったことが検出された場合にのみ、操作パネル2等への設定入力に基づき、劣化トナーの強制排出を行わせる。
そこで、図5(a)に基づき、液晶表示部23に表示される強制排出におけるモードの選択画面の一例を説明する。図5(a)に示すように、モード選択画面9では、通常モードキー91、排出量制限モードキー92、非排出モードキー93の3種のキーが配される。尚、図5では、ブラックのコンテナ57の現像剤(トナー)残量が所定値以下であるため、ブラックに関し、モード選択をする場合を示している。即ち、劣化トナーの強制排出に関し、複合機1には、通常の排出量でトナーを排出する通常モードと、トナー排出量を通常モードから減らす排出量制限モードと、トナーの強制排出を一切行わない非排出モードと、が設けられ、操作パネル2等にいずれかのモードを選択する旨の入力が行われることにより、劣化トナーの強制排出時のトナー排出量の設定がなされる。
ここで、通常モードキー91は、ステップ♯2で説明した通常の劣化トナーの強制排出を行うモードを選択する場合に押下されるキーである。排出量制限モードキー92は、通常の劣化トナーの強制排出よりも、使用者がトナーの排出量を減少させたい場合に押下されるキーである。非排出モードキー93は、この強制排出において、使用者がトナーの排出を一切行いたくない場合に押下されるキーである。そして、例えば、画面右下隅に配される完了キー94を押せば、モード選択が操作パネル2及び制御部8に受け付けられる。
もし、排出量制限モードが選択された場合は、本実施形態では、液晶表示部23は、図5(b)に示すような画面に切り替わる。尚、図5(b)では、排出量制限モードキー92の色が反転され、このキーが選択状態であることを示している。そして、液晶表示部23には、排出量の多少を段階的に設定可能とするための排出量設定ウィンドウ95が展開される。この排出量設定ウィンドウ95内には、排出量のレベルを決定するためのレベル設定キー95aが配され、使用者は、レベル設定キー95aを押下して、排出量の設定を段階的に行うことができる。尚、図5(b)では、10段階が示されているが(数字が大きいほど、排出量増加)、更に多段階としても、段階(レベル)を減らしてもよい。そして、レベル選択後、完了キー94を押せば、設定が完了する。即ち、排出量制限モードではトナー排出量を複数段階で設定可能であり、操作パネル2等は排出量制限モードでの、トナー排出量の段階の設定入力を受け付ける。尚、2色以上、現像剤の残量が所定値以下のコンテナ57が存在する場合、一色ごとに、図5に示す表示を行い、使用者の入力が繰り返されればよい。
このように、本実施形態の複合機1は、現像剤の残量が少なくなるまでは、自動的に、通常の劣化トナーの強制排出を行い、現像性維持を優先させ、現像剤の残量が少なくなると、使用者のトナー消費に関する意向を反映させる。使用者は、コスト面を重視する場合もあれば、遠隔地に住む場合や、年末、年始などの休日等で新しいコンテナ57の入手までに時間がかかる場合もある。一般に、トナー切れが生ずると、複合機1の印刷に関する機能は使用できなくなるので、できるだけトナー切れを遅らせたい場合がある。そして、例えば、非排出モードや排出量制限モードが選択されれば、画像の品質は低下し得るものの、使用者は、現像剤切れの発生を遅らせることができる。又、画質を優先したい使用者は、通常モードを選択すればよい。このように、現像剤(トナー)切れまでの時間について、使用者の意向に忠実に応えることができる。
そして、図4に戻り、説明を続ける。使用者によるモード選択やレベル選択の設定がなされ(ステップ♯5)、その後、コンテナ57の現像剤残量が所定値以下の現像部54について、設定に基づき、劣化トナーの強制排出が行われる(ステップ♯6)。具体的に、通常モードが選択されれば、通常の強制排出における排出量でトナーが排出される。非排出モードが選択されればトナーの排出はなされない。排出量制限モードが選択されれば、選択されたレベルに応じて、劣化トナーが排出される。即ち、制御部8は、所定のタイミングで、非印刷時(ジョブが無い時)に、感光体ドラム52に静電潜像を形成させ、現像部54内のトナーを感光体ドラム52に移動させて劣化トナーの強制排出を行わせ、そのトナー排出量は、入力部への設定入力に基づく。そして、劣化トナーの強制排出制御は終了する(エンド)。
ここで、排出量制限モードでの、トナーの排出量の変化は、例えば、強制排出時に形成されるトナー像の濃度を変えることで実現できる。具体的には、例えば、通常時の強制排出では、ベタ塗りのトナーが形成されるとすると、排出量制限モードでは、形成されるトナー像を、中間調の画像(白黒で言えば、灰色)となる。
例えば、本実施形態では、トナーの帯電極性や、生成電圧の極性に基づき、高電圧生成部53aと現像電圧生成部54fの生成電圧値を変えることで、トナー像の濃度を変えることができる。例えば、高電圧生成部53aの生成電圧を変化させれば、感光体ドラム52の帯電電位や露光部分の電位が変化する。これにより、帯電したトナーの感光体ドラム52への飛翔の度合が変化し、トナー像の濃度を変化させることができる。又、現像電圧生成部54fの生成する電圧を変化させれば、飛翔するトナーの量が変化する。例えば、トナーが正帯電である場合、トナー排出量を減らすならば、現像電圧生成部54fの生成する電圧値を小さくすれば、現像ローラ54dへの電圧印加時、斥力が小さくなるので、感光体ドラム52にトナーが飛翔しにくくなり、トナー像の濃度を低下させることができる。このようにして、形成されるトナー像の濃度を下げることができる。
尚、上述したように、露光部56は、レーザ光を出力するが、露光部56の発光量(レーザーパワー)を調整することでもトナー像の濃度を変化させることができる。即ち、発光量を変化させると、感光体ドラム52の露光した部分の電位が変化する。例えば、感光体ドラムが正帯電の場合、発光量が小さければ、露光部分の電位は下がりきらない。これにより、トナーの飛翔の度合や感光体ドラム52にのるトナー量が変化する。そこで、露光部56に、図3に示すようにレーザ光源56a(例えば、レーザダイオード)が設けられるが、レーザ光源56aの出力を変化させるために、発光制御回路56bを設けることができる。発光制御回路56bは、制御部8からの指示に基づき、レーザ光源56aに印加する電圧(電流)を変化させることで、レーザ光量を変化させる。
そして、排出量制限モードでのレベルに応じ、予め実験等により、高電圧生成部53aや現像電圧生成部54fの生成すべき電圧値や発光制御回路56bにより発光させるべきレーザ光源56aの発光量などのパラメータをデータテーブル化して記憶部82に記憶させておく。そして、例えば、制御部8のCPU81が、設定・選択されたレベルに応じ、データテーブルからパラメータを読み出し、制御部8が、発生すべき電圧や発光量の指示を与え、高電圧生成部53a、現像電圧生成部54f、発光制御回路56bが指示に応じて発生電圧値や光量を変化させ、トナー像の濃度を変化させる。
尚、この場合、高電圧生成部53a、現像電圧生成部54f、発光制御回路56bの全てを変化させる必要はなく、例えば、現像電圧生成部54fの生成電圧のみを調整してトナー像の濃度を調整するなど、高電圧生成部53a、現像電圧生成部54f、発光制御回路56bのいずれか1つ、又は、2つ以上を組み合わせてトナー排出量(トナー像の濃度)が調整されてもよい。
このようにして、上述の第1の実施形態の構成によれば、使用者は、入力部に現像部54内の劣化トナーの強制排出時におけるトナー排出量を設定することができるので、使用者のトナー消費についての意向を十分に反映することができる。そして、トナー排出量を通常時よりも少なく設定すれば、トナー切れまでの時間を長くすることができる。又、画質の維持・向上のため、トナー残量が少なくなっても、画質復帰に十分なトナー排出量とする選択もすることができる。従って、使用者の意向を反映しつつ、トナー切れまでの時間を調整することができ、使用者の利便性、設定の自由度の高い画像形成装置(例えば、複合機1)を提供することができる。
又、トナー収容体(コンテナ57)内のトナー残量が所定値以下となったことが検出された場合に、入力部(操作パネル2等)への設定入力に基づき、劣化トナーの強制排出を行わせるので、トナー残量が少なくなるまでは、通常のトナー強制排出を行って、形成画像の画質を維持・向上させることができる。そして、トナー残量が少なくなった時点で、使用者の意向を反映させて、トナー排出量を決定できるので、トナー切れまでの時間を調整することができる。従って、形成画像の画質の維持・向上と、トナー切れまでの時間の調整との両立を図ることができる。又、入力部にいずれかのモードを選択する旨の入力が行われることにより、劣化トナーの強制排出時のトナー排出量の設定がなされるので、使用者は、入力部にモード選択の入力を行うだけで、トナー切れまでの時間を調整することができ、複雑な操作は一切不要であり、使用者に操作、設定入力上の負担を与えることがない。又、排出量制限モードではトナー排出量を複数段階で設定可能とするので、使用者は、トナー排出量の設定を簡易かつ詳細に行える。従って、強制排出時のトナー消費における使用者の意向を十分に反映させることができる。
次に、図6に基づき、本発明の第2の実施形態に係る劣化トナーの強制排出制御について説明する。図6は、本発明の第2の実施形態に係る劣化トナーの強制排出制御の一例を示すフローチャートである。
第2の実施形態は、現像剤残量が多少に関係なく、劣化トナーの強制排出時、まず複合機1が停止し、使用者により、各色についてトナー排出量の操作パネル2等への設定入力後に、劣化トナーの強制排出を開始される点で、上記の実施形態と異なる。尚、複合機1の基本的な構成等は、第1の実施形態と同様であり、同様に扱える部分は、説明、図示を省略する。
そして、第1の実施形態と同様、所定のタイミングに到ったとき、劣化トナーの強制排出制御プログラムが記憶部82から読み出され、起動し、劣化トナーの強制排出制御が開始される(スタート)。次に、制御部8は、液晶表示部23に劣化トナーの強制排出の設定画面を表示して(ステップ♯11)、使用者に強制排出におけるモードの選択を促す。
そして、図5に示すような表示のもと、使用者により強制排出に関する設定が1色ずつ行われ(ステップ♯12)、その都度、制御部8は、全色(本実施形態では4色分)についての強制排出に関する設定が行われたかを確認する(ステップ♯13)。そして、全色について設定が行われれば(ステップ♯13のYes)、液晶表示部23へのモード選択及び排出量制限モードでのレベル選択に基づくトナー排出量で、それぞれの現像部54で強制排出が行われる(ステップ♯14→エンド)。即ち、本実施形態では、制御部8は、劣化トナーの強制排出開始前停止し、操作パネル2等へのトナー排出量の設定入力後に、劣化トナーの強制排出を開始させる。
このようにして、本構成によれば、第1の実施形態の効果に加え、制御部8は、トナー排出量の設定入力後に、劣化トナーの強制排出を開始させるので、確実にトナー残量を勘案した使用者の意思を反映させつつ、トナー排出量の設定を行うことができる。
次に、図7及び図8に基づき、本発明の第3の実施形態に係る劣化トナーの強制排出制御について説明する。図7は、本発明の第3の実施形態に係る劣化トナーの強制排出の設定画面の一例を示す説明図である。
第3の実施形態は、例えば、現像剤残量が少なくなったコンテナ57について、劣化トナーの強制排出ごとに使用者が設定を行うのではなく、予め設定されたモードやトナー排出量のレベルで強制排出制御が行われる点で異なる。尚、複合機1の基本的な構成等は、第1の実施形態と同様であり、同様に扱える部分は、説明、図示を省略する。
本実施形態では、劣化トナーの強制排出時、予め設定され、記憶部82に記憶された強制排出時のモード選択データ、及び、排出量制限モード選択時の排出量のレベル選択データを制御部8は読み出す。この読み出されたモード選択データ、レベル選択データに基づき、残量が所定値以下の現像部54について、制御部8は、トナー排出量を制御して、劣化トナーの強制排出を行う。即ち、本実施形態の複合機1は、劣化トナーの強制排出時におけるトナー排出量の設定データを記憶する記憶部82を備え、制御部8は、劣化トナーの強制排出時、設定データに基づき、劣化トナーの強制排出を行わせる。これにより、予め設定された通り、劣化トナーの強制排出が行われ、使用者の意向が反映された強制排出を自動的に行うことができる。
この実施形態を採用し、強制排出の設定を予め行う場合、例えば、図7に示すような、画面が操作パネル2の液晶表示部23に表示される。この画面では、モード選択ウィンドウ96が表示される、このモード選択ウィンドウ96では、色選択タブ97が設けられ、設定する色のタブを押下することにより、その色でのモード選択やレベル選択を行うことができる。そして、モード選択ウィンドウ96では、例えば、トナー残量が所定値以下の場合(図7では、「トナー残量が少ない場合」と図示)と、所定値以上の場合(図7では、「左記以外の場合」と図示)の各場合について、モード選択、排出量制限モード時のレベル選択を行うように表示することができる。
そのため、計6個のチェックボックス98が表示され、押下等で選択されたモードは、チェックマークが表示される(図7では、非排出モードと排出量制限モード)。又、排出量制限モードを選択した場合の選択されたトナー消費のレベルもレベル表示ボックス99に表示される。尚、排出量制限モードのレベル選択では、図5(b)に示したような画面が表示されてもよいし、操作パネル2のテンキー部21で入力が行われてもよい。
このようにして、本構成によれば、上記の実施形態の効果に加え、記憶部82に記憶されたトナー排出量の設定データに基づき、劣化トナーの強制排出が行われるので、使用者の意向に沿った強制排出を自動的に行うことができる。
以下、別実施形態について説明する。
上述の実施形態は、複合機1の操作パネル2に対して、劣化トナーの強制排出に関するモード選択、排出量制限モードでのレベル選択の設定入力を行う場合について説明を行ったが、I/F部83を通じて接続されるユーザ端末100からこれらの設定が行われてもよい。画像形成装置がプリンタの場合、操作パネル2を設けるよりも、ユーザ端末100にインストールされるドライバソフトを使用して、動作設定を行うことが多い。従って、ユーザ端末100のディスプレイに図5や図7に示すような表示を行い、マウス、キーボード等を利用して、設定データが画像形成装置に送信されることで、強制排出に関する設定が行われてもよい。この場合、I/F部83に設定データが入力されるので、I/F部83が画像形成装置に備えられた入力部といえる。
上述の実施形態では、2成分現像剤を使用する画像形成装置について説明を行ったが、1成分現像剤を使用する画像形成装置においても、トナーにバイアス印加等によりストレスがかかるので、劣化トナーの強制排出を行うことが考えられる。従って、本発明は、1成分現像剤を使用する画像形成装置にも適用可能である。
又、上述の実施形態では、カラーの画像形成装置について説明を行ったが、1色分のトナーを使用する白黒の画像形成装置においても、現像部54内でトナーが劣化しうるので、劣化トナーの強制排出を行うことが考えられる。従って、本発明は、使用するトナーが1色分のみの画像形成装置にも適用可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
本発明は、劣化トナーを現像部から強制排出可能な画像形成装置に利用可能である。
1 複合機(画像形成装置) 2 操作パネル(入力部)
52 感光体ドラム 54 現像部
57 コンテナ(トナー収容体) 8 制御部
82 記憶部 83 I/F部(入力部)
S2 センサ(検出体)
52 感光体ドラム 54 現像部
57 コンテナ(トナー収容体) 8 制御部
82 記憶部 83 I/F部(入力部)
S2 センサ(検出体)
Claims (6)
- 像担持体としての感光体ドラムと、
帯電、露光により静電潜像が形成された前記感光体ドラムにトナーを供給し、静電潜像をトナー像として現像する現像部と、
使用者による装置の動作に関する設定入力を受け付ける入力部と、
装置の動作を制御する制御部と、を備え、
前記入力部は、所定のタイミングで、前記感光体ドラムに静電潜像を形成させ、前記現像部内のトナーを前記感光体ドラムに移動させて前記現像部内の劣化トナーを強制排出する強制排出時におけるトナー排出量の設定入力を受け付け、
前記制御部は、前記入力部への設定入力に基づくトナー排出量で、劣化トナーの強制排出を行わせることを特徴とする画像形成装置。 - 前記現像部に取り付けられ、前記現像部にトナーを補給するためのトナー収容体と、
前記トナー収容体内のトナー残量を検出するための検出体が設けられ、
前記制御部は、前記トナー収容体内のトナー残量が所定値以下となったことが検出された場合にのみ、前記入力部への設定入力に基づいた劣化トナーの強制排出を行わせることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 劣化トナーの強制排出に関し、
通常の排出量でトナーを排出する通常モードと、
トナー排出量を前記通常モードから減らす排出量制限モードと、
トナーの強制排出を一切行わない非排出モードと、が設けられ、
前記入力部にいずれかのモードを選択する旨の入力が行われることにより、劣化トナーの強制排出時のトナー排出量の設定がなされることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。 - 前記排出量制限モードではトナー排出量を複数段階で設定可能であり、
前記入力部は、前記排出量制限モードでの、前記段階の設定入力を受け付けることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、劣化トナーの強制排出実行時、使用者によるトナー排出量の設定入力後に、劣化トナーの強制排出を開始させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 劣化トナーの強制排出時におけるトナー排出量の設定データを記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、劣化トナーの強制排出時、前記設定データに基づき、劣化トナーの強制排出を行わせることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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